JP2010275419A - 感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料及びそれを用いた感温変色性色彩記憶性液状組成物 - Google Patents

感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料及びそれを用いた感温変色性色彩記憶性液状組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 着色状態で長期間放置した後、消色状態にした際の褐変(着色)を防止することができ、発色時には鮮明な色調を呈し、消色時には無色になる感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料及びそれを用いた感温変色性色彩記憶性液状組成物を提供する。
【解決手段】 (イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物として下記式(1)で示される化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)の呈色反応をコントロールする反応媒体からなる感温変色性色彩記憶性組成物を内包した感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料。
【化1】
Figure 2010275419

(式中、X、Y、Zはそれぞれ水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基、フェニル基、ハロゲン基、トリフルオロメチル基を示し、R1は水素原子、炭素数1乃至6のアルキル基を示し、R2は炭素数0乃至3のアルキレン鎖を示す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料及びそれを用いた感温変色性色彩記憶性液状組成物に関する。さらに詳細には、温度変化により大きなヒステリシス特性を示して可逆的変色を呈し、変色に要した熱又は冷熱の適用を取り去った後にあっても、発色状態と消色状態のいずれかを互変的且つ可逆的に保持する感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料及びそれを用いた感温変色性色彩記憶性液状組成物に関する。
従来、電子供与性呈色性有機化合物と、電子受容性化合物と、電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体とからなる可逆熱変色性組成物を内包した、有色から無色に変色する可逆熱変色性マイクロカプセル顔料に関して幾つかの提案が開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2001−115153号公報 特開2006−233110号公報
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料は、電子供与性呈色性有機化合物として青色乃至緑色の色調を呈するアザフタリド系化合物を用いており、発色状態においては青色乃至緑色の色調を呈し、消色状態では無色になる。しかし、着色状態で長期間放置した後、消色させると、無色にならずに褐変(着色)を生じて繰り返しの可逆熱変色機能を損ない易い。
とりわけ、発色状態と消色状態を互変的に記憶保持できる感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料は、着色状態で長期間保存されることが多く、消色した状態で褐変(着色)を防止することは重要な要件となる。
本発明は従来の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料では成し得なかった、着色状態で長期間放置した後、消色状態にしても褐変(着色)を生じ難く、発色時には鮮明な色調を示し、消色時には無色になる感温変色性色彩記憶性組成物を内包した感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料を提供しようとするものである。
前記した着色状態で長期間放置した後、消色状態にした際の褐変(着色)を防ぎ、発色時には鮮明な色調を示し、消色時には無色になる感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料を検討した結果、(ロ)電子受容性化合物として一般式(1)又は(2)で示される化合物を適用した感温変色性色彩記憶性組成物を内包したマイクロカプセル顔料が前記要件を満たすことを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物として下記式(1)及び/又は式(2)で示される化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)の呈色反応をコントロールする反応媒体の均質相溶体からなる感温変色性色彩記憶性組成物をマイクロカプセルに内包してなり、色濃度−温度曲線に関してヒステリシス特性を示して有色状態と無色状態の互変性を呈し、該顔料は有色状態から温度が上昇する過程では、温度tに達すると消色し始め、温度tより高い温度t以上の温度域で完全に無色状態となり、無色状態から温度が下降する過程では、温度tに達すると着色し始め、温度tより低い温度t以下の温度域で完全に着色状態となるヒステリシス特性を示し、温度tが40℃以上であり、且つ、温度tが10℃以下である感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料を要件とする。
Figure 2010275419
(式中、X、Y、Zはそれぞれ水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基、フェニル基、ハロゲン基、トリフルオロメチル基を示し、R1は水素原子、炭素数1乃至6のアルキル基を示し、R2は炭素数0乃至3のアルキレン鎖を示す。)
Figure 2010275419
(式中、X、Y、Zはそれぞれ水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基、フェニル基、ハロゲン基、トリフルオロメチル基を示し、R1は水素原子、炭素数1乃至6のアルキル基を示す。)
更には、前記(イ)電子供与性呈色性有機化合物がアザフタリド系化合物であること、前記マイクロカプセル顔料が、色濃度−温度曲線に関して40℃乃至80℃のヒステリシス幅(ΔH)を示して変色すること等を要件とする。
更には、前記感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料とビヒクルとからなる感温変色性色彩記憶性液状組成物を要件とする。
本発明は、(ロ)電子受容性化合物として特定の化合物を用いることにより、従来の可逆熱変色性組成物では防止することが難しかった着色状態で長期間放置した後、消色状態にした際の褐変(着色)を防止することができ、発色時には鮮明な色調を呈し、消色時には無色になる感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料及びそれを用いた感温変色性色彩記憶性液状組成物を提供することができる。
本発明感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料の色濃度−温度曲線におけるヒステリシス特性を説明するグラフである。
以下に各(イ)、(ロ)、(ハ)成分について具体的に説明する。
(イ)成分の電子供与性呈色性有機化合物としては、フタリド系化合物、アザフタリド系化合物、フルオラン系化合物、ジアザローダミンラクトン系化合物、ピリジン系化合物、キナゾリン系化合物、ビスキナゾリン系化合物等が挙げられる。
以下にこれらの化合物を例示する。
前記フタリド系化合物としては、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、
3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、
3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリドを例示できる。
前記アザフタリド系化合物としては、
3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−ジエチルアミノ−2−エチルフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−ジ−n−ブチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−ジ−n−ブチルアミノ−2−エチルフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−ジエチルアミノ−2−エチルフェニル)−3−(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−ジ−n−ブチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−ジ−n−ブチルアミノ−2−エチルフェニル)−3−(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−ジエチルアミノ−2−エチルフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−ジ−n−ブチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−ジ−n−ブチルアミノ−2−エチルフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−ジエチルアミノ−2−エチルフェニル)−3−(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−ジ−n−ブチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−ジ−n−ブチルアミノ−2−エチルフェニル)−3−(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−N−フェニル−N−エチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−N−フェニル−N−エチルアミノ−2−n−ブトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−N−n−ブチルフェニル−N−エチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−N−n−ブチルフェニル−N−エチルアミノ−2−n−ブトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−N−フェニル−N−エチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−N−フェニル−N−エチルアミノ−2−n−ブトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−N−n−ブチルフェニル−N−エチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−N−n−ブチルフェニル−N−エチルアミノ−2−n−ブトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−ジエチルアミノ−2−エチルフェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−ジ−n−ブチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(4−N−フェニル−N−エチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−N−フェニル−N−エチルアミノ−2−n−ブトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−N−n−ブチルフェニル−N−エチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−N−n−ブチルフェニル−N−エチルアミノ−2−n−ブトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−N−フェニル−N−エチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−N−フェニル−N−エチルアミノ−2−n−ブトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−N−n−ブチルフェニル−N−エチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−N−n−ブチルフェニル−N−エチルアミノ−2−n−ブトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−ジエチルアミノ−2−エチルフェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−ジ−n−ブチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、
3−(2−アセトアミド−4−ジペンチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(2−アセトアミド−4−ジペンチルアミノフェニル)−3−(1−フェニル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(2−アセトアミド−4−ジプロピルアミノフェニル)−3−(1−メチル−2−フェニルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(2−アセトアミド−4−ジプロピルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(2−アセトアミド−4−ジプロピルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(2−アセトアミド−4−ジプロピルアミノフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(2−アセトアミド−4−ジプロピルアミノフェニル)−3−(1−ペンチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(2−アセトアミド−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−プロピル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(2−アセトアミド−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3−(2−アセトアミド−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(2−アセトアミド−4−ジプロピルアミノフェニル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(2−アセトアミド−4−ジブチルアミノフェニル)−3−(2−エトキシ−4−ジブチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(2−アセトアミド−4−ジブチルアミノフェニル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(2−アセトアミド−4−ジブチルアミノフェニル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(2−アセトアミド−4−ジペンチルアミノフェニル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(2−アセトアミド−4−エチルフェニルアミノフェニル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド等を例示できる。
前記フルオラン系化合物としては、
3,6−ジフェニルアミノフルオラン、
3,6−ジメトキシフルオラン、
3,6−ジ−n−ブトキシフルオラン、
2−メチル−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、
3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
2−メチル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
2−(2−クロロアニリノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、
2−(3−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(N−メチルアニリノ)−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、
1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、
2−キシリジノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン、
1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)フルオラン、
1,2−−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオランを例示できる。
前記ジアザローダミンラクトン系化合物としては、
2−(ジエチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、
2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジ−n−ブチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、
2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、
2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(N−エチル−N−i−アミルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン等を挙げることができる。
前記ピリジン系化合物としては、
4−(4′−メチルベンジルアミノフェニル)−ピリジン、
2,6−ジフェニル−4−(4′−ジメチルアミノフェニル)−ピリジン、
2,6−ジエトキシ−4−(4′−ジエチルアミノフェニル)−ピリジン、
4−(4−メトキシフェニル)−2,6−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)−ピリジン、
4−(4−メチルフェニル)−2,6−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)−ピリジン、
2,4,6−トリス(4−ジメチルアミノフェニル)−ピリジンを例示できる。
前記キナゾリン系化合物としては、
2−(4′−ジメチルアミノフェニル)−4−メトキシ−キナゾリン、
2−(4′−ジメチルアミノフェニル)−4−フェノキシキナゾリン、
2−(4′−ジメチルアミノフェニル)−4−(4″−ニトロフェニルオキシ)−キナゾリン、
2−(4′−ジエチルアミノフェニル)−4−フェニルキナゾリンを例示できる。
前記ビスキナゾリン系化合物としては、
4,4′−(エチレンジオキシ)−ビス〔2−(4−ジエチルアミノフェニル)キナゾリン〕、
4,4′−〔プロピレンジオキシ(1,3)〕−ビス〔2−(4−ジエチルアミノフェニル)キナゾリン〕、
4,4′−(オキシジエチレン)−ビス〔2−(4−ジエチルアミノフェニル)キナゾリン〕、
4,4′−エチレン−ビス〔2−(4−ピペリジノフェニル)キナゾリン〕、
4,4′−エチレン−ビス〔2−(4−ジ−n−プロピルアミノフェニル)キナゾリン〕を例示できる。
これらの化合物のうち、アザフタリド系化合物は良好な青色乃至緑色の色調を呈するものの、着色状態で長期間放置した後、消色状態にすると褐変(着色)を生じ易い。
本発明においては、(イ)成分としてアザフタリド系化合物と、(ロ)電子受容性化合物として一般式(1)又は(2)で示される化合物を併用した系において、とりわけ可逆熱変色性組成物における着色状態で長期間放置した後、消色状態にした際の褐変(着色)を防止する機能に優れる。
前記(ロ)成分の電子受容性化合物としては、一般式(1)又は(2)で示される化合物が用いられる。
前記一般式(1)で示される化合物として具体的には、
トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、
1,1,2−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1,4−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)へキサン、
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−ジメチルプロパン、
1,2,2−トリス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,2,2−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
1,2,2−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、
1,2,2−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、
1,2,2−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、
1,2,2−トリス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、
1,2,2−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、
1,2,2−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、
1,2,2−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−4,4−ジメチルペンタン、
1,3,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
1,3,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、
1,3,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、
1,3,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、
1,3,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、
1,3,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ノナン、
1,4,4−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、
1,4,4−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、
1,4,4−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、
1,4,4−トリス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、
1,4,4−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ノナン、
1,4,4−トリス(4−ヒドロキシフェニル)デカン、
1,1,1−トリス(2−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1,1−トリス(3−ヒドロキシフェニル)エタン、
1−(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−ビス(2−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,2,2−トリス(2−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,2,2−トリス(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1−(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−ビス(2−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1,1−トリス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1,1−トリス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1,1−トリス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,2,2−トリス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,2,2−トリス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,2,2−トリス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
2,2−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(2−ヒドロキシ−3−ビフェニリル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3−トリフルオロメチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、
2−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
3−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
4−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、
1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、
2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
3,3−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
1,3−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
4,4−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、
1,4−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、
1,1,1−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1,2−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,2,2−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1,3−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,3,3−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
1,1,4−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
1,4,4−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ペンタンを例示できる。
なお、前記一般式(1)で示される化合物のうち、X、Y、Zはそれぞれ水素原子又は炭素数1乃至3のアルキル基、Rは水素原子又は炭素数1乃至3のアルキル基、Rは炭素数1又は2のアルキレン鎖であることが好ましい。
前記一般式(2)で示される化合物として具体的には、
α,α,α′−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α,α′−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α,α′−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−プロピル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α,α′−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−ブチル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α,α′−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−ペンチル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α,α′−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−ヘキシル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α,α′−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−ヘプチル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α,α′−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−イソブチル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α,α′−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−ネオペンチル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α,α′−トリス(2−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α,α′−トリス(3−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α,α′−トリス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α,α′−トリス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α,α′−トリス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α,α′−トリス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α,α′−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α,α′−トリス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α,α′−トリス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α,α′−トリス(3−トリフルオロメチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、
α−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−α,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、
α′−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−α′−(4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、
α,α′−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−α−(4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼンを例示できる。
なお、前記一般式(2)で示される化合物のうち、X、Y、Zはそれぞれ水素原子又は炭素数1乃至3のアルキル基、Rは水素原子又は炭素数1乃至3のアルキル基であることが好ましい。
前記(ハ)成分としては、特開昭60−264285号公報、特開平7−33997号公報、特開2004−107367号公報に記載されたエステル系化合物、特開平7−179777号公報、特開平8−39936号公報に記載されたケトン系化合物を用いることができる。
また、前記(ハ)成分として、特開2006−137886号公報に記載されている下記一般式(3)で示される化合物が好適に用いられる。
Figure 2010275419
〔式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、mは0〜2の整数を示し、X、Xのいずれか一方は−(CHOCOR又は−(CHCOOR、他方は水素原子を示し、nは0〜2の整数を示し、Rは炭素数4以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、Y及びYは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ基、又は、ハロゲンを示し、r及びpは1〜3の整数を示す。〕
前記式(3)で示される化合物のうち、Rが水素原子の場合、より広いヒステリシス幅を有する感温変色性色彩記憶性組成物が得られるため好適であり、更にRが水素原子であり、且つ、mが0の場合がより好適である。
なお、式(3)で示される化合物のうち、より好ましくは下記一般式(4)で示される化合物が用いられる。
Figure 2010275419
式中のRは炭素数8以上のアルキル基又はアルケニル基を示すが、好ましくは炭素数10〜24のアルキル基、更に好ましくは炭素数12〜22のアルキル基である。
前記化合物として具体的には、オクタン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ノナン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、デカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ウンデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ドデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、トリデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、テトラデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ペンタデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ヘキサデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ヘプタデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、オクタデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として、特開2006−188660号公報に記載されている下記一般式(5)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2010275419
(式中、Rは炭素数8以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、m及びnはそれぞれ1〜3の整数を示し、X及びYはそれぞれ水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲンを示す。)
前記化合物として具体的には、オクタン酸1,1−ジフェニルメチル、ノナン酸1,1−ジフェニルメチル、デカン酸1,1−ジフェニルメチル、ウンデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ドデカン酸1,1−ジフェニルメチル、トリデカン酸1,1−ジフェニルメチル、テトラデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ペンタデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ヘキサデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ヘプタデカン酸1,1−ジフェニルメチル、オクタデカン酸1,1−ジフェニルメチルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として特開2008−280523号公報に記載されている下記一般式(6)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2010275419
(式中、Xは水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基、メトキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示し、mは1乃至3の整数を示し、nは1乃至20の整数を示す。)
前記化合物としては、マロン酸と2−〔4−(4−クロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、こはく酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、こはく酸と2−〔4−(3−メチルベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、グルタル酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、グルタル酸と2−〔4−(4−クロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、アジピン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、ピメリン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、スベリン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、スベリン酸と2−〔4−(3−メチルベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、スベリン酸と2−〔4−(4−クロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、スベリン酸と2−〔4−(2,4−ジクロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、アゼライン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、セバシン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、1,10−デカンジカルボン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、1,18−オクタデカンジカルボン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、1,18−オクタデカンジカルボン酸と2−〔4−(2−メチルベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(7)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2010275419
(式中、Rは炭素数1乃至21のアルキル基又はアルケニル基を示し、nは1乃至3の整数を示す。)
前記化合物としては、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプリン酸とのジエステル、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとウンデカン酸とのジエステル、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとラウリン酸とのジエステル、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとミリスチン酸とのジエステル、1,4−ビス(ヒドロキシメトキシ)ベンゼンと酪酸とのジエステル、1,4−ビス(ヒドロキシメトキシ)ベンゼンとイソ吉草酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンと酢酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとプロピオン酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンと吉草酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプロン酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプリル酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプリン酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとラウリン酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとミリスチン酸とのジエステルを例示できる。
更に、前記(イ)、(ロ)、(ハ)成分と共に、紫外線吸収剤をマイクロカプセル中に内包させると、発色状態のみならず消色状態の感温変色性色彩記憶性組成物の耐光性も向上させることができる。
前記紫外線吸収剤としては、
2,4−ヒドロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、
2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、
2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、
ビス−(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)−メタン、
2−(2′−ヒドロキシ−3′−5′−ジ−t−アミルフェニル)−ベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシ−ベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキシベンゾフェノン、
2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、
2−(2′−ヒドロキシ−3′−5′−ジ−t−アミルフェニル)−ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤。
サリチル酸フェニル、
サリチル酸パラ−t−ブチルフェニル、
サリチル酸パラオクチルフェニル、
2−4−ジ−t−ブチルフェニル−4−ヒドロキシベンゾエート、
1−ヒドロキシベンゾエート、
1−ヒドロキシ−3−t−ブチル−ベンゾエート、
1−ヒドロキシ−3−t−オクチルベンゾエート、
レゾルシノールモノベンゾエート等のサリチル酸系紫外線吸収剤。
エチル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリレート、
2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリレート、
2−エチルヘキシル−2−シアノ−3−フェニルシンナート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤。
2−(5−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、
2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、
2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2Hベンゾトリアゾール、
2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、
2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、
メチル−3−〔3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネート−ポリエチレングリコール、
2−(3−ドデシル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、
メチル−3−〔3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネート−ポリエチレングリコール、
2−(3−t−ブチル−5−プロピルオクチレート−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−〔2−ヒドロキシフェニル−3,5−ジ−(1,1′−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、
2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、
2−(3−t−ブチル−5−オクチルオキシカルボニルエチル−2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、
2−(2−ヒドロキシ−5−テトラオクチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、
2−(2−ヒドロキシ−4−オクトオキシ−フェニル)−ベンゾトリアゾール、
2−〔2′−ヒドロキシ−3′−(3″4″5″6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル〕−ベンゾトリアゾール、
2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤。
エタンジアミド−N−(2−エトキシフェニル)−N′−(4−イソドデシルフェニル)、
2,2,4,4−テトラメチル−20−(β−ラウリル−オキシカルボニル)−エチル−7−オキサ−3,20−ジアゾジスピロ(5,1,11,2)ヘンエイコ酸−21−オン等の蓚酸アニリド系紫外線吸収剤等が挙げられる。
前記成分からなる感温変色性色彩記憶性組成物は、マイクロカプセルに内包させて感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料を形成する。
前記マイクロカプセルで保護することによって酸性物質、塩基性物質、過酸化物等の化学的に活性な物質又は他の溶剤成分と接触しても、その機能を低下させることがないことは勿論、耐熱安定性を向上させることができる。
更にマイクロカプセルの表面には、目的に応じて更に二次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与させたり、表面特性を改質させて実用に供することもできる。
前記マイクロカプセルは、平均粒子径0.5〜50μm、好ましくは1〜30μm、より好ましくは、1〜20μmの範囲が実用性を満たす。50μmを越える系では、インキ、塗料、或いは熱可塑性樹脂中へのブレンドに際して、分散安定性や加工適性に欠ける。0.5μm以下の系では、高濃度の発色性を示し難い。
また、カプセルを微小粒子化することにより、ΔH値は必須3成分の組成物の均質相溶体のΔHと比較し、更にΔHを拡大することができる。
前記マイクロカプセルは、内包物/壁膜=7/1〜1/1(質量比)の範囲が有効であり、壁膜の比率が前記範囲より大になると発色時の色濃度及び鮮明性の低下を免れず、好適には、内包物/壁膜=6/1〜1/1(質量比)である。
前記マイクロカプセル化は、公知のイソシアネート系の界面重合法、メラミン−ホルマリン系等のin Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等があり、用途に応じて適宜選択される。
なお、マイクロカプセル顔料には、一般の染顔料(非熱変色性)を配合し、有色(1)から有色(2)への変色挙動を呈することもできる。
以下に本発明の感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料の色濃度−温度曲線におけるヒステリシス特性を図1のグラフについて説明する。
図1において、縦軸に色濃度、横軸に温度が表されている。温度変化による色濃度の変化は矢印に沿って進行する。ここで、Aは完全に消色する温度t(以下、完全消色温度と称す)における濃度を示す点であり、Bは消色を開始する温度t(以下、消色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Cは発色を開始する温度t(以下、発色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Dは完全に発色する温度t(以下、完全発色温度と称す)における濃度を示す点である。
変色温度領域は前記tとt間の温度域であり、発色状態と消色状態の両相が共存でき、色濃度の差の大きい領域であるtとt間の温度域が実質変色温度域(二相保持温度域)である。
また、線分EFの長さが変色のコントラストを示す尺度であり、線分HGの長さがヒステリシスの程度を示す温度幅(以下、ヒステリシス幅ΔHと記す)であり、このΔH値が大きい程、変色前後の各状態の保持が容易である。
変色前後の各状態の保持できるΔH値は40℃乃至80℃、好ましくは45乃至80℃、より好ましくは50乃至80℃の範囲である。ここで、tとtの差、或いは、tとtの差であるΔtが変色の鋭敏性を示す尺度であり、1℃乃至10℃の範囲が実用的である。
更に、変色前後の両状態のうち常温域では特定の一方の状態のみ存在させるためには、完全消色温度(t)が40℃以上、好ましくは50℃以上、より好ましくは60℃以上であり、且つ、発色開始温度(t)が10℃以下、好ましくは0℃以下、より好ましくは−10℃以下である。
本発明における(イ)、(ロ)、(ハ)成分の構成成分割合は、濃度、変色温度、変色形態や各成分の種類に左右されるが、一般的に所望の特性が得られる成分比は、(イ)成分1に対して、(ロ)成分0.1〜50、好ましくは0.5〜20、(ハ)成分1〜800、好ましくは5〜200である(前記割合はいずれも質量部である)。
又、各成分は各々2種以上の混合であってもよく、機能に支障のない範囲で紫外線吸収剤を添加することができる。
前記感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料は、必要により添加剤を含むビヒクル中に分散してスクリーン印刷、オフセット印刷、プロセス印刷、グラビヤ印刷、コーター、タンポ印刷等に用いられる印刷インキ、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装等に用いられる塗料、インクジェット用インキ、マーキングペン用、ボールペン用、万年筆用、筆ペン用等の筆記具用インキや塗布具用インキ、絵の具、化粧料、繊維用着色液等の感温変色性色彩記憶性液状組成物として利用できる。
前記筆記具用インキに用いられる筆記具用ビヒクルとしては、有機溶剤を含む油性ビヒクル、或いは、水と、必要により有機溶剤を含む水性ビヒクルが挙げられる。
前記筆記具用インキとしては、ビヒクル中に剪断減粘性付与剤を含む剪断減粘性インキ、ビヒクル中に水溶性高分子凝集剤を含み、顔料を緩やかな凝集状態に懸濁させた凝集性インキを挙げることができる。
前記有機溶剤としては、エタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、ソルビトール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、スルフォラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等を挙げることができる。
前記剪断減粘性付与剤を添加することにより、顔料の凝集、沈降を抑制することができると共に、筆跡の滲みを抑制することができるため、良好な筆跡を形成できる。
更に、前記インキを充填する筆記具がボールペン形態の場合、不使用時のボールとチップの間隙からのインキ漏れを防止したり、筆記先端部を上向き(正立状態)で放置した場合のインキの逆流を防止することができる。
前記剪断減粘性付与剤としては、キサンタンガム、ウェランガム、構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン(平均分子量約100乃至800万)、グアーガム、ローカストビーンガム及びその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸アルキルエステル類、メタクリル酸のアルキルエステルを主成分とする分子量10万〜15万の重合体、グルコマンナン、寒天やカラゲニン等の海藻より抽出されるゲル化能を有する増粘多糖類、ベンジリデンソルビトール及びベンジリデンキシリトール又はこれらの誘導体、架橋性アクリル酸重合体、無機質微粒子、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸アミド等のHLB値が8〜12のノニオン系界面活性剤、ジアルキル又はジアルケニルスルホコハク酸の塩類。N−アルキル−2−ピロリドンとアニオン系界面活性剤の混合物、ポリビニルアルコールとアクリル系樹脂の混合物を例示できる。
前記水溶性高分子凝集剤としては、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、水溶性多糖類等が挙げられる。
前記水溶性多糖類としてはトラガントガム、グアーガム、プルラン、サイクロデキストリン、水溶性セルロース誘導体等が挙げられ、水溶性セルロース誘導体の具体例としてはメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられる。
前記高分子凝集剤と共に、側鎖にカルボキシル基を有する櫛型高分子分散剤及び有機窒素硫黄化合物を併用することにより、前記高分子凝集剤によるマイクロカプセル顔料のゆるい凝集体の分散性を向上させることができる。
前記側鎖にカルボキシル基を有する櫛型高分子分散剤としては、側鎖に複数のカルボキシル基を有する櫛型高分子化合物であれば特に限定されるものではないが、側鎖に複数のカルボキシル基を有するアクリル高分子化合物が好適であり、前記化合物として日本ルーブリゾール社製の商品名:ソルスパース43000を例示できる。
前記有機窒素硫黄化合物は、インキ組成物を筆記具に充填して実用に供する際、振動によるマイクロカプセル顔料の沈降をいっそう抑制する。
これは、マイクロカプセル顔料のゆるい凝集体を側鎖にカルボキシル基を有する櫛型高分子分散剤によって分散させる分散性をより向上させるものである。
前記有機窒素硫黄化合物としては、チアゾール系化合物、イソチアゾール系化合物、ベンゾチアゾール系化合物、ベンゾイソチアゾール系化合物から選ばれる化合物が用いられる。
前記有機窒素硫黄化合物として具体的には、2−(4−チアゾイル)−ベンズイミダゾール(TBZ)、2−(チオシアネートメチルチオ)−1,3−ベンゾチアゾール(TCMTB)、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンから選ばれる一種又は二種以上の化合物が用いられ、好ましくは2−(4−チアゾイル)−ベンズイミダゾール(TBZ)、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンから選ばれる一種又は二種以上の化合物が用いられる。
前記有機窒素硫黄化合物としては、(株)パーマケム・アジア製、商品名:トップサイド88、同133、同170、同220、同288、同300、同400、同500、同600、同700Z、同800、同950、北興産業(株)製、商品名:ホクスターHP、同E50A、ホクサイドP200、同6500、同7400、同MC、同369、同R−150を例示できる。
なお、前記側鎖にカルボキシル基を有する櫛型高分子分散剤と、有機窒素硫黄化合物の質量比率は1:1〜1:10、好ましくは1:1〜1:5であり、前記範囲を満たすことにより、マイクロカプセル顔料のゆるい凝集体の分散性、及び、振動によるマイクロカプセル顔料の沈降抑制を十分に発現させることができる。
更に、筆跡の紙面への固着性や粘性を付与するために適用される水溶性樹脂を添加すると、前述の側鎖にカルボキシル基を有する櫛型高分子分散剤と有機窒素硫黄化合物を含むインキ中でマイクロカプセル顔料の安定性を高める機能がいっそう向上する。
前記水溶性樹脂としては、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、スチレンマレイン酸共重合物、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストリン等が挙げられ、好ましくはポリビニルアルコールが用いられる。
更に、前記ポリビニルアルコールは、けん化度が70〜89モル%の部分けん化度型ポリビニルアルコールがインキが酸性域でも可溶性に富むため、より好適に用いられる。
前記水溶性樹脂の添加量としては、インキ中に0.3〜3.0質量%、好ましくは0.5〜1.5質量%の範囲で添加される。
また、前記インキをボールペンに充填して用いる場合は、オレイン酸等の高級脂肪酸、長鎖アルキル基を有するノニオン性界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーンオイル、チオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルメチルエステル)やチオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルエチルエステル)等のチオ亜燐酸トリエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸モノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸ジエステル、或いは、それらの金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、アルカノールアミン塩等の潤滑剤を添加してボール受け座の摩耗を防止することが好ましい。
更に、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール及び/又はその塩を含有させることにより、インキのpHが酸性或いはアルカリ領域であっても、一度凍結したインキが再度解凍された後に生じるマイクロカプセル顔料の分散不良や凝集を抑制でき、インキ粘度の上昇やそれに伴う筆跡カスレや淡色化を防止することができると共に、ボールペンに用いる場合はボールの腐食を防止することもできる。
その他、必要に応じてアクリル樹脂、スチレンマレイン酸共重合物、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストリン等の樹脂を添加して紙面への固着性や粘性を付与することもできる。
また、炭酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、酢酸ソーダ等の無機塩類、水溶性のアミン化合物等の有機塩基性化合物等のpH調整剤、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、サポニン等の防錆剤、石炭酸、1、2−ベンズチアゾリン3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等の防腐剤或いは防黴剤、尿素、ノニオン系界面活性剤、還元又は非還元デンプン加水分解物、トレハロース等のオリゴ糖類、ショ糖、サイクロデキストリン、ぶどう糖、デキストリン、ソルビット、マンニット、ピロリン酸ナトリウム等の湿潤剤、消泡剤、分散剤、インキの浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やノニオン系の界面活性剤を添加してもよい。
前記インキを収容するマーキングペン、ボールペンについて説明する。
ボールペンに充填する場合、ボールペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、軸筒内に剪断減粘性インキを充填したインキ収容管を有し、該インキ収容管はボールを先端部に装着したボールペンチップに連通しており、さらにインキの端面には逆流防止用の液栓が密接しているボールペンを例示できる。
前記ボールペンチップについて更に詳しく説明すると、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属材料をドリル等による切削加工により形成したボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、金属又はプラスチック製チップ内部に樹脂製のボール受け座を設けたチップ、或いは、前記チップに抱持するボールをバネ体により前方に付勢させたもの等を適用できる。
又、前記ボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック、樹脂、ゴム等の0.3〜3.0mm、好ましくは0.4〜1.5mm、より好ましくは0.5〜1.0mm径程度のものが適用できる。
前記インキを収容するインキ収容管は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる成形体が用いられる。
前記インキ収容管にはチップを直接連結する他、接続部材を介して前記インキ収容管とチップを連結してもよい。
尚、前記インキ収容管はレフィルの形態として、前記レフィルを樹脂製、金属製等の軸筒内に収容するものでもよいし、先端部にチップを装着した軸筒自体をインキ収容体として、前記軸筒内に直接インキを充填してもよい。
また、前記インキ組成物を出没式のボールペンに収容する場合、出没式ボールペンの構造、形状は特に限定されるものではなく、ボールペンレフィルに設けられた筆記先端部が外気に晒された状態で軸筒内に収納されており、出没機構の作動によって軸筒開口部から筆記先端部が突出する構造であれば全て用いることができる。
出没機構の操作方法としては、例えば、ノック式、回転式、スライド式等が挙げられる。
前記ノック式は、軸筒後端部や軸筒側面にノック部を有し、該ノック部の押圧により、ボールペンチップを軸筒前端開口部から出没させる構成、或いは、軸筒に設けたクリップ部を押圧することにより、ボールペンチップを軸筒前端開口部から出没させる構成を例示できる。
前記回転式は、軸筒後部に回転部を有し、該回転部を回すことによりボールペンチップを軸筒前端開口部から出没させる構成を例示できる。
前記スライド式は、軸筒側面にスライド部を有し、該スライドを操作することによりボールペンチップを軸筒前端開口部から出没させる構成、或いは、軸筒に設けたクリップ部をスライドさせることにより、ボールペンチップを軸筒前端開口部から出没させる構成を例示できる。
前記出没式ボールペンは軸筒内に複数のボールペンレフィルを収容してなり、出没機構の作動によっていずれかのボールペンレフィルの筆記先端部が軸筒前端開口部から出没する複合タイプの出没式ボールペンであってもよい。
なお、前記ボールペンレフィルを構成するインキ収容管や軸筒は樹脂製であってもよいし、金属製であってもよい。
前記出没式のボールペンは軸筒内に複数のボールペンレフィルを収容してなる複合式のボールペンであってもよい。
なお、前記ボールペンレフィルを構成するインキ収容管や軸筒は樹脂製であってもよいし、金属製であってもよい。
前記インキ収容管に収容したインキの後端にはインキ逆流防止体が充填される。
前記インキ逆流防止体組成物は不揮発性液体又は難揮発性液体からなる。
具体的には、ワセリン、スピンドル油、ヒマシ油、オリーブ油、精製鉱油、流動パラフィン、ポリブテン、α−オレフィン、α−オレフィンのオリゴマーまたはコオリゴマー、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル等があげられ、一種又は二種以上を併用することもできる。
前記不揮発性液体及び/又は難揮発性液体は、増粘剤を添加して好適な粘度まで増粘させることが好ましく、前記増粘剤としては表面を疎水処理したシリカ、表面をメチル化処理した微粒子シリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、疎水処理を施したベントナイトやモンモリロナイトなどの粘土系増粘剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石鹸、トリベンジリデンソルビトール、脂肪酸アマイド、アマイド変性ポリエチレンワックス、水添ひまし油、脂肪酸デキストリン等のデキストリン系化合物、セルロース系化合物等を挙げることができる。
更に、前記液状のインキ逆流防止体と、固体のインキ逆流防止体を併用することもできる。
また、マーキングペンに充填する場合、マーキングペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、軸筒内に繊維集束体からなるインキ吸蔵体を内蔵し、毛細間隙が形成された繊維加工体からなるマーキングペンチップを直接或いは中継部材を介して軸筒に装着してなり、前記インキ吸蔵体とチップが連結されてなるマーキングペンの前記インキ吸蔵体に凝集性インキを含浸させたマーキングペンや、チップの押圧により開放する弁体を介してチップとインキ収容管とを配置し、該インキ収容管内にインキを直接収容させたマーキングペン等を例示できる。
前記チップは、繊維の樹脂加工体、熱溶融性繊維の融着加工体、フェルト体等の従来より汎用の気孔率が概ね30〜70%の範囲から選ばれる連通気孔の多孔質部材であり、一端を砲弾形状、長方形状、チゼル形状等の目的に応じた形状に加工して実用に供される。
前記インキ吸蔵体は、捲縮状繊維を長手方向に集束させたものであり、プラスチック筒体やフィルム等の被覆体に内在させて、気孔率が概ね40〜90%の範囲に調整して構成される。
また、前記弁体は、従来より汎用のポンピング式形態が使用できるが、筆圧により押圧開放可能なバネ圧に設定したものが好適である。
更に、前記ボールペンやマーキングペンの形態は前述したものに限らず、相異なる形態のチップを装着させたり、相異なる色調のインキを導出させるペン先を装着させた複合筆記具(両頭式やペン先繰り出し式等)であってもよい。
なお、前記筆記具用インキ組成物を収容した筆記具を用いて被筆記面に筆記して得られる筆跡は、加温又は冷却することにより変色させることができる。
加熱手段としては、ドライヤーを用いたり、指で擦る方法が挙げられるが、簡便な方法により変色可能な手段として摩擦部材や摩擦体を用いて摩擦することにより変色させることが好ましい。
前記摩擦部材や摩擦体としては、弾性感に富み、摩擦時に適度な摩擦を生じて摩擦熱を発生させることのできるエラストマー、プラスチック発泡体等の弾性体が好適であるが、プラスチック成形体、石材、木材、金属、布帛であってもよい。
前記摩擦部材や摩擦体の材質としては、シリコーン樹脂、SBS樹脂(スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、SEBS樹脂(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体)等が挙げられる。
前記摩擦部材は筆記具に固着させることにより、携帯性に優れたものとなる。
前記摩擦部材を固着する箇所は、キャップ先端部(頂部)、或いは、軸筒先端部(筆記先端部を設けていない部分)等を挙げることができる。
また、前記筆記具と、摩擦体を組み合わせて筆記具セットを得ることもできる。
冷却手段としては、ペルチエ素子を利用した冷熱変色具、冷水、氷片等の冷媒を充填した冷熱変色具、冷蔵庫や冷凍庫の適用が挙げられる。
前記液状組成物を塗布又は印刷する場合、支持体の材質は特定されず、総て有効であり、紙、合成紙、繊維、布帛、合成皮革、レザー、プラスチック、ガラス、陶磁材、金属、木材、石材等を例示でき、平面状に限らず、凹凸状であってもよい。
前記支持体上に、感温変色性色彩記憶性組成物を含む可逆熱変色層を設けて積層体(印刷物)が得られる。
前記支持体上に非熱変色性着色層(像を含む)が予め形成されているものにあっては、温度変化により前記着色層を、可逆熱変色層によって隠顕させることができ、変化の様相を更に多様化させることができる。
更に、前記感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ワックス類等に溶融ブレンドしてペレット、粉末、又はペースト形態として感温変色性色彩記憶性成形用樹脂組成物として利用することもでき、汎用の射出成形、押出成形、ブロー成形、又は注型成形等の手段により、任意形象の立体造形物、フイルム、シート、板、フィラメント、棒状物、パイプ等の形態の成形体が得られる。
また、熱可塑性樹脂やワックス類に溶融ブレンドしてクレヨンやトナーを得ることもできる。
なお、前記液状組成物や樹脂組成物中には、一般の染顔料(非熱変色性)を配合し、有色(1)から有色(2)への変色挙動を呈することもできる。
前記積層体の可逆熱変色層の上層又は下層には、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層を設けることもできる。
前記多孔質層について説明する。
前記多孔質層は、低屈折率顔料をバインダー樹脂と共に分散状態に固着させた層であり、乾燥状態と吸液状態で透明性が異なる層である。
前記低屈折率顔料としては、珪酸及びその塩、バライト粉、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミナホワイト、炭酸マグネシウム等が挙げられ、これらは屈折率が1.4〜1.8の範囲にあり、水を吸液すると良好な透明性を示すものである。
なお、前記珪酸の塩としては、珪酸アルミニウム、珪酸アルミニウムカリウム、珪酸アルミニウムナトリウム、珪酸アルミニウムカルシウム、珪酸カリウム、珪酸カルシウム、珪酸カルシウムナトリウム、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、珪酸マグネシウムカリウム等が挙げられる。
又、前記低屈折率顔料は2種以上を併用することもできる。
前記低屈折率顔料はバインダー樹脂を結合剤として含むビヒクル中に分散され、支持体に塗布した後、揮発分を乾燥させて多孔質層を形成する。
前記バインダー樹脂としては、ウレタン系樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、ブタジエン樹脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記各樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
前記感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料を用いた製品として具体的には、人形又は動物形象玩具、人形又は動物形象玩具用毛髪、人形の家や家具、衣類、帽子、鞄、靴等の人形用付属品、アクセサリー玩具、ぬいぐるみ、描画玩具、玩具用絵本、ジグソーパズル等のパズル玩具、積木玩具、ブロック玩具、粘土玩具、流動玩具、こま、凧、楽器玩具、料理玩具、鉄砲玩具、捕獲玩具、背景玩具、乗物、動物、植物、建築物、食品等を模した玩具、Tシャツ、トレーナー、ブラウス、ドレス、水着、レインコート、スキーウェア等の被服、靴や靴紐等の履物、ハンカチ、タオル、ふろしき等の布製身の回り品、絨毯、カーテン、カーテン紐、テーブル掛け、敷物、クッション、額縁、造花等の屋内装飾品、布団、枕、マットレス等の寝具、指輪、腕輪、ティアラ、イヤリング、髪止め、付け爪、リボン、スカーフ等のアクセサリー、筆記具、スタンプ具、消しゴム、下敷き、定規、粘着テープ等の文房具類、口紅、アイシャドー、マニキュア、染毛剤、付け爪、付け爪用塗料等の化粧品、コップ、皿、箸、スプーン、フォーク、鍋、フライパン等の台所用品、カレンダー、ラベル、カード、記録材、偽造防止用の各種印刷物、絵本等の書籍、手袋、ネクタイ、帽子、鞄、包装用容器、刺繍糸、運動用具、釣り具、歯ブラシ、コースター、時計、眼鏡、照明器具、冷暖房器具、楽器、カイロ、蓄冷剤、写真立て、財布等の袋物、傘、家具、乗物、建造物、温度検知用インジケーター、教習具を例示できる。
以下に実施例を示す。なお、実施例中の部は質量部を示す。
実施例1
感温変色性色彩記憶性組成物の調製
(イ)成分として3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド1部、(ロ)成分として1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン4部、(ハ)成分としてカプリン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル50部を均一に加温溶解して感温変色性色彩記憶性組成物を得た。
感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料の調製
実施例1で得た感温変色性色彩記憶性組成物55部とエポキシ樹脂10部を加温溶解し、これを10%ゼラチン水溶液100部中に滴下し、微小滴になるように攪拌する。別に用意した水溶性脂肪族変性アミン5部を水45部に溶解させた溶液を前記攪拌中の溶液中に添加し、更に攪拌を続けて感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料懸濁液を得た。
前記感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料懸濁液から遠心分離によりマイクロカプセル顔料を単離して感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料を得た。
実施例2乃至6
以下の表に示される(イ)、(ロ)、(ハ)成分を用いて、実施例1と同様の方法により感温変色性色彩記憶性組成物及びそれを内包した感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料を得た。
なお、表中の括弧内の数字は質量部を示す。
Figure 2010275419
比較例1
感温変色性色彩記憶性組成物の調製
(イ)成分として3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド1部、(ロ)成分として1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン4部、(ハ)成分としてカプリン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル50部を均一に加温溶解して感温変色性色彩記憶性組成物を得た。
感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料の調製
前記感温変色性色彩記憶性組成物55部とエポキシ樹脂10部を加温溶解し、これを10%ゼラチン水溶液100部中に滴下し、微小滴になるように攪拌する。別に用意した水溶性脂肪族変性アミン5部を水45部に溶解させた溶液を前記攪拌中の溶液中に添加し、更に攪拌を続けて感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料懸濁液を得た。
前記感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料懸濁液から遠心分離によりマイクロカプセル顔料を単離して感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料を得た。
比較例2
感温変色性色彩記憶性組成物の調製
(イ)成分として3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド1部、(ロ)成分として2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン4部、(ハ)成分としてラウリン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル50部を均一に加温溶解して感温変色性色彩記憶性組成物を得た。
感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料の調製
前記感温変色性色彩記憶性組成物55部とエポキシ樹脂10部を加温溶解し、これを10%ゼラチン水溶液100部中に滴下し、微小滴になるように攪拌する。別に用意した水溶性脂肪族変性アミン5部を水45部に溶解させた溶液を前記攪拌中の溶液中に添加し、更に攪拌を続けて感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料懸濁液を得た。
前記感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料懸濁液から遠心分離によりマイクロカプセル顔料を単離して感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料を得た。
試験試料の作製
各実施例及び比較例で調製した感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料40部、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン52.0部、増粘剤5.0部、レベリング剤3.0部を混合してインキ組成物を調製し、スクリーン印刷により上質紙に印刷して試験試料を得た。
ヒステリシス特性の測定
色差計〔TC−3600型色差計、東京電色(株)製〕の測定部に前記試験試料をセットし、完全発色温度以下から完全消色温度以上までの温度範囲で10℃/分の速度で加熱及び冷却し、各温度における色濃度を測定した。
各温度において色差計に表示された明度値をグラフ上にプロットして、図1の色濃度−温度曲線を作成し、測定試料のt(完全発色温度)、t(発色開始温度)、t(消色開始温度)、t(完全消色温度)、t〔tとtの中点の温度(t+t)/2〕、t〔tとtの中点の温度(t+t)/2〕、ΔH(ヒステリシス幅t−t)を求めた。
以下の表に実施例1乃至6及び比較例1、2の感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料の色調、t、t、t、t、t、t、ΔHの値を示す。
Figure 2010275419
初期及び経時試験
前記試験試料を完全消色温度以上に加温し、初期の消色時の明度値を測定した。
次に、各試料を完全発色温度以下に冷却し、感温変色性色彩記憶性組成物を発色させて50℃の恒温槽で1ヶ月間放置した。その後、恒温槽から取り出し、完全消色温度以上に加温して経時後の明度値を測定した。
なお、明度値の測定には色差計[東京電色(株)製、TC−3600]を用いた。
以下の表に各試験試料の明度値、経時後の明度値の測定結果と、初期と経時後の変化率を示す。
Figure 2010275419
前記試験結果から、本発明の感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料は、初期と比較して経時後の消色時の色調に変化が少なく、経時により消色時の褐変(着色)劣化を生じ難い優れた変色機能を示した。一方、比較例の感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料は、初期と比較して経時後の消色時の色調に変化が大きく、褐変(着色)劣化を生じて灰色乃至褐色の残色が見られた。
実施例7
感温変色性色彩記憶性液状組成物の調製
実施例1で調製した感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料27部(予め−20℃以下に冷却して青緑色に発色させたもの)、キサンタンガム0.3部、尿素10部、グリセリン10部、ノニオン系界面活性剤0.5部、変性シリコーン系消泡剤0.1部、防黴剤0.2部、水51.9部を混合して感温変色性色彩記憶性液状組成物(筆記具用インキ)を調製した。
筆記具の調製
前記筆記具用インキをポリプロピレン製パイプに吸引充填し、樹脂製ホルダーを介して0.5mmステンレス鋼ボールを先端に抱持したボールペンチップと連結させた。
次いで、前記パイプの後端より、ポリブテンを主成分とする粘弾性を有するインキ逆流防止体(液栓)を充填し、更に尾栓をパイプの後部に嵌合させ、先軸胴、後軸胴を組み付け、キャップを嵌めた後、遠心分離により脱気処理を行い、ボールペンを得た。
なお、前記後軸筒後部には摩擦体としてSEBS製ゴムを装着してなる。
前記ボールペンを用いて紙面に筆記して青緑色の文字(筆跡)を形成した。
前記筆跡は、室温(25℃)で青緑色を呈しており、摩擦体を用いて文字を擦過すると、該文字は消色して無色となり、この状態は−20℃以下に冷却しない限り維持することができた。
なお、前記紙面を冷凍庫に入れて−20℃以下に冷却すると、再び文字が青緑色になる変色挙動を示し、前記変色挙動は繰り返し再現することができた。
実施例8
実施例3で調製した感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料25部(予め−20℃以下に冷却して青緑色に発色させたもの)、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、櫛型高分子分散剤〔日本ルーブリゾール(株)製、商品名:ソルスパース43000〕0.2部、有機窒素硫黄化合物〔北興化学工業(株)製、商品名:ホクサイドR−150、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンの混合物〕1.0部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン25.0部、消泡剤0.02部、水47.78部を混合して感温変色性色彩記憶性液状組成物(筆記具用インキ)を得た。
筆記具の作製
ポリエステルスライバーを合成樹脂フィルムで被覆したインキ吸蔵体内に前記筆記具用インキを含浸させ、ポリプロピレン樹脂からなる軸筒内に収容し、ホルダーを介して軸筒先端部にポリエステル繊維の樹脂加工ペン体(砲弾型)と接続状態に組み立て、キャップを装着してマーキングペンを得た。
前記軸筒後端部には摩擦部材としてSEBS樹脂を装着してなる。
前記マーキングペンを用いて紙面に筆記して青緑色の文字(筆跡)を形成した。
前記筆跡は、室温(25℃)では青緑色を呈しており、摩擦体を用いて文字を擦過すると、該文字は消色して無色となり、この状態は室温下で維持することができた。
なお、消色後の前記紙面を冷凍庫に入れて−20℃以下の温度に冷却すると、再び文字が青緑色になる変色挙動を示し、前記挙動は繰り返し再現することができた。
実施例9
実施例2で調製した感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料40部(予め−15℃以下に冷却して青緑色に発色させたもの)を、ウレタン樹脂エマルジョン50部、消泡剤1部、粘度調整剤1部、水8部からなる水性インキビヒクルに均一に分散させて感温変色性色彩記憶性液状組成物(印刷用インキ)を調製した。
A4サイズの白色合成紙(厚み200μm)上に、前記印刷用インキをコーティング加工して厚み20μmの可逆熱変色層を設け、感温変色性色彩記憶性記録材を得た。
前記記録材にサーマルプリンター(昭和情報機器株式会社製、品番:S4870)を用いて文字を印字し、案内板として実用に供した。
前記案内板は青緑色の背景に白色の文字が明瞭に視認され、この変色状態を室温下で保持することができ、室温下で前記文字を保持できた。
前記案内板は−15℃以下に冷却することにより、文字部分の可逆熱変色層を再び着色させて文字部分を消去し、サーマルプリンターにより繰り返し異なる文字を形成することができた。
実施例10
実施例5で調製した感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料2.5部及び非熱変色性蛍光ピンク色顔料1.5部を、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂12.5部、キシレン38.3部、酢酸ブチル45部、粘度調整剤0.2部からなる油性インキビヒクルに均一に分散させて感温変色性色彩記憶性液状組成物(塗料)を調製した。
前記塗料を−18℃以下の温度に冷却して紫色に変色させた後、家庭用電気コードのプラグ部分(白色)にスプレー塗装して可逆熱変色層を設け、感温変色性色彩記憶性プラグを得た。
前記プラグは室温(25℃)で紫色を呈しているが、加温により68℃以上の温度でピンク色となった。この変色状態から冷却すると、−18℃以下の温度で再び紫色となった。
前記感温変色性色彩記憶性プラグは、68℃以上の温度でピンク色になると−18℃以下の温度に冷却されない限りピンク色の変色状態を保持することができるため、プラグが異常過熱状態となり、68℃以上の高温域に達した場合の温度履歴を目視により検知できた。
実施例11
実施例6で調製した感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料10部、アクリル酸エステルエマルジョン(固形分50%)10部、シリコーン系消泡剤0.2部、水1部、エチレングリコール0.5部、増粘剤0.5部、イソシアネート系架橋剤0.5部を混合して感温変色性色彩記憶性液状組成物(スクリーン印刷用インキ)を得た。
支持体としてピンク色の合成紙上に、前記印刷用インキを用いて全面にベタ印刷を行ない、130℃にて5分間乾燥硬化させて可逆熱変色層を形成した。
前記支持体と可逆熱変色層を積層した状態では、−20℃以下に冷却すると支持体のピンク色と可逆熱変色層の青色が混色となった紫色が視覚され、58℃以上に加温すると、可逆熱変色層が無色となり、支持体のピンク色が視覚される。
次いで、微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、アクリル酸エステルエマルジョン(固形分50%)30部、水50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを180メッシュのスクリーン版を用いて、前記可逆熱変色層上に全面にベタ印刷し、130℃にて5分間乾燥硬化させて、乾燥状態で白色の多孔質層を形成して変色性コースターを得た。
前記多孔質層は、水の付着により、白色状態から無色透明状態に変化する。
前記変色性コースターを−20℃以下に冷却した後、5℃の水を付着させると、乾燥状態では白色を呈していた多孔質層が水の吸液により透明化して、下層の支持体のピンク色と可逆熱変色層の青色が混色となった紫色が視認される。
水が付着した状態では前記様相を呈していたが、水が蒸発すると、再び全面が白色になった。
次いで、前記変色性コースターを58℃以下に加温した後、5℃の水を付着させると、乾燥状態では白色を呈していた多孔質層が水の吸液により透明化して、下層の支持体によるピンク色が視認される。
水が付着した状態では前記様相を呈していたが、水が蒸発すると、再び全面が白色になった。
前記様相変化は、水の付着により繰り返し行うことができた。
完全発色温度
発色開始温度
消色開始温度
完全消色温度
ΔH ヒステリシス幅

Claims (5)

  1. (イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物として下記式(1)及び/又は式(2)で示される化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)の呈色反応をコントロールする反応媒体の均質相溶体からなる可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包してなり、色濃度−温度曲線に関してヒステリシス特性を示して有色状態と無色状態の互変性を呈し、該顔料は有色状態から温度が上昇する過程では、温度tに達すると消色し始め、温度tより高い温度t以上の温度域で完全に無色状態となり、無色状態から温度が下降する過程では、温度tに達すると着色し始め、温度tより低い温度t以下の温度域で完全に着色状態となるヒステリシス特性を示し、温度tが40℃以上であり、且つ、温度tが10℃以下である感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料。
    Figure 2010275419
    (式中、X、Y、Zはそれぞれ水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基、フェニル基、ハロゲン基、トリフルオロメチル基を示し、R1は水素原子、炭素数1乃至6のアルキル基を示し、R2は炭素数0乃至3のアルキレン鎖を示す。)
    Figure 2010275419
    (式中、X、Y、Zはそれぞれ水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基、フェニル基、ハロゲン基、トリフルオロメチル基を示し、R1は水素原子、炭素数1乃至6のアルキル基を示す。)
  2. 前記(イ)電子供与性呈色性有機化合物がアザフタリド系化合物である請求項1記載の感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料。
  3. 前記マイクロカプセル顔料が、色濃度−温度曲線に関して40℃乃至80℃のヒステリシス幅(ΔH)を示して変色する請求項1又は2記載の感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料と、ビヒクルとからなる感温変色性色彩記憶性液状組成物。
  5. 前記ビヒクルが筆記具用インキのビヒクルである請求項4記載の感温変色性色彩記憶性液状組成物。
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