JP4626228B2 - 印刷装置、不良ノズル検出装置、不良ノズル補正装置、不良ノズル検出方法、不良ノズル補正方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

印刷装置、不良ノズル検出装置、不良ノズル補正装置、不良ノズル検出方法、不良ノズル補正方法、プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Description

発明の一つの形態は、ラインヘッドを搭載するインクジェット方式の印刷装置に関する。
発明の一つの形態は、ラインヘッドの不良ノズルを検出する不良ノズル検出装置に関する。発明の一つの形態は、不良ノズルの検出機能を提供する不良ノズル検出方法に関する。発明の一つの形態は、不良ノズルの検出機能を提供するプログラムに関する。発明の一つの形態は、当該プログラムを格納した記録媒体に関する。
発明の一つの形態は、検出された不良ノズルに対するノズル駆動データを他の正常ノズルに割り当てる不良ノズル補正装置に関する。発明の一つの形態は、正常ノズルによる不良ノズルの補正機能を提供する不良ノズル補正方法に関する。発明の一つの形態は、正常ノズルによる不良ノズルの補正機能を提供するプログラムに関する。発明の一つの形態は、当該プログラムを格納した記録媒体に関する。
昨今、インクジェット方式の印刷装置は、一般家庭用、業務用を問わず日常生活への普及が著しい。現在、インクジェット方式の印刷装置では、シリアルヘッド型と呼ばれる印刷方式が主流である。
しかし、紙送り方向と直行する方向に印刷ヘッドを何度も往復させる印刷方式は、レーザープリンタに比べて印刷時間が長くなる傾向がある。特に、写真画像の印刷時には、印刷品質を高めるほどこの傾向が顕著である。
このため、インクジェット方式の利点である高い印刷品質を保ったまま、印刷速度を高速化できる印刷技術の開発が急がれている。
この高速化技術の一つとして、近年、ラインヘッドに対する期待が高まっている。ラインヘッドとは、印刷用紙の横幅と同じ長さに亘ってノズルを配列した印刷ヘッドをいう。
ラインヘッドは、文字通り1ライン分の画像を一度に記録することができ、シリアルヘッド型の印刷方式に比して格段に短い時間で画像を印刷することが可能である。
ところで、1ラインを構成するノズル数は5000個以上にも及ぶ。このため、インクをノズルから吐出させるのに必要な機構もノズル数と同じ5000個以上必要となる。これらの吐出機構は、半導体チップ上に形成される。
なお、現在の製造技術では、印刷幅の全域をカバーできる大きさで半導体チップを形成することができない。すなわち、印刷幅の全域を1個の半導体チップでカバーすることはできない。
このため、実際には、実用的サイズで製造した半導体チップを印刷幅の全域をカバーする個数だけ並べてラインヘッドを製造する手法が採用されている。
しかし、複数の半導体チップを並べる分、製造自体は難しくなる。例えば、部品の寸法公差、組み立て精度、ゴミの混入、インク流路での気泡の発生、ノズル周りへのインクの付着、そして経時変化など、インクの吐出メカニズムに影響を及ぼす数多くの要因が考えられる。
これらの要因は、インクの吐出曲がり、不吐出、液量バラツキなどの不具合を発生させ、印刷品位を損ねる原因となる。例えば、印刷した画像に縦方向の濃度ムラ、白スジなどを発生させる原因となる。
また、カラー印刷用として複数のラインヘッドを搭載する印刷ヘッドは、ノズルの総数が数万個にも及ぶ。従って、ラインヘッドの数に比例して、全てのノズルを正常な状態に保つことが難しくなる。
そこで、吐出不良の存在を前提として、印刷不良が目立ち難い印刷方法や不良ノズルを積極的に検出する技術が検討されている。
特開2004−025638号公報
ところで、既存の検出技術では、印刷面に形成された画像パターンを印刷面と対面した状態で取り込む。このため、顔料系インクのように被記録媒体に対して付着するタイプのインクでは、インク表面の状態によって検出精度が影響を受ける可能性があった。
また、検出デバイスは搬送経路の影響を極力排除する上でノズル近辺に配置することが望まれるが、その一方でインクによる汚れを考慮する必要があった。
本発明者は、以上の事実認識に基づき、以下の技術手法を提案する。
すなわち、一群のノズルが印刷幅と同じ長さに亘って配列された少なくとも1つのラインヘッドを用い、インクジェット方式により被記録媒体に画像パターンを印刷する印刷装置として、(a)被記録媒体の搬送機構と、(b)被記録媒体上の画像パターンを読み取る画像読取部と、(c)テストパターンの印刷時、前記画像読取部により透過的に読み出される画像パターンの検出結果に基づいて、不良ノズルの存在位置を検出する不良ノズル検出部とを有するものを提案する。
更に、この印刷装置を構成する不良ノズル検出部として、(c1)ノズルの並び方向に現れるテストパターン像のドット列のうち注目する1列について検出結果の平均値を求める処理と、(c2)注目する1列の左方に隣接するm列(mは、自然数)について検出結果の平均値を求める処理と、(c3)注目する1列の右方に隣接するm列(mは、自然数)について検出結果の平均値を求める処理とを順次実行し、(c4)注目する1列についての平均値とその左右に隣接する各m列についての2つの平均値との比較結果に基づいて、印刷不良が認められるノズル位置を検出するものを使用する。
この場合、画像読取部は、ラインヘッドに対して搬送経路の下流側、かつ、搬送経路に対してラインヘッドの反対側に配置されることが望ましい。すなわち、画像読取部を印刷面に対して裏面側に配置することが望ましい。
このとき、被記録媒体が不透明である場合、印刷直後の画像パターンを読み取ることはできない。しかし、被記録媒体が透明フィルム又はバックプリントフィルムその他である場合には、透過的に印刷直後の画像パターンを読み取ることができる。
この際、被記録媒体であるフィルム表面は平坦である。従って、フィルムを通して観察されるインク表面(フィルムと接している側)も平坦とみなすことができる。結果的に、画像パターンの読み取り精度を一段と高めることができる。
また、画像読取部は、被記録媒体の裏側に位置するため、インクによる汚れの心配がない。結果的に、画像読取部をラインヘッドの取付位置に近づけることができる。このため、搬送経路中における位置関係のズレ極力排除することができる。
なお、印刷装置には、テストパターンと共に印刷されたキャリブレーションパターンを読み取って、画像読取部上の受光素子とラインヘッド上のノズルとの対応関係のズレを補正するキャリブレーション部を設けることが望ましい。キャリブレーション部を設けることにより、画像読取部の配置位置の自由度を高めることができる。また、不良ノズル位置の検出精度を一段と高めることができる。
更に、印刷装置は、テストパターンを発生するテストパターン発生部を有することが望ましい。テストパターン発生部を印刷装置に搭載することにより、テストパターンを外部から入力しなくとも、不良ノズルの検出処理を実行できる。
因みに、画像読取部の読み取り解像度は、ラインヘッドの解像度のn倍(nは、2以上の自然数)であることが望ましい。ラインヘッドの解像度よりも読み取り解像度をn倍以上とすることで、補間処理を行わなくてもノズル位置を検出できる。
また、画像読取部テストパターン像の読み取り領域を、ラインヘッドの最後列と、その搬送経路上の下流に位置する記録媒体の案内ローラーとの間に設定するのが望ましい。ラインヘッドが1つの場合でも複数の場合でも同じである。
この区間は、ラインヘッドに近く、しかも印刷後の被記録媒体の搬送が比較的安定している領域である。従って、各インク滴に対応するノズル位置の特定精度を向上できる。
また、画像読取部によるテストパターン像の読み取り領域を、印刷開始後のヘッドキャップの待避位置に設定するのが望ましい。
また、ヘッドキャップのうち印刷面との対向面は、テストパターン像の読み取り用の照明光を高反射率で反射する色に着色するか、高反射率の素材で形成するのが望ましい。これにより、テストパターン像と被記録媒体の透明部分とのコントラストを一段と高めて、各ノズルに対応するドット位置の検出精度を高めることができる。
また、印刷装置は、不良ノズル検出部の検出結果に基づいて、不良ノズル宛のノズル駆動データを他の正常ノズルに割り当てる割当変更部を有することが望ましい。割当変更部を搭載することにより、正常ノズルによる不良ノズルの補正機能を実現できる。
なお、前述した技術は、不良ノズル検出装置、不良ノズル検出方法、プログラム、プログラムを記録した記録媒体としても実現できる。また、これら技術を利用することで、不良ノズル補正装置、不良ノズル補正方法、プログラム、プログラムを記録した記録媒体を実現できる。
発明に係る印刷装置の採用により、画像読取部をラインヘッドの近辺に配置して、不良ノズルの有無及び存在位置を高い精度で検出できる。
また、この検出技術とインク滴の吐出制御技術とを組み合わせれば、不良ノズルによるインク滴の吐出を停止して周辺又は他のラインヘッドによる補間処理により、印刷品質を積極的に向上させることができる。
以下、発明に係る技術手法を採用する印刷装置の実施形態例を説明する。
なお、本明細書で特に図示又は記載されない部分には、当該技術分野の周知又は公知技術を適用する。
また以下に説明する実施形態は、発明の一つの実施形態であって、これらに限定されるものではない。
(A)印刷ヘッドの構成例
まず、ラインヘッドを搭載した印刷ヘッドの構成例を簡単に説明する。この印刷ヘッドは、印刷装置本体に対して着脱自在であるものとする。また、インクカートリッジも、印刷ヘッド本体に対して着脱できる場合について説明する。
図1に、印刷ヘッド1のノズル面を示す。この印刷ヘッド1の場合、2つのラインヘッド3A、3Bが印刷用紙(被記録媒体)の移動方向に並んで配置されている。個々のラインヘッドには、ノズル5が規定のピッチで配置されている。
個々のノズル5の下部には液室が設けられている。液室底面にはヒーターが配置されており、ヒーターへの通電の制御によりインク滴7の吐出・不吐出が制御される。なお、ヒーターへの通電時には、ヒーターと接する領域のインクが沸点に達し、成長する気泡の力によってインク滴7が吐出される。
また、印刷ヘッド1には、インクを装填したインクカートリッジを着脱するためのスロットが形成されている。各スロットの底部には、インクを対応するラインヘッドに導くための開口が形成されている。開口は、流路を通じて対応するラインヘッドの各ノズル(液室)と接続されている。従って、インクは、インクカートリッジから開口及び流路を通じてノズルに供給される
(B)印刷装置の機構例
図2に、実施例に係る印刷装置のうち印刷ヘッド周辺の機構例を示す。
図2は、印刷ヘッドの直下を一方向(図中、矢印Aの方向)に搬送される印刷用紙(被記録媒体)11に、黒(K)インクで画像パターン(文字、グラフィックを含む。)を印刷する印刷装置の機構例を表している。
実施例の場合、2つのインクカートリッジには、同じ濃度の黒(K)インクが充填されている。
図2は、搬送機構と画像パターンの読み取り機構を表している。このうち搬送機構には、紙送りローラー13、圧着ローラー15、紙送りベルト17、ベルト駆動ローラー19、21、紙押さえローラー23が対応する。また、読み取り機構には、ヘッドキャップ25、光源27、ミラー29、31、レンズ33、撮像素子35が対応する。
用紙トレイから引き出された印刷用紙11は、紙送りローラー13に引き込まれて反転され、ラインヘッド直下の印刷領域へと送り込まれる。
この際、圧着ローラー15と搬送ベルト17(ベルト駆動ローラー19)は印刷用紙11を両側から挟み付け、一定速度で搬送する。また、紙押さえローラー23は、ラインヘッド1の排紙側にあって、印刷用紙11の印刷面を押さえつけ、搬送中の印刷面の反りや変動を抑制する。
これらの機構により印刷用紙の搬送が安定し、斜行や皺の発生による印刷品質の低下が防止される。なお、印刷後も、排紙が完了するまでは、紙送りベルト19によって印刷用紙11の搬送動作が継続する。
ところで、印刷ヘッド1と紙押さえローラー23との間には、ヘッドキャップ25が配置されている。通常、このヘッドキャップ25は、ノズルからのインク漏れやノズル周りへのインクの固着を防止するため印刷ヘッド1のノズル面に被せられており、印刷開始の段階でスライドしてノズル面から外れる構造になっている。
本実施例では、ヘッドキャップ25の待避位置を画像の読み取り領域に活用する。すなわち、透明フィルム又はバックプリントフィルムの印刷面に印刷されたテストパターンを、印刷面の裏側からリアルタイムで読み取る手法を採用する。
ここで、透明フィルムは、フィルムの一面から他面を透かして観察可能な被記録媒体をいう。また、バックプリントフィルムは、裏面側から鏡像として記録された画像パターンを表面側から観察できる被記録媒体である。従って、バックプリントフィルムの使用時には、裏面に当たる記録面が印刷ヘッド1と対面するように給紙する。
なお、ヘッドキャップ25の表面色は白色に設定する。これは、テストパターンの読み取り精度を上げるためである。この場合、インク滴の着弾点と背景色(白)とのコントラストが高くなる。結果的に、インク滴の着弾点は暗点として検出するのが容易になる。
また、ヘッドキャップ25の表面色は、照明光を高反射率で反射できる色であれば良いい。また、ヘッドキャップ25の表面色は、照明光を高い反射率で反射できる素材であれば良い。いずれの場合も、テストパターンとその背景部分とのコントラストを強調することができる。
なお、照明光を与える光源27には、蛍光灯、キセノンランプ、LED(Light Emitting Diode) その他を使用する。ヘッドキャップ25又はテストパターンで反射された照明光は、ミラー29、31を順に反射した後、レンズ33を透過して撮像素子35に入射する。
図3に、光学的経路の等価図を示す。ここで、2つのミラー29、31を利用する理由は、限られた実装空間を有効利用するためである。すなわち、2つのミラー29、31で照明光を反射させることにより、テストパターン像が対物レンズを経て撮像素子35に結像するのに必要な光学長を確保するためである。
本実施例の場合、撮像素子35には、電荷結合素子(CCD:Charge-Coupled Devices)を使用する。
因みに、この画像読み取り機構は、不透明用紙に印刷された画像パターンの読み取りにも使用できる。この場合には、読み取り対象とする画像パターンに照明光が当たるように、印刷時とは表裏が反対になるように用紙をセットする。
なお、不透明用紙の画像パターンを読み取る場合、照明光は不透明用紙の表面で反射される。この場合、ヘッドキャップ25は、画像の読み取りには寄与しない。
(C)機能構成例
図4に、実施例に係る印刷装置の機能構成例を示す。この印刷装置は、主に3つの機能部で構成される。画像印刷部41と、画像読取部43と、印刷不良補正部45の3つである。
以下、これら機能部を構成する処理内容を順に説明する。
(a)画像印刷部
画像印刷部41は、入力画像バッファ41A、輝度・濃度変換部41B、ガンマ補正部41C、ハーフトーニング部41D、不良ノズル補正部41E、バッファメモリ41F、ヘッドノズル駆動部41Gで構成される。
入力画像バッファ41Aは、文字、画像その他の印刷データを一時的に保持する記憶デバイスである。例えば、半導体メモリやハードディスクが用いられる。この実施例では、印刷データとして輝度データが入力される場合を想定する。すなわち、モノクロ印刷時を想定する。
輝度・濃度変換部41Bは、入力画像バッファ41Aから読み出した輝度データを濃度データに変換する処理デバイスである。具体的には、インバーターで構成される。
ガンマ補正部41Cは、濃度データを印刷特性に応じて変換する処理デバイスである。ここでの印刷特性は、濃度データと再現濃度値との対応関係である。
一般に、複数滴のインクを限られた領域に重ね打ちする場合、形成されるドットパターンの濃度は飽和する傾向がある。
また、インク滴によって形成されるドットパターンは、正方形状ではなく概ね円形になる傾向がある。このため、ドットパターンを縦方向と横方向に連続して形成すると、ドット径が小さければ印刷用紙の地色が残る一方で、ドット径が大きければ隣接ドットとの間でドットパターンが重複する部分が発生する。
これらの要因から濃度データに対応するインク滴の吐出数と、印刷結果との再現濃度との間には単純な比例関係にならないことが知られている。すなわち、被記録媒体や媒体に対するインクの浸透性などに依存した曲線に従って変化することが知られている。
この曲線を印刷のガンマと呼ぶ。図5に、印刷ガンマ曲線の概略を示す。
ガンマ補正部41BCは、この印刷ガンマ曲線に対して逆特性の曲線を用い、印刷再現時の濃度変化が直線的になるように補正する。
ハーフトーニング部41Dは、ガンマ補正後の濃度データをインク滴の吐出の有無及びインク滴数を示すノズル駆動データに変換する処理デバイスである。
通常、1つのインク滴の濃度は同じか、多くても数階調の表現が可能なだけである。従って、1つのインク滴によって、入力値に対応した任意階調の濃度を表現することはできない。
そこで、ハーフトーニング部41Dは、濃度データを階調の表現に適したインク滴数に変換するだけでなく、濃度情報をドットパターンの密度情報に変換する。ハーフトーニング処理には幾つかの方法が知られている。なお、この実施例では、誤差拡散法を使用する。
不良ノズル補正部41Eは、吐出不良の見つかったノズルに対するノズル駆動データを、同濃度のインクの吐出が可能な他のラインヘッドのノズルに割り当てる処理デバイスである。すなわち、不良ノズル補正部41Eは、不良ノズルに対するインク滴の吐出を中止し、正常動作している他のノズルにインク滴の吐出を代行させる処理を実現する。
このように、不良ノズル補正部41Eは、使用可能なインクシステムやインク滴の吐出方式に応じてインク滴の割り当てを実行する。
図6に、不良ノズル補正部41Eの構成例を示す。この不良ノズル補正部41Eは、不良ノズル記憶部41E1と、ノズル位置判定部41E2と、割当変更部41E3とで実現する。
不良ノズル記憶部41E1は、不良ノズルを含むラインヘッドを識別する情報と、ラインヘッドのうち不良ノズルの位置を特定する情報とを記憶する記憶デバイスである。
記憶デバイスには、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)やリードオンリメモリ(ROM)その他の半導体メモリがある。この他、磁気記録媒体、光記録媒体等がある。
これらの情報は、テストパターンの印刷後に印刷不良補正部45から自動的に設定される。
なお、製品出荷時に判明している情報は、メーカーやベンダーにより事前に設定される。
ノズル位置判定部41E2は、印刷処理の実行時、ノズル駆動データの割り当て先となるノズルが、不良ノズル記憶部41E1に記憶されている位置情報と一致するか否か判定する機能を実現する処理デバイスである。
割当変更部41E3は、ノズル駆動データの割り当て先となるノズルが不良ノズル記憶部41E1に記憶されている位置情報と一致する場合、当該ノズル駆動データを、同色かつ同濃度のインク滴を吐出可能な他のラインヘッドの同位置のノズルに割り当てる機能を実現する信号処理部である。
図7及び図8に、この割当て機能の適用例を示す。図中、○印は、個々のインク滴(ドット)を表すものとする。また、○印の中の数字は、当該インク滴を吐出したラインヘッドの識別番号を表すものとする。従って、この例の場合、数字“1”は第1ラインヘッドN1を意味し、数字“2”は第2ラインヘッドN2を意味する。
図7は、不良ノズルの箇所以外では、第1ラインヘッドN1だけを用いて印刷する印刷モードについて表している。図7(A)は、第1ラインヘッドN1のあるノズルが詰まった場合の印刷結果を表している。
領域47に、不吐出を原因とするスジが認められる。他方、図7(B)は、第1ラインヘッドN1の不良ノズルを割当て先とするノズル駆動データを、第2ラインヘッドN2のノズルに割り当てた場合の印刷結果を表している。
すなわち、第2ラインヘッドN2の同位置のノズルでインク滴を代行吐出する場合の印刷結果を表している。領域47に示すように、第2ラインヘッドN2による代行吐出により、印刷面に現れていたスジが無くなっている。
勿論、代行吐出に用いられる第2ラインヘッドN2のノズルはインク滴を正常に吐出できるノズルである。従って、単にスジが消えるだけでなく、正確な位置に正確な階調でインク滴を着弾させることができる。
一方、図8は、ノズル駆動データの割り当て先を2つのラインヘッド間で交互に切り替える印刷モードについて表している。なお、このラインヘッドの切り替えは、被記録対象の印刷方向とノズルの配列方向のそれぞれについて行われる。
図8(A)は、第1ラインヘッドN1のうち領域49に対応する位置のノズルに不吐出が認められる場合と、第2ラインヘッドN2のうち領域51に対応する位置のノズルに不吐出が認められる場合とについて表している。
他方、図8(B)は、代行吐出を実行した場合の印刷結果を表すものである。すなわち、第1ラインヘッドN1のうち領域49に対応する位置のノズルを割当て先とするノズル駆動データを、第2ラインヘッドN2のノズルに割り当てた場合の印刷結果を表している。
また、第2ラインヘッドN2のうち領域51に対応する位置のノズルを割り当て先とするノズル駆動データを、第1ラインヘッドN1のノズルに割り当てた場合の印刷結果を表している。
いずれも、不良ノズルに割り当てられるノズル駆動データを他のラインヘッドの正常なノズルに割り当てている。従って、単にスジが消えるだけでなく、正確な位置に正確な階調でインク滴を着弾させることができる。
なお、より詳細な補間技術については、本願出願人による特願2004−035022号に開示されている。
バッファメモリ41Fは、ヘッドノズル駆動部41Gによる印刷が開始されるまでの間、一時的にノズル駆動データを保持する記憶デバイスである。
なお、テストパターンの印刷時(テスト印刷時)には、このバッファメモリ41Fにテストパターン用のノズル駆動データが書き込まれる。この実施例の場合、テストパターン用のノズル駆動データは、印刷不良補正部45から与えられるものとする。もっとも、印刷データとして外部の画像処理装置(コンピュータその他の電視機器)から与えることもできる。
ヘッドノズル駆動部41Gは、ノズル駆動データに応じてインク滴の吐出・不吐出を制御する処理デバイスである。なお、ヘッドノズル駆動部41Gは、ラインヘッド間の装着位置の隔たりから生じる吐出位相のズレも補正する。
(b)画像読取部
図9に、画像読取部43の実施例を示す。この画像読取部43は、光源43A、光源制御部43B、電荷結合素子43C、増幅器43D、A/D変換器43E、シェーディング補正部43F、ガンマ補正部43G、バッファメモリ43Hで構成されている。
光源43Aには、蛍光灯、キセノンランプ等が使用される。光源43Aから射出された照明光は、ヘッドキャップ25又はテストパターンで反射された後、電荷結合素子35に結像される。
電荷結合素子35には、ラインセンサーを使用する。なお、ラインセンサーの解像度は、読み込んだ画素の補間処理を不要とする意味でも印刷ヘッド1のノズルピッチから定まる解像度の整数倍とすることが望ましい。
電荷結合素子35からの出力は増幅器43Dで増幅された後、A/D変換器43Eでディジタル信号に変換される。ディジタル信号は、シェーディング補正部43Fにおいて、シェーディングが補正される。
シェーディングとは、原稿を照らす照明光の光量ムラが原因となって読み取り信号レベルに生じる不均等のことである。なお、シェーディングには、光源周りの機構的構造による反射光の出方も影響する。
例えば、光源として用いた蛍光灯が管の中央で光が最も強く端にいくほど弱まっていくような傾向があるとすると、その状態で白い紙を読み込んだ場合は紙の中央が最も明るく両脇にいくに従って薄暗くなり、一面に均一な輝度が得られない現象が起こる。
また、光源は、蛍光灯に限らずキセノンランプやLEDでも同様の補正が必要である。例えば、光源は発光開始直後から発熱が始まり、熱による抵抗値の変化などから時間とともに光量が微妙に変化する。
この結果、原稿の読み始めと読み終わり直前とでは無視できない程の光量変化になる。ことため、画像パターンの読み取りを開始する際には、蓄熱のために前もって光源をオンする。光源制御部43Bがこのオン動作を制御する。前もって光源をオンすることで、読取り動作の間の光量を安定させることができる。
シェーディング補正された画像読取り信号はガンマ補正部43Gに入力される。一般的な電荷結合素子43Cは、暗部での感度が悪い。光量を暗から明に徐々に増やしていった場合の出力の変化を観察すると、初めのうちは変化量が小さいが光量が増すに連れて急激に増加していくような性質を示す。この特性をガンマと呼ぶ。
図10に、入力光量と出力電圧との関係を示す。このガンマ特性のため、撮像した画像をそのままモニターに映し出した場合は全体的に暗い不自然な階調になってしまう。従って、この印刷装置では、A/D変換後の画像データを電荷結合素子43Cのガンマ曲線とは逆の特性曲線によって変換する。
ガンマ補正部43Gによる補正処理により、画像階調の歪みを相殺することができる。ガンマ補正後の画像データは、不良ノズル(不吐出、吐出曲がり、吐出不足)の検出のためバッファメモリ43Hに保存される。
(c)印刷不良補正部
印刷不良補正部45は、ノズル位置キャリブレーション部45A、不良ノズル検出部45B、テストパターン生成部45Cで構成されている。
テストパターン像を読み取って不良ノズルを検出するには、まず始めにドットが電荷結合素子43Cにおいてどのように読み込まれるかを明確にしておく必要がある。すなわち、何番目のノズルで打ったドットは、電荷結合素子43Cの何番目の受光素子で認識されるかを明確にしておく必要がある。これをキャリブレーションという。
このキャリブレーション処理を実行するのがノズル位置キャリブレーション部45Aである。すなわち、ノズル位置キャリブレーション部45Aは、テストパターンに含まれるキャリブレーションに基づいて、ドットの検出位置とノズル番号との対応関係を調整する処理デバイスである。
図11に、実施例において使用するテストパターン例の一部分を示す。なお、テストパターンは、テストパターン生成部45Cが生成する。
テストパターンは、不良ノズル検出領域61、キャリブレーション領域63、65でなる。不良ノズル検出領域61は、被記録媒体の移動方向に一定幅を有するドットパターンをラインヘッドの全ノズル幅に亘って印刷する領域である。図11の場合、一定幅は“8”である。
キャリブレーション領域63、65は、被記録媒体の移動方向に一定幅を有するドットパターンをノズルの並び方向に一定間隔で印刷する領域である。図11の場合、一定間隔は“10”ノズルである。なお、キャリブレーション領域63、65は、不良ノズル検出領域61の両側(被記録媒体の移動方向について前後)に配置される。
ノズル位置キャリブレーション部45Aは、キャリブレーション領域63、65において、検出された画素位置にノズル番号を関連付ける。また、ノズル位置キャリブレーション部45Aは、2度のキャリブレーションにより紙送りによる曲がりやスキューによる位置ズレの有無を検出する。
2度のキャリブレーション結果が一致する場合、対応関係のズレはないことを意味する。一方、2度のキャリブレーション結果が一致しない場合、対応関係にズレがあることを意味する。
対応関係のズレが確認された場合、ノズル位置キャリブレーション部45Aは、画素位置とノズル番号との対応関係を修正する。
図12に、ノズルの解像度に対して2倍の解像度を有する電荷結合素子43Cを用いる場合のノズル番号と画素番号との対応関係を示す。
この場合、キャリブレーション用のライン間でノズル番号は10個変化するのに対し、画素番号は20個変化することが分かる。
なお、不良ノズル検出領域61の検出結果は、不良ノズル検出部45Bに与えられる。すなわち、不良ノズル検出部45Bが、印刷不良の有無及びその画素位置を検出する。
図13に、テストパターンの印刷結果に不良が認められる場合の電荷結合素子43Cの出力例を示す。図13(A)の場合も、○印は、個々のインク滴で形成されたドットを表している。また、○印の大きさは、ドットの大きさを表している。
図13(A)には、白スジ67と色ムラ69、71の出現例に対応する。白スジ67は、不吐出ノズルが存在する場合に現れる。また、色ムラ69は、ノズルに吐出量の不足と吐出曲がりがある場合に現れる。また、色ムラ71は、ノズルに吐出量の不足がある場合に現れる。
図13(B)は、印刷結果を電荷結合素子43Cで読み取った場合の出力パターンである。ドットの存在しない部分又はドット径が小さい部分では、ノズルキャップ25で照明光が高効率で反射される影響で出力レベルが正常な領域に対して大きくなることが分かる。
勿論、印刷不良の部分では、ドット径に小さいほど出力レベルが大きくなる。すなわち、ドット自体が存在しない白スジ67の部分で出力レベルが最大となり、次にドット径の小さい色ムラ69で2番目の出力レベルが観察される。なお、ドット径が更に大きい色ムラ71では3番目の出力レベルが観察される。
これらの出力レベルが不良ノズル検出部45Bへと入力される。もっとも、実際の出力パターンは、図13のような理想的な出力パターンとはならない。
図14に、ノズルの解像度に対して2倍の解像度を有する電荷結合素子43Cの出力パターン例を示す。図14に示すように、電荷結合素子43Cの出力パターンは、各画素位置で微妙に変動する。これはテストパターンのドット配列、電荷結合素子43Cの配列、位相ズレ、ドット径のバラツキその他が影響するためである。
そこで、発明者は、順次注目する1画素目から吐出不良か否かを確実に判定できる方法を提案する。すなわち、出力レベルの絶対値ではなく、近隣画素の値との比較により判定する手法を提案する。
このため、不良ノズル検出部45Bは、注目する1列の出力値を、1列×n行(n個)の各ドットに対応する出力レベルの均等加重平均値(AvC)として算出する。また、不良ノズル検出部45Bは、比較対象である隣接画素の出力値を、m列×n行(n個)のドットブロックを構成する各ドットに対応する出力レベルの均等加重平均値(AvL、AvR)として算出する。因みに、“AVL”は、注目する列の左側のドットブロックに関する均等加重平均値を表し、“AVR”は、注目する列の右側のドットブロックに関する均等加重平均値を表す。
不良ノズル検出部45Bは、注目する列の均等加重平均値(AvC)とその左右に位置する2つのドットブロックについての均等加重平均値(AvL、AvR)との比較により、印刷不良か否かを判定する。
図15に、m=n=4とする場合の均等加重平均値の算出原理を示す。図15(A)に、算出に使用されるドット位置を示す。また、図15(B)に、均等加重平均値の相互の関係を示す。また、図15(C)に計算式の一例を示す。
さてこの場合、注目する列の左側のドットブロックに対応する均等加重平均値AvLは、4列×4行の計16ドットに対する出力レベルの総和を16で除算することにより与えられる。
また、注目する列に対応する均等加重平均値AvCは、1列×4行の計4ドットに対する出力レベルの総和を4で除算することにより与えられる。
また、注目する列の右側のドットブロックに対応する均等加重平均値AvRは、4列×4行の計16ドットに対する出力レベルの総和を16で除算することにより与えられる。
なお、不良ノズル検出部45Bは、正確な位置検出のため、注目する列の平均値と左右両側のドットブロックの平均値との差分をそれぞれ計算する。左側の平均値との差分をdLとし、右側の平均値との差分をdRとする。
以上の算出結果を利用し、不良ノズル検出部45Bは、以下のように不良ノズルの位置を決定する。ここでは、代表的な4つのパターン(図16〜図19)について説明する。
(1)パターン1
図16に示すパターン1は、もっとも理想的な場合である。すなわち、受光セルに対応付けた画素番号とノズル番号(ドット番号)とが一致する場合である。この場合、不良ノズル検出部45Bは、高出力位置の画素番号Pを不良ノズル番号xとして出力する。
(2)パターン2
図17に示すパターン2は、電荷結合素子43Cの画素番号とノズル番号(ドット番号)との間に位相ズレがある場合の一例である。勿論、位相ズレが生じないように画像読取部43は取り付けられている。しかし、部品や機構の組み立て精度、温度変化による変形等により、印刷結果としてのドットと受光セルとの位相関係は変動する可能性がある。そのような場合の一例である。
このパターン2は、吐出不良を示す高出力位置が3つの受光セルに出現する場合である。
この場合は、1つの不良ノズルに2つの画素が対応するので、いずれか一つの画素を不良ノズルに対応する画素番号として特定する必要がある。図20に、その特定手法を示す。
なお、図20(A)は、想定する印刷不良パターンである。図20(B)は、ノズルの解像度に対して2倍の解像度を有する受光セルの配列例である。形成されたドットとの位相のずれが確認できる。図20(C)は、受光セルと画素番号との関係を示す。図20(D)は、電荷結合素子43Cの出力例である。また、図20(E)〜(G)は、注目するドットがP−1、P、P+1の場合の均等加重平均値例である。
このとき、不良ノズル検出部45Bは、次の3つの条件を満たす位置を不良画素と判断する。
(i) dL>0
(ii) dR>0
(iii)
dL+dR>k(kは、予め定めた定数)
この(i) と(ii)の条件は、注目列の均等加重平均値AvCが、左右両側のドットブロックの均等加重平均値AvL、AvRより大きいことを要求する条件である。図20の場合であれば、図20(E)と(F)に対応する画素番号P−1とPがこの条件を満たす。
また(iii) の条件は、注目列の均等加重平均値AvCの突出量が大きいことを要求する条件である。しきい値kは印刷条件に応じて適切な値を設定しておく。
(3)パターン3
図18に示すパターン3も、荷結合素子43Cの画素とドットとの間に位相ズレがある場合の一例である。パターン2は位相が図中右側にズレた状態を表しているが、このパターン3は位相が図中左側にズレた状態を表している。
従って、パターン2と同じ処理の実行により、不良ノズル番号を一意に特定することができる。
(4)パターン4
図19に示すパターン4は、前述した2つのパターン2及び3に比して位相のズレが大きく、吐出不良を示す高出力位置がちょうど2つの受光セルに出現する場合を表している。
このパターン4に、パターン2及び3の検出手法を適用すると、連続する2つのノズルに不良が存在するものとして判断されてしまう。
しかし、図19に示すように、実際の不良ノズルは1個である。そこで、このような場合にも不良ノズルを1つに特定できる手法を採用する必要がある。図21に、その特定手法を示す。
なお、図21(A)は、想定する印刷不良パターンである。図21(B)は、ノズルの解像度に対して2倍の解像度を有する受光セルの配列例である。形成されたドットとの位相のずれが確認できる。図21(C)は、受光セルと画素番号との関係を示す。図21(D)は、電荷結合素子43Cの出力例である。また、図21(E)〜(H)は、注目するドットがP−1、P、P+1、P+2の場合の均等加重平均値例である。
このとき、不良ノズル検出部45Bは、次の4つの条件を満たす位置を不良画素と判断する。
(i) dL>0
(ii) dR>0
(iii)
dL+dR>k(kは、予め定めた定数)
(iv)
dL+dRが大きい方
このうち(i) 〜(iii) の条件は、パターン2及び3の条件と同一である。従って、追加条件は(iv)である。この条件は、左右両側のドットブロックに対して均等加重平均値と差分がより大きい方を不良ノズルとして特定する条件である。
なお、図21(E)と(F)のように全く同じ出力レベルが得られる場合には、誤判定の可能性がゼロとはならないが、少なくとも誤判定の確率を一段と低減することができる。
(D)実施例の効果
以上のように、テストパターンの印刷に透明又は半透明のフィルムを使用し、印刷ヘッド1で印刷された直後のテストパターン像を印刷面の裏側からフィルムを透かして取り込むことで、搬送経路上で発生する位置ズレの影響を最小化できる。この結果、ノズル位置とドット位置のズレを最小化でき、ノズル位置の検出精度を高めることができる。
なお、フィルムを透過した照明光が入射するヘッドキャップ25の表面色を白色とすることにより、テストパターン像のドット部分とその他の部分のコントラストを高くできる。
結果として、ドットの有無やドット径の変化の検出が容易になり、不良箇所の検出精度を高めることができる。
また、画像読取装置を印刷面の裏側に配置できるため、インク滴による汚れを気にする必要が無く、常に良好な状態で画像パターンを取り込むことができる。
また、実施例のテストパターンにキャリブレーション領域63、65を配置したことにより、搬送中に位置ズレ等が発生しても、インク滴を吐出するノズル番号と取り込み側の画素番号との関係を常に正しい関係に修正できる
また、不良ノズル検出領域61を用いたテストパターン像の検出の前後に2度のキャリブレーション処理を実行することにより、インク滴を吐出するノズル番号と取り込み側の画素番号との関係をより確かなものとできる。
また、実施例では、注目列の均等加重平均値と注目列の左右ドットブロックの均等加重平均値との比較により、注目列に対応するノズルの吐出状態を判定するため、画像取り込み時の環境変動の影響を最小化して、正確な判定を下すことができる。
その際、左右ドットブロックの均等加重平均値に対する注目列の均等加重平均値の突出量を加味することにより、ノズル番号と画素番号との間に位相差がある場合でも、不良ノズルを正確に検出できる。
(E)他の実施例
(a)前述の実施例では、印刷ヘッドにラインヘッドが2列搭載され、いずれのラインヘッドからも同色かつ同濃度のインク滴が吐出される場合について説明した。しかし、印刷ヘッドの構成及びインクシステムの構成はこれに限らない。
例えば、印刷ヘッドにラインヘッドを3列以上搭載しても良い。また例えば、黒(K)以外のカラーインクを吐出可能としても良い。この場合、黄(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色を2重化するのが望ましい。
(b)前述の実施例では、テストパターンをテストパターン生成部45Cで生成する場合について説明した。この際、テストパターンに対応するノズル駆動データを、テスト印刷のたび生成するのではなく、予め生成しておいたものを用いても良い。すなわち、テストパターン生成部45Cにメモリを設け、メモリ内に保持する構成を採用しても良い。
なお、テストパターンは専用の処理デバイスを用いて生成するのではなく、印刷システムを制御するCPUのソフトウェア処理により生成しても良い。
また例えば、印刷装置内にテストパターン生成部45Cを配置する代わりに、テストパターンに対応するノズル駆動データを記憶したテストパターンメモリを配置し、テスト印刷時に読み出す仕組みを採用しても良い。
(c)前述の実施例では、電荷結合素子43Cの解像度をノズルの解像度の2倍に設定したが、3以上の整数倍に設定しても良い。ノズルの解像度に対する電荷結合素子43Cの解像度が高いほど判定精度を高めることができる。
もっとも、電荷結合素子43Cの解像度は、ノズルの解像度と同じか有理数倍に設定し、補間処理によって不良ノズルの番号を特定する手法をしても良い。
(d)前述の実施例では、テストパターンを不良ノズル検出領域61とキャリブレーション領域63、65で形成した。しかし、ノズル番号と電荷結合素子43C側の画素番号との位置関係を保証される仕組みが存在する場合には、キャリブレーション領域63、65を不要とすることもできる。
また、キャリブレーション領域を1つだけとすることもできる。この場合、位置関係を事前に特定するため、不良ノズル検出領域61よりも先に印刷されることが望ましい。
(e)前述の実施例では、受光セルに対応付けた画素番号と電荷結合素子43Cの高出力位置との関係に基づいて4つのパターン(図16〜図19)に応じた不良位置の検出処理例を説明した。しかし、いずれの場合にもパターン4(図19)に対する4つの判定条件を適用し、不良ノズル番号を特定しても良い。
(f)前述の実施例では、印刷不良補正部45を印刷装置内に設ける場合について説明した。しかし、当該処理機能の全部又は一部は、印刷装置に対する外付け装置内に搭載しても良い。
例えば外付け装置は、メモリカード型、USBポート付き装置でも良い。また例えば、外付け装置は、コンピュータその他の情報処理装置における機能の1つとして実現しても良い。この場合、対応する処理機能はソフトウェア処理として実現される。
なお、当該機能を実現する実行プログラムは、半導体メモリ、ハードディスク、光学式記憶媒体その他の記憶媒体に格納されて提供されることが望ましい。
(g)前述の実施例では、不良ノズル番号の検出に際し、注目列又はその左右ドットブロックの均等加重平均値を算出する場合について説明した。しかし、注目列に対する距離に応じた重み付け演算手法を適用しても良い。なお、注目列の平均値は、均等加重平均値として求める。
図22に、加重平均値の算出例を示す。ここでは、注目列に近いほど重みを小さくする。すなわち、注目列近辺の検出結果が加重平均値に与える影響を小さくする。これは、より全体的な傾向を加重平均値として表現するためである。
図22(A)に重み例を示す。この例の場合、両隣のドット列に対する重みを0.6とし、その外側のドット列に対する重みを1.0とし、さらに外側のドット列に対する重みを1.2としている。
図22(B)は、算出する平均値と対応する重みとの関係を表している。図22(C)は、計算例である。かかる重み付け演算を採用する場合、ドット列と電荷結合素子43Cの位相ズレの影響を相対的に小さくすることができる。
この処理方法の場合、印刷不良部分の近傍付近の情報をノイズとして、より全体的な特徴を抽出することができる。
なお、重み付け例は図22に限らない。また、図22とは反対に、注目列に近いほど大きな重みを付して印刷不良部分の近傍情報を強調しても良い。
(h)前述の実施例では、不良ノズルに対するノズル駆動データを同色かつ同濃度のインク滴の出力が可能な他のラインヘッドに割り当てる場合について説明した。しかし、偏向吐出機能に対応したラインヘッドを使用できる場合には、不良ノズルに対応するノズル駆動データを同じラインヘッドの隣接する正常ノズルに割り当てることもできる。
図23に、インク滴を偏向吐出できるノズルの構成を示す。図23(A)に破線で示す円形部分がノズル81である。ノズル81の下部に位置する液室底面には2つのヒーター83、85がノズル中心に対して左右対称に配置されている。ここで、ヒーターの並び方向は、ノズルの配列方向と同じである。
この構成のノズル81は、2つのヒーターの発熱量が同じになるように通電すると、図23(B)に示すようにノズルの真下にドットを形成できる。これに対し、図中右側のヒーター85の発熱量を左側のヒーター83の発熱量より大きくすると、図23(C)に示すようにドットの着弾位置を左側にずらすことができる。同様に、図中左側のヒーター83の発熱量を右側のヒーター85の発熱量より大きくすると、図23(D)に示すようにドットの着弾位置を右側にずらすことができる。
発熱量を調整すればズレ量を調整することができ、例えば1つ隣のノズル直下や2つ隣のノズル直下にインク滴を飛ばすこともできる。
この技術を用いれば、吐出不良ノズルNが吐出すべきインク滴を隣のノズルN+1に代行吐出することもできる。なお、図24は、ノズル番号Nのノズルが不吐出ノズルであることを表している。一方、図25は、偏向吐出によってノズル番号N+1のノズルが不吐出ノズルと自身のインク滴を打ち分けている様子を示している。
なお、偏向吐出技術については、本願出願人により提案されている幾つかの吐出技術を適用することができる。
(i)前述の実施例では、文字や画像を印刷する印刷装置について説明した。しかし、他の用途にも適用できる。例えば、表示パネルや電子回路の配線パターンの描画装置に用いることもできる。また例えば、モノクロ写真や医療画像の印刷装置にも適用できる。
(j)前述の実施例では、テストパターンとして図11に示す形状(ベタ塗りパターンと直線パターンの組み合わせ)を採用する場合について説明した。しかし、その他の形状のテストパターンを使用することもできる。
例えば、図26に示す階段状の段差パターン91の集合をテストパターンに使用しても良い。この段差パターン91を構成する線分93の数を一定数に定めれば、段差パターン全体の数と段差パターン内の線分93の数を数えることにより、注目位置に対応するノズル番号を一意に特定することが可能となる。
図26は、段差パターン91を構成する線分93の数を10段とする場合の例である。例えば105番目のノズルであれば、先頭位置から10個目の段差パターン91であって上から5番目の線分93として特定することができる。
図27に、印刷不良パターン95がある場合のテストパターンの印刷例を示す。この場合、不良ノズル検出部95Bは、段差パターンの数が11でその先頭から5番目の線分93の印刷が不良であるとして、115番目のノズルの吐出に不良が発生していることを検出する。なお、各吐出不良の検出は、各線分93に対応する出力レベルとしきい値との比較により検出することが可能である。
(j)前述の実施例には、発明の趣旨の範囲内で様々な変形例が考えられる。また、本明細書の記載に基づいて創作される各種の変形例及び応用例も考えられる。
印刷ヘッドを構成するノズル面の構成例を示す図である。 印刷ヘッド周辺の機構例を示す図である。 画像読取部の光学的経路を示す等価図である。 印刷装置の機能構成例を示す図である。 印刷のガンマ曲線を示す図である。 不良ノズル補正部の構成例を示す図である。 一方のラインヘッドを常用ヘッドとして用い、他方のラインヘッドを代行吐出用の予備ヘッドとして用いる場合の補間印刷例を示す図である。 2つのラインヘッドがインク滴の吐出を担当する画素位置が格子状に配列する場合を示す図である。 画像読取部の機能構成例を示す図である。 電荷結合素子のガンマ曲線を示す図である。 テストパターン例を示す図である。 ノズルの解像度に対して2倍の解像度を有する電荷結合素子の画素番号とノズル番号との対応関係を示す図である。 テストパターンの印刷例と対応する出力レベルを示す図である。 現実の出力レベル例を示す図である。 均等加重平均値の算出例を示す図である。 ノズル番号と画素番号の位相が一致する場合の出力レベルを示す図である。 ノズル番号に対して画素番号の位相が図中右側にずれている場合の出力レベルを示す図である。 ノズル番号に対して画素番号の位相が図中左側にずれている場合の出力レベルを示す図である。 ノズル番号に対する画素番号の位相のずれが1画素の2分の1である場合の出力レベルを示す図である。 ノズル番号と画素番号との間に位相差がある場合の不良ノズルの検出例を示す図である。 ノズル番号に対する画素番号の位相のずれが1画素の2分の1である場合の不良ノズルの検出例を示す図である。 加重平均値の算出例を示す図である。 偏向吐出機能を有するノズルの構成例を示す図である。 吐出不良例を示す図である。 偏向吐出機能を用いた不良ノズルの補間例を示す図である。 他のテストパターン例を示す図である。 他のテストパターンでの不良印刷例を示す図である。
符号の説明
1 ラインヘッド
25 ヘッドキャップ
29 光源
29、31 ミラー
35 撮像素子
41 画像印刷部
41E 不良ノズル補正部
41E1 不良ノズル記憶部
41E2 ノズル位置判定部
41E3 割当変更部
43 画像読取部
45 印刷不良補正部
45A ノズル位置キャリブレーション部
45B 不良ノズル検出部
45C テストパターン生成部

Claims (15)

  1. 一群のノズルが印刷幅と同じ長さに亘って配列された少なくとも1つのラインヘッドを用い、インクジェット方式により被記録媒体に画像パターンを印刷する印刷装置であって、
    被記録媒体の搬送機構と、
    被記録媒体上の画像パターンを、前記ラインヘッドの解像度のn倍(nは、2以上の自然数)の解像度で読み取る画像読取部と、
    テストパターンの印刷時、前記画像読取部により透過的に読み出されるテストパターン像の画素ごとの出力レベルに基づいて、不良ノズルの存在位置を検出する不良ノズル検出部と
    を有し、
    前記不良ノズル検出部は、
    ノズルの並び方向に現れるテストパターン像のドット列のうち注目する1列に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、
    前記注目する1列の左方に隣接するm列(mは、自然数)に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、
    前記注目する1列の右方に隣接するm列(mは、自然数)に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、を順次実行し、
    前記注目する1列についての平均値とその左右に隣接する各m列についての2つの平均値との比較結果に基づいて、印刷不良が認められるノズル位置を検出する、印刷装置。
  2. 前記画像読取部は、前記ラインヘッドに対して搬送経路の下流側、かつ、搬送経路に対してラインヘッドの反対側に配置され、透明フィルム又はバックプリントフィルムに印刷されたテストパターン像を透過的に読み出す、請求項1記載の印刷装置。
  3. 前記テストパターンの一部として印刷されたキャリブレーションパターンを読み取って、画像読取部上の受光素子とラインヘッド上のノズルとの対応関係のズレを補正するキャリブレーション部を更に有する、請求項1記載の印刷装置。
  4. 前記画像読取部によるテストパターン像の読み取り領域を、ラインヘッドの最後列と、その搬送経路上の下流に位置する被記録媒体の案内ローラーとの間に設定する、請求項1記載の印刷装置。
  5. 前記画像読取部によるテストパターン像の読み取り領域を、印刷開始後のヘッドキャップの待避位置に設定する、請求項1記載の印刷装置。
  6. 前記テストパターンを発生するテストパターン発生部を更に有する、請求項1記載の印刷装置。
  7. 前記不良ノズル検出部の検出結果に基づいて、不良ノズル宛のノズル駆動データを他の正常ノズルに割り当てる割当変更部を更に有する、請求項1記載の印刷装置。
  8. 一群のノズルが印刷幅と同じ長さに亘って配列されたラインヘッドの吐出不良ノズルを検出する不良ノズル検出装置であって、
    テストパターンの印刷時、画像読取部により前記ラインヘッドの解像度のn倍(nは、2以上の自然数)の解像度で透過的に読み出されるテストパターン像の画素ごとの出力レベルに基づいて、不良ノズルの存在位置を検出する不良ノズル検出部を有し、
    前記不良ノズル検出部は、
    ノズルの並び方向に現れるテストパターン像のドット列のうち注目する1列に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、
    前記注目する1列の左方に隣接するm列(mは、自然数)に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、
    前記注目する1列の右方に隣接するm列(mは、自然数)に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、を順次実行し、
    前記注目する1列についての平均値とその左右に隣接する各m列についての2つの平均値との比較結果に基づいて、印刷不良が認められるノズル位置を検出する、不良ノズル検出装置。
  9. 一群のノズルが印刷幅と同じ長さに亘って配列されたラインヘッドによるテストパターンの印刷時、画像読取部により前記ラインヘッドの解像度のn倍(nは、2以上の自然数)の解像度で透過的に読み出されるテストパターン像の画素ごとの出力レベルに基づいて、不良ノズルの存在位置を検出する不良ノズル検出部と、
    検出された不良ノズル宛のノズル駆動データを他の正常ノズルに割り当てる割当変更部と
    を有し、
    前記不良ノズル検出部は、
    ノズルの並び方向に現れるテストパターン像のドット列のうち注目する1列について各ドットに対応する出力レベルの平均値を求める処理と、
    前記注目する1列の左方に隣接するm列(mは、自然数)に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、
    前記注目する1列の右方に隣接するm列(mは、自然数)に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、を順次実行し、
    前記注目する1列についての平均値とその左右に隣接する各m列についての2つの平均値との比較結果に基づいて、印刷不良が認められるノズル位置を検出する、不良ノズル補正装置。
  10. 一群のノズルが印刷幅と同じ長さに亘って配列されたラインヘッドの吐出不良ノズルを検出する不良ノズル検出方法であって、
    テストパターンの印刷時、画像読取部によってテストパターン像を前記ラインヘッドの解像度のn倍(nは、2以上の自然数)の解像度で透過的に読み出す工程と、
    読み出されたテストパターン像の画素ごとの出力レベルに基づいて、不良ノズルの存在位置を検出する工程と
    を有し、
    前記不良ノズルの存在位置を検出する工程は、
    ノズルの並び方向に現れるテストパターン像のドット列のうち注目する1列に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、
    前記注目する1列の左方に隣接するm列(mは、自然数)に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、
    前記注目する1列の右方に隣接するm列(mは、自然数)に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、を順次実行し、
    前記注目する1列についての平均値とその左右に隣接する各m列についての2つの平均値との比較結果に基づいて、印刷不良が認められるノズル位置を検出する、不良ノズル検出方法。
  11. テストパターンの印刷時、画像読取部によってテストパターン像をラインヘッドの解像度のn倍(nは、2以上の自然数)の解像度で透過的に読み出す工程と、
    読み出されたテストパターン像の画素ごとの出力レベルに基づいて、不良ノズルの存在位置を検出する工程と、
    検出された不良ノズル宛のノズル駆動データを他の正常ノズルに割り当てる工程と
    を有し、
    前記不良ノズルの存在位置を検出する工程は、
    ノズルの並び方向に現れるテストパターン像のドット列のうち注目する1列に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、
    前記注目する1列の左方に隣接するm列(mは、自然数)に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、
    前記注目する1列の右方に隣接するm列(mは、自然数)に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、を順次実行し、
    前記注目する1列についての平均値とその左右に隣接する各m列についての2つの平均値との比較結果に基づいて、印刷不良が認められるノズル位置を検出する、不良ノズル補正方法。
  12. 一群のノズルが印刷幅と同じ長さに亘って配列された少なくとも1つのラインヘッドを用い、インクジェット方式により被記録媒体に画像パターンを印刷する印刷装置の印刷制御装置として機能するコンピュータに、
    テストパターンの印刷時、画像読取部によってテストパターン像を前記ラインヘッドの解像度のn倍(nは、2以上の自然数)の解像度で透過的に読み出す処理と、
    読み出されたテストパターン像の画素ごとの出力レベルに基づいて、不良ノズルの存在位置を検出する処理と
    を実行させ、
    前記不良ノズルの存在位置を検出する処理は、
    ノズルの並び方向に現れるテストパターン像のドット列のうち注目する1列に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、
    前記注目する1列の左方に隣接するm列(mは、自然数)に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、
    前記注目する1列の右方に隣接するm列(mは、自然数)に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、を順次実行し、
    前記注目する1列についての平均値とその左右に隣接する各m列についての2つの平均値との比較結果に基づいて、印刷不良が認められるノズル位置を検出する、プログラム。
  13. 一群のノズルが印刷幅と同じ長さに亘って配列された少なくとも1つのラインヘッドを用い、インクジェット方式により被記録媒体に画像パターンを印刷する印刷装置の印刷制御装置として機能するコンピュータに、
    テストパターンの印刷時、画像読取部によってテストパターン像を前記ラインヘッドの解像度のn倍(nは、2以上の自然数)の解像度で透過的に読み出す処理と、
    読み出されたテストパターン像の画素の出力レベルに基づいて、不良ノズルの存在位置を検出する処理と、
    検出された不良ノズル宛のノズル駆動データを他の正常ノズルに割り当てる処理と
    を実行させ、
    前記不良ノズルの存在位置を検出する処理は、
    ノズルの並び方向に現れるテストパターン像のドット列のうち注目する1列に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、
    前記注目する1列の左方に隣接するm列(mは、自然数)に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、
    前記注目する1列の右方に隣接するm列(mは、自然数)に対応する画素の出力レベルの平均値を求める処理と、を順次実行し、
    前記注目する1列についての平均値とその左右に隣接する各m列についての2つの平均値との比較結果に基づいて、印刷不良が認められるノズル位置を検出する、プログラム。
  14. 請求項12に記載のプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  15. 請求項13に記載のプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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