JP2003094693A - 印刷装置および記録媒体 - Google Patents

印刷装置および記録媒体

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JP2003094693A
JP2003094693A JP2002202108A JP2002202108A JP2003094693A JP 2003094693 A JP2003094693 A JP 2003094693A JP 2002202108 A JP2002202108 A JP 2002202108A JP 2002202108 A JP2002202108 A JP 2002202108A JP 2003094693 A JP2003094693 A JP 2003094693A
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Japan
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dots
dot
printing
recording rate
specific
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JP2002202108A
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English (en)
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Koichi Otsuki
幸一 大槻
Seshin Shu
世辛 周
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 径の異なるドットを形成可能なプリンタにお
いて、小径のドットを形成した場合にバンディングが生
じることがあった。 【解決手段】 大ドットと小ドットとを形成可能な多値
プリンタにおいて、両者の記録率と階調値との関係を予
めROMに記憶し、該関係に基づいて多値化を行う。小
ドットのみが形成される場合には、記録率がある上限値
よりも高くなるとバンディングを生じるため、小ドット
の記録率がかかる上限値を超えるような領域では大ドッ
トを混在させて記録する。また、かかる上限値は印刷媒
体その他の印刷条件に応じて異なるため、印刷条件ごと
にドットの記録率を設定する。こうすることにより、バ
ンディングを生じない範囲で小ドットを有効に用いて高
画質な印刷を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク量の異なる
ドットを形成可能なノズルを備えたヘッドにより画像を
印刷する印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンピュータの出力装置とし
て、ヘッドに備えられた複数のノズルから吐出される数
色のインクによりドットを形成して画像を記録するイン
クジェットプリンタが提案されており、コンピュータ等
が処理した画像を多色多階調で印刷するのに広く用いら
れている。かかるプリンタでは、通常、各画素ごとには
ドットのオン・オフの2階調しか採り得ない。従って、
原画像データの有する階調をドットの分散性により表現
するための画像処理、いわゆるハーフトーン処理を施し
た上で画像を印刷する。
【0003】近年では、階調表現を豊かにするために、
各ドットごとにオン・オフの2値以上の階調表現を可能
としたインクジェットプリンタ、いわゆる多値プリンタ
が提案されている。例えば、インク量やインク濃度を変
化させることにより各ドットごとに3種類以上の濃度を
表現可能としたプリンタや各画素ごとに複数のドットを
重ねて形成することにより多階調を表現可能としたプリ
ンタである。かかるプリンタであっても各画素単位では
原画像データの有する階調を十分表現し得ないため、ハ
ーフトーン処理が必要となる。
【0004】このような多値プリンタでは、ハーフトー
ン処理をする際に、画像データの階調値に応じて、各種
類のドットをどのような記録率で用いるかが課題とな
る。従来は、階調値の変化を適切に表現しつつ、階調値
の変化に応じて、印刷された画像の粒状感などが滑らか
に変化するように各ドットの記録率が設定されていた。
特に、粒状感を良好にするという観点から、インク量の
小さいドットが多用される傾向にあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、インク量を可
変とした多値プリンタでは、ドットの記録ピッチと略同
一の径を有するドット(以下、特定ドットという)が多
数記録された場合は、以下に示す理由によりいわゆるバ
ンディングが生じやすいことが見いだされた。
【0006】所定の画像領域に特定ドットのみが記録さ
れた様子を図23に示す。図23中の左側に示した四角
は、ノズルを5つ備えたヘッドを意味している。図23
中の右側に示した「○」がそれぞれドットを示してい
る。また、図23中の右側において、ハッチングを施し
た四角は、一つの画素を意味している。全領域を埋め尽
くすことができるように、特定ドットの径は画素の一
辺、即ちドットの記録ピッチに対し略同一と呼べる範囲
で若干大きい値となっている。各画素の図23は最も理
想的な位置にドットが形成された場合を示している。こ
の場合には、ドットの形成により所定の領域内を一様に
埋め尽くすことができている。
【0007】インクジェットプリンタの場合、各ノズル
ごとにインクの吐出特性は異なっているのが通常であ
り、ドットの形成位置にずれが生じることが多い。ドッ
トの形成位置にずれが生じた場合のドットの様子を図2
4に示す。図24では、上から1番目と2番目のノズル
についてインクの吐出方向が曲がっており、ドットの形
成位置がずれている。図示する通り、ドットの形成位置
にずれが生じた結果、印刷された画像には濃淡のムラ、
いわゆるバンディングが生じる。極端な場合には、ドッ
ト間の隙間、いわゆる白抜けが生じることもある。
【0008】図25は、特定ドットよりも面積の大きい
ドットについて、ドットの形成位置のずれが生じた場合
のドットの様子を示している。図中の記号の意味は、図
23および図24と同じである。なお、図25では、ド
ットの重なりが多いため、図中での判別を容易にするた
めに、実線と破線の2種類でドットを示した。両者の使
い分けには特別な意図はない。図23との比較から明ら
かな通り、図25に示したドットは、画素の一辺、即ち
ドットの記録ピッチよりも大きな径を有している。この
結果、隣接するドット同士の重複部分が大きくなってい
る。従って、ドットの形成位置のずれにより生じる濃淡
のムラは図24の場合に比較して目立たない。以上で説
明した通り、ドット径が記録ピッチに略同一となる特定
ドットでは、ドットの形成位置のわずかのずれによって
バンディングが非常に目立ちやすくなるのである。一般
に多値プリンタは、階調表現を豊かにし、高画質な印刷
を可能にすることを意図したものであるから、かかるバ
ンディングの発生による画質の低下は看過することがで
きない。
【0009】ここでは、主走査方向に発生する筋状の濃
淡ムラが発生する場合を例示した。印刷用紙が主走査方
向に波打っている場合には各ラスタ上でヘッドと印刷用
紙との距離が変動するため、ドットの形成位置が主走査
方向にずれて粗密が生じ、副走査方向にのびる濃淡ムラ
が発生する場合もある。この発明は、上述の課題を解決
するためになされたものであり、多値プリンタにおい
て、特定ドットの記録に起因する濃淡ムラを低減して、
高画質な印刷を可能とする技術を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明は、
次の構成を採用した。本発明の印刷装置は、径の異なる
2種類以上のドットを形成可能なノズルを有するヘッド
を備え、指定された印刷条件および画像データの階調値
に応じて前記いずれのドットを形成するかを判定した上
で、前記ヘッドにより該判定結果に応じたドットを形成
して印刷媒体上に画像を印刷可能な印刷装置であって、
印刷条件ごとに前記各ドットの記録率と前記階調値との
対応関係を記憶する記憶手段と、該記憶された記録率に
基づいて特定ドットを形成するか否かを判定する判定手
段とを備え、前記対応関係は、前記2種類以上のドット
のうち、単独で所定の階調値を表現し得る一の特定ドッ
トについて、該特定ドットよりも一段階径の大きいドッ
トの記録率が有意の値となる下限の階調値における記録
率が、前記印刷条件に応じて異なる値に設定されている
ことを要旨とする。
【0011】特に、前記特定ドットは、印刷時のドット
のピッチと略同一の径からなるドットであることが望ま
しい。また、前記上限値は、筋状の濃淡ムラの発生しや
すさに基づいて設定されていることが望ましい。
【0012】上記印刷装置の作用および効果を説明する
前に、特定ドットの記録率とバンディングとの関係につ
いて説明する。特定ドットを記録した場合にバンディン
グが生じやすいことは図24を用いて既に説明した。バ
ンディングの生じやすさは、以下に示す通り、特定ドッ
トの記録率によっても変化する。
【0013】図15に特定ドットが記録された様子を示
す。図中の「○」が特定ドットを示している。図15は
記録率が比較的低い状態を示すものであり、ドットが形
成されない画素も多数存在している。また、図24と同
様、ドットの形成位置にずれが生じている。しかし、図
15では、ドットが形成されない画素の存在による隙間
B2があることにより、ドットの形成位置により生じる
隙間B1が比較的目立たない。つまり、特定ドットの記
録率が低い場合は、バンディングが比較的目立ちにくい
ことが分かる。これに対し、図15よりも特定ドットの
記録率を若干増加した場合のドットの様子を図16に示
す。図中のハッチングを施したドットが図15に対し新
たに形成されたドットである。このときは、ドットの形
成位置のずれに伴うバンディングB1が比較的視認され
やすくなる。
【0014】発明者は、バンディングの生じやすさは、
特定ドットの記録率と関係がある点に着目して本発明を
完成した。特定ドットは比較的径の小さいドットであり
視認されにくいから、印刷された画像の粒状感という観
点からは多く使用することが好ましいドットである。し
かし、上述の通り、バンディングを生じることなく特定
ドットを記録しようとすれば、その記録率には上限が存
在する。該上限値を超えてさらに特定ドットを記録する
ためには、特定ドットよりも径の大きいドットを有意の
値で混在させて記録する必要がある。こうした上限値
は、印刷条件によって異なる。従って、印刷条件ごとに
特定ドットの記録率を変更することにより、印刷条件に
応じてバンディングの軽減を図ることができる。
【0015】印刷媒体が主走査方向に波打っている場合
には、各ラスタ上でドットの形成位置に粗密が生じる結
果、副走査方向に伸びる濃淡ムラが生じることがある。
バンディングが視認されやすいのと同様の理由により、
特定ドットでは、かかる濃淡ムラも視認されやすい。上
記構成の印刷装置によれば、主走査方向および副走査方
向いずれの方向についても筋状の濃淡ムラを軽減するこ
とができる。なお、ここでは、画素と同程度の径を有す
るドットを特定ドットとする場合を例にとって説明し
た。実際には、種々のドットを特定ドットとすることが
でき、例えば所定の階調値において単独で記録されるド
ットを特定ドットとすることができる。
【0016】前述の上限値は、濃淡ムラの発生しやすさ
に基づいて設定することが望ましい。濃淡ムラの発生し
やすさに基づいて設定とは、視認されやすい濃淡ムラを
生じないように設定ということを意味している。また、
この上限値は、種々の印刷条件によっても異なる値とな
るため、それぞれの印刷条件ごとに設定される値とな
る。
【0017】以上の作用により、本発明の印刷装置によ
れば、印刷条件を種々変更しても、特定ドットの記録に
際し、顕著な濃淡ムラを生じることがない。また、印刷
条件に応じて特定ドットの記録率を設定することによ
り、各印刷条件に応じて濃淡ムラを生じない範囲で許容
される最大の記録率で特定ドットの記録を行うことも可
能である。このように設定すれば、各印刷条件に応じ
て、印刷結果の粒状感を良好な状態に保ちつつ、濃淡ム
ラの発生を回避して、画質を向上させることができる。
【0018】上記発明では、印刷条件ごとに特定ドット
の記録率を設定している。これは、種々変更可能な全て
の印刷条件に対して、異なる記録率を設定することを意
味するものではない。それぞれの印刷条件に対して、特
定ドットの記録率を、濃淡ムラの発生という観点から好
ましい値に設定するのであって、一部の印刷条件で同じ
記録率が設定されることを妨げるものではない。
【0019】また、上記発明における「有意の記録率」
とは、特定ドットよりも径の大きいドットの記録が、特
定ドットの記録により生じる濃淡ムラに影響を与える程
度の記録率という意味である。
【0020】なお、インクを吐出して形成されたドット
は必ずしも真円になるとは限らない。本明細書では、楕
円形などの真円以外の形状でドットが形成された場合、
その平均的な径をドット径として扱うものとする。より
厳密に定義すれば、ある量のインクを吐出して形成され
たドットの面積と等しい面積を有する真円の等価ドット
を想定し、該等価ドットの径をドット径として扱うもの
とする。
【0021】上記印刷装置において、前記印刷条件は、
前記印刷媒体上に所定のインク量で形成されたドットの
径であり、該ドットの径が大きくなるにつれて、前記特
定ドットの記録率が増加するものとすることができる。
【0022】一般に印刷媒体が変われば、そのインク吸
収量の差に基づくにじみなどの要因により、同じインク
量であっても形成される特定ドットの径は変化する。ド
ットの径が大きくなれば、隣接するドット間の重なりが
大きくなるから、ドットの形成位置のずれによる濃淡ム
ラは目立ちにくくなる。この結果、所定のインク量で形
成されたドットの径が大きい印刷媒体ほど、濃淡ムラを
生じることなく形成することができる特定ドットの記録
率は増加する。上記印刷装置は、かかる作用に基づいて
特定ドットの記録率を設定しており、所定のインク量で
形成されたドットの径に応じて、濃淡ムラを生じない適
切な記録率で特定ドットを形成することができ、高画質
な印刷を実現できる。なお、所定のインク量とは、印刷
媒体間の比較時に統一して用いられるインク量であれば
よく。例えば、特定ドットの形成に使用されるインク量
を所定のインク量とすることができる。
【0023】所定のインク量で形成されたドットの径
は、基本的には印刷媒体のインク吸収量と相関をもって
変化する。この相関は必ずしも線形の関係とは限らない
が、この相関に基づいて特定ドットの記録率を印刷媒体
のインク吸収量に応じて設定することも可能である。従
って、上記印刷装置では、所定のインク量で形成された
ドットの径に代えて印刷媒体のインク吸収量を用いるも
のとすることもできる。
【0024】また、前記ヘッドにより前記印刷媒体上の
一方向に並ぶドット列たるラスタを複数回に分割して形
成するとともに、各ラスタの形成が異なるノズルにより
実現されるように前記印刷媒体を前記ヘッドに対して前
記ラスタの方向と交差する方向に相対的に移動する副走
査を行う手段を備え、前記印刷条件は、前記ラスタを形
成する分割数であり、該分割数が増加するにつれて、前
記特定ドットの記録率が増加するものとすることもでき
る。
【0025】上記印刷装置は、各ラスタを複数回に分割
し、それぞれ異なるノズルによって形成することができ
る。ラスタを異なるノズルで形成すれば、それぞれのノ
ズルの特性に応じて、該ラスタ上の各ドットは形成位置
のずれ方に差違が生じる。この結果、ドットの形成位置
のずれに起因する濃淡ムラは目立ちにくくなる。かかる
効果は、ラスタを分割して形成する場合の一般的な効果
であり、分割数が増加するほど、濃淡ムラはより目立ち
にくくなる傾向にある。
【0026】従って、ラスタを形成する際の分割数が増
大するほど、濃淡ムラを生じることなく形成することが
できる特定ドットの記録率は増加する。上記印刷装置
は、かかる作用に基づいて特定ドットの記録率を設定し
ており、ラスタの分割数に応じて、濃淡ムラを生じない
適切な記録率で特定ドットを形成することができ、高画
質な印刷を実現できる。
【0027】また、本発明の第1の印刷装置において、
前記印刷条件は、印刷時の解像度であり、該解像度が増
加するにつれて、前記特定ドットの記録率が増加するも
のとすることもできる。
【0028】印刷時の解像度とは、ドットを形成可能な
位置、即ち画素の単位面積当たりの数をいう。印刷解像
度が低い場合には、特定ドットが記録される位置は比較
的限られた自由度の低い状態になっている。印刷解像度
が高くなれば、特定ドットが記録される位置の自由度が
高くなる。特定ドットが記録される位置の自由度が比較
的低い場合のドットの記録例を図20に示す。図中の
「●」が特定ドットである。また、図中の破線で示した
マスが画素の配列を示している。解像度が高い場合のド
ットの記録例を図21に示す。図21は、図20に対
し、横方向に倍の画素を有している例である。
【0029】解像度が低い場合には、ドットの記録位置
が限定されることにより、隣接するドットの位置関係も
比較的限定される。この結果、図20に示すように例え
ば、ドットが規則的に並ぶ部分や、上下方向にドットが
対向する部分などが生じやすい。これらの部分は、それ
ぞれ濃淡ムラを目立ちやすくする。一方、解像度が高い
場合には、ドットの記録位置の自由度が高いため、ドッ
トが規則的に並ぶ部分などが生じにくく、濃淡ムラが生
じにくい。
【0030】従って、解像度が高いほど、濃淡ムラを生
じることなく形成することができる特定ドットの記録率
は増加する。上記印刷装置は、かかる作用に基づいて特
定ドットの記録率を設定しており、解像度に応じて、濃
淡ムラを生じない適切な記録率で特定ドットを形成する
ことができ、高画質な印刷を実現できる。
【0031】本発明の第1の印刷装置において、径の異
なる2種類以上のドットを同一色相につき濃度の異なる
インクでそれぞれ形成可能なノズルを有するヘッドを備
える場合には、前記特定ドットの記録率は、濃度の異な
るインクごとに設定されているものとすることもでき
る。
【0032】こうすれば、各濃度のインクごとに濃淡ム
ラを生じない範囲で適切に特定ドットを形成することが
できる。この結果、印刷された画像の画質を向上するこ
とができる。
【0033】上記、印刷装置において、具体的にはイン
クの濃度が高くなるにつれて、前記特定ドットの記録率
が増加するものとすることが望ましい。
【0034】一般に濃度が高いインクが使用される階調
値は、比較的高い階調値である。つまり、印刷された画
像のうち比較的濃い部分である。かかる部分では、濃度
の高いインクを用いて特定ドットを形成する際に、既に
濃度の低いインクを用いて種々のドットが多数形成され
ているのが通常である。濃度が低いとはいえ同一の色彩
のドットが多数形成されている場合には、濃度の高いイ
ンクによる特定ドットの形成位置にずれが生じても濃淡
ムラは目立ちにくくなる。一方、濃度の低いインクによ
る特定ドットが形成される場合には、同一の色相のドッ
トが形成されていないことが通常であるため、濃淡ムラ
は目立ちやすい。
【0035】従って、インクの濃度が高いほど、濃淡ム
ラを生じることなく形成することができる特定ドットの
記録率は増加する。上記印刷装置は、かかる作用に基づ
いて特定ドットの記録率を設定しており、インクの濃度
に応じて、濃淡ムラを生じない適切な記録率で特定ドッ
トを形成することができ、高画質な印刷を実現できる。
【0036】本発明の印刷装置において、径の異なる2
種類以上のドットを色相の異なるインクでそれぞれ形成
可能なノズルを有するヘッドを備える場合には、前記特
定ドットの記録率は、色相の異なるインクごとに設定さ
れているものとすることもできる。
【0037】こうすれば、各色相のインクごとに濃淡ム
ラを生じない範囲で適切に特定ドットを形成することが
できる。この結果、印刷された画像の画質を向上するこ
とができる。
【0038】なお、以上で説明した全ての印刷装置にお
いて、記録率に基づいて特定ドットを形成するか否かを
判定する判定手段としては、周知の種々の多値化手段を
用いることができる。例えば、誤差拡散法による多値化
手段を用いるものとしてもよいし、ディザ法による多地
化手段を用いるものとしてもよい。
【0039】また、本発明は、印刷装置としての態様の
他、上記作用を奏する態様で印刷装置を駆動するプログ
ラム自体として構成することもできるし、そのようなプ
ログラムを記録した記録媒体として構成することもでき
る。なお、記憶媒体としては、フレキシブルディスクや
CD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカ
ートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印
刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAM
やROMなどのメモリ)および外部記憶装置等、コンピ
ュータが読取り可能な種々の媒体を利用できる。また、
コンピュータに上記の画像処理装置の多値化機能を実現
させるコンピュータプログラムを通信経路を介して供給
するプログラム供給装置としての態様も含む。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、実施例に基づき説明する。 (1)装置の構成:図1は、本発明の一実施例としての
画像処理装置および印刷装置の構成を示すブロック図で
ある。図示するように、コンピュータ90にスキャナ1
2とカラープリンタ22とが接続されている。このコン
ピュータ90に所定のプログラムがロードされ実行され
ることにより画像処理装置として機能する他、プリンタ
22と併せて印刷装置として機能する。このコンピュー
タ90は、プログラムに従って画像処理に関わる動作を
制御するための各種演算処理を実行するCPU81を中
心に、バス80により相互に接続された次の各部を備え
る。ROM82は、CPU81で各種演算処理を実行す
るのに必要なプログラムやデータを予め格納しており、
RAM83は、同じくCPU81で各種演算処理を実行
するのに必要な各種プログラムやデータが一時的に読み
書きされるメモリである。入力インターフェイス84
は、スキャナ12やキーボード14からの信号の入力を
司り、出力インタフェース85は、プリンタ22へのデ
ータの出力を司る。CRTC86は、カラー表示可能な
CRT21への信号出力を制御し、ディスクコントロー
ラ(DDC)87は、ハードディスク16やフレキシブ
ルドライブ15あるいは図示しないCD−ROMドライ
ブとの間のデータの授受を制御する。ハードディスク1
6には、RAM83にロードされて実行される各種プロ
グラムやデバイスドライバの形式で提供される各種プロ
グラムなどが記憶されている。
【0041】このほか、バス80には、シリアル入出力
インタフェース(SIO)88が接続されている。この
SIO88は、モデム18に接続されており、モデム1
8を介して、公衆電話回線PNTに接続されている。コ
ンピュータ90は、このSIO88およびモデム18を
介して、外部のネットワークに接続されており、特定の
サーバーSVに接続することにより、画像処理に必要な
プログラムをハードディスク16にダウンロードするこ
とも可能である。また、必要なプログラムをフレキシブ
ルディスクFDやCD−ROMによりロードし、コンピ
ュータ90に実行させることも可能である。
【0042】図2は本印刷装置のソフトウェアの構成を
示すブロック図である。コンピュータ90では、所定の
オペレーティングシステムの下で、アプリケーションプ
ログラム95が動作している。オペレーティングシステ
ムには、ビデオドライバ91やプリンタドライバ96が
組み込まれており、アプリケーションプログラム95か
らはこれらのドライバを介して、プリンタ22に転送す
るための画像データFNLが出力されることになる。画
像のレタッチなどを行うアプリケーションプログラム9
5は、スキャナ12から画像を読み込み、これに対して
所定の処理を行いつつビデオドライバ91を介してCR
Tディスプレイ21に画像を表示している。スキャナ1
2から供給されるデータORGは、カラー原稿から読み
とられ、レッド(R),グリーン(G),ブルー(B)
の3色の色成分からなる原カラー画像データORGであ
る。
【0043】このアプリケーションプログラム95が、
印刷命令を発すると、コンピュータ90のプリンタドラ
イバ96が、画像データをアプリケーションプログラム
95から受け取り、これをプリンタ22が処理可能な信
号(ここではシアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの
各色についての多値化された信号)に変換している。図
2に示した例では、プリンタドライバ96の内部には、
解像度変換モジュール97と、色補正モジュール98
と、色補正テーブルLUTと、ハーフトーンモジュール
99と、インタレースデータ生成部100および印刷条
件入力モジュール101とが備えられている。
【0044】印刷条件入力モジュール101は、キーボ
ード14やマウスなどを通して指定された印刷条件を入
力する。入力された条件は、解像度変換モジュール97
に受け渡され、プリンタドライバ96の各モジュールが
実行する後述の各処理内容の細部を決定するパラメータ
となる。指定可能な印刷条件としては、印刷用紙の種
類、カラー印刷を実行するか否かの指定、オーバラップ
方式による印刷を実行するか否かの指定などがある。オ
ーバラップ方式による印刷とは、周知の通り、各ラスタ
を2回以上の主走査に分けて形成する印刷方法をいう。
例えば、各ラスタを2回の主走査で印刷する場合には、
1回目の主走査では各ラスタの奇数番目の画素を印刷
し、2回目の主走査では異なるノズルで偶数番目の画素
を印刷するのである。以下、各ラスタの形成に要する主
走査の回数をパス数と呼ぶ。
【0045】解像度変換モジュール97は、アプリケー
ションプログラム95が扱っているカラー画像データの
解像度、即ち単位長さ当たりの画素数をプリンタドライ
バ96が扱うことができる解像度に変換する役割を果た
す。こうして解像度変換された画像データはまだRGB
の3色からなる画像情報であるから、色補正モジュール
98は色補正テーブルLUTを参照しつつ、各画素ごと
にプリンタ22が使用するシアン(C)、マゼンダ
(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のデー
タに変換する。カラー印刷を実行しないという印刷条件
が指定されている場合には、色補正処理は行われない。
【0046】色補正されたデータは例えば256階調等
の幅で階調値を有している。ハーフトーンモジュール9
9は、ドットを分散して形成することによりプリンタ2
2でかかる階調値を表現するためのハーフトーン処理を
実行する。本実施例のプリンタ22は、後述する通り濃
淡のインクを用いて大小の径からなるドットを形成可能
な多値プリンタである。ハフトーンモジュール99は、
記録率テーブルDTを参照することにより、画像データ
の階調値及び印刷条件に応じてそれぞれの径のドットの
記録率を設定した上で、該記録率を実現するようにハー
フトーン処理を実行する。こうして処理された画像デー
タは、インタレースデータ生成部100によりプリンタ
22に転送すべきデータ順に並べ替えられて、最終的な
画像データFNLとして出力される。本実施例では、プ
リンタ22は画像データFNLに従ってドットを形成す
る役割を果たすのみであり画像処理は行っていないが、
もちろんこれらの処理をプリンタ22で行うものとして
も差し支えない。
【0047】次に、図3によりプリンタ22の概略構成
を説明する。図示するように、このプリンタ22は、紙
送りモータ23によって用紙Pを搬送する機構と、キャ
リッジモータ24によってキャリッジ31をプラテン2
6の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ31に搭
載された印字ヘッド28を駆動してインクの吐出および
ドット形成を行う機構と、これらの紙送りモータ23,
キャリッジモータ24,印字ヘッド28および操作パネ
ル32との信号のやり取りを司る制御回路40とから構
成されている。
【0048】キャリッジ31をプラテン26の軸方向に
往復動させる機構は、プラテン26の軸と並行に架設さ
れキャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34と、
キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を
張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位置を検
出する位置検出センサ39等から構成されている。
【0049】なお、このキャリッジ31には、黒インク
(Bk)用のカートリッジ71とライトシアン(C
1)、シアン(C2)、ライトマゼンダ(M1)、マゼ
ンタ(M2),イエロ(Y)の5色のインクを収納した
カラーインク用カートリッジ72が搭載可能である。キ
ャリッジ31の下部の印字ヘッド28には計6個のイン
ク吐出用ヘッド61ないし66が形成されており、キャ
リッジ31の底部には、この各色用ヘッドにインクタン
クからのインクを導く導入管67(図4参照)が立設さ
れている。キャリッジ31に黒(Bk)インク用のカー
トリッジ71およびカラーインク用カートリッジ72を
上方から装着すると、各カートリッジに設けられた接続
孔に導入管67が挿入され、各インクカートリッジから
吐出用ヘッド61ないし64へのインクの供給が可能と
なる。
【0050】インクの吐出およびドット形成を行う機構
について説明する。図4はインク吐出用ヘッド28の内
部の概略構成を示す説明図である。インク用カートリッ
ジ71,72がキャリッジ31に装着されると、図4に
示すように毛細管現象を利用してインク用カートリッジ
内のインクが導入管67を介して吸い出され、キャリッ
ジ31下部に設けられた印字ヘッド28の各色ヘッド6
1ないし66に導かれる。なお、初めてインクカートリ
ッジが装着されたときには、専用のポンプによりインク
を各色のヘッド61ないし66に吸引する動作が行われ
るが、本実施例では吸引のためのポンプ、吸引時に印字
ヘッド28を覆うキャップ等の構成については図示およ
び説明を省略する。
【0051】各色のヘッド61ないし66には、後で説
明する通り、各色毎に48個のノズルNzが設けられて
おり(図6参照)、各ノズル毎に電歪素子の一つであっ
て応答性に優れたピエゾ素子PEが配置されている。ピ
エゾ素子PEとノズルNzとの構造を詳細に示したのが
図5である。図5上段に図示するように、ピエゾ素子P
Eは、ノズルNzまでインクを導くインク通路68に接
する位置に設置されている。ピエゾ素子PEは、周知の
ように、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて高速
に電気−機械エネルギの変換を行う素子である。本実施
例では、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間に所
定時間幅の電圧を印加することにより、図5下段に示す
ように、ピエゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸張し、
インク通路68の一側壁を変形させる。この結果、イン
ク通路68の体積はピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮
し、この収縮分に相当するインクが、粒子Ipとなっ
て、ノズルNzの先端から高速に吐出される。このイン
ク粒子Ipがプラテン26に装着された用紙Pに染み込
むことにより印刷が行われる。
【0052】図6は、インク吐出用ヘッド61〜66に
おけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明図で
ある。これらのノズルの配置は、各色ごとにインクを吐
出する6組のノズルアレイから成っており、48個のノ
ズルNzが一定のノズルピッチkで千鳥状に配列されて
いる。各ノズルアレイの副走査方向の位置は互いに一致
している。なお、各ノズルアレイに含まれる48個のノ
ズルNzは、千鳥状に配列されている必要はなく、一直
線上に配置されていてもよい。但し、図6に示すように
千鳥状に配列すれば、製造上、ノズルピッチkを小さく
設定し易いという利点がある。
【0053】本発明のプリンタ22は、図6に示した通
り一定の径からなるノズルNzを備えているが、かかる
ノズルNzを用いて径の異なる3種類のドットを形成す
ることができる。この原理について説明する。図7は、
インクが吐出される際のノズルNzの駆動波形と吐出さ
れるインクIpとの関係を示した説明図である。図7に
おいて破線で示した駆動波形が通常のドットを吐出する
際の波形である。区間d2において一旦、マイナスの電
圧をピエゾ素子PEに印加すると、先に図5を用いて説
明したのとは逆にインク通路68の断面積を増大する方
向にピエゾ素子PEが変形する。導入管67からのイン
クの供給速度には限界があるため、インク通路68の拡
大に対してインクの供給量が不足する。この結果、図7
の状態Aに示した通り、メニスカスと呼ばれるインク界
面Meは、ノズルNzの内側にへこんだ状態となる。一
方、図7の実線で示す駆動波形を用い、区間d2に示す
ようにマイナス電圧を急激に印加すると、インクの供給
量はさらに不足した状態となる。従って、状態aで示す
通りメニスカスは状態Aに比べて大きく内側にへこんだ
状態となる。次に、ピエゾ素子PEへの印加電圧を正に
すると(区間d3)、先に図5を用いて説明した原理に
基づいてインクが吐出される。このとき、メニスカスが
あまり内側にへこんでいない状態(状態A)からは状態
Bおよび状態Cに示すごとく大きなインク滴が吐出さ
れ、メニスカスが大きく内側にへこんだ状態(状態a)
からは状態bおよび状態cに示すごとく小さなインク滴
が吐出される。
【0054】以上に示した通り、駆動電圧を負にする際
(区間d1,d2)の変化率に応じて、ドット径を変化
させることができる。本実施例では、駆動波形とドット
径との間のこのような関係に基づいて、ドット径の小さ
い小ドットIP1を形成するための駆動波形と、2番目
のドット径からなるの中ドットIP2を形成するための
駆動波形の2種類を用意している。図8に本実施例にお
いて用いている駆動波形を示す。駆動波形W1が小ドッ
トIP1を形成するための波形であり、駆動波形W2が
中ドットIP2を形成するための波形である。これらの
駆動波形を使い分けることにより、一定のノズル径から
なるノズルNzからドット径が小中の2種類のドットを
形成することができる。本実施例のプリンタ22では、
これらの駆動波形をキャリッジ31の移動とともにW
1,W2の順で連続的かつ周期的に出力している。
【0055】また、図8の駆動波形W1,W2の双方を
使ってドットを形成することにより、大ドットを形成す
ることができる。この様子を図8の下段に示した。図8
下段の図は、ノズルから吐出された小ドットおよび中ド
ットのインク滴IPs、IPmが吐出されてから用紙P
に至るまでの様子を示している。小中2種類のドットを
形成する場合、図7で示したメニスカスの様子から明ら
かな通り、小ドットを形成する時よりも中ドットを形成
する時の方がインク通路68に供給されているインク量
が多い。従って、小ドットのインク滴IPsよりも中ド
ットのインク滴IPmの方が勢いよく吐出される。この
ようなインクの飛翔速度差があるため、キャリッジ31
が主走査方向に移動しながら、小ドットと中ドットを連
続してする場合、キャリッジ31の走査速度および両ド
ットの吐出タイミングをキャリッジ31と用紙Pの間の
距離に応じて調整すれば、両インク滴をほぼ同じタイミ
ングで用紙Pに到達させることができる。本実施例で
は、このようにして図8上段の2種類の駆動波形から最
もドット径が最も大きい大ドットを形成しているのであ
る。
【0056】なお、本実施例では、制御を容易にするた
め、こうして形成される3種類のドットのうち、大小の
2種類のドットを印刷に用いている。当然、3種類全て
のドットを用いて画像を印刷するものとしても構わな
い。本実施例では、小ドットのドット径は、副走査方向
のドットの記録ピッチと略同一となっている。図15で
示したように画素の一辺の長さに対し、略同一と呼べる
範囲で若干大きい径となっている。
【0057】次にプリンタ22の制御回路40の内部構
成を説明するとともに、図6に示した複数のノズルNz
からなるヘッド28を駆動する方法について説明する。
図9は制御回路40の内部構成を示す説明図である。図
9に示す通り、この制御回路40の内部には、CPU8
1,PROM42,RAM43の他、コンピュータ90
とのデータのやりとりを行うPCインタフェース44
と、紙送りモータ23、キャリッジモータ24および操
作パネル32などとの信号をやりとりする周辺入出力部
(PIO)45と、計時を行うタイマ46と、ヘッド6
1〜66にドットのオン・オフの信号を出力する駆動用
バッファ47などが設けられており、これらの素子およ
び回路はバス48で相互に接続されている。また、制御
回路40には、所定周波数で駆動波形(図8参照)を出
力する発信器51、および発信器51からの出力をヘッ
ド61〜66に所定のタイミングで分配する分配器55
も設けられている。制御回路40は、コンピュータ90
で処理されたドットデータを受け取り、これを一時的に
RAM43に蓄え、所定のタイミングで駆動用バッファ
47に出力する。
【0058】ヘッド61〜66の一つのノズル列は、駆
動用バッファ47をソース側とし、分配出力器55をシ
ンク側とする回路に介装されており、ノズル列を構成す
る各ピエゾ素子PEは、その電極の一方が駆動用バッフ
ァ47の各出力端子に、他方が一括して分配出力器55
の出力端子に、それぞれ接続されている。分配出力器5
5からは、発信器51の駆動波形が出力される。CPU
81から各ノズル毎にオン・オフを定め、駆動用バッフ
ァ47の各端子に信号を出力すると、駆動波形に応じ
て、駆動用バッファ47側からオン信号を受け取ってい
たピエゾ素子PEだけが駆動される。この結果、転送用
バッファ47からオン信号を受け取っていたピエゾ素子
PEのノズルから一斉にインク粒子Ipが吐出される。
つまり、駆動波形としての電圧自体は、ドットを形成す
るか否かに関わらず全ノズルのピエゾ素子に印加される
が、駆動用バッファ47から出力される電圧を各ノズル
ごとに制御することによって、前記駆動波形の有効/無
効を各ノズルごとに制御しているのである。
【0059】図6に示す通り、ヘッド61〜66は、キ
ャリッジ31の搬送方向に沿って配列されているから、
それぞれのノズル列が用紙Pに対して同一の位置に至る
タイミングはずれている。図示を省略したが、分配出力
器55の出力側にはディレイ回路が設けられており、ヘ
ッド61〜66の各ノズルの位置のずれおよびキャリッ
ジ31の搬送速度に応じ、各ノズルにより形成されるド
ットの主走査方向の位置が合うタイミングで駆動波形が
出力されている。従って、CPU81は、このヘッド6
1〜66の各ノズルの位置のずれを勘案した上で、必要
なタイミングで各ドットのオン・オフの信号を駆動用バ
ッファ47を介して出力し、各色のドットを形成してい
る。また、図6に示した通り、各ヘッド61〜66もノ
ズルが2列に形成されている点も同様に考慮してオン・
オフの信号の出力が制御されている。
【0060】以上説明したハードウェア構成を有するプ
リンタ22は、紙送りモータ23により用紙Pを搬送し
つつ(以下、副走査という)、キャリッジ31をキャリ
ッジモータ24により往復動させ(以下、主走査とい
う)、同時に印字ヘッド28の各色ヘッド61〜64の
ピエゾ素子PEを駆動して、各色インクの吐出を行い、
ドットを形成して用紙P上に多色の画像を形成する。
【0061】なお、本実施例では、上述の通りピエゾ素
子PEを用いてインクを吐出するヘッドを備えたプリン
タ22を用いているが、他の方法によりインクを吐出す
るプリンタを用いるものとしてもよい。例えば、インク
通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発生す
る泡(バブル)によりインクを吐出するタイプのプリン
タに適用するものとしてもよい。
【0062】(2)ドット形成制御:次に本実施例にお
けるドット形成の制御処理について説明する。ドット形
成制御処理ルーチンの流れを図10に示す。これは、コ
ンピュータ90のCPU81が実行する処理である。
【0063】この処理が開始されると、CPU81は、
画像データおよび印刷条件を入力する(ステップS10
0)。この画像データは、図2に示したアプリケション
プログラム95から受け渡されるデータであり、画像を
構成する各画素ごとにR,G,Bそれぞれの色につい
て、値0〜255の256段階の階調値を有するデータ
である。この画像データの解像度は、原画像のデータO
RGの解像度等に応じて変化する。印刷条件としては、
印刷用紙の種類、カラー印刷を実行するか否かの指定、
オーバラップ方式による印刷を実行するか否かの指定な
どがある。
【0064】CPU81は、入力された画像データの解
像度をプリンタ22が印刷するための解像度に変換する
(ステップS105)。画像データが印刷解像度よりも
低い場合には、線形補間により隣接する原画像データの
間に新たなデータを生成することで解像度変換を行う。
逆に画像データが印刷解像度よりも高い場合には、一定
の割合でデータを間引くことにより解像度変換を行う。
なお、解像度変換処理は本実施例において本質的なもの
ではなく、かかる処理を行わずに印刷を実行するものと
しても構わない。
【0065】次に、CPU81は、色補正処理を行う
(ステップS110)。色補正処理とはR,G,Bの階
調値からなる画像データをプリンタ22で使用するC,
M,Y,Kの各色の階調値のデータに変換する処理であ
る。この処理は、R,G,Bのそれぞれの組み合わせか
らなる色をプリンタ22で表現するためのC,M,Y,
Kの組み合わせを記憶した色補正テーブルLUT(図2
参照)を用いて行われる。色補正テーブルLUTを用い
て色補正する処理自体については、公知の種々の技術が
適用可能であり、例えば補間演算による処理が適用でき
る。
【0066】こうして色補正された画像データに対し
て、CPU81は多値化処理を行う(ステップS20
0)。多値化とは、原画像データの階調値(本実施例で
は256階調)をプリンタ22が各画素ごとに表現可能
な階調値に変換することをいう。後述する通り、本実施
例では「ドットの形成なし」「小ドットの形成」「大ド
ットの形成」の3階調への多値化を行っているが、更に
多くの階調への多値化を行うものとしてもよい。本実施
例における多値化処理の内容を図11を用いて説明す
る。
【0067】多値化処理では、CPU81は画像データ
および印刷条件を入力する(ステップS210)。ここ
で入力される画像データCDとは、色補正処理(図10
のステップS110)を施され、C,M,Y,Kの各色
につき256階調を有するデータである。
【0068】この画像データに対し、大ドットのレベル
データLVLの生成を行う(ステップS220)。大ド
ットのレベルデータLVLの設定について図12を用い
て説明する。図12(a)は、大ドットおよび小ドット
の記録率と階調値との関係を示したグラフである。図1
2(a)中の曲線SDが小ドットの記録率を示してお
り、曲線LDが大ドットの記録率を示している。ドット
の記録率とは、ある階調のベタ領域を形成する際に該領
域内に形成されるドットが、該領域内の画素に対して占
める割合をいう。
【0069】レベルデータLVLとは、ドットの記録率
を値0〜255の256段階に変換したデータをいう。
ステップS220では、曲線LDから階調値に応じたレ
ベルデータLVLを読みとる。例えば、図12(a)に
示した通り、画像データCDの階調値がgrであれば、
レベルデータLVLは曲線LDを用いてldと求められ
る。実際には、曲線LDを1次元のテーブルとしてRO
M82に記憶しておき、該テーブルを参照してレベルデ
ータを求めている。このテーブルが先に図1で示した記
録率テーブルDTに相当する。
【0070】本実施例では、6色の各インクごとに異な
るテーブルを備えている。また、印刷条件に応じて異な
るテーブルを備えている。本実施例で各インクについて
用意されているテーブルの配列イメージを図12(b)
に示した。本実施例では、印刷用紙を4種類選択可能と
しており、これに対応して印刷用紙の選択に対応した4
種類のテーブルを備えている。同様に印刷の解像度を2
種類選択可能としており、これに対応した解像度に対応
した2種類のテーブルを備えている。また、各ラスタの
形成に要する主走査の数、即ちパス数を3種類選択可能
としており、これに対応してパス数に対応した3種類の
テーブルを備えている。印刷条件はこれらの組み合わせ
により特定されるから、記録率テーブルDTは結局、こ
れらの積で求められる合計24種類(4×2×3種類)
が備えられている。本実施例では、これらの種々の記録
率テーブルDTのうちステップS210で入力した印刷
条件に応じたテーブルを用いてレベルデータLVLを設
定する。印刷条件とドットの記録率との関係については
後述する。
【0071】次に、こうして設定されたレベルデータL
VLと閾値THLとの大小を比較する(ステップS23
0)。いわゆるディザ法によるドットのオン・オフ判定
を行うのである。閾値THLはいわゆるディザマトリッ
クスにより各画素ごとに異なる値が設定される。本実施
例では16×16の正方形の画素に値0〜255までが
現れるブルーノイズマトリックスを用いている。
【0072】図13にディザ法によるドットのオン・オ
フ判定の考え方を示す。図示の都合上、一部の画素につ
いてのみ示す。図13に示す通り、レベルデータLVL
の各画素とディザテーブルの対応箇所の大小を比較す
る。レベルデータLVLの方がディザテーブルに示され
た閾値THLよりも大きい場合にはドットをオンにし、
レベルデータLVLの方が小さい場合にはドットをオフ
とする。図13中でハッチングを付した画素がドットを
オンにする画素を意味している。
【0073】ステップS230において、レベルデータ
LVLが閾値THLよりも大きい場合には、大ドットを
オンにすべきと判断して、CPU81は結果値を示す変
数REに2進数で値11を代入する(ステップS28
0)。結果値REの各ビットはそれぞれ、図8に示した
駆動波形W1,W2のオン・オフに対応している。結果
値REが値11が駆動用バッファ47に転送されると、
駆動波形W1,W2の双方でインクを吐出するため大ド
ットが形成される。
【0074】一方、ステップS230において、レベル
データLVLが閾値THLよりも小さい場合には、大ド
ットを形成すべきではない判断して、次の処理に移行
し、小ドットのレベルデータLVSを設定する(ステッ
プS240)。小ドットのレベルデータLVSは、階調
値および印刷条件に基づいて、図12に示した記録率テ
ーブルDTにより設定される。設定方法は、大ドットの
レベルデータLVLの設定と同じである。
【0075】次に、小ドットのレベルデータLVSと閾
値LVSの大小関係を比較し、小ドットのオン・オフの
判定を行う(ステップS250)。オン・オフの判定方
法は、大ドットの場合と同じであるが、判定に用いる閾
値LVSを次に示す通り大ドットの場合の閾値LVLと
は異なる値としている。
【0076】大ドットと小ドットで同じディザマトリッ
クスを用いてオン・オフの判定を行えば、ドットがオン
になりやすい画素が両者で一致する。つまり、大ドット
がオフとなるときには小ドットもオフになる可能性が高
い。この結果、小ドットの記録率は所望の記録率よりも
低くなる可能性がある。本実施例ではかかる現象を回避
するため、両者でディザマトリックスを変えている。つ
まり、オンになりやすくなる画素の位置を、大ドットと
小ドットとで変えることで、それぞれが適切に形成され
ることを確保している。本実施例では、図14に示す通
り、大ドットについてはディザマトリックスTMを用
い、小ドットについてはこの各閾値を副走査方向に対称
に移動したディザマトリックスUMを用いている。本実
施例では先に述べた通り64×64のマトリックスを用
いているが、図14には図示の都合上4×4のマトリッ
クスで示した。当然、大ドットと小ドットで全く異なる
ディザマトリックスを用いることもできる。
【0077】ステップS250において、小ドットのレ
ベルデータLVSが閾値THSよりも大きい場合には、
小ドットとオンにすべきと判断して、結果値REに2進
数で値10を代入する(ステップS270)。このデー
タが駆動バッファ47に出力されると、図8に示した駆
動波形W1でインク滴が吐出され、駆動波形W2はマス
クされるから、小ドットが形成される。一方、ステップ
S250において、小ドットのレベルデータLVSが閾
値THSよりも小さい場合には、小ドットを形成すべき
でないと判断して、結果値REに値00を代入する(ス
テップS260)。このデータが駆動バッファ47に出
力されると、駆動波形W1,W2の両者がマスクされる
から、いずれのドットも形成されなくなる。
【0078】以上の処理により、一つの画素についてい
ずれのドットを形成すべきかの判定がなされた。CPU
81は、全画素について処理が終了するまで(ステップ
S290)、ステップS220〜S280までの処理を
繰り返す。全画素について処理が終了すると、多値化処
理ルーチンを一旦終了してドット形成制御処理ルーチン
に戻る。
【0079】次に、CPU81はインタレースデータの
生成を行う(ステップS300)。これは、1ラスタ分
のデータをプリンタ22のヘッドに転送する順序に並べ
替えることをいう。プリンタ22がラスタを形成する記
録方法には種々のモードがある。最も単純なのは、ヘッ
ドの1回の往運動で各ラスタのドットを全て形成するモ
ードである。この場合には1ラスタ分のデータを処理さ
れた順序でヘッドに出力すればよい。他のモードとして
は、いわゆるオーバラップがある。例えば、1回目の主
走査では各ラスタのドットを例えば1つおきに形成し、
2回目の主走査で残りのドットを形成する記録方法であ
る。この場合は各ラスタを2回の主走査で形成すること
になる。かかる記録方法を採用する場合には、各ラスタ
のドットを1つおきにピックアップしたデータをヘッド
に転送する必要がある。このようにプリンタ22が行う
記録方法に応じてヘッドに転送すべきデータを作成する
のが上記ステップS240での処理である。ステップS
100で入力した印刷条件により指定された内容に基づ
いて実行すべきインタレースデータの生成方法が選択さ
れる。こうしてプリンタ22が印刷可能なデータが生成
されると、CPU81は該データを出力し、プリンタ2
2に転送する(ステップS310)。プリンタ22は、
このデータを受け取って各画素にそれぞれのドットを形
成して画像を印刷する。
【0080】次に、本実施例におけるドットの記録率の
設定について説明する。本実施例では、小ドットおよび
大ドットの記録率は、各階調値を表現するとともにバン
ディングの生じやすさに基づいて設定されている。ある
記録率で小ドットが記録された場合の様子を図15に示
す。図中の左側の四角は、ノズルを5つ備えたヘッドを
示している。右側に示した「○」はそれぞれ小ドットを
示している。図15では、一部のノズルの特性に応じて
ヘッドからインクが吐出される方向が曲がっており、ド
ットの形成位置がずれた場合を示した。図示する通り、
上から1番目および2番目のノズルにより形成されるド
ットの位置がずれている。
【0081】図15に示すような低い記録率で小ドット
が記録された場合は、ドット間の隙間が比較的多い。つ
まり、ドットが形成されない画素が比較的多く存在す
る。従って、ドットの形成位置にずれに起因するバンデ
ィングは目立ちにくい。例えば、図15では、ドットの
記録密度が低いことに起因する隙間B2が存在すること
によって、バンディングB1が目立ちにくくなってい
る。
【0082】若干記録率を増大させた場合のドットの形
成の様子を図16に示す。図16中でハッチングを施し
た「○」が、図15に対し新たに形成されたドットを意
味している。ドットの記録密度が増大すると、ドット間
の隙間が少なくなるため、バンディングが顕著になる。
例えば、図16ではハッチングを施したドットの存在に
よって、図15で見られた隙間B2が消滅している。こ
の結果、図16では、バンディングB1がドット間の隙
間として発生し、視認されやすくなるのである。もちろ
ん、図16に示したのは、一例に過ぎず、同じ記録率で
もバンディングB1が比較的目立たないパターンでドッ
トが形成される場合もある。但し、一般に小ドットの記
録率を増大していくと、上述の理由によってバンディン
グが目立ちやすくなる傾向にある。印刷された画像の粒
状感という観点からは、ドットが視認されにくい小ドッ
トを多用することが好ましいが、バンディングの発生に
よる画質の低下を避ける観点から、適用可能な記録率に
は上限があることになる。
【0083】比較的低階調の領域では、小ドットのみを
形成するが、階調値が増加し必然的に小ドットの記録率
が増加すると、バンディングが目立ちやすくなる階調値
が現れる。本実施例では、かかる階調値を小ドットのみ
で記録を行う限界の階調値として設定した。上述の具体
例に照らして説明すれば、この限界の階調値は、図15
の記録率で表現される階調値と図16の記録率で表現さ
れる階調値との間に存在する階調値ということになる。
かかる階調値が図12に示した記録率テーブルDT中の
階調値g1である。このときの小ドットの記録率をDS
1とする。
【0084】上記階調値g1以上の階調値では、顕著な
バンディングの発生を回避するためには、大ドットも混
在させる必要がある。上述した限界の記録率DS1は、
小ドットのみを単独で記録する場合の限界の記録率を示
すものに過ぎない。大ドットと混在させれば、顕著なバ
ンディングを生じることなく小ドットをさらに高い記録
率で記録させることができる。小ドットに大ドットを混
在させた場合のドットの様子を図17に示す。図17に
おいて、ハッチングを施した「○」が、図15に対し新
たに形成されたドットを意味している。径の大きいドッ
トが大ドットを意味している。ここでは、大ドット一つ
で表される濃度が小ドット2つによって表される濃度に
相当するものとして示した。従って、図17によるドッ
トは領域全体では、図16と同じ濃度を表現しているこ
とになる。
【0085】図17に示すように大ドットを混在させる
ことにより、小ドットの記録率が増加してもバンディン
グは目立ちにくくなる。これは、大ドットの径が大きい
ため、図17に示すようにドットの形成位置にずれが生
じても隣接するドットとの隙間を生じにくいことによる
ものである。もちろん、大ドットの記録率が低い場合に
は、図15および図16を用いて説明したのと同じ理由
により、バンディングが生じやすくなる。従って、大ド
ットと小ドットが混在する階調値、即ち階調値g1以上
の領域においては、各階調値を表現できること、バンデ
ィングを生じにくいこと、印刷された画像の粒状感が良
好になることの3つの条件を満たすように小ドットおよ
び大ドットの記録率を設定することになる。
【0086】具体的な設定方法として、例えば次の方法
が考えられる。ある階調値g2に対する記録率を設定す
る場合を考える。最初に、第1の設定値として大ドット
の記録率を値DL1に設定する。大ドットの記録率を設
定すれば、階調値g2を表現するために必要となる小ド
ットの記録率が求まる。こうして設定した両者の記録率
でドットを形成し、バンディングが生じるか否かを判定
する。粒状感の観点からは小ドットの記録率が大きい方
が好ましい。従って、第1の設定値でバンディングが生
じない場合には、第1の設定値DL1よりも若干低い記
録率を大ドットの記録率の第2の設定値とする。第1の
設定値でバンディングが生じる場合には、小ドットの記
録率を下げる必要があるから、第1の設定値DL1より
も若干高い記録率を大ドットの記録率の第2の設定値と
する。このように逐次近似的に上述した3つの条件、即
ち階調表現、バンディング、粒状感を満足する記録率を
設定する。本実施例では、いくつかの階調値においてか
かる設定を行い、それらを滑らかに結ぶことによって図
12に示す記録率を得た。
【0087】既に説明した通り、本実施例では印刷条件
に応じて記録率のテーブルDTが設定されている。その
一例を図18に示す。図18には、本実施例で選択可能
な4種類の印刷用紙のうち2種類の印刷用紙に対応する
記録率を示した。実線で示した記録率が、所定のインク
量で形成されたドットの径が小さい印刷用紙、言い換え
れば単位面積当たりのインクの吸収量の多いいわゆる専
用紙に対応し、破線で示した記録率が所定のインク量で
形成されたドットの径が大きい印刷用紙、言い換えれば
インクの吸収量の少ないいわゆる普通紙に対応してい
る。一定のインク量で形成されたドットの面積をドット
被覆率と定義すれば、前者はドット被覆率が低い印刷用
紙に対応し、後者はドット被覆率が高い印刷用紙に対応
する。専用紙に対応する記録率については、図12を用
いて説明した通りである。普通紙に対応する記録率は、
図18に示す通り、専用紙に対応する記録率よりも小ド
ットの記録率が多い。また、大ドットの記録が開始され
る階調値も専用紙のg1よりも大きい値g3となってい
る。これは、次に示す理由による。
【0088】図19に普通紙におけるドットの記録の様
子を示す。図中の意味は図15〜図17で示したものと
同じである。図19では、図16と同じパターンで小ド
ットを形成している。但し、普通紙の場合にはドット被
覆率が専用紙よりも高いため、各ドットの径が専用紙よ
りも大きくなる。この結果、図16ではドットの形成位
置のずれに起因する隙間B1は比較的大きいのに対し、
図19では隙間B3が比較的狭くなる。このように、小
ドットを同じ記録率で記録しても、普通紙の方が専用紙
よりもバンディング生じにくくなる。従って、小ドット
のみを形成する階調値を広げることができる。本実施例
では、以上の理由に基づいて、普通紙の場合には、大ド
ットの記録を開始する階調値g3における記録率、小ド
ットを単独で形成する際の記録率を専用紙における記録
率DS1よりも大きい値DS3に設定している。大ドッ
トの記録が開始された後の記録率も同様の理由によっ
て、専用紙の場合に比べて小ドットの記録率が高く、大
ドットの記録率が低く設定されている。
【0089】先に説明した通り、本実施例では、印刷用
紙をインクの吸収量に応じて4種類から選択可能であ
る。各印刷用紙に対する記録率は、上で説明したのと同
様、インクの吸収量が増えるほど小ドットの記録率が向
上するようにそれぞれの記録率テーブルDTは設定され
ている。
【0090】先に説明した通り、本実施例では印刷の解
像度を2種類から選択可能である。印刷の解像度に応じ
たドットの記録率の設定について説明する。印刷解像度
を変えた場合のドットの記録の様子を図20および図2
1に示す。それぞれの図中に示した破線のマスは、画素
を意味している。図20は解像度が低い場合を示してお
り、図21は解像度が高い場合を示している。図21
は、図20に対し、横方向に倍の画素を有している。
【0091】解像度が低い場合(図20)には、ドット
の記録位置が限定されることにより、隣接するドットの
位置関係も比較的限定される。この結果、図20に示す
ように例えば、ドットが規則的に並ぶ部分や、上下方向
にドットが対向する部分などが生じやすい。これらの部
分は、それぞれバンディングを目立ちやすくする。一
方、解像度が高い場合(図21)には、ドットの記録位
置の自由度が高いため、ドットが規則的に並ぶ部分など
が生じにくく、バンディングが目立ちにくい。従って、
小ドットのみを形成する階調値を広げることができる。
【0092】本実施例では、以上の理由に基づいて、解
像度が高くなる程、大ドットの記録を開始する階調値を
大きい値に設定している。解像度に応じてドットの記録
率が図18に示すように設定されているものとすれば、
図18中の実線で示した設定値が解像度が低い場合に対
応し、破線で示した設定値が解像度が高い場合に対応す
る。
【0093】先に説明した通り、本実施例では印刷時の
各ラスタの形成に要するパス数を3種類から選択可能で
ある。本実施例では、いわゆるオーバラップ記録を行わ
ない場合(パス数=1)と、パス数=2でオーバラップ
記録を行う場合と、パス数=4オーバラップ記録を行う
場合の3種類を選択可能としている。
【0094】パス数の増加は、各ラスタの形成に使用さ
れるノズル数の増加を意味する。ラスタを異なるノズル
で形成すれば、それぞれのノズルの特性に応じて、該ラ
スタ上の各ドットは形成位置のずれ方に差違が生じる。
この結果、ドットの形成位置のずれに起因するバンディ
ングは目立ちにくくなる。
【0095】例えば、あるラスタをノズルAのみを用い
て1回のパスで形成した場合を考える。このとき、ノズ
ルAからインクが吐出される方向が曲がっていれば、ラ
スタ全体の形成位置がずれることになる。一方、あるラ
スタをノズルA,Bの2種類のノズルを用いて2回のパ
スで形成した場合を考える。ノズルAからインクが吐出
される方向が曲がっており、ノズルBからは正常にイン
クが吐出されるものとする。このときは、ラスタ上のド
ットの半分は形成位置にずれが生じるものの、残り半分
は正常な位置に形成される。従って、1回のパスでラス
タを形成した場合に比べて、バンディングは目立たなく
なる。このようにラスタを分割して形成する場合には、
分割数が増加するほど、バンディングはより目立ちにく
くなる傾向にある。従って、小ドットのみを形成する階
調値を広げることができる。
【0096】本実施例では、以上の理由に基づいて、パ
ス数が高くなる程、大ドットの記録を開始する階調値を
大きい値に設定している。パス数に応じてドットの記録
率が図18に示すように設定されているものとすれば、
図18中の実線で示した設定値がパス数が少ない場合の
記録率に対応し、破線で示した設定値がパス数が多い場
合の記録率に対応する。
【0097】図6を用いて説明した通り、本実施例で
は、シアンおよびマゼンダについては、濃淡2種類のイ
ンクを備えている。図12に示したドットの記録率は、
各インクごとに設定されており、シアンおよびライトシ
アン、マゼンダおよびライトマゼンダについて、それぞ
れ上述した各印刷条件に応じて設定された記録率を有し
ている。ここでは、濃淡の2種類のインクに対応するド
ットの記録率の関係について説明する。
【0098】図22に、淡インクに対するドットの記録
率と濃インクに対するドットの記録率を重ねて示した。
図22は一つの印刷条件についてのみ示した。一般に濃
度が高いインクが使用される階調値は、比較的高い階調
値である。つまり、印刷された画像のうち比較的濃い部
分である。図22から明らかな通り、階調値が低い領域
では、濃小ドットの記録率および濃大ドットの記録率は
値0となっている。
【0099】濃インクによりドットが形成される階調値
では、濃度の高いインクを用いて特定ドットを形成する
際に、既に濃度の低いインクを用いて種々のドットが多
数形成されている。図22に示す通り、濃小ドットの形
成が開始される階調値では、既に淡小ドットおよび淡大
ドットが所定の記録率で記録されている。淡インクによ
るドットが多数形成されている場合には、濃インクによ
るドットの形成位置にずれが生じてもバンディングは目
立ちにくい。濃小ドットの形成位置にずれが生じてもそ
のずれを補間するように淡大ドットが形成される可能性
があるからである。一方、淡小ドットのみが形成される
ような低階調の領域では、濃インクによるドットは形成
されないから、かかる効果は期待できず、バンディング
は目立ちやすい。
【0100】本実施例では、以上の理由に基づいて、図
22に示す通り、濃大ドットの記録を開始する階調値g
dkにおける濃小ドットの記録率DDKを、淡大ドット
の記録を開始する階調値gltにおける淡小ドットの記
録率DLTよりも大きい値に設定している。なお、バン
ディングの生じやすさは、インクの濃淡のみならず色相
によっても相違する。本実施例では、図6を用いて説明
した通り、6色のインクを備えており、同じ記録率でド
ットを形成してもバンディングが目立つ色もあれば、目
立たない色もある。本実施例では、かかる点も考慮し、
インクの色ごとにドットの記録率(図12)を設定して
いる。
【0101】以上で説明した本実施例の印刷装置によれ
ば、種々の印刷条件に応じてバンディングの発生しやす
さを考慮しつつドットの記録率を設定しているため、印
刷条件を種々変更しても、顕著なバンディングを生じる
ことがない。また、印刷条件に応じて特定ドットの記録
率を設定することにより、各印刷条件に応じてバンディ
ングを生じない範囲で許容される最大の記録率で小ドッ
トの記録を行うことができる。従って、本実施例の印刷
装置によれば、各印刷条件に応じて、印刷結果の粒状感
を良好な状態に保ちつつ、バンディングの発生を回避し
て、高画質な印刷を行うことができる。
【0102】なお、上記実施例では、ディザ法による多
値化を適用した。多値化処理の方法は、これに限らず、
誤差拡散法など種々の方法を適用することができる。ま
た、上記実施例では、印刷媒体、解像度、パス数の3種
類の要素の組み合わせで全24種類の印刷条件を設定す
るものとした。印刷条件の設定は、さらに多くの種類を
要素としてもよいし、また、例えば、選択可能な印刷媒
体を増やす等、各要素に対応する選択の範囲を広げるも
のとしてもよい。
【0103】上記実施例では、それぞれの印刷条件に対
してドットの記録率を設定した。これに対し、一部の印
刷条件では同じ記録率を用いるものとしてもよい。例え
ば、印刷条件を決定する種々の要素のうち、ドットの記
録率を異なる設定にすることで画質が大きく向上する要
素にのみ対応した形でドットの記録率を用意するものと
してもよい。こうすれば、ドットの記録率のテーブルを
記憶するためのメモリ容量を節約することができる。ま
た、多値化処理においてテーブルを参照する時間の短縮
を図ることができ、処理速度を向上することもできる。
また、上記実施例では、バンディングの軽減を主眼にお
いて記録率を設定した場合を例示した。本発明はバンデ
ィングに限らず、副走査方向に生じる筋状の濃淡ムラの
軽減を図る効果もある。記録率の設定は、それぞれの濃
淡ムラを考慮して種々設定することが可能である。
【0104】以上の実施例では大小の2種類のドットを
形成することにより各画素ごとに3値の表現が可能なプ
リンタを例にとって説明したが、さらに多くの階調値を
表現可能な多値プリンタに適用することも可能である。
例えば、さらに多くの径からなるドットを形成可能なプ
リンタや、さらに多くの濃度のインクでドットを形成可
能なプリンタなどに適用することも可能である。また、
上述の実施例ではピエゾ素子を備えるインクジェットプ
リンタを例に説明したが、いわゆるノズルに備えたヒー
タに通電することによりインク内に生じるバブルでイン
クを吐出するタイプのプリンタを始め種々のプリンタそ
の他の印刷装置に適用可能である。
【0105】以上で説明した印刷装置は、図10または
図11に示した処理などコンピュータによる処理を含ん
でいることから、かかる処理を実現するためのプログラ
ムを記録した記録媒体としての実施の態様を採ることも
できる。このような記録媒体としては、フレキシブルデ
ィスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、
ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの
符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置
(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等
の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用でき
る。また、コンピュータに上記で説明した画像処理等を
行うコンピュータプログラムを通信経路を介して供給す
るプログラム供給装置としての態様も可能である。
【0106】以上、本発明の種々の実施例について説明
してきたが、本発明はこれらに限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の形態による実
施が可能である。例えば、上記実施例で説明した種々の
制御処理は、その一部または全部をハードウェアにより
実現してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷装置の概略構成図である。
【図2】ソフトウェアの構成を示す説明図である。
【図3】本発明のプリンタの概略構成図である。
【図4】本発明のプリンタのドット記録ヘッドの概略構
成を示す説明図である。
【図5】本発明のプリンタにおけるドット形成原理を示
す説明図である。
【図6】本発明のプリンタにおけるノズル配置例を示す
説明図である。
【図7】本発明のプリンタにより径の異なるドットを形
成する原理を説明する説明図である。
【図8】本発明のプリンタにおけるノズルの駆動波形お
よび該駆動波形により形成されるドットの様子を示す説
明図である。
【図9】プリンタの制御装置の内部構成を示す説明図で
ある。
【図10】ドット形成制御ルーチンの流れを示すフロー
チャートである。
【図11】多値化処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図12】ドット記録率テーブルを示す説明図である。
【図13】ディザ法によるドットのオン・オフ判定の考
え方を示す説明図である。
【図14】大ドットの判定に用いられるディザマトリッ
クスと、小ドットの判定に用いられるディザマトリック
スの関係について示す説明図である。
【図15】第1の記録率による小ドットの記録の様子を
示す説明図である。
【図16】第2の記録率による小ドットの記録の様子を
示す説明図である。
【図17】大ドットが混在した場合のドットの記録の様
子を示す説明図である。
【図18】印刷条件に応じて設定されたドット記録率テ
ーブルを示す説明図である。
【図19】所定のインク量で形成されたドットの径が大
きい印刷媒体における第2の記録率による小ドットの記
録の様子を示す説明図である。
【図20】第1の解像度による小ドットの記録の様子を
示す説明図である。
【図21】第2の解像度による小ドットの記録の様子を
示す説明図である。
【図22】濃淡の各インクに対するドットの記録率を示
す説明図である。
【図23】ドットの形成位置にずれがなく小ドットが形
成された様子を示す説明図である。
【図24】ドットの形成位置にずれがある場合の小ドッ
トの記録の様子を示す説明図である。
【図25】ドットの形成位置にずれがある場合の大ドッ
トの記録の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
12…スキャナ 14…キーボード 15…フレキシブルドライブ 16…ハードディスク 18…モデム 21…カラーディスプレイ 22…カラープリンタ 23…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…印字ヘッド 31…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置検出センサ 40…制御回路 41…CPU 42…プログラマブルROM(PROM) 43…RAM 44…PCインタフェース 45…周辺入出力部(PIO) 46…タイマ 47…転送用バッファ 48…バス 51…発信器 55…分配出力器 61〜66…インク吐出用ヘッド 67…導入管 68…インク通路 71…黒インク用のカートリッジ 72…カラーインク用カートリッジ 80…バス 81…CPU 82…ROM 83…RAM 84…入力インターフェイス 85…出力インタフェース 86…CRTC 87…ディスクコントローラ(DDC) 88…シリアル入出力インタフェース(SIO) 90…パーソナルコンピュータ 91…ビデオドライバ 95…アプリケーションプログラム 96…プリンタドライバ 97…解像度変換モジュール 98…色補正モジュール 99…ハーフトーンモジュール 100…インタレースデータ生成部 101…印刷条件入力モジュール
フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA06 EA08 EA11 EB03 EB58 EB59 EC70 EC76 EC78 ED01 ED03 ED05 ED07 EE18 FA04 FA10 2C057 AF25 AF31 AF39 AG12 AL03 AL31 AL40 AM03 AM15 AM16 AM28 AN01 AR08 CA01 CA04 CA05 CA07

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 径の異なる2種類以上のドットを形成可
    能なノズルを有するヘッドを備え、印刷条件および画像
    データの階調値に応じて前記いずれのドットを形成する
    かを判定した上で、前記ヘッドにより該判定結果に応じ
    たドットを形成して印刷媒体上に画像を印刷可能な印刷
    装置であって、 印刷条件を入力する印刷条件入力手段と、 印刷条件ごとに前記各ドットの記録率と前記階調値との
    対応関係を記憶する記憶手段と、 該記憶された記録率に基づいて特定ドットを形成するか
    否かを判定する判定手段とを備え、 前記対応関係は、前記2種類以上のドットのうち、単独
    で所定の階調値を表現し得る一の特定ドットについて、
    該特定ドットよりも一段階径の大きいドットの記録率が
    有意の値となる下限の階調値における特定記録率が、前
    記印刷条件に応じて異なる値に設定されている印刷装
    置。
  2. 【請求項2】 前記特定ドットは、印刷時のドットのピ
    ッチと略同一の径からなるドットである請求項1記載の
    印刷装置。
  3. 【請求項3】 前記特定記録率は、筋状の濃淡ムラの発
    生しやすさに基づいて設定されている請求項1記載の印
    刷装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記印刷条件は、前記印刷媒体上に所定のインク量で形
    成されたドットの径であり、 該ドットの径が大きくなるにつれて、前記特定ドットの
    特定記録率が増加する印刷装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記ヘッドにより前記印刷媒体上の一方向に並ぶドット
    列たるラスタを複数回に分割して形成するとともに、各
    ラスタの形成が異なるノズルにより実現されるように前
    記印刷媒体を前記ヘッドに対して前記ラスタの方向と交
    差する方向に相対的に移動する副走査を行う手段を備
    え、 前記印刷条件は、前記ラスタを形成する分割数であり、 該分割数が増加するにつれて、前記特定ドットの特定記
    録率が増加する印刷装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記印刷条件は、印刷時の解像度であり、 該解像度が増加するにつれて、前記特定ドットの特定記
    録率が増加する印刷装置。
  7. 【請求項7】 前記ヘッドは、同一色相につき、径の異
    なる2種類以上のドットを濃度の異なるインクでそれぞ
    れ形成可能なヘッドであり、 前記特定ドットの記録率は、濃度の異なるインクごとに
    設定されている請求項1記載の印刷装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の印刷装置であって、 インクの濃度が高くなるにつれて、前記特定ドットの特
    定記録率が増加する印刷装置。
  9. 【請求項9】 前記ヘッドは、径の異なる2種類以上の
    ドットを色相の異なるインクでそれぞれ形成可能なヘッ
    ドであり、 前記特定ドットの記録率は、色相の異なるインクごとに
    設定されている請求項1記載の印刷装置。
  10. 【請求項10】 径の異なる2種類以上のドットを形成
    可能なノズルを有するヘッドを備え、指定された印刷条
    件および画像データの階調値に応じて前記いずれのドッ
    トを形成するかを判定した上で、前記ヘッドにより該判
    定結果に応じたドットを形成して印刷媒体上に画像を印
    刷可能な印刷装置であって、 前記ドットには、印刷時のドットのピッチと略同一の径
    からなる特定ドットを含み、 該特定ドットよりも一段階径の大きいドットの記録率が
    有意の値となる下限の階調値における前記特定ドットの
    記録率は、バンディングの発生しやすさに基づいて、複
    数の印刷条件ごとに設定されている印刷装置。
  11. 【請求項11】 径の異なる2種類以上のドットを形成
    して画像を印刷するプリンタに供給するデータを、コン
    ピュータにより、画像データに基づいて生成するための
    プログラムをコンピュータ読みとり可能に記録した記録
    媒体であって、 少なくとも、 各種類のドットの記録率と階調値との関係を印刷条件に
    応じて記憶したデータであって、各ドットのうち、単独
    で所定の階調値を表現し得る一の特定ドットについて、
    該特定ドットが単独で記録される記録率の上限値が印刷
    条件に応じて異なる値に設定されているデータと、 前記各画素の階調値および印刷条件を入力する機能と、 該印刷条件および階調値に基づいて、前記データに記憶
    された記録率を実現するように各画素ごとに形成すべき
    ドットを設定する機能とを実現するプログラムを記録し
    た記録媒体。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の記録媒体であって、 前記データは、印刷媒体上に形成された前記特定ドット
    の径が大きくなるにつれて、前記上限値が増加する関係
    にあるデータである記録媒体。
  13. 【請求項13】 請求項11記載の記録媒体であって、 前記データは、ラスタの形成の分割数が増加するにつれ
    て前記上限値が増加する関係にあるデータである記録媒
    体。
  14. 【請求項14】 請求項11記載の記録媒体であって、 前記データは、印刷時の印刷解像度が大きくなるにつれ
    て前記上限値が増加する関係にあるデータである記録媒
    体。
  15. 【請求項15】 請求項11記載の記録媒体であって、 前記プログラムは、径の異なる2種類以上のドットを同
    一色相で濃度の異なるインクにより形成して画像を印刷
    するプリンタに供給するデータを生成するためのプログ
    ラムであり、 前記データは、インクの濃度が高くなるにつれて前記上
    限値が増加する関係にあるデータである記録媒体。
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