JPH11349882A - 防黴用マーキングペンインキ組成物 - Google Patents

防黴用マーキングペンインキ組成物

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JPH11349882A
JPH11349882A JP16026198A JP16026198A JPH11349882A JP H11349882 A JPH11349882 A JP H11349882A JP 16026198 A JP16026198 A JP 16026198A JP 16026198 A JP16026198 A JP 16026198A JP H11349882 A JPH11349882 A JP H11349882A
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JP
Japan
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ink composition
marking pen
polyoxyethylene
alcohol
erasability
Prior art date
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Pending
Application number
JP16026198A
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English (en)
Inventor
Hisanari Fujita
尚成 藤田
Mikio Moriguchi
幹夫 森口
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Sakura Color Products Corp
Original Assignee
Sakura Color Products Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】タイル部分に塗膜が付着しても、その塗膜を容
易に拭い取ることができる(即ち、消去性を有する)
が、目地においては、塗膜は容易には拭い取ることがで
きない(即ち、非消去性である)防黴用マーキングペン
インキ組成物を提供することにある。 【解決手段】本発明による防黴用マーキングペンインキ
組成物は、低級脂肪族アルコール又はグリコールモノア
ルキルエーテルからなる有機溶剤、樹脂及び消去性付与
剤0.1〜2.0重量%と共に、所定の防黴剤0.1〜1.5重
量%を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防黴用マーキング
ペンインキ組成物に関し、詳しくは、好ましくは、浴
室、台所等の水回りのタイルの目地にマーキングペンに
て塗布して、目地における黴の発生を防止するための防
黴用マーキングペンインキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】浴室や台所等のように、湿気の多い水回
りには、黴が発生しやすいほか、汚れが付着し、黒く汚
れることが多い。そこで、従来、そのようなタイルの目
地に塗布して、黴の発生を防止するようにした防黴用マ
ーキングペンインキ組成物が種々知られている。従来の
防黴用マーキングペンインキ組成物は、多くは、通常の
非消去性のアルコール溶剤ベースのインキ組成物に防黴
剤を配合してなるものである。
【0003】従来、このようなインキ組成物を目地のみ
に塗布することは困難であって、目地にインキ組成物を
塗布するに際して、タイル自体にも付着し、タイルを汚
すことが避けられない。そこで、インキ組成物は、マー
キングペンにてタイル部分を含む目地に塗布した後、タ
イル部分に付着した塗膜を拭い去って、目地部分にの
み、塗膜を残すようにして用いられることが多い。しか
し、従来のインキ組成物によれば、タイルに付着した塗
膜は、拭っても、タイルから消し難く、タイル上に残っ
てしまう。
【0004】他方、インキ組成物に消去性付与剤を配合
して、所謂白板上で消去可能にした消去性インキ組成物
が従来より種々知られているが、このような消去性イン
キ組成物に防黴剤を配合してなる防黴用インキ組成物
は、タイルに付着した場合に、その消去性故に、タイル
から容易に拭い取って消し去ることができるが、しか
し、その際に、目地部分に塗布したインキ組成物も同時
に拭い取られてしまい、目地部分に目的とする防黴性の
塗膜を残すことができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の防黴
用マーキングペンインキ組成物における上述したような
問題を解決するためになされたものであって、タイル部
分に塗膜が付着しても、その塗膜を容易に拭い取ること
ができる(即ち、消去性を有する)が、目地において
は、塗膜は容易には拭い取ることができない(即ち、非
消去性である)防黴用マーキングペンインキ組成物を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による防黴用マー
キングペンインキ組成物は、(A) (a) 炭素数2又は3の
低級脂肪族アルコール、及び(b) エチレングリコールモ
ノアルキルエーテル又はプロピレングリコールモノアル
キルエーテルから選ばれる少なくとも1種の有機溶剤、
(B) 上記有機溶剤に可溶性の樹脂、(C) (a) ポリオキシ
エチレンエーテル、ポリオキシエチレンエステル、ポリ
オキシエチレンエーテルリン酸エステル及びポリオキシ
エチレンエーテル硫酸エステルから選ばれる少なくとも
1種の界面活性剤か、(b) 脂肪族カルボン酸と脂肪族ア
ルコールとの脂肪族カルボン酸エステルの少なくとも1
種か、又は(c) これらの2種以上の混合物からなる消去
性付与剤、及び(D) チアベンダゾール、2−n−オクチ
ル−4−イソチアゾリン−3−オン、N−(フルオロジ
クロロメチルチオ)フタルイミド、ジチオ−2,2'−ビス
(ベンズメチルアミド)、1,2−ベンズイソチアゾリン
−3−オン、テトラクロロイソフタロニトリル、2−ブ
ロモ−2−ブロモメチルグルタルニトリル、2−(4−
チアゾリル)ベンズイミダゾール、2−メチル−4−イ
ソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4
−イソチアゾリン−3−オン、N,N−ジメチル−N’
−(ジクロロフルオロメチルチオ)−N’−フェニルス
ルファミド、パラクロロメタキシレノール、ビス〔1−
ヒドロキシ−2(H)ピリジンチオナト〕亜鉛及びデヒ
ドロ酢酸ナトリウムから選ばれる少なくとも1種の防黴
剤を含むことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において、マーキングペン
とは、中空筒体からなるホルダーとこの中空筒体内のイ
ンキ貯蔵室とこれに連通する多孔質のペン先とを備え、
インキ組成物をこのインキ貯蔵室からペン先に供給し
て、筆記を可能とする筆記用具である。インキ貯蔵室
は、単に、中空筒体内の中空の容器からなるものであっ
てもよく、また、例えば、フェルトや繊維束からなる多
孔質体であってよく、この場合、インキ組成物はこれに
吸蔵されて、貯蔵される。多孔質のペン先もまた、フェ
ルト、繊維束又は樹脂等からなり、インキ組成物は、毛
細管現象によってペン先に供給されて、筆記を可能とす
る。
【0008】本発明による防黴用マーキングペンインキ
組成物においては、溶剤として、塗膜が乾燥性にすぐ
れ、しかも、毒性や臭気がないように、(a) 炭素数2又
は3の低級脂肪族アルコール、及び(b) エチレングリコ
ールモノアルキルエーテル又はプロピレングリコールモ
ノアルキルエーテルから選ばれる少なくとも1種の有機
溶剤が用いられる。
【0009】炭素数2又は3の低級脂肪族アルコールと
しては、エチルアルコール、イソプロピルアルコール又
はn−プロピルアルコールが用いられる。他方、エチレ
ングリコールモノアルキルエーテル又はプロピレングリ
コールモノアルキルエーテルとしては、炭素数1〜3の
アルキルエーテルが好ましく、例えば、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル
又はプロピレングリコールモノエチルエーテルが好まし
く用いられる。
【0010】これらのなかでは、特に、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル又はこれらの2種以上の混合物が好ま
しく用いられる。
【0011】これらの有機溶剤は、インキ組成物に基づ
いて、通常、50〜90重量%、好ましくは60〜85
重量%の範囲で用いられる。インキ組成物に基づいて、
有機溶剤が上記範囲外にあるときは、インキ組成物とし
ての適度の粘度が得られないからである。
【0012】本発明においては、必要に応じて、有機溶
剤として上記以外に、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン等の脂肪族ケトン類、酢酸エチル、酢酸ブ
チル等の脂肪族カルボン酸アルキルエステル類、メチル
シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化
水素類、ヘキサン等の揮発性の飽和脂肪族炭化水素類等
をインキ組成物に基づいて5重量%以下の範囲で用いる
ことができる。
【0013】本発明による防黴用マーキングペンインキ
組成物は、多孔質のセメントや漆喰からなる目地に接着
性を有して、目地上に有効量の防黴剤を含む耐水性の塗
膜を形成し、更に、後述するように、着色剤として顔料
を配合する場合、その顔料を安定に分散させると共に、
インキ組成物に適度の粘性を与えるように、前記有機溶
剤に可溶性の樹脂を含む。このような樹脂としては、特
に、限定されるものではないが、例えば、ポリビニルブ
チラール樹脂、ケトン樹脂、フェノール樹脂、エチルセ
ルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂、キシレン樹脂、
アクリル樹脂、安息香酸シヨ糖エステル等が用いられ
る。
【0014】このような樹脂は、これを過多に配合する
ときは、インキ組成物の粘度を高くしすぎ、塗布性や消
去性を阻害する。他方、配合量が余りに少ないときは、
インキ組成物が適度の粘性をもたず、また、形成された
塗膜が耐水性に劣り、更に、インキ組成物が顔料を含む
とき、その顔料の分散安定性に劣り、塗膜に色むらが生
じるので好ましくない。本発明においては、樹脂は、イ
ンキ組成物に基づいて、通常、5〜15重量%、好まし
くは、7〜10重量%の範囲で用いられる。
【0015】本発明による防黴用マーキングペンインキ
組成物においては、消去性付与剤として、前記有機溶剤
に可溶性であるが、上記樹脂に難溶性又は不溶性である
と共に、それ自体、難揮発性又は不揮発性である液体が
用いられる。このような消去性付与剤としては、(a) ポ
リオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンエステ
ル、ポリオキシエチレンエーテルリン酸エステル及びポ
リオキシエチレンエーテル硫酸エステルから選ばれる少
なくとも1種の界面活性剤からなる第1の消去性付与剤
か、(b) 脂肪族カルボン酸と脂肪族アルコールとの脂肪
族カルボン酸エステルの少なくとも1種からなる第2の
消去性付与剤か、又は(c) 上記第1及び第2の消去性付
与剤の2種以上の混合物からなるものが用いられる。
【0016】第1の消去性付与剤(a) のうち、ポリオキ
シエチレンエーテルの具体例として、例えば、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル等を挙げることができ、ポリオキ
シエチレンエステルの具体例としては、例えば、ポリオ
キシエチレンアルキルエステル等を挙げることができ
る。
【0017】また、第1の消去性付与剤(a) のうち、ポ
リオキシエチレンエーテルリン酸エステル又はポリオキ
シエチレンエーテル硫酸エステルの具体例としては、例
えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エス
テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリ
ン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫
酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル硫酸エステル(いずれも、塩を含む。)等を挙げる
ことができる。
【0018】上記第1の消去性付与剤(a) は、いずれ
も、界面活性剤であって、種々の市販品として入手する
ことができる。
【0019】第2の消去性付与剤(b) である脂肪族カル
ボン酸と脂肪族アルコールとの脂肪族カルボン酸エステ
ルは、脂肪族一塩基酸エステル、脂肪族二塩基酸ジエス
テル、脂肪族二価アルコールと脂肪族カルボン酸とから
なるモノ若しくはジエステル、脂肪族三価アルコールと
脂肪族カルボン酸とからなるモノ、ジ若しくはトリエス
テル等を含む。
【0020】脂肪族一塩基酸エステルは、特に、炭素数
8〜20の飽和脂肪酸と炭素数3〜20の飽和脂肪族ア
ルコールとのエステルが好ましい。上記炭素数8〜20
の飽和脂肪酸としては、例えば、カプリル酸、2−エチ
ルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ネオデカン酸
(2,2−ジメチルオクタン酸)、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、イソパルミチン酸、ステアリン酸、イソステア
リン酸等を挙げることができ、他方、炭素数3〜20の
飽和脂肪族アルコールとしては、例えば、プロピルアル
コール、ブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシ
ルアルコール、イソオクチルアルコール、カプリルアル
コール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデ
シルアルコール、ラウリルアルコール(ドデシルアルコ
ール)、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコー
ル、セチルアルコール、イソセチルアルコール、ステア
リルアルコール、イソステアリルアルコール、2−オク
チルドデカノール等を挙げることができる。
【0021】従って、本発明において用いる好ましい脂
肪酸エステルの具体例としては、例えば、オクタン酸セ
チル、イソオクタン酸セチル、オクタン酸イソセチル、
オクタン酸ステアリル、オクタン酸イソステアリル、ネ
オデカン酸イソオクチルドデシル、ラウリン酸イソステ
アリル、ミリスチン酸プロピル、ミリスチン酸イソセチ
ル、パルミチン酸ブチル、パルミチン酸イソセチル、イ
ソパルミチン酸イソオクチル、ステアリン酸ブチル、イ
ソステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソオクチル等を
挙げることができる。
【0022】脂肪族二塩基酸ジアルキルエステルは、好
ましくは、炭素数4〜12の脂肪族二塩基酸と炭素数1
〜12の脂肪族アルコールとのジアルキルエステルが好
ましく、このような脂肪族二塩基酸ジアルキルエステル
の具体例として、例えば、ドデカン二酸ジオクチル、ア
ジピン酸ジプロピル、セバシン酸ジオクチル、アゼライ
ン酸ジオクチル等を挙げることができる。
【0023】脂肪族二価アルコールエステルは、好まし
くは、エチレングリコールやプロピレングリコールと前
述したような炭素数8〜20の飽和脂肪酸とのモノ又は
ジエステルが好ましく、そのような二価アルコールエス
テルの具体例として、例えば、プロピレングリコールモ
ノステアレート、プロピレングリコールのデカン酸ジエ
ステル等を挙げることができる。
【0024】また、脂肪族三価アルコールエステルは、
グリセリンやトリメチロールアルカンと前述したような
炭素数8〜20の飽和脂肪酸とのモノ、ジエステル又は
トリエステルが好ましく、なかでも、トリエステルが好
ましい。このような三価アルコールエステルの具体例と
して、例えば、天然又は合成の脂肪酸トリグリセリドや
トリメチロールアルカン脂肪酸トリエステル等を挙げる
ことができる。
【0025】上記トリメチロールアルカンの好ましい具
例としては、トリメチロールエタン、トリメチロールプ
ロパン又はトリメチロールブタンを挙げることができる
が、特に、トリメチロールプロパンが好ましく用いられ
る。このようなトリメチロールアルカンの脂肪酸トリエ
ステルは、化学的に単一のものである必要はなく、種々
のトリメチロールアルカンの種々の脂肪酸の混合エステ
ルであってもよい。
【0026】トリメチロールアルカン脂肪酸トリエステ
ルは、好ましくは、トリメチロールプロパン脂肪酸トリ
エステルであり、なかでも、好ましい具体例として、例
えば、トリメチロールプロパンカプロン酸トリエステ
ル、トリメチロールプロパンラウリン酸トリエステル、
トリメチロールプロパンラウリン酸ステアリン酸混合ト
リエステル、トリメチロールプロパンイソステアリン酸
トリエステル、トリメチロールプロパン−2−エチルヘ
キサン酸トリエステル等を挙げることができる。
【0027】本発明においては、これらのなかでも、特
に、トリメチロールプロパンラウリン酸トリエステル、
トリメチロールプロパンラウリン酸ステアリン酸混合ト
リエステル又はトリメチロールプロパン−2−エチルヘ
キサン酸トリエステルが好ましく用いられる。このよう
なトリメチロールプロパントリエステルは、市販品を入
手することができる。
【0028】本発明によれば、防黴用マーキングペンイ
ンキ組成物の塗膜が目地部分では拭っても消し去ること
が困難であり、即ち、非消去性を有しながら、タイル部
分では、容易に拭い去ることができる、即ち、消去性を
有するように、このような第1の消去性付与剤(a) と第
2の消去性付与剤(b) のうちの少なくとも1種が、イン
キ組成物において、0.1〜2.0重量%、好ましくは、0.
5〜1.2重量%の範囲で配合される。
【0029】即ち、本発明による防黴用マーキングペン
インキ組成物は、従来より知られているアルコール溶剤
ベースの消去性インキ組成物に比べて、少量の消去性付
与剤を有する。一般に、目地は、多孔質のセメントや漆
喰からなるので、このような目地にインキ組成物を塗布
すれば、インキ組成物中の消去性付与剤は、目地中に拡
散し、吸収されるので、塗膜は、消去性を失ない、かく
して、非消去性インキ組成物のように、その塗膜は、拭
い去ることができないので、目地に有効量の防黴剤を含
む非消去性の塗膜を形成することができる。
【0030】消去性付与剤の配合量が0.1重量%よりも
少ないときは、得られるインキ組成物の塗膜が消去性に
劣り、タイル部分においても、容易に拭い去ることがで
きない。しかし、2.0重量%よりも多いときは、得られ
るインキ組成物の塗膜が目地部分においても、例えば、
洗剤を含む水を用いて洗浄すれば、容易に容易に拭い去
ることができ、目地部分に耐久性ある防黴性塗膜を維持
することができない。
【0031】本発明による防黴用マーキングペンインキ
組成物は、チアベンダゾール(2−(4−チアゾリル)
−1H−ベンズイミダゾール)、2−n−オクチル−4
−イソチアゾリン−3−オン、N−(フルオロジクロロ
メチルチオ)フタルイミド、ジチオ−2,2'−ビス(ベン
ズメチルアミド)、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−
オン、テトラクロロイソフタロニトリル、2−ブロモ−
2−ブロモメチルグルタルニトリル、2−(4−チアゾ
リル)ベンズイミダゾール、2−メチル−4−イソチア
ゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソ
チアゾリン−3−オン、N,N−ジメチル−N’−(ジ
クロロフルオロメチルチオ)−N’−フェニルスルファ
ミド、パラクロロメタキシレノール、ビス〔1−ヒドロ
キシ−2(H)ピリジンチオナト〕亜鉛及びデヒドロ酢
酸ナトリウムから選ばれる少なくとも1種の防黴剤を含
む。
【0032】特に、本発明においては、これらのなかで
も、チアベンダゾール、2−n−オクチル−4−イソチ
アゾリン−3−オン、N−(フルオロジクロロメチルチ
オ)フタルイミド、2−(4−チアゾリル)ベンズイミ
ダゾール及び1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンか
ら選ばれる少なくとも1種が好ましく用いられる。これ
らの防黴剤を含むインキ組成物は、安全性と貯蔵安定性
が高いうえに、水に溶出し難いので、目地に形成した塗
膜の防黴性が高く、且つ、長期間にわたって持続され
る。
【0033】本発明において、インキ組成物における防
黴剤のその配合量は、0.1〜1.5重量%の範囲が好まし
く、特に、0.3〜1.2重量%の範囲が好ましい。防黴剤
の配合量が0.1重量%よりも少ないときは、目地に塗布
して塗膜を形成しても、防黴性が十分ではない。しか
し、1.5重量%を越えても、それに見合って、防黴性が
向上するものでもなく、また、安全衛生上の見地から
も、過多に配合することは、好ましくない。
【0034】本発明による防黴用マーキングペンインキ
組成物は、必要に応じて、着色剤を含んでいてもよい。
着色剤としては、染料又は顔料が用いられる。このよう
な着色剤としては、インキ組成物において安定なもので
あれば、特に限定されるものではなく、従来、通常のマ
ーキングペンインキ組成物において用いられているもの
のいずれでもよい。このような顔料として、例えば、酸
化チタン、フタロシアニンブルー、カーボンブラックの
ような顔料のほか、樹脂加工顔料も用いることができ
る。所謂樹脂加工顔料は、有機溶剤中での分散性にすぐ
れるので、本発明において、顔料と樹脂とを兼ねるもの
として、特に好ましく用いられる。このような樹脂加工
顔料を用いる場合には、必ずしも後述する樹脂をインキ
組成物に配合しなくともよい利点を有する。また、染料
としては、例えば、C.I.ソルベントイエロー30、
C.I.ソルベントレッド18、C.I.ソルベントブ
ルー5、C.I.フルオレセントブライトナー91等を
挙げることができる。しかし、顔料、染料共に、上記例
示したものに限定されるものではない。
【0035】このような着色剤は、その種類や塗膜の所
要濃度等に応じて、適当な量が配合されるが、通常、イ
ンキ組成物に基づいて、通常、1〜10重量%、好まし
くは、2〜5重量%の範囲で用いられる。
【0036】本発明による防黴用マーキングペンインキ
組成物は、従来、知られている通常の方法によって製造
することができる。例えば、着色剤を配合しないか、又
は着色剤として染料を用いる場合には、溶剤に樹脂、防
黴剤及び消去性付与剤を、必要に応じて染料と共に、加
え、攪拌混合し、これらを溶剤中に溶解させることによ
って得ることができる。他方、着色剤として、顔料を用
いる場合には、樹脂を溶剤に溶解させた溶液に顔料を加
え、分散サンドミルやボールミル等を用いて混練して、
ミルベースとした後、これに防黴剤、消去性付与剤や、
必要に応じて、樹脂溶液を更に加え、混合攪拌すれば、
インキ組成物を得ることができる。しかし、本発明によ
るインキ組成物は、その製造方法において、何ら限定さ
れるものではない。
【0037】
【発明の効果】本発明による防黴用マーキングペンイン
キ組成物は、アルコール溶剤に樹脂とある種の界面活性
剤又は脂肪族カルボン酸エステルからなる消去性付与剤
の限られた量と共に、特に選択された防黴剤を配合して
なり、このようなインキ組成物を多孔質の目地に塗布し
て塗膜を形成させれば、塗膜は、目地部分では、拭い去
ることができず、防黴剤を含む非消去性の塗膜を形成す
るので、目地部分における防黴性を持続することができ
るが、タイル部分にはみ出した塗膜は、柔軟な紙や布に
て容易に拭って、消し去ることができ、かくして、目地
部分のみに防黴性の塗膜を残すことができる。
【0038】しかも、本発明による防黴用マーキングペ
ンインキ組成物によれば、貯蔵安定性もすぐれているう
えに、得られる塗膜は、安全性が高く、耐水性にすぐれ
るので、水回りのタイル目地の防黴に好適に用いること
ができる。
【0039】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。以下において、各成分の配合量は重量部数を示す。
【0040】 実施例1 樹脂 電化ブチラール2000L 9.0 防黴剤 ホクスターHP 0.6 スケーンM−8 0.3 消去性付与剤 ステアリン酸イソオクチル 1.0 溶剤 エチルアルコール 78.1 イソプロピルアルコール 6.6
【0041】 実施例2 着色剤 酸化チタン 25.0 樹脂 ダイヤナールBR−102 5.0 ハイラック110H 6.0 防黴剤 ホクスターHP 0.5 サンアイゾール300 0.1 消去性付与剤 ハイテノール08E 1.0 溶剤 ダウアノールPM 62.4
【0042】 実施例3 着色剤 カヤライトB 10.0 樹脂 電化ブチラール2000L 4.0 モノペットSB 6.0 防黴剤 ミクロガードM−101 0.5 プロクセルXL−2 0.5 消去性付与剤 トリアラン308 0.7 ハイテルール08E 0.3 溶剤 ダウアノールPM 62.4
【0043】以上の実施例によるインキ組成物において
用いた材料は次のとおりである。
【0044】樹脂 電化ブチラール2000L(電気化学工業(株)製ポリ
ビニルブチラール樹脂) ダイヤナールBR−102(三菱レイヨン(株)製アク
リル樹脂) ハイラック110H(日立化成工業(株)製ケトン樹
脂) モノペットSB(第一工業製薬(株)製安息香酸ショ糖
エステル)
【0045】防黴剤 ホクスターHP(北興化学工業(株)製チアベンダゾー
ル) スケーンM−8(ローム・アンド・ハース社製2−n−
オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン) サンアイゾール300(三愛石油(株)製N−(フルオ
ロジクロロメチルチオ)フタルイミド) ミクロガードM−101(三愛石油(株)製2−(4−
チアゾリル)ベンズイミダゾール) プロクセルXL−2(ゼネカ(株)製1,2−ベンズイソ
チアゾリン−3−オン
【0046】消去性付与剤 ハイテノール08E(第一工業 製薬(株)製ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル硫酸エステル(ナトリウム
塩)) トリアラン308(日光ケミカルズ(株)製トリメチロ
ールプロパン−2−エチルヘキサン酸トリエステル)
【0047】溶剤 ダウアノールPM(ダウケミカル社製プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル)
【0048】着色剤 カヤライトB(日本化薬(株)製C.I.フルオレッセ
ントブライトナー91)
【0049】上述した本発明による防黴用マーキングペ
ンインキ組成物はいずれも、多孔質の目地に塗布して塗
膜を形成したところ、目地部分では、容易には拭い去る
ことができず、防黴剤を含む非消去性の塗膜を形成し
て、目地部分における防黴性を持続することが確認され
た。他方、タイル部分にはみ出した塗膜は、柔軟な紙や
布にて容易に拭って、消し去ることができた。更に、本
発明によれば、目地に形成された防黴性塗膜は、安全性
が高いのみならず、耐水性にすぐれるので、長期間にわ
たって、効果的な防黴性を有することが確認された。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) (a) 炭素数2又は3の低級脂肪族アル
    コール、及び (b) エチレングリコールモノアルキルエーテル又はプロ
    ピレングリコールモノアルキルエーテルから選ばれる少
    なくとも1種の有機溶剤、 (B) 上記有機溶剤に可溶性の樹脂、 (C) (a) ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチ
    レンエステル、ポリオキシエチレンエーテルリン酸エス
    テル及びポリオキシエチレンエーテル硫酸エステルから
    選ばれる少なくとも1種の界面活性剤か、 (b) 脂肪族カルボン酸と脂肪族アルコールとの脂肪族カ
    ルボン酸エステルの少なくとも1種か、又は (c) これらの2種以上の混合物からなる消去性付与剤、
    及び (D) チアベンダゾール、2−n−オクチル−4−イソチ
    アゾリン−3−オン、N−(フルオロジクロロメチルチ
    オ)フタルイミド、ジチオ−2,2'−ビス(ベンズメチル
    アミド)、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、テ
    トラクロロイソフタロニトリル、2−ブロモ−2−ブロ
    モメチルグルタルニトリル、2−(4−チアゾリル)ベ
    ンズイミダゾール、2−メチル−4−イソチアゾリン−
    3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリ
    ン−3−オン、N,N−ジメチル−N’−(ジクロロフ
    ルオロメチルチオ)−N’−フェニルスルファミド、パ
    ラクロロメタキシレノール、ビス〔1−ヒドロキシ−2
    (H)ピリジンチオナト〕亜鉛及びデヒドロ酢酸ナトリ
    ウムから選ばれる少なくとも1種の防黴剤を含むことを
    特徴とする防黴用マーキングペンインキ組成物。
  2. 【請求項2】エチレングリコールモノアルキルエーテル
    又はプロピレングリコールモノアルキルエーテルがメチ
    ル又はエチルエーテルである請求項1に記載の防黴用マ
    ーキングペンインキ組成物。
  3. 【請求項3】防黴剤がチアベンダゾール、2−n−オク
    チル−4−イソチアゾリン−3−オン、N−(フルオロ
    ジクロロメチルチオ)フタルイミド、2−(4−チアゾ
    リル)ベンズイミダゾール及び1,2−ベンズイソチアゾ
    リン−3−オンから選ばれる少なくとも1種である請求
    項1に記載の防黴用マーキングペンインキ組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011057855A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Univ Of Tokushima 活性エネルギー線硬化性組成物、コーティング剤及び樹脂フィルム
KR20170097795A (ko) * 2009-08-18 2017-08-28 파일롯트 잉크 가부시키가이샤 가역 열 변색성 수성잉크 조성물 및 그것을 사용한 필기구, 필기구세트

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KR20170097795A (ko) * 2009-08-18 2017-08-28 파일롯트 잉크 가부시키가이샤 가역 열 변색성 수성잉크 조성물 및 그것을 사용한 필기구, 필기구세트
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