JP2006233281A - 電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用ステンレス鋼及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用ステンレス鋼およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 例えば、本発明の通電電気部品用フェライト系ステンレス鋼は、所定の成分を含み、Ti、Nbの1種または2種をTi:6×(C+N)〜1.0%、Nb:6×(C+N)〜1.0%の範囲で含有し、Cr、Mo含有量が23≦[Cr]+3.3×[Mo](ただし、[Cr]:鋼中に含まれるCr量(%)[Mo]:鋼中に含まれるMo量(%))を満足し、残部がFeおよび不可避不純物からなるステンレス鋼であり、さらに、鋼中に含まれるTiNまたはNbNの径が50nm以上50000nm以下、平均密度が2000個/mm2以上である。また、通電電気部品用ステンレス鋼を製造するにあたっては、0.5〜2(気圧)、大気雰囲気下、800〜1150℃、1分〜1時間で焼鈍を行うことを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】 例えば、本発明の通電電気部品用フェライト系ステンレス鋼は、所定の成分を含み、Ti、Nbの1種または2種をTi:6×(C+N)〜1.0%、Nb:6×(C+N)〜1.0%の範囲で含有し、Cr、Mo含有量が23≦[Cr]+3.3×[Mo](ただし、[Cr]:鋼中に含まれるCr量(%)[Mo]:鋼中に含まれるMo量(%))を満足し、残部がFeおよび不可避不純物からなるステンレス鋼であり、さらに、鋼中に含まれるTiNまたはNbNの径が50nm以上50000nm以下、平均密度が2000個/mm2以上である。また、通電電気部品用ステンレス鋼を製造するにあたっては、0.5〜2(気圧)、大気雰囲気下、800〜1150℃、1分〜1時間で焼鈍を行うことを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、例えば固体高分子型燃料電池セパレ−タ用として好適な、電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用ステンレス鋼およびその製造方法に関する。
ステンレス鋼は、その表面に不働態皮膜が形成されているため耐食性に優れているが、表面の不働態皮膜は電気抵抗が大きいため、小さな接触電気抵抗が要求される部品には適さない。仮に、接触電気抵抗を小さくすることができれば、耐食性が要求される通電電気部品としてステンレス鋼の使用が可能となる。例えば、優れた耐食性と小さい接触電気抵抗が要求される部品の一つとして、固体高分子型燃料電池のセパレータがあげられる。
燃料電池は、発電効率に優れCO2を排出しないため、近年、地球環境保全の観点から、開発が進められている。この燃料電池はH2とO2を反応させて電気を発生させるものであり、その基本構造は、電解質膜(すなわちイオン交換膜),2つの電極(すなわち燃料極と空気極),O2(すなわち空気)とH2の拡散層、および2つのセパレータから構成される。そして、使用される電解質膜の種類に応じて、リン酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、固体電解質型燃料電池、アルカリ型燃料電池、固体高分子型燃料電池等が開発されている。
これらの燃料電池のうち、固体高分子型燃料電池は、リン酸型燃料電池および溶融炭酸塩型燃料電池等に比べて、(A)発電温度が80℃程度であり、格段に低い温度で発電できる、(B)燃料電池本体の軽量化,小型化が可能である、(C)短時間で立上げできる、(D) 燃料効率,出力密度が高い等の利点を有している。このため、固体高分子型燃料電池は、電気自動車の搭載用電源,家庭用の定置型発電機,携帯用の小型発電機として利用するべく、今日もっとも注目されている燃料電池である。
この固体高分子型燃料電池は、高分子膜を介してH2とO2から電気を取り出すものであり、図1に示すように、ガス拡散層2、3(たとえばカーボンペーパ等)およびセパレータ4,5によって膜〜電極接合体1を挟み込み、これを単一の構成要素(いわゆる単セル)とし、セパレータ4とセパレータ5との間に起電力を生じさせるものである。なお膜〜電極接合体1は、MEA(すなわち Membrance〜Electrode Assembly )と呼ばれており、高分子膜とその膜の表裏面に白金系触媒を担持したカーボンブラック等の電極材料を一体化したものであり、厚さは数10μm〜数100μmである。ガス拡散層2、3は、膜〜電極接合体1と一体化される場合も多い。
固体高分子型燃料電池を上記した用途に適用する場合は、このような単セルを直列に数十〜数百個つないで燃料電池スタックを構成して使用している。
上記セパレータ4,5としては、(E)単セル間を隔てる隔壁としての役割に加え、(F) 発生した電子を運ぶ導電体、(G)O2(すなわち空気)とH2が流れる空気流路,水素流路、(H)生成した水やガスを排出する排出路としての機能が求められる。さらに固体高分子型燃料電池を実用に供するためには、耐久性や電気伝導性に優れたセパレータ4,5を使用する必要がある。
耐久性に関しては、電気自動車の搭載用電源として使用される場合は、約5000時間と想定されている。あるいは家庭用の定置型発電機等として使用される場合は、約40000時間と想定されている。したがってセパレータ4,5には、長時間の発電に耐えられる耐食性等の特性が要求される。また電気伝導性に関しては、セパレータ4,5とガス拡散層2,3との接触抵抗は極力低いことが望まれる。セパレータ4,5とガス拡散層2,3との接触抵抗が増大すると、固体高分子型燃料電池の発電効率が低下するからである。すなわち、接触抵抗が小さいほど、電気伝導性が優れていることになる。
現在までに、セパレータとしてグラファイト素材を用いた固体高分子型燃料電池が実用化されている。このグラファイト素材からなるセパレータは、接触抵抗が比較的低く、しかも腐食しないという利点がある。しかしながら衝撃によって破損しやすいので、小型化が困難であり、かつ空気流路6,水素流路7を形成するための加工コストが高いという欠点がある。そして、グラファイト素材からなるセパレータが有するこれらの欠点が、固体高分子型燃料電池の普及を妨げる原因になっている。
上記問題点に対して、セパレータの素材として、グラファイト素材に替えて金属素材を適用する試みがなされている。特に、耐久性向上の観点から、ステンレス鋼を素材としたセパレータの実用化に向けて、種々の検討がなされている。
例えば特許文献1には、不働態皮膜を形成しやすい金属をセパレータとして用いる技術が開示されている。しかし不働態皮膜の形成は、接触抵抗の上昇を招くことになり、発電効率の低下につながる。このため、これらの金属素材は、カーボン素材と比べて接触抵抗が大きく、しかも耐食性が劣る。
例えば特許文献2には、SUS304等の金属セパレータの表面に金めっきを施すことにより、接触抵抗を低減し、高出力を確保する技術が開示されている。しかし、薄い金めっきではピンホールの発生防止が困難であり、逆に厚い金めっきではコストの問題が残る。
例えば、特許文献3には、フェライト系ステンレス鋼基材にカーボン粉末を分散させて、電気伝導性を改善したセパレータを得る方法が開示されている。しかしながらカーボン粉末を用いた場合も、セパレータの表面処理には相応のコストがかかることから、依然としてコストの問題が残っている。また、表面処理を施したセパレータは、組立て時にキズ等が生じた場合に、耐食性が著しく低下するという問題点も指摘されている。
電気伝導性を有する析出物を利用してセパレータの接触抵抗を低減しようとする試みもなされている。例えば特許文献4には、M23C6型炭化物あるいはM2B型硼化物を表面に析出させたセパレータが開示されている。しかしながら、この技術で十分な析出量を得るためにはCやBを多量に添加しなければならないので、セパレータの素材となるステンレス鋼が硬質化する。かつ、これらのM23C6型炭化物やM2B型硼化物も硬度が大きいので、ステンレス鋼をセパレータに加工する際に成形性が著しく劣化するという問題がある。また、M23C6型炭化物やM2B型硼化物の金属元素(すなわちM)はCrを主体としているので、これらが析出するとステンレス鋼中のCrが減少して耐食性が劣化するという問題がある。
特許第3460346号公報
特開平10−228914 号公報
特開2000−277133 号公報
特許第3365385号公報
以上のように、固体高分子型燃料電池のセパレータとして素材を選出するにあたっては、従来の方法では上記問題点があり、電気伝導性と耐食性の両方に優れた素材が得られていないのが現状である。そして、耐食性に優れ、通電電気部品用として要求される特性を満足する金属材料は、今までのところ、実用化されていない。
本発明はかかる事情に鑑み、例えば、固体高分子型燃料電池のセパレータとして用いる場合に、電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用ステンレス鋼およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、鋭意研究を行った。その結果、ステンレス鋼は、その表面に不働態被膜が形成されるため耐食性に優れているので、本発明では、まず、ステンレス鋼を基材として選択し、ステンレス鋼の表面に導電性物質が有する状態とすることでステンレス鋼の接触抵抗が低くなり電気伝導性が向上であろうということを基本思想とした。そしてこれらを基に、導電性物質として窒化物系析出物に着目し、ステンレス鋼の表面に形成される不働態被膜中にTiNまたはNbNを析出させることにより電気伝導性および耐食性の両方の特性が向上することを見いだした。
また、不働態被膜中にTiNまたはNbNを析出させるにあたっては、1)TiおよびNbの量を鋼中のC、Nとの関係から規定することにより、鋼中のN、TiおよびNbをTiNまたはNbNとして析出させること、2)TiNまたはNbNの最適な大きさ、密度を規定することが電気伝導性向上の点から重要であることを見いだした。さらに、上記規定は、適切な条件下で焼鈍処理を行うことにより得られることをも見いだした。
以上のように、本発明ではTiおよびNbの量、窒化物系介在物の大きさ、密度を規定することにより、通電電気部品用として充分な電気伝導性と耐食性を備えたステンレス鋼が得られる。
本発明は、以上の知見に基づきなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
[1]質量%で、C:0.015%以下、N:0.03%以上、Cr:11〜45%、Mo:7.0%以下、Si:1.5%以下、Mn:1.5%以下、P :0.05%以下、S :0.03%以下を含み、TiNbの1種または2種をTi:6×(C+N)〜1.0%、Nb:6×(C+N)〜1.0%の範囲で含有し、Cr、Mo含有量が23≦[Cr]+3.3×[Mo](ただし、[Cr]:鋼中に含まれるCr量(%)[Mo]:鋼中に含まれるMo量(%))を満足し、残部がFeおよび不可避不純物からなるステンレス鋼であり、さらに、鋼中に含まれるTiNまたはNbNの径が50nm以上50000nm以下、平均密度が2000個/mm2以上であることを特徴とする電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用フェライト系ステンレス鋼。
[2]前記[1]において、さらに、質量%で、Cu:1%以下、Ni:1%以下の1種または2種を含有することを特徴とする電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用フェライト系ステンレス鋼。
[3]質量%で、C:0.015%以下、N:0.03%以上、Cr:15〜26%、Ni:6〜28%、Si:5.0%以下、Mn:5.0%以下、P :0.05%以下、S :0.03%以下を含み、TiNbの1種または2種をTi:6×(C+N)〜1.0%Nb:6×(C+N)〜1.0%の範囲で含有し、Cr、Mo含有量が20≦[Cr]+3.3×[Mo](ただし、[Cr]:鋼中に含まれるCr量(%)[Mo]:鋼中に含まれるMo量(%))を満足し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、さらに、鋼中に含まれるTiNまたはNbNの径が50nm以上50000nm以下、平均密度が2000個/mm2以上であることを特徴とする電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用オーステナイト系ステンレス鋼。
[4]前記[3]において、さらに、質量%で、Cu:2%以下、Mo:7.0%以下の1種または2種を含有することを特徴とする電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用オーステナイト系ステンレス鋼。
[5]前記[1]〜[4]のいずれかに記載の化学成分を有する鋼を用いて、0.5〜2(気圧)、大気雰囲気下、800〜1150℃、1分〜1時間で焼鈍を行うことを特徴とする電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用ステンレス鋼の製造方法。
なお、本明細書において、鋼の成分を示す%はすべて質量%(mass%)である。
本発明によれば、電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用ステンレス鋼が得られる。本発明のステンレス鋼は、接触抵抗値が低く、かつ耐食性に優れているため、固体高分子型燃料電池セパレータ用として最適である。また、従来より、耐久性の問題から高価なグラファイト製セパレータを使用していた固体高分子型燃料電池に、安価なステンレス鋼製セパレータを提供することが可能となる、固体高分子型燃料電池用セパレータに限らず、電気伝導性を有するステレンス製電気部品としても広く利用できる等、産業上有益な発明といえる。
本発明のステンレス鋼は、下記に示す組成に制御し、その中でも特にTiとNbの含有量をCとNとの関係から限定したことを第一の特徴とする。そして、鋼中のNと、TiまたはNbにより形成されるTiNまたはNbNの大きさと密度を規定することを第二の特徴とする。このように、組成、TiNまたはNbNの大きさと密度を規定することにより、本発明では、電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用ステンレス鋼が得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明における鋼の化学成分(組成)の限定理由は以下の通りである。
Cは、フェライト系及びオーステナイト系ステンレス鋼においては固溶限が小さく、主としてCr炭化物として析出し粒界腐食を引き起こすため出来るだけ少ない方が望ましい。よって、Cは0.015%以下とする。
Siは、脱酸剤として必要な元素であるが、降伏強度を著しく大きくするため、軟質化が要求される材料においてはできるだけ添加を控えることが望ましい。よって、フェライト系ステンレス鋼では1.5%以下、オーステナイトステンレス鋼では5.0%以下とする。
Siは、脱酸剤として必要な元素であるが、降伏強度を著しく大きくするため、軟質化が要求される材料においてはできるだけ添加を控えることが望ましい。よって、フェライト系ステンレス鋼では1.5%以下、オーステナイトステンレス鋼では5.0%以下とする。
Mnは、フェライト系ステンレス鋼においては一般に脱酸剤として使用されるが、鋼中で硫化物を形成し著しく耐食性を悪化させるため含有量は低い方が望ましい。しかし、製造時の経済性を考慮し、上限が1.5%までであれば許容できる。よって、フェライト系ステンレス鋼では、Mnは、1.5%以下とする。また、Mnはオーステナイト生成元素なのでオーステナイト系ステンレス鋼においては組織安定化のため添加されることは問題がない。ただし、多量の添加は熱間加工性を悪化させるためにMnは5.0%以下とする。
Pは、フェライト系及びオーステナイト系ステンレス鋼において、熱間加工性の点から少ない方が望ましい。よって、Pは0.05%以下とする。
Pは、フェライト系及びオーステナイト系ステンレス鋼において、熱間加工性の点から少ない方が望ましい。よって、Pは0.05%以下とする。
Sは、フェライト系及びオーステナイト系ステンレス鋼において、熱間加工性及び耐食性の点から少ない方が望ましい。よって、Sは0.03%以下とする。
Cr、Moは、フェライト系及びオーステナイト系ステンレス鋼においては、耐食性を確保する基本的な元素であり、特に孔食の抑制に効果が高い。このような効果を得るためには、Crはフェライト系ステンレス鋼では、11%以上、オーステナイト系ステンレス鋼では15%以上の含有が必要である。Moについては3.5%塩化ナトリウム中の孔食電位に関してほぼ3.3倍の効果を有し、Crを補完するものとして添加することで高合金化による弊害を防ぐことができる。一方で、Cr、Mo共に、多量の添加は加工性の低下、製造コストの増加をもたらし望ましくない。よって、フェライト系ステンレス鋼では、Crは45%以下、Moは7.0%以下とする。オーステナイト系ステンレス鋼ではCrは26%以下、Moは必要に応じ7.0%以下添加する。さらに、本発明ではステンレス鋼に電気伝導性をもたせるため、表面の不働態被膜中に窒化物系介在物(TiN、NbN)が析出していることが必須であり、重要である。そのため、窒化物系介在物が析出している状態においても耐食性を確保するために、CrおよびMoを、フェライト系ステンレス鋼では23≦[Cr]+3.3×[Mo]、オーステナイト系ステンレス鋼では20≦[Cr]+3.3×[Mo]の条件を満たすようにする含有するものとする。
Nは、TiNあるいはNbNとして表面に析出し、電気伝導体として働く。TiNあるいはNbN、いわゆる窒化物系介在物の表面析出は、電気伝導性向上の点で、本発明において重要である。このようにTiNあるいはNbNとして表面に析出させ、優れた電気伝導性の効果を得るためには、Nは0.03%以上の添加が必要である。一方で、多量の添加は工程上難しい為、0.10%を上限とするのが好ましい。以上より、Nは0.03%以上とする。なお、Nの上記範囲およびその限定理由はフェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼のいずれの場合も対象とする。
Tiは、Nと結合しTiNとして表面に析出させるために必要である。上述のNと同様の理由により、本発明において重要な元素の一つであり、優れた電気伝導性の効果を得るためには、Ti:6×(C+N)%以上の添加が必要である。但し、これらの元素を多量に加えると加工性を阻害するため、1.0%を上限とする。以上より、Tiは6×(C+N)%以上1.0%以下とする。なお、Tiの上記範囲およびその理由はフェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼のいずれの場合も対象とする。
Nbは、Ti同様、Nと結合しNbNとして析出させるために必要であり、本発明において重要な元素の一つである。優れた電気伝導性の効果を得るためには、Nb:6×(C+N)%以上の添加が必要である。但し、これらの元素を多量に加えると加工性を阻害するため、Nb:1.0%を上限とする。以上より、Nbは6×(C+N)%以上1.0%以下とする。なお、Nbの上記範囲およびその理由はフェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼のいずれの場合も対象とする。
Niは、オーステナイト系ステンレス鋼において、オーステナイト組織を安定化させるために必要であるが、多量の添加は製造コストを上昇させるので6〜28%とする。また、フェライト系ステンレス鋼においては、必須な元素ではないものの、含有により耐食性、靭性向上の効果が得られる。しかし、1%を超えての含有は製造コストの増加をもたらし望ましくない。よって、フェライト系ステンレス鋼において、Niを含有する場合は1%以下とする。
本発明の鋼板は、上記の必須添加元素で目的とする特性が得られるが、所望の特性に応じて以下の元素を含有することができる。
Cuは、フェライト系及びオーステナイト系ステンレス鋼においては少なくとも少量であれば共に固溶であるので、含有することが可能である。ただし、フェライト系ステンレス鋼においては1%を、オーステナイト系ステンレス鋼においては2%を各々超えると熱間加工性を劣化させるため、好ましくない。よって、Cuを含有する場合、フェライト系ステンレス鋼では1%以下、オーステナイト系ステンレス鋼では2%以下とする。
上記以外の残部はFe及び不可避的不純物とする。なお、本発明においては、電気伝導性および耐食性を大きく変化させることなく、靭性、加工性性の向上に有効に寄与する元素を1%以下の範囲で含有することができる。
次に、本発明にとって重要な要件の一つであるTiNまたはNbNについて説明する。TiNまたはNbNは、鋼中のNと、TiおよびNbにより形成され、ステンレス鋼の表面に形成される不働態被膜中に窒化物系介在物として析出する。このように不働態被膜中にTiNまたはNbNを有することにより、TiNおよびNbNが電気伝導体として作用し、接触抵抗を低くし、ステンレス鋼としての電気伝導性を向上させる。また、本発明では、ステンレス鋼を基材としているので、表面に形成される不働態被膜は強固であり、十分な耐食性をもつ。そのため、上記のように、不働態被膜中に、窒化物系介在物としてTiNおよびNbNを析出させることにより、不働態被膜の耐食性の効果を奏しつつ、電気伝導性を向上させることが可能となる。
このとき、不働態被膜中のTiNまたはNbNの大きさ、密度は、各々、径が50nm以上、平均密度が2000個/mm2以上とする。接触電気抵抗は、通電時の伝導性物質との単位面積あたりの接触面積、すなわち、接触点の数、接触点の総面積に依存しており、この点で不働態被膜中のTiNおよびNbNの大きさ、密度を規定することは重要である。径が50nm未満では、不働態被膜中にTiN、NbNが埋もれてしまい、十分に電気伝導体として作用せず、結果として電気伝導性が向上しない。一方、50000nm超えでは、耐食性が劣化する場合がある。よって上限は50000nm以下が好ましい。このように、不働態被膜中のTiNおよびNbNの大きさを規定することにより、通常の不働態被膜厚みに比べ、TiNおよびNbNの径の方が大きくなり、表面の不働態被膜中で、TiNおよびNbNが突出した状態となり、例えば、燃料電池のセパレ−タとして本発明を用いる場合、電極とセパレ−タが接触する際に接触部分がTiNおよびNbNに集中し、接触抵抗が一層低下する。また、不働態被膜中のTiNおよびNbNの平均密度を規定することにより、接触面積を十分に確保することが可能となり、やはり、接触抵抗が一層低下する。
なお、本発明においては、窒化物系介在物としては、TiNまたはNbNを対象とする。窒化物系介在物としては、TiNまたはNbNの他にCrN等もあげられるが、耐粒界腐食性確保の点から、TiNまたはNbNが好ましい。しかし、本発明の効果が奏する範囲であれば、上記CrN等を耐粒界腐食性の劣化しない範囲で 析出させることも可能である。
また、ステンレス鋼の表面に形成される不働態被膜中に析出する介在物としては、窒化物系介在物の他に、炭化物系介在物が上げられる。しかし、炭化物系介在物は、窒化物系介在物同様に導電性はあるものの、優れた電気伝導性の効果を得るためにCをそれなりの量、含有しなければならず、多量のCにより一方では溶接性が劣化するなどの問題が残る。そのため、本発明においては、ステンレス鋼の表面に形成される不働態被膜中に析出する介在物としては、窒化物系介在物であるTiNまたはNbNとする。なお、本発明の効果が奏する範囲であれば、炭素を溶接性が劣化しない範囲で 析出させることも可能である。
次に本発明の電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用ステンレス鋼の製造方法について説明する。
本発明のステンレス鋼を製造するにあたって、製造技術を特に限定する必要はなく、従来から知られている通常の製造技術がすべて適用できる。ただし、本発明では上述した化学成分および、TiNまたはNbNの大きさ、密度の範囲内とし、ステンレス鋼表面の不働態被膜中にTiNまたはNbNを有していることが重要である。これは、本発明において、製造条件における必須な項目とする。
例えば、製鋼工程では、転炉、電気炉等で上述した化学組成を有するステンレス鋼を溶製し、強攪拌真空酸素脱炭処理法によって2次精錬を行うのが好ましい。また、溶製したステンレス鋼の鋳造は、生産性,品質の面から連続鋳造が好ましい。
得られたスラブは熱間圧延を施して熱延ステンレス鋼板とする。熱間圧延の条件は特に限定しない。
次いで、歪を取り組織を均一化するために800〜1150℃で焼鈍を施す。焼鈍温度は再結晶が十分に生じる温度であれば任意でよい。
焼鈍時間は3分〜1時間とし、板厚によって変化させる。3分未満では未再結晶のため、 1時間超えでは表面の荒れが発生するため、好ましくない。
焼鈍後、酸洗または電解酸洗を行う事が好ましい。酸洗処理を行うことにより、ステンレス鋼表面の不働態被膜中に析出したTiNおよびNbNの一部を外面に露出させることが可能となり、接触抵抗値を下げる上で、有効に働く。酸洗処理はステンレス鋼の表面をわずかに溶解することができればよく、その方法は特に限定しない。酸性溶液中に浸漬しても、酸性溶液をノズルで噴射あるいは噴霧してもよい。中でも、電解による酸洗は表面均一化の点から好ましい。
以上より、本発明の電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用ステンレス鋼が得られる。なお、上記工程に引き続き、必要に応じて、冷間圧延を行い、得られた冷延ステンレス鋼板に焼鈍(800〜1150℃)を施して酸洗処理を行うことも可能である。
作製方法
ラボ真空溶解によって表1に示す成分を有するステンレス鋼を各100kg溶製し、厚さ150mmの鋼塊とした。この鋼塊に対して1250℃に加熱した後、熱間圧延によって厚さ4mmの熱延ステンレス鋼板とした。さらに、得られた熱延ステンレス鋼板に対して、フェライト系については950℃×4分、オーステナイト系については980℃×4分の条件で焼鈍および酸洗処理を施した。次いで、冷間圧延によって厚さ1.0mmとし、さらに925℃×1分の焼鈍および酸洗処理を施して冷延ステンレス鋼板を得た。なお、上記酸洗処理は硝酸及びフッ酸を含む酸洗液を用いて行った。
ラボ真空溶解によって表1に示す成分を有するステンレス鋼を各100kg溶製し、厚さ150mmの鋼塊とした。この鋼塊に対して1250℃に加熱した後、熱間圧延によって厚さ4mmの熱延ステンレス鋼板とした。さらに、得られた熱延ステンレス鋼板に対して、フェライト系については950℃×4分、オーステナイト系については980℃×4分の条件で焼鈍および酸洗処理を施した。次いで、冷間圧延によって厚さ1.0mmとし、さらに925℃×1分の焼鈍および酸洗処理を施して冷延ステンレス鋼板を得た。なお、上記酸洗処理は硝酸及びフッ酸を含む酸洗液を用いて行った。
得られた冷延ステンレス鋼板の板幅中央部かつ長手方向中央部から、200mm×200mmのサンプルを1枚ずつ切り出した。さらにサンプルを研磨することによりスケールを除去し、次いで、硝酸を5質量%とフッ酸を2.5質量%含む酸洗液を用いて酸洗処理を施した。
以上により作製した冷延焼鈍酸洗板に対して、下記に示すSEMによる析出物観察、接触抵抗測定、耐食性試験を行い、性能を評価した。得られた結果を表2に示す。
析出物観察:析出物数の定量
本発明例サンプルと比較例サンプル、各々の中央部から、それぞれ10mm×10mmの試験片を1枚切り出した。このサンプルに対して、中央部を走査型電子顕微鏡を用いて、
5000倍の倍率で5視野撮影し、析出物像の数を画像処理を用いて抽出した。(ALT)NbNとTiNの分別については、形状の違いより判別した。
接触抵抗の測定
本発明例サンプルと比較例サンプルの各々のサンプルの中央部から、それぞれ30mm×30mmの試験片を4枚切り出した。さらに、図2に示すように1枚の試験片8を両面から2枚の同じ大きさのカーボンペーパ(東レ製 TGP-H-120)9で交互に挟み、さらに銅板に金めっきを施した電極10を接触させ、単位面積あたり 137.2N/cm2(すなわち 14kgf/cm2)の圧力をかけて試験片8間の抵抗を測定し、接触面の面積を乗じ、さらに接触面の数(=2)で除した値を接触抵抗の測定値とした。
析出物観察:析出物数の定量
本発明例サンプルと比較例サンプル、各々の中央部から、それぞれ10mm×10mmの試験片を1枚切り出した。このサンプルに対して、中央部を走査型電子顕微鏡を用いて、
5000倍の倍率で5視野撮影し、析出物像の数を画像処理を用いて抽出した。(ALT)NbNとTiNの分別については、形状の違いより判別した。
接触抵抗の測定
本発明例サンプルと比較例サンプルの各々のサンプルの中央部から、それぞれ30mm×30mmの試験片を4枚切り出した。さらに、図2に示すように1枚の試験片8を両面から2枚の同じ大きさのカーボンペーパ(東レ製 TGP-H-120)9で交互に挟み、さらに銅板に金めっきを施した電極10を接触させ、単位面積あたり 137.2N/cm2(すなわち 14kgf/cm2)の圧力をかけて試験片8間の抵抗を測定し、接触面の面積を乗じ、さらに接触面の数(=2)で除した値を接触抵抗の測定値とした。
なお接触抵抗値の算出は、試験片を交換しながら4回行い、その平均値を表2に示す。また参考例として、表面に厚さ約 0.1μmの金めっきを施したステンレス鋼板(SUS304相当)、および厚さ5mmのグラファイト板についても、同様に接触抵抗値を算出した。
耐食性試験
耐食性の評価:JIS G0591 に準拠して5質量%硫酸腐食試験を実施した。接触抵抗の測定に用いた30mm×30mmの試験片を5質量%硫酸中に浸漬して、80℃で7日間保持した後の重量変化を測定した。なお耐食性は、4枚の試験片の単位面積あたりの重量減少量の平均値が0.1g/m2以下を良(○)、0.1g/m2超えを不可(×)として評価して表2に示す。
耐食性試験
耐食性の評価:JIS G0591 に準拠して5質量%硫酸腐食試験を実施した。接触抵抗の測定に用いた30mm×30mmの試験片を5質量%硫酸中に浸漬して、80℃で7日間保持した後の重量変化を測定した。なお耐食性は、4枚の試験片の単位面積あたりの重量減少量の平均値が0.1g/m2以下を良(○)、0.1g/m2超えを不可(×)として評価して表2に示す。
表2より、実施例においては冷延焼鈍酸洗板の表面に析出物が多数認められているのに対し、TiNbを含有しない比較例では析出物はほとんど観察されない。その結果、本発明では、接触抵抗値は10mΩ・cm2以下であり、金めっきステンレス鋼板あるいはグラファイト板と同等の接触抵抗値が得られたのに対し、比較例では接触抵抗値は10mΩ・cm2を大きく超え、電気伝導性が劣ることがわかる。
さらに本発明のステンレス鋼板は全て耐食性の評価が良(○)であった。
本発明のステンレス鋼は、固体高分子型燃料電池用セパレータに限らず、良好な耐食性と小さい接触電気抵抗が要求されるステレンス製電気部品としても広く利用することができる。
1 膜-電極接合体
2 ガス拡散層
3 ガス拡散層
4 セパレータ
5 セパレータ
6 空気流路
7 水素流路
8 試験片
9 カーボンペーパ
10 電極
2 ガス拡散層
3 ガス拡散層
4 セパレータ
5 セパレータ
6 空気流路
7 水素流路
8 試験片
9 カーボンペーパ
10 電極
Claims (5)
- 質量%で、C:0.015%以下、N:0.03%以上、Cr:11〜45%、Mo:7.0%以下、Si:1.5%以下、Mn:1.5%以下、P :0.05%以下、S :0.03%以下を含み、
Ti、Nbの1種または2種をTi:6×(C+N)〜1.0%、Nb:6×(C+N)〜1.0%の範囲で含有し、
Cr、Mo含有量が23≦[Cr]+3.3×[Mo](ただし、[Cr]:鋼中に含まれるCr量(%)[Mo]:鋼中に含まれるMo量(%))を満足し、残部がFeおよび不可避不純物からなるステンレス鋼であり、
さらに、鋼中に含まれるTiNまたはNbNの径が50nm以上50000nm以下、平均密度が2000個/mm2以上である
ことを特徴とする電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用フェライト系ステンレス鋼。 - さらに、質量%で、Cu:1%以下、Ni:1%以下の1種または2種を含有することを特徴とする請求項1に記載の電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用フェライト系ステンレス鋼。
- 質量%で、C:0.015%以下、N:0.03%以上、Cr:15〜26%、Ni:6〜28%、Si:5.0%以下、Mn:5.0%以下、P :0.05%以下、S :0.03%以下を含み、
Ti、Nbの1種または2種をTi:6×(C+N)〜1.0%Nb:6×(C+N)〜1.0%の範囲で含有し、
Cr、Mo含有量が20≦[Cr]+3.3×[Mo](ただし、[Cr]:鋼中に含まれるCr量(%)[Mo]:鋼中に含まれるMo量(%))を満足し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、
さらに、鋼中に含まれるTiNまたはNbNの径が50nm以上50000nm以下、平均密度が2000個/mm2以上である
ことを特徴とする電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用オーステナイト系ステンレス鋼。 - さらに、質量%で、Cu:2%以下、Mo:7.0%以下の1種または2種を含有することを特徴とする請求項3に記載の電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用オーステナイト系ステンレス鋼。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載の化学成分を有する鋼を用いて、
0.5〜2(気圧)、大気雰囲気下、800〜1150℃、1分〜1時間で焼鈍を行う
ことを特徴とする電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用ステンレス鋼の製造方法。
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JP2005049974A JP2006233281A (ja) | 2005-02-25 | 2005-02-25 | 電気伝導性および耐食性に優れた通電電気部品用ステンレス鋼及びその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100278684A1 (en) * | 2007-10-10 | 2010-11-04 | Arcelormittal-Stainless France | Process for manufacturing stainless steel containing fine carbonitrides, and product obtained from this process |
WO2012132992A1 (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-04 | 住友金属工業株式会社 | 高圧水素ガス用高強度オーステナイトステンレス鋼 |
-
2005
- 2005-02-25 JP JP2005049974A patent/JP2006233281A/ja active Pending
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