本発明は、末端の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する高分岐のポリマーもしくはオリゴマーを、エポキシ樹脂用の硬化剤として用いる使用に関する。更に、本発明は、かかるポリマーもしくはオリゴマーと、硬化されていないもしくは部分的にのみ硬化されたエポキシ樹脂と、場合により少なくとも1種の慣用のエポキシ樹脂用の硬化剤とを含有する組成物並びにこれらの成分の硬化によって得られる硬化されたエポキシ樹脂に関する。最後に、本発明は、エポキシ樹脂の硬化のための方法であって、硬化されていないもしくは部分的にのみ硬化されたエポキシ樹脂を、前記の定義による少なくとも1種のポリマーもしくはオリゴマーと、場合により少なくとも1種の慣用のエポキシ樹脂用の硬化剤とを一緒に、5〜150℃の温度に至らしめるか、又はマイクロ波照射に曝す、エポキシ樹脂の硬化のための方法に関する。
好適なエポキシ樹脂は、その優れた機械的な及び化学的な特性、例えば高い衝撃強さ、高い耐摩耗性、良好な耐化学薬品性、多くの材料に対する優れた付着力並びに高い電気的絶縁能に基づき広く知られている。前記樹脂は、繊維複合材料("複合材")用のマトリクスとして用いられ、かつ前記樹脂は、しばしば、エレクトロラミネート、構造接着剤、注型用樹脂及び粉末塗料における主成分である。
概念"エポキシ樹脂"は、様々な意味を有し、一方で、2つ以上のエポキシ基を有するプレポリマー(その際、エポキシ基の一部において、オキシラン基は開環してヒドロキシル基となってもよい)又は前記プレポリマーを含有する組成物を指す。他方で、その概念は、部分的にもしくは完全に硬化されたエポキシ樹脂、すなわち好適な硬化剤によって架橋されているエポキシ樹脂をも指す。しかし、その概念は、変性されたエポキシ樹脂、例えばエステル化もしくはエーテル化された、例えばカルボン酸もしくはアルコールとの反応によって得られるエポキシ樹脂をも指す。エポキシ樹脂の概念には、一般に、(部分的に)硬化された及び/又は変性されたエポキシ樹脂を含有する組成物も含まれる。硬化されていない、部分的に硬化された及び/又は完全に硬化されたエポキシ樹脂を含有する組成物は、例えばいわゆる配合エポキシ樹脂、すなわち好適な添加剤と混合されたエポキシ樹脂、例えばエポキシ樹脂の他に硬化剤(エポキシ樹脂が未硬化もしくは部分硬化で存在する場合)と、場合により更なる添加剤、例えば難燃剤、酸化防止剤、安定化剤などを含有する配合物である。該組成物は、複合材料であってもよい。概念"エポキシ樹脂"の完全な定義は、例えばUllmannの工業化学事典第5版(CD−ROM),1997年,Wiley−VCH,チャプター"エポキシ樹脂"に記載されている。
本発明の範囲において、更に特記されない概念"エポキシ樹脂"は、未硬化のもしくは部分硬化されたエポキシ樹脂(プレポリマー)のために使用される。その概念が、完全に硬化されたもしくは変性されたエポキシ樹脂を又はエポキシ樹脂を含有する組成物を指すべき場合には、前述の箇所で明確にされる。
硬化剤は、架橋剤とも呼称される。それは、エポキシ樹脂−プレポリマーを、十分な反応において、非可溶性の三次元の"架橋"された熱硬化性の構造に変換する化合物である。基本的に、エポキシ樹脂用の硬化剤は、2つのタイプに区別される:第一のタイプは、少なくとも二官能性の化合物であって、その官能基がエポキシ樹脂のオキシラン基もしくはヒドロキシ基と共有結合的に反応でき、かつプレポリマーを部分的にもしくは完全に架橋する化合物である。第二のタイプは、しばしば、開始剤もしくは促進剤とも呼称されるが、それはエポキシ樹脂の単独重合を触媒する。開始剤及び促進剤は、部分的に、第一のタイプの硬化剤にも、架橋を促進するために添加される。
エポキシ樹脂のオキシラン基と縮合反応しうる好適な官能基は、アミノ基、ヒドロキシ基及びカルボキシル基もしくはそれらの誘導体、例えば無水物である。相応して、通常は、エポキシ樹脂用の硬化剤としては、脂肪族の及び芳香族のポリアミン、無水カルボン酸、ポリアミドアミン、アミノプラスト又はフェノプラストが使用される。公知の硬化剤は、直鎖状のもしくはせいぜい低い程度に架橋された構造を有する。前記架橋剤は、例えばUllmannの工業化学事典第5版(CD−ROM),1997年,Wiley−VCH,チャプター"エポキシ樹脂"に記載されている。これは、参照をもってその全範囲において開示されたものとする。
アミノ基を有する公知の硬化剤は、2つのグループに分けることができる:
第一のグループを成すものは、低分子のアミン、例えばジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジェフアミン、m−フェニレンジアミン、4,4′−メチレンジアミン(MDA)又はビス(4−アミノフェニル)スルホン(DADS、DDSもしくはDapson)である。それらは低粘性であり、単位質量もしくは単位容量あたりに高いアミン価及び高い密度を有し、こうして高い網目密度を有する生成物がもたらされる。更に、脂肪族アミンは、極めて反応性が高く、部分的に室温(25℃)未満でさえ反応する。しかしながら、欠点は、その揮発性、その不快な臭い、そしてその毒性である。また、脂肪族アミンの反応性は、しばしば高すぎるので、架橋の過程は制御されて進行しない。芳香族アミンの反応性は、それに対してしばしば低すぎるので、高い温度で、長い反応時間をもって架橋させねばならない。これは、経済的な観点から当然のように望ましくない。
第二のグループを成すのは、高分子アミン、一般に、アミノ官能基を有するポリマー、例えばアミドポリアミン又は末端アミノ基を有するポリエステルである。これらのポリマーは、確かに、上述の低分子アミンの欠点は有さないものの、該ポリマーは、その明らかにより低い反応性の官能基の密度に基づき、明らかにより低い網目密度を有する生成物をももたらす。しかしながら、高い網目密度は、エポキシ樹脂を基礎とする生成物の機械的な及び熱的な安定性について決定的な重要性を有する。
従って、本発明の課題は、エポキシ樹脂用の硬化剤であって、従来技術の硬化剤の利点が組み合わされており、同時に、欠点が回避され、従って、高い網目密度を有する硬化されたエポキシ樹脂をもたらし、十分に反応性であるため、架橋は低い温度で、かつ許容できる反応時間において実施できるが、同時に揮発性ではなく、悪臭を放たず、かつ毒性でなく、好ましくはしかしそれにもかかわらずできる限り低粘性である硬化剤を提供することであった。
前記課題は、主鎖もしくは側鎖の末端基として第一級の及び/又は第二級のアミノ基を有する高分岐の多官能性のポリマーと第一級及び/又は第二級のアミノ基を有するオリゴマーをエポキシ樹脂用の硬化剤として用いる使用によって解決された。
従って、本発明の対象は、以下の(i)〜(vi):
(i)高分岐のポリマーであって、
(i−1)尿素もしくは少なくとも1種の尿素誘導体と、
(i−2)少なくとも2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミンと
の縮合によって得られる、高分岐のポリマー、
その際、前記の少なくとも1種のアミンは、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有さねばならない;
(ii)高分岐のポリマーであって、
(ii−1)少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有するアミン(自己縮合)、又は少なくとも2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも2種の(互いに異なる)アミン
の縮合によって得られる、高分岐のポリマー、
その際、前記の少なくとも2種のアミンのうち、少なくとも1種のアミンは、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有さねばならない;
(iii)高分岐のポリマーであって、
(iii−1)少なくとも1種の少なくとも二官能性のジイソシアネートもしくはポリイソシアネートと、
(iii−2)少なくとも2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミンと
の反応によって得られる、高分岐のポリマー、
その際、前記の少なくとも1種のポリイソシアネートは、少なくとも三官能性であるか、もしくは前記の少なくとも1種のアミンは、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する;
(iv)高分岐のポリマーであって、
(iv−1)少なくとも2個のカルボキシル基を有する少なくとも1種のカルボン酸もしくはそれらの少なくとも1種の誘導体と、
(iv−2)少なくとも2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミンと
の縮合によって得られる、高分岐のポリマー、
その際、前記の少なくとも1種のカルボン酸は、少なくとも3個のカルボキシル基もしくはカルボキシル基誘導体を有さねばならないか、もしくは前記の少なくとも1種のアミンは、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有さねばならない;
(v)オリゴマーの化合物であって、
(v−1)尿素もしくは少なくとも1種の尿素誘導体と、
(v−2)少なくとも2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミンと
の縮合によって得られる、オリゴマーの化合物、
その際、前記の少なくとも1種のアミンは、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有さねばならない;並びに
(vi)オリゴマーの化合物であって、
(vi−1)メラミンと、
(vi−2)少なくとも2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する、メラミンとは異なる、少なくとも1種のアミンと
の縮合によって得られる、オリゴマーの化合物;
から選択される縮合生成物を、エポキシ樹脂用の硬化剤として用いる使用である。
本発明により使用されるポリマー及びオリゴマーでは、末端の第一級及び/又は第二級のアミノ基は、カルボニル基(C=O)もしくはカルボニル類似基[例えばチオカルボニル(C=S)もしくはイミン(C=NR)]に結合されているアミノ基も、"真の"アミノ基、すなわちカルボニル官能基もしくはカルボニル類似基に結合されていないアミノ基も表しうる。両方のタイプのアミノ基は、末端基として適しており、かつ規定の反応条件下で架橋性の作用を有しうる、すなわちエポキシ樹脂のエポキシ基と反応しうる。より高い求核性に基づき、"真の"アミノ基は、確かに、末端基としてより迅速に反応しうるが、それは、常に望ましいわけではない;例えばより低い架橋度に調整すべき場合には望ましくない。末端のアミノ基の選択は、特定の使用目的に依存し、当業者によって適宜、規定することができる。末端のアミノ基の調整は、製造方法によって、特に重合されるべきモノマーの化学量論比及び/又は重合反応への添加の順序によって行われる。
本発明の範囲において、概念"ポリマー"は広い意味を有し、かつ重合体、重付加物及び重縮合物を含む。すなわち、前記概念は、どのような経路で鎖の生長反応が進行するかを定めていない。最も頻繁には、前記概念は、本発明においては、重縮合物を指す。
高分岐のポリマーとは、本発明の範囲においては、分岐構造と高官能性を有する、すなわち高密度の官能基を有するポリマーを表す。高分岐のポリマーの一般的な定義に関しては、P.J.Flori,J.Am.Chem.Soc.1952,74,2718及びH.Frey et al.,Chem.Eur.J.2000,6,No.14,2499が指摘される。当該ポリマーには、星形ポリマー、デンドリマー、構造的に及び分子的に不均一な高分岐のポリマー並びにそれらとは異なる高分子の分岐ポリマー、例えば櫛形ポリマーが含まれる。星形ポリマーは、3個以上の鎖が中心から出ているポリマーである。その中心は、単独の原子又は1つの原子の基であってよい。デンドリマー(カスケードポリマー)は、高対称的な構造を有する分子的に均一なポリマーである。前記ポリマーは、構造的に星形ポリマーから誘導され、その鎖がまたしても星状に分岐している。デンドリマーは、小さい分子から出発して、繰り返される反応シーケンスによって製造される。モノマー末端基の数は、各反応段階で指数関数的に増大し、球形の樹状構造が生ずる。その均一な構造に基づき、デンドリマーは、均一な分子量を有する。
本発明の範囲において、好ましくは、デンドリマーとは異なる高分岐のポリマーが使用される。すなわち、構造的にも分子的にも不均一な(かつ更に均一な分子量を有さず、分子量分布を有する)ポリマーが使用される。反応操作に応じて、前記ポリマーは、一方で、中心分子から出発してデンドリマーと同様であるが、不均一な鎖長の枝で構成されていてよい。他方で、前記ポリマーは、直鎖状の分子から出発してもよく、かつ分岐した官能性の側基をもって構成されていてよい。
"高分岐"とは、本発明の範囲では、更に、分岐度(Degree of Branching,DB)が10〜99.9%、好ましくは20〜99%、特に20〜95%であることを意味する。分岐度とは、1分子当たりの樹木状の接合部の平均数と末端基の平均数とを足して、樹木状の接合部の平均数と直鎖状の接合部の平均数と末端基の平均数とからなる合計で割り算し、100を掛けたものを表す。"樹木状"とは、この関連において、分子中のこの箇所での分岐度が99.9〜100%であることを表す。分岐度の定義については、H.Frey et al.,Acta.Polym.1997,48,30も指摘される。
本発明により使用される高分岐のポリマーは、実質的に架橋されていない。"実質的に架橋されていない"もしくは"非架橋"とは、本発明の意味においては、15質量%未満の、好ましくは10質量%未満の架橋度が存在することを意味し、その際、前記架橋度は、ポリマーの不溶性割合を介して測定される。ポリマーの不溶性割合は、該ポリマーがどの溶剤中に可溶性であるか次第で、例えばゲル透過クロマトグラフィー(GPC)のために使用されるのと同じ溶剤、すなわち好ましくはジメチルアセトアミドもしくはヘキサフルオロイソプロパノールを用いてソックスレー装置中で4時間抽出し、そして質量が一定になるまで残留物を乾燥させた後に、残りの残留物を秤量することによって測定される。
好ましくは、本発明により使用される高分岐のポリマーは、少なくとも500の、例えば500〜200000の、もしくは好ましくは500〜100000の、もしくは特に好ましくは500〜50000の、もしくはより好ましくは500〜30000の、もしくはなおもより好ましくは500〜20000の、もしくは特に500〜10000の数平均分子量Mn;特に好ましくは少なくとも750の、例えば750〜200000の、もしくは好ましくは750〜100000の、もしくは特に好ましくは750〜50000の、もしくはより好ましくは750〜30000の、もしくはなおもより好ましくは750〜20000の、もしくは特に750〜10000の数平均分子量Mn;及び特に少なくとも1000の、例えば1000〜200000の、もしくは好ましくは1000〜100000の、もしくは特に好ましくは1000〜50000の、もしくはより好ましくは1000〜30000の、もしくはなおもより好ましくは1000〜20000の、もしくは特に1000〜10000の数平均分子量Mnを有する。
好ましくは、本発明により使用される高分岐のポリマーは、少なくとも1000の、例えば1000〜500000の、もしくは好ましくは1000〜200000の、もしくは特に好ましくは1000〜100000の、もしくはより好ましくは1000〜60000の、もしくはなおもより好ましくは1000〜40000の、もしくは特に1000〜20000の質量平均分子量Mw;特に好ましくは少なくとも1500の、例えば1500〜500000の、もしくは好ましくは1500〜200000の、もしくは特に好ましくは1500〜100000の、もしくはより好ましくは1500〜60000の、なおもより好ましくは1500〜40000の、もしくは特に1500〜20000の質量平均分子量Mw;及び特に少なくとも2000の、例えば2000〜500000の、好ましくは2000〜200000の、もしくは特に好ましくは2000〜100000の、もしくはより好ましくは2000〜60000の、もしくはなおもより好ましくは2000〜40000の、もしくは特に2000〜20000の質量平均分子量Mwを有する。
多分散性(PD=Mw/Mn)は、好ましくは1.0〜30の範囲、特に好ましくは1.3〜20の範囲、より好ましくは1.5〜10の範囲、特に1.5〜5の範囲にある。
本発明の範囲でなされる分子量(Mn、Mw)及び多分散性の記載は、ヘキサフルオロイソプロパノール、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルアセトアミドもしくは水などの好適な溶剤中でのゲル透過クロマトグラフィー(GPC)を用いて、PMMA較正をもって得られた値を指す。
ポリマーとは異なって、オリゴマーの化合物(v)及び(vi)は、僅かな分子、好ましくは2、3、4もしくは5つの分子、特に好ましくは2、3もしくは4つの分子の縮合によって形成され、定義された分子量を有する低分子の生成物である。例えば、オリゴマーの化合物(v)は、尿素分子もしくは尿素誘導体と、1もしくは2個のアミン分子との縮合によって生成する。オリゴマーの化合物(vi)は、例えばメラミン分子と、1、2もしくは3個のアミン分子との縮合によって生成する。
他の記載がない限り、本発明の範囲では、以下の一般的な定義を適用する:
C1〜C4−アルキルは、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基を表す。前記基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、イソブチル及びt−ブチルである。
直鎖状のC1〜C4−アルキルは、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状のアルキル基を表す。前記基は、メチル、エチル、n−プロピル及びn−ブチルである。
C2〜C6−アルキルは、2〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基を表す。その例は、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル及びそれらの構造異性体である。アミンII(以下参照)においては、C2〜C6−アルキル基は、3個の置換基E1−NHRd、E2−NHRe及びE3−NHRfを有する。従って、C2〜C6−アルキルは、この場合には、C2〜C6−アルカントリイル基である。その例は、エタン−1,1,1−トリイル、エタン−1,1,2−トリイル、プロパン−1,1,1−トリイル、プロパン−1,1,2−トリイル、プロパン−1,1,3−トリイル、プロパン−1,2,2−トリイル、プロパン−1,2,3−トリイル、ブタン−1,1,1−トリイル、ブタン−1,1,2−トリイル、ブタン−1,2,2−トリイル、ブタン−1,1,3−トリイル、ブタン−1,3,3−トリイル、ブタン−1,1,4−トリイル、ブタン−1,2,3−トリイル、ブタン−1,2,4−トリイルなどである。基E1、E2及びE3がC1〜C10−アルキレンを表す場合のみ、前記基の2個もしくは全ての3個は、アルカントリイル基の同じ炭素原子に結合されていてよい;そうでなければ、それらは、好ましくは異なる炭素原子に結合されている。
C1〜C10−アルキルは、1〜10個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基を表す。そのための例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、2−プロピルヘプチル及びそれらの構造異性体である。
C1〜C12−アルキルは、1〜12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基を表す。そのための例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、2−プロピルヘプチル、4−メチル−2−プロピルヘキシル、ウンデシル、ドデシル及びそれらの構造異性体である。
C1〜C20−アルキルは、1〜20個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基を表す。そのための例は、C1〜C12−で挙げられた基に加えて、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル及びそれらの構造異性体である。
C2〜C10−アルケニルは、2〜10個の炭素原子を有する一不飽和の脂肪族炭化水素を表す。そのための例は、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチルエテニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−1−ブテニル、2−メチル−1−ブテニル、3−メチル−1−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、3−メチル−3−ブテニル、1,1−ジメチル−2−プロペニル、1,2−ジメチル−1−プロペニル、1,2−ジメチル−2−プロペニル、1−エチル−1−プロペニル、1−エチル−2−プロペニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−メチル−1−ペンテニル、2−メチル−1−ペンテニル、3−メチル−1−ペンテニル、4−メチル−1−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−メチル−2−ペンテニル、4−メチル−2−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、3−メチル−3−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、3−メチル−4−ペンテニル、4−メチル−4−ペンテニル、1,1−ジメチル−2−ブテニル、1,1−ジメチル−3−ブテニル、1,2−ジメチル−1−ブテニル、1,2−ジメチル−2−ブテニル、1,2−ジメチル−3−ブテニル、1,3−ジメチル−1−ブテニル、1,3−ジメチル−2−ブテニル、1,3−ジメチル−3−ブテニル、2,2−ジメチル−3−ブテニル、2,3−ジメチル−1−ブテニル、2,3−ジメチル−2−ブテニル、2,3−ジメチル−3−ブテニル、3,3−ジメチル−1−ブテニル、3,3−ジメチル−2−ブテニル、1−エチル−1−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、2−エチル−2−ブテニル、2−エチル−3−ブテニル、1,1,2−トリメチル−2−プロペニル、1−エチル−1−メチル−2−プロペニル、1−エチル−2−メチル−1−プロペニル、1−エチル−2−メチル−2−プロペニル、1−、2−及び3−ヘプテニル、1−、2−、3−及び4−オクテニル、1−、2−、3−及び4−ノネニル及び1−、2−、3−、4−及び5−デセニル並びにそれらの位置異性体である。
アリールは、6〜14個の炭素原子を有する炭素環式の芳香族基、例えばフェニル、ナフチル、アントラセニルもしくはフェナントレニルを表す。好ましくは、アリールは、フェニルもしくはナフチル、特にフェニルを表す。
アリール−C1〜C4−アルキルは、前記定義のC1〜C4−アルキルであって、1つの水素原子が1つのアリール基によって置き換えられている基を表す。その例は、ベンジル、フェネチルなどである。
C1〜C4−アルキレンは、1、2、3もしくは4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の二価のアルキル基である。その例は、−CH2−、−CH2CH2−、−CH(CH3)−、−CH2CH2CH2−、−CH(CH3)CH2−、−CH2CH(CH3)−、C(CH3)2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH(CH3)CH2CH2−、−CH2CH2CH(CH3)−、−C(CH3)2CH2−、−CH2C(CH3)2−及び−CH2CH2CH2CH2CH2−である。
直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C5−アルキレンは、2、3、4もしくは5個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の二価のアルキル基である。その例は、−CH2CH2−、−CH(CH3)−、−CH2CH2CH2−、−CH(CH3)CH2−、−CH2CH(CH3)−、C(CH3)2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH(CH3)CH2CH2−、−CH2CH2CH(CH3)−、−C(CH3)2CH2−、−CH2C(CH3)2−及び−CH2CH2CH2CH2CH2−である。
直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C6−アルキレンは、2、3、4、5もしくは6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の二価のアルキル基である。その例は、C2〜C5−アルキレンで上述した基に加えて、−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−である。
直鎖状もしくは分枝鎖状のC4〜C8−アルキレンは、4〜8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の二価のアルキル基である。その例は、−CH2CH2CH2CH2−、−CH(CH3)CH2CH2−、−CH2CH2CH(CH3)−、−C(CH3)2CH2−、−CH2C(CH3)2−、−CH2CH2CH2CH2CH2−、−CH2C(CH3)2CH2−、−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−、−(CH2)7−、−(CH2)8−及びそれらの位置異性体である。
直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C10−アルキレンは、2〜10個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の二価のアルキル基である。その例は、C2〜C5−アルキレンで上述した基に加えて、6〜10個の炭素原子を有するより高級な同族体、例えばヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン及びデシレンである。
直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C10−アルキレンは、1〜10個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の二価のアルキル基である。その例は、C2〜C10−アルキレンで上述した基に加えて、さらに、メチレン(−CH2−)である。
直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C20−アルキレンは、2〜20個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の二価のアルキル基である。その例は、C2〜C5−アルキレンで上述した基に加えて、6〜20個の炭素原子を有するより高級な同族体、例えばヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、トリデシ連、テトラデシレン、ペンタデシレン、ヘキサデシレン、ヘプタデシレン、オクタデシレン、ノナデシレン及びエイコシレンである。
アルケニレンは、例えば2〜20個のもしくは2〜10個のもしくは4〜8個の炭素原子を有する、直鎖状もしくは分枝鎖状の、脂肪族の一不飽和もしくは多不飽和の、例えば一オレフィン性不飽和もしくは二オレフィン性不飽和の二価の基である。前記基が1個より多くの炭素−炭素二重結合を有する場合に、これらは、好ましくはビシナルでない、すなわちアレン性ではない。
アルキニレンは、例えば2〜20個のもしくは2〜10個のもしくは4〜8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の脂肪族の二価の基であって、1個以上の、例えば1もしくは2個の炭素−炭素三重結合を含む基である。
C5〜C8−シクロアルキレンは、5〜8個の炭素環員を有する、二価の単環式の飽和の炭化水素基を表す。その例は、シクロペンタン−1,2−ジイル、シクロペンタン−1,3−ジイル、シクロヘキサン−1,2−ジイル、シクロヘキサン−1,3−ジイル、シクロヘキサン−1,4−ジイル、シクロヘプタン−1,2−ジイル、シクロヘプタン−1,3−ジイル、シクロヘプタン−1,4−ジイル、シクロオクタン−1,2−ジイル、シクロオクタン−1,3−ジイル、シクロオクタン−1,4−ジイル及びシクロオクタン−1,5−ジイルである。
窒素(N)を介して結合された5員もしくは6員の不飽和の非芳香族の複素環であって、付加的に1もしくは2個の更なる窒素原子又は1個の更なる硫黄原子もしくは酸素原子を環員として含んでよい複素環は、例えばピロリン−1−イル、ピラゾリン−1−イル、イミダゾリン−1−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−3−イル、2,3−及び2,5−ジヒドロイソキサゾール−2−イル、2,3−ジヒドロチアゾール−3−イル、2,3−及び2,5−ジヒドロイソチアゾール−2−イル、[1,2,3]−1H−トリアゾリン−1−イル、[1,2,4]−1H−トリアゾリン−1−イル、[1,3,4]−1H−トリアゾリン−1−イル、[1,2,3]−2H−トリアゾリン−2−イル、1,2−ジヒドロピリジン−1−イル、1,4−ジヒドロピリジン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピリジン−1−イル、1,2−ジヒドロピリダジン−1−イル、1,4−ジヒドロピリダジン−1−イル、1,6−ジヒドロピリダジン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピリダジン−1−イル、1,4,5,6−テトラヒドロピリダジン−1−イル、1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、1,4−ジヒドロピリミジン−1−イル、1,6−ジヒドロピリミジン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−1−イル、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−1−イル、1,2−ジヒドロピラジン−1−イル、1,4−ジヒドロピラジン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピラジン−1−イル、1,4−オキサジン−4−イル、2,3−ジヒドロ−1,4−オキサジン−4−イル、2,3,5,6−テトラヒドロ−1,4−オキサジン−4−イル、1,4−チアジン−4−イル、2,3−ジヒドロ−1,4−チアジン−4−イル、2,3,5,6−テトラヒドロ−1,4−チアジン−4−イル、1,2−ジヒドロ−1,3,5−トリアジン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1,3,5−トリアジン−1−イルなどを表す。
窒素(N)を介して結合された5員もしくは6員の不飽和の芳香族の複素環であって、付加的に1個の更なる窒素原子を環員として含んでよい複素環は、5員環であり、例えばピロール−1−イル、ピラゾール−1−イル、イミダゾール−1−イル及びトリアゾール−1−イルを表す。
5員もしくは6員の、飽和の、部分不飽和のもしくは芳香族の複素環であって、窒素(N)、酸素(O)及び硫黄(S)から選択される1、2もしくは3個のヘテロ原子を環員として含む複素環は、例えば2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、2−テトラヒドロチエニル、3−テトラヒドロチエニル、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、2−イソキサゾリジニル、3−イソキサゾリジニル、4−イソキサゾリジニル、5−イソキサゾリジニル、2−イソチアゾリジニル、3−イソチアゾリジニル、4−イソチアゾリジニル、5−イソチアゾリジニル、1−ピラゾリジニル、3−ピラゾリジニル、4−ピラゾリジニル、2−オキサゾリジニル、3−オキサゾリジニル、4−オキサゾリジニル、5−オキサゾリジニル、2−チアゾリジニル、3−チアゾリジニル、4−チアゾリジニル、5−チアゾリジニル、1−イミダゾリジニル、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、1,2,4−オキサジアゾリジン−3−イル、1,2,4−オキサジアゾリジン−5−イル、1,2,4−チアジアゾリジン−3−イル、1,2,4−チアジアゾリジン−5−イル、1,2,4−トリアゾリジン−3−イル、1,3,4−オキサジアゾリジン−2−イル、1,3,4−チアジアゾリジン−2−イル、1,3,4−トリアゾリジン−1−イル、1,3,4−トリアゾリジン−2−イル、1,3,4−トリアゾリジン−3−イル、1,3,4−トリアゾリジン−4−イル、2,3−ジヒドロフリ−2−イル、2,3−ジヒドロフリ−3−イル、2,4−ジヒドロフリ−2−イル、2,4−ジヒドロフリ−3−イル、2,3−ジヒドロチエン−2−イル、2,3−ジヒドロチエン−3−イル、2,4−ジヒドロチエン−2−イル、2,4−ジヒドロチエン−3−イル、2−ピロリン−2−イル、2−ピロリン−3−イル、3−ピロリン−2−イル、3−ピロリン−3−イル、2−イソキサゾリン−3−イル、3−イソキサゾリン−3−イル、4−イソキサゾリン−3−イル、2−イソキサゾリン−4−イル、3−イソキサゾリン−4−イル、4−イソキサゾリン−4−イル、2−イソキサゾリン−5−イル、3−イソキサゾリン−5−イル、4−イソキサゾリン−5−イル、2−イソチアゾリン−3−イル、3−イソチアゾリン−3−イル、4−イソチアゾリン−3−イル、2−イソチアゾリン−4−イル、3−イソチアゾリン−4−イル、4−イソチアゾリン−4−イル、2−イソチアゾリン−5−イル、3−イソチアゾリン−5−イル、4−イソチアゾリン−5−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−1−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−2−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−3−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−4−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−5−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−1−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−3−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−4−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−5−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−1−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−3−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−4−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−5−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−2−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−3−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−4−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−5−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−2−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−3−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−4−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−5−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−2−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−3−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−4−イル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、1,3−ジオキサン−5−イル、2−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル、2−テトラヒドロチエニル、3−ヘキサヒドロピリダジニル、4−ヘキサヒドロピリダジニル、2−ヘキサヒドロピリミジニル、4−ヘキサヒドロピリミジニル、5−ヘキサヒドロピリミジニル、2−ピペラジニル、1,3,5−ヘキサヒドロ−トリアジン−2−イル、1,2,4−ヘキサヒドロトリアジン−3−イル、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、3−イソキサゾリル、4−イソキサゾリル、5−イソキサゾリル、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル、1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、5−ピラゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル及び1,3,4−トリアゾール−2−イル;ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、2−ピラジニル、1,3,5−トリアジン−2−イル及び1,2,4−トリアジン−3−イルを表す。
第一級アミノ基とは、基−NH2を表す。第二級アミノ基とは、基−NHR[式中、RはHとは異なる]を表す。
本発明による使用、組成物及びエポキシ樹脂、特に本発明により使用される縮合生成物及びその基礎となるモノマー並びに他の反応成分についての上記の及び以下の実施形態は、個別に見て単独で通用し、特にそれぞれ考え得る互いの組み合わせでも通用する。
成分(i−1)及び(v−1)の尿素誘導体は、好ましくは以下の:
− 式R1R2N−C(=O)−NR3R4
[式中、
R1、R2、R3及びR4は、互いに無関係に、水素、C1〜C12−アルキル、アリール及びアリール−C1〜C4−アルキルから選択され、その際、前記基R1、R2、R3及びR4の少なくとも1個は、水素を表さない;又は
R1及びR2及び/又はR3及びR4は、それぞれ一緒になって、C2〜C5−アルキレンを表し、その際、1個のメチレン基(すなわちアルキレン鎖中の1個の基CH2)は、場合によりカルボニル基によって置き換えられていてよい;又は
R1及びR3は、一緒になって、C2〜C5−アルキレンを表し、その際、1個のメチレン基(すなわちアルキレン鎖中の1個の基CH2)は、場合により1個のカルボニル基によって置き換えられていてよい;又は
R1及びR2及び/又はR3及びR4は、それぞれ、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、5員もしくは6員の不飽和の芳香族もしくは非芳香族の環であって、1もしくは2個の更なる窒素原子又は1個の硫黄原子もしくは酸素原子を環員として含んでよい環を形成する(すなわちR1及びR2もしくはR3及びR4は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、窒素(N)を介して結合された5員もしくは6員の不飽和の芳香族もしくは非芳香族の環であって、1もしくは2個の更なる窒素原子又は1個の硫黄原子もしくは酸素原子を環員として含んでよい環を表す)]の置換された尿素;
− ビウレット;
− チオ尿素;
− 式R5R6N−C(=S)−NR7R8
[式中、
R5、R6、R7及びR8は、互いに無関係に、水素、C1〜C12−アルキル、アリール及びアリール−C1〜C4−アルキルから選択され、その際、前記基R5、R6、R7及びR8の少なくとも1個は、水素を表さない;又は
R5及びR6及び/又はR7及びR8は、それぞれ一緒になって、C2〜C5−アルキレンを表し、その際、1個のメチレン基(すなわちアルキレン鎖中の1個の基CH2)は、場合によりカルボニル基によって置き換えられていてよい;又は
R5及びR7は、一緒になって、C2〜C5−アルキレンを表し、その際、1個のメチレン基(すなわちアルキレン鎖中の1個の基CH2)は、場合により1個のカルボニル基によって置き換えられていてよい;又は
R5及びR6及び/又はR7及びR8は、それぞれ、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、5員もしくは6員の不飽和の芳香族もしくは非芳香族の環であって、1もしくは2個の更なる窒素原子又は1個の硫黄原子もしくは酸素原子を環員として含んでよい環を形成する(すなわちR5及びR6もしくはR7及びR8は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、窒素(N)を介して結合された5員もしくは6員の不飽和の芳香族もしくは非芳香族の環であって、1もしくは2個の更なる窒素原子又は1個の硫黄原子もしくは酸素原子を環員として含んでよい環を表す)]の置換されたチオ尿素;
− グアニジン;
− 式R9R10N−C(=NR11)−NR12R13
[式中、
R9、R10、R11、R12及びR13は、互いに無関係に、水素、C1〜C12−アルキル、アリール及びアリール−C1〜C4−アルキルから選択され、その際、前記基R9、R10、R11、R12及びR13の少なくとも1個は、水素を表さない;又は
R9及びR10及び/又はR12及びR13は、それぞれ一緒になって、C2〜C5−アルキレンを表し、その際、1個のメチレン基(すなわちアルキレン鎖中の1個の基CH2)は、場合によりカルボニル基によって置き換えられていてよい;又は
R9及びR12は、一緒になって、C2〜C5−アルキレンを表し、その際、1個のメチレン基(すなわちアルキレン鎖中の1個の基CH2)は、場合により1個のカルボニル基によって置き換えられていてよい;又は
R9及びR10及び/又はR12及びR13は、それぞれ、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、5員もしくは6員の不飽和の芳香族もしくは非芳香族の環であって、付加的に1個の更なる窒素原子、硫黄原子もしくは酸素原子を環員として含んでよい環を形成する(すなわちR9及びR10もしくはR12及びR13は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、窒素(N)を介して結合された5員もしくは6員の不飽和の芳香族もしくは非芳香族の環であって、1もしくは2個の更なる窒素原子又は1個の硫黄原子もしくは酸素原子を環員として含んでよい環を表す)]の置換されたグアニジン;並びに
− 式R14−O−CO−O−R15
[式中、
R14及びR15は、互いに無関係に、C1〜C12−アルキル、アリール及びアリール−C1〜C4−アルキルから選択されるか、又はR14及びR15は、一緒になってC2〜C5−アルキレンを表す]の炭酸エステル;
から選択される。
当然のように、種々の尿素誘導体の混合物を使用してもよい。
好ましい一実施態様において、置換された尿素において、R2及びR4は、水素を表し、かつR1及びR3は、同一もしくは異なって、C1〜C12−アルキル、アリールもしくはアリール−C1〜C4−アルキルを表す。そのための例は、N,N′−ジメチル尿素、N,N′−ジエチル尿素、N,N′−ジプロピル尿素、N,N′−ジイソプロピル尿素、N,N′−ジ−n−ブチル尿素、N,N′−ジイソブチル尿素、N,N′−ジ−s−ブチル尿素、N,N′−ジ−t−ブチル尿素、N,N′−ジペンチル尿素、N,N′−ジヘキシル尿素、N,N′−ジヘプチル尿素、N,N′−ジオクチル尿素、N,N′−ジデシル尿素、N,N′−ジドデシル尿素、N,N′−ジフェニル尿素、N,N′−ジナフチル尿素、N,N′−ジトリル尿素、N,N′−ジベンジル尿素、N−メチル−N′−フェニル尿素及びN−エチル−N′−フェニル尿素である。
選択的に好ましい一実施態様においては、R1、R2、R3及びR4は、同一であって、直鎖状のC1〜C4−アルキルを表す。そのための例は、N,N,N′,N′−テトラメチル尿素及びN,N,N′,N′−テトラエチル尿素である。
選択的に好ましい一実施態様においては、R1及びR2並びにR3及びR4は、それぞれ一緒になって、C2〜C5−アルキレンを表し、その際、アルキレン鎖中の1個のメチレン基(CH2)は、1個のカルボニル基(CO)によって置き換えられていてよい。すなわち、R1及びR2は、一緒になって、C2〜C5−アルキレン基であって、該基中でアルキレン鎖中の1個のメチレン基(CH2)が1個のカルボニル基(CO)によって置き換えられていてよい基を形成し、かつR3及びR4は、一緒になって、C2〜C5−アルキレン基であって、該基中でアルキレン鎖中の1個のメチレン基(CH2)が1個のカルボニル基(CO)によって置き換えられていてよい基を形成する。そのための例は、ジ(テトラヒドロ−1H−ピロール−1−イル)メタノン、ビス(ペンタメチレン)尿素及びカルボニルビス−カプロラクタムである。
選択的に好ましい一実施態様においては、R2及びR4は、水素を表し、かつR1及びR3は、一緒になって、C2〜C5−アルキレン基を形成し、その際、1個のメチレン基は、1個のカルボニル基によって置き換えられていてよい。そのための例は、エチレン尿素並びに1,2−もしくは1,3−プロピレン尿素である。
選択的に好ましい一実施態様においては、R1及びR2並びにR3及びR4は、それぞれ、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、上記定義の不飽和の芳香族もしくは非芳香族の複素環を形成する。そのための例は、カルボニルジピラゾール及びカルボニルジイミダゾールである。
好ましい一実施態様において、置換されたチオ尿素において、R6及びR8は、水素を表し、かつR5及びR7は、同一もしくは異なって、C1〜C12−アルキル、アリールもしくはアリール−C1〜C4−アルキルを表す。そのための例は、N,N′−ジメチルチオ尿素、N,N′−ジエチルチオ尿素、N,N′−ジプロピルチオ尿素、N,N′−ジイソプロピルチオ尿素、N,N′−ジ−n−ブチルチオ尿素、N,N′−ジイソブチルチオ尿素、N,N′−ジ−s−ブチルチオ尿素、N,N′−ジ−t−ブチルチオ尿素、N,N′−ジペンチルチオ尿素、N,N′−ジヘキシルチオ尿素、N,N′−ジヘプチルチオ尿素、N,N′−ジオクチルチオ尿素、N,N′−ジデシルチオ尿素、N,N′−ジドデシルチオ尿素、N,N′−ジフェニルチオ尿素、N,N′−ジナフチルチオ尿素、N,N′−ジトリルチオ尿素、N,N′−ジベンジルチオ尿素、N−メチル−N′−フェニルチオ尿素及びN−エチル−N′−フェニルチオ尿素である。
選択的に好ましい一実施態様においては、R5、R6、R7及びR8は、同一であって、直鎖状のC1〜C4−アルキルを表す。そのための例は、N,N,N′,N′−テトラメチルチオ尿素及びN,N,N′,N′−テトラエチルチオ尿素である。
選択的に好ましい一実施態様においては、R5及びR6並びにR7及びR8は、それぞれ一緒になって、C2〜C5−アルキレンを表し、その際、アルキレン鎖中の1個のメチレン基(CH2)は、1個のカルボニル基(CO)によって置き換えられていてよい。すなわち、R5及びR6は、一緒になって、C2〜C5−アルキレン基であって、該基中でアルキレン鎖中の1個のメチレン基(CH2)が1個のカルボニル基(CO)によって置き換えられていてよい基を形成し、かつR7及びR8は、一緒になって、C2〜C5−アルキレン基であって、該基中でアルキレン鎖中の1個のメチレン基(CH2)が1個のカルボニル基(CO)によって置き換えられていてよい基を形成する。そのための例は、ジ(テトラヒドロ−1H−ピロール−1−イル)メタンチオン、ビス(ペンタメチレン)チオ尿素及びチオカルボニルビス−カプロラクタムである。
選択的に好ましい一実施態様においては、R6及びR8は、水素を表し、かつR5及びR7は、一緒になって、C2〜C5−アルキレン基を形成し、その際、1個のメチレン基は、1個のチオカルボニル基によって置き換えられていてよい。そのための例は、エチレンチオ尿素並びに1,2−もしくは1,3−プロピレンチオ尿素である。
選択的に好ましい一実施態様においては、R5及びR6並びにR7及びR8は、それぞれ、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、上記定義の不飽和の芳香族もしくは非芳香族の複素環を形成する。そのための例は、チオカルボニルジピラゾール及びチオカルボニルジイミダゾールである。
グアニジンは、グアニジン塩、例えばグアニジン硝酸塩もしくは特にグアニジン炭酸塩の形で使用することもできる。
好ましい一実施態様において、置換されたグアニジンにおいて、R10、R11及びR13は、水素を表し、かつR9及びR12は、同一もしくは異なって、C1〜C12−アルキル、アリールもしくはアリール−C1〜C4−アルキルを表す。そのための例は、N,N′−ジメチルグアニジン、N,N′−ジエチルグアニジン、N,N′−ジプロピルグアニジン、N,N′−イソプロピルグアニジン、N,N′−ジ−n−ブチルグアニジン、N,N′−ジイソブチルグアニジン、N,N′−ジ−s−ブチルグアニジン、N,N′−ジ−t−ブチルグアニジン、N,N′−ジペンチルグアニジン、N,N′−ジヘキシルグアニジン、N,N′−ジヘプチルグアニジン、N,N′−ジオクチルグアニジン、N,N′−ジデシルグアニジン、N,N′−ジドデシルグアニジン、N,N′−ジフェニルグアニジン、N,N′−ジナフチルグアニジン、N,N′−ジトリルグアニジン、N,N′−ジベンジルグアニジン、N−メチル−N′−フェニルグアニジン及びN−エチル−N′−フェニルグアニジンである。
選択的に好ましい一実施態様においては、R9、R10、R12及びR13は、同一であって、直鎖状のC1〜C4−アルキルを表し、かつR11は、Hもしくはメチル、特にHを表す。そのための例は、N,N,N′,N′−テトラメチルグアニジン及びN,N,N′,N′−テトラエチルグアニジンである。
選択的に好ましい一実施態様においては、R9及びR10並びにR12及びR13は、それぞれ一緒になって、C2〜C5−アルキレンを表し、その際、1個のメチレン基(CH2)は、1個のカルボニル基(CO)によって置き換えられていてよい。すなわち、R9及びR10は、一緒になって、C2〜C5−アルキレン基であって、該基中で1個のメチレン基(CH2)が1個のカルボニル基(CO)によって置き換えられていてよい基を形成し、かつR12及びR13は、一緒になって、C2〜C5−アルキレン基であって、該基中で1個のメチレン基(CH2)が1個のカルボニル基(CO)によって置き換えられていてよい基を形成し、かつR11は、Hもしくはメチル、特にHを表す。そのための例は、ジ(テトラヒドロ−1H−ピロール−1−イル)イミン、ビス(ペンタメチレン)グアニジン及びイミノビスカプロラクタムである。
選択的に好ましい一実施態様においては、R10、R11及びR13は、水素を表し、かつR9及びR12は、一緒になって、C2〜C5−アルキレン基を形成し、その際、1個のメチレン基は、場合により1個のカルボニル基によって置き換えられていてよい。そのための例は、エチレングアニジン並びに1,2−もしくは1,3−プロピレングアニジンである。
選択的に好ましい一実施態様においては、R9及びR10並びにR12及びR13は、それぞれ、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、上記定義の不飽和の芳香族もしくは非芳香族の複素環を形成し、かつR11は、Hもしくはメチル、特にHを表す。そのための例は、イミノジピラゾール及びイミノジイミダゾールである。
好ましい一実施態様においては、R14及びR15は、C1〜C4−アルキルを表す。特に好ましくは、両方の基は同一である。そのための例は、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、ジ−n−ブチルカーボネート、ジ−s−ブチルカーボネート、ジイソブチルカーボネート及びジ−t−ブチルカーボネートである。この中でも、ジメチルカーボネート及びジエチルカーボネートが好ましい。
選択的に好ましい一実施態様においては、R14及びR15は、一緒になって、C2〜C5−アルキレン及び好ましくはC2〜C3−アルキレンを表す。かかるカーボネートのための例は、エチレンカーボネート並びに1,2−及び1,3−プロピレンカーボネートである。
上述の尿素誘導体の中でも、置換された尿素、チオ尿素、置換されたチオ尿素、グアニジン、置換されたグアニジン及び炭酸エステルが好ましい。より好ましいのは、置換された尿素、チオ尿素、グアニジン及び炭酸エステルである。その中でも、チオ尿素、N,N′−ジメチル尿素、N,N′−ジエチル尿素、N,N′−ジ−n−ブチル尿素、N,N′−ジイソブチル尿素、N,N,N′,N′−テトラメチル尿素、グアニジンが、とりわけグアニジンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート及び1,2−プロピレンカーボネートの形において好ましい。なおもより好ましいのは、置換された尿素、チオ尿素及び炭酸エステルである。その中でも、チオ尿素、N,N′−ジメチル尿素、N,N′−ジエチル尿素、N,N′−ジ−n−ブチル尿素、N,N′−ジイソブチル尿素、N,N,N′,N′−テトラメチル尿素、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート及び1,2−プロピレンカーボネートが好ましい。
特に好ましくは、成分(i−1)として、尿素又は式R1R2N−C(=O)−NR3R4[式中、R1、R2、R3及びR4は、互いに無関係に、前記定義の通りである]の置換された尿素が使用される。好ましくは、R1及びR3は、HもしくはC1〜C4−アルキル、とりわけメチルもしくはエチルを表し、かつR2及びR4は、C1〜C4−アルキル、特にメチルもしくはエチルを表す。特に、成分(i−1)として、尿素自体が、場合により上述の尿素誘導体と組み合わせて使用され、殊に尿素のみが使用される。
選択的に特に好ましくは、成分(i−1)としては、式R14−O−CO−O−R15[式中、R14及びR15は、無関係に上記定義の通りである]の炭酸エステルが使用される。好ましくは、R14及びR15は、C1〜C4−アルキル、殊にメチルもしくはエチルを表す。
好ましくは、成分(v−1)として、尿素又は式R1R2N−C(=O)−NR3R4[式中、R1、R2、R3及びR4は、互いに無関係に、前記定義の通りである]の置換された尿素が使用される。好ましくは、R1及びR3は、HもしくはC1〜C4−アルキル、とりわけメチルもしくはエチルを表し、かつR2及びR4は、C1〜C4−アルキル、特にメチルもしくはエチルを表す。特に好ましくは、成分(v−1)として、尿素自体が、場合により上述の尿素誘導体と組み合わせて使用され、殊に尿素のみが使用される。
高分岐のポリマー(iii)の製造のために使用される、少なくとも二官能性のジイソシアネートもしくはポリイソシアネート(iii−1)としては、先行技術から公知の、及び以下に例として挙げられる脂肪族の、脂環式の、芳香脂肪族の及び芳香族のジイソシアネートもしくはポリイソシアネートが該当する。挙げられるのは、ここで好ましくは、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、モノマーのジフェニルメタンジイソシアネートとオリゴマーのジフェニルメタンジイソシアネート(ポリマーMDI)とからなる混合物、テトラメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート三量体、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、イソホロンジイソシアネート三量体、4,4′−メチレン−ビス(シクロヘキシル)ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ドデシルジイソシアネート、リジンアルキルエステルジイソシアネート(アルキルはC1〜C10−アルキルを表す)、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサンもしくは4−イソシアナトメチル−1,8−オクタメチレンジイソシアネートである。
特に好ましいのは、種々の反応性のNCO基を有するジイソシアネートもしくはポリイソシアネートである。挙げられるのは、ここで、2,4−トルイレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4′−MDI)、トリイソシアナトトルエン、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、2−ブチル−2−エチルペンタメチレンジイソシアネート、2,2,4−もしくは2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2−イソシアナトプロピルシクロヘキシルイソシアネート、3(4)−イソシアナトメチル−1−メチルシクロヘキシルイソシアネート、1,4−ジイソシアナト−4−メチルペンタン、2,4′−メチレンビス(シクロヘキシル)ジイソシアネート及び4−メチルシクロヘキサン−1,3−ジイソシアネート(H−TDI)である。
更に、ジイソシアネートもしくはポリイソシアネートであって、そのNCO基が最初は同じ反応性であるが、一方のNCO基での反応物の最初の付加によって第二のNCO基での反応性の低下を誘発できる、ジイソシアネートもしくはポリイソシアネートが適している。そのための例は、イソシアネートであって、そのNCO基が非局在化されたπ電子系を介して結合されているもの、例えば1,3−及び1,4−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、ジフェニルジイソシアネート、トルイジンジイソシアネートもしくは2,6−トルイレンジイソシアネートである。
更に、上述のジイソシアネートもしくはポリイソシアネート又はそれらの混合物から、ウレタン構造、アロファネート構造、尿素構造、ビウレット構造、ウレットジオン構造、アミド構造、イソシアヌレート構造、カルボジイミド構造、ウレトンイミン構造、オキサジアジントリオン構造又はイミノオキサジアジンジオン構造による結合によって製造できるオリゴイソシアネートもしくはポリイソシアネートを使用してよい。
一実施態様においては、成分(iii−1)としては、封鎖された(ブロックト)ジイソシアネートもしくはポリイソシアネートが使用される。封鎖されたもしくはブロックトのジイソシアネートもしくはポリイソシアネートにおいて、イソシアネート基は、別の官能基へと可逆的に変換され、その基はまた好適な条件下でイソシアネート基に変換されて戻ることができる。好ましくは、該イソシアネート基は、アルコール、好ましくはモノアルコールと反応して、ウレタン基となる。アルコールは、一般に、ブロックトのジイソシアネートもしくはポリイソシアネートとアミン(iii−2)との反応に際して容易に開裂される。イソシアネート基のブロックによって、イソシアネートの非常に高い反応性が低められ、アミン(iii−2)との制御された反応、ひいてはポリ尿素の制御された合成が可能となる。
NCO基のための他のブロック化試薬は、一般に160℃未満の温度でのイソシアネート基の熱的な可逆的なブロックを保証するという点で優れている。かかるブロック化は、一般に、熱的に硬化可能な一成分のポリウレタン系で使用されるイソシアネートの変性のために使用される。前記のブロック化剤は、例えばZ.W.Wicks著のProg.Org.Coat.3(1975)73−99及びProg.Org.Coat.9(1981),3−28、D.A.WicksとZ.W.Wicks著のProg.Org.Coat.36(1999),148−172及びProg.Org.Coat.41(2001),1−83並びにHouben−Weyl,Methoden der Organischen Chemie,XIV/2巻,61頁以降,Georg Thieme Verlag,Stuttgart 1963に詳細に記載されている。好ましくは、かかるブロック化剤は、フェノール、カプロラクタム、1H−イミダゾール、2−メチルイミダゾール、1,2,4−トリアゾール、3,5−ジメチルピラゾール、マロン酸ジアルキルエステル、アセトアニリド、アセトンオキシム及びブタノンオキシムから選択される。
少なくとも2個のカルボキシル基を有する少なくとも1種のカルボン酸(iv−1)は、脂肪族の、脂環式のもしくは芳香族のジカルボン酸もしくはトリカルボン酸又はポリカルボン酸であってよい。
脂肪族のジカルボン酸は、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン−α,ω−二酸及びドデカン−α,ω−二酸である。更に、それには、また、不飽和の脂肪族ジカルボン酸、例えばマレイン酸、フマル酸及びソルビン酸が該当する。
脂環式のジカルボン酸は、例えばシス−及びトランス−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、シス−及びトランス−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、シス−及びトランス−シクロペンタン−1,4−ジカルボン酸並びにシス−及びトランス−シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸である。
芳香族のジカルボン酸は、例えばフタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸である。
脂肪族のトリカルボン酸のための一例は、アコニット酸(E−1,2,3−プロペントリカルボン酸)である。
脂環式のトリカルボン酸のための一例は、1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸である。
芳香族のトリカルボン酸は、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸及び1,3,5−ベンゼントリカルボン酸である。
3個より多くのカルボキシル基を有するカルボン酸のための例は、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸(ピロメリト酸)、1,2,3,4,5,6−ベンゼンヘキサカルボン酸(メリト酸)及び低分子のポリアクリル酸もしくはポリメタクリル酸である。
カルボン酸は、また、C1〜C20−アルキル、C3〜C6−シクロアルキル、C2〜C10−アルケニル及びアリールから選択される1個以上の基を有してもよい。そのための例は、2−メチルマロン酸、2−エチルマロン酸、2−フェニルマロン酸、2−メチルコハク酸、2−エチルコハク酸、C18−アルケニルコハク酸、2−フェニルコハク酸、イタコン酸及び3,3−ジメチルグルタル酸である。
それらのカルボン酸は、そのままでも、又は好適な誘導体の形でも使用することができる。好適な誘導体は、それぞれの無水物及びモノエステル、ジエステルもしくはポリエステル、好ましくはモノ−、ジ−もしくはポリ−C1〜C4−アルキルエステル、特にモノ−、ジ−もしくはポリメチル−もしくは−エチルエステル、更にまた、モノ−、ジ−もしくはポリビニルエステル及び混合エステルである。
成分(iv−1)としては、また、種々のカルボン酸及び/又は種々のカルボン酸誘導体の混合物を使用することもできる。
好ましくは、成分(iv−1)として、少なくとも1種のジカルボン酸もしくは少なくとも1種のジカルボン酸誘導体又はそれらの混合物が使用される。
中でも好ましいのは、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、1,2−、1,3−もしくは1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸及びモノ−及びジアルキルエステル、特に上述の酸のモノ−及びジ−C1〜C4−アルキルエステルである。
成分(i−2)、(ii−1)、(iii−2)、(iv−2)、(v−2)及び(vi−2)である少なくとも2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミンは、好ましくは式I
NHRa−A−NHRb (I)
[式中、
Aは、二価の、脂肪族の、脂環式の、脂肪族−脂環式の、芳香族のもしくは芳香脂肪族の基を表し、その際、前記の基は、1個のカルボニル基もしくはスルホン基によって中断されていてよく、かつ/又は、C1〜C4−アルキルから選択される1、2、3もしくは4個の基によって置換されていてよい;又は
Aは、式
−[B−X]m−B−
の二価の基を表し、その式中、
それぞれのXは、無関係に、OもしくはNRcを表し、そのRcは、H、C1〜C4−アルキル、C2〜C4−ヒドロキシアルキルもしくはC1〜C4−アルコキシを表し、好ましくはH、C1〜C4−アルキルもしくはC1〜C4−アルコキシを表す;
それぞれのBは、無関係に、C2〜C6−アルキレンを表す;及び
mは、1〜100の、好ましくは1〜80の、特に1〜20の数を表す]のアミンから選択される。
これらのアミンの混合物も適している。
二価の脂肪族基は、脂環式の、芳香族のもしくは複素環式の構成要素を含まない基である。例は、アルキレン基、アルケニレン基及びアルキニレン基である。
二価の脂環式基は、1個以上の、例えば1もしくは2個の脂環式基を含んでよいが、かかる基は、芳香族のもしくは複素環式の構成要素を含まない。脂環式基は、脂肪族基によって置換されていてよいが、その際、NHRa基及びNHRb基のための結合箇所が脂環式基上に存在する。
二価の脂肪族−脂環式の基は、少なくとも1個の二価の脂肪族基と少なくとも1個の二価の脂環式基とを含み、その際、NHRa基とNHRb基についての2つの結合箇所は、両方が脂環式基に存在するか、もしくは両方が脂肪族基に存在するか、又は一方が脂肪族基に存在し、かつもう一方が脂環式基に存在してよい。
二価の芳香族基は、1個以上の、例えば1もしくは2個の芳香族基を含んでよいが、かかる基は、脂環式のもしくは複素環式の構成要素を含まない。芳香族基は、脂肪族基によって置換されていてよいが、その際、NHRa基及びNHRb基のための両方の結合箇所が芳香族基上に存在する。
二価の芳香脂肪族基は、少なくとも1個の二価の脂肪族基と少なくとも1個の二価の芳香族基とを含み、その際、NHRa基とNHRb基についての2つの結合箇所は、両方が芳香族基に存在するか、もしくは両方が脂肪族基に存在するか、又は一方が脂肪族基に存在し、かつもう一方が芳香族基に存在してよい。
好ましい一実施態様において、二価の脂肪族基Aは、直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C20−アルキレン、特に好ましくは直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C10−アルキレン、特に直鎖状もしくは分枝鎖状のC4〜C8−アルキレンである。
前記の基Aが(C2〜C20−アルキレン)の意味を有する好適なアミンのための例は、1,2−エチレンジアミン、1,2−及び1,3−プロピレンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジアミン、テトラデカメチレンジアミン、ペンタデカメチレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、ヘプタデカメチレンジアミン、オクタデカメチレンジアミン、ノナデカメチレンジアミン、エイコサメチレンジアミン、2−ブチル−2−エチル−1,5−ペンタメチレンジアミン、2,2,4−もしくは2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、1,4−ジアミノ−4−メチルペンタンなどである。
その中でも好ましいのは、Aが直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C10−アルキレンを表すアミン、例えば1,2−エチレンジアミン、1,2−及び1,3−プロピレンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、2,2,4−もしくは2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、1,4−ジアミノ−4−メチルペンタンなどである。
その中でも特に好ましいのは、Aが直鎖状もしくは分枝鎖状のC4〜C8−アルキレンを表すアミン、例えば2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、1,4−ジアミノ−4−メチルペンタンなどである。特定の一実施態様においては、Aが直鎖状もしくは分枝鎖状の二価のC4〜C8−アルキレンを表すアミンが使用され、その際、1個の炭素原子の分枝鎖状アルキレンにおいて、多くとも1個の分枝から出発する。かかるアミンのための例は、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン及び1,5−ジアミノ−2−メチルペンタンである。すなわち特に好ましいものとして上述したアミンであって、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン及び1,4−ジアミノ−4−メチルペンタンである。なおも具体的には、Aが直鎖状のC4〜C8−アルキレンを表すアミン、例えば1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン及びオクタメチレンジアミンが使用される。
好ましい一実施態様においては、二価の脂環式基Aは、1、2、3もしくは4個のC1〜C4−アルキル基を有してよいC5〜C8−シクロアルキレンから選択される。
基Aが前記の意味を有する好適なアミンのための例は、シクロペンチレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロペンタンもしくは1,3−ジアミノシクロペンタン、シクロヘキシレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサンもしくは1,4−ジアミノシクロヘキサン、1−メチル−2,4−ジアミノシクロヘキサン、1−メチル−2,6−ジアミノシクロヘキサン、シクロヘプチレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロヘプタン、1,3−ジアミノシクロヘプタンもしくは1,4−ジアミノシクロヘプタン並びにシクロオクチレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロオクタン、1,3−ジアミノシクロオクタン、1,4−ジアミノシクロオクタンもしくは1,5−ジアミノシクロオクタンである。アミノ基(−NHRa及び−NHRb)は、互いに、シス位もしくはトランス位にあってよい。
好ましい一実施態様においては、二価の脂肪族−脂環式の基Aは、C5〜C8−シクロアルキレン−C1〜C4−アルキレン、C5〜C8−シクロアルキレン−C1〜C4−アルキレン−C5〜C8−シクロアルキレン及びC1〜C4−アルキレン−C5〜C8−シクロアルキレン−C1〜C4−アルキレンから選択され、その際、前記シクロアルキレン基は、1、2、3もしくは4個のC1〜C4−アルキル基を有してよい。
基Aが前記の意味を有する好適なアミンのための例は、ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、例えば1,1−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,2−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンもしくは1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、2−アミノプロピルシクロヘキシルアミン、3(4)−アミノメチル−1−メチルシクロヘキシルアミンなどである。脂環式基に結合される基は、それぞれ互いに任意の相対位置(シス/トランス)を取りうる。
好ましい一実施態様においては、二価の芳香族基Aは、フェニレン、ビフェニレン、ナフチレン、フェニレン−スルホン−フェニレン及びフェニレン−カルボニル−フェニレンから選択され、その際、前記のフェニレン基及びナフチレン基は、1、2、3もしくは4個のC1〜C4−アルキル基を有してよい。
基Aが前記の意味を有する好適なアミンのための例は、フェニレンジアミン、例えばo−、m−及びp−フェニレンジアミン、トルイレンジアミン、例えばo−、m−及びp−トルイレンジアミン、キシリレンジアミン、ナフチレンジアミン、例えば1,2−、1,3−、1,4−、1,5−、1,8−、2,3−、2,6−及び2,7−ナフチレン、ジアミノジフェニルスルホン、例えば2,2′−、3,3′−及び4,4′−ジアミノジフェニルスルホン並びにジアミノベンゾフェノン、例えば2,2′−、3,3′−及び4,4′−ジアミノベンゾフェノンである。
好ましい一実施態様においては、二価の芳香脂肪族の基Aは、フェニレン−C1〜C4−アルキレン及びフェニレン−C1〜C4−アルキレン−フェニレンから選択され、その際、前記のフェニレン基は、1、2、3もしくは4個のC1〜C4−アルキル基を有してよい。
基Aが前記の意味を有する好適なアミンのための例は、ジアミノジフェニルメタン、例えば2,2′−、3,3′−及び4,4′−ジアミノジフェニルメタンなどである。
好ましい一実施態様においては、Xは、酸素(O)を表す。mは、その場合、好ましくは、2〜100の数を、好ましくは2〜80の数を、特に2〜20の数を、例えば2〜10の数もしくは2〜6の数を表す。
基Aが前記の意味を有する好適なアミンのための例は、アミン末端を有するポリオキシアルキレンポリオール、例えばジェフアミン、例えば4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン及び4,7,10−トリオキサトリデカン−1,13−ジアミン、又は規則的なアミン末端を有するポリオキシアルキレンポリオール、例えばアミン末端を有するポリエチレングリコール、アミン末端を有するポリプロピレングリコールもしくはアミン末端を有するポリブチレングリコールである。3つの最後に挙げられたアミン(アミン末端を有するポリアルキレングリコール)は、好ましくは、200〜3000g/モルの分子量を有する。
選択的に好ましい一実施態様においては、Xは、NRcを表す。Rcは、その場合に、好ましくは、HもしくはC1〜C4−アルキルを表し、特に好ましくはHもしくはメチルを表し、特にHを表す。Bは、その場合に、特に、C2〜C3−アルキレン、例えば1,2−エチレン、1,2−プロピレン及び1,3−プロピレンを表し、特に1,2−エチレンを表す。mは、その場合に、好ましくは、1〜10の数を、特に好ましくは1〜6の数を、特に1〜4の数を表す。
基Aが前記の意味を有する好適なアミンのための例は、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミン、ヘプタエチレンオクタミン、オクタエチレンノナミン、より高級のポリイミン、ビス(3−アミノプロピル)アミン、ビス(3−アミノプロピル)メチルアミンなどである。
Ra及びRbは、互いに無関係に、好ましくは、HもしくはC1〜C4−アルキルを表し、特に好ましくはH、メチルもしくはエチルを表し、特にHを表す。
第一級アミノ官能基−NH2の縮合反応におけるより高い反応性に基づいて、成分(i−2)、(ii−1)、(iii−2)、(iv−2)、(v−2)及び(vi−2)である、少なくとも2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミンは、好ましくは、少なくとも2個の第一級アミノ基を有するアミンから選択される。
相応して、化合物IにおけるRa及びRbは、好ましくは両者がHである。
特定の一実施態様においては、成分(i−2)、(ii−1)、(iii−2)、(iv−2)、(v−2)及び(vi−2)である、少なくとも2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有するアミンとしては、正確に2個の第一級アミノ基を有する少なくとも1種のジアミンが使用される。すなわち、このアミンは、2個の第一級アミノ官能基の他に、更なる(第一級の、第二級の及び/又は第三級の)アミノ基を有さない。
2個の第一級アミノ基を有する好ましいジアミンは、式
NH2−A−NH2
[式中、
Aは、二価の脂肪族の、脂環式の、脂肪族−脂環式の、芳香族のもしくは芳香脂肪族の基を表し、その際、上述の基は、また、1個のカルボニル基もしくはスルホニル基によって中断されていてよく、かつ/又は、C1〜C4−アルキルから選択される1、2、3もしくは4個の基によって置換されていてよく、かつ上述の基は、当然のように、アミノ基を有さない;又は
Aは、式
−[B−X]m−B−
の二価の基を表し、その式中、
Xは、酸素(O)を表し、
Bは、C2〜C6−アルキレンを表し、かつ
mは、1〜100の数を、好ましくは1〜80の数を、特に1〜20の数を表す]のジアミンである。
これに関しては、好適な及び好ましい脂肪族の、脂環式の、脂肪族−脂環式の、芳香族のもしくは芳香脂肪族の基A並びに式−[B−X]m−B−[式中、Xは酸素(O)を表す]の二価の基についての実施形態並びにそれに属する好ましい及び好適なアミンが引き合いに出される(全ての上述のアミン(式中、Aが二価の脂肪族の、脂環式の、脂肪族−脂環式の、芳香族のもしくは芳香脂肪族の基又は式−[B−X]m−B−の二価の基を表し、その式中、Xは酸素(O)を表す)のための例は、第一級ジアミンである)。
2個の第一級アミノ基を有する特に好ましいジアミンは、式NH2−A−NH2[式中、Aは、二価の脂肪族の基を、好ましくは直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C20−アルキレンを表す]のジアミンである。前記の特徴を有する好適かつ好ましいアミンに関しては、上述の実施形態が引き合いに出される(Aが二価の脂肪族基を表し、好ましくは直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C20−アルキレンを表す全ての上述の例は、第一級ジアミンである)。
選択的に特に好ましい2個の第一級アミノ基を有するジアミンは、式NH2−A−NH2[式中、Aは、脂肪族−脂環式の基を表す]のジアミンである。前記の特徴を有する好適かつ好ましいアミンに関しては、上述の実施形態が引き合いに出される(Aが二価の脂肪族−脂環式の基を表す全ての上述の例は、第一級ジアミンである)。特に、第一級ジアミンNH2−A−NH2[式中、Aは、脂肪族−脂環式の基を表す]としてはイソホロンジアミンが使用される。
成分(i−2)、(ii−1)、(iii−2)、(iv−2)及び(v−2)である、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミンは、好ましくは、以下の
− 式I.a
NHR
a1−A
1−NHR
b1 (I.a)
[式中、
A
1は、式
−[B
1−X
1]
m1−B
1−
の二価の基を表し、その式中、
各々のX
1は、無関係に、OもしくはNR
c1を表し、その際、化合物I.a中の少なくとも1個のX
1は、NR
c1を表し、そのR
c1は、H、C
1〜C
4−アルキル、C
2〜C
4−ヒドロキシアルキルもしくはC
1〜C
4−アルコキシを表し、その際、少なくとも1個の基R
c1はHを表し、
各々のB
1は、無関係に、C
2〜C
6−アルキレンを表し、かつ
m1は、1〜20の数を表し、
R
a1及びR
b1は、互いに無関係に、H、C
1〜C
4−アルキル、C
2〜C
4−ヒドロキシアルキルもしくはC
1〜C
4−アルコキシを表し、好ましくはH、C
1〜C
4−アルキルもしくはC
1〜C
4−アルコキシを表す]のアミン;
− 式II
[式中、
Yは、CR
g、窒素(N)、C
2〜C
6−アルキル、C
3〜C
6−シクロアルキル、フェニル又は窒素(N)、酸素(O)及び硫黄(S)から選択される1、2もしくは3個のヘテロ原子を環員として有する、5員もしくは6員の飽和の、部分不飽和のもしくは芳香族の環を表し、
E
1、E
2及びE
3は、互いに無関係に、単結合、C
1〜C
10−アルキレン、−NR
h−C
2〜C
10−アルキレンもしくは−O−C
1〜C
10−アルキレンを表すが、但し、
E
1、E
2及びE
3は、Yが窒素(N)の場合には、単結合を表さず、かつ−NR
h−C
2〜C
10−アルキレンを表さない;
R
d、R
e及びR
fは、互いに無関係に、H、C
1〜C
4−アルキル、C
2〜C
4−ヒドロキシアルキルもしくはC
1〜C
4−アルコキシを表し、好ましくはH、C
1〜C
4−アルキルもしくはC
1〜C
4−アルコキシを表し、かつ
R
g及びR
hは、互いに無関係に、H、C
1〜C
4−アルキル、C
2〜C
4−ヒドロキシアルキルもしくはC
1〜C
4−アルコキシを表し、好ましくはH、C
1〜C
4−アルキルもしくはC
1〜C
4−アルコキシを表す]のアミン;
− 式III
[式中、
A
aは、Aについて示された意味を有し、
A
b、A
c、A
d及びA
eは、互いに無関係に、C
1〜C
10−アルキレンを表し
Zは、窒素(N)もしくはCR
mを表し、かつ
R
i、R
j、R
k、R
l及びR
mは、互いに無関係に、H、C
1〜C
4−アルキル、C
2〜C
4−ヒドロキシアルキルもしくはC
1〜C
4−アルコキシを表し、好ましくはH、C
1〜C
4−アルキルもしくはC
1〜C
4−アルコキシを表す]のアミン;並びに
− それらの混合物;
から選択される。
化合物I.aにおいて、好ましくは、全ての基X1は、NRc1を表す。
Rc1は、前記の但し書きを顧慮しつつ、好ましくは、HもしくはC1〜C4−アルキルを表し、特に好ましくはH、メチルもしくはエチルを表し、特にHを表す。
B1は、好ましくは、C2〜C3−アルキレン、例えば1,2−エチレン、1,2−プロピレン及び1,3−プロピレンを表し、特に1,2−エチレンを表す。m1は、好ましくは、1〜10の数を、特に好ましくは1〜6の数を、特に1〜4の数を表す。
好適な式I.aのアミンのための例は、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミン、ヘプタエチレンオクタミン、オクタエチレンノナミン、より高級のポリイミン、ビス(3−アミノプロピル)アミン、ビス(3−アミノプロピル)メチルアミンなどである。
化合物IIにおいて、E1、E2及びE3は、Yが窒素(N)を表す場合については、単結合を表さず、かつ−NRh−C2〜C10−アルキレンを表さない。Yが窒素(N)を表す場合に、E1、E2及びE3は、好ましくはメチレン(C1−アルキレン)も表さない。YがCRgを表す場合については、好ましくは基E1、E2及びE3の少なくとも2個は、単結合を表さない。
Yが5員もしくは6員の飽和の部分不飽和のもしくは芳香族の複素環式の環を表す場合には、3個の腕部−E1−NHRd、−E2−NHRe及び−E3−NHRfは、複素環Yの環炭素原子にも環窒素原子にも結合されていてよい。腕部−E1−NHRd、−E2−NHRe及び−E3−NHRfが環窒素原子に結合されている場合に、E1、E2及びE3は、単結合を表さず、かつ−NRh−C2〜C10−アルキレンを表さない。好ましくは、前記腕部は、複素環Yの異なる環原子に結合されている。複素環式の環Yは、好ましくは、環原子として1、2もしくは3個の窒素原子を有する5員もしくは6員の複素芳香族の環から選択される。かかるヘテロアリール環のための例は、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダゾニル及びトリアジニルである。その中でも、6員のヘテロアリール環、例えばピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル及びトリアジニルがより好ましく、その際、トリアジニルが特に好ましい。
Yがトリアジン環を表す場合に、化合物IIは、好ましくは、メラミン(Yがトリアジン−2,4,6−トリチルであり、E1、E2及びE3が単結合であり、Rd、Re及びRfがHである場合)もしくはアミノアルキル置換されたメラミン(Yが1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリチルであり、E1、E2及びE3がNRh−C2〜C10−アルキレン、好ましくはNRh−C2〜C6−アルキレンである場合、その際、Rhは、好ましくはHを表し、Rd、Re、Rfは、好ましくはHである)、例えばN,N′,N′′−トリス(2−アミノエチル)メラミン、N,N′,N′′−トリス(3−アミノプロピル)メラミン、N,N′,N′′−トリス(4−アミノブチル)メラミン、N,N′,N′′−トリス(5−アミノペンチル)メラミン及びN,N′,N′′−トリス(6−アミノヘキシル)メラミンである。
化合物IIIは、少なくとも4個の第一級及び/又は第二級のアミノ官能基を有するアミンである。
化合物IIIにおいて、Aaは、好ましくは、Aについて好ましいものとして示された意味の一つを有する。特に、Aaは、C2〜C6−アルキレン、特に好ましくは直鎖状のC2〜C6−アルキレン、例えば1,2−エチレン、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、ペンタメチレン及びヘキサメチレンを表す。
Zは、好ましくは窒素(N)を表す。
Ab、Ac、Ad及びAeは、好ましくは、C2〜C6−アルキレンを表し、特に好ましくは、直鎖状のC2〜C6−アルキレン、例えば1,2−エチレン、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、ペンタメチレン及びヘキサメチレンを表し、特に直鎖状のC2〜C4−アルキレン、例えば1,2−エチレン、1,3−プロピレン及び1,4−ブチレンを表す。
Ri、Rj、Rk、Rl及びRmは、好ましくは、Hを表す。
式I.a、式II及び式IIIの、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有するアミンのための例は、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミン、ヘプタエチレンオクタミン、オクタエチレンノナミン、より高級のポリイミン、例えばポリエチレンイミン及びポリプロピレンイミン、ビス(3−アミノプロピル)アミン、ビス(4−アミノブチル)アミン、ビス(5−アミノペンチル)アミン、ビス(6−アミノヘキシル)アミン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N′,N−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)プロパン−1,3−ジアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)ブタン−1,4−ジアミン、N,N′−ビス(3−アミノプロピル)プロパン−1,3−ジアミン、N,N′−ビス(3−アミノプロピル)ブタン−1,4−ジアミン、N,N,N′,N′−テトラ(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラ(3−アミノプロピル)−1,4−ブチレンジアミン、トリス(2−アミノエチル)アミン、トリス(2−アミノプロピル)アミン、トリス(3−アミノプロピル)アミン、トリス(2−アミノブチル)アミン、トリス(3−アミノブチル)アミン、トリス(4−アミノブチル)アミン、トリス(5−アミノペンチル)アミン、トリス(6−アミノヘキシル)アミン、トリスアミノヘキサン、トリスアミノノナン、4−アミノメチル−1,8−オクタメチレンジアミン、三官能性以上のアミン末端を有する、好ましくは300〜10000の分子量を有するポリオキシアルキレンポリオール(例えばジェフアミン、例えばポリエーテルアミン T403もしくはポリエーテルアミン T5000)、メラミン、アミノアルキル置換されたメラミン、例えばN,N′,N′′−トリス(2−アミノエチル)メラミン、N,N′,N′′−トリス(3−アミノプロピル)メラミン、N,N′,N′′−トリス(4−アミノブチル)メラミン、N,N′,N′′−トリス(5−アミノペンチル)メラミン及びN,N′,N′′−トリス(6−アミノヘキシル)メラミン、オリゴマーのジアミノジフェニルメタン(ポリマー−MDA)である。
少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する特に好ましいアミンは、式I.aのアミン及び式IIのアミンから選択される。
式I.aの好ましいアミンは、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミン、ヘプタエチレンオクタミン、オクタエチレンノナミン、より高級のポリイミン、例えばポリエチレンイミン及びポリプロピレンイミン、ビス(3−アミノプロピル)アミン、ビス(4−アミノブチル)アミン、ビス(5−アミノペンチル)アミン、ビス(6−アミノヘキシル)アミン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルアミン、N′,N−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N′−ビス(3−アミノプロピル)プロパン−1,3−ジアミン及びN,N′−ビス(3−アミノプロピル)ブタン−1,4−ジアミンである。
式IIの好ましいアミンは、Yが窒素(N)もしくは1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイル環を表すアミンである。
Yが窒素(N)を表す好ましいアミンIIは、N,N−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)プロパン−1,3−ジアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)ブタン−1,4−ジアミン、トリス(2−アミノエチル)アミン、トリス(2−アミノプロピル)アミン、トリス(3−アミノプロピル)アミン、トリス(2−アミノブチル)アミン、トリス(3−アミノブチル)アミン、トリス(4−アミノブチル)アミン、トリス(5−アミノペンチル)アミン、トリス(6−アミノヘキシル)アミンから選択される。
Yが1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイル環を表す好ましいアミンIIは、メラミン及びアミノアルキル置換されたメラミン、例えばN,N′,N′′−トリス(2−アミノエチル)メラミン、N,N′,N′′−トリス(3−アミノプロピル)メラミン、N,N′,N′′−トリス(4−アミノブチル)メラミン、N,N′,N′′−トリス(5−アミノペンチル)メラミン及びN,N′,N′′−トリス(6−アミノヘキシル)メラミンである。
第一級アミノ官能基−NH2の縮合反応におけるより高い反応性に基づいて、成分(i−2)、(ii−1)、(iii−2)、(iv−2)及び(v−2)である、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミンは、好ましくは、少なくとも3個の第一級アミノ基を有するアミンから選択される。相応して、化合物I.aにおいて、基Ra1、Rb1及びRc1は、好ましくは、Hを表し、同様に化合物IIにおいては、基Rd、Re及びRfは、好ましくは、Hを表す。同様に、化合物IIIにおいては、基Ri、Rj、Rk及びRlは、好ましくはHを表す。少なくとも3個の第一級のアミノ基を有する好適かつ好ましいアミンに関しては、上述の実施形態が指摘される(全ての上述の例は、少なくとも3個の第一級のアミノ基を有するアミンである)。
(i)高分岐のポリマー(i)
高分岐のポリマー(i)の製造のためには、成分(i−1)及び(i−2)が、好ましくは、50:1〜1:50の、特に好ましくは20:1〜1:20の、より好ましくは10:1〜1:10の、なおもより好ましくは5:1〜1:15の、特に2:1〜1:15の、特に1.5:1〜1:10のモル比で使用される。
成分(i−2)が2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有するアミンを含む場合には、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミンと、2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する1種以上のアミンとのモル比は、好ましくは、100:1〜1:20、特に好ましくは50:1〜1:10、特に25:1〜1:10である。
成分(i−2)においては、本発明の好ましい一実施態様において、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミンは、メラミンを含む。しかしながら、メラミンの他に、成分(i−2)は、メラミンとは異なる、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する更なるアミンも含んでよい。
本発明の特に好ましい一実施態様(実施態様i−A)においては、高分岐のポリマー(i)は、以下の
(i−1)尿素もしくは少なくとも1種の尿素誘導体;
(i−2a)メラミン;
(i−2b)少なくとも2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する、好ましくは少なくとも2個の第一級アミノ基を有する、特に好ましくは2個の第一級アミノ基を有する、メラミンとは異なる、少なくとも1種のアミン;並びに
(i−2c)場合により、ベンゾグアナミン、置換されたメラミン及びメラミン縮合物から選択される、少なくとも1種のメラミン誘導体
の縮合によって得られる。
本発明のより好ましい一実施態様(実施態様i−Aa)においては、高分岐のポリマー(i)は、以下の
(i−1)尿素もしくは少なくとも1種の尿素誘導体:
(i−2a)メラミン;
(i−2b)少なくとも1種のアミン、
その際、前記少なくとも1種のアミンは、
(i−2ba)成分(i−2ba)、(i−2bb)及び(i−2bc)の全量に対して、20〜100モル%の、2個の第一級アミノ基を有する少なくとも1種のジアミンもしくはポリアミン、
(i−2bb)成分(i−2ba)、(i−2bb)及び(i−2bc)の全量に対して、0〜50モル%の、メラミンとは異なる、少なくとも3個の第一級アミノ基を有する少なくとも1種のポリアミン、及び
(i−2bc)成分(i−2ba)、(i−2bb)及び(i−2bc)の全量に対して、0〜80モル%の、1個の第一級アミノ基を有する少なくとも1種のアミン
を含む;
(i−2c)場合により、ベンゾグアナミン、置換されたメラミン及びメラミン縮合物から選択される、少なくとも1種のメラミン誘導体;
の縮合によって得られる。
好適かつ好ましい尿素誘導体に関しては、上述の実施形態が引き合いに出される。好ましくは、成分(i−1)として、尿素又は式R1R2N−C(=O)−NR3R4[式中、R1、R2、R3及びR4は、互いに無関係に、前記定義の通りである]の置換された尿素が使用される。好ましくは、R1及びR3は、HもしくはC1〜C4−アルキル、とりわけメチルもしくはエチルを表し、かつR2及びR4は、C1〜C4−アルキル、特にメチルもしくはエチルを表す。しかしながら、特に好ましくは、成分(i−1)として、尿素自体が、場合により上述の尿素誘導体と組み合わせて使用され、殊に尿素のみが使用される。
成分(i−1)と成分(i−2a)とのモル比は、好ましくは50:1〜1:50、特に好ましくは10:1〜1:10、より好ましくは8:1〜1:8、なおもより好ましくは4:1〜1:8、特に2:1〜1:5、殊に1:1〜1:5である。
成分(i−1)と成分(i−2b)とのモル比は、好ましくは10:1〜1:50、特に好ましくは2:1〜1:50、より好ましくは2:1〜1:25、なおもより好ましくは1:1〜1:20、特に1:2.5〜1:15、殊に1:5〜1:15である。
特に好ましくは、成分(i−1)、(i−2a)及び(i−2b)は、以下のことが当てはまるモル比で使用される:
の比率は、好ましくは、0.05:1〜0.75:1の、特に好ましくは0.075:1〜0.5:1の、特に0.1:1〜0.4:1の範囲にある。
その場合に、成分(i−1)及び(i−2a)のモル比は、上述の範囲にある。
本発明による方法において成分(i−2c)が使用される場合に、好ましくはその成分を成分(i−1)の一部と置き換える。好ましくは、前記成分は、その成分を成分(i−1)の1〜75モル%と、特に好ましくは1〜50モル%と、特に1〜25モル%と置き換える量で使用される。
実施態様(i−Aa)において、少なくとも1種のアミン(i−2b)は、好ましくはもっぱら、成分(i−2ba)、(i−2bb)及び(i−2bc)から構成されている。すなわちこれらの3成分の割合を足して、100モル%の成分(i−2b)となる。
成分(i−2ba)は、好ましくは、成分(i−2ba)、(i−2bb)及び(i−2bc)の全量に対して、30〜100モル%の、特に好ましくは、50〜100モル%の、特に75〜100モル%の量で使用される。
成分(i−2bb)は、好ましくは、成分(i−2ba)、(i−2bb)及び(i−2bc)の全量に対して、0〜40モル%の、特に好ましくは、0〜30モル%の、特に0〜15モル%の量で使用される。
成分(i−2bc)は、好ましくは、成分(i−2ba)、(i−2bb)及び(i−2bc)の全量に対して、0〜70モル%の、特に好ましくは、0〜50モル%の、特に0〜25モル%の量で使用される。
成分(i−2bb)が使用される場合に、その使用量は、好ましくは、成分(i−2ba)、(i−2bb)及び(i−2bc)の全量に対して、1〜50モル%、例えば5〜50モル%もしくは10〜50モル%、特に好ましくは1〜40モル%、例えば5〜40モル%もしくは10〜40モル%、より好ましくは1〜30モル%、例えば5〜30モル%もしくは10〜30モル%、特に1〜15モル%、例えば2〜15モル%もしくは5〜15モル%である。
成分(i−2bc)が使用される場合に、その使用量は、好ましくは、成分(i−2ba)、(i−2bb)及び(i−2bc)の全量に対して、1〜80モル%、例えば5〜80モル%もしくは10〜80モル%、特に好ましくは1〜70モル%、例えば5〜70モル%もしくは10〜70モル%、より好ましくは1〜50モル%、例えば5〜50モル%もしくは10〜50モル%、特に1〜25モル%、例えば5〜25モル%もしくは10〜25モル%である。
成分(i−2ba)は、正確に2個の第一級のアミノ基(−NH2)を有する。
成分(1−2ba)がポリアミンである場合に、このポリアミンは、2個の第一級アミノ基(−NH2)と、さらに1個以上の第二級のアミノ基(−NHR;RはHではない)及び/又は第三級のアミノ基(−NRR′;R及びR′はHではない)を、例えば1〜20個の又は1〜10個のもしくは1〜4個の第二級及び/又は第三級のアミノ基を有する。
成分(i−2ba)がジアミンである場合に、このジアミンは、2個の第一級アミノ基以外には、更なるアミノ官能基を有さない。
実施態様(i−Aa)における成分(i−2ba)もしくは実施態様(i−A)における成分(i−2b)のジアミンもしくはポリアミンは、好ましくは、式
NH2−A−NH2
[式中、Aは、前記に定義した通りである]のアミンから選択される。
これらのアミンの混合物も適している。
好ましくは、実施態様(i−Aa)における成分(i−2ba)として、もしくは実施態様(i−A)における成分(i−2b)として、2個の第一級アミノ基を有する少なくとも1種のジアミンが使用される。相応して、少なくとも1種のアミン(i−2ba)もしくは(i−2b)は、2個の第一級アミノ官能基に加えて、更なる(第一級の、第二級の及び/又は第三級の)アミノ基を有さない。
2個の第一級アミノ基を有する好ましいジアミンは、式
NH2−A−NH2
[式中、
Aは、二価の脂肪族の、脂環式の、脂肪族−脂環式の、芳香族のもしくは芳香脂肪族の基を表し、その際、上述の基は、また、1個のカルボニル基もしくはスルホニル基によって中断されていてよく、かつ/又は、C1〜C4−アルキルから選択される1、2、3もしくは4個の基によって置換されていてよく、かつ上述の基は、当然のように、アミノ基を有さない;又は
Aは、式
−[B−X]m−B−
の二価の基を表し、その式中、
Xは、酸素(O)を表し、
Bは、C2〜C6−アルキレンを表し、かつ
mは、1〜100の数を、好ましくは1〜80の数を、特に好ましくは1〜20の数を表す]のジアミンである。
好適かつ好ましい脂肪族の、脂環式の、脂肪族−脂環式の、芳香族のもしくは芳香脂肪族の基と、式−[B−X]m−B−[式中、Xは、酸素(O)を表す]の二価の基並びにそれに該当する好ましい及び好適なアミンが、それをもって引き合いに出される。
2個の第一級アミノ基を有する特に好ましいジアミンは、式NH2−A−NH2[式中、Aは、二価の脂肪族の基を、好ましくは直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C20−アルキレンを表す]のジアミンである。前記の基Aが(C2〜C20−アルキレン)の意味を有する好適なアミンのための例は、1,2−エチレンジアミン、1,2−及び1,3−プロピレンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジアミン、テトラデカメチレンジアミン、ペンタデカメチレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、ヘプタデカメチレンジアミン、オクタデカメチレンジアミン、ノナデカメチレンジアミン、エイコサメチレンジアミン、2−ブチル−2−エチル−1,5−ペンタメチレンジアミン、2,2,4−もしくは2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、1,4−ジアミノ−4−メチルペンタンなどである。
特に好ましくは、2個の第一級アミノ基を有するジアミンにおけるAは、直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C10−アルキレンを表す。基Aがこの意味(C2〜C10−アルキレン)を有する好適なアミンのための例は、1,2−エチレンジアミン、1,2−及び1,3−プロピレンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、2,2,4−もしくは2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、1,4−ジアミノ−4−メチルペンタンなどである。
特に、2個の第一級アミノ基を有するジアミンにおけるAは、直鎖状もしくは分枝鎖状のC4〜C8−アルキレンを表す。基Aがこの意味(C4〜C8−アルキレン)を表す好適なアミンのための例は、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、1,4−ジアミノ−4−メチルペンタンなどである。特定の一実施態様においては、Aが直鎖状もしくは分枝鎖状の二価のC4〜C8−アルキレンを表すアミンが使用され、その際、1個の炭素原子の分枝鎖状アルキレンにおいて、多くとも1個の分枝から出発する。かかるアミンのための例は、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン及び1,5−ジアミノ−2−メチルペンタンである。すなわち特に好ましいものとして上述したアミンであって、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン及び1,4−ジアミノ−4−メチルペンタンである。その中でも、Aが直鎖状のC4〜C8−アルキレンを表すアミン、例えば1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン及びオクタメチレンジアミンがより好ましい。具体的には、2個の第一級のアミノ基を有するジアミンは、ヘキサメチレンジアミンである。
実施態様(i−A)もしくは(i−Aa)において、さらに、場合により、少なくとも3個の第一級アミノ基を有する、メラミンとは異なるポリアミン(実施態様(i−Aa)における成分(i−2bb)もしくは実施態様(i−A)における部分成分(i−2b))を使用してよい。
前記の成分(i−2bb)もしくは部分成分(i−2b)は、3個以上の第一級のアミノ基を有し、かつ更にまた、1個以上の第二級及び/又は第三級のアミノ基を有してもよい。
前記のポリアミン成分(i−2bb)もしくは部分成分(i−2b)の使用は、とりわけ、ジアミンもしくはポリアミン(i−2ba)もしくは(i−2b)をメラミンと組み合わせて単独で可能な場合より高いポリマーの分岐度が調整されるべきであれば適切である。それというのも、少なくとも3個の第一級アミノ基を有するポリアミンは、実施態様(i−A)もしくは(i−Aa)での使用が必須のメラミン(i−2a)に加えて、更なる分岐の可能性を開くからである。ポリアミン(i−2ba)に含まれる第二級及び/又は第三級のアミノ基は、第一級アミノ基よりも反応性が低く、かつ主に通常の縮合条件下で、大抵は低い程度でのみ、縮合が可能であり、それにより分岐部位を形成できるに過ぎない。各々の場合に、前記基は、実質的に成分(i−2bb)より低い程度で、分岐部位を形成できる。
少なくとも3個の第一級のアミノ基を有する好適なポリアミンに関しては、上述の実施態様が引き合いに出されるが、但し、それはメラミンではない。それというのも、これは、まさに必須成分(i−2a)を構成するからである。
その反対に分岐度が低いべき場合には、1個の第一級アミノ基を有する少なくとも1種のアミン(実施態様(i−Aa)における成分(i−2bc))を使用することが考えられる。
この成分は、単独の第一級アミノ官能基と、場合により1個以上の第二級及び/又は第三級のアミノ基を有するアミンである。
更なる第二級/第三級のアミノ官能基を有さないアミン(第一級モノアミン)のための例は、式R−NH2の化合物であり、その際、Rは、脂肪族の、脂環式の、脂肪族−脂環式の、芳香族のもしくは芳香脂肪族の基を表し、前記基は、当然のようにアミノ基を有さない。
このための例は、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、s−ブチルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ペンタノールアミン、(2−メトキシエチル)アミン、(2−エトキシエチル)アミン、(3−メトキシプロピル)アミン、(3−エトキシプロピル)アミン、[3−(2−エチルヘキシル)プロピル]アミン、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、シクロヘキシルアミン、アミノメチルシクロヘキサン、アニリン、ベンジルアミンなどである。
1個以上の第二級及び/又は第三級のアミノ官能基を有する第一級アミン(1個の(単独の)第一級アミノ基を有するポリアミン)のための例は、N−メチルエチレン−1,2−ジアミン、N,N−ジメチルエチレン−1,2−ジアミン、N−エチルエチレン−1,2−ジアミン、N,N−ジエチルエチレン−1,2−ジアミン、N−メチルプロピレン−1,3−ジアミン、N,N−ジメチルプロピレン−1,3−ジアミン、N−エチルプロピレン−1,3−ジアミン、N,N−ジエチルプロピレン−1,3−ジアミン、N−メチルブチレン−1,4−ジアミン、N,N−ジメチルブチレン−1,4−ジアミン、N−メチルペンチレン−1,5−ジアミン、N,N−ジメチルペンチレン−1,5−ジアミン、N−メチルヘキシレン−1,6−ジアミン、N,N−ジメチルヘキシレン−1,6−ジアミン、N−メチル−ジエチレントリアミン、N,N−ジメチル−ジエチレントリアミン、N−メチル−トリエチレンテトラミン、N,N−ジメチル−トリエチレンテトラミン、N−メチル−テトラエチレンペンタミン、N,N−ジメチル−テトラエチレンペンタミン、(3−(メチルアミノ)プロピル)−(3−アミノプロピル)アミン、(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−(3−アミノプロピル)アミン、(2−アミノエチル)エタノールアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−1,3−プロパンジアミン、N−メチル−ジアミノシクロヘキサン、N,N−ジメチル−ジアミノシクロヘキサン、N−メチルフェニレンジアミンなどである。
好ましくは、成分(i−2bc)としては、第一級モノアミン、すなわち1個の単独の第一級アミノ基を有し、他の第二級もしくは第三級のアミノ官能基を有さないアミンが使用される。
実施態様(i−A)及び(i−Aa)の特定の一形態において、更なる出発物質として、少なくとも1種のメラミン誘導体(成分(i−2c))が使用される。
好ましくは、メラミン誘導体は、ベンゾグアナミン、置換されたメラミン及びメラミン縮合物から選択される。
メラミン縮合物は、好ましくは、メラム、メレム、メロン及びより高級の縮合物から選択される。メラム(実験式C6H9N11)は、2,4−ジアミノ−6−クロロ−s−トリアジンとメラミンとからなる三量体の縮合生成物である。メレム(実験式C6H6M10)は、3個のアミノ基で置換されたトリ−s−トリアジン(1,3,4,6,7,9,9b−ヘプタアザフェナレン)である。メロン(実験式C6H3N9)は、同様にヘプタジンである。
選択的に特に好ましい一実施態様(実施態様(i−B))において、高分岐のポリマー(i)は、以下の
(i−1)尿素もしくは少なくとも1種の尿素誘導体;
(i−2d)少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する、メラミンとは異なる、少なくとも1種のアミン;及び
(i−2e)場合により、2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミン
の縮合によって得られる。
好ましくは、成分(i−1)としては、尿素又は式R1R2N−C(=O)−NR3R4[式中、R1、R2、R3及びR4は、互いに無関係に、前記定義の通りであり、好ましくは、R1及びR3は、HもしくはC1〜C4−アルキル、特にメチルもしくはエチルを表し、かつR2及びR4は、C1〜C4−アルキル、特にメチルもしくはエチルを表す]の置換された尿素が使用される。特に好ましくは、成分(i−1)として、尿素自体が、場合により上述の尿素誘導体と組み合わせて使用され、殊に尿素のみが使用される。
選択的に好ましくは、成分(i−1)としては、式R14−O−CO−O−R15[式中、R14及びR15は、無関係に上記定義の通りである]の炭酸エステルが使用される。好ましくは、R14及びR15は、C1〜C4−アルキル、殊にメチルもしくはエチルを表す。
選択的に好ましくは、成分(i−1)として、グアニジン又は式R9R10N−C(=NR11)−NR12R13[式中、R9、R10、R11、R12及びR13は、無関係に、前記定義の通りである]の置換されたグアニジンが使用される。好ましくは、前記基R9、R10、R11、R12及びR13の1個は、Hを表さずに、C1〜C4−アルキル、殊にメチルもしくはエチルを表し、かつ別の基は、HもしくはC1〜C4−アルキルを表し、殊にメチルもしくはエチルを表す。
少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する、メラミンとは異なる、少なくとも1種のアミン(i−2d)に関しては、上述の実施態様が引き合いに出されるが、但し、そのアミンは、メラミンではない。
式I.aのアミン及び式IIのアミンであって、Yが窒素(N)を表すアミンが好ましい。式I.aのアミンにおいて、A1は、好ましくは、基−[B1−X1]m1−B1−[式中、X1は、NRc1を表し、かつRc1は、Hを表す]を表す。特に好ましくは、Ra1及びRb1は、Hを表す。
2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有するアミン(i−2e)は、好ましくは、式I.b
NHRa2−A2−NHRb2 (I.b)
[式中、
A2は、前記に定義された二価の脂肪族の、脂環式の、脂肪族−脂環式の、芳香族のもしくは芳香脂肪族の基を表し、その際、上述の基は、また、1個のカルボニル基もしくはスルホニル基によって中断されていてもよく、かつ/又はC1〜C4−アルキルから選択される1、2、3もしくは4個の基によって置換されていてよい;又は
A2は、式
−[B2−X2]m2−B2−
の二価の基を表し、その式中、
各々のX2は、無関係に、酸素(O)もしくはNRc2を表し、そのRc2は、C1〜C4−アルキル、C2〜C4−ヒドロキシアルキルもしくはC1〜C4−アルコキシを表し;
各々のB2は、無関係に、C2〜C6−アルキレンを表し、かつ
m2は、1〜100の数を、好ましくは1〜80の数を、特に1〜20の数を表し、かつ
Ra2及びRb2は、互いに無関係に、H、C1〜C4−アルキル、C2〜C4−ヒドロキシアルキルもしくはC1〜C4−アルコキシを表す]のアミンから選択される。
2個の第一級及び/又は第二級アミノ基を有するかかるアミンI.bのための例は、1,2−エチレンジアミン、1,2−及び1,3−プロピレンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジアミン、テトラデカメチレンジアミン、ペンタデカメチレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、ヘプタデカメチレンジアミン、オクタデカメチレンジアミン、ノナデカメチレンジアミン、エイコサメチレンジアミン、2−ブチル−2−エチル−1,5−ペンタメチレンジアミン、2,2,4−もしくは2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、1,4−ジアミノ−4−メチルペンタンなど、N−メチル−エチレンジアミン、N,N′−ジメチル−エチレンジアミン、N−エチル−エチレンジアミン、N,N′−ジエチル−エチレンジアミン、N−プロピル−エチレンジアミン、N,N′−ジプロピル−エチレンジアミン、N−メチル−プロピレンジアミン、N,N′−ジメチル−プロピレンジアミン、N−エチル−プロピレンジアミン、N,N′−ジエチル−プロピレンジアミン、N−プロピル−プロピレンジアミン、N,N′−ジプロピル−プロピレンジアミン、N−メチル−ブチレンジアミン、N,N′−ジメチル−ブチレンジアミン、N−エチル−ブチレンジアミン、N,N′−ジエチル−ブチレンジアミン、ビス(2−アミノエチル)メチルアミン、ビス(2−アミノエチル)エチルアミン、ビス(2−アミノエチル)プロピルアミン、ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン、ビス(3−アミノプロピル)エチルアミン、ビス(3−アミノプロピル)プロピルアミンなど、更にシクロペンチレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロペンタンもしくは1,3−ジアミノシクロペンタン、シクロヘキシレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサンもしくは1,4−ジアミノシクロヘキサン、1−メチル−2,4−ジアミノシクロヘキサン、1−メチル−2,6−ジアミノシクロヘキサン、シクロヘプチレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロヘプタン、1,3−ジアミノシクロヘプタンもしくは1,4−ジアミノシクロヘプタン、及びシクロオクチレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロオクタン、1,3−ジアミノシクロオクタン、1,4−ジアミノシクロオクタンもしくは1,5−ジアミノシクロオクタン、更に、ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、例えば1,1−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,2−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンもしくは1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、2−アミノプロピルシクロヘキシルアミン、3(4)−アミノメチル−1−メチルシクロヘキシルアミンなど、更にフェニレンジアミン、例えばo−、m−及びp−フェニレンジアミン、トルイレンジアミン、例えばo−、m−及びp−トルイレンジアミン、キシリレンジアミン、ナフチレンジアミン、例えば1,2−、1,3−、1,4−、1,5−、1,8−、2,3−、2,6−及び2,7−ナフチレン、ジアミノジフェニルスルホン、例えば2,2′−、3,3′−及び4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、及びジアミノベンゾフェノン、例えば2,2′−、3,3′−及び4,4′−ジアミノベンゾフェノン、更に、ジアミノジフェニルメタン、例えば2,2′−、3,3′−及び4,4′−ジアミノジフェニル、アミン末端を有するポリオキシアルキレンポリオール、例えばジェフアミン、例えば4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン及び4,7,10−トリオキサトリデカン−1,13−ジアミン又はまた規則的なアミン末端を有するポリオキシアルキレンポリオール、例えばアミン末端を有するポリエチレングリコール、アミン末端を有するポリプロピレングリコールもしくはアミン末端を有するポリブチレングリコールである。3つの最後に挙げられたアミン(アミン末端を有するポリアルキレングリコール)は、好ましくは、200〜3000g/モルの分子量を有する。
その中でも好ましいのは、2個の第一級アミノ基を有するアミン、例えば1,2−エチレンジアミン、1,2−及び1,3−プロピレンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジアミン、テトラデカメチレンジアミン、ペンタデカメチレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、ヘプタデカメチレンジアミン、オクタデカメチレンジアミン、ノナデカメチレンジアミン、エイコサメチレンジアミン、2−ブチル−2−エチル−1,5−ペンタメチレンジアミン、2,2,4−もしくは2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、1,4−ジアミノ−4−メチルペンタンなど、更に、シクロペンチレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロペンタンもしくは1,3−ジアミノシクロペンタン、シクロヘキシレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサンもしくは1,4−ジアミノシクロヘキサン、1−メチル−2,4−ジアミノシクロヘキサン、1−メチル−2,6−ジアミノシクロヘキサン、シクロヘプチレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロヘプタン、1,3−ジアミノシクロヘプタンもしくは1,4−ジアミノシクロヘプタン及びシクロオクチレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロオクタン、1,3−ジアミノシクロオクタン、1,4−ジアミノシクロオクタンもしくは1,5−ジアミノシクロオクタン、更に、ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、例えば1,1−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,2−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンもしくは1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、2−アミノプロピルシクロヘキシルアミン、3(4)−アミノメチル−1−メチルシクロヘキシルアミンなど、更に、フェニレンジアミン、例えばo−、m−及びp−フェニレンジアミン、トルイレンジアミン、例えばo−、m−及びp−トルイレンジアミン、キシリレンジアミン、ナフチレンジアミン、例えば1,2−、1,3−、1,4−、1,5−、1,8−、2,3−、2,6−及び2,7−ナフチレン、ジアミノジフェニルスルホン、例えば2,2′−、3,3′−及び4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、及びジアミノベンゾフェノン、例えば2,2′−、3,3′−及び4,4′−ジアミノベンゾフェノン、更に、ジアミノジフェニルメタン、例えば2,2′−、3,3′−及び4,4′−ジアミノジフェニル、アミン末端を有するポリオキシアルキレンポリオール、例えばジェフアミン、例えば4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン及び4,7,10−トリオキサトリデカン−1,13−ジアミン又はまた規則的なアミン末端を有するポリオキシアルキレンポリオール、例えばアミン末端を有するポリエチレングリコール、アミン末端を有するポリプロピレングリコールもしくはアミン末端を有するポリブチレングリコールである。3つの最後に挙げられたアミン(アミン末端を有するポリアルキレングリコール)は、好ましくは、200〜3000g/モルの分子量を有する。
好ましくは、A2は、前記定義の二価の脂肪族の、脂環式の、脂肪族−脂環式の、芳香族のもしくは芳香脂肪族の基を表し、その際、上述の基は、また、1個のカルボニル基もしくはスルホン基によって中断されていてよく、かつ/又はC1〜C4−アルキルから選択される1、2、3もしくは4個の基によって置換されていてよい。相応して、2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有し、更なる第三級のアミノ基を有さないジアミンが好ましい。そのための例は、1,2−エチレンジアミン、1,2−及び1,3−プロピレンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジアミン、テトラデカメチレンジアミン、ペンタデカメチレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、ヘプタデカメチレンジアミン、オクタデカメチレンジアミン、ノナデカメチレンジアミン、エイコサメチレンジアミン、2−ブチル−2−エチル−1,5−ペンタメチレンジアミン、2,2,4−もしくは2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、1,4−ジアミノ−4−メチルペンタンなど、N−メチル−エチレンジアミン、N,N′−ジメチル−エチレンジアミン、N−エチル−エチレンジアミン、N,N′−ジエチル−エチレンジアミン、N−プロピル−エチレンジアミン、N,N′−ジプロピル−エチレンジアミン、N−メチル−プロピレンジアミン、N,N′−ジメチル−プロピレンジアミン、N−エチル−プロピレンジアミン、N,N′−ジエチル−プロピレンジアミン、N−プロピル−プロピレンジアミン、N,N′−ジプロピル−プロピレンジアミン、N−メチル−ブチレンジアミン、N,N′−ジメチル−ブチレンジアミン、N−エチル−ブチレンジアミン、N,N′−ジエチル−ブチレンジアミン、更にシクロペンチレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロペンタンもしくは1,3−ジアミノシクロペンタン、シクロヘキシレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサンもしくは1,4−ジアミノシクロヘキサン、1−メチル−2,4−ジアミノシクロヘキサン、1−メチル−2,6−ジアミノシクロヘキサン、シクロヘプチレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロヘプタン、1,3−ジアミノシクロヘプタンもしくは1,4−ジアミノシクロヘプタン、及びシクロオクチレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロオクタン、1,3−ジアミノシクロオクタン、1,4−ジアミノシクロオクタンもしくは1,5−ジアミノシクロオクタン、更に、ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、例えば1,1−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,2−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンもしくは1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、2−アミノプロピルシクロヘキシルアミン、3(4)−アミノメチル−1−メチルシクロヘキシルアミンなど、更にフェニレンジアミン、例えばo−、m−及びp−フェニレンジアミン、トルイレンジアミン、例えばo−、m−及びp−トルイレンジアミン、キシリレンジアミン、ナフチレンジアミン、例えば1,2−、1,3−、1,4−、1,5−、1,8−、2,3−、2,6−及び2,7−ナフチレン、ジアミノジフェニルスルホン、例えば2,2′−、3,3′−及び4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、及びジアミノベンゾフェノン、例えば2,2′−、3,3′−及び4,4′−ジアミノベンゾフェノン、更に、ジアミノジフェニルメタン、例えば2,2′−、3,3′−及び4,4′−ジアミノジフェニル、アミン末端を有するポリオキシアルキレンポリオール、例えばジェフアミン、例えば4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン及び4,7,10−トリオキサトリデカン−1,13−ジアミン又はまた規則的なアミン末端を有するポリオキシアルキレンポリオール、例えばアミン末端を有するポリエチレングリコール、アミン末端を有するポリプロピレングリコールもしくはアミン末端を有するポリブチレングリコールである。3つの最後に挙げられたアミン(アミン末端を有するポリアルキレングリコール)は、好ましくは、200〜3000g/モルの分子量を有する。
特に、2個の第一級のアミノ基を有し、更なる第二級/第三級のアミノ基を有さないジアミンが好ましい。そのための例は、1,2−エチレンジアミン、1,2−及び1,3−プロピレンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジアミン、テトラデカメチレンジアミン、ペンタデカメチレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、ヘプタデカメチレンジアミン、オクタデカメチレンジアミン、ノナデカメチレンジアミン、エイコサメチレンジアミン、2−ブチル−2−エチル−1,5−ペンタメチレンジアミン、2,2,4−もしくは2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、1,4−ジアミノ−4−メチルペンタンなど、更に、シクロペンチレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロペンタンもしくは1,3−ジアミノシクロペンタン、シクロヘキシレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサンもしくは1,4−ジアミノシクロヘキサン、1−メチル−2,4−ジアミノシクロヘキサン、1−メチル−2,6−ジアミノシクロヘキサン、シクロヘプチレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロヘプタン、1,3−ジアミノシクロヘプタンもしくは1,4−ジアミノシクロヘプタン及びシクロオクチレンジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロオクタン、1,3−ジアミノシクロオクタン、1,4−ジアミノシクロオクタンもしくは1,5−ジアミノシクロオクタン、更に、ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、例えば1,1−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,2−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンもしくは1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、2−アミノプロピルシクロヘキシルアミン、3(4)−アミノメチル−1−メチルシクロヘキシルアミンなど、更に、フェニレンジアミン、例えばo−、m−及びp−フェニレンジアミン、トルイレンジアミン、例えばo−、m−及びp−トルイレンジアミン、キシリレンジアミン、ナフチレンジアミン、例えば1,2−、1,3−、1,4−、1,5−、1,8−、2,3−、2,6−及び2,7−ナフチレン、ジアミノジフェニルスルホン、例えば2,2′−、3,3′−及び4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、及びジアミノベンゾフェノン、例えば2,2′−、3,3′−及び4,4′−ジアミノベンゾフェノン、更に、ジアミノジフェニルメタン、例えば2,2′−、3,3′−及び4,4′−ジアミノジフェニル、アミン末端を有するポリオキシアルキレンポリオール、例えばジェフアミン、例えば4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン及び4,7,10−トリオキサトリデカン−1,13−ジアミン又はまた規則的なアミン末端を有するポリオキシアルキレンポリオール、例えばアミン末端を有するポリエチレングリコール、アミン末端を有するポリプロピレングリコールもしくはアミン末端を有するポリブチレングリコールである。3つの最後に挙げられたアミン(アミン末端を有するポリアルキレングリコール)は、好ましくは、200〜3000g/モルの分子量を有する。
2個の第一級のアミノ基を有し、更なる第二級/第三級のアミノ基を有さないジアミンI.bがより好ましく、その際、A2は、脂肪族もしくは脂肪族−脂環式の基を表す。脂肪族基A2を有する第一級ジアミンI.bのための例は、1,2−エチレンジアミン、1,2−及び1,3−プロピレンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジアミン、テトラデカメチレンジアミン、ペンタデカメチレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、ヘプタデカメチレンジアミン、オクタデカメチレンジアミン、ノナデカメチレンジアミン、エイコサメチレンジアミン、2−ブチル−2−エチル−1,5−ペンタメチレンジアミン、2,2,4−もしくは2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、1,4−ジアミノ−4−メチルペンタンなどである。その中でも、直鎖状の脂肪族基、例えば1,2−エチレンジアミン、1,2−及び1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジアミン、テトラデカメチレンジアミン、ペンタデカメチレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、ヘプタデカメチレンジアミン、オクタデカメチレンジアミン、ノナデカメチレンジアミン及びエイコサメチレンジアミンが好ましく、その際、基A2としての直鎖状のC2〜C6−アルキレン基が、例えば1,2−エチレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン及びヘキサメチレンジアミンにおいて特に好ましい。脂肪族−脂環式の基A2を有する第一級のジアミンI.bのための例は、ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、例えば1,1−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,2−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンもしくは1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、2−アミノプロピルシクロヘキシルアミン、3(4)−アミノメチル−1−メチルシクロヘキシルアミンなどである。その中でも特に、イソホロンジアミンが好ましい。
尿素成分(i−1)と、アミン(i−2d)及び(i−2e)の全量とのモル比は、好ましくは20:1〜1:20、より好ましくは10:1〜1:10、なおもより好ましくは5:1〜1:5、特に2:1〜1:2である。
実施態様(i−B)において成分(i−2e)が使用される場合に、成分(i−2d)と成分(i−2e)とのモル比は、好ましくは20:1〜1〜1:20、より好ましくは10:1〜1:10、なおもより好ましくは5:1〜1:5、特に2:1〜1:2である。
高分岐のポリマー(i)及びその製造方法は、基本的に公知であり、例えばWO2005/044897号及びWO2005/075541号に記載されている。それらは参照をもってその全範囲が開示されたものとする。
その製造は、一般に、成分(i−1)及び(i−2)と、場合により更なる反応物、例えば第一級モノアミンもしくはメラミン誘導体の、高められた温度での反応によって行われる。
好ましくは、該反応温度は、40〜300℃、特に好ましくは100〜250℃、特に150〜230℃である。
該反応は、しばしば、好適な触媒の存在下で行われる。好適な触媒は、塩基、例えばアルカリ金属水酸化物及びアルカリ土類金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムもしくは水酸化マグネシウム、アルカリ金属炭酸水素塩及びアルカリ土類金属炭酸水素塩、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウムもしくは炭酸水素マグネシウム、アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ土類金属炭酸塩、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウムもしくは炭酸マグネシウム、塩基性の非求核性のアミン、例えばDBU(ジアザビシクロウンデセン)、DBN(ジアザビシクロノネン)、DABCO(ジアザビシクロオクタン)、窒素含有の複素環、例えばイミダゾール、1−及び2−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、ピリジン、ルチジンなどである。好適な触媒は、更に、有機アルミニウム化合物、有機スズ化合物、有機亜鉛化合物、有機チタン化合物、有機ジルコニウム化合物及び有機ビスマス化合物、例えばチタンテトラブチレート、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズジラウレート、スズジオクトエート、ジルコニウムアセチルアセトネート及びそれらの混合物である。
しかしながら、特に、アミン成分(i−2)がメラミンを含む場合に、ブレンステッド酸もしくはルイス酸を触媒として使用することが好ましい。好適なブレンステッド酸は、無機酸、例えば鉱酸などの無機酸、例えばフッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、硝酸、ルウ酸、リン酸もしくはアミドスルホン酸、しかしながらまたアンモニウム塩、例えばフッ化アンモニウム、塩化アンモニウム、臭化アンモニウムもしくは硫酸アンモニウムも、また有機酸、例えばメタンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸及びp−トルエンスルホン酸もそうである。好適なブレンステッド酸は、また、有機アミン、エチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、アニリン、ベンジルアミンもしくはメラミンのアンモニウム塩と、また尿素のアンモニウム塩もそうである。
好適なルイス酸は、あらゆる金属ハロゲン化物もしくは半金属ハロゲン化物であって、該金属もしくは半金属が電子対欠損を有するものである。そのための例は、BF3、BCl3、BBr3、AlF3、AlCl3、AlBr3、エチルアルミニウムジクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、TiF4、TiCl4、TiBr4、VCl5、FeF3、FeCl3、FeBr3、ZnF2、ZnCl2、ZnBr2、Cu(I)F、Cu(I)Cl、Cu(I)Br、Cu(II)F2、Cu(II)Cl2、Cu(II)Br2、Sb(III)F3、Sb(V)F5、Sb(III)Cl3、Sb(V)Cl5、Nb(V)Cl5、Sn(II)F2、Sn(II)Cl2、Sn(II)Br2、Sn(IV)F4、Sn(IV)Cl4及びSn(IV)Br4である。
しかしながら、好ましくはブレンステッド酸が使用される。その中でも、無機酸と、特にアンモニウム塩、例えば塩化アンモニウムもしくは臭化アンモニウムが好ましい。特に塩化アンモニウムが使用される。
該反応は、常圧でも、高められた圧力でも、例えば1〜20バールの圧力もしくは1〜15バールの圧力もしくは10〜15バールの圧力で実施できる。その場合、圧力はしばしばもっぱら、反応の過程で成分(i−1)及び(i−2)の縮合に際して遊離するアンモニア(成分(i−1)として、尿素、チオ尿素、グアニジン及び/又はビウレットの場合)によって構成される。すなわち圧力は反応が進むに従って上昇し、次いで所望の値に調整することができる。該反応が高められた圧力で実施すべき場合に、しかしながら、圧力は、また、不活性ガスを介して、例えば窒素、アルゴンもしくは二酸化炭素の、好ましくは窒素の導通によって構成することができる。それは、特に、該反応が始めから、すなわち主に相当の圧力が形成されたアンモニアによって生じうる前に、高められた圧力下で実施すべき場合に考えられる。該反応圧は、特に使用されるアミン(成分i−2)の種類によって予め決められる。こうして、該反応は、少なくとも1種の使用されるアミンが、反応温度より高くある沸点を有する場合には、常圧で実施できる。それに対して、その沸点が反応温度未満にある場合には、当然、反応を高められた圧力で実施することが好ましい。しかしまた、反応温度より高い沸点を有するアミンの場合には、場合によっては、反応を過圧下で実施して、例えばより高い反応速度に至らしめることが好ましいことがある。
該反応は、望ましい場合には、好適な溶剤中で実施することができる。好適な溶剤は、不活性である。すなわち、好適な溶剤は、所定の反応条件下で、出発物質、中間生成物もしくは生成物と反応せず、かつそれ自体も所定の反応条件下で、例えば熱的分解によって分解しないものである。好適な溶剤のための例は、塩素化された脂肪族もしくは芳香族の炭化水素、例えば塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、クロロトルエン及びo−ジクロロベンゼン、開鎖及び環式のエーテル、例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、t−ブチルエチルエーテル、テトラヒドロフラン及び1,4−ジオキサン、極性非プロトン性溶剤、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド及びアセトニトリル並びに極性プロトン性溶剤、例えばポリオールもしくはポリエーテルポリオール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールもしくはポリエチレングリコールである。好適な溶剤は、上述のポリオールもしくはポリエーテルポリオールである。しかしながら、好ましくは該反応は、物質のままで、すなわち付加的な溶剤を用いずに実施される。この場合に、しばしばアミン(成分i−2)は、それが液状であり、かつ過剰に使用される場合には、溶剤として作用する。
該反応は、全ての成分を混合し、そして所望の反応温度に加熱して反応させることによって実施することができる。選択的に、また、前記成分の一部をまずは添加し、そして残りの成分を次第に供給することもでき、その際、添加の順序は、それほど重要ではない。しかし、より難溶性の成分、例えば尿素もしくはメラミンを完全に供さず、次第に連続的にもしくは少しずつ供給することも有効であることが実証された。好ましくは、個々の反応物の添加は、その完全な溶解が保証され、それにより該反応が縮合反応においてできる限り完全であるように行われる。
該反応の実施は、一般に、かかる縮合反応のために通常の反応容器において、例えば加熱可能な撹拌型反応器、圧力撹拌容器もしくは撹拌型オートクレーブにおいて行われる。
該反応混合物は、一般に、所望の最大粘度に達するまで反応させる。粘度は、サンプル採取と通常の方法による測定、例えば粘度計による測定によって測定できる;しかし、しばしば、目で見て既に、反応過程において、粘度が激しく高まる場合に、例えば反応混合物の発泡によって明らかになる。
好ましくは、該反応は、反応混合物が、最大で100000mPasの、例えば250〜100000mPasのもしくは500〜100000mPasのもしくは好ましくは750〜100000mPasの(100℃で)、特に好ましくは最大で50000mPasの、例えば250〜50000mPasのもしくは500〜50000mPasのもしくは好ましくは750〜50000mPasの(100℃で)、特に最大で10000mPasの、例えば250〜10000mPasのもしくは500〜10000mPasのもしくは好ましくは750〜10000mPasの(100℃で)粘度を有する場合に中断される。
反応混合物の粘度を更に高めるべきでない場合に、反応を中断する。該反応は、好ましくは温度低下によって、好ましくは100℃未満に、例えば20℃〜100℃未満に、好ましくは50℃未満に、例えば20〜50℃未満に温度低下させることによって中断される。
事情によっては、得られた反応混合物を後処理し、精製することが必要とされるかもしくは所望されることがある。前記の後処理/精製は、通常の方法によって、例えば触媒の失活もしくは除去によって、及び/又は溶剤及び未反応の出発物質の除去によって実施することができる。しかしながら、一般に、得られた重縮合物の純度は十分なので、更なる後処理もしくは後精製は行う必要はなく、該生成物は、その更なる使用目的に硬化剤として直接的に供給することができる。
該生成物(i)は、高分岐であり、実質的に架橋されていない。
(ii)高分岐のポリマー(ii)
ポリマー(ii)が、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有するアミンの縮合によって得られる場合に、該アミンは、自己縮合できねばならない。このためには、基本的に、上記のアミンI.a、アミンII及びアミンIIIが適している(メラミンを除く)。
しかしながら、好ましくは、高分岐のポリマー(ii)は、少なくとも2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも2種の(互いに異なる)アミンの縮合によって得られ、その際、少なくとも1種のアミンは、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有さねばならない。
成分(ii−1)が2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有するアミンを含む場合には、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミンと、2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する1種以上のアミンとのモル比は、好ましくは、100:1〜1:100、特に好ましくは50:1〜1:50、より好ましくは20:1〜1:20、なおもより好ましくは10:1〜1:10、特に2:1〜1:10、殊に1:1〜1:5である。
成分(ii−1)として、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有するアミンのみが使用される場合には、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも2種の異なるアミンからなる混合物を使用することが好ましい。
成分(ii−1)においては、本発明の好ましい一実施態様において、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミンは、メラミンを含む。しかしながら、メラミンの他に、成分(ii−1)は、メラミンとは異なる、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する更なるアミンも含んでよい。
好ましい一実施態様においては、高分岐のポリマー(ii)は、
(ii−1a)少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミン;及び
(ii−1b)少なくとも2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミン;
の縮合によって得られる。
アミン(ii−1a)とアミン(ii−1b)とのモル比は、好ましくは20:1〜1:20、特に好ましくは10:1〜1:10、より好ましくは5:1〜1:5、なおもより好ましくは1:1〜1:5、特に1:1.5〜1:5、殊に1:2〜1:4である。
特に好ましい一実施態様(実施態様ii−C)においては、高分岐のポリマー(ii)は、
(ii−1aa)メラミン;
(ii−1b)少なくとも2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミン;及び
(ii−2)場合により1個の第一級アミノ基を有する少なくとも1種のアミン;
の縮合によって得られる。
アミン(ii−1aa)とアミン(ii−1b)及び(ii−2)の全量とのモル比は、好ましくは20:1〜1:20、特に好ましくは10:1〜1:10、より好ましくは5:1〜1:5、なおもより好ましくは1:1〜1:5、特に1:1.5〜1:5、殊に1:2〜1:4である。
成分(ii−1b)のアミンとしては、好ましくは、式I、I.aもしくはIIのアミンが使用される。その際、アミンIIとしては、当然のように、メラミンとは異なるアミンが使用される。
これらのアミンのうち、第一級アミノ基の反応性がより高いことに基づき、少なくとも2個の第一級アミノ基を有するものが好ましい。従って、実施態様ii−Cの好ましいアミン(ii−1b)においては、化合物IではRa及びRbはHを表し、化合物I.aではRa1及びRb1はHを表し、化合物IIではRd、Re及びRfはHを表す。
化合物Iのうち、本発明の実施態様ii−Cで使用するためには、Aが脂肪族もしくは脂肪族−脂環式の基を表す化合物が特に好ましい。脂肪族基Aを有する第一級ジアミンIのための例は、1,2−エチレンジアミン、1,2−及び1,3−プロピレンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジアミン、テトラデカメチレンジアミン、ペンタデカメチレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、ヘプタデカメチレンジアミン、オクタデカメチレンジアミン、ノナデカメチレンジアミン、エイコサメチレンジアミン、2−ブチル−2−エチル−1,5−ペンタメチレンジアミン、2,2,4−もしくは2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、1,4−ジアミノ−4−メチルペンタンなどである。その中でも、直鎖状の脂肪族基、例えば1,2−エチレンジアミン、1,2−及び1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジアミン、テトラデカメチレンジアミン、ペンタデカメチレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、ヘプタデカメチレンジアミン、オクタデカメチレンジアミン、ノナデカメチレンジアミン及びエイコサメチレンジアミンが好ましく、その際、基A2としての直鎖状のC2〜C6−アルキレン基が、例えば1,2−エチレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン及びヘキサメチレンジアミンにおいて特に好ましい。脂肪族−脂環式の基Aを有する第一級のジアミンIのための例は、ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、例えば1,1−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,2−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンもしくは1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、2−アミノプロピルシクロヘキシルアミン、3(4)−アミノメチル−1−メチルシクロヘキシルアミンなどである。その中でも特に、イソホロンジアミンが好ましい。
また、2個の第一級アミノ基を有するアミンI.a、例えばジエチレントリアミン、テトラエチレントリアミン、ペンタエチレンテトラミン、ヘキサエチレンヘプタミンなどが好ましい。
更に、YがNを表すアミンIIが好ましい。YがNを表す好適かつ好ましいアミンIIに関しては、上述の実施態様が指摘される。
好ましくは、アミン成分(ii−1b)としては、ジアミン、特に好ましくは第一級ジアミンが使用される。好適かつ好ましい(第一級)ジアミンに関しては、実施態様i−Bについての説明が指摘される。
選択的に、アミン成分(ii−1b)としては、好ましくは、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を、特に好ましくは、少なくとも3個の第一級アミノ基を有するアミンが使用される。少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する好ましいアミンは、式I.a及びIIのアミンである。その際、式IIのアミンがより好ましい。その中でも、YがNを表すアミンが好ましい。Rd、Re及びRfは、好ましくはHを表す。E1、E2及びE3は、互いに無関係に、好ましくはC2〜C6−アルキレンを表す。少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する好適かつ好ましいアミンに関しては、実施態様(i−B)についての上述の説明も、一般的な説明も指摘される。
同様に、少なくとも1種のジアミン、好ましくは少なくとも1種の第一級ジアミンからなる混合物を、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する、好ましくは少なくとも3個の第一級アミノ基を有する少なくとも1種のアミンと一緒に用いる使用が好ましい。
1個の第一級アミノ基を有する好適かつ好ましいアミン(ii−2)に関しては、実施態様(i−A)もしくは(i−Aa)についての説明が指摘される。しかしながら、好ましくは成分(ii−2)は使用されない。
より好ましい一実施態様においては、成分(ii−1)は、メラミンを含まない。より好ましい一実施態様においては、成分(ii−1a)は、メラミンを含まない。
選択的に特に好ましい一実施態様(実施態様(ii−D))において、高分岐のポリマー(ii)は、以下の
(ii−1ab)少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する、メラミンとは異なる、少なくとも1種のアミン;及び
(ii−1b)2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミン;
の縮合によって得られる。
アミン(ii−1ab)とアミン(ii−1b)とのモル比は、好ましくは20:1〜1:20、特に好ましくは10:1〜1:10、より好ましくは5:1〜1:5、なおもより好ましくは1:1〜1:5、特に1:1.5〜1:5、殊に1:2〜1:4である。
好適かつ好ましいアミン(ii−1ab)及び(ii−1b)に関しては、実施態様i−Bについての説明が指摘される。
高分岐のポリマー(ii)及びその製造方法は、基本的に公知であり、例えばWO2008/148766号に記載されている。それは参照をもってその全範囲が開示されたものとする。
その製造は、一般に、全ての成分(ii−1)と、場合により(ii−2)の反応によって、ポリマー(i)について記載したのと同様にして行われる。その際、ここでは、とりわけ、成分(ii−1)がメラミンを含む場合については、触媒として、好ましくはブレンステッド酸もしくはルイス酸が使用される。好適かつ好ましいルイス酸は、同様に、ポリマー(i)で記載されている。
(iii)高分岐のポリマー(iii)
高分岐のポリマー(iii)の製造のためには、成分(iii−1)及び(iii−2)が、好ましくは、20:1〜1:20の、特に好ましくは10:1〜1:10の、より好ましくは5:1〜1:5の、なおもより好ましくは3:1〜1:3の、特に2.5:1〜1:2.5のモル比で使用される。
成分(iii−1)がジイソシアネート及び少なくとも3個のイソシアネート基を有するポリイソシアネートを含む場合に、少なくとも1種のジイソシアネートと、少なくとも1種のポリイソシアネートとのモル比は、好ましくは50:1〜1:50、特に好ましくは20:1〜1:20、特に10:1〜1:10である。
成分(iii−2)が、2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有するアミンも、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有するアミンもいずれも含む場合には、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミンと、2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミンとのモル比は、好ましくは、100:1〜1:20、特に好ましくは50:1〜1:10、特に25:1〜1:10である。
好ましくは、成分(iii−1)として、少なくとも1種のジイソシアネートが使用される。従って、成分(iii−2)は、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミンを含まねばならない。
高分岐のポリマー(iii)及びその製造方法は、基本的に公知であり、例えばWO03/066702号に記載されている。それは参照をもってその全範囲が開示されたものとする。
その製造は、一般に、成分(iii−1)及び(iii−2)の反応によって、ポリマー(i)について記載したのと同様にして行われる。
イソシアネート成分(iii−1)として、封鎖/ブロックされたイソシアネートが使用されない場合に、縮合反応は、中断のために、停止試薬と混合せねばならない。
不足官能性(NCO基)のフォーカル基、すなわち末端基は、所望の転化率の程度に、従って分子量に達した後に、イソシアネートに対して反応性の一官能性の化合物の添加によって、例えばモノアミン、アミノアルコールもしくはまたアルコールの添加によって停止させることができる。この場合に、1個のアミノ基を含む停止試薬が好ましい。それというのも、当該試薬は更なる反応を、例えばアルコールよりも迅速に中断し、従って得られた生成物が十分に定義されたものであるからである。
好適なモノアミンのための例は、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、s−ブチルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ペンタノールアミン、(2−メトキシエチル)アミン、(2−エトキシエチル)アミン、(3−メトキシプロピル)アミン、(3−エトキシプロピル)アミン、[3−(2−エチルヘキシル)プロピル]アミン、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、シクロヘキシルアミン、アミノメチルシクロヘキサン、アニリン、ベンジルアミンなどである。
更に、イソシアネートに対して反応性の基を2個以上含む停止化合物の添加も可能である。この場合には、次いで、収束合成経路によれば、2個以上のポリマーアームが二官能性以上の停止化合物に付加する。これは、ポリマーの平均モル質量の急激な増加へと、明らかに停止剤添加の時点でのポリマーの平均モル質量を介して導く。
好適な二官能性以上のアミンは、例えば1個以上の第二級及び/又は第三級のアミノ基を有する第一級アミン(既に前記に(i)型のポリマーの合成について記載した)などである。
好ましくは、停止試薬としては、第一級モノアミン、すなわち1個の単独の第一級アミノ基を有し、他の第二級もしくは第三級のアミノ官能基を有さないアミンが使用される。
(iv)高分岐のポリマー(iv)
高分岐のポリマー(iv)の製造のためには、成分(iv−1)及び(iv−2)が、好ましくは、20:1〜1:20の、特に好ましくは10:1〜1:10の、より好ましくは5:1〜1:5の、なおもより好ましくは3:1〜1:2の、特に2.5:1〜1:1.5の、殊に2:1〜1:1のモル比で使用される。
成分(iv−1)がジカルボン酸もしくはその誘導体及び少なくとも3個のカルボキシル基を有するポリカルボン酸もしくはその誘導体を含む場合には、少なくとも1種のジカルボン酸/少なくとも1種のジカルボン酸誘導体と、少なくとも1種のポリカルボン酸/少なくとも1種のカルボン酸誘導体とのモル比は、好ましくは50:1〜1:50、特に好ましくは20:1〜1:20、特に10:1〜1:10である。
成分(iv−2)が2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有するアミンを含む場合には、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミンと、2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する1種以上のアミンとのモル比は、好ましくは、100:1〜1:20、特に好ましくは50:1〜1:10、特に25:1〜1:10である。
既に説明したように、成分(iv−1)としては、好ましくはジカルボン酸、ジカルボン酸誘導体もしくはその混合物が使用される。従って、この場合に、成分(iv−2)としては、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する少なくとも1種のアミンを使用せねばならない。
少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する好適かつ好ましいアミンに関しては、かかるアミンについての一般的な説明が指摘される。特に、該アミンは、式I.a及びIIのアミンから選択される。
高分岐のポリマー(iv)及びその製造方法は、基本的に公知であり、例えばWO2009/021986号に記載されている。それは参照をもってその全範囲が開示されたものとする。
(v)オリゴマー(v)
上述の尿素誘導体のうち、オリゴマー(v)の製造のためには、置換された尿素、チオ尿素、置換されたチオ尿素、グアニジン、置換されたグアニジン及び炭酸エステルが好ましい。より好ましくは、置換された尿素、チオ尿素、グアニジン及び炭酸エステルである。その中でも、チオ尿素、N,N′−ジメチル尿素、N,N′−ジエチル尿素、N,N′−ジ−n−ブチル尿素、N,N′−ジイソブチル尿素、N,N,N′,N′−テトラメチル尿素、グアニジン、とりわけ炭酸グアニンの形のグアニジン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチレン及び炭酸1,2−プロピレンが好ましい。なおもより好ましくは、置換された尿素、チオ尿素及び炭酸エステルである。その中でも、チオ尿素、N,N′−ジメチル尿素、N,N′−ジエチル尿素、N,N′−ジ−n−ブチル尿素、N,N′−ジイソブチル尿素、N,N,N′,N′−テトラメチル尿素、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチレン及び炭酸1,2−プロピレンが好ましい。
特に、成分(v−1)としては、尿素又は式R1R2N−C(=O)−NR3R4[式中、R1、R2、R3及びR4は、互いに無関係に前記定義の通りである]の置換された尿素が使用される。好ましくは、R1及びR3は、HもしくはC1〜C4−アルキル、特にメチルもしくはエチルを表し、かつR2及びR4は、C1〜C4−アルキル、特にメチルもしくはエチルを表す。特に好ましくは、成分(v−1)としては、尿素自体が、場合により上述の尿素誘導体の1つと組み合わせて使用され、特に尿素だけが使用される。
少なくとも2個のもしくは少なくとも3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する好適かつ好ましいアミンに関しては、上述の実施態様が引き合いに出される。
特に好ましくは、少なくとも3個の第一級及び/又は第二級の、好ましくは第一級のアミノ基を有するアミンが使用される。特に化合物IIが使用される。殊に、YがNを表す化合物IIが使用される。
オリゴマー化合物(v)は、好ましくは、1分子の尿素もしくは尿素誘導体と、2個のもしくは好ましくは3個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する、特に好ましくは3個の第一級アミノ基を有する1もしくは2分子のアミンとの縮合生成物である。
オリゴマー(v)は、通常の縮合法に従って製造することができる。ポリマー生成物とするための更なる反応は、例えば、アミン(v−ii)を大過剰に使用する(例えば尿素(誘導体)(v−1):アミン(v−2)=少なくとも1:10もしくは好ましくは少なくとも1:30もしくは特に好ましくは少なくとも1:100)ことによって中断することができ、かつ/又は縮合反応の転化率は、該反応を適切な温度で実施し、かつ/又はより高い反応温度での反応後に温度を急激に下げ、こうすることで反応速度が明らかに下がり、かつ/又は場合により添加される触媒を所望の転化率の程度が得られた後に破棄もしくは中和し、かつ/又は縮合反応を好適な溶剤中での高希釈条件下で実施することによって制御及び制限することができる。
他方で、オリゴマー(v)は、ポリマー(i)の製造での副生成物としても生じ、かつその反応混合物から、例えばポリマー(i)が溶解性でない溶剤を用いた抽出によって単離することができる。
(vi)オリゴマー(vi)
少なくとも2個の第一級及び/又は第二級のアミノ基を有する好適かつ好ましいアミンに関しては、上述の実施態様が引き合いに出される。好ましくは、式Iのアミンが使用される。その中でも、Aがアルキレン基を表すアミンが好ましい。特に好ましくは、Aは、C2〜C10−アルキレンを表し、より好ましくは直鎖状のC2〜C10−アルキレンを表し、特に直鎖状のC2〜C6−アルキレン、例えば1,2−エチレン、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、1,5−ペンチレン及びヘキサメチレンを表す。好ましくは、このアミンにおいて、Ra及びRbはHを表す。
オリゴマー化合物(vi)は、好ましくは、1分子のメラミンと、1、2もしくは3分子のアミンとの縮合生成物である。
オリゴマー(vi)は、通常の縮合法に従って製造することができる。ポリマー生成物とするための更なる反応は、例えば、アミン(vi−ii)を大過剰に使用する(例えばメラミン(vi−1):アミン(vi−2)=少なくとも1:30もしくは好ましくは少なくとも1:100)ことによって中断することができ、かつ/又は縮合反応の転化率は、該反応を適切な温度で実施し、かつ/又はより高い反応温度での反応後に温度を急激に下げ、こうすることで反応速度が明らかに下がり、かつ/又は場合により添加される触媒を所望の転化率の程度が得られた後に破棄もしくは中和し、かつ/又は縮合反応を好適な溶剤中での高希釈条件下で実施することによって制御及び制限することができる。
他方で、オリゴマー(vi)は、ポリマー(ii)の製造での副生成物としても生じ、かつその反応混合物から、例えばポリマー(ii)が溶解性でない溶剤を用いた抽出によって単離することができる。
化合物(i)〜(vi)は、本発明によればエポキシ樹脂のための硬化剤として使用される。
エポキシ樹脂
硬化されるべきエポキシ樹脂に関して、本発明による使用は全く制限を受けない。
大抵の市販の未硬化のエポキシ樹脂は、エピクロロヒドリンと、少なくとも2個の反応性水素原子を有する化合物、例えばポリフェノール、モノアミン及びジアミン、アミノフェノール、複素環式のイミド及びアミド、脂肪族のジオールもしくはポリオール又は二量体脂肪酸とのカップリングによって製造される。エピクロロヒドリンから誘導されるエポキシ樹脂は、グリシジル系樹脂と呼ばれる。
現在市販されているエポキシ樹脂の殆どは、ビスフェノールAのグリシジルエーテルから誘導され(DGEBA樹脂)、そして一般式
[式中、nは、0〜約40を表す]を有する。
他の重要なエポキシ樹脂は、フェノール系の及びクレゾール系のエポキシ−ノボラック、例えばビスフェノールFのジグリシジルエーテルから誘導されるエポキシ樹脂である。ノボラックは、ホルムアルデヒド及びフェノールもしくはクレゾールの酸触媒による縮合によって製造される。ノボラックのエポキシ化は、エポキシ−ノボラックをもたらす。
別のクラスのグリシジル系エポキシ樹脂は、脂肪族ジオール、例えばブタン−1,4−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、ペンタエリトリトールもしくは水素化ビスフェノールA;芳香族グリシジルアミン、例えばp−アミノフェノールのトリグリシジル付加物もしくはメチレンジアニリドのテトラグリシジルアミン;複素環式のグリシジルイミド及びアミド、例えばトリグリシジルイソシアヌレート;並びにグリシジルエステル、例えば二量体リノール酸のジグリシジルエステルから誘導される。
該エポキシ樹脂は、別のエポキシからも得られる(非グリシジルエーテル−エポキシ樹脂)。例は、脂環式ジエンのジエポキシド、例えば3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート及び4−エポキシエチル−1,2−エポキシシクロヘキサンである。
特に、本発明により使用される縮合生成物は、ビスフェノールA、ビスフェノールFのグリシジルポリエーテルを基礎とするエポキシ樹脂並びにノボラック樹脂の硬化のために適している。
硬化剤としては、本発明によれば、縮合生成物(i)〜(vi)の1種以上が使用される。これらは、単独の硬化剤として使用できるが、それを、1種以上の商慣習のエポキシ樹脂用の硬化剤と組み合わせて使用することもできる。
商慣習の硬化剤には、脂肪族の及び芳香族のポリアミン、ポリアミドアミン、ウロン、アミド、グアニジン、アミノプラスト及びフェノプラスト、ポリカルボン酸ポリエステル、ジヒドロキシ化合物及びポリヒドロキシ化合物、チオール、イミダゾール、イミダゾリン及び所定のイソシアネート並びに潜在性の多官能性硬化剤が該当する。
ポリアミン硬化剤は、エポキシ樹脂を、ポリアミンの第一級もしくは第二級のアミノ官能とエポキシ樹脂の末端エポキシ基との反応によって架橋する。好適なポリアミンは、例えば脂肪族ポリアミン、例えばエチレンジアミン、1,2−及び1,3−プロピレンジアミン、ネオペンタンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンなど;脂環式のジアミン、例えば1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−メチル−2,4−ジアミノシクロヘキサン、4−(2−アミノプロパン−2−イル)−1−メチルシクロヘキサン−1−アミン、イソホロンジアミン、4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン、ノルボルナンジアミン、メンタンジアミン、メンテンジアミンなど;芳香族ジアミン、例えばトルイレンジアミン、キシリレンジアミン、特にメタ−キシリレンジアミン、ビス(4−アミノフェニル)メタン(MDAもしくはメチレンジアニリン)、ビス(4−アミノフェニル)スルホン(DADS、DDSもしくはDapsonとしても公知)など;環状ポリアミン、例えばピペラジン、N−アミノエチルピペラジンなど;ポリエーテルジアミン、例えばポリプロピレンオキシドもしくはポリエチレンオキシドもしくはブチレンオキシドもしくはペンチレンオキシドもしくはポリ(1,4−ブタンジオール)もしくはポリテトラヒドロフランもしくは最後に挙げた5つのアルキレンオキシドとプロピレンオキシドとのアンモニアを用いた反応生成物、例えば4,7,10−トリオキサトリデカン−1,3−ジアミン、4,7,10−トリオキサトリデカン−1,13−ジアミン、XTJ−500、XTJ−501、XTJ−511、XTJ−542、XTJ−559、XTJ−566、XTJ−568(Huntsman)、1,8−ジアミノ−3,6−ジオキサオクタン(Huntsman社のXTJ−504)、1,10−ジアミノ−4,7−ジオキサデカン(Huntsman社のXTJ−590)、1,12−ジアミノ−4,9−ジオキサドデカン(BASF)、1,3−ジアミノ−4,7,10−トリオキサトリデカン(BASF)、ポリエーテルアミン T5000、ジェフアミンなど;並びに二量体脂肪酸(例えば二量体リノール酸)と低分子のポリアミン、例えばジエチレントリアミンもしくはトリエチレンテトラミンとの反応によって得られるポリアミドジアミン(アミドポリアミン)である。
好適な硬化剤の更なるクラスは、いわゆるウロン(尿素誘導体)、例えば3−(4−クロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素(モヌロン)、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素(ジウロン)、3−フェニル−1,1−ジメチル尿素(フェヌロン)、3−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−1,1−ジメチル尿素(クロロトルウロン)などである。
好適な硬化剤は、また、カルバミド、例えばトリル−2,4−ビス(N,N−ジメチルカルバミド)及びテトラアルキルグアニジン、例えばN,N,N′,N′−テトラメチルグアニジンである。
アミノプラストもしくはフェノプラストとも呼ばれる、メラミン−、尿素−及びフェノール−ホルムアルデヒド−付加物は、エポキシ硬化剤の更なるクラスを形成する。
硬化剤としてのポリカルボン酸ポリエステルは、粉末コーティングにおいてますます使用されている。架橋は、遊離のカルボキシル基とエポキシ樹脂のエポキシ基との反応に基づいて行われる。
更なる多官能性の硬化剤は、2個以上のヒドロキシル基を有する芳香族化合物を含む。このための例は、フェノールもしくはクレゾールなどのアルキル化フェノールとホルムアルデヒドとの反応によって得られる樹脂、例えばフェノール−ノボラック、クレゾール−ノボラック及びジシクロペンタジエン−ノボラック;更に窒素含有の複素芳香族化合物からの樹脂、例えばベンゾグアナミン−フェノール−もしくは−クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、アセトグアナミン−フェノール−もしくは−クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂及びメラミン−フェノール−もしくは−クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、更にヒドロキシル化アレーン、ヒドロキノン、レゾルシン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン(ピロガロール)、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン(ヒドロキシヒドロキノン)、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸(胆汁酸)もしくはその誘導体、1,8,9−トリヒドロキシアントラセン(ジスラノールもしくは1,8,9−アントラセントリオール)、1,2,10−トリヒドロキシアントラセン(アントラロビン)及び2,4,5−トリヒドロキシピリミジン;更にヒドロキシル化されたアレーンによって置換されたアルカン、例えばトリフェノールメタン、トリフェノールエタン及びテトラフェノールエタンである。更なる例は、ヒドロキノン及びナフトキノンから誘導されるホスフィネート及びホスホネートである。例えばこれらはWO2006/034445号に記載されている。それは参照をもって完全に開示されたものとする。
更なる多官能性の硬化剤は、チオール、イミダゾール、例えばイミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチルイミダゾール及び2−フェニルイミダゾール並びにイミダゾリン、例えば2−フェニルイミダゾリンを含む。
ブロックされたイソシアネートは、比較的最近では、水系コーティング用の潜在性の硬化剤として使用される。
ジシアンジアミド(dicy)、すなわちNH=C(NH2)(NHCN)は、潜在性の多官能性の硬化剤であり、該硬化剤は、しばしば粉末コーティング及び電気積層で使用される。
前記のdicyとアミンとの反応生成物、いわゆるビスグアニジン、例えばVantico社のHAT2844も適している。
更なる好適な潜在性の多官能性の硬化剤は、三フッ化ホウ素−アミン付加物、例えばBF3−モノエチルアミン及び第四級ホスホニウム化合物である。
好適な商慣習の硬化剤は、上述の脂肪族ポリアミン、脂環式ジアミン、ポリエーテルアミン及びそれらの混合物から選択される。
本発明により使用される硬化剤(i)〜(vi)の他に、さらに1種以上の商慣習の硬化剤が使用される場合に、全ての使用される硬化剤(i)〜(vi)の全量と、全ての使用される商慣習の硬化剤の全量との質量比は、好ましくは1:1000〜100:1、特に好ましくは1:100〜50:1、特に1:50〜30:1である。
硬化剤(=全ての本発明により使用される硬化剤と、場合により使用される商慣習の硬化剤の全体)は、全ての反応性の基(本発明により使用される硬化剤の場合に、それは第一級及び第二級のアミノ官能の全ての水素原子である)の数と、エポキシ樹脂中の全てのエポキシ基の数との比率が、2:1〜1:2、好ましくは1.5:1〜1:1.5、特に約1:1である量で使用される。約1:1の化学量論比では、最適な熱硬化特性を有する硬化される樹脂が得られる。架橋後の樹脂の所望の特性に応じて、しかしながらまた、硬化剤及びエポキシ樹脂を、別の反応性基の比率で使用することも有効である。
エポキシ樹脂中のエポキシ基の数は、いわゆるエポキシ当量として示される。エポキシ当量は、DIN16945に従って測定される。
硬化剤中の反応性基の数は、アミン硬化剤の場合には、それには、本発明により使用される縮合生成物が該当するが、DIN16945によるアミン価を介して計算される。
エポキシ樹脂の硬化は、好ましくは熱的に、エポキシ樹脂及び硬化剤からなる混合物を、好ましくは5〜150℃の、特に好ましくは20〜150℃の、より好ましくは25〜125℃の、特に30〜100℃の温度に加熱することによって行われる。低い方の温度範囲(5〜約25℃)において(それはまさに大抵は支配的な周囲温度に相当する)、当然のように、エポキシ樹脂と硬化剤とを混合するために十分である。何度が適しているかは、その都度の硬化剤とエポキシ樹脂と所望の硬化速度に依存し、適宜、当業者によって、例えば簡単な予備試験に基づき決定できる。
選択的に、硬化は、好ましくはマイクロ波誘導によって行われる。本発明の更なる対象は、
(a)上記定義による少なくとも1種の縮合生成物(i)〜(vi);
(b)未硬化のもしくは部分的に硬化された形で存在する、少なくとも1種のエポキシ樹脂;及び
(c)場合により、エポキシ樹脂用の少なくとも1種の商慣習の硬化剤
を含む組成物である。
好適かつ好ましい縮合生成物(i)〜(vi)、エポキシ樹脂、商慣習の硬化剤と、エポキシ樹脂及び硬化剤の間の比率並びに本発明による硬化剤及び商慣習の硬化剤の間の比率に関しては、上述の実施態様が指摘される。
前記組成物は、事情によっては、硬化剤及びエポキシ樹脂に応じて、低温の場合にのみ、例えば25℃未満もしくは20℃未満もしくは10℃未満もしくは5℃未満もしくは0℃未満の場合に、より長時間にわたり変わらず安定であるので、しばしば、低温で貯蔵することが必要である。
本発明による組成物は、成分(a)、(b)及び(c)の他に、更に、他の商慣習の添加剤を含有してよい。これらの添加剤は、それらが揮発性でありかつエポキシ樹脂、1種以上の硬化剤もしくは他の添加剤と反応せずかつ熱的硬化過程の間に完全にもしくは部分的に揮発するなら別として、一般に、硬化された樹脂中に留まることは当然予想される。
好適な商慣習の添加剤は、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤/光安定剤、金属活性低下剤、帯電防止剤、補強物質、充填物質、曇り止め剤、発泡剤、殺生剤、可塑剤、滑沢剤、乳化剤、着色剤、顔料、レオロジー剤、耐衝撃性改良剤、触媒、付着調節剤、蛍光漂白剤、火炎保護剤、垂れ防止剤、成核剤、溶剤及び反応性希釈剤並びにそれらの混合物を含む。
場合により使用される光安定剤/紫外線吸収剤、酸化防止剤及び金属活性低下剤は、好ましくは高いマイグレーション安定性及び熱安定性を有する。それらは、例えばグループa)〜t)から選択される。グループa)〜g)及びグループi)の化合物は、光安定剤/紫外線吸収剤であるが、一方で、化合物j)〜t)は安定剤として作用する。
a)4,4−ジアリールブタジエン、
b)ケイ皮酸エステル、
c)ベンゾトリアゾール、
d)ヒドロキシベンゾフェノン、
e)ジフェニルシアンアクリレート、
f)オキサミド、
g)2−フェニル−1,3,5−トリアジン、
h)酸化防止剤、
i)ニッケル化合物、
j)立体障害アミン、
k)金属活性低下剤、
l)ホスファイト及びホスホナイト、
m)ヒドロキシルアミン、
n)ニトロン、
o)アミンオキシド、
p)ベンゾフラノン及びインドリノン、
q)チオ相乗剤、
r)ペルオキシド分解性化合物、
s)ポリアミド安定剤、及び
t)塩基性の共安定剤。
グループa)の4,4−ジアリールブタジエンには、例えば式A
の化合物が該当する。
該化合物は、EP−A−916335号から公知である。置換基R10及び/又はR11は、好ましくはC1〜C8−アルキル及びC5〜C8−シクロアルキルを意味する。
グループb)のケイ皮酸エステルには、例えば4−メトキシケイ皮酸−2−イソアミルエステル、4−メトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシルエステル、メチル−α−メトキシカルボニルケイ皮酸エステル、メチル−α−シアノ−β−メチル−p−メトキシケイ皮酸エステル、ブチル−α−シアノ−β−メチル−p−メトキシケイ皮酸エステル及びメチル−α−メトキシカルボニル−p−メトキシケイ皮酸エステルが該当する。
グループc)のベンゾトリアゾールには、例えば2−(2′−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、例えば2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3′,5′−ジ−t−ブチル−2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5′−t−ブチル−2′−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3′,5′−ジ−t−ブチル−2′−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3′−t−ブチル−2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3′−s−ブチル−5′−t−ブチル−2′−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−4′−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3′,5′−ジ−t−アミル−2′−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3′,5′−ビス−(α,α−ジメチルベンジル)−2′−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3′−t−ブチル−2′−ヒドロキシ−5′−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3′−t−ブチル−5′−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)−カルボニルエチル]−2′−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3′−t−ブチル−2′−ヒドロキシ−5′−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3′−t−ブチル−2′−ヒドロキシ−5′−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3′−t−ブチル−2′−ヒドロキシ−5′−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3′−t−ブチル−5′−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2′−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3′−ドデシル−2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール及び2−(3′−t−ブチル−2′−ヒドロキシ−5′−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)−フェニルベンゾトリアゾール、2,2′−メチレン−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾール−2−イル−フェノール];2−[3′−t−ブチル−5′−(2−メトキシカルボニルエチル)−2′−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル化の生成物;[R−CH2CH2−COO(CH2)3]2(式中、Rは、3′−t−ブチル−4′−ヒドロキシ−5′−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル−フェニルである)並びにそれらの混合物が該当する。
グループd)のヒドロキシベンゾフェノンには、例えば2−ヒドロキシベンゾフェノン、例えば2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(n−オクチルオキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4′−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸及びそのナトリウム塩、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン−5,5′−ビススルホン酸及びそのナトリウム塩が該当する。
グループe)のジフェニルシアンアクリレートには、例えばエチル−2−シアン−3,3−ジフェニルアクリレート(例えばBASF AG社(ルートヴィヒスハーフェン在)の商品名Uvinul(登録商標)3035として市販されている)、2−エチルヘキシル−2−シアン−3,3−ジフェニルアクリレート(例えばBASF AG社(ルートヴィヒスハーフェン在)の商品名Uvinul(登録商標)3039として市販されている)及び1,3−ビス−[(2′−シアノ−3′,3′−ジフェニルアクリロイル)オキシ]−2,2−ビス{[2′−シアノ−3′,3′−ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル}プロパン(例えばBASF AG社(ルートヴィヒスハーフェン在)の商品名Uvinul(登録商標)3030として市販されている)が該当する。
グループf)のオキサミドには、例えば4,4′−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2′−ジエトキシオキサニリド、2,2′−ジオクチルオキシ−5,5′−ジ−t−ブトキサニリド、2,2′−ジドデシルオキシ−5,5′−ジ−t−ブトキサニリド、2−エトキシ−2′−エチルオキサニリド、N,N′−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−t−ブチル−2′−エトキシルアニリド並びにそれらと2−エトキシ−2′−エチル−5,4′−ジ−t−ブトキサニリドとの混合物並びにオルト−,パラ−メトキシ−二置換されたオキサニリドの混合物及びオルト−及びパラ−エトキシ−二置換されたオキサニリドの混合物が該当する。
グループg)の2−フェニル−1,3,5−トリアジンには、例えば2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、例えば2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシ−プロポキシ)−フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシ−プロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシ−フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシ−プロポキシ)フェニル]−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシ−プロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン及び2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジンが該当する。
グループh)の酸化防止剤には、例えば以下のh.1)〜h.19)が該当する:
h.1)アルキル化されたモノフェノール、例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−t−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシメチルフェノール、非分枝鎖状もしくは側鎖において分枝したノニルフェノール、例えば2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1−メチルウンデセ−1−イル)−フェノール、2,4−ジメチル−6−(1−メチルヘプタデセ−1−イル)−フェノール、2,4−ジメチル−6−(1−メチルトリデセ−1−イル)フェノール及びそれらの混合物。
h.2)アルキルチオメチルフェノール、例えば2,4−ジオクチルチオメチル−6−t−ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
h.3)ヒドロキノン及びアルキル化されたヒドロキノン、例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
h.4)トコフェロール、例えばα−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール及びそれらの混合物(ビタミンE)。
h.5)ヒドロキシル化されたチオジフェニルエーテル、例えば2,2′−チオ−ビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2′−チオ−ビス(4−オクチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス(6−t−ブチル−2−メチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス(3,6−ジ−s−アミルフェノール)、4,4′−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
h.6)アルキリデン−ビスフェノール、例えば2,2′−メチレン−ビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス(6−t−ブチル−4−エチルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)−フェノール]、2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2′−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2′−エチリデン−ビス(6−t−ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2′−メチレン−ビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4′−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4′−メチレン−ビス(6−t−ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−ブタン、2,6−ビス(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコール−ビス−[3,3−ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−フェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3′−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−6−t−ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシル−メルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−ペンタン。
h.7)ベンジル化合物、例えば3,5,3′,5′−テトラ−t−ブチル−4,4′−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、1,3,5−トリ(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、ジ(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプト酢酸イソオクチルエステル、ビス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−リン酸ジオクタデシルエステル及び3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−リン酸モノエチルエステル、カルシウム塩。
h.8)ヒドロキシベンジル化されたマロネート、例えばジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジ−オクタデシル−2−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−ベンジル)マロネート、ジ−ドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル)マロネート、ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
h.9)ヒドロキシベンジル−芳香族化合物、例えば1,3,5−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
h.10)トリアジン化合物、例えば2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−イソシアヌレート、2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニルプロピオニル)−ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシ−ベンジル)−イソシアヌレート。
h.11)ベンジルホスホネート、例えばジメチル−2,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−ホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート((3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル)メチル)ホスホン酸ジエチルエステル)、ジオクタデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸−モノエチルエステルのカルシウム塩。
h.12)アシルアミノフェノール、例えば4−ヒドロキシ−ラウリン酸アニリド、4−ヒドロキシステアリン酸アニリド、2,4−ビス−オクチルメルカプト−6−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−s−トリアジン及びオクチル−N−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−カルバメート。
h.13)β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と、一価もしくは多価のアルコールとの、例えばメタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリット、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N′−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
h.14)β−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と、一価もしくは多価のアルコールとの、例えばメタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリット、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N′−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
h.15)β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と、一価もしくは多価のアルコールとの、例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリット、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N′−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
h.16)3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸と、一価もしくは多価のアルコールとの、例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリット、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N′−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
h.17)β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えばN,N′−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオン酸)ヘキサメチレンジアミド、N,N′−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオン酸)トリメチレンジアミド、N,N′−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオン酸)ヒドラジド、N,N′−ビス[2−(3−[3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド(例えばUniroyal社のNaugard(登録商標)XL−1)。
h.18)アスコルビン酸(ビタミンC)。
h.19)アミン系酸化防止剤、例えばN,N′−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−s−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N′−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N′−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N′−ジメチル−N,N′−ジ−s−ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−t−オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化されたジフェニルアミン、例えばp,p′−ジ−t−オクチルジフェニルアミン、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−t−ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N′,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス−[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o−トリル)−ビグアニド、ビス[4−(1′,3′−ジメチルブチル)フェニル]アミン、t−オクチル化されたN−フェニル−1−ナフチルアミン、モノアルキル化された及びジアルキル化されたt−ブチル/t−オクチルジフェニルアミンからなる混合物、モノアルキル化された及びジアルキル化されたノニルジフェニルアミンからなる混合物、モノアルキル化された及びジアルキル化されたイソプロピル/イソヘキシル−ジフェニルアミンからなる混合物、モノアルキル化された及びジアルキル化されたt−ブチルジフェニルアミンからなる混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノアルキル化された及びジアルキル化されたt−ブチル/t−オクチル−フェノチアジンからなる混合物、モノアルキル化された及びジアルキル化されたt−オクチル−フェノチアジンからなる混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N′,N′−テトラフェニル−1,4−ジアミノブテ−2−エン、N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミン、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−セバケート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オール、ジメチルスクシネートの4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとのポリマー[CAS番号65447−77−0](例えばCiba Specialty Chemicals,inc.社のTinuvin(登録商標)622)、2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザ−ジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン−21−オン及びエピクロロヒドリンのポリマー[CAS番号:202483−55−4](例えばClariant社(ドイツ在)のHostavin(登録商標)N30)。
グループi)のニッケル化合物には、例えば2,2′−チオ−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、例えば場合によりn−ブチルアミン、トリエタノールアミンもしくはN−シクロヘキシル−ジエタノールアミンなどの付加的な配位子との1:1錯体もしくは1:2錯体、ニッケルジブチルジチオカルバメート、例えばメチルエステルもしくはエチルエステルなどの4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルベンジルホスホン酸モノアルキルエステルのニッケル塩、例えば2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムなどのケトキシムのニッケル錯体、1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールと、場合により付加的な配位子とのニッケル錯体が該当する。
グループj)の立体障害アミンには、例えば4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−アリル−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−ベンジル−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ブチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート(n−ブチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル−マロン酸−ビス(1,2,2,6,6,−ペンタメチルピペリジル)エステル)、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン及びコハク酸からなる縮合生成物、N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン及び4−t−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンからなる直鎖状もしくは環状の縮合生成物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレート、1,1′−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラメチル−ピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチル−ベンジル)マロネート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジル)スクシネート、N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン及び4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの直鎖状もしくは環状の縮合生成物、N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン及びギ酸エステルの縮合生成物(CAS番号124172−53−8、例えばBASF株式会社(ルートヴィヒスハーフェン在)のUvinul(登録商標)4050H)、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジン及び1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合生成物、2−クロロ−4,6−ジ−(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジン及び1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合生成物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシルオキシ−及び4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物、N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン及び4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの縮合生成物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタン及び2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン並びに4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの縮合生成物(CAS登録番号[136504−96−6]);N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカン及びエピクロロヒドリン、1,1−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテン、N,N′−ビス−ホルミル−N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンの反応生成物、4−メトキシ−メチレン−マロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル−3−オキソ−4−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)]シロキサン、無水マレイン酸−α−オレフィン−コポリマー及び2,2,6,6−テトラメチル−4−アミノピペリジンもしくは1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジンからなる反応生成物、(部分)N−ピペリジン−4−イル置換されたマレイン酸イミド及び例えばUvinul(登録商標)5050H(BASF AG)などのα−オレフィンの混合物からなるコポリマー、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−ヘキサデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−オキシ−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン及びt−アミルアルコールの炭素基からなる反応生成物、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート、ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アジペート、ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシネート、ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)グルタレート、2,4−ビス{N[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル]−N−ブチルアミノ}−6−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−s−トリアジン、N,N′−ビス−ホルミル−N,N′−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、ヘキサヒドロ−2,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1H,4H,5H,8H−2,3a,4a,6,7a,8a−ヘキサアザシクロペンタ[def]フルオレン−4,8−ジオン(例えばBASF AG社(ルートヴィヒスハーフェン在)のUvinul(登録商標)4049)、ポリ[[6−[(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ]1,6−ヘキサンジイル[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ]])[CAS番号71878−19−8]、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミン、N,N′′′−[1,2−エタン−ジイル−ビス[[4,6−ビス[ブチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イル]イミノ]−3,1−プロパンジイル]]ビス[N′,N′′−ジブチル−N′,N′′−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)(CAS番号106990−43−6)(例えばCiba Specialty Chemicals,Inc.社のChimassorb 119)が該当する。
グループk)の金属活性低下剤には、例えばN,N′−ジフェニルシュウ酸ジアミド、N−サリチラール−N′−サリチロイル−ヒドラジン、N,N′−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N′−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N′−ジアセチルアジピン酸ジヒドラジド、N,N′−ビス(サリチロイル)シュウ酸ジヒドラジド、N,N′−ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジドが該当する。
グループl)のホスファイト及びホスホナイトには、例えばトリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジステアリルペンタエリトリットジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリトリットジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリトリットジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)−ペンタエリトリットジホスファイト、ジイソデシルオキシペンタエリトリットジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリットジホスファイト、ビス(2,4,6−トリス(t−ブチルフェニル)ペンタエリトリットジホスファイト、トリステアリルソルビットトリホスファイト、テトラキス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4′−ジフェニレンジホスホナイト、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−12−メチル−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト、2,2′,2′′−ニトリロ[トリエチル−トリス(3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル)ホスファイト]、2−エチルヘキシル−(3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−1,1′−ジフェニル−2,2′−ジイル)ホスファイトが該当する。
グループm)のヒドロキシルアミンには、例えばN,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシル−ヒドロキシルアミン、N−メチル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン及び水素化獣脂アミンからのN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンが該当する。
グループn)のニトロンには、例えばN−ベンジル−α−フェニルニトロン、N−エチル−α−メチルニトロン、N−オクチル−α−ヘプチルニトロン、N−ラウリル−α−ウンデシルニトロン、N−テトラデシル−α−トリデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−ヘプタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘキサデシルニトロン、N−メチル−α−ヘプタデシルニトロン及び水素化獣脂アミンから製造されるN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されるニトロンが該当する。
グループo)のアミンオキシドには、例えば米国特許第5,844,029号及び同第5,880,191号に記載されているアミンオキシド誘導体、ジデシルメチルアミンオキシド、トリデシルアミンオキシド、トリドデシルアミンオキシド及びトリヘキサデシルアミンオキシドが該当する。
グループp)のベンゾフラノン及びインドリノンには、例えば米国特許第4,325,863号;同第4,338,244号;同第5,175,312号;同第5,216,052号;同第5,252,643号;DE−A−4316611号;DE−A−4316622号;DE−A−4316876号;EP−A−0589839号もしくはEP−A−0591102号に記載されるもの又は3−[4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−5,7−ジ−t−ブチル−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−t−ブチル−3−[4−(2−ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラン−2−オン、3,3′−ビス[5,7−ジ−t−ブチル−3−(4−[2−ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラン−2−オン]、5,7−ジ−t−ブチル−3−(4−エトキシフェニル)ベンゾフラン−2−オン、3−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−t−ブチル−ベンゾフラン−2−オン、3−(3,5−ジメチル−4−ピバロイルオキシフェニル)−5,7−ジ−t−ブチル−ベンゾフラン−2−オン、3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−t−ブチル−ベンゾフラン−2−オン、Ciba Specialty Chemicals社のIrganox(登録商標)HP−136及び3−(2,3−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−t−ブチル−ベンゾフラン−2−オンが該当する。
グループq)のチオ相乗剤には、例えばジラウリルチオジプロピオネートもしくはジステアリルチオジプロピオネートが該当する。
グループr)のペルオキシド分解性化合物には、例えばβ−チオジプロピオン酸のエステル、例えばラウリルエステル、ミリスチルエステルもしくはトリデシルエステル、メルカプトベンゾイミダゾールもしくは2−メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩、亜鉛ジブチルジチオカルバメート、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリトリット−テトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオネートが該当する。
グループs)のポリアミン安定剤には、例えば銅塩と、ヨウ化物及び/又はリン化合物及びマンガン(II)塩との組み合わせが該当する。
グループt)の塩基性の共安定剤には、例えばメラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ベヘン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、リシノール酸ナトリウム及びパルミチン酸カリウム、ピロカテキン酸アンチモンもしくはピロカテキン酸亜鉛が該当する。
好適な帯電防止剤は、例えばアミン誘導体、例えばN,N−ビス(ヒドロキシアルキル)アルキルアミンもしくは−アルキレンアミン、ポリエチレングリコールエステル及び−エーテル、エトキシル化されたカルボン酸エステル及び−アミド、グリセリンモノ−及び−ジステアレート並びにそれらの混合物である。
好適な充填物質もしくは補強物質は、例えば炭酸カルシウム、ケイ酸塩、タルク、マイカ、カオリン、雲母、硫酸バリウム、金属酸化物及び金属水酸化物、カーボンブラック、グラファイト、木粉並びに他の天然産物の微粉もしくは繊維及び合成繊維を含む。繊維状もしくは粉末形の充填物質のための例としては、更に、カーボンファイバー又はガラス織物、ガラスマットもしくはガラスウールロービングの形のグラスファイバー、カットガラス、ガラスビーズ並びにウォラストナイトが該当する。グラスファイバーの混加は、ガラス短繊維の形でも、エンドレス繊維(ロービング)の形でも行うことができる。
好適な無機の着色顔料のための例は、白色顔料、例えばその3種の変態であるルチル、アナターゼもしくはブルッカイトにおける二酸化チタン、鉛白、亜鉛華、硫化亜鉛もしくはリトポン;黒色顔料、例えばカーボンブラック、酸化鉄黒、鉄マンガン黒もしくはスピネル黒;有色顔料、例えば酸化クロム、クロム酸化水和物グリーン、コバルトグリーンもしくはウルトラマリングリーン、コバルトブルー、鉄青、ミロリ青、ウルトラマリンブルーもしくはマンガン青、ウルトラマリンバイオレットもしくはコバルトバイオレット及びマンガンバイオレット、酸化鉄赤、硫セレン化カドミウム、モリブデン赤もしくはウルトラマリンレッド;酸化鉄ブラウン、ミックスブラウン、スピネル相及びコランダム相もしくはクロムオレンジ;酸化鉄黄、ニッケルチタン黄、クロムチタン黄、硫化カドミウム、硫化亜鉛カドミウム、クロムイエロー、亜鉛イエロー、アルカリ土類金属クロム酸塩、ネープルスイエロー;バナジン酸ビスマス、エフェクト顔料、例えば干渉顔料及び光沢顔料である。好適な有機顔料のための例は、アニリンブラック、アントラピリミジン顔料、アゾメチン顔料、アントラキノン顔料、モノアゾ顔料、ビスアゾ顔料、ベンゾイミダゾロン顔料、キナクリドン顔料、キノフタロン顔料、ジケトピロロピロール顔料、ジオキサジン顔料、フラバントロン顔料、インダントロン顔料、インドリノン顔料、イソインドリン顔料、イソインドリノン顔料、チオインジゴ顔料、金属錯体顔料、ペリノン顔料、ペリレン顔料、ピラントロン顔料、フタロシアニン顔料、チオインジゴ顔料、トリアリールカルボニウム顔料もしくは金属錯体顔料である。上述の顔料の幾つか、例えばカーボンブラックもしくは二酸化チタンなどの顔料は、充填物質もしくは補強物質としても、かつ/又は成核剤としても機能しうる。
好適な染料のための例は、アゾ染料、ピラゾロン染料、アントラキノン染料、ペリノン染料、ペリレン染料、インジゴ染料及びチオインジゴ染料並びにアゾメチン染料である。
好適な成核剤は、例えば無機物質、例えばタルク、金属酸化物、例えば二酸化チタンもしくは酸化マグネシウム、好ましくはアルカリ土類金属のリン酸塩、炭酸塩もしくは硫酸塩;有機化合物、例えばモノカルボン酸もしくはポリカルボン酸並びにそれらの塩、例えば4−t−ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウムもしくは安息香酸ナトリウム;ポリマー化合物、例えばイオン性コポリマー(イオノマー)である。特に好ましくは、1,3:2,4−ビス(3′,4′−ジメチルベンジリデン)ソルビット、1,3:2,4−ジ(パラメチルジベンジリデン)ソルビット及び1,3:2,4−ジ(ベンジリデン)ソルビットである。
それらが使用される場合には、グループa)〜t)の化合物は、グループp)のベンゾフラノンを除いて、通常は、組成物の全質量に対して、0.0001質量%〜10質量%の、好ましくは0.01質量%〜1質量%の量で、本発明による組成物中に含まれている。
他の通常の添加剤は、滑沢剤である。本発明による組成物は、滑沢剤として、プラスチックの加工のための全ての通常の滑沢剤を含有してよい。好適なものは、炭化水素、例えばオイル、パラフィン及びポリエチレン−ワックス;脂肪アルコール、好ましくは6〜20個の炭素原子を有する脂肪アルコール;ケトン;カルボン酸、例えば脂肪酸(例えばモンタン酸);酸化されたポリエチレン−ワックス;カルボン酸の金属塩;カルボン酸アミド並びにカルボン酸エステルであり、その際、前記のアルコール成分は、例えば、エタノール、脂肪アルコール、グリセリン、エタンジオール及びペンタエリトリットから選択され、かつカルボン酸成分は、例えば長鎖カルボン酸から選択される。
難燃性を低下させ、かつ燃焼時の発煙を減らすために、本発明による組成物は、また火炎抑制剤(難燃剤)を含有してもよい。好適な難燃剤のための例は、有機クロロ化合物及びブロモ化合物、例えばクロロパラフィン、三酸化アンチモン、リン化合物、例えばリン酸エステル、水酸化アルミニウム、ホウ素化合物、三酸化モリブデン、フェロセン、炭酸カルシウムもしくは炭酸マグネシウムである。好ましい難燃剤は、第2族、第4族、第12族、第13族、第14族及び第15族の(半)金属の水酸化物、酸化物及び水和酸化物並びに窒素系の及びリン系の難燃剤である。第2族、第4族、第12族、第13族、第14族及び第15族の(半)金属の水酸化物、酸化物及び水和酸化物のための例は、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、アルミニウム三水和物、二酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化アンチモン(III及びV)、水和酸化アンチモン(III及びV)、二酸化チタン、酸化亜鉛及び水和酸化亜鉛である。窒素系難燃剤のための例は、メラミン樹脂及び尿素樹脂、メラミンシアヌレート及びメラミンボレートである。リン系難燃剤のための例は、赤リン、ポリリン酸アンモニウム、リン酸エステル、特にリン酸トリアリール、例えばリン酸トリフェニル、リン酸トリベンジル、リン酸トリクレシル、トリ(ジメチルフェニル)ホスフェート、ベンジルジメチルホスフェート、ジ(ジメチルフェニル)フェニルホスフェート、レゾルシン−ビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシン−ビス−[ジ−(2,6−ジメチルフェニル)−ホスフェート](PX−200)、アルミニウムジエチルホスフィネート(Exolit(登録商標)OP1230)であるが、また、脂肪族ホスフェート、例えばトリス(2−クロロイソプロピル)ホスフェート(Lupragen(登録商標)TCPP)、芳香族のポリホスフェート、例えばビスフェノールから誘導されるホスフェート、例えばUS2004/0249022号に記載される化合物及びホスホン酸エステル、例えばジメチル−メチルホスホネート及びホスホン酸−(2−((ヒドロキシメチル)カルバミル)エチル)−ジメチルエステル及び多環式のリン含有化合物、例えば9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド(DOPO)である。
本発明による組成物のための好適な商慣習の添加剤の選択は、硬化されるエポキシ樹脂のその都度の使用目的に依存し、適宜、当業者によって決定できる。
本発明の更なる対象は、本発明による組成物を含有するプリプレグである。プリプレグ(予備含浸繊維)は、未硬化の繊維強化された熱硬化性の半製品、すなわち硬化されていないか又は部分的にのみ硬化されたエポキシ樹脂(硬化剤を含む)で浸漬されている繊維マットである。本発明によるプリプレグにおいては、繊維マットは、本発明による組成物で浸漬されている。好適な繊維材料は、表面処理されたグラスファイバー、石英繊維、ホウ素繊維及びグラファイト繊維(カーボンファイバー/炭素繊維)並びに所定の芳香族のポリアミド(ポリアラミドとも呼ばれる)(例えばDuPont社のKevlar(登録商標))からなる繊維を含む。その中でも、特にガラスファイバーが好ましい。
本発明の更なる対象は、未硬化のもしくは部分的に硬化されたエポキシ樹脂を、前記定義による縮合生成物(i)、(ii)、(iii)、(iv)、(v)もしくは(vi)と、場合によりエポキシ樹脂用の少なくとも1種の商慣習の硬化剤と一緒に硬化させることによって又は本発明による組成物もしくは本発明によるプリプレグの硬化によって得られる硬化されたエポキシ樹脂である。
好適かつ好ましい縮合生成物、商慣習の硬化剤、エポキシ樹脂及び硬化条件並びに本発明による組成物及び本発明によるプリプレグに関しては、上述の実施態様が指摘される。
一実施態様においては、硬化されたエポキシ樹脂は、補強材を含有する。かかる樹脂は、"複合材"もしくは複合材料とも呼ばれる。
"複合材"もしくは複合材料は、単独物質では存在しない特性を有する、2種以上の異なる物質からなる複合された材料である。エポキシ複合材においては、物質の1つはエポキシ樹脂である。その概念は、エポキシ樹脂と他の材料、例えば鉱物、繊維、別のプラスチックもしくはエラストマーとの不均質な混合物も、エポキシ樹脂と、1種以上のポリマーとの均質な(単相の)混合物もいずれも含む。これは、また均質なポリマーブレンドとも呼ばれる。(不均質な)エポキシ複合材は、一般に、1種の繊維を補強材料として含有する。繊維を基礎とするエポキシ複合材は、一般に、エポキシ樹脂/硬化剤−マトリクスに強靱な連続繊維を配置することによって製造される。好適な繊維材料は、表面処理されたグラスファイバー、石英繊維、ホウ素繊維及びグラファイト繊維(カーボンファイバー/炭素繊維)並びに所定の芳香族のポリアミド(ポリアラミドとも呼ばれる)(例えばDuPont社のKevlar(登録商標))からなる繊維を含む。
複合材のための例は、いわゆるプリプレグ(予備含浸繊維)である。それは、未硬化の繊維強化された熱硬化性の半製品、すなわち硬化されていないか又は部分的にのみ硬化されたエポキシ樹脂(硬化剤を含む)で浸漬されている繊維マットである。
更なる例は、巻取りによって得られる複合材である。このために、未硬化のもしくは部分的にのみ硬化されたエポキシ樹脂(硬化剤を含む)で浸漬されている繊維、例えば糸がローラで巻取られる。
他の例は、複合プレート、例えばパーティクルボード、繊維プレート及び硬質繊維プレートであって、一般に微細な木片、例えば木くずもしくは木繊維を充填物質として含むものである。
エポキシ複合材のための更なる重要な例は、エポキシ積層物、特にコンピュータ及び電子機器で使用される印刷されたプリント基板(PCB;プリント回路基板)である。電気的積層物は、一般に、未硬化のもしくは部分的にのみ硬化されたエポキシ樹脂(硬化剤を含む)で含浸され、こうしてプリプレグを形成するガラス硬質織物(Eガラス)から製造される。多層積層物は、次いで、多層のプリプレグと、1層もしくは多層の銅箔とから構成される。この構造物は、次いで、好ましくは高い温度(150〜180℃)及び圧力(2〜10MPa)の作用下で硬化される。硬化時間は、積層物のその都度の組成、層厚及び層数、エポキシ樹脂及び硬化剤に依存し、適宜、当業者によって決定される。
本発明の好ましい一実施態様においては、硬化されたエポキシ樹脂は、補強材料として、グラスファイバー、ホウ素繊維、炭素繊維もしくはポリアラミド繊維、特にグラスファイバーを含有する。
更なる好ましい一実施態様においては、硬化されたエポキシ樹脂は、少なくとも2種の本発明によるプリプレグから構成されている積層物である。好ましくは、該積層物は、更に銅箔を含む。該積層物においては、エポキシ樹脂が硬化された形で存在する。
更なる好ましい一実施態様においては、本発明による硬化されたエポキシ樹脂は充填物質を含有し、その際、該充填物質は、好ましくは無機物質及び微細な木材、例えば木くず及び木繊維から選択される。
最後に、本発明の対象は、エポキシ樹脂の硬化方法において、未硬化のもしくは部分的にのみ硬化されたエポキシ樹脂を、前記定義による少なくとも1種の縮合生成物(i)、(ii)、(iii)、(iv)、(v)もしくは(vi)と、場合により、エポキシ樹脂用の少なくとも1種の商慣習の硬化剤と混合し、そして形成された混合物を、5〜150℃の温度にもたらすか又はマイクロ波照射に晒すことによって行うエポキシ樹脂の硬化方法である。
好適かつ好ましい縮合生成物、商慣習の硬化剤、エポキシ樹脂及び温度などの硬化条件に関しては、上述の実施態様が指摘される。
縮合生成物(i)〜(vi)の少なくとも1種を硬化剤として使用することによって、非常に高い架橋密度を有する硬化されたエポキシ樹脂が得られるが、その際、毒性の、揮発性のもしくは悪臭の硬化剤を使用する必要がない。こうして得られた熱硬化性樹脂は、高い機械的安定度及び化学的安定度に優れ、非常に多岐にわたり使用することができる。
本発明を、以下に実施例によって詳細に説明するが、その実施例に制限されるものではない。
実施例
1.) 縮合生成物の製造
1.1) メラミン及びN,N−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミンからなるポリマー
778.7g(4.5モル)のN,N−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、40.1gの塩化アンモニウム及び50.4g(0.4モル)のメラミンを混合し、そして窒素下でゆっくりと200℃に加温した。加熱の間に、ガス(アンモニア)が発生した。メラミンが完全に溶解した後に、100℃に冷却し、50.4g(0.4モル)のメラミンを添加し、そして該混合物を再び200℃に加温した。前記の措置を、全体で189g(1.5モル)のメラミンが添加されるまで繰り返した。該反応混合物を、窒素下で200℃において、粘度(23℃)が約50000mPa・sに達するまで保持した。得られた褐色の粘性の油状物を、69.4gのNaOH(50%の水溶液の形で)と、75℃でゆっくりと混合し、そして形成された沈殿物を濾過によって除去した。以下の特性を有する油状物が得られた:
Mn:2700;Mw:6000;PD:2.2;アミン価:539mg KOH/g;粘度(23℃):6430mPa・s。
1.2) メラミン及びイソホロンジアミンからなるポリマー
927.2g(5.4モル)のイソホロンジアミン、5.22gの塩化アンモニウム及び49.1g(0.4モル)のメラミンを混合し、そして窒素下でゆっくりと200℃に加温した。加熱の間に、ガス(アンモニア)が発生した。メラミンが完全に溶解した後に、100℃に冷却し、49.1g(0.4モル)のメラミンを添加し、そして該混合物を再び200℃に加温した。前記の措置を、全体で245.5g(1.9モル)のメラミンが添加されるまで繰り返した。該反応混合物を、窒素下で200℃において40.5時間にわたり保持した。室温に冷却した後に、以下の特性を有するベージュ色のガラス様の固体が得られた:
Mn:5000;Mw:9500;PD:1.9;アミン価:368mg KOH/g。
1.3) メラミン及びヘキサメチレンジアミンからなるポリマー
325.6g(2.8モル)のヘキサメチレンジアミン、5.35gの塩化アンモニウム及び25.2g(0.2モル)のメラミンを混合し、そして窒素下でゆっくりと200℃に加温した。加熱の間に、ガス(アンモニア)が発生した。メラミンが完全に溶解した後に、100℃に冷却し、25.2g(0.2モル)のメラミンを添加し、そして該混合物を再び200℃に加温した。前記の措置を、全体で126g(1.0モル)のメラミンが添加されるまで繰り返した。該反応混合物を、窒素下で200℃において、粘度(50℃)が約35000mPa・sに達するまで保持した。室温に冷却した後に、以下の特性を有する油状物が得られた:
Mn:2300;Mw:6800;PD:3.0;アミン価:517mg KOH/g;粘度(50℃):36100mPa・s。
1.4) ジエチルカーボネート及びジエチレントリアミンからなるポリマー
1349g(11.4モル)のジエチルカーボネート及び1178(11.4モル)のジエチレントリアミンを、4lのフラスコ中に装入し、混合し、そして135℃に加温した。反応が開始した後に、その温度は、エタノール発生に基づき約108℃に低下した。形成されたエタノールは、20cmのVigreuxカラムを介して留去した。室温に冷却した後に、以下の特性を有する生成物が得られた:
Mn:960;Mw:1400;PD:1.5;アミン価:484mg KOH/g。
1.5) 尿素及びトリス(2−アミノプロピル)アミンからなるポリマー
161g(2.7モル)の尿素及び503g(2.7モル)のトリス(2−アミノプロピル)アミンを、1lのフラスコ中に装入し、混合し、そして100℃に加温した。反応が開始した後に、形成されたアンモニアを排出し、約32%のHCl水溶液中に導入することによって中和した。該反応混合物を、3時間以内で150℃に加温した。室温に冷却した後に、以下の特性を有する生成物が得られた:
Mn:2700;Mw:4100;PD:1.5;アミン価:643mg KOH/g。
1.6) 尿素、メラミン及びヘキサメチレンジアミンからなるポリマー
929.6g(8モル)のヘキサメチレンジアミン、50.4g(0.4モル)のメラミン及び5.35g(0.1モル)の塩化アンモニウムを、窒素下でゆっくりと200℃に加温した。メラミンが完全に溶解した後に、100℃に冷却し、50.4g(0.4モル)のメラミンを添加し、そして該混合物を再び200℃に加温した。前記の措置を、50.4gのメラミンを全体で5部(全体でメラミン252g、2モル)が添加されるまで繰り返した。該反応混合物を、窒素下で200℃において58時間にわたり保持した。次いで、50℃に冷却し、そして60g(1モル)の尿素を20gの3部で添加した。引き続き、該混合物を120℃に加温し、そして尿素が溶解しかつアンモニアの発生が弱まるまでの間この温度で保持した。該反応混合物を、窒素下で120℃において、75℃での粘度6000mPa・sを示すまで保持した。以下の特性を有する帯黄色の、高粘性の、事実上不動の油状物が得られた:
Mn:2400;Mw:8800;PD:3.7;アミン価:461mg KOH/g。
1.7) N,N′,N′′−トリス(6−アミノヘキシル)メラミンの合成
63.5g(0.5モル)のメラミン、1162g(10.0モル)のヘキサメチレンジアミン及び26.8g(0.5モル)の塩化アンモニウムを、撹拌し、かつ軽い窒素流を流過させつつ、14〜16時間にわたり還流下(約210℃)で煮沸した。次いで、100℃で、48g(0.6モル)の50%苛性ソーダ液を添加し、高温で沈殿した塩を濾別した。最後に、ヘキサメチレンジアミン過剰量を、真空中で濾液から留去し、そして211gの無色の粘性の油状物が得られた。定量的HPLC分析によれば、生成物は、92質量%のN,N′,N′′−トリス(6−アミノヘキシル)メラミンを含有していた。
アミン価:496mg KOH/g。
2.) エポキシ樹脂の硬化
製造例からの生成物を、そのままで、又は70質量%のジェフアミンD−230(Huntsman Corp.社のポリエーテルアミン;二官能性のアミン末端ポリエーテロール;Mnは約230g/モル)及び30質量%のイソホロンジアミンからなる混合物(以下で、D−230/IPDAと呼ぶ)との混合物において使用した。
エポキシ樹脂としては、Epilox(登録商標)A19−00(Leuna−Harze GmbH;ドイツ・ロイナ在)(DIN16945によるエポキシ当量:182〜192g/当量;DIN53015による粘度:9000〜13000mPa・s;DIN53217 パート4による密度(20℃)1.17g/cm3;ガードナーによる色数;DIN ISO4630:2未満)を使用した。
一般手法
前記の製造例の1つからの生成物1gもしくは該生成物とD−230/IPDAとの以下に示される質量比での混合物1gに、Epilox(登録商標)A19−00を混合した。Epiloxの量は、反応性水素原子がエポキシ当量になるように選択した。反応性のプロトンの数は、DIN16945によるアミン価から計算した。
該混合物を、種々の型に注ぎ、室温で超音波浴において脱ガスし、そして乾燥棚中で40℃において16時間にわたり硬化させた。
全ての硬化された生成物は、硬質であり、かつ澄明もしくは軽く乳白色であった。
2.1) 硬化剤:実施例1.1からの生成物
硬化剤の量:5g
Epilox(登録商標)の量:17.50g
硬化された生成物:淡黄色、澄明
2.2) 硬化剤:混合物:実施例1.1からの生成物を10質量%とD−230/IPDAを90質量%該混合物は、513mg KOH/gのアミン価を有していた。
硬化剤の量:5g
Epilox(登録商標)の量:16.65g
硬化された生成物:無色、混濁
2.3) 硬化剤:混合物:実施例1.2からの生成物を10質量%とD−230/IPDAを90質量%
該混合物は、495mg KOH/gのアミン価を有していた。
硬化剤の量:5g
Epilox(登録商標)の量:16.05g
硬化された生成物:無色、混濁
2.4) 硬化剤:混合物:実施例1.3からの生成物を10質量%とD−230/IPDAを90質量%
該混合物は、505mg KOH/gのアミン価を有していた。
硬化剤の量:5g
Epilox(登録商標)の量:16.40g
硬化された生成物:無色、軽く混濁
2.5) 硬化剤:実施例1.4からの生成物
硬化剤の量:5g
Epilox(登録商標)の量:15.70g
硬化された生成物:黄色、澄明
2.6) 硬化剤:混合物:実施例1.4からの生成物を10質量%とD−230/IPDAを90質量%
該混合物は、507mg KOH/gのアミン価を有していた。
硬化剤の量:5g
Epilox(登録商標)の量:16.45g
硬化された生成物:無色、澄明
2.7) 硬化剤:実施例1.5からの生成物
硬化剤の量:5g
Epilox(登録商標)の量:20.90g
硬化された生成物:無色、混濁
2.8) 硬化剤:混合物:実施例1.5からの生成物を5質量%とD−230/IPDAを95質量%
該混合物は、516mg KOH/gのアミン価を有していた。
硬化剤の量:5g
Epilox(登録商標)の量:16.75g
硬化された生成物:無色、澄明
2.9) 硬化剤:実施例1.7からの生成物
硬化剤の量:5g
Epilox(登録商標)の量:16.10g
硬化された生成物:無色、澄明
2.10) 硬化剤:混合物:実施例1.7からの生成物を10質量%とD−230/IPDAを90質量%
該混合物は、508mg KOH/gのアミン価を有していた。
硬化剤の量:5g
Epilox(登録商標)の量:16.50g
硬化された生成物:無色、澄明
2.11) 硬化剤:実施例1.1からの生成物;比較:D−230/IPDA
実施例1.1からの硬化剤を用いて製造された硬化された生成物は、D−230/IPDAを用いて硬化された生成物よりも明らかに高いTgを有していた(108℃に対して139℃)。
2.12) 硬化剤:実施例1.5からの生成物;比較:D−230/IPDA
硬化は、実施例1.5からの生成物によって、D−230/IPDAを使用した場合よりも明らかに低い温度で既に始まった(77℃に対して33℃)。