JPH11348322A - 印刷装置および印刷方法並びに記録媒体 - Google Patents

印刷装置および印刷方法並びに記録媒体

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JPH11348322A
JPH11348322A JP10170634A JP17063498A JPH11348322A JP H11348322 A JPH11348322 A JP H11348322A JP 10170634 A JP10170634 A JP 10170634A JP 17063498 A JP17063498 A JP 17063498A JP H11348322 A JPH11348322 A JP H11348322A
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dots
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    • H04N1/405Halftoning, i.e. converting the picture signal of a continuous-tone original into a corresponding signal showing only two levels
    • H04N1/4055Halftoning, i.e. converting the picture signal of a continuous-tone original into a corresponding signal showing only two levels producing a clustered dots or a size modulated halftone pattern
    • H04N1/4057Halftoning, i.e. converting the picture signal of a continuous-tone original into a corresponding signal showing only two levels producing a clustered dots or a size modulated halftone pattern the pattern being a mixture of differently sized sub-patterns, e.g. spots having only a few different diameters

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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 濃度および径の異なるドットを形成可能な印
刷装置において、インクデューティ制限を考慮したドッ
トの使い分けがなされていなかった。 【解決手段】 プリンタにおいて、少なくとも一色につ
いては、濃淡2種類のインクを備え、かつ大小それぞれ
のドット径でドットを形成可能なヘッドを備える。入力
された画像データに基づいて、インクデューティ制限が
守られるように、各色について吐出すべき単位面積あた
りのインク量を、互いに相関を持ったテーブルにより設
定する。次に、各色ごとに、実際に吐出されるインク量
が設定されるインク量に近づくように、ドット径の異な
る各ドットの発生のしかたを決定する。こうすることに
より、インクデューティ制限を守りつつ、濃度およびド
ット径の異なるドットの使い分けを適切に行うことが可
能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも一の色
相について濃度の異なるインクを備え、かつそれぞれの
インクについてインク量の異なる2種類以上のドットを
形成可能なヘッドを備え、該ヘッドから吐出するインク
により多階調の画像を印刷可能な印刷装置および印刷方
法並びに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの出力装置として、
数色のインクをヘッドから吐出するタイプのカラープリ
ンタが広く普及し、コンピュータ等が処理した画像を多
色多階調で印刷するのに広く用いられている。かかる印
刷装置については、画像濃度の低い領域、いわゆるハイ
ライト部における印刷品位の更なる向上を目的とし、濃
淡インクを用いた印刷装置および印刷方法が提案されて
いる(例えば、特願平8−209232)。これは、同
一色について濃度の高いインクと低いインクを用意し、
両インクの吐出を制御することにより、階調表現に優れ
た印刷を実現しようとするものである。
【0003】また、多階調を表現するための他の手段と
して、インク濃度とインク量の異なる2種類のドットを
形成することにより、単位面積当たりの濃度を多段階に
変化させて印刷可能な印刷装置も提案されている(例え
ば、特開昭59−201864)。これは、1画素を4
ドットで構成し、濃度の高いドットと低いドットの画素
中における出現頻度を変化させることにより、多段階の
濃度での画像の印刷を可能とするものである。
【0004】一方、インクを吐出してドットを形成する
プリンタにおいては、単位面積当たりのインク量、即ち
インクデューティが印刷用紙に応じた所定の値を超えな
いように制御される。かかる値を超えてインクが吐出さ
れると、用紙が破れやすくなる他、にじみ等が生じ、印
刷された画像の画質を損ねることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、インク濃度と
インク量の異なる二種類のドットを形成可能な印刷装置
においては、インクデューティ対しては何の配慮もされ
ていなかった。そもそも、かかる印刷装置においては、
入力された画素の階調に応じて予め定められたパターン
で両者を形成するに過ぎず、インクデューティの制限に
どのように対応するかという点は検討されていなかっ
た。また、インクデューティのみならず、濃度の異なる
インクをいかにバランスよく使うかという課題への対応
等、総じてドットの形成に供するインク量を制御すると
いう点について何ら検討がなされていなかった。
【0006】本発明は、以上の課題に鑑みなされたもの
であり、印刷装置において、例えばインクデューティの
制限が存在する場合などドットの形成に供するインク量
の制御が必要となる場合に、インク濃度およびインク量
の異なる二種類以上のドットを有効に活用するための技
術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明では
以下の手段を採用した。本発明の印刷装置は、印刷媒体
上に複数のドットを形成することにより画像を印刷し得
る印刷装置であって、画像を構成する各画素ごとに、画
像データを入力する入力手段と、少なくとも一の色相に
ついて濃度の異なる2種類以上のインクを備え、かつそ
れぞれのインクについてインク量の異なる2種類以上の
ドットを形成可能なヘッドと、前記濃度の異なるインク
について、前記画像データに基づいて各画素ごとにドッ
トの形成に供するインク量の期待値を設定するインク量
期待値設定手段と、前記濃度の異なるインクについて、
前記設定されたインク量の期待値に基づいて、前記2種
類以上のドットのうちいずれのドットを形成すべきかを
ドットの非形成も含めて選択して多値化を行う多値化手
段と、該選択されたドットを形成するドット形成手段と
を備えることを要旨とする。
【0008】本発明の印刷方法は、少なくとも一の色相
について濃度の異なる2種類以上のインクを備え、かつ
それぞれのインクについてインク量の異なる2種類以上
のドットを形成可能なヘッドを用いて、印刷媒体上に複
数のドットを形成することにより画像を印刷する印刷方
法であって、画像を構成する各画素ごとに、画像データ
を入力し、前記濃度の異なるインクについて、前記画像
データに基づいて各画素ごとにドットの形成に供するイ
ンク量の期待値を設定し、少なくとも前記濃度の異なる
インクについて、前記設定されたインク量の期待値に基
づいて、前記2種類以上のドットのうちいずれのドット
を形成すべきかをドットの非形成も含めて選択して多値
化を行い、該選択されたドットを形成することを要旨と
する。
【0009】かかる印刷装置および印刷方法では、少な
くとも一の色相について備えられた濃度の異なる2種類
以上のインクについて、まず各画素ごとにドットの形成
に供するインク量の期待値を設定した上で、形成すべき
ドットの種類を選択する。かかる手段を採ることによ
り、ドットの形成に供されるインク量を適切に制御する
ことができる。
【0010】ここで、インク量の期待値とは、画像デー
タの階調値を表現するために各画素に吐出等される理想
的なインク量を意味する。上記発明の印刷装置のヘッド
がドットの形成に供することができるインク量は現実に
は予め定められた数種類に限られているが、インク量の
期待値はこのような数種類には限定されず所定の範囲内
の連続的な値を取りうる。一般に期待値とは確率を示す
用語として用いられるが、本明細書ではこのような意味
はなく、各画素に吐出されることが期待される値という
意味での用語として用いる。
【0011】なお、インク量の期待値としては、画像デ
ータの階調値を表現するために必要となる厳密なインク
量を用いる必要はなく、実際にインクを吐出等するドッ
ト形成手段の特性その他の要因を考慮して定めることが
できる。階調値を表現するために必要となる厳密なイン
ク量に対してインク量の期待値を多く設定してもよい
し、少なく設定しても構わない。当然、ある階調値につ
いてはインク量の期待値を多く設定し、別の階調値では
少なく設定するものとしても構わない。
【0012】上記印刷装置において、前記画像データ
は、色空間における少なくとも一の色成分についての階
調値を含むデータであり、前記インク量期待値設定手段
は、前記インク量の期待値を、前記色空間における複数
の色成分の階調値の組み合わせに対応したテーブルとし
て記憶する期待値記憶手段と、入力された画像データに
基づいて前記期待値記憶手段に記憶されたテーブルを参
照することにより、各画素ごとのインク量の期待値を設
定する手段とを備えるものとすることができる。
【0013】各画素ごとに吐出するインク量の期待値
は、色空間における複数の色成分の階調値の組み合わせ
に応じて定めることができる。上記手段によれば、こう
して定められたテーブルに基づいて各画素ごとにインク
量の期待値を設定することができる。
【0014】また、上記印刷装置において、前記期待値
記憶手段に記憶されるテーブルは、前記インク量の期待
値を設定すべき各インクの期待値として、色相が同一で
あるか否かに関わらずその他の色のインク量の期待値に
関連しつつ定められた値を、前記色空間における複数の
色成分の階調値の組み合わせに対応して記憶するテーブ
ルとすることが望ましい。
【0015】期待値記憶手段に記憶されるテーブルにお
いて、各色のインク量の期待値を、その他の色のインク
量の期待値に関連しつつ定めることにより、全体のイン
ク量の制御を行いつつ、画質の向上等を図ることができ
る。例えば、単位面積辺りに吐出されるインク量に上限
値がある場合を考える。上記印刷装置がシアンについて
濃淡2種類のインクを用いてある所定の濃度を印刷する
場合において、その他の色相のインク量の期待値が小さ
いときは、前記上限値に対して余裕があるから、シアン
についてドットが比較的目立ちにくい淡インクを多量に
用いるように設定することができる。一方、その他の色
相のインク量が大きいときは、前記所定量に対して余裕
がないから、シアンについて濃度の高い濃インクを比較
的少量用いるように設定することができる。
【0016】上記印刷装置において多値化手段として
は、種々の方法を採ることができ、ディザ法としてもよ
いし、誤差拡散法としてもよい。
【0017】印刷装置により形成し得るドットの種類が
限られている場合は、先に設定されたインク量の期待値
と、実際にドットの形成に供されたインク量とが必ずし
も一致するとは限らないため、各画素ごとにインク量に
は誤差が生じることになる。上記各手段を備える印刷装
置によれば、画素ごとには誤差が生じていても画像全体
としては、かかる誤差が小さくなるような多値化を行う
ことができる。さらに、上記ディザ法によれば多値化を
高速で実行することができ、誤差拡散法によれば誤差を
適切に抑制して良好な画質を得ることができる。
【0018】また、前記多値化手段は、前記インク量期
待値決定手段により決定されたインク量の期待値に基づ
いて、前記ヘッドが形成可能なドットの種類ごとのイン
ク量の期待値たる種類別期待値を設定する種類別期待値
設定手段と、前記ドットの種類ごとに、該設定された種
類別期待値に基づいてドットの形成の有無を判断する手
段とを有する多値化手段としてもよい。
【0019】かかる手段では、各ドットの種類ごとにイ
ンク量の期待値を設定した上で、画像全体では誤差がな
くなるように、ドットの種類ごとに発生を制御していく
ため、各種類のドットが、それぞれ画像内で比較的均質
に分布する。一般に、インク量の多いドット程目立ちや
すいため、かかるドットが局所的に固まって形成された
場合には画質を大きく損ねることになる。上記手段によ
ればインク量の多いドットも均質に分布するため、ドッ
トが目立たない良好な画質を得ることができる。
【0020】前記印刷装置においては、前記ヘッドによ
り同一の色相について形成される2種類以上のドットに
は、少なくとも一の記録密度でドットを形成した場合に
単位面積当たりの平均濃度が略同一になるドットが2種
類以上含まれることが望ましい。
【0021】単位面積当たりの平均濃度が略同一になる
ドットが2種類以上存在する場合、それらのドットを用
いて画像を記録する濃度においては、いずれのドットを
用いることもできるという自由度が生じる。この結果、
インク量の制御を行いつつ、画質の向上その他種々の条
件に従う両者の使い分けを適切に行うことができる。な
お、一般に単位面積当たりの平均濃度とドットの記録密
度との関係はドットの種類に応じて異なる。本発明にお
いて上述した効果を得るためには、2種類以上のドット
をそれぞれ同じ密度で形成して比較した場合に平均濃度
が略同一となるような密度が少なくとも一つ存在すれば
よい。
【0022】以上で説明したそれぞれの印刷装置におい
て、前記インク量期待値設定手段は、色相が同一である
か否かに関わらず単位面積当たりのドットの形成に供さ
れるインク量の合計が、印刷媒体に応じて定まる所定量
を超えない範囲で前記インク量の期待値を設定する手段
であるものとすることができる。
【0023】@かかる印刷装置によれば、単位面積当た
りに供されるインク量の合計が、印刷媒体に応じて定ま
る所定量を超えないように制御することができる。一般
に印刷媒体が吸収可能なインク量には上限があり、かか
る上限を超えるインク量で印刷が行われると、印刷媒体
が破れやすくなる他、にじみが生じるなどして画質を損
ねることにもなる。上記印刷装置では、かかる上限を超
えないようにインク量を制御することができるため、こ
うした種々の問題を回避することができる。
【0024】なお、印刷媒体に応じて定まる所定量と
は、印刷媒体のにじみ特性、インクの乾燥時間、印刷さ
れた画像の画質、インクの吸収による印刷媒体の変形等
の種々の要素を総合的に判断した上で好ましい値として
設定されるインク量である。当然、こうした所定量は印
刷媒体によって一義的に定まるものではなく、印刷速度
や印刷に用いられるインクの色等によっても異なる値と
なる。こうした上限を考慮することにより、インク量の
期待値は、インク量について何らの制限もない場合に良
好な画質を得るという観点から設定されるべき理想的な
値とは異なった値に設定される。かかる観点から所定量
を考慮してインク量の期待値を設定した一態様として、
例えば、印刷媒体がいわゆる普通紙である場合と高画質
の印刷を目的として製造されたインクの浸透量の少ない
専用紙とで、同じ階調値の画像に対応するインク量の期
待値を変化させる場合が挙げられる。
【0025】また、上記所定量は単位面積当たりに供さ
れるインク量の合計であり、局所的にはかかる所定量を
超えることがあって構わない。例えば、ある特定の画素
についてはかかる所定量を超えるものであっても、その
周辺で吐出されるインク量が少なく、全体として前記所
定量を超えないようにインク量の期待値が定められるも
のであればよい。
【0026】上記印刷装置において、濃度の異なるイン
クまたはインク量の異なるインクを形成可能なヘッドと
しては、インク通路に設けられた電歪素子への電圧の印
加によりインクに付与される圧力によってインク粒子を
吐出する機構が考えられる。また、インク通路に設けら
れた発熱体への通電により発生する気泡により該インク
通路のインクに付与される圧力によってインク粒子を吐
出する機構によって、濃度の異なるインクによりドット
を形成することや、インク量の異なるドットを形成する
ことも可能である。これらの構成に拠れば、インク粒子
を微細にし、かつそのインク量を適切に制御することが
容易であり、更に多数の吐出ノズルをヘッド上に用意す
ることも容易である。多数のノズルを設ける場合には、
インク粒子の吐出用ノズルは、各色および各濃度のイン
ク毎に、印刷される用紙の搬送方向に沿って複数個配列
することができる。複数個のノズルを用意することによ
り、印刷速度の向上に資することができる。
【0027】以上で説明した本発明の印刷装置は、その
一部の機能をコンピュータにより実現させることによっ
ても構成することができるため、本発明は、かかるプロ
グラムを記録した記録媒体としての態様を採ることもで
きる。
【0028】本発明の第1の記録媒体は、印刷媒体上に
複数のドットを形成することにより画像を印刷するため
のプログラムをコンピュータにより読みとり可能に記録
した記録媒体であって、少なくとも一の色相について用
意された濃度の異なるインクについて、画像データに基
づいて各画素ごとにドットの形成に供するインク量の期
待値を設定する機能と、前記濃度の異なるインクについ
て、前記設定されたインク量の期待値に基づいて、前記
2種類以上のドットのうちいずれのドットを形成すべき
かをドットの非形成も含めて選択して多値化を行う機能
と、該選択されたドットを形成する機能とをコンピュー
タにより実現するためのプログラムを記録した記録媒体
である。
【0029】本発明の第2の記録媒体は、印刷媒体上に
複数のドットを形成することにより画像を印刷するため
に使用されるデータをコンピュータにより読みとり可能
に記録した記録媒体であって、少なくとも一の色相につ
いて用意された濃度の異なるインクについて、色相が同
一であるか否かに関わらず単位面積当たりのドットの形
成に供されるインク量の合計が、印刷媒体に応じて定ま
る所定量を超えない範囲で定められた、各画素ごとのド
ットの形成に供されるインク量の期待値に関するデータ
を、色空間における複数の色成分についての階調値の組
み合わせに対応して記録した記憶媒体である。
【0030】第1の記録媒体に記録されたプログラム
が、前記コンピュータに実行されることにより、先に説
明した本発明の印刷装置を実現することができる。ま
た、かかるプログラムが別途用意されたものである場合
には、該コンピュータが第2の記録媒体に記録されたデ
ータを用いることにより本発明の印刷装置を実現するこ
とができる。
【0031】なお、記憶媒体としては、フレキシブルデ
ィスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、
ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの
符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置
(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等
の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用でき
る。また、コンピュータに上記の発明の各工程または各
手段の機能を実現させるコンピュータプログラムを通信
経路を介して供給するプログラム供給装置としての態様
も含む。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、実施例に基づき説明する。 (1)装置の構成 図2に本発明のプリンタ22の概略構造を示し、図1に
本発明のプリンタ22を用いたシステム例としてのカラ
ー画像処理システムの構成を示す。プリンタ22の機能
を明確にするため、まず、図1によりカラー画像処理シ
ステムの概要を説明する。このカラー画像処理システム
は、スキャナ12と、パーソナルコンピュータ90と、
カラープリンタ22とを有している。パーソナルコンピ
ュータ90は、カラーディスプレイ21とキーボード、
マウス等からなる入力部92を備えている。スキャナ1
2は、カラー原稿からカラー画像データを読み取り、レ
ッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の3色の色
成分からなる原カラー画像データORGをコンピュータ
90に供給する。
【0033】コンピュータ90の内部には、図示しない
CPU,RAM,ROM等が備えられており、所定のオ
ペレーティングシステムの下で、アプリケーションプロ
グラム95が動作している。オペレーティングシステム
には、ビデオドライバ91やプリンタドライバ96が組
み込まれており、アプリケーションプログラム95から
はこれらのドライバを介して、最終カラー画像データF
NLが出力されることになる。画像のレタッチなどを行
うアプリケーションプログラム95は、スキャナ12か
ら画像を読み込み、これに対して所定の処理を行いつつ
ビデオドライバ91を介してCRTディスプレイ21に
画像を表示している。このアプリケーションプログラム
95が、印刷命令を発行すると、コンピュータ90のプ
リンタドライバ96が、画像情報をアプリケーションプ
ログラム95から受け取り、これをプリンタ22が印字
可能な信号FNL(ここではシアン、ライトシアン、マ
ゼンダ、ライトマゼンダ、イエロー、ブラックの6色に
ついての2値化された信号)に変換している。図1に示
した例では、プリンタドライバ96の内部には、アプリ
ケーションプログラム95が扱っているカラー画像デー
タをドット単位(以下、画素という)の画像データに変
換するラスタライザ97と、ドット単位の画像データに
対してプリンタ22が使用するインク色および発色の特
性等を考慮してに各色ごとのインク吐出量の期待を設定
するインク量期待値設定モジュール98と、インク量期
待値設定モジュール98が参照する期待値テーブルCT
と、設定されたインク量の期待値に基づいて各画素ごと
のドットの形成の有無によってある面積での濃度を表現
するいわゆるハーフトーンの画像情報を生成するハーフ
トーンモジュール99とが備えられている。プリンタ2
2は、印字可能な上記信号FNLを受け取り、記録用紙
に画像情報を記録する。
【0034】次に、図2によりプリンタ22の概略構成
を説明する。図示するように、このプリンタ22は、紙
送りモータ23によって用紙Pを搬送する機構と、キャ
リッジモータ24によってキャリッジ31をプラテン2
6の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ31に搭
載された印字ヘッド28を駆動してインクの吐出および
ドット形成を制御する機構と、これらの紙送りモータ2
3,キャリッジモータ24,印字ヘッド28および操作
パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とか
ら構成されている。
【0035】このプリンタ22のキャリッジ31には、
黒インク(Bk)用のカートリッジ71とシアン(C
1),ライトシアン(C2)、マゼンタ(M1),ライ
トマゼンダ(M2)、イエロ(Y)の6色のインクを収
納したカラーインク用カートリッジ72が搭載可能であ
る。シアンおよびマゼンダの2色については、濃淡2種
類のインクを備えていることになる。これらのインクの
濃度等については後述する。キャリッジ31の下部の印
字ヘッド28には計6個のインク吐出用ヘッド61ない
し66が形成されており、キャリッジ31の底部には、
この各色用ヘッドにインクタンクからのインクを導く導
入管67(図3参照)が立設されている。キャリッジ3
1に黒(Bk)インク用のカートリッジ71およびカラ
ーインク用カートリッジ72を上方から装着すると、各
カートリッジに設けられた接続孔に導入管67が挿入さ
れ、各インクカートリッジから吐出用ヘッド61ないし
66へのインクの供給が可能となる。
【0036】インクが吐出される機構を簡単に説明す
る。図3はインク吐出用ヘッド28の内部の概略構成を
示す説明図である。インク用カートリッジ71,72が
キャリッジ31に装着されると、図3に示すように毛細
管現象を利用してインク用カートリッジ内のインクが導
入管67を介して吸い出され、キャリッジ31下部に設
けられた印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし66に
導かれる。なお、初めてインクカートリッジが装着され
たときには、専用のポンプによりインクを各色のヘッド
61ないし66に吸引する動作が行われるが、本実施例
では吸引のためのポンプ、吸引時に印字ヘッド28を覆
うキャップ等の構成については図示および説明を省略す
る。
【0037】各色のヘッド61ないし66には、後で説
明する通り、各色毎に32個のノズルNzが設けられて
おり(図6参照)、各ノズル毎に電歪素子の一つであっ
て応答性に優れたピエゾ素子PEが配置されている。ピ
エゾ素子PEとノズルNzとの構造を詳細に示したの
が、図4である。図示するように、ピエゾ素子PEは、
ノズルNzまでインクを導くインク通路68に接する位
置に設置されている。ピエゾ素子PEは、周知のよう
に、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて高速に電
気−機械エネルギの変換を行う素子である。本実施例で
は、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間に所定時
間幅の電圧を印加することにより、図4下段に示すよう
に、ピエゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸張し、イン
ク通路68の一側壁を変形させる。この結果、インク通
路68の体積はピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮し、
この収縮分に相当するインクが、粒子Ipとなって、ノ
ズルNzの先端から高速に吐出される。このインク粒子
Ipがプラテン26に装着された用紙Pに染み込むこと
により、印刷が行われる。
【0038】以上説明したハードウェア構成を有するプ
リンタ22は、紙送りモータ23によりプラテン26そ
の他のローラを回転して用紙Pを搬送しつつ(以下、副
走査という)、キャリッジ31をキャリッジモータ24
により往復動させ(以下、主走査という)、同時に印字
ヘッド28の各色ヘッド61ないし66のピエゾ素子P
Eを駆動して、各色インクの吐出を行い、ドットを形成
して用紙P上に多色の画像を形成する。
【0039】用紙Pを搬送する機構は、紙送りモータ2
3の回転をプラテン26のみならず、用紙搬送ローラに
伝達するギヤトレインを備える(図示省略)。また、キ
ャリッジ31を往復動させる機構は、プラテン26の軸
と並行に架設されキャリッジ31を摺動可能に保持する
摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆
動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ31
の原点位置を検出する位置検出センサ39等から構成さ
れている。
【0040】図5および図6は、インク吐出用ヘッド6
1〜66におけるインクジェットノズルNzの配列を示
す説明図である。本実施例のプリンタ22は、各色につ
いてインク量の異なる3種類のドットを形成することが
できる。ドットが円形に形成されるとすれば、大中小3
種類のドット径からなるドットが形成されることにな
る。以下、この意味で「インク量の異なるドット」と
「ドット径の異なるドット」とは同義として用いる。
【0041】ドット径の異なるドットを形成するために
は、例えば図5に示すように、各色ごとに径の異なるノ
ズルを備える方法も考えられるが、本実施例では図6に
示す通り、全て同じ径からなるノズルを用い、後述する
制御によりドット径の異なるドットを形成している。こ
れらのノズルの配置は、各色ごとにインクを吐出する6
組のノズルアレイから成っており、32個のノズルNz
が一定のノズルピッチkで千鳥状に配列されている。各
ノズルアレイの副走査方向の位置は互いに一致してい
る。なお、各ノズルアレイに含まれる32個のノズルN
zは、千鳥状に配列されている必要はなく、一直線上に
配置されていてもよい。但し、図6に示すように千鳥状
に配列すれば、製造上、ノズルピッチkを小さく設定し
易いという利点がある。
【0042】ここで、一定のノズル径を有するヘッドを
用いてドット径の異なる3種類のドットを形成する原理
について説明する。図7は、インクが吐出される際のノ
ズルNzの駆動波形と吐出されるインクIpとの関係を
示した説明図である。図7において破線で示した駆動波
形が通常のドットを吐出する際の波形である。区間d2
において一旦、マイナスの電圧をピエゾ素子PEに印加
すると、先に図4を用いて説明したのとは逆にインク通
路68の断面積を増大する方向にピエゾ素子PEが変形
するため、図7の状態Aに示した通り、メニスカスと呼
ばれるインク界面Meは、ノズルNzの内側にへこんだ
状態となる。一方、図7の実線で示す駆動波形を用い、
区間d2に示すようにマイナス電圧を急激に印加する
と、状態aで示す通りメニスカスは状態Aに比べて大き
く内側にへこんだ状態となる。次に、ピエゾ素子PEへ
の印加電圧を正にすると(区間d3)、先に図4を用い
て説明した原理に基づいてインクが吐出される。このと
き、メニスカスがあまり内側にへこんでいない状態(状
態A)からは状態Bおよび状態Cに示すごとく大きなイ
ンク滴が吐出され、メニスカスが大きく内側にへこんだ
状態(状態a)からは状態bおよび状態cに示すごとく
小さなインク滴が吐出される。
【0043】以上に示した通り、駆動電圧を負にする際
(区間d1,d2)の変化率に応じて、ドット径を変化
させることができる。本実施例では、駆動波形とドット
径との間のこのような関係に基づいて、ドット径の小さ
い小ドットを形成するための駆動波形と、2番目のドッ
ト径からなるの中ドットを形成するための駆動波形の2
種類を用意している。図8に本実施例において用いてい
る駆動波形を示す。駆動波形W1が小ドットを形成する
ための波形であり、駆動波形W2が中ドットを形成する
ための波形である。両者を使い分けることにより、一定
のノズル径からなるノズルNzからドット径が小中2種
類のドットを形成することができる。
【0044】また、図8の駆動波形W1,W2の双方を
使ってドットを形成することにより、大ドットを形成す
ることができる。この様子を図8の下段に示した。図8
下段の図は、ノズルから吐出された小ドットおよび中ド
ットのインク滴IPs、IPmが吐出されてから用紙P
に至るまでの様子を示している。図8の駆動波形を用い
て小中2種類のドットを形成する場合、中ドットの方が
ピエゾ素子PEの変化量が大きいため、インク滴IPが
勢いよく吐出される。このようなインクの飛翔速度差が
あるため、キャリッジ31が主走査方向に移動しなが
ら、最初に小ドットを吐出し、次に中ドットを吐出した
場合、キャリッジ31の走査速度、両ドットの吐出タイ
ミングをキャリッジ31と用紙Pの間の距離に応じて調
整すれば、両インク滴を同じタイミングで用紙Pに到達
させることができる。本実施例では、このようにして図
8の2種類の駆動波形から最もドット径が最も大きい大
ドットを形成しているのである。
【0045】プリンタ22の制御回路40の内部構成を
説明するとともに、上述の駆動波形を用いて、図6に示
した複数のノズルNzからなるヘッド28を駆動する方
法について説明する。図9は制御回路40の内部構成を
示す説明図である。図9に示す通り、この制御回路40
の内部には、CPU41,PROM42,RAM43の
他、コンピュータ90とのデータのやりとりを行うPC
インタフェース44と、紙送りモータ23、キャリッジ
モータ24および操作パネル32などとの信号をやりと
りする周辺入出力部(PIO)45と、計時を行うタイ
マ46と、ヘッド61〜66にドットのオン・オフの信
号を出力する転送用バッファ47などが設けられてお
り、これらの素子および回路はバス48で相互に接続さ
れている。また、制御回路40には、所定周波数で駆動
波形(図8参照)を出力する発信器51、および発信器
51からの出力をヘッド61〜66に所定のタイミング
で分配する分配器55も設けられている。制御回路40
は、コンピュータ90で処理されたドットデータを受け
取り、これを一時的にRAM43に蓄え、所定のタイミ
ングで転送用バッファ47に出力する。従って、多階調
の画像を形成するための画像処理は、プリンタ22側で
は行っていない。制御回路40は、単にドット単位での
オン・オフ、即ちドットを形成するか否かの制御のみを
行っているのである。
【0046】制御回路40がヘッド61〜66に対して
信号を出力する形態について説明する。図10は、ヘッ
ド61〜66の1つのノズル列を例にとって、その接続
について示す説明図である。図示するように、ヘッド6
1〜66の一つのノズル列は、転送用バッファ47をソ
ース側とし、分配出力器55をシンク側とする回路に介
装されている。ノズル列を構成する各ピエゾ素子PE
は、その電極の一方が転送用バッファ47の各出力端子
に、他方が一括して分配出力器55の出力端子に、それ
ぞれ接続されている。分配出力器55からは発信器51
の駆動波形が出力されているから、CPU41から各ノ
ズル毎にオン・オフを定め、転送用バッファ47の各端
子に信号を出力すると、駆動波形に応じて、転送用バッ
ファ47側からオン信号を受け取っていたピエゾ素子P
Eだけが駆動される。この結果、転送用バッファ47か
らオン信号を受け取っていたピエゾ素子PEのノズルか
ら一斉にインク粒子Ipが吐出される。
【0047】駆動波形は、図8に示す通り、小ドット用
の波形W1と中ドット用n波形W2とが交互に出力され
ているから、ある画素について小ドットを形成したい場
合には、小ドット用の駆動波形W1に同期させてノズル
列にオンの信号を送るとともに、中ドットの駆動波形W
2に同期させてノズル列にオフの信号を送ればよい。中
ドットを形成する場合には、この逆に駆動波形W1に同
期させてノズル列にオフの信号を送るとともに、駆動波
形W2に同期させてノズル列にオンの信号を送ればよ
い。また、大ドットを形成する場合には両駆動波形に同
期させてオンの信号を送ればよい。こうすることによ
り、本実施例のプリンタ22は、各ノズルアレイで一主
走査中に大中小それぞれのドット径でドットを形成する
ことができる。
【0048】もっとも、大中小それぞれのドットを形成
するための3種類の駆動波形およびそれぞれの駆動波形
を出力する3つの発信器を用意し、形成すべきドット径
に応じてこの駆動波形を選択的に使用することにより、
各径からなるドットを形成するようにしてもよい。ま
た、ドット径は大中小の3種類に限る必要はなく、駆動
波形の種類を増やしてさらに多くのドット径が出力でき
るようにしてもよいし、上記大中小の3種類のドット径
のうち2種類のみを使用するものとしてもよい。
【0049】図6に示す通り、ヘッド61〜66は、キ
ャリッジ31の搬送方向に沿って配列されているから、
それぞれのノズル列が用紙Pに対して同一の位置に至る
タイミングはずれている。従って、CPU41は、この
ヘッド61〜66の各ノズルの位置のずれを勘案した上
で、必要なタイミングで各ドットのオン・オフの信号を
転送用バッファ47を介して出力し、各色のドットを形
成している。また、図6に示した通り、各ヘッド61〜
66もノズルが2列に形成されている点も同様に考慮し
てオン・オフの信号の出力が制御されている。
【0050】本実施例では、濃度の低い淡インクで形成
した大、中、小のドット(以下、それぞれ淡大ドット、
淡中ドット、淡小ドットという)と、濃度の高い濃イン
クで形成した大、中、小のドット(以下、それぞれ濃大
ドット、濃中ドット、濃小ドットという)との6段階で
濃度が異なるドットを用いている。これに対し、例え
ば、濃小ドットと淡大ドットとの濃度が略同一になるよ
うに設定する者としても構わない。両者の濃度が略同一
とは、ある記録密度で両者を記録したときの単位面積当
たりの平均濃度が略同一になるということである。この
ように設定すれば、各画素ごとに表現可能な階調数は減
るものの、濃小ドットと淡大ドットの選択の自由度を高
めることができる。
【0051】本実施例では、既に述べた通りピエゾ素子
PEを用いてインクを吐出するヘッドを備えたプリンタ
22を用いているが、他の方法によりインクを吐出する
プリンタを用いるものとしてもよい。例えば、インク通
路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発生する
泡(バブル)によりインクを吐出するタイプのプリンタ
に適用するものとしてもよい。かかるプリンタにおいて
は、ヒータへの通電時間や通電面積を変化させることに
よりドット径の異なるドットを形成できるため、本発明
を適用することができる。
【0052】(2)ドット発生処理ルーチン 次に、本発明に係る実施例におけるドット発生処理ルー
チンについて説明する。図11に第1実施例によるドッ
ト発生処理ルーチンの流れを示す。このルーチンはプリ
ンタドライバ96のハーフトーンモジュール99におけ
る処理の一部であり、本実施例においてはコンピュータ
90のCPUにより実行されるルーチンである。
【0053】ドット発生処理ルーチンが実行されると、
CPUは画素階調データを入力する(ステップS10
0)。ここで入力されるデータはカラー画像をドット単
位の画像データに変換した上で、RGBからなる画像デ
ータである。なお、本実施例では、画素階調データは8
ビットで与えられ、各色相について階調値0〜255の
範囲をとるものとした。
【0054】次に、CPUはプリンタ22に備えられる
6色のインクについて吐出するインク量の期待値を決定
する処理を実行する(ステップS200)。インク量の
期待値は、入力された画像データに応じた色が印刷され
るように設定される。この際、6色全てのインク量の合
計が、印刷用紙の単位面積当たりに吐出可能なインク量
(以下、インクデューティとよぶ)を超えないように各
色のインク量の期待値が決められる。濃淡2種類のイン
クを備えるシアンおよびマゼンダについては、画像デー
タとして与えられた濃度を表現するために、濃淡それぞ
れのインクをどれだけ使うかを設定することになる。こ
の処理については、種々の処理内容が考えられるため、
後で場合を分けて説明する。
【0055】ステップS200の処理により各色につい
て吐出するインク量の期待値が決定されると、CPU
は、かかるインク量の期待値に基づいて、形成すべきド
ットの径を設定する処理を行う(ステップS300)。
この処理についても、種々の処理内容が考えられるた
め、後で場合を分けて説明する。
【0056】以上の処理によれば、入力された画像デー
タに応じて、インクデューティの制限を守りつつ、各色
のインク量を決定した上で、そのインク量を超えない範
囲でドット径を定めるため、結果として印刷される画像
では、必ずインクデューティの制限が守られることにな
る。
【0057】(3)各色吐出インク量期待値決定処理 各色についてインクデューティの制限を守りつつ、単位
面積当たりに吐出するインク量の期待値を設定するため
の処理については、種々の態様が考えられる。以下では
この処理の例として3つの態様からなる処理を順次説明
する。
【0058】まず、第1の態様としての各色吐出インク
量期待値決定処理について図12のフローチャートを用
いて説明する。このルーチンが開始されると、CPUは
各色ごとに期待値テーブルITを参照することにより、
吐出するインク量の期待値を決定する(ステップS21
0)。ここで、各色と呼んでいるのは、各インクの色を
意味しており、色相を意味するものではない。つまり、
本ルーチンでは、シアンインクとライトシアンインクと
は別々に処理が実行され、それぞれインク量の期待値が
設定される。
【0059】ここで、期待値テーブルITについて説明
する。図13、図14に本実施例における期待値テーブ
ルの例を示す。図13は入力された画素階調データのレ
ッドおよびグリーンの階調値に応じて、シアンインクの
期待値を与えるテーブルである。図14は同じ形式でラ
イトシアンインクの期待値を与えるテーブルである。図
示の都合上、ブルーのデータはある値で一定の場合につ
いて示した。実際には、ブルーの変化に応じて図13の
グラフが256点分存在することになる。なお、図13
および図14ではグラフの形で表しているが、実際に
は、ブルー、レッドおよびグリーンの階調値の全ての組
み合わせ(256×256×256点)に対応するデー
タがテーブルの形でコンピュータ90のROMに記憶さ
れている。図13および図14に示すインクの期待値
は、シアンインクおよびライトシアンインクのみなら
ず、マゼンダインクその他のインクの期待値も考慮し
て、全体の期待値の合計が印刷用紙のインクデューティ
の制限を超えないように設定してある。その他のインク
についても図13および図14と同様のテーブルが設定
されている。
【0060】ステップS210で、CPUは画像データ
に対応した値を上記各テーブルから読みとることによ
り、インクの吐出量の期待値を設定する。かかる処理を
全色について行った後(ステップS215)、吐出イン
ク量期待値決定処理ルーチンからドット発生処理ルーチ
ンに戻る。
【0061】かかる吐出インク量期待値決定処理によれ
ば、各階調データの全ての組み合わせに応じて吐出イン
ク量の期待値のデータをテーブルの形で記憶しているた
め、処理内容が非常に簡単であり、高速に処理すること
ができる利点がある。また、インク吐出量の期待値のデ
ータが非常に非線形が強いデータであっても容易に適用
できる利点もある。
【0062】なお、以上の説明では一画素ごとに処理が
終了すれば各色吐出インク量期待値決定処理を一旦終了
するものとして説明したが、各画素についての結果をメ
モリに蓄えつつ、各ラスタまたは画像全体について繰り
返し処理を行うものとしてもよい。
【0063】また、以上の説明では各色ごとに処理をし
ていくものとして説明したが、各色ごとに用意されたテ
ーブルではなく、入力データに対応して各インクのイン
ク量の期待値を一組にして記憶したテーブルを用いるこ
とにより、一度に全てのインク量が設定されるようにす
ることもできる。
【0064】次に、第2の態様としての各色吐出インク
量期待値決定処理について図15のフローチャートを用
いて説明する。この態様は図13および図14に示した
期待値テーブルITのデータ点数を減らし、適宜補間演
算を行うことにより、インク吐出量の期待値を決定する
方法である。つまり、第2の態様では、インクの吐出量
の期待値を与える期待値テーブルIT(図13、図1
4)は、ブルー、レッド、グリーンの全ての組み合わせ
に対してデータを記憶するのではなく、特定の格子点に
対してのみデータを記憶するテーブルとしている。
【0065】吐出インク量期待値決定処理ルーチンが開
始されると、CPUは画素階調データが存在する格子を
選択する(ステップS220)。第2の態様では、期待
値テーブルITは特定の格子点に対してのみ存在してい
るため、画素階調データによっては、対応するインク吐
出量の期待値データが存在しない場合がある。CPUは
後で補間演算を行うために、画素階調データがいずれの
格子に属しているかを選択するのである。
【0066】格子について、図16に基づいて具体的に
説明する。図16は、レッドおよびグリーンデータによ
る格子点を示す説明図である。図示の都合上、ブルーが
ある一定の値の場合について示した。既に説明した通
り、レッドデータおよびグリーンデータは値0〜255
までの256階調値を採りうるデータであり、ブルーを
ある値に固定した図16の平面内では、両者の組み合わ
せにより表される画素データは、256×256通りあ
ることになる。第1の態様では、これらの各点に対して
吐出すべきインク量の期待値データを記憶していた。
【0067】これに対し、第2の態様では、図16に示
す通り、レッドデータおよびグリーンデータについて、
それぞれの階調値0〜255までを8等分した格子を想
定し、各交点である格子点についてのみインク吐出量の
期待値データを記憶している。従って、例えば階調値6
3などは画素データとしては採り得る値であるが、期待
値テーブルITには、それに対応するデータが存在しな
い状態となっている。
【0068】本実施例では、図16に示した通り、格子
点は階調値32ごとに存在する。この格子点を階調値0
から順に0,1,2,・・・8なる番号で示すものとす
る(以下、この番号を格子点番号とよぶ)。本実施例に
おいては、レッドデータおよびグリーンデータのそれぞ
れの値を32で除して、小数点以下の切り上げをするこ
とにより、画素階調データがいずれの格子に属している
かを判定することができる。例えば、階調値63につい
ては、上述の演算の結果が値2となるので、格子点番号
2および格子点番号3の間の格子に存在していると判定
される。なお、本実施例では格子点が等間隔に並んでい
るものとしているが、格子点は必ずしも等間隔に並んで
いる必要はなく、またレッドデータとグリーンデータの
分割が一致している必要もない。レッドとグリーンにつ
いて格子を選択したのと同様の手法によりブルーについ
ても画素階調データが存在する格子が選択される。こう
した処理により、ブルー、レッド、グリーンの3次元的
な色空間の中で画素階調データが存在する直方体が一つ
選択されることになる。
【0069】こうして画素階調データが属する格子が選
択された後は、当該格子を構成する格子点を用いてイン
ク量の期待値データの補間演算を行う(ステップS23
0)。上記格子を構成する格子点は8つ存在する。この
ような8つの格子点のデータをいわゆる線形補間する演
算としては、種々の方法が周知であるため、ここでは詳
細な説明を省略する。
【0070】補間演算により、吐出すべきインク量の期
待値を求め、全色についてこの処理を実行した後(ステ
ップS235)、吐出インク量期待値決定処理ルーチン
からドット発生処理ルーチンに戻る。
【0071】かかる態様によれば、補間演算が必要とな
るため、第1の態様に比べて処理速度の面で劣るもの
の、インク量テーブルITのデータ量が少なくて済むた
め、メモリ量の節約ができるという利点がある。
【0072】インク量の期待値を設定する処理は、ブル
ー、レッド、グリーンの3つを要素とする一組の入力デ
ータに基づいて、シアン、ライトシアン等の各色に関す
る一組のデータを与える点で、いわゆる色補正処理と類
似した処理である。従って、上述した2つの態様の他に
も色補正処理で用いられている種々の技術を適用するこ
とが可能である。例えば、以上の各態様においては、イ
ンク量の期待値データを記憶する期待値テーブルITを
用いる方法を採っているが、期待値データが画素階調デ
ータの関数として表される場合には、かかる関数に基づ
いてインク量の期待値を求めるものとしてもよい。
【0073】(4)ドット径設定処理 上で説明したインク量期待値決定処理により求められた
インク量の期待値に基づいて、形成すべきドットの径を
設定するためのドット径設定処理も種々の態様が考えら
れる。以下、ドット径設定処理の例として3つの態様に
ついて順次説明する。なお、以下の各態様は、上で説明
したいずれの態様の処理がインク量期待値決定処理とし
て適用されたかということには依存せずに、それぞれ採
用し得るものである。ドット径が連続的に変えられる場
合には、設定されたインク量の期待値と実際に吐出され
るインク量とが一致するようにドット径を設定すること
が可能であるが、本実施例では限られた種類のドット径
しか形成し得ない。このため、各画素ごとに見れば、設
定されたインク量の期待値と吐出されるインク量との間
に誤差が生じることになる。本実施例では、以下に示す
種々の処理により、かかる誤差を印刷される画像全体で
小さく抑えるように、各画素ごとに形成すべきドット径
の選択を行っているのである。
【0074】第1のドット径設定処理を図17に示すフ
ローチャートに基づいて説明する。ここではシアンイン
クについてインク量の期待値が値Cdに設定された場合
を例にとって説明する。
【0075】ドット径設定処理が開始されるとCPUは
インク量期待値データCdを入力する(ステップS30
2)。このデータは、先に説明したインク量期待値決定
処理において求められた単位面積当たりに吐出すべきイ
ンク量の期待値データである。
【0076】次に、かかるインク量期待値データCdが
所定値Vsよりも小さいか否かを判定する(ステップS
304)。所定値Vsは、ドット径が最も小さいドット
(以下、小ドットとよぶ)により吐出されると想定され
るインク量を示す値である(以下、小ドットインク量と
よぶ)。インク量期待値データCdが小ドットインク量
Vsよりも小さい場合には、小ドットを形成するか否か
の判定を行うため、インク量期待値データCdが閾値t
hs以上であるか否かを判定する(ステップS30
6)。閾値thsよりも小さい場合には、小ドットの形
成は行わないものと判断し、ドット径の設定データCd
rに値0を代入する(ステップS308)。閾値ths
よりも大きい場合には、小ドットを形成すべきと判断し
て、ドット径の設定データCdrに小ドットインク量に
相当する値Vsを代入する(ステップS310)。
【0077】なお、ステップS304で用いる所定値V
sと、ドット径の設定データCdrに代入される値Vs
は、ともに小ドットを形成するために吐出されるインク
量に基づいて定まる値であれば、異なる値を用いるもの
としてもよい。例えば、現実にドットを形成するために
使用される値、つまりドット径の設定データCdrに代
入される値を、ステップS304において判断基準とし
ている値よりも小さくしてもよい。こうすることによ
り、実際に吐出されるインク量にノズル毎のバラツキが
ある場合でも、インクデューティの制限を守ることがで
きる。
【0078】ここで、閾値thsについて説明する。本
実施例では、この閾値の設定に分散型ディザの閾値マト
リックスを採用した。ディザ法における閾値の考え方に
ついては後で説明する。本実施例では、特に64×64
程度の大域的マトリックス(ブルーノイズマトリック
ス)を利用し、組織的ディザ法を適用した。このディザ
マトリックスでは、64×64の大きさのマトリックス
の内部のいずれの16×16の領域をとっても閾値(0
〜255)の出現に大きな偏りがないように閾値を決め
ている。
【0079】ステップS306においては、インク量期
待値データCdは値0〜Vsまでしか取り得ないため、
閾値thsは上述のディザマトリックスを値0〜Vsの
範囲に正規化したものを用いている。つまり、上述のデ
ィザマトリックスの各値thを次式を用いて変換し、閾
値thsがこの範囲に一致するようにしている。 ths=th×Vs/255
【0080】ここで、ディザ法による考え方を図18を
用いて説明する。ここでは、Vsを値64として説明す
る。図18に示す通り、ある4×4の画素からなる領域
でインク量期待値データがVs以下となっていたとす
る。かかる領域における閾値thsはディザマトリック
スを正規化したテーブルで与えられ、図18に示す通り
値0〜64までの値の閾値が出現する。この閾値とイン
ク量期待値データを各画素ごとに比較することにより、
図18に示すように小ドットのオン・オフが判定され
る。先に説明した通り、ディザマトリックスは閾値が偏
りなく出現するように設定されている。従って、かかる
方法により小ドットのオン・オフを決定すれば、各画素
ごとにはインク量の期待値と実際に吐出されたインク量
との間に誤差が生じているものの、画像全体として見れ
ばこの誤差は小さくなる。
【0081】ステップS304において、インク量期待
値Cdが小ドットインク量Vsよりも大きいと判断され
た場合は、次にインク量期待値Cdが2番目のドット径
からなるドット(以下、中ドットとよぶ)により吐出さ
れると想定されるインク量Vmよりも小さいか否かを判
断する(ステップS312)。インク量Vmよりも小さ
い場合には、インク量期待値データCdが所定の閾値t
hmよりも大きいか否かを判定し(ステップS31
4)、閾値thmよりも小さい場合には、中ドットでは
なく小ドットの形成を行うものと判断し、ドット径の設
定データCdrに小ドットインク量に相当する値Vsを
代入する(ステップS316)。閾値thsよりも大き
い場合には、中ドットを形成すべきと判断して、ドット
径の設定データCdrに中ドットインク量に相当する値
Vmを代入する(ステップS318)。閾値thmより
も小さい場合に、中ドットを形成しないものとはせず、
小ドットを形成するものとしたのは、中ドットを形成し
ないものとすれば、インク量期待値Cdに対する誤差が
大きくなり、好ましくないためである。
【0082】閾値thmは、先に説明したディザマトリ
ックスにより定められる。ステップS314では、イン
ク量期待値データは値Vs〜Vmまでを取るため、ディ
ザマトリックスの各値thに次式を用いることにより、
閾値thmがこの範囲に一致するように正規化されてい
る。 thm=th×(Vm−Vs)/255+Vs
【0083】ステップS312において、インク量期待
値Cdが中ドットインク量Vmよりも大きいと判断され
た場合は、最もドット径の大きいドット(以下、大ドッ
トと呼ぶ)のオン・オフについて判定をする。インク量
期待値データCdが所定の閾値thlよりも大きいか否
かを判定し(ステップS320)、閾値thlよりも小
さい場合には、大ドットではなく中ドットの形成を行う
ものと判断し、ドット径の設定データCdrに中ドット
インク量に相当する値Vmを代入する(ステップS32
2)。閾値thlよりも大きい場合には、大ドットを形
成すべきと判断して、ドット径の設定データCdrに大
ドットインク量に相当する値Vlを代入する(ステップ
S324)。
【0084】閾値thlは、先に説明したディザマトリ
ックスにより定められる。ステップS320では、イン
ク量期待値データCdは値Vm〜Vlまでを取るため、
ディザマトリックスの各値thに次式を用いることによ
り、閾値thlがこの範囲に一致するように正規化され
ている。 thm=th×(Vl−Vm)/255+Vm
【0085】こうしてドットの形成の有無も含めて、形
成すべきドットのドット径が設定された。CPUは全て
の色について、この処理を実行し(ステップS32
6)、ドット径設定処理を終了する。
【0086】かかる態様によれば、設定されたインク量
の期待値に応じて、各ドット径からなるドットを適切に
形成することができる。先に説明した通り、ディザマト
リックスを用いることによりドットが局所的に偏って発
生することを避けることができ、画像全体として見れ
ば、設定されたインク量の期待値に対し吐出されたイン
ク量の誤差を小さく抑えることができる。
【0087】なお、上述の説明では、閾値ths,th
sm,thlをディザマトリックスに基づいて定めるも
のとしているが、これらの閾値を各画素ごとに乱数を発
生させて定めるものとしてもよい。
【0088】次に、第2の態様のドット径設定処理につ
いて図19のフローチャートに基づき説明する。ドット
径設定処理が開始されるとCPUはインク量期待値デー
タCdを入力し(ステップS340)、既に処理が終了
した近傍の画素からの拡散誤差を加えて補正データCd
xを作成する(ステップS342)。第2の態様では実
際に吐出されるインク量を設定されたインク量期待値C
dに近づけるための処理として、後述する通り誤差拡散
処理を採用している。誤差拡散処理は処理済みの画素に
ついて生じたインク量の誤差を予めその画素の周りの画
素に所定の重みを付けて予め配分しておくので、ステッ
プS342では該当する誤差分を読み出し、これを今か
ら印刷しようとする画素に反映させるのである。着目し
ている画素PPに対して、周辺のどの画素にどの程度の
重み付けで、この誤差を配分するかを、図20に例示し
た。着目している画素PPに対して、キャリッジ31の
走査方向で数画素、および用紙Pの搬送方向後ろ側の隣
接する数画素に対して、濃度誤差が所定の重み(1/
4,1/8、1/16)を付けて配分される。誤差拡散
処理については後で詳述する。
【0089】CPUは補正データCdxと所定の閾値T
h1ないしTh3との比較を行う(ステップS344〜
352)。所定の閾値は、Th1<Th2<Th3なる
関係にある。補正データCdxが閾値Th1より小さい
場合は(ステップS344)、ドットを形成しないもの
と判断し、ドット径を設定するためのデータCdrに値
0を代入する(ステップS346)。補正データCdx
が閾値th1より大きく閾値th2よりも小さい場合に
は(ステップS348)、小ドットを形成すべきと判断
し、ドット径データCdrに値Vsを代入する(ステッ
プS350)。補正データCdxが閾値th2より大き
く閾値th3よりも小さい場合には(ステップS35
2)、中ドットを形成すべきと判断し、ドット径データ
Cdrに値Vmを代入する(ステップS354)。ま
た、補正データCdxが閾値th3よりも大きい場合に
は(ステップS352)、大ドットを形成すべきと判断
し、ドット径データCdrに値Vlを代入する(ステッ
プS356)。
【0090】以上によりドットを形成しない場合も含
め、どのようなドットを形成すべきかが設定された。次
に、CPUはかかる設定に基づいて誤差計算および誤差
拡散処理を実行する(ステップS358)。ここでいう
誤差とは、ステップS342において補正された後の補
正データCdxと実際に吐出されるインク量Cdrとの
誤差をいう。この誤差は、補正データCdxは例えば0
〜255までの値を連続的にとり得るのに対し、実際に
吐出されるインク量Cdrは一定の離散的な値しかとり
得ないことにより生じる誤差である。例えば、大ドット
のインク量Vlが255であるとした場合、補正データ
Cdxが値199であるにも関わらず大ドットを形成し
たとすれば、そこには255−199=56なるインク
量誤差が生じていることになる。これは、吐出されたイ
ンク量が設定されたインク量に比べて多すぎることを意
味する。吐出されるインク量はCdrで与えられるか
ら、誤差ERRはERR=Cdx−Cdrで求められ
る。
【0091】誤差拡散とは、こうして求められた誤差を
現在処理している画素PPの周辺の画素に所定の重み
(図20参照)を付けて拡散する処理をいう。誤差は未
処理の画素に拡散されるべきであるから、図20に示す
通り、キャリッジの走査方向および用紙の搬送方向に並
ぶ画素にのみ拡散されることになる。上述の例に基づ
き、誤差が56であったとすれば、現在処理している画
素PPの隣の画素P1には、誤差56の1/4に相当す
る14が拡散されることになる。この誤差は、次に画素
P1を処理する際に、ステップS342において反映さ
れる。例えば、画素P1のデータが値214であれば、
そこから拡散された誤差14を引いて、補正データを値
200とするのである。かかる処理を繰り返し実行する
ことにより、各画素ごとにはインク量誤差を含んでいる
ものの、画像全体としては設定されたインク量期待値デ
ータに応じたインク量で画像が印刷されることになる。
かかる処理により、ドットの形成の有無も含めたドット
径の設定を全ての色について行って(ステップS36
0)、このルーチンを一旦終了する。
【0092】かかる処理を用いれば、第1の態様に比べ
て、複雑な処理になるため処理速度の面で劣るものの、
インク量の誤差を確実に解消することができ、より良好
な画像を得ることができる。なお、図20に示した重み
値は一例に過ぎないため、その他の重み値を用いるもの
としてもよい。
【0093】次に、第3の態様によるドット径設定処理
について図21のフローチャートに基づいて説明する。
第3の態様は、第2の態様と同様、誤差拡散法を用いて
処理するものであるが、第2の態様では各径からなるド
ットを一体的に処理していたのに対し、第3の態様では
各径からなるドットを個別的に処理する点で相違する。
【0094】ドット径設定処理が開始されると、CPU
はインク量期待値データCdを入力し(ステップS37
0)、該データCdに基づいてドット径別のインク量期
待値を設定する(ステップS372)。ドット径別のイ
ンク量期待値は予め設定したテーブルに基づいて行う。
かかるテーブルの例を図22に示す。図22は、インク
量期待値Cdに応じて各ドット径からなるドットのイン
ク量の期待値を各ドットの発生率に置き換えて表したも
のである。インク量の期待値は、各ドットを形成するた
めに吐出されるインク量にドットの発生率を乗じて求め
られる。インク量期待値Cdが比較的小さい場合、例え
ば区間Cd1においては、小ドットのみで形成すべきで
あることを意味している。従って、区間Cd1では中ド
ットおよび大ドットに対するインク量の期待値は共に値
0となる。他の区間(区間Cd2、Cd3,Cd4)で
も同様に各ドット径に対応したインク量の期待値が設定
される。こうして設定された小ドット、中ドット、大ド
ットのそれぞれに対するインク量の期待値を、Cds,
Cdm,Cdlとする。
【0095】次に、CPUは既に処理が終了した近傍の
画素からの拡散誤差を加えて補正データCdsx,Cd
mx,Cdlxを作成する(ステップS374)。Cd
sx,Cdmx,Cdlxは、小ドット、中ドット、大
ドットのインク量Cds,Cdm,Cdlについてそれ
ぞれ個別に拡散誤差による補正を行った結果である。こ
のように第3の態様においては、各ドット径ごとに全て
独立して処理が実行される。
【0096】次に、CPUは誤差の仮設定値として、小
ドットに対する誤差Errsには補正データCdsx、
中ドットに対する誤差Errmには補正データCdm
x、大ドットに対する誤差Errlには補正データCd
lxを代入する(ステップS376)。この値は、以下
の処理において各ドット径からなるドットが形成されな
かった場合の誤差に相当する値である。
【0097】こうして誤差の仮設定をした後、まず大ド
ットの補正データCdlxが所定の閾値thrよりも大
きいか否かを判定し(ステップS378)、閾値thr
よりも大きい場合には、大ドットを形成すべきと判定し
てドット径データCdrに値Vlを代入すると共に、大
ドットに対応する誤差Errlを補正データCdlxと
値Vlとの差分に変更する(ステップS380)。
【0098】大ドットの補正データCdlxが閾値th
rよりも小さい場合、即ち大ドットが形成されない場合
には、中ドットの補正データCdmxが所定の閾値th
rよりも大きいか否かを判定し(ステップS382)、
閾値thrよりも大きい場合には、中ドットを形成すべ
きと判定してドット径データCdrに値Vmを代入する
と共に、中ドットに対応する誤差Errmを補正データ
Cdmxと値Vmとの差分に変更する(ステップS38
4)。
【0099】中ドットの補正データCdmxが閾値th
rよりも小さい場合、即ち中ドットが形成されない場合
には、小ドットの補正データCdsxが所定の閾値th
rよりも大きいか否かを判定し(ステップS386)、
閾値thrよりも大きい場合には、小ドットを形成すべ
きと判定してドット径データCdrに値Vsを代入する
と共に、小ドットに対応する誤差Errsを補正データ
Cdsxと値Vsとの差分に変更する(ステップS38
8)。小ドットの補正データCdsxが閾値thrより
も小さい場合は、いずれのドットも形成されない。
【0100】以上の処理により、ドットの形成の有無も
含めて、いずれのドットを形成すべきかが設定された。
また、その結果に応じて誤差が設定された。形成されな
いドットについては、ステップS376で仮に設定した
誤差データがそのまま残っていることになる。
【0101】次にCPUはこの誤差を拡散する処理を行
う(ステップS390)。誤差を拡散する際の重みは第
2の態様で用いた重みと同じ値としている。第3の態様
においては、誤差の拡散も各ドット径に対応する誤差E
rrs,Errm,Errlのそれぞれについて独立に
拡散処理を実行するのである。以上の処理を全ての色に
ついて行って(ステップS392)、このルーチンを一
旦終了する。
【0102】かかる処理によれば、第2の態様と同様、
画像全体で適切に誤差を解消でき、良好な画像を得るこ
とができる。第3の態様では、以下の理由により、第2
の態様よりも更に良好な画像を得ることができる。つま
り、第2の態様においては、全ての径からなるドットを
一体的に誤差拡散処理しているため、局所的にドット径
の大きいドットが偏って発生する可能性がある。このよ
うな偏りが特に濃度の高いインクで生じた場合には、粒
状感を目立たせることになり、画質を低下させることに
なる。これに対し、第3の態様では、ドット径ごとに誤
差拡散処理を行っている結果、各ドット径からなるドッ
トが画像全体に分散して生じるため、上述した偏りが生
じるおそれが少なく、良好な画像を得ることができるの
である。
【0103】以上で説明したドット発生処理ルーチンの
結果に基づいて、CPUはプリンタ22が各ドットを形
成するための処理を実行する。この処理についてはプリ
ンタ22の構成に応じて種々の処理が知られているた
め、ここではフローチャートに基づく説明は省略する。
本実施例では、先に説明した通りキャリッジ31の一回
の主走査中に個々のノズルから大中小それぞれのドット
を任意に形成可能であるため、上述の処理により形成す
べきドット径がどのように設定されても比較的容易に実
現することができる。
【0104】一方、上記のドット径設定処理は、例えば
大中小それぞれのドットに対して用意された3種類の駆
動波形を選択的に使用するようなプリンタ、即ち一組の
ノズルアレイにより一度に形成し得るドット径は一定で
あるプリンタにも適用することができる。かかるプリン
タではよく知られているオーバーラップ方式のドット記
録方法を応用した走査によりドット径の異なるドットを
混在して形成することになる。かかる走査の一例を以下
に説明する。
【0105】図23にノズル数6のヘッドを用いて6×
6の領域に大小のドットを混在させる場合の走査例につ
いて模式的に示す。図23では、左側にヘッドの走査回
数に対応したインクの吐出の様子を示し、右側に形成さ
れたドットの様子を示す。それぞれのドットに付した数
字は、ヘッドの走査順序に対応している。図23に示す
通り、1回目の主走査ではヘッドの下半分のノズルを用
いて大ドットを、主走査方向に1ドットおきに形成す
る。次に、副走査方向に3ドット分、用紙を搬送した
後、全てのノズルを用いて小ドットを主走査方向に1ド
ットおきに形成する。そして、さらに3ドット分副走査
方向に用紙を搬送した後、上半分のノズルを用いて大ド
ットを形成する。かかる態様によれば、各ラスタを2回
の走査で記録することにより、大小ドットを同じ比率で
混在させて印刷することができる。
【0106】以上で説明した印刷装置によれば、入力さ
れた画像データに応じて、インクデューティの制限を守
りつつ、各色のインク量の期待値を決定した上で、吐出
されるインク量が期待値を超えない範囲でドット径を定
めるため、必ずインクデューティの制限が守られた条件
下で、濃度およびドット径の異なる種々のドットの使い
分けが可能となる。また、以下に示す理由により、最も
良好な画質を得ることができる利点もある。
【0107】ドット径の異なるドットは、多階調の表現
を可能とする他、ドットの粒状感を目立たなくしたり、
プリンタ22のヘッドの機械的製作誤差に基づくドット
の形成ムラ、即ちバンディングを防止したりするように
使い分けられる。例えば、濃度の高いインクについて局
所的にドット径の大きいドットが集中して現れるような
場合には、粒状感が非常に目立つことになるため、かか
る状態を生じないようにドット径の小さいドットを適度
に混在させて用いられる。ドット径の異なるドットにつ
いてのこのような形成パターンは各色ごとに好ましいパ
ターンにすればよく、他の色またはドット径の影響を考
慮する必要性は小さい。
【0108】予めインクデューティの制限が満たされて
いる状況下でドット径を設定しない場合には、インクデ
ューティの制限により結果として好ましいパターンでド
ットを形成できない可能性もある。上述の手段を用いた
印刷装置によれば、インクデューティの制限を守るよう
に決められたインク吐出量の期待値に基づいて各色ごと
に種々のドット径からなるドットを好ましいパターンで
形成することができるため、良好な画像を形成すること
ができるのである。
【0109】さらに、上述の手段によれば、次のような
利点もある。ある色相について単位面積当たりの濃度の
異なるドットの種類を増やそうとした場合、インクの濃
度を多段階にする方法と、ドット径を多種類にする方法
とがある。一般にインク濃度の種類を増やすのは、イン
クカートリッジおよびヘッドを新たに設ける必要がある
ため困難であるが、ドット径を他種類にするのは、前述
した駆動波形の種類を増やすことにより比較的容易に実
現することができる。ドット径の種類を増やしてさらな
る多階調化を図った場合、上述の手段によれば、他の色
との相関により定まるインクの吐出量はそのまま利用で
き、各色ごとのインクで独立に処理できるドット径の選
択処理を若干変更することにより対処可能である。従っ
て、上述の手段は、一旦設計された印刷装置の階調表現
をさらに増やすことに対する発展性の面でも有利である
という利点を有している。
【0110】さらに、上記印刷装置はコンピュータによ
る処理を含んでいることから、上記で説明した各機能を
実現するためのプログラムを記録した記録媒体としての
実施の態様を採ることもできる。このような記憶媒体と
しては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気
ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカ
ード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コン
ピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモ
リ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読取り可
能な種々の媒体を利用できる。また、コンピュータに上
記の発明の各工程または各手段の機能を実現させるコン
ピュータプログラムを通信経路を介して供給するプログ
ラム供給装置としての態様も可能である。
【0111】以上、本発明の種々の実施例について説明
してきたが、本発明はこれらに限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の形態による実
施が可能である。例えば、以上で説明した種々の処理は
コンピュータ90で実行するものとしているが、かかる
処理を実行する機能をプリンタ22に持たせ、プリンタ
22側で行うものとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリンタを用いた画像処理システムの
概略構成図である。
【図2】本発明のプリンタの概略構成図である。
【図3】本発明のプリンタのドット記録ヘッドの概略構
成を示す説明図である。
【図4】本発明のプリンタにおけるドット形成原理を示
す説明図である。
【図5】プリンタにおけるノズル配置の一例を示す説明
図である。
【図6】本発明のプリンタにおけるノズル配置を示す説
明図である。
【図7】本発明によりドット径の異なるドットを形成す
る原理を示す説明図である。
【図8】本発明のプリンタ22におけるノズルの駆動波
形および該駆動波形により形成されるドットの様子を示
す説明図である。
【図9】プリンタ22の内部構成を示す説明図である。
【図10】ヘッドの駆動回路構成を示す説明図である。
【図11】ドット発生処理ルーチンの流れを示すフロー
チャートである。
【図12】各色吐出インク量決定処理ルーチンの第1の
態様における流れを示すフローチャートである。
【図13】シアンのインク量テーブルを示す説明図であ
る。
【図14】ライトシアンのインク量テーブルを示す説明
図である。
【図15】各色吐出インク量決定処理ルーチンの第2の
態様における流れを示すフローチャートである。
【図16】第2の態様におけるインク量テーブルの格子
の様子を示す説明図である。
【図17】ドット径設定処理ルーチンの第1の態様にお
ける流れを示すフローチャートである。
【図18】ディザマトリックスを用いたドットのオン・
オフ判定の方法を示す説明図である。
【図19】ドット径設定処理ルーチンの第2の態様にお
ける流れを示すフローチャートである。
【図20】誤差拡散処理における重み係数を示す説明図
である。
【図21】ドット径設定処理ルーチンの第3の態様にお
ける流れを示すフローチャートである。
【図22】第3の態様におけるドット径別のインク量を
与えるテーブルを示す説明図である。
【図23】大小ドットを混在して記録する態様を示す説
明図である。
【符号の説明】
12…スキャナ 21…カラーディスプレイ 22…カラープリンタ 23…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…印字ヘッド 31…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置検出センサ 40…制御回路 41…CPU 42…プログラマブルROM(PROM) 43…RAM 44…PCインタフェース 45…PIO 46…タイマ 47…転送用バッファ 51…発信器 55…分配出力器 61、62、63、64、65、66…インク吐出用ヘ
ッド 67…導入管 68…インク通路 71…黒インク用のカートリッジ 72…カラーインク用カートリッジ 90…パーソナルコンピュータ 91…ビデオドライバ 92…入力部 95…アプリケーションプログラム 96…プリンタドライバ 97…ラスタライザ 98…インク量期待値設定モジュール 99…ハーフトーンモジュール

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷媒体上に複数のドットを形成するこ
    とにより画像を印刷し得る印刷装置であって、 画像を構成する各画素ごとに、画像データを入力する入
    力手段と、 少なくとも一の色相について濃度の異なる2種類以上の
    インクを備え、かつそれぞれのインクについてインク量
    の異なる2種類以上のドットを形成可能なヘッドと、 前記濃度の異なるインクについて、前記画像データに基
    づいて各画素ごとにドットの形成に供するインク量の期
    待値を設定するインク量期待値設定手段と、 前記濃度の異なるインクについて、前記設定されたイン
    ク量の期待値に基づいて、前記2種類以上のドットのう
    ちいずれのドットを形成すべきかをドットの非形成も含
    めて選択して多値化を行う多値化手段と、 該選択されたドットを形成するドット形成手段とを備え
    る印刷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記画像データは、色空間における少なくとも一の色成
    分についての階調値を含むデータであり、 前記インク量期待値設定手段は、 前記インク量の期待値を、前記色空間における複数の色
    成分の階調値の組み合わせに対応したテーブルとして記
    憶する期待値記憶手段と、 入力された画像データに基づいて前記期待値記憶手段に
    記憶されたテーブルを参照することにより、各画素ごと
    のインク量の期待値を設定する手段とを備える印刷装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の印刷装置であって、 前記期待値記憶手段に記憶されるテーブルは、前記イン
    ク量の期待値を設定すべき各インクの期待値として、色
    相が同一であるか否かに関わらずその他の色のインク量
    の期待値に関連しつつ定められた値を、前記色空間にお
    ける複数の色成分の階調値の組み合わせに対応して記憶
    するテーブルである印刷装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記多値化手段は、ディザ法である印刷装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記多値化手段は、誤差拡散法である印刷装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記多値化手段は、 前記インク量期待値決定手段により決定されたインク量
    の期待値に基づいて、前記ヘッドが形成可能なドットの
    種類ごとのインク量の期待値たる種類別期待値を設定す
    る種類別期待値設定手段と、 前記ドットの種類ごとに、該設定された種類別期待値に
    基づいてドットの形成の有無を判断する手段とを有する
    多値化手段である印刷装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記ヘッドにより同一の色相について形成される2種類
    以上のドットには、少なくとも一の記録密度でドットを
    形成した場合に単位面積当たりの平均濃度が略同一にな
    るドットが2種類以上含まれる印刷装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7いずれか記載の
    印刷装置であって、 前記インク量期待値設定手段は、色相が同一であるか否
    かに関わらず単位面積当たりのドットの形成に供される
    インク量の合計が、印刷媒体に応じて定まる所定量を超
    えない範囲で前記インク量の期待値を設定する手段であ
    る印刷装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記ヘッドは、インク通路に設けられた電歪素子への電
    圧の印加によりインクに付与される圧力によってインク
    粒子を吐出する機構を備えた印刷装置。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記ヘッドは、インク通路に設けられた発熱体への通電
    により発生する気泡により該インク通路のインクに付与
    される圧力によってインク粒子を吐出する機構を備えた
    印刷装置。
  11. 【請求項11】 少なくとも一の色相について濃度の異
    なる2種類以上のインクを備え、かつそれぞれのインク
    についてインク量の異なる2種類以上のドットを形成可
    能なヘッドを用いて、印刷媒体上に複数のドットを形成
    することにより画像を印刷する印刷方法であって、 画像を構成する各画素ごとに、画像データを入力し、 前記濃度の異なるインクについて、前記画像データに基
    づいて各画素ごとにドットの形成に供するインク量の期
    待値を設定し、 少なくとも前記濃度の異なるインクについて、前記設定
    されたインク量の期待値に基づいて、前記2種類以上の
    ドットのうちいずれのドットを形成すべきかをドットの
    非形成も含めて選択して多値化を行い、 該選択されたドットを形成する印刷方法。
  12. 【請求項12】 印刷媒体上に複数のドットを形成する
    ことにより画像を印刷するためのプログラムをコンピュ
    ータにより読みとり可能に記録した記録媒体であって、 少なくとも一の色相について用意された濃度の異なるイ
    ンクについて、画像データに基づいて各画素ごとにドッ
    トの形成に供するインク量の期待値を設定する機能と、 前記濃度の異なるインクについて、前記設定されたイン
    ク量の期待値に基づいて、前記2種類以上のドットのう
    ちいずれのドットを形成すべきかをドットの非形成も含
    めて選択して多値化を行う機能と、 該選択されたドットを形成する機能とをコンピュータに
    より実現するためのプログラムを記録した記録媒体。
  13. 【請求項13】 印刷媒体上に複数のドットを形成する
    ことにより画像を印刷するために使用されるデータをコ
    ンピュータにより読みとり可能に記録した記録媒体であ
    って、 少なくとも一の色相について用意された濃度の異なるイ
    ンクについて、色相が同一であるか否かに関わらず単位
    面積当たりのドットの形成に供されるインク量の合計
    が、印刷媒体に応じて定まる所定量を超えない範囲で定
    められた、各画素ごとのドットの形成に供されるインク
    量の期待値に関するデータを、色空間における複数の色
    成分についての階調値の組み合わせに対応して記録した
    記憶媒体。
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