JP2016182796A - 画像処理装置および記録比率決定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】階調値に拠らずサイズの異なるドットを混合して記録する場合に、粒状感やバンディングなどの画質評価パラメータを用いて画質を評価し、記録比率の決定を可能とする画像処理装置を提供する。【解決手段】画像処理装置は、複数種類のドットの記録比率の組み合わせが異なる複数の記録比率の組み合わせに基づいて作成される複数の評価対象画像であって、記録画像の画質評価に関する画質評価値に影響を及ぼす記録動作パラメータの情報が付加された評価対象画像を、階調値ごとに複数作成し、階調値ごとの複数の評価対象画像それぞれについて画質評価しS44、階調値ごとの複数の画質評価値に対応した複数の記録比率の組み合わせの中から、階調値ごとに1つの記録比率の組み合わせを選択する。S45【選択図】図10

Description

本発明は、画像処理装置および記録比率決定方法に関し、詳しくは、サイズの異なるドットを混合して記録するためのそれぞれのドットの記録比率を決定する技術に関するものである。
この種の技術の一例として、特許文献1には、小ドット。中ドットおよび大ドットの3種類のドットで記録を行う場合に、低階調値の範囲では小ドットのみを用い、次に高い階調範囲では小ドットと中ドットを混在させて用い、さらに高い階調範囲では中ドットと大ドットを混在させて用いることが記載されている。そして、それぞれ階調値で記録比率を適切に定めることにより、バンディング(スジむら)を低減しつつ良好な階調性を実現することを可能としている。
特開平11−254662号公報
特許文献1に記載の記録比率の決定は、低階調値から高階調値までの所定の階調範囲ごとに小ドット、小ドットおよび中ドット、中ドットおよび大ドットを用い、それぞれの階調値で記録比率を定めるものである。しかし、このような方法では、サイズの異なるドットを混合して用いることによる階調表現の本来の利点が十分に発揮できない場合がある。例えば、比較的低階調値の範囲でも、小ドットのみで記録するよりも、小ドットと大ドットを混合して記録した方が、粒状感などの低減と併せて、より良好な階調表現を実現できる場合がある。
このように、階調値に拠らずサイズの異なるドットを混合して記録することを前提とした上で、粒状感やバンディングなどの画質評価パラメータを用いて画質を評価し記録比率を決定することは好ましいことである。
本発明は、このような記録比率の決定を可能とする画像処理装置および記録比率決定方法を提供することを目的とするものである。
そのために本発明では、サイズの異なる複数種類のドットを記録する際の、階調値ごとの複数種類のドットそれぞれの記録比率を決定する処理を行う画像処理装置であって、前記複数種類のドットの記録比率の組み合わせが異なる複数の記録比率の組み合わせに基づいて作成される複数の評価対象画像であって、記録画像の画質評価に関する画質評価値に影響を及ぼす記録動作パラメータの情報が付加された評価対象画像を、階調値ごとに複数取得する画像取得手段と、前記階調値ごとの複数の評価対象画像それぞれについて前記画質評価値を求める評価値取得手段と、前記階調値ごとの複数の前記画質評価値に対応した複数の記録比率の組み合わせの中から、階調値ごとに1つの記録比率の組み合わせを決定する決定手段と、を具えたことを特徴とする。
以上の構成によれば、階調値に拠らずサイズの異なるドットを混合して記録することを前提とした上で、粒状感やバンディングなどの画質評価パラメータを用いて画質を評価し記録比率を決定することが可能となる。
本発明の一実施形態に係わるインクジェット記録装置の構成を示す斜視図である。 (a)および(b)は、図1に示すそれぞれの記録ヘッドにおける、吐出口が設けられた吐出口配設面を示す図である。 図1に示す制御部の構成を示すブロック図である。 図3に示した画像処理部による一連の画像処理の構成を示すブロック図である。 図4に示した量子化処理の詳細な処理を示すフローチャートである。 (a)〜(c)は、本実施形態で用いるディザテーブルを示す図である。 (a)〜(c)は、図6(a)〜(c)に示すディザテーブルを用いて量子化した結果を示す図である。 図6(a)〜(c)に示すディザテーブルによって実現される大、中、小ドットの記録比率を示す図である。 図9は、本発明の第1実施形態に係る階調値ごとの大、中、小ドットの混合記録比率候補と、画質評価に応じた混合記録比率の選択を説明する図である。 図9の選択処理を示すフローチャートである。 図10に示すステップ42の混合記録比率候補を作成する処理を示すフローチャートである。 図10のステップ602における、記録画像のシミュレーションの処理を説明するフローチャートである。 図12に示すシミュレーションで用いる着弾ばらつきデータの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るシミュレーションの対象画像であるビットマップデータを模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係るシミュレーション画像のデータを模式的に示す図である。 本発明の第2実施形態に係る階調値ごとの大、中、小ドットの混合記録比率候補と、画質評価に応じた混合記録比率の選択を説明する図である。 図16の選択処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る混合記録比率の選択処理を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る混合記録比率の選択処理を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る、連続する2つの階調値間におけるディザ方式に拠る制約を満たす組み合わせを抽出する処理を説明する図である。 本実施形態で用いた複数ドットのディザテーブルの作成方法を説明する図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
<装置構成>
図1は、本発明の一実施形態に係わるインクジェット記録装置(以下、記録装置とも言う)の構成を示す斜視図である。図1に示すように、本実施形態の記録装置1は、用紙などの記録媒体の幅に対応してインク吐出口を配列した、いわゆる、フルラインタイプの記録ヘッド2(2Y,2M,2C,2Bk)を備えている。記録ヘッド2は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(Bk)のインクに対応して設けられる。これら記録ヘッド2のそれぞれは、図2にてその詳細が後述されるように、記録媒体の搬送方向(走査方向:図1に示すX方向)と直交する方向(ノズル配列方向:Y方向)に複数の吐出口を配列している。そして、それぞれの吐出口に対応して設けられたピエゾ素子を駆動することによって対応する吐出口からインクを吐出する。すなち、ピエゾ素子は、ヘッドドライバ2aを介して制御部9に電気的に接続されており、制御部9から送られてくる駆動信号によってピエゾ素子が駆動され、インクが吐出される。そして、本実施形態では、ピエゾ素子を駆動する駆動信号の電気エネルギーを変更することによって、後述する大、中、小の複数種類のドットをそれぞれ形成する量のインク滴を吐出する。本実施形態では、このインク滴の量は5pl、7pl、12plである。
なお、インクの吐出方式は、ピエゾ素子を用いる方式以外に、インクを加熱するヒータを用いる方式、静電素子を用いる方式、MEMS素子を用いる方式など、他の方式を採用することもできる。例えば、ヒータを用いる方式の場合は、上記大、中、小ドットを記録するために、例えば、吐出口などのサイズを異ならせて対応する量のインク滴を吐出するようにすることができる。
各記録ヘッド2は、Y、M、C、Bkインクをそれぞれ貯留するインクタンク3Y、3M、3C、3Bk(以下、これらをまとめてインクタンク3とも言う)と接続配管4を介して接続されている。これらインクタンク3は、それぞれ独立して着脱することができる。また、記録ヘッド2は、ヘッド移動部10によりプラテン6と対向する方向において昇降される。このヘッド移動部10は、制御部9によりその作動が制御される。
記録ヘッド2の下方には、搬送用ベルト5などによって構成される搬送機構が配置されている。すなわち、搬送用ベルト5は、記録媒体Pを静電吸着によって保持して搬送する。この搬送ベルト5は、ベルト駆動モータ11に連結された駆動ローラに掛け渡され、これによって搬送ベルト5の移動が行われる。搬送用ベルト5は、モータドライバ12によってその作動が切り替えられる。搬送用ベルト5の上流側には、帯電器13が設けられる。帯電器13は、搬送用ベルト5を帯電することにより、記録媒体Pを搬送用ベルト5に吸着させることができる。帯電器13は、帯電器ドライバ13aによってその通電のオン/オフが切り換えられる。一対の給送ローラ14は、搬送用ベルト5上に記録媒体Pを供給する。給送用モータ15は、これら一対の給送ローラ14を駆動回転させる。給送用モータ15は、モータドライバ16によってその作動が制御される。
記録ヘッド2の側方には、記録ヘッド2の回復処理を行なうため、記録ヘッド2の配列間隔に対して半ピッチずらした状態でキャップ7が配置される。キャップ移動部8は、制御部9によってその作動が制御され、記録ヘッド2の直下にキャップ7を移動させ、インク吐出口から排出される廃インクをキャップ7に受けさせる。
なお、図1に示す本実施形態の構成は、記録ヘッド2に対して記録媒体Pが搬送される構成であったが、記録ヘッド2と記録媒体Pとが相対的に移動する構成であれば良く、その構成は特に問わない。例えば、記録ヘッド2が記録媒体Pに対して移動する構成であってもよい。
図2(a)および(b)は、図1に示すそれぞれの記録ヘッド2における、吐出口が設けられた吐出口配設面を示す図である。図2(a)に示すように、記録ヘッド2は、台形の吐出口ユニット20(アクチュエータユニットである圧電アクチュエータユニット)が、図に示すY方向に4つ配列することによって構成される。これらの台形の吐出口ユニット20は、その斜辺同士が対向することによってY方向において部分的に重複するよう配列されている。これにより、4つの吐出口ユニット全体で吐出口200が所定の配列ピッチで配列することができる。それぞれの吐出口ユニット20は、図2(b)に示すように、4つのチップによって構成され、それぞれのチップでは、Y方向に隣接する吐出口200は600dpi相当のピッチPで配列されている。そして、隣接するチップがそれらの間の吐出口がP/4だけずれるよう配置されることにより、記録ヘッ2全体で、Y方向において2400dpi相当のピッチ(P/4)で吐出口が配列されることになる。
図3は、図1に示す制御部9の構成を示すブロック図である。図3において、制御部9は、その機能的な構成として、データ入力部31と、表示操作部32と、CPU33と、記憶部34と、RAM35と、画像処理部36と、記録ヘッド制御部37とを有している。
CPU33は、装置全体の動作を統括制御する。例えば、記憶部34に格納されたプログラムに従って各部の動作を制御する。記憶部34は、各種データを記憶する。例えば、記憶部34には、記録媒体の種類に関する情報、インクに関する情報、温度や湿度等の環境に関する情報、着弾位置の補正に関する情報(レジ調整情報)、記録ヘッド2に関する情報、各種制御プログラム、3次元LUT等が格納される。データ入力部31は、画像入力機器(例えば、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ)から多値画像データを入力する。RAM35は、CPU33による各種プログラムの実行の際にワークエリアとして使用され、各種演算結果や画像処理結果等を一時的に記憶する。表示操作部32は、ユーザによる指示(例えば、パラメータの設定指示、記録開始の指示)を装置に入力するための操作部(例えば、タッチパネル、ボタン)と、ユーザに各種情報を表示する表示部(例えば、タッチパネル、ディスプレイ)を備えて構成される。
画像処理部36は、データ入力部31を介して入力された多値画像データに対して図4にて後述される画像処理を行う。例えば、その画像処理の一つとして、ディザテーブルを用いて多値画像データを4値の記録データに量子化する処理を行う。なお、この処理は、多値誤差拡散法を用いても良いし、また、平均濃度保存法ディザ法等、任意の中間調処理方法を用いてもよい。これにより、画像処理部36は、各ノズルに対応した記録データを生成する。この記録データの生成に際しては、記憶部34に格納されたレジ調整情報に基づいて記録媒体へのインクの着弾位置が調整される。記録ヘッド制御部37は、記録ヘッド2による記録動作を制御する。
なお、制御部9の構成は、必ずしもこのような構成に限られない。例えば、これら構成の一部は、例えば、CPU33がRAM35をワーク領域として記憶部34に格納されたプログラムを読み込み実行することで実現されてもよいし、専用回路等のハードウェア構成によって実現されてもよい。
図4は、図3に示した画像処理部36による一連の画像処理の構成を示すブロック図である。図4に示すように、画像処理部36は、その処理として前段処理1501、後段処理1502、γ補正1503、量子化処理1504、および印刷データ作成処理1505をそれぞれ実行する。
前段処理1501は、モニタに表示する画像の色域を、記録装置1における記録で表現可能な色域に変換する色域変換を行う。具体的には、8ビットで表現された画像データR、G、Bを、記憶部34に格納されている前段処理用の3次元LUTを参照することによって、記録装置1の色域内の8ビットデータR、G、Bに変換する。次いで、後段処理1502は、前段処理1501による変換後のデータR、G、Bが記録装置1に搭載された記録ヘッド2が吐出する4色のインク色C、M、Y、Bkで表現されるように、信号値変換を行う。具体的には、変換後の8ビットデータR、G、Bを、記憶部34に格納されている、後段処理用の3次元LUTを参照することにより、C、M、Y、Bkの8ビットデータに変換する。続くγ補正1503は、後段処理1502で得られたC、M、Y、Kのデータについてγ補正を行う。具体的には、後段処理で得られた8ビットデータC、M、Y、Bkのそれぞれについて記録装置の階調特性に線形的に対応づけられるように1次変換を行う。
量子化処理1504は、γ補正がなされた8ビットデータC、M、Y、Bkのそれぞれに対して、図5などで後述される量子化処理を行う。具体的には、8ビットデータC、M、Y、Bkのそれぞれについて、「大ドットを記録」、「中ドットを記録」、「小ドットを記録」、または「ドットの記録無し」の4つの値のいずれかを示す2ビットデータに変換する。次に、記録データ作成処理1505は、量子化処理1504によって生成された各色の2ビットデータに、記憶部34に格納された記録媒体情報、記録品位情報および給紙方法等のような記録動作に関わる制御情報を付加して、記録データを作成する。以上のようにして生成された記録データは、記録ヘッド制御部37から記録装置1へ供給される。なお、上記の例は、2ビット、4値化の処理の例であるが、ドットのサイズが、例えば4種類である場合には、5値化処理を行うことはもちろんである。
図5は、図4に示した量子化処理1504の詳細な処理を示すフローチャートである。本実施形態の量子化処理は、256画素×256画素サイズのディザテーブルを用いて、それを縦および横方向に繰り返して用いて画像データ全体の量子化処理を行う。
図5において、先ず、ステップ1401で、8ビットの画像データを入力する。ここで入力されるデータは、γ補正1503で処理されたC、M、Y、Kの各色につき256階調を有するデータである。次に、記憶部34に格納された、大、中、小ドットそれぞれのディザテーブルを用いてそれぞれのドットのオン/オフを判定する。図6(a)〜(c)は、本実施形態で用いるディザテーブルを示す図であり、図6(a)は大ドット用テーブル60L、図6(b)は中ドット用テーブル60M、図6(c)は小ドット用テーブル60Sをそれぞれ示している。なお、図示および説明の簡略化のため、8画素×8画素のサイズのテーブルを示している。
ステップ1401で、画像データを入力すると、次にステップ1402で、入力画像の画素が示す階調値LVと、大ドット用ディザテーブル60Lにおいて対応する画素の閾値LTHとを比較する。階調値LVが閾値LTHより大きい場合は、その画素を大ドットのオンに設定する(S1408)。階調値LVが閾値LTH以下の場合は、ステップ1403で、中ドット用のディザテーブル60Mを用いて、同じ画素の階調値LVと、対応する画素の閾値MTHとを比較する。階調値LVが閾値MTHより大きい場合は、その画素を中ドットのオンに設定する(S1407)。階調値LVが閾値MTH以下の場合は、ステップ1404で、小ドット用のディザテーブル60Sを用いて、同じ画素の階調値LVと、対応する画素の閾値STHとを比較する。階調値LVが閾値STHより大きい場合は、その画素を小ドットのオンに設定する(S1406)。階調値LVが閾値MTH以下の場合は、その画素をドット記録なしに設定する(S1405)。総ての画素についてディザ処理が終了するまで、上記と同様の処理を行い(S1409)、4値化された記録データを生成する。
上述の量子化処理で用いる、図6(a)〜(c)に示すディザテーブル60L、60M、60Sは、図10にて後述される本発明の一実施形態に係る選択処理によって決定される、図8に示すドット混合記録比率を実現する内容になっている。すなわち、後述の混合記録比率を選択する処理では、画像データが示す0〜255の階調値ごとに大、中、小ドットの混合記録比率が決定される。そして、本実施形態の量子化処理で用いるディザテーブルの内容を、そのテーブルを用いた、図5にて説明した量子化処理によって、上記決定した階調値ごとの大、中、小ドットそれぞれの混合記録比率(記録比率)を実現すようにしたものである。
本実施形態で用いている複数ドットのディザテーブルの作成方法について、図21を用いて説明する。まず予め階調毎に決定されている複数ドットの混合比率とマトリックスの要素の数だけ数字が記載されて、かつ、記録に用いるディザテーブルと等しいテーブルを1枚用意する。本説明では説明をわかりやすくするため、図21には3x3のマトリックス上のテーブル1901で階調値を最大7にした。そして、一階調ずつ、1901のテーブルの数値が小さい順にドットを配置していく。その一例が1903、1904、1905であり、1903は階調値1の場合、1904は階調値2の場合、1905が階調値4の場合を示している。そして、これらのドットが配置される最初の階調値から1引いた値がその閾値となる。例えば、1902の表の4の階調値の場合は、小は1個、中は4個、大は1個の比率であり、大ドットを3x3のテーブルの数字が一番低いところに配置し、その後中、小と置いていく。この時大ドットがこの階調で初めて左上におかれたので大ドットのディザテーブルの左上の閾値が3になるといったように複数ドットの閾値を決めていくのである。1906、1907、1908のテーブルはこの混合比率と1901のテーブルで作成された複数ドットのディザテーブルである。
ここで、ある階調値のドットの混合記録比率とは、例えば、8画素×8画素の所定領域を、その領域の総ての画素の階調値が上記ある階調値であるようなベタ記録を行う場合に、所定領域の画素数に対して、該当するドットが記録される画素(数)の割合をいう。例えば、図8において、階調値128に対する混合記録比率(符号2001で示される各ドットの比率)が、大ドットが23%、中ドットが34%、小ドットが11%とするとき、8画素×8画素の所定領域について各画素の階調値が128のベタ画像を図6(a)〜(c)に示すディザテーブルを用いて量子化すると、上記所定領域では、大ドットが23%、中ドットが34%、小ドットが11%の画素でONとなる。
図7(a)〜(c)は、図6(a)〜(c)に示すディザテーブルを用いて量子化した結果を示す図であり、大、中、小の各ドットが記録オンになる画素を黒塗りして示している。すなわち、8画素×8画素の所定領域について各画素の階調値が128のベタ画像の場合、記録オンの画素の領域に対する割合が上述した、大ドットが23%、中ドットが34%、小ドットが11%の比率となっている。なお、図5に示す量子化処理からも明らかなように、複数のサイズのドットで同じ閾値を持つ画素がある場合、相対的に大きいドットが優先してドットのONが設定させる。そのため、図7(b)、(c)に示す中、小ドットにおいて、階調値128よりも小さい閾値があったとしてもそのドットサイズの記録オンにならない。1つの階調値について、1つの画素には1種類のサイズのドットしか記録できないことからもこのような設定をする。
以上のような複数サイズのドットに対応したそれぞれのディザテーブルにおける閾値の決定およびその配置は、図10などで後述される選択処理によって階調値ごとに決定される混合記録比率を満たすように定められる。図6(a)〜(c)に示すディザテーブルは、評価に基づいて、決定された大、中、小それぞれの混合記録比率を総ての階調値で満たすよう作成されている。なお、閾値の配置は、ブルーノイズパターンになることが望ましい。これによれば、記録されるドットの配置を分散したものとすることができる。
以上説明した画像処理構成における量子化処理1504のディザ処理によって実現される、大、中、小ドットの混合記録比率を決定するための、本発明の一実施形態に係る処理について、次に説明する。なお、以下の説明は、大、中、小ドットの3つサイズのドットを用いて記録する例であるが、3つのサイズに限られないことは以下の説明からも明らかである。また、以下の説明は、Y、M、C、Bkのうちの1つのインク色の大、中、小ドットについて説明するものであるが、他のインク色についても同様の処理を行うことによって混合記録比率を求める。また、それに応じて、インク色ごとの大、中、小ドットそれぞれに対応したディザテーブルを設ける。
(第1実施形態)
図9は、本発明の第1実施形態に係る階調値ごとの大、中、小ドットの混合記録比率候補と、画質評価に応じた混合記録比率の選択を説明する図である。また、図10は、上記選択処理を示すフローチャートである。なお、図9では、横軸の入力データの階調値の範囲である0〜255を、0%〜100%とするデューティーで表している。
なお、本実施形態は、階調値間の混合記録比率に制約がない場合の形態に関するものである。詳しくは、上述した本発明の一実施形態に係る量子化処理のように、ディザテーブルを用いたディザ処理による場合、ある階調値とそれより大きい他の階調値に対するディザ処理を考えた場合、上記ある階調値で記録ONになってドットが記録されるように設定した画素は、より大きな値の上記他の階調値でドットが同じかより大きいドットで記録する方向にしか設定できない。すなわち、より大きな値の上記他の階調値で同じ画素に対して小さいドットで記録に戻したり記録をOFFに設定することができない。その結果として、階調値間で混合記録比率にも制約が生じることになる。このような制約がある場合の混合記録比率の決定については、本発明の第2の実施形態として後述する。本実施形態のように上記制約がない形態としては、例えば、各画素に大、中、小のドットがいずれかしか記録できないのは同じだが、階調間で制約なく大、中、小のドットに変化させられる誤差拡散などでドット配置を決めて記録することを許容する形態があり、本実施形態は、そのような形態における画質評価に応じた混合記録比率の決定に関するものである。
図10において、先ず、ステップ41で、混合記録比率の候補を作成するN個の階調値を離散的に選択する。このN個の階調値は、等間隔でもよいし、粒状性/記録濃度ムラやスジが目立つ低デューティー(低階調値)から中央デューティー(中央の階調値)付近までの階調を細かく刻んだ不均等でもよい。次に、ステップ42で、N個の階調値それぞれで、その階調値に対応する記録濃度を実現する混合記録比率候補を作成する。
図11は、ステップ42の混合記録比率候補を作成する処理を示すフローチャートである。図11に示す処理において、先ず、ステップ81で、N個の階調値それぞれで、その階調値に対応する所望の記録濃度を実現する混合記録比率候補を探す準備をする。本実施形態のように、小ドット、中ドット、大ドットの3種類のドットを用いる場合、小ドットの混合比率をAs、中ドットの混合比率をAm、大ドットの混合比率をAlとするとき、
As+Am+Al=1を満たすAs、Am、Alについて、0%から100%を例えば10%で刻んだ比率の組み合わせを求め、大、中、小の混合比率As:Am:Alの組み合わせを作成する。なお、上例では、刻み幅は総てのドットサイズで同じであるが、大きいドットは、より小さなドットより少ないドット混合比率の変化で記録濃度が大きく変わるので、各ドットサイズのインク体積(あるいは電子写真方式の場合、トナー重量)などに反比例して細かい刻み幅が望ましい。この組み合わせの数は、k=1〜11について、Σ((k+1)×k/2)通りである。
次に、ステップ82で、N個の階調値(入力デューティー)それぞれについて、上記求めた組み合わせの数の、大、中、小ドットの混合比率の組み合わせの中から、その階調値に対応する所望記録濃度となる組み合わせ(混合記録比率候補)を上述したΣ((k+1)×k/2)通りにそれぞれについて、N個の階調値(入力デューティー)それぞれが実現できるような倍率cj倍を各候補番号jについてかけてcj×As、cj×Am、cj×Alの記録比率組み合わせをステップ81で求めた全てのAs:Am:Alの混合比率について求める。倍率cjの求め方としては、大、中、小各ドットのインク滴の体積などから予測して、上記所望記録濃度を実現できる倍率cjを仮で求める。所望記録濃度とは、階調値が大だけで100%記録した場合の0以上1未満のd倍の場合、例えば最大のドットである大ドットだけで100×d%記録した場合の記録濃度として扱う。全ての混合記録比率候補について、この決めた所望記録濃度に合わせるようにしてから、各候補の画質を評価して選ばないといけない。実印字または画像シミュレーションを一部候補について試して倍率cj算出精度が高く、所望記録濃度からのズレが無視できるならば、このまま所望階調の候補とする。倍率cj算出精度が不十分なら、全ての候補について倍率cjを最初に算出した値から実印字または画像シミュレーションをして確認して補正をする。実印字では、倍率cjを何段階か変えて印字する。画像シミュレーションでは、最初に算出した倍率cjでまずはシミュレーションし、所望濃度からのズレに応じて補正すべき量を予測して倍率cjを変えてシミュレーションを1回ないし数回繰り返し、所望記録濃度からのズレが無視できる倍率cjを求める。ただし、記録比率cj×As、cj×Am、cj×Alのそれぞれは記録なしの0〜全画素100%記録の1の間の値しか取れないし、各画素に大・中・小いずれかのドットしか記録できない一般的な場合にはcj×As+cj×Am+cj×Alも記録なしの0〜全画素100%記録の1の間の値しか取れない。そのため、例えば最大のドットである大ドット以外で100%記録しても、高デューティーの階調は実現できないものが存在する。そのような全てのサイズのドットの合計が100%記録に成るまで倍率cjを大きくしても所望記録濃度に達しないものは候補から外す。このようにして求めた組み合わせの中から探す。この探索では、所望記録濃度を実現する混合記録比率の組み合わせがあれば、その複数の組み合わせが選択され、これらが後述する評価対象となる。なお、所望記録濃度から或る誤差に収まっていれば問題ないとして、次のステップ83は省略し、そのまま評価対象としても選択して構わない。
なお、上述の処理は、記録濃度が所望のものとなる混合記録比率候補を求めるだけなので、大きな画像を記録する必要は無いので、均一な濃度の測色できる程度に小さなパッチについて、実際の記録または画像シミュレーションをすればよい。このように小さいパッチで済むので、実際の記録では1ページに多数の記録ができるし、画像シミュレーションでは短時間に多数のシミュレーションをすることが出来る。また、入力階調値が大きな値に対応する記録濃度は小さいドットサイズばかりでは濃度が到達しないので、一部の組み合わせは所望の記録濃度を実現できずに候補から外すことができ、そのため、候補数が総ての階調値で同じに成る訳ではない。
上記探索において、所望記録濃度を実現する混合記録比率の組み合わせが無い場合は、探した上記目的濃度実現できる混合記録比率の組み合わせの前後の倍率cjの組み合わせを用いて補間演算を行い、混合記録比率候補を求める。
次にステップ83では、これら2つの混合記録比率の組み合わせに対して補間演算を行い、1つの記録比率の組み合わせを求める。このように、上記求めた複数の組みの中から選択された組み合わせにおける混合記録比率ないしドットの数を調整することにより、所望記録濃度を実現する混合記録比率の組み合わせを求める。これらの組み合わせは、それぞれの階調値について、1つまたはそれ以上得ることができ、後述する画質評価の対象となる。
図10を再び参照すると、次のステップ43で、上記求めた候補の混合記録比率の組み合わせの画像を実際に記録し、またはシミュレーション画像を作成する。すなわち、評価対象画像を複数取得する、画像取得を行う。
図12は、ステップ43における、記録画像のシミュレーションの処理を説明するフローチャートである。なお、このシミュレーションシステムはコンピュータ上で動作するプログラムとして実現することができる。また、シミュレーションにおいて出力される画像の解像度は、数μm程度が望ましい。より細かくすればドット形状の精度は高くなるが、演算時間が長くなるからである。一方、大きくしすぎると、ドット形状の精度が低くなる。さらには、本実施形態では、以下に説明するように、着弾ばらつきを考慮した画像シミュレーションを行うが、その値が反映しにくくなることもある。
ステップ901では、シミュレーションの対象となる画像の記録データを読み込む。このデータは、図10のステップ601で作成された画像である。すなわち、量子化処理によって4値化されたビットマップデータである。
ステップ902では、シミュレーション対象の画像を形成する大、中、小のドットの形状、径、ドットを構成する画素の階調値からなるインクドット情報(記録動作パラメータ)を読み込む。この記録動作パラメータは、インクの着弾位置などに影響を及ぼすものである。なお、これら情報のうち、ドットを構成する画素の階調値は、インクによって記録媒体に形成されるドットの光学濃度に相当する情報である。本実施形態では、ドット形状を真円としたが、必ずしも真円である必要はなく、例えば、吐出されたインクが分裂した主滴とサテライトが記録媒体上で合体して形成される楕円形状としてもよい。さらには記録媒体インクが滲んでできる形状としてもよい。また、さらにドット径に関しては、事前に光学顕微鏡などで取得したデータを本実施形態では使用したが、必ずしも実測値を使用する必要はなく、吐出量、およびインクと記録媒体との接触角等から計算で求めてもよい。また、上例では、インク色としてブラック(Bk)の記録画像のシミュレーションの例として、ドットを構成する画素の階調値を、大、中、小ドットの総てについて最大値(255値)とし同じ値としている。必ずしもこの階調値をすべて同じにする必要はなく、例えば、大、中、小ドットの階調値を互いに異ならせてもよい。さらには、光学顕微鏡等を用いてドットの濃度を測定し、その値を用いてもよい。特に、明度の高いインク色で複数ドットのドット混合記録比率選択処理を行う場合は、低い階調値を使用することが望ましい。
ステップ903では、着弾ばらつきデータを読み込む。着弾ばらつきデータとは、記録ヘッドの吐出口ごとの理想着弾位置からのズレ量を表す情報(記録動作パラメータ)である。詳しくは、着弾ばらつきデータには、インクを吐出するとき、その記録ヘッドの吐出特性やそのときの気流などによって所望の位置に着弾しない場合があり、それによる着弾ずれや吐出量誤差が含まれる。また、記録ヘッドの経時的に変化に起因した着弾ゆらぎや吐出量ゆらぎもこれに含まれる。このような誤差は、例えば、予め記録装置でライン状にドットを記録して、その録物から光学顕微鏡などによって測定して得ることができる。シミュレーションでは、記録ヘッドの総ての吐出口について、上記の各データを測定しその結果を入力してもよいが、膨大な量になる。そのため、本実施形態では、100個程度の吐出口の測定値の中心値と標準偏差を算出し、それらの値を読み込み、それが正規分布に従うとして全吐出口の誤差として算出する。図13は、本実施形態のシミュレーションで用いる着弾ばらつきデータの一例を示す図である。このような、大、中、小ドットで、X(記録媒体搬送方向)方向、Y(記録媒体搬送方向と垂直な方向)方向のパラメータを含む7つのパラメータを用いてシミュレーションを行う。また、これらのばらつき量は各色、各ドットサイズで異なるため、それぞれ測定し、7つのパラメータを用意する。
次に、ステップ904において、上述したシミュレーションの対象である画像のビットマップデータ(901)と、着弾ばらつきデータ(903)に基づいて、対象画像の総ての画素について、インクの着弾座標(xmm、ymm)を求める。図14は、対象画像のビットマップデータを模式的に示す図である。この図では、対象画像のデータにおける左上の画素を原点(0mm、0mm)とし、画像解像度に応じた各ドットの座標を特定することができる。図に示す例は、画像解像度が600dpiであることから、例えば、画素1601の中ドットの理想の着弾位置の座標は、(0.0423mm、0.1692mm)となる。その理想の着弾位置に、上述した着弾ばらつきデータを加算して、シミュレーションするための着弾位置を定める。例えば、この画素位置に記録するノズルの中ドットの着弾ズレ量が、(0.005mm、0.012mm)の場合、シミュレーションするための着弾位置は、(0.0423+0.005、0.1692+0.012)=(0.0473mm、0.1704mm)となる。このようにして総てのドットの着弾位置を確定する。
ステップ905では、ステップ904で求めた着弾座標に、ステップ902で読み込んだインクドット情報データに基づくドットデータを順次置いていく。図15は、以上のようにして求めたシミュレーション画像のデータを模式的に示す図である。本実施形態では、シミュレーション画像は、8ビットグレースケールのビットマップ画像である。このように求められたシミュレーション画像のデータは、画質評価(図10のステップ603)に必要な解像度に変換する。本実施形態では、シミュレーション画像の600dpiから画質評価のための800dpiに変換する。なお、この解像度変換は、バイキュービック法を用いる。しかし、画像のフォーマットや解像度や変換方式など必ずしもこれに限定されるものではないことはもちろんである。
ステップ43で、実際の記録を行う場合は、上述のように作成した画像を図1で説明した記録装置によって記録する。
再び図10を参照すると、ステップ43におけるシミュレーションによる評価対象画像の作成または実際の記録による評価対象画像の記録を行うと、次に、ステップ44で評価対象画像に対する画質評価を行う。すなわち、評価値取得を行う。本実施形態は、画像評価を示す値(画質評価値)として、画像の粒状度を表す評価値と、スジむらを表す評価値を使用する。
画像の粒状度を表す評価値は次のとおりである。評価範囲の明度データI(x,y)をフーリエ変換し、空間周波数特性Fi(u,v)を求める。この空間周波数特性Fi(u,v)に視覚特性VTF2D(u,v)を掛け、ウィーナースペクトルWSVTF(u,v)を求める。
ここで、
M:評価範囲の縦・横画素数
DPI:スキャン解像度
R:DooleyのVTFの式における観察距離
である。そして、このウィーナースペクトルWSVTF(u,v)の積分値を粒状度評価値Gとする。Gの値が大きいほど粒状度が大きいことを表している。
次に、画像のスジに対する評価値は次のとおりである。
評価範囲の画像において、画素のラインの平均明度を求める。画像の位置(x,y)における明度をI(x,y)とすると、ライン平均明度L*1D(y)は、
ここで、
M:評価範囲の横画素数
で求められる。
次に、ライン毎の平均明度をフーリエ変換し、空間周波数特性F(v)を求める。この空間周波数特性F(v)に視覚特性VTF1D(v)を掛け、ウィーナースペクトルWSVTF(v)を求める。
ここで、
N:評価範囲の縦画素数
DPI:スキャン解像度
R:DooleyのVTFの式における観察距離
である。そして、このウィーナースペクトルWSVTF(v)の積分値を求めスジ評価値Bとする。Bの値が大きいほどスジが大きいことを表している。
なお、これらの評価値は一例であるため、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、粒状性の評価値であればRMS粒状度、またはISO−TS24790を用いてもよい。
<総合評価>
以上のように求めた粒状度評価値G、スジ評価値Bを用いて総合評価値Tを算出する。
T=β×B+G (6)
ここで、
G:粒状度評価値
B:スジ評価値
β:重み付けパラメータ
以上のようにして階調値ごとに総合評価値Tを求める。
以上説明した処理によって、図9に示すような、N個の階調値(入力デューティー)に対する画質評価値の関係が得られる。すなわち、図9は、N個の階調値それぞれに対する複数の混合記録比率候補について、総合評価値Tによって評価した結果を候補の画質評価値の大きさで示している。ここで、画質評価値が小さいほど画質が良いと評価される。なお、総合評価値Tは、画質調整の目的に応じて、粒状度だけの値など1つの画質評価値としたり、記録濃度ムラやスジむらだけを評価値としてもよい。
本実施形態では、図9に示す階調値ごとの複数の混合記録比率候補のうち、N個の階調値についてそれぞれの総合評価値T(画質評価値)の和が最も小さい組み合わせを、それぞれの階調値の選択候補比率として選択する。図9に示す破線の円で囲まれた混合記録比率が選択されるものである。本実施形態のように、階調値間の混合記録比率に制約が無い場合は、階調値ごとの最小の画質評価値をもたらす混合記録比率候補を選ぶことにより、総ての階調値における画質評価値の和が最も小さい組み合わせとなる。すなわち、N個の階調値について記録比率決定を行う。
最後に、ステップ46では、以上のようにして選択されたN個の階調値(入力デューティー)ごとの混合記録比率を用い、階調値間で補間を行うことにより、N個の階調値以外の階調値の混合記録比率を求める。これにより、0〜255の総ての階調値について、大、中、小ドットの混合記録比率を求めることができる。
以上のようにして、求めた混合記録比率は、大、中、小ドットそれぞれの振り分けテーブルに反映される。
(第2実施形態)
本実施形態は、上述したように、量子化にディザ法を用いることによって、階調値間の混合記録比率に制約がある形態に関するものである。
図5、図6などで上述したように、小ドット、中ドット、大ドットの3種類のドットを用いる場合、大ドット用のディザテーブルでドットのON/OFFを判定し、次に中ドット用のディザテーブルでドットのON/OFFを判定し、更に小ドット用のディザテーブルでドットのON/OFFを判定し、同じ画素が複数種類のドットで記録ONの場合は一番大きいドットで記録ONとする。このような複数サイズのドットに変換するディザ方式では、上述した、階調値間の混合記録比率に制約が存在する。
階調値dと階調値d+Δdの2つの階調値があって、階調値d+Δdの方が高い(大きい)場合、例えば、小ドット、中ドット、大ドットの3種類のドットの、上記2つの階調値での、小ドットの記録比率をS(d)、S(d+Δd)、中ドットの記録比率をM(d),M(d+Δd)、大ドットの記録比率をL(d),L(d+Δd)とするとき、上記制約は次の関係式によって表すことができる。
L(d)≦L(d+Δd)
L(d)+M(d)≦L(d+Δd)+M(d+Δd)
L(d)+M(d)+S(d)≦L(d+Δd)+M(d+Δd)+S(d+Δd) (7)
図16は、このような階調値間の混合記録比率に制約が有る形態において、選択された混合記録比率を説明する図であり、図9と同様の図である。また、図17は、上記選択処理を示すフローチャートである。以下では、第1実施形態に係る図10に示す処理と異なる点を説明する。
図17のステップ54までの処理によって、図16に示す、階調値ごとの複数の混合記録比率候補を得ることができる。そして、次のステップ55では、複数の混合記録比率候補の階調値ごとの総ての組み合わせについて、階調値の画質評価値の和を計算する。すなわち、本実施形態のように、階調値間の混合記録比率に制約が有る場合、階調値が0(1)〜255(n)の全階調値の混合記録比率候補の数k1〜knについて、総ての組み合わせの画質評価値を考慮して適したものを選ぶことが望ましい。そのために、複数の混合記録比率候補の階調値ごとの総ての組み合わせについて、階調値ごとの画質評価値の和を計算する。
次にステップ56では、画質評価値のN個の階調値の和が最も小さく成るものから順に階調値間の混合記録比率制約、つまり、上記(7)式で示す制約を満たすか否かを調べ、満たすもの中から和が最小となる混合記録比率を選択する。図16において、選択される混合記録比率は、破線の円で示される。このように選択される混合記録比率は、同図に示すように、N個の階調値ごとの最小の画質評価値をもたらしている混合記録比率とは限らない。なお、画質評価値の全階調値の和を計算する際に、各階調値の画質評価値に重みを付けてから全階調の和を計算してもよい。
以上のようにして最終的に求められた0〜255に対する混合記録比率は、図6に示したディザテーブルに反映される。
なお、階調値間の混合記録比率に制約として、ディザ方式に拠る制約を例に挙げたが、他の階調値間制約が有る場合、または所定階調において評価値最小のものを選べない場合も本実施形態と同じ手法を用いることができる。画質評価値の全階調の和が最も小さい組み合わせを選ぶために、階調番号1からnまでの全階調の混合記録比率候補に対するk1からknまでの総積算通りの全組み合わせについて考慮して最適なものを選ぶ必要がある。
(第3実施形態)
図18は、本発明の第3実施形態に係る混合記録比率の選択処理を示すフローチャートである。以下では、第2実施形態に係る図17に示す処理と異なる点を説明する。
上述の第2実施形態では、階調値間の混合記録比率に制約がある場合において、全階調値の組み合わせの総てについて、画質評価値の全階調の和を計算するものである。これに対し、本発明の第2実施形態では、ステップ64の画質評価を終了した後、ステップ65で、求めた画質評価値の中で、画質評価値がある閾値を超えて大きい(画質評価が悪い)ものを候補から削除する。最終的に得られる結果は、第2実施形態と同様、図16に示すものである。
これにより、演算負荷や演算時間を低減することが可能となる。
(第4実施形態)
図19は、本発明の第4実施形態に係る混合記録比率の選択処理を示すフローチャートである。以下では、第3実施形態に係る図18に示す処理と異なる点を説明する。
階調値間の混合記録比率に制約が有る場合の上述した第2および第3実施形態では、N個の階調値それぞれで評価された画質評価値の、N個の階調値の組み合わせの総てについて、画質評価値の和を計算するものである。しかし、階調値間の混合記録比率に制約がある場合の画質評価値の全階調値の和を計算しても無駄になる。
そこで、本発明の第4実施形態では、ステップ75で、N個の階調値の中で連続する2つの階調値間におけるディザ方式に拠る上述した制約を満たす組み合わせを抽出する。
図20は、本実施形態に係る、連続する2つの階調値間におけるディザ方式に拠る制約を満たす組み合わせを抽出する処理を説明する図である。ステップ75では、図20に示すように、階調値番号iにおける混合記録比率候補の1つから階調値番号i+1における1番目からki+1番目までの混合記録比率の全候補について、連続する2つの階調値間の混合記録比率候補について制約を満たすか否かを判断する。そして、満たす候補をその2つの階調値間の混合記録比率候補の組みとして残す。これを階調値番号iにおける混合記録比率候補の1番目〜ki番目までの総ての候補について調べる。同様にして、i=1からn−1までの全階調地番号のそれぞれについて、連続する2つの階調値間の混合記録比率候補について制約を満たすか否かを確認し、満たすものについてその2つの階調値間の混合記録比率候補の組みとして残す。
次に、ステップ76で、制約を満たす2つの階調値間の混合記録比率候補の総ての組みについて、N個の階調値の間で、組み合わせる。そして、それらのN個の階調値に渡る制約を満たす組みについて、画質評価値のN個の階調値の和を計算する。そして、次のステップ77では、その中で最小の和となる混合記録比率候補を選択する。最終的に得られる結果は、第2実施形態と同様、図16に示すものである。
このようにすることで、さらに演算負荷や演算時間を低減することが可能となる。
2 記録ヘッド
9 制御部
36 画像処理部
1504 量子化処理部

Claims (11)

  1. サイズの異なる複数種類のドットを記録する際の、階調値ごとの複数種類のドットそれぞれの記録比率を決定する処理を行う画像処理装置であって、
    前記複数種類のドットの記録比率の組み合わせが異なる複数の記録比率の組み合わせに基づいて作成される複数の評価対象画像であって、記録画像の画質評価に関する画質評価値に影響を及ぼす記録動作パラメータの情報が付加された評価対象画像を、階調値ごとに複数取得する画像取得手段と、
    前記階調値ごとの複数の評価対象画像それぞれについて前記画質評価値を求める評価値取得手段と、
    前記階調値ごとの複数の前記画質評価値に対応した複数の記録比率の組み合わせの中から、階調値ごとに1つの記録比率の組み合わせを決定する決定手段と、
    を具えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記決定手段は、前記階調値ごとの複数の前記画質評価値に対応した複数の記録比率の組み合わせの中から、階調値ごとの前記画質評価値が最も小さい記録比率の組み合わせを、総ての階調値で決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記決定手段は、前記階調値ごとの複数の前記画質評価値に対応した複数の記録比率の組み合わせであって、階調値間の記録比率に対する所定の制約を満たす記録比率の組み合わせの中から、階調値ごとの前記画質評価値が最も小さい記録比率の組み合わせを、総ての階調値で決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記所定の制約は、ディザ法によって量子化する際の階調値間の記録比率に対する制約であることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記決定手段は、前記階調値ごとの複数の前記画質評価値に対応した複数の記録比率の組み合わせの中から、所定の閾値より大きい画質評価値の記録比率の組み合わせを除いた後、階調値ごとに1つの記録比率の組み合わせを決定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記決定手段は、前記階調値ごとの複数の前記画質評価値に対応した複数の記録比率の組み合わせの中から、前記制約を満たす2つの連続する階調値間の記録比率の組を総ての階調値について求め、該総ての階調値について求めた、前記制約を満たす2つの連続する階調値間の記録比率の組み合わせのうち、階調値ごとの前記画質評価値が最も小さい記録比率の組み合わせを、階調値ごとの1つの記録比率の組み合わせとして決定することを特徴とする請求項3または4に記載の画像処理装置。
  7. 前記決定手段は、さらに、複数の階調値それぞれについて決定した記録比率の組み合わせに対して、補間演算を行うことにより、前記複数の階調値以外の階調値について1つの記録比率の組み合わせを決定することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記画質評価値は、粒状度および/またはスジむらであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記画像取得手段は、シミュレーションまたは実際の記録によって前記評価対象画像を取得することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 記録手段をさらに具えたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. サイズの異なる複数種類のドットを記録する際の、階調値ごとの複数種類のドットそれぞれの記録比率を決定するための記録比率決定方法であって、
    前記複数種類のドットの記録比率の組み合わせが異なる複数の記録比率の組み合わせに基づいて作成される複数の評価対象画像であって、記録画像の画質評価に関する画質評価値に影響を及ぼす記録動作パラメータの情報が付加された評価対象画像を、階調値ごとに複数取得する画像取得工程と、
    前記階調値ごとの複数の評価対象画像それぞれについて前記画質評価値を求める評価値取得工程と、
    前記階調値ごとの複数の前記画質評価値に対応した複数の記録比率の組み合わせの中から、階調値ごとに1つの記録比率の組み合わせを決定する決定工程と、
    を有したことを特徴とする記録比率決定方法。
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