JP2003136700A - インクジェット記録装置、および該装置における画像の補正方法 - Google Patents

インクジェット記録装置、および該装置における画像の補正方法

Info

Publication number
JP2003136700A
JP2003136700A JP2001340611A JP2001340611A JP2003136700A JP 2003136700 A JP2003136700 A JP 2003136700A JP 2001340611 A JP2001340611 A JP 2001340611A JP 2001340611 A JP2001340611 A JP 2001340611A JP 2003136700 A JP2003136700 A JP 2003136700A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
nozzles
pattern
nozzle
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001340611A
Other languages
English (en)
Inventor
Masataka Yashima
正孝 八島
Retsu Shibata
烈 柴田
Norifumi Koitabashi
規文 小板橋
Hitoshi Tsuboi
仁 坪井
Yasunari Fujimoto
康徳 藤元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001340611A priority Critical patent/JP2003136700A/ja
Priority to AT02024682T priority patent/ATE318714T1/de
Priority to EP02024682A priority patent/EP1308288B1/en
Priority to DE60209421T priority patent/DE60209421T2/de
Priority to KR1020020068458A priority patent/KR100749218B1/ko
Priority to US10/288,284 priority patent/US6834927B2/en
Priority to CNB021602980A priority patent/CN1212937C/zh
Publication of JP2003136700A publication Critical patent/JP2003136700A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクを吐出する記録ヘッドの、種々の要因
により吐出量が減少したり不吐出の状態となった場合
に、適正な補正を行う。 【解決手段】 所定のシェーディング用のパターンを異
なる駆動周波数で記録し、それぞれの濃度分布の差分よ
り、前記路抵抗の増加に伴う吐出量の減少や不吐となっ
たノズルを判別し、そのノズルの状態に応じて異なる補
正処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクを吐出して
記録媒体上にインクドットを形成し、このインクドット
により画像を形成するインクジェット記録装置、および
該装置における画像の補正方法に関する。特には、イン
クを吐出する記録ヘッドそれぞれに固有の特性である、
よれや不吐に対して行う補正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写装置や、ワードプロセッサ,コンピ
ュータ等の情報処理機器、さらには通信機器の普及に伴
ない、それらの機器の画像形成(記録)装置の一つとし
て、インクジェット方式による記録ヘッドを用いてデジ
タル画像認録を行うものが急速に普及している。また、
上記情報機器や通信機器における視覚情報の高品位、カ
ラー化に伴ない、記録装置においても高画質化,カラー
化の要望が増しつつある。
【0003】このような記録装置においては、画素の微
細化、および、高速化、等のため複数の記録素子を集積
配列してなる記録ヘッド(以下、マルチヘッドともい
う)として、インク吐出口および液路を高密度で複数集
積したものを用い、さらにカラー化のため、例えばシア
ン、マゼンタ、イエロ一、ブラックの各インクに対応し
て複数個の上記マルチヘッドを備えたものが一般的であ
る。
【0004】この構成により、如何に速く、如何に安
く、如何に高画質の画像を出力するかが、技術的進歩の
一つの方向である。さらに、より高速化を図るために、
上記マルチヘッドの長さを、記録するページ幅程度と
し、1パスで高速に出力する方法も具現化されつつあ
る。
【0005】しかしなから、たとえばA4横送りのペー
ジプリンタを考えた場合には、そのマルチヘッドの長さ
は、約30cmとなり、600dpi換算では7000
以上のノズルが必要となる。このように多くのノズルを
有するマルチヘッドを無欠陥で製造する事は、歩留まり
の点からも非常に困難である。また、そのノズル数の多
さゆえに、すべてのノズルが同等の性能のものとは限ら
ない。さらには、使用しているうちにインクが吐出しな
くなるノズルも現れてくる可能性が大きい。
【0006】そこで、ノズルの吐出量のむらや着弾位置
のずれ(よれ)から生じる濃度むらを補正するヘッドシ
ェーディングの技術や、不吐出ノズルに対して補完処理
を行い、無欠陥のマルチヘッドでなくとも使用できるよ
うにする不吐補完の技術も注目されてきた。
【0007】ヘッドシェーディングの方法としては、所
定のパターン(例えば、千鳥状にドットを配置した50
%のデューティーのパターン、以下、千鳥パターンとも
いう)を印字し、各ノズルに対応した濃度を測定し、そ
の結果を入力画像データにフィードバックをかける方法
が一般的である。
【0008】例えば、あるノズルが何らかの理由により
吐出量が少なく、その部分の濃度が薄くなっている場合
には、入力画像におけるそのノズルに対応する部分の階
調値が増加するように補正し、出力画像において均一な
画像濃度になるようにするものである。
【0009】また、吐出量が他のノズルよりも少ないノ
ズルや、吐出方向がよれる程度が大きいノズル、さらに
は吐出できない状態となったノズルについて、異常ノズ
ルとし、この異常ノズルを補完する技術が提案されてい
る。なお、異常ノズルについては、吐出が可能であって
も、吐出しないノズルとして扱うため、単に不吐ノズル
と呼ばれる場合もある。この不吐ノズルを補完して記録
を行う技術を、以下、単に不吐補完という。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように1つのヘッドあたり約7000のノズルを有す
るような長尺のヘッドでは、例えば、ごみ詰まりや製造
不良に起因するインク流路の流路抵抗の増加により、リ
フィル特性がノズルごとに異なる現象を生じることがあ
る。
【0011】実際の記録条件が、各ノズルのリフィル特
性よりも下回っていれば、特に問題はないが、一部のノ
ズルのリフィル特性が悪化し、その特性が記録条件より
も下回っていれば、そのノズルから吐出されるインクの
量が減少したり、また、最悪の場合には、そのノズルか
らはインクが吐出されない事態も起こりうる。この状態
を、以下「リフィル不足不吐」と呼ぶことにする。しか
しながら、上記、リフィル特性は、不吐ノズルかどうか
をチェックするノズルチェックパターンからは、判別し
難い。何故ならば、このノズルチェックパターンは、そ
れぞれのノズルをその周囲のノズルからは分離し、単独
で吐出を行うため、図7に模式的に示すような、ごみに
よる流路抵抗が増加した場合などでは、ごみの周囲から
インクが供給され、正常なノズルと全く区別がつかない
からである。
【0012】その結果、低デューティー部においては、
ヘッドシェーディングや不吐補完の効果が充分に発揮で
きても、リフィル特性の劣るノズルにおいては、高デュ
ーティー部で、その効果を発揮できないという事態が生
じた。これは、リフィルが追いついてない為に濃度が薄
くなっている部分(リフィル不足不吐)に対して、ヘッ
ドシェーディングによる補正を行って、その部分の記録
ドット数を増やし、濃度を上げようとしても、実質的に
より速いリフィルが求められ、結果的に逆効果になる為
である。
【0013】本発明は、インク流路の流路抵抗が何らか
の原因で増加したとしても、適正な補正をかけられるよ
うにする事を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものであり、インクを吐出する複
数のノズルを配列した記録ヘッドを用い、記録媒体上に
インクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装
置における画像補正方法において、記録ヘッドの記録特
性を測定するための少なくとも2種類の一様なパターン
を出力する出力工程と、出力した前記パターンの濃度分
布を測定する測定工程と、前記測定工程による測定結果
に基づいて、前記複数のノズルそれぞれに対応させて補
正を行うためのデータを、前記パターンの種類毎に算出
する算出工程と、前記少なくとも2種類のパターンそれ
ぞれに対応した前記データを比較し、前記複数のノズル
それぞれの状態を複数の種類に分類し、前記複数のノズ
ルそれぞれに対応する画像を補正する工程と、からな
り、前記出力工程により出力する前記少なくとも2種類
のパターンは、互いに異なる記録周波数に従って前記記
録ヘッドを駆動して記録されるパターンであり、前記画
像を補正する工程は、前記分類された状態種類に応じて
異なる補正処理を行うことを特徴とする。
【0015】また、本発明は、インクを吐出する複数の
ノズルを配列した記録ヘッドを用い、記録媒体上にイン
クを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置に
おいて、記録ヘッドの記録特性を測定するための少なく
とも2種類の一様なパターンを出力するパターン出力手
段と、出力した前記パターンの濃度分布に基づいて、前
記複数のノズルそれぞれに対応させて補正を行うための
データを、前記パターンの種類毎に算出する算出手段
と、前記少なくとも2種類のパターンそれぞれに対応し
た前記データを比較し、前記複数のノズルそれぞれの状
態を複数の種類に分類し、前記複数のノズルそれぞれに
対応する画像を補正する補正手段と、を有し、前記パタ
ーン出力手段により出力する前記少なくとも2種類のパ
ターンは、互いに異なる記録周波数に従って前記記録ヘ
ッドを駆動して記録されるパターンであり、前記補正手
段は、前記分類された状態種類に応じて異なる補正処理
を行うことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の概要を説明する。
【0017】本発明は、シェーディング補正を行うため
の一様なパターンを少なくとも2種類の記録周波数で記
録し、その濃度をノズルに対応付けて測定し、その値よ
りヘッドシェーディングデータを作成し、その作成した
2つ以上のシェーディングデータの差分よりインク流路
の流路抵抗の増加によるリフィル特性の低下分を見積も
り、適正な補正をかけるようにしたものである。さらに
詳しくは、リフィル不足不吐のノズルと不吐ノズルとを
区別し、それらのノズルに対して、異なる補正方法を行
うものである。
【0018】また、このときのシェーディングパターン
としては、記録デューティー50%の千鳥パターンが好
ましい。何故なら、このパターンが平均濃度を算出した
り、ノズルの特性を推し量る上で最も適していると考え
られるからである。
【0019】少なくとも2種類の記録周波数fとして
は、実際の画像を記録するときの周波数をfwとしたと
き、ひとつはfw≦f≦2×fwの関係を満たし、もう
ひとつは0<f≦fwの関係を満たしている。50%デ
ューティーのシェーディングパターンを記録する際の、
記録周波数fと階調値Lとの関係は、ほぼ以下の関係式
に従っていると考えられる。
【0020】f÷(2×fw)=L÷255 :階調値
は8ビット 0〜255 0が白 2種類以上の記録周波数を決定する際には、この関係を
考慮し、バランスを考えて設定することが好ましい。ま
た、例えば、記録周波数fとして、fw/2、fw、3
fw/4、2fw、といったように、より多くの記録デ
ューティーのヘッドシェーディングパターンを使用する
ことで、より正確なリフィルに関する情報を得ることが
できる。
【0021】ヘッドシェーディングパターンの読み取り
は、通常のスキャナーを使用して行われるが、その光学
系の解像度としては、少なくとも記録ヘッドの解像度程
度の性能を持っていることが望ましい。読み取り光学系
の解像度が低すぎると、読み取ったデータが必要以上に
なまってしまい、正確なフィードバックがかけられなく
なるからである。また、この読み取り系は、プリンタに
オンラインで搭載してもオフラインで行ってもよく、特
に限定されるものではない。
【0022】スキャナーで読み取った値は、ヘッドシェ
ーディングをかけるためのシェーディングデータに変換
し、このシェーディングデータをもとに、ヘッドシェー
ディングや不吐補完の処理が行われるが、この際に、ま
ず、記録周波数の異なる少なくとも2種類のシェーディ
ングデータの差分を求める。記録周波数の高い方、すな
わち、対応する階調値の大きい方のシェーディングデー
タが、記録周波数の低い方よりも大きい(シェーディン
グデータは、シェーディングパターンの濃度と符号が反
対である)場合には、リフィル不足不吐の可能性があ
り、その差が、ある設定値よりも大きければ、そのノズ
ルは、リフィル不足不吐と判断する。
【0023】また、完全な不吐ノズルの判断は、シェー
ディングデータに対してある設定値を設けることにより
行うが、別途ノズルチェックパターンを出力して、不吐
ノズルを特定しても良い。
【0024】このようにして、不吐ノズル、リフィル不
足不吐ノズル、正常ノズルの3種類に分類し、それぞれ
に対して適正な補正処理をかけるようにする。正常ノズ
ルに対しては、シェーディングデータにより、入力画像
の階調値を変化させる係数を算出し、この係数により補
正を行うようにする。また、不吐ノズルに対しては、そ
の色や階調値、さらに、不吐ノズルの連続している数に
応じて別途設定してあるテーブルより補正方法を決定す
る。例えば、不吐ノズルが独立しており、その階調値も
低い(明るい)場合には、その両側のノズルだけで補正
を行い、また、不吐ノズルが連続している場合には、そ
の他の色をも併用して補正を行うようにする。また、リ
フィル不足不吐ノズルに対しては、そのリフィル不足不
吐が生じる階調値を設定し、それに応じて処理を変える
ようにする。リフィル不足不吐が生じる階調値未満で
は、通常のノズルと同様な補正処理を行い、それ以上で
は、不吐ノズルの補正のように、別途設定してあるテー
ブルを参照して、他色による補正を行うこととする。な
お、この際に、リフィル不足不吐ノズルに対して階調値
の制限を加え、ある制限値以上にしないようにすること
が好ましい。そうすることにより、本来の色をより多く
使用できるからである。
【0025】以下、図面を参照して本発明の実施形態を
詳細に説明する。
【0026】なお、以下に説明する実施形態では、不吐
補完の手法として、例えば、シアンのあるノズルが不吐
である場合、そのノズルの吐出すべきドットを、その両
側のノズルの吐出に置き換える方法、また、シアンの不
吐ノズルに対応する部分に、黒などの他の色のインクド
ットでデータを補って補完する方法を、一つの方法とし
て採用するものである。
【0027】本実施形態においては、ノズル内部にヒー
タを配置し、ヒータの発熱によりノズルからインクを吐
出するサイドシューター型のサーマルインクジェット記
録ヘッドを使用して、階調画像を出力した。この記録ヘ
ッドの解像度(ノズル密度)は、600dpi(dots
per inch)であり、吐出量は約8plとなる
よう構成されており、また、配列されるノズル数は69
12であり、約293mmの長さ(記録幅)を有してい
る。この長尺マルチヘッドを、シアンC マゼンタM
イエローY ブラックK の計4本備えたプリンタを試
作し画像の出力を行った。また、出力画像の解像度は、
600×600dpiであり、このプリンタは、装置に固
定された記録ヘッドに対し記録媒体を搬送によって通過
させて記録を行う、いわゆる1パス記録を行うプリンタ
である。
【0028】使用したC、M、Y、Kの各色のインク
は、その物性値が粘度1.8cps、表面張力39dy
n/cmとほぼ同等になるように各種添加剤が調整して
あり、また、ヘッドの駆動条件としては、周波数8kH
z、電圧10V、印加パルス幅0.8μsである。この
駆動により、約8plのインク滴が、約15m/sの速
度で吐出される。
【0029】図1は、本実施例におけるデータ処理の流
れを示す図であり、図中1は、色変換部であり、RGB
各8ビットの入力画像データを、CMYK4色8ビット
の画像データに色変換する部分であり、また、必要に応
じてγ変換や、拡大縮小等の処理が行われる。2は本発
明を具体化している補正処理部であり、シェーディング
データをもとに各種補正が行われる。3は2の補正処理
に必要なシェーディングデータが蓄積されているノズル
情報保持部である。4は画像処理部であり、ここで2値
化等の処理が行われる。このビットマップデータは、5
のヘッドドライバに送られ、そのデータに従ってヘッド
を駆動し、画像を出力することとなる。画像を出力する
にあたり、はじめに、図2に示すようなヘッドシェーデ
ィングパターンを、記録周波数を変えて3種類出力し
た。この記録周波数は、4kHz、8kHz、16kH
zである。このシェーディングパターン10〜13は、
50%の記録デューティーであり、それぞれCMYKの
各ヘッドに対応している。また、その大きさは、691
2×256画素である。また、ノズルとの対応を取るた
めのマーカー14〜17が備わっている。このパターン
を光学解像度1200dpi のスキャナーで読み取り、シ
ェーディングデータを作成した。具体的なシェーディン
グデータの作成方法を以下に示す。13のマーカーは、
ノズル番号を特定するために設けられており、256ノ
ズルおきに28個備わっている。スキャナーで読み取っ
た画像データは、はじめに、色毎に分割し、色濃度を反
映したグレースケールに変換する。このグレースケール
のデータより、マーカー位置を読み取り、ノズル位置と
対応付けたデータに変換するため、適当な回転、拡大・
縮小の処理が行われる。各ノズルに対応付けられた濃度
のデータは、1ノズルに対して256画素の平均を求め
(図3(a):d[i])、さらに、両側の画素を含め
た3画素の平均値を求める(図3(b):D[i]=
{d[i−1]+d[i]+d[i+1]}÷3)。こ
の値と全体の平均濃度との差分をこの平均値で割った値
を100倍したものをシェーディングデータ(S[i]
={Ave−D[i]}÷Ave×100)とした(図
3(c))。このようにして、記録周波数4kHz、8
kHz、16kHzのシェーディングデータS1/4
1/2、S1/1を求め、3のノズル情報保持部に格
納した。ここで示した添え字は、記録周波数に対応する
階調値を意味している。
【0030】なお、本実施例においては、この作業はプ
リンタとは別に行っているが、スキャナ機能を持ったプ
リンタを使用して、オンラインで行うことも可能であ
る。
【0031】次に、図1の2で示す補正処理部の内容に
ついて説明する。
【0032】補正処理に先立ち、各ノズルに対して3種
類のシェーディングデータを読み込み、正常ノズルか不
吐ノズルか、リフィル不足不吐ノズルかを判断する(図
4)。この判断方法を以下に示す。まず、記録周波数4
kHzのシェーディングデータより、不吐ノズルか否か
を判断する。この判断は、ここでは、S1/2[i]>
20 の判別式にて行い、これが真ならば不吐ノズル
(Nozzle[i]=1)と判定する。次に、記録周
波数8kHzのシェーディングデータを用いて、リフィ
ル不足不吐ノズルの判定を行う。これはS1/2[i]
―S1/4[i]>10の判別式により行い、この値が
真ならば、階調値50%でのリフィル不足不吐ノズル
(Nozzle[i]=2)と判定する。同様に、記録
周波数16kHzのシェーディングデータから、S
1/1[i]―S1/4[i]>10の判別式を用いて
階調値100%におけるリフィル不足不吐ノズル(No
zzle[i]=3)の判定を行う。このようにして、
すべてのノズルに対して、ノズルの状態が、正常ノズル
(Nozzle[i]=0)か不吐ノズルか、50%リ
フィル不足不吐ノズルか、100%リフィル不足不吐ノ
ズルかを判定し、この結果を利用して、補正処理を行
う。図5は、この補正処理について示したもので、シア
ンに対する処理を、この図を参照しながら説明する。ま
ず、画像データを読み込み、それに対応するノズル状態
の判別結果を参照する。この結果に応じて、以下に示す
(1)〜(4)の処理を行う。 (1)正常ノズルの場合(Nozzle[i]=0) 正常ノズルであった場合には、一般的なシェーディング
補正の処理を行う。本実施例では、全階調値に渡り階調
値25%のシェーディングデータS1/4[i]を使用
してシェーディング補正を行ったが、シアンの画像デー
タの階調値C[i]を参照して、 S1/4[i]、S
1/2[i]、S1/1[i]を使い分けても良い。こ
こで用いた補正式は、C’[i]={1+S
1/4[i]÷100}×C[i]である。 (2)不吐ノズルの場合(Nozzle[i]=1) 不吐ノズルであった場合には、その両側のノズルも不吐
ノズルであるか否かをチェックする。そこで、不吐ノズ
ルの連続数(BNC)が、1か2か3か、すなわち、単
独不吐か、2連続不吐か3連続以上の不吐かで参照する
不吐補完テーブルを選択する。ここで使用したシアンに
対する黒の不吐補完のテーブルを図6に示す。このテー
ブルに従って、黒の対応する位置にデータを加算する
(B’[i]=B[i]+C_KBNC[C[i]])
と共に、シアンのデータを消去する(C[i]=0)。
ただし、このシアンのデータ消去は、そのノズルからは
どんなデータであろうと記録できないので、必要不可欠
というものではない。 (3)50%リフィル不足不吐の場合(Nozzle[i]=
2) 50%リフィル不足不吐の場合には、不吐ノズルと同様
に、まず、その連続性を評価する。その値に従って、前
記不吐ノズルに対する黒の補完テーブルを参照し、黒の
対応する位置にデータを加算する事とする。ただし、不
吐ノズルの場合と異なる点は以下に示すような係数k50
が掛かっている点である。
【0033】 B’[i]=B[i]+k50×C_KBNC[C[i]] k50=0 :C[i]÷255<5÷100 (画像データ値:25%未 満) k50=(C[i]÷255―0.25)×0.8÷0.25 :25÷100≦C[i]÷255<50÷100(25%以上50 %未満) k50=0.8:50÷100≦C[i]÷255 (50%以上) これは、階調値が25%以下のときは黒の補完は行わな
いが、それを超えた時点からリフィル不足不吐の現象が
生じ始めると考え、それに対応して、黒の補完する量を
増やしていくものである。また、シアンのデータに対し
ては、25%のシェーディングデータS25[i]を使
用して、シェーディング補正も行うが、その際、シアン
のデータが25%を越えた時点で制限を加え、それ以上
のシアンデータは存在しないようにした。これにより、
リフィル不足不吐の現象が起きないようにしている。こ
こで用いた補正式を以下に示す。 C’[i]={1+S1/4[i]÷100}×C
[i] C’[i]=0.25×255:C’[i]>0.25
×255 (4)100%リフィル不足不吐の場合(Nozzle[i]=
3) 100%リフィル不足不吐の場合には、基本的には、5
0%リフィル不足不吐の場合と同様であるが、以下に示
すように係数k50がk100に変わり、また、シアン
に対するシェーディング補正の制限値が異なっている。
【0034】 B’[i]=B[i]+k100×C_KBNC[C[i]] k100=0:C[i]÷255<5÷100 (画像データ値:50%未 満) k100=(C[i]÷255―0.50)×0.8÷0.5 :25÷100 ≦ C[i]÷255 ≦ 50÷100 (5 0%以上) これは、階調値が50%以下のときは黒の補完は行わな
いが、それを超えた時点からリフィル不足不吐の現象が
生じ始めると考え、それに対応して、黒の補完する量を
増やしていくものである。また、シアンのデータに対し
ては、25%のシェーディングデータS1/4[i]を
使用して、シェーディング補正も行うが、その際、シア
ンのデータが50%を越えた時点で制限を加え、それ以
上のシアンデータは存在しないようにした。これによ
り、リフィル不足不吐の現象が起きないようにしてい
る。ここで用いた補正式を以下に示す。
【0035】C’[i]={1+S1/4[i]÷10
0}×C[i] C’[i]=0.50×255:C’[i]>0.50
×255 以上が判断結果に応じた処理である。
【0036】上述したように、本実施例においては、リ
フィル不足不吐に対して、新たなテーブルを用意せず、
前記不吐ノズルに対する不吐不補完テーブルを利用して
補正を行ったが、専用のテーブルを作成して補正を行う
ほうが好ましいことは当然である。また、本実施例で
は、マゼンタに対する補正を行う際には、シアンと同様
に黒を利用した補完テーブルを用い、黒に対する補正で
は、シアン・マゼンタ・イエロー3色を利用した補完テ
ーブルを用いた。一方、イエローに対しては、特に補完
テーブルは使用しなかった。なお、これらのテーブル
は、使用する媒体などの各種条件により、それぞれ用意
することが好ましい。
【0037】このように補正を行った後、これを4の画
像処理部において、誤差拡散法を用い2値化処理をおこ
なってビットマップデータを作成した。そのデータをヘ
ッドドライバを通して画像を出力した。その結果、イン
クの流路抵抗の増加に伴うリフィル不足不吐の画像欠陥
を目立たなくすることができた。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
少なくとも2種類の記録周波数で記録したシェーディン
グ補正パターンを測定し、その差分よりリフィル不足不
吐のノズルを識別して補正を行うことにより、従来の方
法では補正できなかった画像欠陥を低減することが可能
となる。また、その結果、実質的に使用できるヘッドの
歩留まりを上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるデータ処理のブロッ
ク図である。
【図2】ヘッドシェーディングにおいて記録するパター
ンである。
【図3】読み取ったシェーディングパターンの処理を説
明する図である。
【図4】ノズル毎の判別処理を示すフローチャートであ
る。
【図5】補正処理を説明するフローチャートである。
【図6】シアンの不吐を黒により補完するテーブルを示
す図である。
【図7】ヘッド内インク流路の模式図である。
【符号の説明】
1 色変換部 2 補正処理部 3 ノズル情報保持部 4 画像処理部 5 ヘッドドライバ 10〜13 シェーディング用のパターン 14〜17 マーカー 20 インク流路 21 ノズル 22 ヒーター 23 ノズルフィルター
フロントページの続き (72)発明者 小板橋 規文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 坪井 仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 藤元 康徳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA08 EB27 EB40 EB41 EC75 HA58 2C057 AF25 AF31 AG12 AL36 AM18 BA03 BA13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出する複数のノズルを配列し
    た記録ヘッドを用い、記録媒体上にインクを吐出して画
    像を記録するインクジェット記録装置における画像補正
    方法において、 記録ヘッドの記録特性を測定するための少なくとも2種
    類の一様なパターンを出力する出力工程と、 出力した前記パターンの濃度分布を測定する測定工程
    と、 前記測定工程による測定結果に基づいて、前記複数のノ
    ズルそれぞれに対応させて補正を行うためのデータを、
    前記パターンの種類毎に算出する算出工程と、 前記少なくとも2種類のパターンそれぞれに対応した前
    記データを比較し、前記複数のノズルそれぞれの状態を
    複数の種類に分類し、前記複数のノズルそれぞれに対応
    する画像を補正する工程と、 からなり、前記出力工程により出力する前記少なくとも
    2種類のパターンは、互いに異なる記録周波数に従って
    前記記録ヘッドを駆動して記録されるパターンであり、 前記画像を補正する工程は、前記分類された状態種類に
    応じて異なる補正処理を行うことを特徴とする画像補正
    方法。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも2種類のパターンは、前
    記記録ヘッドにより50%のデューティで記録される千
    鳥状にドットを配置したパターンであることを特徴とす
    る請求項1記載の画像補正方法。
  3. 【請求項3】 前記出力工程により前記パターンを出力
    する際の記録周波数のうち、少なくともひとつは画像を
    記録周波数以上2倍以下であり、もうひとつの記録周波
    数は画像を記録する周波数以下であることを特徴とする
    請求項1または2に記載の画像補正方法。
  4. 【請求項4】 インクを吐出する複数のノズルを配列し
    た記録ヘッドを用い、記録媒体上にインクを吐出して画
    像を記録するインクジェット記録装置において、 記録ヘッドの記録特性を測定するための少なくとも2種
    類の一様なパターンを出力するパターン出力手段と、 出力した前記パターンの濃度分布に基づいて、前記複数
    のノズルそれぞれに対応させて補正を行うためのデータ
    を、前記パターンの種類毎に算出する算出手段と、 前記少なくとも2種類のパターンそれぞれに対応した前
    記データを比較し、前記複数のノズルそれぞれの状態を
    複数の種類に分類し、前記複数のノズルそれぞれに対応
    する画像を補正する補正手段と、を有し、 前記パターン出力手段により出力する前記少なくとも2
    種類のパターンは、互いに異なる記録周波数に従って前
    記記録ヘッドを駆動して記録されるパターンであり、 前記補正手段は、前記分類された状態種類に応じて異な
    る補正処理を行うことを特徴とするインクジェット記録
    装置。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドは、インクに熱を与えて
    ノズルからインクを吐出することを特徴とする請求項4
    に記載のインクジェット記録装置。
JP2001340611A 2001-11-06 2001-11-06 インクジェット記録装置、および該装置における画像の補正方法 Withdrawn JP2003136700A (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001340611A JP2003136700A (ja) 2001-11-06 2001-11-06 インクジェット記録装置、および該装置における画像の補正方法
AT02024682T ATE318714T1 (de) 2001-11-06 2002-11-05 Tintenstrahldruckvorrichtung und korrekturverfahren für ein bild
EP02024682A EP1308288B1 (en) 2001-11-06 2002-11-05 Ink Jet recording apparatus and correcting method for image
DE60209421T DE60209421T2 (de) 2001-11-06 2002-11-05 Tintenstrahldruckvorrichtung und Korrekturverfahren für ein Bild
KR1020020068458A KR100749218B1 (ko) 2001-11-06 2002-11-06 잉크 젯 기록 장치 및 화상 교정 방법
US10/288,284 US6834927B2 (en) 2001-11-06 2002-11-06 Ink jet recording apparatus and correcting method for image
CNB021602980A CN1212937C (zh) 2001-11-06 2002-11-06 喷墨记录设备以及图像校正方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001340611A JP2003136700A (ja) 2001-11-06 2001-11-06 インクジェット記録装置、および該装置における画像の補正方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003136700A true JP2003136700A (ja) 2003-05-14

Family

ID=19154784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001340611A Withdrawn JP2003136700A (ja) 2001-11-06 2001-11-06 インクジェット記録装置、および該装置における画像の補正方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003136700A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006069027A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Sony Corp 印刷装置、不良ノズル検出装置、不良ノズル補正装置、不良ノズル検出方法、不良ノズル補正方法、プログラム及び記録媒体
JP2006069028A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Sony Corp 印刷装置
JP2006213021A (ja) * 2005-02-07 2006-08-17 Canon Finetech Inc インクジェット記録装置及び情報処理方法
JP2007136431A (ja) * 2005-11-22 2007-06-07 Seiko Epson Corp パターン形成方法及び液滴吐出装置
JP2010179565A (ja) * 2009-02-05 2010-08-19 Seiko I Infotech Inc 記録装置および記録方法
JP2011011354A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Brother Industries Ltd 画像印刷装置及び画像印刷方法
CN104859320A (zh) * 2015-06-11 2015-08-26 湖南科瑞特科技股份有限公司 一种全印制电子及印刷电路打印部件及打印阵列
CN113858812A (zh) * 2021-09-30 2021-12-31 上海魅奈儿科技有限公司 一种喷墨打印机喷头堵塞检测装置和方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006069027A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Sony Corp 印刷装置、不良ノズル検出装置、不良ノズル補正装置、不良ノズル検出方法、不良ノズル補正方法、プログラム及び記録媒体
JP2006069028A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Sony Corp 印刷装置
JP4626229B2 (ja) * 2004-09-01 2011-02-02 ソニー株式会社 印刷装置
JP4626228B2 (ja) * 2004-09-01 2011-02-02 ソニー株式会社 印刷装置、不良ノズル検出装置、不良ノズル補正装置、不良ノズル検出方法、不良ノズル補正方法、プログラム及び記録媒体
JP2006213021A (ja) * 2005-02-07 2006-08-17 Canon Finetech Inc インクジェット記録装置及び情報処理方法
JP2007136431A (ja) * 2005-11-22 2007-06-07 Seiko Epson Corp パターン形成方法及び液滴吐出装置
JP2010179565A (ja) * 2009-02-05 2010-08-19 Seiko I Infotech Inc 記録装置および記録方法
JP2011011354A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Brother Industries Ltd 画像印刷装置及び画像印刷方法
CN104859320A (zh) * 2015-06-11 2015-08-26 湖南科瑞特科技股份有限公司 一种全印制电子及印刷电路打印部件及打印阵列
CN113858812A (zh) * 2021-09-30 2021-12-31 上海魅奈儿科技有限公司 一种喷墨打印机喷头堵塞检测装置和方法
CN113858812B (zh) * 2021-09-30 2022-06-24 上海魅奈儿科技有限公司 一种喷墨打印机喷头堵塞检测装置和方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100749218B1 (ko) 잉크 젯 기록 장치 및 화상 교정 방법
JP4035310B2 (ja) インクジェット記録における画像補正方法
US7327503B2 (en) Image correction method in inkjet recording apparatus
US20110222126A1 (en) Inkjet printer and inkjet printing method
JP2003136702A (ja) 記録装置及び記録方法並びに記憶媒体
JP5066475B2 (ja) 画像処理方法および画像形成装置
JPH08156281A (ja) インクジェット記録装置
JP2003136700A (ja) インクジェット記録装置、および該装置における画像の補正方法
US8287090B2 (en) Inkjet printing apparatus and inkjet printing method
JPH0811298A (ja) インクジェット記録方法及び記録装置
JP2008143091A (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2009241542A (ja) 画像処理方法および画像形成装置
JP2009234210A (ja) 画像処理方法および画像形成装置
JP2003136701A (ja) インクジェット記録装置、および該装置における画像の補正方法
JP2005349659A (ja) 記録方法及び記録装置
JP2004284064A (ja) 印加電圧値決定方法、画像出力装置、印加電圧値決定処理プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体
JP4996314B2 (ja) 補正テーブル決定方法および画像処理方法
JP2000108386A (ja) インクジェット記録方法および装置
JP2006103054A (ja) 記録方法及び記録装置
JP3347532B2 (ja) プリント装置
JP5781189B2 (ja) 記録装置、記録方法および制御装置
US20230311483A1 (en) Inkjet recording apparatus and inkjet recording method
JP2005125761A (ja) 画像記録装置及び方法
JP2023147213A (ja) インクジェット記録装置及びその記録方法
JP2004306353A (ja) 印加電圧値決定方法、画像出力装置、印加電圧値決定処理プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050201