JP5927574B2 - 光半導体分散樹脂組成物及びその製造方法、並びに抗菌性部材 - Google Patents
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Description
本発明は、光半導体分散樹脂組成物及びその製造方法、並びに抗菌性部材に関する。詳細には、本発明は、抗菌性能が長期間持続しつつも安価な光半導体分散樹脂組成物及びその製造方法、並びに当該光半導体分散樹脂組成物を用いた抗菌性部材に関する。
消費者の清潔志向の向上により、生活環境中の微生物を減少させる多様な抗菌性部材が開発され、製品化されている。このような抗菌性部材は抗菌性材料を備えており、当該抗菌性材料としては大きく有機系と無機系に分類することができる。
無機系の抗菌性材料としては、銀、銅、亜鉛、錫、鉛及びこれらの化合物などが通常知られている。その中でも特に銀、銅、亜鉛及びそれらの化合物を含有する抗菌性材料は、抗菌特性や人体への安全性などの観点から様々な分野で利用されている。そして当該抗菌性材料では、銀イオン、2価の銅イオン及び亜鉛イオンなどの金属イオンが微生物の増殖抑制効果や殺菌作用を発揮している。なお、このような無機系の抗菌性材料は、抗菌性を向上させる観点から、ゼオライトやシリカなどの多孔質担体に担持した状態で用いられている(例えば、特許文献1及び2参照)。
しかしながら、従来の抗菌性材料は、抗菌性能の持続性が不十分であり、また長期間の使用により変色してしまうという問題があった。また抗菌性材料として銀を用いた場合、材料コストが高くなるという問題もある。さらに金属等を多孔質担体に担持させる場合には、製造コストも増大するという問題があった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、抗菌性能が長期間持続しつつも変色を抑制し、さらに安価な光半導体分散樹脂組成物及びその製造方法、並びに抗菌性部材を提供することにある。
本発明の第1の態様に係る光半導体分散樹脂組成物は、光半導体と、光半導体100質量部に対して0.1〜5質量部の銅化合物とを含有する。さらに樹脂組成物は、光半導体100質量部に対して50〜350質量部の活性エネルギー線硬化性樹脂と、活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部の光重合開始剤とを含有する。そして、当該樹脂組成物は、活性エネルギー線の照射により、活性エネルギー線硬化性樹脂の重合と光半導体の励起とを行うことにより作製されたものである。
本発明の第2の態様に係る光半導体分散樹脂組成物は、第1の態様に係る樹脂組成物において、光半導体の粒子径が可視光線の波長未満である。
本発明の第3の態様に係る光半導体分散樹脂組成物の製造方法は、光半導体、銅化合物、活性エネルギー線硬化性樹脂、光重合開始剤及び液体分散媒を混合し、樹脂組成物前駆体溶液を調製する工程を有する。さらに樹脂組成物前駆体溶液に活性エネルギー線を照射することにより、活性エネルギー線硬化性樹脂の重合と光半導体の励起とを行う工程を有する。なお、銅化合物は光半導体100質量部に対して0.1〜5質量部であり、活性エネルギー線硬化性樹脂は光半導体100質量部に対して50〜350質量部である。また光重合開始剤は、活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部である。
本発明の第4の態様に係る光半導体分散樹脂組成物の製造方法は、第3の態様に係る製造方法において、銅化合物が2価の化合物である。
本発明の第5の態様に係る光半導体分散樹脂組成物の製造方法は、第3又は第4の態様に係る製造方法において、樹脂組成物前駆体溶液における光半導体の粒子径が10nm〜200nmである。
本発明の第6の態様に係る抗菌性部材は、基材と、基材上に設けられ、第1又は第2の態様に係る光半導体分散樹脂組成物を含有する被膜とを有する。
本発明の第7の態様に係る抗菌性部材は、第6の態様に係る抗菌性部材において、1時間当たりの抗菌活性値が3以上である。
以下、本発明の実施形態に係る光半導体分散樹脂組成物及びその製造方法、並びに抗菌性部材について詳細に説明する。
[光半導体分散樹脂組成物]
本発明の実施形態に係る光半導体分散樹脂組成物(以下、樹脂組成物ともいう。)は、光半導体及び銅化合物を含有する。さらに本実施形態に係る樹脂組成物は、光半導体及び銅化合物を分散させるマトリクスとして、活性エネルギー線硬化性樹脂及び光重合開始剤を含有する。
本発明の実施形態に係る光半導体分散樹脂組成物(以下、樹脂組成物ともいう。)は、光半導体及び銅化合物を含有する。さらに本実施形態に係る樹脂組成物は、光半導体及び銅化合物を分散させるマトリクスとして、活性エネルギー線硬化性樹脂及び光重合開始剤を含有する。
光半導体は、樹脂組成物に光触媒機能を付与するものである。つまり当該光半導体は、紫外線等の活性エネルギー線が照射されると活性酸素等の活性種を発生し、この活性酸素が有機物と接触することにより、有機物を酸化及び分解する。このように光半導体は、樹脂組成物に付着し、汚れや臭い成分の要因である有機物を分解及び除去することができるため、防汚・防臭の効果を付与するものである。
さらに光半導体は、活性エネルギー線の照射により生成した活性種により、銅化合物を抗菌活性の高い1価の状態で安定化させる作用を有する。つまり本実施形態の樹脂組成物では、光半導体及び銅化合物が活性エネルギー線硬化性樹脂中に分散している。そのため、光半導体から発生した活性種が、その近傍に存在する銅化合物と接触することにより、銅化合物中の銅原子を1価の状態に還元する。1価の銅は抗菌性が高いため、これを含有する本実施形態の樹脂組成物は、高い抗菌性を発揮することが可能となる。
詳細は後述するが、本実施形態の樹脂組成物は、活性エネルギー線の照射により、活性エネルギー線硬化性樹脂の重合と共に光半導体の励起を行うことにより作製されたものである。つまり本実施形態では、活性エネルギー線硬化性樹脂の重合と光半導体の励起及び銅化合物の還元とを1ステップで行うため、製造コストを削減することが可能となる。また上記樹脂組成物において、還元された銅化合物は酸化され難く、例えば1価の状態を長期間維持することが可能である。
活性エネルギー線の照射により活性種を発生する光半導体としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化ルテニウム等を使用することができる。また光半導体としては、酸化ゲルマニウム、酸化鉛、酸化ガドリニウム、酸化銅、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化マンガン、酸化コバルト、酸化ロジウム、酸化レニウム等も使用することができる。光半導体は、一種を単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。上述の光半導体の中でも、結晶性がアナターゼ型の酸化チタンは光触媒機能が高く、また入手し易い点で特に好ましい。
銅化合物としては、1価の銅化合物と比較し安定性に優れ、かつ、安価で豊富な2価の銅化合物を用いることが好ましい。つまり上述のように、本実施形態の樹脂組成物では、光半導体から発生した活性種が銅化合物中の銅原子と接触することにより、銅原子を還元する。そのため、安定性に優れ、かつ、安価な2価の銅化合物を使用した場合であっても、樹脂組成物中で銅原子を2価から1価に還元し、抗菌活性を発現させることができる。さらに後述するように、2価の銅化合物を使用することにより、樹脂組成物前駆体溶液を大気中かつ室温で容易に調製でき、さらに前駆体溶液の塗布も公知の手法により行うことができるため、製造コストも削減することが可能となる。
このような銅化合物としては、硫酸銅(II)、塩化銅(II)、硝酸銅(II)、酢酸銅(II)、リン酸銅及びハロゲン化銅(CuF2,CuBr2、CuI2)からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
本実施形態の樹脂組成物において、銅化合物の含有量は、光半導体100質量部に対して0.1〜5質量部であり、更に1〜3質量部が好ましい。銅化合物の含有量が0.1質量部未満の場合には、抗菌活性が不十分となり、抗菌性能が低下する恐れがある。また銅化合物の含有量が5質量部を超える場合には、透明性が低下し、樹脂組成物の外観が悪化する恐れがある。
樹脂組成物中において、光半導体の平均二次粒子径は50μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。光半導体の平均二次粒子径がこの範囲であることにより、上記活性種を効率的に発生させ、銅原子を還元することが可能となる。なお、樹脂組成物に透明性を付与する場合には、光半導体の平均二次粒子径は可視光線の波長未満、つまり380nm未満であることが好ましい。光半導体の平均二次粒子径が200nm以下の場合には樹脂組成物に高い透明性を付与することができるため、特に好ましい。なお、光半導体の平均二次粒子径の下限は特に限定されないが、例えば10nmとすることができる。また樹脂組成物中における光半導体の平均二次粒子径は、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて測定することができる。
上記光半導体として結晶構造がアナターゼ型の酸化チタンを用いた場合、平均二次粒子径は5μm以下が好ましく、100nm以下がより好ましく、20nm以下が特に好ましい。この粒子径とすることにより、透明性を有しつつも光触媒機能が高い樹脂組成物を得ることができる。
樹脂組成物中において、銅化合物の平均二次粒子径も光半導体と同様に50μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。銅化合物の平均二次粒子径がこの範囲であることにより、上記活性種により効率的に還元され、高い抗菌活性を発揮することが可能となる。なお、樹脂組成物に透明性を付与する場合には、銅化合物の平均二次粒子径も可視光線の波長未満、つまり380nm未満であることが好ましい。銅化合物の平均二次粒子径が200nm以下の場合には樹脂組成物に高い透明性を付与することができるため、特に好ましい。なお、銅化合物の平均二次粒子径の下限も特に限定されないが、例えば10nmとすることができる。
上記光半導体及び銅化合物は、上述のように、樹脂組成物の母相である活性エネルギー線硬化性樹脂中に分散し、保持される。このような活性エネルギー線硬化性樹脂は、活性エネルギー線により重合するものであれば如何なるものも使用することができる。活性エネルギー線硬化性樹脂としては、多官能(メタ)アクリレートなどを使用することができる。具体的には、例えばペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のペンタエリスリトール類を使用することができる。また、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートも使用することができる。さらに、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等のメチロール類や、ビスフェノールAジエポキシアクリレート等のエポキシアクリレート類も使用することができる。この中でも活性エネルギー線硬化性樹脂としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
本実施形態の樹脂組成物において、活性エネルギー線硬化性樹脂の含有量は、光半導体100質量部に対して50〜350質量部である。活性エネルギー線硬化性樹脂の含有量が50質量部未満の場合には、樹脂組成物の硬度が不十分となり、光半導体及び銅化合物を長期間保持できず、さらに樹脂組成物の変形が生じる恐れがある。また活性エネルギー線硬化性樹脂の含有量が350質量部を超える場合には、相対的に光半導体及び銅化合物の含有量が低下し、抗菌活性が不十分となる恐れがある。
なお、得られる樹脂組成物の硬度及び抗菌活性をより良好にする観点から、活性エネルギー線硬化性樹脂の含有量は、光半導体100質量部に対して80〜340質量部であることがより好ましい。
さらに本実施形態の樹脂組成物は、上記活性エネルギー線硬化性樹脂を重合させるための光重合開始剤を含有する。光重合開始剤としては、炭素数が14〜18のベンゾイン化合物を使用することができ、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルを使用することができる。
また光重合開始剤としては、炭素数が8〜18のアセトフェノン化合物を使用することができる。このようなアセトフェノン化合物としては、例えばアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノンを使用することができる。また、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オンも使用することができる。
その他、光重合開始剤としては、炭素数が14〜19のアントラキノン化合物を使用することができ、例えば2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノンを使用することができる。さらに炭素数が13〜17のチオキサントン化合物を使用することができ、例えば2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントンを使用することができる。また炭素数が16〜17のケタール化合物を使用することができ、例えばアセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールを使用することができる。さらに炭素数が13〜21のベンゾフェノン化合物を使用することができ、例えばベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、4,4’−ビスメチルアミノベンゾフェノンを使用することができる。
また光重合開始剤としては、炭素数が22〜28のホスフィンオキサイド化合物を使用することができる。ホスフィンオキサイド化合物としては、例えば2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイドを挙げることができる。また、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイドも挙げることができる。なお上記光重合開始剤は、一種を単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記光重合開始剤のうち、活性エネルギー線の照射後に黄変し難いとの観点から、アセトフェノン化合物及びホスフィンオキサイド化合物が好ましい。さらに好ましいのは、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オンである。また、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド及びビス−(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイドも好ましい。上述の光重合開始剤の中でも特に好ましいのは、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンである。
活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化性及び耐光性の観点から、光重合開始剤の含有量は、活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して、0.1〜20質量部である。光重合開始剤の含有量が0.1質量部未満の場合には、樹脂組成物の成膜性、硬度及び耐溶剤性が不十分となり、光半導体及び銅化合物を長期間保持できず、さらに樹脂組成物の変形が生じる恐れがある。また光重合開始剤の含有量が20質量部を超える場合には、得られる樹脂組成物が黄変し、外観が悪化する恐れがある。なお、光重合開始剤の含有量は、活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して、好ましくは3〜15質量部、最も好ましくは7〜11質量部である。
本実施形態の樹脂組成物には、必要により、酸化防止剤及び紫外線吸収剤等の塗料及びインキ等に通常添加される添加剤を任意に含有させることができる。なお上記添加剤の使用量は、樹脂組成物に対して5質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましい。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノールやアミンを使用することができる。ヒンダードフェノールとしては、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]が挙げられる。また、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]も挙げられる。さらにオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートや、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート−ジエチルエステル等も挙げられる。また、アミンとしては、n−ブチルアミン、トリエチルアミン及びジエチルアミノメチルメタクリレート等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール、トリアジン、ベンゾフェノン及びシュウ酸アニリドを使用することができる。ベンゾトリアゾールとしては、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール及び2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールが挙げられる。また、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール及び2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等も挙げられる。さらに、トリアジンとしては、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール等が挙げられる。ベンゾフェノンとしては、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン等が挙げられる。シュウ酸アニリドとしては、2−エトキシ−2’−エチルオキサリック酸ビスアニリド等が挙げられる。
本実施形態に係る樹脂組成物は、光半導体と、光半導体100質量部に対して0.1〜5質量部の銅化合物とを含有する。さらに樹脂組成物は、光半導体100質量部に対して50〜350質量部の活性エネルギー線硬化性樹脂と、活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部の光重合開始剤とを含有する。そして樹脂組成物は、活性エネルギー線の照射により、活性エネルギー線硬化性樹脂の重合と光半導体の励起とを行うことにより作製されたものである。そのため上記樹脂組成物は、短時間で菌類などの微生物に対し構造の変性や破壊を行い、不活性化することが可能である。また樹脂組成物は、抗菌活性が長期間持続しつつも、安価に製造することが可能である。
[光半導体分散樹脂組成物の製造方法]
本実施形態の光半導体分散樹脂組成物の製造方法は、上記光半導体、銅化合物、活性エネルギー線硬化性樹脂及び光重合開始剤を液体分散媒に混合し、樹脂組成物前駆体溶液を調製する工程と、樹脂組成物前駆体溶液に活性エネルギー線を照射する工程とを有する。
本実施形態の光半導体分散樹脂組成物の製造方法は、上記光半導体、銅化合物、活性エネルギー線硬化性樹脂及び光重合開始剤を液体分散媒に混合し、樹脂組成物前駆体溶液を調製する工程と、樹脂組成物前駆体溶液に活性エネルギー線を照射する工程とを有する。
樹脂組成物前駆体溶液は、上記光半導体、銅化合物、活性エネルギー線硬化性樹脂及び光重合開始剤を、後述する液体分散媒に混合することにより得ることができる。そして、これらを混合する際には、ディスパーザー、ホモジナイザー、ビーズミル、サンドグラインダー、ボールミル、コロイドミル等を用いることが好ましい。この中でもビーズミルを用いることにより、上記材料を液体分散媒中に高分散させることが可能となる。
なお光半導体、銅化合物、活性エネルギー線硬化性樹脂及び光重合開始剤の混合比は、上述のとおりである。つまり銅化合物は、光半導体100質量部に対して0.1〜5質量部である。また活性エネルギー線硬化性樹脂は、光半導体100質量部に対して50〜350質量部である。さらに光重合開始剤は、活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部である。
液体分散媒としては、親水性有機溶媒及び疎水性有機溶媒の少なくとも1種類以上を使用することができる。また液体分散媒の混合量は、光半導体100質量部に対して50〜1000質量部とすることができるが、得られる樹脂組成物前駆体溶液の粘度等により適宜調整してもよい。
親水性有機溶媒は水を任意の割合で溶解することが可能な有機溶媒であり、アルコール系、ケトン系、ニトリル系の有機溶媒を挙げることができる。具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール等の第一級アルコール系;2−プロパノール、2−ブタノール等の第二級アルコール系;1,1,1−トリメチルメタノール等の第三級アルコール系を挙げることができる。またエチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール系;アセトン等のジアルキルケトン系;アセトニトリル、プロピオニトリル、ピバロニトリル等のニトリル系も挙げることができる。この中でも親水性有機溶媒は、アルコール系又はケトン系の有機溶媒であることが好ましく、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、アセトンが特に好ましい。
疎水性有機溶媒は水を任意の割合で溶解しない有機溶媒であり、ハイドロカーボン系、ケトン系、エステル系、エーテル系の有機溶媒を挙げることができる。具体的には、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ペンタン、ヘキサン、オクタン等のハイドロカーボン系;メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系を挙げることができる。また酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のエステル系も挙げることができる。さらにジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル系も挙げることができる。
樹脂組成物前駆体溶液中において、光半導体の平均二次粒子径は、50μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。溶液中でこのような二次粒子径とすることにより、得られる樹脂組成物の薄膜に透明性を付与することができる。なお、樹脂組成物に高い透明性を付与する場合には、光半導体の平均二次粒子径は200nm以下とすることが好ましい。なお光半導体の平均二次粒子径の下限は特に限定されないが、例えば10nmとすることができる。
樹脂組成物前駆体溶液中において、銅化合物の平均二次粒子径も光半導体と同様に50μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。また樹脂組成物に高い透明性を付与する場合には、銅化合物の平均二次粒子径は200nm以下とすることが好ましい。なお銅化合物の平均二次粒子径の下限は、例えば10nmとすることができる。樹脂組成物前駆体溶液中における光半導体及び銅化合物の平均二次粒子径は、当該溶液をレーザー回折式粒度分布測定装置にかけることにより求めることができる。なお、この場合の平均二次粒子径とはメジアン径(D50)をいう。
本実施形態の樹脂組成物前駆体溶液には、必要により無機又は有機微粒子用の分散剤や消泡剤、シランカップリング剤、チクソトロピー性付与剤(増粘剤)、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を任意に含有させることができる。なお上記添加剤の使用量は、樹脂組成物の全体の質量に対して5質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましい。
分散剤としては、有機分散剤及び無機分散剤を使用することができる。有機分散剤としては、数平均分子量(Mn)が2000〜500000の高分子分散剤及び数平均分子量が2000未満の低分子分散剤が挙げられる。
チクソトロピー性付与剤(増粘剤)としては、無機チクソトロピー性付与剤及び有機チクソトロピー性付与剤等を使用することができる。無機チクソトロピー性付与剤としては、ベントナイト、有機処理ベントナイト、極微細表面処理炭酸カルシウム等が挙げられる。また有機チクソトロピー性付与剤としては、水添ヒマシ油ワックス、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸アルミニウム、重合アマニ油等が挙げられる。酸化防止剤及び紫外線吸収剤は、上述のものを使用することができる。
次に、上述のようにして得られた樹脂組成物前駆体溶液に活性エネルギー線を照射する。これにより上記光重合開始剤が開裂し、ラジカルとなって活性エネルギー線硬化性樹脂とラジカル反応を引き起こし、活性エネルギー線硬化性樹脂が重合し硬化する。
なお本実施形態では、樹脂組成物前駆体溶液に活性エネルギー線を照射することにより、活性エネルギー線硬化性樹脂の重合と共に光半導体の励起を行う。つまり上述のように、活性エネルギー線を照射することにより活性エネルギー線硬化性樹脂を重合させつつ光半導体を励起させ、活性種を発生させる。これにより、光半導体の近傍に配置された銅化合物を還元し、抗菌活性を発現させる。つまり本実施形態では、活性エネルギー線硬化性樹脂の重合と光半導体の励起及び銅化合物の還元とを1ステップで行うため、製造コストを削減することが可能となる。また、このような製造方法により得られた樹脂組成物において、還元された銅化合物は酸化され難く、例えば1価の状態を長期間維持することが可能となる。
樹脂組成物前駆体溶液に照射する活性エネルギー線としては、紫外線、電子線、X線、赤外線及び可視光線を用いることができる。これらの活性エネルギー線のうち、硬化性、樹脂の劣化抑制及び光半導体の励起の容易さ等の観点から、紫外線及び電子線が好適である。
樹脂組成物前駆体溶液に紫外線を照射する場合には、種々の紫外線照射装置を使用することができ、紫外線照射装置としては、キセノンランプ、高圧水銀灯及びメタルハライドランプ等を使用することができる。この際、紫外線の照射量は、10〜10000mJ/cm2とすることが好ましい。なお組成物の硬化性の観点から、照射量の下限値は100mJ/cm2であることが好ましく、硬化物の可撓性の観点から、照射量の上限値は5000mJ/cm2であることが好ましい。
なお、本実施形態の製造方法では、樹脂組成物前駆体溶液に活性エネルギー線を照射する前に、液体分散媒を揮発させて除去してもよい。液体分散媒を除去して樹脂組成物前駆体を半固体状態とすることにより、活性エネルギー線を照射しやすくなる。
基材に樹脂組成物前駆体溶液を塗布し重合させることにより、基材と樹脂組成物とを備える抗菌性部材を得る際には、上記溶液の塗布方法は特に限定されない。樹脂組成物前駆体溶液を基材の片面の少なくとも一部に塗布する方法としては、塗工法及び印刷法等が挙げられる。塗工法においては、エアスプレー、ハケ、バーコーター、メイヤーバー、エアナイフ等を用いることができる。また印刷法としては、グラビア印刷、リバースグラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷等を挙げることができる。
樹脂組成物前駆体溶液の塗布膜の厚さは、硬化後の膜厚として、2μm〜15μmが好ましく、4μm〜13μmがより好ましい。硬化後の膜厚がこの範囲であることにより、硬化膜の表面硬度を向上させ、さらに活性エネルギー線の照射による樹脂組成物の硬化収縮性を低減させることが可能となる。
このように、本実施形態に係る光半導体分散樹脂組成物の製造方法は、光半導体と、銅化合物と、活性エネルギー線硬化性樹脂と、光重合開始剤と、液体分散媒とを混合し、樹脂組成物前駆体溶液を調製する工程を有する。さらに前記製造方法は、樹脂組成物前駆体溶液に活性エネルギー線を照射することにより、活性エネルギー線硬化性樹脂の重合と前記光半導体の励起とを行う工程を有する。この際、樹脂組成物前駆体溶液では、光半導体と、光半導体100質量部に対して0.1〜5質量部の銅化合物とを混合する。さらに樹脂組成物前駆体溶液では、光半導体100質量部に対して50〜350質量部の活性エネルギー線硬化性樹脂と、活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部の光重合開始剤とを混合する。本実施形態では、活性エネルギー線硬化性樹脂の重合処理後に別途光半導体の励起処理を行わないため、製造コストを削減することが可能となる。また、このような製造方法により得られた樹脂組成物において、光半導体は汚れや臭い成分の要因である有機物を分解及び除去することができ、還元された銅化合物は抗菌活性を長期間維持することが可能となる。
[抗菌性部材]
本実施形態に係る抗菌性部材は、基材と、基材上に設けられ、上記光半導体分散樹脂組成物を含有する被膜とを有するものである。上述のように、本実施形態の光半導体分散樹脂組成物は、高い抗菌性と共に防汚・防臭の効果も有する。この樹脂組成物を設けた抗菌性部材は、製造時の成膜過程において活性エネルギー線を照射することにより光半導体の励起処理を施している。そのため、当該抗菌性部材は高い抗菌性、防汚性及び防臭性を有し、明所のみでなく、暗所を含む種々の内装部材に好ましく用いることができる。
本実施形態に係る抗菌性部材は、基材と、基材上に設けられ、上記光半導体分散樹脂組成物を含有する被膜とを有するものである。上述のように、本実施形態の光半導体分散樹脂組成物は、高い抗菌性と共に防汚・防臭の効果も有する。この樹脂組成物を設けた抗菌性部材は、製造時の成膜過程において活性エネルギー線を照射することにより光半導体の励起処理を施している。そのため、当該抗菌性部材は高い抗菌性、防汚性及び防臭性を有し、明所のみでなく、暗所を含む種々の内装部材に好ましく用いることができる。
本実施形態において、基材の材質は、セラミック、金属、ガラス、プラスチック、化粧合板又はそれらの複合物等基本的に何でもよい。基材の形状も特に限定されず、例えば板状物や球状物、円柱状物、円筒状物、棒状物、角柱状物、中空の角柱状物などの単純形状のものでも複雑形状のものでもよい。
以下、本発明を実施例及び比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
まず、光半導体として、石原産業株式会社製の光触媒酸化チタンST−01を準備した。液体分散媒として、和光純薬工業株式会社製のイソプロピルアルコールを準備した。銅化合物として、和光純薬工業株式会社製の硫酸銅(II)(CuSO4)を準備した。活性エネルギー線硬化性樹脂として、DIC株式会社製のコーティング用UV硬化型樹脂V−6841(有効成分60%)を準備した。光重合開始剤として、BASFジャパン株式会社製のイルガキュア(登録商標)184(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン)を準備した。分散剤として、ビックケミー社製BYK(登録商標)−9077を準備した。
まず、光半導体として、石原産業株式会社製の光触媒酸化チタンST−01を準備した。液体分散媒として、和光純薬工業株式会社製のイソプロピルアルコールを準備した。銅化合物として、和光純薬工業株式会社製の硫酸銅(II)(CuSO4)を準備した。活性エネルギー線硬化性樹脂として、DIC株式会社製のコーティング用UV硬化型樹脂V−6841(有効成分60%)を準備した。光重合開始剤として、BASFジャパン株式会社製のイルガキュア(登録商標)184(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン)を準備した。分散剤として、ビックケミー社製BYK(登録商標)−9077を準備した。
そして酸化チタン100質量部に対して、イソプロピルアルコール500質量部、硫酸銅(II)1質量部、UV硬化型樹脂167質量部、光重合開始剤1質量部、分散剤5質量部を混合し、十分に攪拌を行った。さらに攪拌の後に、株式会社シンマルエンタープライゼス製マルチラボを用い、分散メディアとして0.1mmアルミナビーズを用いて分散処理を行った。そして、酸化チタン及び硫酸銅(II)の平均粒子径(D50)が200nm以下に到達するまで分散処理を実施し、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。当該溶液の到達平均粒子径は150nmであった。なお当該溶液の平均粒子径は、大塚電子株式会社製ダイナミック光散乱光度計DLS−8000を用いて測定した。
次に、得られた樹脂組成物前駆体溶液を、バーコーターを用いて、易接着処理ポリエステルフィルム(東洋紡株式会社製A4300)上に乾燥膜厚が5μmとなるように塗布を行った。そして、樹脂組成物前駆体溶液が付着した上記フィルムを100℃にて5分間乾燥を行った。
乾燥処理を施した上記フィルムに対し、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズ社製)を用いて、照射強度200mW/cm2、搬送速度15m/minの条件で紫外線を照射した(照射量400mJ/cm2)。このようにして、樹脂組成物前駆体を硬化させると同時に光半導体を励起させる処理を行い、本実施例の樹脂組成物を調製した。
なお、銅化合物の安定性の確認及び薄膜の養生を兼ねて、室温(25℃)にて1週間静置した後に、以下の評価試験を実施した。
[実施例2]
硫酸銅(II)の添加量を5質量部に変更し、光重合開始剤の添加量を2質量部に変更し、樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を140nmとした以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
硫酸銅(II)の添加量を5質量部に変更し、光重合開始剤の添加量を2質量部に変更し、樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を140nmとした以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
[実施例3]
硫酸銅(II)の添加量を0.1質量部に変更し、樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を140nmとした以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
硫酸銅(II)の添加量を0.1質量部に変更し、樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を140nmとした以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
[実施例4]
UV硬化型樹脂の添加量を83質量部に変更し、光重合開始剤の添加量を0.5質量部に変更し、樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を140nmとした以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
UV硬化型樹脂の添加量を83質量部に変更し、光重合開始剤の添加量を0.5質量部に変更し、樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を140nmとした以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
[実施例5]
UV硬化型樹脂の添加量を333質量部に変更し、光重合開始剤の添加量を2質量部に変更し、樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を170nmとした以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
UV硬化型樹脂の添加量を333質量部に変更し、光重合開始剤の添加量を2質量部に変更し、樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を170nmとした以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
[実施例6]
光重合開始剤の添加量を20質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
光重合開始剤の添加量を20質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
[実施例7]
光重合開始剤の添加量を0.1質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
光重合開始剤の添加量を0.1質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
[実施例8]
硫酸銅(II)を酢酸銅(II)(Cu(OCOCH3)2))に変更した以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
硫酸銅(II)を酢酸銅(II)(Cu(OCOCH3)2))に変更した以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
[実施例9]
硫酸銅(II)を酢酸銅(II)に変更し、樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を190nmとした以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
硫酸銅(II)を酢酸銅(II)に変更し、樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を190nmとした以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
[実施例10]
硫酸銅(II)を炭酸銅(II)(CuCO3)に変更し、UV硬化型樹脂の添加量を172質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
硫酸銅(II)を炭酸銅(II)(CuCO3)に変更し、UV硬化型樹脂の添加量を172質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
[実施例11]
硫酸銅(II)を酢酸銅(II)に変更し、UV硬化型樹脂の添加量を170質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
硫酸銅(II)を酢酸銅(II)に変更し、UV硬化型樹脂の添加量を170質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
[比較例1]
硫酸銅(II)を酢酸ニッケル(II)(Ni(OCOCH3)2))に変更した以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
硫酸銅(II)を酢酸ニッケル(II)(Ni(OCOCH3)2))に変更した以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
[比較例2]
硫酸銅(II)の添加量を10質量部に変更し、樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を140nmとした以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
硫酸銅(II)の添加量を10質量部に変更し、樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を140nmとした以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
[比較例3]
硫酸銅(II)の添加量を0.05質量部に変更し、樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を140nmとした以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
硫酸銅(II)の添加量を0.05質量部に変更し、樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を140nmとした以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
[比較例4]
UV硬化型樹脂の添加量を833質量部に変更し、光重合開始剤の添加量を5質量部に変更し、樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を140nmとした以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
UV硬化型樹脂の添加量を833質量部に変更し、光重合開始剤の添加量を5質量部に変更し、樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を140nmとした以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
[比較例5]
UV硬化型樹脂の添加量を17質量部に変更し、光重合開始剤の添加量を0.1質量部に変更し、樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を170nmとした以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
UV硬化型樹脂の添加量を17質量部に変更し、光重合開始剤の添加量を0.1質量部に変更し、樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を170nmとした以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
[比較例6]
光重合開始剤の添加量を50質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
光重合開始剤の添加量を50質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
[比較例7]
光重合開始剤の添加量を0.05質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
光重合開始剤の添加量を0.05質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。
[比較例8]
樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を190nmとし、さらに紫外線照射処理を施さなかった以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。つまり本例では、樹脂組成物前駆体溶液が付着したフィルムを100℃にて5分間の乾燥を行った後に、以下の評価試験を実施した。
樹脂組成物前駆体溶液の到達平均粒子径を190nmとし、さらに紫外線照射処理を施さなかった以外は実施例1と同様にして、本例の樹脂組成物前駆体溶液を調製した。つまり本例では、樹脂組成物前駆体溶液が付着したフィルムを100℃にて5分間の乾燥を行った後に、以下の評価試験を実施した。
上記実施例及び比較例における酸化チタンの含有量、銅化合物の種類及び含有量、活性エネルギー線硬化性樹脂の含有量、光重合開始剤の含有量、到達平均粒子径、並びに紫外線照射の有無を表1に示す。
上記実施例1〜11及び比較例1〜8で得られた樹脂組成物に対して、次の評価試験を実施した。なお評価試験の結果も合わせて表1に示す。
[成膜性]
各実施例及び比較例の樹脂組成物薄膜を目視で観察した。その結果、樹脂組成物薄膜にクラック及び剥離が認められなかった場合を「○」と評価した。また樹脂組成物薄膜の一部にクラック又は剥離が認められた場合を「△」と評価した。さらに樹脂組成物薄膜の全体に亘ってクラック又は剥離が認められた場合を「×」と評価した。
各実施例及び比較例の樹脂組成物薄膜を目視で観察した。その結果、樹脂組成物薄膜にクラック及び剥離が認められなかった場合を「○」と評価した。また樹脂組成物薄膜の一部にクラック又は剥離が認められた場合を「△」と評価した。さらに樹脂組成物薄膜の全体に亘ってクラック又は剥離が認められた場合を「×」と評価した。
[指触乾燥性]
各実施例及び比較例の指触乾燥性を日本工業規格JIS K5600−1−1(塗料一般試験方法−第1部:通則−第1節:試験一般(条件及び方法))に準拠して評価した。そして、薄膜表面に指跡の残らないものを「○」と評価し、指跡の残るものを「×」と評価した。
各実施例及び比較例の指触乾燥性を日本工業規格JIS K5600−1−1(塗料一般試験方法−第1部:通則−第1節:試験一般(条件及び方法))に準拠して評価した。そして、薄膜表面に指跡の残らないものを「○」と評価し、指跡の残るものを「×」と評価した。
[外観]
各実施例及び比較例の樹脂組成物薄膜の曇価(ヘイズ)を、日本電色工業株式会社製のヘイズメーター(型番NDH2000)を用いて測定した。その結果、曇価が5以下の場合を「○」と評価し、曇価5を超える場合を「×」と評価した。
各実施例及び比較例の樹脂組成物薄膜の曇価(ヘイズ)を、日本電色工業株式会社製のヘイズメーター(型番NDH2000)を用いて測定した。その結果、曇価が5以下の場合を「○」と評価し、曇価5を超える場合を「×」と評価した。
[硬度]
樹脂組成物薄膜の引っかき硬度を、JIS K5600−5−4(塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第4節:引っかき硬度(鉛筆法))に規定される鉛筆法に準拠して判定した。
樹脂組成物薄膜の引っかき硬度を、JIS K5600−5−4(塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第4節:引っかき硬度(鉛筆法))に規定される鉛筆法に準拠して判定した。
[耐溶剤性]
樹脂組成物薄膜の表面に、イソプロピルアルコールを含浸させたウエスを押し当てながら、このウエスを樹脂組成物薄膜上で摺動させて10往復させた。続いて、樹脂組成物薄膜の表面の外観を目視で観察した。その結果、異常が認められなかった場合を「○」と評価し、白化又は剥離が認められた場合を「×」と評価した。
樹脂組成物薄膜の表面に、イソプロピルアルコールを含浸させたウエスを押し当てながら、このウエスを樹脂組成物薄膜上で摺動させて10往復させた。続いて、樹脂組成物薄膜の表面の外観を目視で観察した。その結果、異常が認められなかった場合を「○」と評価し、白化又は剥離が認められた場合を「×」と評価した。
[抗菌活性]
各実施例及び比較例の樹脂組成物薄膜に対し、JIS Z2801(抗菌加工製品―抗菌性試験方法・抗菌効果)に準拠して抗菌活性値を測定した。なおJIS Z2801では、抗菌加工試験片及び無加工試験片の24時間後の生菌数を測定している。しかし、本評価試験では1時間毎に生菌数を測定し、1時間当りの抗菌活性の変化率を算出して、抗菌活性値/時間とした。
各実施例及び比較例の樹脂組成物薄膜に対し、JIS Z2801(抗菌加工製品―抗菌性試験方法・抗菌効果)に準拠して抗菌活性値を測定した。なおJIS Z2801では、抗菌加工試験片及び無加工試験片の24時間後の生菌数を測定している。しかし、本評価試験では1時間毎に生菌数を測定し、1時間当りの抗菌活性の変化率を算出して、抗菌活性値/時間とした。
表1より、本発明に包含される実施例1〜11は、上記評価試験において良好な結果を示した。特に本実施例の樹脂組成物薄膜は1週間静置後に抗菌活性値を測定しており、この場合であっても1時間当たりの抗菌活性値が3以上という高い抗菌活性を示した。
これに対し、本発明外の比較例1〜8は、上記評価試験の少なくともいずれか一つにおいて、不十分な結果を示した。特に比較例8に示すように、活性エネルギー線硬化性樹脂の重合と共に光半導体の励起とを行わない場合には硬度が不十分となり、さらにたとえ製造直後に抗菌活性値を測定したとしても実施例と比べて劣る結果となった。これは光半導体の励起が行われていないため、銅化合物の還元もなされておらず、抗菌活性が十分に得られなかったためと推測される。
特願2012−255848号(出願日:2012年11月22日)の全内容は、ここに援用される。
以上、実施例に沿って本発明の内容を説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
本発明の光半導体分散樹脂組成物は、所定量の光半導体、銅化合物、活性エネルギー線硬化性樹脂及び光重合開始剤を含有する。さらに、活性エネルギー線硬化性樹脂の重合と光半導体の励起とを行うことにより作製されたものである。そのため、上記樹脂組成物は、長期間持続する高い抗菌活性を有しつつも変色を抑制し、さらに安価に製造することが可能である。また本発明の樹脂組成物の製造方法は、上記樹脂組成物を簡便な手法で製造することができる。
Claims (6)
- 光半導体と、
前記光半導体100質量部に対して0.1〜5質量部の銅化合物と、
前記光半導体100質量部に対して50〜350質量部の活性エネルギー線硬化性樹脂と、
前記活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部の光重合開始剤と、
を含有し、
前記銅化合物は、2価の銅化合物から還元された1価の銅化合物であり、
活性エネルギー線の照射により、前記活性エネルギー線硬化性樹脂の重合と、前記光半導体の励起と、前記2価の銅化合物の還元とを行うことにより作製されたことを特徴とする光半導体分散樹脂組成物。 - 前記光半導体の粒子径は、可視光線の波長未満であることを特徴とする請求項1に記載の光半導体分散樹脂組成物。
- 光半導体と、前記光半導体100質量部に対して0.1〜5質量部の2価の銅化合物と、前記光半導体100質量部に対して50〜350質量部の活性エネルギー線硬化性樹脂と、前記活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部の光重合開始剤と、液体分散媒とを混合し、樹脂組成物前駆体溶液を調製する工程と、
前記樹脂組成物前駆体溶液に活性エネルギー線を照射することにより、前記活性エネルギー線硬化性樹脂の重合と前記光半導体の励起と前記銅化合物の還元とを行う工程と、
を有することを特徴とする光半導体分散樹脂組成物の製造方法。 - 前記樹脂組成物前駆体溶液における前記光半導体の粒子径は10nm〜200nmであることを特徴とする請求項3に記載の光半導体分散樹脂組成物の製造方法。
- 基材と、
前記基材上に設けられ、請求項1又は2に記載の光半導体分散樹脂組成物を含有する被膜と、
を有することを特徴とする抗菌性部材。 - 1時間当たりの抗菌活性値が3以上であることを特徴とする請求項5に記載の抗菌性部材。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012255848 | 2012-11-22 | ||
JP2012255848 | 2012-11-22 | ||
PCT/JP2013/006741 WO2014080606A1 (ja) | 2012-11-22 | 2013-11-18 | 光半導体分散樹脂組成物及びその製造方法、並びに抗菌性部材 |
Publications (2)
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