JP2018159852A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Yasutaka Naito
康隆 内藤
小西 正孝
Masataka Konishi
正孝 小西
剛 春原
Takeshi Haruhara
剛 春原
尋紀 山崎
Hiroki Yamazaki
尋紀 山崎
敬仁 千葉
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敬仁 千葉
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Abstract

【課題】定着部材と加圧部材とを圧接または離間させる際に、加圧部材を回転させる駆動部から取得される電流値に基づいて、偏芯カムの回転により加圧部材を移動させる移動機構を制御することができる定着装置及び画像形成装置を提供する。【解決手段】駆動部により回転される加圧部材と、加圧部材の回転に伴って回転する定着部材とを備え、加圧部材と定着部材との間に画像が形成された記録媒体を挟んで加圧することにより画像を定着する定着部と、偏芯カムを備え、偏芯カムの回転により加圧部材を、加圧方向及び定着部材から離間する離間方向に移動させる移動機構と、駆動部に流れる電流を検出する検出部と、定着部が定着動作を行うように駆動部を制御すると共に、検出部で検出された電流の大きさに基づいて、加圧方向及び離間方向に移動するように移動機構を制御する制御部と、を備えた定着装置とする。【選択図】図4

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
特許文献1には、トナー像を加熱して溶融する定着部材と、前記定着部材に圧接してニップ部を形成する加圧部材と、カムの回転位置を変化させて前記定着部材に対する前記加圧部材の相対的な加圧力を可変する可変手段と、前記カムを回転駆動する駆動モータと、を備え、前記カムを回転駆動したときに前記駆動モータに流れる電流値の変動を検知して前記カムの回転位置を検出することを特徴とする定着装置が開示されている。
特開2008−139817号公報
加圧部材は、画像形成を行う場合に定着部材に圧接させられ、画像形成が終わると定着部材から離間される。
本発明の目的は、定着部材と加圧部材とを圧接または離間させる際に、加圧部材を回転させる駆動部から取得される電流値に基づいて、偏芯カムの回転により加圧部材を移動させる移動機構を制御することができる定着装置及び画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、駆動部により回転される加圧部材と、前記加圧部材の回転に伴って回転する定着部材とを備え、前記加圧部材と前記定着部材との間に画像が形成された記録媒体を挟んで加圧することにより前記画像を定着する定着部と、偏芯カムを備え、前記偏芯カムの回転により前記加圧部材を、加圧方向及び前記定着部材から離間する離間方向に移動させる移動機構と、前記駆動部に流れる電流を検出する検出部と、前記定着部が定着動作を行うように前記駆動部を制御すると共に、前記検出部で検出された電流の大きさに基づいて、前記加圧部材が前記加圧方向及び前記離間方向に移動するように前記移動機構を制御する制御部と、を備えた定着装置である。
請求項2に記載の発明は、前記制御部は、前記加圧部材が前記加圧方向に移動するように前記移動機構を制御した後、前記検出部で検出された電流の大きさの単位時間当たりの平均値が、第1閾値以上になった場合に、前記偏芯カムの回転が停止するように前記移動機構を制御する、請求項1に記載の定着装置である。
請求項3に記載の発明は、利用者に情報を表示する表示部を更に備え、前記制御部は、前記検出部で検出された電流の大きさの単位時間当たりの平均値が、前記第1閾値以上にならず且つ前記第1閾値より小さい第2閾値未満の場合は、前記表示部を制御して利用者に前記加圧部材の交換時期が到来した旨のメッセージを表示する、請求項2に記載の定着装置である。
請求項4に記載の発明は、前記制御部は、前記加圧部材が前記離間方向に移動するように前記移動機構を制御した後、前記検出部で検出された電流の大きさの単位時間当たりの平均値が、前記第1閾値及び前記第2閾値より小さい第3閾値以下になった場合に、前記偏芯カムの回転が停止するように前記移動機構を制御する、請求項2または請求項3に記載の定着装置である。
請求項5に記載の発明は、前記制御部は、前記検出部で検出された電流の大きさが前記第1閾値以上となった場合に、前記加圧部材が前記定着部材に圧接された圧接状態を検知する、請求項2に記載の定着装置である。
請求項6に記載の発明は、前記制御部は、前記検出部で検出された電流の大きさが前記第3閾値以下となった場合に、前記加圧部材が前記定着部材から離間された離間状態を検知する、請求項4に記載の定着装置である。
請求項7に記載の発明は、駆動部により回転される加圧部材と、前記加圧部材の回転に伴って回転する定着部材とを備え、前記加圧部材と前記定着部材との間に画像が形成された記録媒体を挟んで加圧することにより前記画像を定着する定着部と、偏芯カムを備え、前記偏芯カムの回転により前記加圧部材を、加圧方向及び前記定着部材から離間する離間方向に移動させる移動機構と、前記駆動部に流れる電流を検出する検出部と、前記定着部が定着動作を行うように前記駆動部を制御すると共に、前記検出部で検出された電流の大きさに基づいて、前記加圧部材が圧接位置か離間位置かのいずれに位置するかを判定する判定部と、を備えた定着装置である。
請求項8に記載の発明は、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の定着装置と、を備えた画像形成装置である。
請求項1、請求項8に記載の発明によれば、定着部材と加圧部材とを圧接または離間させる際に、加圧部材を回転させる駆動部から取得される電流値に基づいて、偏芯カムの回転により加圧部材を移動させる移動機構を制御することができる。
請求項2に記載の発明によれば、必要な圧接圧力が得られる位置で偏芯カムの回転を停止させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、利用者に加圧部材の交換時期を知らせることができる。
請求項4に記載の発明によれば、定着部材と加圧部材とが離間した状態で、偏芯カムの回転を停止させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、加圧部材を回転させる駆動部から取得される電流値に基づいて、加圧部材が定着部材に圧接した圧接状態を検知することができる。
請求項6に記載の発明によれば、加圧部材を回転させる駆動部から取得される電流値に基づいて、加圧部材が定着部材から離間された離間状態を検知することができる。
請求項7に記載の発明によれば、加圧部材を回転させる駆動部から取得される電流値に基づいて、加圧部材の位置を判定することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る定着装置(離間状態)の構成の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る定着装置(圧接状態)の構成の他の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置の電気系の要部構成の一例を示すブロック図である。 電流値の時系列データの一例を示すグラフである。 カム曲線の一例を示すグラフである。 偏芯カムの構成の一例を示す模式図である。 接離制御プログラムの処理の手順の一例を示すフローチャートである。 加圧ロールが経時劣化した場合の電流値の時系列データの一例を示すグラフである。 加圧ロールが経時劣化した場合の電流値の時系列データの他の一例を示すグラフである。 「劣化診断処理」の手順の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
<画像形成装置>
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す概略構成図である。図2は本発明の実施の形態に係る定着装置(離間状態)の構成の一例を示す概略断面図である。図3は本発明の実施の形態に係る定着装置(圧接状態)の構成の他の一例を示す概略断面図である。
図1〜図3を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置10の構成を説明する。なお、以下では、黄色をY、マゼンタ色をM、シアン色をC、黒色をKで表すと共に、各構成部品及びトナー画像(画像)を色毎に区別する必要がある場合には、符号の末尾に各色に対応する色の符号(Y、M、C、K)を付して説明する。また、以下では、各構成部品及びトナー画像を色毎に区別せずに総称する場合には、符号の末尾の色の符号を省略して説明する。
(全体構成)
図1に示すように、画像形成装置10の装置本体10Aの内部には、入力される画像データをY、M、C、Kの4色の階調データに変換する画像処理を行う画像処理部12が設けられている。
また、装置本体10Aの中央側には、各色のトナー画像を形成する画像形成ユニット16が、水平方向に対して傾斜する方向に間隔をおいて配置されている。また、各色の画像形成ユニット16の鉛直方向の上方には、各色の画像形成ユニット16で形成されたトナー画像が多重に転写される一次転写ユニット18が設けられている。
さらに、一次転写ユニット18の側方(図1の左側)には、後述する供給搬送ユニット30によって搬送経路60に沿って搬送された記録媒体の一例としての用紙Pに、一次転写ユニット18に多重に転写されたトナー画像を転写する二次転写ロール22が設けられている。
二次転写ロール22に対して用紙Pの搬送方向(以下、「用紙搬送方向」という。)の下流側には、定着手段の一例としての定着装置24が設けられている。また、定着装置24は、用紙Pに転写されたトナー画像を熱及び圧力によって用紙Pに定着させる。
また、定着装置24に対して用紙搬送方向の下流側には、トナー画像が定着された用紙Pを画像形成装置10の装置本体10Aの上部に設けられた排出部26に排出する排出ロール28が設けられている。
一方、画像形成ユニット16の鉛直方向の下方及び側方には、用紙Pを供給し搬送する供給搬送ユニット30が設けられている。また、一次転写ユニット18の鉛直方向の上方には、装置本体10Aの正面から装置本体10Aに対して着脱可能とされ、現像器38に補給されるトナーが充填されるトナーカートリッジ14が色別に4個(14K〜14Y)装置幅方向に並んで配置されている。各色のトナーカートリッジ14は、装置奥行方向に延びる円柱状とされ、各色の現像器38と図示しない補給管を介して接続されている。
(画像形成ユニット)
図1に示すように、各色の画像形成ユニット16は、すべて同様に構成されている。そして、画像形成ユニット16は、回転する円柱状の像保持体34と、像保持体34の表面を帯電させる帯電器36と、を備えている。
また、画像形成ユニット16は、帯電した像保持体34の表面に露光光を照射するLED(Light Emitting Diode)ヘッド32を備えている。また、画像形成ユニット16は、LEDヘッド32による露光光の照射によって形成された静電潜像を現像剤(本実施の形態では、負極に帯電したトナー)で現像してトナー画像として可視化する現像器38を備えている。また、画像形成ユニット16は、像保持体34の表面を清掃する図示しない清掃ブレードを備えている。
現像器38には、像保持体34と対向して現像ロール39が配置されており、現像器38は、現像ロール39を用いて像保持体34に形成された静電潜像を現像剤で現像してトナー画像として可視化する。
そして、帯電器36、LEDヘッド32、現像ロール39、及び清掃ブレードは、像保持体34の表面と対向して、像保持体34の回転方向の上流側から下流側へ向けてこの順番で配置されている。
(転写部(一次転写ユニット・二次転写ロール))
一次転写ユニット18は、無端状の中間転写ベルト42と、中間転写ベルト42が巻き掛けられ、図示しないモータにより回転駆動して中間転写ベルト42を矢印A方向に周回させる駆動ロール46と、を備えている。また、一次転写ユニット18は、中間転写ベルト42が巻き掛けられ、中間転写ベルト42に張力を付与する張力付与ロール48と、張力付与ロール48の鉛直方向上方に配置されて中間転写ベルト42と従動回転する補助ロール50と、を備えている。また、一次転写ユニット18は、中間転写ベルト42を挟んで各色の像保持体34の反対側に各々配置される一次転写ロール52を備えている。
以上の構成により、各色の画像形成ユニット16の像保持体34上に順次形成されたY、M、C、Kの各色のトナー画像が、各色の一次転写ロール52によって、中間転写ベルト42上に多重に転写される。
さらに、中間転写ベルト42の表面に接して中間転写ベルト42の表面を清掃する清掃ブレード56が、中間転写ベルト42を挟んで駆動ロール46の反対側に配置されている。
また、中間転写ベルト42を挟んで補助ロール50の反対側には、中間転写ベルト42上に転写されたトナー画像を、搬送される用紙Pに転写する二次転写ロール22が設けられている。そして、二次転写ロール22は接地されており、補助ロール50は二次転写ロール22の対向電極を形成しており、補助ロール50には、二次転写電圧が印加されることにより、用紙Pにトナー画像が転写される。
(供給搬送ユニット)
供給搬送ユニット30は、装置本体10A内において、画像形成ユニット16に対して鉛直方向の下方に配置され、複数の用紙Pが積載される給紙部材62を備えている。
さらに、供給搬送ユニット30は、給紙部材62に積載された用紙Pを搬送経路60へ送り出す給紙ロール64と、給紙ロール64によって送り出された用紙Pを1枚ずつ分離する分離ロール66と、用紙Pの搬送タイミングを合わせる位置合わせロール68と、を備えている。そして、各ロールが、用紙搬送方向の上流側から下流側に向けてこの順番で配置されている。
以上の構成により、給紙部材62から供給された用紙Pは、回転する位置合わせロール68によって中間転写ベルト42と二次転写ロール22との接触部(二次転写位置)へ定められたタイミングで送り出される。
(定着装置)
図2及び図3に示すように、本実施の形態に係る定着装置24は、コイルユニット100、ソフトフェライト等を含む外部磁性部材102、加熱ベルト104、及び加圧ロール106を備えている。なお、図2では、加圧ロール106が、加熱ベルト104と離間した離間位置に移動された離間状態の一例を示している。また、図3では、加圧ロール106が、加熱ベルト104と接触して、加熱ベルト104を加圧する加圧位置に移動された圧接状態の一例を示している。
コイルユニット100の内部には、図示しない定着電源からの電力の供給によって磁界を発生する複数の励磁コイル108が設けられている。また、加熱ベルト104は、電磁誘導により発熱する発熱層を含んで形成された無端状のベルトである。また、加熱ベルト104の内周面より内側の領域には、液晶ポリマー等を含んで形成された押圧パッド110、及び感温磁性合金を含んで形成された内部磁性部材112が設けられている。
一方、加圧ロール106は、アルミニウム等の金属を含んで形成された芯金114、及び発泡シリコンゴム等のスポンジ弾性層116を備えている。また、加圧ロール106は、回転軸246の周りに回転する。さらに、加圧ロール106は、「移動機構」の一例であるラッチ機構により、離間位置(図2の位置)と加圧位置(図3の位置)との間で移動される。次に、ラッチ機構について説明する。
ラッチ機構は、回転軸202の周りに回転する偏芯カム200、可動アーム248、及び第2モータ133を備えている。可動アーム248は、外側可動アーム248aと内側可動アーム248bとを備えた二重構造である。外側可動アーム248aと内側可動アーム248bとは、連結ピンで連結されており、回転軸249の周りに一緒に回転する。
外側可動アーム248aは、加圧ロール106の回転軸246を支持する。内側可動アーム248bは、偏芯カム200と対向するカムフォロワ272を備える。外側可動アーム248aと内側可動アーム248bとの間には、コイルバネ270が配置されている。コイルバネ270は、外側可動アーム248aを加熱ベルト104側に押す。
加圧ロール106が図2に示す離間位置にある場合に、偏芯カム200を回転軸202の周りに回転させると、カムフォロワ272と共に内側可動アーム248bが押し上げられる。内側可動アーム248bは、コイルバネ270を介して外側可動アーム248aを押し上げる。これにより、外側可動アーム248aに支持された加圧ロール106が、図3に示す加圧位置に移動し、加熱ベルト104に圧接される。
また、加圧ロール106は、「駆動部」の一例としての第1モータ132(図4参照。)により駆動(回転)される。加熱ベルト104は、加圧ロール106の回転に伴い、従動して回転する。偏芯カム200は、第2モータ133(図4参照。)により駆動(回転)される。第1モータ132及び第2モータ133として、ステッピング・モータを用いてもよい。ステッピング・モータは、DCモータに比べて応答速度が速い。
以上の構成により、定着装置24に搬送された用紙Pは、定着装置24により加熱及び加圧されて、用紙Pの一方の面(画像形成面)にトナー画像が定着される。
さらに、供給搬送ユニット30は、定着装置24によって一方の面にトナー画像が定着された用紙Pを、排出ロール28によって排出部26にそのまま排出させずに、他方の面にトナー画像を形成するために用いる両面搬送装置70を備えている。
両面搬送装置70は、排出ロール28から位置合わせロール68に向けて用紙Pの表裏が反転されて用紙Pが搬送される両面搬送経路72と、両面搬送経路72に沿って用紙Pを搬送する搬送ロール74及び搬送ロール76とを備えている。
(その他)
画像形成装置10は、搬送経路60に沿って定着装置24の用紙搬送方向の上流側に設けられた用紙検知センサ80、及び下流側に設けられた用紙検知センサ82を備えている。本実施の形態に係る用紙検知センサ80、82は、一例として、一組の発光素子及び受光素子を備えた反射型のセンサである。用紙検知センサ80、82は、発光素子から設置位置に対応する搬送経路60上の検知位置に対して光を照射する。また、用紙検知センサ80、82は、受光素子で受光した光量に応じた信号レベルの信号(以下、「検知信号」という。)を出力する。用紙Pが上記検知位置を搬送されている期間は、発光素子から照射された光が用紙Pにより反射される。従って、用紙検知センサ80、82は、用紙Pが上記検知位置を搬送されている期間と搬送されていない期間で異なる信号レベルの検知信号を出力する。
このように、本実施の形態では、用紙検知センサ80、82として、反射型のセンサを適用しているが、これに限定されず、例えば、透過型のセンサ等、他のセンサを適用してもよい。
(画像形成工程)
まず、画像処理部12から各色のLEDヘッド32に各色の階調データが順次出力される。そして、LEDヘッド32から階調データに応じて出射された露光光は、帯電器36によって帯電した像保持体34の表面に照射される。これにより、像保持体34の表面には静電潜像が形成される。像保持体34上に形成された静電潜像は、各色の現像器38によって現像され、各々Y、M、C、Kの各色のトナー画像として可視化される。
さらに、一次転写ユニット18の一次転写ロール52によって、像保持体34上に形成された各色のトナー画像が、周回する中間転写ベルト42上に多重に転写される。
中間転写ベルト42上に多重に転写された各色のトナー画像は、給紙部材62から給紙ロール64、分離ロール66、位置合わせロール68によって搬送経路60に沿って搬送されてきた用紙Pに二次転写ロール22によって二次転写位置で二次転写される。
さらに、トナー画像が転写された用紙Pは、定着装置24へと搬送される。そして、トナー画像が定着装置24によって用紙Pに定着される。トナー画像が定着された用紙Pは、排出ロール28によって排出部26に排出される。
一方、用紙Pの両面に画像を形成させる場合は、定着装置24によって一方の面(表面)にトナー画像が定着された用紙Pは、排出ロール28によって排出部26にそのまま排出されない。排出ロール28が逆回転されることで、用紙Pの用紙搬送方向が切り替えられる。そして、この用紙Pは、搬送ロール74、76により両面搬送経路72に沿って搬送される。
両面搬送経路72に沿って搬送された用紙Pは、表裏が反転されて再度位置合わせロール68へと搬送される。そして、用紙Pの他方の面(裏面)にトナー画像が転写及び定着された後、用紙Pは、排出ロール28によって排出部26に排出される。
(電気系構成)
次に、画像形成装置10の電気系構成について説明する。図4は本発明の実施の形態に係る画像形成装置の電気系の要部構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置10は、画像形成装置10の全体的な動作を司るCPU(Central Processing Unit)120、及び各種プログラムや各種パラメータ等が予め記憶されたROM(Read Only Memory)122を備えている。また、画像形成装置10は、CPU120による各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM(Random Access Memory)124、及びフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶部126を備えている。
また、画像形成装置10は、外部装置と通信データの送受信を行う通信回線I/F(Interface)部128を備えている。また、画像形成装置10は、画像形成装置10に対する利用者からの指示を受け付ける一方、利用者に対して画像形成装置10の動作状況等に関する各種情報を表示する操作表示部130を備えている。なお、操作表示部130は、例えば、プログラムの実行により操作指示の受け付けを実現する表示ボタンや各種情報が表示される表示面にタッチパネルが設けられたディスプレイ、及びテンキーやスタートボタン等のハードウェアキーを含む。
また、画像形成装置10は、加圧ロール106を回転駆動する第1モータ132の負荷(トルク)を検出する「検出部」の一例としてのトルク検出部134を備えている。本実施の形態に係るトルク検出部134は、第1モータ132に接続されており、第1モータ132のトルクを、第1モータ132に流れる電流値として検出する。
なお、本実施の形態に係るトルク検出部134の構成は、第1モータ132のトルクを検出可能であれば特に限定されない。例えば、トルク検出部134として、シャント抵抗間の電圧を測定して電流を検出する構成のものを適用してもよい。また、例えば、トルク検出部134として、第1モータ132に電流が流れる経路上に抵抗を設け、該抵抗間の電圧を測定して電流を検知する構成のものを適用してもよい。また、例えば、トルク検出部134として、第1モータ132に電流が流れる経路上にホール素子による電流センサを設けて電流を検知する構成のものを適用してもよい。また、トルク検出部134は、検出した電流を電圧に変換して出力する構成でもよい。さらに、例えば、トルク検出部134として、第1モータ132のトルクを検出するトルク検出器を適用してもよい。
また、画像形成装置10は、前述した画像形成ユニット16や一次転写ユニット18等の用紙Pに対する画像形成に関する各種処理を行う構成部位を含む画像形成部136を備えている。そして、CPU120、ROM122、RAM124、記憶部126、通信回線I/F部128、操作表示部130、第1モータ132、第2モータ133、トルク検出部134、画像形成部136、及び用紙検知センサ80、82の各部がアドレスバス、データバス、及び制御バス等のバス138を介して互いに接続されている。
以上の構成により、本実施の形態に係る画像形成装置10は、CPU120により、ROM122、RAM124、及び記憶部126に対するアクセス、並びに通信回線I/F部128を介した外部装置との間での通信データの送受信を各々行う。また、画像形成装置10は、CPU120により、操作表示部130を介した各種指示情報の取得、及び操作表示部130に対する各種情報の表示を各々行う。また、画像形成装置10は、CPU120により、第1モータ132及び第2モータ133の制御、トルク検出部134から出力された電流値の取得、及び画像形成部136の制御を各々行う。
さらに、画像形成装置10は、CPU120により、用紙検知センサ80、82の各々から出力された検知信号を各々取得する。従って、画像形成装置10は、CPU120により、取得した該検知信号の信号レベルによって、用紙Pが用紙検知センサ80、82の各々による検知位置を通過しているか否かを検知する。
<加圧ロールの接離制御>
次に、加圧ロールの接離制御について説明する。
本実施の形態では、図2及び図3に示すように、加圧ロール106は、偏芯カム200を備えたラッチ機構により、離間位置と加圧位置との間で移動される。画像形成の前後は、加圧ロール106は離間位置にある。画像形成を行う際に、ラッチ機構により加圧ロール106が圧接位置に移動されて、加熱ベルト104に圧接される。離間位置から加圧位置への移動が「加圧方向」の移動であり、加圧位置から離間位置への移動が「離間方向」の移動である。
本実施の形態では、加圧ロール106を回転駆動する第1モータ132に流れる電流値に基づいて、加圧ロール106の加熱ベルト104への接離状態を検知すると共に、加圧ロール106が離間位置と加圧位置との間を移動するようにラッチ機構を制御する。第1モータ132に流れる電流値としては、第1モータ132の負荷(トルク)を検出するトルク検出部134の出力値を用いる。ラッチ機構の制御では、偏芯カム200を回転させることにより、加圧ロール106を離間位置と加圧位置との間で移動させる。以下では、ラッチ機構の制御を、加圧ロール106の接離制御という。
従来、加圧ロール106の加熱ベルト104への接離状態を検知するのに、遮蔽板が設置された偏芯カム200と、発光部と受光部とを有するフォトセンサとが使用されていた。フォトセンサは、発光部から受光部への光路に遮蔽物があるか否かを検知するセンサである。この技術では、加圧ロール106が加熱ベルト104に圧接している場合には、偏芯カム200に設置された遮蔽板がフォトセンサの光路を遮蔽する。そして、加圧ロール106の接離状態を、遮蔽物の有無により検知する。
本実施の形態では、第1モータ132に流れる電流値に基づいて加圧ロール106の加熱ベルト104への接離状態を検知するので、遮蔽板及びフォトセンサは不要である。遮蔽板及びフォトセンサを使用する場合に比べて、装置構成が簡単になり、装置の製造コストが低下する。
また、画像形成装置10は、加圧ロール106を回転駆動する第1モータ132の負荷(トルク)を検出するトルク検出部134を備えている。したがって、第1モータ132に流れる電流値を検出するために、新たなセンサを追加する必要がない。第2モータ133に流れる電流値に基づいて接離状態を検知する場合と比べても、装置構成が簡単になり、装置の製造コストが低下する。
(電流値の変化)
次に、加圧ロールの接離制御下での「電流値の変化」について説明する。
図5は電流値の時系列データの一例を示すグラフである。縦軸は電流値の大きさ(単位:アンペア)を表し、横軸は時間を表す。
図5に示すように、画像形成が指示され、第1モータ132による加圧ロール106の回転駆動が開始されると、トルク検出部134から出力される電流値が増加する。加圧ロール106が離間位置にあるラッチOFFの期間は、電流値はX前後の値となる。例えば、電流値Xは、ラッチOFFの期間の電流値の平均値である。
また、第2モータ133による偏芯カム200の回転駆動が開始されると、加圧ロール106の圧接位置への移動が開始され、トルク検出部134から出力される電流値が増加し始める。電流値はY辺りまで増加する。加圧ロール106が圧接位置にあるラッチONの期間は、電流値はY前後の値となる。例えば、電流値Yは、ラッチONの期間の電流値の平均値である。
本実施の形態では、トルク検出部134から出力される電流値について、単位時間当たりの平均値を求める。そして、得られた単位時間当たりの電流値の平均値がY以上になると、第2モータ133による偏芯カム200の回転駆動を停止する。
単位時間当たりの電流値の平均値がY以上になるまで待機することで、電流値(圧接圧力)が目標値に落ち着いたところで偏芯カム200の回転が停止される。図示した「トルク安定域」は、電流値が一定となる期間である。ここで、電流値が一定になるとは、電流値が予め定めた期間に亘り予め定めた値(範囲)となることである。例えば、上記の通り、予め定めた期間を「単位時間」とすると、単位時間当たりの電流値の平均値がY以上の場合には、単位時間に亘り電流値がYで一定であるとする。
画像形成中は、トルク検出部134から出力される電流値は、用紙Pの先端が定着装置24に突入するタイミングで上に凸のピーク値となり、ピーク値から減少する。加圧ロール106には、加圧ロール106の回転方向とは逆方向の力が働き、第1モータ132のトルクが急激に増加する。このため、上に凸のピーク値が現れる。用紙通過の期間は、電流値はZ前後の値となる。例えば、電流値Zは、用紙通過の期間の電流値の平均値である。
また、トルク検出部134により検出される電流値は、用紙Pの後端が定着装置24から排出されるタイミングで下に凸のピーク値となり、ピーク値からZ前後の値に戻る。加圧ロール106には、加圧ロール106の回転方向と同一方向の力が働き、第1モータ132のトルクが減少する。このため、下に凸のピーク値が現れる。
画像形成が終わり、第2モータ133による偏芯カム200の回転駆動が開始されると、加圧ロール106の離間位置への移動が開始され、トルク検出部134により検出される電流値が減少し始める。電流値はX辺りまで減少する。
本実施の形態では、トルク検出部134から出力される電流値について、単位時間当たりの平均値を求める。そして、得られた単位時間当たりの電流値の平均値がX以下になると、第2モータ133による偏芯カム200の回転駆動を停止する。
単位時間当たりの電流値の平均値がX以下になるまで待機することで、電流値(圧接圧力)が目標値(ゼロ)に落ち着いたところで偏芯カム200の回転が停止される。図示した「トルク安定域」は、電流値が一定となる期間である。単位時間当たりの電流値の平均値がX以下の場合には、トルク検出部134から出力される電流値が、単位時間に亘り電流値がXで一定であるとする。
最後に、第1モータ132による加圧ロール106の回転駆動が停止されると、トルク検出部134により検出される電流値がゼロになる。
(偏芯カムの形状)
次に、偏芯カムの形状について説明する。
図6はカム曲線の一例を示すグラフである。図7は偏芯カムの構成の一例を示す模式図である。図7に示すように、偏芯カム200は、楕円状の平板である。回転軸202は、偏芯カム200の中心点から離れた位置にある。偏芯カム200は、回転軸202から周面までの距離(径)が小さい小径部と、回転軸202から周面までの距離(径)が大きい大径部とを備えている。
周面上の点Pでは、偏芯カム200の半径は最小径rとなる。点Pがカムフォロワ272と対向する位置での、偏芯カム200の回転角をゼロとする。偏芯カム200の回転角がゼロの場合は、加圧ロール106は離間位置にあり(図2参照)、圧接圧力はゼロである。また、周面上の点Rでは、偏芯カム200の半径は最大径rmaxとなる。点Rがカムフォロワ272と対向する位置での、偏芯カム200の回転角を180°とする。偏芯カム200の回転角が180°の場合は、加圧ロール106は圧接位置にあり(図3参照)、圧接圧力は目標値となる。
本実施の形態では、周面上の点Q→点R→点Sの領域で、偏芯カム200の半径は最大径rmaxとなる。この領域では、偏芯カム200の半径が一定となるため、圧接圧力も一定である。点Qがカムフォロワ272と対向する位置での、偏芯カム200の回転角を例えば150°とする。偏芯カム200の回転角が150°の場合に、圧接圧力はすでに目標値に達している。点Rがカムフォロワ272と対向する位置での、偏芯カム200の回転角を例えば210°とする。偏芯カム200の回転角が210°の場合も、圧接圧力は目標値に留まる。
圧接圧力が一定の間は、第1モータ132に掛かるトルクも一定であり、トルク検出部134により検出される電流値も一定である。したがって、電流値が一定になったときに、第2モータ133による偏芯カム200の回転を停止すれば、目標の圧接圧力となる回転角で偏芯カム200が停止される。例えば、上記の例では、偏芯カム200の回転角が150°から210°までの間は電流値が一定となるが、例えば100ms等の期間(上記の単位時間)だけ電流値が一定になった場合に、第2モータ133による偏芯カム200の回転を停止すればよい。
また、加圧ロール106が加熱ベルト104から離間した時点で、圧接圧力はゼロになるので、圧接圧力(トルク/電流値)は一定である。したがって、電流値が一定になったときに、第2モータ133による偏芯カム200の回転を停止すれば、圧接圧力がゼロとなる回転角で偏芯カム200が停止される。
(接離制御)
次に、接離制御プログラムについて説明する。
図8は接離制御プログラムの処理の手順の一例を示すフローチャートである。接離制御プログラムは、ROM122に予め記憶されており、CPU120によってROM122から読み出されて実行される。接離制御プログラムは、利用者からの画像形成指示を受け付けると実行が開始される。なお、画像形成指示と共に、画像情報と画像形成枚数等の画像形成情報とが取得される。
まず、ステップ100で、第1モータ132の回転を開始させる。第1モータ132により加圧ロール106の回転駆動が開始される。加熱ベルト104も、加圧ロール106の回転に伴って回転する。続くステップ102で、第2モータ133の回転を開始させる。第2モータ133により偏芯カム200の回転駆動が開始される。偏芯カム200の回転により、加圧ロール106の圧接位置への移動が開始され、トルク検出部134から出力される電流値が増加し始める。
次に、ステップ103で、トルク検出部134から出力される電流値の取得を開始する。トルク検出部134から出力される電流値は、例えば10ms(ミリ秒)等の予め定めた取得間隔(サンプリングレート)で取得される。取得された電流値は、RAM124に記憶される。
次に、ステップ104で、ステップ103で電流値の取得を開始してから、予め定めた単位時間が経過したか否かを判断する。2回目以降は、前回の単位時間の経過後から、予め定めた単位時間が経過したか否かを判断する。予め定めた単位時間は、例えば100ms等、トルク検出部134から出力された電流値が、複数回取得されるように予め定めた時間である。単位時間が経過している場合は、ステップ106に進む。単位時間が経過していない場合は、ステップ104で判断を繰り返す。
次に、ステップ106で、単位時間当たりの電流値の平均値を求める。続くステップ108で、ステップ106で得られた平均値が、予め定めた閾値以上か否かを判断する。ここでの予め定めた閾値は、ラッチONの状態での電流値の目標値「Y」である(図5参照)。得られた平均値がY以上の場合は、得られた平均値をRAM124に記憶し、電流値の取得を停止して、ステップ110に進む。平均値がY未満の場合は、ステップ104に戻る。
次に、ステップ110で、第2モータ133の回転を停止させる。第2モータ133の回転の停止により、偏芯カム200の回転も停止される。偏芯カム200の回転の停止により、加圧ロール106の圧接位置への移動が完了する。続くステップ111で、加圧ロール106の劣化を診断する「劣化診断処理」を実行する。劣化診断処理については後述する。なお、劣化診断処理は省略してもよい。
次に、ステップ112で、画像形成処理が終了したか否かを判断する。画像形成処理が終了した場合は、ステップ114に進む。画像形成処理が終了していない場合は、ステップ112で判断を繰り返す。
次に、ステップ114で、第2モータ133の回転を開始させる。第2モータ133により偏芯カム200の回転駆動が開始される。偏芯カム200の回転により、加圧ロール106の離間位置への移動が開始され、トルク検出部134から出力される電流値が減少し始める。
次に、ステップ115で、トルク検出部134から出力される電流値の取得を開始する。取得された電流値は、RAM124に記憶される。続くステップ116で、ステップ115で電流値の取得を開始してから、予め定めた単位時間が経過したか否かを判断する。2回目以降は、前回の単位時間の経過後から、予め定めた単位時間が経過したか否かを判断する。単位時間が経過している場合は、ステップ118に進む。単位時間が経過していない場合は、ステップ116で判断を繰り返す。
次に、ステップ118で、単位時間当たりの電流値の平均値を求める。続くステップ120で、ステップ118で得られた平均値が、予め定めた閾値以下か否かを判断する。ここでの予め定めた閾値は、ラッチOFFの状態での電流値の目標値「X」である(図5参照)。得られた平均値がX以下の場合は、得られた平均値をRAM124に記憶し、電流値の取得を停止して、ステップ122に進む。平均値がXより大きい場合は、ステップ116に戻る。
次に、ステップ122で、第2モータ133の回転を停止させる。第2モータ133の回転の停止により、偏芯カム200の回転も停止される。偏芯カム200の回転の停止により、加圧ロール106の離間位置への移動が完了する。最後に、ステップ124で、第1モータ132の回転を停止させて、ルーチンを終了する。第1モータ132の回転の停止により、加圧ロール106の回転が停止され、加熱ベルト104の回転も停止する。
なお、図5に示した電流値の変化は、経時変化により、例えば加熱ベルト104と押圧パッド110との摺動性の低下に起因して、ラッチONの状態での電流値の目標値「Y」や紙通過の期間の電流値の平均値「Z」は高い値を示すようになる。したがって、ステップ108で用いる予め定められた閾値は、経時とともに高い値を閾値として設定しなおしてもよい。
(劣化診断処理)
ここで、「劣化診断処理」について説明する。
図9は加圧ロール106が経時劣化した場合の電流値の時系列データの一例を示すグラフである。縦軸は電流値の大きさ(単位:アンペア)を表し、横軸は時間を表す。加圧ロール106が経時劣化した場合の電流値の時系列データを実線で示す。なお、比較のために、加圧ロール106が初期状態にある場合の電流値の時系列データを点線で示す。
図9に示すように、加圧ロール106が経時劣化すると、ラッチONの状態で、トルク検出部134から出力される電流値が減少する。電流値は時間経過と共に徐々に低下する。電流値が減少するのは、経時劣化により加圧ロール106表面の硬度が低下して、圧接圧力が低下するためである。例えば、加圧ロール106の表面の硬度が5°低下すると、目標の圧接圧力が得られなくなる。このとき、ラッチONの状態でトルク検出部134から出力される電流値は、初期値の約80%程度となっている。
図10は加圧ロールが経時劣化した場合の電流値の時系列データの他の一例を示すグラフである。縦軸は電流値の大きさ(単位:アンペア)を表し、横軸は使用枚数(単位:kpv)を表す。単位kpv(k Print Volume)は、使用した用紙の枚数を千枚単位で表すことで、耐用期間を表すものである。トルク検出部134から出力される電流値の時系列データを実線で示す。一方、初期値の80%の電流値を一点鎖線で示す。
本実施の形態では、ラッチONの状態でトルク検出部134から出力される電流値が、予め定めた閾値以下になった場合に、加圧ロール106の交換時期が到来したことを利用者に知らせる。例えば、図10に示すように、ラッチONの状態でトルク検出部134から出力される電流値が、初期値から20%以上減少した場合に、加圧ロール106の交換時期が到来したことを利用者に知らせてもよい。
図11は「劣化診断処理」の手順の一例を示すフローチャートである。なお、ラッチONの状態での電流値の目標値Yは、初期値として記憶部126に記憶されている。
まず、ステップ300で、記憶部126に記憶されたラッチONの状態での電流値の目標値Y(初期値)を読み出す。続くステップ302で、図8のステップ108で記憶しておいた最新の単位時間当たりの電流値の平均値を読み出す。そして、最新の単位時間当たりの電流値の平均値と初期値との「差」を求める。ここでは「差」を求めるが、最新の単位時間当たりの電流値の平均値と初期値との「比」を求めてもよい。
次に、ステップ304で、ステップ302で得られた差が、予め定めた閾値以上か否かを判断する。差が閾値以上となった場合には、ステップ306に進む。差が閾値未満の場合には、ルーチンを終了する。ここでの予め定めた閾値は、例えば「0.2Y」である。この場合は、ラッチONの状態での電流値が、初期値から20%以上減少した場合に、初期値Yとの差が閾値以上となる。
ステップ306では、加圧ロール106の交換時期が到来した旨のメッセージを操作表示部130に表示して、ルーチンを終了する。
<変形例>
なお、上記実施の形態で説明した画像形成装置及び定着装置の構成は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内においてその構成を変更してもよいことは言うまでもない。
上記の実施の形態では、単位時間当たりの電流値の平均値を求め、得られた平均値が予め定めた閾値以上(或いは、閾値以下)か否かにより、電流値が一定になったか否かを判断しているが、他の方法により電流値が一定になったか否かを判断してもよい。
例えば、電流値が予め定めた閾値以上になった単位時間当たりの回数をカウントし、カウント値が予め定めた閾値以上(或いは、閾値以下)か否かを判断してもよい。ここでの予め定めた閾値は、単位時間当たりの取得回数に応じて設定された回数である。例えば、単位時間当たりの取得回数が100回だとすると、100回以下の回数が設定される。
また、上記の実施の形態では、電磁誘導により加熱を行う所謂IH(Induction Heating)方式の定着装置を用いた場合について説明したが、これに限定されない。例えば、ハロゲンランプ等を用いた別の方式の定着装置を用いてもよい。
また、上記の実施の形態では、制御プログラムがROM122に予めインストールされている場合について説明したが、これに限定されない。例えば、制御プログラムが、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)等の記憶媒体に格納されて提供される形態、又はネットワークを介して提供される形態としてもよい。
さらに、上記の実施の形態では、接離制御を、プログラムを実行することにより、コンピュータを利用してソフトウェア構成により実現する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、接離制御を、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成の組み合わせによって実現する形態としてもよい。
10 画像形成装置
12 画像処理部
14 トナーカートリッジ
16 画像形成ユニット
18 一次転写ユニット
22 二次転写ロール
24 定着装置
26 排出部
28 排出ロール
30 供給搬送ユニット
32 LEDヘッド
34 像保持体
36 帯電器
38 現像器
39 現像ロール
42 中間転写ベルト
46 駆動ロール
48 張力付与ロール
50 補助ロール
52 一次転写ロール
56 清掃ブレード
60 搬送経路
62 給紙部材
64 給紙ロール
66 分離ロール
68 ロール
70 両面搬送装置
72 両面搬送経路
74 搬送ロール
76 搬送ロール
80 用紙検知センサ
82 用紙検知センサ
100 コイルユニット
102 外部磁性部材
104 加熱ベルト
106 加圧ロール
108 励磁コイル
110 押圧パッド
112 内部磁性部材
114 芯金
116 スポンジ弾性層
126 記憶部
128 通信回線I/F部
130 操作表示部
132 第1モータ
133 第2モータ
134 トルク検出部
136 画像形成部
138 バス
200 偏芯カム
202 回転軸
246 回転軸
248 可動アーム
248a 外側可動アーム
248b 内側可動アーム
249 回転軸
270 コイルバネ
272 カムフォロワ

Claims (8)

  1. 駆動部により回転される加圧部材と、前記加圧部材の回転に伴って回転する定着部材とを備え、前記加圧部材と前記定着部材との間に画像が形成された記録媒体を挟んで加圧することにより前記画像を定着する定着部と、
    偏芯カムを備え、前記偏芯カムの回転により前記加圧部材を、加圧方向及び前記定着部材から離間する離間方向に移動させる移動機構と、
    前記駆動部に流れる電流を検出する検出部と、
    前記定着部が定着動作を行うように前記駆動部を制御すると共に、前記検出部で検出された電流の大きさに基づいて、前記加圧部材が前記加圧方向及び前記離間方向に移動するように前記移動機構を制御する制御部と、
    を備えた定着装置。
  2. 前記制御部は、
    前記加圧部材が前記加圧方向に移動するように前記移動機構を制御した後、
    前記検出部で検出された電流の大きさの単位時間当たりの平均値が、第1閾値以上になった場合に、前記偏芯カムの回転が停止するように前記移動機構を制御する、
    請求項1に記載の定着装置。
  3. 利用者に情報を表示する表示部を更に備え、
    前記制御部は、
    前記検出部で検出された電流の大きさの単位時間当たりの平均値が、前記第1閾値以上にならず且つ前記第1閾値より小さい第2閾値未満の場合は、前記表示部を制御して利用者に前記加圧部材の交換時期が到来した旨のメッセージを表示する、
    請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記制御部は、
    前記加圧部材が前記離間方向に移動するように前記移動機構を制御した後、
    前記検出部で検出された電流の大きさの単位時間当たりの平均値が、前記第1閾値及び前記第2閾値より小さい第3閾値以下になった場合に、前記偏芯カムの回転が停止するように前記移動機構を制御する、
    請求項2または請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記制御部は、
    前記検出部で検出された電流の大きさが前記第1閾値以上となった場合に、前記加圧部材が前記定着部材に圧接された圧接状態を検知する、
    請求項2に記載の定着装置。
  6. 前記制御部は、
    前記検出部で検出された電流の大きさが前記第3閾値以下となった場合に、前記加圧部材が前記定着部材から離間された離間状態を検知する、
    請求項4に記載の定着装置。
  7. 駆動部により回転される加圧部材と、前記加圧部材の回転に伴って回転する定着部材とを備え、前記加圧部材と前記定着部材との間に画像が形成された記録媒体を挟んで加圧することにより前記画像を定着する定着部と、
    偏芯カムを備え、前記偏芯カムの回転により前記加圧部材を、加圧方向及び前記定着部材から離間する離間方向に移動させる移動機構と、
    前記駆動部に流れる電流を検出する検出部と、
    前記定着部が定着動作を行うように前記駆動部を制御すると共に、前記検出部で検出された電流の大きさに基づいて、前記加圧部材が圧接位置か離間位置かのいずれに位置するかを判定する判定部と、
    を備えた定着装置。
  8. 記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
    請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の定着装置と、
    を備えた画像形成装置。
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