JP7387301B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式を用いた複写機、プリンタなどの画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式などを用いた画像形成装置では、トナー像を形成した記録材を定着装置により加熱することで、トナー像を記録材に定着させている。このような画像形成装置では、定着装置の稼働時間の経時に伴い、構成する部材の摩耗や劣化等が生じるため、長期にわたり稼働した定着装置について、交換が必要となる。定着装置の交換の必要性を予測する構成としては、定着装置のモータに流れる電流が閾値を超えた場合に定着装置の交換が必要であると判定する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001-5353号公報
特許文献1に記載の画像形成装置では、センサによって検知されるモータに流れる電流と、交換が必要か否かの判定の閾値となる値と、が独立している。このため、特許文献1に記載の画像形成装置では、モータに流れる電流を検知するセンサの構成によって、検知する電流の値にばらつきが生じ得ることで、検知誤差が生じてしまう。また、画像形成装置では、検知する電流の値にばらつきが生じにくいセンサの構成にした場合、センサの構造が複雑化することに伴いコストアップしてしまう虞があった。
そこで、本発明は、簡易な構成によって適切なタイミングで画像を加熱する装置の交換をすることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、装置本体と、加熱される第1回転体と、前記第1回転体とニップを形成する第2回転体と、を有し、前記装置本体に対し着脱可能に設けられた画像加熱装置と、前記第1回転体と前記第2回転体との少なくとも一方を回転駆動させる回転駆動手段と、前記回転駆動手段の駆動負荷を検知する駆動負荷検知手段と、前記画像加熱装置を前記装置本体に装着してからの使用開始時において前記駆動負荷検知手段が検知した前記駆動負荷としての初期値を記憶する駆動負荷記憶手段と、前記初期値と、任意のタイミングで前記駆動負荷検知手段が検知した前記駆動負荷としての負荷値と、から導出される判定値に基づいて前記画像加熱装置の交換に関する情報を報知可能な報知手段と、前記第1回転体の内部の温度を制御する温度制御手段と、を備え、前記温度制御手段は、前記第1回転体の内部をそれぞれ異なる温度に設定する複数の温度モードを制御可能であり、前記駆動負荷記憶手段は、前記複数の温度モードのそれぞれにおいて前記駆動負荷検知手段が検知した前記駆動負荷を平均化した値を前記初期値として記憶する、ことを特徴とする。
本発明によれば、簡易な構成によって適切なタイミングで画像を加熱する装置の交換をすることができる。
本実施形態に係る画像形成装置の概略構成断面図。 本実施形態に係る定着装置の概略構成図。 本実施形態に係る定着装置の概略構成断面図。 本実施形態に係る画像形成装置の制御ブロック図。 本実施形態に係る定着装置交換判定制御を示すフローチャート。 本実施形態に係る最新トルク値と初期トルク値との差分と劣化指数との関係を示すグラフ。 (a)は、比較例において定着装置の交換が必要と判定されるまでに印刷した記録材の枚数を示すグラフ、(b)は、本実施例において定着装置の交換が必要と判定されるまでに印刷した記録材の枚数を示すグラフ。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[画像形成装置]
図1は、本実施形態の画像形成装置であるプリンタ1の断面図である。図1に示すように、プリンタ1は、装置本体4内に、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)の各色のトナー画像を形成する画像形成部(画像形成ステーション)PY,PM,PC,PKを備えている。プリンタ1は、画像形成部PY,PM,PC,PKにおいて、各感光ドラムに形成したトナー画像を記録材Pに転写した後、定着装置40で記録材Pに画像を定着する。
画像形成部PY、PM、PC、PKは、それぞれの現像装置14で用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外は、実質的に同一に構成される。以下では、ブラックの画像形成部PKについて説明し、他の画像形成部PY,PM,PCに関する重複した説明を省略する。
画像形成部PKは、像担持体としての円筒状の感光体、すなわち、感光ドラム11が配設されている。感光ドラム11は、図中矢印方向に回転駆動される。感光ドラム11の周囲には、帯電器12、露光装置13、現像装置14、一次転写ブレード17及びドラムクリーニング装置15が配置されている。
まず、記録材P上にトナー画像を形成するまでの手順について説明する。感光ドラム11の表面は、帯電器12によって均一に帯電された後、露光装置13によって画像情報に応じて露光されることで、感光ドラム11上に静電潜像が形成される。静電潜像が形成された後、感光ドラム11の表面は、現像装置14によって露光装置13により得られた静電潜像上にトナーが現像され、トナー画像が形成される。この時、他の色についても同様の工程が行われる。
各感光ドラム11上のトナー画像は、一次転写ブレード17によって中間転写ベルト31に一次転写され、感光ドラム11に残ったトナーがドラムクリーニング装置15によって除去される。こうして、感光ドラム11は、次の画像形成が可能な状態となる。
一方、給送カセット20又はマルチ給送トレイ25に置かれた記録材Pは、給送機構によって1枚ずつ送り出されてレジストローラ対23に送り込まれる。レジストローラ対23は、記録材Pを一旦止めて、記録材Pが搬送方向に対して斜行している場合にはその向きを平行に直し、中間転写ベルト31上のトナー画像と同期を取って、記録材Pを中間転写ベルト31と二次転写ローラ35とのニップ部に送り込む。そして、二次転写ローラ35は、中間転写ベルト31上のトナー画像を記録材Pに転写する。
トナー画像が転写された記録材Pは、画像加熱装置としての定着装置40へ搬送され、加熱及び加圧処理によって記録材P上にトナー画像を定着された後に、排出ローラ63によって外部トレイ64へ排出される。
[定着装置]
次に、定着装置40について説明する。図2は、定着装置40と定着装置40に接続される制御ユニットとを示す図、図3は、定着装置40の正面図である。本実施形態の定着装置40は、プリンタ1の装置本体4に対して着脱自在に構成されている。このため、プリンタ1は、後述する劣化指数が寿命設定を超過して交換が必要になった場合や、いずれかの要因で定着装置40の性能に不具合が生じた場合に、ユーザやサービスマンに新しい定着装置40に交換することを通知可能となっている。
記録材P上の画像を加熱するフィルムユニット60は、可撓性を有する薄肉の定着フィルム603を、内面に接触するヒータ600により加熱する構成である。図2に示すように、フィルムユニット60は、記録材P上の画像を加熱及び加圧する為のユニットで、加圧ローラ70と平行となるように設けられ、ヒータ600、ヒータホルダ601、支持ステー602及び定着フィルム603を有している。
ヒータ600によって加熱される第1回転体としての定着フィルム603は、加圧ローラ70に押圧されることで形成される加熱ニップ部N(ニップ)の搬送方向幅が所定の範囲となるように加圧ローラ70方向に押圧される。ヒータ600は、基板610と、基板610上に設けられた発熱体620と、を備え、ヒータホルダ601の下面の凹部に固定されている。なお、本実施形態では、基板610の裏面側(定着フィルム603と当接しない側)に発熱体620を設けているが、これに限定されるものでは無く、表面側(定着フィルム603と当接する側)に設けても良い。
ヒータ600は、基板610の裏面側において、ガラスやフッ素樹脂等から構成され、発熱体620を被覆する保護層を有し、該保護層上に温度検知手段であるサーミスタ630が設けられている。サーミスタ630は、ヒータ600の温度を検知する温度センサであり、A/Dコンバータ80を介して画像形成装置の制御回路部90に接続され、検知した温度に応じた出力を送信する。
基板610の表面には、定着フィルム603とヒータ600との摺擦負荷を低減するために、固体成分(コンパウンド)と基油成分(オイル)からなる半固形状潤滑剤(グリス)が塗布されている。グリスが塗布されることで、フィルムユニット60は、ヒータ600及び定着フィルム603の摺動性と、ヒータホルダ601及び定着フィルム603の摺動性と、を確保している。
グリスのコンパウンドとしては、グラファイトや二硫化モリブデンなどの固体潤滑剤、酸化亜鉛やシリカなどの金属酸化物、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素樹脂などが挙げられる。また、グリスのオイルとしては、シリコーンオイルやフルオロシリコーンオイルなど耐熱性のある高分子樹脂オイルが挙げられる。本実施形態では、コンパウンドとしてPTFE粉体微粒子(粒径3μm)、オイルとしてフルオロシリコーンオイルを用いたグリスを使用している。
定着フィルム603は、記録材P上のトナー画像Tを加熱ニップ部Nにて加熱加圧するための円筒状のフィルムである。本実施形態では、基材603a上に弾性層603bと離型層603cとを設け、基材603aの内面に内面摺動層603dを設けている。具体的には、基材603aは、内径が30mm、厚み30μmの薄層SUSから成る円筒形状の部材を使用している。また、基材603a上には、弾性層603bとして厚み300μmのシリコーンゴム層を形成し、弾性層603b上には、離型層603cとして厚みが約30μmのフッ素樹脂チューブを被覆している。更に、基材603aの内側には、内面摺動層603dとして厚み約10μmのポリイミド層(PI層)を形成している。
ヒータホルダ601は、ヒータ600が定着フィルム603に向かって押圧された状態を保持する部材である。また、ヒータホルダ601は、断面形状が半円弧形状であり、定着フィルム603の回転軌道を規制する機能も備えている。ヒータホルダ601には、高耐熱性の樹脂等が用いられ、本実施形態ではデュポン社のゼナイト7755(商品名)を使用している。
支持ステー602は、ヒータホルダ601を介してヒータ600を支持する部材である。支持ステー602は、大きな荷重をかけられてもたわみにくい材質であることが望ましく、本実施形態においてはステンレス鋼(SUS304)を使用している。
図3に示すように、支持ステー602は、その長手方向の両端部において、フランジ411a,411bにより支持されている。なお、以下の記載において、フランジ411a,411bを総称してフランジ411とも記載する。
フランジ411は、定着フィルム603の長手方向の移動及び周方向の形状を規制している。フランジ411には、耐熱性の樹脂等が用いられ、本実施形態ではポリフェニレンサルファイド(PPS)を使用している。フランジ411と加圧アーム414との間には、加圧バネ415が縮められた状態で設けられる。上記構成により、フィルムユニット60では、フランジ411と支持ステー602とを介して、加圧バネ415の弾性力がヒータ600に伝わる。そして、定着装置40では、定着フィルム603が加圧ローラ70に対して所定の押圧力で加圧され、所定幅の加熱ニップ部Nが形成される。本実施形態における定着フィルム603を加圧ローラ70に押圧する押圧力は、一端側が約156.8N(16kgf)、総加圧力が約313.6N(32kgf)である。
コネクタ500は、ヒータ600に電圧を印加するためにヒータ600と電気的に接続される給電部材であり、ヒータ600の長手方向片端側に着脱可能に取り付けられる。
第2回転体としての加圧ローラ70は、加圧部材により加圧ローラ70に向けて加圧された定着フィルム603の外周面のうち内部にヒータ600を有する位置で当接し、定着フィルム603との間に記録材Pの加熱ニップ部Nを形成する。定着装置40は、加熱ニップ部Nに給送された記録材Pを挟持搬送する際に、ヒータ600で発生した熱を定着フィルム603を介して記録材Pに付与し、記録材P上のトナー画像Tを記録材Pに溶融定着する。
加圧ローラ70は、金属製の芯金71上に弾性層72を設け、弾性層72上に離型層73を設けた多層構造である。芯金71としては、ステンレス鋼(SUS304)、硫黄及び硫黄複合快削鋼鋼材(SUM)、アルミニウムなどを用いることができる。弾性層72としては、シリコーン系のソリッドゴム、スポンジゴム、あるいは弾性気泡ゴムなどを用いることができる。離型層73としては、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)等のフッ素樹脂材料を用いることができる。本実施形態の加圧ローラ70は、SUMから構成された芯金71と、シリコーンゴムから構成された弾性層72と、PFAチューブから構成された離型層73を有している。また、加圧ローラ70は、外径が約30mm、弾性層72の厚みが2.5mm、離型層73の厚みが50μmのものを使用した。
図3に示すように、加圧ローラ70の芯金71は、側板41と軸受け42a,42bとを介して回転可能に保持され、芯金71の一方側の端部にギアGが設けられて、定着駆動モータ93の駆動力が芯金71に伝達される。図2に示すように、回転駆動手段としての定着駆動モータ93により回転駆動される加圧ローラ70は、矢印方向に回転駆動し、加熱ニップ部Nにて定着フィルム603に駆動力を伝達し、定着フィルム603を矢印方向に従動回転させる。なお、本実施形態では、加圧ローラ70の表面速度が240mm/secとなるように、定着駆動モータ93が制御回路部90によって制御される。
図3、図4に示すように、制御回路部90は、各種制御に伴う演算を行うCPU90aと、CPU90aが各種制御を実行する際に読み出されるプログラムが記憶されたROM90bと、を備えた回路である。また、制御回路部90は、画像形成動作において一時的又は恒久的に必要な書き換え可能なデータを保存するRAM90cを備えた回路である。制御回路部90は、電源の通電を制御するように電源と電気的に接続される。また、制御回路部90は、サーミスタ630から取得した温度情報を電源の通電制御に反映させ、ヒータ600へ供給する電力を制御している。本実施形態では、電源出力に対して波数制御又は位相制御を行うことで、ヒータ600の発熱量を調整する方式を用いており、記録材P上のトナー画像Tを定着する際、ヒータ600が所定の温度に維持される。
記憶メモリ95は、定着装置40に具備する不揮発メモリである。記憶メモリ95は、工場出荷時において定着装置に一貫して付与される番号や、仕向け、電圧情報などの個体情報の他、ユーザの使用条件や使用履歴、後述する負荷特性や劣化指数の定着装置40の使用状況に係る情報(使用情報)などを記憶する。本実施形態では、NVRAM式の不揮発性メモリを採用している。なお、記憶メモリ95は、RFIDなどに代表されるICタグやQRコード(登録商標)などであってもよい。
記憶メモリ95は、定着装置40がプリンタ1に装着された状態において、定着ドロア部(不図示)の通信線からプリンタ1の制御回路部90に接続され、情報の相互通信ができるようになる。本実施形態では、定着装置40に記憶メモリ95を設け、記憶メモリ95に制御回路部90が装着された定着装置を識別するための定着装置IDや使用情報が記憶されている。これにより、定着装置40は、稼働途中に現在の画像形成装置から外されて他の画像形成装置に装着された場合にも、使用情報により装着されるまでの使用状況を他の画像形成装置の制御回路に識別させることができる。
なお、稼働途中の中古状態にある定着装置40を、複数の画像形成装置間で共有して使用するような使い方を想定しない場合には、定着装置の記憶メモリとして、画像形成装置側に設けられた不揮発メモリ部から構成されていてもよい。この場合、画像形成装置側に設けられた不揮発メモリ部は、定着装置に関する情報を保持するように構成される。また、この場合、不揮発メモリ部には、複数の定着装置が使用されることを想定し、定着装置の定着装置ID毎に情報を格納する領域を分けるようにし、制御回路部90にて定着装置ID毎に必要な情報を読み書きするようにすればよい。
[駆動負荷検知手段]
図4は、本実施形態のプリンタ1の制御ブロック図である。図3、図4に示すように、本実施形態のプリンタ1は、駆動負荷検知手段としてモータ電流検知部94を有しており、定着駆動モータ93に流れる電流を検知する。モータ電流検知部94が検知した電流値は、制御回路部90に定着装置40の負荷特性として入力される。
本実施形態の定着駆動モータ93は、ブラシレスDCモータを用いており、定着駆動モータ93に流れる駆動電流と定着装置40の駆動トルク(定着駆動トルク)とが比例する特性があるため、定着駆動モータ93の電流値から定着駆動トルクを検出している。この、定着駆動モータ93の駆動負荷として電流値を検知するモータ電流検知部94が、本実施形態における駆動負荷検知手段を構成する。
なお、プリンタ1は、定着駆動モータ93に流れる駆動電流から定着駆動トルクを検出するものに限らず、トルクゲージ等のトルク検出手段を駆動負荷検知手段として備え、トルクゲージ等により定着駆動トルクを検出するように構成されていてもよい。
制御回路部90は、温度調節機能として、記録材Pにトナー画像Tを定着する定着動作時(通紙時)に、サーミスタ630によって検知された定着フィルム603の内部の温度に基づいて、ヒータ通電回路部92を駆動制御する。制御回路部90は、ヒータ通電回路部92を駆動制御することで、定着フィルム603の内部の温度を所定の定着温度に近づくように制御する。この、ヒータ通電回路部92の駆動制御を行うことで、定着フィルム603の内部の温度を制御する制御回路部90が、本実施形態における温度制御手段を構成する。
また、制御回路部90は、サーミスタ630によって検知される定着フィルム603の内部の温度に基づいて、定着駆動モータ93の回転駆動(速度)を制御し、定着フィルム603及び加圧ローラ70の回転駆動を制御する速度制御手段としての機能を備える。
本実施形態の制御回路部90は、プリンタ1の装置本体4に装着された定着装置40の使用開始時においてモータ電流検知部94が検知した電流値を初期トルク値(初期値)として記憶メモリ95に記憶させている。制御回路部90は、定着装置40の寿命を判定する場合において、現在のモータ電流検知部94が検知した電流値である最新トルク値(負荷値)と、記憶メモリ95に記憶されている初期トルク値と、の差分を算出する。
そして、制御回路部90は、算出した差分を、ROM90bに格納されている差分と劣化指数との対応関係をまとめたテーブルデータ(換算テーブル)を用いて劣化指数に換算する。最新トルク値を記憶する記憶メモリ95が、本実施形態における駆動負荷記憶手段を構成する。また、最新トルク値と初期トルク値との差分を換算テーブルにより換算することで導出される劣化指数が、本実施形態における判定値を構成する。
劣化指数が所定の閾値を超えた場合に定着装置40の交換が必要であると判定する。なお、制御回路部90は、劣化指数を導出した場合、定着装置40の交換の要否によらず、導出した劣化指数を記憶メモリ95に格納する。より詳しくは後述する。
制御回路部90は、交換が必要と判定した場合に、報知部96から定着装置40の交換が必要であることを報知するアラーム(交換アラーム)をユーザに報知する機能も備えている。報知部96から報知する交換アラームとしては、例えば画像形成装置の表示パネルに交換を促すメッセージを表示することによる報知や、電子ブザーのようなブザー音による報知、音声合成による内部スピーカからの音声メッセージによる報知等から構成される。この、劣化指数に基づいて定着装置40の交換に関する情報として交換アラームを報知可能な制御回路部90及び報知部96が、本実施形態における報知手段を構成する。
なお、制御回路部90は、報知部96を介した定着装置40の交換に関する情報の報知として、寿命までに印刷可能な記録材の枚数を報知可能に構成されていてもよい。また、制御回路部90は、報知部96において報知する交換アラームを、プリンタ1の外部に設けられた外部コンピュータ97に出力可能に構成されていてもよい。
[定着装置交換判定制御]
図5は、本実施形態の制御回路部90が実行する定着装置40の交換が必要か否かを判定する制御(定着装置交換判定制御)を示すフローチャートである。
まず、制御回路部90は、電源がON状態になった又は装置本体4に設けられた扉が閉じられたか否かを判定する(S1)。この処理において、制御回路部90は、ステップS1の処理の開始前の状態が、定着装置40の交換を行うことができる状態である、電源OFF状態や装置本体4の扉が開いた状態であったか否かを判定している。
ステップS1の処理において、電源がON状態になった又は装置本体4に設けられた扉が閉じられた場合(Yes)、制御回路部90は、定着装置40が交換されたか否かを判定する(S2)。この処理において、制御回路部90は、定着装置40が有する記憶メモリ95内に格納されている定着装置IDを参照して定着装置40が交換されたか否かを判定する。具体的には、制御回路部90は、既にRAM90cに記憶されている定着装置IDと、今回、記憶メモリ95から取得した定着装置IDと、が異なるか否かを判定し、異なる定着装置IDであった場合に、定着装置40の交換が行われたと判定する。
ステップS2の処理において、定着装置40の交換が行われたと判定した場合(Yes)、制御回路部90は、新たに装着された定着装置40が未使用品又はわずかに使用された形跡を有する初期状態に近い定着装置(新古品)か否かを判定する(S3)。この処理において、制御回路部90は、まず、記憶メモリ95内に初期トルク値が記憶されているか否かを判定し、初期トルク値が記憶されていない場合に、新たに装着された定着装置40が未使用品であると判定する。記憶メモリ95内に初期トルク値が記憶されていると判定した場合、制御回路部90は、記憶メモリ95内に格納されている劣化指数を参照し、劣化指数が30%未満である場合に、新たに装着された定着装置40が新古品であると判定する。
ステップS3の処理において、新たに装着された定着装置40の劣化指数が30%以上の中古品であると判定した場合(No)、制御回路部90は、中古品であり適切な寿命判定が行えない旨を報知する中古品アラームを報知部96から報知する(S4)。一方、ステップS3の処理において、新たに装着された定着装置40が未使用品又は新古品であると判定した場合(Yes)、制御回路部90は、初期トルク検知シーケンスを実行する(S5)。
初期トルク検知シーケンスにおいて、制御回路部90は、まず、定着フィルム603の内部の温度と、定着駆動モータ93の回転速度と、について、初期トルク値を検知するための温度、速度に設定する。本実施形態では、定着フィルム603の内部の温度が160℃になるようにヒータ通電回路部92を制御し、定着駆動モータ93の回転速度が240mm/secで回転させるように定着駆動モータ93を制御する。制御回路部90は、定着フィルム603の内部の温度と、定着駆動モータ93の回転速度と、が設定した状態になった後に、モータ電流検知部94による定着駆動モータ93に流れる電流値の測定を開始し、30秒間測定を継続する。そして、制御回路部90は、30秒間測定した電流値を平均化した値を、初期トルク値として記憶メモリ95に格納する。
制御回路部90は、記憶メモリ95に初期トルク値を格納する場合に、画像形成装置本体の情報を対応付けて格納する。制御回路部90は、記憶メモリ95に初期トルク値が記憶されていない場合、初期トルク値を格納する所定のアドレスに今回算出した初期トルク値を格納する。一方、記憶メモリ95に既に初期トルク値が記憶されている場合、制御回路部90は、既に記憶されている初期トルク値に対応付けられている画像形成装置本体の情報を参照する。
対応付けられている画像形成装置本体の情報が制御回路部90が配設された画像形成装置本体の情報と同一の場合、制御回路部90は、既に記憶されている初期トルク値が格納されているアドレスに、今回算出した初期トルク値を上書きして格納する。一方、対応付けられている画像形成装置本体の情報が他の画像形成装置本体の情報の場合、制御回路部90は、既に記憶されている初期トルク値が格納されているアドレスとは異なるアドレスに、今回算出した初期トルク値を格納する。
このように、本実施形態の制御回路部90は、未使用品又は新古品の定着装置40を装置本体4に装着してからの使用開始時において、初期トルク検知シーケンスを実行し、初期トルク値を記憶メモリ95に格納するように構成されている。
制御回路部90は、ステップS1の処理で電源の状態が切り替わっておらずかつ扉が閉じた状態に維持されていたと判定した場合(No)又はステップS2の処理で定着装置40は交換されていないと判定した場合(No)、ステップS6に処理を進める。また、制御回路部90は、ステップS4,S5の処理を実行した後、ステップS6に処理を進める。ステップS6の処理において、制御回路部90は、プリント動作を開始するプリント信号(画像形成信号)が入力されたか否かを判定する(S6)。この処理において、制御回路部90は、ユーザの操作を受け付ける操作部(不図示)又は外部出力装置(不図示)から、プリント信号が入力されたか否かを判定し、プリント信号が入力されていないと判定した場合(No)、ステップS1に処理を戻す。
一方、プリント信号が入力されたと判定した場合(Yes)、制御回路部90は、入力されたプリント信号に基づき、記録材Pに画像を形成するプリント動作を実行する(S7)。ステップS7で実行されるプリント動作が、画像形成ジョブを構成する。
なお、画像形成ジョブとは、記録材に画像形成するプリント信号(画像形成信号)に基づいて、画像形成を開始してから画像形成が完了するまでの期間である。すなわち、画像形成ジョブは、プリント信号の入力により、画像形成動作の前に行う前動作(前回転)、画像形成動作、画像形成動作の後に行う後動作(後回転)の一連の動作を行う期間である。
次に、制御回路部90は、報知部96から中古品アラームを報知したか否かを判定する(S8)。この処理において、制御回路部90は、新たに装着された定着装置40が、中古品アラームが報知される中古品である場合には、適切な寿命判定が行えないことからステップS9以降の寿命判定に係る処理を省略するか否かを判定している。ステップS8の処理において、中古品アラームを報知したと判定した場合(Yes)、制御回路部90は、ステップS9以降の処理を行うことなく定着装置交換判定制御を終了する。
一方、ステップS8の処理において、中古品アラームを報知していないと判定した場合(No)、制御回路部90は、ステップS7で実行した画像形成ジョブにおいて画像を形成した記録材Pの枚数が100枚以下であるか否かを判定する(S9)。プリンタ1では、画像形成ジョブで多数の記録材Pに印刷した場合に、定着装置40における最大通紙領域よりも定着フィルム603の軸方向端部側の領域が昇温(非通紙部昇温)する。このため、制御回路部90は、ステップS10の処理で実行する後回転トルク検知シーケンスで非通紙部昇温によって検出する最新トルク値に影響が出ることを防ぐために、ステップS9の処理において画像形成ジョブで印刷した枚数を判定する。
ステップS9の処理において、今回の画像形成ジョブで印刷した記録材Pの枚数が100枚よりも多かったと判定した場合(No)、制御回路部90は、ステップS10以下の処理を実行することなく定着装置交換判定制御を終了する。一方、今回の画像形成ジョブで印刷した記録材Pの枚数が100枚以下だったと判定した場合(Yes)、制御回路部90は、後回転トルク検知シーケンスを実行する(S10)。
後回転トルク検知シーケンスにおいて、制御回路部90は、まず、定着フィルム603の内部の温度と、定着駆動モータ93の回転速度と、について、初期トルク値を検知した際における温度、速度に設定する。上述した通り、初期トルク検知シーケンスでは、定着フィルム603の内部の温度を160℃、定着駆動モータ93の回転速度を240mm/secで初期トルク値の検知を行っている。このため、制御回路部90は、後回転トルク検知シーケンスにおいて、定着フィルム603の内部の温度が160℃になるようにヒータ通電回路部92を制御し、定着駆動モータ93の回転速度が240mm/secになるように定着駆動モータ93を制御する。
制御回路部90は、定着フィルム603の内部の温度と、定着駆動モータ93の回転速度と、が設定した状態になった後に、モータ電流検知部94による定着駆動モータ93に流れる電流値の測定を開始し、20秒間測定を継続する。そして、制御回路部90は、20秒間測定した電流値を平均化した値を、最新トルク値として記憶メモリ95に格納する。
次に、制御回路部90は、劣化指数判定処理を実行する(S11)。この処理において、制御回路部90は、まず、記憶メモリ95に記憶されている最新トルク値と、初期トルク値と、を取得し、最新トルク値を初期トルク値で減算し、差分を算出する。次に、制御回路部90は、ROM90bから換算テーブルを取得し、差分を劣化指数に換算する。
図6は、換算テーブルにおける最新トルク値と初期トルク値との差分と劣化指数との対応関係をグラフにした図である。図6に示すように、本実施形態の換算テーブルでは、最新トルク値と初期トルク値との差分が800mAとなった場合に、劣化指数が100%となるように構成されている。制御回路部90は、例えば、最新トルク値と初期トルク値との差分が500mAの場合、換算テーブルより劣化指数として80%に差分を換算する。
本実施形態の制御回路部90は、劣化指数を導出した場合、記憶メモリ95に導出した劣化指数を格納する。この時、制御回路部90は、導出した劣化指数と、画像形成装置本体の情報と、を対応付けて格納する。制御回路部90は、記憶メモリ95に劣化指数が記憶されていない場合、劣化指数を格納する特定のアドレスに今回導出した劣化指数を格納する。一方、記憶メモリ95に既に劣化指数が記憶されている場合、制御回路部90は、既に記憶されている劣化指数に対応付けられている画像形成装置本体の情報を参照する。
対応付けられている画像形成装置本体の情報が制御回路部90が配設された画像形成装置本体の情報と同一の場合、制御回路部90は、既に記憶されている劣化指数が格納されているアドレスに、今回導出した劣化指数を上書きして格納する。一方、対応付けられている画像形成装置本体の情報が他の画像形成装置本体の情報の場合、制御回路部90は、既に記憶されている劣化指数が格納されているアドレスとは異なるアドレスに、今回導出した劣化指数を格納する。
次に、制御回路部90は、ステップS11の処理で導出した劣化指数に基づき、定着装置40の交換が必要か否かを判定する(S12)。この処理において、制御回路部90は、導出した劣化指数が所定の閾値である100%以上であるか否かを判定し、100%未満であると判定した場合(No)、定着装置交換判定制御を終了する。一方、劣化指数が100%以上であると判定した場合(Yes)、制御回路部90は、定着装置40の交換が必要である旨を報知する交換アラームを報知部96から報知し(S13)、定着装置交換判定制御を終了する。ステップS13の処理において、制御回路部90は、例えば、交換アラームとして「定着装置が寿命を迎えているため交換してください」といったメッセージを報知部96に表示することで、ユーザやサービスマンに定着装置40の交換が必要である旨を報知する。
[劣化指数を用いた定着装置交換判定制御の効果]
図7(a)は、比較例として、定着駆動モータ93に流れる電流値が所定の電流値となった場合に定着装置40の交換が必要であると判定する従来の構成である場合に、定着装置の交換が必要と判定されるまでに印刷した記録材の枚数をグラフにした図である。図7(a)に示すように、比較例における定着装置交換判定制御を実行した場合、定着装置Aでは、290k枚の記録材に画像を定着した時点(走行距離)で、定着駆動モータ93に流れる電流値が所定の電流値としての3500mAに達する。この時点で、定着装置Aは、交換が必要であると判定される。また、比較例における定着装置交換判定制御を実行した場合、定着装置Bでは、340k枚の記録材に画像を定着した時点(走行距離)で、定着駆動モータ93に流れる電流値が所定の電流値としての3500mAに達する。この時点で、定着装置Bは、交換が必要であると判定される。
つまり、比較例の定着装置交換判定制御では、定着装置によって、交換が必要であると判定した時点における記録材を印刷した枚数について、最大で50k枚の差が生じている。これは、モータ電流検知部94の構成の特性上、抵抗体などの電気素子のばらつきや、束線の這い回しによる電流損失、接点部の抵抗などにより検知誤差が生じてしまうためである。
図7(b)は、本実施例の定着装置交換判定制御を実行する場合に、定着装置の交換が必要と判定されるまでに印刷した記録材の枚数をグラフにした図である。図7(b)に示すように、本実施例における定着装置交換判定制御を実行した場合、定着装置Aでは、300k枚の記録材に画像を定着した時点(走行距離)で定着装置の交換が必要であると判定している。また、本実施例における定着装置交換判定制御を実行した場合、定着装置Bでは、320k枚の記録材に画像を定着した時点(走行距離)で定着装置の交換が必要であると判定している。
つまり、本実施例の定着装置交換判定制御では、定着装置によって、交換が必要であると判定した時点における記録材を印刷した枚数について、最大で20k枚の差が生じている。
このように、本実施形態の制御回路部90は、最新トルク値と初期トルク値との差分を劣化指数に換算して定着装置の交換の要否を判定することで、従来の構成における定着装置交換判定制御よりも高い精度で定着装置の交換時期の判定を行うことができる。
以上のように、本実施形態の制御回路部90は、定着装置40を装置本体4に装着してからの使用開始時において、モータ電流検知部94が検知した電流値を、初期トルク値として記憶メモリ95に格納する。また、制御回路部90は、100枚以下の記録材Pに画像を形成する画像形成ジョブの後回転時において、モータ電流検知部94が検知した電流値を、最新トルク値として記憶メモリ95に格納する。そして、制御回路部90は、最新トルク値と初期トルク値との差分から劣化指数を導出し、劣化指数が所定の閾値を超えた場合に交換アラームを報知部96から報知可能に構成されている。
つまり、本実施形態のプリンタ1は、モータ電流検知部94が検知した最新トルク値と、モータ電流検知部94を用いずに予め設定した任意の値と、ではなく、初期トルク値と最新トルク値とから導出される劣化指数を用いて定着装置40の交換時期を判定する。
これにより、本実施形態のプリンタ1は、定着駆動モータ93に流れる電流を検知するモータ電流検知部94の構成に起因する検知誤差の影響を抑えることができ、簡易な構成によって適切なタイミングで定着装置40の交換をすることができる。
また、本実施形態のプリンタ1は、高い精度で定着装置40の交換時期(寿命)を判定することができる。このため、プリンタ1は、寿命を迎えているのに寿命判定できない場合を防ぐために、定着装置40の本来の寿命よりも前に交換が必要であると判定するように設定せずに、適切な交換時期に交換可能にする定着装置交換判定制御を実行することができる。
このような構成により、プリンタ1は、市場全体の定着装置平均寿命の低下や、定着装置の交換頻度の増加することによるサービスコスト増加やダウンタイム増加といった各種不利益が生じてしまうことを防ぐことができる。
なお、本実施形態において、プリンタ1は、制御回路部90が定着装置40に配設された記憶メモリ95を参照し、初期トルク値が記憶されているか否かを判定することで装着された定着装置40が未使用品か否かを判定しているが、これに限定されない。プリンタ1は、例えば、稼働し電流が流れることで溶断するヒューズを定着装置40に配設し、ヒューズの溶断が発生したか否かを判定することで定着装置40が未使用品であるか否かを判定するように構成されていてもよい。また、プリンタ1は、例えば、装置本体4に取り付けられることで外れる爪部を定着装置40に設け、新たに装着される定着装置40に該爪部があるか否かを判定することで定着装置40が未使用品であるか否かを判定するように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、制御回路部90は、新たに装着された定着装置40の記憶メモリ95に格納されている劣化指数が30%以下である場合に、新古品であると判定しているが、これに限定されない。制御回路部90は、例えば、新たに装着された定着装置40の劣化指数が5%以下である場合に、新古品であると判定するように構成されていてもよい。つまり、制御回路部90は、定着装置40の定着駆動モータ93の駆動トルクの推移から、定着装置40の交換時期が適正な範囲内となるように新古品の判定の閾値となる劣化指数を設定していればよく、その具体的な数値については、本実施形態に限定されない。
また、本実施形態において、制御回路部90は、新たに装着された定着装置40が、未使用品である場合と、新古品である場合と、で劣化指数の導出や交換の要否の判定に係る処理で共通の処理を実行するように構成されているが、これに限定されない。制御回路部90は、新たに装着された定着装置40が、未使用品である場合と、新古品である場合と、で劣化指数の導出や交換の要否の判定に係る処理として異なる処理を実行するように構成されていてもよい。
具体的には、制御回路部90は、新たに装着された定着装置40が未使用品である場合には、劣化指数が所定の閾値として100%以上となった場合に、定着装置40の交換が必要であると判定するように構成される。一方、新たに装着された定着装置40が新古品である場合には、制御回路部90は、劣化指数が所定の閾値として100%よりも低い85%以上となった場合に、定着装置40の交換が必要であると判定するように構成されていてもよい。また、制御回路部90は、新たに装着された定着装置40が新古品である場合、記憶メモリ95に記憶されている他の画像形成装置において格納された劣化指数に基づき、所定の閾値を設定するように構成されていてもよい。
このように構成されることで、プリンタ1は、新たに装着された定着装置40が新古品である場合にも、定着装置40の交換時期が適切な範囲内となるように所定の閾値を設定することができる。
また、本実施形態において、制御回路部90は、初期トルク検知シーケンスにおいて、定着フィルム603の内部の温度を160℃に制御し、定着駆動モータ93の回転速度を240mm/secに制御して初期トルク値の検知を行うが、これに限定されない。
制御回路部90は、例えば、定着フィルム603の内部の温度について、それぞれ異なる140℃、160℃、180℃に設定する複数の温度モードを制御可能に構成されていてもよい。そして、制御回路部90は、各温度モードにおいて定着駆動モータ93を定速回転させ、それぞれ30秒間電流値を測定し、測定した複数の電流値を平均化した値を初期トルク値とするように構成されていてもよい。
また、制御回路部90は、定着駆動モータ93の回転速度について、それぞれ異なる120mm/sec、180mm/sec、240mm/secに設定する複数の速度モードを制御可能に構成されていてもよい。そして、制御回路部90は、各速度モードにおいて定着フィルム603の内部の温度を一定に保ち、それぞれ30秒間電流値を測定し、測定した複数の電流値を平均化した値を初期トルク値とするように構成されていてもよい。
さらに、制御回路部90は、複数の温度モードと、複数の速度モードと、を制御可能に構成されていてもよい。そして、制御回路部90は、各温度モードと、各速度モードと、において30秒間電流値を測定し、測定した複数の電流値を平均化した値を初期トルク値とするように構成されていてもよい。
このように、定着フィルム603の内部の温度条件や定着駆動モータ93の回転速度条件として、複数の水準で電流値を測定し、初期トルク値を算出するように構成されることで、制御回路部90は、より正確な初期トルク値を得ることができる。
なお、このように構成された場合、プリンタ1では、初期トルク検知シーケンスを実行する際に、測定時間が長時間になってしまう虞がある。このため、プリンタ1では、このように構成された場合、ユーザが画像形成装置を利用しない時間帯(例えば早朝、深夜、長時間スタンバイ中等)に初期トルク検知シーケンスを実行するように構成されていてもよい。
また、このように構成される場合、制御回路部90は、後回転トルク検知シーケンスにおいて、初期トルク検知シーケンスと略同様に、複数の温度条件や回転速度条件のそれぞれで検出した電流値を平均化し、最新トルク値を算出してもよい。また、制御回路部90は、後回転トルク検知シーケンスにおける温度条件と回転速度条件とについて、任意の1つの条件を設定し、設定した条件に応じた定数と検出した電流値とを用いて演算し、最新トルク値を算出するように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、制御回路部90は、100枚以下の記録材Pへの画像形成ジョブの実行後を、後回転トルク検知シーケンスを実行する任意のタイミングとして設定しているが、これに限定されない。制御回路部90は、例えば、画像を形成した記録材Pの枚数を積算し、所定の枚数に達した画像形成ジョブの後回転時を任意のタイミングとして設定していてもよい。また、制御回路部90は、例えば、ユーザが指定した日時(特定の曜日に切り替わったタイミングや早朝又は深夜といった特定の時間等)になった場合を、任意のタイミングとして設定していてもよい。
また、本実施形態において、プリンタ1は、定着装置40の記憶メモリ95に初期トルク値を格納するように構成されているが、これに限定されない。プリンタ1は、制御回路部90のRAM90cに装着されている定着装置40の初期トルク値を格納するように構成されていてもよい。このように構成される場合、装置本体4に装着されている定着装置40の定着装置IDは、ユーザがプリンタ1の操作部(不図示)より入力するように構成されていてもよい。また、装置本体4に装着されている定着装置40の定着装置IDは、定着装置40に定着装置IDを示すコード(QRコード(登録商標)のシール等)を貼り付け、該コードをプリンタ1が自動で読み取ることで認識されるように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、制御回路部90は、最新トルク値と初期トルク値との差分を用いて劣化指数を導出しているが、これに限定されない。制御回路部90は、例えば、最新トルク値と初期トルク値との比率を用いて劣化指数を導出するように構成されていてもよい。
また、制御回路部90は、初期トルク値と、今回の画像形成ジョブの後回転で測定した最新トルク値と、過去の任意の画像形成ジョブの後回転で測定したトルク値である中間トルク値と、を用いて、劣化指数を導出するように構成されていてもよい。中間トルク値を用いる場合、制御回路部90は、劣化指数の推移を演算し、算出される近似推移線の係数の情報を用いて劣化指数の演算の精度を向上させてもよい。
また、本実施形態において、制御回路部90は、ROM90bに記憶された換算テーブルを用いて、最新トルク値と初期トルク値との差分を劣化指数に換算するように構成されているが、これに限定されない。制御回路部90は、予めROM90bに記憶された計算式を用いて、最新トルク値と初期トルク値との差分を劣化指数に算出するように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、制御回路部90は、劣化指数が予め設定された所定の閾値としての100%以上となった場合に、定着装置40の交換時期となったことを判定するように構成されているが、これに限定されない。制御回路部90は、例えば、ユーザがプリンタ1の操作部(不図示)を操作し、複数の閾値(例えば100%、110%、120%)の中から任意の閾値を選択可能に構成され、選択された閾値を所定の閾値として設定するように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、制御回路部90は、劣化指数が予め設定された所定の閾値としての100%以上となった場合に、定着装置40の交換時期となったことを判定し、その後も画像形成動作を中止しないように構成されているが、これに限定されない。制御回路部90は、劣化指数が第1閾値としての100%以上となった場合に、定着装置40の交換に関する情報を報知し、劣化指数が第1閾値よりも大きい第2閾値としての150%となった場合に、画像の形成を中止するように構成されていてもよい。このように構成された場合、プリンタ1では、交換アラームを無視して継続して使用された定着装置40以外のパーツに関して故障するリスクがある場合に、該故障が発生するリスクを軽減することができる。
また、本実施形態において、プリンタ1は、定着駆動モータ93によって加圧ローラ70を回転駆動させ、定着フィルム603を従動回転させるように構成されているが、これに限定されない。プリンタ1は、定着駆動モータ93によって定着フィルム603を回転駆動させ、加圧ローラ70を従動回転させるように構成されていてもよい。また、プリンタ1は、定着駆動モータ93により、定着フィルム603と、加圧ローラ70と、の双方を回転駆動させるように構成されていてもよい。
1…画像形成装置(プリンタ)/4…装置本体/40…画像加熱装置(定着装置)/70…第2回転体(加圧ローラ)/90…報知手段、温度制御手段、速度制御手段(制御回路部)/93…回転駆動手段(定着駆動モータ)/94…駆動負荷検知手段(モータ電流検知部)/95…駆動負荷記憶手段(記憶メモリ)/96…報知手段(報知部)/603…第1回転体(定着フィルム)

Claims (8)

  1. 装置本体と、
    加熱される第1回転体と、前記第1回転体とニップを形成する第2回転体と、を有し、前記装置本体に対し着脱可能に設けられた画像加熱装置と、
    前記第1回転体と前記第2回転体との少なくとも一方を回転駆動させる回転駆動手段と、
    前記回転駆動手段の駆動負荷を検知する駆動負荷検知手段と、
    前記画像加熱装置を前記装置本体に装着してからの使用開始時において前記駆動負荷検知手段が検知した前記駆動負荷としての初期値を記憶する駆動負荷記憶手段と、
    前記初期値と、任意のタイミングで前記駆動負荷検知手段が検知した前記駆動負荷としての負荷値と、から導出される判定値に基づいて前記画像加熱装置の交換に関する情報を報知可能な報知手段と、
    前記第1回転体の内部の温度を制御する温度制御手段と、を備え、
    前記温度制御手段は、前記第1回転体の内部をそれぞれ異なる温度に設定する複数の温度モードを制御可能であり、
    前記駆動負荷記憶手段は、前記複数の温度モードのそれぞれにおいて前記駆動負荷検知手段が検知した前記駆動負荷を平均化した値を前記初期値として記憶する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 装置本体と、
    加熱される第1回転体と、前記第1回転体とニップを形成する第2回転体と、を有し、前記装置本体に対し着脱可能に設けられた画像加熱装置と、
    前記第1回転体と前記第2回転体との少なくとも一方を回転駆動させる回転駆動手段と、
    前記回転駆動手段の駆動負荷を検知する駆動負荷検知手段と、
    前記画像加熱装置を前記装置本体に装着してからの使用開始時において前記駆動負荷検知手段が検知した前記駆動負荷としての初期値を記憶する駆動負荷記憶手段と、
    前記初期値と、任意のタイミングで前記駆動負荷検知手段が検知した前記駆動負荷としての負荷値と、から導出される判定値に基づいて前記画像加熱装置の交換に関する情報を報知可能な報知手段と、
    前記回転駆動手段の速度を制御する速度制御手段と、を備え、
    前記速度制御手段は、前記回転駆動手段の速度をそれぞれ異なる速度に設定する複数の速度モードを制御可能であり、
    前記駆動負荷記憶手段は、前記複数の速度モードのそれぞれにおいて前記駆動負荷検知手段が検知した前記駆動負荷を平均化した値を前記初期値として記憶する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記判定値は、前記負荷値と前記初期値との差分を用いて導出される、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記判定値は、前記負荷値と前記初期値との比率を用いて導出される、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  5. 記駆動負荷検知手段は、前記回転駆動手段に流れる電流を負荷として検知する、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 記駆動負荷検知手段は、前記回転駆動手段が回転する際に生じるトルクを負荷として検知する、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記駆動負荷記憶手段は、前記画像加熱装置に設けられる、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記報知手段は、
    前記判定値が第1閾値を超えた場合に、前記画像加熱装置の交換に関する情報を報知し、
    前記判定値が前記第1閾値よりも大きい第2閾値を超えた場合に、画像の形成を中止する、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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