JP4032490B2 - 印刷装置および印刷方法並びに記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、二種類以上の径の異なるドットを所定の記録ピッチで形成して画像を印刷する印刷装置および印刷方法並びにそのためのプログラムを記録した記録媒体に関し、詳しくは記録ピッチと略同一の径を有するドットの記録を制御して画像を印刷する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、コンピュータの出力装置として、ヘッドに備えられた複数のノズルから吐出される数色のインクによりドットを形成して画像を記録するインクジェットプリンタが提案されており、コンピュータ等が処理した画像を多色多階調で印刷するのに広く用いられている。インクジェットプリンタでは、前記ノズルの機械的な製作誤差に起因するドットの形成位置のズレが生じることがある。かかるズレは印刷された画像に濃淡等の印刷ムラ、いわゆるバンディングを生じ、画質を低下させる原因となるため好ましくない。
【0003】
バンディングを防止するためには、第1の手段としていわゆるオーバラップ方式によるドットの記録がある。オーバラップ方式とは、異なるノズルを用いた複数回の主走査で各ラスタを形成する方式をいう。例えば、2回の主走査でラスタを構成する場合には、1回目の主走査ではラスタの奇数列のドットのみを形成し、2回目の主走査ではラスタの偶数列のドットを形成する。この際、1回目と2回目の主走査の間に副走査をはさんで、各ラスタが異なるノズルにより形成されるようにする。このように異なるノズルで各ラスタを形成すれば、ノズルの機械的な製作誤差に起因するドットの記録位置のばらつきを分散させることができるためバンディングを防止することができる。
【0004】
バンディングを防止するための第2の手段として、ドットを記録する記録ピッチに応じてバンディングが生じにくい値にドットの径を設定する技術も提案されている(例えば、特開平1−235655、特開平1−235656記載の技術)。これらの技術ではドット径を記録ピッチよりも小さい値に設定するか、または記録ピッチよりも大きい値に設定することによりバンディングの防止を図っている。つまり、記録ピッチと略同一のドット径を避けることによりバンディングを防止している。
【0005】
インクジェットプリンタは、近年ますます高画質化が進んでいる。例えば、インクジェットプリンタは、従来は各ドットごとにオン・オフ2種類の状態しか採り得なかった。近年では、ドット径やインク濃度を変化させることにより各ドットごとに3種類以上の濃度を表現可能とし、階調表現に優れる多値プリンタも提案されている。かかるプリンタでは画質の向上のためにバンディングの防止が従来のプリンタ以上に重要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、2種類以上の径の異なるドットの形成が可能が多値プリンタでは、画像の品質上の要請から必要となるドットの径が記録ピッチと略同一とならざるを得ない場合がある。この点について図27および図28を用いて具体的に説明する。図27は、インクジェットプリンタで印刷用紙に大ドットを記録した状態を示しており、図28は小ドットを形成した状態を示している。それぞれバンディングが生じにくい径を選択したものである。これらの図中に破線で示したマスはドットが形成されるべき場所を示している。理想的な場合には各ドットの中心はこれらのマスのほぼ中央に位置する。プリンタの解像度を600DPI(ドット・パー・インチ)とすれば、図27および図28のマスの一辺の長さa、即ち記録ピッチは約42μmとなる。
【0007】
図27に基づいて大ドットのドット径dlの設定について説明する。バンディングを防止する観点から、大ドットのドット径は記録ピッチaと等しくない値に設定することが望ましい。いわゆるベタ領域を形成可能にするためには、隣接するドット間に隙間ができないようにする必要があるから、少なくともドット径は図27中に示すd0以上である必要がある。図27から明らかな通り、d0は一辺aの正方形の対角線に相当するからd0=√2×aである。一方、ノズルの機械的な製作誤差等、種々の要因によりドットの形成位置にはズレが生じる。かかるズレが生じた場合でもベタ領域が形成されるようにするためには、ドット径は上記値に対し若干の余裕を見込む必要がある(図27の△d)。ここでは余裕△dを10μmとしている。以上より、大ドットの径dlはバンディングを防止しつつ、ベタ領域が形成可能な値として、√2×42+2×10=80μmと設定される。
【0008】
一方、小ドットはドットが視認されにくい小さな径に設定することが望ましいから、バンディングを防止するためには、径を記録ピッチaよりも小さくする必要がある。また、ドットの形成位置にズレが生じた場合に隣接するドットと接触してしまっては、ドットが視認されるようになるため好ましくない。従って、大ドットと同等の余裕△d=10μmを見込んで設定する。以上より、小ドットの径dsは42−2×10=22μmと設定される。
【0009】
このように大小それぞれのドット径を設定した場合、大ドットの径は小ドットの径の約4倍となる。このとき、大ドットの面積は小ドットの面積の約16倍にもなる。従って、主ドットが主として形成されている中に大ドットがまばらに形成される中間の階調においては、大ドットが非常に目立つことになる。これは画質を大きく損ねるものであり、ドットごとに多階調を表現可能とすることにより高画質な印刷を可能とするプリンタにとっては看過し得ない。
【0010】
以上より、多値プリンタにおいて画質を向上するためには、上記小ドットと大ドットの間の径を有する中ドットを使う必要が生じる。この中ドットは必然的に記録ピッチaとほぼ等しいドット径を有することになる。図27,図28では問題を具体的に説明するために解像度600DPIのプリンタを例に説明したが、かかる解像度に限らず、いずれの解像度のプリンタでも同様の問題が生じる。
【0011】
また、中ドットを使う必要が生じるという問題は、大中小の3種類以上の径からなるドットを使用する必要があるという意味ではなく、複数種類のドットの中に記録ピッチとほぼ等しいドット径のものが含まれるという意味である。例えば、2種類の径のドットを形成可能なプリンタでは上述の大ドットと中ドットの組み合わせ、または小ドットと中ドットの組み合わせを使用することになる。いずれにしても記録ピッチとほぼ等しいドット径を有する中ドットが含まれることになる。
【0012】
以上で説明した通り、多値プリンタにおいては、ドット径と記録ピッチとの関係を適切に選択してバンディングを防止しようとすれば、高画質プリンタとしては看過し得ない画質の低下が生じる。オーバラップ方式による記録のみでは、バンディング防止に対する幾分の効果は得られるものの十分とは言えず、また記録速度が遅くなるという問題も生じる。
【0013】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、多値プリンタにおいて、バンディングを適切に防止し、画質の向上を図ることを可能とする技術を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の印刷装置は、次の構成を採用した。
本発明の印刷装置は、
ヘッドを駆動して一方向に並ぶドット列たるラスタを形成し、該ラスタと交差する方向に前記ヘッドと印刷媒体とを予め定めた所定の記録ピッチで相対的に移動する副走査を行うことにより、入力された画像データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷装置であって、
前記ヘッドは前記記録ピッチと略同一の径のドットを含む2種類以上の径の異なるドットを形成可能なヘッドであり、
人間の視覚分解能以下の所定の間隔で特定されるラスタ上には前記所定の記録ピッチと略同一の径を有するドットが発生することを抑制しつつ、画像データを構成する各画素ごとにドットの形成の有無も含めて形成すべきドットの径を決定するドット形成決定手段と、
前記ヘッドを駆動して該設定されたドット径でドットを形成するドット形成手段とを備えることを要旨とする。
【0015】
上記印刷装置によれば、前記ドット形成決定手段により、人間の視覚分解能以下の所定の間隔で特定されるラスタ上には前記所定の記録ピッチと略同一の径を有するドット(以下、ピッチ径ドットと呼ぶ)が発生することを抑制することができる。つまり、前記ピッチ径ドットのみに着目すれば、前記所定の間隔で空白のラスタが生じることになる。この空白のラスタが生じる間隔は人間の視覚分解能以下の間隔であるため、該ピッチ径ドットが記録されたラスタと空白のラスタとを肉眼で識別することは困難である。このような空白のラスタを設けることにより、前記ピッチ径ドットの記録位置のずれに基づいて生じるバンディングを解消することができ、画質の向上を図ることができる。
【0016】
空白のラスタを設けることによりバンディングを解消することができる原理について図1〜図3を用いて説明する。図1は、上述の空白のラスタを設けることなくドットを形成した様子を示す説明図である。図1の左側に四角囲みで示したのが副走査方向のノズル位置を示しており、左から1回目、2回目、3回目のラスタ形成時のノズル位置に対応している。ここでは図示の便宜上ノズル数を7つとして示した(図1の#1〜#7)。また、図1の右側には、丸で囲んだ数字により各ノズル位置により形成されるラスタの様子を示した。丸囲み中の数字は、上記ラスタ形成時と対応している。また、ここでは全てピッチ径ドットを形成するものとする。
【0017】
図1中の5番目のノズル#5により形成されたドットに副走査方向にズレが生じるとすれば、図1のBd1,Bd2に示す通り隙間が生じる。プリンタは非常に高解像度で記録しているため、ドットの記録ピッチは空間周波数で10サイクル/mmに相当する間隔といわれる人間の視覚分解能以下である。即ち、図1のBd1,Bd2等は人間には明確には隙間としては視認されず、印刷濃度が薄い淡部として認識される。本発明における空白のラスタを伴うことなくドットを形成すれば、図1に示す通り一定のピッチで淡部が生じるが、その周期はノズル数や副走査の送り量に応じて決まる比較的長いピッチとなる。一般に600DPI(ドット・パー・インチ)程度の解像度を有するプリンタでは約1〜2サイクル/mmという空間周波数で淡部が生じることになる。
【0018】
図2は本発明における空白のラスタを伴ってドットを記録した様子を示す説明図である。それぞれの記号等の意味は図1と同じである。ここでは1ラスタごとに空白のラスタを設けるものとした。このとき2回目のラスタ形成時には一切ドットが形成されないことになる。こうして形成されたドットは、図2に示す通り、Br1,Br2,Br3等の空白のラスタが生じる。先に説明した通り、これらの部分も人間の目には空白のラスタではなく淡部として認識される。この淡部は図1に比べれば、1オーダー高い空間周波数、即ち約10サイクル/mm程度に相当する間隔で淡部が生じることになる。図1と同様、ノズル#5で形成されるドットは上方にズレが生じるとすれば、図2に示す通りBr1の幅はBr2の幅よりも狭くなる。淡部が現れる周波数はかかる部分で若干変動するものの、約10サイクル/mm付近の周波数であることに変わりはない。
【0019】
結局、空白のラスタの有無により淡部が現れる空間周波数が大きく異なることが分かる。空間周波数と人間の視覚感度との関係を図3に示す。図示される通り、人間の視覚感度は約1〜2サイクル/mm程度の空間周波数で最も高く、それ以上の空間周波数では急激に弱くなっている。約10サイクル/mm程度の空間周波数では視覚感度はほとんど値0にまで減少する。つまり、10サイクル/mm程度の周期的な濃淡の変換は人間の目にはほとんど視認されないことが分かる。以上より、空白のラスタを設けない場合に生じる淡部は人間の視覚感度が強いサイクルで淡部を生じるためバンディングとして視認されるが、空白のラスタを設けた場合には人間の視覚感度が弱いサイクルで淡部を生じるためバンディングとして認識されにくくなるといえる。かかる原理に基づき、本発明の印刷装置はバンディングを軽減することができるのである。
【0020】
人間の視覚分解能は、一般に明視距離30cmにおいて空間周波数10サイクル/mmに相当する間隔であるといわれており、上記所定の間隔はかかる間隔以下の範囲で種々設定可能である。もちろん、人間の視覚分解能は空間周波数10サイクル/mmに厳密に一致しているものではないため、上記所定の間隔はかかる値を若干超える範囲も含んでいる。かかる範囲での設定として、例えば前記所定の間隔で特定されるラスタは、前記副走査方向に1ラスタおきに特定されるラスタとすることができる。
【0021】
なお、上記発明において所定の間隔で特定されるラスタ上にはピッチ径ドットの形成を抑制する旨記載したが、ここでいう「ラスタ上」とは、一ラスタの全範囲に亘って該ドットの形成を抑制するもののみならず、その一部において抑制するものも含んでいる。
【0022】
上記印刷装置において、
前記ドット形成決定手段は、
前記画像データの各画素についてドットの形成の有無も含めて形成すべきドットの径を設定するドット径設定手段と、
前記所定の記録ピッチと略同一の径を有するドットが隣接するラスタ上に生じる場合には、該ドットの発生を制御して、該ドットが隣接するラスタ上に生じることを抑制する抑制手段とからなるものとすることができる。
【0023】
かかる印刷装置では、一旦各画素について形成すべきドットの径を設定する。この時点では、ピッチ径ドットも画像データに応じて随所に発生するように設定されており、中には隣接するラスタ上にピッチ径ドットが形成される設定となっている場合もある。こうして設定されたデータに対して、次に上記抑制手段により隣接するラスタ上へのピッチ径ドットの形成が抑制される。こうすることによりピッチ径ドットの記録位置に着目すれば、所定の間隔で空白のラスタを生じるようになる。この結果、上記印刷装置によればバンディングを防止することができる。
【0024】
かかる印刷装置における前記抑制手段には種々の手段が考えられ、例えば、
前記所定の記録ピッチと略同一の径を有するドットが隣接するラスタ上に生じる場合には、いずれか一方のラスタについては、該ドットの記録位置を他方のラスタ上に移動する手段であるものとすることができる。
【0025】
具体的には、あるラスタR1上の画素にピッチ径ドットが形成され、そこに隣接するラスタR2にピッチ径ドットとは異なる径のドットが形成されている場合、両者の記録位置を入れ替えて、ピッチ径ドットをラスタR2に形成し、他方のドットをラスタR1に形成するのである。最初からラスタR2に形成されているピッチ径ドットについては記録位置の移動は行わない。こうすれば、上記ラスタR2にのみピッチ径ドットを形成し、ラスタR1にはピッチ径ドットが形成されないようにできるから、ピッチ径ドットについて見ればラスタR1は空白のラスタとなる。上記印刷装置によれば、このようにしてバンディングを解消することができる。
【0026】
また、前記抑制手段は、
前記所定の記録ピッチと略同一の径を有するドットが隣接するラスタ上に生じる場合には、いずれか一方のラスタについては、該ドットの形成を抑制する手段であるものとすることもできる。
【0027】
かかる印刷装置では、ピッチ径ドットの記録を単純に抑制することにより空白のラスタを形成ひ、バンディングを解消することができる。かかる印刷装置によれば空白のラスタを形成するための処理が非常に簡単になるという利点がある。
【0028】
但し、この場合はピッチ径ドットの形成を抑制することにより、本来表現されるべき濃度を表現し得ない可能性があるため、
前記抑制手段は、さらに、
前記所定の記録ピッチと略同一の径を有するドットの形成により表現されるべき濃度を補償する濃度補償手段を備えることが望ましい。
【0029】
かかる濃度補償手段としては、
1つの画素に複数のドットを重ねて記録することを許容して濃度を補償する手段であるものとすることができる。
【0030】
ここでいう1つの画素は、前記抑制手段によりピッチ径ドットの形成を行わないものとされた画素と異なる画素であってもよいし、同一の画素であっても構わない。例えば、ピッチ径ドットの形成を行わないものとされた画素(以下、不形成画素と呼ぶ)について、該ドットよりも小さい径のドットを重ねて形成することができる。また、不形成画素のすぐ上に隣接する画素が元来ピッチ径ドットを形成すべき画素である場合には、この画素にピッチ径ドットを重ねて形成するものとしてもよい。
【0031】
また、1つの画素に複数のドットを重ねて記録すべき場合には、該複数のドットと単位面積当たりの濃度が略同一の単一のドットを形成するものとしてもよい。
【0032】
単位面積当たりの濃度が略同一の単一ドットとは、ドット径が大きいドットや濃度の濃いインクを用いたドット等が考えられる。印刷装置が形成可能なドットの種類に応じて、いずれのドットを用いることも可能である。
【0033】
本発明の印刷装置において、
前記ドット形成決定手段は、
前記所定の記録ピッチと略同一の径を有するドットの形成を抑制すべきラスタたる抑制ラスタと、その他のラスタとを判別するラスタ判別手段と、
前記抑制ラスタおよびその他のラスタのそれぞれについて、各画素の階調値と形成すべきドットの記録率との関係を記憶した記録手段と、
前記ラスタ判別手段による判別結果に対応した前記関係を参照して、各画素ごとに形成すべきドットを決定するドット決定手段とを備える手段であり、
前記抑制ラスタに対応した前記関係は、前記所定の記録ピッチと略同一の径を有するドットの記録率をその他のラスタにおける記録率よりも小さく設定した関係であるものとすることもできる。
【0034】
かかる印刷装置によれば、ピッチ径ドットの形成を抑制すべきラスタについては、該ドットの記録率を小さく設定した関係に基づいて形成すべきドットが決定される。従って、形成すべきドットが決定された時点で所定の空白のラスタが形成されることになりバンディングを解消することができる。この結果、先に説明したようなピッチ径ドットの記録位置の移動等の処理を行う必要がなくなり、処理の簡素化および高速化を図ることが可能となる。
【0035】
なお、以上で説明した本発明の印刷装置において、前記所定の記録ピッチは、略50μm以下の間隔であることが望ましい。
【0036】
本発明は意図的に空白のラスタを形成することによりバンディングを解消するものである。記録ピッチが大きくラスタが視認されるような場合には、バンディングを解消しても却って画質を低下させる恐れもある。上記印刷装置によれば記録ピッチが略50μm以下である。人間の視覚分解能は先に説明した通り、約10サイクル/mmといわれている。これは約100μmの間隔に相当する。上記印刷装置ではこの略半分以下の記録ピッチで印刷を行うため、空白のラスタが生じても該空白部分を視認することができず、上記理由に基づく画質の低下を招かない点で好ましい。
【0037】
また、本発明の印刷装置において、
前記ドット形成決定手段が、前記所定の記録ピッチと略同一の径を有するドットの隣接するラスタ上における発生を抑制するのは、該ドットの記録率が略50%以上の領域であるものとすることもできる。
【0038】
本発明者の調査によれば、本発明が解消せんとしているバンディングの発生は、ピッチ径ドットの記録率が約50%を超える範囲で顕著であることが分かった。記録率とバンディングとの関係を図4に示す。図4(a)は記録密度12.5%でドットを形成した場合である。左側の列にはドットの形成位置にズレが生じていない場合を示しており、右側にはラスタLaが若干上方に形成された場合を示している。同様に図4(b)は記録密度が25%の場合、図4(c)は記録密度が50%の場合、図4(d)は記録密度が75%の場合、図4(e)は記録密度が100%の場合を示している。これらの図に示される通り、記録率50%以上(図4(c)、図4(d)、図4(e))で特にバンディングが顕著となっている。上記印刷装置によれば、このようにバンディングが顕著となる記録率の領域においてバンディングを解消することができる。また、画像全体についてバンディングを解消するための処理を施す必要がないため、高速に処理することが可能となる。もっとも、記録密度50%という値は厳密なものではないため、印刷の画質および処理速度等に応じて幅を持たせた設定が可能であることはいうまでもない。
【0039】
本発明の印刷装置において、
前記ドット形成決定手段は、さらに
前記所定の記録ピッチと略同一の径を有するドットがラスタ方向に隣接して発生することを抑制しつつ、ドットの形成を決定する手段であるものとすることもできる。
【0040】
かかる印刷装置によれば、副走査方向のみならず、各ラスタが形成される方向についても所定の間隔で空白部分が生じることになり、ドットの形成位置のずれをますます認識しづらくなるため、バンディングを解消することができる。特に、上記印刷装置は比較的解像度の低い印刷装置に有効である。比較的解像度の低い印刷装置では先に説明した種々の方法により空白のラスタを設けつつドットを形成した場合に、該空白のラスタの上下に隣接するラスタにピッチ径ドットが集中し数本の筋の集合として視認される場合がある。上記印刷装置は、このような筋の発生を抑えることができるため比較的低解像度の印刷装置において特に効果的なのである。
【0041】
本発明の印刷方法は、
ヘッドを駆動して一方向に並ぶドット列たるラスタを形成し、該ラスタと交差する方向に前記ヘッドと印刷媒体とを予め定めた所定の記録ピッチで相対的に移動する副走査を行うことにより、入力された画像データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷方法であって、
(a)前記記録ピッチと略同一の径のドットを含む2種類以上の径の異なるドットを形成可能なヘッドを準備する工程と、
(b)人間の視覚分解能以下の所定の間隔で特定されるラスタ上には前記所定の記録ピッチと略同一の径を有するドットが発生することを抑制しつつ、画像データを構成する各画素ごとにドットの形成の有無も含めて形成すべきドットの径を決定する工程と、
(c)前記ヘッドを駆動して該設定されたドット径でドットを形成する工程とを備えることを要旨とする。
【0042】
この場合、前記工程(b)における前記所定の間隔で特定されるラスタは、前記副走査方向に1ラスタおきに特定されるラスタであるものとすることが望ましい。
【0043】
また、本発明の印刷方法において、
前記工程(b)は、
(b−1)前記画像データの各画素についてドットの形成の有無も含めて形成すべきドットの径を設定する工程と、
(b−2)前記所定の記録ピッチと略同一の径を有するドットが隣接するラスタ上に生じる場合には、該ドットの発生を制御して、該ドットが隣接するラスタ上に生じることを抑制する工程とからなるものとすることができる。
【0044】
また、前記工程(b)は、
(b−i)前記所定の記録ピッチと略同一の径を有するドットの形成を制御すべきラスタたる抑制ラスタと、その他のラスタとを判別する工程と、
(b−ii)前記抑制ラスタおよびその他のラスタのそれぞれについて、各画素の階調値と形成すべきドットの記録率との関係を予め設定する工程と、
(b−iii)前記工程(b−i)による判別結果に対応した前記関係を参照して、各画素ごとに形成すべきドットを決定する工程とを備える方法であり、
前記抑制ラスタに対応した前記関係は、前記所定の記録ピッチと略同一の径を有するドットの記録率をその他のラスタにおける記録率よりも小さく設定した関係であるものとすることもできる。
【0045】
以上で説明した種々の印刷方法によれば、それぞれの工程を実施した結果、ピッチ径ドットについて所定の間隔で空白のラスタを形成しつつ画像を印刷することができる。従って、これらの印刷方法によれば、バンディングを防止し、画質の向上を図ることができる。
【0046】
以上で説明した本発明の印刷装置は、形成すべきドットの決定をコンピュータにより実現させることによっても構成することができるため、本発明は、かかるプログラムを記録した記録媒体としての態様を採ることもできる。
【0047】
本発明の記録媒体は、
所定の記録ピッチで、該記録ピッチと略同一の径のドットを含む2種類以上の径の異なるドットを形成することにより画像を印刷するプリンタに共する印刷データを設定するプログラムをコンピュータ読みとり可能に記録した記録媒体であって、
人間の視覚分解能以下の所定の間隔で特定されるラスタ上には前記所定の記録ピッチと略同一の径を有するドットが発生することを抑制しつつ、画像データを構成する各画素ごとにドットの形成の有無も含めて形成すべきドットの径を決定して前記印刷データを設定する機能を実現するプログラムを記録した記録媒体である。
【0048】
かかる記録媒体において、
前記所定の間隔で特定されるラスタは、前記副走査方向に1ラスタおきに特定されるラスタである記録媒体とすることもできる。
【0049】
また、前記記録媒体において、
前記印刷データを設定する機能は、
前記画像データの各画素についてドットの形成の有無も含めて形成すべきドットの径を設定することにより第1のデータを設定する機能と、
前記所定の記録ピッチと略同一の径を有するドットが隣接するラスタ上に生じる場合には、該ドットの発生を制御し、該ドットが隣接するラスタ上に生じることを抑制するように前記第1のデータを補正して前記印刷データを設定する機能とからなるものとすることもできる。
【0050】
さらに、前記記録媒体において、
前記印刷データを設定する機能は、
前記所定の記録ピッチと略同一の径を有するドットの形成を抑制すべきラスタたる抑制ラスタと、その他のラスタとを判別する機能と、
前記抑制ラスタおよびその他のラスタのそれぞれについて、各画素の階調値と形成すべきドットの記録率との関係に関して予め記憶された記録率データと、
前記ラスタの判別結果に対応した前記記録率データを参照して、各画素ごとに形成すべきドットを決定して前記印刷データを設定する機能とを備え、
前記抑制ラスタに対応した前記関係は、前記所定の記録ピッチと略同一の径を有するドットの記録率をその他のラスタにおける記録率よりも小さく設定した関係として記録した記録媒体とすることもできる。
【0051】
上記の各記録媒体に記録されたプログラムが、前記コンピュータに実行されることにより、先に説明した本発明の印刷装置を実現することができる。なお、記憶媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用できる。また、コンピュータに上記の印刷装置の制御機能を実現させるコンピュータプログラムを通信経路を介して供給するプログラム供給装置としての態様も含む。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき説明する。
(1)装置の構成
図5は、本発明の一実施例としての印刷装置の構成を示すブロック図である。図示するように、コンピュータ90にスキャナ12とカラープリンタ22とが接続されており、このコンピュータ90に所定のプログラムがロードされ実行されることにより、全体として印刷装置として機能する。図示するように、このコンピュータ90は、プログラムに従って画像処理に関わる動作を制御するための各種演算処理を実行するCPU81を中心に、バス80により相互に接続された次の各部を備える。ROM82は、CPU81で各種演算処理を実行するのに必要なプログラムやデータを予め格納しており、RAM83は、同じくCPU81で各種演算処理を実行するのに必要な各種プログラムやデータが一時的に読み書きされるメモリである。入力インターフェイス84は、スキャナ12やキーボード14からの信号の入力を司り、出力インタフェース85は、プリンタ22へのデータの出力を司る。CRTC86は、カラー表示可能なCRT21への信号出力を制御し、ディスクコントローラ(DDC)87は、ハードディスク16やフレキシブルドライブ15あるいは図示しないCD−ROMドライブとの間のデータの授受を制御する。ハードディスク16には、RAM83にロードされて実行される各種プログラムやデバイスドライバの形式で提供される各種プログラムなどが記憶されている。
【0053】
このほか、バス80には、シリアル入出力インタフェース(SIO)88が接続されている。このSIO88は、モデム18に接続されており、モデム18を介して、公衆電話回線PNTに接続されている。コンピュータ90は、このSIO88およびモデム18を介して、外部のネットワークに接続されており、特定のサーバーSVに接続することにより、画像処理に必要なプログラムをハードディスク16にダウンロードすることも可能である。また、必要なプログラムをフレキシブルディスクFDやCD−ROMによりロードし、コンピュータ90に実行させることも可能である。
【0054】
図6は本印刷装置のソフトウェアの構成を示すブロック図である。コンピュータ90では、所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム95が動作している。オペレーティングシステムには、ビデオドライバ91やプリンタドライバ96が組み込まれており、アプリケーションプログラム95からはこれらのドライバを介して、プリンタ22に転送するための中間画像データMIDが出力されることになる。画像のレタッチなどを行うアプリケーションプログラム95は、スキャナ12から画像を読み込み、これに対して所定の処理を行いつつビデオドライバ91を介してCRTディスプレイ21に画像を表示している。スキャナ12から供給されるデータORGは、カラー原稿から読みとられ、レッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の3色の色成分からなる原カラー画像データORGである。
【0055】
このアプリケーションプログラム95が、印刷命令を発すると、コンピュータ90のプリンタドライバ96が、画像情報をアプリケーションプログラム95から受け取り、これをプリンタ22が処理可能な信号(ここではシアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの各色についての多値化された信号)に変換している。図6に示した例では、プリンタドライバ96の内部には、解像度変換モジュール97と、色補正モジュール98と、色補正テーブルLUTと、ハーフトーンモジュール99と、ラスタライザ100とが備えられている。
【0056】
解像度変換モジュール97は、アプリケーションプログラム95が扱っているカラー画像データの解像度、即ち単位長さ当たりの画素数をプリンタドライバ96が扱うことができる解像度に変換する役割を果たす。こうして解像度変換された画像データはまだRGBの3色からなる画像情報であるから、色補正モジュール98は色補正テーブルLUTを参照しつつ、各画素ごとにプリンタ22が使用するシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のデータに変換する。こうして色補正されたデータは例えば256階調等の幅で階調値を有している。ハーフトーンモジュールは、ドットを分散して形成することによりプリンタ22でかかる階調値を表現するためのハーフトーン処理を実行する。こうして処理された画像データは、ラスタライザ100によりプリンタ22に転送すべきデータ順に並べ替えられて、最終的な画像データFNLとして出力される。本実施例では、プリンタ22は画像データFNLに従ってドットを形成する役割を果たすのみであり画像処理は行っていない。
【0057】
次に、図7によりプリンタ22の概略構成を説明する。図示するように、このプリンタ22は、紙送りモータ23によって用紙Pを搬送する機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ31をプラテン26の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ31に搭載された印字ヘッド28を駆動してインクの吐出およびドット形成を行う機構と、これらの紙送りモータ23,キャリッジモータ24,印字ヘッド28および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とから構成されている。
【0058】
キャリッジ31をプラテン26の軸方向に往復動させる機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位置を検出する位置検出センサ39等から構成されている。
【0059】
なお、このキャリッジ31には、黒インク(Bk)用のカートリッジ71とシアン(C1),ライトシアン(C2)、マゼンタ(M1),ライトマゼンダ(M2)、イエロ(Y)の5色のインクを収納したカラーインク用カートリッジ72が搭載可能である。シアンおよびマゼンダの2色については、濃淡2種類のインクを備えていることになる。キャリッジ31の下部の印字ヘッド28には計6個のインク吐出用ヘッド61ないし66が形成されており、キャリッジ31の底部には、この各色用ヘッドにインクタンクからのインクを導く導入管67(図8参照)が立設されている。キャリッジ31に黒(Bk)インク用のカートリッジ71およびカラーインク用カートリッジ72を上方から装着すると、各カートリッジに設けられた接続孔に導入管67が挿入され、各インクカートリッジから吐出用ヘッド61ないし66へのインクの供給が可能となる。
【0060】
インクの吐出およびドット形成を行う機構について説明する。図8はインク吐出用ヘッド28の内部の概略構成を示す説明図である。インク用カートリッジ71,72がキャリッジ31に装着されると、図8に示すように毛細管現象を利用してインク用カートリッジ内のインクが導入管67を介して吸い出され、キャリッジ31下部に設けられた印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし66に導かれる。なお、初めてインクカートリッジが装着されたときには、専用のポンプによりインクを各色のヘッド61ないし66に吸引する動作が行われるが、本実施例では吸引のためのポンプ、吸引時に印字ヘッド28を覆うキャップ等の構成については図示および説明を省略する。
【0061】
各色のヘッド61ないし66には、後で説明する通り、各色毎に48個のノズルNzが設けられており(図10参照)、各ノズル毎に電歪素子の一つであって応答性に優れたピエゾ素子PEが配置されている。ピエゾ素子PEとノズルNzとの構造を詳細に示したのが、図9である。図9上段に図示するように、ピエゾ素子PEは、ノズルNzまでインクを導くインク通路68に接する位置に設置されている。ピエゾ素子PEは、周知のように、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて高速に電気−機械エネルギの変換を行う素子である。本実施例では、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加することにより、図9下段に示すように、ピエゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸張し、インク通路68の一側壁を変形させる。この結果、インク通路68の体積はピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、粒子Ipとなって、ノズルNzの先端から高速に吐出される。このインク粒子Ipがプラテン26に装着された用紙Pに染み込むことにより、印刷が行われる。
【0062】
図10は、インク吐出用ヘッド61〜66におけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明図である。これらのノズルの配置は、各色ごとにインクを吐出する6組のノズルアレイから成っており、48個のノズルNzが一定のノズルピッチkで千鳥状に配列されている。各ノズルアレイの副走査方向の位置は互いに一致している。なお、各ノズルアレイに含まれる48個のノズルNzは、千鳥状に配列されている必要はなく、一直線上に配置されていてもよい。但し、図10に示すように千鳥状に配列すれば、製造上、ノズルピッチkを小さく設定し易いという利点がある。
【0063】
本発明のプリンタ22は、図10に示した通り一定の径からなるノズルNzを備えているが、かかるノズルNzを用いて径の異なる3種類のドットを形成することができる。この原理について説明する。図11は、インクが吐出される際のノズルNzの駆動波形と吐出されるインクIpとの関係を示した説明図である。図11において破線で示した駆動波形が通常のドットを吐出する際の波形である。区間d2において一旦、マイナスの電圧をピエゾ素子PEに印加すると、先に図9を用いて説明したのとは逆にインク通路68の断面積を増大する方向にピエゾ素子PEが変形するため、図11の状態Aに示した通り、メニスカスと呼ばれるインク界面Meは、ノズルNzの内側にへこんだ状態となる。一方、図11の実線で示す駆動波形を用い、区間d2に示すようにマイナス電圧を急激に印加すると、状態aで示す通りメニスカスは状態Aに比べて大きく内側にへこんだ状態となる。次に、ピエゾ素子PEへの印加電圧を正にすると(区間d3)、先に図9を用いて説明した原理に基づいてインクが吐出される。このとき、メニスカスがあまり内側にへこんでいない状態(状態A)からは状態Bおよび状態Cに示すごとく大きなインク滴が吐出され、メニスカスが大きく内側にへこんだ状態(状態a)からは状態bおよび状態cに示すごとく小さなインク滴が吐出される。
【0064】
以上に示した通り、駆動電圧を負にする際(区間d1,d2)の変化率に応じて、ドット径を変化させることができる。また、駆動波形のピーク電圧の大小によってもドット径を変化させることができることは容易に想像できるところである。本実施例では、駆動波形とドット径との間のこのような関係に基づいて、ドット径の小さい小ドットを形成するための駆動波形と、2番目のドット径からなるの中ドットを形成するための駆動波形の2種類を用意している。図12に本実施例において用いている駆動波形を示す。駆動波形W1が小ドットを形成するための波形であり、駆動波形W2が中ドットを形成するための波形である。両者を使い分けることにより、一定のノズル径からなるノズルNzからドット径が小中2種類のドットを形成することができる。
【0065】
また、図12の駆動波形W1,W2の双方を使ってドットを形成することにより、大ドットを形成することができる。この様子を図12の下段に示した。図12下段の図は、ノズルから吐出された小ドットおよび中ドットのインク滴IPs、IPmが吐出されてから用紙Pに至るまでの様子を示している。図12の駆動波形を用いて小中2種類のドットを形成する場合、中ドットの方がピエゾ素子PEの変化量が大きいため、インク滴IPが勢いよく吐出される。このようなインクの飛翔速度差があるため、キャリッジ31が主走査方向に移動しながら、最初に小ドットを吐出し、次に中ドットを吐出した場合、キャリッジ31の走査速度、両ドットの吐出タイミングをキャリッジ31と用紙Pの間の距離に応じて調整すれば、両インク滴を同じタイミングで用紙Pに到達させることができる。本実施例では、このようにして図12の2種類に駆動波形から最もドット径が最も大きい大ドットを形成しているのである。
【0066】
本実施例で形成される大中小の3種類のドット径と記録ピッチaとの関係は次の通りである。大ドットの径は、先に図27を用いて説明した通り、ドットの形成位置にズレが生じてもいわゆるベタ領域を形成可能に設定してある。また、小ドットはこうしたズレが生じても隣接するドット同士が接触しないように設定してある。中ドットは両者の中間のドット径に設定されており、記録ピッチaと略同一の径を有している。なお、本実施例のプリンタ22は1440DPIという高解像度での印刷が可能である。
【0067】
最後にプリンタ22の制御回路40の内部構成を説明するとともに、図10に示した複数のノズルNzからなるヘッド28を駆動する方法について説明する。図13は制御回路40の内部構成を示す説明図である。図13に示す通り、この制御回路40の内部には、CPU81,PROM42,RAM43の他、コンピュータ90とのデータのやりとりを行うPCインタフェース44と、紙送りモータ23、キャリッジモータ24および操作パネル32などとの信号をやりとりする周辺入出力部(PIO)45と、計時を行うタイマ46と、ヘッド61〜66にドットのオン・オフの信号を出力する駆動用バッファ47などが設けられており、これらの素子および回路はバス48で相互に接続されている。また、制御回路40には、所定周波数で駆動波形(図13参照)を出力する発信器51、および発信器51からの出力をヘッド61〜66に所定のタイミングで分配する分配器55も設けられている。制御回路40は、コンピュータ90で処理されたドットデータを受け取り、これを一時的にRAM43に蓄え、所定のタイミングで駆動用バッファ47に出力する。
【0068】
制御回路40がヘッド61〜66に対して信号を出力する形態について説明する。図14は、ヘッド61〜66の1つのノズル列を例にとって、その接続について示す説明図である。ヘッド61〜66の一つのノズル列は、駆動用バッファ47をソース側とし、分配出力器55をシンク側とする回路に介装されており、ノズル列を構成する各ピエゾ素子PEは、その電極の一方が駆動用バッファ47の各出力端子に、他方が一括して分配出力器55の出力端子に、それぞれ接続されている。分配出力器55からは図14に示す通り、発信器51の駆動波形が出力されている。CPU81から各ノズル毎にオン・オフを定め、駆動用バッファ47の各端子に信号を出力すると、駆動波形に応じて、駆動用バッファ47側からオン信号を受け取っていたピエゾ素子PEだけが駆動される。この結果、転送用バッファ47からオン信号を受け取っていたピエゾ素子PEのノズルから一斉にインク粒子Ipが吐出される。
【0069】
図10に示す通り、ヘッド61〜66は、キャリッジ31の搬送方向に沿って配列されているから、それぞれのノズル列が用紙Pに対して同一の位置に至るタイミングはずれている。従って、CPU81は、このヘッド61〜66の各ノズルの位置のずれを勘案した上で、必要なタイミングで各ドットのオン・オフの信号を転送用バッファ47を介して出力し、各色のドットを形成している。また、図10に示した通り、各ヘッド61〜66もノズルが2列に形成されている点も同様に考慮してオン・オフの信号の出力が制御されている。
【0070】
本実施例では、単一の発信器51から図12に示す駆動波形W1,W2を連続的に出力することにより径の異なるドットの形成を可能としているが、各駆動波形を出力する発信器をそれぞれ用意し、その使い分けによって径の異なるドットを形成するものとしてもよい。
【0071】
以上説明したハードウェア構成を有するプリンタ22は、紙送りモータ23により用紙Pを搬送しつつ(以下、副走査という)、キャリッジ31をキャリッジモータ24により往復動させ(以下、主走査という)、同時に印字ヘッド28の各色ヘッド61ないし66のピエゾ素子PEを駆動して、各色インクの吐出を行い、ドットを形成して用紙P上に多色の画像を形成する。
【0072】
なお、本実施例では、既に述べた通りピエゾ素子PEを用いてインクを吐出するヘッドを備えたプリンタ22を用いているが、他の方法によりインクを吐出するプリンタを用いるものとしてもよい。例えば、インク通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発生する泡(バブル)によりインクを吐出するタイプのプリンタに適用するものとしてもよい。
【0073】
(2)ドット形成制御
次に本実施例の印刷装置におけるドット形成の制御処理について説明する。ドット形成制御処理ルーチンの流れを図15に示す。これは、コンピュータ90のCPU81が実行する処理である。
【0074】
この処理が開始されると、CPU81は、画像データを入力する(ステップS100)。この画像データは、図6に示したアプリケションプログラム95から受け渡されるデータであり、画像を構成する各画素ごとにR,G,Bそれぞれの色について、値0〜255の256段階の階調値を有するデータである。この画像データの解像度は、原画像のデータORGの解像度等に応じて変化する。
【0075】
CPU81は、入力された画像データの解像度をプリンタ22が印刷するための解像度(以下、印刷解像度と呼ぶ)に変換する(ステップS105)。画像データが印刷解像度よりも低い場合には、線形補間により隣接する原画像データの間に新たなデータを生成することで解像度変換を行う。逆に画像データが印刷解像度よりも高い場合には、一定の割合でデータを間引くことにより解像度変換を行う。なお、解像度変換処理は本実施例において本質的なものではなく、かかる処理を行わずに印刷を実行するものとしても構わない。
【0076】
次に、CPU81は、色補正処理を行う(ステップS110)。色補正処理とはR,G,Bの階調値からなる画像データをプリンタ22で使用するC,M,Y,Kの各色の階調値のデータに変換する処理である。この処理は、R,G,Bのそれぞれの組み合わせからなる色をプリンタ22で表現するためのC,M,Y,Kの組み合わせを記憶した色補正テーブルLUT(図6参照)を用いて行われる。色補正テーブルLUTを用いて色補正する処理自体については、公知の種々の技術が適用可能であり、例えば補間演算による処理(特開平4−144481記載の技術等)が適用できる。
【0077】
こうして色補正された画像データに対して、CPU81は多値化処理を行う(ステップS120)。多値化とは、原画像データの階調値(本実施例では256階調)をプリンタ22が各ドットごとに表現可能な階調値(本実施例では、「ドットの形成なし」「小ドットの形成」「中ドットの形成」「大ドットの形成」の4値)に変換することをいう。多値化処理は種々の方法により行うことができるが、誤差拡散法による処理とディザ法による処理が代表的である。誤差拡散法は一般に画質に優れ、ディザ法は高速処理が可能であるという特質を有している。本実施例では使用者の選択により両者を使い分けることが可能になっている。
【0078】
まず、誤差拡散法による多値化処理について説明する。誤差拡散法による多値化処理の流れを図16に示す。この処理が開始されると、CPU81は画像データCdを入力する(ステップS122)。ここで入力される画像データCdとは、色補正処理(図15のステップS110)を施され、C,M,Y,Kの各色につき256階調を有するデータである。このデータに対し、拡散誤差補正データCdxの生成を行う(ステップS124)。誤差拡散処理は処理済みの画素について生じた階調表現の誤差をその画素の周りの画素に所定の重みを付けて予め配分しておくので、ステップS124では該当する誤差分を読み出し、これを今から処理しようと着目している画素に反映させるのである。着目している画素PPに対して、周辺のどの画素にどの程度の重み付けで、この誤差を配分するかを、図17に例示した。着目している画素PPに対して、キャリッジ31の走査方向で数画素、および用紙Pの搬送方向後ろ側の隣接する数画素に対して、濃度誤差が所定の重み(1/4,1/8、1/16)を付けて配分される。誤差拡散処理については後で詳述する。
【0079】
こうして生成された拡散誤差補正データCdxと第1の閾値th1との大小を比較し(ステップS126)、データCdxが閾値th1よりも小さい場合には、多値化結果を表す値Cdrに、ドットを形成しないことを意味する値0を代入する(ステップS128)。閾値th1はこのようにドットを不形成とするか否かを判定する基準となる値である。この閾値th1は、いずれの値に設定することもできるが、本実施例では次の考え方に基づき設定した。
【0080】
図18に本実施例における大中小の各ドットの記録率と画像データの階調値との関係を示す。本実施例では図18に示すように、階調値0〜gr1では小ドットのみを形成し、gr1〜gr2では小ドットと中ドットを形成し、gr2以上では中ドットと大ドットを形成するように設定している。gr1以上の階調値では大中小いずれかのドットが形成され、ドットを不形成とする画素はほとんど生じないことになる。上記閾値th1は、階調値0〜gr1までの範囲で小ドットの形成または不形成が図18に示す設定通りに生じるように設定される。本実施例ではth1=gr1/2に設定している。
【0081】
補正データCdxが第1の閾値th1以上である場合には、次に補正データCdxと第2の閾値th2との大小を比較し(ステップS130)、補正データCdxが第2の閾値th2よりも小さい場合には、多値化結果を表す値Cdrに小ドットの形成を意味する値1を代入する(ステップS132)。閾値th2は閾値th1と同様、図18のドット記録率に基づいて設定されており、本実施例ではth2=(gr1+gr2)/2に設定している。
【0082】
補正データCdxが第2の閾値th2以上である場合には、次に補正データCdxと第3の閾値th3との大小を比較し(ステップS134)、補正データCdxが第3の閾値th3よりも小さい場合には、多値化結果を表す値Cdrに中ドットの形成を意味する値2を代入する(ステップS136)。閾値th3も閾値th1と同様、図18のドット記録率に基づいて設定されており、本実施例ではth3=(gr2+255)/2に設定している。補正データCdxが第3の閾値th3以上である場合には、多値化結果を表す値Cdrに大ドットの形成を意味する値3を代入する(ステップS138)。本実施例では以上の処理により4値化を行っているが、形成可能なドットの種類が増え、更に多くの多値化を行う必要がある場合には、上述の閾値を増やすことにより同様に処理可能である。
【0083】
次に、CPU81は、多値化により生じた誤差を計算し、その誤差を周辺の画素に拡散する処理を実行する(ステップS140)。誤差とは多値化後の各ドットにより表現される濃度の評価値から原画像データの階調値を引いた値をいう。例えば、原画像データにおける階調値255の画素を考え、大ドットの形成による濃度の評価値を階調値255相当、中ドットの形成による濃度の評価値を階調値gr2相当とする。この画素について、大ドットを形成するものと判定された場合(Cdr=3)は、原画像データの階調値と表現される濃度評価値は共に値255で一致しているため誤差は生じない。一方、中ドットを形成するものと判定された場合(Cdr=2)はErr=gr2−255相当の誤差を生じることになる。
【0084】
こうして演算された誤差は図17に示した割合で周辺の画素に拡散される。例えば、着目している画素PPにおいて階調値4に相当する誤差が算出された場合には、隣の画素P1には誤差の1/4である階調値1に相当する誤差が拡散されることになる。その他の画素についても同様に図17で示した割合で誤差が拡散される。こうして拡散された誤差が、先に説明したステップS124で画像データCdxに反映され、拡散誤差補正データCdxが生成されるのである。以上繰り返しにより、全画素分の処理が終了すると(ステップS142)、CPU81は誤差拡散による多値化処理を一旦終了し、ドット形成制御処理ルーチン(図15)に戻る。
【0085】
こうして処理された画像データが画像データFNLである(図6)。CPU81は1ラスタ分に相当する画像データFNLをプリンタ22に出力する(ステップS210)。以上の処理により、各画素について結果値Cdrに値0〜3までのいずれかが割り当てられる。このデータに基づいてプリンタ22は駆動波形のタイミングに合わせて各ノズルをオン・オフして、それぞれに径からなるドットを形成する。
【0086】
次にディザ法による多値化処理について図19に示すフローチャートを用いて説明する。この処理が開始されると、CPU81は画像データCdを入力する(ステップS152)。ここで入力される画像データCdとは、色補正処理(図15のステップS110)を施されたデータである。次に、この画像データCdと階調値gr1との大小を比較する(ステップS154)。階調値gr1は図18に示す通り、小ドットのみを形成する低階調の領域と、小ドットおよび中ドットの双方を形成する中間階調の領域の境となる階調値である。上記ステップS154では画像データCdが低階調であるか否かを判定しているのである。
【0087】
本実施例のプリンタ22は先に説明した通り各ドットごとに4値の表現が可能である。また、図18に示す通り、画像データは階調値に応じて、「ドットの不形成」または「小ドットの形成」のいずれかで表現すべき低階調と、「小ドットの形成」または「中ドットの形成」のいずれかで表現すべき中間階調と、「中ドットの形成」または「大ドットの形成」のいずれかで表現すべき高階調とに分けられる。本実施例ではディザ法による多値化を行う前に、画像データがこれらのうちいずれの領域に属しているかを判断する。こうすれば以下で説明する通り、1種類のディザマトリックスで4値化をすることができる。
【0088】
画像データの階調値Cdが値gr1よりも小さい低階調に相当する場合、CPU81は階調値Cdと閾値TH1との大小を比較する(ステップS156)。閾値TH1はディザマトリックスにより各画素ごとに異なる値が設定される。本実施例では16×16の正方形の画素に値0〜255までが現れるブルーノイズマトリックスを用いている。但し、ステップS156では、画像データCdはgr1より小さい値しか採り得ない。従って、閾値Th1はこのディザマトリックスの各値にgr1/255を乗じて設定している。このようにして閾値TH1を設定しているのは、中間階調および高階調においても同じディザマトリックスを使用するためである。各階調専用のディザマトリックスを合計3種類用意するものとしても構わない。
【0089】
低階調では、「ドットの不形成」または「小ドットの形成」のいずれかの状態を採るものとしている。従って、画像データの階調値Cdが閾値TH1よりも小さい場合には、多値化の結果を表す値Cdrにドットの不形成を意味する値0を代入する(ステップS158)。逆の場合には値Cdrに小ドットの形成を意味する値1を代入する(ステップS160)。
【0090】
図20にディザ法による多値化の考え方を示す。ここでは、一般的な場合として画像データCdおよびディザテーブルともに値0から255までを採りうるものとして示した。図20に示す通り、画像データCdの各画素とディザテーブルの対応箇所の大小を比較する。画像データCdの法がディザテーブルに示された閾値よりも大きい場合にはドットをオンにし、画像データCdの法が小さい場合にはドットをオフとする。図20中でハッチングを付した画素がドットをオンにする画素を意味している。
【0091】
ステップS154において、画像データの階調値Cdが値gr1以上である場合、即ち中間階調に相当する場合には、次に画像データCdと階調値gr2との大小を比較することにより(ステップS162)、画像データCdが中間階調に属するか高階調に属するかを判定する。画像データCdが値gr2よりも小さい場合、即ち画像データCdが中間階調に属する場合には、この画像データCdから値gr1を引いた後(ステップS164)、閾値TH2との大小を比較する(ステップS166)。ステップS164において値gr1を引くのは、低階調の場合と同じディザマトリックス(図20)を適用可能とするためである。こうすれば、画像データCdは値0〜(gr2−gr1)までを採るデータとなるから、ディザマトリックスの各値に(gr2−gr1)/255を乗じて閾値TH2を設定することができる。
【0092】
中間階調では、「小ドットの形成」または「中ドットの形成」のいずれかの状態を採るものとしている。従って、画像データの階調値Cdが閾値TH2よりも小さい場合には、多値化の結果を表す値Cdrに小ドットの形成を意味する値1を代入し(ステップS168)、逆の場合には中ドットの形成を意味する値2を代入する(ステップS170)。
【0093】
ステップS162において、画像データの階調値Cdが値gr2以上である場合、即ち高階調に相当する場合には、この画像データCdから値gr2を引いた後(ステップS172)、閾値TH3との大小を比較する(ステップS176)。ステップS172において値gr2を引くのは、低階調の場合と同じディザマトリックス(図20)を適用可能とするためである。こうすれば、画像データCdは値0〜(255−gr2)までを採るデータとなるから、ディザマトリックスの各値に(255−gr2)/255を乗じて閾値TH3を設定することができる。
【0094】
高階調では、「中ドットの形成」または「大ドットの形成」のいずれかの状態を採るものとしている。従って、画像データの階調値Cdが閾値TH3よりも小さい場合には、多値化の結果を表す値Cdrに中ドットの形成を意味する値2を代入する(ステップS176)。逆の場合には値Cdrに大ドットの形成を意味する値3を代入する(ステップS178)。以上の処理により、印刷解像度に変換された画像データの1つの画素が4値化されたことになる。CPU81は以上の処理を繰り返し実行し、全画素分の処理が終了すると(ステップS180)、ディザ法による多値化処理を一旦終了して図15のドット形成制御ルーチンに戻る。
【0095】
以上で説明したいずれかの処理により多値化が行われたデータに対し、CPU81はドット再配置処理を実行する(ステップS185)。この処理は、以下に説明する通り、画素を構成するラスタのうち、上端から偶数番目のラスタには中ドットを形成しないようにする処理である。この処理について図21に示すフローチャートを用いて説明する。この処理が開始されると、CPU81は画像データCdrの入力を行う(ステップS190)。画像データCdrは先に説明した多値化処理を施されたデータであり、C,M,Y,Kの各色ごとに0,1,2,3のいずれかの値を有するデータである。
【0096】
CPU81はラスタ番号を示す変数LNに値2を代入して初期化をする(ステップS192)。ラスタ番号LNとは、画像を構成する各ラスタに付した番号であって、画像の上端のラスタを1番(LN=1)とし、下端に向けて2番、3番・・・と付した番号である。後述する通り、ドット再配置処理では、ラスタ番号を表す変数LNは2以上の偶数しか採り得ない。
【0097】
図22にドット再配置処理の具体例を示す。図22(a)は入力された画像データCdrに基づいてドットを形成した場合の様子を示している。画像を構成する最上端のラスタ(LN=1)およびその下に隣接するラスタ(LN=2)の2つのラスタについて、ラスタ方向(主走査方向と同義である)に7列分のドットが形成される様子を示した。(LN,CN)の組み合わせが(1,1)および(2,2)に相当する画素がドットが形成されない画素であり、画像データCdr=0となっている画素である。同様に(1,3)、(2,4)および(1,6)の画素はCdr=1で小ドットが形成されている。(1,7)および(2,6)の画素はCdr=3で大ドットが形成されている。その他の画素はCdr=2で中ドットが形成されている。
【0098】
次に、変数LNで表されるラスタを構成する各画素をラスタ方向に順に参照し、そのデータCdr[LN]が値2であるか否か、即ち中ドットを形成すべき画素であるか否かを判定する(ステップS194)。かかる判定を行うのは、本実施例においては中ドットの径が記録ピッチと略同一であり、バンディング防止のためにかかるドットの形成を制御する必要があるからである。データCdr[LN]が値2である場合、つまり中ドットを形成すべき画素である場合は、該ラスタのすぐ上に隣接する画素(ラスタ番号LN−1のラスタ上のデータ)のデータCdr[LN−1]が値2であるか否かを判定する(ステップS196)。
【0099】
データCdr[LN−1]が値2でない場合、つまり番号LN−1のラスタの画素が中ドットを形成すべき画素でない場合は、データCdr[LN]とCdr[LN−1]のデータを入れ替える。例えば、
Cdr[LN]=2,Cdr[LN−1]=0
であった場合には、両者のデータを入れ替えて
Cdr[LN]=0,Cdr[LN−1]=2
とする。かかる入れ替えにより、ラスタ番号LNに形成されるべき中ドットはその直上のラスタLN−1に形成されることになる。
【0100】
かかる入れ替えを行った結果を図22(b)に示す。図22(a)のCN=3で表される列では、2番目のラスタ中の画素((LN,CN)=(2,3)で表される画素)に中ドットが形成されている。従って、この列に関して1番目のラスタの画素(1,3)と2番目のラスタの画素(2,3)のデータを置換する。CN=7の列についても同様の置換を実施する。
【0101】
一方、ステップS196においてデータCdr[LN−1]=2である場合、つまり直上のラスタLN−1も中ドットを形成すべき画素であると判断された場合は、両者を入れ替える意味がない。そこで、本実施例では、かかる場合には両者のドットを濃度が等価な1つのドットに置き換えて形成する。本実施例のプリンタ22は、中ドット2つ分の濃度と大ドット1つの濃度はほぼ等価になるように設定されている。従って、上述の場合には、「Cdr[LN−1]=0,Cdr[LN]=3」を代入する(ステップS200)。これにより、ラスタ番号LN−1の画素にはドットを形成せず、ラスタ番号LNの画素には大ドットを形成することになる。かかる置換を行うことで、偶数番目のラスタに中ドットを形成することを回避しているのである。
【0102】
例えば、図22(a)においてCN=5の列は、1番目のラスタ上の画素(1,5)および2番目のラスタ上の画素(2,5)の双方に中ドットが形成されている。従って、図22(b)に示す通り、2番目のラスタ上の画素(2,5)に大ドットを形成し、1番目のラスタ上の画素(1,5)を空白とするのである。
【0103】
なお、上記の再配置については種々の変形例が考えられる。例えば、上記実施例では、偶数番目のラスタLNの画素とその直上のラスタLN−1の画素が共に中ドットを形成すべき画素である場合(例えば、図22(a)のCN=5の列)、両者を1つの大ドットで置換して形成していた(ステップS200)。上記処理では図22(b)に示すように偶数番目のラスタに大ドットを形成するものとしているが、図22(c)に示すように奇数番目のラスタに大ドットを形成するものとしても構わない。またこれらの処理に変えて、図22(d)に示すように奇数番目のラスタLN−1に中ドットを重ねて形成するものとしてもよい。図22(d)において黒く塗りつぶしたドットは中ドットを重ねて形成することを意味している。各ラスタを2回の主走査で形成するオーバラップ方式による記録を採用している場合には、各画素についてドットを重ねて形成することが可能であるため、中ドットを重ねて形成するという手段を適用することもできる。
【0104】
なお、ラスタLNのデータが値2でない場合(ステップS194)は、中ドットが形成されないため、これらの処理(ステップS196〜S200)をスキップする。以上で説明したドットの再配置をラスタLNを構成する全ドットについて判定した後(ステップS202)、ラスタ番号を値2だけ増やし(ステップS204)、次の偶数番目のラスタについて同様の処理を実行する。かかる処理を繰り返し、全画素について処理が終了すると(ステップS206)、ドット再配置処理を一旦終了し、ドット形成制御処理ルーチン(図15)に戻る。
【0105】
次に、CPU81はラスタライズを行う(ステップS210)。これは、1ラスタ分のデータをプリンタ22のヘッドに転送する順序に並べ替えることをいう。プリンタ22がラスタを形成する記録方法には種々のモードがある。最も単純なのは、ヘッドの1回の往運動で各ラスタのドットを全て形成するモードである。この場合には1ラスタ分のデータを処理された順序でヘッドに出力すればよい。他のモードとしては、いわゆるオーバラップがある。例えば、1回目の主走査では各ラスタのドットを例えば1つおきに形成し、2回目の主走査で残りのドットを形成する記録方法である。この場合は各ラスタを2回の主走査で形成することになる。かかる記録方法を採用する場合には、各ラスタのドットを1つおきにピックアップしたデータをヘッドに転送する必要がある。さらに別の記録モードとしていわゆる双方向記録がある。これはヘッドの往運動のみならず復運動時にもドットを形成するものである。かかる記録モードを採用する場合には、往運動時用のデータと復運動時用のデータとは転送順序を逆転する必要が生じる。このようにプリンタ22が行う記録方法に応じてヘッドに転送すべきデータを作成するのが上記ステップS240での処理である。こうしてプリンタ22が印刷可能なデータが生成されると、CPU81は該データを出力し、プリンタ22に転送する(ステップS215)。
【0106】
以上で説明した印刷装置によれば、記録ピッチと略同一の径を有する中ドットを偶数番目のラスタには生じさせないように制御することができる。これは、中ドットについてのみ副走査方向の記録ピッチを2倍にしたと言うこともできる。この結果、中ドットの径と副走査方向の記録ピッチとは大きく異なる値となる。従って、記録ピッチとドット径とが略同一の値となることに起因するバンディングを防止することができ、画質を向上することができる。また、偶数番目のラスタに形成されるべき中ドットを副走査方向にわずか1ラスタ分ずらして形成するだけで上記処理を実現しているため、本実施例の印刷装置が本来有している解像度表現および階調表現を損ねることがない。
【0107】
上述したドット再配置処理によりバンディングを防止することができる様子を模式的に示したのが図23である。図23では効果を明確に示すため中ドットのみを形成した場合を示している。図23(a)はドットの形成位置にズレが生じていない場合の状態を示した図である。図23(b)はこれに対し、上から3番目のラスタ(図23(b)中のラスタL1)が若干上方にずれた場合の状態を示している。図23(b)はドットの再配置を行わずにドットを形成した場合を示している。かかる場合には、図23(b)中の領域Aにおいて空白行が生じており、これがバンディングとして認識される。
【0108】
一方、本実施例による結果を示したのが図23(c)である。図23(c)においても上から3番目のラスタは上方にずれて形成されている。図23(c)ではドットの再配置を行っており、図23(b)における偶数番目のラスタL2,L3が、それぞれ一つ上のラスタ位置に形成されている。この結果、図23(b)のラスタL2は図23(c)では最上方のラスタに重ねて形成されている。図23(c)の黒く塗りつぶしたドットは中ドットが重ねて形成されていることを示している。本来、図23(c)のラスタL3とL1も重ねて形成されるべきであるが、ラスタL1が上方にずれて形成されているため、図23(c)に示す通り、一部重なった状態でドットが形成されている。
【0109】
図23(c)では、ラスタL1の上下に空白行が生じている。ラスタL1の上方の空白行の幅(領域B)は、ラスタL1の下方の空白行の幅(領域C)よりも狭いため、厳密に言えば濃淡のムラが生じていることになる。しかし、図23(c)では領域Cの淡部は図23(b)の領域Aよりも目立たなくなる。つまり、バンディングが軽減される。
【0110】
以上で説明したドット再配置処理には、種々の変形が考えられる。例えば、上述の実施例において、本実施例のドット再配置処理(図21)では、偶数番目のラスタLNの画素の直上の画素が中ドットであるか否かのみを判断している(ステップS196)。さらにその両隣の画素が中ドットであるか否かも判断するものとしてもよい。具体的には図22(a)のCN=5列において、(LN,CN)=(1,5)の画素が中ドットである場合には、さらにその両隣(1,4)および(1,6)の画素が中ドットであるか否かの判断を行うものとしてもよい。かかる判断を行えば、直上の画素が中ドットであっても、例えばその右隣の画素が中ドットを形成すべき画素でない場合には、該画素を置換することもできる。図22(a)では(1,6)の画素が小ドットとなっているため、(2,5)の画素と(1,6)の画素を入れ替えて形成するものとしてもよい。
【0111】
また、偶数番目のラスタLNに中ドットが形成されるべき場合には、周辺の画素に関わらず、該画素を小ドットまたは大ドットに単純に置換するものとしてもよい。但し、かかる処理ではこの置換により表現されるべき濃度に誤差が生じる可能性があるため、小ドットへの置換と大ドットへの置換を交互に行う等、濃度誤差を抑制する手段を講じておくことが望ましい。
【0112】
本実施例ではドット再配置処理(図21)を必ず実行するものとしているが、例えば中ドットの記録率が50%を超える領域についてのみ実行するものとしてもよい。先に図4を用いて説明した通り、バンディングはドットの記録率が約50%以上の領域で顕著に現れる。従って、かかる範囲でのみドット再配置処理を実行しバンディングを解消すれば画質を大きく向上することができる。こうすればドット再配置処理を実行する負担が減少されるため、処理の高速化を図ることができる利点がある。もっとも、記録密度50%という値は厳密なものではないため、印刷の画質および処理速度等に応じて幅を持たせた設定が可能であることはいうまでもない。
【0113】
上記実施例では、副走査方向にのみドット再配置処理を実行しているが、更に主走査方向にも同様のドット再配置処理を施すものとしてもよい。この処理は、ドット再配置処理(図21)において、ラスタ番号LNに換えてラスタ方向のドット位置を示す列番号CNを用いることにより実現される。つまり、上述のドット再配置処理と同様の考え方に基づいて、偶数列目には中ドットが形成されないようにするのである。プリンタ22が比較的低解像度である場合、上記実施例による処理を実行すると中ドットが奇数番目のラスタに1列に形成されることによるバンディングが生じることがあるが、かかる処理を実行すれば中ドットは散点的に形成されるため、かかる原因に基づくバンディングの発生をも解消することができる。
【0114】
(3)第2実施例による印刷装置
次に第2実施例による印刷装置について説明する。第2実施例の印刷装置は、ハードウェアとしては第1実施例の印刷装置と同様である。第2実施例ではドット形成制御処理ルーチンの内容が第1実施例と相違する。第2実施例におけるドット形成制御処理ルーチンの流れを図24に示す。この処理は、CPU81により実行される処理である。
【0115】
ドット形成制御処理ルーチンが開始されると、PCU81は画像データCdを入力し(ステップS300)、解像度変換(ステップS305)および色補正処理(ステップS310)を行う。これらの処理については第1実施例における処理(図15のステップS100〜S110)と同様である。
【0116】
次に、CPU81は各画素の多値化処理を行うに際し、該画素のラスタ番号LNが偶数であるか否かを判定する(ステップS315)。ラスタ番号LNが奇数である場合には4値化処理を実行し(ステップS320)、偶数である場合には3値化処理を実行する(ステップS330)。4値化処理とは、「ドットの不形成」「小ドットの形成」「中ドットの形成」「大ドットの形成」のいずれかの状態を割り当てる処理である。この処理としては使用者の選択により、第1実施例において説明した誤差拡散法による処理(図16)またはディザ法による処理(図19)のいずれかの処理が行われる。このとき、大中小の各ドットは階調値に応じて図18に示した記録率で形成される。
【0117】
一方、3値化処理とは「ドットの不形成」「小ドットの形成」「大ドットの形成」のいずれかの状態を割り当てる処理である。3値化処理の場合は中ドットの形成という状態を割り当てることはない。本実施例では3値化処理を行った場合のドットの記録率を図25に示す通り設定した。かかる3値化も4値化の場合と同様、使用者の選択により誤差拡散法またはディザ法を用いて行われる。
【0118】
誤差拡散法の処理内容は図16において、閾値th3との比較を省略すればよく、ステップS134およびS136を省略した処理となる。閾値th2については図18の記録率が得られるように適切な値を設定する必要があるのは当然である。
【0119】
ディザ法の処理内容は図19に示した処理と基本的には同じであるが、変更点が多いため図26に改めて処理内容を示す。CPU81は入力した画像データCd(ステップS332)が階調値gr1よりも小さい場合には(ステップS334)、画像データCdと閾値Th1を比較し(ステップS336)、その結果に応じてドット不形成を意味する値0または小ドットの形成を意味する値1を結果値Cdrに代入する(ステップS338,S340)。これらの処理は図19のステップS152〜S160と同じである。
【0120】
次に、CPU81は画像データCdから階調値gr1を引く(ステップS342)。図25に示す通り、第2実施例の3値化処理では、階調値は小ドットのみを形成する低階調と、小ドットおよび大ドットの形成を行う高階調の2つに分けられる。従って、第2実施例では中間階調に属するか否かの判定(図19のステップS162に相当)が不要となるのである。こうして階調値gr1を引いたデータCdと閾値TH4を比較し(ステップS344)、その結果に応じて小ドットの形成を意味する値1または大ドットの形成を意味する値3を結果値Cdrに代入する(ステップS346,S348)。かかる処理を全画素分実行するのである(ステップS350)。閾値TH4は第1実施例と同一のディザマトリックスにより設定される。ここでは画像データが階調値0〜(255−gr1)までの値を採るため、ディザマトリックスの閾値に(255−gr1)/255を乗じた値を閾値TH4としている。
【0121】
こうして4値化または3値化されたデータをラスタライズし(ステップS360)、プリンタ22に出力する(ステップS365)。これらの処理は第1実施例(図15のステップS210,S215)と同様である。
【0122】
第1実施例では多値化処理を行った画像データに対し、偶数番目のラスタに中ドットが形成されないよう、ドットの再配置を施していた。これに対し、第2実施例では偶数番目のラスタについては中ドットの形成を考慮しない3値化処理を行っている。従って、第2実施例では多値化が終了した時点でドットの再配置を行う必要がないデータが得られることになる。かかる理由から第2実施例ではドット再配置処理は設けていない(図15のステップS185参照)。
【0123】
以上で説明した第2実施例の印刷装置によれば、偶数番目のラスタにおける中ドットの形成を回避できるため、バンディングを防止することができる。しかも、画像データを一旦多値化し、その後ドットの再配置を行うという2段階を踏まえる必要がないため、高速で処理を実現することができる利点もある。
【0124】
なお、第2実施例の印刷装置についても種々の変形が可能であり、例えば主走査方向について偶数列目の画素には中ドットを形成しないようにしてもよい。かかる制御は、上述の処理により多値化を行った後、主走査方向について第1実施例で説明したようなドット再配置処理(図21参照)により実現することができる。また、本実施例のステップS315においてラスタ番号のみならず画素の列番号が偶数であるか否かも判断し、両者のいずれか一方が偶数である場合には3値化処理(図24のステップS330)を施すものとしてもよい。
【0125】
以上で説明した第1実施例および第2実施例における印刷装置では偶数番目のラスタには中ドットが形成されないようにドット再配置処理(図21)およびドット形成制御処理(図24)を行っているが、バンディングが視認されない程度のごくわずかの数であれば偶数番目のラスタに中ドットが形成されることを許容してもよい。かかる制御は、ドット再配置処理(図21)においては、周辺の数画素に中ドットが発生していない場合いはドットの再配置(図21のステップS198,S200)をスキップすること等により実現することができる。また、第2実施例のドット形成制御処理(図24)においては、図25に示された記録率に基づく3値化処理(図24のステップS330)に換えて、ごくわずかの記録率で中ドットの発生も認める4値化処理を行うものとすること等により実現することができる。
【0126】
上記実施例では偶数番目のラスタに中ドットを形成しないものとしているが、奇数番目のラスタに中ドットを形成しないものとしても構わないのは当然である。また、中ドットを形成しないラスタを必ずしも1ラスタおきに設ける必要はなく、3ラスタに1本の割合で周期的に中ドットを形成しないラスタを設けるものとしても構わない。かかる周期はプリンタ22の記録ピッチと図3に示した視覚感度に応じて設定することができる。
【0127】
また、上記実施例では真円形のドットが形成されるものとして説明しているが、楕円形のドットが形成される場合でも本発明は適用可能である。この場合は、楕円形の短径または長径が主走査方向または副走査方向の記録ピッチと略同一となる場合に本発明が適用することができる。
【0128】
上記印刷装置はドットの記録を行うためのヘッドの制御に、コンピュータによる処理を含んでいることから、かかる制御を実現するためのプログラムを記録した記録媒体としての実施の態様を採ることもできる。このような記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用できる。また、コンピュータに上記で説明した多値化等を行うコンピュータプログラムを通信経路を介して供給するプログラム供給装置としての態様も可能である。
【0129】
以上、本発明の種々の実施例について説明してきたが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の形態による実施が可能である。例えば、上記実施例で説明した種々の制御処理は、その一部または全部をハードウェアにより実現してもよい。また、上記発明を、バンディングの防止に効果があるオーバラップ方式による記録と共に用いればバンディングの防止に更なる効果が得られることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】バンディング発生の原理を示す説明図である。
【図2】本実施例によりバンディングが軽減される原理を示す説明図である。
【図3】人間の視覚強度と空間周波数との関係を示すグラフである。
【図4】ドットの記録率とバンディングとの関係を示す説明図である。
【図5】本発明の印刷装置の概略構成図である。
【図6】ソフトウェアの構成を示す説明図である。
【図7】本発明のプリンタの概略構成図である。
【図8】本発明のプリンタのドット記録ヘッドの概略構成を示す説明図である。
【図9】本発明のプリンタにおけるドット形成原理を示す説明図である。
【図10】本発明のプリンタにおけるノズル配置例を示す説明図である。
【図11】本発明のプリンタにおけるノズル配置の拡大図および形成されるドットとの関係を示す説明図である。
【図12】本発明のプリンタにより径の異なるドットを形成する原理を説明する説明図である。
【図13】プリンタの制御装置の内部構成を示す説明図である。
【図14】本発明のプリンタにおけるノズルの駆動波形および該駆動波形により形成されるドットの様子を示す説明図である。
【図15】第1実施例におけるドット形成制御ルーチンの流れを示すフローチャートである。
【図16】第1実施例における誤差拡散による多値化処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】誤差を拡散する際の重みを示す説明図である。
【図18】第1実施例における大中小の各ドットの記録率と階調値の関係を示す説明図である。
【図19】第1実施例におけるディザ法による多値化処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】ディザ法における多値化の考え方を示す説明図である。
【図21】ドット再配置処理の流れを示すフローチャートである。
【図22】ドット再配置処理を施した場合のドット形成の様子を示す説明図である。
【図23】ドット再配置によりバンディングが軽減される様子を示す説明図である。
【図24】第2実施例におけるドット形成制御ルーチンの流れを示すフローチャートである。
【図25】第2実施例における大小の各ドットの記録率と階調値の関係を示す説明図である。
【図26】第2実施例におけるディザ法による多値化処理の流れを示すフローチャートである。
【図27】多値プリンタにおける大ドット径の設定について示す説明図である。
【図28】多値プリンタにおける小ドット径の設定について示す説明図である。
【符号の説明】
12…スキャナ
14…キーボード
15…フレキシブルドライブ
16…ハードディスク
18…モデム
21…カラーディスプレイ
22…カラープリンタ
23…紙送りモータ
24…キャリッジモータ
26…プラテン
28…印字ヘッド
31…キャリッジ
32…操作パネル
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリ
39…位置検出センサ
40…制御回路
41…CPU
42…プログラマブルROM(PROM)
43…RAM
44…PCインタフェース
45…周辺入出力部(PIO)
46…タイマ
47…転送用バッファ
48…バス
51…発信器
55…分配出力器
61、62、63、64、65、66…インク吐出用ヘッド
67…導入管
68…インク通路
71…黒インク用のカートリッジ
72…カラーインク用カートリッジ
80…バス
81…CPU
82…ROM
83…RAM
84…入力インターフェイス
85…出力インタフェース
86…CRTC
87…ディスクコントローラ(DDC)
88…シリアル入出力インタフェース(SIO)
90…パーソナルコンピュータ
91…ビデオドライバ
95…アプリケーションプログラム
96…プリンタドライバ
97…解像度変換モジュール
98…色補正モジュール
99…ハーフトーンモジュール
100…転送用バッファ
Claims (16)
- ヘッドを駆動して一方向に並ぶドット列たるラスタを形成し、該ラスタと交差する方向に前記ヘッドと印刷媒体とを予め定めた所定の記録ピッチで相対的に移動する副走査を行うことにより、入力された画像データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷装置であって、
前記ヘッドは前記記録ピッチと略同一の径のドットを含む2種類以上の径の異なるドットを形成可能なヘッドであり、
画像データを構成する各画素毎にドットの形成の有無も含めて形成すべきドットを決定するドット形成決定手段と、
前記ヘッドを駆動して該決定されたドットを形成するドット形成手段と、
を備え、
前記ドット形成決定手段は、
前記画像データを構成する各画素毎に、ドットの形成の有無も含めて形成すべきドットを予め設定する第1の手段と、
形成されるすべてのラスタのうち、前記副走査方向に1ラスタおきに、かつ、約10サイクル/mm以上の間隔毎に形成される一部のラスタ上の画素に、前記記録ピッチと略同一の特定径を有するドットが設定された場合には、前記特定径を有するドットと、前記一部のラスタに隣接する他のラスタ上の画素に設定された前記特定径と異なる他の径を有するドットと、を入れ替える第2の手段と、
を備える印刷装置。 - 請求項1記載の印刷装置であって、
前記第2の手段は、さらに、
前記他のラスタ上の画素に前記他の径を有するドットが設定されず前記特定径を有するドットが設定されている場合には、前記一部のラスタ上の画素に前記特定径を有するドットが形成されないように、所定の処理を実行する、印刷装置。 - 請求項2記載の印刷装置であって、
前記所定の処理は、
前記一部のラスタ上の画素に設定された前記特定径を有するドットを、前記特定径よりも大きな径を有するドットに変更すると共に、前記他のラスタ上の画素に設定された前記特定径を有するドットを、ドットの非形成に変更する処理を含む、印刷装置。 - 請求項2記載の印刷装置であって、
前記所定の処理は、
前記一部のラスタ上の画素に設定された前記特定径を有するドットを、ドットの非形成に変更すると共に、前記他のラスタ上の画素に設定された前記特定径を有するドットを、前記特定径よりも大きな径を有するドットに変更する処理を含む、印刷装置。 - 請求項3または4記載の印刷装置であって、
前記特定径よりも大きな径を有するドットの濃度は、2つの前記特定径を有するドットの濃度とほぼ等しくなるように設定されている、印刷装置。 - 請求項2記載の印刷装置であって、
前記所定の処理は、
前記他のラスタ上の画素に前記特定径を有する2つのドットが形成されるように、前記一部のラスタ上の画素に設定された前記特定径を有するドットを、前記他のラスタ上の画素に移動させる処理を含む、印刷装置。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載の印刷装置であって、
前記第2の手段は、前記特定径のドットの記録率が略50%以上の領域で、前記入れ替えを行う、印刷装置。 - ヘッドを駆動して一方向に並ぶドット列たるラスタを形成し、該ラスタと交差する方向に前記ヘッドと印刷媒体とを予め定めた所定の記録ピッチで相対的に移動する副走査を行うことにより、入力された画像データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷装置であって、
前記ヘッドは前記記録ピッチと略同一の径のドットを含む2種類以上の径の異なるドットを形成可能なヘッドであり、
画像データを構成する各画素毎にドットの形成の有無も含めて形成すべきドットを決定するドット形成決定手段と、
前記ヘッドを駆動して該決定されたドットを形成するドット形成手段と、
を備え、
前記ドット形成決定手段は、
形成されるすべてのラスタのうち、前記副走査方向に1ラスタおきに、かつ、約10サイクル/mm以上の間隔毎に形成される一部のラスタ上の画素には、前記記録ピッチと略同一の特定径以外の他の径を有するドットを設定し、前記一部のラスタに隣接する他のラスタ上の画素には、前記特定径または前記他の径を有するドットを設定する印刷装置。 - ヘッドを駆動して一方向に並ぶドット列たるラスタを形成し、該ラスタと交差する方向に前記ヘッドと印刷媒体とを予め定めた所定の記録ピッチで相対的に移動する副走査を行うことにより、入力された画像データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷装置であって、
前記ヘッドは前記記録ピッチと略同一の径のドットを含む2種類以上の径の異なるドットを形成可能なヘッドであり、
画像データを構成する各画素毎にドットの形成の有無も含めて形成すべきドットを決定するドット形成決定手段と、
前記ヘッドを駆動して該決定されたドットを形成するドット形成手段と、
を備え、
前記ドット形成決定手段は、
形成されるすべてのラスタのうち、前記副走査方向に1ラスタおきに、かつ、約10サイクル/mm以上の間隔毎に形成される一部のラスタと、前記一部のラスタに隣接する他のラスタと、を判別するラスタ判別手段と、
前記一部のラスタと前記他のラスタとのそれぞれについて、各画素の階調値と形成すべきドットの記録率との関係を記憶した記録手段と、
前記ラスタ判別手段による判別結果に対応した前記関係を参照して、各画素毎に形成すべきドットを決定するドット決定手段とを備える手段であり、
前記一部のラスタに対応した前記関係は、前記記録ピッチと略同一の径を有するドットの記録率を前記他のラスタにおける記録率よりも小さく設定した関係である印刷装置。 - 請求項1ないし9のいずれかに記載の印刷装置であって、
前記記録ピッチは、略50μm以下の間隔である印刷装置。 - ヘッドを駆動して一方向に並ぶドット列たるラスタを形成し、該ラスタと交差する方向に前記ヘッドと印刷媒体とを予め定めた所定の記録ピッチで相対的に移動する副走査を行うことにより、入力された画像データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷方法であって、
(a)前記記録ピッチと略同一の径のドットを含む2種類以上の径の異なるドットを形成可能なヘッドを準備する工程と、
(b)画像データを構成する各画素毎にドットの形成の有無も含めて形成すべきドットを決定する工程と、
(c)前記ヘッドを駆動して該決定されたドットを形成する工程と、
を備え、
前記工程(b)は、
前記画像データを構成する各画素毎に、ドットの形成の有無も含めて形成すべきドットを予め設定する第1の工程と、
形成されるすべてのラスタのうち、前記副走査方向に1ラスタおきに、かつ、約10サイクル/mm以上の間隔毎に形成される一部のラスタ上の画素に、前記記録ピッチと略同一の特定径を有するドットが設定された場合には、前記特定径を有するドットと、前記一部のラスタに隣接する他のラスタ上の画素に設定された前記特定径と異なる他の径を有するドットと、を入れ替える第2の工程と、
を含む印刷方法。 - ヘッドを駆動して一方向に並ぶドット列たるラスタを形成し、該ラスタと交差する方向に前記ヘッドと印刷媒体とを予め定めた所定の記録ピッチで相対的に移動する副走査を行うことにより、入力された画像データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷方法であって、
(a)前記記録ピッチと略同一の径のドットを含む2種類以上の径の異なるドットを形成可能なヘッドを準備する工程と、
(b)画像データを構成する各画素毎にドットの形成の有無も含めて形成すべきドットを決定する工程と、
(c)前記ヘッドを駆動して該決定されたドットを形成する工程と、
を備え、
前記工程(b)は、
形成されるすべてのラスタのうち、前記副走査方向に1ラスタおきに、かつ、約10サイクル/mm以上の間隔毎に形成される一部のラスタ上の画素には、前記記録ピッチと略同一の特定径以外の他の径を有するドットを設定し、前記一部のラスタに隣接する他のラスタ上の画素には、前記特定径または前記他の径を有するドットを設定する工程を含む印刷方法。 - ヘッドを駆動して一方向に並ぶドット列たるラスタを形成し、該ラスタと交差する方向に前記ヘッドと印刷媒体とを予め定めた所定の記録ピッチで相対的に移動する副走査を行うことにより、入力された画像データに応じた画像を前記印刷媒体に印刷する印刷方法であって、
(a)前記記録ピッチと略同一の径のドットを含む2種類以上の径の異なるドットを形成可能なヘッドを準備する工程と、
(b)画像データを構成する各画素毎にドットの形成の有無も含めて形成すべきドットを決定する工程と、
(c)前記ヘッドを駆動して該決定されたドットを形成する工程と、
を備え、
前記工程(b)は、
(b−i)形成されるすべてのラスタのうち、前記副走査方向に1ラスタおきに、かつ、約10サイクル/mm以上の間隔毎に形成される一部のラスタと、前記一部のラスタに隣接する他のラスタと、を判別する工程と、
(b−ii)前記一部のラスタと前記他のラスタとのそれぞれについて、各画素の階調値と形成すべきドットの記録率との関係を予め設定する工程と、
(b−iii)前記工程(b−i)による判別結果に対応した前記関係を参照して、各画素毎に形成すべきドットを決定する工程とを備える方法であり、
前記一部のラスタに対応した前記関係は、前記記録ピッチと略同一の径を有するドットの記録率を前記他のラスタにおける記録率よりも小さく設定した関係である印刷方法。 - 所定の記録ピッチで、該記録ピッチと略同一の径のドットを含む2種類以上の径の異なるドットを形成することにより画像を印刷するプリンタに共する印刷データを設定するプログラムをコンピュータ読みとり可能に記録した記録媒体であって、
画像データを構成する各画素毎にドットの形成の有無も含めて形成すべきドットを決定して前記印刷データを設定する機能を実現するプログラムを記録し、
前記印刷データを設定する機能は、
前記画像データを構成する各画素毎に、ドットの形成の有無も含めて形成すべきドットを予め設定する第1の機能と、
形成されるすべてのラスタのうち、前記副走査方向に1ラスタおきに、かつ、約10サイクル/mm以上の間隔毎に形成される一部のラスタ上の画素に、前記記録ピッチと略同一の特定径を有するドットが設定された場合には、前記特定径を有するドットと、前記一部のラスタに隣接する他のラスタ上の画素に設定された前記特定径と異なる他の径を有するドットと、を入れ替える第2の機能と、
を含む記録媒体。 - 所定の記録ピッチで、該記録ピッチと略同一の径のドットを含む2種類以上の径の異なるドットを形成することにより画像を印刷するプリンタに共する印刷データを設定するプログラムをコンピュータ読みとり可能に記録した記録媒体であって、
画像データを構成する各画素毎にドットの形成の有無も含めて形成すべきドットを決定して前記印刷データを設定する機能を実現するプログラムを記録し、
前記印刷データを設定する機能機能は、
形成されるすべてのラスタのうち、前記副走査方向に1ラスタおきに、かつ、約10サイクル/mm以上の間隔毎に形成される一部のラスタ上の画素には、前記記録ピッチと略同一の特定径以外の他の径を有するドットを設定し、前記一部のラスタに隣接する他のラスタ上の画素には、前記特定径または前記他の径を有するドットを設定する機能を含む記録媒体。 - 所定の記録ピッチで、該記録ピッチと略同一の径のドットを含む2種類以上の径の異なるドットを形成することにより画像を印刷するプリンタに共する印刷データを設定するプログラムをコンピュータ読みとり可能に記録した記録媒体であって、
画像データを構成する各画素毎にドットの形成の有無も含めて形成すべきドットを決定して前記印刷データを設定する機能を実現するプログラムを記録し、
前記印刷データを設定する機能は、
形成されるすべてのラスタのうち、前記副走査方向に1ラスタおきに、かつ、約10サイクル/mm以上の間隔毎に形成される一部のラスタと、前記一部のラスタに隣接する他のラスタと、を判別する機能と、
前記一部のラスタと前記他のラスタとのそれぞれについて、各画素の階調値と形成すべきドットの記録率との関係に関して予め記憶された記録率データと、
前記ラスタの判別結果に対応した前記記録率データを参照して、各画素毎に形成すべきドットを決定して前記印刷データを設定する機能とを備え、
前記一部のラスタに対応した前記関係は、前記記録ピッチと略同一の径を有するドットの記録率を前記他のラスタにおける記録率よりも小さく設定した関係として記録した記録媒体。
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