JP2011095727A - クリアトナー、画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷用コート紙等の光沢度の高い画像支持体を用いてプリント作成したときに、トナーやインク等で形成された画像領域の質感と非画像領域の質感を統一させることが可能なクリアトナーや画像形成方法を提供する。
【解決手段】少なくとも、HC=CR−COORで表される重合性単量体とビニル系単量体より形成される重合体を含有する樹脂を含有するクリアトナーで、式中のRはH原子またはメチル基、Rは炭素原子数12以上22以下の鎖状アルキル基、または、環状アルキル基。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像支持体全面にマット質感をムラなく付与することが可能なクリアトナーと、画像支持体全面にわたり均一なマット質感が付与されたプリント物を作製することが可能な画像形成方法に関する。
写真画像やポスター等の様な比較的高画質の要求されるプリント物は、従来は銀塩写真やグラビア印刷等により作成されていたが、デジタル技術の進展等により最近ではインクジェット装置や電子写真方式の画像形成装置で作成することも可能になってきた。デジタル技術の中でも、露光技術の進展はめざましく、青色発光ダイオードの開発等により露光光源に短波長半導体レーザが使用されて、ドット径の極めて小さな露光光を形成することが可能になった。そして、この様な露光手段をインクジェットや電子写真方式をはじめとする各種プリンタに搭載することにより、1200あるいは2400dpi(dpi;1インチ(2.54cm)あたりのドット数)レベルの高い画素密度のプリント作成を可能にした。
この様な技術の進展により、最近ではプリント物に質感や素材感等の高級感を付与して付加価値を高めようとする動きも活発になっている。たとえば、オフセット印刷やスクリーン印刷分野において、作成したプリント物に後加工と呼ばれる種々の処理を加えることにより、メタリック調等の高光沢な仕上がりやスウェード調等の光沢感を抑えた落ち着いた仕上がりのプリント物が提供されている。
ところで、プリント物の仕上がりの中でも、前述したスウェード調に代表されるマット仕上がりと呼ばれるつや消しの仕上がりに対するニーズは高いものである。このマット仕上がりのプリント物を、印刷分野で行われている後加工の様な手間のかかる処理を行わずに効率よく生産できる技術が求められており、つや消し仕上がりのプリント物を形成する技術の検討が進められてきた。
たとえば、電子写真技術の分野では特定の架橋樹脂やエラストマーを添加してつや消し仕上がりの画像を形成するトナーを設計する技術が検討された(たとえば、特許文献1、2参照)。また、定着ローラのトナーに接触する側の面の表面粗さを規定することによりつや消し仕上がりの画像が得られる画像形成装置の検討も進められた(たとえば、特許文献3参照)。
これら技術を用いて形成されたプリント物は、普通紙の様な光沢度の低い画像支持体上に画像形成したものに対してはある程度の仕上がりが得られたが、印刷用コート紙等の光沢度の高い画像支持体に画像形成すると、つや消しの仕上がり効果が得られなくなることがあった。また、インクやトナーを用いた画像領域には、これら着色剤が有するつや消し性能が発現されてある程度のつや消し仕上がりが得られるが、非画像領域は画像支持体本来の光沢度となり、画像領域と非画像領域で質感にばらつきのある仕上がりになることがあった。
本発明者は、プリント画像上での質感のばらつきを解消させるため、非画像領域を無色のトナーでコートして画像支持体全体にトナー層を形成することにより、画像領域と非画像領域の質感を統一させようと考えた。そこで、つや消し仕上がりのトナー画像が得られる特許文献1に開示された技術を参考にして着色剤を含有していないクリアトナーを作製し、これを非画像領域に塗布することにより画像領域と非画像領域の質感を統一させようと試みた。しかしながら、クリアトナー中に含有されているワックスの影響で非画像領域において光沢ムラが発生し易くなり、画像領域と非画像領域の質感を統一させることはできなかった。
この様に、印刷用コート紙等の光沢度の高い画像支持体を用いて作成したプリント物では、トナーやインク等で形成した画像領域と画像支持体の光沢感が反映されてくる非画像領域を同レベルのつや消し仕上がりにして統一した質感にすることが難しかった。したがって、スウェード調等のつや消し仕上がりのプリント物を作成する場合には、従来より行われてきた後加工処理を行わなくてはならず、つや消し仕上がりのプリント物を形成する上での課題になっていた。
特開2008−116948号公報 特開2009−122171号公報 特開2001−125411号公報
本発明は、印刷用コート紙に代表される光沢度の高い画像支持体を用いてプリント作成を行う場合でも、トナーやインク等で形成された画像領域と画像支持体の光沢感が反映され易い非画像領域の質感を統一させる画像形成方法を提供することを目的とする。具体的には、非画像領域上にも無色のトナー層を形成することにより、画像領域と非画像領域のいずれも同レベルの質感からなるつや消し仕上がりのプリントを作成することが可能な画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題が以下に記載のいずれかの構成により解消されることを見出した。すなわち、請求項1に記載の発明は、
『少なくとも、下記一般式(1)で表される重合性単量体とビニル系単量体より形成される重合体を含有する樹脂を含有するものであることを特徴とするクリアトナー。
一般式(1):HC=CR−COOR
〔式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素原子数が12以上22以下の鎖状のアルキル基、または、環状のアルキル基を表す。〕』というものである。
請求項2に記載の発明は、
『前記樹脂に含有される前記重合体を形成する前記一般式(1)で表される重合性単量体の含有量が0.5質量%以上20質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のクリアトナー。』というものである。
請求項3に記載の発明は、
『前記一般式(1)で表される重合性単量体を構成するRが、炭素原子数12以上22以下の鎖状のアルキル基であって、
前記鎖状のアルキル基が、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、ベヘニル基のいずれかであることを特徴とする請求項1または2に記載のクリアトナー。』というものである。
請求項4に記載の発明は、
『前記一般式(1)で表される重合性単量体を構成するRが、環状のアルキル基であって、
前記環状のアルキル基は、炭素原子数6以上10以下の環状構造を有するものであることを特徴とする請求項1または2に記載のクリアトナー。』というものである。
請求項5に記載の発明は、
『前記炭素原子数6以上10以下の環状構造が、シクロヘキシル基またはイソボルニル基のいずれかであることを特徴とする請求項4に記載のクリアトナー。』というものである。
請求項6に記載の発明は、
『少なくとも、
画像支持体上にクリアトナーを供給する工程と、
前記画像支持体に供給されたクリアトナーを加熱、溶融する工程と、
前記画像支持体のクリアトナーが供給された側をベルトに密着させ、ベルトに密着させた状態で前記クリアトナーを冷却する工程と、
前記画像支持体をベルトより剥離する工程を有する画像形成方法であって、
前記画像形成方法に使用されるクリアトナーは、少なくとも、
下記一般式(1)で表される重合性単量体とビニル系単量体より形成される重合体を含有する樹脂を含有するものであることを特徴とする画像形成方法。
一般式(1):HC=CR−COOR
〔式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素原子数が12以上22以下の鎖状のアルキル基、または、環状のアルキル基を表す。〕』というものである。
請求項7に記載の発明は、
『前記クリアトナーに含有される前記樹脂に含有される前記重合体を形成する前記一般式(1)で表される重合性単量体の含有量が0.5質量%以上20質量%以下であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成方法。』というものである。
請求項8に記載の発明は、
『前記一般式(1)で表される重合性単量体を構成するRが、炭素原子数12以上22以下の鎖状のアルキル基であって、
前記鎖状のアルキル基が、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、ベヘニル基のいずれかであることを特徴とする請求項6または7に記載の画像形成方法。』というものである。
請求項9に記載の発明は、
『前記一般式(1)で表される重合性単量体を構成するRが、環状のアルキル基であって、
前記環状のアルキル基は、炭素原子数6以上10以下の環状構造を有するものであることを特徴とする請求項6または7に記載の画像形成方法。』というものである。
請求項10に記載の発明は、
『前記炭素原子数6以上10以下の環状構造が、シクロヘキシル基またはイソボルニル基のいずれかであることを特徴とする請求項9に記載の画像形成方法。』というものである。
請求項11に記載の発明は、
『前記画像支持体上にクリアトナーを供給する工程は、
少なくとも帯電が行われた感光体上に前記クリアトナーを供給して担持させ、前記感光体上に担持させたクリアトナーを前記画像支持体上に転写する工程を経て、前記画像支持体上にクリアトナーを供給するものであることを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載の画像形成方法。』というものである。
本発明によれば、印刷用コート紙に代表される光沢度の高い画像支持体を用いてプリント作成を行ったときでも、トナーやインク等で形成された画像領域と画像支持体の光沢感が反映される非画像領域の質感を同レベルに統一させることが可能になった。すなわち、上記構成の樹脂を用いたクリアトナーを用いることにより、画像領域と非画像領域のいずれの領域にも同レベルの質感からなるつや消し仕上がりのプリント物を作成することができる様になった。
したがって、印刷分野で従来より行われてきた後加工処理等の手間をかけずに、たとえば、スウェード調等のつや消し仕上がりの高級プリント物を安定して作成することができる様になるので、つや消し仕上がりプリントのニーズ拡大に貢献するものと期待される。
クリアトナー供給装置により画像支持体に供給されたクリアトナーを加熱、溶融した後、冷却して、つや消し仕上がりのクリアトナー層を形成するクリアトナー層形成装置の模式図である。 画像支持体上全面にクリアトナーを供給し、かつ、カラートナーを用いてフルカラートナー画像形成を行う画像形成装置の断面構成図である。 図2の画像形成装置にクリアトナー層形成装置を取り付けた装置の一例を示す模式図である。 図2の画像形成装置にクリアトナー層形成装置を取り付けた装置の一例を示す模式図である。 光沢度測定装置(グロスメータ)の概念図である。
本発明は、たとえば電子写真方式やインクジェット方式、印刷方式等、公知の画像形成方法により形成された画像上に、光沢を付与するために用いられるクリアトナーと呼ばれる無色透明のトナーと、当該クリアトナーを用いて画像支持体上にクリアトナー層を形成する工程を有する画像形成方法に関する。
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本発明でいう「クリアトナー」とは、光吸収や光散乱の作用により着色を示す着色剤(たとえば、着色顔料、着色染料、黒色カーボン粒子、黒色磁性粉等)を含有しないトナー粒子のことである。また、本発明でいうクリアトナーは、通常、無色透明であるが、クリアトナーを構成する結着樹脂や外添剤の種類や添加量によっては透明度が若干低くなっているものもあるが、実質的には無色透明である。
また、本発明でいう「画像」とは、たとえば文字画像やイメージ画像の様に、ユーザに情報を提供する媒体としての形態をなすものをいう。すなわち、画像支持体上でトナーやインク等が存在しているいわゆる画像領域のみを指すのではなく、白地と呼ばれるトナーやインク等が存在していない非画像領域と呼ばれる領域も含めたもので、ユーザに情報提供できる形態になっているものである。つまり、本発明でいう「画像」とは、トナーやインク等を用いて形成された「画像領域」と、トナーやインク等が存在しない白地と呼ばれる「非画像領域」から構成されるものということもできる。また、本発明でいう「画像」は、クリアトナー層を有するものもクリアトナー層を有さないものの両方とも含むものである。さらに、本発明は、クリアトナー層を形成する前の画像を作製する方法を特に限定するものではなく、電子写真方式、印刷方式、インクジェット方式、銀塩写真方式等、公知の画像形成方法により作製されたものが対象になる。
本発明では、画像が形成された画像支持体上に後述する構成のクリアトナーを供給することにより、画像支持体全面にわたり均一なつや消し仕上がりを有するプリント物を作成することができる。本発明では、作成したプリント物の仕上がりについて、たとえば、「つや消しの仕上がり」や「マット質感」等の表現を用いているが、これらの表現はプリント物の光沢がきわめて低く抑えられた仕上がりになっていることを意味するものである。「つや消しの仕上がり」の評価方法には、たとえば、評価者による官能評価の他に、以下に述べる様なプリント物の光沢度を測定する定量的な評価方法もある。
ここで、「プリント物の光沢度測定」とは、所定条件の下でプリント物表面に光を照射した時に得られるプリント物表面における反射の程度を定量するもので、たとえば、以下の手順で定量することができる。すなわち、画像支持体の90%以上の面積領域をクリアトナーで被覆し、形成したクリアトナー層をたとえば図1に示す装置で処理することにより溶融、固化させる。この様にして形成したクリアトナー層領域を、「JIS Z8741 1983方法2」により、入射角75°にて光沢度測定装置(グロスメーター)「GMX−203(村上色彩技術研究所社製)」を用いて測定し、算出した値を光沢度とするものである。
図5に、光沢度測定装置(グロスメーター)の概念図を示す。光沢度測定装置では、光源70から光学系71を介して試料72に光が照射される。この試料72からの反射光を光学系73を介して受光器74で受光させる。図中のS1とS2はスリットである。また、α1は光画像の開き角、β1は垂直面内の開き角、α2は受光器の開き角、β2は垂直面内の開き角を表す。図に示す指定された入射角θに対して試料72面からの鏡面反射光束をφ、標準面からの反射光束をφsとして光沢度Gは下記式で表される。
光沢度G=(φ/φs)×(使用した標準面の光沢度)
ここで、使用した標準面の光沢度は100.0である。したがって、光沢度は100以下の数値で表されることになる。すなわち、反射光束が多いほど光沢度Gの値は100に近い値になるもので、本発明では、プリント物の光沢度が20以下のものを「つや消しの仕上がりを有するもの(マット質感を有するもの)」と評価している。
本発明に係るクリアトナーを構成する樹脂について説明する。
本発明に係るクリアトナーを構成する樹脂は、少なくとも、下記一般式(1)で表される重合性単量体とビニル系単量体を重合して形成される重合体を含有するものである。ここで、一般式(1)で表される重合性単量体は、下記に示す構造を有するもので、一般にアクリル酸エステルと呼ばれる化合物である。すなわち、
一般式(1):HC=CR−COOR
式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素原子数が12以上22以下の鎖状のアルキル基、または、環状のアルキル基を表すものである。なお、前述の「鎖状のアルキル基」とは、「分岐鎖を有さない直鎖構造のアルキル基」と「分岐鎖を有する構造のアルキル基」のことを意味する。
本発明では、炭素原子数が12以上22以下の鎖状のアルキル基もしくは環状のアルキル基の部位を有するアクリル酸エステルを用いて樹脂を形成するものであるが、上記アルキル基の存在が均一なつや消し画像面を形成する上で寄与しているものと考えられる。
すなわち、一般式(1)中の炭素原子数12以上22以下の鎖状のアルキル基、もしくは環状のアルキル基の部位は、上記炭素原子数からなる分子鎖長や環状構造の存在により分子運動が行い易い個所になっているものと考えられる。したがって、樹脂を構成する分子鎖に適度な分子運動が行える部位が分子オーダーで局所的に存在することになり、その部位において接着力を向上させる様に作用するものと考えられる。クリアトナー表面の樹脂においても分子オーダーで局所的に接着力を向上させる部位が存在するものと考えられる。
その結果、画像支持体上のクリアトナーが、クリアトナー層形成装置を通過する際、クリアトナー層形成装置のベルトとクリアトナーとの接触面においても、加熱溶融時に樹脂が分子オーダーで局所的に接着性の強い部分を有する様になる。そのため、冷却後、ベルトから剥離する際、他の部分に比べ剥離しにくい部分が局所的に存在することにより、クリアトナー層表面に分子オーダーで微細な凹凸が形成されて、均一なつや消し画像面が形成されるものと考えられる。
また、本発明では、一般式(1)で表される重合性単量体とビニル系単量体より形成される重合体における一般式(1)で表される重合性単量体の含有量が0.5質量%以上20質量%以下とすることが好ましいものである。一般式(1)で表されるアクリル酸エステル成分の重合体中における含有量を上記範囲とすると、トナー層の接着力向上に寄与すると考えられる高密度凝集構造領域がクリアトナー層中に適度に存在する様になるものと考えられる。この様に、画像支持体に強固な接着力を付与する領域が適度に分散して存在することにより、プリント物に強い衝撃が加わってもクリアトナー層は画像支持体から剥離せず、ムラのない均一なつや消し仕上がりの画像を安定して維持できるものと考えられる。
なお、上記「一般式(1)で表される重合性単量体の含有量」とは、トナーを構成する樹脂を形成する際に使用した重合性単量体全量に占める一般式(1)の重合性単量体の比率(質量比)を意味するもので、一般に「共重合比率」と呼ばれるものである。
本発明に係るクリアトナーを構成する樹脂中の上記一般式(1)で表される重合性単量体の含有量は、後述する実施例に示す様に、クリアトナー作製時に使用した重合性単量体の使用量に基づいて算出することができる。つまり、クリアトナー構成樹脂における一般式(1)で表される重合性単量体の含有量は下記式より算出できる。すなわち、
一般式(1)で表される重合性単量体の含有量(質量%)
=(一般式(1)で表される重合性単量体の使用量/全重合性単量体使用量)×100
より算出することができる。たとえば、一般式(1)で表される重合性単量体を15質量部、ビニル系単量体を85質量部用いて樹脂を形成した場合、一般式(1)で表される重合性単量体の含有量は、〔15/(15+85)〕×100で15質量%となる。
また、クリアトナーの形態にあるものより一般式(1)で表される化合物の含有量を定量することも可能である。たとえば、13C−NMR測定方法(核磁気共鳴測定)等の公知の機器分析法により、一般式(1)で表される化合物に特有なエステル結合の存在とエステル結合のアルコール部位に存在するアルキル基の炭素原子数や環状構造を検知することができる。すなわち、13C−NMR測定方法では、測定により得られるスペクトルより、エステル結合やエステル結合に続くアルコール部位のアルキル基の炭素原子数に対応したピークが得られるので、これらの存在を検知することができる。そして、これらに対応するピーク面積の全ピーク面積に占める割合を算出することにより、一般式(1)で表される重合性単量体の含有量を算出することができる。
なお、13C−NMR測定方法の条件は以下のとおりである。すなわち、
測定装置 :FT NMR装置 Lambda400(日本電子社製)
測定周波数 :100.5MHz
パルス条件 :4.0μs
データポイント:32768
遅延時間 :1.8sec
周波数範囲 :27100Hz
積算回数 :20000回
測定温度 :80℃
溶媒 :ベンゼン−d/o−ジクロロベンゼン−d=1/4(v/v)
試料濃度 :3質量%
試料管 :φ5mm
測定モード :1H完全デカップリング法
以上の様な方法により、クリアトナー構成樹脂中に占める一般式(1)で表される重合性単量体の含有量を算出することができる。
一般式(1)で表される化合物のうち、Rが炭素原子数12以上22以下の鎖状アルキル基で構成されるものとしては、たとえば、以下のものが挙げられる。先ず、メタクリレート系の化合物としては、ミリスチルメタクリレート、パルミチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート等がある。また、アクリレート系の化合物としては、ミリスチルアクリレート、パルミチルアクリレート、ステアリルアクリレート、ベヘニルアクリレート等がある。また、Rが環状のアルキル基で構成されるものとしては、たとえば、シクロヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート等がある。
以下に、一般式(1)で表される化合物の具体例の構造を示すが、本発明で使用可能な一般式(1)で表される化合物は上述したもの及び以下に示す具体例のみに限定されるものではない。
Figure 2011095727
前述した一般式(1)で表される重合性単量体を構成するRの具体例としては、上記表1に示すものがある。本発明では、Rが炭素原子数12以上22以下の鎖状のアルキル基である場合、後述する実施例にも示す様に、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、ベヘニル基が好ましい。また、Rが環状のアルキル基の場合、Rは炭素原子数6以上10以下の環状構造を有するものが好ましく、後述する実施例にも示す様に、シクロヘキシル基またはイソボルニル基がより好ましい。
次に、本発明に係るクリアトナーを構成する樹脂の作製に使用可能なビニル系単量体について説明する。本発明に係るクリアトナーを構成する樹脂の作製に使用可能なビニル系単量体は、特に限定されるものではなく、公知のビニル系単量体を使用することができる。その中でも比較的高い疎水性を有するものが好ましい。
以下に、使用可能なビニル系単量体の具体例を示すが、本発明に使用可能なビニル系単量体は下記に示すもののみに限定するものではない。
(1)スチレンあるいはスチレン誘導体
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等
(2)メタクリル酸エステル誘導体
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸フェニル等
(3)アクリル酸エステル誘導体
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル等
(4)オレフィン類
エチレン、プロピレン、イソブチレン等
(5)ビニルエステル類
プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等
(6)ビニルエーテル類
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等
(7)ビニルケトン類
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等
(8)N−ビニル化合物類
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等
(9)その他
ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体等
また、前述した一般式(1)で表される重合性モノマーとともに、以下に示す多官能性ビニル類を使用して架橋構造の樹脂を作製することも可能である。多官能性ビニル類の具体例を以下に示す。すなわち、
ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等
上記樹脂の分子量は、クリアトナーとしての性能を安定して発現することが可能なものであれば、特に限定されるものではなく、たとえば、数平均分子量Mnで5,000以上50,000以下のもの等が好ましい。また、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnは、たとえば、1.0以上1.5以下となる様なものは好ましいものの1つである。クリアトナーを構成する樹脂の数平均分子量Mnと重量平均分子量Mwが上記関係を満たすことにより、定着時にシャープな溶融性が発現されるので、このことは写像性の高い光沢面の形成に寄与するものと期待される。
なお、クリアトナーを構成する樹脂の数平均分子量Mn、重量平均分子量Mwは公知の分子量測定方法により算出することができる。以下に、分子量測定方法の代表例の1つであるテトラヒドロフラン(THF)をカラム溶媒として用いるゲルパーミエーションクロマトグラフ法(GPC)による分子量測定手順を説明する。
具体的には、測定試料を1mgに対してTHF(脱気処理したものを使用)を1ml添加し、室温下にてマグネチックスターラを用いて撹拌処理して充分に溶解させる。次に、ポアサイズ0.45μm〜0.50μmのメンブランフィルタで処理した後、GPC装置に注入する。
GPCの測定条件は、40℃にてカラムを安定化させ、THFを毎分1mlの流速で流し、1mg/mlの濃度の試料を約100μl注入して測定する。カラムとしては、市販のポリスチレンジェルカラムを組み合わせて使用することが好ましい。たとえば、昭和電工社製のShodex GPC KF−801、802、803、804、805、806、807の組み合せや、東ソー社製のTSKgelG1000H、G2000H、G3000H、G4000H、G5000H、G6000H、G7000H、TSK guard columnの組み合せ等がある。
検出器としては、屈折率検出器(RI検出器)、あるいはUV検出器が好ましく用いられる。試料の分子量測定では、試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて作成した検量線を用いて算出する。検量線作成用のポリスチレンとしては10点程度用いることが好ましい。
分子量測定は、たとえば、下記の測定条件の下で行うことができる。
(測定条件)
装置:HLC−8020(東ソー社製)
カラム:GMHXLx2、G2000HXLx1
検出器:RI及びUVの少なくともいずれか一方
溶出液流速:1.0ml/分
試料濃度:0.01g/20ml
試料量:100μl
検量線:標準ポリスチレンにて作製
次に、本発明に係るクリアトナーの製造方法について説明する。
本発明に係るクリアトナーは、少なくとも、前述した一般式(1)で表される重合性単量体とビニル系単量体を用いて形成される樹脂を含有するものである。本発明に係るクリアトナーを構成する粒子の作製方法は、特に限定されるものではなく、公知の電子写真方式の画像形成に使用されるトナーの製造方法を適用することができる。すなわち、混練、粉砕、分級工程を経てトナーを作製するいわゆる粉砕法や、重合性単量体を重合させ、同時に、形状や大きさを制御しながら粒子形成を行ういわゆる重合法によるトナー製造方法を適用することができる。
その中でも、重合法により作製されるクリアトナーは、均一な粒度分布や形状分布、シャープな帯電分布等の特性を得られ易いものとされる。重合法によるトナー製造方法では、たとえば、懸濁重合、乳化重合等の重合反応により樹脂粒子を形成する工程を有するものであり、その中でも重合反応を経て作製した樹脂粒子を凝集、融着させて粒子を形成する会合工程を経て作製されるものが特に好ましい。
以下に、本発明に係るクリアトナーの作製方法の一例として、乳化会合法によるクリアトナーの作製方法について説明する。乳化会合法によるクリアトナーの作製方法は、たとえば、以下の工程を経て行われる。
(1)樹脂微粒子分散液の作製工程
(2)樹脂微粒子の凝集・融着工程
(3)熟成工程
(4)冷却工程
(5)洗浄工程
(6)乾燥工程
(7)外添剤処理工程
以下、各工程について説明する。
(1)樹脂微粒子分散液の作製工程
この工程は、クリアトナーを構成する樹脂を形成する工程である。具体的には、たとえば、水系媒体中に、少なくとも、前述した一般式(1)で表される重合性単量体とビニル系単量体を添加、分散させておき、この状態の下で重合反応を行って100nm程度の大きさの樹脂微粒子を形成するものである。
この工程では、たとえば、水系媒体中に前述した一般式(1)で表される重合性単量体とビニル系単量体を添加した後、分散処理を施すことにより、単量体の油滴が形成される。そして、水系媒体中に分散させた油滴中でラジカル重合反応を行うことにより樹脂微粒子を形成するものである。
ラジカル重合反応は、前述の油滴中に重合開始剤を含有させてラジカルを生成させることにより、油滴中で一般式(1)で表される重合性単量体とビニル系単量体との重合反応が開始し、重合反応を経て樹脂を形成するものである。あるいは、水系媒体中に添加した重合開始剤より生成したラジカルを油滴中に供給することによりラジカル重合を開始することもできる。
ラジカル重合を行うときの温度は、一般式(1)で表される重合性単量体及びビニル系単量体の種類やラジカルを生成する重合開始剤の種類にもよるが、通常50〜100℃が好ましく、55〜90℃がより好ましい。また、重合反応時間は、一般式(1)で表される重合性単量体及びビニル系単量体及びラジカルの反応速度にもよるが2〜12時間が好ましい。
この工程では、水系媒体中に、少なくとも、一般式(1)で表される重合性単量体とビニル系単量体を添加した後、公知の方法による機械的エネルギーの作用で分散処理を行って単量体の油滴を形成するものである。機械的エネルギーによる油滴分散を行う分散装置は、特に限定されるものではなく、たとえば高速回転するロータを備えた市販の撹拌装置「クレアミックス(CLEARMIX)(エム・テクニック(株)製)」等が代表的な装置に挙げられる。前述した撹拌装置の他にも、超音波分散機や機械式ホモジナイザ、マントンゴーリン及び圧力式ホモジナイザ等の装置が挙げられる。これらの装置により水系媒体中に100nm前後の油滴の分散粒子を形成することが可能である。
また、本発明でいう「水系媒体」とは、水と水に溶解可能な有機溶剤から構成される液体のことで、少なくとも水を50質量%以上含有したものである。ここで、水系媒体を構成する水以外の成分である水に溶解可能な有機溶剤には、たとえば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン等がある。これらの中でも樹脂を溶解しない有機溶剤であるメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系有機溶剤が好ましい。
(2)樹脂粒子の凝集・融着工程
この工程は、前述の工程で形成した樹脂微粒子を水系媒体中で凝集させて粒子を形成し、凝集により形成した粒子を加熱して融着させて粒子(外添処理する前のクリアトナーの母体粒子のこと)を作製する工程である。すなわち、一般式(1)で表される重合性単量体とビニル系単量体を重合させて形成した樹脂微粒子を凝集、融着させて粒子を作製するものである。
この工程では、前記樹脂粒子を存在させた水系媒体中に、塩化マグネシウム等に代表されるアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等の凝集剤を添加することにより、前記樹脂粒子を凝集させる。次いで、水系媒体中を前記樹脂粒子のガラス転移温度以上に加熱して凝集を進行させると同時に凝集させた樹脂粒子同士の融着を行う。そして、凝集を進行させて粒子の大きさが目標になったときに、食塩等の塩を添加して凝集を停止させる。
(3)熟成工程
この工程は、上記凝集・融着工程に引き続き、反応系を加熱処理することにより粒子の形状を所望の平均円形度になるまで熟成するいわゆる形状制御工程とも呼ばれる工程である。
(4)冷却工程
この工程は、前記粒子の分散液を冷却処理(急冷処理)する工程である。冷却処理条件としては、1〜20℃/分の冷却速度で冷却する。冷却処理方法としては特に限定されるものではなく、反応容器の外部より冷媒を導入して冷却する方法や、冷水を直接反応系に投入して冷却する方法を例示することができる。
(5)洗浄工程
この工程は、上記工程で所定温度まで冷却された前記粒子の分散液より粒子を固液分離する工程と、固液分離されてウェットのトナーケーキと呼ばれるケーキ状集合体となった粒子より界面活性剤や凝集剤等の付着物を除去するための洗浄工程からなる。
洗浄処理は、濾液の電気伝導度がたとえば10μS/cm程度になるまで水洗浄する。固液分離方法としては、遠心分離法、ヌッチェ等を使用する減圧ろ過法、フィルタプレス等を使用するろ過法等があり、本発明では特に限定されるものではない。
(6)乾燥工程
この工程は、洗浄処理された前記粒子を乾燥処理する工程である。この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤ、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、撹拌式乾燥機などを使用することが好ましい。
また、乾燥された粒子の水分は、5質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量%以下とされる。なお、乾燥処理された粒子同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理してもよい。ここに、解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサ、コーヒーミル、フードプロセッサ等の機械式の解砕装置を使用することができる。
(7)外添剤処理工程
この工程は、乾燥処理した粒子に外添剤や滑剤を添加する工程である。前記乾燥工程を経た粒子はそのままクリアトナー粒子として使用できるが、外添剤を添加することによりクリアトナーの帯電性や流動性、クリーニング性を向上させることができる。これら外添剤には、公知の無機微粒子や有機微粒子、脂肪族金属塩を使用することができ、その添加量はトナー全体に対して0.1〜10.0質量%、好ましくは0.5〜4.0質量%である。また、外添剤は種々のものを組み合わせて添加することができる。なお、外添剤を添加する際に使用する混合装置としては、たとえば、タービュラミキサ、ヘンシェルミキサ、ナウタミキサ、V型混合機、コーヒーミル等の公知の機械式の混合装置がある。
公知の無機微粒子としては、たとえば、シリカ、チタニア、アルミナ、チタン酸ストロンチウム微粒子等がある。なお、これら無機微粒子を疎水化処理したものを使用することも可能である。
シリカ微粒子の具体例としては、たとえば、日本アエロジル社製の市販品R−805、R−976、R−974、R−972、R−812、R−809、ヘキスト社製のHVK−2150、H−200、キャボット社製の市販品TS−720、TS−530、TS−610、H−5、MS−5等がある。
チタニア微粒子としては、たとえば、日本アエロジル社製の市販品T−805、T−604、テイカ社製の市販品MT−100S、MT−100B、MT−500BS、MT−600、MT−600SS、JA−1、富士チタン社製の市販品TA−300SI、TA−500、TAF−130、TAF−510、TAF−510T、出光興産社製の市販品IT−S、IT−OA、IT−OB、IT−OC等がある。
アルミナ微粒子としては、たとえば、日本アエロジル社製の市販品RFY−C、C−604、石原産業社製の市販品TTO−55等がある。
また、有機微粒子としては数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形の有機微粒子を使用することができる。具体的には、スチレンやメチルメタクリレートなどの単独重合体やこれらの共重合体を使用することができる。
これら外添剤の添加量は、トナー全体に対して0.1〜10.0質量%が好ましい。
以上の工程を経ることにより、乳化会合法により本発明に係るクリアトナーを作製することができる。
次に、本発明に係るクリアトナーを上述した乳化会合法で作製する場合に使用することが可能な重合開始剤、分散安定剤、界面活性剤等について説明する。
本発明に係るクリアトナーを構成する結着樹脂は、前述の一般式(1)で表される化合物とビニル系重合性単量体を用いて形成されるもので、公知の油溶性あるいは水溶性の重合開始剤を使用することができる。油溶性の重合開始剤としては、具体的には、以下に示すアゾ系またはジアゾ系重合開始剤や過酸化物系重合開始剤がある。すなわち、
(1)アゾ系またはジアゾ系重合開始剤
2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等
(2)過酸化物系重合開始剤
ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジン等。
また、乳化重合法で樹脂粒子を形成する場合は水溶性ラジカル重合開始剤が使用可能である。水溶性重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸及びその塩、過酸化水素等がある。
また、樹脂粒子の分子量調整のために、公知の連鎖移動剤を用いることもできる。具体的には、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル、ターピノーレン、四臭化炭素、α−メチルスチレンダイマー等がある。
また、本発明では、前述の一般式(1)で表される化合物やビニル系単量体を水系媒体中に分散させた状態下で重合し、重合により得られた樹脂粒子を水系媒体中に分散させ、これを凝集、融着してクリアトナーを作製する。これらトナー材料を水系媒体中に安定して分散させておく分散安定剤を使用することが好ましい。分散安定剤としては、たとえば、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等のものがある。また、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、エチレンオキサイド付加物、高級アルコール硫酸ナトリウム等、一般に界面活性剤として使用されるものも分散安定剤として使用できる。
また、水系媒体中で重合性単量体を用いて重合を行なう場合、界面活性剤を使用して前記重合性単量体の油滴を水系媒体中に均一に分散させる必要がある。このとき、使用可能な界面活性剤は、特に限定されるものではないが、たとえば、以下に示すイオン性界面活性剤が好ましいものとして使用できる。イオン性界面活性剤には、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、脂肪酸塩等があり、スルホン酸塩には、たとえば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、2,2,5,5−テトラメチル−トリフェニルメタン−4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム等がある。
また、硫酸エステル塩には、たとえば、ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム等があり、脂肪酸塩には、オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等がある。
また、ノニオン性界面活性剤を使用することも可能で、具体的には、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエチレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドのエステル、ソルビタンエステル等がある。
次に、画像が形成されている画像支持体に本発明に係るクリアトナーが供給され、当該画像支持体上に供給されたクリアトナーを加熱、溶融し、溶融したクリアトナーを介して画像支持体をベルトに密着させ、ベルトに密着させた状態でクリアトナーを冷却することにより、画像支持体上につや消しのクリアトナー層を形成するクリアトナー層形成装置のについて説明する。図1は、クリアトナー層供給装置2Sによりクリアトナーが供給された画像支持体Pをクリアトナー層形成装置1で処理することにより画像支持体P上にクリアトナー層を形成することを示した模式図である。なお、図1では、「画像支持体P(画像形成済)」と示しているが、これは公知の画像形成方法により画像を形成した画像支持体Pであることを意味するものである。
図1に示すクリアトナー層形成装置1は、少なくとも以下の構成を有するものである。すなわち、
(1)画像全面にわたりクリアトナーが供給された状態にある画像支持体Pを加熱し、同時に加圧する加熱加圧装置10
(2)加熱加圧装置10により溶融したクリアトナー面と接触し、クリアトナー面との間に接着面を形成して画像支持体Pを搬送するベルト部材11
(3)ベルト部材11に接着した状態で搬送されている画像支持体Pに冷却用のエアを供給する冷却ファン12と13
(4)冷却ファン12と13より供給されるエアの作用で冷却され、クリアトナー面が固着した画像支持体Pを搬送する搬送ロール14より構成されるものである。
すなわち、図1に示すクリアトナー層形成装置1は、本発明に係る画像形成方法で規定する「画像支持体に供給されたクリアトナーを加熱、溶融する工程」、「画像支持体のクリアトナーが供給された側をベルトに密着させ、ベルトに密着させた状態でクリアトナーを冷却する工程」、及び、「画像支持体をベルトより剥離する工程」を行うものである。そして、図1に示すクリアトナー供給装置2Sが、「画像支持体上にクリアトナーを供給する工程」を行うものである。
この様に、図1に示すクリアトナー層形成装置1とクリアトナー供給装置2Sは、本発明で規定する「少なくとも、画像支持体上にクリアトナーを供給する工程と、前記画像支持体に供給されたクリアトナーを加熱、溶融する工程と、前記画像支持体のクリアトナーが供給された側をベルトに密着させ、ベルトに密着させた状態で前記クリアトナーを冷却する工程と、前記画像支持体をベルトより剥離する工程を有する画像形成方法」を実現するものである。
以下、図1に示すクリアトナー層形成装置1の各構成について具体的に説明する。なお、クリアトナー層形成装置1によりクリアトナー層が形成される画像支持体Pは、画像支持体Pの全面に本発明に係るクリアトナーが供給されているものである。画像支持体Pへのクリアトナーの供給方法には、たとえば、図1に示す様に電子写真方式により画像支持体上にクリアトナーを供給する前述のクリアトナー供給装置2Sを用いる方法等がある。
図1に示すクリアトナー供給装置2Sは、画像支持体上にクリアトナーを供給する際、少なくとも帯電が行われた感光体上にクリアトナーを供給して担持させ、当該感光体上に担持させたクリアトナーを、画像支持体上に転写させて、画像支持体上にクリアトナーを供給することができる。なお、感光体上に担持させたクリアトナーを画像支持体上へ転写するものは、具体的にはたとえば以下のものがある。すなわち、感光体上に担持させたクリアトナーを直接画像支持体に転写するものがある。また、感光体上に担持させたクリアトナーを中間転写ベルトに転写させ中間転写ベルトに転写させたクリアトナーを画像支持体に転写して画像支持体上へクリアトナーを供給するもの等もある。
また、後述する図2には、図1に示すクリアトナー層形成装置1とは構成の異なる装置でクリアトナー層を形成する画像形成装置が示され、当該画像形成装置は電子写真方式により画像支持体P上へクリアトナーを供給し、かつ、カラートナーを用いて画像支持体P上へトナー画像も形成することが可能なものである。
最初に加熱加圧装置10について説明する。図1に示す加熱加圧装置10は、一定速度で駆動する一対のロール101と102との間に、クリアトナーが供給されている画像支持体Pを挟持して搬送し、搬送されてきた転写材を加熱加圧するものである。すなわち、画像支持体Pの全面に供給されたクリアトナーは、加熱加圧装置10による加熱により溶融し、かつ、溶融したクリアトナーは加圧により均一な厚みを有する層になる。ここで、一対のロール101と102の一方または両方の中心に熱源を設けることにより、画像支持体全面に供給されたクリアトナーを溶融する様に加熱することができる。また、2つのロール101と102はロール間で溶融したクリアトナーを確実に加圧できる様、圧接している構造を採ることが好ましい。
図1のクリアトナー層形成装置1は、消費電力量や作業効率の観点から、たとえば、加熱加圧装置10を構成するロール101を加熱ロールとし、ロール102を加圧ロールとする構成とすることで十分な加熱と加圧が行える。ロール101と102の一方または両方の表面には、シリコーンゴム層あるいはフッ素ゴム層を配置することができ、加熱と加圧を行うニップ領域の幅を1mm〜8mm程度の範囲にすることが好ましい。
加熱ロール101は、たとえば、アルミニウム等の金属製の基体表面に、シリコーンゴム等からなる弾性体層を被覆してなり、所定の外径に形成されたものである。加熱ロール101の内部には、加熱源としてたとえば300〜350Wのハロゲンランプを配設しておき、当該加熱ロール101の表面温度が所定温度となる様に内部から加熱する。
加圧ロール102は、たとえば、アルミニウム等の金属製の基体表面に、シリコーンゴム等からなる弾性体層を被覆してなり、さらに、当該弾性体層表面にPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)製のチューブ等による離型層を被覆して、所定の外径に形成されたものである。加圧ロール102の内部にも、加熱源としてたとえば300〜350Wのハロゲンランプを配設することができ、当該加圧ロール102の表面温度が所定温度になる様に内部から加熱する。
加熱加圧装置10では、画像形成された面全面にわたりクリアトナーが供給された画像支持体Pは、加熱ロール101と加圧ロール102との圧接部(ニップ部)に、クリアトナーが供された面が加熱ロール101側に配置する様に導入される。そして、加熱ロール101と加圧ロール102との圧接部を通過する間に、クリアトナーが加熱溶融すると同時に、画像面上に所定厚さのクリアトナー層として融着する。
なお、加熱加圧装置10の圧接部(ニップ部)の面圧は、100kPa以上300kPa以下とすることが好ましい。面圧の測定は、たとえば市販のローラ間圧力分布測定システム「PINCH(蒲田工業社製)」を用い、後述するベルト部材11を介して行うことができる。具体的には、駆動が停止した加熱加圧装置10の圧接部(ニップ部)間に、ベルト部材11を介して、前述のローラ間圧力分布測定システムに接続させた面圧センサ「A3(サイズ437mm)(ニッタ株式会社製)」を設置し、加圧状態で30秒間静置後に、通紙方向の座標x(単位:mm)におけるニップ間の圧力値P(x)(単位kPa)を測定する。
次に、ベルト部材11について説明する。図1に示す様にベルト部材11は、加熱ロール101と、当該加熱ロール101を含む複数のロール101、103、104により回動可能に支持されている無端ベルト状の構成を有するものである。ベルト部材11は、前述した様に、加熱ロール101、剥離ロール103、従動ロール104からなる複数のロールにより回動可能に懸回張設され、図示しない駆動源により回転駆動する加熱ロール101により所定の移動速度駆動する様になっている。そして、加熱ロール101による駆動と剥離ロール103、従動ロール104によるテンションにより所定のプロセススピードによりシワなく回動駆動させることができる。
ベルト部材11は、溶融したクリアトナー面との間で接着面を形成し、溶融したクリアトナー面を介して画像支持体Pを搬送するものであるので、ある程度の耐熱性と機械的強度を有する公知の材質で作製することができる。具体的には、たとえば、ポリイミド、ポリエーテルポリイミド、PES(ポリエーテルサルフォン樹脂)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)等の耐熱性フィルム樹脂が挙げられる。そして、前記耐熱性フィルム樹脂の少なくともクリアトナー層当接面側にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やPFA等のフッ素樹脂やシリコーンゴムの離型層を設けることが好ましい。
ベルト部材11の厚さは、溶融したクリアトナー面との接着面を介して画像支持体Pの搬送が行えるものであれば特に限定されるものではなく、公知の厚さのもので使用することができる。具体的には、耐熱性フィルム樹脂の厚さは20μm〜80μm、離型層の厚さは10μm〜30μmが好ましく、また、総厚は20μm〜110μmが好ましい。具体的な形態としては、たとえば、厚さ80μmのポリイミド製無端状フィルム上に、厚さ30μmのシリコーンゴム層を被覆したもの等がある。
また、ベルト部材11の表面粗さ(Ra)は、0.2μm以上1.0μm以下が好ましい。ベルト部材の表面粗さ(Ra)は、ベルト部材の表面状態を、たとえば、市販のレーザ顕微鏡「VK−9500(キーエンス(株)製)」を用いて測定することができる。具体的には、前記レーザ顕微鏡に付属の「VK−viewer」を用いてベルト部材表面を撮影し、撮影したベルト表面の画像を前記レーザ顕微鏡に付属の「VK−Analyzer」にて搭載されている計測解析条件内の「線粗さ(JIS B0601 1994)」モードを使用し、カットオフ値を0.08mmとしたときの平均算術粗さRaを測定する。なお、解析時に表面粗さを測定する幅は、画面の左右両端いっぱいの幅として撮影画像の中央部を測定する。
また、ベルト部材11の表面温度は、120℃以上155℃以下が好ましい。ベルト部材11の表面温度は、加熱加圧装置10の圧接部(ニップ部)入口近傍のベルト部材11の中央部表面を、50cmはなれた地点から、たとえば市販の放射温度計「TA−0510F(コニカミノルタセンシング社製)」を用いて測定することができる。
次に、冷却ファン12と13について説明する。図1に示すクリアトナー層形成装置1は、前記ベルト部材11内面側の加熱ロール101と剥離ロール103との間に冷却ファン12、ベルト部材11の外面側の加圧ロール102と搬送ロール14の間に冷却ファン13を有する。ここで、ベルト部材11の外面は、溶融したクリアトナー面を介して画像支持体Pと接着し、接着面を形成した状態で画像支持体Pの担持搬送を行う面のことである。
図1のクリアトナー層形成装置1は、前述の加熱加圧装置10で溶融し、加圧により所定の厚さにしたクリアトナー層をベルト部材11の外面に接着させ、この状態で画像支持体Pを搬送させながら同時にクリアトナー層を冷却して固化させる。冷却ファン12、13は、クリアトナー層が形成された画像支持体Pをベルト部材11に担持搬送されている状態で強制的に冷却する。クリアトナー層形成装置1は、冷却ファン12、13にそれぞれ連接させて冷却用のヒートシンクあるいはヒートパイプを配設させることができる。この様な冷却用のヒートシンクあるいはヒートパイプにより溶融状態にあるクリアトナー層の冷却と固化を促進させることができる。
上記冷却ファン12、13による強制冷却により、ベルト部材11に搬送中の画像支持体Pのクリアトナー層の固化を促進させる。そして、クリアトナー層は搬送補助ロール14と剥離ロール103が配置されている端部付近に搬送される頃には十分に冷却、固化され、端部において画像支持体Pはベルト部材11より以下の様な手順で剥離される。
先ず、端部付近に搬送されてきた画像支持体Pは、クリアトナー層を介してベルト部材11に担持搬送されている状態におかれているが、この状態で搬送補助ロール14が画像支持体Pの裏面に接触することにより搬送を補助しながら保持する。搬送補助ロール14が画像支持体Pを裏面より保持している状態でベルト部材11が剥離ロール103の地点に到達すると、ベルト部材11は従動ロール104の方向(図の上方)に搬送方向を変更する。このとき、画像支持体Pは自身の剛性(腰)によりベルト部材11より剥離し、搬送ロール14によりクリアトナー層形成装置1より排出される様になる。
以上の手順により、図1に示すクリアトナー層形成装置1は、画像が形成されている画像支持体全面にわたり供給されたクリアトナーを加熱、加圧することにより所定厚みを有する溶融状態のクリアトナー層を形成する。そして、溶融状態のクリアトナー層が形成された画像支持体Pをベルト部材に担持、搬送させながらクリアトナー層を冷却、固化させ、クリアトナー層が固化した後、画像支持体Pをベルト部材11より剥離させ、ベルト部材11より剥離された画像支持体Pは装置外に排出される。
なお、図1のクリアトナー層形成装置1は、搬送補助ロール14と剥離ロール103により、画像支持体Pのベルト部材11からの剥離を実現しているが、剥離ロール103に代えて、たとえば剥離爪をベルト部材11と画像支持体Pの間に配置させても、画像支持体Pをベルト部材11より剥離することができる。
前述した様に、本発明では、画像領域(トナーやインク等が存在する領域)の形成方法は特に限定されるものではなく、たとえば、電子写真方式、印刷方式、インクジェット方式、銀塩写真方式等の公知の画像形成方法により画像領域は作製されるものである。この様な公知の画像形成方法により形成された画像を有する画像支持体にクリアトナーを供給することにより、画像支持体上全面につや消しのクリアトナー層を形成することができる。
図2は、画像支持体全面に電子写真方式によりつや消しのクリアトナー層を形成し、かつ、当該画像支持体上に電子写真方式によりフルカラーのトナー画像を形成することが可能な画像形成装置の断面構成図である。図2に示す画像形成装置には、前述の図1に示す形態のクリアトナー層形成装置1は搭載されていないが、加熱ローラと加圧ローラより構成される定着装置50が設けられている。また、図2に示す画像形成装置には、画像支持体全面にクリアトナーを供給するクリアトナー供給部20Sが設けられており、クリアトナー供給部20Sより供給されたクリアトナーは、定着装置50により加熱、加圧されてクリアトナー層を形成する。
なお、図2に示す画像形成装置でクリアトナー層を有するフルカラー画像を形成する場合、図3や図4に示す様に、図1のクリアトナー層形成装置1を画像形成装置2の排紙部90付近に配置させる構成にすることが好ましい。たとえば、図3の画像形成装置によれば、図2の画像形成装置に内蔵された定着装置50で定着処理したプリント物をクリアトナー層形成装置1で再度処理することにより画像支持体全面に形成されたクリアトナー層の強度をより向上させるとともに、画像上に均一なマット質感をより確実に付与することができる。また、トナー画像の定着強度も向上するので、特に屋外掲示用のポスター作製に好ましいものである。なお、図2に示す画像形成装置2へのクリアトナー層形成装置1の配置例については、図3と図4を用いて後述する。
図2に示す画像形成装置2は、通常「タンデム型カラー画像形成装置」とも呼ばれるもので、クリアトナー供給部20Sと、複数組のトナー画像形成部20Y、20M、20C、20Bk、ベルト状の中間転写ベルト26と給紙装置40及び定着装置50等から構成されるものである。
画像形成装置2の上部には、画像読取部23が設置されている。原稿台上に載置された原稿は画像読取部23の原稿画像走査露光装置の光学系により画像が走査露光され、ラインイメージセンサに読み込まれる。ラインイメージセンサにより光電変換されたアナログ信号は、制御手段において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、露光部30S、30Y、30M、30C、30Bkに入力される。
本発明では、構成要素を総称する場合にはアルファベットの添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成要素を指す場合にはS(クリアトナー)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)の添え字を付した参照符号で示す。
図2の画像形成装置2は、中間転写ベルト26を介して画像支持体全面にクリアトナーを供給するクリアトナー供給部20S、イエロー色のトナー画像形成を行うイエロー画像形成部20Y、マゼンタ色のトナー画像形成を行うマゼンタ画像形成部20M、シアン色のトナー画像形成を行うシアン画像形成部20C、及び黒色のトナー画像を形成する黒色画像形成部20Bkを有する。画像形成部20及びクリアトナー供給部20Sは、それぞれ像担持体としてのドラム状の感光体21(21S、21Y、21M、21C、21Bk)の周囲に配置された帯電極22(22S、22Y、22M、22C、22Bk)、露光部30(30S、30Y、30M、30C、30Bk)、現像装置24(24S、24Y、24M、24C、24Bk)及びクリーニング装置25(25S、25Y、25M、25C、25Bk)を有する。ここで、クリアトナー供給部20Sは、前述の図1に示すクリアトナー供給装置2Sに該当するものである。
感光体21は、たとえば、有機光導電体を含有させた樹脂よりなる感光層がドラム状の金属基体の外周面に形成されてなる有機感光体よりなり、搬送される画像支持体Pの幅方向(図2において紙面に対して垂直方向)に伸びる状態で配設されている。感光層を構成する樹脂には、たとえば、ポリカーボネート樹脂等の公知の感光層形成用樹脂が用いられる。なお、図2に示す実施形態では、ドラム状の感光体21を用いた構成例を説明しているが、これに限られずベルト状の感光体を用いてもよい。
現像装置24は、それぞれ本発明に係るクリアトナー(S)、イエロートナー(Y)、マゼンタトナー(M)、シアントナー(C)及び黒色(Bk)の異なる色のトナーとキャリアからなる2成分現像剤を内包してなる。2成分現像剤として、フェライトをコアとしてその周りに絶縁性樹脂をコーティングしたキャリアと、本発明に係るクリアトナー、公知の結着樹脂と公知の顔料やカーボンブラック等の着色剤、荷電制御剤、シリカ、酸化チタン等を含有してなる各色のトナーとから構成される。
キャリアは、たとえば平均粒径が10〜50μm、飽和磁化10〜80emu/gを有しトナーは粒径4〜10μmである。また、本発明に係るクリアトナーを含めて、図2に示す画像形成装置で使用されるトナーの帯電特性は、負帯電特性であり平均電荷量としては−20〜−60μC/gであることが好ましい。2成分現像剤は、これらキャリアとトナーとをトナー濃度が4質量%〜10質量%にとなる様に混合、調整したものである。
中間転写体である中間転写ベルト26は、複数のローラにより回転可能に支持されている。中間転写ベルト26はたとえば10〜1012Ω・cmの体積抵抗を有する無端形状のベルトである。中間転写ベルト26は、たとえば、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)等の公知の樹脂材料を用いて形成することができる。中間転写ベルト26の厚みは50〜200μmが好ましい。
クリアトナー供給部20S、トナー画像形成部20Y、20M、20C、20Bkより各感光体21(21S、21Y、21M、21C、21Bk)上にクリアトナーの供給と各色トナー画像の形成が行われ、これらは回転する中間転写ベルト26上に一次転写ローラ27(27S、27Y、27M、27C、27Bk)により順次転写され(一次転写)、中間転写ベルト26上にはクリアトナーと合成されたフルカラー画像が転写される。一方、画像転写後、感光体21Y、21M、21C、21Bkは各色のクリーニング装置25(25S、25Y、25M、25C、25Bk)により残留トナーが除去される。
給紙装置40の用紙収納部(トレイ)41内に収容された画像支持体Pは、第1給紙部42により給紙され、給紙ローラ43、44、45A、45B、レジストローラ(第2給紙部)46等を経て、2次転写ローラ29に搬送され、画像支持体P上にクリアトナーが供給され、かつ、カラー画像が転写される(二次転写)。
なお、画像形成装置2の下部に鉛直方向に縦列配置された3段の用紙収納部41は、ほぼ同一の構成をなすから、同符号を付した。また、3段の給紙部42も、ほぼ同一の構成をなすから、同符号を付してある。用紙収納部41、給紙部42を含めて給紙装置40と称す。
クリアトナーの供給とフルカラー画像の転写が行われた画像支持体Pは、定着装置50において挟持され、加熱、加圧の作用でクリアトナーと各トナーを溶融、固化させる。定着装置50は、図1に示すクリアトナー層形成装置1と構成は異なるが、画像支持体全面にクリアトナー層を形成し、フルカラーのトナー画像を画像支持体P上に固定する。画像支持体Pは、搬送ローラ対57に挟持されて搬送され、排紙搬送路に設けられた排紙ローラ47から排出され、装置外の排紙トレイ90上に載置される。
一方、二次転写ローラ29により画像支持体P上にクリアトナー層とフルカラートナー画像を転写した後、さらに、画像支持体Pを曲率分離させた中間転写ベルト26は、中間転写ベルト用のクリーニング装置261により残留したトナーが除去される。
なお、画像支持体Pの両面にクリアトナー層とフルカラー画像を形成する場合、画像支持体Pの第1面に供給されたクリアトナーとフルカラー画像を溶融、固化した後、画像支持体Pを分岐板49により排紙搬送路から分岐させ、両面搬送路48に導入して表裏反転してから再び給紙ローラ45Bから搬送させる。画像支持体Pはクリアトナー供給部20S、各色の画像形成部20Y、20M、20C、20Bkにより第2面上にもクリアトナーを供給し、各色よりなるフルカラートナー画像を形成し、定着装置50により加熱加圧処理されて排紙ローラ47により装置外に排出される。この様に、画像支持体Pの両面にクリアトナー層を有するフルカラートナー画像を形成することができる。
以上の様に、図2に示す画像形成装置は、画像支持体P全面にクリアトナー層を有するフルカラー画像を形成することができる。なお、本発明では、図3と図4に示す様に、図2の画像形成装置2にクリアトナー層形成装置1を配置することができる。ここで、図3と図4は図2に示す画像形成装置2にクリアトナー層形成装置1を取り付けた装置の一例を示す模式図である。図3は、図2の画像形成装置2の排紙部90の個所にクリアトナー層形成装置1を配置したもので、図2の画像形成装置2に内蔵された定着装置50で定着処理された画像支持体Pは、クリアトナー層形成装置1でさらに画像支持体全面に形成されたクリアトナー層の定着が行われ、クリアトナー層はマット質感に富んだつや消し仕上がり画像を形成することができる。また、トナー画像の定着強度も向上するので、特に屋外掲示用のポスター等の作製に好ましいものになる。
また、図4は、図2に示す画像形成装置2の定着装置50の個所にクリアトナー層形成装置1を配置させたもので、二次転写ローラ29により画像支持体P上に転写されたクリアトナー層とフルカラートナー画像とをクリアトナー層形成装置1により同時に定着することができる。図4の装置によれば、クリアトナー層形成装置1が画像形成装置2に内蔵される形態をとることができるので、装置のコンパクト化を実現する上で好ましい。
本発明に係るクリアトナーを用いて画像を形成することが可能な画像支持体は、転写材とも呼ばれ、公知の方法により画像形成が可能で、クリアトナー層を形成、保持することが可能なものであれば特に限定されるものではない。本発明で使用可能な画像支持体としては、公知のものが挙げられ、たとえば、薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙、あるいは、コート紙等の塗工された印刷用紙、市販の和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布等がある。
以下、実施例を挙げて本発明の実施態様を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、下記文中に「部」と記載されている個所があるが「質量部」を表すものである。
1.「クリアトナー1〜16」の作製
以下に記載の16種類のクリアトナーを用意した。
1−1.「クリアトナー1」の作製
(1)「樹脂微粒子1」の作製
(a)第1段重合
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器にアニオン系界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム:SDS)2.0質量部をイオン交換水2900質量部に溶解させて界面活性剤水溶液を調製した。前記界面活性剤水溶液を窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、温度を80℃に昇温させた。
上記界面活性剤水溶液に重合開始剤(過硫酸カリウム(KPS))9.0質量部を添加して、内温を78℃にした後、下記化合物の混合溶液(1)を3時間かけて滴下した。
スチレン 551質量部
化合物(1)−15(ミリスチルアクリレート)(CH=CHCOOC1429
280質量部
メタクリル酸 44質量部
n−オクチルメルカプタン 19質量部
混合溶液(1)を滴下終了後、78℃にて1時間にわたり加熱、撹拌することにより、重合反応を行って「樹脂微粒子分散液a1」を作製した。
(b)第2段重合
撹拌装置を取り付けた容器内に、下記化合物を投入して混合溶液(2)を作製した。
スチレン 107質量部
n−ブチルアクリレート 50質量部
メタクリル酸 8質量部
n−オクチルメルカプタン 4質量部
一方、アニオン系界面活性剤(ポリオキシ(2)ドデシルエーテル硫酸エステルナトリウム)2.0質量部をイオン交換水1100質量部に溶解させた界面活性剤水溶液を調製し、90℃に加温した後、前記界面活性剤水溶液に
「樹脂微粒子分散液a1」 245質量部(固形分換算)
を添加した。その後、前記混合溶液(2)を添加し、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス(エム・テクニック社製)」を用いて4時間混合、分散処理を行い、分散粒子径350nmの乳化粒子分散液を調製した。前記乳化粒子分散液に過硫酸カリウム(KPS)2.5質量部をイオン交換水110質量部に溶解させた溶液を添加し、90℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合反応(第2段重合)を行い「樹脂微粒子分散液a11」を作製した。
(c)第3段重合
前記「樹脂微粒子分散液a11」に、過硫酸カリウム(KPS)2.5質量部をイオン交換水110質量部に溶解させた溶液を添加し、80℃にした後、下記化合物の混合溶液(3)を1時間かけて滴下した。
スチレン 238質量部
n−ブチルアクリレート 92質量部
n−オクチルメルカプタン 4.2質量部
滴下終了後、80℃の温度下で3時間加熱、撹拌を行って重合反応(第3段重合)させた後、28℃に冷却した。以上の手順により「樹脂微粒子1」を作製した。
(2)「クリアトナー1」の作製
(a)「クリアトナー母体粒子1」の作製(凝集・融着工程)
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、
「樹脂微粒子1」 440質量部(固形分換算)
イオン交換水 1100質量部
を投入、撹拌した。反応容器内の温度を30℃に調整後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。
次いで、塩化マグネシウム・6水和物35質量部をイオン交換水35質量部に溶解した水溶液を撹拌の下で30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置後に昇温を開始し、この系を60分間かけて90℃まで昇温させ、90℃に保持させたまま上記粒子の凝集、融着を継続した。この状態で「マルチサイザー3(ベックマンコールター社製)」を用いて凝集、融着により得られた粒子の粒径測定を行い、粒子の体積基準メディアン径が5.5μmになったときに、塩化ナトリウム40.2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解させた水溶液を添加して粒子の凝集を停止させた。
凝集停止後、熟成処理として液温を90℃にして加熱撹拌を3時間行って融着を継続させて「クリアトナー母体粒子1」を形成させた。その後、液温を30℃まで冷却し、塩酸を使用して液中のpHを2に調整して撹拌を停止した。
上記工程を経て作製した「クリアトナー母体粒子分散液1」をバスケット型遠心分離機「MARKIII 型式番号60×40(松本機械(株)製)」で固液分離し、「クリアトナー母体粒子1」のウェットケーキを形成した。このウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機でろ液の電気伝導度が5μS/cmになるまで45℃のイオン交換水で洗浄した後「フラッシュジェットドライヤ(セイシン企業(株)製)」に移し、水分量が0.5質量%になるまで乾燥処理を行って「クリアトナー母体粒子1」を作製した。
(b)外添処理
作製した「クリアトナー母体粒子1」に下記外添剤を添加して、ヘンシェルミキサ(三井三池鉱業社製)にて外添処理を行うことにより「クリアトナー1」を作製した。
ヘキサメチルシラザン処理したシリカ(平均一次粒径12nm、疎水化度68)
1.0質量部
n−オクチルシラン処理した二酸化チタン(平均一次粒径20nm、疎水化度63)
0.3質量部
なお、ヘンシェルミキサによる外添処理は、撹拌羽根の周速35m/秒、処理温度35℃、処理時間15分の条件の下で行った。
以上の手順により、「クリアトナー1」を作製した。
上記「クリアトナー1」の構成樹脂における前記「化合物(1)−15(ミリスチルアクリレート)」の含有量は、10.6質量%であるが、以下の手順により算出される。先ず、第1段階における重合性単量体の全使用量は875質量部で、このうち、「ミリスチルアクリレート」の使用量は280質量部なので「ミリスチルアクリレート」の含有量は28質量%である。次に、第2段階では「樹脂微粒子a1」245質量部にスチレン等の重合性単量体を165質量部添加したので、第2段階での重合性単量体全使用量は410質量部である。このうち、「ミリスチルアクリレート」の含有量は、(280×245/875=78.4質量部)より19.1質量%(78.4/410×100より)となる。さらに、第3段階では「樹脂微粒子a11」410質量部にスチレン等の重合性単量体を330質量部添加したので、第3段階での重合性単量体全使用量は740質量部となる。このうち、「化合物(1)−15(ミリスチルアクリレート)」の含有量は、(78.4/740×100)より10.6質量%となる。
1−2.「クリアトナー2〜10」の作製
(1)「クリアトナー2」の作製
前記「クリアトナー1」の作製で、「樹脂微粒子1」の第1段重合で使用した「化合物(1)−15(ミリスチルアクリレート)」に代えて「化合物(1)−14(ラウリルアクリレート(CH=CHCOOC1225))」を280質量部使用した。その他は同じ手順を経て「クリアトナー2」を作製した。なお、作製した「クリアトナー2」における「化合物(1)−14」の含有量は前述の算出手順により10.6質量%であった。
(2)「クリアトナー3」の作製
前記「クリアトナー1」の作製で、「樹脂微粒子1」の第1段重合で使用した「(1)−15(ミリスチルアクリレート)」に代えて「(1)−17(ステアリルアクリレート(CH=CHCOOC1837))」を290質量部使用した他は同じ手順で「クリアトナー3」を作製した。作製した「クリアトナー3」における「化合物(1)−17」の含有量は前述の算出手順により10.8質量%であった。
(3)「クリアトナー4」の作製
前記「クリアトナー1」の作製で、「樹脂微粒子1」の第1段重合で使用した「化合物(1)−15(ミリスチルアクリレート)」に代えて「化合物(1)−5(イソステアリルメタクリレート(CH=C(CH)COOC1837))」を300質量部使用した。その他は同じ手順を経て「クリアトナー4」を作製した。作製した「クリアトナー4」における「化合物(1)−5」の含有量は前述の算出手順により11.1質量%であった。
(4)「クリアトナー5」の作製
前記「クリアトナー1」の作製で、「樹脂微粒子1」の第1段重合で使用した「化合物(1)−15(ミリスチルアクリレート)」に代えて「化合物(1)−6(ベヘニルメタクリレート(CH=C(CH)COOC2245))」を250質量部使用した。その他は同じ手順を経て「クリアトナー5」を作製した。作製した「クリアトナー5」における「化合物(1)−6」の含有量は前述の算出手順により9.8質量%であった。
(5)「クリアトナー6」の作製
前記「クリアトナー1」の作製で、「樹脂微粒子1」の第1段重合で使用した「化合物(1)−15(ミリスチルアクリレート)」に代えて「化合物(1)−12(シクロヘキシルメタクリレート(CH=C(CH)COOC11))」300質量部使用した。その他は同じ手順を経て「クリアトナー6」を作製した。作製した「クリアトナー6」における「化合物(1)−12」の含有量は前述の算出手順により11.1質量%であった。
(6)「クリアトナー7」の作製
前記「クリアトナー1」の作製で、「樹脂微粒子1」の第1段重合で使用した「化合物(1)−15(ミリスチルアクリレート)」に代えて「化合物(1)−26(イソボルニルアクリレート)」を280質量部使用した。その他は同じ手順を経て「クリアトナー7」を作製した。作製した「クリアトナー7」における「化合物(1)−26」の含有量は前述の算出手順により10.6質量%であった。
(7)「クリアトナー8〜10」の作製
前記「クリアトナー1」の作製で、「樹脂微粒子1」の第1段重合で使用した「ミリスチルアクリレート」に代えて、「CH=CHCOOC1021で表されるアクリル酸エステル化合物を320質量部使用した他は同じ手順で「クリアトナー8」を作製した。作製した「クリアトナー8」における前記アクリル酸エステル化合物の含有量は前述の算出手順により11.6質量%であった。
また、前記「クリアトナー1」の作製で、「樹脂微粒子1」の第1段重合で使用した「ミリスチルアクリレート」に代えて「CH=CHCOOC2551で表されるアクリル酸エステル化合物を250質量部使用した。その他は同じ手順を経て「クリアトナー9」を作製した。作製した「クリアトナー9」における前記アクリル酸エステル化合物の含有量は前述の算出手順により9.8質量%であった。
さらに、前記「クリアトナー1」の作製で、「樹脂微粒子1」の第1段重合で「ミリスチルアクリレート」を使用せず、
スチレン 560質量部
n−ブチルアクリレート 250質量部
メタクリル酸 44質量部
n−オクチルメルカプタン 19質量部
とした他は同じ手順で「クリアトナー10」を作製した。
1−3.「クリアトナー11〜16」の作製
(1)「クリアトナー11、12」の作製
前記「クリアトナー1」の作製で、「樹脂微粒子1」の第1段重合で使用した「化合物(1)−15(ミリスチルアクリレート)」に代えて、「化合物(1)−3(パルミチルアクリレート(CH=C(CH)COOC1633))」を280質量部使用した他は同じ手順で「クリアトナー11」を作製した。
また、前記「クリアトナー1」の作製で、「樹脂微粒子1」の第1段重合で使用した化合物の添加量を以下の様に変更した。すなわち、
スチレン 798質量部
化合物(1)−3(パルミチルアクリレート)(CH=CHCOOC1633
13質量部
メタクリル酸 64質量部
n−オクチルメルカプタン 19質量部
とした。他は同じ手順を経て「クリアトナー12」を作製した。作製した「クリアトナー12」における「化合物(1)−3」の含有量は、前述の計算手順により0.5質量%であった。
(2)「クリアトナー13、14」の作製
前記「クリアトナー1」の作製で、「樹脂微粒子1」の第1段重合で使用した化合物の添加量を以下の様に変更した。すなわち、
スチレン 688質量部
化合物(1)−3(パルミチルアクリレート)(CH=CHCOOC1633
132質量部
メタクリル酸 55質量部
n−オクチルメルカプタン 19質量部
とした。他は同じ手順を経て「クリアトナー13」を作製した。作製した「クリアトナー13」における「化合物(1)−3」の含有量は、前述の計算手順により5.0質量%であった。
また、前記「クリアトナー1」の作製で、「樹脂微粒子1」の第1段重合で使用した化合物の添加量を以下の様に変更した。すなわち、
スチレン 444質量部
化合物(1)−3(パルミチルアクリレート)(CH=CHCOOC1633
396質量部
メタクリル酸 35質量部
n−オクチルメルカプタン 19質量部
とした。他は同じ手順を経て「クリアトナー14」を作製した。作製した「クリアトナー14」における「化合物(1)−3」の含有量は、前述の計算手順により14.9質量%であった。
(3)「クリアトナー15、16」の作製
前記「クリアトナー1」の作製で、「樹脂微粒子1」の第1段重合で使用した化合物の添加量を以下の様に変更した。すなわち、
スチレン 322質量部
化合物(1)−3(パルミチルアクリレート)(CH=CHCOOC1633
528質量部
メタクリル酸 25質量部
n−オクチルメルカプタン 19質量部
とした。他は同じ手順を経て「クリアトナー15」を作製した。作製した「クリアトナー15」における「化合物(1)−3」の含有量は、前述の計算手順により20.0質量%であった。
また、前記「クリアトナー1」の作製で、「樹脂微粒子1」の第1段重合で使用した化合物の添加量を以下の様に変更した。すなわち、
スチレン 224質量部
化合物(1)−3(パルミチルアクリレート)(CH=CHCOOC1633
613質量部
メタクリル酸 18質量部
n−オクチルメルカプタン 19質量部
とした。他は同じ手順を経て「クリアトナー16」を作製した。作製した「クリアトナー16」における「化合物(1)−3」の含有量は、前述の計算手順により23.2質量%であった。この様にして、「化合物(1)−3」の含有量を変化させた「クリアトナー11〜16」を作製した。
以上の手順を経て「クリアトナー1〜16」を作製した。「クリアトナー1〜16」を作製する際に使用した一般式(1)で表される化合物(アクリル酸エステル化合物)の種類とアルコール部位を構成するアルキル基の種類(炭素原子数)と含有量を下記表2に示す。
Figure 2011095727
2.評価実験
2−1.クリアトナー現像剤の調製
前記「クリアトナー1〜16」に対して、メチルメタクリレート樹脂を被覆してなる体積平均粒径40μmのフェライトキャリアを、クリアトナー濃度が6質量%になるように混合し、2成分現像剤の形態をとる「クリアトナー現像剤1〜16」を調製した。
2−2.評価実験
(1)評価条件
後述する市販の各種画像形成装置により画像を形成したA3サイズの画像支持体全面に、前記「クリアトナー現像剤1〜16」を用いてクリアトナーを供給した。ここで、画像支持体上へのクリアトナーの供給は、クリアトナーの供給量が4g/mとなる様に設定された公知の電子写真方式の画像形成装置を用いて行ったものである。
この様に画像支持体全面にクリアトナーが供給された画像支持体を、図1に示す構成のクリアトナー層形成装置1に搬送、処理することにより、A3サイズの画像支持体全面にクリアトナー層を形成した。クリアトナー層を形成するにあたり、クリアトナー層形成装置1の各種条件を後述する様に設定した。また、画像支持体は、市販の「OKトップコート+(坪量157g/m、紙厚131μm)(王子製紙(株)製)」を使用した。
また、画像支持体上へ画像形成を行う市販の画像形成装置は、下記(a)〜(c)に示すもので、1種類のクリアトナーを評価するにあたり、各画像形成装置より3万枚ずつ合計9万枚の画像形成された画像支持体を用意した。そして、9万枚の画像支持体の1枚1枚に電子写真方式によりクリアトナーを供給し、クリアトナーが供給された9万枚の画像支持体を図1に示すクリアトナー層形成装置で連続処理してクリアトナー層を形成した。ここで、本発明の構成を満たす「クリアトナー1〜7と11〜16」を用いたものを「実施例1〜13」、本発明の構成から外れる「クリアトナー8〜10」を用いたものを「比較例1〜3」とした。
画像形成に使用した画像形成装置は、以下のとおりである。すなわち、
(a)電子写真方式:「bizhub C353(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)」
(b)インクジェット方式:「インクジェットプリンタPX−5800(セイコーエプソン(株)製)」
(c)製版方式:「RISOデジタルスクリーン製版機 SP400D(理想科学工業(株)製)」
クリアトナー層形成装置1による上記連続処理では、各画像形成装置で画像を形成した画像支持体が1枚ずつ交互に連続でクリアトナー層を形成する様、画像支持体をクリアトナー層形成装置1に供給した。前述の「各画像形成装置で画像を形成した画像支持体が1枚ずつ交互に連続で」とは、たとえば、電子写真方式によるプリント物→インクジェット方式によるプリント物→製版方式によるプリント物→・・・の順番に各装置で画像を形成した画像支持体を1枚ずつ交互に並べたことを意味する。
なお、図1のクリアトナー層形成装置1は、下記仕様に設定した。すなわち、
(a)ベルト部材材質:ポリイミドフィルム(厚さ50μm)上にPFA層(厚さ10μm)を配置したもの
(b)ベルト部材表面粗さ(初期表面粗さ):Ra 0.4μm
(c)ベルト部材の表面温度:130℃
(d)加熱、加圧ロールの仕様
・加熱ロール:外径100mm、厚さ10mmのアルミニウム製基体
・加圧ロール:外径80mm、厚さ10mmのアルミニウム製基体上に厚さ3mmのシリコーンゴム層を配置したもの
・加熱ロール及び加圧ロールの内部にハロゲンランプを各々配置したものでロール表面温度は、加熱ロールを155℃、加圧ロールを115℃に設定(サーミスタにより温度制御)
・加熱ロールと加圧ロールのニップ幅:11mm
・圧接部(ニップ部)の面圧:200kPa
(e)剥離ロール位置での転写材温度:50±5℃になるように設定
(f)加熱、加圧ロールニップ部より剥離ロール位置までの距離:620mm
(g)画像支持体搬送速度:220mm/秒
(h)画像支持体搬送方向:A3サイズの上記画像支持体を縦方向に搬送させる
(i)評価環境:常温常湿環境(温度20℃、相対湿度50%RH)
(2)プリント物のつや消し(マット質感)仕上がり評価
〈グロスメータを用いた定量評価〉
上記仕様の下で作成した各プリント物の光沢度を、図5に示す光沢度測定装置(グロスメータ)に対応する市販のグロスメータ「GMX−203(村上色彩技術研究所社製)」を用い、「JIS Z8741 1983方法2」に基いて入射角75°で測定した。開始時、約3万枚処理時、約9万枚処理時に作成された各プリント物について光沢度を測定し、光沢度の値が20以下のものを合格とした。なお、光沢度は、プリント物の中央部と四隅の5点の平均値とした。結果を以下の表3に示す。
Figure 2011095727
〈目視による官能評価〉
前記「グロスメータを用いた定量評価」に使用したプリント物の仕上がりを目視観察することにより、プリント物上におけるつや消し仕上がりの均一性を評価した。評価は、プリント物上の任意の20点における仕上がりを目視観察し、仕上がり状態を以下の3つのランクで評価する。すなわち、
ランクA:十分なつや消し仕上がりになっていることが確認できる
ランクB:つや消し仕上がりがやや弱いが光の反射は認められない
ランクC:光が反射してつや消し仕上がりになっていない
ランクAの個所が12点以上であり、かつ、ランクCの個所がないものを合格(○)、すなわち、「均一なつや消し仕上がりが得られたもの」とし、特に、17点以上のものは優れているもの(◎)と判定した。また、ランクAの個所が11点以下のものを不合格(×)とした。結果を以下の表4に示す。
Figure 2011095727
表3と表4に示す様に、一般式(1)で表される化合物とビニル系単量体より形成される重合体よりなる樹脂を含有するクリアトナーを用いた「実施例1〜13」では、良好なつや消し仕上がりのプリント物を安定して作成できることを確認することができた。一方、本発明の構成を有さないクリアトナーを用いた「比較例1〜3」では「実施例1〜13」で得られた様なつや消し仕上がりのプリント物を作成することができなかった。
1 クリアトナー層形成装置
10 加熱加圧装置
101 加熱ロール
102 加圧ロール
103 剥離ロール
104 従動ロール
11 ベルト部材
12、13 冷却ファン
14 搬送補助ロール
2 画像形成装置
2S クリアトナー供給装置
20S クリアトナー供給部
20Y、20M、20C、20Bk 画像形成部
21(21S、21Y、21M、21C、21Bk) 感光体
22(22S、22Y、22M、22C、22Bk) 帯電装置
24(24S、24Y、24M、24C、24Bk) 現像装置
25(25S、25Y、25M、25C、25Bk) クリーニング装置
26 中間転写ベルト
27(27S、27Y、27M、27C、27Bk) 1次転写ロール
30S、30Y、30M、30C、30Bk 露光部
P 画像支持体

Claims (11)

  1. 少なくとも、下記一般式(1)で表される重合性単量体とビニル系単量体より形成される重合体を含有する樹脂を含有するものであることを特徴とするクリアトナー。
    一般式(1):HC=CR−COOR
    〔式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素原子数が12以上22以下の鎖状のアルキル基、または、環状のアルキル基を表す。〕
  2. 前記樹脂に含有される前記重合体を形成する前記一般式(1)で表される重合性単量体の含有量が0.5質量%以上20質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のクリアトナー。
  3. 前記一般式(1)で表される重合性単量体を構成するRが、炭素原子数12以上22以下の鎖状のアルキル基であって、
    前記鎖状のアルキル基が、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、ベヘニル基のいずれかであることを特徴とする請求項1または2に記載のクリアトナー。
  4. 前記一般式(1)で表される重合性単量体を構成するRが、環状のアルキル基であって、
    前記環状のアルキル基は、炭素原子数6以上10以下の環状構造を有するものであることを特徴とする請求項1または2に記載のクリアトナー。
  5. 前記炭素原子数6以上10以下の環状構造が、シクロヘキシル基またはイソボルニル基のいずれかであることを特徴とする請求項4に記載のクリアトナー。
  6. 少なくとも、
    画像支持体上にクリアトナーを供給する工程と、
    前記画像支持体に供給されたクリアトナーを加熱、溶融する工程と、
    前記画像支持体のクリアトナーが供給された側をベルトに密着させ、ベルトに密着させた状態で前記クリアトナーを冷却する工程と、
    前記画像支持体をベルトより剥離する工程を有する画像形成方法であって、
    前記画像形成方法に使用されるクリアトナーは、少なくとも、
    下記一般式(1)で表される重合性単量体とビニル系単量体より形成される重合体を含有する樹脂を含有するものであることを特徴とする画像形成方法。
    一般式(1):HC=CR−COOR
    〔式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素原子数が12以上22以下の鎖状のアルキル基、または、環状のアルキル基を表す。〕
  7. 前記クリアトナーに含有される前記樹脂に含有される前記重合体を形成する前記一般式(1)で表される重合性単量体の含有量が0.5質量%以上20質量%以下であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成方法。
  8. 前記一般式(1)で表される重合性単量体を構成するRが、炭素原子数12以上22以下の鎖状のアルキル基であって、
    前記鎖状のアルキル基が、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、ベヘニル基のいずれかであることを特徴とする請求項6または7に記載の画像形成方法。
  9. 前記一般式(1)で表される重合性単量体を構成するRが、環状のアルキル基であって、
    前記環状のアルキル基は、炭素原子数6以上10以下の環状構造を有するものであることを特徴とする請求項6または7に記載の画像形成方法。
  10. 前記炭素原子数6以上10以下の環状構造が、シクロヘキシル基またはイソボルニル基のいずれかであることを特徴とする請求項9に記載の画像形成方法。
  11. 前記画像支持体上にクリアトナーを供給する工程は、
    少なくとも帯電が行われた感光体上に前記クリアトナーを供給して担持させ、前記感光体上に担持させたクリアトナーを前記画像支持体上に転写する工程を経て、前記画像支持体上にクリアトナーを供給するものであることを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載の画像形成方法。
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