JP2011008848A - レジスト除去方法及び磁気記録媒体製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】パターン形成を必要とする磁気記録媒体の製造に適用可能なレジスト除去方法を提供する。
【解決手段】パターン転写後に残存するレジスト残渣を除去するために酸素含有雰囲気中において、波長240nm以下の波長を有するエキシマUVランプを用いてパターン面を光照射する。
【選択図】図1
【解決手段】パターン転写後に残存するレジスト残渣を除去するために酸素含有雰囲気中において、波長240nm以下の波長を有するエキシマUVランプを用いてパターン面を光照射する。
【選択図】図1
Description
本発明は、高密度磁気記録に適合したディスクリートトラック型磁気記録媒体やビットパターン型磁気記録媒体等のパターン形成を必要とする磁気記録媒体の製造に適用して好適なレジスト除去方法に関するものである。
近年、ハードディスク装置は、パーソナルコンピュータやネットワークサーバのみならず、民生用電機製品やカーナビゲーションシステム等にも搭載されるようになり、その高速化及び大容量化が強く求められている。1平方インチ(約645.16平方ミリ)あたり1テラビットを超える面記録密度を実現するためには、記録された磁気情報の熱的揺らぎに対する安定性を高めることが必須となる。そのために、従来のトラック方向に平坦かつ連続的な形状の媒体に対して、トラック間に溝を形成して磁気記録信号を孤立化したディスクリートトラック型磁気記録媒体や、孤立化した磁性粒子に磁気記録を行なうビットパターン型磁気記録媒体の開発が進められている。パターン形成を必要とする磁気記録媒体の製造には、従来磁気ヘッドや半導体の製造方法で用いられているパターンの転写及び加工技術が応用される。ハードディスク用磁気記録媒体の場合は、上記技術に加えて磁気ヘッドを10nm以下のスペーシングで浮上する必要があり、パターン加工後の表面を平滑かつ清浄に仕上げる技術が要求されている。
特許文献1や特許文献2には、半導体チップや液晶表示パネル用カラーフィルターに関して、低圧水銀ランプを用いたUV光照射によるレジスト除去方法が述べられている。
照明学会誌、VOL.83‘99/No.5「Xe2エキシマランプを用いたUV/O3洗浄の検討」
パターン形成を必要とする磁気記録媒体の製造方法の一例としてディスクリートトラック型磁気記録媒体の製造方法について説明する。インプリント装置によってモールド(スタンパ)に作り込まれたパターンをインプリントレジスト(ネガ型であるため、以下ではネガレジストと呼ぶ)のパターンとしてハードディスク円板上に転写する。ネガレジストは転写の際にUV光照射により重合して硬化させる。図5に示すように、転写されたネガレジストをマスクとして、反応性イオンエッチング及びイオンミリング等のドライエッチングプロセスにより円板にパターンの転写加工を実施する。図7に理想的なパターンの転写加工後の状態を示す。実際には図6に示すように、パターンの転写加工後に全体的もしくは局所的に残存するネガレジスト(以下レジスト残渣と呼ぶ)を完全に除去することが必要である。従来、UV光照射により硬化したネガレジストの除去には、酸素ガスによる反応性エッチングが一般的な手法として用いられてきた。しかし、この手法を磁気記録媒体上のレジスト残渣の除去に適用した場合には、レジスト残渣を取り除くだけでなく、パターン形成された磁性膜に対しても損傷を与えるため、ディスクリートトラック型磁気記録媒体で要求されるようなハードディスク円板全面に100ナノメートル以下のパターン幅の正常な転写が出来ない。
また、特許文献1や特許文献2に代表される低圧水銀ランプを用いたUV光照射によるレジスト除去方法は、すべてレジスト除去を促進する目的でオゾン雰囲気中かつ100℃以上の高温加熱条件下でのUV光照射を前提としている。レジスト残渣の除去効果はオゾンガスの濃度及び加熱温度に比例して大きくなるため、高濃度のオゾンガスが必要となる。しかし、磁気記録媒体の場合には磁気特性の劣化が生じるため100℃以上の高温での加熱や高濃度のオゾンガスに暴露することは望ましくない。また、これらのレジスト除去の対象は電極形成用の開口部やカラーフィルターの画素以外の不要部のレジスト除去に限定されており、レジストを完全に除去して清浄に加工処理する方法ではない。したがって、この手法を磁気記録媒体に適用してもレジスト残渣の除去の効果を十分得ることが出来ない。
ハードディスクはその全面においてヘッドを10nm以下のスペーシングで浮上量を保証する必要があるために、半導体の製造プロセスと異なりパターン形成面全面を均一かつ清浄に加工処理する必要があり、磁性膜を損傷せずにレジスト残渣を除去し、完成後の磁気特性や浮上信頼性への悪影響の無い代替手法の考案が必須である。本発明の目的は前記問題点を解決し、1生産ラインにおいて1時間あたり数百枚以上の生産量が要求されるハードディスクの量産工程に適用することが可能なネガレジストの除去方法を提供することである。
本発明は、パターン転写後に残るネガレジストを除去するために、大気中などの酸素含有雰囲気中において、240nm以下の波長を有するエキシマUV光をパターン面に照射する。また、エキシマUV光照射後に純水による洗浄を行なう。
エキシマUV光照射によるレジスト残渣の分解は大気中で進行するため、オゾンガスの導入は不要である。エキシマUV光照射時のオゾン濃度は、例えば特許文献2に記載されている4,000ppmから10,000ppmの10分の1から100分の1以下に抑えることが出来るため、磁性膜の磁気特性劣化は発生しない。
エキシマUV光照射は、大気圧下・大気雰囲気中での処理が可能、低温での処理が可能で基板加熱が不要、エネルギーが強く短時間で処理が可能、UV光による化学反応のため基板へのダメージを伴わない、等の利点がある。さらに、エキシマUVランプは高周波高電圧の誘電体バリア放電を用いて始動に時間を要さないため、瞬時の点灯・消灯の繰り返しが可能であり、単一波長でエネルギーを照射するため効率が高く、光照射による温度上昇の要因となる波長の長い光は照射されず照射対象物の表面温度はほとんど上昇しない。そのため、高密度磁気記録に適合したディスクリートトラック型磁気記録媒体やビットパターン型磁気記録媒体等のパターン形成を必要とする磁気記録媒体の製造に適用可能なネガレジスト除去方法である。
本発明によると短時間でのネガレジスト除去が可能となるため、1生産ラインにおいて1時間あたり数百枚以上の生産量が要求されるハードディスクの量産工程に適用することができる。本発明に係るネガレジスト除去方法は、ハードディスク装置に搭載される磁気記録ディスク全般で利用することができる。また、光磁気記録、磁気と熱とを併用した熱補助磁気記録、磁気とマイクロ波を併用したマイクロ波補助磁気記録等の様々な分野で利用することができる。また、本発明をドライエッチング装置や洗浄装置と組み合わせることにより、簡便かつ短時間で、安全にネガレジストの剥離処理が可能となり、量産設備の構築が可能となる。また、本発明はインプリント装置のモールド(スタンパ)のクリーニング等にも応用が可能である。
エキシマUVランプを用いた光照射は、UV/オゾン洗浄としてよく知られている低圧水銀UVランプ(254nm)を用いた場合と比較して酸素の吸収係数が100倍ほど大きく、活性酸素原子(ラジカル)を高密度に生成する。また、フォトンのエネルギーが大きいため、有機物の結合を切断する能力が高い。化学結合を切断された有機物に、活性酸素原子O(1D)が作用し、式(1)に示すように有機物が酸化分解(炭化反応)されて低分子状の物質となり除去される。
CnHmOk+O(1D)→ CO2,CO,H2O (1)
CnHmOk+O(1D)→ CO2,CO,H2O (1)
例えば、照明学会誌、VOL.83‘99/No.5[1999年4月25日]掲載の「Xe2エキシマランプを用いたUV/O3洗浄の検討」によると、従来の低圧水銀ランプの場合は、式(2)に示すように、レジスト残渣に作用して除去する活性酸素原子O(1D)が生成されるには、オゾンO3が必要となる。
O3+hν(254nm)→ O(1D)+O2 (2)
O3+hν(254nm)→ O(1D)+O2 (2)
レジスト残渣を完全に除去するためにはオゾン雰囲気中での光照射が必要であり、かつエキシマUVランプを用いた場合と比較して10倍以上の光照射時間が必要となることが確認されている。
一方、エキシマUVランプ、一例としてキセノン(172nm)を用いた場合は、式(3)及び(4)に示すように、大気中の酸素O2から直接活性酸素原子O(1D)が生成される。さらに、同時にオゾンO3が生成されても即座にO(1D)が生成されるため、活性酸素原子を高密度に生成すると同時に、オゾン濃度を低濃度に抑えることが可能である。
O2+hν(172nm)→ O(1D)+O(3P) (3)
O(3P)+O2+hν(172nm)→ O(1D)+O2 (4)
O2+hν(172nm)→ O(1D)+O(3P) (3)
O(3P)+O2+hν(172nm)→ O(1D)+O2 (4)
また、エキシマUVランプの場合は、光照射時間が極端に短い場合でも、その後の純水洗浄で完全にレジスト残渣の除去が出来る。つまり、フォトンのエネルギーが有機物の結合エネルギーを上回るエキシマUV照射により、有機物であるネガレジストの化学結合を膜厚方向に対して表面からネガレジスト転写面まで1回の光照射で切断することが出来るため、その後の純水洗浄で完全にレジスト残渣を除去することが可能となる。一方、低圧水銀ランプの場合は、フォトンのエネルギーが小さいためレジスト残渣の膜厚方向に対して1回の光照射で切断することが出来ず、光照射後の純水洗浄では表層部のレジスト残渣しか除去できない。
パターン形成を必要とする磁気記録媒体の製造方法において、サンプルに波長240nm以下のエキシマUV光を近接で照射することにより硬化したレジスト残渣が分解し、容易に除去が可能となる。さらにエキシマをUV光照射後の純水による洗浄を組み合わせた場合には、より清浄な表面に仕上がるとともにより短時間でのレジスト残渣の除去が可能である。
以下に述べる方法でディスクリートトラック型磁気記録媒体を作製した。
スパッタリング装置を用いて、図2に示すようにガラス基板1上に中間膜2、磁性膜3、4を形成し、多層膜構造の垂直磁気記録媒体(以下、ハードディスク円板)を作製した。図2に示したハードディスク円板の最表面は磁性膜であるが、その上にカーボンやシリコン等の保護膜を成膜したものも同時に作製した。次に、レジスト塗布装置を用いて、上記のハードディスク円板の表面に、図3に示すようにネガレジスト5を均一に塗布し、図4に示すようなインプリント装置のモールド(スタンパ)6によりハードディスク円板上にディスクリートトラックのパターン転写を行なった。パターン転写の際に、石英製のモールド越しに低圧水銀ランプを用いて波長365nmのUV照射を行ない、ネガレジスト5を重合してUV硬化させてから、スタンパ6を剥がしてパターンを形成した。形成したパターンの幅は50〜1000nmの範囲で作製した。転写後のネガレジストの平均的な膜厚は約70nmであるが、サンプルは1nm〜100nmの範囲で作製した。
スパッタリング装置を用いて、図2に示すようにガラス基板1上に中間膜2、磁性膜3、4を形成し、多層膜構造の垂直磁気記録媒体(以下、ハードディスク円板)を作製した。図2に示したハードディスク円板の最表面は磁性膜であるが、その上にカーボンやシリコン等の保護膜を成膜したものも同時に作製した。次に、レジスト塗布装置を用いて、上記のハードディスク円板の表面に、図3に示すようにネガレジスト5を均一に塗布し、図4に示すようなインプリント装置のモールド(スタンパ)6によりハードディスク円板上にディスクリートトラックのパターン転写を行なった。パターン転写の際に、石英製のモールド越しに低圧水銀ランプを用いて波長365nmのUV照射を行ない、ネガレジスト5を重合してUV硬化させてから、スタンパ6を剥がしてパターンを形成した。形成したパターンの幅は50〜1000nmの範囲で作製した。転写後のネガレジストの平均的な膜厚は約70nmであるが、サンプルは1nm〜100nmの範囲で作製した。
その際に、図5に示すように、ハードディスク円板の外周部でネガレジスト5の膜厚が不均一となったり、部分的にネガレジストが厚く付着することがある。その状態でネガレジストをマスクとして、反応性イオンエッチング及びイオンミリングにより円板にパターンの転写加工を実施したところ、図6に示すようにレジスト残渣7が残った。
このレジスト残渣7を除去するために、表1に示す方法を用いてレジスト残渣の除去を実施した。ネガレジストの除去の確認は、接触角計を用いて、液滴した純水とサンプルの接触角を測定して行なった。接触角が4°以下となった場合にレジスト残渣が除去されたと見なした。光照射もしくは洗浄後に接触角を測定するまでの時間は5〜10分間とした。また、光学式の顕微鏡及びレーザの散乱光を用いる欠陥検出装置を用いてレジスト残渣の評価を行なった。
図1は、実施例1,2において、パターン転写後に残るネガレジストを除去するために、大気中などの酸素含有雰囲気中において、波長172nmのエキシマUV光を磁気記録媒体のパターン面に照射している様子を示す図である。
図7に、ネガレジストを剥離したディスクリートトラック加工が完了した理想的なハードディスク円板を示す。磁性膜4上のネガレジストは完全に除去されている。その後、カーボン等によりディスクリートトラックの谷間の部分を埋め戻したのちにイオンビームエッチング等により表面の凹凸を除去し、スパッタリング等によりカーボン保護膜8を作製し、図8に示すように表面が平滑なハードディスク円板を作製した。その後、カーボン保護膜8の表面に潤滑剤を塗布して磁気ヘッドの浮上安定性の評価を行なった。
発明者は、図1に示すように、ハードディスク円板上にネガレジストによるパターンが転写されたサンプルに、大気中で波長240nm以下のエキシマUV光を近接(ランプからの距離2mm以下)で5分間光照射することにより、ネガレジストが分解し容易に除去可能となることを見出した。実施例1,2ではキセノンガス(Xe)を用いた波長172nmのエキシマUVランプを用いたが、ArBr(165nm)、KrI(191nm)、KrCl(222nm)など、他のエキシマUVランプでも実施例1,2と同様の効果が得られる。一方、波長253nmのXeIでは、同様の効果を得ることが出来なかった。このように波長によって効果に差が出る理由は、UV光は波長240nm以下となると空気中の酸素を分解してオゾンを生成するためと考えられる。よって、上記の通り波長240nm以下のUV光を照射することにより、このような効果を奏することができるようになる。
エキシマUVランプとサンプル表面との距離を0.1mm〜7mmの間として光照射を行ない、ネガレジストが除去されることを確認したが、ネガレジストが完全に除去されるまでの時間は距離とともに急激に長くなるため、上記距離は3mm以下であることが望ましい。また、3mm以下の距離において、サンプルは回転式の試料台に搭載して0rpm〜300rpmで回転させながら光照射を行なった。この場合、回転することにより光照射によるフォトンがサンプル全面に均一に作用するため、ネガレジストが完全に除去されるまでの時間が短縮する。転写後のネガレジストは、膜厚1nm〜100nmの範囲で完全の除去されることを確認した。
さらに、エキシマUV光の照射時間が短い場合(1分間以下)でも、その後の純水洗浄で残渣が完全に除去が出来ることを見出した(実施例2)。純水洗浄は、純水オーバーフロー槽の中で1MHzの超音波を印加しながら5分間洗浄した。光照射時間が短い場合には、光照射後に目視でネガレジストのパターンが確認できるが、洗浄により完全に除去される。上記のことから、エキシマUVランプを用いて光照射することにより、有機物であるネガレジストの化学結合が膜厚方向に対して表面からネガレジスト転写面まで切断されており、純水洗浄で容易に剥離できるようになることを見出した。なお、サンプルに対してエキシマUVランプを1mm以下の距離に近接させた場合には、エキシマUVを用いた光照射時間が30秒でもその後の純水洗浄によりレジスト残渣が完全に除去されることを確認した。その場合に、純水洗浄により浮上信頼性が改善するとともに、磁気特性への悪影響が無いことを確認した。
なお、酸化を防ぎながらレジスト残渣の除去を行なう方法として、あらかじめ純水中の溶存ガスを脱気したうえで水素を溶存させた水素水を用いた洗浄、純水の代わりにイソプロピルアルコール等を含有する非水系の溶液中で超音波を印加する洗浄、アルゴンガスや二酸化炭素ガスの噴流を用いた洗浄、等が有効である。
検討に用いたエキシマUVランプの全長は300mmであり、外形が65mmのハードディスク基板の場合4枚の両面を同時に光照射することが可能である。UVランプの本数もしくは全長を増すことにより上記処理枚数はさらに多くすることができる。また、UVランプの本数を増し、UVランプの照射面を通過する時間を最適にすることにより、サンプルを一方向に搬送するだけで均一にネガレジストを剥離することが可能である。その場合、サンプルを回転する必要は無い。
光照射及び搬送に要する時間は60秒以内であるので、たとえば同時に20枚を処理した場合には1時間あたり1,200枚以上の生産量となる。なお、エキシマUVランプによる光照射後の洗浄に用いる装置には、1時間あたり1,200枚以上の処理が可能なものを用いた。
図9は、実施例1,2及び比較例1,2,5の各種UVランプによる光照射時間に対する接触角の変化を示す図である。表1及び図9に示すように、エキシマUVランプ以外の波長の長いUVランプを用いた光照射の場合、5分以内でのレジスト残渣の除去は不可能であることを確認した(比較例1〜4)。例えば、波長が254nmの低圧水銀UVランプを用いた光照射の場合、比較例2,3に示すように大気中及び真空中の光照射ではレジスト残渣の除去は不可能であり、比較例1に示すようにオゾン雰囲気中で光照射することが必要であった。ただし、オゾン雰囲気中で光照射することで剥離が可能になる比較例1の場合であっても、剥離に要する光照射時間はエキシマUVランプと比較して10倍以上長くなることを確認した。さらに、その後の純水洗浄でも表層部のレジスト残渣しか除去できず、完全にレジスト残渣を除去することができなかった。
また、高濃度のオゾン雰囲気中に長時間暴露された場合には、図10に示すように磁性膜の酸化にともない印加磁界Hに対する磁化量Mの低下及び磁化反転領域の広がり等の磁気特性の劣化が発生するため、オゾン雰囲気中でのUVランプによる光照射は出来ない。また、磁性膜表面にカーボンやシリコン等の保護膜を成膜した場合、表面の酸化を防ぐことはできるが、図6に示すように反応性イオンエッチング及びイオンミリングによりハードディスク円板にパターンの転写加工が進むと、磁性膜の膜厚方向の側面が露出するため酸化による磁気特性の劣化の影響を避けることができない。さらに、高純度オゾンガスの生成装置が必要となり、安全面の観点からもエキシマUVランプを用いる方法が優れる。また、比較例4に示すように、波長が365nmの高圧水銀UVランプを用いた光照射の場合、高濃度のオゾン雰囲気中で光照射してもレジスト残渣の除去は不可能であった。
表1の従来法1に示したように、磁気記録媒体の製造以外の分野で従来から用いられている酸素ガスによる反応性エッチングによりレジスト残渣の除去が可能であることを確認したが、従来法1によりレジスト残渣を完全に除去した場合には、パターン形成された磁性膜に対してもエッチングにより損傷を与える。また、カーボンやシリコン等の保護膜を成膜した場合もパターン転写に必要な形状に対して損傷を与えるため、ディスクリートトラック型磁気記録媒体で要求されるようなハードディスク円板全面に100ナノメートル以下のパターン幅の正常な転写が出来ない。
また、表1の従来法2に示したように、半導体のフォトマスクのレジスト剥離として一般的な硫酸と過酸化水素水の混合水溶液によりレジスト残渣の除去が可能であることを確認したが、従来法2は、処理後のサンプルの酸化や腐食により従来法1と同様にパターン形成された磁性膜に対して損傷を与える。また、処理後の面粗さの増大が発生し、その全面においてヘッドを10nm以下のスペーシングで安定した浮上特性が得られなかった。さらに、従来法2は100℃以上の高温の強酸による処理のため、処理時の安全性、エネルギー及び廃液処理コスト、環境への影響等の問題がある。
このように、上記従来法1及び従来法2は共に処理後に磁性膜の磁気特性が劣化するため、本方式をディスクリートトラック型磁気記録媒体のネガレジスト剥離に用いることはできない。
なお、UV光照射を行なわずに、高濃度のオゾン雰囲気中でのネガレジストの暴露のみ(比較例5)、もしくは高濃度のオゾンガスを純水中に溶解したオゾン水中での超音波印加による洗浄(比較例6)では、図9の接触角の変化及び目視からレジスト残渣の除去が出来ないことを確認した。また、表1の比較例7〜9に示すように、ポジタイプのレジストの剥離に用いられる各種レジスト剥離有機溶剤ではネガレジストの残渣を除去することができないことを確認した。
1 基板
2 中間膜
3 磁性膜
4 磁性膜
5 インプリントレジスト層(ネガ型)
6 モールド(スタンパ)
7 レジスト残渣
8 保護膜
2 中間膜
3 磁性膜
4 磁性膜
5 インプリントレジスト層(ネガ型)
6 モールド(スタンパ)
7 レジスト残渣
8 保護膜
Claims (12)
- パターン形成を必要とする磁気記録媒体の製造に適用するネガレジスト除去方法であって、磁性膜を備える磁気記録媒体の表面にネガレジストをマスクとしてパターンを転写した後のネガレジストが残存するパターン面に、酸素含有雰囲気中において、240nm以下の波長を有するUV光を照射する工程を少なくとも含むことを特徴とするレジスト除去方法。
- 請求項1に記載のレジスト除去方法において、前記UV光を照射する工程の後に、純水を用いて洗浄する工程を含むことを特徴とするレジスト除去方法。
- 請求項1に記載のレジスト除去方法において、前記酸素含有雰囲気中は100℃より低い温度下であることを特徴とするレジスト除去方法。
- 請求項1に記載のレジスト除去方法において、前記酸素含有雰囲気中のオゾン濃度は1000ppm以下であることを特徴とするレジスト除去方法。
- 請求項1に記載のレジスト除去方法において、前記UV光は単一波長のエキシマUV光であることを特徴とするレジスト除去方法。
- 請求項5に記載のレジスト除去方法において、前記エキシマUV光は、Xe,ArBr,KrI,KrClの何れかを用いたエキシマUV光であることを特徴とするレジスト除去方法。
- 請求項1に記載のレジスト除去方法において、前記磁気記録媒体を回転させながら前記UV光を照射することを特徴とするレジスト除去方法。
- 請求項1に記載のレジスト除去方法において、前記レジストはネガレジストであることを特徴とするレジスト除去方法。
- 磁性膜を備える磁気記録媒体の表面にレジストを塗布し、
UV光の照射により前記ネガレジストを硬化させてパターンを形成し、
このパターンを利用して前記磁気記録媒体に前記パターンの転写加工を施し、
前記UV光より波長が短いUV光を酸素含有雰囲気中において照射して前記レジストを除去する磁気記録媒体製造方法。 - 前記酸素含有雰囲気中のオゾン濃度は、1000ppm以下である請求項9に記載の磁気記録媒体製造方法。
- 前記UV光より波長が短いUV光は、240nm以下の単一波長を有するエキシマUV光である請求項9に記載の磁気記録媒体製造方法。
- 前記エキシマUV光は、Xe,ArBr,KrI,KrClの何れかを用いたエキシマUV光である請求項11に記載の磁気記録媒体製造方法。
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