JP2012092413A - ニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼及びその製造方法 - Google Patents

ニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストであるニッケルフリーフェライト系ステンレス鋼から、耐食性、耐久性及び電気伝導性の良いオーステナイトステンレス鋼を提供すること。
【解決手段】本発明のニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼は、化学成分組成(単位:質量%)として、Crを18〜30%、Ti、Nb、Al及びCuからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素をそれらの合計量で0.1〜1.0%、並びにNを0.5〜1.5%含み、残部がFe及び不可避不純物からなる。かつNiを実質的に非含有である。更に、Moを3%以下含むことが好適である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼及びその製造方法に関する。
強度や耐食性の高いステンレス鋼の製造方法として、フェライト型ステンレス鋼を、窒素ガスを含む不活性ガスと800℃以上で接触させ、全体又は一部をオーステナイト化させ、フェライトとオーステナイトの2相組織を形成させるステンレス鋼の製造方法が提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載の製造方法において、窒素吸収処理工程における窒素吸収効率の向上や組織粗大化の抑制を目的として、特許文献2においては、質量%で、Cr:18〜24%、Mo:0〜4%を含むフェライト型ステンレス鋼を、窒素ガスを含む不活性ガスと800℃以上で接触させて窒素吸収処理を行い、製品全体をオーステナイト化させるか、又は一部をオーステナイト化させ、Niを含まないステンレス鋼を製造する方法が提案されている。同文献には、この製造方法によれば、ニッケルを含まないで、加工性と耐食性を備えたステンレス鋼を製造することができると記載されている。
特開2004−68115号公報 特開2006−316338号公報
ところで、燃料電池の技術分野において、セパレータは、スタック材のうちで最もコストをしめる部材である。セパレータに要求される性能は、高耐久性、イオンの低溶出性、高導電性、良加工性等である。先に述べた特許文献1及び2には、これらの文献に記載のステンレス鋼を、燃料電池のセパレータの素材として用いることに関する言及はない。また、これらの文献に記載のステンレス鋼はコストの点からも一層の改良が望まれる。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得るステンレス鋼を提供することにある。
本発明は、化学成分組成(単位:質量%)として、
Crを18〜30%、
Ti、Nb、Al及びCuからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素をそれらの合計量で0.1〜1.0%、並びに
Nを0.5〜1.5%含み、
残部がFe及び不可避不純物からなり、Niを実質的に非含有であるニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼を提供するものである。
また本発明は、前記のステンレス鋼の好適な製造方法として、
化学成分組成(単位:質量%)として、
Crを18〜30%、並びに
Ti、Nb、Al及びCuからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素をそれらの合計量で0.1〜1.0%含み、
残部がFe及び不可避不純物からなり、Niを実質的に非含有であるフェライトステンレス鋼を、加熱炉内において、1100〜1250℃の窒素ガス雰囲気中で加熱し、該フェライトステンレス鋼に窒素を吸収させた後、窒素が吸収された該材料を急冷して該フェライトステンレス鋼の一部又は全体をオーステナイト化する工程を含むニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼の製造方法を提供するものである。
本発明のニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼は、一般のオーステナイト系ステンレス鋼に比較して、耐食性及び耐久性の高いものである。したがって本発明のステンレス鋼は、高耐食性が要求される用途、例えば固体高分子形燃料電池のセパレータとして特に有用である。
図1は、実施例1で得られたニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼のX線回折図である。 図2は、各実施例で得られたニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼の孔食電位の測定結果を示すグラフである。 図3は、各実施例で得られたニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼の塩化第二鉄腐食試験の結果を示すグラフである。 図4は、実施例2で得られたニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼をセパレータとして用いた固体高分子形燃料電池の電圧−電流密度の関係を示すグラフである。
本発明のニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼(以下、単に「オーステナイト鋼」とも言う。)は、SUS304やSUS316と同様のオーステナイト組織を有するものである。本発明のオーステナイト鋼は、化学成分組成(単位:質量%)として、以下の成分(a)〜(c)を含み、残部がFe及び不可避不純物からなる。
(a)Crを18〜30%、好ましくは20〜24%
(b)Ti、Nb、Al及びCuからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素(以下、これらの元素を「添加元素」とも言う。)をそれらの合計量で0.1〜1%、好ましくは0.2〜0.5%
(c)Nを0.5〜1.5%、好ましくは0.9〜1.2%
更に本発明のオーステナイト鋼は、Niを実質的に非含有である。実質的に非含有とは、本発明のオーステナイト鋼にNiを意図的に添加することを排除する趣旨であり、本発明のオーステナイト鋼の製造過程において不可避的に混入する微量のNiや、本発明のオーステナイト鋼の製造に用いられる原料から除去できずに残留する微量のNiの存在は許容される趣旨である。
前記の成分(a)であるCrの割合を前記の範囲に設定した理由は、本発明のオーステナイト鋼を製造するときの原料となるフェライトステンレス鋼に、窒素を確実に吸収させるためである。Crの量が前記の範囲外である場合には、前記の成分(c)であるNを前記の範囲の割合にすることが困難になる。
前記の成分(b)である添加元素は、本発明のオーステナイト鋼の電気伝導性を高める目的で使用される。本発明においては、Ti、Nb、Al及びCuの4種の添加元素のうち、Cu及びTiの組み合わせを用いることが好ましい。また、Ti及びNbの組み合わせを用いることも好ましい。特に、添加元素としてAlを用いると、本発明のオーステナイト鋼の耐食性が一層向上し、また結晶粒の粗大化が防止される点から有利である。添加元素の特に好ましい組み合わせは、Ti、Nb及びAlの組み合わせである。これらの元素の組み合わせを用いることで、本発明のオーステナイト鋼の電気伝導性を一層高めることが可能になる。
本発明のオーステナイト鋼に含まれるNは、その割合が0.5%未満である場合には、Nが均一に拡散したオーステナイト層が得られがたいという不都合がある。一方、Nの割合の上限値については特に制限はないが、Nの割合が1.5%超のオーステナイト鋼を得るためには、Nの吸収処理時間を長くする必要があり、生産性に欠けるので、上限を1.5%とした。
本発明のオーステナイト鋼は、前記の各元素に加えて、(d)成分として、Moを含んでいてもよい。Moを含有することで、本発明のオーステナイト鋼の耐食性が向上するという有利な効果が奏される。Moはこれを微量含有させても耐食性の向上に効果があり、Moの含有割合を、化学成分組成(単位:質量%)として3%までとすれば、オーステナイト鋼の耐食性がより向上する。
本発明のオーステナイト鋼に含まれる各金属元素の量は、例えばICP発光分析によって測定することができる。またNの量は、例えばX線マイクロアナライザやOHN分析装置を用いて測定することができる。更に、オーステナイト相の同定は、X線回折装置を用いて行うことができる。
以上の組成を有する本発明のオーステナイト鋼は、種々のステンレス鋼製品として用いることができる。本明細書に言うオーステナイト鋼とは、その形態が鋼片、半成品及び成品の状態にあるもののいずれかを指す。そして本発明の「オーステナイト鋼」を素材とする鋼線材若しくは鋼線、棒鋼又は薄鋼板を一括して、又はそれらの1種以上を「鋼材」とも言う。ここで、棒鋼、鋼線材(単に線材)及び鋼線並びに薄鋼板の定義は、JISに規定されたステンレス鋼製の棒鋼、線材、鋼線及び熱延鋼板・冷延鋼板に拠るものとする。
本発明のオーステナイト鋼製品は、少なくとも表面が、窒素を0.5〜1.5%含むオーステナイト相からなることが好ましい。具体的には、本発明のオーステナイト鋼製品は、その全体がオーステナイト相から構成されていてもよく、あるいはその一部、例えば表面がオーステナイト相から構成されていてもよい。本発明のオーステナイト鋼製品としては、その全体がオーステナイト相から構成されているものが好ましい。表面がオーステナイト相から構成されている場合、該表面のオーステナイト相の厚さは0.05mm以上であることが、耐食性及び耐久性の向上等の観点から好ましい。オーステナイト相の厚さは例えば断面の顕微鏡観察やフェライトスコープを用いて測定できる。
本発明のオーステナイト鋼は、その優れた耐食性及び耐久性を生かして、例えば固体高分子形燃料電池のセパレータ、リチウムイオン二次電池の構成部材、耐食性が必要とされる建築用構造物用の材料等として特に好適に用いられる。
本発明のオーステナイト鋼は、フェライトステンレス鋼を原料として、これに窒素を吸収させることで該フェライトステンレス鋼をオーステナイト組織に変態させることで好適に製造できる。窒素吸収処理においては、ステンレス鋼に特有のCr表面酸化被膜がN2の拡散を妨げる。また、本発明で原料として用いるフィライトステンレス鋼に含まれる前記の添加元素は、化合物、特に酸化物を非常に形成しやすく、該化合物が窒素吸収を妨げる要因となる。更に、窒素吸収処理は高温(例えば1200℃前後)で行うので、材料の結晶粒の粗大化に留意しなければならない。そこで、本発明のオーステナイト鋼の製造方法は以下に述べる手順で行うことが好適である。
原料となるフェライトステンレス鋼としては、例えば化学成分組成(単位:質量%)として、以下の成分(a’)及び(b’)を含み、残部がFe及び不可避不純物からなるものを用いることができる。
(a’)Crを18〜30%、好ましくは20〜24%
(b’)Ti、Nb、Al及びCuからなる群より選ばれる少なくとも1種の添加元素をそれらの合計量で0.1〜1%、好ましくは0.2〜0.5%
原料となるフェライトステンレス鋼は、前記の(a’)及び(b’)に加えて、(d’)成分として、Moを含んでいてもよい。Moの含有割合は、化学成分組成(単位:質量%)として3%以下であることが好ましい。
前記の組成を有するフェライトステンレス鋼は、例えばSUS444やSUS445J2相当材として市販されているので、入手が容易である。また、これらのフェライトステンレス鋼は、その価格が比較的安価である。
原料となるフェライトステンレス鋼の形態に特に制限はなく、目的とするオーステナイト鋼の具体的な用途に応じて適切な形態のものを用いることができる。例えば棒鋼、鋼線材、鋼線、薄鋼板等の形態のフェライトステンレス鋼を用いることができる。
原料となるフェライトステンレス鋼は、例えば加熱装置内に載置されて加熱処理が施される。加熱処理に先立ち、フェライトステンレス鋼に対して好ましくは脱脂・洗浄を行う。加熱装置としては、例えば真空加熱装置を用いることができる。加熱装置内にフェライトステンレス鋼が載置されたら、該加熱装置内を真空吸引して該加熱装置内のO2及びH2Oを除去する。先に述べたとおり、フェライトステンレス鋼に含まれているTiやNb等の添加元素は酸化物を形成しやすいので、加熱装置内にO2及びH2Oが残留していると、加熱処理の最中にTiやNb等の添加元素がO2及びH2Oと反応してしまい、N2がフェライトステンレス鋼中へ拡散することが妨げられてしまう。したがって、加熱装置内の真空吸引は十分に行う必要がある。この点が、本製造方法の重要な点の一つである。この目的のために、装置内を高真空にすることができる高性能な真空ポンプを用いる。また真空吸引を複数回繰り返したりすることも好適である。
真空吸引によって加熱装置内の不純物を十分に除去できたら、加熱装置内にN2を供給する。供給するN2は、不純物としてO2及びH2Oを極力含まない高純度のものであることが好ましい。つまり、加熱処理時の窒素ガス雰囲気は、O2及びH2Oの実質的な不存在雰囲気であることが好ましい。この理由は、加熱装置内を真空吸引して、O2及びH2Oを極力除去する理由と同様である。この目的のために、N2として液体窒素を気化させたものを用いることが好ましい。
加熱室内に窒素が供給されたら昇温を開始する。加熱中における加熱装置内の圧力は、0.05MPa(=400mmHg)以上とすることができる。加熱装置内の圧力は、窒素の吸収速度が圧力の上昇に従って上昇するので、高いほど好ましい。また、加熱装置内の圧力を大気圧付近の圧力、すなわち80.0kPa(=600torr)〜86.7kPa(=650torr)で制御することが操作の上からは簡便である。昇温速度は、加熱室内に裁置されたフェライトステンレス鋼が均一に加熱昇温されるように設定することが理想であり、一般的には、5℃/min〜20℃/minとする。フェライトステンレス鋼を均一に加熱する目的で、目的の温度まで昇温する途中で、一定温度を一定時間保持することが好ましい。加熱の最高温度は1100℃〜1250℃、特に1180℃〜1220℃にすることが、Cr−N2平衡状態を好適な状態に保ち、窒素の吸収速度を大きくし、かつ結晶粒の粗大化を防止する等の観点から好ましい。そして最高温度での保持時間は、フェライトステンレス鋼の厚さや、フェライトステンレス鋼の一部又は全部をオーステナイト化するか否か等によって異なるが、一般的に2〜8時間とすることができる。この加熱処理によって、フェライトステンレス鋼中に窒素が吸収されて拡散するとともに、フェライト相がオーステナイト相に変態する。
所定の時間の加熱が完了し、目的とするオーステナイト鋼が得られたら、冷却を行う。本製造方法は冷却工程にも特徴を有する。具体的には、得られたオーステナイト鋼を急冷する。急冷は、得られたオーステナイト相の組織を室温においても維持する目的で行われる。急冷に代えて徐冷を用いた場合には、生成したオーステナイト相の組織が、元のフェライト相の組織へと戻ってしまう。
オーステナイト鋼を急冷するために、本製造方法においては、加熱終了後の加熱装置内に冷却用ガスを吹き込む。冷却用ガスとしては、各種の不活性ガス、例えばN2や希ガスを用いることができる。冷却用ガスの吹き込みは、冷却速度を速めるため加圧下で行った方がよい。冷却用ガスを、装置内の圧力が一定圧になるまで吹き込み、その後装置内を循環させることによって、加熱装置内の温度は急激に低下する。一般的には、冷却速度を一層高めるために、加熱装置として、チャンバー内に水冷式冷却管を備えたものを用いる。こうすることで、吹き込まれた冷却用ガスをチャンバー内で循環させることにより冷却用媒体との熱交換が促進され、冷却速度が一層高まる。
このようにして、目的とするオーステナイト鋼が得られる。得られたオーステナイト鋼は、その後、具体的な用途に応じて適切な後加工が施される。例えば、得られたオーステナイト鋼を、固体高分子型燃料電池のセパレータとして用いる場合には、薄板状のオーステナイト鋼の各面を切削して、所定の深さの溝を形成することができる。切削に代えて、薄板状のオーステナイト鋼をプレス成形して、所定の深さの溝を形成することもできる。また、これらの加工処理は、加熱処理による窒素吸収に先立ち行うこともできる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」及び「部」はそれぞれ「質量%」及び「質量部」を意味する。
〔実施例1〕
フェライト鋼Aとして、表1に示す組成の薄板を用いた。薄板の厚みは0.8mm、サイズは50mm×50mmであった。このフェライト鋼はSUS444相当材として市販されているものである。真空加熱装置内にこのフェライト鋼を載置した。この加熱装置は、チャンバー内に複数本の水冷式冷却管からなる熱交換器が備えられたものであった。
次に、加熱装置内を真空吸引した。吸引は装置内の圧力が1.3×10-2Pa(=1×10-4mmHg)以下となるまで行った。この真空吸引を2回繰り返した。真空吸引によって加熱装置内の不純物を除去した後、液体窒素(純度99.999%以上)を気化させた窒素ガスを加熱装置内に装置内圧力が0.09MPa(=650mmHg)になるまで供給した。引き続き、加熱装置内の加熱を開始した。加熱中、装置内に窒素ガスを流通させ、装置内の圧力を0.09MPaに維持した。昇温は10℃/minで行った。室温から加熱を開始し、装置内の温度が780℃に達したら、その温度を1時間保った。次いで、昇温速度10℃/minで加熱を再開した。そして、装置内の温度が1200℃に達したら、その温度を4時間保って熱処理を行った。
次いで、加熱装置内に冷却用ガスとしての窒素ガスを圧入するとともに該装置内を循環させ、水冷式熱交換器によって該装置内を強制冷却した。この強制冷却によって加熱装置内は急冷された。窒素ガスの圧入は0.5MPa(=5bar)で行った。
このようにして得られたオーステナイト鋼Aは、X線回折装置((株)リガグのRINT−UltimaIII)を用いてオーステナイト相を有することを確認した。その結果を図1に示す。また、ICP発光分析によって各金属元素の割合を測定した。更に、OHN分析装置((株)堀場製作所のEMGA−1300)を用いてNの割合を測定した。その結果を表1に示す。
〔実施例2〕
フェライトステンレス鋼Bとして、表2に示す組成の薄板を用いた。薄板の厚みは0.8mm、サイズは50mm×50mmであった。このフェライト鋼はSUS445J2相当材として市販されているものである。これ以外は実施例1と同様にしてオーステナイト鋼Bを得た。
得られたオーステナイト鋼Bは、実施例1と同様の手法によってオーステナイト相を有することが確認された。また、実施例1と同様の手法によって各金属元素の割合及びNの割合を測定した。その結果を表2に示す。
〔性能評価1〕
各実施例で得られたオーステナイト鋼の耐食性を評価する目的で、JIS G0577「ステンレス鋼の孔電位測定方法」に準拠した孔食電位の測定を行った。試料は測定前に耐水研磨紙#600で研磨を行った後、アセトン洗浄、硝酸による不動態化処理を行った。測定前に1cm2の電極面を確保し、それ以外をエポキシ樹脂によってコートした。乾燥後試験面を再度#600の耐水研磨紙で研磨し、試料を電解槽内にセットした。試験溶液として5.5%塩化ナトリウム水溶液を用いた。電位掃引速度は20mV/minに設定した。測定は80℃で行った。その結果を図2に示す。同図には、比較品としてのSUS316の測定結果も併せて記載されている。
図2に示す結果から明らかなように、実施例1及び2で得られたオーステナイト鋼は、高温においても、その原料であるフェライト鋼に比べて孔食電位が高く、耐食性に優れるものであることが判る。またSUS316に比べても耐食性に優れるものであることが判る。
〔性能評価2〕
各実施例で得られたオーステナイト鋼の耐食性を評価する目的で、JIS G0587に準拠した塩化第二鉄腐食試験も行った。
各実施例で得られたオーステナイト鋼を、幅20mm、長さ30mmの板状試験片に加工した。試験片を塩化第二鉄水溶液に24時間浸漬し、浸漬前後の質量変化を測定した。塩化第二鉄水溶液は、0.05mol/lのHCl水溶液に、FeCl3・6H2Oを溶解することによって調製した。Feの濃度は6%に設定した。試験は35℃、50℃及び80℃で行った。その結果を図3に示す。同図には、比較品としてのSUS304、SUS316及びSUS430の測定結果も併せて記載されている。比較品の測定は35℃及び50℃のみで行った(ただしSUS316を除く)。
図3に示す結果から明らかなように、実施例1及び2で得られたオーステナイト鋼は、その原料であるフェライト鋼に比べて腐食量が少なく、耐食性に優れるものであることが判る。またSUS304、SUS316及びSUS430に比べても耐食性に優れるものであることが判る。
〔性能評価3〕
各実施例で得られたオーステナイト鋼の電気伝導性を評価する目的で、JIS K7194に準拠した4探針法の体積抵抗率を測定した。その結果を以下の表3に示す。同表には、比較品としてのSUS304及びSUS430の測定結果も併せて記載されている。測定は、80mm×80mm×0.8mmの薄板における各隅部及び中心部の合計5カ所で行った。それらの平均値を算出し、体積抵抗率の値とした。
表3に示す結果から明らかなように、各実施例で得られたオーステナイト鋼は、一般的なオーステナイト系ステンレス鋼であるSUS304と比較して電気伝導性は良く、フェライト系ステンレス鋼のSUS430に近い値を示している。このことは、燃料電池のセパレータ特性として、優れた耐食性と共に非常に有利である。
〔性能評価4〕
本発明のオーステナイト鋼を燃料電池のセパレータとして用いた場合の性能を評価した。燃料電池として、英和株式会社の「標準セル発電キット(PEFC用)」を用いた。そのセパレータとして、実施例2で原料として用いたフェライトB鋼の薄板(厚さ0.8mm)の一面に、窒素吸収処理前に、深さ0.5mm、幅0.5mm、長さ46mmの溝が一方向に52本並ぶように切削加工し、その後、実施例2と同様の条件で窒素吸収処理を施したものを用いた。このオーステナイト鋼は、実施例1と同様の手法によってオーステナイト相を有することが確認された。また、その化学組成は、実施例2のオーステナイト鋼Bと同じであった。燃料電池のアノードには水素、カソードには空気を流通させた。供給量は、水素については300ml/min(nor)、空気については900ml/min(nor)とした。運転温度は80℃であった。この燃料電池を運転して、電圧と電流密度との関係を測定した。その結果を図4に示す。同図には、比較品として実施例2で用いたフェライト鋼B及びフェライト鋼Bに厚さ3μmの金めっきを施したものを用いた場合の結果も併せて記載されている。
図4に示す結果から明らかなように、実施例2で得られたオーステナイト鋼Bをセパレータとして用いると、電流密度を高くしても、電圧の降下の程度が小さいことが判る。

Claims (12)

  1. 化学成分組成(単位:質量%)として、
    Crを18〜30%、
    Ti、Nb、Al及びCuからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素をそれらの合計量で0.1〜1.0%、並びに
    Nを0.5〜1.5%含み、
    残部がFe及び不可避不純物からなり、Niを実質的に非含有であるニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼。
  2. Moを3%以下含む請求項1に記載のニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼。
  3. Ti及びCuを含んでいる請求項1又は2に記載のニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼。
  4. Ti及びNbを含んでいる請求項1又は2に記載のニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼。
  5. Alを含んでいる請求項4に記載のニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼。
  6. 請求項1に記載のニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼を素材とするステンレス鋼製品。
  7. 燃料電池用セパレータである請求項6に記載のステンレス鋼製品。
  8. 少なくとも表面が、窒素を0.5〜1.5%含むオーステナイト相からなる請求項7に記載のステンレス鋼製品。
  9. 表面のオーステナイト相の厚さが、0.05mm以上である請求項8に記載のステンレス鋼製品。
  10. 化学成分組成(単位:質量%)として、
    Crを18〜30%、並びに
    Ti、Nb、Al及びCuからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素をそれらの合計量で0.1〜1.0%含み、
    残部がFe及び不可避不純物からなり、Niを実質的に非含有であるフェライトステンレス鋼を、加熱炉内において、1100〜1250℃の窒素ガス雰囲気中で加熱し、該フェライトステンレス鋼に窒素を吸収させた後、窒素が吸収された該材料を急冷して該フェライトステンレス鋼の一部又は全体をオーステナイト化する工程を含むニッケルフリーオーステナイトステンレス鋼の製造方法。
  11. 窒素ガス雰囲気が、O2及びH2Oの実質的な不存在雰囲気である請求項10に記載の製造方法。
  12. 加熱炉内を一旦真空に吸引して該加熱炉内からO2及びH2Oを除去した後に、窒素ガスを該加熱炉内に導入する請求項11に記載の製造方法。
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