JP2011102965A - 故障判別装置、定着装置、画像形成装置、故障判別システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面再生の実行間隔を示す第一の特徴量を抽出する第一の特徴量抽出手段と、表面再生の実行前後の第二の定着ローラ3aの表面性状を測定し、その表面性状の推移を示す第二の特徴量を抽出する第二の特徴量抽出手段と、第三の駆動モータm3(回転用駆動モータ)の電流値の推移を示す第三の特徴量を抽出する第三の特徴量抽出手段と、第一〜第三の特徴量との夫々に対してスタンプ弱判別器による予備的な判別を行い、その予備的な判別に対し重み付き多数決判別を行って故障の予測または特定を判別処理する判別手段とを備える。
【選択図】図1
Description
分離差電流調整不良、分離帯電器不良、転写材不良の率を、温度と湿度から混合比(絶対湿度)を求め、情報量の一つとして、分離差電流出力値、分離差電流調整値と共に利用し、ファジィ推論により推定するもの(特許文献1参照)、動作状態特徴量や用紙搬送時間特徴量からベイジアンネットワークを利用してノードの故障確立を特定し、その故障確立に基づいて故障している箇所や故障を起す可能性のある箇所の候補を抽出するもの(特許文献2参照)、複数種類の装置の運転制御情報を勘案した総合的な指標値を算出して、その指標値に基づき装置の異常状態の有無を判別したり、装置の故障の発生を予測したりするもの(特許文献3参照)などが知られている。
請求項1にかかる発明は、一対のローラ状の回転体同士を回転可能に押し当てて形成された定着ニップに、トナー像が載ったシート状の記録材を通して、所要の定着温度と圧力で前記トナー像を前記記録材に定着可能に構成されると共に、前記回転体の反射光で発生した光電流から前記回転体の表面性状を測定する光沢度測定手段を備え、該光沢度測定手段で測定された前記表面性状が所定値よりも下回る場合に前記回転体の表面を研磨して該表面を再生可能に構成された定着手段の故障判別装置であって、前記記録材の定着枚数をカウントし、そのカウントした定着枚数から前記表面の再生の実行間隔を示す第一の特徴量を抽出する第一の特徴量抽出手段と、前記表面の再生の実行前後の前記回転体の表面性状を前記光沢度測定手段で測定し、その表面性状の推移を示す第二の特徴量を抽出する第二の特徴量抽出手段と、前記回転体を回転させる駆動モータの電流値の推移を示す第三の特徴量を抽出する第三の特徴量抽出手段と、前記第一の特徴量と前記第二の特徴量と前記第三の特徴量とを用いて、前記回転体の表面状態を起因とした故障の予測または特定を判別処理して出力する判別手段とを備えた故障判別装置を特徴とする。
請求項2にかかる発明は、請求項1において、一対の前記回転体に線速差を生じさせる駆動部を備え、前記線速差による回転体同士間に生じた摩擦により前記表面を研磨することを特徴とする。
請求項3にかかる発明は、何れか一方または双方に弾性層を有した一対のローラ状の回転体同士を押し当てて定着ニップを形成させると共にその定着ニップを解除させる定着ニップ形成用駆動モータと、押し当てられた前記回転体同士に回転力を付与させる回転用駆動モータとを備え、トナー像が載ったシート状の記録材を前記定着ニップに通して、所要の定着温度と圧力で前記トナー像を前記記録材に定着可能に構成された定着手段の故障判別装置であって、前記回転用駆動モータの駆動時間またはこれに代用可能な間接的な情報を第四の特徴量として抽出する第四の特徴量抽出手段と、前記定着ニップの形成時における前記定着ニップ形成用駆動モータの電流波形の実効値を第五の特徴量として抽出する第五の特徴量抽出手段と、前記第四の特徴量と前記第五の特徴量とを用いて、前記弾性層の劣化を起因とした故障の予測または特定を判別処理して出力する判別手段とを備えた故障判別装置を特徴とする。
請求項4にかかる発明は、請求項3において、前記第五の特徴量抽出手段に換えて、前記回転体同士の回転時における前記回転用駆動モータの電流値を第六の特徴量として抽出する第六の特徴量抽出手段を備え、前記判別手段は、前記第五の特徴量に換えて前記第六の特徴量を用いることを特徴とする。
請求項5にかかる発明は、請求項3において、前記回転体同士の回転時における前記回転用駆動モータの電流値を第六の特徴量として抽出する第六の特徴量抽出手段を備え、前記判別手段は、前記第六の特徴量をも用いることを特徴とする。
請求項6にかかる発明は、請求項3乃至5の何れか1項において、前記回転体の反射光で発生した光電流を第七の特徴量として抽出する第七の特徴量抽出手段を備え、前記判別手段は、前記第七の特徴量をも用いることを特徴とする。
請求項7にかかる発明は、請求項3乃至6の何れか1項において、前記判別手段が故障の発生に近づいたと判別した場合、前記定着温度を上昇させる定着温度制御手段を備えていることを特徴とする。
請求項8にかかる発明は、請求項1または2に記載の故障判別装置と、請求項3乃至7の何れか1項に記載の故障判別装置とを備えた故障判別装置を特徴とする。
請求項9にかかる発明は、請求項1乃至8の何れか1項において、前記判別手段は、ブースティングを用いて作成され、各特徴量に対応して設けられたスタンプ弱判別器と、該スタンプ弱判別器から出力された、各特徴量の夫々の予備的な判別結果に対し、重み付き多数決判別を行う加算器とを備え、前記重み付き多数決判別の結果により前記故障の予測または特定を判別処理することを特徴とする。
請求項10にかかる発明は、請求項1乃至9の何れか1項において、前記定着手段は、前記トナー像を溶融させて前記記録材に密着させる第一の定着手段と、定着部材と加圧部材とを備え前記第一の定着手段を経て前記記録材に密着した前記トナー像に平滑性を付与させて前記記録材に定着させる第二の定着手段とを備え、一対の前記回転体は、前記定着部材と前記加圧部材とで構成され、前記回転体は、前記定着部材であることを特徴とする。
請求項11にかかる発明は、請求項10において、前記定着部材は、フッ素樹脂またはその変性樹脂の表層が形成されていること特徴とする。
請求項12にかかる発明は、請求項1乃至11の何れか1項に記載の故障判別装置を備えた定着装置を特徴とする。
請求項13にかかる発明は、請求項12に記載の定着装置を備えた画像形成装置を特徴とする。
請求項14にかかる発明は、請求項1乃至11の何れかの故障判別装置を構成する各特徴量抽出手段を、通信網を介して通信可能に構成した画像形成装置に設け、その各特徴量抽出手段からの各特徴量を用いて故障の予測または特定を判別処理して出力する前記判別手段を、前記通信網を介して通信可能に接続された端末に設け、前記画像形成装置に設けられた定着手段の故障の予測または特定を、通信網を介して判別処理可能に構成した故障判別システムを特徴とする。
各実施の形態を説明する前に、先ず、図示しない電子写真方式の画像形成装置に組み込まれる定着装置の概略を、図1を参照しながら説明する。なお、画像形成装置は、スキャナやパーソナルコンピュータ等から送信された画像情報に基づいて、フルカラーまたは単色のトナー像を形成し、そのトナー像をシート状の記録材に転写し、定着装置へ搬送可能に構成されており、それらの機構部は周知であるため、その詳細な説明は省略する。
第一の定着手段1は、第一の定着部と、第一の加圧部とを備えてなる。
この第一の定着手段1は、第一の板カム1kを最大カムリフト量の位置で停止させて、第一のリンク1gを介して第一の加圧ローラ1mに上方向の所定の力を付与させた状態を定着動作時とさせている。また、第一の板カム1kを最小カムリフト量の位置で停止させて、第一のリンク1gを介して第一の加圧ローラ1mに付与させる上方向の所定の力を解除させた状態を待機状態時とさせている。なお、第一の板カム1kの位置は、図示しない光学センサの検出に基づいて制御されている。
この第二の加圧ローラ3gと第二の定着ローラ3aとで一対の回転体が構成される。また、第二のリンク3dや第二の板カム3f等で第二の加圧ローラ3gが押し上げられて両者が接する領域(押し当たった領域)を「第二の定着ニップN2」と言う。
本実施の形態は、第二の定着ローラ3aに、弾性層としてのシリコーンゴム層を設けているが、第二の加圧ローラ3gにその弾性層を設けてもよく、また、双方に設けても良いものである。
この第二の定着手段3は、第二の板カム3fを最大カムリフト量の位置で停止させて、第二のリンク3dを介して第二の加圧ローラ3gに上方向の所定の力を付与させた状態を定着動作時とさせている。また、第二の板カム3fを最小カムリフト量の位置で停止させて、第二のリンク3dを介して第二の加圧ローラ3gに付与させる上方向の所定の力を解除させた状態を待機状態時とさせている。なお、第二の板カム3fの位置は、図示しない光学センサの検出に基づいて制御されている。
次に実施の形態1にかかる故障判別装置を説明するが、その構成を詳述する前に、図2〜4を参照しながら、第二の定着ニップN2を通過した記録材の枚数(「定着枚数」と言う)と、研磨モードと、第二の定着ローラ3aを起因とした定着装置の故障との関係を説明する。
図2に示すように、定着枚数が増えることで良好な光沢度は徐々に劣化し、研磨モードによる劣化再生の動作が実行される度に光沢度が持ち直し、その繰り返しを数回行った後、故障が発生していることが分かる。また、研磨モードによる劣化再生の動作が実行される間隔(劣化再生の動作間個々の定着枚数の積算数)が徐々に狭くなっていることが分かる。したがって、研磨モードの移行間隔(定着ローラの表面の劣化再生の実行間隔)の情報から、第二の定着ローラ3aの劣化状況が把握可能となる。
この変動は第二の定着ローラ3aと第二の加圧ローラ3gとの夫々の表層下の材質により変化する。すなわち、本実施の形態の第二の定着ローラ3aは、表層の下が摩擦抵抗の大きなシリコーンゴム層であるため、第三の駆動モータm3の電流は大きくなる方向に変動している。
実施の形態1にかかる故障判別装置は、第一の特徴量抽出手段と、第二の特徴量抽出手段と、第三の特徴量抽出手段と、判別手段と、監視結果通知手段とを備えて構成される。
第二の特徴量抽出手段は、第二の定着ローラ3aの表面性状(光沢度)を測定し、第二の定着ローラ3aの表面の再生の実行前後の表面性状(光沢度)の差を抽出し第二の特徴量として記録する。なお、表面性状(光沢度)は、測定の度に異なるため、任意の回数、サンプリングをして単位時間あたりの平均値となるようにしても良い。
第三の特徴量抽出手段は、第二の加圧ローラ3g、第二の定着ローラ3aを回転させる第三の駆動モータm3の電流値を測定し、第二の定着ローラ3aの表面の再生時の電流値を検知し第三の特徴量として記録する。なお、電流値は、測定の度に異なるため、任意の回数、サンプリングをして単位時間あたりの平均値となるようにしても良い。
まず、第一〜第三の特徴量の各データからなるデータ組について、正常な状態から、故障状態に変化するまでの履歴を用意する。そして、各データの履歴について、夫々、経時変動グラフの形状から、故障期間を目視で推定し、その故障期間内に相当するデータにマイナス極性のラベルを付す一方で、それ以外のデータ(正常期間内のデータ)にプラス極性のラベルを付す。
なお、ブースティングについては数理科学、No.489,MARCH、2004「統計的パタン識別の情報幾何」に詳しい説明が記載されており、公知技術である。
F値の経時変化例を図4に示す。図4に示すように、第二の定着ローラの劣化による故障がおきる時期にF値はマイナスの値を示しており、故障直前および故障を精度よく捕らえていることが分かる。
次に、実施の形態2にかかる故障判別装置を説明する。
実施の形態2にかかる故障判別装置は、第二の定着手段3の性能が、第二の定着ニップN2の圧力変化に伴って低下することに着目している。
第二の定着ニップN2の圧力変化は、第二の定着ローラ3aの弾性層(本実施の形態ではシリコーンゴム層)や、第二の加圧ローラ3gの弾性層の反発力の変化によるものであり、その変化は、第二の駆動モータm2、第三の駆動モータm3の負荷時における電流値の変化となって表れる(図9、10参照)。また、第二の定着ニップN2の圧力変化は、シート状の記録材の画像光沢度の変化となって表れる(図11参照)。
また、第二の定着ローラ3aおよび第二の加圧ローラ3gの経時劣化は、回転駆動時間に比例するため、第三の駆動モータm3の駆動時間またはこれに代用可能な間接的な情報を監視することで、その劣化を把握することが可能となる。
実施の形態2にかかる故障判別装置は、第四の特徴量抽出手段と、第五の特徴量抽出手段と、第六の特徴量抽出手段と、判別手段と、監視結果通知手段とを備えて構成される。
この第四の特徴量は、定着枚数や、装置電源の通電時間(積算時間)のような間接的な情報でも良い。実施の形態2および3では、図9〜図11、図13等に示すように、第三の駆動モータm3の駆動時間の代わりに定着枚数を時間軸として例示している。
図5に、第二の板カム3fが1回転する際の第二の駆動モータm2の電流波形を示す。ここで示す電流波形は、第二の板カム3fのカム形状のある一例での結果である。
第二の駆動モータm2により第二の板カム3fが回転するにつれて、第二のリンク3d等を介して第二の加圧ローラ3gが押し上げられ第二の定着ローラ3aへ押し当たる。第二の定着ローラ3aの弾性層(第二の加圧ローラ3gにも弾性層が在る場合、双方の弾性層)が圧縮して反発力が発生し、第二の駆動モータm2の軸にその反発力に応じたモーメントが発生する。モーメントが発生すると、トルクを上昇させるために第二の駆動モータm2の電流値は上昇する。第二の駆動モータm2の電流値は、第二の板カム3fの最大カムリフト量の位置(第二のリンク3dを最大に押し上げる位置)に近づくにつれて漸次上昇する。
図6に第二の定着ニップN2のニップ面圧と第二の駆動モータm2の電流波形の実効値との関係を示す。
第二の定着ローラ3aの弾性層、または、第二の加圧ローラ3gの弾性層が経時劣化し、第二の定着ニップN2のニップ面圧が低下すると、第二の駆動モータm2負荷時の電流値は下降し、第二の定着手段3の性能低下の判断が可能となる。なお、図6を含めた各線図は、ある特定条件で得られたものであり、各数値にかかる情報は限定されるものではない。
実効値は、第二の板カム3fが1回転する際の第二の駆動モータm2の電流波形から突入電流を除外した波形を基に、周期的な変化をする電流(または電圧)の瞬時値の2乗を1周期にわたって平均した値の平方根をとった値とする。電流波形が正確な正弦波である場合、実効値は、ピーク値の1/√2に等しくなるため、同一のカム形状であるならば、ピーク値を第二の特徴量としても良い。
すなわち、第三の駆動モータm3負荷時の電流値も、第二の駆動モータm2の電流値と同じく、第二の定着ローラ3aの弾性層、または、第二の加圧ローラ3gの弾性層の反発力が弱まるにつれて変化(減少)するため、第三の駆動モータm3負荷時の電流値を第三の特徴量として記録する。この場合、任意の時間、電流値をサンプリングしてその平均値とすることが好ましい。
図7に示すように、ニップ面圧とニップ幅が共に大きい程、画像の光沢度は上昇する傾向を持つ。第二の定着ローラ3aの弾性層、または、第二の加圧ローラ3gの弾性層が経時劣化し、ニップ幅、ニップ面圧が共に低下すると、画像光沢度が低下し、第二の定着手段3の性能低下の判断が可能となる。
図8に示すように、ニップ幅、ニップ面圧が共に回転負荷となる摩擦力に寄与する因子であり、第二の定着ローラ3aの弾性層、または、第二の加圧ローラ3gの弾性層が経時劣化し、ニップ幅、ニップ面圧が共に低下すると、第三の駆動モータm3負荷時の電流値は下降し、第二の定着手段3の性能低下の判断が可能となる。
この判別手段の構成は、実施の形態1で例示した判別手段と実質的に同じであり、第四〜第六の特徴量の夫々に対応させたスタンプ弱判別器の選定方法、閾値、重み付け値、判別極性の各データは実施の形態1と同様の手順で決定される。
なお、第五の特徴量か第六の特徴量の何れか一方と第四の特徴量とを組み合わせて故障の予測または特定を判別処理しても良い。
次に、実施の形態3にかかる故障判別装置を説明する。
実施の形態3にかかる故障判別装置は、第二の定着ローラ3aの表面性状(アナログ光学センサ3cの出力)を第七の特徴量とし、その第七の特徴量と実施の形態2で例示した第四〜第六の特徴量とから、故障の予測または故障の特定を行なうようになっている。また、それに加え、定着温度制御手段を備える。
図13に第二の定着ローラ3aの表面性状と、アナログ光学センサ3cの出力との関係を示す。表面性状が粗くなるということは、第二の定着ローラ3aの表面反射率が低下することであり、アナログ光学センサ3cの出力値が変動する。ここで示す数値、勾配は、ある特定条件での値であり、ローラ構成により変化する。
上述したように、第二の定着ローラ3aの表面性状が粗い程、画像光沢度が低下する傾向を持つが、同じ値の表面性状の場合、第二の定着温度が高いほど画像光沢度が上昇する傾向を持つ(図12)。定着温度制御手段は、その傾向を利用して、定着装置の故障であると判別する直前の結果であった場合、第二の定着温度を上昇させて故障回避動作を行う。この故障回避動作により、定着装置の寿命を延長できる。
すなわち、画像形成装置を、通信網を介して通信可能に構成し、その画像形成装置に実施の形態1〜3で例示した各特徴量抽出手段を設け、その各特徴量抽出手段に対応した判別手段を、通信網を介して画像形成装置と通信可能な端末に設け、通信網を介して画像形成装置側から送信された各特徴量からF値を算出して、定着装置の状況を遠隔地から把握可能にした故障判別システムとしても良い。
さらに、監視結果通知手段を端末に設け、監視結果通知手段が、故障予測または故障情報をサービスエンジニアやユーザーへメールを送るように構成することが好ましい。
また実施の形態2と実施の形態3は、第二の定着手段3を故障判別の対象として例示しているが、第一の定着手段3を故障判別の対象として適用しても良く、さらに、トナー像の定着を一つの定着手段で行なうタイプの定着装置にも適用可能である。
1a 第一の定着ローラ
1b 分離ローラ
1c テンションローラ
1d 加熱ローラ
1e 定着ベルト
1f 温度センサ
1g 第一のリンク
1h 第一の圧縮バネ
1k 第一の板カム
1m 第一の加圧ローラ
2 中間ガイド部
2a 爪部材
2b 中間ガイド部材
3 第二の定着手段
3a 第二の定着ローラ
3b 温度センサ
3c アナログ光学センサ
3d 第二のリンク
3e 第二の圧縮バネ
3f 第二の板カム
3g 第二の加圧ローラ
W1、W2 ヒータ
m2 第二の駆動モータ(定着ニップ形成用駆動モータ)
m3 第三の駆動モータ(回転用駆動モータ)
N1 第一の定着ニップ
N2 第二の定着ニップ
Claims (14)
- 一対のローラ状の回転体同士を回転可能に押し当てて形成された定着ニップに、トナー像が載ったシート状の記録材を通して、所要の定着温度と圧力で前記トナー像を前記記録材に定着可能に構成されると共に、前記回転体の反射光で発生した光電流から前記回転体の表面性状を測定する光沢度測定手段を備え、該光沢度測定手段で測定された前記表面性状が所定値よりも下回る場合に前記回転体の表面を研磨して該表面を再生可能に構成された定着手段の故障判別装置であって、
前記記録材の定着枚数をカウントし、そのカウントした定着枚数から前記表面の再生の実行間隔を示す第一の特徴量を抽出する第一の特徴量抽出手段と、
前記表面の再生の実行前後の前記回転体の表面性状を前記光沢度測定手段で測定し、その表面性状の推移を示す第二の特徴量を抽出する第二の特徴量抽出手段と、
前記回転体を回転させる駆動モータの電流値の推移を示す第三の特徴量を抽出する第三の特徴量抽出手段と、
前記第一の特徴量と前記第二の特徴量と前記第三の特徴量とを用いて、前記回転体の表面状態を起因とした故障の予測または特定を判別処理して出力する判別手段と
を備えたことを特徴とする故障判別装置。 - 一対の前記回転体に線速差を生じさせる駆動部を備え、前記線速差による回転体同士間に生じた摩擦により前記表面を研磨することを特徴とする請求項1に記載の故障判別装置。
- 何れか一方または双方に弾性層を有した一対のローラ状の回転体同士を押し当てて定着ニップを形成させると共にその定着ニップを解除させる定着ニップ形成用駆動モータと、押し当てられた前記回転体同士に回転力を付与させる回転用駆動モータとを備え、トナー像が載ったシート状の記録材を前記定着ニップに通して、所要の定着温度と圧力で前記トナー像を前記記録材に定着可能に構成された定着手段の故障判別装置であって、
前記回転用駆動モータの駆動時間またはこれに代用可能な間接的な情報を第四の特徴量として抽出する第四の特徴量抽出手段と、
前記定着ニップの形成時における前記定着ニップ形成用駆動モータの電流波形の実効値を第五の特徴量として抽出する第五の特徴量抽出手段と、
前記第四の特徴量と前記第五の特徴量とを用いて、前記弾性層の劣化を起因とした故障の予測または特定を判別処理して出力する判別手段と
を備えたことを特徴とする故障判別装置。 - 前記第五の特徴量抽出手段に換えて、前記回転体同士の回転時における前記回転用駆動モータの電流値を第六の特徴量として抽出する第六の特徴量抽出手段を備え、
前記判別手段は、前記第五の特徴量に換えて前記第六の特徴量を用いること
を特徴とする請求項3に記載の故障判別装置。 - 前記回転体同士の回転時における前記回転用駆動モータの電流値を第六の特徴量として抽出する第六の特徴量抽出手段を備え、
前記判別手段は、前記第六の特徴量をも用いること
を特徴とする請求項3に記載の故障判別装置。 - 前記回転体の反射光で発生した光電流を第七の特徴量として抽出する第七の特徴量抽出手段を備え、
前記判別手段は、前記第七の特徴量をも用いること
を特徴とする請求項3乃至5の何れか1項に記載の故障判別装置。 - 前記判別手段が故障の発生に近づいたと判別した場合、前記定着温度を上昇させる定着温度制御手段を備えていることを特徴とする請求項3乃至6の何れか1項に記載の故障判別装置。
- 請求項1または2に記載の故障判別装置と、請求項3乃至7の何れか1項に記載の故障判別装置とを備えたことを特徴とする故障判別装置。
- 前記判別手段は、
ブースティングを用いて作成され、各特徴量に対応して設けられたスタンプ弱判別器と、
該スタンプ弱判別器から出力された、各特徴量の夫々の予備的な判別結果に対し、重み付き多数決判別を行う加算器とを備え、
前記重み付き多数決判別の結果により前記故障の予測または特定を判別処理することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の故障判別装置。 - 前記定着手段は、前記トナー像を溶融させて前記記録材に密着させる第一の定着手段と、定着部材と加圧部材とを備え前記第一の定着手段を経て前記記録材に密着した前記トナー像に平滑性を付与させて前記記録材に定着させる第二の定着手段とを備え、一対の前記回転体は、前記定着部材と前記加圧部材とで構成され、前記回転体は、前記定着部材であることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の故障判別装置。
- 前記定着部材は、フッ素樹脂またはその変性樹脂の表層が形成されていること特徴とする請求項10に記載の故障判別装置。
- 請求項1乃至11の何れか1項に記載の故障判別装置を備えたことを特徴とする定着装置。
- 請求項12に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至11の何れかの故障判別装置を構成する各特徴量抽出手段を、通信網を介して通信可能に構成した画像形成装置に設け、その各特徴量抽出手段からの各特徴量を用いて故障の予測または特定を判別処理して出力する前記判別手段を、前記通信網を介して通信可能に接続された端末に設け、前記画像形成装置に設けられた定着手段の故障の予測または特定を、通信網を介して判別処理可能に構成したことを特徴とする故障判別システム。
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