JP2012133582A - 不良記録素子の検出装置及び方法、画像形成装置 - Google Patents

不良記録素子の検出装置及び方法、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】記録ヘッドの解像度より低い解像度の読取装置を使用した場合であっても、不良記録素子を精度良く特定する。
【解決手段】記録ピッチWPの記録素子のうち検出ピッチ数PP間隔の記録素子を動作させて記録したライン状のテストパターンがWSピッチで読み取られた読取画像信号について、端から順に0からn(nは自然数)まで読取画素番号を付し、読取画素番号を解析ピッチ数PSで除算して剰余を求め、読取画像信号を剰余毎の画像信号に分解し、剰余毎に予測される予測信号と剰余毎の画像信号とに基づいて剰余毎の変動信号を算出し、剰余毎の変動信号に基づいて複数の記録素子のうち不良記録素子を特定する際に、T=WP×PP÷|WS×PS−WP×PP|から求められる周期Tが予め設定された解析最小周期以上となるように解析ピッチ数PSの値を設定する。
【選択図】図10

Description

本発明は、複数の記録素子を有する記録ヘッド(例えば、インクジェットヘッド)によるテストパターンの記録結果から不良記録素子を特定するための検出技術、並びにこれを適用した画像形成技術に関する。
記録用紙などの記録媒体に画像を記録する方法として、画像信号に応じて記録ヘッドからインク滴を吐出させ、そのインク滴を記録媒体上に着弾させるインクジェット描画方式がある。このようなインクジェット描画方式を用いた画像描画装置としては、インク滴を吐出する吐出部(複数のノズル)を記録媒体の1辺の全域に対応するようにライン状に配置し、記録媒体を吐出部に直交する方向に搬送することで、記録媒体の全域に画像を記録可能なフルラインヘッド型の画像描画装置がある。フルラインヘッド型の画像描画装置は、吐出部を移動させることなく記録媒体を搬送することで、記録媒体の全域に画像を描画することができるため、記録速度を高速化するのに適している。
しかしながら、フルラインヘッド型の画像描画装置は、吐出部を構成する記録素子(ノズル)の製造バラツキや経時劣化など、様々な原因で、記録媒体上に記録される実際のドット位置が理想的なドット位置からずれてしまい、記録位置誤差(着弾位置誤差)を生じることがある。その結果、記録媒体に記録した画像にスジ状のアーティファクトが発生するという問題がある。このような記録位置誤差に起因するアーティファクトの他にも、液滴が吐出しない異常(不吐出)、吐出体積の異常、吐出形状の異常(スプラッシュ)など、記録素子の不良によって、記録媒体上の記録画像にスジ状のアーティファクトが発生する現象がある。このような記録品質の低下の原因になる記録素子を総称して「不良吐出ノズル」或いは「不良記録素子」と呼ぶ。
フルラインヘッド型の記録ヘッドは記録用紙幅に等しい長さがあるため、例えば、記録解像度が1200DPIの場合、菊半裁(636mm×469mm)程度の用紙幅を持つ記録用紙に対応する装置においては、およそ3万ノズル/インク程度の記録素子がある。このような多数の記録素子の中で不良吐出ノズルが発生する時期は様々である。すなわち、記録ヘッド製造時に不良となったもの、経時変化によって不良となったもの、メンテナンス時に不良となったもの(メンテナンス起因の場合、しばしば次のメンテナンスで正常ノズルに復帰する場合も多い)、連続印刷途中から不良吐出ノズル化したもの、などがあり得る。
不良吐出ノズルが発生した場合には、その不良吐出ノズルを使用停止(不吐化処理)して、他の周辺ノズル(正常な吐出が可能なノズル)を使用して画像を補正する技術が知られている。かかる補正技術を適用する上で不良吐出ノズルを正確に特定することが重要である。
不良吐出ノズルを特定する技術として、不良吐出ノズルの検出を目的とした所定のテストパターンを印字して、その印字結果を画像読取装置によって読み取り、得られた読取画像データを解析して不良吐出ノズルを特定する方法が、特許文献1〜3に記載されている。
特開2004−009474号公報 特開2006−069027号公報 特開2007−054970号公報
特許文献1には、1 on N off の検出テストパターンを使用する構成が開示されている。読取装置(スキャナ)は、印字解像度と同等もしくはそれ以上の解像度を有し、読取結果を2値化して不吐出ノズルを検出している。
また、特許文献2には、テストパターンのうち注目する1列の読取結果の平均値と、注目列の左右m列の読取結果の平均値に基づいて、不良ノズル位置を検出する技術が開示されている。ここでは、画像読取部の読取解像度はラインヘッドの解像度のn倍(nは、2以上の自然数)であることが好ましいとされている。
このように、特許文献1、2には、ラインヘッドの解像度より低解像度の読取装置を用いるという課題に対する検出技術は開示されていない。
この課題に対し、特許文献3には、記録ヘッドの解像度より低い解像度で読み取るスキャナを使用し、読取データを補間処理して不良ノズルを検出する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献3の技術では、テストパターン上のドットで形成されたライン幅がサンプリング定理を満たさない条件下においては、ライン位置には誤差(ドットで形成されたラインプロファイルの推定誤差)が一定量残るため、それほど高精度にならないという問題点がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、記録ヘッドの解像度より低い解像度の読取装置(スキャナ)を使用して、簡便な演算に基づいて、不良記録素子を精度良く特定する不良記録素子の検出装置及び方法、画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に記載の不良記録素子の検出装置は、複数の記録素子を第1の方向と平行な直線上に投影したときに各投影記録素子の間隔が記録ピッチWPとなるように前記複数の記録素子が配列された記録ヘッドと、前記記録ヘッドに対して前記第1の方向と直交する方向に記録媒体を相対移動させる媒体搬送手段と、を備えた画像記録装置によって記録されたテストパターンであって、前記各投影記録素子のうち検出ピッチ数PP毎の投影記録素子に対応する記録素子を動作させて記録したライン状のテストパターンを、前記第1の方向の読取ピッチWSで読み取られた読取画像信号を取得する画像信号取得手段と、前記取得した読取画像信号について、前記第1の方向に端から順に0からn(nは自然数)まで読取画素番号を付し、該読取画素番号を解析ピッチ数PSで除算して剰余を求め、前記読取画像信号を前記求められた剰余毎の画像信号に分解する信号分解手段と、前記剰余毎に予測される予測信号と前記剰余毎の画像信号とに基づいて剰余毎の変動信号を算出する変動信号算出手段と、前記剰余毎の変動信号に基づいて前記複数の記録素子のうち不良記録素子を特定する特定手段と、を備え、T=WP×PP÷|WS×PS−WP×PP|から求められる周期Tが予め設定された解析最小周期以上となるように前記解析ピッチ数PSの値が設定されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、記録ピッチWPの記録素子のうち検出ピッチ数PP間隔の記録素子を動作させて記録したライン状のテストパターンがWSピッチで読み取られた読取画像信号について、端から順に0からn(nは自然数)まで読取画素番号を付し、読取画素番号を解析ピッチ数PSで除算して剰余を求め、読取画像信号を剰余毎の画像信号に分解し、剰余毎に予測される予測信号と剰余毎の画像信号とに基づいて剰余毎の変動信号を算出し、剰余毎の変動信号に基づいて複数の記録素子のうち不良記録素子を特定する際に、T=WP×PP÷|WS×PS−WP×PP|から求められる周期Tが予め設定された解析最小周期以上となるように解析ピッチ数PSの値が設定されるようにしたので、簡便な演算に基づいて、不良記録素子を精度良く特定することができる。
請求項2に示すように請求項1に記載の不良記録素子の検出装置において、前記解析最小周期が3であることを特徴とする。
これにより、適切に不良記録素子を特定することができる。
請求項3に示すように請求項1又は2に記載の不良記録素子の検出装置において、前記変動信号算出手段は、前記剰余毎の画像信号に基づいて前記剰余毎に予測される予測信号を生成し、該生成した剰余毎に予測される予測信号と前記剰余毎の画像信号との差分に基づいて前記剰余毎の変動信号を算出することを特徴とする。
これにより、簡便な演算で不良記録素子を特定することができる。
請求項4に示すように請求項1から3のいずれか1項に記載の不良記録素子の検出装置において、前記特定手段は、前記剰余毎に予測される予測信号に基づいて閾値を設定し、前記閾値に基づいて不良記録素子を特定することを特徴とする。
これにより、適切に不良記録素子を特定することができる。
請求項5に示すように請求項1から4のいずれか1項に記載の不良記録素子の検出装置において、前記特定手段は、前記剰余毎の変動信号のうち最もノイズの影響が少ない変動信号に基づいて不良記録素子を特定することを特徴とする。
これにより、適切に不良記録素子を特定することができる。
前記目的を達成するために請求項6に記載の画像形成装置は、請求項1から5のいずれか1項に記載の不良記録素子の検出装置と、複数の記録素子を第1の方向と平行な直線上に投影したときに各投影記録素子の間隔が記録ピッチWPとなるように前記複数の記録素子が配列された記録ヘッドと、前記記録ヘッドに対して前記第1の方向と直交する方向に記録媒体を相対移動させる媒体搬送手段と、前記各投影記録素子のうち検出ピッチ数PP毎の投影記録素子に対応する記録素子を動作させてライン状のテストパターンを記録する記録制御手段と、前記ライン状のテストパターンを読み取って読取画像信号に変換するテストパターン読取手段であって、前記読取画像信号の前記第1の方向の読取ピッチがWSであるテストパターン読取手段と、前記特定された不良記録素子の情報を記憶しておく記憶手段と、前記特定された不良記録素子による記録動作を停止させ、当該不良記録素子以外の記録素子によって前記不良記録素子の記録欠陥を補償して目的の画像を記録するように画像データを補正する画像補正手段と、前記画像補正手段による補正後の画像データに従い前記不良記録素子以外の記録素子の記録動作を制御して画像記録を行う記録制御手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、特定された不良記録素子の情報を記憶手段に記憶し、特定された不良記録素子による記録動作を停止させ、不良記録素子以外の記録素子によって前記不良記録素子の記録欠陥を補償して目的の画像を記録するように画像データを補正し、補正後の画像データに従い前記不良記録素子以外の記録素子の記録動作を制御して画像記録を行うようにしたので、簡便な演算に基づいて不良記録素子を精度良く特定し、不良記録素子以外の記録素子によって画像記録を行うことができる。
請求項7に示すように請求項6に記載の画像形成装置において、前記WSは、前記WPより大きいことを特徴とする。
本発明は、テストパターン読取手段の読取解像度が複数の記録ヘッドの記録解像度より低い場合であっても、適切に不良記録素子を特定することができる。
請求項8に示すように請求項6又は7に記載の画像形成装置において、前記テストパターンのライン幅が、前記WSの0.5倍から2倍の範囲内であることを特徴とする。
これにより、適切に不良記録素子を特定することができる。
請求項9に示すように請求項6から8のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記記録素子はインク吐出ノズルであり、前記不良記録素子は、位置誤差大、不吐出、及び吐出体積誤差大のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする。
本発明はインク吐出ノズルの記録素子に適用することができ、位置誤差大、不吐出、及び吐出体積誤差大のうち少なくとも1つの不良を特定することができる。
請求項10に示すように請求項6から9のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記テストパターン読取手段は、複数の読取画素が第1の方向に読取ピッチWSで配列されたラインセンサであることを特徴とする。
これにより、短時間でテストパターンを読み取って読取画像信号に変換することができる。
前記目的を達成するために請求項11に記載の不良記録素子の検出方法は、複数の記録素子を第1の方向と平行な直線上に投影したときに各投影記録素子の間隔が記録ピッチWPとなるように前記複数の記録素子が配列された記録ヘッドと、前記記録ヘッドに対して前記第1の方向と直交する方向に記録媒体を相対移動させる媒体搬送手段と、を備えた画像記録装置によって記録されたテストパターンであって、前記各投影記録素子のうち検出ピッチ数PP毎の投影記録素子に対応する記録素子を動作させて記録したライン状のテストパターンを、前記第1の方向の読取ピッチWSで読み取られた読取画像信号を取得する画像信号取得工程と、前記取得した読取画像信号について、前記第1の方向に端から順に0からn(nは自然数)まで読取画素番号を付し、該読取画素番号を解析ピッチ数PSで除算して剰余を求め、前記読取画像信号を前記求められた剰余毎の画像信号に分解する信号分解工程と、前記剰余毎に予測される予測信号と前記剰余毎の画像信号とに基づいて剰余毎の変動信号を算出する変動信号算出工程と、前記剰余毎の変動信号に基づいて前記複数の記録素子のうち不良記録素子を特定する特定工程と、を備え、T=WP×PP÷|WS×PS−WP×PP|から求められる周期Tが予め設定された解析最小周期以上となるように前記解析ピッチ数PSの値が設定されることを特徴とする。
本発明によれば、記録ヘッドの解像度より低い解像度の読取装置を使用した場合であっても、簡便な演算に基づいて、不良記録素子を精度良く特定することができる。
ノズルから吐出されるインク滴の記録媒体上における着弾位置が理想的な着弾位置から逸脱する状態を模式的に説明する図 インクジェット記録装置における画像補正プロセスの例を示すフローチャート 不良吐出ノズルの検出及び入力画像データの補正処理に関わるシステムの機能ブロック図 不良吐出ノズルを検出して補正するシステムにおけるプリント用紙上のレイアウト図 記録用紙に記録されるテストパターンの基本形を示す図 テストパターンの一具体例を示す図 読取解像度を1200DPIとした場合におけるテストパターンの読取画像の概念図 読取解像度を500DPIとした場合におけるテストパターンの読取画像の概念図 ノズル、ライン、読取画素との関係を模式的に表した図 図9に示す各読取画素のプロファイルを示すグラフ 着弾位置誤差がある場合のノズル、ライン、読取画素との関係を模式的に表した図 図11に示す各読取画素のプロファイルを示すグラフ ΔPが負の場合のノズル、ライン、読取画素との関係を模式的に表した図 ΔPが正の場合のノズル、ライン、読取画素との関係を模式的に表した図 ラインと読取画素の相対位置を示す図 検出ピッチ数と解析ピッチ数との各組合せのピッチ差と周期を示す表 検出ピッチ数と解析ピッチ数との各組合せのピッチ差と周期を示す表 ラインブロックの読取画像プロファイルの一例を示すグラフ MOD系列毎のプロファイルIsqを示すグラフ MOD系列毎の変動信号IHsqを示すグラフ 各読取画素、読取画素のまとまり、読取画像プロファイルを表した図 不良吐出ノズルを検出する処理の流れを示すフローチャート 読取画像からライン位置特定のための基準位置を検出する方法を説明する図 基準位置に基づくノズルのラインブロックの切り出しを説明する図 本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成図 インクジェットヘッドの構成例を示す平面透視図 複数のヘッドモジュールを繋ぎ合わせて構成されるインクジェットヘッドの例を示す図 図26中のA−A線に沿う断面図 インクジェット記録装置の制御系の構成を示すブロック図 本実施形態による画像印刷の流れを示すフローチャート
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について詳細に説明する。
(着弾位置誤差の説明)
はじめに、不良吐出ノズルの一例として、着弾位置(記録位置)の誤差について説明する。図1(a)〜図1(c)は、ノズルから吐出されるインク滴の記録媒体上における着弾位置が理想的な着弾位置から逸脱する状態を模式的に説明する図である。図1(a)は、ヘッド50における複数のノズル51のライン配列を示す平面図である。図1(b)は、ノズル51から記録紙(記録媒体)16に向かってインク滴を吐出する状態を横方向から見た図であり、図中の矢印Aによってノズル51からのインク滴の吐出方向が概略的に示されている。また図1(c)は、ノズル51から吐出されるインク滴によって記録紙16上に形成されるテストパターン102の例を示す図であり、理想的な着弾位置(符号104)が点線で示され、実際の着弾位置(符号102)が太い黒線で示されている。
なお、図1(a)及び図1(b)では、図示の簡略化のために、複数のノズル51が1列に並んだヘッド50を示すが、複数のノズルが二次元配列されて成るマトリクスヘッドに対しても当然に適用できる。即ち、二次元配列のノズル群は主走査方向に沿う直線上に正射影される実質的なノズル列を考慮することにより、1列のノズル列と実質的に同等のものとして取り扱うことができる。
図1(a)〜図1(c)に示されるように、ヘッド50の複数のノズル51には、通常の吐出特性を示す正常ノズルとともに、吐出されるインク滴の飛翔軌道が本来の軌道から過大に外れてしまう不良吐出ノズルが含まれる。この不良吐出ノズルから吐出され記録紙16上の着弾したインク滴により形成されるライン状のドットパターン(テストパターン)102は、理想的な着弾位置104からずれて、画像品質の劣化の一因となる。
高速記録技術であるシングルパス記録方式において、記録紙16の用紙幅に対応するノズル数は1インク当たり数万個に及び、またフルカラー記録ではさらにインク色数(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの4色)の分だけ記録素子が存在する。このように多数の記録素子を備えるシングルパス記録方式のインクジェット記録装置(画像形成装置)における基本的な動作手順を図2に示す。図2は、多数の記録素子の中から不良記録素子(不良吐出ノズル)を検知し、不良記録素子による描画不良を他の正常な記録素子によって補正する画像補正プロセスの例である。
まず、各ノズルの吐出特性を把握するために、図1(a)〜図1(c)に示されるように、各ノズル51から記録紙16に向かってインク滴を吐出させて、テストパターン102を記録紙16に印刷する(図2のS10)。
このテストパターン102は、インクジェット記録装置に備え付けられている撮像ユニット(インラインセンサ)や、外部のスキャナー(オフラインスキャナー)などの画像読取装置によって読み取られ、テストパターン102の記録結果を示す電子画像データ(読取画像データ)が生成される。この読取画像データが所定の検出アルゴリズムに従って解析処理されることにより、不吐出ノズルの位置やテストパターン102の理想的な着弾位置104からの着弾位置誤差が求められる。このとき、所定値(所定の許容範囲を規定する値)以上の過大な位置誤差を有するノズルや不吐出ノズルは、不良吐出ノズルとして検出特定される(S12)。この不良吐出ノズルの検出の具体的なフローについては後述する(図22)。
このようにして特定された不良吐出ノズルはマスク処理が施されて、画像形成時にインク滴を吐出しない(記録に使用しない)不吐出ノズルとして扱われる(S14)。そして、この不吐出ノズル(不吐出化処理されたノズル)による描画欠陥を他の吐出ノズル(例えば、隣接ノズル)から吐出されるインク滴により補償するように考慮された画像処理によって、入力画像データが補正される(S16)。この補正後の入力画像データに基づいて記録紙16上に所望の画像が良好な品質で記録される。
次に、不良吐出ノズルの検出及び入力画像データの補正処理を含む一連の処理フローについて説明する。図3は、不良吐出ノズルの検出及び入力画像データの補正処理に関わるシステムの機能ブロック図である。
プリント対象のプリント画像データは、色変換処理部110において所定の色変換処理が施され、記録インク(本例ではCMYKインク)に対応する各版の画像データが得られる。このようにして得られるインク色別の画像データは、色変換処理部110から不吐出ノズル補正画像処理部112に送られる。
不良吐出補正判断部122では、不良ノズル補正情報が総合的に取得され、画像位置(画像ドット位置)とノズル位置との対応関係から、本来であれば不良吐出ノズルによってドットの記録が行われる画像上の位置である補正画像位置が特定される。なお、ここでいう「位置」とは、記録ヘッドのノズル並び方向(主走査方向)の位置を意味している。
不良吐出ノズルでは、補正画像位置の画像部分を適切には記録することができない。したがって、不良吐出補正判断部122において、この不良吐出ノズルに対応する補正画像位置の部分の記録情報が、当該不良吐出ノズルの両隣のノズルを含む近隣の単数又は複数の正常ノズルに振り分けられる。ここでいう不良吐出ノズルに対応する記録情報の振り分けとは、不良吐出ノズルに対応する補正画像位置の部分の記録が他のノズルからのインク吐出により補償されるように、他のノズルからインクを吐出させるためのデータ処理(補正処理)を意味する。さらに、不良吐出補正判断部122は、このようにして振り分けられた画像情報を記録特性に応じて補正する。
なお、不良吐出補正判断部122は、画像解析部124からの情報(画像位置情報データ)と不良吐出ノズル判断部130からの不良吐出ノズル情報とを照合して、不良吐出ノズルで記録する画像部分のみに対して補正情報を作成する。このとき不良吐出補正判断部122は、補正情報設定部120から提供される補正の必要性を示すデータ(例えばプリント画像上において設定される補正領域を示すデータや、ヘッド50の印字部において設定される補正領域(ノズル単位)を示すデータ)を参照することによって、より高度に、必要性の高い領域のみに対して補正情報を作成することもできる。このようにして作成される補正情報は、不良吐出補正判断部122から不吐出ノズル補正画像処理部112に送られる。
不吐出ノズル補正画像処理部112では、色変換処理部110から送られてくる画像データに対し、不良吐出補正判断部122から送られてくる不良吐出ノズルに関する補正情報に基づく補正処理が行われる。このようにして不良吐出ノズルからの不吐出の情報が反映された補正処理後の画像データは、不吐出ノズル補正画像処理部112からハーフトーン処理部114に送られる。
ハーフトーン処理部114では、不吐出ノズル補正画像処理部112から送られてくる画像データに対してハーフトーン処理が行われ、ヘッド50を駆動するための多値の画像データを生成する。このとき、生成される多値の画像データ(記録ヘッド駆動多値)が画像階調値数よりも少なくなるように(すなわち、画像階調値数>記録ヘッド駆動多値を満たすように)、ハーフトーン処理が行われる。
ハーフトーン処理が施された画像データは、ハーフトーン処理部114から画像メモリ116に送られる。また画像メモリ116に送られるハーフトーン処理済みの画像データは、画像解析部124にも送られる。そして、ハーフトーン処理が施された画像データは、画像メモリ116に記憶されるとともに、画像解析部124により解析されて画像情報が存在する位置(画像位置)と存在しない位置に関する情報(画像位置情報データ)が生成される。このようにして生成された画像位置情報データは、画像解析部124から不良吐出補正判断部122に送られ、不良吐出補正判断部122における不良吐出ノズルに対する補正情報の作成に供される。
ハーフトーン処理が施された画像データ(ハーフトーン画像データ)は、画像メモリ116からテストパターン合成部118にも送られる。
テストパターン合成部118では、画像メモリ116から送られてくるハーフトーン画像データとテストパターンに関する画像データ(テストパターン画像データ)とが合成され、合成後の画像データがヘッドドライバ128に送られる。テストパターンは、詳細については後述するが、不良吐出ノズルの検出を目的として各ノズルにより記録紙上に形成されるドットパターンのことである。このテストパターンが記録紙端部に印刷されるように、テストパターン画像データとハーフトーン画像データとがテストパターン合成部118で合成される。
ハーフトーン画像データとテストパターン画像データとが合成された画像データは、テストパターン合成部118からヘッドドライバ128に送られる。ヘッドドライバ128は、テストパターン合成部118から送られてくる画像データに基づきヘッド50を駆動し、記録紙に対して所望画像及びテストパターンの記録を行う。このように、ノズルから吐出されるインク滴によって、当該ノズルの各々に対応する複数のテストパターンを記録紙に形成するパターン形成手段は、テストパターン合成部118及びヘッドドライバ128を含んで構成されることとなる。
画像及びテストパターンが記録された記録紙は、搬送路に沿って排紙部に向けて送られる(図3の矢印B参照)。このとき、搬送路の途中に設置されたテストパターン読取り部(画像読取手段)136によって、記録紙に記録されたテストパターンが読み取られてテストパターン読取画像のデータが生成される。
テストパターン読取り部136には、例えば、RGB3色のカラーフィルターを備えた色別のフォトセル(画素)アレイを有し、RGBの色分解によりカラー画像の読み取りが可能なカラーCCDラインセンサが用いられる。テストパターン読取り部136は、テストパターン102が形成された記録紙16を、所定の読取画素ピッチでヘッド50の長手方向(ノズル列方向、主走査方向、X方向)に読み取って、読取画素ピッチに基づくテストパターン読取画像データを取得する。このテストパターン読取画像のデータは、テストパターン読取り部136から不良吐出ノズル検出部132に送られる。
なお、テストパターン読取り部136はラインセンサでなくてもよい。例えば、テストパターンが記録された記録紙の幅より小さい読取り幅であっても、記録紙に対して相対的にXY方向に走査しながらテストパターンを読み取るように構成されていてもよい。
不良吐出ノズル検出部132では、テストパターン読取り部136から送られてくるテストパターン読取画像のデータから、不良吐出ノズル(吐出するインク滴の記録紙上における着弾位置誤差が所定値より大きい不良ノズル、体積不良、及びインク滴を吐出しない不吐出ノズルを含む)が検出される。検出された不良吐出ノズルに関する情報データ(不良吐出ノズル情報)は、不良吐出ノズル検出部132から不良吐出ノズル判断部130に送られる。
不良吐出ノズル判断部130は、不良吐出ノズル検出部132から送られてくる不良吐出ノズル情報を所定回数分記憶することができる図示しないメモリを備える。この不良吐出ノズル判断部130では、メモリに蓄えられている過去の不良吐出ノズル情報が参照されて、過去に所定回数以上不良吐出ノズルとして検出されたかどうかで、不良吐出ノズルの確定が行われる。また過去に所定回数以上不良吐出ノズルではない正常ノズルであると判断されている場合は、例えそれまで不良吐出ノズルとして扱われていたノズルであっても扱いを変更し、正常ノズルとして扱われるように不良吐出ノズル情報が修正される。
このようにして確定した不良吐出ノズル情報は、不良吐出ノズル判断部130からヘッドドライバ128及び不良吐出補正判断部122に送られる。また所定の条件を満たす場合(例えば所定枚数を印刷後、JOB後、ユーザー指示時、等)には、確定した不良吐出ノズル情報が不良吐出ノズル判断部130から不良ノズル情報蓄積部126にも送られる。
ヘッドドライバ128は、不良吐出ノズル判断部130から送られてくる不良吐出ノズル情報に基づいて、不良吐出ノズルに対応するノズルを非駆動とする。
また、不良ノズル情報蓄積部126に送られる不良吐出ノズル情報は、不良ノズル情報蓄積部126に蓄積記憶され、不良吐出ノズルの統計的な情報として利用される。なお、不良ノズル情報蓄積部126に蓄えられている不良吐出ノズル情報は、初期不良ノズル情報として適当なタイミングで不良吐出ノズル判断部130に送られる。ここでいう初期不良ノズル情報は、どのノズル(CMYKインクに対応)が不良ノズルであるかを示す情報であり、ヘッド出荷時の検査情報を初期不良ノズル情報の初期値とし、特定周期で不良ノズル情報蓄積部126に蓄積される不良吐出ノズル情報に基づいて、初期不良ノズル情報は適時更新される。不良吐出ノズル判断部130は、この初期不良ノズル情報のうち必要分の不良吐出ノズル情報を、印刷開始時等に図示しないメモリに蓄えて、不良吐出ノズルの確定処理に使用する。
不良吐出補正判断部122は、不良吐出ノズル判断部130から送られてくる不良吐出ノズル情報から補正すべき画像部分(不良吐出ノズルで記録する画像部分)に対する補正情報を生成し、当該補正情報を不吐出ノズル補正画像処理部112に送る。
また不良吐出補正判断部122は、このようにして生成される補正情報と直前の補正情報とを比較して、新規に不良吐出ノズルが発生(好ましくは所定数以上発生)して補正情報が増加しているか否かを検出する。補正情報が増加していると認められる場合には、不良吐出補正判断部122から不良吐出検出表示部134に所定の指示が送られる。
この所定の指示を受け取った不良吐出検出表示部134は、新規の不良吐出ノズルによる記録が行われている不良吐出印刷物(すなわち新規の不良吐出ノズルに対する補正が行われずに印刷された印刷物)を識別可能にする処理を行う。具体的には、不良を検出した印刷物(記録用紙)から補正が完了した印刷が開始されるまでの印刷物に付箋を着けること等が不良吐出検出表示部134により行われる。そして、新規の不良吐出ノズルに対する補正処理が完了した後の印刷時(補正処理完了後の画像データ(ハーフトーン画像データ)に基づく印刷時)には、上記所定の指示が無効化されるように、不良吐出補正判断部122から不良吐出検出表示部134に指示信号が送られ、不良吐出検出表示部134は通常動作(通常表示)を行う。
上述の一連の処理フローに基づいて、不良吐出ノズルの検出及び入力画像データの補正処理が適切に行われる。なおヘッド50の安定性によっては、上記の検出及び補正処理を、印刷開始時の最初の所定枚数の記録紙に対してだけ実施する(オフラインスキャナーを使用する構成もあり得る)ことや、ユーザーが指示した時だけ実施する構成も可能である。
<<印刷レイアウトの説明>>
次に、記録紙16上の印刷レイアウトの例について説明する。図4は、不良吐出ノズルを検出して補正するシステムにおけるプリント用紙上のレイアウトを示す図である。図4の上側が記録紙16の先端側であり、記録紙16は図4の下から上に向かって(矢印Cで示す搬送方向に)搬送される。例えば、図示せぬドラムの周面に記録紙16を固定して、ドラムの回転によって記録紙16を搬送するドラム搬送方式の場合、ドラムに設けられたグリッパーによって記録紙16の先端部分を保持する構成が採用される。
記録紙16は、用紙端部に設けられる検出用駆動波形区域150と通常駆動波形区域152とに分けられる。検出用駆動波形区域150は、上述のテストパターン102を印刷するためのテストパターン領域154と余白領域156とを含み、通常駆動波形区域152は、所望の画像を印刷するためのユーザー領域158を含んで構成される。
テストパターン領域154とユーザー領域158との間に設けられる余白領域156は、テストパターン印刷から通常印刷への切り換えのための遷移区間であり、記録紙16の搬送速度に基づいて当該切り換えに必要な領域が余白領域156として確保されることになる。特に、特別な駆動波形信号を使用してテストパターン領域154に対しテストパターンを形成する場合には、この特別な駆動波形信号から通常の駆動波形信号に切り換えるのに必要な時間に相当する余白領域が確保される。この余白領域156は、記録紙16の搬送方向Cに関して、少なくともヘッド50のノズル領域160に相当する分を設けることが好ましい。なお、テストパターン102を印刷するための特別な駆動波形信号は、不良吐出ノズルと正常吐出ノズルを区別しやすくするために用いられ、位置誤差を増幅するような駆動波形信号や、不良吐出ノズルが不吐出ノズルとして機能しやすくするような駆動波形信号を特別に設計して使用することもできる。
<<テストパターンの説明>>
次に、テストパターンの具体例について説明する。図5は、記録紙(記録媒体)に記録されるテストパターンの基本形を示す図である。図6は、テストパターンの一具体例を示す図であり、基準位置検出バーを含むテストパターンが示されている。なお、図5及び図6は、テストパターン102が印刷される記録紙16の端部が拡大されて示されている。
記録ヘッドに対して記録紙16を搬送するとともに記録ヘッドの複数のノズルを一定間隔で駆動することにより、記録紙16上にライン状のテストパターン102の基本部分が作成される。すなわち、記録ヘッドの複数のノズルのうち所定間隔を有するノズル群から構成されるノズルブロック毎にインク滴が吐出されてライン状のテストパターン102が形成され、記録紙16の搬送と共にインク滴を吐出するノズルブロックを順次変えることによって、図5に示されるようにテストパターン102が千鳥状に形成される。
図5のテストパターン102は、いわゆる「1オンnオフ」型のラインパターンである。1つのラインヘッドにおいて、実質的に用紙幅方向(x方向)に沿って1列に並ぶノズル列(正射影によって得られる実質的なノズル列)を構成するノズルの並びについて、そのx方向の端から順番にノズル番号を付与したとき、ノズル番号を2以上の整数「A」で除算したときの剰余数「B」(B=0,1・・A−1)によって同時吐出するノズル群をグループ分けし、AN+0、AN+1、・・・AN+Bのノズル番号のグループ毎に打滴タイミングを変えて(ただし、Nは0以上の整数)、それぞれ各ノズルからの連続打滴によるライン群を形成することにより、図5のような1オンnオフ型のラインパターンが得られる。
図5は、「1オン11オフ」(A=12、B=0〜11)の例である。本実施形態ではA=12を例示するが、一般にAN+B(B=0、1、…A−1)、Aは2以上の整数について適応可能である。
このような1オンnオフ型のテストパターンを用いることにより、各ラインブロック内で隣接ライン同士が重なり合わず、全ノズルについてそれぞれ他のノズルと区別可能な独立した(ノズル別の)ラインを形成できる。テストパターン102を構成する各ラインはそれぞれ各ノズルからのインク吐出に対応しているため、それぞれのラインが適切に形成されているか否かを判定することによって、対応のノズルからインク滴が適切に吐出されているか否かを検出することが可能である。
なお、テストパターンには、上述したいわゆる「1オンnオフ」タイプのラインパターン以外に、他のラインブロック(例えば、ラインブロック相互間の位置誤差確認用のブロック)やラインブロック間を区切る横線(仕切り線)、図6のような基準位置検出バー106a、106bなど、他のパターンを含んでも良い。
本実施形態では、特に図6に示すように、テストパターン102の上部及び下部の各々において基準位置検出バー106a、106bも記録される。この基準位置検出バー106a、106bは、後述するように、テストパターン102の位置検出の基準となる。
インク色の異なる複数のヘッドを有するインクジェット印刷装置の場合、各インク色に対応するヘッド(例えば、CMYKの各色に対応したヘッド)について、同様のラインパターンが形成される。
ただし、記録紙16上における非画像部(図4のテストパターン領域154と余白領域156を含んだ余白部)の面積には制限があるため、1枚の記録紙16に全色ヘッド全ノズル分のラインパターン(テストチャート)を形成できないことがある。このような場合は、複数枚の記録紙に分けてテストパターンが形成される。
(テストパターンの読取画像の説明)
図7は、印刷装置の解像度を1200DPI(ドット/インチ)とした場合におけるテストパターンの読取画像の概念図である。図7の読取画像において、各ライン状のパターンの長手方向(Y方向、副走査方向、用紙搬送方向)の長さは、100DPIでは4画素分に相当し、1200DPIでは48画素分に相当する。
図8は、読取解像度(X方向)を500DPIとした場合におけるテストパターンの読取画像の概念図である。図8からも明らかなように、500DPIの読取解像度では、テストパターン102の読取画像の各ラインがボケてしまい、明確な輪郭を識別することは困難である。
高解像度の読取画像によれば各ラインの位置や幅を明確に検出することで不良吐出ノズルの特定が可能である一方で、低解像度の読取画像では輪郭がぼやけてしまうため、各ラインの位置や幅を単純には特定することが難しい。しかしながら、高解像度の画像読取装置(スキャナー)は装置自体が高価であるため、コスト低減の観点からは、低解像度の画像読取装置を用いて不良吐出ノズルを特定できる方法が望まれている。
そこで、低解像度の読取画像から不良吐出ノズルを精度良く特定する方法の一例を以下に示す。
なお、以下の説明において、読取画像を一方向(X方向)に切断した際の画像濃度(濃淡)分布をプロファイルと呼ぶ。このプロファイルは必ずしも1画素だけの濃度(濃淡)分布を指すものではなく、例えばY方向に平均化した濃度(濃淡)を用いてX方向に関する濃度(濃淡)分布をプロファイルとして採用してもよい。
(不良吐出ノズル検出の原理)
図9は、ヘッド50のノズル51のうち、所定のノズル51によって形成した各ライン103をテストパターン読取り部136によって読み取る場合の、ノズル51、ライン103、及びテストパターン読取り部136の各読取画素138との関係を模式的に表した図である。
ここで、ノズル51の配列によるX方向の記録画素ピッチ(X方向印字解像度が定まるピッチ、印字画素サイズ)をWP[μm]、X方向に連続して並ぶ所定個数の印字画素の画素列をひとまとまりの検出単位としたライン103の検出ピッチ数(印字画素数)をPP、読取画素138のX方向の読取画素ピッチ(読取画素サイズ)をWS[μm]、X方向に連続して並ぶ所定個数の読取画素138の画素列をひとまとまりの解析単位とした解析ピッチ数(読取画素数)をPSとすると、検出ピッチLPは、LP=PP×WP[μm]、解析ピッチLSは、LS=PS×WS[μm]と表すことができる。また、検出ピッチLPと解析ピッチLSとのピッチ差ΔPは、ΔP=LS−LP[μm]と表される。
なお、ここでは記録解像度よりも低解像度のスキャナ(テストパターン読取り部136)を用いており、読取画素ピッチWSは、記録画素ピッチWPより大きい(WS>WP)。
図9は、ΔP=0の場合を示しており、ここでは一例として、PP=6、WP=25400/1200[μm]、PS=3、WS=25400/600[μm]とする。
図10(a)は、図9に示す各読取画素138による読取結果(読取画像信号)を示すグラフである。
この読取画像信号について、解析ピッチ方向(図9のX方向)の読取画素位置(読取画素番号)を端から順にx=0、1、2、3、・・・とする。ここでは、不良吐出ノズルを特定するために、読取画素位置xを解析ピッチ数PSで除算して剰余qを求め、この剰余q毎に読取画像信号のプロファイルを分割して解析する。
図10(a)に示す読取画像信号のプロファイルをIs(x)とすると、剰余q毎に分割されたプロファイルIsq(但し、q≡x mod PS)は、以下のように表すことができる。
Is0(k)=Is(PS×k+0)(q=0のとき) …(式1)
Is1(k)=Is(PS×k+1)(q=1のとき) …(式2)
Is2(k)=Is(PS×k+2)(q=2のとき) …(式3)
図9に示すように、上記の剰余qは、解析ピッチ数PS内における各読取画素の位置(解析ピッチ内位置)に該当する。また本明細書では、剰余qについて、MOD系列と呼ぶ場合がある。
図10(b)〜(d)は、図10(a)に示す読取画像信号についてMOD系列毎に分解したプロファイルIsqをそれぞれプロットしたグラフであり、図10(b)はIs0のプロファイル、図10(c)はIs1のプロファイル、図10(d)はIs2のプロファイルを示している。
また、図10(e)は、図10(b)〜(d)に示したMOD系列毎のプロファイルIsqを重ねて示したグラフである。なお同図では、(式1)〜(式3)におけるkが一致するqの横軸の位置を一致させて示している。
ここでは、ΔP=0、即ち検出ピッチLPと解析ピッチLSの位相が一致しているので、解析ピッチ内位置(q=x MOD PS)と検出対象ノズルによって形成されたラインとの相対的な位置関係は、着弾位置誤差が無ければ一致する。即ち、MOD系列毎のプロファイルIsqは、理想的には読取画素位置xに関わらず一定の濃度(信号値)となる。
図11は、図9と同様にノズル51、ライン103、及び読取画素138との関係を模式的に表した図であり、ここでは各ライン103a〜103fのうち、ライン103bとライン103dに着弾位置誤差がある場合について示している。
また、図12(a)は、図11に示す各読取画素138の読取結果を示すグラフであり、図12(b)〜(d)は、図12(a)に示す読取画像信号についてMOD系列毎に分解したプロファイルをプロットしたグラフである。なお、図12(b)はIs0のプロファイル、図12(c)はIs1のプロファイル、図12(d)はIs2のプロファイルを示している。
図12(e)は、図12(b)〜(d)に示したMOD系列毎のプロファイルIsqを重ねて示したグラフである。
図12に示すように、MOD系列毎に取り出したプロファイルIsqに注目すると、着弾位置エラーが発生したノズルに相当する読取画素位置で、Isqが変動していることがわかる。即ち、ライン103bの位置とライン103dの位置におけるプロファイルが変動している。このように、MOD系列毎のプロファイルから変動信号を抽出することで、不良吐出ノズルを特定することができる。
(位相が異なる場合の検出原理)
上記の例では、検出ピッチLPと解析ピッチLSの位相が一致している(ΔP=0)場合について説明したが、位相が異なっている場合であっても、処理としては同様である。
図13(a)は、ピッチ差ΔPが負の値の場合のノズル51、ライン103、及び読取画素138との関係を模式的に表した図である。
また、図13(b)は、図13(a)に示す各読取画素138の読取結果を示すグラフであり、図13(c)は、検出ピッチ数PPと解析ピッチ数PSのセットが増加する毎に、ピッチ差ΔPが線形に累積する様子を説明するための図である。
同様に、図14(a)は、ピッチ差ΔPが正の値の場合のノズル51、ライン103、及び読取画素138との関係を模式的に表した図、図14(b)は、図14(a)に示す関係における各読取画素138の読取結果を示すグラフ、図14(c)は、検出ピッチ数PPと解析ピッチ数PSのセットが増加する毎に、ピッチ差ΔPが線形に累積する様子を説明するための図である。
また、図15は、解析ピッチLSと検出ピッチLPのズレ(ΔP)が解析ピッチ毎に増大する結果、ラインと読取画素の相対位置が規則的に変化する様子を示す図であり、図15(a)はピッチ差ΔPが負の場合、図15(b)はピッチ差ΔPが正の場合を示している。
図13〜図15に示すように、検出ピッチLPと解析ピッチLSの位相が一致していないため、解析ピッチ内位置と検出対象ノズルによって形成されたラインとの相対的な位置関係は、検出ピッチ数PPと解析ピッチ数PSのセットが増加する毎にΔPずつずれていく。
このとき、MOD系列毎のプロファイルは、ΔPのずれが検出ピッチLP分だけ累積するまでを1周期として変化する。即ち、ピッチ差ΔPがゼロではなく絶対値として小さいときは、非常に長い周期でMOD系列毎のプロファイルIsqが変化し、この周期Tは、以下の(式4)から求められる。
T=WP×PP÷|WS×PS−WP×PP| …(式4)
周期Tは、MOD系列毎のプロファイルIsqの画素数(k)を示している。
この周期Tが大きな値であれば、位相が一致している場合(ΔP=0の場合)と同様の原理によって変動信号を抽出し、不良吐出ノズルを特定することが可能である。したがって、周期Tが大きな値となるように、解析ピッチ数PSを決定すればよい。
図16(a)は、印字解像度が1200[DPI]、読取解像度が500[DPI]の場合における、検出ピッチ数PP(縦軸)と解析ピッチ数PS(横軸)との各組合せのピッチ差ΔP[単位:μm]を示す表であり、図16(b)は、図1(a)に示した各組み合わせにおけるMOD系列毎のプロファイルの周期T[単位:画素]を示す表である。また、図17(a)、(b)は、印字解像度が1200 [DPI]、読取解像度が477[DPI]の場合の、それぞれピッチ差ΔP[単位:μm]とMOD系列毎のプロファイルの周期T[単位:画素]を示す表である。
周期Tが非常に大きいとき(ΔP=0は無限大)には検出精度が高く、周期Tが短くなるに伴い、ΔPのずれにより発生する信号変化を正確に演算することが困難になる。特に、Tが3以下では非常に条件が悪くなる。したがって、周期Tは3より大きいことが好ましい。図16(b)、図17(b)におけるグレー部分は、T>3となる組み合わせを示している。
<<PS=4の場合の例>>
図18は、印字解像度が1200[DPI]のノズル51を有するヘッド50によって印字した1オン9オフのラインパターンを、読取解像度477[DPI]のテストパターン読取り部136によって読み取った結果を示す図であり、読取画素位置が3500〜4000における読取階調値の原信号を示している。また、図18には、各ラインの実際の着弾位置誤差を同時に示している。
図18に示す例では、読取画素位置3540付近、3660付近、及び3850付近に着弾位置誤差の大きいノズルが存在している。また、読取画素位置3950付近に、不吐出ノズルが存在している。
図19は、PP=10、PS=4、WS=25400/477[μm]、ΔP=1.33の例を示しており、図18は読取画素位置が3500〜4000における読取階調値の原信号を示している。また、図18には、各ラインの実際の着弾位置誤差を同時に示している。
図19は、図18に示した読取結果について、PP=10、PS=4としたときのMOD系列毎のプロファイルIsqを示すグラフである。同図からわかるように、MOD系列毎のプロファイルIsqは、大きな周期性を持って変化している。この周期Tは、図17(b)に示すように、159[画素]である。
<<変動信号を決定する処理の説明>>
次に、MOD系列毎のプロファイルIsqから変動信号を決定する具体的な処理について説明する。
まず、MOD系列毎のプロファイルIsqから、MOD系列毎の理想的なプロファイルILsq(「予測される予測信号」に該当)を求める。
理想的なプロファイルILsqは、MOD系列毎のプロファイルIsqについて、簡便な方法としては移動平均やローパスフィルタ処理(LPF)を掛けることで求めることができる。或いは多項式近似式(N次多項式)を適切な区分間隔で求めて、その区分毎に対応する多項式近似を用いることもできる。
次に、下記の(式5)に示すように、MOD系列毎のプロファイルIsqから、上記で求めたMOD系列毎の理想的なプロファイルILsqを減算し、MOD系列毎の変動信号IHsqを決定する。
IHsq(sq)=Isq(sq)−ILsq(sq) …(式5)
(ただし、q≡x mod PS)
図20は、図19に示すMOD系列毎のプロファイルIsqから、上記のように決定したMOD系列毎の変動信号IHsqを示すグラフである。
<<不良吐出ノズルの画素位置を決定する処理の説明>>
次に、不良吐出ノズルに対応する読取画素位置を決定する。この読取画素位置は、(式5)から決定したMOD系列毎の変動信号IHsqを所定の閾値と比較することで決定する。
具体的には、理想的なプロファイルILsqの信号値iに応じて、着弾位置誤差に相当する閾値テーブルTHpe(i)、不吐出に相当する閾値テーブルTHde(i)、体積異常に対応する閾値テーブルHTve(i)を予め決定しておく。理想的なプロファイルILsqの信号値iに応じて閾値が変化する理由は、検出ピッチLPと解析ピッチLSの位相関係が一定ではないためである。
kが一致する3つのプロファイルIs0(x)、Is1(x+1)、Is2(x+2)について、各変動信号IHsqと上記の各閾値とを比較し、
IHsq(sq)>THpe(ILsq(sq)) …(式6)
IHsq(sq)>THde(ILsq(sq)) …(式7)
IHsq(sq)>THve(ILsq(sq)) …(式8)
のいずれか1つを満たす場合、その読取画素位置にあるノズルを不良吐出ノズルと特定することができる。
なお、複数あるqのうち、最も判定閾値が大きい(ノイズ耐性が高い、SNが大きい)qを用いて上記の閾値と比較することで、読取画像に含まれるノイズ成分の影響を低減すればよい。
例えば、不吐出の判定を行う場合には、kが一致するqのうち、最も濃度が低いプロファイルのqを用いて閾値と比較すればよい。
<<ライン位置を画素単位で決定する処理の説明>>
次に、各ライン103の位置を読取画素単位で決定する処理について説明する。
図21は、各読取画素と解析ピッチ数PS=4による読取画素のまとまりを示す図であり、さらにその背景に読取画像プロファイルを濃淡で表している。背景の画像上の濃度が高い部分103´は、ライン103が存在する位置に相当する。
図21に示すように、ライン103の間隔は、おおよそは解析ピッチ数PSによる読取画素のまとまりと一致している。しかし、ここでは検出ピッチLPと解析ピッチLSの位相が一致していない(ΔP≠0)ため、ライン103と読取画素のまとまりとは、徐々にずれが生じている。
このようなずれが生じている場合に各ラインの位置を読取画素単位で決定するためには、MOD系列毎のプロファイルIsqから求めた理想的なプロファイルILsqを用いて、kが一致する理想的なMOD系列毎のプロファイルの信号値(階調値)をそれぞれ比較し、信号値が最小となっているqを順番に抽出していけばよい。
例えば、読取画素のうち最初の(最も端から)4画素(x=0〜3、q=0〜3)の中から最小値を見つけ、その位置をx0とする。次に、最小値を見つけた位置x0に対して、x0+1からx0+4の範囲の画素の中から最小値を見つけ、その位置をx1とする。次に、x1+1からx1+4の範囲の画素の中から最小値を見つけ…、として逐次的に読取画素位置xiとライン相対順iとを対応付けることができる。
このように、解析ピッチ数PSによる読取画素のまとまりとラインとに徐々にズレが発生している場合であっても、解析ピッチ数PS単位で最小の信号値となる読取画素を順次抽出することで、ライン位置と読取画素位置とを対応付けることができる。
この結果から、不良吐出ノズルの読取画素位置xiとライン相対順iが対応付けられる。したがって、このラインを記録したノズルを特定することで、不良吐出ノズルを特定することができる。
(不良吐出ノズル検出フロー)
次に、具体的に不良吐出ノズルを特定する方法について説明する。
図22は、テストパターンから不良吐出ノズルを検出する処理を示すフローチャートである。図23は、読取画像からライン位置特定のための基準位置を検出する方法を説明する図である。図24は、基準位置に基づくノズルのラインブロックの切り出しを説明する図である。
記録ヘッドのノズルによって記録紙16に印刷されたテストパターン102は、テストパターン読取り部136(図3参照)により画像データとして読み取られ、テストパターン102の読取画像データが生成される(図22のS20)。このときのテストパターン102の読取条件を、一例として、X方向(主走査方向)500DPIとし、Y方向(副走査方向)100DPIとする。
そして、テストパターン102の読取画像データから、各テストパターン102のライン位置を特定する際に用いられる基準位置(基準位置検出バー106a、106b)が決定される(図22のS22)。
<<基準位置を決定する処理の説明>>
具体的には、図23に示すように、テストパターン102の端部を必ず含むような矩形領域である基準位置検出ウインドウ140を、テストパターン102の両端(X方向に関する左右端)の各々に設定する。このとき読取画像(RGBカラー)に関し、テストパターン102と記録紙16と読取装置(図3のテストパターン読取り部136)との位置関係から、読取画像内におけるテストパターン102の位置はある程度特定できているものとする。ある程度分かっているテストパターン位置範囲に関して、テストパターン102の一方の端部を必ず含むように基準位置検出ウインドウ140は設定される。
そして、この基準位置検出ウインドウ140を上下2つの領域に分けて、それぞれの領域においてX方向及びY方向に関する光学濃度の投影グラフ142a〜142d(X座標投影グラフL1、X座標投影グラフL2、Y座標投影グラフL1、Y座標投影グラフL2、X座標投影グラフR1、X座標投影グラフR2、Y座標投影グラフR1、Y座標投影グラフR2)が作成される。ここでいうX座標投影グラフL1(142a)及びY座標投影グラフL1(142c)は、図23の左端側の基準位置検出ウインドウ140の上方領域の投影グラフを示す。同様に、X座標投影グラフL2(142b)及びY座標投影グラフL2(142d)は、左端側の基準位置検出ウインドウ140の下方領域の投影グラフを示す。また図示は省略するが、右端側の基準位置検出ウインドウ140の上方領域の投影グラフをX座標投影グラフR1及びY座標投影グラフR1と呼び、右端側の基準位置検出ウインドウ140の下方領域の投影グラフをX座標投影グラフR2及びY座標投影グラフR2と呼ぶ。これらの投影グラフはRGB各色について作成され、最もコントラストの高いX(Y)座標投影グラフが使用される。これ以降は最もコントラストの高いカラー画像プレーンに対する演算とする。
Y座標投影グラフL1を例にして説明する。Y座標投影グラフL1は、左端側の矩形領域(基準位置検出ウインドウ140)の上方における濃度階調値をX軸方向に平均化することによって作成される。この矩形領域には、用紙白地部、テストパターン102の第1の基準位置検出バー106a、そしてライン状の各テストパターン102が含まれる。したがって、Y座標投影グラフL1(142c)には、白地部(白色)、第1の基準位置検出バー106a(濃い濃度)及びライン部(薄い濃度)を示す箇所が順番に並ぶ。このため、白色から濃い濃度に変化するエッジを検出することで、第1の基準位置検出バー106aの左側上端Y座標を求めることができる。
また、X座標投影グラフL1(142a)は、左端側の矩形領域(基準位置検出ウインドウ140)の上方における濃度階調値をY軸方向に平均化することによって作成される。この矩形領域には、用紙白地部、及びテストパターン102の第1の基準位置検出バー106a(及び第1の基準位置検出バー106aと重なるライン状のテストパターン102)が含まれる。したがって、X座標投影グラフL1(142a)には、白地部(白色)と、基準位置検出バー1及びライン部(濃い濃度)とを示す箇所が順番に並ぶ。このため、白色から濃い濃度に変化するエッジを検出することで第1の基準位置検出バー106aの左側上端X座標を求めることができる。
他の投影グラフも同様にして解析可能である。結果として、図24に示されるような、第1の基準位置検出バー106a及び第2の基準位置検出バー106bの各々の角部(テストパターンコーナーCL1、CL2、CR1、CR2)のXY座標を求めることができる。このテストパターンコーナーCL1、CL2、CR1、CR2は、基準位置として用いられる。
なおヘッド50が不吐出ノズルを含み、第1の基準位置検出バー106a及び第2の基準位置検出バー106bが不吐出ノズルを含むノズル群によって印刷される場合であっても、第1の基準位置検出バー106a及び第2の基準位置検出バー106bはX方向(ノズル方向)及びY方向に連続したベタ部であるため、不良吐出ノズル(不吐出ノズル)に対応する印刷箇所51aの位置検出結果への影響は少ない。また第1の基準位置検出バー106a及び第2の基準位置検出バー106bの各々の部分についてRGBカラーを解析することで対応するインクを決定することもできる。
<<各ラインブロックの位置を決定する処理の説明>>
次に、基準位置であるテストパターンコーナーCL1、CL2、CR1、CR2から各ラインブロック146の位置が求められる(図22のS24)。各ラインブロック146は、図24に示されるように、X方向に概ね一定間隔で並ぶ一群のラインによって構成され、Y方向に隣接するラインブロック146は、1列のノズル配列(投影ノズル配列)において隣接するノズルからのインク滴によって印刷される。したがって、テストパターン102における各ラインは、Y方向に順次並ぶラインブロック146のいずれかに割り当てられることとなる。
まず、テストパターンコーナーCL1、CL2、CR1、CR2の位置関係から、テストパターン102の回転角とX方向及びY方向の倍率誤差(実際の倍率と設計上の倍率とのずれ)が算出される。テストパターン102のレイアウトは既知の情報であるので、既知のテストパターン設計情報(例えばテストパターン102のX方向ピッチ、Y方向ピッチ、X方向幅、Y方向長さ、等)に基づいてラインブロック146の位置(テストパターンコーナーCL1、CL2、CR1、CR2からの相対位置や矩形の4つのコーナー座標)が求められる。各ラインブロック146の読取画像上の相対位置は、先に求めておいた倍率誤差及び回転角に基づいて、テストパターンコーナーCL1から算出される。このとき不良吐出ノズルによって印刷される箇所51aが存在しても、第1の基準位置検出バー106a及び第2の基準位置検出バー106bは不良吐出ノズルに対応する箇所51aの影響をほとんど受けないため、ラインブロック146の位置を正確に算出することができる。このようにして、全てのラインブロック146の位置が特定される。
<<不良吐出ノズルを特定する処理の説明>>
各ラインブロック146の読取信号から、変動信号を決定する(図22のS26)。
前述のように、変動信号は、読取画素位置xを解析ピッチ数PSで除算した剰余qで読取画像信号のプロファイルを分割し、分割したMOD系列毎のプロファイルを解析することで決定する。
次に、不良吐出ノズルの読取画素位置を決定する(S28)。即ち、S26で決定した変動信号IHsqを所定の閾値と比較することで、不良吐出ノズルに対応する読取画素位置を決定する。
次に、ライン位置を画素単位で決定し(S30)、このライン位置と、ステップS22で決定した基準位置との関係に基づいて、順次各ラインのノズル番号(ノズル位置)を特定する(S32)。
最後に、特定した各ライン位置と不良吐出ノズルの画素位置とを対応付けて、不良吐出ノズル番号(不良吐出ノズル位置)を特定する(S34)。
このように、本実施形態によれば、記録ヘッドの解像度より低い解像度の読取装置を使用した場合であっても、不良記録素子を精度良く特定することができる。
本実施形態の不良吐出ノズルを特定する方法では、ライン103の幅(X方向の幅)が、テストパターン読取り部136のX方向の読取画素ピッチWSと略等しい場合に特に有効である。また、ライン103の幅がWSの0.5倍以上であれば、不良吐出ノズルを適切に特定することが可能である。
なお、テストパターのライン幅が読取画素ピッチよりも大きい場合には、相対的に高解像度の読取を行っていることになる。したがって、低解像度のスキャナを用いることを趣旨とする本実施形態を適用する必要があるのは、ライン幅が読取画素ピッチの2倍程度までの場合である。
次に、上述した不良吐出ノズルの検出機能及びその検出結果を利用した画像補正機能を具備した画像形成装置の例を説明する。
<インクジェット記録装置の説明>
図25は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置200の構成例を示す図である。インクジェット記録装置200は、主として、給紙部212、処理液付与部214、描画部216、乾燥部218、定着部220、及び排紙部222を備えて構成される。このインクジェット記録装置200は、描画部216の圧胴(描画ドラム270)に保持された記録媒体224(便宜上「用紙」と呼ぶ場合がある。)にインクジェットヘッド(「描画ヘッドに相当」)272M,272K,272C,272Yから複数色のインクを打滴して所望のカラー画像を形成するオンデマンドドロップ方式の画像形成装置である。
(給紙部)
給紙部212には、枚葉紙である記録媒体224が積層されている。給紙部212の給紙トレイ250から記録媒体224が一枚ずつ処理液付与部214に給紙される。本例では、記録媒体224として、枚葉紙(カット紙)を用いるが、連続用紙(ロール紙)から必要なサイズに切断して給紙する構成も可能である。
(処理液付与部)
処理液付与部214は、記録媒体224の記録面に処理液を付与する機構である。処理液は、描画部216で付与されるインク中の色材(本例では顔料)を凝集させる色材凝集剤を含んでおり、この処理液とインクとが接触することによって、インクは色材と溶媒との分離が促進される。
処理液付与部214は、給紙胴252、処理液ドラム254、及び処理液塗布装置256を備えている。処理液ドラム254は、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)255を備え、この保持手段255の爪と処理液ドラム254の周面の間に記録媒体224を挟み込むことによって記録媒体224の先端を保持できるようになっている。処理液ドラム254は、その外周面に吸引孔を設けるとともに、吸引孔から吸引を行う吸引手段を接続してもよい。これにより記録媒体224を処理液ドラム254の周面に密着保持することができる。
処理液ドラム254の外側には、その周面に対向して処理液塗布装置256が設けられる。処理液塗布装置256は、処理液が貯留された処理液容器と、この処理液容器の処理液に一部が浸漬されたアニックスローラと、アニックスローラと処理液ドラム254上の記録媒体224に圧接されて計量後の処理液を記録媒体224に転移するゴムローラとで構成される。この処理液塗布装置256によれば、処理液を計量しながら記録媒体224に塗布することができる。本実施形態では、ローラによる塗布方式を適用した構成を例示したが、これに限定されず、例えば、スプレー方式、インクジェット方式などの各種方式を適用することも可能である。
処理液付与部214で処理液が付与された記録媒体224は、処理液ドラム254から中間搬送部226を介して描画部216の描画ドラム270へ受け渡される。
(描画部)
描画部216は、描画ドラム270、用紙抑えローラ274、及びインクジェットヘッド272M,272K,272C,272Yを備えている。描画ドラム270は、処理液ドラム254と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)271を備える。本例の描画ドラム270では、回転方向について180度の間隔で周面の2箇所にグリッパー271が設けられ、1回転で2枚の記録媒体224が搬送できるように構成されている。
描画ドラム270の周面には、図示しない吸着穴が所定のパターンで多数形成されており、この吸着穴からエアが吸引されることにより、記録媒体224が描画ドラム270の周面に吸着保持される。なお、負圧吸引によって記録媒体224を吸引吸着する構成に限らず、例えば、静電吸着により、記録媒体224を吸着保持する構成とすることもできる。
インクジェットヘッド272M,272K,272C,272Yはそれぞれ、記録媒体224における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有するフルライン型のインクジェット方式の描画ヘッドであり、そのインク吐出面には、画像形成領域の全幅にわたってインク吐出用のノズルが複数配列されたノズル列が形成されている。各インクジェットヘッド272M,272K,272C,272Yは、記録媒体224の搬送方向(描画ドラム270の回転方向)と直交する方向に延在するように設置される。
描画ドラム270上に密着保持された記録媒体224の記録面に向かって各インクジェットヘッド272M,272K,272C,272Yから、対応する色インクの液滴が吐出されることにより、処理液付与部214で予め記録面に付与された処理液にインクが接触し、インク中に分散する色材(顔料)が凝集され、色材凝集体が形成される。これにより、記録媒体224上での色材流れなどが防止され、記録媒体224の記録面に画像が形成される。
描画ドラム270によって記録媒体224を一定の速度で搬送し、この搬送方向について、記録媒体224と各インクジェットヘッド272M,272K,272C,272Yを相対的に移動させる動作を1回行うだけで(即ち1回の副走査で)、記録媒体224の画像形成領域に画像を記録することができる。かかるフルライン型(ページワイド)ヘッドによるシングルパス方式の画像形成は、記録媒体の搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシリアル(シャトル)型ヘッドによるマルチパス方式を適用する場合に比べて高速印字が可能であり、プリント生産性を向上させることができる。
なお、本例では、CMYKの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
描画部216で画像が形成された記録媒体224は、描画ドラム270から中間搬送部228を介して乾燥部218の乾燥ドラム276へ受け渡される。
(乾燥部)
乾燥部218は、色材凝集作用により分離された溶媒に含まれる水分を乾燥させる機構であり、乾燥ドラム276、及び溶媒乾燥装置278を備えている。乾燥ドラム276は、処理液ドラム254と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)277を備える。溶媒乾燥装置278は、乾燥ドラム276の外周面に対向する位置に配置され、複数のハロゲンヒータ280と、各ハロゲンヒータ280の間にそれぞれ配置された温風噴出しノズル282とで構成される。各温風噴出しノズル282から記録媒体224に向けて吹き付けられる温風の温度と風量、各ハロゲンヒータ280の温度を適宜調節することにより、様々な乾燥条件を実現することができる。
乾燥部218で乾燥処理が行われた記録媒体224は、乾燥ドラム276から中間搬送部230を介して定着部220の定着ドラム284へ受け渡される。
(定着部)
定着部220は、定着ドラム284、ハロゲンヒータ286、定着ローラ288、及びインラインセンサ290から構成される。定着ドラム284は、処理液ドラム254と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)285を備える。
定着ドラム284の回転により、記録媒体224は記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面に対して、ハロゲンヒータ286による予備加熱と、定着ローラ288による定着処理と、インラインセンサ290による検査が行われる。
定着ローラ288は、乾燥させたインクを加熱加圧することによってインク中の自己分散性ポリマー微粒子を溶着し、インクを被膜化させるためのローラ部材であり、記録媒体224を加熱加圧するように構成される。具体的には、定着ローラ288は、定着ドラム284に対して圧接するように配置されており、定着ドラム284との間でニップローラを構成するようになっている。これにより、記録媒体224は、定着ローラ288と定着ドラム284との間に挟まれ、所定のニップ圧(例えば、0.15MPa)でニップされ、定着処理が行われる。
また、定着ローラ288は、熱伝導性の良いアルミなどの金属パイプ内にハロゲンランプを組み込んだ加熱ローラによって構成され、所定の温度(例えば60〜80℃)に制御される。この加熱ローラで記録媒体224を加熱することによって、インクに含まれるラテックスのTg温度(ガラス転移点温度)以上の熱エネルギーが付与され、ラテックス粒子が溶融される。これにより、記録媒体224の凹凸に押し込み定着が行われるとともに、画像表面の凹凸がレベリングされ、光沢性が得られる。
一方、インラインセンサ290は、記録媒体224に形成された画像(不吐出検出用のテストパターンや濃度補正用のテストパターン、印刷画像なども含む)について、吐出不良チェックパターンや画像の濃度、画像の欠陥などを計測するための計測手段であり、CCDラインセンサなどが適用される。このインラインセンサ290は、図3の符号136で説明したテストパターン読取り部に相当する。
なお、高沸点溶媒及びポリマー微粒子(熱可塑性樹脂粒子)を含んだインクに代えて、UV露光にて重合硬化可能なモノマー成分を含有していてもよい。この場合、インクジェット記録装置200は、ヒートローラによる熱圧定着部(定着ローラ288)の代わりに、記録媒体224上のインクにUV光を露光するUV露光部を備える。このように、UV硬化性樹脂などの活性光線硬化性樹脂を含んだインクを用いる場合には、加熱定着の定着ローラ288に代えて、UVランプや紫外線LD(レーザダイオード)アレイなど、活性光線を照射する手段が設けられる。
(排紙部)
定着部220に続いて排紙部222が設けられている。排紙部222は、排出トレイ292を備えており、この排出トレイ292と定着部220の定着ドラム284との間に、これらに対接するように渡し胴294、搬送ベルト296、張架ローラ298が設けられている。記録媒体224は、渡し胴294により搬送ベルト296に送られ、排出トレイ292に排出される。搬送ベルト296による用紙搬送機構の詳細は図示しないが、印刷後の記録媒体224は無端状の搬送ベルト296間に渡されたバー(不図示)のグリッパーによって用紙先端部が保持され、搬送ベルト296の回転によって排出トレイ292の上方に運ばれてくる。
また、図25には示されていないが、本例のインクジェット記録装置200には、上記構成の他、各インクジェットヘッド272M,272K,272C,272Yにインクを供給するインク貯蔵/装填部、処理液付与部214に対して処理液を供給する手段を備えるとともに、各インクジェットヘッド272M,272K,272C,272Yのクリーニング(ノズル面のワイピング、パージ、ノズル吸引、ノズル洗浄等)を行うヘッドメンテナンス部や、用紙搬送路上における記録媒体224の位置を検出する位置検出センサ、装置各部の温度を検出する温度センサなどを備えている。
<インクジェットヘッドの構成例>
次に、インクジェットヘッドの構造について説明する。各色に対応するインクジェットヘッド272M,272K,272C,272Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号350によってヘッドを示すものとする。
図26(a) はヘッド350の構造例を示す平面透視図であり、図26(b) はその一部の拡大図である。図27はヘッド350を構成する複数のヘッドモジュールの配置例を示す図である。また、図28は記録素子単位(吐出素子単位)となる1チャンネル分の液滴吐出素子(1つのノズル351に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図26中のA−A線に沿う断面図)である。
図26に示したように、本例のヘッド350は、インク吐出口であるノズル351と、各ノズル351に対応する圧力室352等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)353をマトリクス状に二次元配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影(正射影)される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。即ち、各ノズル351を主走査方向と平行な直線上に投影したときの各投影ノズルの間隔P(図26(b)参照)は、図9を用いて説明した記録画素ピッチWPと等価的に取り扱うことができる。
なお、ヘッド350のようにノズルが二次元配置されたヘッドの場合、図9を用いて説明した検出ピッチ数PPは、上記の各投影ノズルに対して連続して並ぶ所定個数の印字画素の画素列をひとまとまりの検出単位としたものを指すことになる。例えば、図9のように検出ピッチ数PP=6としてライン103を形成する場合であれば、各投影ノズルから検出ピッチ数PP=6毎の投影ノズル(検出ピッチ数PP間隔の投影ノズル)を選択し、選択された投影ノズルに対応するノズル(投影元のノズル)を用いて形成すればよい。
記録媒体224の送り方向(矢印S方向;「y方向」に相当)と略直交する方向(矢印M方向;「x方向」に相当)に記録媒体224の描画領域の全幅に対応する長さ以上のノズル列を構成するために、例えば、図27(a)に示すように、複数のノズル351が二次元に配列された短尺のヘッドモジュール350’を千鳥状に配置して、長尺のライン型ヘッドを構成する。或いはまた、図27(b)に示すように、ヘッドモジュール350”を1列に並べて繋ぎ合わせる態様も可能である。
なお、シングルパス印字用のフルライン型プリントヘッドは、記録媒体224の全面を描画範囲とする場合に限らず、記録媒体224の面上の一部が描画領域となっている場合には、所定の描画領域内の描画に必要なノズル列が形成されていればよい。
各ノズル351に対応して設けられている圧力室352は、その平面形状が概略正方形となっており(図26(a)、(b) 参照)、対角線上の両隅部の一方にノズル351への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口(供給口)354が設けられている。なお、圧力室352の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
図28に示すように、ヘッド350は、ノズル351が形成されたノズルプレート351Aと圧力室352や共通流路355等の流路が形成された流路板352P等を積層接合した構造から成る。ノズルプレート351Aは、ヘッド350のノズル面(インク吐出面)350Aを構成し、各圧力室352にそれぞれ連通する複数のノズル351が二次元的に形成されている。
流路板352Pは、圧力室352の側壁部を構成するとともに、共通流路355から圧力室352にインクを導く個別供給路の絞り部(最狭窄部)としての供給口354を形成する流路形成部材である。なお、説明の便宜上、図28では簡略的に図示しているが、流路板352Pは一枚又は複数の基板を積層した構造である。
ノズルプレート351A及び流路板352Pは、シリコンを材料として半導体製造プロセスによって所要の形状に加工することが可能である。
共通流路355はインク供給源たるインクタンク(不図示)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路355を介して各圧力室352に供給される。
圧力室352の一部の面(図28において天面)を構成する振動板356には、個別電極357を備えたピエゾアクチュエータ(圧電素子)358が接合されている。本例の振動板356は、ピエゾアクチュエータ358の下部電極に相当する共通電極359として機能するニッケル(Ni)導電層付きのシリコン(Si)から成り、各圧力室352に対応して配置されるピエゾアクチュエータ358の共通電極を兼ねる。なお、樹脂などの非導電性材料によって振動板を形成する態様も可能であり、この場合は、振動板部材の表面に金属などの導電材料による共通電極層が形成される。また、ステンレス鋼(SUS)など、金属(導電性材料)によって共通電極を兼ねる振動板を構成してもよい。
個別電極357に駆動電圧を印加することによってピエゾアクチュエータ358が変形して圧力室352の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル351からインクが吐出される。インク吐出後、ピエゾアクチュエータ358が元の状態に戻る際、共通流路355から供給口354を通って新しいインクが圧力室352に再充填される。
かかる構造を有するインク室ユニット353を図26(b)に示す如く、主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向に沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。かかるマトリクス配列において、副走査方向の隣接ノズル間隔をLsとするとき、主走査方向については実質的に各ノズル351が一定のピッチP=Ls/tanθで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。
また、本発明の実施に際してヘッド350におけるノズル351の配列形態は図示の例に限定されず、様々なノズル配置構造を適用できる。例えば、図26で説明したマトリクス配列に代えて、V字状のノズル配列、V字状配列を繰り返し単位とするジグザク状(W字状など)のような折れ線状のノズル配列なども可能である。
なお、インクジェットヘッドにおける各ノズルから液滴を吐出させるための吐出用の圧力(吐出エネルギー)を発生させる手段は、ピエゾアクチュエータ(圧電素子)に限らず、サーマル方式(ヒータの加熱による膜沸騰の圧力を利用してインクを吐出させる方式)におけるヒータ(加熱素子)や、静電アクチュエータ、その他の方式による各種アクチュエータなど、様々な圧力発生素子(吐出エネルギー発生素子)を適用し得る。ヘッドの吐出方式に応じて、相応のエネルギー発生素子が流路構造体に設けられる。
<制御系の説明>
図29は、インクジェット記録装置200のシステム構成を示すブロック図である。図29に示すように、インクジェット記録装置200は、通信インターフェース370、システムコントローラ372、画像メモリ374、ROM375、モータドライバ376、ヒータドライバ378、プリント制御部380、画像バッファメモリ382、ヘッドドライバ384等を備えている。
通信インターフェース370は、ホストコンピュータ386から送られてくる画像データを受信するインターフェース部(画像入力手段)である。通信インターフェース370にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホストコンピュータ386から送出された画像データは通信インターフェース370を介してインクジェット記録装置200に取り込まれ、一旦画像メモリ374に記憶される。画像メモリ374は、通信インターフェース370を介して入力された画像を格納する記憶手段であり、システムコントローラ372を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ374は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ372は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置200の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ372は、通信インターフェース370、画像メモリ374、モータドライバ376、ヒータドライバ378等の各部を制御し、ホストコンピュータ386との間の通信制御、画像メモリ374及びROM375の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ388やヒータ389を制御する制御信号を生成する。
また、システムコントローラ372は、インラインセンサ(インライン検出部)290から読み込んだテストチャートの読取画像データから、不吐出ノズルの位置や着弾位置誤差のデータ、濃度分布を示すデータ(濃度データ)等を生成する演算処理を行う着弾誤差測定演算部372Aと、測定された着弾位置誤差の情報や濃度情報から濃度補正係数を算出する濃度補正係数算出部372Bとを含んで構成される。なお、着弾誤差測定演算部372A及び濃度補正係数算出部372Bの処理機能はASICやソフトウエア又は適宜の組み合わせによって実現可能である。さらに、システムコントローラ372は、図22で説明した読取画像の解析処理手段として機能する。濃度補正係数算出部372Bにおいて求められた濃度補正係数のデータは、濃度補正係数記憶部390に記憶される。
ROM375には、システムコントローラ372のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データ(不良吐出ノズルを検出するためのテストチャートを打滴するためのデータ、不良吐出ノズル情報などを含む)が格納されている。ROM375には、EEPROMのような書換可能な記憶手段を用いることができる。また、このROM375の記憶領域を活用することで、ROM375を濃度補正係数記憶部390として兼用する構成も可能である。
画像メモリ374は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ376は、システムコントローラ372からの指示に従って搬送系のモータ388を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ378は、システムコントローラ372からの指示に従って乾燥部218等のヒータ389を駆動するドライバである。
プリント制御部380は、システムコントローラ372の制御に従い、画像メモリ374内の画像データ(多値の入力画像のデータ) から打滴制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理手段として機能するとともに、生成したインク吐出データをヘッドドライバ384に供給してヘッド350の吐出駆動を制御する駆動制御手段として機能する。
すなわち、プリント制御部380は、濃度データ生成部380Aと、補正処理部380Bと、インク吐出データ生成部380Cと、駆動波形生成部380Dとを含んで構成される。これら各機能ブロック(380A〜380D)は、ASICやソフトウエア又は適宜の組み合わせによって実現可能である。
濃度データ生成部380Aは、入力画像のデータからインク色別の初期の濃度データを生成する信号処理手段であり、濃度変換処理(UCR処理や色変換を含む)及び必要な場合には画素数変換処理を行う。
補正処理部380Bは、濃度補正係数記憶部390に格納されている濃度補正係数を用いて濃度補正の演算を行う処理手段であり、不良吐出ノズル等に起因する画像欠陥を改善するためのムラ補正処理を行う。
インク吐出データ生成部380Cは、補正処理部380Bで生成された補正後の画像データ(濃度データ)から2値又は多値のドットデータに変換するハーフトーニング処理手段を含む信号処理手段であり、画像データの2値(多値)化処理を行う。
インク吐出データ生成部380Cで生成されたインク吐出データはヘッドドライバ384に与えられ、ヘッド350のインク吐出動作が制御される。
駆動波形生成部380Dは、ヘッド350の各ノズル351に対応したピエゾアクチュエータ358(図28参照)を駆動するための駆動信号波形を生成する手段であり、該駆動波形生成部380Dで生成された信号(駆動波形)は、ヘッドドライバ384に供給される。なお、駆動波形生成部380Dから出力される信号は、デジタル波形データであってもよいし、アナログ電圧信号であってもよい。
駆動波形生成部380Dは、記録用波形の駆動信号と、異常ノズル検知用波形の駆動信号とを選択的に生成する。各種波形データは予めROM375に格納され、必要に応じて使用する波形データが選択的に出力される。本例に示すインクジェット記録装置200は、ヘッド350を構成するモジュールの各ピエゾアクチュエータ358に対して、共通の駆動電力波形信号を印加し、各ノズル351の吐出タイミングに応じて各ピエゾアクチュエータ358の個別電極に接続されたスイッチ素子(不図示)のオンオフを切り換えることで、各ピエゾアクチュエータ358に対応するノズル351からインクを吐出させる駆動方式が採用されている。
プリント制御部380には画像バッファメモリ382が備えられており、プリント制御部380における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ382に一時的に格納される。なお、図29において画像バッファメモリ382はプリント制御部380に付随する態様で示されているが、画像メモリ374と兼用することも可能である。また、プリント制御部380とシステムコントローラ372とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
画像入力から印字出力までの処理の流れを概説すると、印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース370を介して外部から入力され、画像メモリ374に蓄えられる。この段階では、例えば、RGBの多値の画像データが画像メモリ374に記憶される。
インクジェット記録装置200では、インク(色材)による微細なドットの打滴密度やドットサイズを変えることによって、人の目に疑似的な連続階調の画像を形成するため、入力されたデジタル画像の階調(画像の濃淡)をできるだけ忠実に再現するようなドットパターンに変換する必要がある。そのため、画像メモリ374に蓄えられた元画像(RGB)のデータは、システムコントローラ372を介してプリント制御部380に送られ、該プリント制御部380の濃度データ生成部380A、補正処理部380B、インク吐出データ生成部380Cを経てインク色毎のドットデータに変換される。
ドットデータは、一般に画像データに対して色変換処理、ハーフトーン処理を行って生成される。色変換処理は、sRGBなどで表現された画像データ(たとえば、RGB8ビットの画像データ)をインクジェット印刷機で使用するインクの各色の色データ(本例では、KCMYの色データ)に変換する処理である。
ハーフトーン処理は、色変換処理により生成された各色の色データに対して誤差拡散法や閾値マトリクス法等の処理で各色のドットデータ(本例では、KCMYのドットデータ)に変換する処理である。
すなわち、プリント制御部380は、入力されたRGB画像データをK,C,M,Yの4色のドットデータに変換する処理を行う。このドットデータへの変換処理に際して、不良吐出ノズルによる画像欠陥を補正する不吐出補正処理が行われる。
こうして、プリント制御部380で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ382に蓄えられる。この色別ドットデータは、ヘッド350のノズルからインクを吐出するためのCMYK打滴データに変換され、印字されるインク吐出データが確定する。
ヘッドドライバ384は、アンプ回路(電力増幅回路)を含み、プリント制御部380から与えられるインク吐出データ及び駆動波形の信号に基づき、印字内容に応じてヘッド350の各ノズル351に対応するピエゾアクチュエータ358を駆動するための駆動信号を出力する。ヘッドドライバ384にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
こうして、ヘッドドライバ384から出力された駆動信号がヘッド350に加えられることによって、該当するノズル351からインクが吐出される。記録媒体224の搬送速度に同期してヘッド350からのインク吐出を制御することにより、記録媒体224上に画像が形成される。
上記のように、プリント制御部380における所要の信号処理を経て生成されたインク吐出データ及び駆動信号波形に基づき、ヘッドドライバ384を介して各ノズルからのインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
インラインセンサ(検出部)290は、図25で説明したように、イメージセンサを含むブロックであり、記録媒体224に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつき、光学濃度など)を検出し、その検出結果をプリント制御部380及びシステムコントローラ372に提供する。
プリント制御部380は、必要に応じてインラインセンサ(検出部)290から得られる情報に基づいてヘッド350に対する各種補正を行うとともに、必要に応じて予備吐出や吸引、ワイピング等のクリーニング動作(ノズル回復動作)を実施する制御を行う。
図中のメンテナンス機構394は、インク受け、吸引キャップ、吸引ポンプ、ワイパーブレードなど、ヘッドメンテナンスに必要な部材を含んだものである。
また、ユーザインターフェースとしての操作部396は、オペレータ(ユーザ)が各種入力を行うための入力装置397と表示部(ディスプレイ)398を含んで構成される。入力装置397には、キーボード、マウス、タッチパネル、ボタンなど各種形態を採用し得る。オペレータは、入力装置397を操作することにより、印刷条件の入力、画質モードの選択、付属情報の入力・編集、情報の検索などを行うことができ、入力内容や検索結果など等の各種情報は表示部398の表示を通じて確認することができる。この表示部398はエラーメッセージなどの警告を表示する手段としても機能する。
なお、図3で説明した色変換処理部110、不吐出ノズル補正画像処理部112、ハーフトーン処理部114、画像メモリ116、画像解析部124、テストパターン合成部118、ヘッドドライバ128、不良吐出ノズル判断部130、不良吐出ノズル検出部132、不良ノズル情報蓄積部126、不良吐出補正判断部122、補正情報設定部120等は、図29に示した制御系の構成要素が単独で、又は複数組み合わされて構成される。
図3の画像メモリ116、ヘッドドライバ128、ヘッド50は、図29における画像メモリ374、ヘッドドライバ384、ヘッド350に対応している。
図29のシステムコントローラ372及びプリント制御部380の組み合わせが、「基準領域設定手段」、「比較領域設定手段」、「相関演算手段」、「歪補正値決定手段」、「画像歪み補正手段」、「不良記録素子判定手段」、「補間処理手段」、「解析領域設定手段」、「ヒストグラムを生成手段」、「シェーディング特性情報生成手段」、「シェーディング補正手段」、「テストパターン出力制御手段」、「画像補正手段」、「記録制御手段」として機能する。
なお、図29で説明した着弾誤差測定演算部372A、濃度補正係数算出部372B、濃度データ生成部380A、補正処理部380Bが担う処理機能の全て又は一部をホストコンピュータ386側に搭載する態様も可能である。
上述のように、本実施形態のインクジェット記録装置によれば、テストパターンの読取画像を解析することによって、各ノズルから吐出されるインク滴の記録紙上の着弾位置を正確に把握することができるため、不良吐出ノズルの位置を精度よく特定することができる。これにより、不良吐出ノズルによる画像欠陥を補償する緻密な補正処理を入力画像データに施すことが可能である。上述の各種処理に基づく全体の処理の流れについて、以下説明する。
(画像印刷プロセスの説明)
図30は、画像印刷全体の流れを示すフローチャートである。ホストコンピュータ386(図29参照)から送られてくる所望画像の入力画像データが通信インターフェース(受信手段)370を介して受信されると(図38のS80に示す受信ステップ)、色変換処理(図3の色変換処理部110)、不良吐出ノズル補正処理(不吐出ノズル補正画像処理部112)、ハーフトーン処理(ハーフトーン処理部114)、テストパターン合成処理(テストパターン合成部118)等によって入力画像データが補正される(図30のS82に示す補正ステップ)。
そして、補正された入力画像データに基づき、ヘッドドライバ384(図3の128)によって、各ヘッド350のノズル351からインク滴を記録媒体224に向かって吐出させることにより(図30のS84に示す吐出ステップ)、所望の画像を鮮明に記録媒体224に印刷することができる。
上記の補正ステップ(S82)では、不良吐出ノズルからのインク滴の吐出を他の正常なノズルによって補償するとともに、不良吐出ノズルからインク滴が吐出されないようにするための不良吐出ノズル補正処理(不吐出ノズル補正画像処理部112)が、入力画像データに対して行われる。不良吐出ノズル補正処理は、不良吐出ノズル検出部132(図3参照)において、テストパターン読取り部136から送られてくるテストパターン102の読取画像データに基づいて行われる。
なお、不良吐出ノズルを不吐出化処理して、他のノズルによってその描画欠陥を補償する補正技術としては、例えば、(1)出力画像を矯正する方法、(2)吐出信号を強めて吐出ドット径を大きめに矯正する方法など、様々な手段がある。
(1)出力画像を矯正する方法
周囲の描画における画像濃度をDdefaultとしたとき、不吐出補正ノズルにおける画像濃度をDNo Print(>Ddefault)とすることで不吐出補正ノズルの描画濃度を高め、白筋視認性を低減させることができる。これらの画像濃度間の比率を不吐出補正用ノズル画像濃度増幅量Pdensityと定義できる。
(2)吐出信号を強めて吐出ドット径を大きくする方法
周囲の描画におけるドット径をRdefaultとしたとき、不吐出補正ノズルのドット径をRNo Print(>Rdefault)とすることで不吐出補正ノズルの描画濃度を高め、白筋視認性を低減させることができる。これらのドット径間の比率を不吐出補正用ノズルドット径増幅量Pdotと定義できる。
前記2つの代表例における不吐出補正用ノズル画像濃度増幅量Pdensity、不吐出補正用ノズルドット径増幅量Pdotのような、不吐出補正ノズルによる描画の強め量、或いはそれに類する補償量を総じて不吐出補正パラメータPと定義すると、この不吐出補正パラメータPを用いて、画像補正を行う。
<変形例>
テストパターン102として、1オンnオフ型のラインパターンを例示したが、1ノズルに対応したラインに限らず、複数本(例えば、2〜3本)のラインが一体に組み合わされた帯状のブロックなどが概ね規則的に並ぶパターンであってもよい。
<オフラインスキャナーを用いる構成例について>
図25から図30では、インクジェット記録装置200に内蔵されたインラインセンサ290を用いてテストパターンを読み取り、その読取画像の解析処理装置もインクジェット記録装置200に搭載されている例を説明したが、本発明の実施に際しては、インクジェット記録装置200とは別体のオフラインスキャナー等を用いてテストパターンの印刷結果を読み取り、その読取画像のデータをパソコン等の装置によって解析する構成も可能である。
<記録媒体について>
「記録媒体」は、記録素子によってドットが記録される媒体の総称であり、印字媒体、被記録媒体、被画像形成媒体、受像媒体、被吐出媒体など様々な用語で呼ばれるものが含まれる。本発明の実施に際して、被記録媒体の材質や形状等は、特に限定されず、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、配線パターン等が形成されるプリント基板、ゴムシート、その他材質や形状を問わず、様々な媒体に適用できる。
<ヘッドと用紙を相対移動させる手段について>
上述の実施形態では、停止したヘッドに対して被記録媒体を搬送する構成を例示したが、本発明の実施に際しては、停止した被記録媒体に対してヘッドを移動させる構成も可能である。なお、シングルパス方式のフルライン型の記録ヘッドは、通常、被記録媒体の送り方向(搬送方向)と直交する方向に沿って配置されるが、搬送方向と直交する方向に対して、ある所定の角度を持たせた斜め方向に沿ってヘッドを配置する態様もあり得る。
<ヘッド構成の変形例について>
上記実施形態では、記録媒体の全幅に対応する長さのノズル列を有するページワイドのフルライン型ヘッドを用いたインクジェット記録装置を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、シリアル型(シャトルスキャン型)ヘッドなど、短尺の記録ヘッドを移動させながら、複数回のヘッド走査により画像記録を行うインクジェット記録装置についても本発明を適用可能である。なお、インクジェット方式の印字ヘッドを用いてカラー画像を形成する場合は、複数色のインク(記録液)の色別にヘッドを配置してもよいし、1つの記録ヘッドから複数色のインクを吐出可能な構成としてもよい。
<本発明の応用例について>
上記の実施形態では、グラフィック印刷用のインクジェット記録装置への適用を例に説明したが、本発明の適用範囲はこの例に限定されない。例えば、電子回路の配線パターンを描画する配線描画装置、各種デバイスの製造装置、吐出用の機能性液体として樹脂液を用いるレジスト印刷装置、カラーフィルター製造装置、マテリアルデポジション用の材料を用いて微細構造物を形成する微細構造物形成装置など、液状機能性材料を用いて様々な形状やパターンを描画するインクジェットシステムに広く適用できる。
<インクジェット方式以外の記録ヘッドの利用形態について>
上述の説明では、記録ヘッドを用いる画像形成装置の一例としてインクジェット記録装置を例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。インクジェット方式以外では、サーマル素子を記録素子とする記録ヘッドを備えた熱転写記録装置、LED素子を記録素子とする記録ヘッドを備えたLED電子写真プリンタ、LEDライン露光ヘッドを有する銀塩写真方式プリンタなど、ドット記録を行う各種方式の画像形成装置についても本発明を適用することが可能である。
16…記録紙、50…ヘッド、51…ノズル、102…テストパターン、103…ライン、112…不吐出ノズル補正画像処理部、122…不良吐出補正判断部、124…画像解析部、126…不良ノズル情報蓄積部、130…不良吐出ノズル判断部、132…不良吐出ノズル検出部、136…テストパターン読取り部、154…テストパターン領域、200…インクジェット記録装置、224…記録媒体、270…描画ドラム、272M,272K,272C,272Y…インクジェットヘッド、290…インラインセンサ、350…ヘッド、351…ノズル、358…ピエゾアクチュエータ、372…システムコントローラ、380…プリント制御部

Claims (11)

  1. 複数の記録素子を第1の方向と平行な直線上に投影したときに各投影記録素子の間隔が記録ピッチWPとなるように前記複数の記録素子が配列された記録ヘッドと、前記記録ヘッドに対して前記第1の方向と直交する方向に記録媒体を相対移動させる媒体搬送手段と、を備えた画像記録装置によって記録されたテストパターンであって、前記各投影記録素子のうち検出ピッチ数PP毎の投影記録素子に対応する記録素子を動作させて記録したライン状のテストパターンを、前記第1の方向の読取ピッチWSで読み取られた読取画像信号を取得する画像信号取得手段と、
    前記取得した読取画像信号について、前記第1の方向に端から順に0からn(nは自然数)まで読取画素番号を付し、該読取画素番号を解析ピッチ数PSで除算して剰余を求め、前記読取画像信号を前記求められた剰余毎の画像信号に分解する信号分解手段と、
    前記剰余毎に予測される予測信号と前記剰余毎の画像信号とに基づいて剰余毎の変動信号を算出する変動信号算出手段と、
    前記剰余毎の変動信号に基づいて前記複数の記録素子のうち不良記録素子を特定する特定手段と、
    を備え、
    T=WP×PP÷|WS×PS−WP×PP|
    から求められる周期Tが予め設定された解析最小周期以上となるように前記解析ピッチ数PSの値が設定されることを特徴とする不良記録素子の検出装置。
  2. 前記解析最小周期が3であることを特徴とする請求項1に記載の不良記録素子の検出装置。
  3. 前記変動信号算出手段は、前記剰余毎の画像信号に基づいて前記剰余毎に予測される予測信号を生成し、該生成した剰余毎に予測される予測信号と前記剰余毎の画像信号との差分に基づいて前記剰余毎の変動信号を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の不良記録素子の検出装置。
  4. 前記特定手段は、前記剰余毎に予測される予測信号に基づいて閾値を設定し、前記閾値に基づいて不良記録素子を特定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の不良記録素子の検出装置。
  5. 前記特定手段は、前記剰余毎の変動信号のうち最もノイズの影響が少ない変動信号に基づいて不良記録素子を特定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の不良記録素子の検出装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の不良記録素子の検出装置と、
    複数の記録素子を第1の方向と平行な直線上に投影したときに各投影記録素子の間隔が記録ピッチWPとなるように前記複数の記録素子が配列された記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドに対して前記第1の方向と直交する方向に記録媒体を相対移動させる媒体搬送手段と、
    前記各投影記録素子のうち検出ピッチ数PP毎の投影記録素子に対応する記録素子を動作させてライン状のテストパターンを記録する記録制御手段と、
    前記ライン状のテストパターンを読み取って読取画像信号に変換するテストパターン読取手段であって、前記読取画像信号の前記第1の方向の読取ピッチがWSであるテストパターン読取手段と、
    前記特定された不良記録素子の情報を記憶しておく記憶手段と、
    前記特定された不良記録素子による記録動作を停止させ、当該不良記録素子以外の記録素子によって前記不良記録素子の記録欠陥を補償して目的の画像を記録するように画像データを補正する画像補正手段と、
    前記画像補正手段による補正後の画像データに従い前記不良記録素子以外の記録素子の記録動作を制御して画像記録を行う記録制御手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記WSは、前記WPより大きいことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記テストパターンのライン幅が、前記WSの0.5倍から2倍の範囲内であることを特徴とする請求項6又は7に記載の画像形成装置。
  9. 前記記録素子はインク吐出ノズルであり、
    前記不良記録素子は、位置誤差大、不吐出、及び吐出体積誤差大のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記テストパターン読取手段は、複数の読取画素が第1の方向に読取ピッチWSで配列されたラインセンサであることを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 複数の記録素子を第1の方向と平行な直線上に投影したときに各投影記録素子の間隔が記録ピッチWPとなるように前記複数の記録素子が配列された記録ヘッドと、前記記録ヘッドに対して前記第1の方向と直交する方向に記録媒体を相対移動させる媒体搬送手段と、を備えた画像記録装置によって記録されたテストパターンであって、前記各投影記録素子のうち検出ピッチ数PP毎の投影記録素子に対応する記録素子を動作させて記録したライン状のテストパターンを、前記第1の方向の読取ピッチWSで読み取られた読取画像信号を取得する画像信号取得工程と、
    前記取得した読取画像信号について、前記第1の方向に端から順に0からn(nは自然数)まで読取画素番号を付し、該読取画素番号を解析ピッチ数PSで除算して剰余を求め、前記読取画像信号を前記求められた剰余毎の画像信号に分解する信号分解工程と、
    前記剰余毎に予測される予測信号と前記剰余毎の画像信号とに基づいて剰余毎の変動信号を算出する変動信号算出工程と、
    前記剰余毎の変動信号に基づいて前記複数の記録素子のうち不良記録素子を特定する特定工程と、
    を備え、
    T=WP×PP÷|WS×PS−WP×PP|
    から求められる周期Tが予め設定された解析最小周期以上となるように前記解析ピッチ数PSの値が設定されることを特徴とする不良記録素子の検出方法。
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