JPH11254663A - 印刷装置および印刷方法並びに記録媒体 - Google Patents

印刷装置および印刷方法並びに記録媒体

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JPH11254663A
JPH11254663A JP10082854A JP8285498A JPH11254663A JP H11254663 A JPH11254663 A JP H11254663A JP 10082854 A JP10082854 A JP 10082854A JP 8285498 A JP8285498 A JP 8285498A JP H11254663 A JPH11254663 A JP H11254663A
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dot
dots
pixels
raster
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Kazumitsu Shimada
和充 嶋田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドット同士が接触する箇所においてドット同
士の滲み等が生じ、ドットの粒状感が目立つと共に画質
が低下していた。 【解決手段】 インクジェットプリンタにおいて、誤差
拡散により多値化を行う。この際、着目している画素に
隣接する画素への誤差の配分を通常よりも大きく設定す
る。この結果、着目している画素にドットを形成する場
合、隣接する画素でのドットの形成が抑制され、ドット
同士の接触に起因する滲み等を防止することができる。
ドットを形成する画素の周辺では多値化の判断に用いら
れる閾値を大きくしてドットの形成を抑制するものとし
てもよい。他の手段として、ドットの接触が生じている
場合には接触している画素数に応じてラスタを構成する
ためのパス数を増やすことによりドット同士の滲みを防
止することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクを吐出して
画像を印刷する印刷装置および印刷方法並びにそのため
のプログラムを記録した記録媒体に関し、詳しくは形成
されるドットが相互に接触可能な径を有する場合の印刷
装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンピュータの出力装置とし
て、ヘッドと用紙とを相対的に往復動(以下、主走査と
いう)しながら該ヘッドに備えられた複数のノズルから
吐出される数色のインクによりドットを形成して画像を
記録するインクジェットプリンタが提案されており、コ
ンピュータ等が処理した画像を多色多階調で印刷するの
に広く用いられている。インクジェットプリンタではベ
タ領域を形成する際、各ドット間に隙間が生じないよう
にドット径を設定する必要がある。かかる径の設定につ
いて図24を用いて説明する。
【0003】図24は、インクジェットプリンタで印刷
用紙にドットを記録した状態を示している。これらの図
中に破線で示したマスはドットが形成されるべき場所を
示している。理想的な場合には各ドットの中心はこれら
のマスのほぼ中央に位置する。いわゆるベタ領域を形成
可能にするためには、隣接するドット間に隙間ができな
いようにする必要があるから、少なくともドット径は図
24中に示すd0以上である必要がある。d0は一辺a
の正方形の対角線に相当するからd0=√2×aであ
る。一方、ノズルの機械的な製作誤差等、種々の要因に
よりドットの形成位置にはズレが生じる。かかるズレが
生じた場合でもベタ領域が形成されるようにするために
は、ドット径は上記値に対し若干の余裕を見込む必要が
ある(図24の△d)。以上より、ドットの径dlはバ
ンディングを防止しつつ、ベタ領域が形成可能な値とし
て、d0+2×△dと設定される。かかる径からなるド
ットを形成した様子を図25に示す。このように隣接す
るドット同士が一部重なり合うことにより、隙間の発生
を防ぐことができる。近年、2種類以上の異なる径でド
ットを形成可能なインクジェットプリンタも提案されて
いるが、少なくとも1種類は上述した径に相当するドッ
トを有しているのが通常である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、インクジェット
プリンタでは用紙にインクを吐出してドットを形成する
ため、ドットが乾燥するまでにある程度の時間を要す
る。図25においてドットDot1が形成された後、該
ドットが乾燥するよりも前に隣接するドットDot2が
形成された場合には、両者の重複部分(図25のハッチ
ング部分)でインクが滲む場合があった。また、かかる
滲みが原因となって両者が一体となり場合によっては図
26に示すような長楕円形の大きなドットを形成するこ
ともあった。こうした滲みや長楕円形の大きなドットの
発生は画像の粒状感を目立たせ、画質を低下させる一因
となっていた。このような現象を回避するために、ドッ
トが形成される時間間隔を長くする方法も可能ではある
が、印刷速度の低下という別の問題を招くことになる。
【0005】ドットの滲み等はドット同士が接触する場
合に生じる。図25では隣接するドット同士が接触する
場合を図示しているが、ドット径によっては1つ間をあ
けて隣接するドット同士が接触する場合もあった。ま
た、比較的小さな径からなるドットについても同様の問
題が生じていた。一般に径の小さいドットは図27に示
すような楕円形になりやすく、図27に示す通り隣接す
るドットが接触しやすくなるからである。小さな径から
なるドットは、比較的明るい領域を印刷する際に使用さ
れる。かかる領域ではドットがまばらに形成されてお
り、一つ一つのドットが視認されやすいため、先に図2
6で説明したような大きなドットの発生は、画質を低下
させることが考えられた。
【0006】なお、かかる問題は主走査を行いつつドッ
トを形成するインクジェットプリンタのみならず、ラス
タ方向に複数のノズルを備えることにより、主走査を伴
わずにラスタを形成するインクジェットプリンタでも同
様に生じ得る。また、図25および図26では主走査方
向を例に問題点を説明したが、主走査と交差する方向へ
のヘッドと印刷用紙の相対的な移動(以下、副走査とい
う)方向についても同様の問題が生じ得る。さらに、い
わゆるオーバラップ方式による記録により各ラスタを2
回以上の主走査で形成する場合であっても同様の問題が
生じ得る。
【0007】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、インクジェット
プリンタにおいて、隣接するドットの接触に起因する滲
み等を防止し、画質の向上を図ることを可能とする技術
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の印
刷装置は、次の構成を採用した。本発明の第1の印刷装
置は、ヘッドからインクを吐出して予め定めた所定の記
録ピッチで一方向に並ぶドット列たるラスタを形成する
と共に、該ラスタと交差する方向に印刷媒体を前記ヘッ
ドに対して相対的に移動して、入力された画像データに
応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷装置であっ
て、前記画像データに対応した各画素について、ドット
を形成すべき画素たる形成画素とするかドットを形成し
ない画素たる空白画素とするかを決定する画素判定手段
と、前記画素判定手段に作用して、前記形成画素の周辺
の画素が該形成画素に形成されるドットと接触可能な径
からなるドットを形成すべき形成画素となる決定を抑制
する抑制手段と、該画素判定手段により決定された結果
に応じて、前記ヘッドを駆動してドットを形成するドッ
ト形成手段とを備えることを要旨とする。
【0009】本発明の第1の印刷方法は、ヘッドからイ
ンクを吐出して予め定めた所定の記録ピッチで一方向に
並ぶドット列たるラスタを形成すると共に、該ラスタと
交差する方向に印刷媒体を前記ヘッドに対して相対的に
移動して、入力された画像データに応じた画像を前記印
刷媒体に印刷する印刷方法であって、(a)前記画像デ
ータに対応した各画素について、ドットを形成すべき画
素たる形成画素とするかドットを形成しない画素たる空
白画素とするかを決定する工程と、(b)前記工程
(a)において、前記形成画素の周辺の画素が該形成画
素に形成されるドットと接触可能な径からなるドットを
形成すべき形成画素となる決定を抑制する工程と、
(c)該工程(a)により決定された結果に応じて、前
記ヘッドを駆動してドットを形成する工程とを備えるこ
とを要旨とする。
【0010】かかる印刷装置および印刷方法によれば、
前記画像データに対応した各画素について、ドットを形
成すべき画素たる形成画素とするかドットを形成しない
画素たる空白画素とするかを決定し、該決定に応じてド
ットを形成する過程において、前記形成画素の周辺の画
素が該形成画素に形成されるドットと接触可能な径から
なるドットを形成すべき形成画素となる決定を抑制する
ことができる。この結果、互いに接触するドットの発生
が抑制されるため、ドット同士の接触部分における滲み
等を防止し画質の向上を図ることができる。
【0011】上記発明では、一形成画素の周辺の画素に
形成されるドットが、この形成画素に形成されるドット
と接触し得ない径からなるドットである場合、その形成
を抑制するか否かは不問である。なお、接触可能な径と
は、ドットの形成位置のずれも考慮すれば接触するおそ
れがある画素という意味である。
【0012】ここで「周辺の画素」には、必ずしもラス
タが形成される方向に位置する画素のみならず、前記ラ
スタと交差する方向(以下、副走査方向という)に位置
する画素も含まれる。但し、接触したドット同士に滲み
が生じるか否かはインクが乾燥する時間内に両者が形成
されるか否かと関係がある。従って、印刷装置の機構上
あるいは用紙の種類によって、ドットが乾燥するまでの
短時間内に副走査方向に隣接するドットが形成し得ない
場合等には、前記周辺の画素をラスタが形成される方向
に位置する画素に特定するものとしても構わない。な
お、上述の発明は主走査を行う印刷装置および主走査を
行わない印刷装置の双方に適用可能である。
【0013】上記印刷装置において、前記画素判定手段
は、各画素ごとの画像データが所定の閾値よりも大きい
場合に該画素を前記形成画素と判定する手段であり、前
記抑制手段は、前記接触可能な径からなるドットの形成
を抑制すべき画素たる抑制画素については、そうでない
画素よりも前記閾値を大きくする手段であるものとする
ことができる。
【0014】かかる印刷装置によれば、抑制画素につい
ては、各画素を形成画素とすべきか否かの判断を左右す
る閾値を大きくするから、該画素におけるドットの形成
を抑制することができる。印刷装置が複数の径からなる
ドットを形成可能である場合には、形成画素に形成され
たドットと接触可能な径を有するドットの形成に関与す
る閾値のみを大きくするものとしてもよい。
【0015】上記印刷装置において、前記閾値を大きく
する偏差量は、前記形成画素と前記抑制画素との距離が
大きくなるにつれて減少する値であるものとすることも
できる。
【0016】かかる印刷装置によれば、形成画素に近い
画素ほど、該形成画素と接触可能な径を有するドットの
形成を抑制する確実性を増すことができる。ドット同士
が接触する部分の面積は両者の距離が近い程大きくなる
から、接触可能な径を有するドットの形成を距離の近い
画素ほどより確実に抑制することができれば、ドットの
接触に伴う滲み等の影響を更に小さくすることができ、
画質を向上することができる。この結果、上記印刷装置
はドットの記録密度が比較的高くなり、ドット同士の接
触が不可避となった場合でも画質を向上することができ
る。
【0017】上記印刷装置において、前記画素判定手段
は誤差拡散法により各画素が前記形成画素であるか否か
を決定する手段であり、前記抑制手段は、前記周辺の画
素に対して誤差拡散における拡散誤差を大きく配分する
ことにより前記接触可能な径からなるドットの形成を抑
制する手段であるものとすることもできる。
【0018】第1の印刷装置が、前記ヘッドを印刷媒体
に対して前記ラスタ方向に相対的に往復動する主走査に
より前記ラスタの形成を行うものであるときは、前記周
辺の画素は、前記形成画素に対し前記主走査方向に位置
する画素であって、前記主走査において該形成画素に連
続して形成される画素であるものとすることもできる。
【0019】主走査によりラスタを形成する印刷装置に
おいては、該主走査中に連続して形成される画素同士が
接触した場合に滲み等を生じやすい。上記印刷装置では
かかる画素についてドットの接触を抑制するため、滲み
等を抑制し画質を向上することができる。
【0020】なお、連続して形成される画素とは、例え
ば1回の主走査でラスタの全ドットを形成する場合には
隣接する画素になる。また、いわゆるオーバラップ方式
による記録を行い2回の主走査でラスタを形成する場合
には、その記録方法に応じて例えば形成画素に対し主走
査方向に1つ間をあけて隣接する次の画素等が連続して
形成される画素に対応する。これをさらに一般的な回数
に拡張しても構わない。
【0021】つまり、上記印刷装置において、前記ドッ
トの形成が抑制される前記周辺の画素は、ラスタを構成
する全ドットが形成される間に行われる前記ラスタと交
差する方向への前記ヘッドと印刷媒体との相対的な移動
回数に応じた距離だけ前記形成画素から離れた画素であ
るものとすることもできる。
【0022】主走査を伴う印刷装置の場合、ラスタを形
成するのに必要な主走査の回数が増えるごとに、一形態
画素と該形態画素に連続して形成される画素、即ち接触
可能な径を有するドットの形成が抑制されるべき画素と
の距離は大きくなる。かかる関係は、主走査を伴わずに
ラスタを形成可能な印刷装置であっても同様である。ラ
スタを形成するのに要する一連の記録の回数は、各記録
ごとに行われる副走査を単位として数えることができ
る。上記印刷装置ではこの移動回数に応じて、形態画素
と接触可能な径を有する画素との距離を大きくしていく
ため、ドットの滲み等を適切に抑制することができ、画
質を向上することができる。
【0023】さらに、前記抑制手段は、前記ドットの記
録率が50%以下の領域において前記ドットの形成を抑
制する手段であるものとすることもできる。
【0024】ドットの滲み等はドットが比較的まばらに
形成される領域において目立つ。上記印刷装置ではかか
る領域においてドットの接触を抑制することができるた
め、画質を向上することができる。なお、上記記録率が
50%以下の領域は、一つの目安であって厳密なもので
はないため、画質への影響を考慮して、これよりも広い
範囲で前記ドットの形成を抑制するものとしても構わな
い。
【0025】本発明の第2の印刷装置は、ヘッドからイ
ンクを吐出して一方向に予め定めた所定の記録ピッチで
並ぶドット列たるラスタを形成すると共に、該ラスタと
交差する方向に印刷媒体を前記ヘッドに対して相対的に
移動して、入力された画像データに応じた画像を前記印
刷媒体に印刷する印刷装置であって、前記画像データに
対応した各画素について、ドットを形成すべき画素たる
形成画素とするかドットを形成しない画素たる空白画素
とするかを決定する画素判定手段と、各形成画素につい
て、該形成画素に形成されるべきドットと接触可能な径
を有するドットの形成画素となっている画素たる接触画
素の数を求める手段と、前記接触画素の数の最大値に基
づいて設定される分割数で分割して、各ラスタのドット
を形成するドット形成手段とを備えることを要旨とす
る。
【0026】本発明の第2の印刷方法は、ヘッドからイ
ンクを吐出して一方向に予め定めた所定の記録ピッチで
並ぶドット列たるラスタを形成すると共に、該ラスタと
交差する方向に印刷媒体を前記ヘッドに対して相対的に
移動して、入力された画像データに応じた画像を前記印
刷媒体に印刷する印刷方法であって、(A)前記画像デ
ータに対応した各画素について、ドットを形成すべき画
素たる形成画素とするかドットを形成しない画素たる空
白画素とするかを決定する工程と、(B)各形成画素に
ついて、該形成画素に形成されるべきドットと接触可能
な径を有するドットの形成画素となっている画素たる接
触画素の数を求める工程と、(C)前記接触画素の数の
最大値に基づいて設定される分割数で分割して、各ラス
タのドットを形成する工程とを備えることを要旨とす
る。
【0027】かかる印刷装置および印刷方法によれば、
接触可能なドットが形成される場合には、ラスタを分割
して記録することにより、両者間に滲み等が生じること
を抑制することができる。分割して記録することによ
り、先に形成されたドットが乾燥する時間的な余裕が生
じるからである。例えば、ある形成画素に対し、隣接す
る画素に接触可能な径を有するドットが形成される場合
には、ラスタを2回に分けて形成する。また、ある形態
画素に対し、隣接する画素およびさらにその隣の画素に
形成されたドットが接触可能である場合には、ラスタを
3回に分けて形成する。このように上記印刷装置等で
は、形成画素に接触可能なドットが形成される画素の数
の最大値に応じてラスタを何回に分けて形成するかを設
定する。かかる手段を講じることにより、ドットの接触
による滲み等を適切に抑制することができる。
【0028】なお、本発明の第2の印刷装置および印刷
方法は、主走査を伴ってラスタを形成する印刷装置のみ
ならず、主走査を伴わずにラスタを形成する印刷装置に
おいても適用可能である。また、以上で説明した本発明
の印刷装置等は1種類の径からなるドットのみならず複
数の異なる径からなるドットを形成可能な印刷装置にお
いても適用可能である。
【0029】以上で説明した本発明の印刷装置は、ドッ
トの形成の決定等をコンピュータにより実現させること
によっても構成することができるため、本発明は、かか
るプログラムを記録した記録媒体としての態様を採るこ
ともできる。
【0030】本発明の第1の記録媒体は、インクを吐出
して入力された画像データに応じた画像を印刷媒体に印
刷する印刷装置に共するデータを設定するためのプログ
ラムをコンピュータ読みとり可能に記録した記録媒体で
あって、少なくとも前記画像データに対応した各画素に
ついて、ドットを形成すべき画素たる形成画素とするか
ドットを形成しない画素たる空白画素とするかを決定す
る機能と、前記決定する機能において、前記形成画素の
周辺の画素が該形成画素に形成されるドットと接触可能
な径からなるドットを形成すべき形成画素となる決定を
抑制する機能とを実現するプログラムを記録した記録媒
体である。
【0031】本発明の第2の記録媒体は、インクを吐出
して入力された画像データに応じた画像を印刷媒体に印
刷する印刷装置に共するデータを設定するためのプログ
ラムを印刷方法であって、前記画像データに対応する各
画素について、ドットを形成すべき画素たる形成画素と
するかドットを形成しない画素たる空白画素とするかを
決定する機能と、各形成画素について、該形成画素に形
成されるべきドットと接触可能な径を有するドットの形
成画素となっている画素たる接触画素の数を求める機能
と、各ラスタの形成に要する一連の記録回数を前記接触
画素の数の最大値に基づいて設定する機能とを実現する
プログラムを記録した記録媒体である。
【0032】上記の各記録媒体に記録されたプログラム
が、前記コンピュータに実行されることにより、先に説
明した本発明の印刷装置および印刷方法を実現すること
ができる。なお、記録媒体としては、フレキシブルディ
スクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、R
OMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符
号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置
(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等
の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用でき
る。また、コンピュータに上記の印刷装置の制御機能を
実現させるコンピュータプログラムを通信経路を介して
供給するプログラム供給装置としての態様も含む。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、実施例に基づき説明する。 (1)装置の構成 図1は、本発明の一実施例としての印刷装置の構成を示
すブロック図である。図示するように、コンピュータ9
0にスキャナ12とカラープリンタ22とが接続されて
おり、このコンピュータ90に所定のプログラムがロー
ドされ実行されることにより、全体として印刷装置とし
て機能する。このコンピュータ90は、プログラムに従
って画像処理に関わる動作を制御するための各種演算処
理を実行するCPU81を中心に、バス80により相互
に接続された次の各部を備える。ROM82は、CPU
81で各種演算処理を実行するのに必要なプログラムや
データを予め格納しており、RAM83は、同じくCP
U81で各種演算処理を実行するのに必要な各種プログ
ラムやデータが一時的に読み書きされるメモリである。
入力インターフェイス84は、スキャナ12やキーボー
ド14からの信号の入力を司り、出力インタフェース8
5は、プリンタ22へのデータの出力を司る。CRTC
86は、カラー表示可能なCRT21への信号出力を制
御し、ディスクコントローラ(DDC)87は、ハード
ディスク16やフレキシブルドライブ15あるいは図示
しないCD−ROMドライブとの間のデータの授受を制
御する。ハードディスク16には、RAM83にロード
されて実行される各種プログラムやデバイスドライバの
形式で提供される各種プログラムなどが記憶されてい
る。このほか、バス80には、シリアル入出力インタフ
ェース(SIO)88が接続されている。このSIO8
8は、モデム18に接続されており、モデム18を介し
て、公衆電話回線PNTに接続されている。コンピュー
タ90は、このSIO88およびモデム18を介して、
外部のネットワークに接続されており、特定のサーバー
SVに接続することにより、画像処理に必要なプログラ
ムをハードディスク16にダウンロードすることも可能
である。また、必要なプログラムをフレキシブルディス
クFDやCD−ROMによりロードし、コンピュータ9
0に実行させることも可能である。
【0034】図2は本印刷装置のソフトウェアの構成を
示すブロック図である。コンピュータ90では、所定の
オペレーティングシステムの下で、アプリケーションプ
ログラム95が動作している。オペレーティングシステ
ムには、ビデオドライバ91やプリンタドライバ96が
組み込まれており、アプリケーションプログラム95か
らはこれらのドライバを介して、プリンタ22に転送す
るための最終的な画像データFNLが出力されることに
なる。画像のレタッチなどを行うアプリケーションプロ
グラム95は、スキャナ12から画像を読み込み、これ
に対して所定の処理を行いつつビデオドライバ91を介
してCRTディスプレイ21に画像を表示している。ス
キャナ12から供給されるデータORGは、カラー原稿
から読みとられ、レッド(R),グリーン(G),ブル
ー(B)の3色の色成分からなる原カラー画像データO
RGである。
【0035】このアプリケーションプログラム95が、
印刷命令を発すると、コンピュータ90のプリンタドラ
イバ96が、画像情報をアプリケーションプログラム9
5から受け取り、これをプリンタ22が印刷可能な信号
(ここではシアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの各
色についての多値化された信号)に変換している。図2
に示した例では、プリンタドライバ96の内部には、解
像度変換モジュール97と、色補正モジュール98と、
色補正テーブルLUTと、ハーフトーンモジュール99
と、ラスタライザ100とが備えられている。
【0036】解像度変換モジュール97は、アプリケー
ションプログラム95が扱っているカラー画像データの
解像度、即ち単位長さ当たりの画素数をプリンタドライ
バ96が扱うことができる解像度に変換する役割を果た
す。こうして解像度変換された画像データはまだRGB
の3色からなる画像情報であるから、色補正モジュール
98は色補正テーブルLUTを参照しつつ、各画素ごと
にプリンタ22が使用するシアン(C)、マゼンダ
(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のデー
タに変換する。こうして色補正されたデータは例えば2
56階調等の幅で階調値を有している。ハーフトーンモ
ジュール99は、プリンタ22でドットを分散して形成
することによりかかる階調値を表現するためのハーフト
ーン処理を実行する。こうして処理された画像データ
は、ラスタライザ100によりプリンタ22に転送すべ
きデータ順に並べ替えられて、最終的な画像データFN
Lとして出力される。なお、ハーフトーンモジュール9
9が本発明における画素判定手段に相当する。
【0037】本実施例では、プリンタ22は画像データ
FNLに従ってドットを形成する役割を果たすのみであ
り画像処理は行っていない。もっとも、上述の各モジュ
ールをプリンタ22側に備え、プリンタ22により処理
を行うものとしても差し支えない。
【0038】次に、図3によりプリンタ22の概略構成
を説明する。図示するように、このプリンタ22は、紙
送りモータ23によって用紙Pを搬送する機構と、キャ
リッジモータ24によってキャリッジ31をプラテン2
6の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ31に搭
載された印字ヘッド28を駆動してインクの吐出および
ドット形成を行う機構と、これらの紙送りモータ23,
キャリッジモータ24,印字ヘッド28および操作パネ
ル32との信号のやり取りを司る制御回路40とから構
成されている。
【0039】キャリッジ31をプラテン26の軸方向に
往復動させる機構は、プラテン26の軸と並行に架設さ
れキャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34と、
キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を
張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位置を検
出する位置検出センサ39等から構成されている。
【0040】なお、このキャリッジ31には、黒インク
(Bk)用のカートリッジ71とシアン(C1),ライ
トシアン(C2)、マゼンタ(M1),ライトマゼンダ
(M2)、イエロ(Y)の5色のインクを収納したカラ
ーインク用カートリッジ72が搭載可能である。シアン
およびマゼンダの2色については、濃淡2種類のインク
を備えていることになる。キャリッジ31の下部の印字
ヘッド28には計6個のインク吐出用ヘッド61ないし
66が形成されており、キャリッジ31の底部には、こ
の各色用ヘッドにインクタンクからのインクを導く導入
管67(図4参照)が立設されている。キャリッジ31
に黒(Bk)インク用のカートリッジ71およびカラー
インク用カートリッジ72を上方から装着すると、各カ
ートリッジに設けられた接続孔に導入管67が挿入さ
れ、各インクカートリッジから吐出用ヘッド61ないし
66へのインクの供給が可能となる。
【0041】インクの吐出およびドット形成を行う機構
について説明する。図4はインク吐出用ヘッド28の内
部の概略構成を示す説明図である。インク用カートリッ
ジ71,72がキャリッジ31に装着されると、図4に
示すように毛細管現象を利用してインク用カートリッジ
内のインクが導入管67を介して吸い出され、キャリッ
ジ31下部に設けられた印字ヘッド28の各色ヘッド6
1ないし66に導かれる。なお、初めてインクカートリ
ッジが装着されたときには、専用のポンプによりインク
を各色のヘッド61ないし66に吸引する動作が行われ
るが、本実施例では吸引のためのポンプ、吸引時に印字
ヘッド28を覆うキャップ等の構成については図示およ
び説明を省略する。
【0042】各色のヘッド61ないし66には、後で説
明する通り、各色毎に48個のノズルNzが設けられて
おり(図6参照)、各ノズル毎に電歪素子の一つであっ
て応答性に優れたピエゾ素子PEが配置されている。ピ
エゾ素子PEとノズルNzとの構造を詳細に示したの
が、図5である。図5上段に図示するように、ピエゾ素
子PEは、ノズルNzまでインクを導くインク通路68
に接する位置に設置されている。ピエゾ素子PEは、周
知のように、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて
高速に電気−機械エネルギの変換を行う素子である。本
実施例では、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間
に所定時間幅の電圧を印加することにより、図5下段に
示すように、ピエゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸張
し、インク通路68の一側壁を変形させる。この結果、
インク通路68の体積はピエゾ素子PEの伸張に応じて
収縮し、この収縮分に相当するインクが、粒子Ipとな
って、ノズルNzの先端から高速に吐出される。このイ
ンク粒子Ipがプラテン26に装着された用紙Pに染み
込むことにより印刷が行われる。
【0043】図6は、インク吐出用ヘッド61〜66に
おけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明図で
ある。これらのノズルの配置は、各色ごとにインクを吐
出する6組のノズルアレイから成っており、48個のノ
ズルNzが一定のノズルピッチkで千鳥状に配列されて
いる。各ノズルアレイの副走査方向の位置は互いに一致
している。なお、各ノズルアレイに含まれる48個のノ
ズルNzは、千鳥状に配列されている必要はなく、一直
線上に配置されていてもよい。但し、図6に示すように
千鳥状に配列すれば、製造上、ノズルピッチkを小さく
設定し易いという利点がある。
【0044】本発明のプリンタ22は、図6に示した通
り一定の径からなるノズルNzを備えているが、かかる
ノズルNzを用いて径の異なる3種類のドットを形成す
ることができる。この原理について説明する。図7は、
インクが吐出される際のノズルNzの駆動波形と吐出さ
れるインクIpとの関係を示した説明図である。図7に
おいて破線で示した駆動波形が通常のドットを吐出する
際の波形である。区間d2において一旦、マイナスの電
圧をピエゾ素子PEに印加すると、先に図5を用いて説
明したのとは逆にインク通路68の断面積を増大する方
向にピエゾ素子PEが変形するため、図7の状態Aに示
した通り、メニスカスと呼ばれるインク界面Meは、ノ
ズルNzの内側にへこんだ状態となる。一方、図7の実
線で示す駆動波形を用い、区間d2に示すようにマイナ
ス電圧を急激に印加すると、状態aで示す通りメニスカ
スは状態Aに比べて大きく内側にへこんだ状態となる。
次に、ピエゾ素子PEへの印加電圧を正にすると(区間
d3)、先に図5を用いて説明した原理に基づいてイン
クが吐出される。このとき、メニスカスがあまり内側に
へこんでいない状態(状態A)からは状態Bおよび状態
Cに示すごとく大きなインク滴が吐出され、メニスカス
が大きく内側にへこんだ状態(状態a)からは状態bお
よび状態cに示すごとく小さなインク滴が吐出される。
【0045】以上に示した通り、駆動電圧を負にする際
(区間d1,d2)の変化率に応じて、ドット径を変化
させることができる。また、駆動波形のピーク電圧の大
小によってもドット径を変化させることができることは
容易に想像できるところである。本実施例では、駆動波
形とドット径との間のこのような関係に基づいて、ドッ
ト径の小さい小ドットを形成するための駆動波形と、2
番目のドット径からなるの中ドットを形成するための駆
動波形の2種類を用意している。図8に本実施例におい
て用いている駆動波形を示す。駆動波形W1が小ドット
を形成するための波形であり、駆動波形W2が中ドット
を形成するための波形である。両者を使い分けることに
より、一定のノズル径からなるノズルNzからドット径
が小中2種類のドットを形成することができる。
【0046】また、図8の駆動波形W1,W2の双方を
使ってドットを形成することにより、大ドットを形成す
ることができる。この様子を図8の下段に示した。図8
下段の図は、ノズルから吐出された小ドットおよび中ド
ットのインク滴IPs、IPmが吐出されてから用紙P
に至るまでの様子を示している。図8の駆動波形を用い
て小中2種類のドットを形成する場合、中ドットの方が
ピエゾ素子PEの変化量が大きいため、インク滴IPが
勢いよく吐出される。このようなインクの飛翔速度差が
あるため、キャリッジ31が主走査方向に移動しなが
ら、最初に小ドットを吐出し、次に中ドットを吐出した
場合、キャリッジ31の走査速度、両ドットの吐出タイ
ミングをキャリッジ31と用紙Pの間の距離に応じて調
整すれば、両インク滴を同じタイミングで用紙Pに到達
させることができる。本実施例では、このようにして図
8の2種類に駆動波形から最もドット径が最も大きい大
ドットを形成しているのである。
【0047】最後にプリンタ22の制御回路40の内部
構成を説明するとともに、図6に示した複数のノズルN
zからなるヘッド28を駆動する方法について説明す
る。図9は制御回路40の内部構成を示す説明図であ
る。図9に示す通り、この制御回路40の内部には、C
PU41,PROM42,RAM43の他、コンピュー
タ90とのデータのやりとりを行うPCインタフェース
44と、紙送りモータ23、キャリッジモータ24およ
び操作パネル32などとの信号をやりとりする周辺入出
力部(PIO)45と、計時を行うタイマ46と、ヘッ
ド61〜66にドットのオン・オフの信号を出力する駆
動用バッファ47などが設けられており、これらの素子
および回路はバス48で相互に接続されている。また、
制御回路40には、所定周波数で駆動波形(図9参照)
を出力する発信器51、および発信器51からの出力を
ヘッド61〜66に所定のタイミングで分配する分配器
55も設けられている。制御回路40は、コンピュータ
90で処理されたドットデータを受け取り、これを一時
的にRAM43に蓄え、所定のタイミングで駆動用バッ
ファ47に出力する。
【0048】制御回路40がヘッド61〜66に対して
信号を出力する形態について説明する。図10は、ヘッ
ド61〜66の1つのノズル列を例にとって、その接続
について示す説明図である。ヘッド61〜66の一つの
ノズル列は、駆動用バッファ47をソース側とし、分配
出力器55をシンク側とする回路に介装されており、ノ
ズル列を構成する各ピエゾ素子PEは、その電極の一方
が駆動用バッファ47の各出力端子に、他方が一括して
分配出力器55の出力端子に、それぞれ接続されてい
る。分配出力器55からは図8に示す通り、発信器51
の駆動波形が出力されている。CPU41から各ノズル
毎にオン・オフを定め、駆動用バッファ47の各端子に
信号を出力すると、駆動波形に応じて、駆動用バッファ
47側からオン信号を受け取っていたピエゾ素子PEだ
けが駆動される。この結果、駆動用バッファ47からオ
ン信号を受け取っていたピエゾ素子PEのノズルから一
斉にインク粒子Ipが吐出される。
【0049】図6に示す通り、ヘッド61〜66は、キ
ャリッジ31の搬送方向に沿って配列されているから、
それぞれのノズル列が用紙Pに対して同一の位置に至る
タイミングはずれている。従って、CPU41は、この
ヘッド61〜66の各ノズルの位置のずれを勘案した上
で、必要なタイミングで各ドットのオン・オフの信号を
駆動用バッファ47を介して出力し、各色のドットを形
成している。また、図6に示した通り、各ヘッド61〜
66もノズルが2列に形成されている点も同様に考慮し
てオン・オフの信号の出力が制御されている。
【0050】本実施例では、単一の発信器51から図8
に示す駆動波形W1,W2を連続的に出力することによ
り径の異なるドットの形成を可能としているが、各駆動
波形を出力する発信器をそれぞれ用意し、その使い分け
によって径の異なるドットを形成するものとしてもよ
い。
【0051】以上説明したハードウェア構成を有するプ
リンタ22は、紙送りモータ23により用紙Pを搬送し
つつ(以下、副走査という)、キャリッジ31をキャリ
ッジモータ24により往復動させ(以下、主走査とい
う)、同時に印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし6
6のピエゾ素子PEを駆動して、各色インクの吐出を行
い、ドットを形成して用紙P上に多色の画像を形成す
る。
【0052】なお、本実施例では、既に述べた通りピエ
ゾ素子PEを用いてインクを吐出するヘッドを備えたプ
リンタ22を用いているが、他の方法によりインクを吐
出するプリンタを用いるものとしてもよい。例えば、イ
ンク通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発
生する泡(バブル)によりインクを吐出するタイプのプ
リンタに適用するものとしてもよい。
【0053】(2)ドット形成制御 次に本実施例の印刷装置におけるドット形成の制御処理
について説明する。ドット形成制御処理ルーチンの流れ
を図11に示す。これは、コンピュータ90のCPU8
1が実行する処理である。
【0054】この処理が開始されると、CPU81は、
画像データを入力する(ステップS100)。この画像
データは、図2に示したアプリケションプログラム95
から受け渡されるデータであり、画像を構成する各画素
ごとにR,G,Bそれぞれの色について、値0〜255
の256段階の階調値を有するデータである。この画像
データの解像度は、原画像のデータORGの解像度等に
応じて変化する。
【0055】CPU81は、入力された画像データの解
像度をプリンタ22が印刷するための解像度(以下、印
刷解像度とよぶ)に変換する(ステップS105)。画
像データが印刷解像度よりも低い場合には、線形補間に
より隣接する原画像データの間に新たなデータを生成す
ることで解像度変換を行う。逆に画像データが印刷解像
度よりも高い場合には、一定の割合でデータを間引くこ
とにより解像度変換を行う。なお、解像度変換処理は本
実施例において本質的なものではなく、かかる処理を行
わずに印刷を実行するものとしても構わない。
【0056】次に、CPU81は色補正処理を行う(ス
テップS110)。色補正処理とはR,G,Bの階調値
からなる画像データをプリンタ22で使用するC,M,
Y,Kの各色の階調値のデータに変換する処理である。
この処理は、R,G,Bのそれぞれの組み合わせからな
る色をプリンタ22で表現するためのC,M,Y,Kの
組み合わせを記憶した色補正テーブルLUT(図2参
照)を用いて行われる。色補正テーブルLUTを用いて
色補正する処理自体については、公知の種々の技術が適
用可能であり、例えば補間演算による処理(例えば、特
開平4−144481記載の技術)が適用できる。
【0057】こうして色補正された画像データに対し
て、CPU81は多値化処理を行う(ステップS12
0)。図2に示したハーフトーンモジュール99が処理
を実行すると言い換えることもできる。多値化とは、原
画像データの階調値(本実施例では256階調)をプリ
ンタ22が各ドットごとに表現可能な階調値(本実施例
では、「ドットの形成なし」「小ドットの形成」「中ド
ットの形成」「大ドットの形成」の4値)に変換するこ
とをいう。多値化処理は種々の方法により行うことがで
きるが、本実施例では画質に優れる誤差拡散法を適用し
ている。
【0058】誤差拡散法による多値化処理について説明
する。誤差拡散法による多値化処理の流れを図12に示
す。この処理が開始されると、CPU81は画像データ
Cdを入力する(ステップS122)。ここで入力され
る画像データCdとは、色補正処理(図11のステップ
S110)を施され、C.M,Y,Kの各色につき25
6階調を有するデータである。このデータに対し、拡散
誤差補正データCdxの生成を行う(ステップS12
4)。誤差拡散処理は処理済みの画素について生じた階
調表現の誤差をその画素の周りの画素に所定の重みを付
けて予め配分しておくので、ステップS124では該当
する誤差分を読み出し、これを今から処理しようと着目
している画素に反映させるのである。
【0059】着目している画素PPに対して周辺のどの
画素にどの程度の重み付けで誤差を配分するかという設
定について図13、図14に基づき説明する。図13は
通常用いられることが多い誤差配分の設定である。着目
している画素PPに対して、キャリッジ31の走査方向
で数画素、および用紙Pの搬送方向後ろ側の隣接する数
画素に対して、濃度誤差が所定の重み(1/4,1/
8、1/16)を付けて配分される。図14は本実施例
における設定である。着目している画素PPに対しキャ
リッジ走査方向に隣接する画素P1に配分される誤差の
重みは、図13に示した例では値1/4であるのに対
し、本実施例(図14)では値1/2として、重みを大
きく設定してある。かかる設定の意義については後述す
る。なお、図14に示す配分が本発明における抑制手段
の一つに相当する。
【0060】こうして生成された拡散誤差補正データC
dxと第1の閾値th1との大小を比較し(ステップS
126)、データCdxが閾値th1よりも小さい場合
には、多値化結果を表す値Cdrに、ドットを形成しな
いことを意味する値0を代入する(ステップS12
8)。閾値th1はこのようにドットを不形成とするか
否かを判定する基準となる値である。この閾値th1
は、いずれの値に設定することもできるが、本実施例で
は次の考え方に基づき設定した。
【0061】図15に本実施例における大中小の各ドッ
トの記録率と画像データの階調値との関係を示す。本実
施例では図15に示すように、階調値0〜gr1では小
ドットのみを形成し、gr1〜gr2では小ドットと中
ドットを形成し、gr2以上では中ドットと大ドットを
形成するように設定している。gr1以上の階調値では
大中小いずれかのドットが形成され、ドットを不形成と
する画素は生じないことになる。上記閾値th1は、階
調値0〜gr1までの範囲で小ドットの形成または不形
成が図18に示す設定通りに生じるように設定される。
本実施例ではth1=gr1/2に設定している。
【0062】補正データCdxが第1の閾値th1以上
である場合には、次に補正データCdxと第2の閾値t
h2との大小を比較し(ステップS130)、補正デー
タCdxが第2の閾値th2よりも小さい場合には、多
値化結果を表す値Cdrに小ドットの形成を意味する値
1を代入する(ステップS132)。閾値th2は閾値
th1と同様、図18のドット記録率に基づいて設定さ
れており、本実施例ではth2=(gr1+gr2)/
2に設定している。
【0063】補正データCdxが第2の閾値th2以上
である場合には、次に補正データCdxと第3の閾値t
h3との大小を比較し(ステップS134)、補正デー
タCdxが第3の閾値th3よりも小さい場合には、多
値化結果を表す値Cdrに中ドットの形成を意味する値
2を代入する(ステップS136)。閾値th3も閾値
th1と同様、図18のドット記録率に基づいて設定さ
れており、本実施例ではth3=(gr2+255)/
2に設定している。補正データCdxが第3の閾値th
3以上である場合には、多値化結果を表す値Cdrに大
ドットの形成を意味する値3を代入する(ステップS1
38)。本実施例では以上の処理により4値化を行って
いるが、形成可能なドットの種類が増え、更に多くの多
値化を行う必要がある場合には、上述の閾値を増やすこ
とにより同様に処理可能である。
【0064】次に、CPU81は、多値化により生じた
誤差を計算し、その誤差を周辺の画素に拡散する処理を
実行する(ステップS140)。誤差とは多値化後の各
ドットにより表現される濃度の評価値から原画像データ
の階調値を引いた値をいう。例えば、原画像データにお
ける階調値255の画素を考え、大ドットの形成による
濃度の評価値を階調値255相当、中ドットの形成によ
る濃度の評価値を階調値gr2相当とする。この画素に
ついて、大ドットを形成するものと判定された場合は、
原画像データの階調値と表現される濃度評価値は共に値
255で一致しているため誤差は生じない。一方、中ド
ットを形成するものと判定された場合はErr=gr2
−255相当の誤差を生じることになる。
【0065】こうして演算された誤差は図14に示した
割合で周辺の画素に拡散される。例えば、着目している
画素PPにおいて階調値4に相当する誤差が算出された
場合には、隣の画素P1には誤差の1/2である階調値
2に相当する誤差が拡散されることになる。その他の画
素についても同様に図14で示した割合で誤差が拡散さ
れる。こうして拡散された誤差が、先に説明したステッ
プS124で画像データCdxに反映され、拡散誤差補
正データCdxが生成されるのである。以上の繰り返し
により、全画素分の処理が終了すると(ステップS14
2)、CPU81は誤差拡散による多値化処理を一旦終
了し、ドット形成制御処理ルーチン(図11)に戻る。
【0066】以上の処理により、各画素について結果値
Cdrに値0〜3までのいずれかが割り当てられる。こ
のデータに基づいてプリンタ22は駆動波形のタイミン
グに合わせて各ノズルをオン・オフして、それぞれの径
からなるドットを形成する。
【0067】ここで、図14に示した誤差配分の重みの
設定の意義について図16、図17により具体的に説明
する。説明の容易のため、小ドットのみで記録される低
階調領域を考え、この領域を階調値0〜85までとする
(図15におけるgr1=85とする)。また、小ドッ
トのオン・オフを判定する閾値(図12のth1)およ
び小ドットの濃度評価値を値85とする。
【0068】まず、一定の階調値55からなるベタ領域
を形成する場合を考える。図16(a)にかかる画像デ
ータの一部を示す。着目画素PPの階調値55は閾値4
2よりも大きいため小ドットが形成される(図12のス
テップS132)。この結果、着目画素は本来表現すべ
き濃度よりも濃い状態(濃度評価値85)となるため、
着目画素PPには値85−55=30の誤差Errが生
じる。この誤差を図13に示す配分により周辺の画素に
拡散すれば(図16(a)参照)、例えば隣接する画素
P1に配分される誤差は値8となり、さらにその隣の画
素P2に配分される誤差は値4となる。これらの誤差を
反映すれば、画素P1の階調値は55−8=47、画素
P2の階調値は55−4=51となる。画素P1は閾値
42よりも大きい値を有しているため、小ドットが形成
されることになる。図16(b)において、ドットが形
成されるべき画素にはハッチングを施した。画素P2は
画素P1からの誤差を考慮してドットの発生が決定され
るため、図16(b)においてはハッチングを施してい
ない。
【0069】一方、図14の配分で誤差を拡散した場合
の様子を図17に示す。図16と同様、着目画素PPに
は値30の誤差Errが生じる。この誤差を図14に示
す配分により周辺の画素に拡散すれば(図17(a)参
照)、例えば隣接する画素P1に配分される誤差は値1
5となり、さらにその隣の画素P2に配分される誤差は
値4となる。これらの誤差を反映すれば、画素P1の階
調値は55−15=40、画素P2の階調値は55−4
=51となる。画素P1は閾値42よりも小さくなるた
め、ドットは形成されない。
【0070】このように図14に示したような誤差配分
により、着目している画素PPに隣接する画素P1への
誤差配分を大きく設定すれば、着目している画素PPに
ついてドットを形成すべき判断がなされた場合に、隣接
する画素P1へのドットの形成が抑制されることにな
る。かかる意味で図14に示した誤差配分の設定は、着
目している画素PPに隣接する画素P1についてドット
の発生を抑制する手段の一つとして機能していると言え
る。このようにドットの発生を抑制する誤差配分は図1
4に示す配分に限定されるものではなく、前述の閾値t
h1やドットの濃度評価値に応じて種々設定することが
できる。
【0071】次に、CPU81はラスタライズを行う
(ステップS210)。これは、1ラスタ分のデータを
プリンタ22のヘッドに転送する順序に並べ替えること
をいう。プリンタ22がラスタを形成する記録方法には
種々のモードがある。最も単純なのは、ヘッドの1回の
往運動で各ラスタのドットを全て形成するモードであ
る。この場合には1ラスタ分のデータを処理された順序
でヘッドに出力すればよい。他のモードとしては、いわ
ゆるオーバラップがある。例えば、1回目の主走査では
各ラスタのドットを例えば1つおきに形成し、2回目の
主走査で残りのドットを形成する記録方法である。この
場合は各ラスタを2回の主走査で形成することになる。
かかる記録方法を採用する場合には、各ラスタのドット
を1つおきにピックアップしたデータをヘッドに転送す
る必要がある。さらに別の記録モードとしていわゆる双
方向記録がある。これはヘッドの往運動のみならず復運
動時にもドットを形成するものである。かかる記録モー
ドを採用する場合には、往運動時用のデータと復運動時
用のデータとは転送順序を逆転する必要が生じる。この
ようにプリンタ22が行う記録方法に応じてヘッドに転
送すべきデータを作成するのが上記ステップS210で
の処理である。こうしてプリンタ22が印刷可能なデー
タが生成されると、CPU81は該データを出力し、プ
リンタ22に転送する(ステップS215)。
【0072】以上で説明した印刷装置によれば、図16
および図17を用いて説明した通り、ある画素について
ドットが形成される場合に、主走査方向に隣接する画素
についてはドットの形成が抑制されるように多値化を行
うことができる。この結果、上記印刷装置によれば隣接
するドットが接触し、滲み等が生じることを防止するこ
とができ、画質を向上することができる。
【0073】なお、上述の実施例では、誤差拡散処理
(図12のステップS140)において図14に示した
配分を用いているため、大中小全てのドットについて同
じ配分を用いることになる。先に説明した通り、図14
に示した誤差配分の設定は、ドット同士の接触による滲
み等を抑制する観点から、着目画素PPに隣接する画素
P1におけるドットの形成を抑制するための設定であ
る。いわゆる疑似輪郭の発生等、滲み等以外の画質に影
響する要素を考えれば図13に示す配分の方が好ましい
こともある。隣接する画素P1にドットが形成されても
ドット同士が接触する可能性がないような径の小さいド
ット、またはドットが密に形成された高濃度領域でドッ
ト同士が接触して滲みが生じても画質に影響を与えない
ようなドットについては通常の誤差配分(例えば図13
に示した配分)を用いることができる。このような場合
には、誤差配分を示すテーブル(図13,図14等)を
複数用意し、形成すべきと判定されたドットの種類に応
じてテーブルを使い分けるものとしてもよい。こうすれ
ば、図13のテーブルが有する特性を活かしつつ、ドッ
ト同士の接触を抑制することも可能となる。
【0074】また、図14では着目画素PPに隣接する
画素P1においてドットの発生を抑制するように誤差配
分を設定していた。例えば、ドットの径が非常に大きい
ため着目する画素に対し1つ間をあけて隣接する画素P
2(図14)に形成されたドットとも接触が生じるよう
な場合には、かかる画素P2への配分誤差も大きくする
ことによりドットの形成を抑制することもできる。この
ように、図14の誤差配分の設定は、ドットの径やドッ
トが記録されるピッチに応じて種々設定可能である。
【0075】また、誤差配分の設定は、各ラスタを形成
するために要する主走査の回数に応じて変化させてもよ
い。図14では着目画素PPに隣接する画素P1へのド
ットの形成を抑制した。これは、1回の主走査でラスタ
の全ドットを形成する場合には、このように隣接する画
素が最も滲み等を生じやすい画素となるからである。
【0076】一方、いわゆるオーバラップ方式でラスタ
を形成する場合には、隣接する画素P1についてドット
の形成を抑制する必要性は低くなる。例えば、2回の主
走査でラスタを完成するオーバラップ方式を考える。こ
のとき、1回目の主走査ではラスタの各ドットを1つお
きに形成し、2回目の主走査では残りのドットを形成す
ることになる。従って、着目画素PPが形成されてか
ら、隣接する画素P1が形成されるまでには時間を要す
る。このような場合には、着目画素PPに隣接する画素
P1よりも、着目画素PPと同じ主走査において形成さ
れる画素である画素P2においてドットの形成を抑制し
た方が望ましい。かかる観点から設定した誤差配分の例
を図18に示す。画素P2に配分される誤差の重みは、
値1/4となっており、先に図13および図14に示し
た値1/8よりも大きく設定してある。なお、この値を
図14の画素P1に配分される重み(値1/2)ほど大
きな値としなかったのは、画素P2については画素P1
についての多値化が行われた結果生じる誤差がさらに配
分されることを考慮したものである。図18の配分もド
ットの発生を抑制する必要性に応じて種々設定可能であ
る。
【0077】同様の考え方により、3回以上の主走査で
ラスタを構成する場合も誤差の配分を種々設定すること
ができる。また、主走査の回数に応じて設定された誤差
配分のテーブルを複数用意しておき、印刷モードの指定
に応じて各テーブルを使い分けるものとすることもでき
る。
【0078】上述の実施例においては、画像データの全
領域についてドット同士の接触を抑制するような多値化
を実施していたが、これを画像の一部の領域についての
み行うものとしてもよい。例えば、ドットの記録密度が
低い領域、即ちドット同士が接触して形成された大きな
ドットが視認されやすく画質を損ねやすい領域において
のみドット同士の接触を抑制するような多値化を行うも
のとしてもよい。かかる領域として、例えば記録率が5
0%以下となる領域が挙げられる。このような多値化を
実現する手段としては例えば、次のような方法が考えら
れる。
【0079】図15に示した記録率と階調値との関係に
よれば、本実施例の場合、ドットの記録密度が低い領域
は階調値が小さい領域に対応している。もちろん、ドッ
トの記録率の設定に応じてその範囲は変化し得るが、そ
れぞれ記録率と階調値との対応をとることができる。例
えば、ドットの記録率が低い領域は階調値grl以下で
あるとする。この場合は、図12の多値化において画像
データCdを入力した時点で各画像データCdとこの階
調値grlとの大小を比較し、Cd<grlの場合のみ
接触するドットの形成を抑制するようにすればよい。
【0080】(3)第2実施例 次に、本発明の第2実施例としての印刷装置について説
明する。第2実施例としての印刷装置は、ハードウェア
構成としては先に説明した第1実施例の印刷装置(図1
〜図10)と同じである。また、ドット形成制御処理ル
ーチン(図11)の流れも同様である。本実施例では、
多値化処理の内容が第1実施例と相違する。第2実施例
における多値化について説明する。
【0081】図19は第2実施例における多値化処理の
流れを示すフローチャートである。基本的な処理内容は
第1実施例における多値化と同様である(図12参
照)。第1実施例では拡散誤差補正データCdxと閾値
th1,th2,th3との大小を比較して(図12の
ステップS126,130,S134)、各ドットの形
成/非形成を判定していた。これに対し、第2実施例で
は、それぞれの閾値に閾値ノイズNsを加えた値と拡散
誤差補正データCdxとの大小を比較して(図19のス
テップS125,S131,S135)、各ドットのオ
ン・オフを判定する点で相違する。この閾値ノイズNs
は各ドットのオン・オフの結果に応じて設定される(図
19のステップS141)。第2実施例では拡散誤差の
配分として、通常用いられる配分(図13)を用いてい
る点でも第1実施例と相違する。なお、本実施例では、
この閾値ノイズNsが本発明における抑制手段の一部に
相当する。
【0082】閾値ノイズNsの設定について説明する。
閾値ノイズNsが正の値である場合には、各ドットのオ
ン・オフに関与する閾値がそれぞれ大きくなることを意
味しているため、図19のフローチャートより明らかな
通り、各ドットの形成が抑制されることになる。第2実
施例では、ある画素についてドットをオンにする判定が
なされたときに閾値ノイズNsとして正の所定値を設定
し、ドットをオフとする判定がなされたときは閾値ノイ
ズNsを値0とする。このように設定すれば、ドットを
形成すべき画素に隣接する画素ではドットの形成が抑制
されることになり、ドット同士の接触を抑制することが
できる。第2実施例ではこのように閾値ノイズNsをド
ットの接触を抑制するための一手段として用いているの
である。
【0083】閾値ノイズNsに設定される値はドットの
径や記録ピッチに基づき、ドットの接触を抑制する要求
に応じて定めることができる。また、複数の画素につい
ての多値化に反映される閾値ノイズNsを設定するもの
としてもよい。かかる閾値ノイズNsの例を図20に示
す。図20は、着目している画素PPに対し、主走査方
向に順次隣接する画素P1,P2,P3について設定さ
れた閾値ノイズNsを示す説明図である。かかる設定で
は、画素P1についての多値化を行うときには閾値th
1に閾値ノイズNs1を加えた値に基づいてドットのオ
ン・オフが判定されることになるし、画素P2について
は閾値th1に閾値ノイズNs2を加えた値に基づいて
ドットのオン・オフが判定されることになる。画素P1
のドットがオン・オフによっては、画素P2については
さらに閾値ノイズNs1が加えられる場合もある。この
ように閾値ノイズNsを設定すれば、例えば着目してい
る画素PPに対して1つ間をあけて隣接する画素P2で
もドットの接触が生じる可能性があるほどドット径が大
きい場合であっても、画素P2においてドットの発生を
抑制することができる。
【0084】閾値ノイズNsはドットの接触を抑制する
要求に応じて種々設定可能な値であり、例えば図20に
示すように複数の画素に影響する閾値ノイズNsを設定
する場合は、着目している画素PPからの距離に応じて
閾値ノイズNsを小さくするように設定することができ
る。一般に着目している画素PPに近い程、ドットの接
触を回避する必要性が高いため、図20のように設定し
ておけば、ドット同士の接触のうち画質に与える影響が
大きいものをより確実に抑制することができる。
【0085】閾値ノイズNsはラスタを形成する主走査
の回数に応じて設定することもできる。図21は2回の
主走査でラスタを形成するオーバラップ方式の記録を行
う場合の閾値ノイズNsの設定について示す説明図であ
る。第1実施例において説明した通り、オーバラップ方
式の記録を行う場合には、着目している画素PPに隣接
する画素P1よりもさらにその隣の画素P2においてド
ットの発生を抑制することが望まれる。図21に示した
閾値ノイズNsを用いれば、着目している画素PPに対
し1つおいて隣接する画素P2で閾値ノイズNsを大き
くしているため、該画素でのドットの発生を抑制するこ
とができる。ラスタを形成する主走査の回数に応じて閾
値ノイズNsを大きく設定する画素を種々変えて設定可
能である。閾値ノイズを複数用意し、ラスタを形成する
主走査の回数に応じて使い分けるものとしてもよい。ま
た、第2実施例においても第1実施例と同様、例えばド
ットの記録率が低い画像領域についてのみドットの形成
を抑制するようにしてもよい。
【0086】なお、第2実施例では、多値化手段として
誤差拡散法を用いているが、他の代表的な手法であるデ
ィザ法を用いるものとしても構わない。ディザ法の具体
的な処理については説明を省略するが、各画素の階調値
がいわゆるディザマトリックスで与えられる閾値よりも
大きい場合にドットを形成する多値化の手法である。第
2実施例で設定される閾値ノイズNsをこのディザマト
リックスで与えられる閾値に加えるようにすれば、それ
ぞれドットの発生を抑制することが可能となる。但し、
ディザマトリックスはこのような閾値ノイズNsを加え
たことにより生じる明度誤差を自然に解消できる方法で
はないため、いずれかの画素について閾値ノイズNsを
加えた場合には別の画素について閾値ノイズNsを引く
ことで明度誤差を最小限に抑えるようにしておくことが
望ましい。
【0087】(4)第3実施例 次に本発明の第3実施例の印刷装置について説明する。
第3実施例の印刷装置は、ハードウェア構成としては第
1実施例(図1〜図10)と同じである。第3実施例で
はドット形成制御処理ルーチンの流れが第1実施例(図
11)とは相違する。該ルーチンについて説明する。
【0088】図22は第3実施例のドット形成制御処理
ルーチンの流れを示すフローチャートである。このルー
チンにおいて、画像データの入力、解像度変換、色補正
処理、多値化処理(ステップS100,S105,S1
10,S120)までは第1実施例におけるドット形成
制御処理ルーチンと同じである。多値化処理の内容も第
1実施例における処理(図12)と同じである。本実施
例では誤差を拡散する配分として通常用いられる配分
(図13)を用いている。
【0089】多値化が終了した後、第3実施例のドット
形成制御処理ルーチンでは接触画素数のカウントを行う
(ステップS208)。接触画素数とは、ドットが形成
される画素について、その画素に形成されたドットと接
触可能なドットが形成される画素の数をいう。接触画素
のカウントについて図23に基づいて具体的に説明す
る。図23は多値化により各画素に形成すべきドットが
決定された様子を示す説明図である。図示の都合上、縦
横それぞれ10画素ずつについて示した。以下の説明で
は各画素を表示するのに図23中に示した番号L1〜L
10およびC1〜C10を用いて、例えば(L1,C
1)のように表すものとする。
【0090】今、画素(L2,C2)に着目する。この
画素はドットを形成すべき画素となっている。しかし、
このドットと接触可能なドットはいずれの画素にも形成
されていない。従って、画素(L2,C2)に対する接
触画素数は値0ということになる。
【0091】次に、ドットを形成すべき画素となってい
る画素(L1,C4)に着目する。この画素に形成され
たドットには、画素(L2,C5)に形成されたドット
が接触している。本実施例のプリンタ22は先に説明し
た通り、キャリッジが主走査を行ってラスタを形成して
いる。そして機構上、副走査方向に隣接するラスタを1
回の主走査で形成することはできないようになってい
る。従って、本実施例のプリンタ22にとっては副走査
方向に生じるドットの接触は滲み等を生じ得ず画質に影
響を与えない。そこで、本実施例ではドットの接触が副
走査方向に生じる場合には無視するものとしている。画
素(L2,C5)は主走査方向にみれば、いずれのドッ
トも接触していないため、接触画素数は値0となる。も
ちろん、副走査方向の接触が画質に影響を与えるような
プリンタである場合には、画素(L2,C5)の接触画
素数を値1としてもよい。
【0092】次に、画素(L2,C5)に着目すると、
この画素のドットには、主走査方向に隣接する画素(L
2,C6)に形成されたドットが接触しているため、接
触画素数は値1となる。また、画素(L2,C6)につ
いては、主走査方向に隣接する画素(L2,C5)と
(L2,C7)の双方に形成されたドットが接触してい
るため、接触画素数は値2となる。
【0093】主走査方向に隣接する画素が必ずしも接触
画素に該当するとは限らない。例えば主走査方向に並ん
だ画素(L5,C1)、(L5,C2)、(L5,C
3)に着目すると、これらに形成されているのは小ドッ
トであるため、いずれのドットも互いに非接触である。
従って、これらの画素についての接触画素数は全て値0
となる。
【0094】また、主走査方向に隣接する画素以外にも
接触画素となる場合がある。例えば、大ドットが形成さ
れた画素(L6,C5)、(L6,C7)、(L6,C
9)に着目すれば、これらの画素は、主走査方向に隣接
した画素ではないが、互いにドットが接触している。従
って、接触画素数はそれぞれ値1または値2となる。さ
らに、画素(L8,C1)に着目すれば、画素(L8,
C2)、(L8,C3)の双方に形成されたドットが接
触しているため、接触画素数は値2となる。
【0095】以上、具体例に基づいて説明した通り、接
触画素数はドット径およびドットの記録位置に応じて判
定することができる。本実施例の場合、大ドットであれ
ば主走査方向に1つ間をあけて隣接する画素同士に形成
された場合でも接触し得るが、これ以上離れた画素では
ドットの接触は生じ得ない。従って、ドットが形成され
る各画素について主走査方向に左右2つずつの画素に形
成されるドットの種類を調べれば接触画素数を求めるこ
とができる。図22のステップS208ではこのように
して各画素についての接触画素数を求め、その最大値を
求めている。
【0096】次に、CPU81は接触画素数の最大値に
応じて、各ラスタを形成するために要する主走査の回数
(以下、パス数という)を設定する。例えば、接触画素
数が値0である場合には、いずれのドットも接触してい
ないことを意味しているからパス数を値1に設定する。
この場合は、各ラスタを1回の主走査で形成してもドッ
ト同士の接触による滲み等は生じないからである。
【0097】接触画素数が値1である場合には、いずれ
かの箇所で2つのドットが接触していることを意味して
いる。従って、この場合はパス数を値2に設定する。接
触しているドットを2回の主走査に分けて形成すれば、
ドット同士が接触していても滲み等は生じないからであ
る。上述の例からパス数は「接触画素数の最大値+1」
により設定することが可能である。もちろん、これ以上
の値に設定するものとしても構わないし、ドット同士の
接触による滲みを適切に回避可能なパス数が設定できれ
ばこれ以下の値であっても構わない。
【0098】こうしてパス数を設定した後、CPU81
はラスタライズを行い、データを出力する(ステップS
210,S215)。これらの処理は第1実施例の場合
と同様である。但し、ラスタライズにおいては、接触す
るドットを各主走査に適宜割り当てることが望ましい。
例えば、パス数が値2である場合を考える。この場合は
1回目の主走査でラスタの奇数番目のドットを形成し
(図73のC1,C3,C5・・・等)、2回目の主走
査でラスタの偶数番目のドット(C2,C4,C6・・
・等)を形成するのが単純な方法である。しかし、この
場合には図73の画素(L6,C5)、(L6,C
7)、(L6,C9)が1回目の主走査で形成されるこ
とになり、接触部分で滲みが生じる。そこで、ラスタラ
イズにおいては、例えば画素(L6,C5)と画素(L
6,C9)が1回目の主走査で形成され、画素(L6,
C7)が2回目の主走査で形成されるようにデータを設
定することが望ましい。本実施例では、接触画素数をカ
ウントする際に全画素についてドットの接触状態を検出
する際に、各画素ごとに接触画素の位置を記憶しておく
ことで、上記割り当てを実現している。
【0099】第3実施例の印刷装置によれば、接触する
ドットを複数回の主走査でそれぞれ形成することによ
り、該接触において滲み等が生じることを回避すること
ができ、画質を向上することができる。なお、パス数の
設定は通常、副走査方向の送り量とも密接な関係がある
ため、第3実施例では画像全体を一定のパス数で形成す
るものとして説明したが、画像の領域ごとにパス数を変
化させるものとしても構わない。例えば、接触画素数が
大きい画素付近の領域においてのみその他の領域よりも
大きいパス数で画像を形成するものとしても構わない。
こうすればパス数の増加による印刷速度の低下を最小限
にとどめることができる。また、第1実施例等と同様に
ドットの記録率が低い領域についてのみ接触画素数をカ
ウントしてパス数を決定することもできる。
【0100】第3実施例では多値化の方法として誤差拡
散法を用いているが、他の代表的な方法であるディザ法
を用いて多値化を行うものとしてもよい。
【0101】以上で説明した各実施例におけるドット形
成制御処理は、コンピュータ90のCPU81が行って
いる。従って、上記実施例はそれぞれのドット形成制御
処理の一部または全部を記録したコンピュータ読みとり
可能な記録媒体としての態様を採ることもできる。この
ような記憶媒体としては、フレキシブルディスクやCD
−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカート
リッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷さ
れた印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやR
OMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュ
ータが読取り可能な種々の媒体を利用できる。また、コ
ンピュータに上記で説明した多値化等を行うコンピュー
タプログラムを通信経路を介して供給するプログラム供
給装置としての態様も可能である。
【0102】以上で説明した各実施例は主走査を伴うプ
リンタ22を対象としているが、本発明はラスタ方向に
複数のノズルを備えており、主走査を伴うことなくラス
タを形成可能なプリンタにも適用可能である。また、以
上で説明した各ドット形成制御処理ルーチンの一部を組
み合わせて用いることもできる。
【0103】また、上記各実施例では、多色のインクを
備えたプリンタにおいて、各色のインクで形成されるド
ット同士の接触を回避するものとして説明しているが、
単色のインクを備えたプリンタへも適用可能であるし、
異なるインク(例えば、他の色または濃度のインク)で
形成されるドットとの接触を回避するようにすることも
可能である。
【0104】以上、本発明の種々の実施例について説明
してきたが、本発明はこれらに限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の形態による実
施が可能である。例えば、上記実施例で説明した種々の
制御処理は、その一部または全部をハードウェアにより
実現してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷装置の概略構成図である。
【図2】ソフトウェアの構成を示す説明図である。
【図3】本発明のプリンタの概略構成図である。
【図4】本発明のプリンタのドット記録ヘッドの概略構
成を示す説明図である。
【図5】本発明のプリンタにおけるドット形成原理を示
す説明図である。
【図6】本発明のプリンタにおけるノズル配置例を示す
説明図である。
【図7】本発明のプリンタにおけるノズル配置の拡大図
および形成されるドットとの関係を示す説明図である。
【図8】本発明のプリンタにより径の異なるドットを形
成する原理を説明する説明図である。
【図9】プリンタの制御装置の内部構成を示す説明図で
ある。
【図10】本発明のプリンタにおけるノズルの駆動波形
および該駆動波形により形成されるドットの様子を示す
説明図である。
【図11】第1実施例におけるドット形成制御ルーチン
の流れを示すフローチャートである。
【図12】第1実施例における誤差拡散による多値化処
理の流れを示すフローチャートである。
【図13】誤差拡散において通常用いられる誤差配分を
示す説明図である。
【図14】第1実施例において誤差拡散で用いられる誤
差配分を示す説明図である。
【図15】第1実施例におけるドットの記録率を示す説
明図である。
【図16】通常の誤差拡散法における誤差配分とドット
の形成との関係について示す説明図である。
【図17】第1実施例での誤差拡散法における誤差配分
とドットの形成との関係について示す説明図である。
【図18】第1実施例において誤差拡散で用いられる第
2の誤差配分を示す説明図である。
【図19】第2実施例における誤差拡散法による多値化
処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】閾値ノイズの設定を示す説明図である。
【図21】閾値ノイズの第2の設定を示す説明図であ
る。
【図22】第3実施例におけるドット形成制御処理ルー
チンの流れを示すフローチャートである。
【図23】接触画素数のカウントについて示す説明図で
ある。
【図24】ドット径の設定について示す説明図である。
【図25】隣接した画素にドットを形成した状態を示す
説明図である。
【図26】ドットの滲みが生じた場合のドットの様子を
示す説明図である。
【図27】ドットが楕円形である場合のドットの様子を
示す説明図である。
【符号の説明】
12…スキャナ 14…キーボード 15…フレキシブルドライブ 16…ハードディスク 18…モデム 21…カラーディスプレイ 22…カラープリンタ 23…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…印字ヘッド 31…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置検出センサ 40…制御回路 41…CPU 42…プログラマブルROM(PROM) 43…RAM 44…PCインタフェース 45…周辺入出力部(PIO) 46…タイマ 47…駆動用バッファ 48…バス 51…発信器 55…分配出力器 61、62、63、64、65、66…インク吐出用ヘ
ッド 67…導入管 68…インク通路 71…黒インク用のカートリッジ 72…カラーインク用カートリッジ 80…バス 81…CPU 82…ROM 83…RAM 84…入力インターフェイス 85…出力インタフェース 86…CRTC 87…ディスクコントローラ(DDC) 88…シリアル入出力インタフェース(SIO) 90…パーソナルコンピュータ 91…ビデオドライバ 95…アプリケーションプログラム 96…プリンタドライバ 97…解像度変換モジュール 98…色補正モジュール 99…ハーフトーンモジュール 100…ラスタライザ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッドからインクを吐出して予め定めた
    所定の記録ピッチで一方向に並ぶドット列たるラスタを
    形成すると共に、該ラスタと交差する方向に印刷媒体を
    前記ヘッドに対して相対的に移動して、入力された画像
    データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷装置
    であって、 前記画像データに対応した各画素について、ドットを形
    成すべき画素たる形成画素とするかドットを形成しない
    画素たる空白画素とするかを決定する画素判定手段と、 前記画素判定手段に作用して、前記形成画素の周辺の画
    素が該形成画素に形成されるドットと接触可能な径から
    なるドットを形成すべき形成画素となる決定を抑制する
    抑制手段と、 該画素判定手段により決定された結果に応じて、前記ヘ
    ッドを駆動してドットを形成するドット形成手段とを備
    える印刷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記画素判定手段は、各画素ごとの画像データが所定の
    閾値よりも大きい場合に該画素を前記形成画素と判定す
    る手段であり、 前記抑制手段は、前記接触可能な径からなるドットの形
    成を抑制すべき画素たる抑制画素については、そうでな
    い画素よりも前記閾値を大きくする手段である印刷装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の印刷装置であって、 前記閾値を大きくする偏差量は、前記形成画素と前記抑
    制画素との距離が大きくなるにつれて減少する値である
    印刷装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記画素判定手段は誤差拡散法により各画素が前記形成
    画素であるか否かを決定する手段であり、 前記抑制手段は、前記周辺の画素に対して誤差拡散にお
    ける拡散誤差を大きく配分することにより前記接触可能
    な径からなるドットの形成を抑制する手段である印刷装
    置。
  5. 【請求項5】 前記ヘッドを印刷媒体に対して前記ラス
    タ方向に相対的に往復動する主走査により前記ラスタの
    形成を行い、 前記周辺の画素は、前記形成画素に対し前記主走査方向
    に位置する画素であって、前記主走査において該形成画
    素に連続して形成される画素である請求項1記載の印刷
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記ドットの形成が抑制される前記周辺の画素は、ラス
    タを構成する全ドットが形成される間に行われる前記ラ
    スタと交差する方向への前記ヘッドと印刷媒体との相対
    的な移動回数に応じた距離だけ前記形成画素から離れた
    画素である印刷装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記抑制手段は、前記ドットの記録率が50%以下の領
    域において前記ドットの形成を抑制する手段である印刷
    装置。
  8. 【請求項8】 ヘッドからインクを吐出して予め定めた
    所定の記録ピッチで一方向に並ぶドット列たるラスタを
    形成すると共に、該ラスタと交差する方向に印刷媒体を
    前記ヘッドに対して相対的に移動して、入力された画像
    データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷装置
    であって、 前記画像データに対応した各画素について、ドットを形
    成すべき画素たる形成画素とするかドットを形成しない
    画素たる空白画素とするかを決定する画素判定手段と、 各形成画素について、該形成画素に形成されるべきドッ
    トと接触可能な径を有するドットの形成画素となってい
    る画素たる接触画素の数を求める手段と、 前記接触画素の数の最大値に基づいて設定される分割数
    で分割して、各ラスタのドットを形成するドット形成手
    段とを備える印刷装置。
  9. 【請求項9】 ヘッドからインクを吐出して予め定めた
    所定の記録ピッチで一方向に並ぶドット列たるラスタを
    形成すると共に、該ラスタと交差する方向に印刷媒体を
    前記ヘッドに対して相対的に移動して、入力された画像
    データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷方法
    であって、(a)前記画像データに対応した各画素につ
    いて、ドットを形成すべき画素たる形成画素とするかド
    ットを形成しない画素たる空白画素とするかを決定する
    工程と、(b)前記工程(a)において、前記形成画素
    の周辺の画素が該形成画素に形成されるドットと接触可
    能な径からなるドットを形成すべき形成画素となる決定
    を抑制する工程と、(c)該工程(a)により決定され
    た結果に応じて、前記ヘッドを駆動してドットを形成す
    る工程とを備える印刷方法。
  10. 【請求項10】 ヘッドからインクを吐出して予め定め
    た所定の記録ピッチで一方向に並ぶドット列たるラスタ
    を形成すると共に、該ラスタと交差する方向に印刷媒体
    を前記ヘッドに対して相対的に移動して、入力された画
    像データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷方
    法であって、(A)前記画像データに対応した各画素に
    ついて、ドットを形成すべき画素たる形成画素とするか
    ドットを形成しない画素たる空白画素とするかを決定す
    る工程と、(B)各形成画素について、該形成画素に形
    成されるべきドットと接触可能な径を有するドットの形
    成画素となっている画素たる接触画素の数を求める工程
    と、(C)前記接触画素の数の最大値に基づいて設定さ
    れる分割数で分割して、各ラスタのドットを形成する工
    程とを備える印刷方法。
  11. 【請求項11】 インクを吐出して入力された画像デー
    タに応じた画像を印刷媒体に印刷する印刷装置に共する
    データを設定するためのプログラムをコンピュータ読み
    とり可能に記録した記録媒体であって、少なくとも前記
    画像データに対応した各画素について、ドットを形成す
    べき画素たる形成画素とするかドットを形成しない画素
    たる空白画素とするかを決定する機能と、 前記決定する機能において、前記形成画素の周辺の画素
    が該形成画素に形成されるドットと接触可能な径からな
    るドットを形成すべき形成画素となる決定を抑制する機
    能とを実現するプログラムを記録した記録媒体。
  12. 【請求項12】 インクを吐出して入力された画像デー
    タに応じた画像を印刷媒体に印刷する印刷装置に共する
    データを設定するためのプログラムを印刷方法であっ
    て、 前記画像データに対応する各画素について、ドットを形
    成すべき画素たる形成画素とするかドットを形成しない
    画素たる空白画素とするかを決定する機能と、 各形成画素について、該形成画素に形成されるべきドッ
    トと接触可能な径を有するドットの形成画素となってい
    る画素たる接触画素の数を求める機能と、 各ラスタの形成に要する一連の記録回数を前記接触画素
    の数の最大値に基づいて設定する機能とを実現するプロ
    グラムを記録した記録媒体。
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