JP2014013854A - 支持体付き樹脂シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持体と、前記支持体上に形成された特定の第1層と、前記第1層上に形成された特定の第2層と、を有することを特徴とする支持体付き樹脂シートを用いることにより、本発明を完成させた。
【選択図】なし
Description
〔1〕支持体と、前記支持体上に形成された、エポキシ樹脂、活性エステル化合物及び無機充填材を含有する第1層であって、前記第1層中の不揮発成分を100質量%とした場合、活性エステル化合物が5質量%以上である第1層と、前記第1層上に形成された、エポキシ樹脂、活性エステル化合物及び無機充填材を含有する第2層であって、前記第2層中の不揮発成分を100質量%とした場合、活性エステル化合物が5質量%以下である第2層と、を有することを特徴とする支持体付き樹脂シート。
〔2〕前記無機充填材の平均粒径が、0.01〜3μmであることを特徴とする上記〔1〕記載の支持体付き樹脂シート。
〔3〕前記無機充填材の含有量が、40〜90質量%であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の支持体付き樹脂シート。
〔4〕前記無機充填材が、表面処理剤で表面処理されていることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれか記載の支持体付き樹脂シート。
〔5〕前記無機充填材の単位表面積当たりのカーボン量が、0.02〜1mg/m2であることを特徴とする〔4〕記載の支持体付き樹脂シート。
〔6〕前記第2層の厚みが、2μm以上であることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれか記載の支持体付き樹脂シート。
〔7〕前記樹脂シートを熱硬化して絶縁層を形成し、その絶縁層の線熱膨張係数が、25ppm以下となることを特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれか記載の支持体付き樹脂シート。
〔8〕前記樹脂シートを熱硬化して絶縁層を形成し、その絶縁層の誘電正接(測定周波数5.8GHz)が、0.0065以下であることを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれか記載の支持体付き樹脂シート。
〔9〕前記樹脂シートを熱硬化して絶縁層を形成し、その絶縁層表面を粗化処理した後の算術平均粗さ(Ra)が150nm以下であり、二乗平均平方根粗さ(Rq)が220nm以下であることを特徴とする〔1〕〜〔8〕のいずれか記載の支持体付き樹脂シート。
〔10〕前記樹脂シートを熱硬化して絶縁層を形成し、その絶縁層表面を粗化処理し、メッキして得られる導体層と該絶縁層とのピール強度が、0.5kgf/cm以上であることを特徴とする〔1〕〜〔9〕のいずれか記載の支持体付き樹脂シート。
〔11〕多層プリント配線板の絶縁層用支持体付き樹脂シートであることを特徴とする〔1〕〜〔10〕のいずれか記載の支持体付き樹脂シート。
〔12〕多層プリント配線板のビルドアップ層用支持体付き樹脂シートであることを特徴とする〔1〕〜〔11〕のいずれか記載の支持体付き樹脂シート。
〔13〕(A)〔1〕〜〔12〕のいずれか記載の支持体付き樹脂シートを内層回路基板の片面又は両面に積層する工程、(B)支持体付き樹脂シートを熱硬化して絶縁層を形成する工程、(C)絶縁層に穴あけ加工してビアホールを形成する工程、(D)支持体を剥離する工程、(E)絶縁層表面を粗化処理する工程、(F)粗化処理後の絶縁層表面にメッキして導体層を形成する工程、を含有する多層プリント配線板の製造方法であって、前記(C)絶縁層に穴あけ加工してビアホールを形成する工程において、絶縁層のビアホールのトップ径(直径)が65μm以下であることを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
〔14〕〔13〕に記載の方法により製造された多層プリント配線板を用いることを特徴とする半導体装置。
本発明の支持体付き樹脂シートは、支持体と、前記支持体上に形成された、エポキシ樹脂、活性エステル化合物及び無機充填材を含有する第1層であって、前記第1層中の不揮発成分を100質量%とした場合、活性エステル化合物が5質量%以上である第1層と、前記第1層上に形成された、エポキシ樹脂、活性エステル化合物及び無機充填材を含有する第2層であって、前記第2層中の不揮発成分を100質量%とした場合、活性エステル化合物が5質量%以下である第2層と、を有することを特徴とする。なお、第2層の露出面側には、ごみ等の付着防止のために保護フィルムを有しても良い。
本発明の支持体としては、プラスチックフィルムや金属箔が挙げられる。具体的に、プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET 」と略称することがある。)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、アクリル、環状ポリオレフィン、トリアセチルセルロース、ポリエーテルサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリイミドなどが挙げられる。中でも、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムが好ましく、特に安価なポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。金属箔としては、銅箔、アルミニウム箔などが挙げられる。汎用性の点から、プラスチックフィルムが好ましく、プラスチックフィルムを使用する場合、剥離性を向上させるために、第1層と接する面が離型処理された支持体を使用するのが好ましい。離型処理に使用する離型剤としては、第1層が支持体から剥離可能であれば特に限定されず、例えば、シリコン系離型剤、アルキッド樹脂系離型剤、ポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。なお、市販されている離型層付きプラスチックフィルムを用いてもよく、好ましいものとしては、例えば、アルキッド樹脂系離型剤を主成分とする離型層を有するPETフィルムであるSK−1、AL−5、AL−7(リンテック(株)製)などが挙げられる。また、プラスチックフィルムはマット処理、コロナ処理を施してあってもよく、当該処理面上に離型層を形成してもよい。一方、金属箔はエッチング溶液により除去することもできるし、除去せずに該金属箔を導体層として利用してもよい。支持体の厚さは特に限定されないが、10〜150μmの範囲が好ましく、25〜50μmの範囲がより好ましい。
本発明の第1層と第2層は、樹脂組成物を層形成した樹脂シートである。樹脂組成物としては、エポキシ樹脂、活性エステル化合物及び無機充填材を含有すれば特に制限なく使用できる。また、さらに熱可塑性樹脂や硬化促進剤、その他成分を配合することもできる。以下、配合成分について述べる。
本発明に使用するエポキシ樹脂としては、特に限定されないが、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含有するのが好ましい。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、tert-ブチル-カテコール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂、シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂、トリメチロール型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは1種又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
本発明に使用する活性エステル化合物は、1分子中に活性エステル基を1個以上有する化合物である。活性エステル化合物はエポキシ樹脂等と反応することができ、1分子中に活性エステル基を2個以上有する化合物が好ましい。一般的には、フェノールエステル類、チオフェノールエステル類、N−ヒドロキシアミンエステル類、複素環ヒドロキシ化合物のエステル類等の反応活性の高いエステル基を1分子中に2個以上有する化合物が好ましく用いられる。
本発明に使用する無機充填材としては、例えば、シリカ、アルミナ、雲母、マイカ、珪酸塩、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、酸化チタン等が挙げられ、シリカ、アルミナが好ましく、特に無定形シリカ、溶融シリカ、結晶シリカ、合成シリカ、中空シリカ、球状シリカ等のシリカが好ましく、球状シリカ、溶融シリカがより好ましい。樹脂シートへの充填性向上の観点から、球状溶融シリカが更に好ましい。これらは1種又は2種以上を使用することができる。市販されている球状溶融シリカとして、(株)アドマテックス製「SOC2」、「SOC1」が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、及びポリスルホン樹脂等が挙げられ、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂は1種単独で用いてもよく、又は2種以上を併用してもよい。
硬化促進剤としては、例えば、有機ホスフィン化合物、イミダゾール化合物、アミンアダクト化合物、及び3級アミン化合物などが挙げられる。硬化促進剤の含有量は、エポキシ樹脂と活性エステル化合物の不揮発成分の合計を100質量%とした場合、0.01〜3質量%の範囲で使用することが好ましい。硬化促進剤は1種単独で用いてもよく、又は2種以上を併用してもよい。
本願発明の第1層は、支持体上に樹脂組成物を層形成した樹脂組成物層として作製できる。樹脂組成物層は、例えば、有機溶剤を含む樹脂組成物を調製し、支持体上に該樹脂組成物を塗布し、乾燥、加熱により樹脂組成物層を形成させることができる。乾燥、加熱条件としては、80〜170℃で1〜60分の範囲で適宜設定可能であるが、80〜130℃で1〜30分が好ましい。
本願発明の第2層は、第1層上に樹脂組成物を層形成した樹脂組成物層として作製できる。乾燥条件等は第1層と同様にして、適宜設定できる。
支持体付き樹脂シートの作製方法としては種々の方法を用いることができる。例えば、支持体上に第1層である樹脂組成物層を形成し、その上に、樹脂組成物を塗布し、乾燥により第2層である樹脂組成物層を形成させることができる。また、支持体上に第1層である樹脂組成物層を形成したもの、別の支持体上に第2層である樹脂組成物層を形成したものをそれぞれ作製した後、それぞれの樹脂組成物層面をラミネートにより貼り合わせる方法も挙げられる。ラミネートにより貼り合わせる際の条件は、ラミネート温度70〜110℃、ラミネート時間5〜30秒、ラミネート圧力1〜10kgf/cm2が好ましい。また、支持体上に樹脂組成物を塗布しながら、その上に同時に別の樹脂組成物を塗布し、その後乾燥させ、第1層と第2層を同時に作成することもできる。
以下、本発明の支持体付き樹脂シートを使用した多層プリント配線板の製造方法の一例について詳述する。
本発明の方法により製造された多層プリント配線板を用いることで半導体装置を製造することができる。本発明の多層プリント配線板の導通箇所に、半導体チップを実装することにより半導体装置を製造することができる。「導通箇所」とは、「多層プリント配線板における電気信号を伝える箇所」であって、その場所は表面であっても、埋め込まれた箇所であってもいずれでも構わない。また、半導体チップは半導体を材料とする電気回路素子であれば特に限定されない。
(1)内層回路基板の下地処理
内層回路を形成したガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(銅箔の厚さ18μm、基板厚み0.3mm、松下電工(株)製R5715ES)の両面をメック(株)製CZ8100にて1umエッチングして銅表面の粗化処理をおこなった。
実施例及び比較例で作成した支持体付き樹脂シートを、バッチ式真空加圧ラミネーターMVLP-500(名機(株)製商品名)を用いて、内層回路基板の両面にラミネートした。ラミネートは、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とし、その後30秒間、100℃、圧力0.74MPaで圧着することにより行った。
ラミネートされた接着フィルムを80℃、30分続けて170℃、30分の硬化条件で樹脂組成物を硬化して絶縁層を形成した。
日立ビアメカニクス(株)製CO2レーザー加工機(LC−2E21B/1C)を使用し、マスク径1.60mm、フォーカスオフセット値0.050、パルス幅25μs、パワー0.66W、アパーチャー13、ショット数2、バーストモードの条件で絶縁層を穴あけして、絶縁層表面におけるビアホールのトップ径(直径)が50μmのビアホールを形成した。その後、PETフィルムを剥離した。
絶縁層を形成した内層回路基板を、膨潤液である、アトテックジャパン(株)のジエチレングリコールモノブチルエーテル含有のスエリングディップ・セキュリガントP(グリコールエーテル類、水酸化ナトリウムの水溶液)に60℃で10分間浸漬し、次に粗化液として、アトテックジャパン(株)のコンセントレート・コンパクトP(KMnO4:60g/L、NaOH:40g/Lの水溶液)に80℃で20分間浸漬、最後に中和液として、アトテックジャパン(株)のリダクションショリューシン・セキュリガントP(硫酸の水溶液)に40℃で5分間浸漬し、その後80℃で30分で乾燥した。この基板を評価基板Aとした。
評価基板Aを、PdCl2を含む無電解メッキ用溶液に40℃で5分間浸漬し、次に無電解銅メッキ液に25℃で20分間浸漬した。150℃にて30分間加熱してアニール処理を行った後に、エッチングレジストを形成し、エッチングによるパターン形成の後に、硫酸銅電解メッキを行い、30μmの厚さで導体層を形成した。次に、アニール処理を200℃にて60分間行った。この基板を評価基板Bとした。
評価基板Aを、非接触型表面粗さ計(ビーコインスツルメンツ社製WYKO NT3300)を用いて、VSIコンタクトモード、50倍レンズにより測定範囲を121μm×92μmとして得られる数値によりRa値、Rq値を求めた。それぞれ、無作為に選んだ10点の平均値を求めることにより測定した。評価は以下の通りである。
○:Ra値が150nm以下
×:Ra値が150nmより大きい
○:Rq値が220nm以下
×:Rq値が220nmより大きい
評価基板Bの導体層に、幅10mm、長さ100mmの部分の切込みをいれ、この一端を剥がしてつかみ具(株式会社ティー・エス・イー、オートコム型試験機 AC−50C−SL)で掴み、室温中にて、50mm/分の速度で垂直方向に35mmを引き剥がした時の荷重(kgf/cm)を測定した。評価は以下の通りである。
○:ピール強度が0.5kgf/cm以上
×:ピール強度が0.5kgf/cm未満
ビアホール底部の周囲を走査電子顕微鏡(SEM)にて観察し、得られた画像からビアホール底部の壁面からの最大スミア長を測定した。評価は以下の通りである。
○:最大スミア長が3μm未満
×:最大スミア長が3μm以上
実施例及び比較例において得られた支持体付き樹脂シートを200℃で90分間加熱することで熱硬化させ、PETフィルムを剥離することによりシート状の硬化物を得た。その硬化物を、幅約5mm、長さ約15mmの試験片に切断し、熱機械分析装置Thermo Plus TMA8310((株)リガク製)を使用して、引張加重法で熱機械分析を行った。試験片を前記装置に装着後、荷重1g、昇温速度5℃/分の測定条件にて連続して2回測定した。2回目の測定における25℃から150℃までの平均線熱膨張係数(ppm)を算出した。評価は以下の通りである。
○:平均線熱膨張係数が20ppm未満
△:平均線熱膨張係数が20ppm以上25ppm以下
×:平均線熱膨張係数が25ppmより大きい
実施例及び比較例において得られた支持体付き樹脂シートを200℃で90分間加熱することで熱硬化させ、支持体を剥離することによりシート状の硬化物を得た。その硬化物を長さ80mm、幅2mmに切り出し評価サンプルとした。この評価サンプルについてアジレントテクノロジーズ(Agilent Technologies)社製HP8362B装置を用い空洞共振摂動法により測定周波数5.8GHz、測定温度23℃にて誘電正接を測定した。2本の試験片について測定を行い、平均値を算出した。評価は以下の通りである。
○:誘電正接が0.0065以下
×:誘電正接が0.0065より大きい
ビスフェノール型エポキシ樹脂(新日鐵化学(株)製「ZX1059」、ビスフェノールA型とビスフェノールF型の1:1混合品)5部、結晶性2官能エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX4000HK」、エポキシ当量約185)10部、ビフェニル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC3000H」)10部、フェノキシ樹脂(三菱化学(株)製「YL7553BH30」、固形分30質量%のMEK溶液)10部を、ソルベントナフサ30部に撹拌しながら加熱溶解させた。室温にまで冷却後、そこへ、活性エステル化合物(DIC(株)製「HPC8000−65T」、活性基当量約223の不揮発分65質量%のトルエン溶液)40部、硬化促進剤(4−ジメチルアミノピリジン、固形分2質量%のMEK溶液)7部、難燃剤(三光(株)製「HCA−HQ」、10-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-10-ヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、平均粒径2μm)2部、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球形シリカ(平均粒径0.5μm、(株)アドマテックス製「SOC2」、単位面積当たりのカーボン量0.39mg/m2)160部、を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、樹脂ワニス1を作製した。活性エステル化合物は12質量%であった。
ビスフェノール型エポキシ樹脂(新日鐵化学(株)製「ZX1059」、ビスフェノールA型とビスフェノールF型の1:1混合品)5部、結晶性2官能エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX4000HK」、エポキシ当量約185)10部、ビフェニル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC3000H」)10部、フェノキシ樹脂(三菱化学(株)製「YL7553BH30」、固形分30質量%のMEK溶液)10部を、ソルベントナフサ30部に撹拌しながら加熱溶解させた。室温にまで冷却後、そこへ、活性エステル化合物(DIC(株)製「HPC8000−65T」、活性基当量約223の不揮発分65質量%のトルエン溶液)20部、ナフトール系硬化剤(水酸基当量215、新日鐵化学(株)製「SN−485」)の固形分60%のMEK溶液12部、硬化促進剤(4−ジメチルアミノピリジン、固形分2質量%のMEK溶液)4部、難燃剤(三光(株)製「HCA−HQ」、10-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-10-ヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、平均粒径2μm)2部、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球形シリカ(平均粒径0.5μm、(株)アドマテックス製「SOC2」、単位面積当たりのカーボン量0.39mg/m2)150部、を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、樹脂ワニス2を作製した。活性エステル化合物は6.5質量%であった。
ビスフェノール型エポキシ樹脂(新日鐵化学(株)製「ZX1059」、ビスフェノールA型とビスフェノールF型の1:1混合品)5部、結晶性2官能エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX4000HK」、エポキシ当量約185)10部、ビフェニル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC3000H」)10部、フェノキシ樹脂(三菱化学(株)製「YL7553BH30」、固形分30質量%のMEK溶液)10部を、ソルベントナフサ30部に撹拌しながら加熱溶解させた。室温にまで冷却後、そこへ、活性エステル化合物(DIC(株)製「HPC8000−65T」、活性基当量約223の不揮発分65質量%のトルエン溶液)10部、トリアジン含有フェノール系硬化剤(水酸基当量146、DIC(株)製「LA−1356」)の固形分60%のMEK溶液10部、硬化促進剤(4−ジメチルアミノピリジン、固形分2質量%のMEK溶液)3部、難燃剤(三光(株)製「HCA−HQ」、10-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-10-ヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、平均粒径2μm)2部、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球形シリカ(平均粒径0.5μm、(株)アドマテックス製「SOC2」、単位面積当たりのカーボン量0.39mg/m2)140部、を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、樹脂ワニス3を作製した。活性エステル化合物は3.6質量%であった。
(支持体付き樹脂シート1の作製)
ETFE処理した離型PET(三菱樹脂(株)製「フルオロージュRL50KSE」、厚み50μm)の離型面に、乾燥後の樹脂組成物層厚みが15μmとなるようにダイコーターにて樹脂ワニス1を塗布し、100℃で1分間乾燥させた。さらに、その樹脂組成物層上に乾燥後の樹脂組成物層の総厚みが30μmとなるようにダイコーターにて樹脂ワニス3を塗布し、80〜120℃(平均100℃)で4分間乾燥させて、樹脂面に厚さ15μmのポリプロピレンカバーフィルム(王子特殊紙(株)製「アルファンMA−411」)の平滑面側を貼り合わせ、離型PET/樹脂組成物層1/樹脂組成物層3/カバーフィルムという構成の支持体付き樹脂シートを得た。
(支持体付き樹脂シート2の作製)
実施例1と同様にして、離型PET/樹脂組成物層2/樹脂組成物層3/カバーフィルムという構成の支持体付き樹脂シートを得た。
(支持体付き樹脂シート3の作製)
離型PET上に、乾燥後の樹脂組成物層厚みが30μmとなるようにダイコーターにて樹脂ワニス1を塗布し、80〜120℃(平均100℃)で5分間乾燥させたこと以外は、実施例1と同様にして、離型PET/樹脂組成物層1/カバーフィルムという構成の支持体付き樹脂シートを得た。
(支持体付き樹脂シート4の作製)
離型PET上に、乾燥後の樹脂組成物層厚みが30μmとなるようにダイコーターにて樹脂ワニス2を塗布し、80〜120℃(平均100℃)で5分間乾燥させたこと以外は、実施例1と同様にして、離型PET/樹脂組成物層2/カバーフィルムという構成の支持体付き樹脂シートを得た。
(支持体付き樹脂シート5の作製)
離型PET上に、乾燥後の樹脂組成物層厚みが30μmとなるようにダイコーターにて樹脂ワニス3を塗布し、80〜120℃(平均100℃)で5分間乾燥させたこと以外は、実施例1と同様にして、離型PET/樹脂組成物層3/カバーフィルムという構成の支持体付き樹脂シートを得た。
Claims (14)
- 支持体と、
前記支持体上に形成された、エポキシ樹脂、活性エステル化合物及び無機充填材を含有する第1層であって、前記第1層中の不揮発成分を100質量%とした場合、活性エステル化合物が5質量%以上である第1層と、
前記第1層上に形成された、エポキシ樹脂、活性エステル化合物及び無機充填材を含有する第2層であって、前記第2層中の不揮発成分を100質量%とした場合、活性エステル化合物が5質量%以下である第2層と、
を有することを特徴とする支持体付き樹脂シート。 - 前記無機充填材の平均粒径が、0.01〜3μmであることを特徴とする請求項1記載の支持体付き樹脂シート。
- 前記無機充填材の含有量が、40〜90質量%であることを特徴とする請求項1又は2記載の支持体付き樹脂シート。
- 前記無機充填材が、表面処理剤で表面処理されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の支持体付き樹脂シート。
- 前記無機充填材の単位表面積当たりのカーボン量が、0.02〜1mg/m2であることを特徴とする請求項4記載の支持体付き樹脂シート。
- 前記第2層の厚みが、2μm以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の支持体付き樹脂シート。
- 前記樹脂シートを熱硬化して絶縁層を形成し、その絶縁層の線熱膨張係数が、25ppm以下となることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の支持体付き樹脂シート。
- 前記樹脂シートを熱硬化して絶縁層を形成し、その絶縁層の誘電正接(測定周波数5.8GHz)が、0.0065以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の支持体付き樹脂シート。
- 前記樹脂シートを熱硬化して絶縁層を形成し、その絶縁層表面を粗化処理した後の算術平均粗さ(Ra)が150nm以下であり、二乗平均平方根粗さ(Rq)が220nm以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の支持体付き樹脂シート。
- 前記樹脂シートを熱硬化して絶縁層を形成し、その絶縁層表面を粗化処理し、メッキして得られる導体層と該絶縁層とのピール強度が、0.5kgf/cm以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の支持体付き樹脂シート。
- 多層プリント配線板の絶縁層用支持体付き樹脂シートであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載の支持体付き樹脂シート。
- 多層プリント配線板のビルドアップ層用支持体付き樹脂シートであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項記載の支持体付き樹脂シート。
- (A)請求項1〜12のいずれか1項記載の支持体付き樹脂シートを内層回路基板の片面又は両面に積層する工程、
(B)支持体付き樹脂シートを熱硬化して絶縁層を形成する工程、
(C)絶縁層に穴あけ加工してビアホールを形成する工程、
(D)支持体を剥離する工程、
(E)絶縁層表面を粗化処理する工程、
(F)粗化処理後の絶縁層表面にメッキして導体層を形成する工程、
を含有する多層プリント配線板の製造方法であって、
前記(C)絶縁層に穴あけ加工してビアホールを形成する工程において、絶縁層のビアホールのトップ径(直径)が65μm以下であることを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。 - 請求項13に記載の方法により製造された多層プリント配線板を用いることを特徴とする半導体装置。
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