JP2005225037A - 吐出制御装置、インク吐出装置、ヘッドユニット、吐出制御方法、画面表示方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

吐出制御装置、インク吐出装置、ヘッドユニット、吐出制御方法、画面表示方法、プログラム及び記録媒体 Download PDF

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正人 中村
Hiroshi Udagawa
浩 宇田川
Shinichi Horii
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Abstract

【課題】ラインヘッドの場合、ノズル固有の不良が濃度ムラやスジとして印刷結果で知覚され易い。
【解決手段】被記録対象の印刷方向にノズル群が複数列配置されたヘッドユニットを制御し、少なくとも複数列のノズル群から同色かつ同濃度のインク滴を吐出することが可能なインク吐出装置を制御する吐出制御装置10に、ノズル群を識別する情報と、その不良ノズルを含む任意長の連続領域を特定する情報とを記憶した記憶部10Aと、印刷処理の実行時、階調データの割当て先となるノズルが、記憶部10Aに記憶されているノズル群の連続領域に含まれるか否か判定する判定部10Bと、階調データの割当て先となるノズルが連続領域に含まれる場合、当該階調データを、同色かつ同濃度のインク滴を吐出可能な他のノズル群の同位置のノズルに割り当てる割当部10Cを設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、インク滴を被記録対象上に吐出するインク吐出装置及びその吐出を制御する吐出制御装置に関する。また、同技術を実現する吐出制御方法及びプログラムに関する。また、同技術で使用する不良ノズルを含む連続領域を登録するための画面表示方法及びプログラムに関する。また、前述した各プログラムを記録した記録媒体に関する。また、不良ノズルを含む連続領域を特定する情報の確認が容易なヘッドユニットに関する。
現在、インク滴を被記録対象に吐出する方式のプリンタ装置が広く用いられている。この種のプリンタ装置には、主に2種類の吐出ヘッドがある。1つは、被記録対象の印刷方向(主走査方向)に対して直交する方向(副走査方向)に吐出ヘッド自体を往復駆動させるシリアル型の吐出ヘッドである。1つは、印刷幅に亘って印刷解像度と同じ密度でノズルを配置した固定型の吐出ヘッドである。固定型の吐出ヘッドは、ラインヘッドとも呼ばれる。
特開2003−226017号公報
ラインヘッドでは、非常に多数のノズルを用い、文字や画像(写真を含む。)を1回のスキャンで印刷する。この際、ノズルと被記録対象との位置関係は固定である。このため、ノズルの一部に不良箇所があると、その影響が印刷方向にある幅をもったスジや濃度差として表れ易い。
図1に、不良箇所が印刷結果にどのような影響を与えるかを示す。領域1は、吐出曲がりを原因とするスジが知覚される部分を示す。本来であれば、等間隔で並ぶべきドット群の間隔が広がることで生じる。領域2は、吐出量のバラツキを原因とする濃度ムラが知覚される部分を示す。図では、1列だけドットの径が小さくなっている。領域3は、不吐出を原因とするスジが知覚される部分を示す。
なお、個々のノズル不良自体は、シリアル型の吐出ヘッドにも存在する。しかし、シリアル型の吐出ヘッドの場合、ノズルと被記録対象との位置関係は動的に変化する。このため、ノズル不良の影響を印刷面の全体に分散できる。すなわち、不良箇所は点(ドット)として、印刷面の全体に分散され、品質低下として知覚され難い。
このように、ラインヘッドは、構造的に吐出不良が知覚され易い特質がある。加えて、非常に多数のノズルを搭載するラインヘッドには、ノズルの製造限界やヘッドチップの組み立て限界もある。また、稼働後も、ヘッドクリーニング時にゴミが混入する可能性など、長期間に亘って完全な吐出状態を維持するのが難しいという特質がある。
本発明は、以上の技術的課題を考慮してなされたものであり、ラインヘッドによる印刷品質の向上を目的とする。
かかる目的を実現するため、本発明の1つでは、不良ノズルを含む連続領域に割り当てられるインク滴を、同連続領域と同色かつ同濃度のインク滴を吐出可能な他のノズル群のノズルに割り当てる手法を採用する。すなわち、他のノズル群の同位置のノズルにインク滴を代行吐出させる技術を提案する。
かかる技術の採用により、不良ノズルからインク滴が吐出される事態を積極的に回避できる。この結果、基本的に正常ノズルから吐出されたインク滴だけで印刷面を構成できる。これにより、印刷データを印刷結果に正確に反映させることが可能となる。すなわち、印刷品質の向上を実現できる。
なお、“基本的に”とは、全ての不良ノズルが登録されてない場合を考慮したものである。例えば、不良ノズルの見落としや登録後に新たな不良ノズルが発生する場合も考えられる。ただし、かかる不良ノズルの存在はあくまでも例外である。
また、“不良ノズル”とは、正常吐出が可能なノズルを除く全てのノズルをいう。例えば、完全に不吐出のノズルだけでなく、吐出するインク量が不十分なノズルや吐出曲がりを有するノズルも含む。
また、代行吐出の対象領域を連続した領域として登録することにより、個々の不良ノズルを登録する場合に比べ、登録時の負担を低減することができる。一般に、個々のノズル位置を正確に特定し、登録する作業には多くの労力を必要とする。
これに対し、連続領域としておおよその範囲を登録すれば良い本発明の技術は、作業効率の面でも優れている。また、不良ノズルの箇所がある範囲に多数確認される場合には、連続領域としておおよその範囲を1回登録するだけで済む本発明の技術の方が有利である。
(1)発明1
図2に、この印刷技術を適用した吐出制御装置10の構成例を示す。吐出制御装置10は、同色インクを吐出可能なノズル群N1、N2を少なくとも被記録対象の印刷方向に2列配置したヘッドユニット11を制御対象とする。なお、ノズル群N1とN2のインク濃度は同じものを用いる。
なお、ヘッドユニット11に配置される全てのノズル群から同色インクが吐出される構成である必要はない。例えば、4列あるノズル群のうち2列だけを同色印刷に使用できる構成でも良い。
また、各ノズル群は、特定色のインクの吐出専用である必要はない。例えば、インクセットの選択により、多色インクによる印刷(カラー印刷)と、黒色インクによる印刷(白黒印刷)とを適宜選択できるものでも良い。
また、ヘッドユニット11は、インクタンク(インクカートリッジとも言う。)と一体構造でも良いし、インクタンクを装着可能なものでも良い。同様に、ヘッドユニットは、インク吐出装置の本体内に一体的に組み込まれた構成でも良いし、本体に対して着脱自在なものでも良い。
吐出制御装置10は、記憶部10Aと、判定部10Bと、割当部10Cとを有する。
記憶部10Aは、ノズル群を識別する情報と、その不良ノズルを含む任意長の連続領域を特定する情報とを記憶する記憶デバイスである。記憶デバイスには、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)やリードオンリメモリ(ROM)その他の半導体メモリがある。この他、磁気記録媒体、光記録媒体等がある。
これらの情報は、ユーザーの使用前に予め登録される情報とユーザーの使用後に登録される情報との2種類がある。ユーザーの使用前に登録される情報は、メーカーやベンダーにより登録される。ユーザーの使用後に登録される情報は、ユーザー自身の他、メーカーやベンダーのサポートスタッフにより登録される。
“連続領域を特定する情報”は、様々な手法により与えることができる。例えば、基準点の位置情報と、基準点からの距離として与えることができる。ここで、“基準点の位置情報”の与え方には、連続領域の先頭位置を与える方法や連続領域の中央位置を与える方法等がある。
因みに、“基準点の位置情報”を連続領域の先頭位置として与える場合、“基準点からの距離”は、連続領域内に含まれる“ノズルの数”や連続領域の終端までの“長さ”等で与える方法がある。なお、入力された“長さ”は、吐出制御装置によりノズルの数に変換される。
また、“基準点の位置情報”を連続領域の中央位置として与える場合、“基準点からの距離”は、先頭端又は最終端までに含まれる“ノズルの数”や連続領域の端までの“長さ”等で与える。なお、“基準点の位置情報”も、各ノズル群の先頭位置からの“ノズルの数”や“長さ”で与えることができる。
また、“連続領域を特定する情報”は、例えば連続領域の両端(先頭位置と最終位置)を与える2点の位置情報として与えることもできる。この場合も、各点の位置情報は、各ノズル群の先頭位置からの“ノズルの数”や“長さ”で与えることができる。
以上のように、最終的に連続領域に対応する個々のノズルを特定することができれば、“連続領域を特定する情報”はどのような与え方をしても良い。
判定部10Bは、印刷処理の実行時、階調データの割当て先となるノズルが、記憶部10Aに記憶されているノズル群の連続領域に含まれるか否か判定する機能を実現する信号処理部である。
ここで、階調データは、1つの画素領域を構成するインク滴数を与えるデータであり、量子化データとも呼ばれる。階調データには、例えば各画素領域に吐出するインク滴の有無に対応する2値データがある。また、階調データには、各画素領域を最大複数発のインク滴で表現する多値データがある。
割当部10Cは、階調データの割当て先となるノズルが記憶部10Aに記憶されているノズル群の連続領域に含まれる場合、当該階調データを、同色かつ同濃度のインク滴を吐出可能な他のノズル群の同位置のノズルに割り当てる機能を実現する信号処理部である。
図3及び図4に、この割当て機能の適用例を示す。図中、○印は、個々のインク滴を表すものとする。また、○印の中の数字は、当該インク滴を吐出したノズル群の識別番号を表すものとする。従って、この例の場合、数字“1”は第1のノズル群N1を意味し、数字“2”は第2のノズル群N2を意味する。
図3は、登録された連続領域以外の他の領域では、第1のノズル群N1だけを用いて印刷する印刷モードについて表している。図3(A)は、第1のノズル群N1のある連続領域11A(図5)に不良ノズルが3つある場合の印刷結果を表している。
因みに、領域15Aには、吐出曲がりを原因とするスジが現れている。また、領域15Bには、不吐出を原因とするスジが現れている。領域15Cには、吐出量のバラツキを原因とする濃度ムラが現れている。
他方、図3(B)は、第1のノズル群N1の連続領域11Aに含まれるノズルを割当て先とする階調データを、第2のノズル群N2の同位置のノズル群に割り当てた場合の印刷結果を表している。
すなわち、連続領域11Aに対応する第2のノズル群N2でインク滴を代行吐出する場合の印刷結果を表している。領域16に示すように、第2のノズル群N2による代行吐出により、印刷面に現れていたスジや濃度ムラが無くなっている。
勿論、代行吐出に用いる部分の第2のノズル群N2のノズルは、インク滴を正常に吐出できるノズルである。従って、単にスジや濃度ムラが消えるだけでなく、正確な位置に正確な階調でインク滴を着弾させることができる。
一方、図4は、登録された連続領域以外の他の領域では、被記録対象の印刷方向とノズルの配列方向のそれぞれについて、階調データを割り当てるノズル群を画素領域ごとに交互に切り替えて印刷する印刷モードについて表している。
なお図4(A)は、領域17Aに不吐出を原因とするスジが認められ、領域17Bに吐出曲がりを原因とするスジが認められ、領域17Cに吐出量のバラツキを原因とする濃度ムラが認められる場合について表している。
他方、図4(B)は、代行吐出を実行した場合の印刷結果を表すものである。すなわち、第1のノズル群N1のうち領域17A〜17Cを含む連続領域11Aに対応する位置のノズルを割当て先とする階調データを、第2のノズル群N2の同位置のノズル群に割り当てた場合の印刷結果を表している。
第2のノズル群による印刷部分を連続領域18に示す。この場合も、不良ノズルに割り当てられる階調データを他のノズル群の正常ノズルに割り当てている。従って、単にスジや濃度ムラが消えるだけでなく、正確な位置に正確な階調でインク滴を着弾させることができる。
(2)発明2
図6に、この印刷技術を適用した吐出制御装置20の構成例を示す。この発明も、不良ノズルを含む連続領域に割り当てられるインク滴の吐出を他のノズル群の正常ノズルに割り当てる基本的な機能を有する点で同じである。
ただし、判定処理の際に参照する情報を発明1と異にする。この吐出制御装置20は、記憶部20Aと、座標収集部20Bと、判定部20Cと、割当部20Dとを有する。
記憶部20Aは、発明1の記憶部10Aと同じである。すなわち、ノズル群を識別する情報と、その不良ノズルを含む任意長の連続領域を特定する情報とを記憶する記憶デバイスである。
座標収集部20Bは、複数列のノズル群に適用する階調データの割当パターンを基に、記憶部20Aに記憶した情報を参照し、連続領域に対応する画素座標群を収集する機能を実現する信号処理部である。この座標収集部20Bにより、連続領域に対応する画素座標が網羅的に確定される。
判定部20Cは、印刷処理の実行時、階調データの対応する画素座標が、画素座標群に該当するか否か判定する機能を実現する信号処理部である。この判定部20Cにより、割り当て変更の必要性が判定される。
割当部20Dは、階調データの画素座標が画素座標群に含まれる場合、当該階調データを、同色かつ同濃度のインク滴を吐出可能な他のノズル群の同位置のノズルに割り当てる機能を実現する信号処理部である。判定結果に応じて、割り当ての変更を実行する点で、発明1の割当部10Cと同じである。
以上説明した発明2の場合にも、図3及び図4に示す印刷結果を実現できる。すなわち、不吐出ノズルに割り当てられる階調データを他のノズル群の正常ノズルに割り当てることができる。
本発明は、同色かつ同濃度のインクを吐出可能なノズル群が複数列存在する場合に、あるノズル群に不良箇所が確認されるとき、当該不良箇所を含む連続領域を割当て先とする階調データを他のノズル群に割り当てる。
このため、正常ノズルだけを用いて印刷データを印刷することができる。これにより、従来例のような印刷面のスジや濃度ムラを無くすことができる。また、正常な吐出ノズルを用いて代行吐出を行うため、階調を正確に再現できる。かくして、ラインヘッド型のインク吐出装置における印刷品質を従来に比して格段に向上することができる。
また本発明は、代行吐出する領域を任意長の連続領域として記憶するため、個々のノズル位置を登録する場合に比して厳密な特定作業を必要としない。このため、登録作業を効率良く行うことができる。また、複数の不良箇所がまとまって確認される場合には、1回の登録作業で全ての不良箇所に対処することも可能である。
以下、インク滴を吐出するプリンタ装置を例に、インク吐出装置の実施形態例を説明する。なお、本明細書で特に図示又は記載されない部分には、当該技術分野の周知又は公知技術を適用する。
(1)インク吐出装置(全体構成)
図7に、選択的にカラー印刷又は白黒印刷を実行できるプリンタ装置30の主要構成部を示す。このプリンタ装置30は、不良ノズルを含む任意長の連続領域(以下、「代行領域」という。)を割当先とする階調データを、当該代行領域と同色かつ同濃度のインク滴を吐出可能な他のノズル群に割り当てる代行吐出機能を搭載するものとする。
以下、プリンタ装置30を構成する各部について説明する。なお、ヘッドユニット31は、インク滴を吐出するための構成部である。また、吐出制御部32は、前述した吐出制御装置30に対応する信号処理部である。搬送機構33は、被記録媒体を搬送するための機械的な機構部である。被記録媒体は、例えば、紙、シート、ディスク状の光記録媒体とする。
(2)ヘッドユニット
ヘッドユニット31は、ノズル駆動部31Aと、ラインヘッド31Bを有する。ノズル駆動部31Aは、インク滴の吐出が適切なタイミングで実行されるようにラインヘッド31Bを直接駆動するデバイスである。具体的には、ノズル駆動部31Aは、ノズル底部に配置されたヒーター(抵抗パターン)に駆動電流を流すタイミングを制御する。
ヒーターの加熱によりノズル内部に設けられた液室のインクが沸騰し、気泡が発生する。この実施例におけるノズル駆動部31Aは、気泡の膨張力でインク滴をノズル外部に吐出させる。
ラインヘッド31Bは、印刷方向に対して4列のノズル群N1〜N4が配列されたものを使用する。図8に、ラインヘッド31Bをノズル面の側から見た部分拡大図を示す。ヘッド面には、印刷方向(被記録媒体の移動方向とは逆向き)と直交する方向に4列のノズル群N1〜N4が配置される。
ノズル群N1〜N4には、それぞれ印刷幅に亘って印刷解像度と同じ密度でノズル31B1が配置されている。ノズル群N1〜N4は、印刷方向に規定ピッチで配置されている。ノズル群N1〜N4は、インクが充填された容器(すなわち、インクカートリッジ)を装着するインクスロットに対応する。
例えば、第1のノズル群N1は、インクスロット1に対応する。同様に、第2、第3及び第4のノズル群N2〜N4は、それぞれインクスロット2、3及び4に対応する。
また、このラインヘッド31Bには、4列あるノズル群N1〜N4の両側に、ノズル群の延長方向(すなわち、ノズルの配列方向)に沿って、ノズル位置を表すノズル番号31B2が一定間隔で配置されている。図8の場合、20個毎に1つの割合でノズル番号が配置されている。勿論、この間隔は、表示スペース、視認性等も加味した値を採用するのが望ましい。
このノズル番号31B2と後述するテストパターン等の印刷結果との付け合わせにより、不良箇所のおおよその位置を特定できる。なお、ノズル番号31B2を凹凸パターンとし、ラインヘッド31Bの筐体本体と一体成形しても良い。また、ノズル番号31B2は、ラインヘッド31Bの筐体本体の表面に印刷しても良い。
図8の場合、ノズル番号31B2は、ノズル群N1〜N4の両側に配置している。しかし、いずれか1方の側だけに配置しても良い。また、全てのノズル群に対応させて配置しても良い。また、ノズル番号31B2に代えて、ノズル群の先頭位置からの長さを表す記号又は記述を配置しても良い。
図9に、ヘッドユニット31の上面を示す。上面には、インクカートリッジ31B7(図10)を装着するための4つのインクスロット31B3〜31B6が設けられている。インクスロット31B3は、ノズル群N1に対応する。また、インクスロット31B4〜31B6は、ノズル群N2〜N4にそれぞれ対応する。
インクスロット31B3〜31B6の底面には、インク供給用の開口が形成されている。各開口は、対応するノズル群N1〜N4とインク流路でつながっている。なお、開口は、底面の中央付近に形成されている。この開口に、インクカートリッジ31B7(図10)のインク供給口31B8が挿入される。
各ノズル31B1は、1つの画素に対して最大q発(qは自然数)のインク滴を吐出できるものとする。自然数qが大きいほど、階調を高くできる。なお、複数のノズルから吐出されたインク滴により1つの画素を形成することもできる。
(3)吐出制御部
吐出制御部32は、文字や画像その他の印刷データをインク滴の吐出に適したノズル階調データに変換する信号処理部である。図7に示すように、吐出制御部32は、輝度/濃度変換部32A、ガンマ変換部32B、階調変換部32C、駆動信号割当部32D、システム制御部32E、代行領域記憶部32F、通信インタフェース32Gを有する。
輝度/濃度変換部32Aは、印刷データの濃度信号への変換処理を実行する。変換後の濃度信号は、ガンマ変換部32Bに出力される。この実施例の場合、印刷データは、ビットマップ形式の画像信号Vinとする。輝度/濃度変換部32Aには、既知の技術を使用する。
ガンマ変換部32Bは、原画像の濃度信号を濃度再現特性に応じた濃度信号に変換する信号処理を実行する。この変換の際、ガンマ特性曲線を使用する。ガンマとは、被記録媒体のインク吸収率や被記録媒体に対するインクの面積充填率等によって変わる濃度再現の飽和特性曲線のことをいう。
階調変換部32Cは、ガンマ変換後の濃度信号の階調数を低減する信号処理を実行する。すなわち、階調変換部32Cは、原画像が持つ中間階調の再現性を極力保ちつつ、階調数を低減した階調データに変換する。すなわち、階調変換部32Cは、量子化処理を実行する。
一般に、濃度信号の階調数nは、8ビット(256値)である。一方、階調数mは、1個のノズルが1つの画素領域に対して表現できる濃度に対応する。例えば、1個のノズルが1画素の形成に最大q発のインク滴を吐出できる場合、mは、q+1かそれ以下となる。
駆動信号割当部32Dは、階調データを適切なノズル群に割り当てる信号処理を実行する。この駆動信号割当部32Dは、前述した割当部10Cに対応する。なお、代行吐出機能の実行時、駆動信号割当部32Dは、代行領域を割当て先とする階調データを、同色かつ同濃度のインク滴の吐出が可能な他の1つ又は複数のノズル群に割り当てる処理動作を実行する。具体例は後述する。
システム制御部32Eは、装置全体の制御動作を実行する。例えば、印刷モードの検知と、検知した印刷モードに応じた各部の制御を実行する。また例えば、搬送機構33の駆動制御も実行する。システム制御部32Eは、コンピュータ構成でなり、所定のファームウェアに従って各部の制御動作を実行する。
代行領域記憶部32Fは、不良ノズルを含む任意長の連続領域を記憶する記憶デバイスである。例えば、書き換え可能な不揮発性メモリが用いられる。代行領域の位置情報としては、ノズル群を識別する情報と、その不良ノズルを含む任意長の連続領域を特定する情報が記録される。
前者の情報としては、例えば、ノズル群N1〜N4に対応付けられた識別番号が記録される。また、後者の情報としては、例えば、連続領域の先頭位置と最終位置を与えるノズル番号31B2が記録される。なお、連続領域を特定する情報として、他の値を記録することもできる。例えば、先頭位置とそこからの距離又は幅を記録しても良い。
製造出荷前や販売前に確認された代行領域の位置情報は、当該検査工程において、代行領域記憶部32Fに書き込まれる。また、使用開始後も、テストパターンによって不良ノズルの位置を確認して、不良ノズルを含む連続領域を代行領域記憶部32Fに書き込むこともできる。
テストパターンには、例えば図11に示すものを使用する。図11に示すテストパターンは、ユーザーが目視でも不良ノズルの位置を容易に確認できるように工夫されている。すなわち、各ノズルの吐出パターンを紙面上で確認が容易な罫線パターンとする。また、各罫線パターンが独立したパターンとして目視されるように配列する。
図11の場合、ノズルの配列方向に対して10ノズル毎にインク滴を同時に吐出させる。この動作は、一定長だけ被記録対象が相対的に移動されるまで繰り返される。そして、一定長の罫線パターンが形成されると、現ノズルの隣にあるノズルからインク滴を吐出させ、罫線パターンを形成する。
この処理を10回繰り返したのが、図11に示すテストパターンである。勿論、ノズルの配置密度に応じて、階段状に配置される罫線パターンの段数は、20ノズル、30ノズルと長くなる。段数を多くするほど、ノズルの配列方向の間隔が広がり識別が容易になる。
図12に、不吐出箇所の印刷例を示す。この例の場合、ユーザーは、罫線パターンの抜け(図中破線で示す)が110番から5番目に発生している確認できる。すなわち、114番目のノズルが不良ノズルとして確認できる。もっとも、実際には、非常に高い密度で罫線パターンが印刷されるため、特定のノズル番号をピンポイントで特定するのは難しい場合も多い。
しかし、この実施例のように、不良ノズルを含む任意長の連続領域を登録する場合であれば、おおよその番号を特定するだけで済む。従って、サポートスタッフは勿論のこと、エンドユーザーでも容易に登録することができる。登録手法の具体例は後述する。
通信インタフェース32Gは、外部の情報処理装置と通信路を通じて通信するためのデバイスである。情報処理装置は、コンピュータ機能を内蔵する各種の電子機器をいう。例えば、いわゆるコンピュータの他、携帯情報端末、携帯電話機、デジタルカメラ、ゲーム機でなる。通信インタフェース32Gは、印刷データを受信する他、後述するように不吐出ノズルの登録にも使用される。
(4)不良ノズルの登録手法
使用開始後の不良ノズルの登録手法には、主に2通りの方法が考えられる。1つは、プリンタ装置30に配置した操作入力部と表示部を使用する方法である。
また、他の1つは、プリンタ装置30と通信路を通じて接続された情報処理装置の操作入力部を通じて行う方法である。情報処理装置を通じて不良ノズルを登録する場合、その登録作業は、情報処理装置と一体に配置された表示部やその外部モニタを用いて実行される。
図13に、不良ノズルの登録プログラムの一例を示す。このプログラムは、プリンタ装置30又は外部接続された情報処理装置の機能の1つとして実行される。まず、表示領域には、不良ノズルを含むノズル群の識別番号の入力を促す画面が表示される(プロセスP1)。
識別番号が数字キー等を用いて入力され確定されると、入力された番号がノズル群識別情報として一時記憶手段に保持される(プロセスP2)。
次に、不良ノズルを含む任意長の連続領域を特定する位置情報の入力を促す画面が表示される(プロセスP3)。やはり、位置情報が数字キー等を用いて入力され確定されると、入力された位置情報が連続領域情報として一時記憶手段に保持される(プロセスP4)。
この後、他に位置情報を入力するか否かを確認する画面が表示され(プロセスP5)、登録動作の終了が選択されるまで一連の動作が繰り返される。
なお、プロセスP5で登録動作の終了が選択されると、一時記憶手段に保持している代行領域情報(ノズル群と連続領域情報でなる)が代行領域記憶部32Fに書き込まれ、登録処理が終了する(プロセスP6)。
図14〜図17に、登録画面例を示す。図14は、表示領域に文字列を1行〜数行程度しか表示できない場合の画面例である。図14(B)でノズル群の番号が入力されると、図14(C)及び(D)で連続領域を特定する位置情報の入力画面が表示される。因みに、図14(C)は、連続領域の先頭位置を示すノズル番号の入力画面である。また、図14(D)は、連続領域の最終位置を示すノズル番号の入力画面である。
この表示例は、例えば、プリンタ装置30の表示領域を用いて登録処理が行われる場合に好適である。もっとも、大型の表示領域を有するプリンタ装置の場合には、図15〜図17に示す画面表示も可能である。
図15は、コンピュータモニタや比較的大きな表示領域を利用可能な場合に用いて好適な画面例である。この画面の場合、1つの画面で複数の代行領域の位置情報(ノズル群番号、連続領域情報)を登録することが可能である。なお、図14に例示したように、ノズル群番号の入力画面と、連続領域の入力画面を別画面とすることもできる。
図16は、代行領域をグラフィカルに指定可能とする例である。やはりコンピュータモニタや比較的大きな表示領域を利用可能な場合に用いて好適な画面例である。図16(A)に示すように、ヘッドユニットの上面から見た様子をグラフィカルに表示することで、どのノズル群を選択するかを視覚的に入力可能とする。
この際、選択されたノズル群の色を変えて表示すれば、選択状態の確認も容易にできる。なお、ノズル群の特定後は、図16(B)に示すように、連続領域情報の入力画面が表示される。この例は、連続領域の開始位置に対応するノズル番号と、当該開始位置からの幅に対応するノズル数を入力する。
図17は、代行領域をグラフィカルに指定可能とする場合の変形例である。図16は、連続領域の開始位置と幅を入力したが、ここでは1つの基準点と当該基準点から端までの長さを入力対象とする。図17(A)は、基準位置の入力画面例である。例えば、連続領域の中央付近を与える基準点を、ノズル群の先頭位置からの長さAとして与える。
図17(A)では、入力された数値に対応する位置にスライダー40が表示される。これにより、作業者は、入力した数値のおおよその位置関係を視覚的に確認できる。なお、反対に、スライダー40をポインターで動かすと、対応する数値が入力欄41に現れるようにもできる。もっとも、スライダー40をポインターで動かす方式を採用する場合には、入力欄41の表示自体を無くすこともできる。
図17(B)は、先に登録した基準位置から前方への長さと後方への長さの入力画面例である。ここでは、基準位置から前方への長さB1と、基準位置から後方への長さB2を個別に入力できる場合について示す。
もっとも、基準位置から両側に同じ長さの領域を登録するので良ければ、入力欄42は1つで良い。この場合も、入力欄42に入力した数値に応じた位置に境界線43A、43Bが表示されるのが望ましい。
また、図17(B)の場合も、図17(A)と同様、境界線43A、43Bをポインターで直接移動させる方式を採用することもできる。因みに、図17は、基準位置や連続領域の両端位置を長さで特定したが、それぞれノズル番号やノズル数で入力しても良い。
これら登録手法は、想定するシステム構成に応じて選択的に用いれば良い。一般に、表示領域を有しないプリンタ装置であれば、外部接続された情報処理装置を通じて登録する手法が採られる。また、表示領域を有するプリンタ装置であれば、表示領域の大きさや表示能力に応じて適切なものを採用する。
(5)駆動信号割当部の実施例
図18〜図21に、駆動信号割当部32Dの全体構成例を示す。なお、図18〜図21は、1つの階調データを4つのノズル群のいずれか1つに割り当てる印刷モード、又は、1つの画素領域に吐出される最大q発のインク滴を4つのノズル群に均等に割り当てる印刷モードを前提とする。
(5−1)全体構成1
図18に示す駆動信号割当部32Dは、割当処理部32D1と、割当変更部32D2と、変更制御部32D3とでなる。このうち、割当処理部32D1は、印刷モードで想定する本来の割当処理を実行する信号処理部である。
割当処理部32D1には、主に3通りの割当手法が考えられる。1つは、階調データを特定のノズル群に固定的に与える方法である。この割当手法の場合、階調データは割当処理部32D1を通過するだけである。例えば、図3(A)のように、第1のノズル群N1に階調データを固定的に供給する場合に該当する。
他の1つは、4つのノズル群N1〜N4の使用回数が印刷面全体として均等となるように、画素領域毎に4つのノズル群N1〜N4のいずれか1つに階調データを割り当てる方法である。かかる吐出方法は、4つのノズル群の吐出特性のバラツキを平均化できるという点で効果的な割当方法の1つである。
因みに、正常ノズルにも、吐出量や吐出方向のバラツキはわずかながら残存する。特に、ラインヘッドのように非常に多くのノズルを搭載するヘッドでは、バラツキの組み合わせによっては、印刷品質が低下する可能性がある。
この意味において、4つのノズル群N1〜N4を均等に使用する割当方法は有効である。なお、この割当手法は、階調データが2値データの場合にも、多値データの場合にも同様に適用可能である。
他の1つは、1つの画素領域を最大複数発のインク滴で表現する印刷モードとして駆動される際に、ノズル群間でインク滴の吐出回数が印刷面全体で均等となるように、1つの画素領域に吐出するインク滴数を4つのノズル群N1〜N4に分割的に割り当てられる方法である。
例えば、階調データが“4”発を意味する場合、各“1”発を4つのノズル群N1〜N4に割り当てる方法である。この吐出方法も、4つのノズル群の吐出特性のバラツキを平均化できるという点で効果的な割当方法の1つである。
割当変更部32D2は、代行領域について、階調データの割当先を個別に変更する処理を実行する信号処理部である。例えば、ノズル群N1のあるノズルを宛先とする階調データを他のノズル群の同位置のノズルに変更する処理が行われる。かかる変更処理は、例えばスイッチの切り替えで実現できる。
ただし、割当処理部32D1において、1つの画素領域に吐出するインク滴数を4つのノズル群N1〜N4に分割的に割り当てている場合には、代行領域に割り当てられるべきインク滴数を、変更先のノズルに既に割り当てられているインク滴数に加算する処理を行う。
変更制御部32D3は、階調データの割当先が代行領域に含まれるか否かを判定する処理と、判定結果に基づく割当変更部32D2の制御とを実行する処理部である。図18に示す構成例の場合、変更制御部32D3は、割当先情報(例えば、ノズル群番号)とノズル位置情報(例えば、ノズル番号)とに基づいて、前述した判定処理を実行する。
代行領域記憶部32Fの記憶データに、入力した割当先情報とノズル位置情報の組が含まれていれば、代行領域を宛先とする処理であると分かる。変更制御部32D3は、かかる判定結果に基づいて、割当変更部32D2を制御する。
(5−2)全体構成2
図19に示す駆動信号割当部32Dも、割当処理部32D1と、割当変更部32D2と、変更制御部32D4とでなる。図18と同一符号を付して示すように、割当処理部32D1と割当変更部32D2の処理内容は、図18に示す駆動信号割当部32Dと同じである。
違いは、変更制御部32D4で使用する判定基準である。この構成例の場合、変更制御部32D4は、割当処理部32D1の出力信号から割当先となるノズル群の情報を取得する。すなわち、変更制御部32D4は、階調データが“非0”の出力信号を検出することで、検出されたノズル群の番号を取得する。
例えば、階調データを4つのノズル群のいずれか1つに割り当てる割当手法の場合であれば、4つの出力信号のうち1つだけが“非0”になるため、その情報から割当先となるノズル群が分かる。
また、1つの画素領域に吐出するインク滴数を4つのノズル群N1〜N4に分割的に割り当てる割当手法の場合であれば、1つ又は複数の出力信号が“非0”になるため、その情報から割当先となるノズル群が分かる。
いずれにしても、割当先となるノズル群が分かれば、そのノズル群情報とノズル位置情報の組が代行領域記憶部32Fに記憶されている位置情報に含まれるか否か判定することができる。この後の処理の内容は、前述した変更制御部32D3と同じであるため省略する。
(5−3)全体構成3
図20に示す駆動信号割当部32Dも、割当処理部32D1と、割当変更部32D2と、変更制御部32D5とでなる。図18と同一符号を付して示すように、割当処理部32D1と割当変更部32D2の処理内容は、図18に示す駆動信号割当部32Dと同じである。
違いは、変更制御部32D5で使用する判定基準である。この構成例の場合、変更制御部32D5は、割当処理部32D1から割当先を決定する際に使用する割当パターンに関する情報を入力する。変更制御部32D5は、この割当パターンと代行領域記憶部32Fの記憶情報に基づいて、代行領域に割り当てられる階調データの画素座標(画素座標群)を網羅的に特定する。
また、変更制御部32D5は、印刷処理の実行の際、例えば階調データの処理位置を示す画素座標が画素座標群に含まれる場合には、他のノズル群からインク滴を代行吐出させる制御を実行する。すなわち、他のノズル群に階調データを割り当てる処理を実行する。
なお、階調データの処理位置を示す画素座標が画素座標群に含まれない場合には、現在の割り当て関係を維持するように制御する。この構成の場合、画素座標の比較だけで不良ノズルか否かを判定できるため、印刷処理時の処理負担が小さくて済む。
(5−4)全体構成4
図21に、他の構成例とは異なる駆動信号割当部32Dの例を示す。この駆動信号割当部32Dは、割当処理部32D6と、これを制御する割当制御部32D7とでなる。
この割当処理部32D6は、例えば1入力4出力のスイッチでなる。このスイッチを、割当制御部32D7で制御する手法を採用する。なお、割当制御部32D7は、代行領域以外の割当処理を実行する処理部と、代行領域の割当処理を実行する処理部とで構成される。割当制御部32D7は、代行領域情報(ノズル群と連続領域)と階調データが割り当てられる画素座標に基づいて、いずれかの割当処理を選択的に実行する。
図22に、第1のノズル群N1について登録した代行領域を第2のノズル群N2で印刷する場合の制御例を示す。なお図22は、第1のノズル群N1と第2のノズル群N2が、印刷方向とノズルの配列方向のそれぞれについて交互にインク滴を吐出する場合(図4)を前提とした処理例である。従って、この場合、割当処理部32D6には、1入力2出力型のスイッチを使用する。
この例の場合、割当制御部32D7は、列番号が登録されている連続領域内か否かを判断する(プロセスP11)。すなわち、代行吐出領域の処理か否か判断する。ここで、列番号は、階調データが割り当てられる画素座標(行番号,列番号)から求めることができる。列番号は、ノズルの配列方向の位置情報に対応する。なお、行番号は、印刷方向の位置情報に対応する。
肯定結果が得られた場合、割当制御部32D7は、連続領域が登録されているのは第1のノズル群N1内か否かを判定するプロセスP12に進む。ここでも肯定結果が得られた場合(すなわち、連続領域が第1のノズル群について登録されている場合)、割当制御部32D7は、第2のノズル群N2による代行吐出を実行させるべく、プロセスP16に進む。
一方、否定結果が得られた場合(すなわち、連続領域が第2のノズル群について登録されている場合)、割当制御部32D7は、第1のノズル群N2による代行吐出を実行させるべく、プロセスP17に進む。
なお、プロセスP1で否定結果が得られた場合、割当制御部32D7は、プロセスP13〜P15の判定処理を経て、階調データを割り当てるべきノズル群を特定する。例えば、行番号と列番号が共に奇数であれば第1のノズル群N1を選択する(プロセスP13で肯定結果)。
また例えば、行番号が奇数で列番号が偶数であれば第2のノズル群N2を選択する(プロセスP14で肯定結果)。同様に、行番号が偶数で列番号が奇数であれば第2のノズル群N2を選択する(プロセスP15で肯定結果)。また例えば、行番号と列番号が共に偶数であれば第1のノズル群N1を選択する(プロセスP15で否定結果)。
なお、プロセスP12の判定処理が代行領域の割当処理に対応し、プロセスP13〜P15の判定処理が代行領域以外の割当処理に対応する。従って、代行領域以外の割当処理として他の割当手法(例えば(5−5)項)を適用する場合には、これらのプロセス部分に各割当手法に対応する判定プロセスを配置すれば良い。この構成例を用いれば、回路構成を簡略化できる。
(5−5)割当処理部の構成例
以下、(5−1)〜(5−3)の割当処理部32D1で実行される割当処理の具体例を説明する。なお、以下の説明では、ヘッドユニット31に配置された4列全てのノズル群から同色インクを吐出する印刷モードが選択されているものとする。
(5−5−1)階調データをいずれかのノズル群に割り当てる場合
この処理動作は、階調データが2値データの場合にも多値データ(1つの画素領域を複数発のインク滴で表現する場合)にも適用できる。ここでは、2値データの場合について説明する。
(a)実施例1
まず、図23に示す割当手法の実施例を説明する。すなわち、階調データの割当先となるノズル群を、被記録対象の印刷方向とノズルの配列方向のそれぞれについて画素領域ごとにシフトする場合について説明する。
なお、図23では、インク滴の吐出に使用されるノズル群が同じものを破線で結んで示している。すなわち、図23の割当方法の場合、同一のノズル群から吐出されたインク滴は、被記録対象上に印刷方向に対して斜め45°で配列される。
図24に、概略的な構成例を示す。割当処理部32D1は、スイッチ50とスイッチ制御部51でなる。スイッチ50により、入力された階調データは、4つの出力端のいずれかに出力される。なお、4つの出力端は、ノズル群N1〜N4にそれぞれ対応する。
スイッチ制御部51は、2種類のカウンタ51A及び51Bでなる。割当カウンタ51Aとスタート位置カウンタ51Bの2つである。割当カウンタ51Aは、4つのノズル群N1〜N4に対応する“0”〜“3”の値を巡回的に発生するカウンタである。
カウント値の更新は、画素クロックに同期して実行される。すなわち、吐出対象とする画素領域がノズルの配列方向に1つ進むたびにカウント値が更新される。なお、カウント値は巡回的に更新され、カウント値が“3”に達した後は再び“0”からカウントアップされる。
スタート位置カウンタ51Bは、割当カウンタ51Aのカウント初期値を与えるカウンタである。カウント値は、吐出対象とする画素領域が印刷方向に1ライン進む度に更新される。この結果、階調データは、図23に示したように、印刷方向にもノズルの配列方向にも画素領域毎に異なるノズル群へと供給される。
なお、カウント値は巡回的に更新され、カウント値が“3”に達した後は再び“0”からカウントアップされる。カウント値の更新方向は反対でも良い。
(b)実施例2
次に、図25に示す割当手法の実施例を説明する。すなわち、階調データの割当先となるノズル群を、吐出対象とする画素領域が印刷方向に進む度(1ライン進む度)にシフトする場合について説明する。
図25は、インク滴の吐出に使用されるノズル群が同じものを破線で結んで示している。図25に示すように、印刷方向の4ライン毎に同じノズル群が使用される。
図26に、概略的な構成例を示す。割当処理部32D1は、スイッチ50とスイッチ制御部53でなる。スイッチ50の構成は、図24と同じである。一方、スイッチ制御部53は、前述したスタート位置カウンタ51Bと同じ構成のラインカウンタ53Aでなる。
ラインカウンタ53Aは、1ライン毎に階調データの割当先となるノズル群N1〜N4をシフトするカウンタである。カウント値は、吐出対象とする画素領域が印刷方向に1ライン進む度に更新される。この結果、階調データは、図25に示したように、印刷方向に1ライン進む毎に異なるノズル群へと供給される。
この場合も、カウント値は巡回的に更新され、カウント値が“3”に達した後は再び“0”からカウントアップされる。
(c)実施例3
次に、図27及び図28に示す割当手法の実施例を説明する。すなわち、階調データの割当先となるノズル群を、各ノズル群への割当関係を定めたドットパターンに従ってシフトする場合について説明する。なお、図中、○印の中の数字は、対応するノズル群を表している。
図29に、概略的な構成例を示す。割当処理部32D1は、スイッチ50とスイッチ制御部54でなる。スイッチ50の構成は、図24と同じである。一方、スイッチ制御部54は、ドットパターンメモリ54A1と、その読み出しアドレスを与える2種類のカウンタ54A2及び54A3でなる。
ドットパターンメモリ54A1は、n(自然数)画素×m(自然数)画素で与えられるブロック領域について各画素領域とノズル群N1〜N4との割当関係を格納するメモリデバイスである。図27の場合には、2画素×2画素のドットパターンが用いられる。図28の場合には、4画素×4画素のドットパターンが用いられる。
2種類のカウンタは、行カウンタ54A2と列カウンタ54A3の2つである。行カウンタ54A2は、“0”〜“n”の値を巡回的に発生するカウンタである。行カウンタ54A2は、吐出対象とする画素領域が印刷方向に1ライン進むたびにカウント値を1つ進める。
一方、列カウンタ54A3は、“0”〜“m”の値を巡回的に発生するカウンタである。列カウンタ54A3は、吐出対象とする画素領域がノズルの配列方向に1つ進むたびカウント値を更新する。
スイッチ制御部54は、行カウンタ54A2と列カウンタ54A3が発生するカウント値で求まるアドレス位置に記録された“0”〜“3”の番号を読み出してスイッチ50に与える。かくして、階調データは、予め定めたドットパターンに従って4つのノズル群のいずれかに割り当てられる。
(d)実施例4
次に、図30に示す割当手法の実施例を説明する。すなわち、階調データの割当先となるノズル群を、乱数発生器で発生された乱数に従って決定する場合について説明する。ここでの乱数は、疑似乱数でも良い。
図31に、概略的な構成例を示す。割当処理部32D1は、スイッチ50とスイッチ制御部55でなる。スイッチ50の構成は、図24と同じである。一方、スイッチ制御部55は、乱数発生器55Aでなる。乱数発生器55Aは、“0”〜“3”のいずれかの値をランダムに発生する。この結果、階調データは、4つのノズル群に平等に割り当てられる。
(5−4−2)階調データを複数のノズル群に割り当てる場合
この処理動作は、階調データが多値データ(1つの画素領域を複数発のインク滴で表現する場合)に適用される。なお、吐出回数は、複数のノズル間でできるだけ均等になるように割り当てる。
(a)実施例1
まず、複数のノズルに割り当てる吐出回数を、階調データの値を基に割当テーブルを参照して決定する場合について説明する。図32に、割当処理部32D1として使用する割当テーブルの一例を示す。
図32に示す割当テーブルは、1つの画素領域を最大8発のインク滴で構成する場合について表したものである。割当テーブル内の数値“0”、“1”、“2”は、それぞれ吐出回数の0発、1発、2発に対応する。
図32の場合、インク滴は、階調データの値が大きくなるに従って、ノズル群N1→ノズル群N2→ノズル群N3→ノズル群N4の順に割り当てられる。例えば、階調データ“3”(PNM=3)の場合、1つの画素領域に吐出する3発のインク滴は、1発ずつ3つのノズル群N1〜N3に割り当てられる。
また例えば、階調データ“4”(PNM=4)の場合、1つの画素領域に吐出する4発のインク滴は、1発ずつ4つのノズル群N1〜N4に割り当てられる。また例えば、階調データ“5”(PNM=5)の場合、1つの画素領域に吐出する5発のインク滴は、各1発が3つのノズル群N2〜N4に割り当てられ、2発がノズル群N1に割り当てられる。
このように、1つの画素領域を複数のノズル群を用いて描画することにより、吐出特性を平均化できる。これにより、単一のノズル群だけを用いて印刷面全体を印刷する場合に比して印刷品質を向上できる。
(b)実施例2
次に、複数のノズルに割り当てる吐出回数を、複数通りの割当パターンの中からその都度決定する場合について説明する。この点が、実施例1との違いである。すなわち、実施例1では、階調データの値に対する割当パターンが1対1の関係であった。これに対し、この実施例は、階調データの値に対する割当パターンが1対多の関係になる。
すなわち、実施例2は、階調データの各値に対して割り当て可能な割当パターンを網羅的に記録した複数通りのサブテーブルを用意する。そして、実施例2は、階調データの値に対応するサブテーブルの中から割当パターンの1つを選択して使用する。この選択には例えば、乱数を使用する。
図33に、概略的な構成例を示す。この場合、割当処理部32D1は、割当テーブル61と、読出アドレス発生部62とでなる。図34に、割当テーブル61の一例を示す。割当テーブル61は、9つのサブテーブルの集合でなる。すなわち、階調データ“0”〜“8”に対応する9つである。
例えば、階調データ“1”の場合(図34)、1発のインク滴を4つのノズル群N1〜N4のいずれに割り当てるかで4通りの割当パターンが考えられる。これら4通りの割当パターンが割当テーブル61のアドレス1〜4に記録されている。
また例えば、階調データ“2”の場合(図34)、2発のインク滴を4つのノズル群N1〜N4にどのように割り当てるかは10通りの割当パターンが考えられる。これら10通りの割当パターンが割当テーブル61のアドレス5〜14に記録される。他の階調データ値についても同様である。
読出アドレス発生部62は、例えばオフセット生成部62Aと、乱数最大値テーブル62Bと、乱数生成部62Cと、乗算器62Dと、加算器62Eで構成する。このうち、オフセット生成部62Aは、階調データ(PNM値)に対応するサブテーブルの先頭アドレスの発生に用いられる。オフセット値は、階調データの値から読み出せるようにメモリに記録されている。
オフセット生成部62Aには、例えば、階調データ“0”のオフセット値として“0”が、階調データ“1”のオフセット値として“1”が、階調データ“2”のオフセット値として“5”が記録される。
オフセット値は加算器62Eに与えられ、乱数を用いて決定された値と加算される。加算結果が、階調データに対する割当パターンの読出アドレスとなる。ところで、発生すべき乱数の最大値は、前述したように階調データの値に応じて異なる。
例えば、階調データ“1”に対する乱数の最大値は“4”(割当パターンが4通りのため)であり、階調データ“2”に対する乱数の最大値は“10”(割当パターンが10通りのため)である。
乱数最大値テーブル62Bは、これら階調データ毎に採り得る乱数の最大値を格納するテーブルである。そして、読み出された最大値と乱数Rの乗算結果が、階調データが採り得る割当パターンのうちに任意の1つを与えるアドレスとなる。
因みに、乱数生成部62Cは、0≦R<1の条件を満たす乱数Rを発生する。従って、乗算器62Dの出力は、0(階調データ“0”のとき)又は0〜乱数の最大値−1までの自然数となる。乗算出力に0が含まれることで、表現可能なアドレスの数は、乱数の最大値と同じになる。
階調データ“2”の場合を例に、読出アドレスの発生例を示す。このとき、オフセット生成部62Aは、オフセット値として“5”を発生する。また、乱数最大値テーブル62Bは、最大値“10”を発生する。この結果、乗算器62Dからは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9のいずれかの値が出力される。
仮に、乗算出力として“4”が出力されたとすると、加算器62Eからは読出アドレスとして“9”が出力される。読出アドレス“9”に対応する割当パターンは、ノズルN3とノズルN4のそれぞれから1発のインク滴を吐出させるパターンである。この結果、割当処理部32D1からノズル群N1〜N4には、“0”、“0”、“1”、“1”が出力されることになる。
このように、同じ階調データの場合にも、様々な割当パターンが適用されるため、4つのノズル群を均等に使用することができる。また、これにより、印刷品質の向上も同時に実現できる。
(c)実施例3
この実施例も、複数のノズルに割り当てる吐出回数を、複数通りの割当パターンの中からその都度決定する場合について説明する。ただし、この実施例では、より簡易な手法により、割当パターンを決定する。
この実施例では、階調データとして採り得る全ての値(この例の場合、“0”〜“8”)にそれぞれ1つの割当パターンを対応付けたサブテーブルを複数組用意し、それらサブテーブルの1つを、予め定めた選択規則に従って選択的に適用する手法を採用する。この手法は、前述した(5−5−1)項の実施例3と類似した手法である。ただし、この実施例の場合には、ノズル群を選択するのではなく、サブテーブルを選択する。
図35に、概略的な構成例を示す。割当処理部32D1は、割当テーブル65と、選択用テーブル66と、2種類のカウンタ67A及び67Bでなる。図36に、割当テーブルの例を示す。図36の場合、4種類のサブテーブルA〜Dを用意する。
サブテーブルA〜Dのそれぞれには、階調データ“0”〜“8”と1対1の関係で対応付けられた割当パターンが格納されている。これら4つのサブテーブルA〜Dは、相互に異なる割当パターンを含んでいる。すなわち、サブテーブル全体として同じものはない。
選択用テーブル66は、n(自然数)画素×m(自然数)画素で与えられるブロック領域について各画素領域とサブテーブルA〜Dとの割当関係を格納するメモリデバイスである。すなわち、選択用テーブル66は、被記録対象の印刷方向に対する位置情報とノズルの配列方向に対する位置情報とで定まる吐出位置情報と、サブテーブルA〜Dとを対応付ける役割を果たす。
図37に、選択用テーブル66の一例を示す。図37の場合、2画素×2画素の割当関係を格納する。勿論、より広いブロック領域について割り当て関係を定義することもできる。
2種類のカウンタは、行カウンタ67Aと列カウンタ67Bの2つである。行カウンタ67Aは、“0”〜“n”の値を巡回的に発生するカウンタである。行カウンタ67Aは、吐出対象とする画素領域が印刷方向に1ライン進むたびにカウント値を1つ進める。
一方、列カウンタ67Bは、“0”〜“m”の値を巡回的に発生するカウンタである。列カウンタ67Bは、吐出対象とする画素領域がノズルの配列方向に1つ進むたびカウント値を更新する。
このように、この実施例では、階調データの値とは無関係に(吐出位置情報に基づいて)サブテーブルA〜Dのいずれかが選択される。そして、選択されたサブテーブルの中から、階調データに対応する割当パターンが読み出されて出力される。このような割当方法を採用することで、用意すべき割り当て関係の数を減らすことができる。また、その結果、割当テーブル65に要求される記憶領域も小さくできる。
(d)実施例4
この実施例では、同色インクの吐出に使用するノズル群の数をm、階調データの値をnとする場合に、nがmで割り切れるとき、除算演算時の商p(=n/m)を各ノズルに均等に割り当て、nがmで割り切れないとき、除算演算時の商p(=n/m)を各ノズルに均等に割り当てた上で、剰余を乱数に基づいて選択した一部のノズルに1発単位で割り当てる場合について説明する。
図38に、本実施例の基本的な考え方を示す。図38の場合、階調データ“0”、“4”、“8”が(すなわちPNM=0、4、8が)、ノズル群の数“4”で割り切れる。従って、これらの階調データの場合、除算演算時の商である“0”、“1”、“2”が全てのノズル群N1〜N4に割り当てられる。
これに対し、余りqが“1”、“2”、“3”のいずれかである場合、余りの数分の任意のノズル群にそれぞれ1発を割り当てる。図38の記号xは、吐出回数“1”がランダムに割り当てられることを表している。
図39に、かかる割当を実現する割当処理部32D1の概略的な構成例を示す。割当処理部32D1は、基本情報テーブル71と、乱数生成部72と、乗算器73と、減算器74と、剰余割当テーブル75と、4つの加算器76〜79とでなる。
基本情報テーブル71は、この割当回路を動作させるための基本情報を格納するテーブルである。図40に一例を示す。基本情報は、商p、乱数最大値rm、オフセット情報ofstを一組とする。これらの基本情報は、階調データの値毎に対応付けられて格納されている。
ここで、乱数最大値rmは、階調データの値に対応する剰余分の割当パターン数を与える。また、オフセット情報ofstは、階調データ(PNM値)に対応する剰余割当テーブルの最高位アドレスを与える。
例えば、基本情報テーブル71は、階調データ“3”に対し、商p=“0”、乱数最大値rm=“4”、オフセット情報ofst=“14”を格納する。これらの情報が階調データの値を読出アドレスに用いて読み出され、それぞれ対応する回路部に供給される。
因みに、商pは、ノズル群N1〜N4に対応する加算器76〜79の全てに与えられる。また、乱数最大値rmは、乗算器73に与えられる。また、オフセット情報ofstは、減算器74に与えられる。
乱数生成部72は、0≦R<1の条件を満たす乱数Rを発生する。従って、乗算器73の出力は、0(階調データ“0”のとき)又は0〜乱数最大値rm−1までの自然数となる。乗算出力に0が含まれることで、表現可能なアドレスの数は、乱数の最大値と同じになる。
減算器74は、オフセット情報ofstから乗算出力を減算する演算子である。この減算出力が剰余割当テーブル75の読出アドレスになる。図41に、剰余割当テーブル75の一例を示す。
剰余割当テーブル75は、剰余“0”の場合の割当パターンを1種類(アドレス0)、剰余“1”の場合の割当パターンを4種類(アドレス1〜4)、剰余“2”の場合の割当パターンを6種類(アドレス5〜10)、剰余“3”の場合の割当パターンを4種類(アドレス11〜14)記録する。
階調データの値に対応する商pは、基本情報テーブル71から各加算器76〜79に与えられているため、この剰余割当テーブル75から読み出された値との加算結果が、各ノズル群に割り当てられる吐出回数になる。
図39では、ノズルN1用の階調データをN1pnm、ノズルN2用の階調データをN2pnm、ノズルN3用の階調データをN3pnm、ノズルN4用の階調データをN4pnmと示す。
最後に、階調データが“6”の場合について、図39の割当処理部32D1の処理動作を示す。階調データが“6”のとき、商pは“1”、乱数最大値rmは“6”、オフセット値は“10”となる。
このとき、乗算器73の出力が仮に“3”だとすると、減算器74の出力は“7(=10−3)”となる。従って、剰余割当テーブル75からは、ノズル群N1とN4に各1発を、ノズル群N2とN3に0発を割り当てる情報が出力される。この結果、各ノズル群に対応する加算器76〜79からは、“2”、“1”、“1”、“2”が出力される。
勿論、乱数生成器72が発生する値が異なれば、同じ階調データ“6”の場合でも、ノズル群N1〜N4に対する割当は異なるものになる。このように、同じ階調データの場合にも、様々な割当パターンが適用される。これにより、印刷品質の向上を実現できる。
(e)実施例5
この実施例も、同色インクの吐出に使用するノズル群の数をm、階調データの値をnとする場合に、nがmで割り切れないときに、剰余分を一部のノズルに1発単位で割り当てる場合について説明する。
ただし、この実施例では、剰余割当テーブルを使用して剰余分の割当を決定する。なお、割当が固定化しないように、被記録対象の印刷方向に対する位置情報とノズルの配列方向に対する位置情報とで定まる吐出位置情報を基に、複数通りの割当パターンの中から1つを選択する手法を採用する。
図42に、割当処理部32D1の概略的な構成例を示す。割当処理部32D1は、除算情報テーブル81と、選択用テーブル82と、加算器83と、剰余割当テーブル84と、4つの加算器85〜88とでなる。
除算情報テーブル81は、各階調データに対応する商と剰余の情報を組として格納するメモリである。例えば、階調データ“3”は、商pが“0”で剰余qが“3”という情報が格納される。因みに、商pは、ノズル群N1〜N4に対応する加算器86〜88の全てに与えられる。
選択用テーブル82は、n(自然数)画素×m(自然数)画素で与えられるブロック領域について各画素領域とサブテーブルA〜Dとの割当関係を格納するメモリデバイスである。すなわち、選択用テーブル82は、被記録対象の印刷方向に対する位置情報とノズルの配列方向に対する位置情報とで定まる吐出位置情報と、サブテーブルA〜Dとを対応付ける役割を果たす。
この例の場合、図37と同様の割当関係を適用する。勿論、より広いブロック領域について割り当て関係を定義することもできる。この実施例では、印刷方向の位置情報を与えるアドレスの最下位ビットVと、ノズルの配列方向の位置情報を与えるアドレスの最下位ビットHとに基づいて、サブテーブルA〜Dとの対応関係を特定する。この位置情報をアドレス(V,H)として表す。
位置情報には、サブテーブルの先頭アドレスを与えるオフセット値ofstが対応付けられている。例えば、アドレス(0,0)の組には、オフセット値“0”が対応付けられている。また例えば、アドレス(1,0)の組には、オフセット値“8”が対応付けられている。
加算器83は、前述のオフセット値ofstに剰余qを加算する演算子である。この加算結果が、剰余割当テーブル84の読み出しアドレスになる。なお、剰余qは“0”〜“3”の4種類である。図43に、剰余割当テーブル84の一例を示す。図43の場合、剰余割当テーブル84には、吐出位置情報の数“4”×剰余qの種類“4”で与えられる16個のアドレス領域が設けられる。
なお、剰余割当テーブル84から読み出された値は、それぞれ対応する加算器85〜88に与えられる。加算器85〜88では、除算情報テーブル81から与えられた商pと、剰余割当テーブル84からの割当とが加算される。この加算結果が、各ノズル群に割り当てられる吐出回数になる。
図42の場合も、ノズルN1用の階調データをN1pnm、ノズルN2用の階調データをN2pnm、ノズルN3用の階調データをN3pnm、ノズルN4用の階調データをN4pnmと示す。
最後に、階調データが“5”の場合について、図42の割当処理部32D1の処理動作を示す。階調データが“5”のとき、商pは“1”、剰余qは“1”となる。このとき、加算器83の出力は、吐出位置情報の値に応じて“1”、“5”、“9”、“13”のいずれかになる。
従って、剰余割当テーブル84からは、その吐出位置情報に応じてノズル群N1〜N4のいずれか1発を割り当てる情報が出力される。この結果、各ノズル群に対応する加算器85〜88の出力は、いずれか1つだけに2発のインク滴が割り当てられ、他の3つには1発のインク滴が割り当てた出力となる。かかる構成によっても、前述の他の実施例と同様、均等な割当を可能にできる。
(f)実施例6
この実施例では、同色インクの吐出に使用する全てのノズル群から1つの画素領域に同数のインク滴を吐出させる場合について説明する。この実施例の実現方法としては、例えば、前述の各実施例に置いて剰余値を無視する方法がある。
また例えば、階調変換部32C(図7)の量子化閾値を間引く方法もある。すなわち、後段の吐出処理を考慮し、閾値を2つとする方法もある。この場合、階調データは“0”、“1”、“2”の3種類となる。
この場合、割当処理部32D1は、入力された階調データを全てのノズル群N1〜N4に与える。例えば、階調データが“1”のとき、全てのノズル群N1〜N4は、各1発のインク滴を被記録媒体に吐出する(図44(A))。同様に、階調データが“2”のとき、全てのノズル群N1〜N4は、各2発のインク滴を被記録媒体に吐出する(図44(B))。
図44に示すように、この場合の階調データ“1”は、前述の実施形態の階調データ“4”に対応する。また階調データ“2”は、前述の実施形態の階調データ“8”に対応する。
(6)実施形態の効果
以上のように、同色かつ同濃度のインク滴を吐出可能な複数のノズル群の使用が可能な状態において、不良ノズルを含む連続領域に割り当てられるインク滴を他のノズル群の正常ノズルで代行吐出させることにより、ノズル固有の濃度ムラやスジの発生を回避できる。
また、代行領域に割り当てられるインク滴を他のノズル群の正常ノズルで代行吐出することにより、階調を正確に表現できる。また、代行領域が不良ノズルの単独位置ではなく、不良ノズルを含む連続領域として特定されるため、代行領域の登録を容易に行うことができる。
(7)他の実施形態
(a)実施形態に係るインク吐出装置は、前述した全ての割当手法に対応する必要はなく、その1つ又は任意の複数に対応すれば良い。
(b)また、各割当手法は、印刷対象に応じて選択的に適用しても良い。例えば、写真画像の印刷モードの際には、前述した実施形態による割当手法を適用し、文字の印刷モード時には単一のノズル群を用いた印刷モードを適用しても良い。
なお、印刷対象に応じた自動変更機能を搭載する場合には、印刷対象を自動判定する機能を搭載し、その判定結果に応じて印刷モードを切り替えられるようにしても良い。また、印刷モードは、ユーザーの指定により切り替えられるようにしても良い。
(c)また前述した割当手法は、同色インクを吐出するノズル群が複数存在することが前提となる。従って、インクの種類とそれが吐出されるノズル群の位置又は識別情報を取得して、同色インクを複数のノズル群から吐出可能か否かを判定する機能を搭載することが望ましい。
この場合、前述した割当手法は、同色インクの吐出が複数のノズル群から吐出可能な場合にのみ選択できるようにすれば良い。もっとも、同色インクが複数のインクスロットに装着されたこと及びその位置関係は、入力手段を通じてユーザーが指定できるようにしても良い。
(d)前述の実施形態では、階調データの割当処理をハードウェア的に実現する場合について説明した。しかし、同機能をソフトウェアとして実現することもできる。この場合、割当処理のバージョンアップも容易に実現できる。
(e)前述の実施形態では、被記録対象を搬送機構で搬送する場合について説明した。しかし、被記録対象自体は静止した状態で保持し、ノズル群側を相対的に移動させて印刷する場合にも適用できる。
(f)前述の実施形態では、気泡の膨張力でインク滴を吐出するバブル方式を適用したが、バルブを開閉して加圧したインク滴を吐出するバルブ方式やピエゾ素子の振動によってインク滴を吐出するインパクト方式にも適用できる。
(g)前述の実施形態では、文字や画像を印刷するプリンタ装置について説明したが、表示パネルのパターンの描画にも適用できる。また前述の実施形態では、カラー印刷にも適用できるプリンタ装置について説明したが、白黒写真や医療用のレントゲン写真等の印刷専用の装置にも適用できる。
(h)前述の実施形態では、4本のノズル群全てを用いて同色インクを吐出させることとしたが、2つのノズル群だけを用いても良い。また、前述の実施形態では、同色インクとして黒インクを吐出する場合を前提としたが(白黒印刷)、同色インクであれば白インクや他のカラーインクでも良い。
(i)前述の実施形態では、4本のノズル群全てに同色かつ同濃度のインクを装填したが、2本ずつ濃度を異なるインクを装填しても良い。例えば、ノズル群N1とN2に濃いブラックインクを装填し、ノズル群N3とN4に淡いブラックインクを装填しても良い。この場合、前述の代行吐出処理をノズル群N1及びN2と、ノズル群N3及びN4のそれぞれについて実行すれば良い。
(j)前述の実施形態では、ヘッドユニット31のノズル群N1〜N4の両側にノズル番号31B2を配置する場合について説明したが、これに代えてアルファベット等の文字や丸印等の記号を配置しても良い。位置毎に異なるアルファベットが付されている場合、アルファベットからノズル番号を一意に特定できる。この場合、連続領域の登録は、当該アルファベットで行うことも可能である。
また、丸印等の記号が配置される場合、先頭位置からの順番や個数からノズル番号の換算を可能としても良い。この場合も、先頭位置からの記号の数を登録対象とすることも可能である。
(k)前述の実施形態では、連続領域を任意に特定する方法について説明したが、予め用意した複数通りのパターンから選択的に入力可能としても良い。例えば、ノズル群を5個程度の領域に区分し、いずれかの区分を選択する手法を採用しても良い。
(l)前述の実施形態では、ヘッドユニット31のノズル群N1〜N4の両側にノズル番号31B2を配置する場合について説明したが、これらノズル番号は無くても良い。例えば、取り扱い説明書に同様のノズル番号を付したテンプレートを用意しても良い。また例えば、テストパターンと共に図8と同様のノズル番号が印刷されるようにしても良い。
(m)前述の実施形態に係る技術は、プリンタ機能のみを有するプリンタ装置だけでなく、光学的な画像読取機能を備える複合機にも適用できる。
ノズル固有の吐出不良に基づく濃度ムラ及びスジを表す図である。 発明の1つに係る吐出制御装置の概略構成を示す図である(その1)。 1つのノズル群を用いて印刷する場合の代行吐出例を示す図である。 2つのノズル群を交互に用いて印刷する場合の代行吐出例を示す図である。 不吐出ノズルの位置を示す図である。 発明の1つに係る吐出制御装置の概略構成を示す図である(その2)。 プリンタ装置の構成例を示す図である。 ラインヘッドをノズル面からみた部分拡大図である。 ヘッドユニットを上方から見た図である。 インクカートリッジを示す図である。 テストパターンの拡大図である。 不吐出ノズル部分の印刷結果を示す拡大図である。 不良ノズルの登録処理手順を示す図である。 登録画面例を示す図である(その1)。 登録画面例を示す図である(その2)。 登録画面例を示す図である(その3)。 登録画面例を示す図である(その4)。 駆動信号割当部の第1の構成例を示す図である。 駆動信号割当部の第2の構成例を示す図である。 駆動信号割当部の第3の構成例を示す図である。 駆動信号割当部の第4の構成例を示す図である。 図21の動作例を示すフローチャートである。 1画素ずらしによる階調データの割当を説明する図である。 いずれか1つのノズル群に階調データを選択的に割り当てる第1の実施例を示す図である。 1ライン交代による階調データの割当を説明する図である。 いずれか1つのノズル群に階調データを選択的に割り当てる第2の実施例を示す図である。 ドットパターンによる階調データの割当を説明する図である(その1)。 ドットパターンによる階調データの割当を説明する図である(その2)。 いずれか1つのノズル群に階調データを選択的に割り当てる第3の実施例を示す図である。 乱数による階調データの割当を説明する図である。 いずれか1つのノズル群に階調データを選択的に割り当てる第4の実施例を示す図である。 階調データを4つのノズル群に割り当てる第1の実施例で使用する割当テーブル例を示す図である。 階調データを4つのノズル群に割り当てる第2の実施例を示す図である。 図30の実施例で使用する割当テーブル例を示す図である。 階調データを4つのノズル群に割り当てる第3の実施例を示す図である。 図32の実施例で使用する4つのサブテーブル例を示す図である。 図32の実施例で使用する選択用テーブル例を示す図である。 階調データを4つのノズル群に割り当てる第4の実施例の考え方を示す図である。 階調データを4つのノズル群に割り当てる第4の実施例を示す図である。 図36の実施例で使用する基本情報テーブル例を示す図である。 図36の実施例で使用する剰余割当テーブル例を示す図である。 階調データを4つのノズル群に割り当てる第5の実施例を示す図である。 図39の実施例で使用する剰余割当テーブル例を示す図である。 階調データを4つのノズル群に割り当てる第6の実施例を示す図である。
符号の説明
10、20 吐出制御装置
10A、20A 記憶部
10B、20C 判定部
10C、20D 割当部
11、31 ヘッドユニット
11A 連続領域
20B 座標収集部
30 プリンタ装置
31A ノズル駆動部
31B ラインヘッド
32 吐出制御部
32A 輝度/濃度変換部
32B ガンマ変換部
32C 階調変換部
32D 駆動信号割当部
32D1、32D6 割当処理部
32D2 割当変更部
32D3〜D5 変更制御部
32D7 割当制御部
32E システム制御部
32F 代行領域記憶部
32G 通信インタフェース
33 搬送機構

Claims (26)

  1. 被記録対象の印刷方向にノズル群が複数列配置されたヘッドユニットを制御し、少なくとも複数列のノズル群から同色かつ同濃度のインク滴を吐出することが可能なインク吐出装置を制御する吐出制御装置であって、
    ノズル群を識別する情報と、その不良ノズルを含む任意長の連続領域を特定する情報とを記憶した記憶部と、
    印刷処理の実行時、階調データの割当て先となるノズルが、前記記憶部に記憶されているノズル群の連続領域に含まれるか否か判定する判定部と、
    階調データの割当て先となるノズルが前記連続領域に含まれる場合、当該階調データを、同色かつ同濃度のインク滴を吐出可能な他のノズル群の同位置のノズルに割り当てる割当部と
    を有することを特徴とする吐出制御装置。
  2. 被記録対象の印刷方向にノズル群が複数列配置されたヘッドユニットを制御し、少なくとも複数列のノズル群から同色かつ同濃度のインク滴を吐出することが可能なインク吐出装置を制御する吐出制御装置であって、
    ノズル群を識別する情報と、その不良ノズルを含む任意長の連続領域を特定する情報とを記憶した記憶部と、
    前記複数列のノズル群に適用する階調データの割当パターンを基に、前記記憶部に記憶した情報を参照し、前記連続領域に対応する画素座標群を収集する座標収集部と、
    印刷処理の実行時、階調データの画素座標が、前記画素座標群に含まれるか否か判定する判定部と、
    階調データの画素座標が前記画素座標群に含まれる場合、当該階調データを、同色かつ同濃度のインク滴を吐出可能な他のノズル群の同位置のノズルに割り当てる割当部と
    を有することを特徴とする吐出制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の吐出制御装置において、
    前記連続領域を特定する情報は、基準点の位置情報と基準点からの距離である
    ことを特徴とする吐出制御装置。
  4. 請求項1又は2に記載の吐出制御装置において、
    前記連続領域を特定する情報は、連続領域の両端を与える2点の位置情報である
    ことを特徴とする吐出制御装置。
  5. 請求項1又は2に記載の吐出制御装置において、
    前記ノズル群を識別する情報と、その不良ノズルを含む任意長の連続領域を特定する情報の少なくとも一部は、ユーザーによる使用の前に予め登録されている
    ことを特徴とする吐出制御装置。
  6. 請求項1又は2に記載の吐出制御装置において、
    前記ノズル群を識別する情報と、その不良ノズルを含む任意長の連続領域を特定する情報の少なくとも一部は、インク吐出装置本体に設けられた入力部を通じて入力又は変更される
    ことを特徴とする吐出制御装置。
  7. 請求項1又は2に記載の吐出制御装置において、
    前記ノズル群を識別する情報と、その不良ノズルを含む任意長の連続領域を特定する情報の少なくとも一部は、インク吐出装置本体と通信路を通じて接続された外部情報装置を通じて入力又は変更される
    ことを特徴とする吐出制御装置。
  8. 請求項1又は2に記載の吐出制御装置において、
    前記他のノズル群は、前記連続領域以外の他の領域では予備ノズルとして機能し、当該他の領域ではインク滴を吐出しない
    ことを特徴とする吐出制御装置。
  9. 請求項1又は2に記載の吐出制御装置において、
    同色かつ同濃度のインク滴を吐出可能な前記複数列のノズル群は、前記連続領域以外の他の領域において、各ノズル群の使用回数が印刷面全体として均等となるように、画素領域毎に前記複数列のノズル群のいずれか1つに階調データが選択的に割り当てられるように駆動される
    ことを特徴とする吐出制御装置。
  10. 請求項1又は2に記載の吐出制御装置において、
    前記ヘッドユニットが、1つの画素領域を最大複数発のインク滴で表現する印刷モードとして駆動される際に、同色かつ同濃度のインク滴を吐出可能な前記複数列のノズル群は、前記連続領域以外の他の領域において、ノズル群間でインク滴の吐出回数が印刷面全体で均等となるように、1つの画素領域に吐出するインク滴数が前記複数列のノズル群に分割的に割り当てられるように駆動される
    ことを特徴とする吐出制御装置。
  11. 被記録対象の搬送機構と、
    請求項1に記載の吐出制御装置と
    を有することを特徴とするインク吐出装置。
  12. 被記録対象の搬送機構と、
    請求項2に記載の吐出制御装置と
    を有することを特徴とするインク吐出装置。
  13. 被記録対象の印刷方向にノズル群が複数列配置されたヘッドユニットにおいて、
    前記複数列のノズル群のうち少なくとも1つのノズル群の延長方向に沿って、ノズル位置を特定する印を所定間隔で配置した
    ことを特徴とするヘッドユニット。
  14. 請求項13に記載のヘッドユニットにおいて、
    前記印は、ノズルと一対一に対応する番号を表す
    ことを特徴とするヘッドユニット。
  15. 請求項13に記載のヘッドユニットにおいて、
    前記印は、ノズル群の一端からの長さを表す
    ことを特徴とするヘッドユニット。
  16. 被記録対象の印刷方向にノズル群が複数列配置されたヘッドユニットを制御し、少なくとも複数列のノズル群から同色かつ同濃度のインク滴を吐出することが可能なインク吐出装置の吐出制御方法であって、
    印刷処理の実行時、ノズル群を識別する情報と、その不良ノズルを含む任意長の連続領域を特定する情報とを記憶した記憶部を参照し、階調データの割当て先となるノズルが、前記記憶部に記憶されているノズル群の連続領域に含まれるか否か判定する処理と、
    階調データの割当て先となるノズルが前記連続領域に含まれる場合、当該階調データを、同色かつ同濃度のインク滴を吐出可能な他のノズル群の同位置のノズルに割り当てる処理と
    を有することを特徴とする吐出制御方法。
  17. 被記録対象の印刷方向にノズル群が複数列配置されたヘッドユニットを制御し、少なくとも複数列のノズル群から同色かつ同濃度のインク滴を吐出することが可能なインク吐出装置の吐出制御方法であって、
    印刷処理の実行時、不良ノズルを含む任意長の連続領域が割当先となる階調データの画素座標を収集した画素座標群に、処理対象とする階調データの画素座標が該当するか否か判定する処理と、
    階調データの画素座標が前記画素座標群に含まれる場合、当該階調データを、同色かつ同濃度のインク滴を吐出可能な他のノズル群の同位置のノズルに割り当てる処理と
    を有することを特徴とする吐出制御方法。
  18. 被記録対象の印刷方向にノズル群が複数列配置されたヘッドユニットを制御し、少なくとも複数列のノズル群から同色かつ同濃度のインク滴を吐出することが可能なインク吐出装置に不良ノズルを登録するための画面表示方法であって、
    ノズル群を識別する情報の入力又は変更を受け付ける画面を表示領域に表示する処理と、
    不良ノズルを含む連続領域を特定する情報の入力又は変更を受け付ける画面を表示領域に表示する処理と
    を有することを特徴とする画面表示方法。
  19. 請求項18に記載の画面表示方法であって、
    前記表示領域は、インク吐出装置本体に設けられている
    ことを特徴とする画面表示方法。
  20. 請求項18に記載の画面表示方法であって、
    前記表示領域は、インク吐出装置本体と通信を通じて接続された外部情報装置に設けられている
    ことを特徴とする画面表示方法。
  21. 被記録対象の印刷方向にノズル群が複数列配置されたヘッドユニットを制御し、少なくとも複数列のノズル群から同色かつ同濃度のインク滴を吐出することが可能なインク吐出装置の吐出制御装置として機能するコンピュータに、
    印刷処理の実行時、ノズル群を識別する情報と、その不良ノズルを含む任意長の連続領域を特定する情報とを記憶した記憶部を参照し、階調データの割当て先となるノズルが、前記記憶部に記憶されているノズル群の連続領域に含まれるか否か判定する処理と、
    階調データの割当て先となるノズルが前記連続領域に含まれる場合、当該階調データを、同色かつ同濃度のインク滴を吐出可能な他のノズル群の同位置のノズルに割り当てる処理と
    を実行させることを特徴とするプログラム。
  22. 被記録対象の印刷方向にノズル群が複数列配置されたヘッドユニットを制御し、少なくとも複数列のノズル群から同色かつ同濃度のインク滴を吐出することが可能なインク吐出装置の吐出制御装置として機能するコンピュータに、
    印刷処理の実行時、不良ノズルを含む任意長の連続領域が割当先となる階調データの画素座標を収集した画素座標群に、処理対象とする階調データの画素座標が該当するか否か判定する処理と、
    階調データの画素座標が前記画素座標群に含まれる場合、当該階調データを、同色かつ同濃度のインク滴を吐出可能な他のノズル群の同位置のノズルに割り当てる処理と
    を実行させることを特徴とするプログラム。
  23. 被記録対象の印刷方向にノズル群が複数列配置されたヘッドユニットを制御し、少なくとも複数列のノズル群から同色かつ同濃度のインク滴を吐出することが可能なインク吐出装置の吐出制御装置として機能するコンピュータに、又は、当該吐出制御装置と通信路を通じて接続された外部情報装置として機能するコンピュータに、
    ノズル群を識別する情報の入力又は変更を受け付ける画面を表示領域に表示する処理と、
    不良ノズルを含む連続領域を特定する情報の入力又は変更を受け付ける画面を表示領域に表示する処理と
    を実行させることを特徴とするプログラム。
  24. 請求項21に記載のプログラムを記録した
    ことを特徴とする記録媒体。
  25. 請求項22に記載のプログラムを記録した
    ことを特徴とする記録媒体。
  26. 請求項23に記載のプログラムを記録した
    ことを特徴とする記録媒体。
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