JP2011089038A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2011089038A
JP2011089038A JP2009243919A JP2009243919A JP2011089038A JP 2011089038 A JP2011089038 A JP 2011089038A JP 2009243919 A JP2009243919 A JP 2009243919A JP 2009243919 A JP2009243919 A JP 2009243919A JP 2011089038 A JP2011089038 A JP 2011089038A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
epoxy resin
resin composition
curing agent
epoxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009243919A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5249903B2 (ja
Inventor
Shigeo Nakamura
茂雄 中村
Tadahiko Yokota
忠彦 横田
Akira Yazawa
明 矢澤
Takeshi Sato
剛 佐藤
Tetsuo Nishikawa
哲男 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Admatechs Co Ltd
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Admatechs Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc, Admatechs Co Ltd filed Critical Ajinomoto Co Inc
Priority to JP2009243919A priority Critical patent/JP5249903B2/ja
Publication of JP2011089038A publication Critical patent/JP2011089038A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5249903B2 publication Critical patent/JP5249903B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

【課題】低熱膨張率を維持しながら、硬化して得られる絶縁層表面の粗度が低く、高いピール強度を有する導体層の形成を可能にし、半田耐熱性に優れた、回路基板の絶縁層形成に好適に使用することができる樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】(A)特定の多官能エポキシ樹脂、(B)フェノール系硬化剤、ナフトール系硬化剤、活性エステル系硬化剤、ベンゾオキサジン系硬化剤、シアネートエステル樹脂から選択される1種又は2種以上の硬化剤、(C)シラザン化合物で表面処理後、シランカップリング剤で表面処理された、その表面にカーボンが特定量結合したた、平均粒子径が2μm以下かつ最大粒子径が5μm以下である無機充填材、及び(D)重量平均分子量が8,000〜150,000のフェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂を含有する樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、特定の、エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材を含有する樹脂組成物に関する。
多層プリント配線板の絶縁層の低熱膨張化を図る手段としては、シリカ等の無機充填材を各種カップリング剤により表面処理し、樹脂組成物中に添加する方法が知られている(特許文献1)。しかしながら、無機充填材の脱落による絶縁層表面粗度の不均一化や、絶縁層表面に形成される導体層のピール強度の低下、さらにはリフローテスト後に導体層の剥離が発生するなど不安定である。
特開2004−59380号公報
本発明が解決しようとする課題は、低熱膨張率を維持しながら、硬化して得られる絶縁層表面の粗度が安定して低く、高いピール強度を有する導体層の形成を可能にし、半田耐熱性に優れた、回路基板の絶縁層形成に好適に使用することができる樹脂組成物及び絶縁樹脂シートを提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、特定の、エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材を含有する樹脂組成物であることにより上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の態様を含む。
[1](A1)1分子中に2以上のエポキシ基を有し、温度20℃で液状の芳香族系エポキシ樹脂である第1のエポキシ樹脂と、(A2)ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂及び/又は下記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂である第2のエポキシ樹脂とを含む(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール系硬化剤、ナフトール系硬化剤、活性エステル系硬化剤、ベンゾオキサジン系硬化剤、シアネートエステル樹脂から選択される1種又は2種以上の硬化剤、(C)シラザン化合物で表面処理後、シランカップリング剤で表面処理された、その表面に結合しているカーボン量が単位面積当たり0.25〜1.00mg/mの範囲にあり、平均粒子径が2μm以下かつ最大粒子径が5μm以下である無機充填材、及び(D)重量平均分子量が8,000〜150,000のフェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂、を含有する樹脂組成物であり、該樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、成分(C)の含有量が30〜85質量%であることを特徴とする樹脂組成物。
Figure 2011089038
(nは平均値として1〜6の数を示し、Xはグリシジル基又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、炭化水素基/グリシジル基の比率は0.05〜2.0である。)
[2]無機充填材の表面に結合しているカーボン量が単位面積当たり0.25〜0.75mg/mである、上記[1]の樹脂組成物。
[3]無機充填材の表面に結合しているカーボン量が単位面積当たり0.25〜0.70mg/mである、上記[1]の樹脂組成物。
[4]樹脂組成物中に存在するエポキシ基と成分(B)の硬化剤の反応基の比率が質量比で1:0.4〜1:2となる範囲で成分(B)の硬化剤を含む、上記[1]〜[3]のいずれかの樹脂組成物。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかの樹脂組成物を含有することを特徴とするシート状材料。
[6]上記[5]のシート状材料を含有することを特徴とする多層プリント配線板。
特定の、エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材を含有する樹脂組成物により、低熱膨張率を維持しながら、硬化して得られる絶縁層表面の粗度が安定して低く、高いピール強度を有する導体層の形成を可能にし、半田耐熱性に優れた、回路基板の絶縁層形成に好適に使用することができる樹脂組成物及び絶縁樹脂シートが提供できるようになった。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して説明する。
[(A)エポキシ樹脂]
本発明の樹脂組成物において、(A)エポキシ樹脂は、(A1)1分子中に2以上のエポキシ基を有し、温度20℃で液状の芳香族系エポキシ樹脂である第1のエポキシ樹脂と、(A2)ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂及び/又は下記の一般式(1)で表されるエポキシ樹脂(以下、「一般式(1)のエポキシ樹脂」と略称する。)である第2のエポキシ樹脂とを含む。なお、一般式(1)のエポキシ樹脂における炭化水素基/グリシジル基の比率はモル比である。また、本発明において「芳香族系エポキシ樹脂」とは、1分子中に少なくとも1個の芳香環を有するエポキシ樹脂を意味する。
Figure 2011089038
(nは平均値として1〜6の数を示し、Xはグリシジル基又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、炭化水素基/グリシジル基の比率は0.05〜2.0である。)
(A1)1分子中に2以上のエポキシ基を有し、温度20℃で液状の芳香族系エポキシ樹脂である第1のエポキシ樹脂は、樹脂組成物の熱硬化前の可とう性、熱時流動性、密着性等を付与させることができる。第1のエポキシ樹脂は、特に限定されないが、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂並びにこれらのエポキシ樹脂のアルキル置換体、ハロゲン化物、リン変性物及び部分水素添加物等が挙げられる。また、融点以上で溶解させた後、室温にて液状となる結晶性エポキシ樹脂も、該第1のエポキシ樹脂と同様にして扱える。当該結晶性エポキシ樹脂は、具体的には、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、tert-ブチル-カテコール型エポキシ樹脂等が挙げられる。
第1のエポキシ樹脂は、中でも、耐熱性、絶縁信頼性、金属膜との密着性等に優れるという観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂が好ましい。
第1のエポキシ樹脂の好適な具体例は、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製「jER828EL」(エポキシ当量:180)、「YL980」(エポキシ当量:185))、液状ナフタレン型2官能エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製「HP4032」(エポキシ当量:144)、「HP4032D](エポキシ当量:144))、液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製「jER806」(エポキシ当量:165)、「YL983U」(エポキシ当量:170))、液状フェノールノボラック型エポキシ樹脂(DIC(株)製「N−740」(エポキシ当量:181)、「N−738−SS」(エポキシ当量:181))、グリシジルエステル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製「jER871」(エポキシ当量:422))、グリシジルアミン型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製「jER630」(エポキシ当量:96)、「jER630LSD」(エポキシ当量:96))等を挙げることができる。また、融点以上で溶解させた後、室温にて液状となる結晶性エポキシ樹脂としては、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製「YX4000H」(エポキシ当量:192)、「YX8800」(エポキシ当量:178))、tert-ブチル-カテコール型エポキシ樹脂(東都化成(株)製「YDC1312」(エポキシ当量178)、「YSLV−80XY」(エポキシ当量195)、「YSLV−120TE」(エポキシ当量245))などが挙げられる。
本明細書中、「エポキシ当量」とは1グラム当量のエポキシ基を含む樹脂のグラム数(g/eq)であり、JIS K 7236に規定された方法に従って測定される。
(A2)ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂及び/又は一般式(1)のエポキシ樹脂である第2のエポキシ樹脂は、デスミアでの銅めっき安定性を付与させる事ができる。
第2のエポキシ樹脂は、温度20℃で固形状のものが好ましい。また、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂と一般式(1)のエポキシ樹脂の両方を使用する場合、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂と一般式(1)のエポキシ樹脂の使用量比は特に限定はされないが、好ましくは不揮発分の質量比で1:9〜9:1である。
第2のエポキシ樹脂の好適な具体例は、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂として、日本化薬(株)製「NC3000−FH」、「NC3000−H」、「NC3000」、「NC3000−L」(エポキシ当量:265−330)、「NC3100」(エポキシ当量:254)が挙げられる。また、一般式(1)のエポキシ樹脂として、東都化成(株)製ナフトール型エポキシ樹脂「ESN−475V」(一般式(1)中のXで表される炭素数1〜8の炭化水素基がメチル基、炭化水素基/グリシジル基の比率が約0.1、エポキシ当量:332)等が挙げられる。
本発明において、第1のエポキシ樹脂と第2のエポキシ樹脂の使用量比は不揮発分の質量比で5〜60:95〜40が好ましく、10〜50:90〜50がより好ましい。かかる範囲を外れて第1のエポキシ樹脂の使用量が少なすぎると、樹脂組成物が脆くなる傾向にあり、第1のエポキシ樹脂の使用量が多すぎると、樹脂組成物に粘着性が出る傾向となり、いずれも取り扱い性に劣る傾向にある。
本発明の樹脂組成物には、第1、第2のエポキシ樹脂以外の他のエポキシ樹脂を含有することもできる。例えば、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、トリスフェノール型エポキシ樹脂、テトラキス(ヒドロキシフェニル)エタン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂、ビスフェノールのジグリシジルエーテル化物、ナフタレンジオールのジグリシジルエーテル化物、フェノール類のグリシジルエーテル化物、及びアルコール類のジグリシジルエーテル化物、並びにこれらのエポキシ樹脂のアルキル置換体、ハロゲン化物及び水素添加物等が挙げられる。これらのうち、芳香族系エポキシ樹脂に属するものは、温度20℃で固形状である。また、これらのエポキシ樹脂はいずれか1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
他のエポキシ樹脂は反応性の観点から、エポキシ当量が90〜500のものが好適であり、具体的には、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂(DIC(株)製「HP4700」、エポキシ当量:162)、トリスフェノール型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「EPPN−502H」、エポキシ当量:160)、リン含有エポキシ樹脂(東都化成(株)製「FX289」エポキシ当量:300〜350、「FX305」エポキシ当量:500〜550)等が挙げられる。
他のエポキシ樹脂を使用する場合、その使用量(不揮発分)は第1のエポキシ樹脂と第2のエポキシ樹脂の合計量(不揮発分)に対し100質量%以下である。
樹脂組成物中のエポキシ樹脂の含有量は、特に制限はないが、樹脂組成物中のエポキシ樹脂の含有量の上限値は、低熱膨張率化の観点から、樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、60質量%が好ましく、50質量%がより好ましい。一方、樹脂組成物中のエポキシ樹脂の含有量の下限値は、高耐熱性の観点から、樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、5質量%が好ましく、10質量%がより好ましい。
[(B)硬化剤]
本発明において使用される(B)硬化剤は、樹脂組成物の高耐熱性、高耐水性、低熱膨張率等を付与させることができる。(B)硬化剤は、エポキシ樹脂を硬化する機能を有するものであれば特に限定されないが、フェノール系硬化剤、ナフトール系硬化剤、活性エステル系硬化剤、ベンゾオキサジン系硬化剤、シアネートエステル樹脂等が好ましい。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
フェノール系硬化剤、ナフトール系硬化剤としては、耐熱性、耐水性に優れるという観点から、ノボラック構造を有するフェノール系硬化剤やノボラック構造を有するナフトール系硬化剤が好ましい。市販品のフェノール系硬化剤としては、MEH−7700、MEH−7810、MEH7851−4H(明和化成(株)製)、GPH(日本化薬(株)製)、TD2093−60M、TD−2090−60M、LF−7911、LF−6161、LF−4871、LA−7052、LA−7054、LA7751、LA−1356、LA3018−50P(DIC(株)製)等が挙げられる。市販品のナフトール系硬化剤としては、NHN、CBN(日本化薬(株)製)、SN170、SN180、SN190、SN475、SN485、SN495、SN375、SN395(東都化成(株)製)等が挙げられる。活性エステル系硬化剤としては、EXB−9460S(DIC(株)製)、DC808、YLH1030(ジャパンエポキシレジン(株)製)等が挙げられる。ベンゾオキサジン系硬化剤としては、HFB2006M(昭和高分子(株)製)、P−d、F−a(四国化成工業(株)製)などが挙げられる。シアネートエステル樹脂としては、具体的には、ビスフェノールAジシアネート、ポリフェノールシアネート(オリゴ(3−メチレン−1,5−フェニレンシアネート)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルフェニルシアネート)、4,4’−エチリデンジフェニルジシアネート、ヘキサフルオロビスフェノールAジシアネート、2,2−ビス(4−シアネート)フェニルプロパン、1,1−ビス(4−シアネートフェニルメタン)、ビス(4−シアネート−3,5−ジメチルフェニル)メタン、1,3−ビス(4−シアネートフェニル−1−(メチルエチリデン))ベンゼン、ビス(4−シアネートフェニル)チオエーテル、ビス(4−シアネートフェニル)エーテル等の2官能シアネート樹脂、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等から誘導される多官能シアネート樹脂、これらシアネート樹脂が一部トリアジン化したプレポリマーなどが挙げられる。市販されているシアネートエステル樹脂としては、フェノールノボラック型多官能シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン(株)製「PT30」、シアネート当量124)やビスフェノールAジシアネートの一部または全部がトリアジン化され三量体となったプレポリマー(ロンザジャパン(株)製「BA230」、シアネート当量232)、ジシクロペンタジエン型シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン(株)製「DT−4000」、シアネート当量144)等が挙げられる。
樹脂組成物中の硬化剤の含有量は、特に制限はないが、樹脂組成物中の硬化剤の含有量の上限値は、十分な硬化を行うという観点から、樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、60質量%が好ましく、50質量%がより好ましく、40質量%が更に好ましい。一方、樹脂組成物中の硬化剤の含有量の下限値も、十分な硬化を行うという観点から、樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、5質量%が好ましく、10質量%がより好ましく、20質量%が更に好ましい。
またさらに、(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤とを、樹脂組成物中に存在するエポキシ樹脂のエポキシ基の合計数と硬化剤の反応基の合計数の比(エポキシ基の合計数:硬化剤の反応基の合計数)が1:0.4〜2.0、さらには1:0.5〜1.5となる量で使用するのが好ましい。なお、樹脂組成物中に存在するエポキシ樹脂のエポキシ基の合計数とは、各エポキシ樹脂の固形分質量をエポキシ当量で除した値をすべてのエポキシ樹脂について合計した値であり、硬化剤の反応基(活性水酸基、活性エステル基等)の合計数とは、各硬化剤の固形分質量を反応基当量で除した値をすべての硬化剤について合計した値である。
[(C)シラザン化合物で表面処理後、シランカップリング剤で表面処理された無機充填材]
本発明において使用される(C)シラザン化合物で表面処理後、シランカップリング剤で表面処理された無機充填材は、樹脂組成物から形成される絶縁層の熱膨張率を低下させる目的で配合されるが、その表面に結合している単位面積当たりのカーボン量の上限値は1.00mg/mが好ましく、0.75mg/mがより好ましく、0.70mg/mが更に好ましく、0.65mg/mが更に一層好ましく、0.60mg/mが殊更好ましく、0.55mg/mが特に好ましい。一方、その表面に結合している単位面積当たりのカーボン量の下限値は、0.25mg/mが好ましく、0.30mg/mがより好ましく、0.34mg/mがさらに好ましく、0.38mg/mが更に一層好ましく、0.42mg/mが殊更好ましく、0.46mg/mが特に好ましい。これにより、得られる絶縁層は表面の粗度が安定で、かつ高いピール強度の導体層を安定的に形成できるものとなる。すなわち、得られる絶縁層は、粗化処理によって、表面粗さが比較的低く抑えられながら、高ピール強度で、耐熱剥離性に優れる導体層を形成し得る粗化面を形成できるものとなる。
表面処理が施される無機充填材としては、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、タルク、クレー、雲母粉、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、ホウ酸アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ビスマス、酸化チタン、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸カルシウムなどが挙げられる。なかでも、シリカが好ましく、球状シリカ、無定形シリカ、溶融シリカ、結晶シリカ、合成シリカがより好ましく、球状シリカが更に好ましい。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
表面処理が施される無機充填材の平均粒子径は2μm以下であるのが好ましく、1μm以下がより好ましい。当該無機充填材の平均粒子径が2μmを超える場合、樹脂組成物から形成された絶縁層上にメッキにより導体層を形成したときの導体層のピール強度が低下する傾向となる。なお、無機充填材の平均粒子径が小さくなりすぎると、樹脂組成物を樹脂ワニスとした場合に、ワニスの粘度が上昇し、取り扱い性が低下する傾向となることから、平均粒子径は0.01μm以上であるのが好ましく、0.05μmがより好ましい。また、無機充填材の平均粒子径が2μm以下であっても粗大な粒子を多く含むと、粗化処理時に粗大な粒子由来の凹凸が生じ、メッキによる導体層形成時にその凹凸にメッキ銅が浸透し、微細化された導体間が短絡化しやすくなる。従って、無機充填材は最大粒子径が5μm以下であるのが好ましい。
ここでいう表面処理が施される無機充填材の平均粒子径及び最大粒子径はミー(Mie)散乱理論に基づくレーザー回折・散乱法により測定することができる。具体的にはレーザー回折式粒度分布測定装置により、無機充填材の粒度分布を体積基準で作成し、そのメディアン径(50%値)を平均粒子径とし、5%値を最大粒子径とすることで測定される。測定サンプルは、無機充填材を超音波により水中に分散させたものを好ましく使用することができる。レーザー回折式粒度分布測定装置としては、(株)堀場製作所製LA−500等を使用することができる。
表面処理に使用されるシラザン化合物としては、ヘキサメチルジシラザン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、オクタメチルトリシラザン、ヘキサ(tert−ブチル)ジシラザン、ヘキサブチルジシラザン、ヘキサオクチルジシラザン、1,3−ジエチルテトラメチルジシラザン、1,3−ジ−n−オクチルテトラメチルジシラザン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシラザン、1,3−ジメチルテトラフェニルジシラザン、1,3−ジエチルテトラメチルジシラザン、1,1,3,3−テトラフェニル−1,3−ジメチルジシラザン、1,3−ジプロピルテトラメチルジシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン、ヘキサフェニルジシラザン、ジメチルアミノトリメチルシラザン、トリシラザン、シクロトリシラザン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルシクロトリシラザン等を挙げることができ、特にヘキサメチルジシラザンが好ましい。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
また、表面処理に使用されるシランカップリング剤としては、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピル(ジメトキシ)メチルシランおよび2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ系シランカップリング剤;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン及び11−メルカプトウンデシルトリメトキシシランなどのメルカプト系シランカップリング剤;3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランおよびN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルジメトキシメチルシランなどのアミノ系シランカップリング剤;3−ウレイドプロピルトリエトキシシランなどのウレイド系シランカップリング剤、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランおよびビニルメチルジエトキシシランなどのビニル系シランカップリング剤;p−スチリルトリメトキシシランなどのスチリル系シランカップリング剤;3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシランおよび3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランなどのアクリレート系シランカップリング剤;3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランなどのイソシアネート系シランカップリング剤、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどのスルフィド系シランカップリング剤;メチルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、イミダゾールシラン、トリアジンシラン等を挙げることができる。中でも、アミノシラン系カップリング剤、エポキシシラン系カップリング剤、イミダゾールシランが好ましい。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
無機充填材の表面処理は、例えば、未処理の無機充填材を混合機で常温にて攪拌分散させながら、シラザン化合物を添加噴霧して5〜15分間攪拌し、続いて、シランカップリング剤を添加噴霧して5〜15分間攪拌する。なお、市販品のシラザン化合物で表面処理した無機充填材(シラザン化合物処理付無機充填材)を使用することができ、この場合は、市販品のシラザン化合物で表面処理した無機充填材を常温にて攪拌分散させながら、シランカップリング剤を添加噴霧して5〜15分間攪拌することによって行えばよい。なお、シラザン化合物及び/又はシランカップリング剤を無機充填材に強固に被着させ、本発明のカーボン量を実現させるために、上記の操作後、混合機から無機充填材を取り出して7日以上放置させるのが好ましい。また、シラザン化合物を添加噴霧した後の攪拌操作後、及び/又は、シランカップリング剤を添加噴霧した後の攪拌操作後に、軽微な加熱処理を行なうのも好ましい。また、シラザン化合物及び/又はシランカップリング剤を無機充填材に均一に被着させるために、シラザン化合物の添加噴霧後、及び/又は、シランカップリング剤の添加噴霧後に、有機溶媒を添加し混合してもよい。混合機としては、公知の混合機を使用することができ、Vブレンダー、リボンブレンダー及びバブルコーンブレンダー等のブレンダー、ヘンシェルミキサー及びコンクリートミキサー等のミキサー、ボールミル等が挙げられ、ミキサーが好ましく使用される。
シラザン化合物の処理量は無機充填材100質量部当たり0.01〜1.0質量部程度が好ましい。また、シランカップリング剤の処理量は無機充填材100質量部当たり0.5〜2質量部程度が好ましい。なお、市販品のシラザン化合物処理付無機充填材を使用する場合、シランカップリング剤の処理量はシラザン化合物処理付無機充填材100質量部当たり0.5〜2質量部程度が好ましい。
無機充填材の含有量の上限値は、硬化物が脆くなることや、ピール強度が低下することを防止するという観点から、樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、85質量%が好ましく、70質量%がより好ましく、60質量%が更に好ましい。一方、無機充填材の含有量の下限値は、無機充填材を配合することの効果を十分得るという観点から、樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、30質量%が好ましく、40質量%がより好ましく、50質量%が更に好ましい。
[(D)フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂]
本発明の樹脂組成物には、硬化物の機械的特性向上という観点から、フェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂をさらに含有させることができる。
なお、フェノキシ樹脂及びポリビニルアセタール樹脂はいずれか一方を単独で使用しても、両者を混合して使用してもよいが、エポキシ樹脂組成物中における相溶性や絶縁層上に形成される導体層のピール強度の点から少なくともフェノキシ樹脂を使用するのが好ましい。これらはそれぞれ1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
フェノキシ樹脂としては、特に限定されないが、具体的にはビスフェノールA骨格、ビスフェノールF骨格、ビスフェノールS骨格、ビスフェノールアセトフェノン骨格、ノボラック骨格、ビフェニル骨格、フルオレン骨格、ジシクロペンタジエン骨格、ノルボルネン骨格、ナフタレン骨格、アントラセン骨格、アダマンタン骨格、テルペン骨格、トリメチルシクロヘキサン骨格から選択される1種以上の骨格を有するものが挙げられる。フェノキシ樹脂の末端はフェノール性水酸基、エポキシ基等のいずれの官能基でもよい。フェノキシ樹脂の市販品としては、ジャパンエポキシレジン(株)製1256、4250(ビスフェノールA骨格含有フェノキシ樹脂)、ジャパンエポキシレジン(株)製YX8100(ビスフェノールS骨格含有フェノキシ樹脂)、ジャパンエポキシレジン(株)製YX6954(ビスフェノールアセトフェノン骨格含有フェノキシ樹脂)や、その他東都化成(株)製FX280、FX293、ジャパンエポキシレジン(株)製YL7553BH30、YL6794、YL7213、YL7290、YL7482等が挙げられる。
ポリビニルアセタール樹脂は、特に限定されないが、具体的にはポリビニルブチラール樹脂が好ましい。ポリビニルアセタール樹脂としては、具体的に、電気化学工業(株)製、電化ブチラール4000−2、5000−A、6000−C、6000−EP、積水化学工業(株)製エスレックBHシリーズ、BXシリーズ、KSシリーズ、BLシリーズ、BMシリーズ等が挙げられる。
フェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂は、絶縁層の熱膨張率上昇や粗化処理後の絶縁層表面の粗度上昇を防止するという観点から、その重量平均分子量の上限値は150,000が好ましく、90,000がより好ましく、60,000が更に好ましい。一方、絶縁層上の導体層のピール強度低下を防止するという観点から、その重量平均分子量の下限値は8,000が好ましく、10,000がより好ましく、20,000が更に好ましい。
ここでいう「重量平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法(ポリスチレンン換算)で測定される。GPC法による重量平均分子量は、具体的には、測定装置として(株)島津製作所製LC−9A/RID−6Aを、カラムとして昭和電工(株)製Shodex K−800P/K−804L/K−804Lを、移動相としてクロロホルム等を用いて、カラム温度40℃にて測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて算出することができる。
本発明の樹脂組成物におけるフェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂の含有量は、特に制限されない。フェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂の含有量の上限値は、当該樹脂組成物の粘度が高くなりすぎてラミネート性が低下したり、導体パターン上の埋め込み性低下を防止するという観点から、樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、20質量%が好ましく、15質量%がより好ましい。一方、フェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂の含有量の下限値は、無機充填材の高充填化及び絶縁層上の導体層の高ピール強度化という所期の効果が十分に得られにくいという観点から、樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、1質量%が好ましく、2質量%がより好ましい。
[硬化促進剤]
本発明の樹脂組成物には、十分な硬化を行うという観点から、本発明の効果を阻害しない範囲で、硬化促進剤をさらに配合することができる。硬化促進剤としては、特に限定されないが、具体的には有機ホスフィン化合物、有機ホスホニウム塩化合物、イミダゾール化合物、アミンアダクト化合物、3級アミン化合物などが挙げられる。有機ホスフィン化合物及び有機ホスホニウム塩化合物の具体例としては、TPP、TPP−K、TPP−S、TPTP−S、TBP−DA、TPP−SCN、TPTP−SCN(北興化学工業(株)商品名)などが挙げられる。イミダゾール化合物の具体例としては、キュアゾール2MZ、2E4MZ、C11Z、C11Z-CN、C11Z-CNS、C11Z-A、2MZ-OK、2MA-OK、2PHZ(四国化成工業(株)商品名)などが挙げられる。アミンアダクト化合物の具体例としては、ノバキュア(旭化成工業(株)商品名)、フジキュア(富士化成工業(株)商品名)などが挙げられる。3級アミン化合物の具体例としては、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン)などが挙げられる。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
本発明の樹脂組成物において、硬化促進剤の含有量は、樹脂組成物中に含まれるエポキシ樹脂と硬化剤の不揮発分の総量に対し、0.1〜5質量%の範囲で使用するのが好ましい。
なお、硬化剤としてシアネートエステル樹脂を使用する場合は、硬化時間を短縮する目的で、従来からエポキシ樹脂とシアネート化合物とを併用した系で硬化触媒として用いられている有機金属化合物を添加してもよい。有機金属化合物としては、銅(II)アセチルアセトナート等の有機銅化合物、亜鉛(II)アセチルアセトナート等の有機亜鉛化合物、コバルト(II)アセチルアセトナート、コバルト(III)アセチルアセトナート等の有機コバルト化合物などが挙げられる。有機金属化合物の添加量は、シアネートエステル樹脂に対し、金属換算で10〜500ppmが好ましく、25〜200ppmがより好ましい。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。また、かかるシアネートエステル樹脂と有機金属化合物を使用する系では、有機金属化合物と上記任意の硬化促進剤1種または2種以上と併用してもよい。
[ゴム粒子]
本発明の樹脂組成物には、硬化物の機械強度の向上や応力緩和等の目的から、本発明の効果を阻害しない範囲で、更にゴム粒子を含有させることができる。当該ゴム粒子は、特に限定はされないが、樹脂組成物を調製する際の有機溶媒にも溶解せず、エポキシ樹脂等の樹脂組成物中の成分とも相溶せず、樹脂組成物のワニス中では分散状態で存在するものが好ましい。このようなゴム粒子は、一般には、ゴム成分の分子量を有機溶剤や樹脂に溶解しないレベルまで大きくし、粒子状とすることで調製することができ、具体的には、コアシェル型ゴム粒子、架橋アクリルニトリルブタジエンゴム粒子、架橋スチレンブタジエンゴム粒子、アクリルゴム粒子等が挙げられる。コアシェル型ゴム粒子は、粒子がコア層とシェル層を有するゴム粒子であり、例えば、外層のシェル層がガラス状ポリマー、内層のコア層がゴム状ポリマーで構成される2層構造、または外層のシェル層がガラス状ポリマー、中間層がゴム状ポリマー、コア層がガラス状ポリマーで構成される3層構造のものなどが挙げられる。ガラス層は例えば、メタクリル酸メチルの重合物などで構成され、ゴム状ポリマー層は例えば、ブチルアクリレート重合物(ブチルゴム)などで構成される。コアシェル型ゴム粒子の具体例としては、スタフィロイドAC3832、AC3816N、(ガンツ化成(株)商品名)、メタブレンKW-4426(三菱レイヨン(株)商品名)が挙げられる。アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)粒子の具体例としては、XER-91(平均粒子径0.5μm、JSR(株)製)などが挙げられる。スチレンブタジエンゴム(SBR)粒子の具体例としては、XSK-500(平均粒子径0.5μm、JSR(株)製)などが挙げられる。アクリルゴム粒子の具体例としては、メタブレンW300A(平均粒子径0.1μm)、W450A(平均粒子径0.5μm)(三菱レイヨン(株)製)を挙げることができる。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
ゴム粒子の平均粒子径は0.005〜1μmの範囲が好ましく、0.2〜0.6μmの範囲がより好ましい。かかるゴム粒子の平均粒子径は、動的光散乱法を用いて測定することが出来る。例えば、適当な有機溶剤にゴム粒子を超音波などにより均一に分散させ、FPRA-1000(大塚電子(株)製)を用いて、ゴム粒子の粒度分布を質量基準で作成し、そのメディアン径を平均粒子径とすることで測定される。
ゴム粒子を配合する場合の含有量は、樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、1〜10質量%の範囲であるのが好ましく、2〜5質量%の範囲であるのがより好ましい。
[熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂を除く)]
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない程度に、熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂を除く)を含有させることができる。当該熱硬化性樹脂は、特に限定はされないが、具体的にはマレイミド化合物、ビスアリルナジイミド化合物、ビニルベンジル樹脂、ビニルベンジルエーテル樹脂などが挙げられる。マレイミド樹脂としてはBMI1000、BMI2000、BMI3000、BMI4000、BMI5100(大和化成工業(株)製)、BMI、BMI−70、BMI−80(ケイ・アイ化成(株)製)、ANILIX−MI(三井化学ファイン(株)製)、ビスアリルナジイミド化合物としてはBANI−M、BANI−X(丸善石油化学工業(株)製)ビニルベンジル樹脂としてはV5000(昭和高分子(株)製)、ビニルベンジルエーテル樹脂としてはV1000X、V1100X(昭和高分子(株)製)が挙げられる。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
[難燃剤]
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない程度に、難燃剤を含有させることができる。難燃剤は、特に限定はされないが、具体的には有機リン系難燃剤、有機系窒素含有リン化合物、窒素化合物、シリコーン系難燃剤、金属水酸化物等が挙げられる。有機リン系難燃剤としては、三光(株)製のHCA、HCA−HQ、HCA−NQ等のフェナントレン型リン化合物、昭和高分子(株)製のHFB−2006M等のリン含有ベンゾオキサジン化合物、味の素ファインテクノ(株)製のレオフォス30、50、65、90、110、TPP、RPD、BAPP、CPD、TCP、TXP、TBP、TOP、KP140、TIBP、北興化学工業(株)製のPPQ、クラリアント(株)製のOP930、大八化学(株)製のPX200等のリン酸エステル化合物、東都化成(株)製のFX289、FX305、TX−0712等のリン含有エポキシ樹脂、東都化成(株)製のERF001等のリン含有フェノキシ樹脂等が挙げられる。有機系窒素含有リン化合物としては、四国化成工業(株)製のSP670、SP703等のリン酸エステルミド化合物、大塚化学(株)製のSPB100、SPE100、(株)伏見製作所製FP−series等のホスファゼン化合物等が挙げられる。金属水酸化物としては、宇部マテリアルズ(株)製のUD65、UD650、UD653等の水酸化マグネシウム、巴工業(株)製のB−30、B−325、B−315、B−308、B−303、UFH−20等の水酸化アルミニウム等が挙げられる。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない程度に、樹脂組成物に配合しうる添加剤を使用することができる。具体的には、シリコンパウダー、ナイロンパウダー、フッ素パウダー等の有機充填剤、オルベン、ベントン等の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系の消泡剤又はレベリング剤、シランカップリング剤、トリアゾール化合物、チアゾール化合物、トリアジン化合物、ポルフィリン化合物等の密着性付与剤、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、カーボンブラック等の着色剤等を挙げることができる。
本発明の樹脂組成物は、接着フィルム、プリプレグ等のシート状材料として使用することができる。
[接着フィルム]
本発明の接着フィルムは、当業者に公知の方法にて作製することができる。有機溶剤に樹脂組成物を溶解した樹脂ワニスを調製し、この樹脂ワニスを、ダイコーターなどを用いて、支持体に塗布し、更に加熱、あるいは熱風吹きつけ等により有機溶剤を乾燥させて樹脂組成物層を形成させることにより製造することが挙げられる。
有機溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル類、セロソルブ、ブチルカルビトール等のカルビトール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
乾燥条件は特に限定されないが、乾燥後の樹脂組成物層への有機溶剤の含有量は10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。ワニス中の有機溶剤量、有機溶剤の沸点によっても異なるが、30〜60質量%の有機溶剤を含むワニスを50〜150℃で3〜10分乾燥させることにより、樹脂組成物層を形成することができる。当業者であれば、簡単な実験により適宜、好適な乾燥条件を設定することができる。
接着フィルムにおいて形成される樹脂組成物層の厚さは、導体層の厚さ以上とすることが好ましい。回路基板が有する導体層の厚さが5〜70μmである場合には、樹脂組成物層は10〜100μmの厚さを有するのが好ましい。
支持体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィンのフィルム、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と略称することがある。)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルのフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルムなどの各種プラスチックフィルムが挙げられる。また離型紙や銅箔、アルミニウム箔等の金属箔などを使用してもよい。支持体及び後述する保護フィルムには、マッド処理、コロナ処理等の表面処理が施してあってもよい。また、シリコーン樹脂系離型剤、アルキッド樹脂系離型剤、フッ素樹脂系離型剤等の離型剤で離型処理が施してあってもよい。
支持体の厚さは特に限定されないが、10〜150μmが好ましく、25〜50μmがより好ましい。
樹脂組成物層の支持体が密着していない面には、支持体に準じた保護フィルムをさらに積層することができる。保護フィルムの厚みは、特に限定されるものではないが、1〜40μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。保護フィルムを積層することにより、樹脂組成物層の表面へのゴミ等の付着やキズを防止することができる。接着フィルムは、ロール状に巻きとって貯蔵することもできる。
[プリプレグ]
本発明のプリプレグは、本発明の樹脂組成物を繊維からなるシート状補強基材にホットメルト法又はソルベント法により含浸させ、加熱して半硬化させることにより製造することができる。すなわち、本発明の樹脂組成物が繊維からなるシート状補強基材に含浸した状態となるプリプレグとすることができる。繊維からなるシート状補強基材としては、ガラスクロスやアラミド繊維等のプリプレグ用繊維として常用されている繊維からなるものを用いることができる。
ホットメルト法は、樹脂を、有機溶剤に溶解することなく、該樹脂との剥離性の良い塗工紙に一旦コーティングし、それをシート状補強基材にラミネートする、あるいは樹脂を、有機溶剤に溶解することなく、ダイコーターによりシート状補強基材に直接塗工するなどして、プリプレグを製造する方法である。またソルベント法は、接着フィルムと同様にして樹脂を有機溶剤に溶解して樹脂ワニスを調製し、このワニスにシート状補強基材を浸漬し、樹脂ワニスをシート状補強基材に含浸させ、その後乾燥させる方法である。
[多層プリント配線板]
本発明の樹脂組成物は、多層プリント配線板の製造において絶縁層を形成するために好適に使用することができる。本発明の樹脂組成物は、ワニス状態で回路基板に塗布して絶縁層を形成することもできるが、工業的には、接着フィルム、プリプレグ等のシート状材料を積層する形態で用いるのが好ましい。樹脂組成物の軟化点は、シート状材料のラミネート性の観点から40〜150℃が好ましい。
まずは、上記のようにして製造した接着フィルムを用いて多層プリント配線板を製造する方法の一例を説明する。
まず、接着フィルムを、真空ラミネーターを用いて回路基板の片面又は両面にラミネートする。回路基板に用いられる基板としては、ガラスエポキシ基板、金属基板、ポリエステル基板、ポリイミド基板、BTレジン基板、熱硬化型ポリフェニレンエーテル基板等が挙げられる。なお、ここで回路基板とは、上記のような基板の片面又は両面にパターン加工された導体層(回路)が形成されたものをいう。また導体層と絶縁層とを交互に積層してなる多層プリント配線板において、該多層プリント配線板の最外層の片面又は両面がパターン加工された導体層(回路)となっているものも、ここでいう回路基板に含まれる。なお導体層表面には、黒化処理、銅エッチング等により予め粗化処理が施されていてもよい。
上記ラミネートにおいて、接着フィルムが保護フィルムを有している場合には該保護フィルムを除去した後、必要に応じて接着フィルム及び回路基板をプレヒートし、接着フィルムを加圧及び加熱しながら回路基板に圧着する。本発明の接着フィルムにおいては、真空ラミネート法により減圧下で回路基板にラミネートする方法が好適に用いられる。ラミネートの条件は、特に限定されるものではないが、圧着温度(ラミネート温度)を好ましくは70〜140℃、圧着圧力を好ましくは1〜11kgf/cm(9.8×10〜107.9×10N/m)とし、空気圧20mmHg(26.7hPa)以下の減圧下でラミネートするのが好ましい。また、ラミネートの方法は、バッチ式であってもロールでの連続式であってもよい。
真空ラミネートは、市販の真空ラミネーターを使用して行うことができる。市販の真空ラミネーターとしては、ニチゴー・モートン(株)製バキュームアップリケーター、(株)名機製作所製真空加圧式ラミネーター、(株)日立インダストリイズ製ロール式ドライコータ、日立エーアイーシー(株)製真空ラミネーター等を挙げることができる。
接着フィルムを回路基板にラミネートした後、室温付近に冷却してから、支持体を剥離する場合は剥離し、熱硬化することにより回路基板に絶縁層を形成することができる。熱硬化の条件は、樹脂組成物中の樹脂成分の種類、含有量などに応じて適宜選択すればよく、硬化温度は150℃〜220℃が好ましく、160℃〜200℃がより好ましい。硬化時間は20分〜180分が好ましく、30〜120分がより好ましい。
絶縁層を形成した後、硬化前に支持体を剥離しなかった場合は、ここで剥離する。次いで必要により、回路基板上に形成された絶縁層に穴開けを行ってビアホール、スルーホールを形成する。穴あけは、ドリル、レーザー、プラズマ等の公知の方法により、また必要によりこれらの方法を組み合わせて行うことができる。なかでも、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー等のレーザーによる穴あけが好ましい。
次いで、絶縁層表面に粗化処理を行う。本発明における粗化処理は、酸化剤を使用した湿式粗化方法で行うのが好ましい。酸化剤としては、過マンガン酸塩(過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム等)、重クロム酸塩、オゾン、過酸化水素/硫酸、硝酸等が挙げられる。ビルトアップ工法による多層プリント配線板の製造における絶縁層の粗化に汎用されている酸化剤である、アルカリ性過マンガン酸溶液(過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウムの水酸化ナトリウム水溶液等)を用いて粗化を行うのが好ましい。
絶縁層表面を粗化処理した粗化面の粗さは、微細配線を形成する上で、算術平均粗さ(Ra値)で50〜650nmであるのが好ましい。なお、ここで、算術平均粗さ(Ra値)とは、表面粗さを表す数値の一種であり、具体的には測定領域内で変化する高さの絶対値を平均ラインである表面から測定して算術平均したものである。ビーコインスツルメンツ社製 WYKO NT3300を用いて、VSIコンタクトモード、50倍レンズにより測定範囲を121μm×92μmとして得られる数値により求めることができる。
次に、粗化された絶縁層表面に、無電解メッキと電解メッキを組み合わせた方法で導体層を形成する。また導体層とは逆パターンのメッキレジストを形成し、無電解メッキのみで導体層を形成することもできる。なお導体層形成後、150〜200℃で20〜90分アニール(anneal)処理することにより、導体層のピール強度をさらに向上、安定化させることができる。導体層のピール強度は、0.6kgf/cm以上であるのが好ましい。
また、導体層をパターン加工し回路形成する方法としては、例えば当業者に公知のサブトラクティブ法、セミアディディブ法などを用いることができる。
本発明のプリプレグを用いた多層プリント配線板等の回路基板の製造は例えば次のようにして行うことができる。内層回路基板に本発明のプリプレグを1枚あるいは必要により数枚重ね、離型フィルムを介して金属プレートを挟み加圧・加熱条件下でプレス積層する。圧力は好ましくは5〜40kgf/cm(49×10〜392×10N/m)、温度は好ましくは120〜200℃で20〜100分の範囲で成型するのが好ましい。また、接着フィルムと同様に真空ラミネート法により内層回路基板にラミネートした後、加熱硬化することによっても製造可能である。その後、前述の方法と同様、酸化剤により硬化したプリプレグ表面を粗化した後、導体層をメッキにより形成することで、多層プリント配線板等の回路基板を製造することができる。
本発明のシート状材料(接着フィルム、プリプレグ等)は、その硬化物(すなわち、本発明の樹脂組成物の硬化物)の25℃から150℃までの平均線熱膨張率が好ましくは20〜50ppmであり、より好ましくは20〜45ppmである。かかる平均線熱膨張率を有することによって、回路基板の熱膨張率低減に有効に作用する。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明をより詳細に説明するが、これらは本発明をいかなる意味においても制限するものではない。なお、以下の記載において、「部」は「質量部」を意味する。
〔測定方法・評価方法〕
まずは各種測定方法・評価方法について説明する。
<単位面積当たりのカーボン量の測定>
表面処理された無機充填材の5gを試料として用いた。試料と24gのIPA(イソプロピルアルコール)とを遠心分離機の遠心管に入れ、撹拌し固形分を懸濁させて、500Wの超音波を5分間照射した。その後、遠心分離により固液分離し、上澄液を除去した。さらに、24gのIPAを足し、撹拌して固形分を懸濁させて、500Wの超音波を5分間照射した。その後、遠心分離により固液分離し、上澄液を除去した。さらに、24gのIPAを足し、撹拌して固形分を懸濁させて、500Wの超音波を5分間照射した。固形分をデシケータ内にて室温で96時間乾燥させた。この乾燥試料0.2gを測定用坩堝に正確に量りとり、さらに測定用坩堝に助燃剤(タングステン3.0g,スズ0.3g)を入れた。測定用坩堝をカーボン分析計にセットし、カーボン量を測定した。ここで、カーボン量はカーボン分析計を使用して測定することができる。カーボン分析計は、堀場製作所製EMIA−320V等を使用することができる。カーボン量を比表面積で割った値を単位面積当たりのカーボン量とした。
<メッキピール強度の測定>
(1)内層回路基板の下地処理
内層回路を形成したガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(銅箔の厚さ18μm、基板厚み0.3mm、松下電工(株)製R5715ES)の両面をメック(株)製CZ8100(アゾール類の銅錯体、有機酸を含む表面処理剤)に浸漬して銅表面の粗化処理をおこなった。
(2)接着フィルムのラミネート
実施例及び比較例で作製した接着フィルムを、バッチ式真空加圧ラミネーターMVLP−500((株)名機製作所製商品名)を用いて、内層回路基板の両面にラミネートした。ラミネートは、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とし、その後30秒間、100℃、圧力0.74MPaでプレスすることにより行った。
(3)樹脂組成物の硬化
(3−1)実施例1及び比較例1
ラミネートされた接着フィルムからPETフィルムを剥離し、180℃、30分の硬化条件で樹脂組成物を硬化して絶縁層を形成した。
(3−2)実施例2、3及び比較例2、3
ラミネートされた接着フィルムからPETフィルムを剥離し、100℃、30分、さらに180℃、30分の硬化条件で樹脂組成物を硬化して絶縁層を形成した。
(4)粗化処理
積層板を、膨潤液である、アトテックジャパン(株)のジエチレングリコールモノブチルエーテル含有のスエリングディップ・セキュリガンドPに浸漬し、次に粗化液として、アトテックジャパン(株)のコンセントレート・コンパクトP(KMnO:60g/L、NaOH:40g/Lの水溶液)に浸漬、最後に中和液として、アトテックジャパン(株)のリダクションショリューシン・セキュリガントPに40℃で5分間浸漬した(粗化条件:膨潤液に60℃で5分間浸漬、粗化液に80℃で20分間浸漬)。
(5)セミアディティブ工法によるメッキ
絶縁層表面に回路を形成するために、内層回路基板を、PdClを含む無電解メッキ用溶液に浸漬し、次に無電解銅メッキ液に浸漬した。150℃にて30分間加熱してアニール処理を行った後に、エッチングレジストを形成し、エッチングによるパターン形成の後に、硫酸銅電解メッキを行い、30±5μmの厚さで導体層を形成した。次に、アニール処理を180℃にて60分間行った。
(6)メッキ導体層の引き剥がし強さ(ピール強度) 上記(5)で得られた回路基板の導体層に、幅10mm、長さ100mmの部分の切込みをいれ、この一端を剥がしてつかみ具で掴み、インストロン万能試験機を用いて、室温中にて、50mm/分の速度で垂直方向に35mmを引き剥がした時の荷重をJIS C6481に準拠して測定し、ピール強度(kgf/cm)とした。
<粗化後の算術平均粗さ(Ra値)の測定>
上記の粗化処理後の積層板について、 非接触型表面粗さ計(ビーコインスツルメンツ社製WYKO NT3300)を用いて、VSIコンタクトモード、50倍レンズにより測定範囲を121μm×92μmとして得られる数値により算術平均粗さ(Ra値)を求めた。なお、Ra値は全測定範囲の10点の平均値とした。
<メッキ導体層の半田耐熱性の評価>
ピール強度測定後のサンプルを、260℃の半田浴に3分間浸漬し、導体層の剥離の有無を目視確認した。評価として、剥離が見られなかった場合を○とし、一部でも剥離した場合は×とした。
<ガラス転移温度(Tg)及び線熱膨張率の測定>
実施例および比較例で得られた接着フィルムを190℃で90分間加熱して樹脂組成物層を熱硬化させた。その硬化物を、幅約5mm、長さ約15mmの試験片に切断し、(株)リガク製熱機械分析装置(Thermo Plus TMA8310)を使用して、引張加重法で熱機械分析を行った。試験片を前記装置に装着後、荷重1g、昇温速度5℃/分の測定条件にて連続して2回測定した。2回目の測定においてガラス転移温度と、25℃から150℃までの平均線熱膨張率(ppm)を算出した。また2回目の測定における寸法変化シグナルの傾きが変化する点からガラス転移温度(℃)を算出した。
(実施例1)
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製「jER828EL」、エポキシ当量180)30部と、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC3000−H」、エポキシ当量291)25部、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂(DIC(株)製「HP−4700」、エポキシ当量162、20℃で固形状)6部、フェノキシ樹脂(重量平均分子量38000、ジャパンエポキシレジン(株)製「YX6954」のメチルエチルケトン(以下「MEK」と略称する。)とシクロヘキサノンの1:1(質量比)の混合溶媒を使用した不揮発分30質量%の溶液)30部とを、MEK15部及びシクロヘキサノン15部の混合溶媒に撹拌しながら加熱溶解させた。そこへ、フェノールノボラック系硬化剤(DIC(株)製「LA−7054」の固形分60%のMEK溶液、フェノール性水酸基当量124)35部、硬化触媒(四国化成工業(株)製、「2E4MZ−CN」)0.1部、球形シリカ(アドマテックス(株)製「SOC4」、平均粒径1μm、5μm上限カット、ヘキサメチルジシラザン処理後、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランをシリカに対して1質量%で処理し、室温で20日経過させた。表面に結合する単位面積当たりのカーボン量0.40mg/m)60部、さらにフェナントレン型リン化合物(三光(株)製「HCA−HQ」平均粒径2μm)5部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、樹脂ワニスを作製した。次に、かかる樹脂ワニスをポリエチレンテレフタレート(厚さ38μm、以下「PET」と略称する。)上に、乾燥後の樹脂厚みが40μmとなるようにダイコーターにて塗布し、80〜120℃(平均100℃)で6分間乾燥した(残留溶媒量約2質量%)。次いで樹脂組成物の表面に厚さ15μmのポリプロピレンフィルムを貼り合わせながらロール状に巻き取った。ロール状の接着フィルムを幅507mmにスリットし、これより507×336mmサイズのシート状の接着フィルムを得た。
(実施例2)
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製「YL980」、エポキシ当量185)25部と、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC3000−L」、エポキシ当量269)20部、ナフタレン型多官能エポキシ樹脂(DIC(株)製「EXA−4710」、エポキシ当量170、20℃で固形状)6部、フェノキシ樹脂(重量平均分子量38000、ジャパンエポキシレジン(株)製「YX6954」のMEKとシクロヘキサノンの1:1(質量比)の混合溶媒を使用した不揮発分30質量%の溶液)10部とを、MEK15部とシクロヘキサノン15部の混合溶媒に撹拌しながら加熱溶解させた。そこへ、フェノールノボラック系硬化剤(DIC(株)製「LA−7054」の固形分60%のMEK溶液、フェノール性水酸基当量124)20部、ナフトール系硬化剤(東都化成(株)製「SN−485」の固形分60%のMEK溶液、フェノール性水酸基当量215)20部、ポリビニルアセトアセタール樹脂(積水化学工業(株)製「KS−1」のMEKとシクロヘキサノンの1:1(質量比)の混合溶媒を使用した固形分15質量%の溶液)10部、硬化触媒(四国化成工業(株)製、「2E4MZ−CN」)0.1部、球形シリカ(アドマテックス(株)製「SOC2」、平均粒径0.5μm、5μm上限カット、ヘキサメチルジシラザン処理後、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランをシリカに対して0.6質量%で処理し、40℃で7日経過させた。単位面積当たりのカーボン量0.47mg/m)120部、さらにフェナントレン型リン化合物(三光(株)製「HCA−HQ」平均粒径2μm)5部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、樹脂ワニスを作製した。かかる樹脂ワニスを使用し、実施例1と全く同様にして接着フィルムを得た。
(比較例1)
実施例1において、球形シリカを(アドマテックス(株)製「SOC4」、平均粒径1μm、5μm上限カット、ヘキサメチルジシラザン処理、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン処理と同じ処理を行い、室温で1日経過させた。単位面積当たりのカーボン量0.20mg/m)60部に変更した熱硬化性樹脂組成物のワニスを使用する以外は実施例1と全く同様にして接着フィルムを得た。
(比較例2)
実施例2において、球形シリカを(アドマテックス(株)製「SOC2」、平均粒径0.5μm、3μm上限カット、ヘキサメチルジシラザン処理、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン処理と同じ処理を行い、室温で1日経過させた。単位面積当たりのカーボン量0.15mg/m)120部に変更した熱硬化性樹脂組成物のワニスを使用する以外は実施例2と全く同様にして接着フィルムを得た。
Figure 2011089038
表1の結果から、本発明の実施例1〜2で得られた接着フィルムを構成する樹脂組成物は、シリカの充填量に応じた熱膨張性を有し、絶縁層上にメッキピール強度が0.6kgf/cm以上という高ピール強度の導体層を形成できている。一方、比較例1〜2の接着フィルムは表面処理剤の反応量が十分でないために、粗度が高く、かつ低メッキピール強度であって、かつ半田浸漬により導体層一部に剥離が見られる結果であった。
特定の多官能エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材を含有する樹脂組成物により、低熱膨張率を維持しながら、硬化して得られる絶縁層表面の粗度が低く、高いピール強度を有する導体層の形成を可能にし、半田耐熱性に優れた、回路基板の絶縁層形成に好適に使用することができる樹脂組成物及び絶縁樹脂シートが提供できるようになったことは意義深い。

Claims (4)

  1. (A1)1分子中に2以上のエポキシ基を有し、温度20℃で液状の芳香族系エポキシ樹脂である第1のエポキシ樹脂と、(A2)ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂及び/又は下記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂である第2のエポキシ樹脂とを含む(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール系硬化剤、ナフトール系硬化剤、活性エステル系硬化剤、ベンゾオキサジン系硬化剤、シアネートエステル樹脂から選択される1種又は2種以上の硬化剤、(C)シラザン化合物で表面処理後、シランカップリング剤で表面処理された、その表面に結合しているカーボン量が単位面積当たり0.25〜0.70mg/mの範囲にあり、平均粒子径が2μm以下かつ最大粒子径が5μm以下である無機充填材、及び(D)重量平均分子量が8,000〜150,000のフェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂、、を含有する樹脂組成物であり、該樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、成分(C)の含有量が30〜85質量%であることを特徴とする樹脂組成物。
    Figure 2011089038
    (nは平均値として1〜6の数を示し、Xはグリシジル基又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、炭化水素基/グリシジル基の比率は0.05〜2.0である。)
  2. 樹脂組成物中に存在するエポキシ基と成分(B)の硬化剤の反応基の比率が重量比で1:0.4〜1:2となる範囲で成分(B)の硬化剤を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の樹脂組成物を含有することを特徴とするシート状材料。
  4. 請求項3に記載のシート状材料を含有することを特徴とする多層プリント配線板。
JP2009243919A 2009-10-22 2009-10-22 樹脂組成物 Active JP5249903B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009243919A JP5249903B2 (ja) 2009-10-22 2009-10-22 樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009243919A JP5249903B2 (ja) 2009-10-22 2009-10-22 樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011089038A true JP2011089038A (ja) 2011-05-06
JP5249903B2 JP5249903B2 (ja) 2013-07-31

Family

ID=44107570

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009243919A Active JP5249903B2 (ja) 2009-10-22 2009-10-22 樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5249903B2 (ja)

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013006981A (ja) * 2011-06-24 2013-01-10 Mitsubishi Chemicals Corp 三次元積層型半導体装置用の層間充填材組成物及びその塗布液
KR20140005100A (ko) * 2012-07-04 2014-01-14 아지노모토 가부시키가이샤 수지 조성물
KR20140005782A (ko) * 2012-07-05 2014-01-15 아지노모토 가부시키가이샤 지지체 부착 수지 시트
JP2014015608A (ja) * 2012-06-12 2014-01-30 Ajinomoto Co Inc 樹脂組成物
JP2014015606A (ja) * 2012-06-11 2014-01-30 Ajinomoto Co Inc 樹脂組成物
JP2014028880A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Ajinomoto Co Inc 樹脂組成物
JP2014156514A (ja) * 2013-02-14 2014-08-28 Ajinomoto Co Inc 硬化性樹脂組成物
JP2014156515A (ja) * 2013-02-14 2014-08-28 Ajinomoto Co Inc 硬化性樹脂組成物
CN104098871A (zh) * 2013-04-08 2014-10-15 味之素株式会社 固化性树脂组合物
WO2015002071A1 (ja) * 2013-07-04 2015-01-08 味の素株式会社 感光性樹脂組成物
KR20160047415A (ko) 2014-10-22 2016-05-02 아지노모토 가부시키가이샤 수지 조성물
JP2016141757A (ja) * 2015-02-03 2016-08-08 日立化成株式会社 エポキシ樹脂組成物、フィルム状エポキシ樹脂組成物及び電子部品装置
WO2016125350A1 (ja) * 2015-02-03 2016-08-11 日立化成株式会社 エポキシ樹脂組成物、フィルム状エポキシ樹脂組成物、硬化物及び電子装置
JP2017048400A (ja) * 2016-11-29 2017-03-09 味の素株式会社 樹脂組成物
KR20170124537A (ko) 2015-03-04 2017-11-10 에아.워타 가부시키가이샤 열팽창성 조정제, 열팽창성 조정제로서의 사용, 열경화성 수지 조성물, 당해 열경화성 수지 조성물을 함유하는 절연재, 봉지제 및 도전 페이스트, 당해 열경화성 수지 조성물을 경화시킨 경화물, 당해 열경화성 수지 조성물을 갖는 기판 재료, 당해 열경화성 수지 조성물을 기재에 함침시킨 프리프레그, 당해 프리프레그의 열경화성 수지 조성물을 경화시킨 부재, 열팽창율의 조정 방법, 그리고 당해 조정 방법을 사용하여 제조된 부재
JP2018012764A (ja) * 2016-07-20 2018-01-25 日立化成株式会社 樹脂組成物、樹脂層付き支持体、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板及びミリ波レーダー用プリント配線板
WO2018092452A1 (ja) * 2016-11-18 2018-05-24 住友電気工業株式会社 接着剤組成物及びプリント配線板
WO2018190292A1 (ja) * 2017-04-10 2018-10-18 三菱瓦斯化学株式会社 樹脂組成物、プリプレグ、金属箔張積層板、樹脂シート及びプリント配線板
JP2018172513A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 住友ベークライト株式会社 熱硬化性樹脂組成物、キャリア付樹脂膜、プリプレグ、プリント配線基板および半導体装置
JP2021073328A (ja) * 2020-12-25 2021-05-13 住友ベークライト株式会社 熱硬化性樹脂組成物、キャリア付樹脂膜、プリプレグ、プリント配線基板および半導体装置
WO2023157542A1 (ja) * 2022-02-21 2023-08-24 味の素株式会社 樹脂組成物

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004059380A (ja) * 2002-07-30 2004-02-26 Toyota Motor Corp 金属酸化物粉体、その製造方法及び樹脂組成物
JP2008516889A (ja) * 2004-10-20 2008-05-22 キャボット コーポレイション 水性コロイドシリカ分散液からの直接的疎水性シリカの製造法
JP2008189545A (ja) * 2001-09-13 2008-08-21 Wacker Chemie Ag シリカのシラノール基含有率が低いシリカ
WO2009028493A1 (ja) * 2007-08-28 2009-03-05 Sumitomo Bakelite Company, Ltd. 多層プリント配線板用絶縁樹脂組成物、基材付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板及び半導体装置
JP2010168470A (ja) * 2009-01-22 2010-08-05 Ajinomoto Co Inc 樹脂組成物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008189545A (ja) * 2001-09-13 2008-08-21 Wacker Chemie Ag シリカのシラノール基含有率が低いシリカ
JP2004059380A (ja) * 2002-07-30 2004-02-26 Toyota Motor Corp 金属酸化物粉体、その製造方法及び樹脂組成物
JP2008516889A (ja) * 2004-10-20 2008-05-22 キャボット コーポレイション 水性コロイドシリカ分散液からの直接的疎水性シリカの製造法
WO2009028493A1 (ja) * 2007-08-28 2009-03-05 Sumitomo Bakelite Company, Ltd. 多層プリント配線板用絶縁樹脂組成物、基材付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板及び半導体装置
JP2010168470A (ja) * 2009-01-22 2010-08-05 Ajinomoto Co Inc 樹脂組成物

Cited By (49)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013006981A (ja) * 2011-06-24 2013-01-10 Mitsubishi Chemicals Corp 三次元積層型半導体装置用の層間充填材組成物及びその塗布液
JP2014015606A (ja) * 2012-06-11 2014-01-30 Ajinomoto Co Inc 樹脂組成物
JP2014015608A (ja) * 2012-06-12 2014-01-30 Ajinomoto Co Inc 樹脂組成物
KR20140005100A (ko) * 2012-07-04 2014-01-14 아지노모토 가부시키가이샤 수지 조성물
KR102077863B1 (ko) * 2012-07-04 2020-02-14 아지노모토 가부시키가이샤 수지 조성물
JP2014012763A (ja) * 2012-07-04 2014-01-23 Ajinomoto Co Inc 樹脂組成物
JP2014013854A (ja) * 2012-07-05 2014-01-23 Ajinomoto Co Inc 支持体付き樹脂シート
TWI616333B (zh) * 2012-07-05 2018-03-01 味之素股份有限公司 Resin sheet with support
KR102088628B1 (ko) * 2012-07-05 2020-03-16 아지노모토 가부시키가이샤 지지체 부착 수지 시트
KR20140005782A (ko) * 2012-07-05 2014-01-15 아지노모토 가부시키가이샤 지지체 부착 수지 시트
JP2014028880A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Ajinomoto Co Inc 樹脂組成物
JP2014156514A (ja) * 2013-02-14 2014-08-28 Ajinomoto Co Inc 硬化性樹脂組成物
JP2014156515A (ja) * 2013-02-14 2014-08-28 Ajinomoto Co Inc 硬化性樹脂組成物
CN104098871A (zh) * 2013-04-08 2014-10-15 味之素株式会社 固化性树脂组合物
JP2014201698A (ja) * 2013-04-08 2014-10-27 味の素株式会社 硬化性樹脂組成物
WO2015002071A1 (ja) * 2013-07-04 2015-01-08 味の素株式会社 感光性樹脂組成物
JP2019056940A (ja) * 2013-07-04 2019-04-11 味の素株式会社 感光性樹脂組成物
JPWO2015002071A1 (ja) * 2013-07-04 2017-02-23 味の素株式会社 感光性樹脂組成物
KR102228718B1 (ko) * 2013-07-04 2021-03-18 아지노모토 가부시키가이샤 감광성 수지 조성물
CN112147844A (zh) * 2013-07-04 2020-12-29 味之素株式会社 感光性树脂组合物
JP2020154325A (ja) * 2013-07-04 2020-09-24 味の素株式会社 感光性樹脂組成物
KR20160030231A (ko) * 2013-07-04 2016-03-16 아지노모토 가부시키가이샤 감광성 수지 조성물
TWI687479B (zh) * 2013-07-04 2020-03-11 日商味之素股份有限公司 感光性樹脂組成物
KR20220091448A (ko) 2014-10-22 2022-06-30 아지노모토 가부시키가이샤 수지 조성물
KR20160047415A (ko) 2014-10-22 2016-05-02 아지노모토 가부시키가이샤 수지 조성물
JP2016141757A (ja) * 2015-02-03 2016-08-08 日立化成株式会社 エポキシ樹脂組成物、フィルム状エポキシ樹脂組成物及び電子部品装置
KR102378992B1 (ko) 2015-02-03 2022-03-24 쇼와덴코머티리얼즈가부시끼가이샤 에폭시 수지 조성물, 필름형 에폭시 수지 조성물, 경화물 및 전자 장치
JPWO2016125350A1 (ja) * 2015-02-03 2017-09-28 日立化成株式会社 エポキシ樹脂組成物、フィルム状エポキシ樹脂組成物、硬化物及び電子装置
KR20170113571A (ko) * 2015-02-03 2017-10-12 히타치가세이가부시끼가이샤 에폭시 수지 조성물, 필름형 에폭시 수지 조성물, 경화물 및 전자 장치
TWI677529B (zh) * 2015-02-03 2019-11-21 日商日立化成股份有限公司 環氧樹脂組成物、薄膜狀環氧樹脂組成物、硬化物及電子裝置
WO2016125350A1 (ja) * 2015-02-03 2016-08-11 日立化成株式会社 エポキシ樹脂組成物、フィルム状エポキシ樹脂組成物、硬化物及び電子装置
US10400086B2 (en) 2015-03-04 2019-09-03 Air Water Inc. Thermal expandability adjuster, use as thermal expandability adjuster, thermoset resin composition, insulating material, sealing material and conductive paste each containing thermoset resin composition, cured products, prepreg and member obtained by curing thermoset resin composition of prepreg, method of adjusting thermal expansion rate, and member manufactured using method of adjusting
KR20170124537A (ko) 2015-03-04 2017-11-10 에아.워타 가부시키가이샤 열팽창성 조정제, 열팽창성 조정제로서의 사용, 열경화성 수지 조성물, 당해 열경화성 수지 조성물을 함유하는 절연재, 봉지제 및 도전 페이스트, 당해 열경화성 수지 조성물을 경화시킨 경화물, 당해 열경화성 수지 조성물을 갖는 기판 재료, 당해 열경화성 수지 조성물을 기재에 함침시킨 프리프레그, 당해 프리프레그의 열경화성 수지 조성물을 경화시킨 부재, 열팽창율의 조정 방법, 그리고 당해 조정 방법을 사용하여 제조된 부재
TWI680974B (zh) * 2015-03-04 2020-01-01 日商愛沃特股份有限公司 熱固性樹脂組成物、含有該熱固性樹脂組成物之絕緣材、密封材、導電膏、使該熱固性樹脂組成物硬化而成之硬化物、具有該熱固性樹脂組成物之基板材料、該熱固性樹脂組成物含浸於基材而成之預浸體、該預浸體的熱固性樹脂組成物硬化而成之構材以及熱膨脹率的調整方法
US20180030242A1 (en) 2015-03-04 2018-02-01 Air Water Inc. Thermal expandability adjuster, use as thermal expandability adjuster, thermoset resin composition, insulating material, sealing material and conductive paste each containing thermoset resin composition, cured products, prepreg and member obtained by curing thermoset resin composition of prepreg, method of adjusting thermal expansion rate, and member manufactured using method of adjusting
JP2018012764A (ja) * 2016-07-20 2018-01-25 日立化成株式会社 樹脂組成物、樹脂層付き支持体、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板及びミリ波レーダー用プリント配線板
JP7102682B2 (ja) 2016-07-20 2022-07-20 昭和電工マテリアルズ株式会社 樹脂組成物、樹脂層付き支持体、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板及びミリ波レーダー用プリント配線板
JPWO2018092452A1 (ja) * 2016-11-18 2019-10-17 住友電気工業株式会社 接着剤組成物及びプリント配線板
CN109963921A (zh) * 2016-11-18 2019-07-02 住友电气工业株式会社 粘接剂组合物及印刷线路板
CN109963921B (zh) * 2016-11-18 2021-09-24 住友电气工业株式会社 粘接剂组合物及印刷线路板
WO2018092452A1 (ja) * 2016-11-18 2018-05-24 住友電気工業株式会社 接着剤組成物及びプリント配線板
JP2017048400A (ja) * 2016-11-29 2017-03-09 味の素株式会社 樹脂組成物
JP2018172513A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 住友ベークライト株式会社 熱硬化性樹脂組成物、キャリア付樹脂膜、プリプレグ、プリント配線基板および半導体装置
JP7240085B2 (ja) 2017-03-31 2023-03-15 住友ベークライト株式会社 熱硬化性樹脂組成物、キャリア付樹脂膜、プリプレグ、プリント配線基板および半導体装置
CN110506066A (zh) * 2017-04-10 2019-11-26 三菱瓦斯化学株式会社 树脂组合物、预浸料、覆金属箔层叠板、树脂片及印刷电路板
WO2018190292A1 (ja) * 2017-04-10 2018-10-18 三菱瓦斯化学株式会社 樹脂組成物、プリプレグ、金属箔張積層板、樹脂シート及びプリント配線板
CN110506066B (zh) * 2017-04-10 2021-11-19 三菱瓦斯化学株式会社 树脂组合物、预浸料、覆金属箔层叠板、树脂片及印刷电路板
JP2021073328A (ja) * 2020-12-25 2021-05-13 住友ベークライト株式会社 熱硬化性樹脂組成物、キャリア付樹脂膜、プリプレグ、プリント配線基板および半導体装置
WO2023157542A1 (ja) * 2022-02-21 2023-08-24 味の素株式会社 樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP5249903B2 (ja) 2013-07-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5249903B2 (ja) 樹脂組成物
JP5195454B2 (ja) 樹脂組成物
JP6572983B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JP6024783B2 (ja) 樹脂組成物
JP6267140B2 (ja) 樹脂組成物
JP5950005B2 (ja) 樹脂組成物
JP6163803B2 (ja) 樹脂組成物
JP5651941B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JP5408046B2 (ja) 樹脂組成物
JP6308344B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP2016156019A (ja) 樹脂組成物
JP2010285594A (ja) 樹脂組成物
JP6183583B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
WO2013061478A1 (ja) 樹脂組成物
JP6418273B2 (ja) 樹脂組成物
JP2014007403A (ja) 多層プリント配線板の製造方法
JP6007663B2 (ja) 樹脂組成物
JP5904256B2 (ja) 樹脂組成物
JP6269401B2 (ja) 表面処理無機充填材、該無機充填材の製造方法、および該無機充填材を含有する樹脂組成物
JP6337917B2 (ja) 樹脂組成物
JP5644823B2 (ja) 樹脂組成物
JP6579500B2 (ja) 硬化性樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121002

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130313

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130319

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130412

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5249903

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160419

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250