JP2011057855A - 活性エネルギー線硬化性組成物、コーティング剤及び樹脂フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】表面硬度、耐薬品・溶剤性、基材との密着性などの硬化塗膜に本来求められる性能に優れ、かつ抗菌性及び/または防黴性、更にはその長期的持続性にも優れた硬化塗膜の形成が可能な活性エネルギー線硬化性組成物の提供。
【解決手段】ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)と、抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)とを少なくとも含有してなり、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)が、ポリイソシアネート系化合物(a1)中のイソシアネート基と、下記一般式(1)で示されるアルキレングリコール誘導体(a2)及び水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3)の各水酸基とからそれぞれ形成されたウレタン結合を有する活性エネルギー線硬化性組成物。
Figure 2011057855

ここで、Xはアルキレン基、Yはアルキル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、アシル基のいずれかであり、nは1以上の整数である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、特定のウレタン(メタ)アクリレート系化合物と、抗菌剤及び/または防黴剤とを含有する活性エネルギー線硬化性組成物、また、該活性エネルギー線硬化性組成物と水とを含有してなるコーティング剤、更に、該コーティング剤を硬化してなる硬化塗膜を表面に有する樹脂フィルムに関する。
従来より、ポリエステルジオールやポリエーテルジオール等のジオール化合物と、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物と、ヒドロキシエチルアクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレートとを反応させて得られたウレタン(メタ)アクリレートは、活性エネルギー線硬化性樹脂として知られており、硬化により得られる塗膜が高い表面硬度や耐薬品・溶剤性を有することから、各種コーティング用途に使用されている。
かかるウレタン(メタ)アクリレートは、一般的に粘度が高いため、コーティング剤としての使用に当たっては有機溶剤により希釈して粘度調整を行った上で、プラスチック、ガラス、金属、紙、木材などの基材に塗布し、有機溶剤を乾燥後、活性エネルギー線を照射して硬化させ、塗膜を形成するものである。しかし、有機溶剤による希釈は、大気汚染や作業環境、火災の危険性等に対する近年のVOC規制を勘案すると、回避すべきものである。
そこで、近年では、水分散型等の水系コーティング剤の要望が高まっており、例えば、特定のポリイソシアネート系誘導体、及び該ポリイソシアネート系誘導体を用いた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が提案されている(特許文献1参照)。かかるポリイソシアネート系誘導体は自己乳化型で乳化液の放置安定性に優れ、また、かかる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は硬度や密着性等の塗膜物性に優れたものである。
一方、近年、各種工業製品に清潔性が求められている。特に、不特定多数の人間が触れたり近づいたりする工業製品においては、清潔性に対する要望が強い。これらの工業製品には、汗、垢、食品かすなどの微生物の栄養源が付着しやすく、時として爆発的に菌や黴が増殖する。例えば、医療現場、食品工場、衣料製造工場、学校、駅、銀行、コンビニエンスストア、各種公共施設などにおける工業製品には、抗菌性及び/または防黴性、更には、抗ウイルス性などの微生物抑制機能が要望されている。
また、清潔性という観点ではなく、工業製品の性能維持の観点からも抗菌性及び/または防黴性は重要である。例えば、プラスチック製品において、黴が発生すると色相や透明性などの外観が損なわれるばかりか、プラスチック内部まで侵入した黴がプラスチックの強度や耐熱性などの熱機械特性を低下させるおそれもある。
しかし、工業製品は材料も形状も製造法も多種多様であり、プラスチック、ガラス、金属、紙、木材などの材料自体に、抗菌性及び/または防黴性の機能を付与することは困難な場合が多い。また、材料自体に抗菌剤や防黴剤を添加しても、製品表面の抗菌性や防黴性は不十分な場合が多い。これらの場合は、製品の一部もしくは全体を、抗菌性及び/または防黴性を有する塗膜により被覆することで、抗菌性及び/または防黴性の機能を付与することが効果的である。例えば、ポリエステルフィルム上に、無機系抗菌剤の微粒子を含有する熱硬化性樹脂層を形成した、情報端末機の画像表示面の保護シートが提案されている(特許文献2参照)。
工業製品の使用環境は多種多様であり、環境毎に、存在する菌や黴の種類は異なるし、菌や黴の増殖に大きく影響する温湿度も異なるため、本来、使用環境を熟知した末端消費者が必要な箇所にコーティングすべきである。例えば、結露などで水分が付着しやすい箇所には菌や黴が繁殖しやすいため、この箇所にコーティングするなどである。この場合、安全性の点から、有機溶剤を用いたコーティング剤は使用が困難であり、水系のコーティング剤が望まれる。すなわち、塗膜により抗菌性及び/または防黴性を確保する場合、コーティング剤は安全な水系であることが好ましい。
水系のコーティング剤が、抗菌用途や防黴用途に適している理由はもう一つあり、それは親水性の塗膜を得ることが容易なためである。一般的に、菌や黴の固着回避には、工業製品の表面を親水性もしくは逆に疎水性とすることが有効であることが知られている。水系コーティング剤は、その構成成分が基本的に水分との親和性に優れることから、硬化後の塗膜も抗菌性及び/または防黴性を発現しやすい。
特開2003−201331号公報 特開2006−299214号公報
しかしながら、上記特許文献1の開示技術では、後述の比較例1に示すように、弱い抗菌性を有する塗膜が得られるものの、その効果は不十分であり、かつ防黴性は無い。また、上記特許文献2の開示技術では、水系化の要望に対応できず、かつ表面硬度、耐薬品・溶剤性、基材との密着性などの硬化塗膜に本来求められる性能が不十分である。
そこで、本発明ではこのような背景下において、表面硬度、耐薬品・溶剤性、基材との密着性などの硬化塗膜に本来求められる性能に優れ、かつ抗菌性及び/または防黴性、更にはその長期的持続性にも優れた硬化塗膜の形成が可能な活性エネルギー線硬化性組成物、及びかかる活性エネルギー線硬化性組成物よりなる水系のコーティング剤の提供を目的とするものである。また、かかる活性エネルギー線硬化性組成物を硬化してなる硬化塗膜を表面に有する樹脂フィルムの提供を目的とするものである。
しかるに本発明者等は、かかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、特定のアルキレングリコール誘導体由来の親水性部位を有するウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)と、抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)とを少なくとも含有してなる活性エネルギー線硬化性組成物を用いて、硬化させてなる硬化塗膜が、表面硬度、耐薬品・溶剤性、基材との密着性などの硬化塗膜に本来求められる性能に優れ、かつ抗菌性及び/または防黴性、更にはその長期的持続性にも優れた効果を有することを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)と、抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)とを少なくとも含有してなり、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)が、ポリイソシアネート系化合物(a1)中のイソシアネート基と、下記一般式(1)で示されるアルキレングリコール誘導体(a2)及び水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3)の各水酸基とからそれぞれ形成されたウレタン結合を有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物に関するものである。
Figure 2011057855
ここで、Xはアルキレン基、Yはアルキル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、アシル基のいずれかであり、nは1以上の整数である。
なお、本発明において、抗菌剤(B1)が対象とする菌とは細菌類を意味し、防黴剤(B2)が対象とする黴とは真菌類を意味するものとする。また、工業製品における抗菌性や防黴性の定義は、明確では無く、また用途により要求レベルも異なると思われるが、(社)全国家庭電気製品公正取引協議会の指針に準じるものとする。即ち、本発明における抗菌性や防黴性とは、人体に直接的あるいは間接的に悪影響を及ぼす菌、黴などの微生物が、塗膜の表面に付着した場合に、その固着や発育を阻止する機能をいうこととする。ここで言う固着とは、工業製品を水に浸漬したり布で拭き取っても、塗膜表面の菌や黴を除去できない状態を意味する。
塗膜における抗菌性や防黴性の機能は、一時的なものではなく、ある程度の期間持続しなければならない。例えば、塗膜に抗菌成分などを配合する場合は、抗菌成分の徐放性などが求められる。なお、抗菌性や防黴性などの機能はむやみに高める必要はなく、過度の高機能化は、人体への安全性や環境への負荷を勘案すると回避すべきところである。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)と、抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)とを少なくとも含有してなり、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)が、ポリイソシアネート系化合物(a1)中のイソシアネート基と、上記一般式(1)で示されるアルキレングリコール誘導体(a2)及び水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3)の各水酸基とからそれぞれ形成されたウレタン結合を有する組成物であり、自己乳化型で、乳化液の放置安定性に優れた効果を示す。更に、かかる活性エネルギー線硬化性組成物と水とを含有してなるコーティング剤、該コーティング剤を硬化してなる硬化塗膜を表面に有する樹脂フィルムは、硬化塗膜が表面硬度、耐薬品・溶剤性、基材との密着性などの硬化塗膜に本来求められる性能に優れ、かつ抗菌性及び/または防黴性、更にはその長期的持続性にも優れた効果を示すものである。したがって、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、塗料、粘着剤、接着剤、粘接着剤、インク、各種コーティング剤(保護コーティング剤、アンカーコーティング剤等)、版材など、各種の被膜形成材料として非常に有用である。
以下に、本発明を詳細に述べる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)と、抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)とを少なくとも含有してなり、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)が、ポリイソシアネート系化合物(a1)中のイソシアネート基と、上記一般式(1)で示されるアルキレングリコール誘導体(a2)及び水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3)の各水酸基とからそれぞれ形成されたウレタン結合を有する組成物である。
本発明の組成物を活性エネルギー線硬化性組成物とする理由は、塗工の簡便さに加え、抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)の多くが、一般的に、長時間の加熱に不安定であるためである。例えば、抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)は、熱可塑性または熱硬化性樹脂に配合すると、熱可塑性樹脂の高温溶融成形中に劣化したり、熱硬化性樹脂の熱硬化中に黄変したりする傾向にある。また、抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)は、特に分子量が小さい場合、加熱中に気化することも多い。活性エネルギー線硬化性組成物を採用することにより、加熱温度と加熱時間を低減し、配合された抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)を蒸散や劣化させることなく、抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)が組み込まれた塗膜を得ることができる。
以下、該活性エネルギー線硬化性組成物を構成する各成分について説明する。
本発明で使用されるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)は、ポリイソシアネート系化合物(a1)と、上記一般式(1)で示されるアルキレングリコール誘導体(a2)及び水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3)とから得られるポリイソシアネート系誘導体であり、ポリイソシアネート系化合物(a1)中のイソシアネート基と、上記一般式(1)で示されるアルキレングリコール誘導体(a2)及び水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3)の各水酸基とからそれぞれ形成されたウレタン結合を有するものである。
ポリイソシアネート系化合物(a1)は、2以上のイソシアネート基を有する化合物であり、例えば、芳香族系、脂肪族系、脂環式系等のポリイソシアネートが挙げられ、中でもトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート(H−MDI)、ポリフェニルメタンポリイソシアネート(クルードMDI)、変性ジフェニルメタンジイソシアネート(変性MDI)、水添化キシリレンジイソシアネート(H−XDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMXDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(m−TMXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、フェニレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート(NDI)等のポリイソシアネート或いはこれらポリイソシアネートの三量体化合物、ビューレット型ポリイソシアネート、水分散型ポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)社製の「アクアネート100」、「アクアネート110」、「アクアネート200」、「アクアネート210」等)、又は、これらポリイソシアネートとポリオールの反応生成物等が挙げられる。これらポリイソシアネートやポリオールとの反応生成物は、1種のみ又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
かかるポリオールは、一般式(1)で示されるアルキレングリコール誘導体(a2)及び水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3)を除くポリオールであり、かかるポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ポリブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA、ポリカプロラクトン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ポリトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、グリセリン、ポリグリセリン、ポリテトラメチレングリコール等の多価アルコールや;ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイドのブロック又はランダム共重合の少なくとも1種の構造を有するポリエーテルポリオール;該多価アルコール又はポリエーテルポリオールと無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、無水イタコン酸、イタコン酸、アジピン酸、イソフタル酸等の多塩基酸との縮合物であるポリエステルポリオール;カプロラクトン変性ポリテトラメチレンポリオール等のカプロラクトン変性ポリオール;ポリオレフィン系ポリオール;水添ポリブタジエンポリオール等のポリブタジエン系ポリオール等が挙げられる。
更には、かかるポリオールとして、例えば、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、酒石酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシエチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシプロピル)プロピオン酸、ジヒドロキシメチル酢酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸、ホモゲンチジン酸等のカルボキシル基含有ポリオールや、1,4−ブタンジオールスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸基又はスルホン酸塩基含有ポリオール等も挙げられる。
上記ポリイソシアネートと上記ポリオールの反応生成物としてのポリイソシアネート系化合物(a1)を用いる場合には、その他のポリイソシアネート系化合物(a1)との総量に占める反応生成物の割合は30質量%以下が好ましい。ポリイソシアネートとポリオールとのかかる反応においては、反応を促進する目的で、ジブチルチンジラウレートのような金属系触媒や1,8−ジアザビシクロ[ 5.4.0] ウンデセン−7のようなアミン系触媒等を用いることも好ましい。
上記ポリイソシアネート系化合物(a1)中のイソシアネート基とウレタン結合を形成するアルキレングリコール誘導体(a2)は、一般式(1)で示される構造のもの、すなわちアルキレングリコールの両端の水酸基のうち一方の水酸基の水素がアルキル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、アシル基のいずれかで置換されたものである。なお、(メタ)アクリロイル基は、メタクリロイル基またはアクリロイル基を意味する。また、アルキレングリコール誘導体(a2)は、1種のみ又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
一般式(1)中のXはアルキレン基であり、その炭素数は、好ましくは2〜5、より好ましくは2〜4である。一般式(1)中のYで示されるアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜3であり、アルキル基はフェニル基等のアリール基に置換されたものであっても良い。また、アシル基の炭素数は、好ましくは10〜30、より好ましくは12〜18である。
一般式(1)において、nは1以上の整数であるが、特には5〜500、更には5〜100、殊には6〜50であることが好ましい。なお、一般式(1)中のOX(オキシアルキレン基)はX(アルキレン基)が異なる2種以上のオキシアルキレン基を含有していても良く、その場合には、各オキシアルキレン基の総付加モル数(n)が上記で規定する範囲内であることが好ましい。
また、一般式(1)で示されるアルキレングリコール誘導体の中でもポリエチレングリコール誘導体のものが好ましく、エチレンオキサイド付加モル数nが5〜500、特には5〜100、更には6〜50であることが好ましい。更には、硬化塗膜の硬度の点では、Yがアリル基であることが好ましい。
一般式(1)で示されるアルキレングリコール誘導体(a2)の具体例としては、
[Y:アルキル基の場合]
例えば、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールラウリルエーテル、ポリエチレングリコールセチルエーテル、ポリエチレングリコールステアリルエーテル、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールトリデシルエーテル、ポリエチレングリコールオレイルエーテル、ポリエチレングリコールオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル、等
[Y:(メタ)アクリロイル基の場合]
例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、等
[Y:アリル基の場合]
例えば、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテル、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノアリルエーテル、等
[Y:アシル基の場合]
例えば、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリプロピレングリコールモノラウレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート、等
が挙げられる。
また、一般式(1)で示されるアルキレングリコール誘導体(a2)の重量平均分子量としては、100〜20000が好ましく、特には200〜10000、更には400〜4000が好ましい。かかる重量平均分子量が小さすぎると自己乳化が難しくなる傾向があり、大きすぎると硬化塗膜の耐水性が劣る傾向がある。
更に、一般式(1)で示されるアルキレングリコール誘導体(a2)の水酸基価としては、2〜560mgKOH/gが好ましく、特には5.5〜280mgKOH/g、更には14〜145mgKOH/gが好ましい。かかる水酸基価が小さすぎると硬化塗膜の耐水性が劣る傾向があり、大きすぎると自己乳化が難しくなる傾向がある。
上記ポリイソシアネート系化合物(a1)中のイソシアネート基とウレタン結合を形成する水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3)としては、多価アルコール等の2以上の水酸基を含有する無機又は有機化合物と(メタ)アクリル酸との部分エステルであり、少なくとも1つの水酸基を含有する(メタ)アクリレート系化合物であれば特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3)は、1種のみ又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明で使用されるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)は、ポリイソシアネート系化合物(a1)、一般式(1)で示されるアルキレングリコール誘導体(a2)、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3)を反応させて、ポリイソシアネート系化合物(a1)中のイソシアネート基が、アルキレングリコール誘導体(a2)の水酸基と、及び水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3)の水酸基と、それぞれウレタン結合を形成することにより得られる。
例えば、ポリイソシアネート系化合物(a1)が2個のイソシアネート基を有する場合では、1個のイソシアネート基がアルキレングリコール誘導体(a2)の水酸基とウレタン結合を形成し、残りの1個のイソシアネート基が水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3)の水酸基とウレタン結合を形成したウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)となり、ポリイソシアネート系化合物(a1)が3個のイソシアネート基を有する場合では、1個のイソシアネート基がアルキレングリコール誘導体(a2)(または水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3))の水酸基とウレタン結合を形成し、残りの2個のイソシアネート基が水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3)(またはアルキレングリコール誘導体(a2))の水酸基とウレタン結合を形成したウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)となる。
上記ウレタン結合を形成する反応を行うに当たっては、例えば、
(イ)ポリイソシアネート系化合物(a1)、アルキレングリコール誘導体(a2)、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3)を一括に仕込み反応させる方法、
(ロ)ポリイソシアネート系化合物(a1)と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3)を反応させた後、アルキレングリコール誘導体(a2)を反応させる方法、
(ハ)ポリイソシアネート系化合物(a1)とアルキレングリコール誘導体(a2)を反応させた後、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3)を反応させる方法、
が挙げられるが、反応制御の安定性と製造時間の短縮の観点から、(ロ)の方法が好ましい。
また、かかる反応においては、反応を促進する目的でジブチルチンジラウレートのような金属系触媒や1,8−ジアザビシクロ[ 5.4.0] ウンデセン−7のようなアミン系触媒等を用いることも好ましく、更に反応温度は30〜90℃、特には40〜70℃の範囲が好ましい。
かくして本発明で使用されるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)が得られる。得られたウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)の重量平均分子量としては、1000〜100000であることが好ましく、更には2000〜50000であることが好ましい。かかる重量平均分子量が小さすぎると硬化塗膜が脆くなる傾向があり、大きすぎると高粘度となり取り扱いにくくなる傾向があり、また自己乳化が難しくなる傾向がある。
なお、上記の重量平均分子量とは、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量であり、高速液体クロマトグラフィー(昭和電工社製、「Shodex GPC system−11型」)に、カラム:Shodex GPC KF−806L(排除限界分子量:2×107、分離範囲:100〜2×107、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより測定される。
かくして得られたウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)は、自己乳化型で、乳化液とした時の放置安定性に優れたウレタン(メタ)アクリレート系化合物となる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)に、抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)を少なくとも配合することを特徴の1つとする。本発明におけるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)は、活性エネルギー線硬化性の化合物であり、かかる化合物を含有する組成物は、表面硬度や耐溶剤・薬品性、基材との密着性などの硬化塗膜としての特性以外に、長期にわたり抗菌性及び/または防黴性を維持できる。すなわち、硬化直後に活性エネルギー線硬化性樹脂の中に閉じこめられた抗菌剤及び/または防黴剤は、経時的に塗膜表面に移行し、長期にわたって抗菌及び/または防黴の機能を発揮する。更に、活性エネルギー線硬化性樹脂は、一般的に水などに不溶なため、無駄に抗菌剤及び/または防黴剤が溶出する事も無い。
次に、本発明で使用される抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)について説明する。なお、抗菌性と防黴性の両性能を併せ持つ化合物が多いため、下記に示す抗菌剤(B1)が防黴剤(B2)として用いられたり、逆に防黴剤(B2)が抗菌剤(B1)として用いられることがある。また、抗菌剤(B1)や防黴剤(B2)は、それぞれ1種のみ又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明で用いられる抗菌剤(B1)や防黴剤(B2)としては、公知の抗菌性を有する化合物や防黴性を有する無機系化合物、有機系化合物、天然系化合物を用いることができる。
抗菌剤(B1)としては、例えば、銀、銅、亜鉛などの金属(イオンを含む)、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタンなどの金属酸化物、過炭酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、リン酸銀などの金属塩、オルトホウ酸、メタホウ酸、ホウ砂などのホウ酸系化合物、チオスルファト銀塩、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール銀塩、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム塩、ビス(2−ピリジンチオール−1−オキシド)亜鉛塩などの錯体系化合物、およびこれらの、ゼオライト担持物、セラミックス担持物、シリカゲル担持物、モンモリロナイト担持物等の無機系化合物や、4級アンモニウム塩系化合物、単環炭化水素系化合物、フェノール系化合物、ピリジン系化合物、アルコール系化合物、ホスホニウム塩系化合物、アリル系化合物、ハロアリルスルホン系化合物、ヨードプロパギル系化合物、N−ハロアルキルチオ系化合物、ニトリル系化合物、8−オキシキノリン系化合物、ベンゾイチアゾール系化合物、イソチアゾリン系化合物、有機スズ系化合物、トリアジン系化合物、チアジアジン系化合物、アニリド系化合物、アダマンタン系化合物、ジチオカーバメイト系化合物、ブロモ化インダノン系化合物、フェノールエーテル系化合物、スルホン系化合物、ピロール系化合物、イミダゾール系化合物、ベンズイミダゾール系化合物、安息香酸系化合物、フェノールエーテル系化合物、スルホン系化合物、ピロール系化合物、ハロジアリル尿素系化合物、グアニジン系化合物、脂肪酸エステル系化合物、シアノ系化合物、アルデヒド系化合物、アミド系化合物、ヨウド系化合物、カルボキシイミド系化合物、ベンゾキノン系化合物、パラベン系化合物、チロソール系化合物等の有機系化合物、キトサン、孟宗竹抽出物、和カラシ抽出物、ワサビ抽出物、ヒバ抽出物、カキ殻、プロタミン、ポリリジン等の天然系化合物が挙げられる。そしてこれらの中では、有機系化合物が活性エネルギー線硬化性組成物として相溶性の点で好ましい。
具体的に本発明で用いられる有機系の抗菌剤としては、例えば、3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルオクタデシルアンモニウムクロリド、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、1−ヘキサデシルピリジニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、N−ポリオキシエチレン−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ジデシルジメチルアンモニウムクロリド、ベンザルコニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンゼトニウムクロリド、4,4’−(テトラメチレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−デシルピリジニウムブロミド)、N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウム塩)、4,4’−(p−フタルアミド)ビス(1−オクチルピリジニウムブロミド)、3,3’−(m−フタルアミド)ビス(1−オクチルピリジニウムアイオダイド)などの4級アンモニウム塩系化合物;5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノールなどの一価フェノール系化合物;2−(3,5−ジメチルピラゾリル)−4−ヒドロキシ−6−フェニルピリジンなどのピリジン系化合物;2−(ヒドロキシメチルアミノ)エタノール、2−(ヒドロキシメチルアミノ)−2−メチルプロパノールなどのアルコール系化合物、テトラデシルトリメチルホスホニウムクロリド、ジデシルジメチルホスホニウムクロリドなどのホスホニウム塩系化合物;グルコン酸クロロヘキシジン系化合物等が挙げられる。
これらの中でも、耐光性の点で、4級アンモニウム塩系化合物が好ましい。特に好ましくは、安価な点で、3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチルオクタデシルアンモニウムクロリド、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
なお、本発明で用いられる抗菌剤(B1)が対象とする菌としては、例えば、Staphylococcus aureusをはじめとするStaphylococcus属(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌を含む)、Streptococcus pyogenesをはじめとするStreptococcus属、Enterococcus属、Peptostreptococcus属、Bacillus subtilisをはじめとするBacillus属、Clostridium tetaniをはじめとするClostridium属、Mycobacterium tuberculosisをはじめとするMycobacterium属、Actinomyces属、Nocardia属、Streptomyces属、Pseudomonas aeruginosaをはじめとするPseudomonas属、Escherichia coli(病原大腸菌を含む)をはじめとするEscherichia属、Salmonella typhiをはじめとするSalmonella属、Vibrio choleraeをはじめとするVibrio属、Shigella dysenteriaeをはじめとするShigella属、Enterobacter cloacaeをはじめとするEnterobacter属、Klebsiella pneumoniaeをはじめとするKlebsiella属、Serratia marcescensをはじめとするSerratia属、Haemophilus influenzaeをはじめとするHaemophilus属、Alcaligenes faecalisをはじめとするAlcaligenes属、Legionella pneumophilaをはじめとするLeionella属、Campylobacter jejuniをはじめとするCampylobacter属、Bacteroides fragilisをはじめとするBacteroides属、Neisseria gonorrhoeaeをはじめとするNeisseria属、Treponema pallidumをはじめとするTreponema属の細菌などが挙げられる。
また、具体的に本発明で用いられる有機系の防黴剤としては、例えば、1−〔(ジヨードメチル)スルホニル〕−4−メチルベンゼンなどのハロアリルスルホン系化合物、3−ヨード−2−プロパギルブチルカーバメートなどのヨードプロパギル系化合物、N,N−ジメチル−N‘−(フルオロジメチルチオ)−N’−フェニルスルファニド、N,N−ジメチル−N‘−(フルオロジクロロメチルチオ)−N’−フェニルスルファミドなどのN−ハロアルキルチオ系化合物、2,3,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリルなどのニトリル系化合物、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジンなどのピリジン系化合物、2−(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾールなどのベンゾイチアゾール系化合物、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンなどのイソチアゾリン系化合物、p−クロロ−m−クレゾール、アルキレンビスフェノールナトリウム、2,4,4‘−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、o−フェニルフェノールなどのフェノール系化合物、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリ(2−ヒドロキシエチル)−s−トリアジンなどのトリアジン系化合物、3,5−ジメチル−テトラヒドロ−1,3,5,2H−チアジアジン−2−チオンなどのチアジアジン系化合物、3,4,5−トリブロモサルチルアニリドなどのアニリド系化合物、1−(3−クロロアリル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタンクロリドなどのアダマンタン系化合物、テトラメチルチウラムジスルフィド、ビス(ジメチル チオカーバモイル)ジスルフィド、ビス(ジエチルチオカーバモイル)ジスルフィドなどのジチオカーバイト系化合物、2,2−ジブロモ−1−インダノンなどのブロモ化インダノン系化合物、ベンジルブロモアセテート、p−ヒドロキシ安息香酸エステルなどの安息香酸系化合物、3,4,5−トリブロモサリチルアニリドなどのスルホン系化合物、N−(トリクロロメチルチオ)フタルイミド、N−トリクロロメチルチオ−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシイミド、N−1,1、2,2−テトラクロロエチルチオテトラヒドロフタルイミド、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミドなどのフタルイミド系化合物、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール、2−(カルボメトキシアミノ)ベンズイミダゾール、ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルエステル、2−ベンズイミダゾールメチルカーバメイトなどのイミダゾール系化合物、トリクロカルバンなどのハロジアリル尿素系化合物、ポリヘキサメチレンピグアニジン塩酸、塩酸クロロヘキシジンなどのグアニジン系化合物、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルなどの脂肪酸エステル系化合物、2,2−ジブロモ−2−シアノプロピオンアミドなどのアミド系化合物、ジヨードメチル−p−トリルスルフォンなどのヨード系化合物、N−(1,1,2,2−テトラクロロエチルチオ)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシイミド、N−(トリクロロメチルチオ)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシイミドなどのカルボキシイミド系化合物、2,6−ジメトキシ−p−ベンゾキノンなどのベンゾキノン系化合物、メチルパラベンやエチルパラベンなどのパラベン系化合物等が挙げられる。
これらの中では、耐光性の点で、フタルイミド系化合物、イソチアゾリン系化合物が好ましい。特に好ましくは、活性エネルギー線硬化性組成物としての相溶性の点でフタルイミド系化合物である。
なお、本発明で用いられる防黴剤(B2)が対象とする黴(真菌)としては、例えば、Aspergillus flavusをはじめとするAspergillus属、Penicillium chrysogenumをはじめとするPenicillium属、Aureobasidium属、Cladosporium herbabarumをはじめとするCladosporium属、Alternaria alternataをはじめとするAlteraria属、Fusarium solaniをはじめとするFusarium属、Nigarospora oryzaeをはじめとするNigarospora属、Rizopus stoloniferをはじめとするRhizopus属、Candida albicnasをはじめとするCandida属、Trichophyton属、Microsporum属、Epidermophyton属、Curvularia属、Eurotium属、Cochliobolus属、Acremonium属などに属する真菌などが挙げられる。
なお、抗菌剤の中には防黴性を有する化合物が多く、逆に、防黴剤の中には抗菌性を有するものが多い。本発明では、便宜上、両者を分けて記載しているが、厳密に区分することが困難であることを付記しておく。また、抗菌性や防黴性は、結果的に防臭性や防腐性をも発現することが多く、防臭性や防腐性も本発明の効果として付け加えることができる。抗菌剤や防黴剤は、時として、日保ち向上剤や保存料と称されることもある。
また、本発明において、抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)は、より好ましくは、組成物の製造工程中や塗膜としての使用中に無駄に蒸散しない点で、分子量100以上、特には120〜1000、更には140〜900の有機系化合物が好ましい。なお、ここで言う有機系化合物は、主として炭素と水素からなる化合物であり、酸素、窒素、硫黄、燐、珪素、ハロゲンの少なくとも1種を含有したり、少量の金属イオンを含有したりしていてもよく、上述の具体的な有機系の抗菌剤や防黴剤に限定されない。
更に、上記抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)の急性経口毒性LD50は、人体への悪影響を回避する点で、1g/kg以上であることが好ましい。より好ましくは、1.5g/kg以上、特に好ましくは2g/kg以上である。なお、上限としては通常100g/kgである。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、更に、抗ウイルス剤や抗アレルゲン剤を含有することも好ましい。抗ウイルス剤や抗アレルゲン剤は、それぞれ1種のみ又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
抗ウイルス剤としては、例えば、チオスルファト銀塩、ヒドロキシチロソール、グルタラール、ヘキサクロロフェン、クロロヘキシジンなどが挙げられる。これらの中では、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)との相溶性の点でヒドロキシチロソールが好ましい。
なお、本発明で用いられる抗ウイルス剤が対象とするウイルスは、通常、エイズウイルス、麻疹ウイルス、単純ヘルペスウイルス、インフルエンザウイルスなどの有膜ウイルス、ポリオウイルスなどの無膜ウイルス等が挙げられる。
抗アレルゲン剤としては、例えば、ポリフェノール、ポリクレゾール、ポリメトキシフェノールなどのポリフェノール系化合物、ポリビニルフェノール系化合物、ポリビスフェノールA系化合物、リグノフェノール系化合物、タンニン酸、ポリチロシンなどが挙げられる。これらの中では、アレルゲンを不活性化する効果の点で、ポリフェノール系化合物、ポリビニルフェノール系化合物が好ましい。特に好ましくは、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)との相溶性の点で、ポリビニルフェノール系化合物である。
なお、本発明で用いられる抗アレルゲン剤が対象とするアレルゲンは、アトピー性皮膚炎、気管支ぜんそく、アレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患の原因となるものであれば特に限定されず、ダニアレルゲン、スギ花粉アレルゲン、及びこれらのアレルゲンから発生するアレルゲン性物質が挙げられる。
上記の抗菌剤(B1)、防黴剤(B2)、抗ウイルス剤及び抗アレルゲン剤の各薬剤の含有量は、活性エネルギー線硬化性組成物全量を100質量%とした場合に、それぞれ0.01〜5質量%であることが好ましい。より好ましくは0.05〜3質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%である。抗菌剤(B1)、防黴剤(B2)、抗ウイルス剤及び抗アレルゲン剤の各薬剤の含有量が少なすぎると、硬化塗膜の抗菌性、防黴性、抗ウイルス性、抗アレルゲン性の各機能が十分ではなくなる傾向があり、逆に、多すぎると環境や人体への悪影響が懸念される傾向がある。
また、本発明で得られる活性エネルギー線硬化性組成物は、抗菌剤、防黴剤、抗ウイルス剤、抗アレルゲン剤の各薬剤の均一な分散を目的に、適宜、界面活性剤などの補助成分を含有していても良い。
次に、上記ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)と、抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)とを少なくとも含有する活性エネルギー線硬化性組成物について説明する。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、樹脂フィルム等の基材上に塗工し、活性エネルギー線を照射することにより硬化されて塗膜となる。使用される活性エネルギー線としては、遠紫外線、紫外線、近紫外線、赤外線等の光線、X線、γ線等の電磁波の他、電子線、プロトン線、中性子線等が利用できるが、硬化速度、照射装置の入手のし易さ、価格等から紫外線照射による硬化が有利である。なお、電子線照射を行う場合は、後述の光重合開始剤(C)を用いなくても硬化し得る。
紫外線照射における光源としては、ケミカルランプ、キセノンランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等が通常使用される。照射エネルギーとしては特に限定されないが、通常1〜100J/cm2程度照射すればよい。紫外線照射後は、必要に応じて加熱を行って硬化の完全を図ることもできる。
紫外線照射により塗膜を得る場合は、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物に光重合開始剤(C)を配合することが好ましい。
光重合開始剤(C)としては、光の作用によりラジカルを発生するものであれば特に限定されず、例えば、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピレンフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニルサルファイド、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、カンファーキノン、ジベンゾスベロン、2−エチルアンスラキノン、4′,4″−ジエチルイソフタロフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、α−アシロキシムエステル、アシルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン等が挙げられ、中でもベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイルイソプロピルエーテル、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンが好適に用いられる。光重合開始剤(C)は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
更に、光重合開始剤の助剤として、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4,4′−ジメチルアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等を併用することも可能である。これら助剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
特に本発明では、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)の自己乳化性を利用して、水系のコーティング剤として活性エネルギー線硬化性組成物を用いる場合は、水溶性または水分散性をもつ光重合開始剤の使用が望ましく、例えば、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロポキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメトクロライド(オクテルケミカルズ社製、「QuantacureQTX」)や、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、「イルガキュア2959」)等の水溶性または水分散性の光重合開始剤を用いることが好ましい。中でも1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、「イルガキュア2959」)の水溶性または水分散性の光重合開始剤が好適である。
本発明では更に、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)、抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)、及び光重合開始剤(C)の他に、エチレン性不飽和モノマー(D)を含有させることも本発明の効果を発揮する点で好ましく、特にはプラスチック基材への密着性の点でより好ましい。
かかるエチレン性不飽和モノマー(D)としては、1分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有するものであればよく、単官能モノマー、2官能モノマー、3官能以上のモノマーが挙げられる。
単官能モノマーとしては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、α−メチルスチレン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、酢酸ビニル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(n=2)(メタ)アクリレート、ノニルフェノールプロピレンオキサイド変性(n=2.5)(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート等のフタル酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、2−ビニルピリジン、ポリオキシエチレン第2級アルキルエーテルアクリレート等が挙げられる。
2官能モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート等が挙げられる。
3官能以上のモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート等が挙げられる。
その他アクリル酸のミカエル付加物あるいは2−アクリロイルオキシエチルジカルボン酸モノエステルも挙げられ、アクリル酸のミカエル付加物としては、アクリル酸ダイマー、メタクリル酸ダイマー、アクリル酸トリマー、メタクリル酸トリマー、アクリル酸テトラマー、メタクリル酸テトラマー等が挙げられる。また、2−アクリロイルオキシエチルジカルボン酸モノエステルとしては、特定の置換基をもつカルボン酸であり、例えば2−アクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル等が挙げられる。更に、その他オリゴエステルアクリレートも挙げられる。
特に本発明で、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)の自己乳化性を利用して、水系の分散液の組成物としての用途面での機能をより多く発揮させるためには、水溶性または水分散性をもつエチレン性不飽和モノマー(D)の使用が望ましく、上記の中でも例えば、アクリロイルモルフォリン、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、エチレンオキサイド変性エポキシアクリレート、ポリオキシエチレン第2級アルキルエーテルアクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート、ポリエチレングリコールを主成分とするポリエステルアクリレート等の水溶性または水分散性のエチレン性不飽和モノマーを用いることが好ましい。中でもアクリロイルモルフォリン、ポリエチレングリコールジアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン等の水溶性または水分散性のエチレン性不飽和モノマーが好適である。
これら上記のエチレン性不飽和モノマー(D)は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明において、上記光重合開始剤(C)の配合量は、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)100質量部(エチレン性不飽和モノマー(D)を併用する場合は、エチレン性不飽和モノマー(D)との合計100質量部)に対して、0.1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜8質量部、特に好ましくは1〜5質量部である。かかる配合量が少なすぎると紫外線硬化の場合の硬化速度が遅くなる傾向があり、多すぎると塗膜が黄変しやすい傾向がある。
また、エチレン性不飽和モノマー(D)の配合量は、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)100質量部に対して、0〜500質量部であることが好ましく、より好ましくは0〜200質量部、特に好ましくは0〜100質量部である。かかる配合量が多すぎると抗菌性、防黴性、抗ウイルス性、抗アレルゲン性の各機能が低下する傾向があり、また自己乳化が難しくなる傾向がある。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物には、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)、抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)、光重合開始剤(C)、更にはエチレン性不飽和モノマー(D)、抗ウイルス剤や抗アレルゲン剤の他に、熱可塑性樹脂、重合禁止剤、紫外線吸収剤、熱重合開始剤、連鎖移動剤、架橋剤、ブルーイング剤、増粘剤、染顔料、油、可塑剤、ワックス類、乾燥剤、分散剤、湿潤剤、乳化剤、ゲル化剤、安定剤、消泡剤、レベリング剤、チクソトロピー性付与剤、酸化防止剤、難燃剤、帯電防止剤、充填剤、補強剤、艶消し剤、各種フィラー等を配合することも可能である。
かくして本発明のウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)と、抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)とを少なくとも含有してなる活性エネルギー線硬化性組成物が得られる。かかる活性エネルギー線硬化性組成物は、自己乳化性を有し、乳化液の放置安定性に優れた組成物となるのが本発明の特長であり、活性エネルギー線硬化性組成物と水とを含有してなる水系コーティング剤としての使用が好ましい。しかし、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、かかる乳化液としての使用に限定されるものではなく、必要に応じて、有機溶剤を配合して溶液状態として使用することも可能である。かかる有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、セロソルブ類、ジアセトンアルコール等が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、水系又は有機溶剤系のコーティング剤とした後、これを対象物に適用し、活性エネルギー線を照射することにより硬化される。かかる対象物としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリシクロペンタジエンのようなポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ABS樹脂、アクリル系樹脂等やその成形品(フィルム、シート、カップ等)、金属、ガラス、紙、木材等が挙げられる。
更に、本発明による得られるコーティング剤を対象物上に硬化してなる硬化塗膜は、鉛筆硬度が2H以上であることが、表面硬度の点から好ましく、より好ましくは3H以上、特に好ましくは4H以上である。かかる鉛筆硬度を上記範囲に調整するに当たっては、上述した活性エネルギー線硬化性組成物の種類や成分の配合量を適宜コントロールする手法が挙げられる。例えば、一般式(1)で示されるアルキレングリコール誘導体(a2)のアルキレンオキサイド付加モル数nを制御する手法や、エチレン性不飽和モノマー(D)の種類や配合量を適宜コントロールする手法が挙げられる。なお、通常、樹脂成形体の鉛筆硬度の上限値は8Hである。
また、塗膜表面に、防眩機能や撥水機能を付与するための微細な凹凸や、干渉縞を回避するための(アンチニュートンリング機能と呼ばれる)微細な凹凸を形成することも可能である。
かくして本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、自己乳化性を有し乳化液の放置安定性に優れた水系のコーティング剤として有用であり、具体的には上記活性エネルギー線硬化性組成物と水を含有させることによりコーティング剤を得ることとなる。そして、透明性、表面硬度、耐薬品・溶剤性、基材との密着性などの硬化塗膜に本来求められる性能にも優れた塗膜を得ることができ、かつ得られる塗膜は抗菌性及び/または防黴性に優れるものであり、塗料、粘着剤、接着剤、粘接着剤、インク、保護コーティング剤、版材など、各種の被膜形成材料として非常に有用である。
また、上記で得られる活性エネルギー線硬化性組成物を含有してなるコーティング剤を樹脂フィルムに塗工し、硬化させることにより、硬化塗膜を表面に有する樹脂フィルムを好適に得ることができる。かかる樹脂フィルムを得るための基材樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリシクロペンタジエンのようなポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ABS樹脂、アクリル系樹脂等やその成形品(フィルム、シート、カップ等)等が挙げられる。
そして、樹脂フィルムにおける硬化塗膜上の水滴の接触角は、菌及び/または黴の低固着性の点で20〜60°であることが好ましく、更には30〜57°、特には35〜55°であることが好ましい。かかる接触角が小さすぎると、抗菌剤(B1)や防黴剤(B2)が硬化塗膜から脱落しやすい傾向があり、大きすぎると樹脂フィルムとの密着性が低下する傾向がある。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中「部」、「%」とあるのは、断りのない限り、質量基準を意味する。
(1)塗膜硬度
コーティング剤を、ガラス板上に150μmアプリケーターを用いて、乾燥後の膜厚が30μmとなるように塗工し、60℃で5分間乾燥した後、高圧水銀灯ランプ80W、1灯を用いて、13cmの高さから2.55m/minのコンベア速度で1パスの紫外線照射(積算照射量582mJ/cm2)を行い、硬化塗膜を形成した。硬化塗膜について、JIS K 5400に準じて鉛筆硬度を測定した。
(2)プラスチック基材への密着性
コーティング剤を、PETフィルム上にバーコーターNo.14を用いて、乾燥後の膜厚が10μmとなるように塗工し、60℃で5分間乾燥した後、高圧水銀灯ランプ80W、1灯を用いて、13cmの高さから2.55m/minのコンベア速度で1パスの紫外線照射(積算照射量582mJ/cm2)を行い、硬化塗膜を形成した。JIS K 5400に準じて、硬化塗膜に2mmの碁盤目を100ヶ所作り、セロハンテープにより密着試験を行い、碁盤目の剥離状態を観察し、残存したマス目の数で評価した。
(3)耐溶剤性
コーティング剤を、長さ100mm×幅100mm×厚さ1mmのガラス板上に、150μmアプリケーターを用いて、乾燥後の膜厚が30μmとなるように塗工し、60℃で5分間乾燥した後、高圧水銀灯ランプ80W、1灯を用いて、13cmの高さから2.55m/minのコンベア速度で1パスの紫外線照射(積算照射量582mJ/cm2)を行い、硬化塗膜を形成した。得られた硬化塗膜をガラス板ごとイソプロピルアルコールに25℃、1時間浸漬し、外観に変化のないものを○、外観に変化があったものを×と評価した。
(4)接触角
協和界面科学社製「自動接触角計CA−V150型」を用い、21ゲージで針先角度90°の注射針より作成される水滴を塗膜と接触、落液させ測定し、θ/2法で算出した。測定雰囲気は23℃、65%RHである。
(5)抗菌性1(低固着性)
コーティング剤を、PETフィルム上にバーコーターNo.14を用いて、乾燥後の膜厚が10μmとなるように塗工し、60℃で5分間乾燥した後、高圧水銀灯ランプ80W、1灯を用いて、13cmの高さから2.55m/minのコンベア速度で1パスの紫外線照射(積算照射量582mJ/cm2)を行い、硬化塗膜を形成した。塗膜形成1日後と2ヶ月後のフィルムに関して、塗膜表面に、〈1〉食中毒の原因菌であるStaphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)、〈2〉Escherichia coli(大腸菌)、〈3〉院内感染の原因菌であるPseudomonas aeruginosa、〈4〉う触原因菌であるStreptococcus mutansの菌濃度1.0×106cfu/mlの菌液(PBS(リン酸緩衝生理食塩水)で調製)をそれぞれ付着させ、これを25℃で1時間保持した後、PBSで10回洗浄し、塗膜表面に固着した菌を日立電子顕微鏡システム「TM1000」にて観察し、画像解析計測ソフトWinRoofを用いて菌数を計測した。また、リファレンスとなる無加工フィルムとして、コーティング剤を塗工していないPETフィルムを用いて同様の試験を行い、以下の通り抗菌性を評価した。なお、使用したPBSは、2034gの純水に、NaClを160g、KClを4g、NaHPOを58g、KHPOを4g溶解したものを使用した。この溶液のpHは7.3である。
○・・・いずれの菌に関しても固着した菌数が無加工フィルムの1/10未満
×・・・いずれかの菌に関して固着した菌数が無加工フィルムの1/10以上
(6)抗菌性2(発育阻止)
コーティング剤を、PETフィルム上にバーコーターNo.14を用いて、乾燥後の膜厚が10μmとなるように塗工し、60℃で5分間乾燥した後、高圧水銀灯ランプ80W、1灯を用いて、13cmの高さから2.55m/minのコンベア速度で1パスの紫外線照射(積算照射量582mJ/cm2)を行い、硬化塗膜を形成した。塗膜形成1日後と2ヶ月後のフィルムに関して、JIS Z 2801に準拠して試験を行い、Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)、及びEscherichia coli(大腸菌)に関して、以下の通り評価した。なお、リファレンスとなる無加工フィルムとして、比較例1で作製した抗菌剤及び/または防黴剤を含有しない乳化液を用いて硬化塗膜が形成されたPETフィルムを用いた。また、抗菌活性値は上記JIS試験法に従って求めた。
○・・・いずれの菌に関しても抗菌活性値2以上
△・・・いずれかの菌に関してのみ抗菌活性値2以上
×・・・いずれの菌に関しても抗菌活性値2未満
(7)防黴性
コーティング剤を、PETフィルム上にバーコーターNo.14を用いて、乾燥後の膜厚が10μmとなるように塗工し、60℃で5分間乾燥した後、高圧水銀灯ランプ80W、1灯を用いて、13cmの高さから2.55m/minのコンベア速度で1パスの紫外線照射(積算照射量582mJ/cm2)を行い、硬化塗膜を形成した。
一方、Aspergillus niger、Penicillium citrinum、Aureobasidium pullulans、Phoma sp. 、及びCladosporium cladosporioidesの5種類の黴をそれぞれポテトデキストロース(PDA)に接種し、25℃で10日間培養後、100倍に希釈したGulcose Peptone broth(GP)を用いて、5種類の黴の胞子数がそれぞれ1.0×106cfu/mlである混合胞子液を作製した。この混合胞子液を、形成1日後と2ヶ月後の硬化塗膜の表面にそれぞれ噴霧し、29℃、90%RHで4週間培養して、黴の発育を肉眼及び顕微鏡で観察することにより、以下の通り防黴性を評価した。
○・・・黴の菌糸の発育は認められない
△・・・黴の菌糸の発育が、肉眼では認められないが、顕微鏡で確認できる
×・・・黴の菌糸の発育が肉眼で認められる
(8)抗アレルゲン性
コーティング剤を、PETフィルム上にバーコーターNo.14を用いて、乾燥後の膜厚が10μmとなるように塗工し、60℃で5分間乾燥した後、高圧水銀灯ランプ80W、1灯を用いて、13cmの高さから2.55m/minのコンベア速度で1パスの紫外線照射(積算照射量582mJ/cm2)を行い、硬化塗膜を形成した。形成1ヶ月後の硬化塗膜に、ダニアレルゲン(Der1とDer2)を含んだ塵ゴミを塗りつけ、25℃、75%RHで24時間放置し、アサヒフードアンドヘルスケア社製ダニスキャンを用いて、発色の有無を観察した。
○・・・発色しない(抗アレルゲン性無し)
×・・・発色する(抗アレルゲン性有り)
実施例1
〔ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A−1)〕
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み口を備えた4つ口フラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体(a1)(イソシアネート基含有量21.1%)239.4g(0.40モル)と2,6−ジ−tert−ブチルクレゾール3.7g、ジブチルスズジラウリレート0.02gを仕込み、60℃以下でジペンタエリスリトールペンタアクリレート(0.80モル)(ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(水酸基価46.0mgKOH/g)975.8gとして仕込む)(a3)を約1時間で滴下し、60℃で4時間反応させ、残存イソシアネート基が1.4%となった時点で50℃に冷却し、更にポリエチレングリコールモノアリルエーテル(a2)(重量平均分子量1562.95、エチレンオキサイド付加モル数34、水酸基価35.9mgKOH/g)643.9g(0.41モル)を55℃にて約1時間で滴下し、60℃で3時間反応させて、残存イソシアネート基が0.1%となった時点で反応を終了し、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A−1)を得た(樹脂分濃度100%、重量平均分子量4100)。
〔活性エネルギー線硬化性組成物〕
上記で得られたウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A−1)99部に、抗菌剤(B1)として4級アンモニウム塩系化合物である4,4’−(テトラメチレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−デシルピリジニウムブロミド)(重量平均分子量740.70、LD50(ラット)2000mg/kg以上)1部を添加して活性エネルギー線硬化性組成物[I−1]100部を得た。得られた活性エネルギー線硬化性組成物[I−1]100部を60℃に保ち、スターラーにて撹拌しながら、予め60℃に加温しておいたイオン交換水186部を滴下し、固形分濃度が35%になった時点で滴下を終了し、乳化液286部を得た。得られた乳化液を常温及び60℃条件下に静置させ、分離するまでの日数を測定したところ、常温で3ヶ月以上、60℃条件下で1ヶ月以上と乳化液の放置安定性は良好であった。
上記乳化液286部に、光重合開始剤(C)として1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、「イルガキュア2959」)4部を添加、混合して活性エネルギー線硬化性組成物[II−1]を得、水系コーティング剤とした。活性エネルギー線硬化性組成物[II−1]の組成を表1にまとめる。
得られた水系コーティング剤に関して、塗膜硬度、プラスチック基材への密着性、耐溶剤性、接触角度、抗菌性1(低固着性)、抗菌性2(発育阻止)、及び防黴性を評価したところ、結果は表2の通りであった。
実施例2
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A−1)99部に、防黴剤(B2)としてフタルイミド系化合物であるN−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド(重量平均分子量280.10、LD50(ラット)=2900mg/kg)(三愛石油社製、「サンアイゾール300」)1部を用いる以外は実施例1と同様にして活性エネルギー線硬化性組成物[I−2]100部、更に乳化液286部を得た。得られた乳化液を常温及び60℃条件下に静置させ、分離するまでの日数を測定したところ、常温で3ヶ月以上、60℃条件下で1ヶ月以上と乳化液の放置安定性は良好であった。
上記乳化液286部に、光重合開始剤(C)として1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、「イルガキュア2959」)4部を添加、混合して活性エネルギー線硬化性組成物[II−2]を得、水系コーティング剤とした。活性エネルギー線硬化性組成物[II−2]の組成を表1にまとめる。
得られた水系コーティング剤に関して、塗膜硬度、プラスチック基材への密着性、耐溶剤性、接触角度、抗菌性1(低固着性)、抗菌性2(発育阻止)、及び防黴性を評価したところ、結果は表2の通りであった。
実施例3
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A−1)98部に、抗菌剤(B1)として4級アンモニウム塩系化合物である4,4’−(テトラメチレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−デシルピリジニウムブロミド)(重量平均分子量740.70、LD50(ラット)2000mg/kg以上)1部と、防黴剤(B2)としてフタルイミド系化合物であるN−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド(重量平均分子量280.10、LD50(ラット)=2900mg/kg)(三愛石油社製、「サンアイゾール300」)1部を用いる以外は実施例1と同様にして活性エネルギー線硬化性組成物[I−3]100部、更に乳化液286部を得た。得られた乳化液を常温及び60℃条件下に静置させ、分離するまでの日数を測定したところ、常温で3ヶ月以上、60℃条件下で1ヶ月以上と乳化液の放置安定性は良好であった。
上記乳化液286部に、光重合開始剤(C)として1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、「イルガキュア2959」)4部を添加、混合して活性エネルギー線硬化性組成物[II−3]を得、水系コーティング剤とした。活性エネルギー線硬化性組成物[II−3]の組成を表1にまとめる。
得られた水系コーティング剤に関して、塗膜硬度、プラスチック基材への密着性、耐溶剤性、接触角度、抗菌性1(低固着性)、抗菌性2(発育阻止)、及び防黴性を評価したところ、結果は表2の通りであった。
実施例4
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A−1)99.8部に、抗菌剤(B1)として4級アンモニウム塩系化合物である4,4’−(テトラメチレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−デシルピリジニウムブロミド)(重量平均分子量740.70、LD50(ラット)2000mg/kg以上)0.2部と、防黴剤(B2)としてフタルイミド系化合物であるN−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド(重量平均分子量280.10、LD50(ラット)=2900mg/kg)(三愛石油社製、「サンアイゾール300」)0.2部を用いる以外は実施例1と同様にして活性エネルギー線硬化性組成物[I−4]100部、更に乳化液286部を得た。得られた乳化液を常温及び60℃条件下に静置させ、分離するまでの日数を測定したところ、常温で3ヶ月以上、60℃条件下で1ヶ月以上と乳化液の放置安定性は良好であった。
上記乳化液286部に、光重合開始剤(C)として1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、「イルガキュア2959」)4部を添加、混合して活性エネルギー線硬化性組成物[II−4]を得、水系コーティング剤とした。活性エネルギー線硬化性組成物[II−4]の組成を表1にまとめる。
得られた水系コーティング剤に関して、塗膜硬度、プラスチック基材への密着性、耐溶剤性、接触角度、抗菌性1(低固着性)、抗菌性2(発育阻止)、及び防黴性を評価したところ、結果は表2の通りであった。
実施例5
〔ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A−2)〕
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み口を備えた4つ口フラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体(a1)(イソシアネート基含有量21.1%)286.5g(0.48モル)と2,6−ジ−tert−ブチルクレゾール2.0g、ジブチルスズジラウリレート0.02gを仕込み、60℃以下でペンタエリスリトールトリアクリレート(a3)(水酸基価125.4mgKOH/g)(大阪有機化学工業(株)社製、「ビスコート#300」)429.2g(0.96モル)を約1時間で滴下し、60℃で4時間反応させ、残存イソシアネート基が2.8%となった時点で50℃に冷却し、更にポリエチレングリコールモノアクリレート(a2)(重量平均分子量575.5、エチレンオキサイド付加モル数10、水酸基価97.5mgKOH/g)284.3g(0.49モル)を55℃にて約1時間で滴下し、60℃で3時間反応させて、残存イソシアネート基が0.1%となった時点で反応を終了し、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A−2)を得た(樹脂分濃度100%、重量平均分子量7300)。
〔活性エネルギー線硬化性組成物〕
上記で得られたウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A−2)98部に、抗菌剤(B1)として4級アンモニウム塩系化合物である4,4’−(テトラメチレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−デシルピリジニウムブロミド)(重量平均分子量740.70、LD50(ラット)2000mg/kg以上)1部と、防黴剤(B2)としてフタルイミド系化合物であるN−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド(重量平均分子量280.10、LD50(ラット)=2900mg/kg)(三愛石油社製、「サンアイゾール300」)1部を用いる以外は実施例1と同様にして活性エネルギー線硬化性組成物[I−5]100部、更に乳化液286部を得た。得られた乳化液を常温及び60℃条件下に静置させ、分離するまでの日数を測定したところ、常温で3ヶ月以上、60℃条件下で1ヶ月以上と乳化液の放置安定性は良好であった。
上記乳化液286部に、光重合開始剤(C)として1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、「イルガキュア2959」)4部を添加、混合して活性エネルギー線硬化性組成物[II−5]を得、水系コーティング剤とした。活性エネルギー線硬化性組成物[II−5]の組成を表1にまとめる。
得られた水系コーティング剤に関して、塗膜硬度、プラスチック基材への密着性、耐溶剤性、接触角度、抗菌性1(低固着性)、抗菌性2(発育阻止)、及び防黴性を評価したところ、結果は表2の通りであった。
実施例6
実施例3の乳化液286部に、光重合開始剤(C)として2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、「ダロキュア1173」)4部と、エチレン性不飽和モノマー[C]としてアクリロイルモルフォリン5部を添加、混合して活性エネルギー線硬化性組成物[II−6]を得、水系コーティング剤とした。活性エネルギー線硬化性組成物[II−6]の組成を表1にまとめる。
得られた水系コーティング剤に関して、塗膜硬度、プラスチック基材への密着性、耐溶剤性、接触角度、抗菌性1(低固着性)、抗菌性2(発育阻止)、及び防黴性を評価したところ、結果は表2の通りであった。
実施例7
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A−1)95部に、抗菌剤(B1)として4級アンモニウム塩系化合物である4,4’−(テトラメチレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−デシルピリジニウムブロミド)(重量平均分子量740.70、LD50(ラット)2000mg/kg以上)1部と、防黴剤(B2)としてフタルイミド系化合物であるN−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド(重量平均分子量280.10、LD50(ラット)=2900mg/kg)(三愛石油社製、「サンアイゾール300」)1部、抗アレルゲン剤としてポリ(4−ビニルフェノール)3部を用いる以外は実施例1と同様にして活性エネルギー線硬化性組成物[I−7]100部、更に乳化液286部を得た。得られた乳化液を常温及び60℃条件下に静置させ、分離するまでの日数を測定したところ、常温で3ヶ月以上、60℃条件下で1ヶ月以上と乳化液の放置安定性は良好であった。
上記乳化液286部に、光重合開始剤(C)として1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、「イルガキュア2959」)4部を添加、混合して活性エネルギー線硬化性組成物[II−7]を得、水系コーティング剤とした。活性エネルギー線硬化性組成物[II−7]の組成を表1にまとめる。
得られた水系コーティング剤に関して、塗膜硬度、プラスチック基材への密着性、耐溶剤性、接触角度、抗菌性1(低固着性)、抗菌性2(発育阻止)、防黴性、及び抗アレルゲン性を評価したところ、結果は表2の通りであった。
比較例1
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A−1)100部(抗菌剤及び防黴剤の添加無し)を用いる以外は実施例1と同様にして活性エネルギー線硬化性組成物100部、更に乳化液286部を得た。得られた乳化液を常温及び60℃条件下に静置させ、分離するまでの日数を測定したところ、常温で3ヶ月以上、60℃条件下で1ヶ月以上と乳化液の放置安定性は良好であった。
上記乳化液286部に、光重合開始剤(C)として1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、「イルガキュア2959」)4部を添加、混合して活性エネルギー線硬化性組成物を得、水系コーティング剤とした。この活性エネルギー線硬化性組成物の組成を表1にまとめる。
得られた水系コーティング剤に関して、塗膜硬度、プラスチック基材への密着性、耐溶剤性、接触角度、抗菌性1(低固着性)、抗菌性2(発育阻止)、防黴性、及び抗アレルゲン性を評価したところ、結果は表2の通りであった。
Figure 2011057855
Figure 2011057855
上記の評価結果からもわかるように、特定のウレタン(メタ)アクリレート系化合物に、抗菌剤及び/または防黴剤、更には抗アレルゲン剤を含有させてなる活性エネルギー線硬化性組成物は、それぞれ抗菌性、防黴性、抗アレルゲン性等に優れ、更に、活性エネルギー線により硬化されて塗膜が形成されるので、長期においてもそれらの性能は持続されているものであった。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)と、抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)とを少なくとも含有してなり、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)が、ポリイソシアネート系化合物(a1)中のイソシアネート基と、下記一般式(1)で示されるアルキレングリコール誘導体(a2)及び水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3)の各水酸基とからそれぞれ形成されたウレタン結合を有する組成物であり、自己乳化型で、乳化液の放置安定性に優れた効果を示す。更に、かかる活性エネルギー線硬化性組成物と水を含有してなる水系コーティング剤は、抗菌性及び/または防黴性、更には硬度や密着性等の塗膜物性に優れた効果を示すものであり、塗料、粘着剤、接着剤、粘接着剤、インク、各種コーティング剤(保護コーティング剤、アンカーコーティング剤等)、版材など、各種の被膜形成材料として非常に有用である。

Claims (10)

  1. ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)と、抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)とを少なくとも含有してなり、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)が、ポリイソシアネート系化合物(a1)中のイソシアネート基と、下記一般式(1)で示されるアルキレングリコール誘導体(a2)及び水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a3)の各水酸基とからそれぞれ形成されたウレタン結合を有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物。
    Figure 2011057855
    ここで、Xはアルキレン基、Yはアルキル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、アシル基のいずれかであり、nは1以上の整数である。
  2. 抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)が分子量100以上の有機系化合物であることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  3. 抗菌剤(B1)及び/または防黴剤(B2)の急性経口毒性LD50が1g/kg以上であることを特徴とする請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  4. 抗菌剤(B1)が4級アンモニウム系化合物であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  5. 防黴剤(B2)がフタルイミド系化合物であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  6. 光重合開始剤(C)を更に含有してなることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  7. エチレン性不飽和モノマー(D)を更に含有してなることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  8. 請求項1〜7いずれか記載の活性エネルギー線硬化性組成物と水とを含有してなることを特徴とするコーティング剤。
  9. 請求項8記載のコーティング剤を硬化してなる硬化塗膜を表面に有することを特徴とする樹脂フィルム。
  10. 硬化塗膜の接触角が20〜60°であることを特徴とする請求項9記載の樹脂フィルム。
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