JP2017138427A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動負荷の増大(トルクアップ)が発生した場合でも、駆動負荷(トルク)が上昇しにくい条件(画像形成条件に制限が生じる条件)で使用し続けることが可能となり、即座の装置停止を回避することが可能となる。【解決手段】定着駆動手段に要する電流量(トルク)を検知し、その検知結果に応じて、定着処理速度を変更する。【選択図】図6
Description
本発明は、電子写真方式、静電記録方式等を用いた、複写機、プリンタ、記録画像表示装置、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
電子写真装置、静電記録装置などの画像形成装置においては、シート上にトナー画像を形成し、これを定着装置により加熱、加圧してシート上にトナーを定着させている。従来、定着装置の寿命判断は、積算枚数や積算時間が所定値に到達した時点で行われていた。
これでは、定着装置の状態如何に関わらず、その状態を考慮して早期に定着装置を交換してしまうために、ランニングコストの増大が懸念される。また、想定外の負荷状態の増大により、駆動機構(駆動ギアなど)の変形や磨耗等も懸念される。
この課題を解決するために、特許文献1には、定着駆動モータにかかる負荷を検知し、寿命判断する定着装置が提案されている。また、特許文献2には、定着ベルトと摩擦摺動する部材との接触部に潤滑剤を補給する手段を設けた定着装置が提案されている。
定着駆動モータの負荷が所定値を越えた場合に、定着ユニットの寿命と判断する場合、直ちに装置を停止させることになり、使用者が出力したい成果物を得ることができない状態になってしまう。潤滑剤補給手段を有する定着システムは複雑な機構になりやすい。また、負荷増大の原因が、潤滑剤の枯渇によるものでないと効果を発揮しない。
上記の課題を解決するために、請求項1に係る定着装置は、
記録材を加熱する加熱部材(14)と、加熱部材(14)と記録材を挟持搬送するニップを形成する加圧部材(15)と、前記加熱部材(14)または加圧回転体(15)を駆動する駆動手段からなる定着装置(16)において、前記駆動手段に要する電流量(トルク)を検知し、その検知結果に応じて、定着処理速度を変更することを特徴とする。
記録材を加熱する加熱部材(14)と、加熱部材(14)と記録材を挟持搬送するニップを形成する加圧部材(15)と、前記加熱部材(14)または加圧回転体(15)を駆動する駆動手段からなる定着装置(16)において、前記駆動手段に要する電流量(トルク)を検知し、その検知結果に応じて、定着処理速度を変更することを特徴とする。
請求項2に定着装置は、
請求項1に記載の定着装置において、速度制御を行って定着処理をするかしないかをユーザーが判断するモードを有することを特徴とする。
請求項1に記載の定着装置において、速度制御を行って定着処理をするかしないかをユーザーが判断するモードを有することを特徴とする。
本発明に係る定着装置によれば、駆動負荷の増大(トルクアップ)が発生した場合でも、駆動負荷(トルク)が上昇しにくい条件(画像形成条件に制限が生じる条件)で使用し続けることが可能となり、即座の装置停止を回避することが可能となる。
[実施例1]
以下、本発明に係る画像加熱装置について図面に則して詳細に説明する。
以下、本発明に係る画像加熱装置について図面に則して詳細に説明する。
図1に、本発明を適用することができる画像形成装置を示す。同図に示す画像形成装置は、4個の画像形成部を有する4色フルカラーの電子写真方式の画像形成装置であり、同図はその概略構成を模式的に示す縦断面図である。
〈画像形成部〉
この画像形成装置は、制御回路部(制御基板:CPU)と通信可能に接続した外部ホスト装置からの入力画像情報に応じて作像動作して、記録材上にフルカラー画像を形成して出力することができる。外部ホスト装置は、コンピュータ、イメージリーダー等である。制御回路部は、外部ホスト装置と信号の授受をする。また各種作像機器と信号の授受をし、作像シーケンス制御を司る。
この画像形成装置は、制御回路部(制御基板:CPU)と通信可能に接続した外部ホスト装置からの入力画像情報に応じて作像動作して、記録材上にフルカラー画像を形成して出力することができる。外部ホスト装置は、コンピュータ、イメージリーダー等である。制御回路部は、外部ホスト装置と信号の授受をする。また各種作像機器と信号の授受をし、作像シーケンス制御を司る。
同図に示す画像形成装置は、中間転写体としての中間転写ベルト17の回転方向(矢印R17方向)に沿って上流側から下流側にかけて4個の画像形成部(画像形成ステーション)Pa、Pb、Pc、Pdが配設されている。各画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、この順に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を形成する画像形成部であり、それぞれ像担持体としてドラム形の電子写真感光体(以下「感光体ドラム」という。)1Y、1M、1C、1Kを備えている。
感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kは、それぞれ矢印R1方向(図1中の時計回り)に回転駆動されるようになっている。各感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kの周囲には、その回転方向に沿ってほぼ順に、帯電器(帯電手段)2Y、2M、2C、2K、露光装置(潜像形成手段)3Y、3M、3C、3K、現像器(現像手段)4Y、4M、4C、4K、一次転写ローラ(一次転写手段)5Y、5M、5C、5K、ドラムクリーナ(クリーニング手段)6Y、6M、6C、6Kが配設されている。
また、中間転写体としての中間転写ベルト17の下方には、転写搬送ベルト18が配設されて、転写材Sの搬送方向(図1中の矢印R18方向)の下流側に定着装置(定着手段)16が配設されている。以下の説明では、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K帯電器(帯電手段)2Y、2M、2C、2K、露光装置(潜像形成手段)3Y、3M、3C、3K、現像器(現像手段)4Y、4M、4C、4K、一次転写ローラ(一次転写手段)5Y、5M、5C、5K、ドラムクリーナ(クリーニング手段)6Y、6M、6C、6Kについて、特に色を区別する必要がないので、単に、感光体ドラム1、帯電器2、露光装置3、現像器4、一次転写ローラ5、ドラムクリーナ6のように表記するものとする。
本実施の形態では、上述の感光体ドラム1として、直径が30mmのものを用いている。感光体ドラム1は、接地されたアルミニウムなどの導電材製ドラム基体の外周面に、通常の有機光導電体層(OPC)からなる感光体層を形成塗布されたものである。この感光体層は、下引層(UCL)、電荷キャリア生成層(CGL)、電荷キャリア移動層(CTL)が積層されている。感光体層は、通常は絶縁層であり、特定の波長の光を照射することにより、導電体になるという性質を有している。
これは、光を照射することによって、電荷キャリア生成層内に正孔が生成し、それらが電荷の流れの担い手となるからである。電荷キャリア生成層は厚さ0.2μmのフタロシニアン化合物で、電荷キャリア移動層は厚さ25μm程度のヒドラゾン化合物を分散させたポリカーボネートで構成されている。
本実施の形態では、帯電手段として帯電ローラ2を使用している。帯電ローラ2は感光体ドラム1表面に接触するように配置されている。帯電ローラ2の構造は、中心に導電性の芯金を有し、この芯金の外周に導電性弾性層、中抵抗導電層、低抵抗導電層が形成されている。帯電ローラ2は、その両端部を軸受け(図示略)によって回転自在に軸支され、感光体ドラム1の回転軸線に平行に配置されている。帯電ローラ2両端部の軸受けは、ばねなどの弾性部材(図示略)によって、感光体ドラム1に適度な押圧力で圧接されている。その圧接力によって帯電ローラ2は感光体ドラム1の回転に従動して回転する。
本実施の形態では、露光装置3として画像情報に応じてレーザ光をON/OFFするレーザスキャナを使用している。露光装置3から発生したレーザ光は、反射ミラーを介して、帯電後の感光体ドラム1表面に走査露光される。これにより、レーザ光照射部分の電荷が除去され、画像情報に応じた静電潜像が形成される。
本実施の形態では、現像手段として二成分現像剤を収容した現像装置4を使用している。現像装置4の感光体ドラム1に面した開口部内には現像スリーブが回転自在に設置されている。
一方、現像装置4の上方には、補給用のトナーを収容した着脱自在なトナー容器27が設けられている。現像によって消費されたトナーはトナー容器27に設けられた補給口(図示略)から補給搬送路28を通って、現像容器30に設けられた補給口(図示略)から現像容器30内に補給される。補給搬送路28には、補給スクリュー(トナー補給手段)29が設けられており、補給スクリュー29の回転時間を制御することによって、現像容器30内に補給されるトナー量が調整されるようになっている。
本実施の形態では、一次転写ローラ5及び二次転写対向ローラ11には、中間転写体としての無端状の中間転写ベルト17が掛け渡されている。中間転写ベルト7は、その裏面側から一次転写ローラ5によって押圧されていて、その表面を感光体ドラム1に当接させている。
これにより、感光体ドラム1と、中間転写ベルト17との間には、一次転写ニップ(一次転写部)が形成されている。中間転写ベルト17は、駆動ローラも兼ねる二次転写対向ローラ11の矢印R17方向の回転に伴って、矢印R17方向に回転するようになっている。この中間転写ベルト17の回転速度は、上述の各感光体ドラム1の回転速度(プロセススピード)とほぼ同じに設定されている。本実施の形態における定着装置に関しては後述する。
次に、上記構成の画像形成装置の動作を説明する。
制御回路部は外部ホスト装置から入力された画像信号に基づいて、画像形成部を作像動作させる。帯電ローラ2によって、均一に帯電した感光体ドラム1表面を、露光装置3によって、走査露光することで感光体ドラム1上に静電潜像を形成する。感光体ドラム1上に形成された静電潜像は、現像器4によってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像として現像される。これら4色のトナー像は、一次転写ニップにおいて、一次転写ローラ5に一次転写バイアスを印加することにより、中間転写ベルト17上に順次一次転写される。
こうして、4色のトナー像が中間転写ベルト17上で重ね合わされる。一次転写時に、中間転写ベルト17に転写されないで感光体ドラム1上に残ったトナー(残留トナー)は、ドラムクリーナ6によって除去される。残留トナーが除去された感光体ドラム1は、次の画像形成に供される。
上述のようにして中間転写ベルト17上で重ね合わされた4色のトナー像は、転写材Sに二次転写される。給紙カセット(図示略)から給紙搬送装置によって搬送された転写材Sは、レジストローラによって中間転写ベルト17上のトナー像にタイミングを合わせるようにして二次転写ニップに供給される。供給された転写材Sには、二次転写ニップにおいて、二次転写ローラ11に二次転写バイアスを印加することにより、中間転写ベルト17上の4色のトナー像が一括で二次転写される。トナーが二次転写された転写材Sは、搬送パスを通って排紙ローラにより排紙トレイ上に排出される。
以上で、1枚の転写材Sの片面(表面)に対する4色フルカラーの画像形成が終了する。二次転写後に、転写されないで中間転写ベルト17上に残ったトナー(転写残トナー)は、ベルトクリーナ10によって除去される。
〈定着装置〉
図2は本発明を適用することができる定着装置16の概略構成を示す縦断面図である。
図2は本発明を適用することができる定着装置16の概略構成を示す縦断面図である。
本実施の形態では、定着装置16として回転自在な定着フィルム14と、定着フィルム14の下方から当接された加圧ローラ15を有している。
定着フィルムユニットは、加熱体としてのヒーター39と、該ヒーター39を支持する支持体としての横断面半円弧桶形のフィルムガイド40(ヒーターステー)と、ヒーターユニットが、加圧ローラー15により加圧された際に変形しないために設けられた逆U字形の補給板金(不図示)と、円筒形状の耐熱性フィルムからなる定着フィルム14とを備えている。
上記ヒーター39は、記録材Pの搬送方向に直交する方向を長手とする絶縁性、耐熱性、低熱容量の基板と、抵抗発熱体としてのヒーター、温度検知素子としてのサーミスターとを備えており、上記フィルムガイド40に、固定的に支持されている。
ヒータ39はフィルムガイド40に固定して支持される。更に、定着フィルム14との接触面側の基板には摺動層として厚さ10μm程度のポリイミド層が設けられている。このポリイミド層により、定着フィルム14と定着ヒータ39との摺擦抵抗を低減することで、駆動トルクの低減および定着フィルム14内面の磨耗を抑制している。
定着フィルム14は、ステンレスを厚み30μmの円筒状に形成した円筒状の基材上に、厚み約300μmのシリコーンゴム層(弾性層)をリングコート法により形成されている。さらに、その上に、厚み20μmのPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)樹脂チューブが最表面層に被覆された構造となっている。
また、以上のようなヒーターユニットの下方には、加圧部材としての加圧ローラ15が配設されており、該加圧ローラ15は、芯金37と、シリコーンゴムからなる弾性層と、フッ素系の樹脂からなる表層とで構成される。この加圧ローラ15は、ヒーターユニットに対し、加圧手段(図示せず)により総圧90〜320Nの圧力で加圧されており、記録材Pの搬送方向に、駆動系(図示せず)により回転駆動(反時計回り)される。これにより、円筒形定着フィルム14がヒーター39の発熱体表面に密着摺動して、フィルムガイド40の周囲を回動する。
加圧ローラ15は、ステンレス製の芯金上37に、厚み約3mmのシリコーンゴム層、さらに厚み約40μmのPFA樹脂チューブが順に積層された多層構造とされている。この加圧ローラ15の芯金の両端部が装置フレームの不図示の奥側と手前側の側板間に回転可能に軸受保持されている。
この加圧ローラ15の上側に、ヒータ39、ヒータホルダ40、定着フィルム14を備えた定着ユニットが設置される。この定着ユニットは、ヒータ39側を下向きにして加圧ローラ15に平行に設置されている。
ヒータ39は、ヒータホルダ40の下面に該ヒータホルダの長手に沿って固定されており、定着フィルム14とその加熱面が摺動可能な構成とされている。そして、定着フィルム14はこのヒータホルダ40にルーズに外嵌されている。
ヒータホルダ40は、耐熱性の高い液晶ポリマー樹脂で形成されており、ヒータ39を保持するとともに定着フィルム14をガイドする役割を果たしている。本例では、液晶ポリマーとして、デュポン社のゼナイト7755(商品名)を使用した。
ヒータホルダ40の両端部は不図示の加圧機構によりその一端側が156.8N(16kgf)、総圧313.6N(32kgf)の力で加圧ローラ15の軸線方向に付勢されている。その結果、ヒータ39の下面(加熱面)を、定着フィルム14を介して加圧ローラ15の弾性層に抗して所定の押圧力をもって圧接させ、定着に必要な所定幅の定着ニップ部Nが形成されている。
630は、それぞれ温度検知手段としてのサーミスタである。サーミスタ630(ヒータ温度センサ、第1の温度検知素子)は、熱源であるヒータ39の裏面(加熱面とは反対側の面)に設置され、ヒータ39の温度を検知する機能を担っている。
サーミスタ630は、それぞれA/Dコンバータを介して制御手段としての制御回路部(CPU)に接続されている。この制御回路部はそれぞれのサーミスタからの出力を所定の周期でサンプリングしており、このように得られた温度情報を温度制御に反映させる構成となっている。
つまり、CPUは、サーミスタ630の出力をもとに、ヒータ39の温調制御内容を決定し、電力供給部であるヒータ駆動回路部によってヒータ39への通電を制御する。
加圧ローラ15は矢印の方向に所定の周速度で回転駆動される。これと圧接された関係にある定着フィルム14は加圧ローラ15によって従動し所定の速度で回転する。このとき、定着フィルム14の内面がヒータ39の下面に密着して摺動しながらヒータホルダ40の外回りを矢印の方向に従動回転状態になる。定着フィルム14内面にはグリスが塗布され、ヒータホルダ40と定着フィルム14内面との摺動性を確保している。
加圧ローラ15が回転駆動され、それに伴って円筒状の定着フィルム14が従動回転状態になると、ヒータ39に通電が行われる。そして、ヒータ39の温度が設定温度に立ち上げり温調された状態のとき、定着ニップ部Nに未定着トナー像を担持した記録剤Pが入り口ガイドに沿って案内されて導入される。
定着ニップ部Nにおいて、記録剤Pのトナー像担持面側が定着フルト650の外面に密着し、記録剤Pが定着フィルム14と共に移動する。記録剤Pが定着ニップNでの挟持搬送過程において、ヒータ39からの熱が定着フィル14を介して記録剤Pに付与され、未定着トナー像が記録剤P上に溶融定着される。定着ニップ部Nを通過した記録剤Pは定着フィルム14から分離され排出される。
〈トルクと回転速度の関係〉
図3は定着フィルム温度一定で定着フィルムユニットの回転速度(加圧ローラの回転速度)を変化させたときのトルクの出力グラフである。
図3は定着フィルム温度一定で定着フィルムユニットの回転速度(加圧ローラの回転速度)を変化させたときのトルクの出力グラフである。
本実験では、図2に示す定着装置を用いた。実験方法としては、まず記録材を通過させていない初期状態での定着装置を用い、定着ベルトの回転速度を50〜300mm/sで50mm/s毎に回転させ、その際の加圧ローラの駆動トルクを計測し、回転速度とトルクの関係を求めた。その後、記録材を100万枚定着処理した後に同様の実験を行った。本実験結果を以下に示す。
まず、初期状態について説明する。初期状態では、回転速度とトルクにおいて正の相関関係があり、回転速度が大きいほど機械的な負荷が大きいことが確認できた。これに対し、100万枚処理後は初期状態に比べていずれの回転速度においてもトルクが高くなることが確認できた。この原因は以下が考えられる。
一つ目は、長時間の使用によって定着部材内面の形状が変化(長手方向の粗さが低減)することで、摺動性が低下している。3つ目は、長時間の使用によって潤滑剤が劣化し、摺動性が低下している。3つ目は、長時間の使用や何らかの偶発的な事象によって、加圧ローラの軸受けが疲労もしくは磨耗し摺動性が低下している。
〈トルクとフィルム温度の関係〉
図4は定着フィルム14の回転速度が一定で定着フィルム14の表面温度を変化させた場合のトルクの値を示したグラフである。定着フィルムの表面温度が低いほうがトルクは高くなっている。これは、潤滑剤は温度が低いほど粘性が上昇し、その結果、定着フィルムを駆動するトルクも高くなる。
図4は定着フィルム14の回転速度が一定で定着フィルム14の表面温度を変化させた場合のトルクの値を示したグラフである。定着フィルムの表面温度が低いほうがトルクは高くなっている。これは、潤滑剤は温度が低いほど粘性が上昇し、その結果、定着フィルムを駆動するトルクも高くなる。
〈定着処理速度と定着性とトルクの関係〉
次に、定着処理速度と定着性とトルクの関係についての検討を行った。本実験では、図2に示す定着装置を用いた。実験方法としては、加圧力を総圧で300N、定着フィルムの回転速度を300mm/s、温度を定着フィルム表面が180℃とし、1分当たりの定着処理枚数と定着性とトルクの関係を確認した。コールドオフセットの評価方法としては、定着処理後のトナー画像上に白ぬけがある場合をNG、無い場合をOKとした。
次に、定着処理速度と定着性とトルクの関係についての検討を行った。本実験では、図2に示す定着装置を用いた。実験方法としては、加圧力を総圧で300N、定着フィルムの回転速度を300mm/s、温度を定着フィルム表面が180℃とし、1分当たりの定着処理枚数と定着性とトルクの関係を確認した。コールドオフセットの評価方法としては、定着処理後のトナー画像上に白ぬけがある場合をNG、無い場合をOKとした。
また、ホットオフセットの評価方法としては、定着処理後の用紙後端にトナーのオフセットがある場合をNG、無い場合をOKとした。紙種としては、GF−C081(王子製紙(株)社製、81g/cm2紙)、およびGF−C209(王子製紙(株)社製、209g/cm2紙)を用いた。また、トナーは紙上の載り量0.9mg/cm2となるように調整した。実験条件、および実験結果を表にまとめると、以下の通りとなる。
一般に、坪量が大きい記録材上のトナーを定着する場合は、坪量が小さい記録材と比較して熱量不足となるためコールドオフセットが発生しやすい。そのため、条件1と条件2に示すように、回転速度を落として加熱時間を増やすことでコールドオフセットを防ぐ。一方、坪量が小さい記録材上のトナーを定着する場合は、坪量が大きい記録材と比較して熱量過多になりやすい。
条件3でホットオフセットが発生しているのは、このためである。そこで条件5のように定着温度を下げることでコールドオフセットとホットオフセットを両立させることができる。条件5では定着温度を下げているためトルクが条件2よりも若干高めになるが、条件1よりも高くならないことがわかる。条件4では定着温度を下げすぎてしまったためにコールドオフセットがNGになり、さらにトルクも大きくなっている。
〈定着装置の動作1:制限モードへの移行〉
次に本実施例における定着装置の動作について説明する。
次に本実施例における定着装置の動作について説明する。
図5に、本発明に係る制御ブロック図を示す。
加圧ローラのモーター電流値を検知するモーター電流検知手段と、検知手段からの情報に基づいて定着装置の動作を制御するCPUからなる。CPUでは、モーター電流値によって定着フィルム温度と定着駆動モータを制御する機構となっている。
図6には、本発明に係るフローチャートを示す。フローチャートの詳細は後述する。
本実施例における定着装置には、105g/cm2以下の記録材を定着処理する定着モード1、105g/cm2以上の記録材で定着処理する定着モード2、および処理枚数を落として105g/cm2以下の記録材で定着処理する定着モード3の3つのモードを持つ構成となっている。それらの定着モードの条件を表にまとめると、以下の通りとなる。
また、定着モード1と定着モード2を使う場合を「通常プリント」、また、定着モード1と定着モード3を使う場合を「制限モード」と呼ぶ。
これらの装置の動作の、通常動作のフローチャートを図6に示す。
<S001> プリンタの動作スタート
<S002> 通常のプリント動作を開始する。
<S003> プリント中に加圧ローラの回転速度を300mm/sのときのトルク値(モータ電流値)を検知し、その値が所定値A(500mN・m)以上であるか否かを判断する。
<S004> S003での判定がYesの場合は、加圧ローラの回転速度を300mm/sのときのトルク値(モータ電流値)を検知し、その値が所定値B(600mN・m)以下であるか否かを判断する。
<S005> S004での判定がYesの場合は、制限モードに移行する。
<S006> 画像形成装置本体のコントロールパネルに「制限モードへ移行」と表示する。
<S007> S003での判定がNOの場合は、通常動作を継続する。
<S008> 判定がNoの場合は、通常プリントを維持する。
<S001> プリンタの動作スタート
<S002> 通常のプリント動作を開始する。
<S003> プリント中に加圧ローラの回転速度を300mm/sのときのトルク値(モータ電流値)を検知し、その値が所定値A(500mN・m)以上であるか否かを判断する。
<S004> S003での判定がYesの場合は、加圧ローラの回転速度を300mm/sのときのトルク値(モータ電流値)を検知し、その値が所定値B(600mN・m)以下であるか否かを判断する。
<S005> S004での判定がYesの場合は、制限モードに移行する。
<S006> 画像形成装置本体のコントロールパネルに「制限モードへ移行」と表示する。
<S007> S003での判定がNOの場合は、通常動作を継続する。
<S008> 判定がNoの場合は、通常プリントを維持する。
この制御は、通紙ジョブ中に実施する。このように本発明を実施することで、駆動負荷の増大(トルクアップ)が発生した場合でも、駆動負荷(トルク)が上昇しにくい条件(画像形成条件に制限が生じる条件)で使用し続けることが可能となり、即座の装置停止を回避することが可能となる。
〈定着装置の動作2:制限モード移行後の動作〉
次に本実施例における制限モード移行後の定着装置の動作について説明する。これらの装置の動作の、通常動作のフローチャートを図7に示す。
<S009> 制限モードでの動作スタート
<S010> 制限モードでの使用を実施するかをユーザーが判断する
<S011> 制限モード使用がYesの場合、トルクアップ以外の場合が有るかを判定する
<S012> トルクアップ以外が無い場合は、制限モードでのプリントを開始する
<S013> 制限モードでのプリント動作を終了する
<S014> 加圧ローラの回転速度を300mm/sのときのトルク値(モータ電流値)を検知し、その値が所定値B(600mN・m)以上であるか否かを判断する。
<S015> 判定がYesの場合は、装置を停止する
<S016> 画像形成装置本体のコントロールパネルに「装置停止」と表示する
<S017> 動作を終了する
<S018> 判定がNoの場合は、装置を停止する
<S019> 判定がNoの場合は、装置を停止する
<S020> 判定がNoの場合は、制限モードのまま次ジョブまで待機する。
次に本実施例における制限モード移行後の定着装置の動作について説明する。これらの装置の動作の、通常動作のフローチャートを図7に示す。
<S009> 制限モードでの動作スタート
<S010> 制限モードでの使用を実施するかをユーザーが判断する
<S011> 制限モード使用がYesの場合、トルクアップ以外の場合が有るかを判定する
<S012> トルクアップ以外が無い場合は、制限モードでのプリントを開始する
<S013> 制限モードでのプリント動作を終了する
<S014> 加圧ローラの回転速度を300mm/sのときのトルク値(モータ電流値)を検知し、その値が所定値B(600mN・m)以上であるか否かを判断する。
<S015> 判定がYesの場合は、装置を停止する
<S016> 画像形成装置本体のコントロールパネルに「装置停止」と表示する
<S017> 動作を終了する
<S018> 判定がNoの場合は、装置を停止する
<S019> 判定がNoの場合は、装置を停止する
<S020> 判定がNoの場合は、制限モードのまま次ジョブまで待機する。
このように制御することで、制限モードによって対応できない状態になった場合においても、装置を正常に動作させることが可能となる。
14 定着フィルム、15 加圧ローラ、16 定着装置、P 転写材、
t 未定着トナー層
t 未定着トナー層
Claims (2)
- 記録材を加熱する加熱部材(14)と、加熱部材(14)と記録材を挟持搬送するニップを形成する加圧部材(15)と、前記加熱部材(14)または加圧回転体(15)を駆動する駆動手段からなる定着装置(16)において、
前記駆動手段に要する電流量(トルク)を検知し、その検知結果に応じて、定着処理速度を変更することを特徴とする定着装置。 - 前記定着装置は、記録体の種類に応じて定着処理速度を可変とする速度制御手段を有し、前記検知結果に応じて定着処理速度を変更する際は、前記処理速度のいずれかに変更することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
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-
2016
- 2016-02-03 JP JP2016018466A patent/JP2017138427A/ja active Pending
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