JP2011122216A - 導電性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板 - Google Patents

導電性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板 Download PDF

Info

Publication number
JP2011122216A
JP2011122216A JP2009281907A JP2009281907A JP2011122216A JP 2011122216 A JP2011122216 A JP 2011122216A JP 2009281907 A JP2009281907 A JP 2009281907A JP 2009281907 A JP2009281907 A JP 2009281907A JP 2011122216 A JP2011122216 A JP 2011122216A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
fuel cell
stainless steel
conductivity
steel sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009281907A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5703560B2 (ja
Inventor
Shinsuke Ide
信介 井手
Tomohiro Ishii
知洋 石井
Shin Ishikawa
伸 石川
Takumi Ugi
工 宇城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2009281907A priority Critical patent/JP5703560B2/ja
Publication of JP2011122216A publication Critical patent/JP2011122216A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5703560B2 publication Critical patent/JP5703560B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)
  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)

Abstract

【課題】長時間使用した場合や電位が上昇した場合でも特性を保ち続けることができる導電性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.01%以下、Si:1.0%以下、Mn::1.0%以下、S:0.01%以下、P:0.05%以下、Al:0.20%以下、N:0.02%以下、Cr:24〜34%、Mo:0.5〜4.0%およびNb:0.20〜0.90%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板、特に導電性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板に関するものである。
近年、地球環境保全の観点から、発電効率に優れ、二酸化炭素を排出しない燃料電池の開発が進められている。この燃料電池は、水素と酸素を反応させて電気を発生させるものであり、サンドイッチ構造を有し、具体的には、電解質膜(イオン交換膜)、2つの電極(燃料極と空気極)、水素および酸素(空気)の拡散層、および2つのセパレータから構成されている。そして、用いる電解質の種類により、リン酸形、溶融炭酸塩形、固体酸化物形、アルカリ形および固体高分子形などが開発されている。
上記の燃料電池の中で、固体高分子形燃料電池は、溶融炭酸塩形およびリン酸形燃料の電池等に比べて、(1)運転温度が80℃程度と格段に低い、(2)電池本体の軽量化および小形化が可能である、(3)立上げが早く、燃料効率および出力密度が高い、などの特徴を有している。このため、固体高分子形燃料電池は、電気自動車の搭載用電源や家庭用、携帯用の小型分散型電源(定置型の小型発電機)として利用すべく、今日最も注目されている燃料電池の一つである。
固体高分子形燃料電池は、高分子膜を介して水素と酸素から電気を取り出す原理に従うものであり、その構造は、図1に示すように、高分子膜とその膜の表裏面に白金系触媒を担持したカーボンブラック等の電極材料を一体化した膜−電極接合体(MEA: Membrane-Electrode Assembly、厚み数10〜数100μm)1をカーボンクロス等のガス拡散層2、3およびセパレータ4、5により挟み込み、これを単一の構成要素 (単セル) とし、セパレータ4と5の間に起電力を生じさせるものである。このとき、ガス拡散層はMEAと一体化される場合も多い。この単セルを数十から数百個直列につないで燃料電池スタックを構成し、使用されている。
上記のセパレータには、単セル間を隔てる隔壁としての役割に加えて、(1) 発生した電子を運ぶ導電体、(2) 酸素(空気)や水素の流路(それぞれ図1中の空気流路6、水素流路7)および生成した水や排出ガスの排出路(それぞれ図1中の空気流路6、水素流路7)、としての機能が求められる。また、耐久性に関しては、自動車用の燃料電池では約5,000時間、家庭用の小型分散電源などとして使用される定置型の燃料電池では、約40,000時間と想定されている。
現在までに実用化されている固体高分子形燃料電池は、セパレータとして、カーボン素材を用いたものがある。しかしながら、このカーボン製セパレータは、衝撃により破損しやすく、コンパクト化が困難であり、かつ流路を形成するための加工コストが高いという欠点があった。特に、コストの問題は、燃料電池普及の最大の障害となっている。かような背景から、カーボン素材に替わり、金属素材、特にステンレス鋼板を適用しようとする試みがある。
ところで、燃料電池の動作環境においては、セパレータは酸化物や水酸化物によって構成される皮膜を形成するが、酸化物や水酸化物は導電性が低いために、セパレータとガス拡散層との間の接触抵抗が増加して、燃料電池の運転に重大な支障をきたす。そのため、接触抵抗を低減するために、これまでにも様々な検討が行われてきた。
例えば、特許文献1には、ステンレス鋼板の表面に、導電性を有するM23C6型、M4C型、M2C型、MC型炭化物系金属介在物およびM2B型硼化物系金属介在物のうち1種以上が分散、露出しており、ステンレス鋼板の表面粗さが中心線平均粗さ(Ra)で0.06〜5μmであることを特徴とする、固体高分子型燃料電池のセパレータ用ステンレス鋼板が開示されている。導電性と耐食性の高いこれらの化合物は“電気の通り道”として利用することができるため、初期には良好な特性が得られるが、介在物が粗大な場合、製造性や機械的特性が低下し、一方、介在物が微細な場合、長時間の使用や電位の上昇により、これらの化合物の露出高さを超えて母材の皮膜が成長する、おそれがあり、開示された技術はこの点において検討が不十分である。
また、特許文献2には、Cを0.03質量%以下、Nを0.03質量%以下、C+Nを0.03質量%、Crを16〜45質量%、Moを1.0〜7.0質量%、Siを0.1〜3.0質量%、Mnを1.0質量%以下およびAlを0.001〜0.2質量%含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有し、かつ析出物として含まれるFe量、Cr量およびSi量が下記の(1)式を満足することを特徴とする、固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板が開示されている。
[析出Fe]+[析出Cr]+2[析出Si]≧1.0
ただし、[析出Fe]、[析出Cr]、[析出Si]:ステンレス鋼板中に析出物として含まれるFe、Cr、Si量
この開示技術もまた、導電性と耐食性の高い化合物を“電気の通り道”として利用したものであるが、前述の技術と同様に、長時間の使用や電位の上昇により、これらの化合物の露出高さを超えて母材の皮膜が成長する点については検討が不十分である。
特許第4078966号公報 特許第3922154号公報
本発明は、従来技術が抱えている上記の問題点に鑑み、特に長時間使用した場合や電位が上昇した場合でも特性を保ち続けることができる導電性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板を提供することを目的とする。
本発明者らは、燃料電池作動環境において、長時間にわたり、導電性を保ち続ける方法について鋭意検討を行った。その結果、鋼の化学成分、特にNb、MoおよびCrを適正な範囲とすることにより、“電気の通り道”となるために十分な金属間化合物を析出させるとともに、母材に生成する皮膜の成長速度も低くすることができ、長時間にわたり導電性を保持可能であることを見出した。本発明は、この知見に基づいてなされたものであり、その要旨は次の通りである。
1.質量%で、
C:0.01%以下、
Si:1.0%以下、
Mn::1.0%以下、
S:0.01%以下、
P:0.05%以下、
Al:0.20%以下、
N:0.02%以下、
Cr:24〜34%、
Mo:0.5〜4.0%および
Nb:0.20〜0.90%
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする導電性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板。
2.前記1において、さらに、質量%で、
W:0.1〜5.0%
を含有することを特徴とする導電性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板。
3.前記1または2において、鋼板表面に粒径0.2μm以上の金属間化合物が100μm2当たり2個以上存在することを特徴とする導電性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板。
本発明によれば、導電性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板が得られるため、従来、高価なカーボンや金めっきのセパレータを使用していた燃料電池に、安価なステンレスセパレータを提供できる。従って、本発明の適用によって、燃料電池の普及を促進させることが可能となる。
燃料電池の基本構造を示す模式図である。
以下、本発明を具体的に説明する。
まず、本発明に係るステンレス鋼板の成分組成における各成分の含有量の限定理由を以下に説明する。なお、以下に示す成分に係る「%」表示は、特に断らないかぎり、「質量%」を意味する。
C:0.01%以下
Cは、鋼中のCrと結合して耐食性の低下をもたらす結果、腐食により導電性が低下しやすくなるため、低いほど望ましい。しかし、含有量が0.01%以下であれば、耐食性を著しく低下させることはないため、0.01%以下に限定する。
Si:1.0%以下
Siは、脱酸に用いる元素であり、そのためには、0.02%以上で添加することが好ましい。ただし、過剰に含有すると、Siの酸化物が生成しやすくなり、導電性を低下させるため、1.0%以下に限定する。好ましくは0.5%以下である。
Mn:1.0%以下
Mnは、Sと結合してMnSを形成し、耐食性の低下をもたらす結果、腐食により導電性が低下しやすくなるため、1.0%以下に限定する。好ましくは、0.8%以下である。
S:0.01%以下
Sは、Mnと結合してMnSを形成し、耐食性の低下をもたらす結果、腐食により導電性が低下しやすくなるため、0.01%以下に限定する。好ましくは0.008%以下である。
P:0.05%以下
Pは、延性の低下をもたらすため、低いほど望ましい。0.05%以下であれば、延性を著しく低下させることはない。このため、0.05%以下に限定する。好ましくは0.04%以下である。
Al:0.20%以下
Alは、脱酸に用いられる元素であり、そのためには、0.01%以上で添加することが好ましい。ただし、過剰に含有すると延性の低下をもたらすため、0.20%以下に限定する。好ましくは、0.15%以下である。
N:0.02%以下
Nは、鋼中のCrと結合して耐食性の低下をもたらす結果、腐食により導電性が低下しやすくなるため、低いほど望ましい。0.02%以下であれば耐食性を著しく低下させることはない。このため、0.02%以下に限定する。好ましくは0.015%以下である。
Cr:24〜34%
Crは、ステンレス鋼板が耐食性を保持するために必須の元素であるが、さらに、ここでは金属間化合物の析出を促進し、さらに、燃料電池作動環境での皮膜の成長を抑制するために重要な元素である。そのためには、24%以上は必要である。すなわち、24%未満では金属間化合物が析出しにくくなり、また、特に電位が高くなった場合にはFeを含有する皮膜が成長して導電性を低下させる。一方、34%を超えて含有すると、延性が低下し、また電位が高くなった場合には、Crイオンの溶出によりMEAを劣化させる、おそれがあるため、34%以下とする。好ましくは、32%以下である。
Mo:0.5〜4.0%
Moは、金属間化合物の析出を促進し、さらに、燃料電池作動環境での皮膜の成長を抑制する効果を有する重要な元素である。その効果は0.5%以上で顕著となるために、0.5%以上に限定する。ただし、4.0%を超えて含有すると、延性を低下させるため、4.0%以下に限定する。好ましくは、0.8〜3.0%である。
Nb:0.20〜0.90%
Nbは、金属間化合物の析出を促進し、さらに燃料電池作動環境での皮膜の成長を抑制する効果を有する重要な元素である。その効果は0.20%以上で顕著となるために、0.20%以上に限定する。ただし、0.90%を超えて含有すると、延性を低下させるため、0.90%以下に限定する。好ましくは、0.26〜0.80%である。
上記した基本成分組成に対して、さらにWを次の範囲で添加することができる。
W:0.1〜5.0%
Wは、金属間化合物の析出を促進し、さらに燃料電池作動環境での皮膜の成長を抑制するため、0.1〜5.0%の範囲で含有させることが好ましい。すなわち、0.1%未満ではその効果が十分ではなく、一方5.0%を超えて含有すると延性を低下させる。より好ましくは、0.5〜3.0%である。
また、以上の成分組成の規定に加えて、鋼板表面において、粒径0.2μm以上の金属間化合物が100μm2当たり2個以上であることが好ましい。
すなわち、“電気の通り道”となる金属間化合物は、粒径0.2μm以上のものが100μm2当たり2個以上存在することが好ましい。まず、粒径0.2μm以上の金属間化合物に限定するのは、粒径が0.2μm未満の金属間化合物が、長時間での皮膜の成長によりその効果が消失する可能性が高いからである。また、金属間化合物が100μm2当たり2個以上とするのは、2個未満になると導電性が低くなるからである。
ここで、金属間化合物とは、フェライト相および炭窒化物以外の、実質的にC、N、OおよびSを含有しない、金属元素同士の化合物のことである。例えば、Laves相、σ相およびχ相などが、これに該当する。
本発明のステンレス鋼板は、以上の成分組成、さらには金属間化合物数の限定によって、所期した特性を得ることができるから、特に製造条件を規定する必要はないが、例えば、以下に示す製造条件に従って製造することができる。
すなわち、上記した好適成分組成に調整した鋼片を、1150℃以上の温度に加熱後、熱間圧延し、ついで1000〜1100℃の温度で再結晶を目的とした熱延板焼鈍を施したのち、冷間圧延を施す。ここで、熱間圧延前の加熱温度が1150℃未満では、熱間圧延により肌荒れなど表面欠陥が生じやすい。また、熱延板焼鈍の温度が1000℃未満では、再結晶が不十分になり、仕上焼鈍後の延性などの特性が低下しやすい。一方、熱延板焼鈍の温度が1100℃を超えると、仕上焼鈍後のフェライト粒径が大きくなりやすくなり、オレンジピールなどの表面欠陥が生じやすくなる。
次いで、900〜1100℃の温度域で仕上焼鈍後、900℃から500℃までを100℃/s以下の速度で冷却する。仕上焼鈍温度が900℃未満では、再結晶が不十分になり、延性が不十分となる。一方、仕上焼鈍温度が1100℃を超えると、フェライト粒径が大きくなり、オレンジピールなどの表面欠陥が生じやすくなる。仕上焼鈍後の冷却速度が100℃/sを超えると、“電気の通り道”となる金属間化合物を、上記した条件の下に分散させることが困難となる。より好ましくは70℃/s以下である。
その後の冷間圧延と焼鈍、そして脱スケールは何度繰り返しても良いが、仕上焼鈍後には、硫酸電解等により、フェライト相を溶解させ、金属間化合物が“電気の通り道”としてより有効に機能する処理を施すことが好ましい。
表1に示す化学成分組成の鋼を真空溶解炉で溶製し、得られた鋼塊を1150℃以上に加熱したのち、熱間圧延により板厚5mmの熱延板を作製した。この熱延板を1000〜1100℃で焼鈍したのち、酸洗により脱スケールを行い、次いで、板厚0.7mmまで冷間圧延を行い、水素雰囲気中で900〜1050℃に加熱した後、900℃から500℃までを45℃/sで冷却した。得られた冷延焼鈍板に、80℃の10%硫酸中で2A/dm2および180sのアノード電解処理を施し、水洗、乾燥後に30mm×30mmの試験片を切り出して粒径0.2μm以上の金属間化合物の分布密度を測定後、燃料電池の動作環境を模擬したpH3の硫酸(80℃)中で、試験片を0.2〜1.0Vvs SHEの間を 60mV/minで5サイクル掃引(加速試験)し、この繰り返し分極後の試料の接触抵抗を測定した。その結果を表2に示す。
なお、粒径0.2μm以上の金属間化合物の分布密度および接触抵抗の測定方法は、以下の通りである。
[粒径0.2μm以上の金属間化合物の分布密度]
走査型電子顕微鏡を用いて、ステンレス鋼板の表面を観察し、2万倍の写真を無作為に20視野ずつ撮影した。写真に撮影された金属間化合物の各粒子の円相当径を測定し、その円相当径が0.2μm以上の粒子の個数を計測して100μm2当たりの分布密度を測定した。金属間化合物の判別には、走査型電子顕微鏡に付属している特性X線分析装置を使用した。
[接触抵抗]
ステンレス鋼板2枚を3枚のカーボンペーパー(東レ製TGP・H・120)で交互に挟み、さらに銅板に金メッキを施した電極を接触させ、単位面積当たり0.98MPaの圧力をかけて電流を流し、2枚のステンレス鋼板の間の電位差を測定し、電気抵抗を算出した。その測定値に接触面の面積を乗じ、さらに接触面の数(=2)で除した値を接触抵抗とした。得られた接触抵抗値が20mΩ・cm2以下を良好、20mΩ・cm2超を不良と判断した。なお、測定時の圧力が高いほど接触抵抗は良好となるが、実環境の圧力を考慮して、0.98MPaとした。
表2に示した通り、本発明の成分組成範囲を満足する発明鋼によるステンレス鋼板はいずれも、接触抵抗が小さく、長時間の使用を想定した加速試験後でも導電性が良好であることがわかる。本発明において重要な元素であるNb、MoおよびCrが適正範囲でも、耐食性を大きく低下させる成分組成となった場合(鋼No.8,9、11および12)は、皮膜が成長しやすくなり、導電性が不良である。また、鋼16、17および19は導電性が良好であったが、Nb、MoおよびCrを過剰に含有しているために、セパレータ用ステンレス鋼に要求される最低限の延性(JIS Z2241に示される金属材料引張試験方法において全伸びが20%以下)を有していない。
Figure 2011122216
Figure 2011122216
1 膜−電極接合体
2,3 ガス拡散層
4,5 セパレータ

Claims (3)

  1. 質量%で、
    C:0.01%以下、
    Si:1.0%以下、
    Mn::1.0%以下、
    S:0.01%以下、
    P:0.05%以下、
    Al:0.20%以下、
    N:0.02%以下、
    Cr:24〜34%、
    Mo:0.5〜4.0%および
    Nb:0.20〜0.90%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする導電性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板。
  2. 請求項1において、さらに、質量%で、
    W:0.1〜5.0%
    を含有することを特徴とする導電性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板。
  3. 請求項1または2において、鋼板表面に粒径0.2μm以上の金属間化合物が100μm2当たり2個以上存在することを特徴とする導電性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板。
JP2009281907A 2009-12-11 2009-12-11 導電性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板 Active JP5703560B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009281907A JP5703560B2 (ja) 2009-12-11 2009-12-11 導電性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009281907A JP5703560B2 (ja) 2009-12-11 2009-12-11 導電性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011122216A true JP2011122216A (ja) 2011-06-23
JP5703560B2 JP5703560B2 (ja) 2015-04-22

Family

ID=44286377

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009281907A Active JP5703560B2 (ja) 2009-12-11 2009-12-11 導電性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5703560B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013014796A (ja) * 2011-07-01 2013-01-24 Jfe Steel Corp 固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼およびその製造方法並びに固体高分子型燃料電池セパレータ
JP2017071219A (ja) * 2015-10-05 2017-04-13 新日鉄住金マテリアルズ株式会社 ステンレス鋼板カーボン複合材及びその製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005166276A (ja) * 2003-11-28 2005-06-23 Jfe Steel Kk 固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼,それを用いた固体高分子型燃料電池セパレータおよび固体高分子型燃料電池
JP3922154B2 (ja) * 2002-10-04 2007-05-30 Jfeスチール株式会社 固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼とその製造方法および固体高分子型燃料電池
JP4078966B2 (ja) * 2002-12-02 2008-04-23 住友金属工業株式会社 固体高分子型燃料電池のセパレータ用ステンレス鋼および固体高分子型燃料電池
JP2011047043A (ja) * 2009-07-30 2011-03-10 Jfe Steel Corp 導電性と延性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼およびその製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3922154B2 (ja) * 2002-10-04 2007-05-30 Jfeスチール株式会社 固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼とその製造方法および固体高分子型燃料電池
JP4078966B2 (ja) * 2002-12-02 2008-04-23 住友金属工業株式会社 固体高分子型燃料電池のセパレータ用ステンレス鋼および固体高分子型燃料電池
JP2005166276A (ja) * 2003-11-28 2005-06-23 Jfe Steel Kk 固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼,それを用いた固体高分子型燃料電池セパレータおよび固体高分子型燃料電池
JP2011047043A (ja) * 2009-07-30 2011-03-10 Jfe Steel Corp 導電性と延性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼およびその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013014796A (ja) * 2011-07-01 2013-01-24 Jfe Steel Corp 固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼およびその製造方法並びに固体高分子型燃料電池セパレータ
JP2017071219A (ja) * 2015-10-05 2017-04-13 新日鉄住金マテリアルズ株式会社 ステンレス鋼板カーボン複合材及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5703560B2 (ja) 2015-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4798298B2 (ja) 導電性と延性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼およびその製造方法
KR102165049B1 (ko) 연료 전지의 세퍼레이터용 스테인리스 강판 및 그의 제조 방법
JP2012177157A (ja) 固体高分子形燃料電池セパレータ用ステンレス鋼およびその製造方法
JP5218612B2 (ja) 燃料電池セパレータ用ステンレス鋼
KR20130121930A (ko) 연료 전지 세퍼레이터용 스테인리스강의 제조 방법, 연료 전지 세퍼레이터용 스테인리스강, 연료 전지 세퍼레이터, 그리고 연료 전지
EP3576199A1 (en) Stainless steel for fuel cell separator and method for producing same
JP2004149920A (ja) 固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼とその製造方法およびそのステンレス鋼を用いた固体高分子型燃料電池
JP2006233282A (ja) 電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用ステンレス鋼及びその製造方法
JP5972877B2 (ja) 燃料電池セパレータ用ステンレス鋼の製造方法
JP5152193B2 (ja) 固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼材および固体高分子型燃料電池
JP4967398B2 (ja) 固体高分子形燃料電池およびそのセパレータに好適なステンレス鋼
JP3922154B2 (ja) 固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼とその製造方法および固体高分子型燃料電池
JP4967397B2 (ja) 固体高分子形燃料電池およびそのセパレータに好適なステンレス鋼
JP4967831B2 (ja) 固体高分子形燃料電池セパレータ用フェライト系ステンレス鋼およびそれを用いた固体高分子形燃料電池
JP5703560B2 (ja) 導電性に優れた燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板
JP4930222B2 (ja) 固体高分子形燃料電池セパレータ用オーステナイト系ステンレス鋼およびそれを用いた固体高分子形燃料電池
JP5560533B2 (ja) 固体高分子形燃料電池セパレータ用ステンレス鋼およびそれを用いた固体高分子形燃料電池
JP2004269969A (ja) 固体高分子型燃料電池用セパレータおよびその製造方法
JP2005166276A (ja) 固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼,それを用いた固体高分子型燃料電池セパレータおよび固体高分子型燃料電池
JP2010205443A (ja) イオン溶出量の少ない固体高分子形燃料電池セパレータ用ステンレス鋼および固体高分子形燃料電池
JP2006233281A (ja) 電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用ステンレス鋼及びその製造方法
WO2017212656A1 (ja) 燃料電池のセパレータ用ステンレス鋼板およびその製造方法
JP2015113510A (ja) 金属セパレータ材料及び金属セパレータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131008

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140902

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150127

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5703560

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250