JP2008281606A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ふち無し印字を行う際に、生産性の低下を抑えつつ、記録媒体後端で発生する定着不良発生を抑制することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】像担持体上のトナー像の印字領域が記録媒体よりも外側になるように画像形成を行うことにより、記録媒体上に余白部のない画像を形成するふち無し印字機能を有する画像形成装置において、制御手段40は、ふち無し印字機能を用いない通常印字時の、記録媒体の搬送速度を第1の速度とした場合に、ふち無し印字機能実施時に、記録媒体の後端が定着手段を通過する際の記録媒体の搬送速度を第1の速度よりも小さい第2の速度に変更する画像形成装置により前記課題を解決する。
【選択図】図8

Description

本発明は、電子写真方式を用いた、プリンタ、複写機等の画像形成装置に関し、特にそのふち無し印字の際の定着不良発生の抑制に関するものである。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置では、一般に熱可塑性の結着用樹脂(バインダー)に顔料等を混合してイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等に着色したトナー粒子を用い、静電的に記録媒体上に転写することでトナー像を作成している。記録媒体上のトナー像を定着する手段としては、熱源を備えた定着ローラもしくは定着フィルムもしくは定着ベルト等の定着用回転体と、それに対向して配置された加圧ローラ等の加圧用回転体がある。これによって圧接部(定着ニップ)を形成し、トナー像を載せた記録媒体を通過させることで、熱と圧力によってトナーを溶融定着させる定着装置を用いたものが多く採用されている(特許文献1)。
また、近年では、記録媒体全面に画像を形成した余白のないふち無し印字の需要が高まっており、電子写真方式を用いた画像形成装置でも、ふち無し印字を可能とするものが考えられている。電子写真方式において、ふち無し印字を行う場合は、像担持体上に記録媒体より大きい画像を形成し、その画像を記録媒体に転写することで確実に余白をなくし、ふち無し画像の作成を実現している。
しかし、前述したようなローラ等の回転体を定着装置として用いた画像形成装置でふち無し印字を行った場合、記録媒体の断面部(コバ部)に付着したトナーが定着ローラや加圧ローラにオフセットし、次の記録媒体の汚れを引き起こすという問題がある。この問題を解決するため、定着ローラおよび加圧ローラにクリーニングローラを設置して、定着ローラおよび加圧ローラ上に付着したトナーを清掃する画像形成装置も提案されている(特許文献2)。
特開平5−216322号公報 特開2003−57985号公報
しかし、更なる問題として、前述のような定着用回転体と加圧用回転体からなる定着装置によってふち無し印字された記録媒体上のトナー像を定着すると、記録媒体の後端部において定着不良が発生しやすいという問題がある。具体的には、記録媒体後端部のトナー像が空気を内包して膨れ上がる「火ぶくれ」やトナー像の剥落といった画像不良が発生したり、記録媒体をカットした断面部に付着したトナーの定着性が不十分であるためにユーザの手を汚すといった問題が発生する。特に後者の断面部の定着不良は記録媒体が厚い場合に顕著である。
これらの問題は、次ぎのような原因による。すなわち、像担持体から記録媒体にトナー像を静電的に転写する際に、電界が記録媒体の後端に集中するため、記録媒体後端部のトナー載り量が増加する「はき寄せ効果」が起こり、断面部においても先端部や側面部に比べてトナーが付着しやすいこと。および、前述のように熱と圧力とを併用する定着方式においては、記録媒体の先端部や左右の端部に比べ、後端部には圧力がかかりにくいため、定着不良が発生しやすいことによる。これらは、前述のような構成を持つ電子写真方式の画像形成装置においては避けられない問題であった。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、ふち無し印字を行う際に、生産性の低下を抑えつつ、記録媒体後端で発生する定着不良発生を抑制することができる画像形成装置を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明では、画像形成装置を次の(1)のとおりに構成する。
(1)像担持体と、前記像担持体から記録媒体にトナー像を転写する転写手段と、前記記録媒体上のトナー像を定着する定着手段と、前記記録媒体の搬送速度を制御する制御手段を備え、前記像担持体上のトナー像の印字領域が前記記録媒体よりも外側になるように画像形成を行うことにより、前記記録媒体上に余白部のない画像を形成するふち無し印字機能を有する画像形成装置において、
前記制御手段は、ふち無し印字機能を用いない通常印字時の、前記記録媒体の搬送速度を第1の速度とした場合に、前記ふち無し印字機能実施時に、前記記録媒体の後端が前記定着手段を通過する際の前記記録媒体の搬送速度を第1の速度よりも小さい第2の速度に変更する画像形成装置。
本発明によれば、画像形成装置において、ふち無し印字実施時に記録媒体後端が定着ニップを通過する際の記録媒体の搬送速度を減速させることで、生産性の低下を抑えつつ、記録媒体後端で発生する定着不良発生を抑制することが可能となる。
以下本発明を実施するための最良の実施の形態を実施例により詳しく説明する。
実施例1である“カラー画像形成装置”について、図1ないし7を用いて説明する。
図1は、電子写真方式の画像形成装置の一例である、定着装置としてヒータを内蔵した定着ローラと加圧ローラを採用した本カラー画像形成装置の構成を示す断面図である。
図1を用いて本カラー画像形成装置の構成、動作を説明する。
本カラー画像形成装置は、ふち無し印字機能を有する装置であり、図1に示すように、給紙部21、現像色分並置したステーション毎の感光体(以下感光ドラムという)22Y、22M、22C、22K、帯電手段を構成する帯電器23Y、23M、23C、23K、トナーカートリッジ25Y、25M、25C、25K、現像手段を構成する現像器26Y、26M、26C、26K、感光ドラムのクリーニング手段27Y、27M、27C、27K、中間転写体30、一次転写ローラ31、二次転写ローラ32、および定着装置50によって構成されている。そして画像信号に基づいてコントローラ40が制御した露光により静電潜像を形成し、この静電潜像を現像して単色トナー像を形成し、この単色トナー像を重ね合わせて多色トナー像を形成し、この多色トナー像を記録媒体11へ転写し、その記録媒体11上の多色トナー像を定着させるものである。
前記感光ドラム22Y、22M、22C、22Kは、アルミシリンダの外周に有機光導伝層を塗布して構成し、図示しない駆動モータの駆動力が伝達されて反時計回り方向に回転する。
帯電手段として、ステーション毎にイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の感光ドラムを帯電させるための4個の帯電器23Y、23M、23C、23Kを備えている。
感光ドラム22Y、22M、22C、22Kへの露光はスキャナ部24Y、24M、24C、24Kから送られ、感光ドラム22Y、22M、22C、22Kの表面を選択的に露光することにより、静電潜像が形成されるように構成されている。
現像手段として、前記静電潜像を可視化するために、ステーション毎にイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の現像を行う4個の現像器26Y、26M、26C、26Kを備えている。
中間転写体30は、感光ドラム22Y、22M、22C、22Kに接触しており、図示しない駆動モータは中間転写体30を時計回り方向に回転させる。画像形成動作に応じて感光ドラム22Y、22M、22C、22Kの回転に伴って回転し、一次転写ローラ31Y、31M、31C、31Kにバイアスを印加することにより、単色トナー像が順次中間転写体30に転写される。感光体上に残った転写残トナーは感光ドラムのクリーニング装置27Y、27M、27C、27Kによって回収される。
その後、中間転写体30と中間転写体30に当接するように設けられた二次転写ローラ32が記録媒体11を狭持搬送し、二次転写ローラ32にバイアスを印加することによって、記録媒体11に中間転写体30上の多色トナー像が転写される。
定着装置50は、記録媒体11を狭持搬送しながら、転写された多色トナー像を溶融定着させるものであり、図1に示すように記録媒体11を加熱する定着ローラ51と記録媒体11を定着ローラ51に圧接させるための加圧ローラ52を備えている。
トナー像定着後の記録媒体11は、その後図示しない排出トレイに排出され、画像形成動作を終了する。
図2は定着ローラ51の構成を示す断面図である。
図2に示すように、定着ローラ51は円筒状の中空鉄製パイプをローラ芯材61とし、その表面に高熱伝導性シリコンゴムの弾性層62を設け、最表面にフッ素系樹脂(PFA)の離型層63を設けている。弾性層62は定着ニップをより広く確保するためであり、離型層63はトナーがローラ表面に付着するのを防ぐためのものである。さらに、ローラ芯材61の内部にハロゲンヒータ64を2本内蔵しており、定着ローラ51を内部から加熱する。ハロゲンヒータ64は、その加熱動作が定着ローラ51の表面温度の検知情報に基づいて所定の温度に加熱できるようにフィードバック制御されている。また、ローラ芯材61は回転可能に支持されており、図示しない駆動モータによって回転するようになっている。駆動モータの回転速度は制御可能であり、本実施例では、定着ローラ51の回転を制御することで、記録媒体11の搬送速度を制御する。
図3は加圧ローラ52の構成を示す断面図である。
図3に示すように、加圧ローラ52は中空鉄製パイプをローラ芯材61とし、高熱伝導性シリコンゴムの弾性層62とPFAの離型層63を有し、ローラ芯材61が回転可能に支持されている点において、定着ローラ51とほぼ同じ構成である。
加圧ローラ52はその内部にハロゲンヒータ64を1本内蔵し、加圧ローラ52を内部から加熱して、記録媒体を補助的に加熱する。
また、加圧ローラ52は、図示しない加圧機構によって対向する定着ローラ51に圧接され、記録媒体の搬送方向の幅N(mm)の定着ニップを形成する。加圧ローラ52は定着ローラ51の回転に伴って従動回転する。
本実施例では、定着ローラ51の直径が46mm、加圧ローラの直径が44mmのものを用い、定着ニップ幅Nは約9mmとなっている。
図4はふち無し印字の形成例である。
通常の印字時では、図4(a)のように、記録媒体の範囲内に入るように像担持体上に画像を形成するのに対し、ふち無し印字実施時では、図4(b)のように、記録媒体の外側まで像担持体上に画像を形成して記録媒体上にふち無し画像を作成する(像担持体上のトナー像の印字領域が記録媒体よりも外側になるように画像形成を行う)。先端部、右端部、左端部、後端部の全ての端部で余白部無しである必要はなく、少なくともいずれか1つ以上の端部で余白が無い部分があれば、ふち無し印字実施の条件となる。
図5は記録媒体全域に均一濃度のふち無し印字を行った場合の、記録媒体上のトナー載り量を表した記録媒体断面の模式図である。
図5に示すように、記録媒体の後端部では、像担持体から記録媒体にトナー像を静電的に転写させる際に、二次転写ローラ32にバイアスを印加することによって発生する電界が記録媒体の後端に集中する。これにより、より多くのトナーが像担持体から記録媒体の後端に転写し、断面部のトナー付着量も先端部等の他の端面に比べて多くなっている。
さらに、先端部は記録媒体が定着ニップに突入した際に定着ローラ51および加圧ローラ52の弾性層62に包み込まれることにより熱と圧力がかかりやすく、左右の端部については記録媒体の通過幅より外側からも熱が供給されるのに対し、後端部では熱と圧力が不足しやすいため、定着不良が発生しやすい条件となっている。
そこで、本実施例においては、ふち無し印字実施時には、記録媒体の後端が定着ニップを通過する際に記録媒体の搬送速度を減速し、後端部に十分に熱を供給することによって、ふち無し印字時に記録媒体後端で発生する定着不良を防止する。
以下に、その手順を詳細に説明する。
図6は定着ローラ51と加圧ローラ52で構成される定着装置50の断面図である。
図6(a)に示すように、加圧ローラ52は定着ローラ51に圧接され、記録媒体の搬送方向の幅N(mm)の定着ニップを形成している。記録媒体11は図の右から左へ、定着ローラ51および加圧ローラ52の回転に伴って狭持搬送される。
定着ニップの下流端(記録媒体搬送方向下流端)を基準とした、記録媒体11の搬送経路上、記録媒体11の後端までの距離をL(mm)とする。記録媒体11の搬送に伴ってLは減少していき、図6(b)に示すように、記録媒体11の後端が定着ニップの下流端を通過するとLは負の値となる。
図7は通常印字時と、ふち無し印字実施時(ふち無し印字機能実施時)の、記録媒体11の後端が定着ニップを通過する際の搬送速度設定、すなわち、定着ローラ51の回転速度設定の推移を表したものである。それぞれ、上のグラフは横軸を定着ニップの下流端を基準とした、記録媒体11の後端までの距離L(mm)、下のグラフは横軸を時間T(sec)としている。
時間Tについては、記録媒体11の後端が定着ニップの下流端に到達した時点をT=0(sec)としている。また、記録媒体11の後端がL1(mm)の位置に到達した時点をT=T1(sec)、L2(mm)の位置に到達した時点をT=T2とする。
図7(a)のように、通常印字時には記録媒体11の位置、もしくは時間によらず一定の速度設定値V1(mm/sec)(第1の速度)で定着ローラ51を回転させている。
一方、ふち無し印字実施時には、図7(b)に示すように、記録媒体11の後端が定着ニップの下流端からL1(mm)に到達するまでは速度設定値をV1(mm/sec)とする。そして、L1(mm)に到達した時点(T=T1)(搬送速度の設定変更開始時)で、速度設定値をV1(mm/sec)からV2(mm/sec)(第2の速度)に変更している(圧接部の記録媒体搬送方向下流端に、記録媒体の後端が到達するより前に変更を開始)。そして、記録媒体11の後端がL2(mm)に到達し、確実に定着ニップの下流端を通過した後(T=T2、本実施例では、L=−50の時点)で、速度設定値をV2(mm/sec)からV1(mm/sec)に戻し(第2の速度に変更後、前記記録媒体の後端が前記定着手段を抜け出した後に、第1の速度に戻し)、次の印字に備える。なお、ここでのV1、V2は定着ローラ51を駆動する駆動モータの回転速度を記録媒体11の搬送速度に換算した速度設定値であり、記録媒体11の搬送速度の実測値ではない。
表1は、L1およびV2を変えていった場合の定着不良と光沢度上昇の発生状況を示す表である。V1は通常印字時の搬送速度のため固定値であり、ここでは63(mm/sec)である。先に述べたように、定着ニップ幅Nは9(mm)である。記録媒体として、HAMMERMILL COLOR COPY COVER<坪量:163(g/m)>を用いている。
表1に示したように、L1が小さすぎる場合や、V2とV1の差が小さい場合には定着不良の抑制効果が不十分である。一方で、L1が大きすぎたり、V2が小さすぎる場合には、後端で光沢度の上昇が発生する。これは、後端部に与えられる熱量がそれ以前の部分に比べて大きいために、後端部の光沢度がそれ以前の部分よりも高くなるという現象である。
表中の○、△、×はそれぞれ定着不良の発生と光沢度上昇の度合いを表したものである。
定着不良に関しては、○は発生なし、もしくは、ほとんど分からない程度、△は若干の定着不良が見られる、×は著しい定着不良が見られる、をそれぞれ表す。
光沢度の上昇に関しては、光沢度の測定装置として日本電色製の反射型光沢度計PG−3B(反射角:75°)を用い、記録媒体11の中央部と後端部の光沢度の差ΔGを指標とした。○はΔG≦5、△は5<ΔG≦10、×は10<ΔGである。
本実施例では、記録媒体11の搬送中の位置のばらつきも考慮し、後端部の定着不良を防ぎつつ、光沢度の上昇を極力抑えるため、L1=20(mm)、V2=31(mm/sec)としている。
以上説明したように、本実施例によれば、ふち無し印字実施時に記録媒体後端が定着ニップを通過する際の定着速度を減速させることで、記録媒体後端で発生する定着不良発生を抑制することが可能となる。
実施例2である“カラー画像形成装置”について図8を用いて説明する。
本実施例は、実施例1とは、記録媒体11の搬送速度の変更時に、V2=0(mm/sec)とし、一時的に記録媒体11を停止させるように制御を行っている点で異なる。
なお、装置の基本的な構成は前述した実施例1と同一であるため、ここでは前述した実施例1と異なる制御内容についてのみ説明する。
図8は、通常印字時と、ふち無し印字実施時の、記録媒体11の後端が定着ニップを通過する際の、定着ローラ51の回転速度設定の推移を表したものである。それぞれ、上のグラフは横軸を定着ニップの下流端を基準とした、記録媒体11の後端までの距離L(mm)、下のグラフは横軸を時間T(sec)としている。
時間Tについては、記録媒体11の後端が定着ニップの下流端に到達した時点をT=0(sec)としている。また、記録媒体11の後端がL1(mm)の位置に到達した時点をT=T1(sec)、速度設定を第2の速度から第1の速度に戻すタイミングをT=T1´(sec)とする。
図8(a)に示すように、通常印字時では、実施例1と同じく、記録媒体11の位置、もしくは時間によらず一定の速度設定値V1で定着ローラ51を回転させている。
一方、ふち無し印字実施時には、図8(b)に示すように、記録媒体11の後端が定着ニップの下流端からL1(mm)に到達するまでは速度設定値をV1(mm/sec)とし、L1(mm)に到達した時点(T=T1)で、速度設定値をV1(mm/sec)からV2=0(mm/sec)に変更している。そして、一定時間ΔTが経過した後(T=T1´の時点、T1´=T1+ΔT)で、速度設定値をV2=0(mm/sec)からV1(mm/sec)に戻し、記録媒体11を定着ニップから排出して、次の印字に備える。
なお、実施例1と同様、ここでのV1、V2は定着ローラ51を駆動する駆動モータの回転速度を記録媒体11の搬送速度に換算した速度設定値であり、記録媒体11の搬送速度の実測値ではない。一般的に、モータの回転速度は速度設定の変更に対して遅れて追従するため、速度設定値をV2=0(mm/sec)としても、実際には記録媒体はある程度進み続けることになる。どの程度追従するかは、モータの特性と負荷によって異なる。図8(b)中のグラフでは、想定される実際の搬送速度を点線で示し、便宜的に一定時間ΔTが経過した時点の記録媒体11の後端の位置をL1´(mm)としている。
表2は、L1およびV2を変えていった場合の定着不良と光沢度上昇の発生状況である。V1は実施例1と同じく63(mm/sec)である。本実施例における実験では、記録媒体として、HAMMERMILL COLOR COPY COVER<坪量:216(g/m)>を用いており、実施例1で示した実験よりも坪量の大きな紙を用いている。
表中の○、△、×の指標については、実施例1と同じ基準で判別を行っている。
表2に示すように、実施例1では十分な効果が見られた条件でも、より坪量の大きな記録媒体では定着不良を防止する効果が不十分であることが分かる。これは、記録媒体の熱容量が大きく、トナーを十分溶融させるために必要な熱量が増加しているためと、厚みが増えることにより、断面部に付着するトナー量が増加していることによる。
一方、以下に示す表3は、第2の速度であるV2=0(mm/sec)とし、L1およびΔTを変えていった場合の定着不良と光沢度上昇の発生状況である。V1および使用している記録媒体は、前述の表2の実験時と同じである。
表3に示したように、V2=0(mm/sec)とし、一時的に記録媒体11を停止させるように制御を行うことで、記録媒体11を停止もしくは著しく減速させ、十分な熱量を記録媒体11の供給する。これにより、坪量の大きな記録媒体であっても、後端部における定着不良の防止することが可能となっている。
本実施例では、記録媒体の坪量が200(g/m)未満の場合には、実施例1に示した条件で制御を行い、記録媒体の坪量が200(g/m)以上の場合に、L1=5(mm)、V2=0(mm/sec)、ΔT=2としている。
以上説明したように、本実施例によれば、記録媒体の坪量が大きい場合であっても、ふち無し印字実施時に記録媒体後端が定着ニップを通過する際の定着速度の設定値を一時的に0とすることで、記録媒体後端部での定着不良発生を抑制することが可能となる。
実施例3である“カラー画像形成装置”について、図9および図10を用いて説明する。
本実施例は、実施例1、2とは、記録媒体の後端部においてふち無し印字が行われるかを画像データから判断し、後端部に余白無しの部分がある場合にのみ、記録媒体後端が定着ニップを通過する際の定着速度の減速制御を行う点で異なる。
なお、装置の基本的な構成は前述した実施例1と同一であるため、ここでは前述した実施例1と異なる制御内容についてのみ説明する。
本実施例では、図9に示すような記録媒体11の後端部の所定の判別領域に画像データが存在するかどうかを画像形成装置のコントローラ40もしくはホストコンピュータ(不図示)において判別する。そして、判別領域に画像データが存在する場合にのみ、記録媒体後端が定着ニップを通過する際の定着速度の減速制御を行う。
図10は、本実施例での画像形成例および制御例を示したものである。
図10(a)は、通常印字時の画像形成例であり、実施例1と同じく、定着速度の減速は行わない。
図10(b)は、後端部以外の端部でふち無し印字を行う場合の画像形成例であり、実施例1では定着速度の減速を行うのに対し、本実施例では記録媒体後端部においてふち無し印字が行われないため、通常印字時と同様に定着速度の減速は行わない。
図10(c)は、後端部を含む端部でふち無し印字を行う場合の画像形成例であり、記録媒体後端部においてふち無し印字を行うため、それ以外の端部でふち無し印字が行われるかに関わらず、定着速度の減速を行う。
以上のように、本実施例によれば、記録媒体11の後端部の所定の領域に画像データが存在する場合にのみ、記録媒体後端が定着ニップを通過する際の定着速度の減速制御を行う。これにより、減速制御を行う頻度を下げ、画像形成装置の全体的なスループットを高めることが可能となる。
以上、実施例1ないし3において、中間転写体を用いたカラー画像形成装置を用いて説明したが、感光ドラムから記録媒体に直接トナー像を転写する単色の画像形成装置でも同様に実施でき、同様の効果が期待できる。
また、定着装置として定着ローラおよび加圧ローラを用いる例で説明したが、フィルム、ベルト等、他の形状の定着部材および加圧部材を定着装置とした画像形成装置でもよい。
また、ふち無し印字であるかの判別条件として、先端部、右端部、左端部・後端部のいずれかの端部もしくは後端部で余白無しである場合として説明した。しかし、それ以外の判別条件として、ユーザがふち無し印字モードを選択するか、所定の余白幅(例えば5mm)よりも余白幅を小さく設定するか、或いは、余白幅が通常印字時に設定されている所定の余白幅(例えば5mm)を下回るような画像データを画像形成装置が受け取った場合に、ふち無し印字実施であると判断して、本発明の制御を行ってもよい。
実施例1のカラー画像形成装置の構成を示す断面図 定着ローラ51の断面図 加圧ローラ52の断面図 ふち無し印字の画像形成例を示す図 ふち無し印字時のトナーの載り量を示す模式図 定着装置50の断面図 実施例1での搬送速度設定の推移を示す図 実施例2での搬送速度設定の推移を示す図 実施例3での判別領域を示す図 実施例3での画像および制御例を示す図
符号の説明
11 記録媒体
22Y,22M,22C,22K 感光ドラム
40 コントローラ(画像処理部)
50 定着装置
51 定着ローラ
52 加圧ローラ

Claims (10)

  1. 像担持体と、前記像担持体から記録媒体にトナー像を転写する転写手段と、前記記録媒体上のトナー像を定着する定着手段と、前記記録媒体の搬送速度を制御する制御手段を備え、前記像担持体上のトナー像の印字領域が前記記録媒体よりも外側になるように画像形成を行うことにより、前記記録媒体上に余白部のない画像を形成するふち無し印字機能を有する画像形成装置において、
    前記制御手段は、ふち無し印字機能を用いない通常印字時の、前記記録媒体の搬送速度を第1の速度とした場合に、前記ふち無し印字機能実施時に、前記記録媒体の後端が前記定着手段を通過する際の前記記録媒体の搬送速度を第1の速度よりも小さい第2の速度に変更することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記ふち無し印字機能実施時に、前記記録媒体の後端が少なくとも前記定着手段を抜け出すより前に、前記記録媒体の搬送速度を前記第1の速度から前記第2の速度に変更することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像形成装置において、
    前記定着手段は、熱源を備えた定着用回転体と、前記定着用回転体に対向して配置された加圧用回転体で構成されることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3に記載の画像形成装置において、
    前記定着用回転体と、前記定着用回転体に対向して配置された加圧用回転体とは、圧接部を形成することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4に記載の画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記記録媒体の搬送速度の変更を、前記圧接部の記録媒体搬送方向下流端に、記録媒体の後端が到達するより前に開始することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5に記載の画像形成装置において、
    前記記録媒体の後端での搬送速度の設定変更開始時において、記録媒体搬送方向における前記圧接部の下流端から記録媒体の後端までの距離をLとした場合、0<L≦50mmの条件を満たすことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記定着手段は、記録媒体の搬送手段を兼ね、前記記録媒体の搬送速度の変更は、前記定着手段の搬送速度の変更によって行うことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記記録媒体の後端部においてふち無し印字が行われるかを判別する判別手段を備え、
    前記制御手段は、前記判別手段によりふち無し印字が行われると判別した場合に、前記記録媒体の搬送速度の変更を行うことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記第2の速度が0であることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記記録媒体の搬送速度を、前記第2の速度に変更後、前記記録媒体の後端が前記定着手段を抜け出した後に、前記第1の速度に戻すことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012226137A (ja) * 2011-04-20 2012-11-15 Canon Inc 画像形成装置
US8346144B2 (en) 2009-06-09 2013-01-01 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus having a cleaner movable toward and away from a rotatable member forming a fixing nip
JP2014206584A (ja) * 2013-04-11 2014-10-30 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置およびトナー除去制御方法

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