JP3176124B2 - インクジェット記録装置および該装置の記録方法 - Google Patents

インクジェット記録装置および該装置の記録方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の吐出口を有する
記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置
および記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】複数のインク滴を被記録材上の実質的同
一箇所に着弾させて1つの画素を形成し、着弾させるイ
ンク滴数を変えることによって階調を表現するいわゆる
マルチドロップレット方式は、特に1つ1つのインク滴
自体の大きさを大きく変調することの困難な、熱作用に
よる気泡の生成によりインクを吐出する方式の記録にお
いて、階調を表現する方法として有効である。
【0003】ところで、上記マルチドロップレット方式
は、一般に1つの画素を1つの吐出口から吐出する複数
のインク滴で形成する方式であるため、吐出口毎の吐出
インク量にばらつきがあると、本来均一であるべき濃度
が不均一となり、画像にスジが生じたり濃度むらが生じ
るという問題点があった。
【0004】このようなマルチドロップレット方式の問
題点を解消するため、従来は、吐出口間のばらつきを極
力押さえるべく記録ヘッドの製造を非常に精密に行った
り、濃度むらをソフトウェア的に解消していた。しかし
ながら、これらの問題解決のための構成は、装置のコス
トが上昇するなどの多くの問題点があった。そこで、本
出願人は、1つの画素を複数の吐出口から吐出する複数
のインク滴によって形成するという方式を提案した。即
ち、この方式は、1つの画素に対してその画素を構成す
るための複数の吐出口の吐出をそれぞれ異なる走査時に
行うことで、各吐出口のインク吐出量バラツキを軽減す
るものであり、いわゆるマルチスキャンという方式であ
る。
【0005】図1はこの方式の概念を示す模式図であ
る。
【0006】図1において、801は複数の吐出口を有
する記録ヘッドを示し、ここでは128個の吐出口を有
しているものとする。この記録ヘッド801は図中左か
ら右へ走査を行い必要に応じてインクを吐出し画像を形
成する。801Aは記録ヘッド801の被記録材に対す
る最初の走査の位置を表したものであり、以下801
B、801C、および801Dはそれぞれ順次にその後
の走査の位置を表したものである。802は1つの画素
を表している。また記録ヘッド801の#のついた番号
は記録ヘッド801の128個の各吐出口の番号であ
る。上記構成において、いま1つの注目画素802は記
録ヘッド801の4回の走査801A、801B、80
1Cおよび801Dのそれぞれにおいてそれぞれ吐出口
番号#100、#68、#36、#4の吐出または非吐
出によってはじめて注目画素(x、y)802の階調が
表現される。即ち、例えば、全ての吐出口が非吐出であ
れば注目画素(x、y)802は最小濃度であるし、全
吐出口が吐出すれば濃度は最大となる。また、最小濃度
と最大濃度の中間濃度は、各吐出口の吐出があるなしの
組み合せで表現されることはいうまでもない。即ち、本
従来例では5値の濃度を有する画素形成法について説明
しており、1画素に対する吐出数0から4の値は、誤差
拡散法やディザ法等の擬似中間調処理により得られたも
のでメモリ等に記憶されており、各走査ごとに読み出さ
れてこのデータに応じて記録ヘッドが駆動されることに
より、画素形成がなされてゆく。
【0007】ところで、記録ヘッド801の各走査位置
801A、801B、801Cおよび801Dにおける
各吐出口#100、#68、#36および#4の画素8
02に対する吐出タイミングは、記録ヘッド801と被
記録材との位置関係を示すエンコーダなどのパルスに基
づいて得られる。また、各走査801A、801B、8
01Cおよび801Dにおける、記録ヘッド801また
は被記録材の記録ヘッド走査方向と直角方向の送りは1
28/4=32吐出口分に相当する量が送られる。即
ち、4回の記録ヘッドの走査により128吐出口に相当
する分の画像が記録される。
【0008】なお、1画素を1つのインク滴で形成する
場合も、複数の吐出口のいずれかを選択可能とすること
で、各吐出口のインク吐出量バラツキを軽減することが
できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図2は、上記図1の構
成における各走査位置801A、801B、801Cお
よび801Dにおいて各吐出口#100、#68、#3
6および#4からの吐出によって形成される画素の記録
ヘッド走査方向配列の任意の一部を表した模式図であ
る。
【0010】同図において901から909は各画素を
表しており、各画素901〜909の内部の数値は各画
素に対する吐出の回数を表す。また、各画素の下部に
は、それぞれ各画素において使用される図1で示した吐
出口番号とそれぞれの吐出口が吐出する各走査の番号と
が記されている。例えば、画素904の吐出回数は1回
であり、801Aの走査で吐出口#100からの吐出で
画素が形成され、また画素905の吐出回数は2回であ
り、801Aの走査で吐出口#100からの吐出と80
1Bの走査で吐出口#68からの吐出により画素が形成
される。
【0011】図2によれば、吐出回数が画素901、画
素902および画素904のように1回であれば、常に
吐出口#100が801Aの走査の吐出で使用され、ま
た吐出回数が画素905、画素906および画素909
のように2回であれば、常に吐出口#100が走査80
1Aの吐出で、かつ吐出口#68が走査801Bの吐出
でそれぞれ使用される。同様に吐出回数が画素908の
ように3回であれば、常に吐出口#100が走査801
Aの吐出で、吐出口#68が走査801Bの吐出で、か
つ吐出口#36が走査801Cの吐出でそれぞれ使用さ
れる。吐出回数4回の場合においては、常に全ての吐出
口がそれぞれ対応する走査で用いられ画素が形成され
る。
【0012】しかしながら、以上のようにして画像が形
成されると、例えば常に用いられる吐出口#100に、
不吐出や吐出量不足、さらには吐出の偏向等の吐出不良
を生じていると、最終的に形成される画像に濃度むらや
スジを生じることになる。このように、1つの画素を複
数の吐出口から吐出する複数のインク滴によって形成し
ても、画質の向上を得られない場合があり、かえって画
像形成の時間を長引かせているだけである。また、この
場合、吐出口#100だけが多く使用され、他の吐出口
はあまり使用されず全体の吐出口使用頻度に大きな片寄
りがでて記録ヘッドの寿命が低下するという問題点もあ
る。
【0013】また、上記問題点は1つの画素を1つのイ
ンク滴で形成する場合にも同様に生じていた。
【0014】本発明は以上のような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、複数の吐出口の中に吐出不良を生じて
いる吐出口があっても良好な複数の吐出口が均一に用い
られるようにして画像の記録を行うことができ、また、
記録ヘッドの寿命を向上させることが可能なインクジェ
ット記録装置および記録方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
被記録媒体にインクを吐出して画素を形成し、複数の該
画素の集合によって記録を行うインクジェット記録装置
において、複数の吐出口を有し、該複数の吐出口からイ
ンクを吐出するための記録ヘッドと、駆動データに基づ
き前記記録ヘッドに吐出を行わせるための駆動手段と、
複数の異なる吐出口から吐出されるインクによって前記
各画素を形成するよう当該複数の異なる吐出口のそれぞ
れに前記駆動データを割当てるための手段であって、前
記複数の画素のそれぞれで割当てられる吐出口を当該画
素毎に異ならせるデータ設定手段と、を具えたことを特
徴とする。
【0016】また、被記録媒体にインクを吐出して画素
を形成し、複数の該画素の集合によって、記録を行うイ
ンクジェット記録装置において、それぞれ複数の吐出口
を有し、それぞれ該複数の吐出口から互いに異なる種類
のインクを吐出するための複数の記録ヘッドと、駆動デ
ータに基づき該複数の記録ヘッドそれぞれの前記複数の
吐出口から当該インク吐出を行わせるための駆動手段
と、前記複数の記録ヘッドそれぞれの複数の吐出口から
インクを吐出し、同一種類のインクを吐出する部分を異
ならせて前記画素を形成するための前記駆動データを当
該複数の吐出口のそれぞれに割当てるための手段であっ
て、前記複数の記録ヘッドそれぞれで当該画素の同一部
分に吐出する吐出口に当該駆動データを最初に割当てる
ための駆動データ設定手段と、を具えたことを特徴とす
る。
【0017】さらに、被記録媒体にインクを吐出して画
素を形成し、複数の該画素の集合によって記録を行うイ
ンクジェット記録方法において、複数の吐出口を有し、
該複数の吐出口からインクを吐出するための記録ヘッド
を用い、複数の異なる吐出口のいずれかから吐出される
インクによって前記各画素を形成するよう当該複数の異
なる吐出口のいずれかに駆動データを割当てるためのス
テップであって、前記複数の画素のそれぞれで割当てら
れる吐出口を当該画素毎に異ならせ、および当該割当て
られた駆動データに基づき前記記録ヘッドに吐出を行わ
せて前記画素を形成する、各ステップを有したことを特
徴とする。
【0018】
【作用】以上の構成によれば、複数の画素を形成するた
めに用いられる吐出口のうち最初に割当てられる吐出口
が画素毎に異なり、かつ、それぞれの画素では使用され
る吐出口が所定の順序で割当てられるため、複数の画素
を形成する場合に、上記複数の吐出口の使用頻度を均一
化することができる。
【0019】また、画素が異なった種類のインクがそれ
ぞれ吐出されて形成される場合、少なくともこれら互い
に種類の異なるインクは画素の同一部分に吐出される。
これにより、画素を形成し得るその種類および数が等し
いインクの組合わせによる画素パターンを少なくするこ
とができるため、パターンの違いによる発色の差を小さ
くすることが可能となる。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0021】図3は、本発明の一実施例に関するインク
ジェット記録装置の主要部を示す概略斜視図である。図
1において、記録ヘッド1には70.5μmの間隔で記
録紙2の搬送方向(以下、副走査方向ともいう)に配列
する例えば32個の吐出口が設けられ、各吐出口に対応
してこれに連通するインク路には吐出のために利用され
る熱エネルギーを発生するためのヒータを備える。ヒー
タは駆動データに応じて印加される電気パルスに応じて
熱を発生し、これにより、インク中に膜沸騰を生じ、こ
の膜沸騰による気泡の生成にともなって上記吐出口から
インク滴が吐出される。なお、本例では、ヒータの駆動
周波数、すなわち吐出周波数は2kHzである。
【0022】キャリッジ4は記録ヘッド1を搭載し、そ
の一部において摺動可能に係合する2本のガイド軸5
A,5Bに案内されながら移動する。なお、このキャリ
ッジ4の移動は、例えば、キャリッジ4の一部にプーリ
によって張設されたベルトが取付けられ、このベルトが
プーリを介したモータの回転によって移動することによ
り行われるが、その図示は省略する。インクチューブ6
は記録ヘッド1に接続し、これによりインクタンク(不
図示)から記録ヘッド1にインクを供給することができ
る。フレキシブルケーブル7は記録ヘッド1に接続し、
これにより、その一部に設けられるヘッド駆動回路(ヘ
ッドドライバ)へホスト装置あるいは本装置制御部から
の記録データに基づいた駆動信号や制御信号を送信する
ことができる。インク供給チューブ6およびフレキシブ
ルケーブル7は、ともにキャリッジ4の移動に追随でき
るように可撓性の部材によって構成されている。
【0023】プラテンローラ3は、その長手方向がガイ
ド軸5A,5Bと平行に延在し、不図示の紙送りモータ
によって回転し被記録媒体としての記録紙2を搬送する
とともに、記録紙2における記録面を規制する。以上の
構成において、記録ヘッド1は、キャリッジ4の移動に
ともない、記録紙2の記録面、すなわち上記吐出口に対
向する部分にインクを吐出して記録を行う。
【0024】図4は図3に示したインクジェット記録装
置の制御構成を示すブロック図である。
【0025】メインコントローラ1100はCPU等か
らなり、ホストコンピュータ200から送られてくる画
像データを、それぞれ階調データが付与された画素デー
タに変換し、これをフレームメモリ1100Mに格納す
る。また、メインコントローラ1100はフレームメモ
リ1100Mに格納された画素毎の階調データを所定の
タイミングでドライバコントローラ1110へ供給す
る。ドライバコントローラ1110は、この供給される
階調データを、例えば図15において後述されるよう
に、吐出口番号(記録ヘッド1の吐出口配列において何
番目の吐出口かを表わすもの)とスキャン番号(何回目
の主走査かを表わすもの)に対応させた駆動データ(記
録ヘッド1におけるヒータのオン/オフを示すデータ)
に変換し、これを駆動データRAM1110Mに格納す
る。ドライバコントローラ1110は、メインコントロ
ーラ100からの制御信号に応じ、駆動データRAM1
110Mに格納される駆動データを、吐出口番号および
スキャン番号を参照して読出し、これをヘッドドライバ
1110Dに供給するとともにその駆動のタイミングを
制御する。
【0026】以上の構成において、メインコントローラ
1100は、記録ヘッド1によるインク吐出,キャリッ
ジ送りモータ1104の回転および紙送りモータ110
2の回転をそれぞれドライバコントローラ1110,モ
ータドライバ1104Dおよびモータドライバ1102
Dを介して制御する。これにより、記録紙2上に画像デ
ータに応じた文字,画像等が記録されて行く。
【0027】なお、上述の構成では、ドライバコントロ
ーラ1110が階調データを駆動データに変換するもの
としたが、これをメインコントローラ1100が行って
もよい。この場合、駆動データをフレームメモリ110
0Mに格納することができ、これによりRAM1110
Mを省くことができる。
【0028】図5は、図4に示した制御構成によって行
われる画像信号処理の構成を示すブロック図である。同
図においては、説明の簡略化の為に1画素の濃度を4つ
の異なったインク吐出口から吐出される液滴によって、
5値の階調を表現する場合の信号処理について説明す
る。
【0029】図5において、入力データ101は、8b
itで0〜255レベルを有する濃度データであり、各
画素毎に定められる。注目画素(x,y)の入力データ
は、入力データIxyとして出力され、これに加算器1
02によって誤差Sxyが加えられてデータI′xyと
される。データI′xyのうちの下位の2bitは下位
2bitメモリ103に記憶され、上位6bitはデー
タI″xyとして比較器104へ送られる。即ちデータ
I″xyは、入力データIxyに誤差Sxyが加えられ
たデータI′xyのレベル数を1/4の値にしたもので
ある。比較器104は、データI″xyと、ノズルセレ
クタによって指示されるしきい値メモリユニット105
のしきい値メモリの1つとの大小を比べる、この比較
で、データI″xyがしきい値メモリの値より大きいと
きには1、そうでない場合には0をデータPxyとして
出力する。また、そのときのしきい値は差分器106に
送られデータI″xyとの差分がとられる。加算器10
7は、この差分器106からのデータと誤差処理後のデ
ータI′xyの下位2bitのデータとの和をとる。こ
の和は、加算器107の出力Exyとして誤差配分器1
08へ送られ、誤差配分係数109によって決められた
誤差配分マトリックスに従い注目画素のまわりに分散さ
れる。すなわち、出力Exyは、注目画素のまわりに配
分誤差を積算しておくためのメモリに、誤差配分マトリ
ックスに従って記憶される。配分積算誤差メモリ110
の出力Sxyは処理されるべき注目画素のデータIxy
に加算器102により加算される。ノズルセレクタ11
1は注目画素を形成するのに用いられる吐出口を選択す
る。ノズルメモリユニット112は各吐出口の駆動デー
タ、すなわち“0”または“1”を格納するための1b
itのラインメモリで構成される。113は、現在記録
されるラインの各画素の駆動データからなる出力データ
である。
【0030】上記構成において、しきい値メモリユニッ
ト105の各しきい値メモリの値は、以下のように設定
してある。
【0031】 しきい値メモリ 1−−−>しきい値 8 しきい値メモリ 2−−−>しきい値24 しきい値メモリ 3−−−>しきい値40 しきい値メモリ 4−−−>しきい値56 また誤差配分係数109の配分比率の値は例えば図6に
示すようなものである。さらに、ノズルメモリユニット
112は1ラインの記録ごとに0にセットされる。上記
構成は多値の固定しきい値誤差拡散の構成を表したもの
で、以下にその詳細を説明する。
【0032】注目画素データIxyには、この注目画素
の前に処理が行われた他の画素の多値化(本例では5値
化)によってすでに拡散された誤差Sxyが加算されて
データI′xyとされ、そのデータI′xyは上位6b
it、及び下位2bitとに分割されて、下位2bit
は下位2bitメモリ102に記憶される。即ちこれは
データI′xyを1/4にし、その余りをメモリ102
に蓄えたことを意味する。この上位6bitのデータ
I″xyについては、本来の多値化のための画像信号処
理が行われる。データI″xyは比較器104において
始めにしきい値メモリ1の値、即ち、しきい値8と比較
される。このとき、ノズルセレクタ111によって選択
されたノズルメモリと同一の番号のしきい値メモリが選
択されている。次に、比較器104は比較した結果、し
きい値がデータI″xyよりも大きいときには“0”、
小さいときには1をそれぞれ出力Pxyとしてノズルセ
レクタ111に出力する。ノズルセレクタ111はこの
Pxyをノズルメモリ1に記憶する。同時に、比較器1
04はそのときのしきい値を差分器106に送り、差分
器106ではデータI″xyとの差を演算する。この差
分器106の出力(差分値)は加算器107に送られ
る。次に、ノズルセレクタ111はノズルメモリ2およ
びしきい値メモリ2をそれぞれ選択する。比較器104
は上記と同様に比較を行い、しきい値を差分器106に
送り、上記と同様の処理が行われ、加算器107におい
て先ほどの差分器106の出力と今回の出力とが加えら
れる。以下同様にしてノズルセレクタ111は、順次ノ
ズルメモリ3,4およびしきい値メモリ3,4を選択
し、同様の処理を行う。しかしながら、出力Pxyの値
が“0”になった場合にはノズルセレクタ111の選択
はそれ以上行わない。
【0033】すなわち、ノズルセレクタ111が4まで
カウントアップするか、出力Pxyの値が0となったと
きに、加算器107で積算されていた値と下位2bit
メモリ103に記憶されていた入力データI′xyの下
位2bitのデータとが加算器107において最後に加
えられ、誤差データExyとして誤差配分器108に送
られる。
【0034】図7は、上述の誤差拡散処理および駆動デ
ータ形成の処理手順を具体的に示すフローチャートであ
り、図8のは、このときの入力データと出力液滴数及び
対応吐出口番号との関係を示す線図である。ここで、注
目画素(x、y)は、図1で説明したような吐出口番号
#4、#36、#68、#100の各吐出口によって形
成されるものとする。また、注目画素(x、y)の入力
データの値はIxy=195であり、かつこの画素にす
でに拡散されている誤差はSxy=2とし、入力γ補
正、色補正、黒生成、出力γ補正などの画像記録装置に
おける各種処理は終了しているものとし、注目画素
(x、y)に対応する各ノズルメモリ1〜4は0にセッ
トされているものとする。
【0035】図7において、注目画素の処理を始める前
にステップS302において、ノズルセレクタ111の
カウントアップのためのカウンタとして使用するAを
0、また積算誤差Exyを0にセットしておく。ステッ
プS303では、注目画素データIxyに、誤差データ
Sxyを加算器102で加えてデータI′xyとする。
次にステップS304においてデータI′xyの下位2
bitを下位2bitメモリ103に記憶し、上位6b
itをデータI″xyとする。ステップS305ではカ
ウンタAに1を加える。ステップS306においてデー
タI″xyの値と、ノズルセレクタ111のカウンタA
の値、すなわち1によって示されるしきい値メモリ1の
しきい値との大小を比較器104で比較し、データI″
xyがしきい値メモリ1の値よりも大きいときにはステ
ップS307へ進み、しきい値と等しいかそれ以下の場
合にはステップS308へ進む。データI″xyの値が
しきい値メモリ1の値よりも大きいときには、ステップ
S307において出力Pxyとして“1”をノズルセレ
クタ111に出力し、ノズルセレクタ111はその値を
ノズルメモリ1に記憶する。これと同時に、差分器10
6と加算器107によりExy=Exy+63−I″x
yの演算を行いステップS309に進む。ステップS3
09においてはAの値が4であるか否かをチェックし、
4であればステップS310へ進む。この場合A=1で
あるからステップS305へ戻ってステップS305以
下の処理を繰り返す。一方、データI″xyがカウンタ
Aで示されるしきい値メモリのしきい値以下のときには
ステップS308で出力Pxyとして“0”をノズルセ
レクタ111に出力し、ノズルセレクタ111はその値
を、カウンタAで示されるノズルメモリに記録し、ステ
ップS310に進む。
【0036】即ち以上のステップでは、データI″xy
の値について4つのしきい値との比較を順次4回、もし
くはデータI″xyがしきい値よりも小さくなるまで行
ない、その各々についてそれぞれの吐出口の吐出、不吐
出を決定し、すなわち、各吐出の駆動データを形成し、
誤差を積算して行く。
【0037】次にステップS310において、差分器1
06によりこれまでに積算された積算誤差Exyからデ
ータI″xyを引き、その結果を新たな積算誤差Exy
とする。次のステップS311では、加算器107でそ
の積算誤差ExyにデータI′xyの下位2bitを加
え、ステップS312で注目画素(x、y)における処
理誤差として他の画素に拡散する。
【0038】以上の処理を、具体的数値を当てはめて以
下に示す。
【0039】Ixy=195,Sxy=2からI′xy
=195+2=197(ステップS303参照)
【0040】
【外1】
【0041】 A=1: I″xy=49>しきい値 8(ステップS306参照) Pxy=1,ノズルメモリ 1(吐出口#100)→“1” Exy=63−49=14 (ステップS307参照) A=2: I″xy=49>しきい値24 Pxy=1,ノズルメモリ 2(吐出口# 68)→“1” Exy=14+63−49=28 A=3: I″xy=49>しきい値40 Pxy=1,ノズルメモリ 3(吐出口# 36)→“1” Exy=28+63−49=42 A=4: I″xy=49<しきい値56 Pxy=0,ノズルメモリ 4(吐出口# 4)→“0” Exy=42−49=−7(ステップS310参照) Exy=−7+1=−6(ステップ311参照) 以上のように、注目画素(x、y)は吐出口#100、
#68、#36の3個の吐出口が吐出する(“1”)こ
とによって、各液滴で階調が表現される。また、この注
目画素の多値化によって拡散されるべき誤差Exyは−
6である。
【0042】以上の結果を図8において検証してみる
と、入力データがIxy=195で誤差が+2であるか
らI′xy=197となり、この場合3つの液滴により
画素を形成しなければならないこととなり、図8と上記
結果とが一致していることが分る。上記の方法は、本実
施例で示した4個の吐出口(記録素子)で1画素を形成
するものに限らず、いくつの吐出口の場合でも有効なこ
とは言うまでもなく、かつ1画素をより多くの吐出口で
形成する場合に特に有効である。また、本実施例におい
ては、しきい値として吐出液滴の個数に対応する濃度の
中間の値を使用したが(実際のしきい値は濃度データの
1/4の値)、吐出する液滴の数と濃度とが1対1に対
応しない場合ではその濃度特性に合せたしきい値を設定
すればよいことは勿論である。
【0043】上述の画像処理によって、得られる駆動デ
ータに基づく本発明の各実施例にかかる駆動方法を以下
に説明する。
【0044】実施例1 図9は、本発明の実施例1の処理手順を示すフローチャ
ートである。本実施例を実行するハードウェアの回路構
成は、図5のものと同様なものとする。
【0045】図9において、図7のフローチャートとの
違いを説明する。本実施例では、カウンタAのほタかに
もう一つのカウンタBを有しており、カウンタBの値に
よりノズルメモリが選択される。その他の動作について
は図7の場合と同じである。すなわち、ステップS50
5に示すように、このカウンタBは1から4までを常に
指し示しており注目画素が変ってもリセットされずに続
けてカウントされるすなわちカウント値が4のつぎは1
となる。
【0046】以上のような構成にすると、各画素毎の駆
動データのノズルメモリへの割当ては常に同じノズルメ
モリ1から始まるわけではなく、1つ前の画素で、駆動
データ“1”を割当てたノズルメモリの次のノズルメモ
リから始まる(ステップS507参照)。即ち、入力デ
ータが同じ濃度であっても選択される吐出口は画素毎に
シーケンシャルに変化し、常に同じ吐出口が使用される
ことを防ぐことができる。例えば127の濃度データに
関しては吐出口#100と#68の組み合わせばかりが
使用されるようなことを防ぐことができる。これによ
り、吐出口間の吐出特性のバラツキによる濃度斑なども
分散されて目立たなくなる。
【0047】実施例1A 図10は本発明の実施例1Aにかかる画像信号処理のた
めの構成を表わすブロック図である。
【0048】図10において、101は入力データであ
り、入力データ101からの信号Ixyは、ある注目画
素(x、y)(xは記録ヘッドの走査方向のアドレス、
yは記録ヘッドの吐出口配列方向のアドレス)の8ビッ
ト濃度データ(0〜255レベル)を表わし、一連の画
像処理、すなわちγ補正やカラー画像であれば色補正な
どの各処理が終了した信号である。信号Ixyは、擬似
中間処理部140において、誤差拡散法等により8ビッ
トデータが、上述したのと同様に5値のデータに変換さ
れる。3bitのカウンタ120は擬似中間調処理部1
40からの信号Mxyのデータをセットしカウントダウ
ンして行く。ポインタ130は、カウンタ120からの
出力に応じてメモリユニット112のノズルメモリ1〜
4のいずれかを指し示す。ノズルメモリ1〜4は、記録
ヘッドのそれぞれの走査で画素形成に用いられる吐出口
の吐出または非吐出を画素毎に1ライン分記憶する1ビ
ットラインメモリである。図1に示した画素802を形
成する場合の吐出口#100、#68、#36および#
4については、ノズルメモリ1が吐出口#100の吐出
または非吐出を、ノズルメモリ2が吐出口#68の吐出
または不吐出を、ノズルメモリ3が吐出口#36の吐出
または非吐出を、ノズルメモリ4が吐出口#4の吐出ま
たは非吐出をそれぞれ記憶する。メモリセット131は
ポインタ130によって指定されたノズルメモリ1〜4
のいずれかの1つのメモリに“1”をセットし、また、
メモリリセット132はノズルメモリ1〜4の全てに
“0”をセットする。113はノズルメモリ1〜4から
の信号をからなる出力データであり、これから記録ヘッ
ドの走査における各吐出口の吐出または非吐出のデータ
が出力される。また、信号Xnは、後述されるように記
録ヘッド走査方向の処理すべき画素が変わったことを各
部分に知らせる信号である。
【0049】以上の構成は記録ヘッドの128個の吐出
口に対応してそれぞれ設けられるものであり、擬似中間
調処理されたデータがどのようにして吐出口毎のノズル
メモリ1〜4に割当てられるかの機能を示しており、以
下にその詳細を説明する。
【0050】入力データ101からの注目画素信号Ix
yは8ビット(0〜255レベル)の濃度(階調)デー
タであり、擬似中間調処理部140では、このデータに
基づき1画素につき256レベルのデータに周辺画素か
らの誤差データを足しあわせ、所定のしきい値で5レベ
ルのデータに変換し誤差を周辺画素に振り分ける処理が
行われる。即ち、擬似中間調処理部140からの出力M
xyは3ビットで0から4の値を持っている。そしてこ
の5値のデータは3ビットカウンタ120にロードさ
れ、カウンタ120はその値をチェックし、0であれば
入力データ101に信号Xnを出力して次の画素(x+
1、y)の処理に移行するように知らせ、0以外であれ
ばデータがある旨の信号をポインタ130に出力して1
つカウントダウンをする。メモリセット131は、カウ
ンタ120からのデータがある旨の出力に応じて、ポイ
ンタ130が現在指し示しているノズルメモリにその吐
出口が吐出するように“1”をセットする。これととも
にポインタ130は指し示すメモリを1つ進める。
【0051】このポインタ130は、ノズルメモリ1〜
4を順次指し示すものであり、上述のように、その指し
示しているメモリに“1”がセットされた場合に限り指
し示すメモリを1つ進ませる。また、ポインタ130は
最終段のノズルメモリ4を指し示していた場合には、ノ
ズルメモリ4に“1”がセットされると、最初に戻って
ノズルメモリ4を指し示すように構成されている。この
ように、ポインタ130は、画素のヘッド走査方向のア
ドレスxが変わっても、その指し示すノズルメモリ(1
〜4)に“1”がセットされない限り、その指し示すメ
モリは保持されつづける。また、メモリに“1”がセッ
トされると、ノズルメモリ1〜4を順次指し示す。以上
の処理はカウンタ120の値が0になるまで行われ、0
になった時点で入力データ部101に対して次の画素
(x+1、y)の処理に移行するように知らせる。
【0052】このようにして各画素での吐出(“1”)
または非吐出(“0”)のデータが吐出口毎のノズルメ
モリ1〜4に1ライン分記憶され記録ヘッドの走査に従
い出力データ部113より各吐出口の駆動データとして
出力される。また、メモリリセット132はデータセッ
トにかかる注目画素がヘッド走査方向に1つ進む毎に、
ノズルメモリ1〜4の1ライン分のうちデータ設定され
る画素のノズルメモリを予め全て“0”にセットする。
【0053】なお、メモリリセット132により1画素
のデータセット毎に各メモリが“0”にセットされるの
ではなく、データ設定にかかる1ライン分の画素全ての
データをそのラインのはじめにリセットするような構成
としてもよい。
【0054】図11は図10の構成による処理手順を示
すフローチャートである。
【0055】新しい画素(x、y)にデータ設定処理が
移ると本処理が起動され、ステップS101で画素アド
レスにかかるパラメータxを初期化し、ステップS10
2でこのxに1を加える。これにより、ノズルメモリ1
〜4のうちのデータ設定にかかるノズルメモリは新しい
画素(x、y)のメモリに変わり、このノズルメモリは
メモリリセット132によりステップS103で“0”
にセットされる。次に、ステップS104で、入力デー
タ部101は8ビットの入力信号Ixyを出力し、擬似
中間調処理部140はこの信号Ixyに基づき、ステッ
プS103で、5値のいずれかの値をとる信号Mxyを
出力する。この信号Mxyのデータはカウンタ120に
ロードされ(ステップS106)、ステップS107
で、そのMxyの値が0か否かが判断される。
【0056】もしMxyの値が0の場合、すなわち、こ
のデータ設定にかかる画素(x、y)にインク滴が吐出
されない場合には何も処理は行わず、1ライン分のデー
タ設定が終了していなければ(S111)、ステップS
102へ戻ってヘッド走査方向に画素を1つ進め次の画
素(x+1、y)に処理が移り上記同様の処理が繰り返
される。
【0057】また、Mxyの値が0以外の場合には、ス
テップS108において、ポインタ130が現在指し示
しているノズルメメモリ1〜4のいずれかのうちの当該
データ設定にかかるノズルメモリに、メモリセット13
1によって“1”をセットする。次に、ステップS10
9でMxyの値から1を減じその値を新しいMxyとす
る。さらに、ステップS110では、ポインタ130が
ノズルメモリ1〜4のうちの次のノズルメモリを指し示
すようにする。そして処理はステップS107に戻り、
Mxyの値が0になるまでステップS108〜S110
の処理が繰り返される。
【0058】すなわち、データ設定にかかる画素(x、
y)に対応するノズルメモリ1〜4の中のノズルメモリ
は擬似中間調処理の出力値Mxyの値により、Mxyが
0の場合すべてのノズルメモリに“0”がセットされ、
1の場合にはノズルメモリ1〜4の中のそれぞれのノズ
ルメモリのいずれか1つに“1”がセットされ他は
“0”となる。Mxyの値が2,3および4の場合も同
様に4つのメモリのうちそれぞれ2,3および4つのノ
ズルメモリに“1”がセットされた他は“0”となる。
【0059】以上の構成によれば、データ設定にかかる
画素の前の画素(x−1、y)のデータ設定の最後の設
定でポインタ130が指し示したノズルメモリの次のノ
ズルメモリからデータ設定(“1”のセット)がなされ
る。すなわち、記録ヘッド走査方向の1ライン分の画素
列で既にデータ設定が終了している画素データが“1”
が設定された吐出口とその設定回数が均一となるように
データ設定にかかる画素で使用されるべき吐出口が設定
される。
【0060】なお、1ラインの画素列の一番はじめの画
素のデータ設定は、その前にデータ設定された同一吐出
口を用いた画素列の最後のポインタの指し示す位置を記
憶しておき、この位置のノズルメモリ、すなわちこの位
置の吐出口からデータ設定を行ってもよい。これによれ
ば、複数のライン、例えば1ページ分の画像を記録する
場合でも、複数の吐出口の均一な使用をより完全に実現
できる。
【0061】図12は、本例により図2と同一の画素を
形成する場合を示し、上記構成の作用を説明するための
模式図である。
【0062】例えば画素301の吐出回数は擬似中間調
処理の出力より1回であるので吐出口#100にかかる
ノズルメモリ1における当該画素のメモリに“1”が設
定される。そして、次の画素302では、擬似中間調処
理の出力が画素301同様1回である。しかし、画素3
02のデータ設定ではポインタ130が指し示している
ノズルメモリがノズルメモリ2となるから、吐出口#6
8にかかるノズルメモリ2の当該画素のメモリに“1”
が設定される。すなわち、画素302は2回目の走査8
01Bで吐出口#68からの吐出によるインク滴によっ
て画素が形成される。画素303は擬似中間調処理の出
力が0であるために、各メモリ1〜4の対応するメモリ
を“0”にセットしただけでポインタ130のアドレス
は変えずに、設定処理は画素304に移行する。画素3
04では擬似中間調処理の出力が画素302同様1回で
ある。しかし、画素304の設定処理ではポインタ13
0が指し示しているノズルメモリが吐出口#36にかか
るノズルメモリ3であるのでノズルメモリ3の対応する
メモリに“1”が設定される。
【0063】以下同様に、各画素において、1つ前の画
素の設定でポインタ130の指し示すメモリから連続し
てメモリの設定、すなわち用いる吐出口の設定が行われ
ていく。
【0064】上記のように構成して画素を形成する本実
施例14によれば、図12からも明らかなように、吐出
に使用される吐出口は分散され、画素301から画素3
09までにおいてはすべての吐出口が4回づつ使用され
ている。
【0065】これに対して、これまでの方式によれば、
図2に示すように吐出口#100、#68、#36、#
4の用いられる回数は、それぞれ8、5、2、1回とな
り、使用される吐出口に偏りを生じる。
【0066】このように使用吐出口を分散することによ
り、吐出口に多少の吐出不良があった場合においても常
に安定した画像が得られ、記録ヘッドの製造に対しても
歩留りが向上とするという利点を有することができる。
また、吐出口は平均的に使用されるために記録ヘッド全
体の寿命も向上する。
【0067】実施例1B 図13は本例の記録方式を説明するための模式図であ
る。同図に示すように、例えば、ある1つの画素(x、
y)402は、128個の吐出口を有する記録ヘッド4
01の2回の走査でそれぞれ吐出口#74、#10から
の吐出インク滴によって形成される。ここで、各吐出口
はその走査において最大2回の吐出を可能とすること
で、各画素は吐出されるインク滴の数が0〜4となって
5階調を表現することができる。また、記録ヘッド40
1に対する被記録材の走査方向と直角方向の送りでは、
128/2=64個の吐出口分に相当する量が送られ
る。すなわち、2回の走査で128個の吐出口分に相当
する画像を記録する。
【0068】図14は、図10と同様の図であり、本変
形例にかかる吐出データ設定のための構成を示すブロッ
ク図である。図10に示す要素と同様の要素には同一の
符号を付してその説明を省略する。
【0069】図14において、ポインタ501は上記の
実施例1Aで示したポインタ130と同等の機能を有す
るものであるが、ノズルユニット502の2つのノズル
メモリ1または2のいずれか1つを交互に指し示す。ノ
ズルメモリ1および2は各画素毎に2ビットを具えた1
ライン分メモリである。ノズルメモリ1は最初の走査に
かかる吐出口、例えば図13の例では吐出口#74等に
対応するものであり、また、ノズルメモリ2は2回目の
走査にかかる吐出口、図13の例では吐出口#10等に
対応するものである。また、504は各ノズルメモリ1
および2に記憶されているデータに1を加える加算器で
ある。
【0070】図15は、図14に示す構成による処理手
順を示すフローチャートである。同図に示す処理手順
は、先に説明した図11の処理とほぼ同様であるので、
その異なる部分のみについて説明する。
【0071】すなわち、ステップS207で、画素に対
して吐出されるインク滴の数を表わすMxyの値が0で
ないと判断されると、ステップS208で、ポインタ5
01が現在指し示すノズルメモリ1,2のいずれかのデ
ータ設定にかかる画素のメモリに、加算器504によっ
て1を加える。
【0072】このような処理を有した図15の処理手順
によれば、Mxyの値が0の場合、ノズルメモリ1およ
び2の当該画素のメモリには0がセットされ、1の場合
にはノズルメモリ1または2の一方の上記メモリには1
が、他方には0がセットされ、2の場合にはノズルメモ
リ1および2の両方の上記メモリに1がセットされ、3
の場合にはノズルメモリ1または2の一方に2がセット
され、他方には1がセットされ、また、4の場合にはノ
ズルメモリ1および2の両方の上記メモリに2がセット
される。
【0073】そして、このような本例のデータ設定によ
れば、上記実施例1,1Aと同様に、データ設定にかか
る画素より前の画素の形成で最後に用いられた吐出口の
もう一方の吐出口が、そのデータ設定にかかる画素の形
成に最初に用いられるようデータ設定がなされる。これ
により、1つの画素形成に用いられる2つの吐出口が、
均一に用いられることが可能となる。
【0074】図16は、この様子を示す画素列の模式図
である。
【0075】同図から明らかなように、画素701〜7
09のそれぞれに対してその内部の数字に示される数の
インク滴が吐出されてそれぞれの画素が形成される場
合、吐出口#74と#10とが交互に割当てられてい
る。この結果、これら9個の画素を形成するにあたっ
て、吐出口#74と#10がそれぞれ用いられる回数は
8回となり、均一な使用回数とすることができる。
【0076】なお、以上説明した実施例1Aおよび1B
の構成を用いれば予め吐出不良である吐出口がわかって
いる場合、ポインタによってその吐出口をスキップさ
せ、他の吐出口を用いるようにすることもできる。
【0077】実施例2 図17および図18A〜18Dは、図4で示した構成の
実施例2にかかるフレームメモリ100Mおよび駆動デ
ータRAM110Mの内部のデータを示す模式図であ
る。本実施例2では図1に示す走査と同じようにして1
画素を形成するが、1画素におけるインク滴は1つであ
り1画素について複数のインク滴を吐出する上記実施例
1,1Aおよび1Bとは違い2値の画像形成についての
ものである。
【0078】図17はフレームメモリ100Mの1部を
現したもので、図において1つの□が1画素を現してお
り、それぞれは1ビットで構成されている、■はその画
素で“1”が記録されており吐出を行うことを現してい
る。すなわち図17は記録紙上でのインク滴のドットパ
ターンを示すことになり、最終的に記録紙上に形成され
る画像である。同図において1001、1002、10
03および1004はそれぞれヘッド走査方向の画素列
を現している。また、1〜16は画素列方向の画素番号
である。
【0079】図18,18B,18Cおよび18Dは記
録ヘッドの各走査における駆動データRAM110内の
1部を現したもので、1つの□は各吐出口における1画
素に対する吐出、不吐出を現したもので、■はその画素
で吐出を行うことを現している。また、#のついた各番
号は吐出口の番号を現しており、それぞれ示される吐出
口により画素列が形成されていく。また、図17同様1
〜16は画素列方向の画素番号である。図18A,18
B,18Cおよび18Dは、例えば図1に示すそれぞれ
各走査801A,801B,801Cおよび801Dに
対応した駆動データRAM110Mの内容を現してい
る。
【0080】すなわち、図17に示す画素列1001
は、吐出口#97,吐出口#65,吐出口#33および
吐出口#1からのそれぞれ801A,801B,801
Cおよび801Dの各走査における吐出で形成され、ま
た、吐出口#98,吐出口#66,吐出口#34および
吐出口#2からの801A,801B,801Cおよび
801Dの各走査における吐出で画素列1002が形成
され、また、吐出口#99,吐出口#67,吐出口#3
5および吐出口#3からの801A,801B,801
Cおよび8901Dの各走査における吐出で画素列10
03が形成され、さらに吐出口#100,吐出口#6
8,吐出口#34および吐出口#4からの801A,8
01B,801Cおよび801Dの各走査における吐出
で画素列1004が形成される。
【0081】図19は本実施例2を実施するための構成
のブロック図であり、図10に示す要素と同様の要素に
は同一の符号を付してその説明を省略する。
【0082】本列の構成で、図10に示す構成と異なる
点は擬似中間調処理部1201が5値の処理ではなく2
値の処理であり、擬似中間調処理1201の出力Mxy
が“0”または1であることである。そのためにカウン
タは必要がない。また、本構成では擬似中間調処理12
01の出力Mxyが“0”であると処理はなにも行われ
ず、Xnにより次の画素へ処理が移ることを各部分に知
らせ、Mxyが“1”であるとポインタ130が指し示
しているノズルメモリにメモリセット131を通して
“1”を記録し、ポインタ130を1つ進めて次のが画
素に処理が移行する。すなわち、ノズルメモリ1,2,
3および4はいずれも1ビットのメモリであるが、本構
成では、ある画素(x、y)においてはポインタ130
が指し示すノズルメモリのいずれか1つのメモリにしか
“1”は記録されない。以上の構成で擬似中間調処理1
201の出力は、図17で示すものであり、フレームメ
モリ100Mに記録されている。フレームメモリ100
からデータを順次各画素列方向に読みだし図19に示す
構成の処理を行い、図18〜18D3に示す各走査毎の
メモリにデータを記憶していく。
【0083】ここで、画素列1004について各吐出口
のメモリにいかにデータが記録されていくかを図17お
よび図18を用いて説明する。始めにポインタ130は
ノズルメモリ1を指し示しているとして、ノズルメモリ
1は吐出口#100に対するメモリであり、ノズルメモ
リ2は吐出口#68に対するノズルメモリであり、ノズ
ルメモリ3は吐出口#36に対するメモリであり、ノズ
ルメモリ4は吐出口#4に対するメモリであるとする。
画素列1004の始めの画素1では吐出がありポインタ
130が指し示すノズルメモリ1にメモリセット131
を介して“1”をットし、ポインタ130は次のノズル
メモリ2を指し示す。すなわち、図18Aの吐出口#1
00の画素1の位置に“1”が記録され、これにより、
走査801Aで吐出口#100からのインク滴により画
素が形成される。画素2〜5ではすべて吐出がないため
にポインタ130はノズルメモリ2を指し示したままで
あり、図18A〜18Dの各走査のそれぞれの画素メモ
リ2〜5はメモリリセット132により“0”が記録さ
れたままである。次に処理は画素6に移行するが、ここ
では吐出が必要であるためにポインタ130が指し示す
ノズルメモリ2にメモリセット131を介して“1”を
記録し、ポインタ130は次のノズルメモリ3を指し示
す、すなわち、図18Bの吐出口#68の画素6の位置
に“1”が記録され、これにより、走査801Bで吐出
口#68からのインク滴により画素が形成される。画素
7〜10ではすべて吐出がないためにポインタ130は
ノズルメモリ117を指し示したままであり、図18A
〜18Dのそれぞれの画素メモリ7〜10はメモリリセ
ット132により“0”が記録されたままである。
【0084】次に、処理は画素11に移行するが、ここ
では吐出が必要であるためにポインタ130が指し示す
ノズルメモリ3にメモリセット131を介して“1”を
記録し、ポインタ130は次のノズルメモリ4を指し示
す。すなわち、図18Cの吐出口#36の画素11の位
置に“1”が記録され、これにより、走査801Cで吐
出口#36からのインク滴により画素が形成される。
【0085】画素12〜15ではすべて吐出がないため
にポインタ130はノズルメモリ4を指し示したままで
あり、図18A〜18Dのそれぞれの画素メモリ12〜
15はメモリリセット132により“0”が記録された
ままである。次に処理は画素16に移行するが、ここで
は吐出が必要であるためにポインタ130が指し示すノ
ズルメモリ4にメモリセット131を介して“1”を記
録し、ポインタ130は次のノズルメモリ1を指し示
す。すなわち、図18Dの吐出口#4の画素16の位置
に“1”が記録され、走査801Dで吐出口#4からの
インク滴により画素が形成される。
【0086】以上のように画素列1004は図18A〜
18Dの吐出口#100、#68、#36および#4の
それぞれの画素位置における吐出により形成される。
【0087】上記のように構成して2値の画像を形成す
る実施例2によれば、図18A〜18Dからも明らかな
ように、1画素列において吐出に使用されると吐出口は
4つの吐出口#100、#68、#36、#4のそれぞ
れに分散され吐出口の使用頻度も均一化される。このよ
うに使用する吐出口を画素列で分散することにより、吐
出口に多少の不良があった場合においても常に安定した
画像が得られ、記録ヘッドの製造に対しても歩留りが向
上するという利点を有することができる。
【0088】ところで、先に実施例の説明に先立ちイン
クジェット記録装置の主要部を示す概要図で吐出周波数
は2KHzと記し、それによりキャリッジ4の走査速度
も決定されるわけであるが、本発明の各実施例において
は、記録ヘッドの性能が2KHz程度であり、記録され
る画素の記録周波数を通常の記録と同様、2KHzとす
るのであれば、分割された各走査時の画素周波数は8K
Hzとなり、各走査でのキャリッジの速度は4倍の速度
とすればよい。すなわち、記録画素に対して4倍の走査
が必要となり記録時間が4倍必要なように一見される
が、実は記録に必要な時間はほぼ同じ程度であるという
ことである。
【0089】実施例3 図20は本発明の実施例3にかかる画像処理のための構
成を表すブロック図であり、上記実施例1Aの図10に
示す構成とほぼ同様の構成である。本例が図10に示す
構成と異なるのは、擬似中間調処理にかかる構成であ
る。以下、この構成について説明する。
【0090】図20において、注目画素(x,y)に処
理が移行して、注目画素の入力データ(x,y)は加算
器102に送られる。この時カウンタ120の値は3で
あり、また、ポインタ130はメモリ1を指し示してい
る。また、加算器102は、すでに2値化の擬似中間調
処理が終了している擬似画素からの誤差を記録している
誤差メモリ110からのデータの値とI(x,y)とを
加えI′(x1,y1)とする。一方、積和演算器12
6は、重み付け係数メモリ124およびすでに処理が終
了している画素の各々に対応する擬似画素の2値データ
を記憶した擬似画素メモリ125からの値に基づいて平
均濃度MVを算出する。比較器107は積和演算器12
6の演算結果と、加算器102からのデータI′(x
1,y1)とを比較し、“0”または“1”を出力す
る。このとき、カウンタ120のポインタ130は、メ
モリ1を指し示しているために、この比較結果はメモリ
1に記憶される。そして、比較結果が“1”のときのみ
ポインタ130が指し示すメモリは、次のメモリ2にシ
フトされる。比較結果が“0”のときは、ポインタ13
0が指し示すメモリは変化しない。この2値の比較結果
は、擬似画像メモリ125にも記憶される。また、同時
に加算器102の出力I′(x1,y1)と、比較器1
04の結果“0”または“1”に応じてそれぞれ0また
は255との誤差が差分器106により比較され、その
差が誤差配分器108に送られる。誤差配分器108で
は、この誤差を所定の割合で配分し誤差メモリ110の
擬似画素(x2,y2)および擬似画素((x+1)
1,y1)に対応するメモリに記憶する。このメモリの
値は擬似中間調処理がその画素に移った時に使用され
る。
【0091】次に、カウンタ120は1カウントダウン
されて2となる。そして、入力データ101から注目画
素(x,y)の入力データI(x,y)を出力させる。
すなわち、処理は注目画素(x,y)の擬似画素(x
2,y2)に移行し、上記で説明した一連の2値化擬似
中間調処理を繰り返し、ポインタ130が指し示すノズ
ルメモリにその結果を記憶する。そして擬似画素(x
2,y2)の一連の擬似中間調処理が終了した段階で再
度カウンタ120を1つカウントダウンする。各注目画
素についての上記一連の処理は、カウンタ120が0に
なるまで繰り返され、注目画素(x,y)について4回
の各々の擬似画素における2値化擬似中間調処理が行わ
れることになる。その結果ノズルメモリユニット112
の各々のメモリには“0”または“1”のいずれかの値
が記憶され、出力データ113よりノズルメモリ1〜4
の値が各記録ヘッドの走査において出力される。
【0092】同様の効果を生じる構成として、このポイ
ンタ130が指し示すノズルメモリを図20に示すよう
に、ランダム信号発生器1315からの信号により選定
する構成がある。これによれば、擬似画素の処理の仮定
で、順次指し示すノズルメモリをランダム変更すること
ができる。また、同様の構成として図21に示すよう
に、画素位置信号発生器1415からのその注目画素の
画素位置に応じた信号により注目画素の処理のはじめに
指し示すメモリを選定する構成がある。
【0093】図23,24および25は、それぞれ図1
9,図20および図21によって示される構成による各
画素の吐出口および走査の割当てを示す模式図である。
これら図から明らかなように、使用される吐出口が分散
されて、吐出口の偏った使用は生じない。
【0094】実施例4 上記実施例1,1Aおよび1Bで説明した記録方式によ
ってカラー記録を行う場合、以下に示すような改善すべ
き点がある。
【0095】上記方式によってシアンインク,マゼンタ
インク,イエローインクおよびブラックインクを使用し
てカラー画像を出力する場合を考えてみる。図26は、
例として、2つのシアンインク滴と1つのマゼンタイン
ク滴とを3回の走査で同一画素に着弾して淡いブルーの
混色を表現する場合の着弾パターンを示す模式図であ
る。
【0096】同図において、501〜516はそれぞれ
淡いブルーの混色を示す画素の着弾パターンを表してい
る。ここで、C(図では、Cが○によって囲んで示され
ている。以下、M,Bについても同じ)はシアンインク
滴の着弾位置を表しており、Mはマゼンタインク滴の着
弾位置を表している。また、Bはシアンインク滴とマゼ
ンタインク滴とが同一位置に重なって着弾していること
を表したものである。
【0097】図に示すように、本方式は上述したように
1画素につき使用する吐出口を画素ごとにシーケンシャ
ルに使用し、かつ1画素内での着弾位置をずらしている
ため、同じシアンインク滴2,マゼンタインク滴1の組
合せの画素においても、その着弾パターンの組合せは画
素パターン(501)〜(516)のように16通りに
およぶ。このため、周辺画素との兼ねあいがあるが、い
つも同じ淡いブルーの混色が厳密に等しく発色されると
は限らない。
【0098】例えば、全ての画素が同じ淡いブルー色で
形成され画像を記録する場合、各画素に対して吐出口を
シーケンシャルに対応させるという制約の下では、画素
パターン(501)は画素パターン(516)の後につ
づくパターンであり、また画素パターン(514)はそ
の後に続くパターンである。このように同じ色を再現す
るのに違った画素構成になってしまい、このような場
合、これら画素間にある程度の発色の差を生じ、正確な
色の再現はできない。
【0099】上記で説明した正確な色再現ができないと
いう問題点は、2つのシアンインク滴と、1つのマゼン
タインク滴の組合せの場合だけに限らず起こる問題点で
あることはいうまでもない。その結果、各画素で正確な
色再現ができなければ所望の画像を得られないことにな
る。
【0100】本実施例4は、画素が異なった種類のイン
クがそれぞれ吐出されて形成される場合、少なくともこ
れら互いに種類の異なるインクは画素の同一部分に吐出
されるようにする構成にかかるものである。これによ
り、画素を形成し得るその種類および数が等しいインク
の組合せによる画素パターンを少なくすることができる
ため、パターンの違いによる発色の差を小さくすること
が可能となる。
【0101】図27は、本実施例4に関するインクジェ
ット記録装置の主要部を示す概略斜視図である。図27
において、Y,M,C,Kの各インクを吐出するそれぞ
れの記録ヘッド1Y,1M,1C,1Kには62.5μ
mの間隔で記録紙2の搬送方向(以下、副走査方向とも
いう)に配列する例えば128個の吐出口が設けられ、
各吐出口に対応してこれに連通するインク路には吐出の
ために利用される熱エネルギーを発生するためのヒータ
を備える。ヒータは駆動データに応じて印加される電気
パルスに応じて熱を発生し、これにより、インク中に膜
沸騰を生じさせ、この膜沸騰による気泡の生成にともな
って上記各吐出口からインク滴が吐出される。なお、本
例では、ヒータの駆動周波数、すなわち吐出周波数は2
kHzである。
【0102】キャリッジ4は記録ヘッド1を搭載し、そ
の一部において摺動可能に係合する2本のガイド軸5
A,5Bに案内されながら移動する。なお、このキャリ
ッジ4の移動は、例えば、キャリッジ4の一部にプーリ
によって張設されたワイヤ8が取付けられ、このワイヤ
がプーリを介したモータ202の回転によって移動する
ことにより行われる。記録ヘッド1Y,1M,1C,1
Kに供給されるインクはキャリッジ4内に装着されるそ
れぞれのインクカートリッジ(不図示)に貯留される。
そして、このインクは不図示のインク供給路を介して記
録ヘッドに供給される。フレキシブルケーブル7Y,7
M,7C,7Kは記録ヘッド1Y,1M,1C,1Kに
それぞれ対応して接続し、これにより、その一部に設け
られるヘッド駆動回路(ヘッドドライバ)へ本装置制御
ボード15からの記録データに基づいた駆動信号や制御
信号を送信することができる。
【0103】紙送りローラ3A,3Bは、その長手方向
がガイド軸5A,5Bと平行に延在し、紙送りモータ2
04の駆動力に応じて回転し被記録媒体としての記録紙
2を搬送する。紙送りローラ3A,3Bの下方には、同
様の紙送りローラ6A,6Bが設けられ、上記記録紙2
の搬送に従って回転し、紙送りローラ3A,3Bとの間
で記録紙2の記録面を平坦に規制する。以上の構成にお
いて、記録ヘッド1Y,1M,1C,1Kは、キャリッ
ジ4の移動にともない、記録紙2の記録面、すなわち上
記吐出口に対向する部分にそれぞれインクを吐出して記
録を行う。
【0104】図28は図27に示したインクジェット記
録装置の制御構成を示すブロック図であり、図4に示し
た構成と同様である。
【0105】メインコントローラ100はCPU等から
なり、ホストコンピュータ200から送られてくる画像
データを、それぞれ階調データが付与された画素データ
に変換し、これをフレームメモリ100Mに格納する。
また、メインコントローラ100はフレームメモリ10
0Mに格納された画素毎の階調データを所定のタイミン
グでドライバコントローラ110へ供給する。ドライバ
コントローラ110は、この供給される階調データを、
例えば図5において後述されるように、画素を形成する
インクの色および数の組合せが等しい画素は全て同じ画
素パターンとなるよう各記録ヘッドの吐出口番号(記録
ヘッド1の吐出口配列において何番目の吐出口かを表わ
すもの)とスキャン番号(何回目の主走査かを表わすも
の)とに対応させた駆動データ(記録ヘッド1Y,1
M,1C,1Kにおけるヒータのオン/オフを示すデー
タ)に変換し、これを駆動データRAM110Mに格納
する。ドライバコントローラ110は、メインコントロ
ーラ100からの制御信号に応じ、駆動データRAM1
10Mに格納される駆動データを、吐出口番号およびス
キャン番号を参照して読出し、これをヘッドドライバ1
10Dに供給するとともにその駆動のタイミングを制御
する。
【0106】以上の構成において、メインコントローラ
100は、記録ヘッドによるインク吐出,キャリッジモ
ータ202の回転および紙送りモータ204の回転をそ
れぞれドライバコントローラ110,モータドライバ2
04Dおよびモータドライバ202Dを介して制御す
る。これにより、記録紙2上に画像データに応じた文
字,画像等が記録されて行く。
【0107】図29は、図28に示されるドライバコン
トローラ110が有する構成を示すブロック図であり、
これにより、シアン,マゼンタ,イエローおよびブラッ
クの各インクを吐出する4つの記録ヘッドの各吐出口の
吐出または非吐出を決めることができる。
【0108】図29において、213Cはシアンインク
を吐出する記録ヘッド1Cに対する1画素毎の濃度デー
タ、すなわち、画素を形成するインク滴の数を示す入力
信号である。本実施例では、この信号は5値の擬似中間
調処理(不図示)の出力で0から4の値を有している。
また、213M,213Yおよび213Kは、それぞれ
入力信号213C同様各々マゼンタインク,イエローイ
ンクおよびブラックインクの入力信号である。312C
は、入力信号213Cで与えられた数値に基づき画素に
対応する各吐出口の吐出または非吐出を決めるためのマ
ルチスキャン機能ブロックである。マルチスキャン31
2Cは、2ビットカウンタを内蔵している。312M,
312Yおよび312Kはマルチスキャン312C同様
各々マゼンタ,イエローおよびブラックの各吐出口の吐
出または非吐出を決めるためのマルチスキャン機能ブロ
ックであり、同様に2ビットカウンタを内蔵している。
【0109】212Cは、マルチスキャン312Cで決
定された各吐出口に対する吐出または非吐出のデータを
記憶させておくノズルメモリであり、1画素につき4つ
の吐出口に対応して4ビットを有している。212M,
212Yおよび212Kは、ノズルメモリ212Cと同
様にマゼンタ,イエローおよびブラックの各記録ヘッド
における1画素につき4つの吐出口に対応して4ビット
を有するノズルメモリである。なお、これらノズルメモ
リは、図28に示した駆動データRAM110Mに構成
することができる。
【0110】110Cはノズルメモリ122Cからの信
号により実際に各吐出口のヒータを駆動するヘッドドラ
イバである。110M,110Yおよび110Kは、ヘ
ッドドライバ110Cと同様に各々マゼンタ,イエロー
およびブラックインクに対応したヘッドドライバであ
る。
【0111】215はマルチスキャン312C,312
M,312Y,312Kそれぞれの内部2ビットカウン
タからの各カウンタ値の最大値を検出する機能を有する
ブロックである。このブロックの出力信号は2ビットで
あり、従って出力は0から3の値をとり4以上にはなら
ない。216はノズルメモリ212C,212M,21
2Yおよび212Kのいずれかのノズルメモリを選択す
るためのメモリアドレスコントローラであり、処理対象
画素に対する4つの使用吐出口のいずれか1つの吐出口
を、MAX検出215からの値によって決定する。
【0112】上記構成の作用を、図1で示した4つの吐
出口#100,#68,#36および#4を用い4回の
走査で画素を形成する場合を例として説明する。
【0113】シアンインクの場合を例にとると、マルチ
スキャン312Cは、0から4のいずれかの値をもつ入
力信号213Cに基づいて吐出口#100,#68,#
36および#4のいずれかの吐出口を使用して吐出を行
うかを決定する。例えば、入力信号213Cからの値が
2の場合、すなわち、ある画素が2つのインク滴で形成
される場合、吐出口#100および#68の2つの吐出
口によって吐出を行うようにノズルメモリ212Cの#
100および#68に対応するメモリに“1”を出力し
残りの#36および#4に対応するメモリには“0”を
出力する。ヘッドドライバ110Cはノズルメモリ21
2Cの各メモリに基づきそれぞれの吐出口のヒータをそ
のメモリの内容に即して駆動し吐出を行う。
【0114】以上の作用はマゼンタ,イエローおよびブ
ラックの各インク吐出についても同様に行うものであ
り、これにより各記録ヘッドの吐出口からインクが吐出
される。
【0115】上述した吐出すべき吐出口の選択は、MA
X検出215によって決定された各画素で一番はじめに
割当てられる吐出口番号と、各入力信号の値によって決
められてゆく。以下に、この吐出口の選択について詳細
に説明する。
【0116】各画素の吐出口選択の初期状態ではマルチ
スキャン312C〜312Kのそれぞれのカウンタは0
にセットされており、また、MAX検出215の値も0
である。この場合、MAX検出215からはメモリアド
レスコントローラ216に0が送られる。その結果、メ
モリアドレスコントローラ116は各ノズルメモリ21
2C,212M,212Yおよび212Kのアドレスを
メモリアドレスコントローラ216からの値0に対応し
てそれぞれの吐出口#100に対応したメモリにセット
する。ここで、各色の入力信号213C,213M,2
13Yおよび213Kが各々マルチスキャン312C,
312M,312Yおよび312Kに入力すると、各々
の入力信号の値に応じて、各マルチスキャン312C,
312M,312Yおよび312Kは、この値が0以外
であれば1を各ノズルメモリ212C,212M,21
2Yおよび212Kへ出力する。このとき、各ノズルメ
モリでは、吐出口#100に対応したアドレスが設定さ
れているから吐出口#100のメモリの内容が“1”と
なる。これと同時に入力信号の値から1を差し引き次の
処理での入力の値とするとともに、各カウンタをカウン
トアップする。また入力値が0であれば0を出力し各カ
ウンタはそのままである。
【0117】次に、メモリアドレスコントローラ216
は各ノズルメモリを吐出口#68のアドレスにセットす
る。そして、各マルチスキャン312C,312M,3
12Yおよび312Kは、上記と同様に1を差し引かれ
た各入力の値に基づき、この値が0以外であればそれぞ
れ対応するノズルメモリ212C,212M,212Y
および212Kに“1”を出力するとともにカウンタを
カウントアップする。これにより、入力値が0以外であ
れば吐出口#68のノズルメモリには“1”が記録さ
れ、0の場合には“0”が記録される。また、同様に上
記入力の値から1を差し引き次の処理の各入力の値とす
る。
【0118】以下同様に上記処理を1画素につき計4回
行い、各吐出口#100,#68,#36および#4の
吐出または非吐出を決定する。
【0119】次に、記録ヘッドの走査方向において隣接
する画素に処理が移る。ここでは、はじめにMAX検出
215は各マルチスキャン312C,312M,312
Yおよび312Kの各カウンタの値を読み取りその最大
値を検出する。そしてそれと同時に各カウンタを0にリ
セットする。また、MAX検出215は上記最大値をメ
モリアドレスコントローラ216に与え、メモリアドレ
スコントローラ216はその値によってノズルメモリを
選択する。ここでは、MAX検出215の値が0である
と吐出口#100のメモリを、1であると吐出口#68
のメモリを、2であると#36のメモリを、3であると
#4のメモリをそれぞれ選択する。
【0120】この結果、例えば、走査方向において1つ
前の画素がある色について2つの吐出があり、それが他
の色を含めて最高の吐出回数であったとすると、MAX
検出215の上記出力は2となり、メモリアドレスコン
トローラ216は吐出口#36のノズルメモリを全ての
色のノズルメモリ212C,212M,212Yおよび
212Kについて選択する。
【0121】この状態で、前述と同様の処理を行い各色
について、その入力信号のデータにより各ノズルメモリ
に“1”もしくは“0”を設定し1画素についての各吐
出口の吐出または非吐出を決定する。
【0122】以上のような構成とすることにより、各画
素について各色インク滴を吐出すべき吐出口の割当てで
最初に割当てられる吐出口を各色同じ走査時のもの、す
なわち、画素の同一部分に吐出するものとすることがで
きる。
【0123】図30A〜30Dは図29に示した構成に
よる1画素内の各インク滴の着弾状態を説明するための
模式図である。
【0124】図30A〜30Dにおいて211は吐出口
#100、すなわちその画素の第1回目の走査の吐出に
よるインク滴が着弾するエリアであり、212は吐出口
#68(第2回目の走査)によるインク滴が、213は
吐出口#36(第3回目の走査)によるインク滴が、2
14が吐出口#4(第4回目の走査)によるインク滴が
それぞれ着弾するエリアである。従って、図30Aは、
1画素がシアンインクが吐出口#100および#68か
らのインク滴と、マゼンタインクが吐出口#100から
のインク滴によって形成されていることを表している。
同様に、図30Bは、1画素が、シアンインクについて
吐出口#68および#36からのインク滴とマゼンタイ
ンクについて吐出口#68からのインク滴によって形成
されていることを、図30Cは、1画素が、シアンイン
クについて吐出口#36および#4からのインク滴とマ
ゼンタインクについて吐出口#36からのインク滴によ
って形成されていることを、図30Dは、1画素が、シ
アンインクについて吐出に#4および#100からのイ
ンク滴とマゼンタインクについて吐出口#4からのイン
ク滴によって形成されていることをそれぞれ表してい
る。
【0125】ところで、2つのシアンインク滴と1つの
マゼンタインク滴とで1画素を形成する場合、本来であ
れば図26に示す16通りの着弾パターンが考えられ
る。しかし、図29に示した構成によれば、各画素の形
成において、いずれのインクの場合にも最初に吐出口割
当てが行われる走査回、すなわち最初に割当てられる吐
出口が同じで、かつその後は吐出口がシーケンシャルに
用いられる。このため、形成される着弾パターンは、常
に図30A〜30Dに示す4通りのいずれかとなる。例
えば、その形成にかかる画素で最初に用いられる吐出口
が#36であれば、画素パターンは図30Cに示す着弾
状態になる。
【0126】このように、例えば2つのシアンインク滴
と1つのマゼンタインク滴で画素を形成する場合、常に
図30A〜30Dに示すいずれかの着弾パターンとなる
ため、可能な着弾パターンを少なくすることができ、こ
れにより、パターンの違いによる発色の差を小さなもの
とすることができる。
【0127】このことは、1画素がどのような種類およ
び数のインクの組合せによる構成であろうとも妥当する
ことであることは図29に示す構成から明らかであり、
従って同じ種類および数のインクの組合せによる画素
は、常に発色の差が極めて小さい色が発現される。
【0128】なお、図29においてMAX検出215で
検出した最大値に1画素前の最大値を加えてMAX検出
215の出力としてメモリアドレスコントローラ216
に与えても、図30A〜30Dに示す画素パターンのい
ずれかが現れる。すなわち、常に画素を形成するインク
の種類および数が同じである場合、常に同じ色が発現さ
れて所望の画像を得ることができる。
【0129】上記実施例4は、画像全体あるいは画像に
おいてある大きさを有する部分が1つの色である場合、
特に有効なものとなる。
【0130】例えば、淡いブルーを画像全体あるいは上
述のある大きさを有する部分に記録しようとする場合、
上述したように、各画素はシアンインク滴2個とマゼン
タインク滴1個によって形成される。この際、上記実施
例4によれば各画素の着弾パターンは図30A〜30D
のいずれかとなるはずであるが、1つの色の画素、すな
わち、シアンインク滴2個およびマゼンタインク滴1個
によって形成される画素が連続する場合、図29に示す
MAX検出215が検出する最大値は常に2となる。こ
の結果、各画素を形成する上で各色インクを吐出するた
めに最初に割当てられる吐出口は同一の#36のものと
なり、各画素は全て図30Cに示す着弾パターンとな
る。
【0131】また、図29においてMAX検出215で
検出した最大値に1画素前の最大値を加えてMAX検出
215の出力としてメモリアドレスコントローラ216
に与える場合には、図30Aと図30Cに示す着弾パタ
ーンが交互に出現し画像全体的に見ると同じ色の発現が
得られる。
【0132】このように、同じ色を記録する場合は、画
素間の発色の差が全く無くなり、極めて高品位な画像を
記録することができる。
【0133】実施例4A 図31は本発明の実施例4Aにかかる図であり、図29
と同様の構成を示すブロック図であり、同図に示す構成
は、図29で示した実施例4と同様シアン,マゼンタ,
イエローおよびブラックの各インクを吐出する4つの記
録ヘッドの各吐出口に対する吐出または非吐出を決める
ためのものである。図31において図29と同一の機能
のものには同一の番号を付してその説明は省略する。な
お、本例では各マルチスキャンはカウンタを有していな
い。
【0134】図31において、315は、0から3の値
をランダムに発生する乱数発生器であり、図29のMA
X検出215と同様メモリアドレスコントローラ216
に0から3の値のいずれかをランダムに出力する。メモ
リアドレスコントローラ216は、乱数発生器315か
らの0〜3のいずれかの値に応じてそれぞれ吐出口#1
00,#68,#36,#4のいずれかのアドレスを各
ノズルメモリ212C,212M,212Yおよび21
2Kにおいて選択する。
【0135】この構成によれば、図30A〜30Dに示
す各着弾パターンが画像上でランダムに現れる。このた
め、実施例3と同様、常に画素を形成するインクの種類
および数の組合せが同じである場合、発色の差の小さい
色が発現され所望の画像を得ることができる。また、こ
のような構成におても同様に吐出口がほぼ同一回使用さ
れ1つの吐出口が集中されて使用されることがないとい
う利点がある。
【0136】ところで、上記実施例4および4Aでは、
各色のインク滴の着弾の順序は各色インクの記録ヘッド
の機械的な配列によって決まるものであるが、その配列
は本来画像の色目や再現性によって決められるもので、
本発明においては、その配列の順序についてはどのよう
なものでも効果は同じである。
【0137】また、実施例4および4Aは、各インクに
ついて異なる吐出口から吐出される複数のインク滴によ
って1つの画素を形成する際、複数回の走査を行って吐
出口を異なるものとした。しかし、本発明は、このよう
な構成にのみ適用されるばかりか、例えば、吐出口配列
において連続する複数の吐出口から吐出される複数のイ
ンク滴によって1つの画素が形成される構成にも適用す
ることが可能である。
【0138】図32は図17の画像を形成するためのブ
ロック図であり、1701はメモリ115からのデータ
を記録ヘッドの各走査でどのデータを出力するかを決め
るデータセレクト回路であり、その詳細は図33に示し
てある。図33において1801はフリップフロップで
1802はインバータで、1803はアンドゲートであ
る。また、図34はデータセレクト回路1701(図3
3)の各点でのタイミングをあらわしている。図35は
本実施例により記録される画像が2回の記録ヘッドの走
査のいずれかで画像形成されるかを表わした図である。
【0139】以下順に説明する。図32において、デー
タセレクト回路1701はメモリ115のデータを各記
録ヘッドの走査において出力121にどのようにデータ
を転送するかを決めるものであり、図33がその回路図
である。
【0140】図34中(B),(C1),(C2),
(D1),(D2)は図33中のタイミングを表す信号
の点B,C1,C2,D1,D2を表したものである。
図35Aは図13に示す走査401Aで記録されるデー
タを表しており、図35Bは図13に示す走査401B
で記録されるデータを表している。
【0141】上記構成において、図32において擬似中
間長所1201からの出力Mxyは0または1でありメ
モリ115に各画素に対応した位置に結果が記録され
る。すなわち、図17がメモリ115の記録データその
ものを示している。このデータはノズル#1〜64また
はノズル#65〜128のいずれかに割り当てられなけ
ればならない。本実施例では例としてノズル#61〜6
4およびノズル#125〜128について図13に示す
走査401Aまたは走査401Bのいずれに割り当てら
れるかを示す。すなわち、ノズル#1〜60およびノズ
ル#652〜124までについては省略してある。初め
に、走査401Aにおいてメモリ115から全てのデー
タが読み出されデータセレクト回路1701に出力され
る。データセレクト回路1701ではノズル#125〜
128までにあてはめるべきデータを作り出力に送る。
また、次の走査401Bでは同様にメモリ115から全
てのデータが読み出されデータセレクト回路1701に
出力される。データセレクト回路1701ではノズル#
61〜64までにあてはめるべきデータを作り出力に送
る。
【0142】次に、図33および図34においてデータ
セレクト回路1701における処理を説明する。34中
(A)は転送クロックであり、このクロックによりメモ
リ115の内容が順次読み出され図33中で示される回
路に各画素のデータが供給され、データセレクト回路か
ら処理されたデータが記録ヘッドに転送される。図34
中(B)はメモリ115から読み出されたデータで図1
7のものと一致している。そしてこのデータはアンドゲ
ートの一方に入力される。また反転されフリップフロッ
プのCKに入力される。
【0143】
【外2】
【0144】に接続されているためにすなわちメモリ1
15のデータによってフリップフロップの出力データD
は反転する。図34中(C1)および(C2)はフリッ
プフロップの出力Qであり、(C1)は初めに401A
の走査が始まる前にCPU(不図示)などにより1に設
定されており、(C2)は同様に走査401Bの初めに
0に設定されている。また、図示されていない他の画素
は説明の便宜上すべて0であり(C1)および(C2)
の点線で省略してある部分ではその状態が保持されてい
る。これら(C1)および(C2)の出力信号はアンド
ゲートの他方に入力される。図34中(D1)および図
34中(D2)はデータセレクト回路1701の出力で
あり、(D1)はメモリ115からのデータ(B)と
(C1)とのアンド出力であり、また、(D2)はメモ
リ115からのデータ(B)と(C2)とのアンド出力
である。上記構成のデータセレクト回路1701の出力
を図化したものが図35であり、図35Aは走査401
Aで吐出するデータを表しており、図35Bは走査40
1Bで吐出するデータを表している。
【0145】以上説明したように本実施例では、記録ヘ
ッドのノズル列方向に画像データにより使用ノズルを決
定していくように構成することにより、メモリ容量が1
/2で済みかつハードウエアも大幅に削減できる。
【0146】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0147】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0148】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0149】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0150】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0151】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0152】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0153】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0154】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0155】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、複数の画素を形成するために用いられる吐出
口のうち最初に割当てられる吐出口が画素毎に異なり、
かつ、それぞれの画素では使用される吐出口が所定の順
序で割当てられるため、複数の画素を形成する場合に、
上記複数の吐出口の使用頻度を均一化することができ
る。
【0156】また、画素が異なった種類のインクがそれ
ぞれ吐出されて形成される場合、少なくともこれら互い
に種類の異なるインクは画素の同一部分に吐出される。
これにより、画素を形成し得るその種類および数が等し
いインクの組合わせによる画素パターンを少なくするこ
とができるため、パターンの違いによる発色の差を小さ
くすることが可能となる。
【0157】このように本発明によれば、偏った吐出口
の使用を防止して複記録ヘッドの寿命を向上させること
ができるとともに、良好な画像の記録が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で用いられる1つの画素を異な
る吐出口からそれぞれ異なる走査時に吐出される複数の
インク滴により形成する方式を説明するための模式図で
ある。
【図2】上記方式を用いた記録方式の一例における各画
素とその形成に用いられる吐出口との対応を示す模式図
である。
【図3】本発明の一実施例に用いることができるインク
ジェット記録装置の要部を示す概略斜視図である。
【図4】上記装置の制御構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施例の画素信号処理及び駆動データ
割当てのための構成を示すブロック図である。
【図6】上記実施例の誤差拡散処理に用いられる拡散マ
トリックスを示す模式図である。
【図7】上記実施例の処理手順を示すフローチャートで
ある。
【図8】上記実施例における入力濃度データと液滴数の
関係を表した線図である。
【図9】本発明の実施例1の処理手順を示すフローチャ
ートである。
【図10】本発明の実施例1Aの画像信号処理のための
構成を示すブロック図である。
【図11】上記構成による駆動データ設定の処理手順を
示すフローチャートである。
【図12】上記処理による各画素の駆動データ設定の結
果の一例を示す模式図である。
【図13】本発明の実施例1Bに用いられる画素形成方
式を示す模式図である。
【図14】上記実施例にかかる各吐出口に対する駆動デ
ータ設定のための構成を示すブロック図である。
【図15】図14に示す構成による駆動データ設定処理
手順を示すフローチャートである。
【図16】図15に示す処理による各画素の駆動データ
設定の結果の一例を示す模式図である。
【図17】本発明の実施例2にかかるフレームメモリ1
00Mのデータを示す模式図である。
【図18】(A),(B),(C)および(D)は、そ
れぞれ実施例2にかかる駆動データRAM110Mのデ
ータを示す模式図である。
【図19】上記実施例2にかかる各吐出口に対する駆動
データ設定のための構成を示すブロック図である。
【図20】本発明の実施例3の画像信号処理および駆動
データ割当てのための構成を示すブロック図である。
【図21】実施例3の他の変形例の画像信号処理および
駆動データ割当てのための構成を示すブロック図であ
る。
【図22】実施例3の他の変形例の画像信号処理および
駆動データ割当てのための構成を示すブロック図であ
る。
【図23】図20に示された実施例1において画素を形
成するための液滴吐出回数,使用吐出口および記録ヘッ
ドの走査番号を示す説明図である。
【図24】図21に示された実施例1において画素を形
成するための液滴吐出回数,使用吐出口および記録ヘッ
ドの走査番号を示す説明図である。
【図25】図22に示された実施例1において画素を形
成するための液滴吐出回数,使用吐出口および記録ヘッ
ドの走査番号を示す説明図である。
【図26】カラー記録における画素インク着弾パターン
例を示す模式図である。
【図27】本発明の実施例4にかかるインクジェット記
録装置の概略斜視図である。
【図28】上記装置の制御構成を示すブロック図であ
る。
【図29】図28に示したドライバコントローラが有す
る構成の一実施例を示すブロック図である。
【図30】(A),(B),(C)および(D)は図2
9に示した構成による画素のインク着弾パターンの一例
を示す模式図である。
【図31】図28に示したドライバコントローラが有す
る他の実施例を示すブロック図である。
【図32】図17に示す画像にかかる画像処理構成を示
すブロック図である。
【図33】図32に示すデータセレクト回路の詳細を示
す回路図である。
【図34】図33に示す回路における信号のタイミング
チャートである。
【図35】(A)および(B)は、図13に示す記録で
用いられるデータを示し、(C)はその記録結果を示す
それぞれ模式図である。
【符号の説明】
1,401,801 記録ヘッド 100 メインコントローラ 100M フレームメモリ 102,104 モータ 102D,104D モータドライバ 110 ドライバコントローラ 110D ヘッドドライバ 110M 駆動データRAM 111 入力部 112 擬似中間調処理 113 カウンタ 114 ポインタ 115,116,117,118 メモリ(ノズルメモ
リ) 119 メモリセット 120 メモリリセット 121 出力部 123 位置信号発生器

Claims (44)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被記録媒体にインクを吐出して画素を形
    成し、複数の該画素の集合によって記録を行うインクジ
    ェット記録装置において、 複数の吐出口を有し、該複数の吐出口からインクを吐出
    するための記録ヘッドと、 駆動データに基づき前記記録ヘッドに吐出を行わせるた
    めの駆動手段と、 複数の異なる吐出口から吐出されるインクによって前記
    各画素を形成するよう当該複数の異なる吐出口のそれぞ
    れに前記駆動データを割当てるための手段であって、前
    記複数の画素のそれぞれで割当てられる吐出口を当該画
    素毎に異ならせるデータ設定手段と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記インクジェット記録装置は、前記記
    録ヘッドを当該記録のために走査させる走査手段を有
    し、前記割当てられる吐出口は当該駆動データに基づき
    それぞれ異なる走査でインクを吐出することを特徴とす
    る請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記データ設定手段は、当該複数の異な
    る吐出口に所定の順序で前記駆動データを割当てるため
    の手段であって、前記各画素のそれぞれで最初に割当て
    られる吐出口を当該画素毎に異ならせることを特徴とす
    る請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記最初に割当てられる吐出口は、前回
    のデータ設定にかかる画素で割当てられた吐出口の前記
    所定の順序における次の吐出口であることを特徴とする
    請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記所定の順序は、前記複数の異なる吐
    出口のシーケンシャルな順序であることを特徴とする請
    求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記所定の順序は、前記複数の異なる吐
    出口のシーケンシャルな順序であり、前記最初に割当て
    られる吐出口は前記被記録媒体上において前記画素が形
    成される位置に応じて定められることを特徴とする請求
    項4に記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記所定の順序は、前記複数の異なる吐
    出口のシーケンシャルな順序であり、前記最初に割当て
    られる吐出口は、ランダムに定められることを特徴とす
    る請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 被記録媒体にインクを吐出して画素を形
    成し、複数の該画素の集合によって、記録を行うインク
    ジェット記録装置において、 それぞれ複数の吐出口を有し、それぞれ該複数の吐出口
    から互いに異なる種類のインクを吐出するための複数の
    記録ヘッドと、 駆動データに基づき該複数の記録ヘッドそれぞれの前記
    複数の吐出口から当該インク吐出を行わせるための駆動
    手段と、 前記複数の記録ヘッドそれぞれの複数の吐出口からイン
    クを吐出し、同一種類のインクを吐出する部分を異なら
    せて前記画素を形成するための前記駆動データを当該複
    数の吐出口のそれぞれに割当てるための手段であって、
    前記複数の記録ヘッドそれぞれで当該画素の同一部分に
    吐出する吐出口に当該駆動データを最初に割当てるため
    の駆動データ設定手段と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記インクジェット記録装置は、前記複
    数の記録ヘッドを当該記録のために走査させる走査手段
    を有し、前記画素の形成において前記複数の記録ヘッド
    のそれぞれが前記同一種類のインクを吐出する部分を当
    該走査毎に異ならせたことを特徴とする請求項8に記載
    のインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 被記録媒体にインクを吐出して画素を
    形成し、複数の該画素の集合によって記録を行うインク
    ジェット記録装置において、 複数の吐出口を有し、該複数の吐出口からインクを吐出
    するための記録ヘッドと、 駆動データに基づき前記記録ヘッドに吐出を行わせるた
    めの駆動手段と、 前記複数の吐出口のいずれかから吐出されるインクによ
    って前記各画素を形成するよう当該複数の異なる吐出口
    のいずれかに前記駆動データを割当てるための手段であ
    って、前記複数の画素のそれぞれで割当てられる吐出口
    を当該画素毎に異ならせるデータ設定手段と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 前記インクジェット記録装置は、前記
    記録ヘッドを当該記録のために走査させる走査手段を有
    し、前記割当てられる吐出口は、当該駆動データに基づ
    きそれぞれ異なる走査でインクを吐出することを特徴と
    する請求項10に記載のインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記割当てられる吐出口は、前記記録
    ヘッドの走査方向において画素毎に異なることを特徴と
    する請求項11に記載のインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 前記割当てられる吐出口は、前記複数
    の吐出口の配列方向において画素毎に異なることを特徴
    とする請求項11に記載のインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 前記駆動データは階調データであり、
    前記各画素は前記複数の吐出口から吐出される1または
    複数のインク滴で形成されることを特徴とする請求項5
    に記載のインクジェット記録装置。
  15. 【請求項15】 前記記録ヘッドは熱エネルギーを利用
    してインクに気泡を生じさせ、該気泡の生成によってイ
    ンクを吐出することを特徴とする請求項1ないし14の
    いずれかに記載のインクジェット記録装置。
  16. 【請求項16】 被記録媒体にインクを吐出して画素を
    形成し、複数の該画素の集合によって記録を行うインク
    ジェット記録方法において、 複数の吐出口を有し、該複数の吐出口からインクを吐出
    するための記録ヘッドを用い、 複数の異なる吐出口のいずれかから吐出されるインクに
    よって前記各画素を形成するよう当該複数の異なる吐出
    口のいずれかに駆動データを割当てるためのステップで
    あって、前記複数の画素のそれぞれで割当てられる吐出
    口を当該画素毎に異ならせ、および当該割当てられた駆
    動データに基づき前記記録ヘッドに吐出を行わせて前記
    画素を形成する、 各ステップを有したことを特徴とするインクジェット記
    録方法。
  17. 【請求項17】 前記インクジェット記録方法は、前記
    記録ヘッドを当該記録のために走査させ、前記割当てら
    れる吐出口は当該駆動データに基づきそれぞれ異なる走
    査でインクを吐出することを特徴とする請求項16に記
    載のインクジェット記録方法。
  18. 【請求項18】 前記データ割当のためのステップは、
    当該複数の異なる吐出口に所定の順序で前記駆動データ
    を割当てるためのステップであって、前記各画素のそれ
    ぞれで最初に割当てられる吐出口を当該画素毎に異なら
    せることを特徴とする請求項17に記載のインクジェッ
    ト記録方法。
  19. 【請求項19】 前記最初に割当てられる吐出口は、前
    回のデータ設定にかかる画素で割当てられた吐出口の前
    記所定の順序における次の吐出口であることを特徴とす
    る請求項18に記載のインクジェット記録方法。
  20. 【請求項20】 前記所定の順序は、前記複数の異なる
    吐出口のシーケンシャルな順序であることを特徴とする
    請求項19に記載のインクジェット記録方法。
  21. 【請求項21】 前記所定の順序は、前記複数の異なる
    吐出口のシーケンシャルな順序であり、前記最初に割当
    てられる吐出口は当該画素の前記集合における位置に応
    じて定められることを特徴とする請求項18に記載のイ
    ンクジェット記録方法。
  22. 【請求項22】 前記所定の順序は、前記複数の異なる
    吐出口のシーケンシャルな順序であり、前記最初に割当
    てられる吐出口は、ランダムに定められることを特徴と
    する請求項18に記載のインクジェット記録方法。
  23. 【請求項23】 被記録媒体にインクを吐出して画素を
    形成し、複数の該画素の集合によって、記録を行うイン
    クジェット記録方法において、 それぞれ複数の吐出口を有し、それぞれ該複数の吐出口
    から互いに異なる種類のインクを吐出するための複数の
    記録ヘッドを用い、 前記複数の記録ヘッドそれぞれの複数の吐出口からイン
    クを吐出し、同一種類のインクを吐出する部分を異なら
    せて前記画素を形成するための駆動データを前記複数の
    吐出口のそれぞれに割当てるためのステップであって、
    前記複数の記録ヘッドそれぞれで当該画素の同一部分に
    吐出する吐出口に、当該駆動データを最初に割当てるた
    めの駆動データ設定を行い、および当該割当てられた駆
    動データに基づき前記複数の記録ヘッドそれぞれの複数
    の吐出口からインク吐出を行わせて前記画素を形成す
    る、 各ステップを有したことを特徴とするインクジェット記
    録方法。
  24. 【請求項24】 前記インクジェット記録方法は、前記
    複数の記録ヘッドを当該記録のために走査させ、前記画
    素の形成において前記複数の記録ヘッドのそれぞれが前
    記同一種類のインクを吐出する部分を当該走査毎に異な
    らせたことを特徴とする請求項23に記載のインクジェ
    ット記録方法。
  25. 【請求項25】 インクを吐出するための複数の吐出口
    を有する記録ヘッドが被記録媒体に対して相対的に走査
    しながら前記複数の吐出口から前記被記録媒体に向けて
    インクを吐出して、走査方向に延びる複数の画素からな
    る画素列を形成するインクジェット記録方法であって、 所定の前記画素列画素を形成するのに使用可能な複
    数の吐出口を選択するための選択工程と、 前記所定の画素列の第1の画素を形成するのに使用され
    る吐出口を、前記選択された複数の吐出口から当該第1
    の画素に対応する吐出データに応じて決定し、前記所定
    画素列の第2の画素を形成するのに使用される吐出口
    を、前記選択された複数の吐出口からこれ以前に使用が
    決定された吐出口および当該第2の画素に対応する吐出
    データに応じて決定するための決定工程とを備え、 前記決定工程では、前記所定の画素列を形成するのに使
    用される吐出口の使用頻度が均一化するように、使用す
    る吐出口を決定する ことを特徴とするインクジェット記
    録方法。
  26. 【請求項26】 前記吐出データは階調データであ
    り、前記所定の画素列画素は複数の吐出口から吐出
    される1または複数のインクで形成されることを特徴
    とする請求項25に記載のインクジェット記録方法。
  27. 【請求項27】 前記第2の画素を形成するのに使用さ
    れる吐出口は、前記選択された複数の吐出口から所定の
    順序で決定されることを特徴とする請求項25または2
    6に記載のインクジェット記録方法。
  28. 【請求項28】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利
    用してインクに気泡を生じさせ、該気泡の生成によって
    インクを吐出することを特徴とする請求項16〜27の
    いずれかに記載のインクジェット記録方法。
  29. 【請求項29】 複数のインク吐出口を有する記録ヘッ
    ドが被記録媒体に対して相対的に走査しながら前記複数
    のインク吐出口から前記被記録媒体に向けてインクを吐
    出して、走査方向に1列に延びる複数の画素からなる画
    素列を形成するためのインクジェット記録方法であって
    異なる前記インク吐出口により前記画素列の複数の画素
    を形成するための形成工程を備え、 前記画素列の複数の画素を形成するために使用される前
    記異なるインク吐出口の使用頻度が均一化するように、
    前記形成工程において使用されるインク吐出口を決定す
    ることを特徴とするインクジェット記録方法。
  30. 【請求項30】 複数のインク吐出口を有する記録ヘッ
    ドを用い、該記録ヘッドが被記録媒体に対して相対的に
    走査しながら前記複数のインク吐出口から前記被記録媒
    体に向けてインクを吐出して、走査方向に1列に延びる
    複数の画素からなる画素列を形成するためのインクジェ
    ット記録装置であって、 異なる前記インク吐出口により前記画素列の複数の画素
    を形成するに際し、前記画素列の複数の画素を形成する
    ために使用される前記異なるインク吐出口の使用頻度が
    均一化するように、前記画素列の形成において使用され
    るインク吐出口を決定する決定手段を備えることを特徴
    とするインクジェット記録装置。
  31. 【請求項31】 複数のインク吐出口を有する記録ヘッ
    ドが被記録媒体に対して相対的に走査しながら前記複数
    のインク吐出口から前記被記録媒体に向けてインクを吐
    出して、走査方向に1列に延びる複数の画素からなる画
    素列を有する画像の濃度ムラを低減するためのムラ低減
    方法であって、 異なる前記インク吐出口により前記画素列の複数の画素
    を形成するための形成工程を備え、 前記画素列の複数の画素を形成するために使用される前
    記異なるインク吐出口の使用頻度が均一化するように、
    前記形成工程において使用されるインク吐出口を決定す
    ることを特徴とする画像の濃度ムラ低減方法。
  32. 【請求項32】 複数のインク吐出口を有する記録ヘッ
    ドが被記録媒体に対して相対的に走査しながら、異なる
    前記インク吐出口から前記被記録媒体に向けてインクを
    吐出して、走査方向に1列に延びる複数の画素からなる
    画素列を有する画像を記録するに際し、前記異なるイン
    ク吐出口を略均一に用いる方法であって、 前記異なるインク吐出口により前記画素列の複数の画素
    を形成するための形成工程を備え、 前記画素列の複数の画素を形成するために使用される前
    記異なるインク吐出口の使用頻度が均一化するように、
    前記形成工程において使用されるインク吐出口を決定す
    ることを特徴とする、異なるインク吐出口を略均一に用
    いる方法。
  33. 【請求項33】 複数のインク吐出口を有する記録ヘッ
    ドが被記録媒体に対して相対的に走査しながら前記複数
    のインク吐出口から前記被記録媒体に向けてインクを吐
    出して、走査方向に1列に延びる複数の画素からなる画
    素列を形成するためのインクジェット記録方法であっ
    て、 前記画素列を形成するときの前記複数のインク吐出口の
    使用頻度が均一化するように、前記画素列のうちの1つ
    の画素を形成するのに使用される前記1つのインク吐出
    口を選択する選択工程と、 前記選択された1つのインク吐出口により前記1つの画
    素を形成する形成工程とを備え、 前記選択工程では、前記画素列を形成するのに使用され
    る前記インク吐出口が各画素間で異なるように前記イン
    ク吐出口の選択を行うことを特徴とするインクジェット
    記録方法。
  34. 【請求項34】 複数のインク吐出口を有する記録ヘッ
    ドを用い、該記録ヘッドが被記録媒体に対して相対的に
    走査しながら前記複数のインク吐出口から前記被記録媒
    体に向けてインクを吐出して、走査方向に1列に延びる
    複数の画素からなる画素列を形成するためのインクジェ
    ット記録装置であって、 前記画素列を形成するときの前記複数のインク吐出口の
    使用頻度が均一化するように、前記画素列のうちの1つ
    の画素を形成するのに使用される前記1つのインク吐出
    口を選択する選択手段と、 前記選択された1つのインク吐出口により前記1つの画
    素を形成する形成手段とを備え、 前記選択手段は、前記画素列を形成するのに使用される
    前記インク吐出口が各画素間で異なるように前記インク
    吐出口の選択を行うことを特徴とするインクジェット記
    録装置。
  35. 【請求項35】 複数のインク吐出口を有する記録ヘッ
    ドが被記録媒体に対して相対的に走査しながら前記複数
    のインク吐出口から前記被記録媒体に向けてインクを吐
    出して走査方向に1列に延びる複数の画素からなる画素
    列を形成するに際し、異なる前記インク吐出口により前
    記画素列が形成されるように前記画素列の形成において
    使用されるインク吐出口を決定する装置であって、 前記画素列の複数の画素を形成するために使用される前
    記異なるインク吐出口の使用頻度が均一化するように、
    前記画素列の形成において使用されるインク吐出口を決
    定する決定手段を有することを特徴とするインク吐出口
    の決定装置。
  36. 【請求項36】 複数のインク吐出口を有する記録ヘッ
    ドが被記録媒体に対して相対的に走査しながら前記複数
    のインク吐出口から前記被記録媒体に向けてインクを吐
    出して走査方向に1列に延びる複数の画素からなる画素
    列を形成するに際し、異なる前記インク吐出口により前
    記画素列が形成されるように前記画素列の形成において
    使用されるインク吐出口を決定する方法であって、 前記画素列の複数の画素を形成するために使用される前
    記異なるインク吐出口の使用頻度が均一化するように、
    前記画素列の形成において使用されるインク吐出口を決
    定する決定工程を有することを特徴とするインク吐出口
    の決定方法。
  37. 【請求項37】前記画素列は、前記異なるインク吐出口
    がそれぞれ異なる走査でインクを吐出することにより形
    成されることを特徴とする請求項29に記載のインクジ
    ェット記録方法。
  38. 【請求項38】前記画素列は、前記異なるインク吐出口
    がそれぞれ異なる走査でインクを吐出することにより形
    成されることを特徴とする請求項30に記載のインクジ
    ェット記録装置。
  39. 【請求項39】前記画素列は、前記異なるインク吐出口
    がそれぞれ異なる走査でインクを吐出することにより形
    成されることを特徴とする請求項31に記載の画像の濃
    度ムラ低減方法。
  40. 【請求項40】前記画素列は、前記異なるインク吐出口
    がそれぞれ異なる走査でインクを吐出することにより形
    成されることを特徴とする請求項32に記載の異なるイ
    ンク吐出口を略均一に用いる方法。
  41. 【請求項41】前記画素列は、前記異なるインク吐出口
    がそれぞれ異なる走査でインクを吐出することにより形
    成されることを特徴とする請求項33に記載のインクジ
    ェット記録方法。
  42. 【請求項42】前記画素列は、前記異なるインク吐出口
    がそれぞれ異なる走査でインクを吐出することにより形
    成されることを特徴とする請求項34に記載のインクジ
    ェット記録装置。
  43. 【請求項43】前記決定手段は、前記異なるインク吐出
    口がそれぞれ異なる走査でインクを吐出することにより
    前記画素列が形成されるように、前記画素列の形成にお
    いて使用されるインク吐出口を決定することを特徴とす
    る請求項35に記載のインク吐出口の決定装置。
  44. 【請求項44】前記決定工程では、前記異なるインク吐
    出口がそれぞれ異なる走査でインクを吐出することによ
    り前記画素列が形成されるように、前記画素列の形成に
    おいて使用されるインク吐出口を決定することを特徴と
    する請求項36に記載のインク吐出口の決定方法。
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