JP2011219287A - 炭化珪素単結晶インゴットの製造方法及び炭化珪素単結晶インゴット - Google Patents

炭化珪素単結晶インゴットの製造方法及び炭化珪素単結晶インゴット Download PDF

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Abstract

【課題】種結晶を用いた昇華再結晶法、すなわち改良レーリー法によって炭化珪素単結晶を成長させて製造する炭化珪素単結晶インゴットの製造方法において、ウェハ取りの歩留りに優れ、かつ高品質の炭化珪素単結晶インゴットを製造することができる炭化珪素単結晶インゴットの製造方法、及び該製造方法によりウェハ取り歩留り性に優れ、かつ高品質の炭化珪素単結晶インゴットを提供する。
【解決手段】種結晶を用いた昇華再結晶法によって炭化珪素単結晶を成長させる炭化珪素単結晶インゴットの製造方法であって、該結晶の成長中に、前記種結晶の結晶成長面に対して直角方向に、発熱部材及び坩堝周囲に配置された断熱部材のうち1つ以上の部材を、該種結晶位置に対して相対的に移動させる制御を行うことを特徴とする炭化珪素単結晶インゴットの製造方法、及び炭化珪素単結晶インゴットである。
【選択図】なし

Description

この発明は、種結晶を用いた昇華再結晶法によって炭化珪素単結晶を成長させる炭化珪素単結晶インゴットの製造方法、及び炭化珪素単結晶インゴットに関する。
高熱伝導率を持ち、バンドギャップの大きい炭化珪素単結晶は、高温で用いられる電子材料や、高耐圧の求められる電子材料の基板として有用な材料である。
そして、このような炭化珪素単結晶の作製法の一つとして、昇華再結晶法(レーリー法)が知られている。この昇華再結晶法は、2000℃を超える高温において原料の炭化珪素粉末を昇華させ、生成したその昇華ガス(原料ガス)を低温部に再結晶化させることにより、炭化珪素結晶を製造する方法である。また、このレーリー法において、炭化珪素単結晶からなる種結晶を用いて炭化珪素単結晶を製造する方法は、特に改良レーリー法と呼ばれ(非特許文献1)、バルク状の炭化珪素単結晶インゴットの製造に利用されている。
この改良レーリー法においては、種結晶を用いているために結晶の核形成過程を最適化することができ、また、不活性ガスによる雰囲気圧力を10Paから15kPa程度にすることにより、結晶の成長速度等の再現性を良くすることができる。このため、一般に、原料と結晶との間で適切な温度差を設け、種結晶の上に炭化珪素単結晶を成長させることが行われている。また、得られた炭化珪素単結晶(炭化珪素単結晶インゴット)については、電子材料の基板としての規格の形状にするために、研削、切断、研磨といった加工が施されて利用されている。
ここで、図1を用いて、改良レーリー法の原理を説明する。先ず、坩堝1の中に、炭化珪素単結晶からなる種結晶2と、炭化珪素結晶粉末〔通常、アチソン(Acheson)法で作製された炭化珪素結晶粉末を洗浄・前処理したものが使用される。〕からなる原料粉末3とが相対峙して収納される。この坩堝1内では、前記種結晶1が坩堝蓋1aに支持(装着)され、また、原料粉末3が坩堝容器1b内に収容される。前記原料粉末3は、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中(10Pa〜15kPa)で、2400℃以上に加熱されて昇華する。この際、坩堝1内には、原料粉末3側に比べて種結晶2側がやや低温になるような温度勾配が設定される。この状態で原料粉末3は加熱されて昇華し、生成した原料ガス(昇華ガス)は、坩堝1内の温度勾配に起因して濃度勾配を形成し、この濃度勾配により種結晶2側方向へと拡散し輸送される。種結晶2に到着した原料ガスはこの種結晶2上で再結晶化し、該種結晶2上で炭化珪素単結晶の成長が実現する。
そして、この改良レーリー法において、種結晶2上に欠陥の少ない良質の成長単結晶(炭化珪素単結晶)4を形成させるためには、非特許文献2や特許文献1にも記載されているように、結晶成長面においてその中心部から周辺部に向けて成長させるのが好ましい。その為には、種結晶の周辺部の温度が中央部の温度よりも高くなるようにし、成長結晶においても該成長結晶の周辺部の温度もその中央部の温度よりも高くなるようにする。尚、このように成長する結晶の結晶成長表面は凸形状になる傾向がある。
上記のように結晶成長させると欠陥が少なくなるのは、以下のような理由によるためと考えられる。結晶成長面の中心部cが成長の基点となり、該基点から結晶が成長すると、それに伴って該成長結晶の結晶性も周辺部に伝播する。このことにより、結晶性の揃ったインゴットが得られるほか、貫通型の転位欠陥が外周方向に吐き出されるように作用する。反対に、中心部cの結晶成長が外周部pよりも遅れて結晶成長面が凹形状になった場合には、貫通型の転位欠陥が中心方向に集められるほか、結晶成長面の周辺部で複数の箇所が成長の基点となり、結晶性の異なる複数の成長結晶が中心部cでぶつかり合って結晶欠陥を発生させ易くなり、結晶性の良いインゴットが得られ難くなる。
ところで、特許文献2には、以下の点が記載されている。すなわち、ガス成長法により種結晶上に結晶成長をさせる場合において、結晶成長の速度は原料ガスの過飽和度、種結晶の面内温度分布に依存し、成長速度分布に依存して結晶の形状も決定される。そして、結晶成長初期においては、種結晶の台座裏面からの放熱の影響を比較的強く受けて種結晶の中心部の温度が周辺部の温度よりやや低くなる。このために種結晶上での結晶成長はその中心部での結晶成長が外周部での結晶成長より速くなり、結晶成長面の形状はその中心部が外周部より結晶成長方向に突出した凸形状となる傾向がある。これに対して、結晶成長後期においては、結晶成長が進むにつれて、種結晶の台座裏面からの放熱の影響が次第に弱められ、相対的に種結晶の周囲の部材からの輻射熱の影響が大きくなり、種結晶上で結晶成長途中の結晶成長面は次第にその中心部の温度が外周部の温度より高くなる。その結果、結晶成長面の形状はその外周部が中心部より結晶成長方向に突出した凹形状となる、あるいは、凹形状になろうとする傾向がある。そこで、この特許文献2においては、種結晶に向けて原料ガスを供給するガス導入管を中心部用と周辺部用とに区分し、これら中心部用ガス導入管と周辺部用ガス導入管におけるガス流量を独立して調整できるようにする。そして、結晶の成長量の増加に伴って中心部用ガス導入管から供給されるガス流量の割合を増大させ、これによって凸形状の成長結晶を製造することが提案されている。しかしながら、この方法は、昇華再結晶法には適用することができない。
そこで、従来の昇華再結晶法においては、結晶成長面においてその中心部から周辺部に向けて成長させるようにして欠陥の少ない良質の炭化珪素単結晶を成長させるために、種結晶の上方に位置する断熱部材の中心部に抜熱手段(例えば、断熱部材中心部の除去や、断熱部材中心部への放熱体の埋設等)を設けることが行われている。
しかしながら、このような種結晶上方の断熱部材の中心部に抜熱手段を設ける方法においては、上述したように、結晶成長初期から結晶成長後期にかけて結晶成長が進むにつれて、抜熱部と結晶成長面との距離が増大し、抜熱部の影響が次第に弱くなる傾向があることから、結晶成長後期の終了時まで結晶成長面においてその中心部から周辺部に向けて成長さようとすると、結晶成長初期に種結晶の周辺部の温度を高くせざるを得ず、この場合には、種結晶の周辺部で結晶成長が進み難くなり、場合によっては逆に結晶が昇華して周辺部の種結晶が消失するという問題が発生する。
また、特許文献1には、結晶成長過程で結晶成長途中の結晶に大きな温度勾配が作用すると、結晶内部に熱応力が発生し、この熱応力が大きくなると転位欠陥が誘発されるほか、得られた単結晶インゴットにクラックが生じるという別の問題もあることから、坩堝内部において求められる炭化珪素原料と種結晶との間の温度勾配や上記の結晶成長面での温度勾配を最適化するために、坩堝の外形に径の細い領域を少なくとも1箇所以上設け、この径の差によって生じる空間にも断熱部材を配置して坩堝の径の細い領域を隣接する領域よりも厚い断熱部材で覆い、これによって坩堝壁を伝わる伝導熱と坩堝壁からの輻射熱とで坩堝内の温度分布を最適化することも提案されている。
この特許文献1の方法によれば、一般的な高周波誘導加熱装置を用いて、坩堝内部の温度勾配を最適化することができ、一定の成果を収めることができる。しかしながら、坩堝壁と断熱部材の厚さ調整による固定的な工夫をしているだけなので、炭化珪素単結晶の成長に伴って最適な温度分布(温度勾配)を維持するには限度があり、すなわち、結晶成長初期から結晶成長後期にかけて結晶成長が進むにつれて刻々と変わる結晶成長面への熱影響の変化に対応して適切な温度分布を維持することまでは困難である。結晶成長初期から結晶成長後期に至る結晶成長の全過程において、結晶成長面においてその中心部から周辺部に向けた結晶成長を維持することは、必ずしも達成できず、特に、大口径のインゴットやインゴット長を大きくしようとすると実質的には困難である。
更に、特許文献3には、高品質な結晶を成長させるためには、成長結晶の表面形状ができるだけ種結晶の表面と並行となるように、平坦に成長させることが望ましく、また、そのためには、種結晶の温度、原料(炭化珪素結晶粉末)の温度、及び成長空間領域の温度分布を容易に設定できる製造装置が必要であるとし、坩堝の外周に原料加熱用ヒータと種結晶加熱用ヒータとを配置し、これらのヒータの間に断熱材料製の仕切壁部を設けている。これによって、結晶成長開始時における種結晶の温度、原料粉末の温度、及び成長空間領域の温度分布を設定し、成長空間領域の温度分布の等温線に沿って結晶を成長させ、この温度分布に従った形状の成長結晶を製造することが提案されている。
しかしながら、この特許文献3においても、結晶成長開始時における種結晶の温度、原料粉末の温度、及び成長空間領域の温度分布を適切に設定するというものであるので、特許文献1の方法と同様に、結晶成長初期から結晶成長後期にかけて結晶成長が進むにつれて刻々と変わる結晶成長面への熱影響の変化に対応して適切な温度や温度分布を維持することまでは困難である。
成長した炭化珪素単結晶インゴットから基板を切り出す場合には、インゴット長さが長いほど1回の切断で多数の基板を作製することができるので、基板の製造を効率良くするために、できるだけ単結晶インゴットの長さを長くすることが望まれる。炭化珪素結晶インゴットを長く成長させるためには、結晶成長方向の長い領域に亘って成長空間領域の温度分布を適切になるように維持しなければならないが、坩堝の外周に設けられた原料加熱用ヒータ、種結晶加熱用ヒータ及びこれらヒータ間の仕切壁部等の従来の構造では不可能である。しかも、結晶成長初期から結晶成長後期に至る結晶成長の全過程において、中心部から周辺部に向けて成長できる結晶成長面の温度分布をいつも維持しながら結晶成長をさせることも困難である。
なお、特許文献4では、坩堝内で原料粉末を加熱し、原料ガスを連続的にかつ安定的に発生させて種結晶側に供給するために、坩堝内で原料粉末が装填された炭化珪素原料部において、該原料部の最高温度の部分を結晶成長中に1回以上移動させることにより、良質の結晶が得られるとしている。前記最高温度の部分の移動は、断熱材で覆った坩堝に対してワークコイルを移動させるものである。
特開2008-074,662号公報 特開2008-214,146号公報 特開2008-290,885号公報 特開2006-096,578号公報
Yu. M. Tairov and V. F. Tsvetkov, Journal of Crystal Growth, 52 (1981) pp.146 M.S. Ramm, E.N. Mokhov, S.E. Demina, M.G. Ramm, A.D. Roenkov, Yu.A. Vodakov, A.S. Segal, A.N. Vorob'ev, S.Yu. Karpov, A.V. Kulik, Yu.N. Makarov, Mat. Sci. and Eng. B 61-62(1999), pp. 107-112
本発明者らは、先ず、坩堝内において結晶成長初期から結晶成長後期にかけて結晶成長が進むにつれて、結晶成長面での温度勾配がどのように変化するかについて検討した。
図2に示すように、坩堝1の全体を断熱部材5が覆う構造において、坩堝蓋1aに取り付けられた種結晶2の上方に位置する断熱部材5の中心部分を取り除いて抜熱のための切欠き孔6を形成する。前記切欠き孔6から熱を放出することにより種結晶2の中心部cの温度を低下させることができる。前記構成に基づいて有限要素モデルを作成し、種結晶2の結晶成長面にその中心部cから外周部pに向けて正の温度勾配が形成されるようにした場合に、種結晶2近傍でどのような温度分布が形成されるかを有限要素法により数値計算した。この計算では、結晶成長面の形状を平面と仮定し、また、計算に必要な物性値については後述する実施例の場合と同じ値を用いた。
その結果は、図3に示す通りであった。この計算から得られる結晶成長途中の結晶成長面(平面)内の温度差{ΔTp-c=外周部pの温度(Tp)−中心部cの温度(Tc)}が正の場合に、該結晶成長面では、中心部から周辺部に向けて成長することが明らかになった。更に、前記条件で成長させて得られる結晶の結晶成長面は、結晶成長方向に向かって中心部cが突出した凸形状になることも明確になった。すなわち、この計算においては、結晶成長途中の成長結晶において、その外周部における結晶成長方向先端位置(外周部p)での温度(TP)とこの外周部pと種結晶2からの結晶成長方向の高さが同じである中心部cの温度(Tc)との間の結晶成長面内における温度差ΔTp-c(Tp−Tc)として求められる結晶成長途中の結晶成長面における中心から外周に向けた温度勾配が正である場合(ΔTp-c>0℃)に、該結晶成長面では、中心部から周辺部に向けて成長する。更に、前記条件で成長させて得られる結晶の結晶成長面は、凸形状を示すようになる。
ここで、上記図2に示す構造の断熱部材5を備えた坩堝1について、インゴットの高さが5mm、25mm、及び45mmに達した時点での温度分布を数値計算によって見積もり、結晶成長に伴って上記の結晶成長面における温度差ΔTp-cの変化の様子を調べた。この計算では、原料の昇華ガスの供給が途切れないようにするために、結晶成長中に、坩堝1に対して高周波誘導加熱装置におけるワークコイルの位置を成長したインゴットの高さ分だけ下げ、原料部の加熱部位を移動させた場合について計算した。結果は、図4に示す通りであった。
図4に示す結果から明らかなように、この計算によれば、結晶成長面近傍の温度分布は、坩堝1上部の断熱部材5に設けた切欠き孔6の影響(抜熱効果)を強く受けている。結晶成長後期は、初期に比べて、結晶成長面が断熱部材5の切欠き孔6位置から遠くなるため、坩堝1上部の断熱部材5の切欠き孔6の影響は相対的に弱くなる。その結果、結晶成長面近傍での結晶成長面内における温度差ΔTp-c(Tp−Tc)は、結晶成長に伴って低下することが確認された。また、インゴット高さが45mm程度まで成長した結晶成長後期でも、結晶成長面内における温度差ΔTp-cをΔTp-c>0℃に維持するためには、インゴット高さが低い結晶成長初期において、結晶成長面内における温度差ΔTp-cをΔTp-c=60℃程度に大きくする必要があることが判明した。
そして、上記の結晶成長面内における温度差ΔTp-cは、次の2つの因子、例えば、種結晶の上方に位置する断熱部材に切欠き孔等の抜熱手段を設ける等の断熱部材の構成と、坩堝としての機能と発熱体としての機能を備える坩堝構成部材(発熱部材)の構成に強く依存している。更に、前記発熱部材は、ワークコイルで誘導加熱されて発熱体となるものであるので、発熱部材(坩堝構成部材)とワークコイルとの位置関係にも強く依存している。ここで、後者の発熱部材とワークコイルとの位置関係については、原料部の加熱位置と関係し、また、結晶成長面への原料ガスの供給と密接な関係があるために、結晶成長面内における温度差ΔTp-cを制御するためのパラメータとして利用することは難しい。一方で、前者の断熱部材や発熱部材の構成を変えること、例えば、上述したように種結晶の上方に位置する断熱部材に抜熱手段を設けて、結晶成長面内における温度差ΔTp-cを最適化したとしても、上述したように制御できる範囲に限界があり、結晶成長の全過程を最適に制御できない。
本発明は、上記問題に鑑み、種結晶を用いた昇華再結晶法、すなわち改良レーリー法によって炭化珪素単結晶を成長させて製造する炭化珪素単結晶インゴットの製造方法において、ウェハ取りの歩留りに優れ、かつ高品質の炭化珪素単結晶インゴットを製造することができる炭化珪素単結晶インゴットの製造方法、及び該製造方法によりウェハ取り歩留り性に優れ、かつ高品質の炭化珪素単結晶インゴットを提供することを目的とする。
本発明者らは、結晶成長初期から結晶成長後期に至る結晶成長の全過程において、中心部から周辺部に向けて成長できる結晶成長面を維持しながら結晶成長をさせること、言い換えれば、上記の結晶成長面内における温度差ΔTp-cを結晶成長の全過程でΔTp-c>0℃に維持する方法について鋭意検討した結果、該結晶の成長中に、発熱部材や断熱部材を移動させることにより、本目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明とするところは、以下のようである。
(1) 種結晶を用いた昇華再結晶法によって炭化珪素単結晶を成長させる炭化珪素単結晶インゴットの製造方法であって、該結晶の成長中に、前記種結晶の結晶成長面に対して直角方向に、発熱部材及び坩堝周囲に配置された断熱部材のうち1つ以上の部材を、該種結晶位置に対して相対的に移動させる制御を行うことを特徴とする炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
(2) 前記制御が、種結晶の結晶成長面における中心部の温度Tcと外周部の温度Tpとの温度差ΔTp-c=Tp−Tcが、ΔTp-c>0℃となるようにし、更に、結晶成長中の結晶成長面における温度差ΔTp-cも、ΔTp-c>0℃となるようにすることを特徴とする上記(1)に記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
(3) 前記温度差ΔTp-cが、少なくとも結晶成長初期に40℃≧ΔTp-c>0℃の範囲内となるように制御することを特徴とする上記(2)に記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
(4) 前記部材の移動を、連続に、又は、1回以上の回数で間欠に行うことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
(5) 前記部材の移動量が、最終的に種結晶上に形成される炭化珪素単結晶のインゴット高さの0.3〜1.5倍の範囲内であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
(6) 前記部材の移動量が、5mm以上200mm以下であることを特徴とする上記(6)に記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
(7) 前記部材の移動速度が、種結晶上で成長する単結晶の結晶成長速度の100倍以下であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
(8) 前記部材の移動速度が、50mm/時間以下であることを特徴とする上記(7)に記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
(9) 上記(1)〜(8)のいずれかに記載の製造方法で製造された炭化珪素単結晶インゴットであって、該インゴットにおける中心部高さhcと外周部高さhoとの高さ差Δhc-o=hc−hoが、0mm以上20mm以下であることを特徴とする炭化珪素単結晶インゴット。
本発明によれば、結晶成長初期から結晶成長後期に至る結晶成長の全過程において、中心部から周辺部に向けて成長できる結晶成長面を維持しながら結晶成長をさせることが容易にでき、ウェハ取り歩留り性に優れ、かつ高品質の炭化珪素インゴットを製造することができる。即ち、結晶成長初期から結晶成長後期に至る結晶成長の全過程において、上記の結晶成長面内における温度差ΔTp-cを結晶成長の全過程でΔTp-c>0℃に維持することを容易にでき、ウェハ取り歩留り性に優れ、かつ高品質の炭化珪素インゴットを製造することができる。また、従来問題であった、結晶成長の初期に種結晶が昇華により消失することで欠陥が導入されるという問題や、結晶成長の後期に結晶成長面が凹面となりインゴット外周部の結晶性が劣化するという問題を改善することができる。
図1は、改良レーリー法の原理を説明するための説明図である。
図2は、従来の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法で用いられている炭化珪素単結晶インゴット製造装置の要部〔断熱部材、坩堝(加熱部材)、種結晶、原料)〕の概略を示す説明図である。
図3は、図2に示す従来の炭化珪素単結晶インゴット製造装置における坩堝内部の温度分布を有限要素法により数値計算した結果を示す説明図である。
図4は、図2に示す炭化珪素単結晶インゴット製造装置を用いてインゴットの製造を行う場合において、インゴット高さが5mm、25mm、及び45mmに達した時点での坩堝内部の温度分布を有限要素法によりそれぞれ数値計算し、各インゴット高さでの結晶成長面内における温度差ΔTp-cの変化を調べた結果を示すグラフ図である。
図5は、本発明の実施例に係る炭化珪素単結晶インゴットの製造方法で用いられた炭化珪素単結晶インゴット製造装置の要部〔断熱部材、坩堝(加熱部材)、種結晶、原料〕の概略を示す説明図である。
図6は、図5に示す炭化珪素単結晶インゴット製造装置を用いてインゴットの製造を行う場合において、インゴット高さが5mm、25mm、及び45mmに達した時点での坩堝内部の温度分布を有限要素法によりそれぞれ数値計算し、各インゴット高さでの結晶成長面内における温度差ΔTp-cの変化を調べた結果を示すグラフ図である。
図7は、本発明の実施例に係る炭化珪素単結晶インゴットの製造方法で用いられた炭化珪素単結晶インゴット製造装置の全体を示す説明図である。
図8は、本発明の実施例に係る炭化珪素単結晶インゴットの製造方法で用いられた炭化珪素単結晶インゴット製造装置の要部〔断熱部材、坩堝(加熱部材)、種結晶、原料〕の概略を示す説明図である。
図9は、本発明の他の実施例に係る炭化珪素単結晶インゴットの製造方法で用いられた炭化珪素単結晶インゴット製造装置の要部〔断熱部材、坩堝構成部材と同じ材料の加熱物、坩堝(加熱部材)、種結晶、原料〕の概略を示す説明図である。
図10は、本発明の更に他の実施例に係る炭化珪素単結晶インゴットの製造方法で用いられた炭化珪素単結晶インゴット製造装置の要部〔断熱部材、坩堝(加熱部材)、種結晶、原料〕の概略を示す説明図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
結晶成長初期から結晶成長後期に至る結晶成長の全過程において、結晶成長面における中心から外周に向けた温度勾配が正となるように制御するために、炭化珪素単結晶インゴット製造装置における断熱部材や発熱部材を、種結晶の位置に対して、移動させて制御することについて検討した。前記部材の移動の方向は、種結晶の結晶成長面に対して直角方向である。
ここでは、高周波誘導加熱装置を利用して黒鉛坩堝を加熱した際に、種結晶の位置に対して断熱部材や加熱部材を相対的に移動させることにより、結晶成長面における中心から外周に向けた温度勾配がどのように変化するかを把握するために、図5に示す炭化珪素単結晶インゴット製造装置に係る坩堝と断熱部材の構成で有限要素モデルを作成し、成長結晶周辺部の温度分布の変化を有限要素法により計算して求めた。また、誘導加熱のための周波数は7kHzとし、適切な加熱電力を用いた場合のジュール熱による発熱を計算し、この発熱量を基に熱伝導方程式から黒鉛坩堝内部の温度分布を計算した。この計算に用いた物性値として、下記の表1に示す値を用いた。
Figure 2011219287
この数値計算では、次の2つを仮定し、計算の簡単化を図った。
(1) 昇華再結晶過程については考慮していない。つまり、原料の炭化珪素粉末が昇華し、ガス流となって種結晶の炭化珪素単結晶上で再結晶する過程を無視した。
(2) 計算に用いた物性値は軸対称性を仮定しており、結晶の異方性は考慮していない。
今回の計算では黒鉛坩堝内部の温度分布の変化の傾向を調べることが目的であるため、これらの仮定をおいても本発明に関する十分な考察が行える。
図5において、結晶成長に伴って坩堝1の上方に位置する断熱部材5aの方向に坩堝1を移動させた場合、つまり、図5の間隔(移動距離)Dが結晶成長に伴って減少するように、成長途中の結晶と断熱部材5aとの相対的な位置関係を変化させた場合〔種結晶と断熱部材との相対的な位置関係を変化させた場合とも言える。例えば、断熱部材5aに基準点を設け、該基準点と種結晶の成長面との間隔(移動距離)D’を考えてもよい。〕における、数値計算により求められた結晶成長途中の結晶成長面(平面)内の温度差{ΔTp-c=外周部pの温度(Tp)−中心部cの温度(Tc)}を図6に示す。
インゴット高さが5mm、25mm、45mmの時点で、坩堝蓋1a上方の断熱部材5aとこの坩堝蓋1aとの間の間隔(移動距離D)は20mm、10mm、0mmとした。ここでは、図2の構成で有限要素法にて行った計算と同じように、原料粉末3の昇華ガスの供給が途切れないようにするために、結晶成長中に、坩堝1に対して高周波誘導加熱装置のワークコイルの位置をインゴット高さの分だけ下げ、原料部の加熱部位を移動させた場合について計算している。
図6の結果を見ると、図2の構成で計算して得られた図4に示す結果と比較して、結晶成長後期での結晶成長面内の温度差ΔTp-cは同じようであるが、結晶成長初期の結晶成長面内の温度差ΔTp-cを小さくすることができている。つまり、結晶成長途中の結晶成長面に対して断熱部材5aを相対的に移動させることにより、結晶成長初期における結晶成長面の温度差ΔTp-cの値を大きくすることなく、結晶成長初期から結晶成長後期に亘って、結晶成長途中の結晶成長面の温度差ΔTp-cを小さな正の値の範囲内に制御可能であることが理解される。即ち、結晶成長初期から結晶成長後期に至る結晶成長の全過程において、中心部から周辺部に向けて成長できる制御が容易にできており、更に、結晶成長初期における結晶成長面の温度差ΔTp-cの値を大きくしなくても前記制御ができるものであることが分かる。ちなみに、従来の方法(図4の構成)では、結晶成長初期における結晶成長面の温度差ΔTp-cの値を小さくすると、例えば、図6のような値にすると、結晶成長後期には抜熱の効率が悪くなるので、中心部から周辺部に向けて成長できる凸形状の結晶成長面を維持できなくなる。
次に、上記の有限要素法による数値計算の結果を基に、本発明に係る炭化珪素単結晶インゴットの製造方法を実施するための具体的な方法について、その一例を説明する。
[種結晶と断熱部材との間の相対的移動]
先ず、図5に示す断熱部材と該断熱部材とは独立に移動できる坩堝(加熱部材)を備えた炭化珪素単結晶インゴットの製造装置を用いて実施する場合について説明する。
図7に、黒鉛製の坩堝1及び黒鉛製の断熱部材5を備えた炭化珪素単結晶インゴット製造装置の全体の概要が示されている。なお、この図7における坩堝及び断熱部材の構成は図5に示す構成と同じであるが、図7では、断熱部材5aが可動するようになっている。
断熱部材5は、坩堝1の上面側及び外周部側を覆うと共に上面側には抜熱のための切欠き孔6を有する可動断熱部材5axと坩堝1の底部に固定されてこの底部を覆う断熱部材5bとで構成されている。また、坩堝1は、断熱部材5bを介して坩堝支持体10に支持されている。そして、前記可動断熱部材5axは、断熱材支持体11に設けられた断熱材移動機構12によって上下方向(結晶成長面に対して直角方向)に移動可能に支持されている。したがって、前記可動断熱部材5axは、固定された坩堝1に対して上下方向に移動し、これによって可動断熱部材5axにおける坩堝1上部(すなわち、坩堝蓋1a)を覆う部分と坩堝1の坩堝蓋1aとの間の間隔(移動距離)が増加又は減少する。その結果として、種結晶2と断熱部材5との相対的な位置関係が変化するようになっている。
ここで、結晶成長は、原料粉末(炭化珪素結晶粉末)3を昇華させ、種結晶(炭化珪素単結晶)2上で再結晶化させることにより行われる。二重石英管13内部は、真空排気装置14により高真空排気(10-3Pa以下)することができ、かつArガス配管15とArガス用マスフローコントローラ16を用いて、内部雰囲気をArガスにより圧力制御することができる。また、二重石英管13の外周には、ワークコイル17が設置されており、このワークコイル17に高周波電流を流すことにより坩堝1を加熱し、原料粉末3及び種結晶2を所望の温度に加熱することができる。前記ワークコイル17には、このワークコイル17を上下に移動させるためのワークコイル移動機構18が設けられている。坩堝温度の計測は、坩堝1の上下部を覆う熱シールドのための黒鉛製の断熱部材5の中央部に直径2〜20mmの大きさの図示外の光路を設け、坩堝1上部及び下部からの光を取り出し、二色温度計を用いて行う。坩堝1下部の温度を原料粉末3の温度、坩堝1上部の温度を種結晶2の温度とする。
このような図7に示す炭化珪素単結晶インゴットの製造装置を用いて、本発明の方法により結晶成長を行うには、先ず、原料粉末3を坩堝容器1b内に収容し、また、種結晶2を坩堝蓋1aに取り付けて坩堝1内部に原料粉末3と種結晶2を配置する。その後、断熱材移動機構12により可動断熱部材5axの坩堝1上部を覆う部分と坩堝蓋1aとの間に所定の間隔(移動距離)Dを設定する。また、ワークコイル移動機構18によりワークコイル17の位置調整を行って、坩堝1、断熱部材5及びワークコイル17の初期の位置関係を設定する。前記間隔(移動距離)Dの設定、言い換えれば可動断熱部材5axの坩堝1上部を覆う部分の初期位置の設定は、Tp-c>0℃となるように、好ましくは40℃≧ΔTp-c>0℃となるように決定する。ΔTp-c≦0℃の場合には、好ましい結晶成長面形状である凸形状を持った結晶成長面が得られないという問題がある。一方で、ΔTp-c>40℃の場合には、結晶成長の初期に種結晶が消失するという問題や熱応力によるクラックが発生し易くなるという問題がある。
次に、坩堝1内の原料粉末3を所定の温度に加熱して原料ガス(昇華ガス)を発生させ、坩堝1内の種結晶2上に炭化珪素単結晶を成長させる。この際に、種結晶2が取り付けられた坩堝蓋1aの上部を被覆する可動断熱部材5axには抜熱のための切欠き孔6が形成されていて、種結晶2付近の温度分布が図3に示すようになっているので、結晶成長初期から結晶成長後期に亘って、前記間隔(移動距離)Dを減少させる方向に、言い換えれば結晶成長面における中心部の温度(Tc)と外周部の温度(Tp)との温度差ΔTp-c=Tp−Tcが正であるのを保つように(負にならないように)、坩堝1に対して断熱部材5aを移動させる。即ち、種結晶の結晶成長面に対して直角方向に断熱部材5aを移動させることになる。
この図7に示す炭化珪素単結晶インゴットの製造装置においては、上述のように、坩堝1に対して断熱部材5aを間隔(移動距離)Dが減少する方向に移動させることにより、結晶成長初期から結晶成長後期にかけて、結晶成長面における中心から外周に向けた温度勾配が正となるように制御を行うことができ、これによって結晶成長全過程において、結晶成長面内で中心部から周辺部に向けて成長できることになる。
なお、図3に示す如き温度分布を得るには、坩堝上部の断熱部材の中心部を取り除く以外にも、坩堝の形状を調整し、あるいは、坩堝上部の断熱部材の中心部のみならず、他の部分の断熱部材の形状を調整することによっても達成することができ、本発明においては、坩堝や断熱部材の形状が制約されるものではない。また、種結晶と断熱部材との間の相対的な移動は、上述のように、坩堝に対して断熱部材を移動させることにより達成できるほか、例えば、断熱部材を固定して坩堝を移動可能に構成し、結晶成長初期から結晶成長後期にかけて坩堝を移動させることによっても達成することができる。また、坩堝及び断熱部材の双方を移動可能に構成し、結晶成長初期から結晶成長後期にかけて坩堝及び断熱部材の両者を移動させることによっても達成することができる。
更に、種結晶に対して移動させる断熱部材の構成についても、図7に示すように、断熱部材5を可動断熱部材5axと断熱部材5bの2つの部分に分割することだけでなく、例えば、図8に示すように、断熱部材5を可動断熱部材5axと、断熱部材5bと、断熱部材5cとに分割し、断熱部材5bと断熱部材5cとについては移動させることなく、可動断熱部材5axのみを移動可能に構成する等、この分割の方法については特に制約されるものではない。
[種結晶と発熱部材との間の相対的移動]
次に、図9に示す可動断熱部材と可動発熱部材とを備えた炭化珪素単結晶インゴットの製造装置を用いて実施する場合について説明する。
炭化珪素単結晶インゴットの製造装置においては、坩堝構成部材と同じ材料でワークコイルによって発熱する可動発熱部材1axが可動断熱部材5axと共に移動できるようになっており、該可動発熱部材1axを前記可動断熱部材5axと共に移動させることにより、結晶成長初期から結晶成長後期にかけて、結晶成長面における中心から外周に向けた温度勾配が正となるように制御を行うことも可能である。
本発明においては、種結晶から結晶が成長して結晶成長面が移動するのに伴い、断熱部材や加熱部材を種結晶位置に対して相対的に移動させることにより、結晶成長面における中心から外周に向けた温度勾配が正となるように制御し、これによって結晶成長に適した温度分布を実現し、結晶成長面内で中心部から周辺部に向けて成長できることになる。その結果、結晶成長面が凸形状を持つ良好な結晶成長が得られるようになる。前記制御のための断熱部材や加熱部材の移動速度については、結晶成長面の成長速度とほぼ等しいか、それ以下であることが有効である。具体的には、前記移動速度は50mm/時間以下であることが望ましい。前記移動速度が50mm/時間より速くなると、結晶成長面近傍の温度分布の変化が大きくなることがあり、そのために、結晶成長面の成長速度が温度分布の変化に追随できず、良好な結晶成長が得られない場合がある。
一方で、発熱部材や断熱部材の移動方法については、結晶成長面における中心から外周に向けた温度勾配が正となるように移動されればよいので、連続的な移動であっても、あるいは、移動させる時間と停止させる時間を交互に繰り返す間欠的な移動であってもよく、特に結晶成長面の成長速度が比較的遅い1mm/時間以下のような場合にはこの間欠的な移動が有効であり、移動速度の下限は停止している際の0mm/時間である。
また、発熱部材や断熱部材の相対的な移動の距離(或いは、発熱部材や断熱部材の初期位置から最終位置までの移動距離とも言える。)については、結晶成長面の結晶成長に伴う移動距離、すなわち、結晶成長により得られるインゴットの高さ、と同じ程度あれば十分である。昇華再結晶法により得られるインゴットの高さが150mm程度である場合には、移動距離は5mm以上200mm以下であるのが望ましい。これは、それ以上移動させても、本発明の十分な効果が得らない場合があり、そのような場合には、逆に誘導加熱装置の大型化を招き、製造コストが増大する。
上記のようにして、結晶成長初期から結晶成長後期にかけて、結晶成長の過程で種結晶に対して、発熱部材及び断熱部材のうち1つ以上の部材を相対的に移動させ、結晶成長面おける中心から外周に向けた温度勾配が正となるように制御して得られる炭化珪素単結晶インゴットは、ウェハ取りの歩留りが高くなるような適切な凸形状、即ち、小さな凸となる。具体的には、該インゴットにおける中心部高さhcと外周部高さhoとの高さ差Δhc-o=hc−hoが0mm超20mm以下であるような凸形状を持つ。
そして、本発明の制御の下で作製された炭化珪素単結晶インゴットは、単一ポリタイプからなる転位欠陥の少ない高品質のインゴットとなり、また、このインゴットを研削、切断、研磨して作製された炭化珪素単結晶基板は、電子材料用の基板として有用である。
以下に、本発明の実施例について述べる。
[実施例1]
図5に示す黒鉛製の坩堝及び黒鉛製の断熱部材と同様の構成を備えた図7に示す炭化珪素単結晶インゴット製造装置を用いた。坩堝としては外径が120mmで内部に直径が105mmの空間有するものを用いた。また、種結晶として口径105mmの(0001)面を有する4Hポリタイプの炭化珪素単結晶ウェハを前記坩堝内上部に配置した。坩堝上部には厚さ25mmの黒鉛製の断熱部材を配置し、その中心部に抜熱手段として直径30mmの切欠き孔を設けた。また、坩堝上部(内面に種結晶が取り付けられた坩堝蓋)と可動断熱部材との間の間隔(移動距離)Dは結晶成長開始時に20mmに設定した。この実施例1において、有限要素法により計算して求められた結晶成長初期(成長した結晶の高さが0.5mmの時点)における結晶成長面の中心部の温度(Tc)と外周部の温度(Tp)との温度差ΔTp-cは15℃であった。
種結晶と原料粉末とを配置した後に二重石英管の内部を真空排気し、ワークコイルに電流を流し、原料温度を2000℃まで上昇させた。その後、雰囲気ガスとしてArガスを流入させ、二重石英管内部の圧力を約80kPaに保ちながら、原料粉末の温度を目標温度である2500℃まで上昇させた。成長圧力である1.3kPaには30分かけて減圧し、その後、結晶成長を開始した。所定の成長時間の間、原料温度を目標温度に保持し、その後、4時間かけてワークコイルに流す電流の値を徐々に減らして最後には0とした。
結晶成長は100時間かけて行い、その間、断熱部材のうちの可動断熱部材を0.2mm/時の速度で移動させ、結晶成長終了時には、間隔(移動距離)Dが0mmとなるように制御した。同時にワークコイルは坩堝に対して下方に0.5mm/時間で移動させた。
得られた炭化珪素単結晶インゴットは、口径が105mm程度で、高さが50mm程度であった。成長速度は約0.5mm/時であった。この結果、結晶成長過程での可動断熱部材の移動距離(間隔)D(20mm)は得られたインゴット高さの0.4倍であって、その移動速度(0.2mm/時)は0.4倍であった。得られた炭化珪素単結晶インゴットの結晶成長面は小さな凸形状を示しており、中心部高さhcと外周部高さhoとの高さ差Δhc-o(hc−ho)が5mmであった。即ち、ウェハ取りの歩留りが高いインゴット形状が得られた。この炭化珪素単結晶インゴットについて、ウェハ取りの歩留性を優、良、可及び不可の4段階で評価した結果は、「優」であった。
この炭化珪素単結晶インゴットをX線回折及びラマン散乱を用いて分析したところ、4Hの単一ポリタイプからなる欠陥の少ない高品質の炭化珪素単結晶であることが確認された。このインゴットから切り出された炭化珪素単結晶基板は、電子デバイスを作製するための基板として有用であった。
[実施例2]
次に、図10にあるように坩堝の外径が100mm、内部に直径が80mmの空間を作製した坩堝を作製した。坩堝底部の内部にアチソン法により作製された炭化珪素結晶粉末(原料)を収容した。また、口径80mmの(0001)面を有する4Hポリタイプの炭化珪素単結晶ウェハを用意し種結晶として坩堝内上部に配置した。坩堝上部に厚さ30mmの可動断熱部材を配置し、その中心部の開口部を図10のように2段階にして、坩堝に近い側には直径50mm、高さ10mmの開口部を、坩堝から遠い側には直径15mm高さ20mmの開口部を設けた。坩堝と可動断熱部材の間隔(移動距離)Dは結晶成長開始時に35mmとした。結晶成長は100時間かけて行い、その間、断熱部材は0.3mm/時の速度で移動し、結晶成長終了時には、間隔(移動距離)Dが5mmとなるように制御した。同時にワークコイルは坩堝に対して下方に0.5mm/時間で移動させた。
得られた炭化珪素単結晶インゴットの口径は80mm程度で高さは50mm程度であった。成長速度は約0.5mm/時であった。得られた炭化珪素単結晶インゴットの結晶成長面は小さな凸形状で、中心部高さhcと外周部高さhoとの高さ差Δhc-o(hc−ho)が10mmであった。この炭化珪素単結晶インゴットについて、ウェハ取りの歩留性を優、良、可及び不可の4段階で評価した結果は、「良」であった。
得られた単価珪素単結晶をX線回折及びラマン散乱を用いて分析したところ、4Hの単一ポリタイプからなる欠陥の少ない高品質の炭化珪素単結晶であることが確認された。このインゴットから切り出された炭化珪素単結晶基板は、電子デバイスを作製するための基板として有用である。
[実施例3]
実施例1において、図5に示す黒鉛製の坩堝及び黒鉛製の断熱部材と同様の構成を有し、有限要素法により計算して求められた結晶成長初期(成長した結晶の高さが0.5mmの時点)における結晶成長面の中心部の温度(Tc)と外周部の温度(Tp)との温度差ΔTp-cが40℃である黒鉛製の坩堝及び黒鉛製の断熱部材を備えた図7に示す炭化珪素単結晶インゴット製造装置を用いた以外は、実施例1と同様にして炭化珪素単結晶インゴットの製造を行い、得られた炭化珪素単結晶インゴットについて、結晶成長速度、インゴット高さ、及びインゴットの中心部高さhcと外周部高さhoとの高さ差Δhc-o、並びにウェハ取りの歩留性を調べた。
得られた炭化珪素単結晶インゴットの口径は105mm程度で高さは45mm程度であった。成長速度は約0.45mm/時であった。得られた炭化珪素単結晶インゴットの結晶成長面は凸形状で、その中心部高さhcと外周部高さhoとの高さ差Δhc-o(hc−ho)が15mmであった。この炭化珪素単結晶インゴットについて、ウェハ取りの歩留性を優、良、可及び不可の4段階で評価した結果は、「可」であった。
結果を、上記実施例1及び2の結果と共に、表2に示す。
[実施例4]
実施例1において、結晶成長開始時に設定した可動断熱部材の移動距離(間隔)Dの20mmについて、結晶成長開始から2.5時間後に30mm/時間の速度で
1分移動させ、その後同様にして、2.5時間毎に30mm/時間の速度で1分移動させて間隔(移動距離)を0mmとした以外は、実施例1と同様にして炭化珪素単結晶インゴットの製造を行い、得られた炭化珪素単結晶インゴットについて、結晶成長速度、インゴット高さ、及びインゴットの中心部高さhcと外周部高さhoとの高さ差Δhc-o、並びにウェハ取りの歩留性を調べた。
結果を、上記実施例1及び2の結果と共に、表2に示す。
[実施例5〜7]
実施例1において、結晶成長開始時に設定した坩堝上部(内面に種結晶が取り付けられた坩堝蓋)と断熱部材との間の間隔(移動距離)Dと、可動断熱部材の移動速度とを表2に示す値に設定し、また、可動断熱部材の移動方法を表2に示すようにした以外は、実施例1と同様にして炭化珪素単結晶インゴットの製造を行い、得られた炭化珪素単結晶インゴットについて、結晶成長速度、インゴット高さ、及びインゴットの中心部高さhcと外周部高さhoとの高さ差Δhc-o、並びにウェハ取りの歩留性を調べた。
結果を、上記実施例1及び2の結果と共に、表2に示す。
Figure 2011219287
[実施例8]
図7において、図5に示す構成の坩堝(加熱部材)及び断熱部材に代えて、図9に示す構成の坩堝(加熱部材)及び断熱部材を組み込み、結晶成長開始時に間隔(移動距離)Dを30mmに設定し、結晶成長過程で坩堝内の種結晶に対して可動発熱部材及び可動断熱部材を移動させた以外は、上記実施例1と同様にして、炭化珪素単結晶インゴットの製造を行った。
結晶成長の間、可動発熱部材及び可動断熱部材を0.3mm/時の速度で移動させ、結晶成長終了時には、間隔(移動距離)Dが0mmとなるように制御した。同時にワークコイルは坩堝に対して下方向に0.6mm/時間の速度で移動させた。
得られた炭化珪素単結晶インゴットは、口径が105mm程度で、高さが45mm程度であった。成長速度は約0.45mm/時であった。得られた炭化珪素単結晶インゴットの結晶成長面は小さな凸形状を示しており、中心部高さhcと外周部高さhoとの高さ差Δhc-o(hc−ho)が5mmであった。即ち、ウェハ取りの歩留りが高いインゴット形状が得られた。この炭化珪素単結晶インゴットについて、ウェハ取りの歩留りを優、良、可及び不可の4段階で評価した結果は、「優」であった。
この炭化珪素単結晶インゴットをX線回折及びラマン散乱を用いて分析したところ、4Hの単一ポリタイプからなる欠陥の少ない高品質の炭化珪素単結晶であることが確認された。このインゴットから切り出された炭化珪素単結晶基板は、電子デバイスを作製するための基板として有用であった。
[比較例1]
実施例1と比較するために、実施例1と同様の構造の坩堝、断熱部材を準備した。結晶成長の間中、坩堝と断熱部材の間隔(移動距離)Dを20mmに固定して、実施例1と同じ加熱条件で結晶成長を行った。
得られた炭化珪素単結晶インゴットの口径は105mm程度で高さは50mm程度であった。得られた炭化珪素単結晶をX線回折及びラマン散乱を用いて分析したところ、4Hポリタイプに6Hポリタイプが混入したインゴットであった。結晶成長面は凹形状を示し、インゴット外周部にて発生した欠陥がインゴット中心部に侵入し、結晶欠陥が多数発生した。このインゴットから炭化珪素単結晶基板を切り出して、その基板上に電子デバイスを作製しても、結晶の欠陥が多いため不良品が発生し、電子デバイスの歩留りが低く、電子材料用の基板としては役に立たない。この炭化珪素単結晶インゴットについて、ウェハ取りの歩留りを優、良、可及び不可の4段階で評価した結果は、「不可」であった。
[比較例2]
実施例1と比較するために、実施例1と同様の構造の坩堝、断熱部材を準備した。坩堝と断熱材の間隔(移動距離)Dを0mmに固定して、実施例1と同じ加熱条件で結晶成長を行った。
得られた炭化珪素単結晶インゴットの口径は105mm程度で高さは45mm程度であった。得られた炭化珪素単結晶をX線回折及びラマン散乱を用いて分析したところ、4Hポリタイプのインゴットであった。結晶成長面は凸形状(中心部高さhcと外周部高さhoとの高さ差Δhc-o(hc−ho)が25mmであった。)を示したものの、結晶成長初期に外周部の種結晶が昇華して消失したために、インゴット外周部で多結晶が発生していた。このため、このインゴットから単結晶基板を得ることはできなかった。この炭化珪素単結晶インゴットについて、ウェハ取りの歩留りを優、良、可及び不可の4段階で評価した結果は、「不可」であった。
以上のように、本発明の実施例で作製された炭化珪素単結晶は、欠陥の少ない高品質の炭化珪素単結晶基板にできるものである。よって、本発明によって得られる炭化珪素単結晶基板は、電子デバイスを作製するための基板として有用である。
1…坩堝、1a…坩堝蓋、1b…坩堝容器、1ax…可動発熱部材、2…種結晶、3…原料粉末、5,5a,5b,5c…断熱部材、5ax…可動断熱部材、6…切欠き孔、10…坩堝支持体、11…断熱材支持体、12…断熱材移動機構、13…二重石英管、14…真空排気装置、15…Arガス配管、16…Arガス用マスフローコントローラ、17…ワークコイル、18…ワークコイル移動機構、c…中心部、p…外周部、D,D’…間隔(移動距離)。

Claims (9)

  1. 種結晶を用いた昇華再結晶法によって炭化珪素単結晶を成長させる炭化珪素単結晶インゴットの製造方法であって、該結晶の成長中に、前記種結晶の結晶成長面に対して直角方向に、発熱部材及び坩堝周囲に配置された断熱部材のうち1つ以上の部材を、該種結晶位置に対して相対的に移動させる制御を行うことを特徴とする炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
  2. 前記制御が、種結晶の結晶成長面における中心部の温度Tcと外周部の温度Tpとの温度差ΔTp-c=Tp−Tcが、ΔTp-c>0℃となるようにし、更に、結晶成長中の結晶成長面における温度差ΔTp-cも、ΔTp-c>0℃となるようにすることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
  3. 前記温度差ΔTp-cが、少なくとも結晶成長初期に40℃≧ΔTp-c>0℃の範囲内となるように制御することを特徴とする請求項2に記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
  4. 前記部材の移動を、連続に、又は、1回以上の回数で間欠に行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
  5. 前記部材の移動量が、最終的に種結晶上に形成される炭化珪素単結晶のインゴット高さの0.3〜1.5倍の範囲内であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
  6. 前記部材の移動量が、5mm以上200mm以下であることを特徴とする請求項6に記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
  7. 前記部材の移動速度が、種結晶上で成長する単結晶の結晶成長速度の100倍以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
  8. 前記部材の移動速度が、50mm/時間以下であることを特徴とする請求項7に記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法で製造された炭化珪素単結晶インゴットであって、該インゴットにおける中心部高さhcと外周部高さhoとの高さ差Δhc-o=hc−hoが、0mm以上20mm以下であることを特徴とする炭化珪素単結晶インゴット。
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