JPH06243465A - 情報記録媒体の製造方法 - Google Patents
情報記録媒体の製造方法Info
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- JPH06243465A JPH06243465A JP2804893A JP2804893A JPH06243465A JP H06243465 A JPH06243465 A JP H06243465A JP 2804893 A JP2804893 A JP 2804893A JP 2804893 A JP2804893 A JP 2804893A JP H06243465 A JPH06243465 A JP H06243465A
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- Japan
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- substrate
- information recording
- recording medium
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- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
- Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 磁気ディスク、光ディスク及び光磁気ディス
ク等の情報記録媒体の製造方法において、アルカリ溶
液、中和液(酸)及びフロン等の薬品を使用せずに媒体
膜形成前の基板表面を清浄化する。 【構成】 先ず、媒体膜形成前の基板表面に、例えば水
銀ランプ等を使用し、紫外線を照射して、基板表面を活
性化させる。次に、例えば、この基板表面上に、下地膜
(Cr)、媒体膜(Co62.5 Ni30Cr7.5 )及び保
護膜(C)を順次形成する。 【効果】 環境破壊の虞れがなく、且つ、製造コストを
低減することができる。
ク等の情報記録媒体の製造方法において、アルカリ溶
液、中和液(酸)及びフロン等の薬品を使用せずに媒体
膜形成前の基板表面を清浄化する。 【構成】 先ず、媒体膜形成前の基板表面に、例えば水
銀ランプ等を使用し、紫外線を照射して、基板表面を活
性化させる。次に、例えば、この基板表面上に、下地膜
(Cr)、媒体膜(Co62.5 Ni30Cr7.5 )及び保
護膜(C)を順次形成する。 【効果】 環境破壊の虞れがなく、且つ、製造コストを
低減することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板表面を清浄化した
後、前記基板表面上に媒体膜を形成して情報記録媒体
(メディア)を製造する情報記録媒体の製造方法に関
し、特に磁気ディスク、光ディスク及び光磁気ディスク
等のように情報記録密度が高い情報記録媒体の製造に好
適の情報記録媒体の製造方法に関する。
後、前記基板表面上に媒体膜を形成して情報記録媒体
(メディア)を製造する情報記録媒体の製造方法に関
し、特に磁気ディスク、光ディスク及び光磁気ディスク
等のように情報記録密度が高い情報記録媒体の製造に好
適の情報記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ等の周辺機器として使用さ
れている情報記録装置においては、情報記録媒体とし
て、磁気ディスク、光ディスク及び光磁気ディスク等が
使用される。これらの情報記録媒体は、いずれも円板状
の基板の表面上に媒体膜を被着することにより製造され
たものである。これらの情報記録媒体においては、磁気
又はレーザー光等を使用して、情報の書き込み(記録)
及び読み出し(再生)を行なう。
れている情報記録装置においては、情報記録媒体とし
て、磁気ディスク、光ディスク及び光磁気ディスク等が
使用される。これらの情報記録媒体は、いずれも円板状
の基板の表面上に媒体膜を被着することにより製造され
たものである。これらの情報記録媒体においては、磁気
又はレーザー光等を使用して、情報の書き込み(記録)
及び読み出し(再生)を行なう。
【0003】情報記録媒体としては信頼性が高いことが
要求され、特に記録されたデータの保存性の確保が重要
である。また、近年の情報量の増大に伴って、媒体表面
の単位面積当たりの記録密度の向上が要望されている。
要求され、特に記録されたデータの保存性の確保が重要
である。また、近年の情報量の増大に伴って、媒体表面
の単位面積当たりの記録密度の向上が要望されている。
【0004】信頼性の確保及び記録密度の向上のために
は、基板の表面の欠陥(異物又は基板自体の凹凸)を可
及的に低減することが必要である。前記異物としては、
基板材に含まれる異物が表面に現われているもの及び基
板表面に付着したもの(機械油及び環境浮遊物等の有機
化合物)等がある。基板材に含まれる異物については、
基板材中の異物量の減少化という材質的改良が必要であ
る。このため、基板の材質及び製造方法等の検討が種々
なされている。一方、基板表面に付着した有機化合物に
ついては、媒体膜形成前に除去し基板表面を清浄化し
て、基板表面を活性化させておくことが必要である。こ
のため、媒体膜形成工程の前には、基板表面を清浄化す
るための前処理工程が設けられている。
は、基板の表面の欠陥(異物又は基板自体の凹凸)を可
及的に低減することが必要である。前記異物としては、
基板材に含まれる異物が表面に現われているもの及び基
板表面に付着したもの(機械油及び環境浮遊物等の有機
化合物)等がある。基板材に含まれる異物については、
基板材中の異物量の減少化という材質的改良が必要であ
る。このため、基板の材質及び製造方法等の検討が種々
なされている。一方、基板表面に付着した有機化合物に
ついては、媒体膜形成前に除去し基板表面を清浄化し
て、基板表面を活性化させておくことが必要である。こ
のため、媒体膜形成工程の前には、基板表面を清浄化す
るための前処理工程が設けられている。
【0005】この場合に、前処理方法は基板の種類によ
って異なり、基板の種類毎に最適と考えられる前処理方
法が採用される。例えば、磁気ディスク用基板として一
般的なNiP/Al基板の場合は、アルカリ脱脂、水
洗、硫酸、硝酸等による中和洗浄、水洗、乾燥の各工程
がこの順に実施される。また、カーボン基板の場合に
は、中和洗浄に硫酸又は硝酸を使用すると、基板表面に
硫酸又は硝酸とカーボンとの層間化合物が形成されてし
まうため、中和洗浄には塩酸又はリン酸が使用される
(特開平3-268226号)。なお、前記乾燥は、通常、水を
イソプロピルアルコールで置換し、フロン蒸気にて乾燥
する方法により行なわれる。
って異なり、基板の種類毎に最適と考えられる前処理方
法が採用される。例えば、磁気ディスク用基板として一
般的なNiP/Al基板の場合は、アルカリ脱脂、水
洗、硫酸、硝酸等による中和洗浄、水洗、乾燥の各工程
がこの順に実施される。また、カーボン基板の場合に
は、中和洗浄に硫酸又は硝酸を使用すると、基板表面に
硫酸又は硝酸とカーボンとの層間化合物が形成されてし
まうため、中和洗浄には塩酸又はリン酸が使用される
(特開平3-268226号)。なお、前記乾燥は、通常、水を
イソプロピルアルコールで置換し、フロン蒸気にて乾燥
する方法により行なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た基板の前処理方法には、以下に示す問題点がある。即
ち、近年、フロン等によりオゾン層が破壊されることが
判明し、環境破壊を防止するためにフロン等の使用が規
制されるようになった。従って、フロン等の環境を破壊
する虞れがある薬品を使用せずに基板表面を清浄化する
方法が要望されている。また、従来の前処理方法におい
ては、アルカリ及び酸等の使用済み薬品の処理規制にも
対応する必要があると共に、近年の記録密度の向上に対
応して水洗水のより一層の高純度化が要求されるように
なってきたため、前処理コストが大幅に増加する傾向に
ある。このため、媒体膜形成前の前処理に要するコスト
を低く押さえ、製造コストを低減できて、且つ、情報記
録密度の高密度化に対応できる情報記録媒体の製造方法
が要望されている。
た基板の前処理方法には、以下に示す問題点がある。即
ち、近年、フロン等によりオゾン層が破壊されることが
判明し、環境破壊を防止するためにフロン等の使用が規
制されるようになった。従って、フロン等の環境を破壊
する虞れがある薬品を使用せずに基板表面を清浄化する
方法が要望されている。また、従来の前処理方法におい
ては、アルカリ及び酸等の使用済み薬品の処理規制にも
対応する必要があると共に、近年の記録密度の向上に対
応して水洗水のより一層の高純度化が要求されるように
なってきたため、前処理コストが大幅に増加する傾向に
ある。このため、媒体膜形成前の前処理に要するコスト
を低く押さえ、製造コストを低減できて、且つ、情報記
録密度の高密度化に対応できる情報記録媒体の製造方法
が要望されている。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、環境を破壊する虞れがある薬品を使用せず
に基板表面を従来と同程度又はそれ以上に清浄化するこ
とができて情報記録密度の高密度化に対応できると共
に、製造コストを低減できる情報記録媒体の製造方法を
提供することを目的とする。
のであって、環境を破壊する虞れがある薬品を使用せず
に基板表面を従来と同程度又はそれ以上に清浄化するこ
とができて情報記録密度の高密度化に対応できると共
に、製造コストを低減できる情報記録媒体の製造方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る情報記録媒
体の製造方法は、基板表面に紫外線を照射して前記基板
表面を活性化させる工程と、前記基板表面上に媒体膜を
形成する工程と、を有することを特徴とする。
体の製造方法は、基板表面に紫外線を照射して前記基板
表面を活性化させる工程と、前記基板表面上に媒体膜を
形成する工程と、を有することを特徴とする。
【0009】
【作用】本願発明者等は、フロン等の環境を破壊する虞
れがある薬品を使用せずに基板表面を清浄化できる方法
を開発すべく、種々実験研究を行なった。その結果、以
下のことが判明した。即ち、媒体膜形成前の基板表面に
紫外線を照射することにより基板表面の有機化合物が除
去されて基板表面が清浄化され、基板表面が活性化する
ことにより、基板表面に対する媒体膜の被着効率が向上
する。このため、このようにして前処理した基板表面に
媒体膜を形成して製造された情報記録媒体は、紫外線を
照射しない場合に比して、エラーが低減する。本発明は
このような実験結果に基づいてなされたものである。
れがある薬品を使用せずに基板表面を清浄化できる方法
を開発すべく、種々実験研究を行なった。その結果、以
下のことが判明した。即ち、媒体膜形成前の基板表面に
紫外線を照射することにより基板表面の有機化合物が除
去されて基板表面が清浄化され、基板表面が活性化する
ことにより、基板表面に対する媒体膜の被着効率が向上
する。このため、このようにして前処理した基板表面に
媒体膜を形成して製造された情報記録媒体は、紫外線を
照射しない場合に比して、エラーが低減する。本発明は
このような実験結果に基づいてなされたものである。
【0010】紫外線により基板表面が清浄化されるメカ
ニズムは明確ではないものの、以下のように考えられ
る。即ち、水銀ランプ等の紫外線源からは主に波長が1
84.9nm及び253.7nmの紫外線が放射され
る。空気中の酸素(O2 )が波長184.9nmの紫外
線に照射されると、紫外線を吸収して、下記化学式1,
2に示す反応により、オゾン(O3 )を発生する。
ニズムは明確ではないものの、以下のように考えられ
る。即ち、水銀ランプ等の紫外線源からは主に波長が1
84.9nm及び253.7nmの紫外線が放射され
る。空気中の酸素(O2 )が波長184.9nmの紫外
線に照射されると、紫外線を吸収して、下記化学式1,
2に示す反応により、オゾン(O3 )を発生する。
【0011】
【化1】O2 →O+O
【0012】
【化2】O+O2 →O3
【0013】このようにして発生したO3 が波長25
3.7nmの紫外線に照射されると、紫外線を吸収して
分解する。このようなO3 の生成及び分解の過程におい
て強力な酸化力を有する酸素原子(O)が発生する。一
方、基板表面に付着している有機化合物が紫外線を吸収
すると、光分解して、イオン、フリーラジカル、励起状
態の分子又は中性分子等が生成される。これらの励起状
態の有機化合物又は光分解反応で生成されたフリーラジ
カルは、前述の酸素原子と反応し、CO2 、H2O、O2
のような単純な構造の分子を形成して、基板表面から
除去される。その結果、基板表面が清浄化及び活性化さ
れる。
3.7nmの紫外線に照射されると、紫外線を吸収して
分解する。このようなO3 の生成及び分解の過程におい
て強力な酸化力を有する酸素原子(O)が発生する。一
方、基板表面に付着している有機化合物が紫外線を吸収
すると、光分解して、イオン、フリーラジカル、励起状
態の分子又は中性分子等が生成される。これらの励起状
態の有機化合物又は光分解反応で生成されたフリーラジ
カルは、前述の酸素原子と反応し、CO2 、H2O、O2
のような単純な構造の分子を形成して、基板表面から
除去される。その結果、基板表面が清浄化及び活性化さ
れる。
【0014】そして、本発明においては、このようにし
て清浄化した基板の表面に媒体膜を形成するため、信頼
性が高く、高記録密度化が可能な情報記録媒体を得るこ
とができる。この場合に、本発明は、上述の如く、紫外
線によるO2 の分解及び有機化合物の光分解反応を利用
して基板表面を清浄化するものであるから、適用可能な
基板の材質等が制限されることはなく、種々の材質の基
板に本発明を適用することができる。また、本発明にお
いては、アルカリ及び酸等の薬品を使用する必要がない
ため、従来に比して製造コストを低減できる。更に、本
発明においては、フロン等を使用する必要がないため、
環境を破壊する虞れもない。
て清浄化した基板の表面に媒体膜を形成するため、信頼
性が高く、高記録密度化が可能な情報記録媒体を得るこ
とができる。この場合に、本発明は、上述の如く、紫外
線によるO2 の分解及び有機化合物の光分解反応を利用
して基板表面を清浄化するものであるから、適用可能な
基板の材質等が制限されることはなく、種々の材質の基
板に本発明を適用することができる。また、本発明にお
いては、アルカリ及び酸等の薬品を使用する必要がない
ため、従来に比して製造コストを低減できる。更に、本
発明においては、フロン等を使用する必要がないため、
環境を破壊する虞れもない。
【0015】なお、表面を活性化させた基板は、外気に
曝されると空気中に浮遊している有機物が付着して表面
欠陥となる虞れがある。このため、紫外線照射により表
面を活性化させた基板は、紫外線照射を行ったチャンバ
内に外気に曝すことなく保持し、このチャンバ内で媒体
膜を形成することが好ましい。
曝されると空気中に浮遊している有機物が付着して表面
欠陥となる虞れがある。このため、紫外線照射により表
面を活性化させた基板は、紫外線照射を行ったチャンバ
内に外気に曝すことなく保持し、このチャンバ内で媒体
膜を形成することが好ましい。
【0016】また、前記紫外線源としては、前述の波長
の紫外線を発生することから、水銀ランプが好適であ
る。更に、紫外線の出力は、基板の種類及び照射時間等
を考慮して決定することが好ましい。
の紫外線を発生することから、水銀ランプが好適であ
る。更に、紫外線の出力は、基板の種類及び照射時間等
を考慮して決定することが好ましい。
【0017】
【実施例】次に、本発明方法により実際に情報記録媒体
を製造し、前処理後の基板表面の清浄度を調べた結果及
びエラー試験を実施した結果について、本願の特許請求
の範囲から外れる比較例と比較して説明する。
を製造し、前処理後の基板表面の清浄度を調べた結果及
びエラー試験を実施した結果について、本願の特許請求
の範囲から外れる比較例と比較して説明する。
【0018】先ず、鏡面研磨した3.5インチカーボン
基板を複数枚用意し、これらの基板に紫外線を照射し
た。この場合に、紫外線源としてはフォト・サーフェイ
ス・プロセッサー(セン特殊光源株式会社製、出力20
0Wの低圧水銀ランプ使用)を使用し、紫外線源と基板
との距離は25mmとした。また、照射時間は、下記表
1に示すように、実施例1については1分間、実施例2
については30分間、実施例3については60分間とし
た。
基板を複数枚用意し、これらの基板に紫外線を照射し
た。この場合に、紫外線源としてはフォト・サーフェイ
ス・プロセッサー(セン特殊光源株式会社製、出力20
0Wの低圧水銀ランプ使用)を使用し、紫外線源と基板
との距離は25mmとした。また、照射時間は、下記表
1に示すように、実施例1については1分間、実施例2
については30分間、実施例3については60分間とし
た。
【0019】これらの紫外線を照射した基板表面の清浄
度を調べた。即ち、清浄な基板表面は活性化されていて
表面エネルギーが高く、一方、汚染されている基板(有
機化合物が付着している基板)の表面エネルギーは低い
ことから、市販のぬれ指数標準液を使用して、各基板の
表面エネルギーを調べた。この表面エネルギーにより、
基板表面の清浄度を評価することができる。また、比較
例として、紫外線を照射していない基板の表面エネルギ
ーも調べた。更に、従来例として、前述の基板をアルカ
リ溶液で脱脂し、塩酸水溶液又はリン酸水溶液で中和洗
浄する従来方法によって前処理を実施した基板表面の表
面エネルギーも調べた。これらの結果を、表1に併せて
示した。
度を調べた。即ち、清浄な基板表面は活性化されていて
表面エネルギーが高く、一方、汚染されている基板(有
機化合物が付着している基板)の表面エネルギーは低い
ことから、市販のぬれ指数標準液を使用して、各基板の
表面エネルギーを調べた。この表面エネルギーにより、
基板表面の清浄度を評価することができる。また、比較
例として、紫外線を照射していない基板の表面エネルギ
ーも調べた。更に、従来例として、前述の基板をアルカ
リ溶液で脱脂し、塩酸水溶液又はリン酸水溶液で中和洗
浄する従来方法によって前処理を実施した基板表面の表
面エネルギーも調べた。これらの結果を、表1に併せて
示した。
【0020】
【表1】
【0021】この表1から明らかなように、実施例1乃
至3の基板は、いずれも比較例の基板に比して表面エネ
ルギーが高く、従来例と略同程度又はそれ以上に基板表
面が清浄化されている。
至3の基板は、いずれも比較例の基板に比して表面エネ
ルギーが高く、従来例と略同程度又はそれ以上に基板表
面が清浄化されている。
【0022】次に、インラインタイプのD.C.マグネ
トロンスパッタ装置を使用して、実施例1乃至3、比較
例及び従来例の基板表面上に、下地膜(Cr)、媒体膜
(Co62.5Ni30Cr7.5 )及び保護膜(C)を夫々3
000Å、600Å及び300Åの厚さで順次形成し、
磁気ディスクを製造した。なお、成膜時には、スパッタ
ガスとしてArガスを使用し、ガス圧は3×10-3To
rr、基板温度は250℃とした。
トロンスパッタ装置を使用して、実施例1乃至3、比較
例及び従来例の基板表面上に、下地膜(Cr)、媒体膜
(Co62.5Ni30Cr7.5 )及び保護膜(C)を夫々3
000Å、600Å及び300Åの厚さで順次形成し、
磁気ディスクを製造した。なお、成膜時には、スパッタ
ガスとしてArガスを使用し、ガス圧は3×10-3To
rr、基板温度は250℃とした。
【0023】このようにして製造した磁気ディスクにつ
いて、エラー試験を実施した。その結果も、表1に併せ
て示した。
いて、エラー試験を実施した。その結果も、表1に併せ
て示した。
【0024】この表1から明らかなように、実施例1乃
至3においてはエラーの発生数が0であるのに対し、紫
外線を照射していない比較例においては、多数(10個
/面)のエラーが発生した。この比較例の磁気ディスク
の表面を調べたところ、エラーが発生した箇所には媒体
膜が形成されておらず、基板表面に有機化合物の付着が
検出された。
至3においてはエラーの発生数が0であるのに対し、紫
外線を照射していない比較例においては、多数(10個
/面)のエラーが発生した。この比較例の磁気ディスク
の表面を調べたところ、エラーが発生した箇所には媒体
膜が形成されておらず、基板表面に有機化合物の付着が
検出された。
【0025】上述の如く、本発明方法により前処理した
基板の表面は、アルカリ溶液等の薬品を使用する従来方
法により前処理した基板の表面と略同程度又はそれ以上
に清浄化されていて、情報記録媒体としたときのエラー
の発生を回避することができる。この場合に、本発明方
法においては、従来方法のように各種薬品を使用する必
要がないため、処理コストを低減できるという効果があ
る。また、本発明方法においては、フロン等を使用しな
いため、環境を破壊する虞れがないという利点もある。
基板の表面は、アルカリ溶液等の薬品を使用する従来方
法により前処理した基板の表面と略同程度又はそれ以上
に清浄化されていて、情報記録媒体としたときのエラー
の発生を回避することができる。この場合に、本発明方
法においては、従来方法のように各種薬品を使用する必
要がないため、処理コストを低減できるという効果があ
る。また、本発明方法においては、フロン等を使用しな
いため、環境を破壊する虞れがないという利点もある。
【0026】なお、上述の実施例においてはいずれもカ
ーボン基板を使用した磁気ディスクの場合について説明
したが、これにより本発明が適用可能な情報記録媒体が
カーボン基板を使用した磁気ディスクに限定されるもの
ではなく、NiP/Al基板、ガラス基板等の他の基板
を使用した磁気ディスク並びに光ディスク及び光磁気デ
ィスク等の製造にも本発明を適用できることは勿論であ
る。
ーボン基板を使用した磁気ディスクの場合について説明
したが、これにより本発明が適用可能な情報記録媒体が
カーボン基板を使用した磁気ディスクに限定されるもの
ではなく、NiP/Al基板、ガラス基板等の他の基板
を使用した磁気ディスク並びに光ディスク及び光磁気デ
ィスク等の製造にも本発明を適用できることは勿論であ
る。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る情報記
録媒体の製造方法によれば、基板表面に紫外線を照射す
ることにより基板表面を活性化させた後、前記基板表面
に媒体膜を形成するから、アルカリ溶液を使用して前処
理を行う従来方法と略同程度又はそれ以上に基板表面を
清浄化することができて、情報記録密度の高密度化に対
応できると共に、従来に比して媒体膜形成前の前処理コ
ストを低減できる。また、本発明方法においてはフロン
等の薬品を使用しないため、環境破壊の虞れがないとい
う効果もある。このため、本発明方法は、磁気ディスク
等の情報記録媒体の製造方法として極めて有用である。
録媒体の製造方法によれば、基板表面に紫外線を照射す
ることにより基板表面を活性化させた後、前記基板表面
に媒体膜を形成するから、アルカリ溶液を使用して前処
理を行う従来方法と略同程度又はそれ以上に基板表面を
清浄化することができて、情報記録密度の高密度化に対
応できると共に、従来に比して媒体膜形成前の前処理コ
ストを低減できる。また、本発明方法においてはフロン
等の薬品を使用しないため、環境破壊の虞れがないとい
う効果もある。このため、本発明方法は、磁気ディスク
等の情報記録媒体の製造方法として極めて有用である。
Claims (2)
- 【請求項1】 基板表面に紫外線を照射して前記基板表
面を活性化させる工程と、前記基板表面上に媒体膜を形
成する工程と、を有することを特徴とする情報記録媒体
の製造方法。 - 【請求項2】 前記基板表面を活性化させた後、紫外線
照射を行ったチャンバ内で基板表面を外気に曝すことな
く前記媒体膜を形成することを特徴とする請求項1に記
載の情報記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2804893A JPH06243465A (ja) | 1993-02-17 | 1993-02-17 | 情報記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2804893A JPH06243465A (ja) | 1993-02-17 | 1993-02-17 | 情報記録媒体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06243465A true JPH06243465A (ja) | 1994-09-02 |
Family
ID=12237871
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2804893A Pending JPH06243465A (ja) | 1993-02-17 | 1993-02-17 | 情報記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06243465A (ja) |
-
1993
- 1993-02-17 JP JP2804893A patent/JPH06243465A/ja active Pending
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