JP2011029557A - 超電導回路、超電導接続部の作製方法、超電導マグネット、及び、超電導マグネットの製造方法 - Google Patents

超電導回路、超電導接続部の作製方法、超電導マグネット、及び、超電導マグネットの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鉛を用いることなく、フラックスジャンプさらにはクエンチの発生を抑制可能な超電導回路を提供する。
【解決手段】ニオブチタン(NbTi)合金製のフィラメント18が銅(Cu)又は銅合金製のマトリックス19内に配置された構造を持つニオブチタン超電導線材12と他の超電導線材とを、接続した超電導接続部13を有する超電導回路において、超電導接続部13のフィラメント18では、それ以外のニオブチタン超電導線材12のフィラメント18に比べて、ニオブチタン合金中のα−Ti析出相の体積率が減少し、また、ビッカース硬さが低くなり、超電導接続部13と超電導接続部13以外のニオブチタン超電導線材12とが同じ強度の磁場に置かれた場合に、臨界電流密度が低くなっている。
【選択図】図4

Description

本発明は、超電導接続部を有する超電導回路と、その超電導接続部の作製方法に関し、さらに、その超電導回路を備えた超電導マグネットとその製造方法に関する。
超電導マグネットは、高強度で低減衰の磁場を発生可能であるため、核磁気共鳴分析装置(以下、NMR(Nuclear Magnetic Resonanceの略称)装置と称す)、医療用磁気共鳴診断装置(以下、MRI(Magnetic Resonance Imagingの略称)装置と称す)や、リニアモータカーなどで用いられている。特に、NMR装置やMRI装置などの核磁気共鳴現象を利用した装置は、磁場の強度を高くし、磁場の時間安定性を高めることで分析感度及び画質が向上するため、高強度・低減衰の磁場を発生可能な超電導マグネットの適用が主流になりつつある。
超電導マグネットは、永久電流モードにおいて、外部から電力を供給することなく、超電導コイルに低減衰の大電流を流すことで、高強度・低減衰の磁場を発生させている。ただ、永久電流モードでも磁場は僅かに減衰する。この磁場の減衰の一因は、超電導線材同士を接続する超電導接続部における損失であると考えられ、超電導線材の接続方法が、例えば、特許文献1及び2に提案されている。
特許文献1には、ニオブチタン(NbTi)製のフィラメントが銅(Cu)製のマトリックス内に配置された構造を持つ超電導線材の接続方法が記載されている。その接続方法では、超電導線材の端部のマトリックスを錫(Sn)に置換し、さらに、その錫を超電導材である鉛ビスマス(PbBi)合金に置換し、この超電導線材の端部同士を溶融した鉛ビスマスが充填された金属管に共に挿入して互いを接続している。
特許文献2には、超電導線材の端部のマトリックスを溶解してフィラメントを露出させ、超電導線材の端部同士の露出したフィラメントを、スリーブに共に挿入したままスリーブごとプレスする接続方法が記載されている。
米国特許4907338号明細書 特開平5−152045号公報
特許文献1の接続方法では、鉛(Pb)を含有する鉛ビスマス合金を用いているが、近年、高まる環境への配慮から鉛を使用しない接続方法が望まれていた。鉛を使用しない公知の方法として、特許文献2の接続方法があったが、特許文献2の接続方法を用いた超電導接続部では、超電導材料に特有の不安定現象であるフラックスジャンプを誘発しやすいという問題があった。フラックスジャンプでは、超電導接続部の温度が上昇して常電導転移するため、場合によっては超電導マグネットのクエンチを誘発させると考えられた。
そこで、特許文献2の接続方法を用いた超電導接続部で、なぜ、フラックスジャンプが発生しやすいのか検討した。
ニオブチタン製のフィラメントが銅製のマトリックス内に配置された構造を持つ超電導線材において、そのフィラメントは磁場中で内部に磁束が侵入した状態をつくり出す第2種超電導体であり、その性質のために高磁場中でも超電導状態を維持可能となっている。したがって、超電導マグネットの運転中には、超電導線材の内部に磁束が侵入しており、磁束分布が生じている。そして、何らかの擾乱がきっかけとなって超電導線材の内部の磁束分布が変動する(磁束が移動する)と発熱が起こり、フィラメント(超電導体)の温度を上昇させる。この温度上昇により、フィラメントの臨界電流密度が低下するため、超電導線材の内部の磁束分布が変動して(磁束が移動して)新たな発熱が起こる。この発熱の連鎖により、超電導線材の温度が大きく上昇する。この温度上昇の現象がフラックスジャンプである。
厚さ2a(m)の超電導平板において、断熱下でフラックスジャンプの発生しない条件としては、「超伝導応用の基礎」(産業図書)にも記載されているように、式1で表される。
Figure 2011029557
ただし、μ0:真空の透磁率(H/m)、Jc:使用温度における臨界電流密度(A/cm)、γ:ニオブチタン合金の密度(kg/m)、C:ニオブチタン合金の比熱(J/kgK)、Tc:ニオブチタン合金の臨界温度(K)、T:使用温度(K)である。
なお、式1は、実際の超電動線材及び超電導接続部の構造と比較すると簡略化されたモデルに基づくものであるが、定性的には成立すると考えてよく、フラックスジャンプが発生しないための対策を次のように導くことができる。

対策1)超電導フィラメントの細線化(aを小さくする)
対策2)超電導フィラメントの臨界電流密度の低下(Jcを小さくする)
通常、ニオブチタン製の超電導線材では、銅材によりニオブチタン合金を細いフィラメントに分割することで、対策1を達成している。
一方、特許文献2の接続方法を用いた超電導接続部では、スリーブ内で複数のフィラメントが互いに圧接して配置されているため、実効的なフィラメント径が大きくなっていると考えられる。このため、超電導接続部では、フラックスジャンプが、超電導接続部でない超電導線材より発生しやすくなっていると考えられる。
また、通常、超電導線材毎の中央部に超電導コイルが形成され、超電導接続部は、超電導コイルから離れた超電導線材の端部に形成されることになる。超電導コイルを構成する超電導線材は、超電導コイルが発生させる磁場によって強磁場中に配置されることになる。一方、超電導接続部は超電導コイルから離れているので、超電導接続部が置かれる磁場は、超電導コイルを構成する超電導線材が置かれる磁場よりも弱くなっている。フィラメントの臨界電流密度Jcは、そのフィラメントの置かれた磁場の強度に依存し、磁場が小さくなる程、大きくなる傾向がある。このため、磁場の小さい超電導接続部における臨界電流密度Jcは、磁場の大きい超電導コイルにおける臨界電流密度Jcより大きくなっている。このことを、前記の対策2に当てはめると、超電導接続部のフィラメントでは、超電導コイルの超電導線材のフィラメントより、臨界電流密度Jcが大きくなり、このことによっても、超電導接続部では、フラックスジャンプが、超電導コイルより発生しやすくなっていると考えられた。
また、超電導接続部において、超電導線材の端部同士のフィラメントの接触が均一でないために、電流分布も不均一になり、局所的に電流密度が高くなることも考えられた。
これらの課題は、解決すべき本質的な課題であり、鉛を用いることなく、フラックスジャンプさらにはクエンチの発生を抑制可能な超電導接続部を備えた超電導マグネット等の複数の超電導線材から構成された回路(超電導回路)を提供することは、非常に有益である。
そこで、本発明の目的は、鉛を用いることなく、フラックスジャンプさらにはクエンチの発生を抑制可能な超電導回路、その超電導接続部の作製方法、その超電導接続部を搭載した超電導マグネット、及び、その超電導マグネットの製造方法を提供することである。
本発明は、ニオブチタン(NbTi)合金製のフィラメントが銅(Cu)又は銅合金製のマトリックス内に配置された構造を持つニオブチタン超電導線材と他の超電導線材とを、接続した超電導接続部を有する超電導回路において、
前記超電導接続部における前記フィラメントのニオブチタン合金中のアルファチタン(α−Ti)析出相の体積率もしくは表面積密度が、前記超電導接続部以外の前記ニオブチタン超電導線材における前記フィラメントのニオブチタン合金中のアルファチタン析出相の体積率、もしくは表面積密度より減少していることを特徴としている。また、前記超電導接続部と前記超電導接続部以外の前記ニオブチタン超電導線材とが同じ強度の磁場に置かれた場合に、前記超電導接続部における前記フィラメントの臨界電流密度が、前記超電導接続部以外の前記ニオブチタン超電導線材における前記フィラメントの臨界電流密度より低いことを特徴としている。また、前記超電導接続部における前記フィラメントのビッカース硬さが、前記超電導接続部以外の前記ニオブチタン超電導線材における前記フィラメントのビッカース硬さより低いことを特徴としている。そして、これらの特徴を有する超電導回路を備え、超電導コイルまたは永久電流スイッチを構成する前記ニオブチタン超電導線材と他の超電導線材とを接続した前記超電導接続部を有する超電導マグネットであることを特徴としている。
また、本発明は、ニオブチタン(NbTi)合金製のフィラメントが銅(Cu)又は銅合金製のマトリックス内に配置された構造を持つニオブチタン超電導線材とその他の超電導線材を接続した超電導接続部の作製方法において、
前記フィラメントを、400〜600℃になるように加熱する工程と
前記マトリックスを除去し、前記フィラメントを露出させる工程と、
前記フィラメントを、一体化部材を用いて密着させる工程とを有することを特徴としている。そして、この特徴を有する超電導接続部の作製方法を用いて、超電導コイルまたは永久電流スイッチを構成する前記ニオブチタン超電導線材と他の超電導線材とを接続した前記超電導接続部を作製する超電導マグネットの製造方法であることを特徴としている。
本発明によれば、鉛を用いることなく、フラックスジャンプさらにはクエンチの発生を抑制可能な超電導回路、その超電導接続部の作製方法、その超電導接続部を搭載した超電導マグネット、及び、その超電導マグネットの製造方法を提供できる。
本発明の実施形態に係る超電導マグネット(超電導回路)を備えた磁気共鳴イメージング装置(MRI)装置の側面図(左側)及び断面図(右側)である。 本発明の実施形態に係る超電導マグネット(超電導回路)の回路図である。 超電導線材の断面図である。 超電導線材のフィラメントの断面の一部拡大図である。 超電導接続部の斜視図である。 図4のA−A方向の矢視断面図である。 超電導接続部のフィラメントの断面の一部拡大図である。 主(シールド)コイルと超電導接続部それぞれのフィラメントの磁場に対する臨界電流密度の関係を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る超電導接続部の作製方法を説明するための図(その1)であり、局所的な加熱をされた超電導線材の端部の側面図である。 本発明の実施形態に係る超電導接続部の作製方法を説明するための図(その2)であり、フィラメントを露出させた超電導線材の端部の側面図である。 本発明の実施形態に係る超電導接続部の作製方法を説明するための図(その3)であり、露出したフィラメントを挿入したスリーブの断面図である。 本発明の実施形態に係る超電導接続部の作製方法を説明するための図(その4)であり、露出したフィラメントを挿入したスリーブの斜視図である。 実施例と比較例で作製した超電導接続部の評価試料の斜視図である。 比較例の超電導接続部の断面図である。 実施例の評価試料における経過時間に対する試料電流の関係を示すグラフである。 比較例の評価試料における経過時間に対する試料電流の関係を示すグラフである。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に、MRI装置10を示す。図1の左半分がMRI装置10の左半分の側面図であり、図1の右半分がそのMRI装置10の右半分の断面図である。図1に示すMRI装置10は、いわゆるオープン型MRI装置であり、アクティブシールド型の超電導マグネット3を有している。そして、超電導マグネット3は、いわゆる、垂直磁場式の開放型磁石である。MRI装置10には、撮像領域11に高強度で低減衰、すなわち時間的に安定な磁場を発生させるために、超電導マグネット3が搭載されている。そして、超電導マグネット3のこの特性により、超電導マグネット3は、MRI装置10だけでなく、NMR装置やリニアモータカーにも搭載することができる。
超電導マグネット3は、1対の主コイル(超電導コイル)1a、1bと、1対のシールドコイル(超電導コイル)2a、2bを有している。1対の主コイル1a、1bは、それぞれの中心軸Zが一致するように配置されている。主コイル1a、1bは、撮像領域11に均一磁場を生成する。1対のシールドコイル2a、2bも対向配置され、それぞれの中心軸が中心軸Zに一致するように配置されている。シールドコイル2aは、主コイル1aに隣接し、主コイル1aと反対の方向の磁場を生成し、超電導マグネット3さらにはMRI装置10の外部への磁場の漏れを低減させている。同様に、シールドコイル2bは、主コイル1bに隣接し、主コイル1bと反対の方向の磁場を生成し、超電導マグネット3さらにはMRI装置10の外部への磁場の漏れを低減させている。超電導マグネット3の上部には、主コイル1aおよびシールドコイル2aを旋巻し支持・固定するためのボビン5が設けられている。同様に、超電導マグネット3の下部に主コイル1bと、シールドコイル2bとを旋巻し支持・固定するためのボビン5が設けられている。
超電導マグネット3は、クライオスタット4を有している。クライオスタット4は、主コイル1a、1bとシールドコイル2a、2bとボビン5とを冷媒と共に内包する冷媒容器6と、冷媒容器6を内包し内部への熱輻射を遮断する熱輻射シールド7と、冷媒容器6及び熱輻射シールド7を内包し内部が真空に保持された真空容器8とを有している。冷媒としては、液体ヘリウム(He)、場合によっては液体窒素(N)を用いることができる。冷媒容器6と熱輻射シールド7と真空容器8とは、撮像領域11を避けるように上側と下側に分けて配置され、その上側と下側とは連結柱9で連結され、互いに支持している。
MRI装置10では、被検者は、自身の被検査領域が撮像領域11の中に納まるように横たわる。そして、MRI装置10は、NMR現象により水素原子核スピンが放出する核磁気共鳴信号を計測し、その核磁気共鳴信号を演算処理することで、被検者体内を水素原子核密度によって断層像化する。
図2に、実施形態に係る超電導マグネット(超電導回路)3の回路図を示す。超電導マグネット3は、クライオスタット4に収納された超電導回路であり、超電導マグネット(超電導回路)3は、磁場の励磁方向が同方向の主コイル(超電導コイル)1a及び主コイル(超電導コイル)1bと、主コイル1aとは磁場の励磁方向が逆方向のシールドコイル(超電導コイル)2a及び主コイル1bとは磁場の励磁方向が逆方向のシールドコイル(超電導コイル)2bと、超電導永久電流スイッチ15とが、直列に接続された閉回路となっている。すなわち、超電導マグネット3は、複数の超電導コイル1a、1b、2a、2bを接続した両端を、超電導永久電流スイッチ15で短絡した閉回路構造となっている。なお、この閉回路の配線はすべて超電導線材12で構成されている。また、励磁用電源端子16が、常電導線材17によって、超電導永久電流スイッチ15に対して並列に接続されている。
超電導コイル1a等は、液体ヘリウム中などの極低温環境で通電時の損失がほぼゼロの超電導線材を密に巻いたもので、通電することで高磁場を発生させることが可能である。超電導永久電流スイッチ15は、超電導線材12(12e)に近接してヒータが設置されたもので、ヒータによる超電導線材12eの加熱・冷却により超電導状態と常電導状態の切り替えが可能である。
超電導マグネット3の運転手順は、まず、超電導永久電流スイッチ15を加熱して常電導転移させた状態で、外部電源から励磁用電源端子16を介して超電導コイル1a等に所定の電流を通電して励磁する。次に、超電導永久電流スイッチ15を冷却して超電導転移させ、外部電源の電流値をゼロに下げる。これにより、超電導マグネット(超電導回路)3は、永久電流モードとなり、外部から電力を供給することなく、超電導コイル1a等に、永久電流が流れ、強磁場を発生させることができる。
超電導マグネット(超電導回路)3を、さらに詳細に見ると、超電導線材12aの中ほどがボビン8に巻かれて、シールドコイル(超電導コイル)2aを構成している。同様に、超電導線材12bの中ほどがボビン5に巻かれて、主コイル(超電導コイル)1aを構成している。超電導線材12cの中ほどがボビン5に巻かれて、主コイル(超電導コイル)1bを構成している。超電導線材12dの中ほどがボビン5に巻かれて、シールドコイル(超電導コイル)2bを構成している。また、超電導線材12eの中ほどは近傍に前記ヒータを配して、超電導永久電流スイッチ15を構成している。
そして、超電導線材12aの端部と超電導線材12bの端部とが、超電導接続部13aにおいて接続されている。同様に、超電導線材12bのもう一方の端部と超電導線材12cの端部とが、超電導接続部13bにおいて接続されている。超電導線材12cのもう一方の端部と超電導線材12dの端部とが、超電導接続部13cにおいて接続されている。超電導線材12dのもう一方の端部と超電導線材12eの端部とが、超電導接続部13dにおいて接続されている。超電導線材12eのもう一方の端部と超電導線材12aのもう一方の端部とが、超電導接続部13eにおいて接続されている。なお、超電導線材の接続では、超電導線材12の端部同士を接続するのが一般的ではあるが、接続する超電導線材12のうち少なくとも1本が端部ではなく線材の途中で他の超電導線材と接続されている超電導回路とすることも可能である。
図3Aに、超電導線材12(12a〜12e)の断面図を示す。超電導線材12は、ニオブチタン(NbTi)合金製の複数本のフィラメント18が、銅(Cu)又は銅合金製のマトリックス19内に分散して配置された構造を持っている。フィラメント18の直径としては、1μm以上200μm以下の範囲のものを用いるのが一般的である。マトリックス19内に分散させたフィラメント18の本数としては、図3Aでは19本の場合を示しているが、10本以上10000本以下の範囲のものも用いるのが一般的である(なお、本発明は、これらの一般的なフィラメント18の径、本数の範囲に含まれない超電導線材12にも適用可能である。)。
図3Bに、超電導線材12のフィラメント18の断面の一部の拡大図を示す。アルファチタン(α−Ti)析出相21は、小さく、均一に分散して析出している様子が観察できる。また、加工により微細化されたニオブチタン(NbTi)の結晶24も観察できる。
図4に、超電導接続部13(13a)の斜視図を示す。なお、図4には、超電導接続部13aを示しているが、他の超電導接続部13(13b〜13e)も同様の構造をしている。この図4は、超電導線材12(12a)の端部と超電導線材12(12b)の端部とが、超電導接続部13(13a)で接続されている様子を示している。超電導接続部13では、2本の超電導線材12(12aと12b)の端部のマトリックスが除去されて、超電導線材12(12aと12b)のフィラメント18が露出している。超電導線材12aと超電導線材12bのフィラメント18は、混在して、一体化部材(金属製の筒状の部材(スリーブ14))に挿入され、互いに密着し圧接している。なお、接続する超電導線材12は必ずしも2本とは限らず、3本以上であってもよい。また、接続する複数の超電導線材12は全てニオブチタン超電導線材である必要はなく、少なくとも一本がニオブチタン超電導線材12であれば、本発明の効果を得られる。例えば、もう一本の超電導線材12が、ニオブ三スズ、ニホウ化マグネシウム、銅酸化物などの超電導材料から構成されたものであってもよい。また、一体化部材(スリーブ14)の材料としては、マトリックス19の材料と同様に低抵抗率で高熱伝導率であることが望ましく、銅はもちろん、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)、ニッケル(Ni)の内の少なくとも1つを主成分にする金属(合金)を用いることができる。また、一体化部材は、フィラメント18が互いに密着し圧接された状態を保持できるような構造であればよく、必ずしもスリーブ(円筒)形状である必要はない。
図5Aに、図4のA−A方向の矢視断面図である超電導接続部13(13a)の断面図を示す。スリーブ14の内側では、隣接するフィラメント18同士は隙間なく密着している。このため、フィラメント18同士の接触が均一となり、電流分布も均一となって、局所的な電流密度の偏りを抑制できる。
図5Bに、図5Aの超電導接続部13(13a)の複数のフィラメント18の中の1本のフィラメント18の断面の一部の拡大図を示す。図5Bの超電導接続部13のフィラメント18と、図3Bの超電導接続部13以外の超電導線材12のフィラメント18とを比較すると、超電導接続部13の方が、超電導接続部13以外の方より、フィラメント18のニオブチタン合金中のアルファチタン(α−Ti)析出相21の体積率、もしくは表面積密度が少なく、アルファチタン(α−Ti)析出相21の大きさは大きくなっている。なお、アルファチタン(α-Ti)析出相21の体積率は次のように算出した。超電導線材12または超電導接続部13を切断後、切断面を適切に調製をした後、フィラメント18の断面を走査型電子顕微鏡で観察すると、アルファチタン(α-Ti)析出相21はニオブチタン合金の部分とはコントラストが異なって観察される。そこで、5μm四方の領域内の電子顕微鏡像内におけるアルファチタン析出相の面積率を求め、それを2分の3乗したものを体積率とした。また、アルファチタン析出相21の表面積密度は、前述の断面内の観察において、単位断面積あたりのアルファチタン界面の周長の総和とした。また、超電導接続部13の方が、超電導接続部13以外の方より、ニオブチタン(NbTi)の結晶24が大きくなっている。また、超電導接続部13におけるフィラメント18のビッカース硬さが、超電導接続部13以外の超電導線材12におけるフィラメント18のビッカース硬さより低くなっている。超電導接続部13におけるフィラメント18のビッカース硬さの低下により、図5Aに示すように、隣接するフィラメント18同士が隙間なく密着するように変形させることが、後記するプレス工程において可能になっている。
そして、これらの差異は、超電導接続部13のフィラメント18に熱処理を行い、超電導接続部13以外の部分のフィラメント18には、その熱処理を行っていないことによっている。なお、熱処理の詳細については後記するが、ここでの熱処理は、アルファチタン析出相21の析出を抑制する熱処理であり、臨界電流密度を向上するために従来行われてきた、アルファチタン析出相21の析出を促進させる熱処理とは異なるものである。従来の熱処理では、超電導線材12の磁場中における臨界電流密度を向上させるため、強加工と時効熱処理を施して、フィラメント18に微細ピニングセンタの役割を果たす微細析出相であるアルファチタン析出相21を導入している。
図6に、超電導接続部13におけるフィラメント18(熱処理あり)と、超電導接続部13以外の例えば主コイル1a等におけるフィラメント18(熱処理なし)それぞれの、磁場に対する臨界電流密度の関係を示す。熱処理ありの超電導接続部13のフィラメント18も、熱処理なしの主コイル1a等のフィラメント18も、磁場が小さくなる程、臨界電流密度は大きくなっている。ただ、どの強度の磁場においても、熱処理ありの超電導接続部13の方が、熱処理なしの主コイル1a等よりも、臨界電流密度が低くなっている。すなわち、熱処理ありの超電導接続部13と、熱処理なしの主コイル1a等とが、同じ強度の磁場に置かれた場合に、熱処理ありの超電導接続部13の方が、熱処理なしの主コイル1a等よりも、フィラメント18の臨界電流密度が低くなっている。
そして、主コイル1a等には、例えば、MRI装置10の撮像領域11(図1参照)に所望の強度の磁場が生成できるように、主コイル1a等を流れる永久電流が設定され、主コイル1a等を構成する超電導線材12を流れる永久電流の運転時電流密度が設定される。この運転時電流密度は、主コイル1a等(熱処理なし)の前記所望の強度の磁場が生成している際の臨界電流密度より小さくなる範囲で設定される。
超電導マグネット3は、超電導線材12による閉回路なので、運転時において、超電導接続部13における運転時電流と、主コイル1a等における運転時電流は等しくなる。
また、主コイル1a等は、超電導線材12の中ほどに形成され、超電導接続部13は、主コイル1a等から離れた超電導線材12の端部に形成される。このため、超電導接続部13が置かれる磁場は、主コイル1a等を構成する部分の超電導線材12が置かれる磁場よりも弱くなっている。
従来、MRI装置10等の中の弱い磁場中に置かれる超電導接続部13の臨界電流密度は、主コイル1a等(熱処理なし)の臨界電流密度の左上がりのグラフの延長上にあり、大きくなっていた。つまり、フィラメント18の臨界電流密度Jcは、そのフィラメント18の置かれた磁場の強度に依存し、磁場が小さくなる程、大きくなる傾向があるため、磁場の小さい超電導接続部13における臨界電流密度Jcは、磁場の大きい主コイル1a等における臨界電流密度Jcより大きくなり、超電導接続部13のフィラメント18では、主コイル1a等の超電導線材12のフィラメント18より、臨界電流密度Jcが大きくなっていた。このため、超電導接続部13では、フラックスジャンプが、主コイル1a等より発生しやすくなっていた。
このような従来の超電導接続に対し、本発明の実施形態では、超電導接続部13における臨界電流密度には、フィラメント18を熱処理したことにより低減した臨界電流密度が適用されるようにしている。実施形態では、超電導接続部13における臨界電流密度を低減できたことで、フラックスジャンプの発生を抑制でき、さらには、クエンチの発生も抑制できる。これらの点は、シールドコイル2a等におけるフィラメント18に対しても同じである。
次に、実施形態に係る超電導接続部13(13a〜13e)の作製方法を説明する。
まず、図7Aに示すように、超電導線材12(12aと12b)それぞれの端部12Aへの局所的な加熱(熱処理)を実施する。なお、超電導線材12c〜12eについても同様である、また、端部12Aの長さとしては、例えば、30mm程度とすればよい。なお、端部12Aの加熱(熱処理)では、400℃以上600℃未満の範囲内の温度で、1時間程度加熱すればよい。
次に、図7Bに示すように、超電導線材12(12a、12b)それぞれの端部12Aのマトリックス19を選択的に溶解して除去し、端部12Aのフィラメント18を露出させる。なお、ニオブチタン合金製のフィラメント18と銅製のマトリックス19の場合は、マトリックス19の選択的な溶解に、硝酸(HNO)を用いることができ、硝酸に端部12Aのみを浸漬させればよい。なお、本プロセスは、超電導体であるニオブチタンのフィラメント18を常電導体であるマトリックス19を介さずに接続するためにマトリックス19を除去することが目的であり、硝酸等を用いた化学的な方法に限らず、研磨等の機械的な方法で除去してもよい。
次に、図7Cと図7Dに示すように、超電導線材12(12a、12b)の端部12A同士の露出したフィラメント18を金属製のスリーブ14に挿入する。なお、スリーブ14としては、例えば、内径4mm、外径15mm、長さ25mmの円筒形で、銅製のスリーブ14を用いることができる。ただ、スリーブ14の内径は、スリーブ14の孔断面積が挿入する複数本のフィラメント18の総断面積の2倍以上10倍以下となるようにすることが望ましい。2倍未満の場合、フィラメント18の挿入作業が困難になる。10倍を超える場合、プレス後にフィラメント18が密集した構造とならない。また、スリーブ14の外径は15mmとしたが、スリーブ14内に挿入するフィラメント18の量(総断面積)を考慮して、スリーブ14の体積を適切かつ充分に確保できる大きさ以上とするのが望ましい。具体的に、スリーブ14の外径は、スリーブ14の断面積が、挿入する全フィラメント18の総断面積の10倍以上となるようにするのが好ましい。スリーブ14の長さは25mmとしたが、この長さは超電導接続部13に流す電流値に応じて最適な長さに調整することが望ましい。
なお、端部12Aの境界となる境界部12Bは、フィラメント18をスリーブ14に挿入した際に、スリーブ14、特にスリーブ14の端面から離れて配置することが望ましい。これは、後記するプレスの際に、境界部12Bで、フィラメント18が折れ曲がる程度を緩和し断線し難くするためである。
最後に、図4に示すように、超電導線材12(12a、12b)の端部12A同士のフィラメント18を挿入したまま、スリーブ14をプレスして潰し、超電導線材12(12a、12b)同士のフィラメント18を互いに密着させ圧接させる。なお、プレスには、一軸プレス機を用いることができる。なお、本プロセスは、ニオブチタンのフィラメント18を圧接して密着させることが目的であり、ニオブチタンのフィラメント18同士が強い力で互いに押付けられ、更にその状態を保持できるようなプロセスであればよい。従って、例えば分割された金属部材の間にニオブチタンのフィラメント18を挟み込み、ネジで押さえ込むような構造とすることも考えられる。また、例えばスリーブ14にフィラメント18を挿入した後に、スリーブ14を捻る、または等方的な力を加えるなどの方法をとることも考えられる。
また、実施形態では、1箇所をプレスすることで超電導接続しているが、スリーブ14を複数個の短いものに分割して別々にプレスすることで、同一のプレス荷重で1箇所あたりのプレス圧を上げることができ、フィラメント18の密着度を向上させることが可能である。この方法は、作業スペース等の制約から、プレス機の規模が制限される場合に有効である。
また、実施形態に係る超電導接続部13(13a〜13e)の作製方法として、熱処理工程を、マトリックス19の除去前に実施したが、これに限らず、マトリックス19の除去後でも同様の効果が得られる。ただし、その場合、フィラメント18の酸化を防止するため、熱処理中の雰囲気の酸素濃度をより厳密に管理することとする。また、プレス工程の最中に、プレスと同時に熱処理する場合、フィラメント18が充分に柔らかくなっていないときからプレスするので、隙間25を減少させるのは容易でないので、熱処理は、プレスの前に実施することが望ましい。ただ、プレスの最中や後に、熱処理を実施しても、臨界電流密度を適切な範囲に低減させる効果は得られるので、フラックスジャンプの抑制効果は得られる。
図8に、実施例と比較例で作製した超電導接続部13の評価試料の斜視図を示す。評価試料は、1本の超電導線材12の両端を超電導接続部13で接続した閉回路構造をしている。なお、符号23は、比較例の超電導接続部を示す。超電導線材12の中央部には、1巻きのコイルである1ターン部22が形成され、1ターン部22と超電導接続部13とは離れている。そして、実施例と比較例とで、超電導線材12の端部12A(図7A参照)への局所的な加熱(熱処理)の有無によって評価試料を作製し、さらに、超電導線材12の端部12Aへの局所的な加熱(熱処理)の際の温度を変えて、評価試料を作製した。具体的に、加熱(熱処理)による超電導線材12の端部12Aの温度として、300℃、350℃、400℃、450℃、500℃、550℃、600℃、650℃、700℃の9通りの評価試料を作製した。なお、加熱(熱処理)の時間は1時間とした。なお、加熱(熱処理)した実施例の評価試料と、加熱(熱処理)していない比較例の評価試料とは、外見上の差異はほとんどなく、フィラメント18が柔らかくなっているために、プレスによって実施例の超電導接続部13の方が、比較例の超電導接続部23よりよく潰れて、若干薄くなっている程度である。なお、プレスの際に印加する力は、どの評価試料でも等しくしている。
そして、評価試料について、超電導接続部13、23の切断面の観察と、その切断面のフィラメントのビッカース硬さの測定と、電気特性の測定を行った。
図9に、比較例(熱処理なし)の超電導接続部23の断面図を示す。また、実施例(熱処理あり、熱処理温度550℃)の超電導接続部13の断面は、図5Aの断面と同様であった。比較例(熱処理なし)の超電導接続部23では、隣接するフィラメント18の間に隙間25が観察され、フィラメント18自身の断面形状も、円形をとどめていた。一方、実施例(熱処理あり、熱処理温度550℃)の超電導接続部13では、隣接するフィラメント18同士は隙間25なく密着している。このため、フィラメント18同士の接触が均一となり、電流分布も均一となって、局所的な電流密度の上昇を抑制できる。また、フィラメント18はスリーブ14とも隙間25なく密着しているので、フィラメント18で発熱しても、その熱はスリーブ14を速やかに伝導しフィラメント18から除去され、フィラメント18を極低温に維持することができる。一方、図9に示すように、フィラメント18とスリーブ14との間に隙間25があると、その隙間25は液体ヘリウム(He)などの冷媒で満たされるので、一見すると、フィラメント18での発熱に対して速やかに冷却可能であると考えるが、冷媒の熱伝導率は、金属で作られるスリーブ14の熱伝導率より小さいので、フィラメント18の温度は不安定になりやすい。
また、実施例(熱処理あり、熱処理温度550℃)の超電導接続部13の1本のフィラメント18の断面の一部の拡大図は、図5Bの断面と同様であり、比較例(熱処理なし)の超電導接続部23の1本のフィラメント18の断面の一部の拡大図は、図3Bの断面と同様であった。これより、実施例(熱処理あり、熱処理温度550℃)の超電導接続部13の1本のフィラメント18では、比較例(熱処理なし)の超電導接続部23の1本のフィラメント18に比べて、フィラメント18のニオブチタン合金中のアルファチタン析出相21の体積率、表面積密度が小さくなっている。また、実施例の方が、比較例の方より、ニオブチタンの結晶24の粒界が大きくなっている。また、実施例の超電導接続部13におけるフィラメント18のビッカース硬さが、比較例の超電導接続部23におけるフィラメント18のビッカース硬さより低く柔らかくなっている。実施例では、超電導接続部13におけるフィラメント18のビッカース硬さが低いので、塑性変形しやすく、図5Aに示すように、隣接するフィラメント18同士が隙間なく密着するように変形させることが可能になっている。
次に、実施例と比較例の評価試料の電気特性について説明する。図10に、実施例の経過時間に対する試料電流の関係を示し、図11に、比較例の経過時間に対する試料電流の関係を示している。
電気特性の測定としては、超電導接続部13、23に所定の磁場、例えば、MRI装置10の超電導接続部13における磁場の強度と同程度の磁場、例えば、0.5Tを外部装置によって外部磁場として発生させておいた。そして、1ターン部22(図8参照)には所定の磁束を捕捉させ、1ターン部22の中心位置につくられる磁場を計測して超電導線材12を流れる試料電流を算出し、前記捕捉からの経過時間に対する前記試料電流を、捕捉直後の電流値で規格化して求めた。なお、試料電流が式2に従うと仮定して、目標とする超電導接続部13、23の抵抗値である接続抵抗10−13Ωの場合の試料電流(目標とする電流)を算出して、図10と図11に表示し、試料電流の目標とする電流との比較を容易にしている。
Figure 2011029557
ただし、I(t):試料電流(A)、I:誘導直後の試料電流(A)、t:誘導後の経過時間(s)、R:接続抵抗(Ω)、L:評価試料のインダクタンス(H)である。
実施例では、試料電流の減衰は極めて小さく、接続抵抗10−13Ωの場合の試料電流(目標とする電流)を上回った。
一方、比較例では、試料電流が、ある時間が経過すると不連続に減少した。この試料電流の不連続な減少は、超電導接続部23で発生したフラックスジャンプによると推察された。
次に、熱処理の温度を、300℃、350℃、400℃、450℃、500℃、550℃、600℃、650℃、700℃の9通りに変えた評価試料の評価結果について述べる。
まず、超電導接続部13の1本のフィラメント18の断面の一部を拡大して、走査型電子顕微鏡で観察した。これにより、フィラメント18中のアルファチタン析出相21の分散状態を観察した。その結果、熱処理の温度を400℃以上とすると、これを境に、高温化に伴いアルファチタン析出相21が減少し、粗大化することがわかった。
次に、超電導接続部13のフィラメント18の臨界電流密度を測定した。その結果、熱処理の温度を、400℃以上とすると、これを境に、高温化に伴いフィラメント18の臨界電流密度が低下し、400℃では、熱処理していないフィラメント18の80%程度まで低下し、600℃では、5%程度まで低下することがわかった。
次に、超電導接続部13のフィラメント18のビッカース硬さを測定した。その結果、熱処理の温度を、400℃以上とすると、これを境に、高温化に伴いフィラメント18のビッカース硬さが低下した。400℃では、熱処理していないフィラメント18のビッカース硬さの90%程度まで低下し、600℃では、30%程度まで低下していることがわかった。
次に、隙間25(図9参照)の大きさを、スリーブ14の内部空間の容積に対して、フィラメント18の占有する割合(占有割合)によって評価した。その結果、熱処理の温度を、400℃以上とすると、高温化に伴いフィラメント18の変形量が増大し、占有割合が増大した。占有割合は、400℃では、70%程度まで上昇し、600℃程度では、90%以上に達していることがわかった。なお、この内部空間の容積は、スリーブ14の断面形状の内側の面積から算出することができる。
前記の評価結果から、熱処理工程の導入に伴い、フィラメント18の臨界電流密度及びビッカース硬さが変化することがわかった。ただし、熱処理の温度が、600℃以上の場合、臨界電流密度が実用的な値より低くなることがあり、超電導接続部13に必要な電流を通電することができなくなる場合があると考えられた。また、熱処理の温度が、350℃以下の場合、臨界電流密度及びビッカース硬さの低下が小さいため、フラックスジャンプ抑制の効果が小さく、比較例の結果と同様に試料電流の不連続な減少が観測された。
なお、前述した通り、重要なのは、フィラメント18の臨界電流密度を低下させてフラックスジャンプを抑制することである。
そのひとつのプロセスとして熱処理を例に挙げたが、この目的が達成できるのであれば、レーザー照射、超音波振動印加のようにエネルギーを投入できる別のプロセスを用いてもよい。
また、超電導接続部13におけるフィラメント18(熱処理あり)と、超電導接続部13以外の例えば主コイル1a等におけるフィラメント18(熱処理なし)の相違点としてアルファチタン(α-Ti)相21の体積率(表面積密度)について言及した。
アルファチタン相21は、磁束ピニングセンタとして働くため、その体積率(表面積密度)を減少させることで臨界電流密度を低下させることができる。しかし、臨界電流密度はアルファチタン相21の体積率(表面積密度)で一義的に決まるわけではなく、アルファチタン相21の形状、ニオブチタンの結晶24の状態などにも依存する。
したがって、超電導接続部13におけるフィラメント18(熱処理あり)と、超電導接続部13以外の例えば主コイル1a等におけるフィラメント18(熱処理なし)を比較したときに、例えアルファチタン相21の体積率(表面積密度)が同じであっても、超電導接続部13におけるフィラメント18(熱処理あり)のアルファチタン相21の形状及びニオブチタンの結晶24の状態が、超電導接続部13以外の例えば主コイル1a等におけるフィラメント18(熱処理なし)のそれと比較した場合、磁束ピニングセンタとしての役割が低下するようになっていれば、アルファチタン相21の体積率(表面積密度)を減少させるのと同様の効果を得ることができる。
1a、1b 主コイル
2a、2b シールドコイル
3 超電導マグネット
4 クライオスタット
5 ボビン
6 冷却容器
7 熱輻射シールド
8 真空容器
9 連結柱
10 磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)
11 撮像領域
12(12a乃至12e) 超電導線材
12A 超電導線材の端部
13(13a乃至13e) 超電導接続部
14 スリーブ
15 超電導永久電流スイッチ
16 励磁用電源端子
17 常電導線材
18 フィラメント
19 マトリックス
21 α−Ti析出相
22 1ターン部
23 超電導接続部
24 ニオブチタンの結晶
25 隙間

Claims (14)

  1. ニオブチタン(NbTi)合金製のフィラメントが銅(Cu)又は銅合金製のマトリックス内に配置された構造を持つニオブチタン超電導線材と他の超電導線材とを接続した超電導接続部を有する超電導回路において、
    前記超電導接続部における前記フィラメントのニオブチタン合金中のアルファチタン(α−Ti)析出相の体積率もしくは表面積密度が、前記超電導接続部以外の前記ニオブチタン超電導線材における前記フィラメントのニオブチタン合金中のアルファチタン析出相の体積率もしくは表面積密度より少ないことを特徴とする超電導回路。
  2. ニオブチタン合金製のフィラメントが銅又は銅合金製のマトリックス内に配置された構造を持つニオブチタン超電導線材と他の超電導線材とを接続した超電導接続部を有する超電導回路において、
    前記超電導接続部と前記超電導接続部以外の前記ニオブチタン超電導線材とが同じ強度の磁場に置かれた場合に、前記超電導接続部における前記フィラメントの臨界電流密度が、前記超電導接続部以外の前記ニオブチタン超電導線材における前記フィラメントの臨界電流密度より低いことを特徴とする超電導回路。
  3. 前記超電導接続部と前記超電導接続部以外の前記ニオブチタン超電導線材とが同じ強度の磁場に置かれた場合に、前記超電導接続部における前記フィラメントの臨界電流密度が、前記超電導接続部以外の前記ニオブチタン超電導線材における前記フィラメントの臨界電流密度の5〜80%になっていることを特徴とする請求項2に記載の超電導回路。
  4. ニオブチタン合金製のフィラメントが銅又は銅合金製のマトリックス内に配置された構造を持つニオブチタン超電導線材の端部同士を接続した超電導接続部を有する超電導回路において、
    前記超電導接続部における前記フィラメントのビッカース硬さが、前記超電導接続部以外の前記ニオブチタン超電導線材における前記フィラメントのビッカース硬さより低いことを特徴とする超電導回路。
  5. 前記超電導接続部における前記フィラメントのビッカース硬さが、前記超電導接続部以外の前記ニオブチタン超電導線材における前記フィラメントのビッカース硬さの30〜90%になっていることを特徴とする請求項4に記載の超電導回路。
  6. 前記超電導接続部では、前記ニオブチタン超電導線材の前記マトリックスが除去されて前記フィラメントが露出しており、前記ニオブチタン超電導線材の露出した前記フィラメントが他の超電導線材の露出したフィラメントと一体化部材内で互いに密着して配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の超電導回路。
  7. 前記一体化部材として、金属製の筒状部材を用いることを特徴とする請求項6に記載の超電導回路。
  8. 前記他の超電導線材が、ニオブチタン超電導線材であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の超電導回路。
  9. 前記一体化部材の内部空間の容積に対して、前記フィラメントの占有する割合が70〜100%であることを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載の超電導回路。
  10. 前記一体化部材が、銅、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)、ニッケル(Ni)の内の少なくとも1つを主成分にすることを特徴とする請求項6乃至請求項10に記載の超電導回路。
  11. ニオブチタン(NbTi)合金製のフィラメントが銅(Cu)又は銅合金製のマトリックス内に配置された構造を持つニオブチタン超電導線材と他の超電導線材とを接続した超電導接続部の作製方法において、
    前記ニオブチタン超電導線材の前記フィラメントを、400〜600℃になるように加熱する工程と
    前記ニオブチタン超電導線材の前記マトリックスを除去し、前記ニオブチタン超電導線材のフィラメントを露出させる工程と、
    前記フィラメントを、一体化部材を用いて密着させる工程とを有することを特徴とする超電導接続部の作製方法。
  12. 前記加熱する工程は、前記露出させる工程の前に実施されることを特徴とする請求項11に記載の超電導接続部の作製方法。
  13. 請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の超電導回路を備え、
    超電導コイルまたは永久電流スイッチを構成する前記ニオブチタン超電導線材と他の超電導線材とを接続した超電導接続部を有することを特徴とする超電導マグネット。
  14. 請求項10又は請求項11に記載の超電導接続部の作製方法を用いて、
    超電導コイルまたは永久電流スイッチを構成する前記ニオブチタン超電導線材と他の超電導線材とを接続した前記超電導接続部を作製することを特徴とする超電導マグネットの製造方法。
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