JP2011184702A - 含フッ素重合体水性分散体の製造方法及び含フッ素重合体水性分散体 - Google Patents

含フッ素重合体水性分散体の製造方法及び含フッ素重合体水性分散体 Download PDF

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Abstract

【課題】重合上がりの含フッ素重合体水性分散液に含まれる含フッ素乳化剤を効率的に除去することができる含フッ素重合体水性分散体の製造方法、及び、含フッ素乳化剤濃度が低い含フッ素重合体水性分散体を提供する。
【解決手段】含フッ素重合体からなる粒子が水性媒体中に分散している含フッ素重合体水性分散体であり、含フッ素重合体水性分散体は、含フッ素界面活性剤(A)を0.1ppm以上、5質量%以下含有し、固形分濃度が30〜80質量%であり、含フッ素界面活性剤(A)は、logP[Pは、含フッ素界面活性剤(A)を含有するオクタノール/水(1:1)混合液が相分離した際のオクタノール中の含フッ素界面活性剤(A)濃度/水中の含フッ素界面活性剤(A)濃度比を表す]で表されるオクタノール/水分配係数が1.5〜3.4の含フッ素界面活性剤からなる、含フッ素重合体水性分散体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、含フッ素重合体水性分散体の製造方法、含フッ素重合体水性分散体、含フッ素重合体粉末及び含フッ素重合体成形体に関する。
含フッ素重合体水性分散体の製造方法は、一般に、含フッ素乳化剤の存在下に水性媒体中にて重合することによりなるものであるが、この重合上がりの水性分散液に含まれる含フッ素乳化剤は、従来より、含フッ素重合体からなる粒子の分散安定性を損なうことなく、得られる成形品の物性等の点で低濃度化することが求められてきた。
含フッ素乳化剤濃度を低減化した含フッ素重合体水性分散体の製造方法としては、重合上がりの水性分散液に非イオン界面活性剤を加え、陰イオン交換樹脂と接触させて含フッ素乳化剤を除去することからなる方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この製造方法では、しかしながら、得られる含フッ素重合体水性分散体に添加した非イオン界面活性剤の大部分が残存してしまうという問題があった。
含フッ素乳化剤濃度を低減した含フッ素重合体水性分散体の製造方法としては、また、パーフルオロカルボン酸系界面活性剤の存在下で重合して得られた重合上がりの水性分散体に、水及び特定のノニオン界面活性剤を添加したのち、電気濃縮等を行うことよりなるポリテトラフルオロエチレン水性分散体の製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
この製造方法は、しかしながら、電気濃縮前に特定のノニオン界面活性剤を添加する工程からなるので、得られるポリテトラフルオロエチレン水性分散体に添加したノニオン界面活性剤が多く含有されるという問題があった。
特表2002−532583号公報 特開2003−268034号公報
本発明は、上述の現状に鑑み、重合上がりの含フッ素重合体水性分散液に含まれる含フッ素乳化剤を効率的に除去することができる含フッ素重合体水性分散体の製造方法、及び、含フッ素乳化剤濃度が低い含フッ素重合体水性分散体を提供することを目的とする。
本発明は、処理前含フッ素重合体水性分散液に濃縮操作からなる濃縮処理を行うことよりなる含フッ素重合体水性分散体の製造方法であって、上記処理前含フッ素重合体水性分散液は、含フッ素界面活性剤(A)の存在下に水性媒体中にて重合することにより得られたものであり、上記含フッ素界面活性剤(A)は、オクタノール/水分配係数が1.5〜3.5である含フッ素界面活性剤であることを特徴とする含フッ素重合体水性分散体の製造方法である。
本発明は、上記含フッ素重合体水性分散体の製造方法により得られたことを特徴とする含フッ素重合体水性分散体である。
本発明は、含フッ素重合体からなる粒子が水性媒体中に分散している含フッ素重合体水性分散体であって、上記含フッ素重合体水性分散体は、含フッ素界面活性剤(A)を0.1ppm以上、5質量%以下含有し、固形分濃度が30〜80質量%であるものであり、上記含フッ素界面活性剤(A)は、オクタノール/水分配係数が1.5〜3.5である含フッ素界面活性剤であることを特徴とする含フッ素重合体水性分散体である。
本発明は、本発明の含フッ素重合体水性分散体を凝析して得られる湿潤粉末を乾燥することにより得られることを特徴とする含フッ素重合体粉末である。
本発明は、上記含フッ素重合体水性分散体又は上記含フッ素重合体粉末を用いて成形加工を行うことにより得られることを特徴とする含フッ素重合体成形体である。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の含フッ素重合体水性分散体の製造方法は、処理前含フッ素重合体水性分散液に濃縮処理を行うことよりなるものである。
上記処理前含フッ素重合体水性分散液は、含フッ素界面活性剤(A)の存在下に水性媒体中にて重合することにより得られるものである。
上記含フッ素界面活性剤(A)は、オクタノール/水分配係数が1.5〜3.5である含フッ素界面活性剤である。
上記オクタノール/水分配係数は、含フッ素重合体水性分散体から除去しやすい点で、3.0以下であることが好ましく、2.8以下であることがより好ましい。
上記オクタノール/水分配係数は、1−オクタノールと水との分配係数であり、logP[式中、Pは、含フッ素界面活性剤(A)を含有するオクタノール/水(1:1)混合液が相分離した際のオクタノール中の含フッ素界面活性剤(A)濃度/水中の含フッ素界面活性剤(A)濃度比を表す]で表されるものである。上記オクタノール/水分配係数は、OECDガイドライン107に準拠した測定方法により求められる。上記オクタノール/水分配係数の測定方法としては、一般に、フラスコ振蕩法、逆相高速液体クロマトグラフィー[HPLC]等の方法を用いることができるが、本明細書において、上記logP値は、既知のオクタノール/水分配係数を有する標準物質に関し、一定のHPLC条件で溶出時間を測定し、得られた溶出時間と既知のオクタノール/水分配係数との検量線を作成し、この検量線に基づき、試料液におけるHPLCの溶出時間より求められる値である。
上記重合は、2種以上の上記含フッ素界面活性剤(A)の存在下に行うものであってもよい。
上記含フッ素界面活性剤(A)を2種以上存在させて重合する場合、上記含フッ素界面活性剤(A)は、単独ではオクタノール/水分配係数が上記範囲外であっても、Σ(logP*Wp)[式中、Wpは、2種以上の含フッ素界面活性剤(A)の合計重量における各種含フッ素界面活性剤(A)の重量分率を表す]が上記範囲に入るものであればよいが、単独で上記範囲のオクタノール/水分配係数を有するものであることが好ましい。
上記含フッ素界面活性剤(A)は、アニオン界面活性剤であることが好ましい。
上記アニオン界面活性剤としては、例えば、カルボン酸系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤等が好ましく、これらの界面活性剤としては、下記一般式(1)で表されるパーフルオロカルボン酸(I)、下記一般式(2)で表されるω−Hパーフルオロカルボン酸(II)、下記一般式(3)で表されるパーフルオロポリエーテルカルボン酸(III)、下記一般式(4)で表されるパーフルオロアルキルアルキレンカルボン酸(IV)、下記一般式(5)で表されるパーフルオロアルコキシフルオロカルボン酸(V)、下記一般式(6)で表されるパーフルオロアルキルスルホン酸(VI)、及び/又は、下記一般式(7)で表されるパーフルオロアルキルアルキレンスルホン酸(VII)からなるものが挙げられる。
上記アニオン界面活性剤は、上記(I)〜(VII)の化合物の1種又は2種以上からなるものであってもよいし、また、上記(I)〜(VII)の各化合物は、それぞれ1種又は2種以上からなるものであってもよい。
上記パーフルオロカルボン酸(I)は、下記一般式(1)
F(CFn1COOM (1)
(式中、n1は、3〜6の整数であり、Mは、H、NH又はアルカリ金属元素である。)で表されるものである。
上記一般式(1)において、重合反応の安定性の点で、上記n1の好ましい下限は4である。また、上記Mは、得られる含フッ素重合体水性分散体を加工時に残存しにくいという点で、NHであることが好ましい。
上記パーフルオロカルボン酸(I)としては、例えば、F(CFCOOM、F(CFCOOM、F(CFCOOM(各式中、Mは、上記定義したものである。)等が好ましい。
上記ω−Hパーフルオロカルボン酸(II)は、下記一般式(2)
H(CFn2COOM (II)
(式中、n2は、4〜8の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
上記一般式(2)において、重合反応の安定性の点で、上記n2の好ましい上限は6である。また、上記Mは、得られる含フッ素重合体水性分散体を加工時に残存しにくいという点で、NHであることが好ましい。
上記ω−Hパーフルオロカルボン酸(II)としては、例えば、H(CFCOOM、H(CFCOOM、H(CFCOOM、H(CFCOOM、H(CFCOOM(各式中、Mは、上記定義したものである。)等が好ましい。
上記パーフルオロポリエーテルカルボン酸(III)は、下記一般式(3)
Rf−O−(CF(CF)CFO)n3CF(CF)COOM (3)
(式中、Rfは、炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基であり、n3は、0〜3の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
上記一般式(3)において、上記Rfは、重合時の安定性の点で、炭素数4以下のパーフルオロアルキル基であることが好ましく、n3は、0又は1であることが好ましく、上記Mは、得られる含フッ素重合体水性分散体を加工時に残存しにくいという点で、NHであることが好ましい。
上記パーフルオロポリエーテルカルボン酸(III)としては、例えば、
OCF(CF)COOM、COCF(CF)COOM、
OCF(CF)COOM、CFOCF(CF)COOM、
CFOCF(CF)CFOCF(CF)COOM
(各式中、Mは上記定義したものである)等が好ましく、重合時の安定性と除去効率とが共によい点で、
CFOCF(CF)COOM、CFOCF(CF)CFOCF(CF)COOM
(各式中、Mは上記定義したものである)等がより好ましい。
上記パーフルオロアルキルアルキレンカルボン酸(IV)は、下記一般式(4)
Rf(CHn4RfCOOM (4)
(式中、Rfは、炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基であり、Rfは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜3のパーフルオロアルキレン基、n4は、1〜3の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
上記一般式(4)において、上記Rfは、炭素数2以上のパーフルオロアルキル基、又は、炭素数4以下のパーフルオロアルキル基であることが好ましい。上記Rfは、炭素数1又は2のパーフルオロアルキレン基であることが好ましく、−(CF)−又は−CF(CF)−であることがより好ましい。上記n4は、1又は2であることが好ましく、1であることがより好ましい。上記Mは、得られる含フッ素重合体水性分散体を加工時に残存しにくいという点で、NHであることが好ましい。
上記パーフルオロアルキルアルキレンカルボン酸(IV)としては、例えば、
CHCFCOOM、CCHCFCOOM、
CHCFCOOM、CCHCF(CF)COOM、
CHCF(CF)COOM、CCHCF(CF)COOM、
CHCHCFCOOM、CCHCHCFCOOM、
CHCHCFCOOM
(各式中、Mは上記定義したものである)等が好ましい。
上記パーフルオロアルコキシフルオロカルボン酸(V)は、下記一般式(5)
Rf−O−CYCF−COOM (5)
(式中、Rfは、炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基であり、Y及びYは、同一若しくは異なって、H又はFであり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
上記一般式(5)において、上記Rfは、重合安定性の点で、炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基であることが好ましく、炭素数3のパーフルオロアルキル基がより好ましい。上記Mは、得られる含フッ素重合体水性分散体を加工時に残存しにくいという点で、NHであることが好ましい。
上記パーフルオロアルコキシフルオロカルボン酸(V)としては、
OCHCFCOOM、COCHFCFCOOM、
OCFCFCOOM
(各式中、Mは上記定義したものである)等が好ましい。
上記パーフルオロアルキルスルホン酸(VI)は、下記一般式(6)
F(CFn5SOM (6)
(式中、n5は、3〜6の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
上記一般式(6)において、上記n5は、重合安定性の点で、4又は5の整数であることが好ましく、上記Mは、得られる含フッ素重合体水性分散体を加工時に残存しにくいという点で、NHであることが好ましい。
上記パーフルオロアルキルスルホン酸(VI)としては、例えば、F(CFSOM、F(CFSO
(各式中、Mは上記定義したものである)等が好ましい。
上記パーフルオロアルキルアルキレンスルホン酸(VII)は、下記一般式(7)
Rf(CHn6SOM (7)
(式中、Rfは、1〜5のパーフルオロアルキル基であり、n6は、1〜3の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
上記一般式(7)において、Rfは、炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基であることが好ましく、炭素数3のパーフルオロアルキル基であることがより好ましい。上記n6は、1又は2であることが好ましく、1であることが好ましい。上記Mは、得られる含フッ素重合体水性分散体を加工時に残存しにくい点で、NHであることが好ましい。
上記パーフルオロアルキルアルキレンスルホン酸(VII)としては、例えば、
CHSO
(式中、Mは上記定義したものである)等が好ましい。
上記含フッ素界面活性剤(A)としては、加熱加工時に樹脂中に残存しにくいので、カルボン酸系界面活性剤が好ましく、パーフルオロカルボン酸(I)、ω−Hパーフルオロカルボン酸(II)、パーフルオロポリエーテルカルボン酸(III)、パーフルオロアルキルアルキレンカルボン酸(IV)、及び/又は、パーフルオロアルコキシフルオロカルボン酸(V)からなるものがより好ましく、パーフルオロカルボン酸(I)、ω−Hパーフルオロカルボン酸(II)、及び/又は、パーフルオロポリエーテルカルボン酸(III)からなるものが更に好ましく、なかでも、そのNH塩が特に好ましい。
上記含フッ素界面活性剤(A)としては、
F(CFCOOM、F(CFCOOM、F(CFCOOM、H(CFCOOM、H(CFCOOM、H(CFCOOM、H(CFCOOM、H(CFCOOM、COCF(CF)COOM、COCF(CF)COOM、COCF(CF)COOM、
CFOCF(CF)COOM、CFOCF(CF)CFOCF(CF)COOM、CCHCFCOOM、CCHCFCOOM、CCHCF(CF)COOM、COCHCFCOOM、COCHFCFCOOM、及び/又は、COCFCFCOOM
(各式中、Mは、上記定義したものである。)からなるものが特に好ましく、なかでも、得られる含フッ素重合体水性分散体を加工時に残存しにくい点で、そのNH塩が好ましい。
上記含フッ素界面活性剤(A)としては、重合安定性と除去効率とが共によい点で、
F(CFCOOM、F(CFCOOM、F(CFCOOM、H(CFCOOM、COCF(CF)COOM、COCF(CF)COOM、COCF(CF)COOM、CFOCF(CF)CFOCF(CF)COOM、CCHCFCOOM、CCHCFCOOM、CCHCF(CF)COOM、COCHCFCOOM、COCHFCFCOOM、及び/又は、COCFCFCOOM
(各式中、Mは、上記定義したものである。)からなるものが最も好ましく、なかでも、得られる含フッ素重合体水性分散体を加工時に残存しにくい点で、そのNH塩が好ましい。
上記重合は、上記含フッ素界面活性剤(A)の存在下に水性媒体中でフッ素含有単量体を重合することにより含フッ素重合体を得るものである。
上記「水性媒体」は、水を含む液体であれば特に限定されず、水に加え、例えば、アルコール、エーテル、ケトン、パラフィンワックス等のフッ素非含有有機溶媒及び/又はフッ素含有有機溶媒をも含むものであってもよい。
上記「フッ素含有単量体」は、炭素原子に結合しているフッ素原子を少なくとも1個有する単量体である。上記「フッ素含有単量体」としては、特に限定されない。
上記フッ素含有単量体としては、例えば、フルオロオレフィン、環式のフッ素化された単量体、フッ素化アルキルビニルエーテル等が挙げられる。
上記フルオロオレフィンとしては、例えば、下記一般式(8)
CF=CZ (8)
(式中、Zは、F、Cl、H又は−CFであり、Zは、F、Cl、H、Rfであり、Rfは、炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基)、又は、下記一般式(9)
CF=CZ (9)
(式中、Zは、F、H、炭素数1〜6のアルキル基、又は、炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基であり、Zは、H、Cl、炭素数1〜6のアルキル基、又は、−(CFn7−Zであり、n7は、1〜10の整数であり、Zは、F又はHである)で表されるフッ素含有エチレン性化合物が挙げられる。
上記フルオロオレフィンとしては、例えば、テトラフルオロエチレン[TFE]、ヘキサフルオロプロピレン[HFP]、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン[VDF]、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロイソブチレン、パーフルオロブチルエチレン、パーフルオロn−1−ヘキセン等、炭素原子2〜6個を有するものが好ましい。
上記フルオロオレフィンとしては、CH=CHF、CH=CFCF、CH=CHCF、CH=C(CF、CH=CHC、CH=CF(CF−H等がより好ましい。
上記環式のフッ素化された単量体としては、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール[PDD]、パーフルオロ−2−メチレン−4−メチル−1,3−ジオキソラン[PMD]等が好ましい。
上記フッ素化アルキルビニルエーテルとしては、例えば、
CY=CY−(ORn8−OR
(Y、Y及びYは、同一若しくは異なって、H又はFであり、Rは、水素原子の一部又は全てがフッ素原子で置換されている炭素数1〜8のアルキレン基であり、Rは、水素原子の一部又は全てがフッ素原子で置換されている炭素数1〜8のアルキル基であり、n8は、0又は1である。)で表されるものが挙げられる。
上記フッ素化アルキルビニルエーテルは、例えばCF=CFO−CFCF(CF)−O−C等、−CFCF(CF)−O−により表される分岐鎖を有するエーテル構造からなるものであってもよい。
上記フッ素アルキルビニルエーテルとしては、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)が好ましく、上記パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)としては、例えば、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)[PMVE]、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)[PEVE]、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)[PPVE]、パーフルオロ(ブチルビニルエーテル)等が好ましい。
上記フッ素含有単量体としては、得られる含フッ素重合体がパーフルオロ重合体であれば耐熱性等の物性に優れ、取り扱いが容易となるので、パーフルオロ単量体であることがより好ましい。
上記パーフルオロ単量体としては、パーフルオロオレフィンが好ましく、上記パーフルオロオレフィンとしては、テトラフルオロエチレン[TFE]が好ましい。
上記重合は、フッ素含有単量体に加え、フッ素非含有単量体を重合することより行うものであってもよい。
上記フッ素非含有単量体としては、上記フッ素含有単量体と共重合性を有するものであれば特に限定されず、例えば炭化水素系単量体等が挙げられる。上記炭化水素性単量体は、フッ素以外のハロゲン原子、酸素、窒素等の元素、各種置換基等を有するものであってもよい。
上記炭化水素系単量体としては、例えば、アルケン類、アルキルビニルエーテル類、ビニルエステル類、アルキルアリルエーテル類、アルキルアリルエステル類等が挙げられる。
上記置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、グリシジル基、アミノ基、アミド基、芳香族系置換基等が挙げられる。
上記重合は、上記含フッ素界面活性剤(A)、フッ素含有単量体及び所望により添加するフッ素非含有単量体に加え、通常、重合開始剤を添加して行うものである。
上記重合開始剤は、上記重合においてラジカルを発生しうるものであれば特に限定されず、二塩基酸過酸化物、アゾビスイソブチルアミジン二塩酸塩等の公知の油溶性重合開始剤、過硫酸アンモニウム塩等の過硫酸類等の水溶性重合開始剤、並びに/又は、上記油溶性重合開始剤及び/若しくは上記水溶性重合開始剤等と還元剤とを組み合わせてレドックスとしたもの等が挙げられる。
上記重合開始剤の濃度は、使用するフッ素含有単量体等の単量体の種類、目的とする含フッ素重合体の分子量、反応速度によって適宜決定することができる。
上記重合は、更に、上記含フッ素界面活性剤(A)、フッ素含有単量体等の単量体及び上記重合開始剤に加え、公知の連鎖移動剤、ラジカル捕捉剤等の添加剤を適宜添加して行うものであってもよい。
上記連鎖移動剤としては、例えば、エタン、イソペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、メタノール、エタノール、tert−ブタノール、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、塩化メチル、フルオロカーボンヨウ化物等が挙げられる。
上記添加剤の各添加量は、公知の方法により適宜設定することができる。上記添加剤は、それぞれ1種又は2種以上を添加してもよい。
上記重合では、重合方法、フッ素含有単量体等の単量体、所望の含フッ素重合体等の種類に応じて、重合温度、重合圧力等の反応条件を適宜設定できる。
上記重合温度は、通常−20〜150℃であり、好ましくは5〜100℃である。上記重合圧力は、通常、10MPa以下であり、好ましくは5MPa以下である。
上記重合において、上記含フッ素界面活性剤(A)の添加量は、添加するフッ素含有単量体等の単量体の種類、所望の含フッ素重合体の分子量や製造量によって適宜決定される。
上記含フッ素界面活性剤(A)の添加量としては、上記水性媒体の0.001〜10質量%であることが好ましい。上記含フッ素界面活性剤(A)の添加量のより好ましい上限は、重合効率の点で、5質量%であり、後述する濃縮効率等の点で、更に好ましい上限は、2質量%であり、特に好ましい上限は、1質量%である。
上記重合において、上記フッ素含有単量体等の単量体の添加量は、目的とする含フッ素重合体の分子量や製造量等によって適宜決定される。
上記単量体は、経済性、生産性の点で、水性媒体の10質量%以上の量を添加することが好ましく、また、付着等が少なく、反応系が安定する点で、150質量%以下の量で添加することが好ましい。上記添加量のより好ましい下限は20質量%であり、より好ましい上限は100質量%、更に好ましい上限は70質量%である。
上記含フッ素重合体は、炭素原子に結合しているフッ素原子を有している重合体である。
上記含フッ素重合体としては、例えば、非溶融加工性含フッ素重合体、溶融加工性含フッ素重合体、エラストマー性共重合体等が挙げられる。
上記非溶融加工性含フッ素重合体としては、TFE単独重合体、及び、変性ポリテトラフルオロエチレン[変性PTFE]を挙げることができる。
本明細書において、上記「変性PTFE」とは、TFEと、TFE以外の微量単量体との共重合体であって、非溶融加工性であるものを意味する。
上記微量単量体としては、例えば、パーフルオロオレフィン、フルオロ(アルキルビニルエーテル)、環式のフッ素化された単量体、パーフルオロ(アルキルエチレン)等が挙げられる。
変性PTFEにおいて、上記微量単量体に由来する微量単量体単位の全単量体単位に占める含有率は、通常0.001〜2モル%の範囲である。
本明細書において、上記微量単量体単位等の「単量体単位」は、含フッ素重合体の分子構造上の一部分であって、対応する単量体に由来する部分を意味する。例えば、TFE単位は、含フッ素重合体の分子構造上の一部分であって、TFEに由来する部分であり、−(CF−CF)−で表される。上記「全単量体単位」は、含フッ素重合体の分子構造上、単量体に由来する部分の全てである。
本明細書において、「全単量体単位に占める微量単量体単位の含有率(モル%)」とは、上記「全単量体単位」が由来する単量体、即ち、含フッ素重合体を構成することとなった単量体全量に占める、上記微量単量体単位が由来する微量単量体のモル分率(モル%)を意味する。
上記溶融加工性含フッ素重合体としては、例えば、エチレン/TFE共重合体[ETFE]、TFE/HFP共重合体[FEP]、TFE/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体[TFE/PFVE共重合体]、ポリフッ化ビニリデン[PVDF]、ポリフッ化ビニール[PVF]等が挙げられる。
上記TFE/PFVE共重合体としては、TFE/PMVE共重合体[MFA]、TFE/PEVE共重合体、TFE/PPVE共重合体[PFA]等が挙げられ、なかでも、MFA、PFAが好ましく、PFAがより好ましい。
上記PFAとしては、TFE95〜99.7モル%とPPVE0.3〜5.0モル%とからなる組成比を有するものが好ましい。
上記エラストマー性共重合体として、TFE/プロピレン共重合体、HFP/エチレン共重合体、HFP/エチレン/TFE共重合体、VDF系重合体等が挙げられる。
なかでも、VDF系重合体は、容易に重合して得られやすいので好ましい。
上記VDF系重合体としては、PVDF、VDF/HFP共重合体、HFP/エチレン共重合体、VDF/TFE/HFP共重合体等が挙げられる。
上記エラストマー性共重合体は、例えば、TFEを主成分とする場合、TFE単量体単位が40〜85モル%である共重合体等が好ましい。
上記含フッ素重合体は、耐熱性等に優れ、成形加工しやすい点で、パーフルオロ重合体であることが好ましい。
上記パーフルオロ重合体としては、TFE単独重合体、変性ポリテトラフルオロエチレン、FEP、MFA、TFE/PEVE共重合体、PFAが好ましく、TFE単独重合体及び/又は変性ポリテトラフルオロエチレンがより好ましい。
上記含フッ素重合体は、上記重合の反応条件、単量体の添加量等を適宜設定することにより、所望の平均一次粒子径、数平均分子量、組成及び物性に調整することができる。
上記平均一次粒子径は、通常、約0.01〜1μm、好ましくは0.01〜0.7μmに調整することができる。
上記「平均一次粒子径」とは、重合反応後、希釈、濃縮等の操作を行ってない重合上がりの含フッ素重合体水性分散液における含フッ素重合体粒子の平均粒径を意味する。
本明細書において、上記平均一次粒子径は、一定の固形分濃度にした含フッ素重合体水性分散液について、単位長さに対する550nmの投射光の透過率と電子顕微鏡写真により決定された平均粒子径との検量線を作成し、測定対象である含フッ素重合体水性分散液について、上記透過率を測定し、上記検量線を基に間接的に求められる値である。
上記数平均分子量は、非溶融加工性含フッ素重合体の場合、標準比重[SSG]換算で、約200〜約2000万に調整することができ、溶融加工性含フッ素重合体及びエラストマー性共重合体の場合、溶剤可溶のものはゲルパーミエーションクロマトグラフィー[GPC]によるポリスチレン換算で、溶剤不溶のものはメルトフローレート値からの換算で、通常、2000〜1000000、好ましくは5000〜750000、より好ましくは10000〜500000に調整することができる。
上記メルトフローレート値(7kg荷重にて測定。測定温度は含フッ素重合体の種類により異なる)は、0.01×10−2〜50×10−2(ml/秒)、好ましくは0.05×10−2〜25×10−2(ml/秒)、より好ましくは0.1×10−2〜10×10−2(ml/秒)に調整することができる。
上記処理前含フッ素重合体水性分散液は、含フッ素界面活性剤(A)の存在下に水性媒体中にて重合することにより得られるものであり、上記重合ののち、分散安定化等の後処理を行っていない重合上がりの水性分散液である。
上記処理前含フッ素重合体水性分散液は、上記重合での反応媒体であった上記水性媒体中に、上記重合に用いた含フッ素界面活性剤(A)の存在下に含フッ素重合体からなる粒子が分散しているものであり、更に、上記含フッ素界面活性剤(A)以外の分散安定剤等、公知の添加剤を含有してなるものであってもよい。
上記処理前含フッ素重合体水性分散液において、上記含フッ素重合体の濃度は特に限定されないが、上記処理前含フッ素重合体水性分散液が重合上がりの水性分散液である場合、通常10〜40質量%である。
上記含フッ素重合体の濃度は、濃縮処理の効率の点で、20質量%以上が好ましく、30質量%以下であることが好ましい。
本発明の含フッ素重合体水性分散体の製造方法は、上記処理前含フッ素重合体水性分散液に、濃縮操作からなる濃縮処理を行うことよりなるものである。
上記濃縮処理は、通常、上記処理前含フッ素重合体水性分散液に対し、分散安定化等の後処理を行った後に行う。
上記濃縮操作としては、例えば、限外ろ過濃縮方法、イオン交換濃縮方法、相分離濃縮方法、電気濃縮方法等が挙げられる。
上記限外ろ過濃縮方法、上記イオン交換濃縮方法、上記相分離濃縮方法及び上記電気濃縮方法は、それぞれ、公知の手順及び条件にて行うことができるが、この際に、含フッ素重合体の分散安定化の目的で、ノニオン界面活性剤を処理前含フッ素重合体水性分散液の固形分の0.1〜50質量%の量で添加して行うことが好ましく、20質量%以下の量で添加して行うことがより好ましい。
上記濃縮操作としては、含フッ素界面活性剤の除去効率がよい点で、相分離濃縮方法及び/又は電気濃縮方法が好ましく、相分離濃縮方法であることがより好ましい。
相分離濃縮の場合、例えば、処理前含フッ素重合体水性分散液にノニオン界面活性剤等を添加し、pHを9〜11に調整し、更に、水等を添加して、含フッ素重合体濃度を20〜30質量%に調整した後、緩やかに攪拌後、静置することにより行うことができる。
上記ノニオン界面活性剤としては、下記一般式(i)
−O−A−H (i)
(式中、Rは、炭素数8〜18の直鎖状若しくは分岐鎖状の1級又は2級アルキル基であり、Aは、オキシエチレンとオキシプロピレンとの共重合鎖から構成されるポリオキシアルキレン鎖、又は、オキシアルキレン鎖である。)により表されるポリオキシアルキレンアルキルエーテル系ノニオン界面活性剤、及び/又は、下記一般式(ii)
−C−O−A−H (ii)
(式中、Rは、炭素数4〜12の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基であり、Aは、ポリオキシアルキレン鎖である。)により表されるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系ノニオン界面活性剤が好ましい。
上記ノニオン界面活性剤の添加量は、処理前含フッ素重合体水性分散液の固形分の5〜50質量%であることが好ましい。
上記濃縮操作は、上記濃縮操作を1回行うものであってもよいし、2回以上行うものであってもよい。
本明細書において、上記濃縮操作を「1回」行うとは、濃縮操作を濃縮処理前における処理前含フッ素重合体水性分散液の全量分に対して行うことを意味する。例えば、濃縮処理前における処理前含フッ素重合体水性分散液がxリットルである場合、一次濃縮対象物としてxリットル全量が上記濃縮操作を受けることとなる操作が1回目の濃縮操作であり、この1回目の濃縮操作により得られた濃縮物に必要に応じて水、界面活性剤等を添加しxリットルとなった二次濃縮対象物がxリットル全量について濃縮操作を受けることとなる操作が2回目の濃縮操作である。このように、n次濃縮対象物xリットルは一次濃縮対象物xリットルに由来するものである点で、n回目の濃縮操作においても、「濃縮操作を濃縮処理前における処理前含フッ素重合体水性分散液の全量分に対して行う」ものとする。
上記「濃縮処理前における処理前含フッ素重合体水性分散液の全量分」とは、濃縮操作の対象が濃縮処理を全く行っていない上記「濃縮処理前における処理前含フッ素重合体水性分散液」である1回目の濃縮操作の場合、上記「処理前含フッ素重合体水性分散液」の全量そのもの、即ち、上述の一次濃縮対象物xリットルであり、濃縮操作の対象が(n−1)回目の濃縮操作により得られた濃縮物であるn回目の濃縮操作の場合、この濃縮物に必要に応じて水、界面活性剤等を添加して得られる量、即ち、上述のn次濃縮対象物xリットルである。
上記濃縮操作を2回以上行う場合、同種の濃縮方法を繰り返し行ってもよく、2種以上の濃縮方法を組み合わせて行ってもよい。また、上記限外ろ過濃縮方法、上記イオン交換濃縮方法及び上記電気濃縮方法は、連続的に濃縮操作をすることにより行うこともできる。
しかしながら、本発明の含フッ素重合体水性分散体の製造方法では、処理前含フッ素重合体水性分散液が含フッ素界面活性剤(A)の存在下に水性媒体中にて重合することにより得られたものであり、含フッ素界面活性剤(A)の除去効率が極めて高いので、通常、上記濃縮操作を1回行うだけによっても、上記含フッ素界面活性剤(A)を非常に効率良く除去することができる。
本発明の含フッ素重合体水性分散体の製造方法は、処理前含フッ素重合体水性分散液中における含フッ素界面活性剤(A)の質量〔M〕と、濃縮操作を1回行うことにより除去された含フッ素界面活性剤(A)の質量〔M〕との比〔M/M〕を、好ましくは0.5以上にすることができる。上記M/M値の下限は、含フッ素界面活性剤(A)の除去効率向上の点で、より好ましくは0.6にすることもでき、更に好ましくは0.7にすることもでき、特に好ましくは0.8にすることもできる。含フッ素重合体の安定性と経済性の点で、上記M/M値のより好ましい上限は0.99であり、更に好ましい上限は0.95であり、特に好ましい上限は0.90である。
上記範囲内のM/M値は、好ましくは1回目の濃縮操作において容易に達成することができる。
また上記濃縮操作により分離された含フッ素界面活性剤(A)は、公知の方法により分離、精製して、再利用することができる。
本発明の含フッ素重合体水性分散体の製造方法は、処理前含フッ素重合体水性分散液が上記含フッ素界面活性剤(A)の存在下に水性媒体中にて重合することにより得られるものであり、上記含フッ素界面活性剤(A)が上記濃縮処理を行うことにより容易に除去することができるものであるので、得られる含フッ素重合体水性分散体における上記含フッ素界面活性剤(A)の濃度を5質量%以下にすることができる。
上記含フッ素界面活性剤(A)の濃度は、含フッ素重合体の分散安定性の点で、0.1ppm以上であることが好ましく、加工処理等の点で、1質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以下であることがより好ましく、500ppm以下であることが更に好ましい。
一般に、含フッ素重合体水性分散体は、含フッ素界面活性剤(A)濃度が500ppm以下である場合、成形加工時等、含フッ素界面活性剤(A)による物性上の影響を受けないので、含フッ素重合体粉末、含フッ素重合体成形体等の原材料として特に優れている。
本発明の含フッ素重合体水性分散体の製造方法において、上記処理前含フッ素重合体水性分散液は、含フッ素重合体の収率が良い上記含フッ素界面活性剤(A)の存在下に水性媒体中にて重合することにより得られるものなので、含フッ素重合体濃度を約20質量%以上にすることができる。本発明の含フッ素重合体水性分散体の製造方法は、このような含フッ素重合体濃度が高い上記処理前含フッ素重合体水性分散液に上記濃縮処理を行うことによりなるものであるので、得られる含フッ素重合体水性分散体の固形分濃度を30〜80質量%にすることができる。
輸送時の経済性、及び、含浸、コーティング等の加工性がよい点で、上記固形分濃度の好ましい下限は、35質量%であり、より好ましい下限は40質量%であり、上記固形分濃度の好ましい上限は、75質量%であり、より好ましい上限は70質量%である。
本明細書において、上記固形分濃度は、含フッ素重合体水性分散体を380℃において1時間乾燥した時の質量減少より求められるものである。
上述の本発明の含フッ素重合体水性分散体の製造方法により得られる含フッ素重合体水性分散体もまた、本発明の一つである。
上述の本発明の含フッ素重合体水性分散体の製造方法により得られる含フッ素重合体水性分散体としては、上記含フッ素界面活性剤(A)を0.1ppm以上、5質量%以下含有し、固形分濃度が30〜80質量%であるものが好ましい。
上述の含フッ素重合体水性分散体の製造方法により得られる含フッ素重合体水性分散体は、上述のように、上記含フッ素界面活性剤(A)の含有量が低く、固形分濃度が高いので、含フッ素重合体粉末、含フッ素重合体成形体等の材料として優れており、また、含フッ素重合体からなる粒子の分散安定性にも優れている。
本明細書において、上述の含フッ素重合体水性分散体の製造方法により得られたものであるか否かを限定することなく、単に「含フッ素重合体水性分散体」と言うときは、上述の含フッ素重合体水性分散体の製造方法により得られたものに限定しない含フッ素重合体水性分散体のことをいう。
本発明の第2の含フッ素重合体水性分散体は、含フッ素重合体からなる粒子が水性媒体中に分散している含フッ素重合体水性分散体であって、上記含フッ素重合体水性分散体は、含フッ素界面活性剤(A)を0.1ppm以上、5質量%以下含有し、固形分濃度が30〜80質量%であるものであり、上記含フッ素界面活性剤(A)は、オクタノール/水分配係数が1.5〜3.5である含フッ素界面活性剤である含フッ素重合体水性分散体である。
本発明の第2の含フッ素重合体水性分散体において、上記含フッ素重合体及び上記水性媒体は、本発明の含フッ素重合体水性分散体の製造方法に関する説明において上述したものと同じものである。
上記「含フッ素重合体からなる粒子」は、通常、平均一次粒子径が、10nm〜1μmであるものである。上記平均一次粒子径は、凝析等の加工がしやすい点で、100nm以上であることが好ましく、700nm以下であることが好ましい。
本発明の第2の含フッ素重合体水性分散体は、フッ素含有単量体を用いて水性媒体中にて重合することにより得られた重合上がりの水性分散体であって、分散安定化等の後処理を行っていないものであってもよいし、この重合上がりの水性分散体に対し、公知の方法により分散安定化等の後処理を行って得られたディスパージョンであってもよい。
本発明の第2の含フッ素重合体水性分散体は、含フッ素界面活性剤(A)を0.1ppm以上、5質量%以下の濃度で含有するものである。
上記含フッ素界面活性剤(A)は、上述の含フッ素重合体分散体の製造方法に関し説明したものと同じものであり、オクタノール/水分配係数が1.5〜3.5である含フッ素界面活性剤である。
上記オクタノール/水分配係数は、濃縮処理により除去しやすい点で、3.0以下であることが好ましく、2.8以下であることがより好ましい。
上記含フッ素界面活性剤(A)の濃度は、加工処理等の点で、1質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以下であることがより好ましく、500ppm以下であることが更に好ましい。
本発明の第2の含フッ素重合体水性分散体は、合計して上記範囲内の濃度であれば、上記含フッ素界面活性剤(A)を1種又は2種以上含有するものであってもよい。
本発明の第2の含フッ素重合体水性分散体は、含フッ素重合体及び含フッ素界面活性剤(A)に加え、上記含フッ素界面活性剤(A)以外の分散安定剤等、公知の添加剤も上記水性媒体中に含有してなるものであってもよいが、分散安定剤としては、含フッ素界面活性剤(A)のみからなるものであることが好ましい。
本発明の第2の含フッ素重合体水性分散体は、固形分濃度が30〜80質量%であるものである。
凝析等の後処理性、水性分散体のまま用いた際の成形加工性がよい点で、上記固形分濃度の好ましい下限は、35質量%であり、より好ましい下限は、40質量%であり、上記固形分濃度の好ましい上限は、75質量%であり、より好ましい上限は、70質量%である。
本発明の第2の含フッ素重合体水性分散体を製造する方法としては特に限定されないが、例えば、(a)水性媒体中で乳化剤として含フッ素界面活性剤(A)を用い重合することよりなる含フッ素重合体水性分散体の製造方法、(b)水性媒体中で乳化剤として含フッ素界面活性剤(A)以外の界面活性剤を用い重合することよりなる含フッ素重合体水性分散体の製造方法、(c)水性媒体中で乳化剤として含フッ素界面活性剤(A)と含フッ素界面活性剤(A)以外の界面活性剤とを用い重合することよりなる方法等により製造することができる。
上記(a)及び上記(c)の製造方法としては、上述の本発明の含フッ素重合体水性分散体の製造方法が好ましい。
本発明の第2の含フッ素重合体水性分散体において、上記含フッ素界面活性剤(A)は、水性媒体中にて含フッ素重合体を得る重合において存在させたものであってもよい。
本発明の第2の含フッ素重合体水性分散体は、上記含フッ素界面活性剤(A)が上記重合において存在させたものである場合、上述の濃縮処理を行うことにより上記含フッ素界面活性剤(A)を含フッ素重合体水性分散体から効率よく除去することができるので、上述の範囲内のような低濃度の含フッ素界面活性剤(A)を含有する水性分散体であっても、容易に調製することができる。
本発明の第2の含フッ素重合体水性分散体は、上記含フッ素界面活性剤(A)が上記重合において存在させたものである場合、含フッ素重合体の収率が良く、上述の範囲内の固形分濃度にすることができるので、容易に調製することができる。例えば、水性媒体の約1質量%のような通常の量で上記含フッ素界面活性剤(A)を添加して重合することにより得られた重合上がりの含フッ素重合体水性分散液は、固形分濃度が約20質量%であり、上述の濃縮処理を行うことにより上述の範囲内の固形分濃度に達することができるので、容易に本発明の含フッ素重合体水性分散体を調製することができる。また、水性媒体の約10質量%のような多量に上記含フッ素界面活性剤(A)を添加して重合することにより得られた重合上がりの含フッ素重合体水性分散液は、固形分濃度が25質量%以上となり、30質量%以上となる場合、上述の濃縮処理を行わなくても既に上述の範囲内の固形分濃度に達しているが、上記含フッ素界面活性剤(A)を除去するために上記濃縮処理を行い、本発明の含フッ素重合体水性分散体を調製することができる。なお、本発明によれば、上記重合上がりの含フッ素重合体水性分散液を、容易に固形分濃度30質量%以上のものにすることができる。
本発明の第2の含フッ素重合体水性分散体は、含フッ素界面活性剤(A)を0.1ppm以上、5質量%以下含有し、固形分濃度が30〜80質量%であるものであるので、分散安定性を損なうことなく、凝析等の後処理や水性分散体のまま用いた成形加工を効率的に行わしめる点で、含フッ素重合体粉末、含フッ素重合体成形体の材料として優れ、得られる含フッ素重合体成形体の物性を優れたものとすることができる。
本発明の含フッ素重合体粉末は、上述の本発明の含フッ素重合体水性分散体の製造方法により得られる含フッ素重合体水性分散体、又は、上記第2の含フッ素重合体水性分散体(以下、両「含フッ素重合体水性分散体」を総称して、単に「本発明の含フッ素重合体水性分散体」という。)を凝析して得られる湿潤粉末を乾燥することにより得られるものである。
上記凝析は、通常、本発明の含フッ素重合体水性分散体を、10〜20質量%の含フッ素重合体濃度になるように水で希釈し、場合によっては、pHを中性又はアルカリ性に調整した後、撹拌機付きの容器中で反応時の撹拌よりも激しく撹拌して行う。
上記凝析は、メタノール、アセトン等の水溶性有機化合物、硝酸カリウム、炭酸アンモニウム等の無機塩や、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸等を凝析剤として添加しながら撹拌を行ってもよい。
上記凝析前や凝析中に、着色のための顔料や機械的性質を改良するための各種充填剤を添加することにより、共凝析によって、顔料や充填剤が均一に混合した顔料入り又は充填剤入りの含フッ素重合体ファインパウダーを得ることもできる。
上記凝析は、インラインミキサー等を使用して連続的に行ってもよい。
上記凝析により得られた湿潤粉末の乾燥は、通常、上記湿潤粉末をあまり流動させない状態、好ましくは静置の状態を保ちながら、真空、高周波照射、熱風照射等の条件下に行う。
上記乾燥は、10〜250℃、好ましくは100〜200℃の乾燥温度で行う。
上記湿潤粉末及び上記湿潤粉末を乾燥して得られる含フッ素重合体粉末は、TFE単独重合体及び/又は変性PTFEからなる乳化重合により得られた含フッ素重合体のファインパウダーである場合、粉末同士の、特に高温での摩擦は、含フッ素重合体からなる粒子が小さな剪断力により簡単にフィブリル化して、元の安定な粒子構造の状態を失うので、一般に、好ましくない。
本発明の含フッ素重合体粉末の平均粒子径は、通常50μm〜1000μmである。上記平均粒子径の好ましい下限は、成形加工性等の点で、100μmであり、好ましい上限は700μmである。
本明細書において、上記含フッ素重合体粒子の平均粒子径は、走査型電子顕微鏡により測定された値である。
本発明の含フッ素重合体粉末は、本発明の含フッ素重合体水性分散体より得られるものであるので、成形加工性がよく、機械的特性等の物性に優れた含フッ素重合体成形体等の原料として有用である。
本発明の含フッ素重合体粉末は、特に、成形用として好ましく、その好適な用途としては、航空機及び自動車等の油圧系、燃料系のチューブ等が挙げられ、薬液、蒸気等のフレキシブルホース、電線被覆用途等が挙げられる。
本発明の含フッ素重合体成形体は、上述の本発明の含フッ素重合体水性分散体、又は、本発明の含フッ素重合体粉末を用いて成形加工することにより得られるものである。
本明細書において、上記「成形加工」は、ペレットの製造、成形品の製造、コーティング加工、及び/又は、キャスト製膜を含むものである。
本発明の含フッ素重合体成形体は、ペレット、成形品、コーティング膜及びキャスト膜の何れであってもよい。
上記成形加工は、それぞれ、公知の方法により適宜行うことができる。
上記成形加工の方法のうち、上記ペレットの製造方法としては特に限定されず、例えば、本発明の含フッ素重合体粉末を、混練機又は押出機に投入して溶融混練することによりペレットを製造する方法等が挙げられる。
上記成形品の製造方法としては特に限定されず、例えば、圧縮成形、押出成形、ペースト押出成形、射出成形等が挙げられる。
上記コーティング加工の方法としては、被塗装物上に含フッ素重合体からなる被膜を形成する方法であれば特に限定されず、例えば、上記含フッ素重合体粉末からなる粉体塗料、又は、本発明の含フッ素重合体水性分散体を被塗装物に塗装する方法、本発明の含フッ素重合体水性分散体中に含浸した多孔体を乾燥し焼成する方法等が挙げられる。上記塗装の方法としては特に限定されず、例えば、吹付け塗装、浸漬塗装、はけ塗り塗装、静電塗装等が挙げられる。
上記コーティング加工において、上記塗装前に上述の本発明の含フッ素重合体水性分散体にノニオン界面活性剤を加えることにより、上記含フッ素重合体水性分散体を安定化して、更に濃縮し、目的に応じ、有機又は無機の充填剤を加えて得られる組成物を塗装することができる。上記組成物は、金属又はセラッミクスからなる基材上に被覆する場合、非粘着性と低摩擦係数を有し、光沢や平滑性、耐摩耗性、耐候性及び耐熱性に優れた塗膜表面とすることができ、また、ロールや調理器具等の塗装、ガラスクロスの含浸加工等に適している。
上記キャスト製膜の方法としては、例えば、基材上に塗布し乾燥して得られる塗布膜を、所望により、例えば水中への投入等により上記基材から剥離することよりなる方法が挙げられる。
上記成形加工の条件は、成形加工の方法の種類、成形加工する含フッ素重合体の組成や量等に応じて、適宜設定することができる。
本発明の含フッ素重合体成形体は、本発明の含フッ素重合体水性分散体、又は、本発明の含フッ素重合体粉末より得られるものであるので、耐熱性、耐薬品性、耐久性、耐侯性、表面特性、機械的特性等の物性に優れている。
本発明の含フッ素重合体水性分散体の製造方法は、上述の構成よりなるものであるので、含フッ素界面活性剤の含有量が非常に低く、また固形分濃度が高い含フッ素重合体水性分散体を効率良く製造することができる。
本発明の含フッ素重合体水性分散体は、上述の構成よりなるものであるので、含フッ素重合体からなる粒子の分散安定性に優れ、後処理性、成形加工性が良好であり、物性がよい含フッ素重合体成形体を得ることができる。
本発明の含フッ素重合体粉末は、上述の構成よりなるものであるので、成形加工性に優れている。本発明の含フッ素重合体成形体は、上述の構成よりなるものであるので、耐熱性、耐薬品性、耐久性、耐侯性、表面特性、機械的特性等の物性に優れている。
本発明を実験例により更に詳細に説明するが、本発明はこの実験例により限定されるものではない。
各合成例又は各実験例で行った測定は、以下の方法により行った。
(1)平均一次粒子径
固形分濃度が、0.02質量%になるように希釈し、単位長さに対する550nmの投射光の透過率と電子顕微鏡写真によって決定された平均粒子径との検量線をもとにして、上記透過率から間接的に求めた。
(2)固形分濃度
得られた水性分散液を380℃で1時間乾燥した時の重量減少より求めた。
(3)標準比重[SSG]
ASTM D1457−69に従い測定した
(4)含フッ素重合体水性分散体中の含フッ素界面活性剤濃度
カラム:ODS120A(トーソー)、展開液;アセトニトリル/0.05Mリン酸水溶液=60/40(vol/vol%)、流速;1.0ml/分、サンプル量;20μL、カラム温度;40℃、検出光;UV210nmの条件で、10ppm、100ppm及び500ppm濃度の各含フッ素界面活性剤水溶液についてHPLCを行い、各含フッ素界面活性剤水溶液の濃度と、各含フッ素界面活性剤のピーク面積との関係より検量線を作成した。
測定対象の水性分散液と同容量のメタノールを加え、均一に混合後、静置し、上清部分に含まれる含フッ素界面活性剤量を上記HPLC条件で測定し、得られた含フッ素界面活性剤のピーク面積より上記検量線を基に決定した。
(5)オクタノール/水分配係数
カラム:TOSOH ODS−120Tカラム(φ4.6mm×250mm)、溶離液;アセトニトリル/0.6質量%HClO水=1/1(vol/vol%)、流速;1.0ml/分、サンプル量;300μL、カラム温度;40℃、検出光;UV210nmの条件で、既知のオクタノール/水分配係数を有する標準物質(ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸及びデカン酸)についてHPLCを行い、各溶出時間と既知のオクタノール/水分配係数との検量線を作成し、この検量線に基づき、試料液におけるHPLCの溶出時間から算出した。
合成例1 処理前TFE単独重合体水性分散液の調製
内容積3Lの攪拌翼を備えたステンレス製耐圧容器に、脱イオン水1450mL、パラフィンワックス(融点60℃)を60g、及び、含フッ素界面活性剤1[H(CFCFCOONH]を1.90g(脱イオン水に対し、3.5×10−3mol/L、0.13質量%)仕込み、窒素圧入、脱圧を繰り返し、耐圧容器内の酸素濃度を5ppmにした後、TFEモノマーで容器内を置換し、更に70℃において、内圧が0.78MPaになるようにTFEモノマーを圧入し、更に0.06質量%の過硫酸アンモニウム(APS)水溶液50gを仕込み、反応を開始した。反応の進行に伴い、系内の圧力が低下するので、連続的にTFEを追加して、内圧を0.78MPaに維持した。固形分濃度が約27質量%の水性分散液となるTFEモノマーを供給した時点で攪拌を停止し、内圧をパージして、反応を終了し、TFE単独重合体水性分散液を得た。
合成例2〜5
合成例1において、含フッ素界面活性剤を表1に示すように、種類、添加量を変更し、TFE単独重合体水性分散液を得た。
得られた各水性分散液の物性を表1に示す。
Figure 2011184702
実験例1 TFE単独重合体水性分散体の調製
合成例1により得られたTFE単独重合体水性分散液を処理前含フッ素重合体水性分散液として用い、TFE単独重合体水性分散液の固形分質量の10質量%の界面活性剤Triton X−100(Union Carbide社製)を添加し、更に28質量%アンモニア水溶液を添加してpHを10に調整した後、水を用いて固形分濃度を26質量%に希釈した。緩やかに攪拌して、均一に分散した後、70℃にて6時間静置した。引き続き、上清部と沈降部とに分離し、濃縮前の水性分散液(Minit)と上清部(Mspn)との質量比χ、上清部における含フッ素界面活性剤濃度(Cs)、及び、沈降部における含フッ素界面活性剤濃度(Cp)を測定した。
更に、上清部における含フッ素界面活性剤濃度(Cs)より、上清部中の含フッ素界面活性剤量(M)と濃縮前の水性分散体中の含フッ素界面活性剤量(M)との質量比(M/M)を算出した。また、分離して取り出した上記沈降部であるTFE単独重合体水性分散体について固形分濃度を測定した。
実験例2〜5
実験例1で使用したTFE単独重合体水性分散液を、それぞれ合成例2〜5で得られたものに変更した以外は、実験例1と同様にして、濃縮処理を実施し、TFE単独重合体水性分散体を得た。
実験例1〜5の各結果を表2に示す。
Figure 2011184702
実験例1〜4により得られた各TFE単独重合体水性分散体は、M/M値が0.5を超え、特に実験例1及び2により得られた各TFE単独重合体水性分散体は、M/M値が0.8を超えるのに対し、実験例5で得られた各TFE単独重合体水性分散体は、M/M値が0.3であった。上記M/Mは、値が大きいほど、沈降部中に残存している含フッ素界面活性剤量が少ないので、実験例1〜4により得られた各TFE単独重合体水性分散体、特に実験例1又は2により得られた各TFE単独重合体水性分散体は、上記濃縮処理により効率よく含フッ素界面活性剤を除去することができた結果、得られたものと考えられる。
本発明の含フッ素重合体水性分散体の製造方法は、上述の構成よりなるものであるので、含フッ素界面活性剤の含有量が非常に低く、また固形分濃度が高い含フッ素重合体水性分散体を効率良く製造することができる。
本発明の含フッ素重合体水性分散体は、上述の構成よりなるものであるので、含フッ素重合体からなる粒子の分散安定性に優れ、後処理性、成形加工性が良好であり、物性がよい含フッ素重合体成形体を得ることができる。
本発明の含フッ素重合体粉末は、上述の構成よりなるものであるので、成形加工性に優れている。本発明の含フッ素重合体成形体は、上述の構成よりなるものであるので、耐熱性、耐薬品性、耐久性、耐侯性、表面特性、機械的特性等の物性に優れている。

Claims (4)

  1. 含フッ素重合体からなる粒子が水性媒体中に分散している含フッ素重合体水性分散体であって、
    前記含フッ素重合体水性分散体は、含フッ素界面活性剤(A)を0.1ppm以上、5質量%以下含有し、固形分濃度が30〜80質量%であるものであり、
    前記含フッ素界面活性剤(A)は、logP[式中、Pは、含フッ素界面活性剤(A)を含有するオクタノール/水(1:1)混合液が相分離した際のオクタノール中の含フッ素界面活性剤(A)濃度/水中の含フッ素界面活性剤(A)濃度比を表す]で表されるオクタノール/水分配係数が1.5〜3.4である含フッ素界面活性剤からなるものである
    ことを特徴とする含フッ素重合体水性分散体。
    但し、前記オクタノール/水分配係数は、カラム:TOSOH ODS−120Tカラム(φ4.6mm×250mm)、溶離液;アセトニトリル/0.6質量%HClO水=1/1(vol/vol%)、流速;1.0ml/分、サンプル量;300μL、カラム温度;40℃、検出光;UV210nmの条件で、既知のオクタノール/水分配係数を有する標準物質(ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸及びデカン酸)についてHPLCを行い、各溶出時間と既知のオクタノール/水分配係数との検量線を作成し、この検量線に基づき、試料液におけるHPLCの溶出時間から算出する。
  2. 含フッ素界面活性剤(A)は、水性媒体中にて含フッ素重合体を得る重合において存在させたものである請求項1記載の含フッ素重合体水性分散体。
  3. 請求項1又は2記載の含フッ素重合体水性分散体を凝析して得られる湿潤粉末を乾燥することにより得られる
    ことを特徴とする含フッ素重合体粉末。
  4. 請求項1若しくは2記載の含フッ素重合体水性分散体又は請求項3記載の含フッ素重合体粉末を用いて成形加工を行うことにより得られる
    ことを特徴とする含フッ素重合体成形体。
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