JP5037243B2 - 界面結合剤、該界面結合剤を含有するレジスト組成物、及び該界面結合剤からなる層を有する磁気記録媒体形成用積層体、並びに該界面結合剤を用いた磁気記録媒体の製造方法、及び該製造方法により製造された磁気記録媒体 - Google Patents

界面結合剤、該界面結合剤を含有するレジスト組成物、及び該界面結合剤からなる層を有する磁気記録媒体形成用積層体、並びに該界面結合剤を用いた磁気記録媒体の製造方法、及び該製造方法により製造された磁気記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、界面結合剤、該界面結合剤を含有するレジスト組成物、及び該界面結合剤からなる層を有する磁気記録媒体形成用積層体、並びに該界面結合剤を用いた磁気記録媒体の製造方法、及び該製造方法により製造された磁気記録媒体に関する。
近年、磁気記録媒体における記録密度向上のために、従来の連続磁性層を有する磁気記録媒体に代わって、磁性層がパターニングされたDTM(ディスクリート・トラック・メディア)、BPM(ビット・パターンド・メディア)が提唱されている(たとえば特許文献1及び2参照)。
パターニングされた磁気記録媒体の作製方法として、電子ビーム(EB)、ナノインプリントリソグラフィ(NIL)、自己組織化高分子を使用した方法、等がある。微細パターンを高い位置精度で加工する微細加工のポテンシャルや、生産性及び簡便性等、の観点からナノインプリントリソグラフィ(NIL)に対する期待が大きい。
NILとは、パターンが形成されたモールド上のパターン形状の鋳型を用いてパターンを転写する方式であり、具体的な転写工程としては、鋳型を載せ、加圧及び加熱を組合せて形状を成型し、温度制御又は光により形状を固定化し、さらにモールドを剥離する、という一連の工程である。
磁気記録媒体のパターニングにおいて、インプリントとしては大サイズである1.8〜3.5インチのディスク媒体上の同心円状にナノスケールの微細パターンを配置し、パターン形状を破壊することなく、ナノスケールの位置精度で微細パターンを配置することが要求される。これにより、磁気記録媒体をハードディスクドライブに組み込んだ場合のヘッドの読み取り及び書き込みを支障なく行うことができる。
そのため、磁気記録媒体のディスク全面に対し、NILの微細加工性と位置精度とを両立する手段の確立が要望されている。
従来より、半導体、MEMS(micro electro mechanical systems)、マイクロアレイレンズ等を対象としたNILの研究がなされており、微細化、及びアスペクト比向上による加工性向上が検証されてきている。
一方、磁気記録媒体を対象とした場合、ディスク上へのパターン転写を、位置精度良く1ショットで行う必要があり、大面積での微細加工性と位置精度とを両立することが求められる。磁気記録媒体のパターン加工における微細加工性と位置精度に対する要求は、半導体やMEMS等の従来の用途に対する要求よりも要求レベルが更に高い。
従来より、NIL工程では、インプリント時の位置精度が課題として挙げられ、それに対してはアライメントマークの読み込みとステージ位置制御による方法(特許文献3参照)のほか、パターン形状を有するモールドを用いたインプリント方法(特許文献4参照)等が提案されており、インプリント時の位置精度向上がなされてきた。一方で、ナノスケールの加工精度と位置精度を大面積で両立する手法については、十分技術確立されてきていない。
磁気記録媒体のディスク上にて大面積でインプリントする場合の大きな問題点として、インプリントから剥離までの一連の工程で発生するモールドとレジストとの位置ズレに起因する、インプリント精度の低下がある。この位置ズレの要因としては、モールド/レジスト層/磁気記録媒体形成用積層体にかかる力、モールドへの圧力、モールドへの圧力方向、制御温度、UV照射量、温度分布、モールド材質、レジスト層膜厚等が面内において不均一であること等が挙げられる。この位置ズレにより、パターン位置精度が低下することに加え、ナノスケールのパターンそのものが、剥離すること等により破壊されてしまうことなどがある。
磁気記録媒体用のパターンドメディアとして十分な性能に到達することの難易度は非常に高く、十分な性能に到達する技術の確立が望まれていた。
また、インプリント時のプロセス中でのパターン崩れを低減しパターン形状の安定性を向上する技術として、レジスト組成物中に無機微粒子を含有させる方法が提案されている(特許文献5参照)。しかし、特許文献5に記載された方法では、レジスト層と磁気記録媒体形成用積層体との結合性が十分でなく、特にナノレベルのインプリントによるパターニングでは磁気記録媒体形成用積層体からのレジスト層の剥離によるパターン崩れを十分に低減できず、さらにインプリント後の基体加工後のレジスト層の剥離(除去)時に無機微粒子が十分に除去できず、特に加工後の磁気記録媒体形成用積層体を磁気記録媒体としてハードディスクドライブに組み込んだ際には、微粒子残渣によりヘッドのフライト性に支障をきたし、磁気記録媒体を破壊してしまうという問題が発生していた。
また、パターン形成したレジスト層が磁気記録媒体形成用積層体から剥離を低減する技術として、カップリング剤を含有させたレジスト組成物を使用する方法が提案されている(特許文献6参照)。しかし、特許文献6に記載された方法では、磁気記録媒体形成用積層体とレジスト層の双方に結合性を有するカップリング剤を必須成分としておらず、また処理する磁気記録媒体形成用積層体の活性化が不十分なため、結果的にカップリング剤の使用量が多くなり、パターニング後のレジスト層の除去性能が悪化するという問題がある。また、実際の使用においては、カップリング剤がゾル状態になってしまうため、ナノインプリントでの微細パターニング性とインプリント後の残膜の薄膜化や磁気記録媒体形成用積層体の加工性の観点から十分な微細加工性能を得ることができない。
なお、従来のリソグラフィー技術の分野では、レジスト層と磁気記録媒体形成用積層体との密着性について、ウェットエッチング時に剥離せずにエッチング後の除去工程にて有機溶剤により除去可能となるように、磁気記録媒体形成用積層体表面とレジスト層との親和性に起因する密着性があれば十分であった。
特開平9−97419号公報 特開2006−120299号公報 特開2006−40321号公報 特開2006−5023号公報 特開2003−82043号公報 特開2004−34325号公報
本発明は、従来における前記問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、微細パターン形成とパターン位置精度とを大面積で両立することができる界面結合剤、該界面結合剤を含有するレジスト組成物、及び該界面結合剤からなる層を有する磁気記録媒体形成用積層体、並びに該界面結合剤を用いた磁気記録媒体の製造方法、及び該製造方法により製造された磁気記録媒体を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、以下の知見を得た。即ち、磁気記録媒体形成用積層体とレジスト層との界面の結合性を高めることで、インプリント工程において位置ズレが発生しても最終的なインプリント性能への影響を軽減でき、微細パターン形成とパターン位置精度とを両立できることを見出した。
また、磁気記録媒体のパターニング用途としては、NIL後にエッチングにより磁性層の加工を行ったのち、加工後にレジスト層及び界面結合剤を除去する必要があり、レジスト層と磁気記録媒体形成用積層体との密着性と加工後の除去性とを両立する技術が求められる。酸素プラズマ処理、酸素アッシング処理、及びUVオゾン処理等を用いることによって、レジスト層の除去性を向上することができ、レジスト層と磁気記録媒体形成用積層体との密着性と、加工後のレジスト層除去性とを両立できることを見出した。
また、レジスト層との相溶性が良好な界面結合剤を磁気記録媒体形成用積層体に表面処理し、さらに界面活性剤を併用することにより、レジスト層の塗布膜厚の面内均一性を向上することができることを見出した。
さらに、本発明では、NILではインプリント時にレジスト層へかかる力が大きく、要求される密着力(又は界面結合力)が大きく、磁気記録媒体形成用積層体とレジスト層とが共有結合することにより、磁気記録媒体形成用積層体とレジスト層との界面がインプリント時に応力的に破壊されずに安定することを見出した。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 基板及び磁性層を有する磁気記録媒体形成用積層体とレジスト層とを結合する界面結合剤であって、前記磁気記録媒体形成用積層体の表面と架橋可能な第1官能基と、前記レジスト層と架橋可能な第2官能基とを有することを特徴とする界面結合剤である。
<2> 磁気記録媒体形成用積層体が表面に水酸基を有してなり、第1官能基が前記水酸基と架橋可能であり、レジスト層が架橋性モノマーを含有してなり、第2官能基が前記架橋性モノマーと架橋可能である前記<1>に記載の界面結合剤である。
<3> 酸素プラズマ処理、酸素アッシング処理、及びUVオゾン処理のいずれかにより分解可能である前記<1>から<2>のいずれかに記載の界面結合剤である。
<4> シランカップリング剤及びカルボン酸無水物の少なくともいずれかからなる前記<1>から<3>のいずれかに記載の界面結合剤である。
<5> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の界面結合剤を含有することを特徴とするナノインプリント用レジスト組成物である。
<6> 基板及び磁性層を有する磁気記録媒体形成用積層体であって、前記<1>から<4>のいずれかに記載の界面結合剤からなる層を表面上に有することを特徴とする磁気記録媒体形成用積層体である。
<7> 基板及び磁性層を有する磁気記録媒体形成用積層体を備える磁気記録媒体の製造方法であって、前記<1>から<4>のいずれかに記載の界面結合剤を用いて前記磁気記録媒体形成用積層体の表面を処理する表面処理工程を含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法である。
<8> 表面処理工程において表面が処理された磁気記録媒体形成用積層体の上にレジスト層を形成するレジスト層形成工程をさらに含む前記<7>に記載の磁気記録媒体の製造方法である。
<9> 磁気記録媒体形成用積層体の表面をUV照射、酸素プラズマ、酸素アッシング、アルカリ処理、及び酸処理のいずれかにより活性化することにより、前記磁気記録媒体形成用積層体の表面のOH基含有元素のモル比率を20%以上とさせる活性化工程をさらに含む前記<7>から<8>のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法である。
<10> 表面処理工程において磁気記録媒体形成用積層体の磁性層よりも表面側に形成され、界面結合剤を少なくとも含む単層及び複層のいずれかを酸素プラズマ処理、酸素アッシング処理、及びUVオゾン処理のいずれかにより分解除去する分解除去工程をさらに含む前記<7>から<9>のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法である。
<11> 前記<7>から<10>のいずれかに記載の製造方法により製造されたことを特徴とする磁気記録媒体である。
本発明によれば、前記従来における諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、微細パターン形成とパターン位置精度とを大面積で両立することができる界面結合剤、該界面結合剤を含有するレジスト組成物、及び該界面結合剤からなる層を有する磁気記録媒体形成用積層体、並びに該界面結合剤を用いた磁気記録媒体の製造方法、及び該製造方法により製造された磁気記録媒体を提供することができる。
以下、本発明の界面結合剤、該界面結合剤を含有するレジスト組成物、及び該界面結合剤からなる層を有する磁気記録媒体形成用積層体、並びに該界面結合剤を用いた磁気記録媒体の製造方法、及び該製造方法により製造された磁気記録媒体について図面を参照して説明する。
(界面結合剤)
本発明の界面結合剤は、磁気記録媒体形成用積層体とレジスト層とを結合する界面結合剤である。
前記界面結合剤は、前記磁気記録媒体形成用積層体の表面と架橋可能な第1官能基と、前記レジスト層と架橋可能な第2官能基とを有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の官能基を有してなる。
前記磁気記録媒体形成用積層体が表面に水酸基を有してなり、前記第1官能基が前記水酸基と架橋可能であり、前記レジスト層が架橋性モノマーを含有してなり、前記第2官能基が前記架橋性モノマーと架橋可能であることが好ましい。
前記界面結合剤は、例えば、シランカップリング剤及びカルボン酸無水物の少なくともいずれかからなることが好ましい。
<磁気記録媒体形成用積層体>
前記磁気記録媒体形成用積層体については、後に詳述するが、磁気記録媒体を形成するための加工対象である。
<レジスト層>
レジスト層14(図1A)の材料としては、ポジ型レジスト材料及びネガ型レジスト材料のいずれであってもよい。レジスト層14の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の塗布方法の中から適宜選択することができ、例えば、スピンコート法などが好適に挙げられる。レジスト層14の厚みは、5nm〜200nmが好ましい。
<第1官能基>
第1官能基としては、磁気記録媒体形成用積層体の表面と架橋可能である限り、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、アルコキシシラン部位、OH基と架橋性を有するカルボン酸無水物部位などが挙げられる。
<第2官能基>
第2官能基としては、レジスト層14(レジスト樹脂)に対して架橋性を有する官能基であれば、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができる。
<その他の官能基>
その他の官能基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<シランカップリング剤>
前記シランカップリング剤としては、磁気記録媒体形成用積層体の表面に対して架橋性を有するアルコキシシラン部位と、レジスト層14(レジスト樹脂)に対して架橋性を有する各種の官能基を1分子中に含有していればよく、例えば、γ―イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のアクリルシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシシラン;N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン;及び、その他のシランカップリング剤として、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
<カルボン酸無水物>
前記カルボン酸無水物としては、表面が後述する活性化処理された磁気記録媒体形成用積層体上のOH基に対して架橋性を有するカルボン酸無水物部位と、レジスト層14(レジスト樹脂)に対して架橋性を有する各種の官能基を1分子中に含有していればよく、例えば、4−メタアクリルオキシエチルトリメリット酸無水物、γ−グリシドキシプロピルオキシエチルトリメリット酸無水物、γ−グリシドキシプロピルオキシエチルトリメリット酸無水物、γ−アミノプロピルオキシエチルトリメリット酸無水物、γ−クロロプロピルオキシエチルトリメリット酸無水物、等が挙げられる。
以上のように、本発明の界面結合剤を用いることにより、加工対象となる磁気記録媒体形成用積層体10と、磁気記録媒体形成用積層体10上に形成されるレジスト層14との密着性を向上し、またレジスト液の磁気記録媒体形成用積層体10への濡れ性付与により塗布性向上して薄膜を均一に作製可能とすることで、大面積でのインプリントを高精度に実施可能とすることができる。
一方、本発明の界面結合剤を用いることにより、磁気記録媒体形成用積層体とレジスト層との結合がより強固となって、エッチング等による基板加工後のレジスト層残渣の除去性が悪化する。そこで、基板加工後に酸素プラズマ処理、酸素アッシング処理、及びUVオゾン処理のいずれかにより除去可能な化合物を界面結合剤として選択することで、硬化処理後に強固なレジスト層を形成しても、除去可能となる。
さらに、界面結合剤として、酸素プラズマ処理、酸素アッシング処理、及びUVオゾン処理のいずれかにより除去可能な化合物(例えば、シランカップリング剤及びカルボン酸無水物の少なくともいずれか)を選択することにより、密着性と、加工後の除去性とを両立することができ、磁性層のナノインプリントリソグラフィーにおいて好適に使用することができる。
以下、前記レジスト層を構成するレジスト組成物について詳述する。
前記レジスト組成物は、後述する光硬化性の樹脂組成物、熱硬化性の樹脂組成物、熱可塑性の樹脂組成物のいずれであってもよく、いずれの樹脂組成物も好適に用いることができ、さらにこれらの組成物を組み合わせて用いることができる。
このうち、光硬化性の組成物については、例えば、硬化前においては光透過性が高く、微細凹凸パターンの形成能、塗布適性及びその他の加工適性、に優れると共に、硬化後においては感度(速硬化性)、解像性、ラインエッジラフネス性、塗膜強度、モールドとの剥離性、残膜特性、エッチング耐性、低硬化収縮性、基板密着性或いは他の諸点において総合的に優れた塗膜物性が得られる光ナノインプリントリソグラフィに広く用いることができる。
即ち、光硬化性のナノインプリント用レジスト組成物は、前記界面結合剤と組み合わせて使用することで、光ナノインプリントリソグラフィに用いたときに、以下のような特徴を有するものである。
(1)室温での溶液流動性に優れるため、モールド凹部のキャビティ内に該組成物が流れ込みやすく、バブル欠陥等を引き起こすことがなく、モールド凸部、凹部のいづれにおいても光硬化後に残渣が残りにくい。
(2)硬化後の硬化膜は機械的性質に優れ、かつ塗膜と基板の密着性に優れ、塗膜とモールドの離型性に優れるため、モールドを引き剥がす際にパターン崩れや端部の欠けが生じて表面荒れを引き起こすことがないため良好なパターンを形成できる。
(3)光硬化後の体積収縮が小さく、モールド転写特性に優れるため、微細パターンの正確な賦型性が可能である。
(4)塗布均一性に優れるため、大型基板への塗布・微細加工分野などに適する。
(5)膜の光硬化速度が高いので、生産性が高い。
(6)エッチング加工精度、エッチング耐性などに優れるので、磁性層などの基板加工用エッチングレジストとして好適に用いることができる。
(7)エッチング後のレジスト剥離性に優れ、残渣を生じないため、エッチングレジストとして好適に用いることができる。
前記ナノインプリント用レジスト組成物は、重合性不飽和単量体88〜99質量%と、光重合開始剤0.1〜11質量%と、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤及びフッ素・シリコーン系界面活性剤の少なくとも1種0.001〜5質量%とを含む。
前記重合性不飽和単量体は、分子内にエチレン性不飽和結合を有する部位とヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、もしくはイオウ原子)との少なくとも1種を有する部位を含有する1官能重合性不飽和単量体を前記重合性不飽和単量体中10質量%以上、好ましくは15質量%以上含むことが好ましい。
前記重合性不飽和単量体として、下記一般式(I)〜一般式(VIII)のいずれかで表される1官能重合性不飽和単量体を使用することができる。
一般式(I)
(一般式(I)中、R11は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基(環を形成していてもよい)を表し、R12、R13、R14、R15は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基(環を形成していてもよい)又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。n1は1又は2、m1は、0、1、2のいずれかを表す。Z11は、炭素数1〜6のアルキレン基、酸素原子又は−NH−基を表し、2つのZ11は互いに異なっていてもよい。W11は−C(=O)−又は−SO2−を表す。R12とR13及びR14とR15は、それぞれ、互いに結合して環を形成してもよい。)
ここで、R11は水素原子又はメチル基が好ましい。R12、R13、R14、R15は、それぞれ、水素原子、メチル基、エチル基、ブロピル基、ブチル基、メトキシ基、エトキシ基が好ましく、水素原子、メチル基がより好ましく、水素原子がさらに好ましい。m1は、0又は1が好ましい。Z11は、メチレン基、酸素原子、−NH−基が好ましく、2つのZ11の少なくとも一方が酸素原子であることがより好ましい。W11は−C(=O)−が好ましい。
n1が2以上のとき、R14、R15は、それぞれ、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
一般式(I)で表される化合物の具体例としては、下記式(I−1)〜(I−19)が挙げられる。
一般式(II)
(一般式(II)中、R21は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基(環を形成していてもよい)を表し、R22、R23、R24及びR25は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基(環を形成していてもよい)、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。R22とR23及びR24とR25は、それぞれ、互いに結合して環を形成してもよい。n2は1、2、3のいずれかであり、m2は、0、1、2のいずれかを表す。Y21は炭素数1〜6のアルキレン基又は酸素原子を表す。)
21は水素原子又はメチル基が好ましい。R22、R23、R24及びR25は、それぞれ、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ハロゲン原子、メトキシ基又はエトキシ基が好ましく、それぞれ、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基がより好ましく、水素原子、メチル基、エチル基がさらに好ましい。n2は1又は2が好ましい。m2は、0又は1が好ましい。Y21はメチレン基又は酸素原子が好ましい。
一般式(II)で表される化合物の具体例としては、下記式(II−1)〜(II−9
)が挙げられる。
一般式(III)
(一般式(III)中、R32、R33、R34及びR35は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基(環を形成していてもよい)、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。n3は1、2、3のいずれかであり、m3は、0、1、2のいずれかを表す。X31は−C(=O)−、炭素数1〜6のアルキレン基を表し、2つのX31は互いに異なっていてもよい。Y32は、炭素数1〜6のアルキレン基又は酸素原子を表す。)
32、R33、R34及びR35は、それぞれ、水素原子、メチル基、エチル基、ブロピル基、ブチル基、ハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基が好ましく、それぞれ、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基がより好ましく、水素原子がさらに好ましい。n3は1又は2が好ましい。X31は−C=O−、メチレン基、エチレン基が好ましい。Y32は、メチレン基又は酸素原子が好ましい。
一般式(III)で表される化合物の具体例としては、下記式(III−1)〜(III−11)が挙げられる。
一般式(IV)
(一般式(IV)中、R41は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基(環を形成していてもよい)を表す。R42及びR43は、それぞれ、炭素数1〜6のアルキル基(環を形成していてもよい)、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。W41は、単結合又は−C(=O)−を表す。n4は2、3、4のいずれかを表す。X42は−C(=O)−又は炭素数1〜6のアルキレン基を表し、それぞれのX42は同一でも異なっていてもよい。M41は炭素数が1〜4の炭化水素連結基、酸素原子又は窒素原子を表し、それぞれのM41は同一でも異なっていてもよい。)
41は水素原子又はメチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。R42及びR43は、それぞれ、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基が好ましく、それぞれ、水素原子、メチル基、エチル基がより好ましく、水素原子がさらに好ましい。M41はメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基のいずれかであることが好ましい。X42は−C(=O)−又はメチレン基が好ましい。
一般式(IV)で表される化合物の具体例としては、下記式(IV−1)〜(IV−13)が挙げられる。
一般式(V)
(一般式(V)中、R51は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基(環を形成していてもよい)を表す。Z52は酸素原子、−CH=N−又は炭素数1〜6のアルキレン基を表す。W52は炭素数1〜6のアルキレン基又は酸素原子を表す。R54及びR55は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基(環を形成していてもよい)、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、R54とR55は互いに結合して環を形成してもよい。X51は単結合もしくは結合なしでよい。m5は0、1、2のいずれかである。W52、Z52、R54、R55のうち少なくとも一つは酸素原子又は窒素原子を含む。)
51は水素原子又はメチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。Z52は酸素原子、−CH=N−又はメチレン基が好ましい。W52はメチレン基又は酸素原子が好ましい。R54及びR55は、それぞれ、水素原子、メチル基、エチル基、ブロピル基、ブチル基、ハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基が好ましく、それぞれ、水素原子、メチル基、エチル基がより好ましく、水素原子、メチル基がさらに好ましい。m5は1又は2が好ましい。
一般式(V)で表される化合物の具体例としては、下記式(V−1)〜(V−8)が挙げられる。
一般式(VI)
(一般式(VI)中、R61は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基(環を形成していてもよい)、R62及びR63は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基(環を形成していてもよい)、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基、(CH32N−(CH2m6−(m6は1、2又は3)、CH3CO−(CR6465p6−(R64及びR65は、それぞれ、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基(環を形成していてもよい)を表し、p6は1、2、3のいずれかである。)、(CH32−N−(CH2p6− (p6は1、2、3のいずれかである。)、=CO基を有する基であり、R62及びR63は同時に水素原子になることはない。X6は−CO−、−COCH2−、−COCH2CH2−、−COCH2CH2CH2−、−COOCH2CH2−のいずれかである。)
61は水素原子又はメチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。R62及びR63は、それぞれ、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシエチル基、(CH32N−(CH2m6−、CH3CO−(CR6465p6−、(CH32−N−(CH2p6−、=CO基を有する基であることが好ましい。
64及びR65は、それぞれ、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましい。
一般式(VI)で表される化合物の具体例としては、下記式(VI−1)〜(VI−10)が挙げられる。
一般式(VII)
(一般式(VII)中、R71及びR72は、それぞれ、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基(環を形成していてもよい)であり、R73は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基(環を形成していてもよい)を表す。)
71及びR72は、それぞれ、水素原子又はメチル基が好ましく、R73は水素原子、メチル基又はエチル基が好ましい。
一般式(VII)で表される化合物の具体例としては、下記式(VII−1)〜(VII−3)が挙げられる。
一般式(VIII)
(一般式(VIII)中、R81は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基(環を形成していてもよい)又は炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を表す。R82、R83、R84、R85は、それぞれ、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基(環を形成していてもよい)、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基を表し、R82、R83、R84及びR85の少なくとも2つが互いに結合して環を形成してもよい。W81は炭素数1〜6のアルキレン基、−NH−基、−N−CH2−基、−N−C24−基である。W82は単結合又は、−C(=O)−を表す。W82が単結合の場合、R82、R83、R84及びR84は、いずれも、水素原子でない。n7は0から8の整数を表す。)。
81は水素原子、メチル基又はヒドロキシメチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。R82、R83、R84、R85は、それぞれ、水素原子、水酸基、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、プロピル基及びブチル基が好ましい。W81は−CH2−、−NH−基、−N−CH2−基、−N−C24−基が好ましい。
一般式(VIII)で表される化合物の具体例としては、下記式(VIII−1)〜(VIII−15)が挙げられる。
上記重合性不飽和単量体のほかに、エチレン性不飽和結合を有する部位、ならびに、シリコーン原子及びリン原子の少なくともいずれかを含有する重合性不飽和単量体(以下、「第2の重合性不飽和単量体」ということがある)を含んでいてもよい。該第2の重合性不飽和単量体は、1官能重合性不飽和単量体、多官能重合性不飽和単量体であってもよい。
第2の重合性不飽和単量体としては、例えば、下記(IX−6)〜(IX−23)を採用することができる。
前記ナノインプリント用レジスト組成物は、分子内にエチレン性不飽和結合を有する部位と、酸素、窒素、もしくはイオウ原子を有する部位を含有する1官能の重合性不飽和単量体を必須成分として用いている。さらに、膜硬度、可とう性等の改良を目的に、下記のエチレン性不飽和結合含有基を1個有する重合性不飽和単量体(1官能の重合性不飽和単量体)を併用してもよい。
併用できる化合物の具体例としては、2−アクリロイロキシエチルフタレート、2−アクリロイロキシ2−ヒドロキシエチルフタレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−アクリロイロキシプロピルフタレート、2−エチル−2−ブチルプロパンジオールアクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アクリル酸ダイマー、脂肪族エポキシ(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性(以下「EO」という。)クレゾール(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ化フェニル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールベンゾエート(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、オクチル(メ
タ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エピ
クロロヒドリン(以下「ECH」という)変性フェノキシアクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ
ヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(
メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、EO変性コハク酸(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、EO変
性トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、トリドデシル(メタ)アクリレート、p−イソプロペニルフェノール、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、ビニルカルバゾール、イソシアネートメチル(メタ)アクリレート、イソシアネートエチル(メタ)アクリレート、イソシアネートn−プロピル(メタ)アクリレート、イソシアネートイソプロピル(メタ)アクリレート、イソシアネートn−ブチル(メタ)アクリレート、イソシアネートイソブチル(メタ)アクリレート、イソシアネートsec−ブチル(メタ)アクリレート、イソシアネートtert−ブチル(メタ)アクリレート等のイソシアネートアルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリロイルメチルイソシアネート、(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート、(メタ)アクリロイルn−プロピルイソシアネート、(メタ)アクリロイルイソプロピルイソシアネート、(メタ)アクリロイルn−ブチルイソシアネート、(メタ)アクリロイルイソブチルイソシアネート、(メタ)アクリロイルsec−ブチルイソシアネート、(メタ)アクリロイルtert−ブチルイソシアネート等の(メタ)アクリロイルアルキルイソシアネートが例示される。
前記ナノインプリント用レジスト組成物には、エチレン性不飽和結合含有基を2個以上有する多官能重合性不飽和単量体を用いることが好ましい。
前記エチレン性不飽和結合含有基を2個有する2官能重合性不飽和単量体の例としては、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリル化イソシアヌレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、EO変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ECH変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、アリロキシポリエチレングリコールアクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ECH変性ヘキサヒドロフタル酸ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロピレンオキシド(以後「PO」という。)変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコール、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ECH変性フタル酸ジ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリエステル(ジ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ECH変性プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、シリコーンジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(ジ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリグリセロールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルエチレン尿素、ジビニルプロピレン尿素が例示される。
これらの中で特に、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等が好適に用いられる。
前記エチレン性不飽和結合含有基を3個以上有する多官能重合性不飽和単量体の例としては、ECH変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、EO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、PO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中で特に、EO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、PO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等に好適に用いられる。
一分子内に光重合性官能を2つ以上有するものを用いる場合には、上記のように組成物に多量の光重合性官能基が導入されるので、組成物の架橋密度が非常に大きくなり、硬化後の諸物性を向上させる効果が高く、エッチング耐性が向上し、微細凹凸パターンの変形、消失、損傷が起こり難くなる。
前記ナノインプリント用レジスト組成物では、架橋密度をさらに高める目的で、上記多官能重合性不飽和単量体よりもさらに分子量の大きい多官能オリゴマーやポリマーを本発明の目的を達成する範囲で配合することができる。光ラジカル重合性を有する多官能オリゴマーとしてはポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリエポキシアクリレート等の各種アクリレートオリゴマー、フォスファゼン骨格、アダマンタン骨格、カルド骨格、ノルボルネン骨格、ノボラック骨格等の嵩高い構造を持つオリゴマー又はポリマー等が挙げられる。
前記重合性不飽和単量体として、オキシラン環を有する化合物も採用できる。オキシラン環を有する化合物としては、例えば、多塩基酸のポリグリシジルエステル類、多価アルコールのポリグリシジルエーテル類、ポリオキシアルキレングリコールのポリグリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエテーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテル類の水素添加化合物類、ウレタンポリエポキシ化合物及びエポキシ化ポリブタジエン類等が挙げられる。これらの化合物は、その一種を単独で使用することもできるし、また、その二種以上を混合して使用することもできる。
前記エポキシ化合物としては、例えばビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコールに1種又は2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル類;脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル類;脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル類;フェノール、クレゾール、ブチルフェノール又はこれらにアルキレンオキサイドを付加して得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジルエーテル類;高級脂肪酸のグリシジルエステル類などが好ましい。
これらの成分の中、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルが特に好ましい。
グリシジル基含有化合物として好適に使用できる市販品としては、UVR−6216(ユニオンカーバイド社製)、グリシドール、AOEX24、サイクロマーA200、(以上、ダイセル化学工業(株)製)、エピコート828、エピコート812、エピコート1031、エピコート872、エピコートCT508(以上、油化シェル(株)製)、KRM−2400、KRM−2410、KRM−2408、KRM−2490、KRM−2720、KRM−2750(以上、旭電化工業(株)製)などが挙げられる。これらは、1種単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
また、これらのオキシラン環を有する化合物はその製法は問わないが、例えば、丸善KK出版、第四版実験化学講座20有機合成II、213〜、平成4年、Ed.by Alfred Hasfner,The chemistry of heterocyclic compounds−Small Ring Heterocycles part3 Oxiranes,John & Wiley and Sons,An Interscience Publication,New York,1985、吉村、接着、29巻12号、32、1985、吉村、接着、30巻5号、42、1986、吉村、接着、30巻7号、42、1986、特開平11−100378号公報、特許第2906245号公報、特許第2926262号公報などの文献を参考にして合成できる。
重合性化合物として、ビニルエーテル化合物を併用してもよい。ビニルエーテル化合物は、適宜選択すれば良く、例えば、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ブタンジオール−1,4−ジビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,2−プロパンジオールジビニルエーテル、1,3−プロパンジオールジビニルエーテル、1,3−ブタンジオールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、テトラメチレングリコールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、トリメチロールエタントリビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ソルビトールテトラビニルエーテル、ソルビトールペンタビニルエーテル、エチレングリコールジエチレンビニルエーテル、トリエチレングリコールジエチレンビニルエーテル、エチレングリコールジプロピレンビニルエーテル、トリエチレングリコールジエチレンビニルエーテル、トリメチロールプロパントリエチレンビニルエーテル、トリメチロールプロパンジエチレンビニルエーテル、ペンタエリスリトールジエチレンビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリエチレンビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラエチレンビニルエーテル、1,1,1−トリス〔4−(2−ビニロキシエトキシ)フェニル〕エタン、ビスフェノールAジビニロキシエチルエーテル等が挙げられる。
これらのビニルエーテル化合物は、例えば、Stephen.C.Lapin,Polymers Paint Colour Journal.179(4237)、321(1988)に記載されている方法、即ち多価アルコールもしくは多価フェノールとアセチレンとの反応、又は多価アルコールもしくは多価フェノールとハロゲン化アルキルビニルエーテルとの反応により合成することができ、これらは1種単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記重合性化合物として、スチレン誘導体が挙げられる。スチレン誘導体としては、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、β−メチルスチレン、p−メチル−β−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシ−β−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、等が挙げられ、ビニルナフタレン誘導体としては、例えば、1−ビニルナフタレン、α−メチル−1−ビニルナフタレン、β−メチル−1−ビニルナフタレン、4−メチル−1−ビニルナフタレン、4−メトキシ−1−ビニルナフタレン等が挙げられる。
また、モールドとの離型性や塗布性を向上させる目的で、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート、(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、パーフルオロブチル−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート等のフッソ原子を有する化合物も併用することができる。
前記重合性化合物として、プロペニルエーテル及びブテニルエーテルを配合できる。例えば1−ドデシル−1−プロペニルエーテル、1−ドデシル−1−ブテニルエーテル、1−ブテノキシメチル−2−ノルボルネン、1−4−ジ(1−ブテノキシ)ブタン、1,10−ジ(1−ブテノキシ)デカン、1,4−ジ(1−ブテノキシメチル)シクロヘキサン、ジエチレングリコールジ(1−ブテニル)エーテル、1,2,3−トリ(1−ブテノキシ)プロパン、プロペニルエーテルプロピレンカーボネート等が好適に適用できる。
次に、前記ナノインプリント用レジスト組成物における、重合性不飽和単量体の好ましいブレンド形態について説明する。
前記ナノインプリント用レジスト組成物に対しては、インプリント時の成形性と生産性、特に磁性層のパターニングに要求される微細加工性、さらにはパターン化されたレジスト層を使用して磁性層を加工するためのエッチング耐性、を両立することが先ず求められる。微細パターンでの成形性と、生産性を良好にするために、低粘度であることが好ましく、インプリント後のエッチング適性、特に微細加工性に有利なドライエッチング方式でのエッチング耐性を良好にするために炭素密度が高く、架橋密度が高いことが好ましく、微細パターンのインプリント性向上の観点から、パターン形成後のレジスト層強度が大きく、かつ磁気記録媒体形成用積層体との密着性が高いことが好ましい。更に、モールドとの離型性が良好であることが好ましい。
炭素密度を向上するためには、環構造導入が好ましい。ここで、更にレジスト層の強度を向上する観点から実質的な架橋密度を向上させるためには、モノマーを多官能化し、かつ硬化処理後の架橋重合反応率を向上することが必要である。
環構造を導入したモノマーは一般に構造が嵩高く、さらに架橋密度を向上させるために多官能化すると、架橋反応後半での反応の進行が進まなくなり、結果として架橋重合反応率の低下を招き、エッチング耐性と、微細化に対応できるパターン強度との両立が困難となる。また、硬化前のレジスト層の粘度が高くなり、成形性や生産性との両立も困難となる。
一方、環構造を導入したレジストとして、ノボラック系ポリマーが一般的に知られている。これらは環構造の導入率が高く、エッチング耐性に対しては有利な構造となっている。しかし、ポリマー素材であるため、膜の粘度が高く、また架橋重合反応率が十分に高くならないため、成形性と微細パターンでの強度とエッチング耐性とを両立することができない。
これらより、前記ナノインプリント用レジスト組成物は、環構造を有する1官能の重合性不飽和単量体を必須成分とすることが好ましく、さらに、多官能重合性不飽和単量体を含んでいることが好ましい。
上記の環構造を有する1官能の重合性不飽和単量体は、前記ナノインプリント用レジスト組成物の粘度を下げるのに有効であり、成形性とエッチング耐性とを両立する観点で全重合性化合物の10質量%以上添加される。好ましくは、10〜80質量%、より好ましくは、20〜70質量%、特に好ましくは、30〜60質量%の範囲で添加される。
環構造を有する1官能の重合性不飽和単量体の割合を、80質量%以下とすることにより、前記ナノインプリント用レジスト組成物を硬化した硬化膜の機械的な強度、エッチング耐性、より良好となる傾向であり、好ましい。一方で、環構造を有する1官能の重合性不飽和単量体は、組成物の粘度を低減できるため、全重合性化合物の10質量%以上添加されることが好ましい。
不飽和結合含有基を2個有する単量体(2官能重合性不飽和単量体)は、全重合性化合物の好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、特に好ましくは、70質量%以下の範囲で添加される。1官能及び2官能重合性不飽和単量体の割合は、全重合性化合物の、好ましくは1〜95質量%、より好ましくは3〜95質量%、特に好ましくは、5〜90質量%の範囲で添加される。不飽和結合含有基を3個以上有する多官能重合性不飽和単量体の割合は、全重合性不飽和単量体の、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、特に好ましくは、60質量%以下の範囲で添加される。重合性不飽和結合含有基を3個以上有する重合性不飽和単量体の割合を80質量%以下とすることにより、組成物の粘度を下げられるため好ましい。
特に、前記ナノインプリント用レジスト組成物では、重合性化合物成分が、1官能重合性不飽和単量体10〜80質量%、2官能重合性不飽和単量体1〜60質量%、3官能以上の多官能重合性不飽和単量体1〜60質量%の割合で構成されていることが好ましく、1官能重合性不飽和単量体15〜70質量%、2官能重合性不飽和単量体2〜50質量%、3官能以上の多官能重合性不飽和単量体2〜50質量%の割合で構成されていることがより好ましい。
また、前記ナノインプリント用レジスト組成物では、少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する部位、ならびに、シリコーン原子及びリン原子の少なくともいずれかを含有する重合性不飽和単量体(第2の重合性不飽和単量体)をブレンドしてもよい。第2の重合性不飽和単量体は、通常、モールドとの剥離性や基盤との密着性を高める目的で、全重合性化合物中の0.1質量%添加される。好ましくは0.2〜10質量%、より好ましくは0.3〜7質量%、特に好ましくは0.5〜5質量%の範囲で添加される。エチレン性不飽和結合を有する部位の数(官能基の数)は1〜3が好ましい。
なお、前記ナノインプリント用レジスト組成物は、調製時における水分量が好ましくは2.0質量%以下、より好ましくは1.5質量%、特に好ましくは1.0質量%以下である。調製時における水分量を2.0質量%以下とすることにより、前記ナノインプリント用レジスト組成物の保存安定性をより安定にすることができる。
また、前記ナノインプリント用レジスト組成物は、有機溶剤を使用して有機溶剤溶液とすることができる。前記ナノインプリント用レジスト組成物に好ましく使用できる有機溶剤の種類としては、光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物やフォトレジストで一般的に用いられている溶剤であり、化合物を溶解及び均一分散させるものであれば良く、かつこれらの成分と反応しないものであれば特に限定されない。
前記有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン等のエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のジエチレングリコール類;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸エステル類等のエステル類などが挙げられる。
さらに、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテート等の高沸点溶剤を添加することもできる。これらは1種を単独使用してもよく、2種類以上を併用しても構わない。
これらの中でも、メトキシプロピレングリコールアセテート、2−ヒドロキシプロピン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノンなどが特に好ましい。
前記ナノインプリント用レジスト組成物には、光重合開始剤が含有されていてもよい。前記光重合開始剤は、全組成物中、0.1〜11質量%含有し、好ましくは0.2〜10質量%であり、さらに好ましくは、0.3〜10質量%である。但し、他の光重合開始剤と併用する場合は、それらの合計量が、前記範囲となる。
前記光重合開始剤の割合が0.1質量%未満では、感度(速硬化性)、解像性、ラインエッジラフネス性、塗膜強度が劣るため好ましくない。一方、光重合開始剤の割合が11質量%を超えると、光透過性、着色性、取り扱い性などが劣化するため好ましくない。これまで、染料及び顔料の少なくともいずれかを含むインクジェット用組成物や液晶デイスプレイカラーフィルタ用組成物においては、好ましい光重合開始剤及び光酸発生剤の少なくともいずれかの添加量が種々検討されてきたが、ナノインプリント用等の光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物についての好ましい光重合開始剤及び光酸発生剤の少なくともいずれかの添加量については報告されていない。すなわち、染料及び顔料の少なくともいずれかを含む系では、これらがラジカルトラップ剤として働くことがあり、光重合性、感度に影響を及ぼす。その点を考慮して、これらの用途では、光重合開始剤の添加量が最適化される。一方で、前記ナノインプリント用レジスト組成物では、染料及び顔料の少なくともいずれかは必須成分でなく、光重合開始剤の最適範囲がインクジェット用組成物や液晶デイスプレイカラーフィルタ用組成物等の分野のものとは異なる場合がある。
前記光重合開始剤は、使用する光源の波長に対して活性を有するものが配合され、適切な活性種を発生させるものを用いる。また、前記光重合開始剤は1種類のみでも、2種類以上用いてもよい。
前記光重合開始剤としてのラジカル光重合開始剤は、例えば、市販されている開始剤を用いることができる。これらの例としてはCiba社から入手可能なIrgacure(登録商標)2959(1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、Irgacure(登録商標)184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)、Irgacure(登録商標)500(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン)、Irgacure(登録商標)651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)、Irgacure(登録商標)369(2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1)、Irgacure(登録商標)907(2−メチル−1[4−メチルチオフェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、Irgacure(登録商標)819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、Irgacure(登録商標)1800(ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド,1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)、Irgacure(登録商標)1800(ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド,2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパン−1−オン)、Irgacure(登録商標)OXE01(1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−2−(O−ベンゾイルオキシム)、Darocur(登録商標)1173(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパン−1−オン)、Darocur(登録商標)1116、1398、1174及び1020、CGI242(エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、BASF社から入手可能なLucirin
TPO(2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド)、Lucirin TPO−L(2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド)、ESACUR日本シイベルヘグナー社から入手可能なESACURE 1001M(1−[4−ベンゾイルフェニルスルファニル]フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルホニル)プロパン−1−オン、N−1414旭電化社から入手可能なアデカオプトマー(登録商標)N−1414(カルバゾール・フェノン系)、アデカオプトマー(登録商標)N−1717(アクリジン系)、アデカオプトマー(登録商標)N−1606(トリアジン系)、三和ケミカル製のTFE−トリアジン(2−[2−(フラン−2−イル)ビニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン)、三和ケミカル製のTME−トリアジン(2−[2−(5−メチルフラン−2−イル)ビニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン)、三和ケミカル製のMP−トリアジン(2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン)、ミドリ化学製TAZ−113(2−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン)、ミドリ化学製TAZ−108(2−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン)、ベンゾフェノン、4,4‘−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、メチル−2−ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド、4−フェニルベンゾフェノン、エチルミヒラーズケトン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−メチルチオキサントン、チオキサントンアンモニウム塩、ベンゾイン、4,4’−ジメトキシベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1,1,1−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン及びジベンゾスベロン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイル ビフェニル、4−ベンゾイル ジフェニルエーテル、1,4−ベンゾイルベンゼン、ベンジル、10−ブチル−2−クロロアクリドン、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタン)、2−エチルアントラキノン、2,2−ビス(2−クロロフェニル)4,5,4‘,5’−テトラキス(3,4,5−トリメトキシフェニル)1,2‘−ビイミダゾール、2,2−ビス(o−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン、エチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、ブトキシエチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、等が挙げられる。
さらに、前記ナノインプリント用レジスト組成物には、光重合開始剤及び光酸発生剤の少なくともいずれかの他に、光増感剤を加えて、UV領域の波長を調整することもできる。前記光増感剤の典型例としては、クリベロ〔J.V.Crivello,Adv.in Polymer Sci,62,1(1984)〕に開示しているものが挙げられ、具体的には、ピレン、ペリレン、アクリジンオレンジ、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、ベンゾフラビン、N−ビニルカルバゾール、9,10−ジブトキシアントラセン、アントラキノン、クマリン、ケトクマリン、フェナントレン、カンファキノン、フェノチアジン誘導体などが挙げられる。
前記ナノインプリント用レジスト組成物における光増感剤の含有割合は、組成物中30質量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは20質量%以下、特に好ましくは10質量%以下が好ましい。光増感度剤含有割合の下限は特に限定されないが、効果を発現するためには、光増感剤含有割合の下限は0.1質量%程度である。
前記重合開始のための光は、紫外光、近紫外光、遠紫外光、可視光、赤外光等の領域の波長の光又は、電磁波だけでなく、放射線も含まれ、放射線には、例えば、マイクロ波、電子線、EUV、X線が含まれる。また248nmエキシマレーザー、193nmエキシマレーザー、172nmエキシマレーザーなどのレーザー光も用いることができる。これらの光は、光学フィルターを通したモノクロ光(単一波長光)を用いてもよいし、複数の波長の異なる光(複合光)でもよい。露光は、多重露光も可能であり、膜強度、エッチング耐性を高めるなどの目的でパターン形成した後、さらに全面露光することも可能である。
前記光重合開始剤は、使用する光源の波長に対して適時に選択する必要があるが、モールド加圧・露光中にガスを発生させないものが好ましい。ガスが発生すると、モールドが汚染されるため、頻繁にモールドを洗浄しなければならなくなったり、光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物がモールド内で変形し、転写パターン精度を劣化させるなどの問題を生じる。ガスを発生させないものは、モールドが汚染されにくく、モールドの洗浄頻度が減少したり、光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物がモールド内で変形しにくいので転写パターン精度を劣化させにくい等の観点で好ましい。
前記ナノインプリント用レジスト組成物は、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤及びフッ素・シリコーン系界面活性剤の少なくとも1種を0.001〜5質量%含む。組成物中の上記界面活性剤比率は0.002〜4質量%が好ましく、特に0.005〜3質量%が好ましい。
前記フッ素系界面活性剤、 前記シリコーン系界面活性剤及び前記フッ素・シリコーン系界面活性剤が組成物中0.001未満では、塗布の均一性の効果が不十分であり、一方、5質量%を越えると、モールド転写特性を悪化させるため、好ましくない。前記フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤及びフッ素・シリコーン系界面活性剤は単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合せて使用してもよい。また、フッ素系界面活性剤とシリコーン系界面活性剤の両方又は、フッ素・シリコーン系界面活性剤を含むことが好ましい。
特に、フッ素・シリコーン系界面活性剤を含むことが最も好ましい。
ここで、フッ素・シリコーン系界面活性剤とは、フッ素系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤の両方の要件を併せ持つものをいう。
このような界面活性剤を用いることにより、前記ナノインプリント用レジスト組成物を、基板上の塗布時に起こるストリエーションや鱗状の模様(レジスト膜の乾燥むら)などの塗布不良の問題を解決する目的、及びモールド凹部のキャビティ内への組成物の流動性を良くし、モールドとレジスト間の離型性を良くし、レジストと基板間の密着性を良くする、組成物の粘度を下げる等が可能になる。特に、前記ナノインプリント用レジスト組成物において、上記界面活性剤を添加することにより、塗布均一性を大幅に改良でき、スピンコーターやスリットスキャンコーターを用いた塗布において、基板サイズに依らず良好な塗布適性が得られる。
非イオン性フッ素系界面活性剤の例としては、商品名フロラードFC−430、FC−431(住友スリーエム社製)、商品名サーフロン「S−382」(旭硝子製)、EFTOP「EF−122A、122B、122C、EF−121、EF−126、EF−127、MF−100」(トーケムプロダクツ社製)、商品名PF−636、PF−6320、PF−656、PF−6520(いずれもOMNOVA社)、商品名フタージェントFT250、FT251、DFX18(いずれも(株)ネオス製)、商品名ユニダインDS−401、DS−403、DS−451(いずれもダイキン工業(株)製)、商品名メガフアック171、172、173、178K、178A、(いずれも大日本インキ化学工業社製)が挙げられ、非イオン性ケイ素系界面活性剤の例としては、商品名SI−10シリーズ(竹本油脂社製)、メガファックペインタッド31(大日本インキ化学工業社製)、KP−341(信越化学工業製)が挙げられる。
前記フッ素・シリコーン系界面活性剤の例としては、商品名X−70−090、X−70−091、X−70−092、X−70−093、(いずれも信越化学工業社製)、商品名メガフアックR−08、XRB−4(いずれも大日本インキ化学工業社製)が挙げられる。
前記ナノインプリント用レジスト組成物には、上記の以外に、光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物の柔軟性等を改良する目的で、他のノニオン系界面活性剤を併用してもよい。ノニオン系界面活性剤の市販品としては、例えば、竹本油脂(株)製のパイオニンシリーズのD−3110、D−3120、D−3412、D−3440、D−3510、D−3605などポリオキシエチレンアルキルアミン、竹本油脂(株)製のパイオニンシリーズのD−1305、D−1315、D−1405、D−1420、D−1504、D−1508、D−1518などのポリオキシエチレンアルキルエーテル、竹本油脂(株)製のパイオニンシリーズのD−2112−A、D−2112−C、D−2123−Cなどのポリオキシエチレンモノ脂肪酸エステル、竹本油脂(株)製のパイオニンシリーズのD−2405−A、D−2410−D、D−2110−Dなどのポリオキシエチレンジ脂肪酸エステル、竹本油脂(株)製のパイオニンシリーズのD−406、D−410、D−414、D−418などのポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、日信化学工業(株)製のサーフィノールシリーズの104S、420、440、465、485などのポリオキシエチレンテトラメチルデシンジオールジエーテルなどが例示される。また、重合性不飽和基を有する反応性界面活性剤も前記界面活性剤と併用することができる。例えば、アリロキシポリエチレングリコールモノメタアクリレート(日本油脂(株)商品名:ブレンマーPKEシリーズ)、ノニルフェノキシポリエチレングリコールモノメタアクリレート(日本油脂(株)商品名:ブレンマーPNEシリーズ)、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールモノメタアクリレート(日本油脂(株)商品名:ブレンマーPNPシリーズ)、ノニルフェノキシポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタアクリレート(日本油脂(株)商品名:ブレンマーPNEP−600)、アクアロンRN−10、RN−20、RN−30、RN−50、RN−2025、HS−05、HS−10、HS−20(第一工業製薬(株)製)などが挙げられる。
前記ナノインプリント用レジスト組成物には前記成分の他に必要に応じて離型剤、シランカップリング剤、重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、老化防止剤、可塑剤、密着促進剤、熱重合開始剤、着色剤、無機粒子、エラストマー粒子、酸化防止剤、光酸発生剤、光酸増殖剤、光塩基発生剤、塩基性化合物、流動調整剤、消泡剤、分散剤等を添加してもよい。
離型性をさらに向上する目的で、前記ナノインプリント用レジスト組成物には、離型剤を任意に配合することができる。具体的には、前記ナノインプリント用レジスト組成物の層に押し付けたモールドを、樹脂層の面荒れや版取られを起こさずにきれいに剥離できるようにする目的で添加される。離型剤としては従来公知の離型剤、例えば、シリコーン系離型剤、ポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロンパウダー(テフロンは登録商標)等の固形ワックス、弗素系、リン酸エステル系化合物等が何れも使用可能である。また、これらの離型剤をモールドに付着させておくこともできる。
シリコーン系離型剤は、前記光硬化性樹脂と組み合わせた時にモールドからの離型性が特に良好であり、版取られ現象が起こり難くなる。シリコーン系離型剤は、オルガノポリシロキサン構造を基本構造とする離型剤であり、例えば、未変性又は変性シリコーンオイル、トリメチルシロキシケイ酸を含有するポリシロキサン、シリコーン系アクリル樹脂等が該当する。
変性シリコーンオイルは、ポリシロキサンの側鎖及び末端の少なくともいずれかを変性したものであり、反応性シリコーンオイルと非反応性シリコーンオイルとに分けられる。反応性シリコーンオイルとしては、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシル変性、カルビノール変性、メタクリル変性、メルカプト変性、フェノール変性、片末端反応性、異種官能基変性等が挙げられる。非反応性シリコーンオイルとしては、ポリエーテル変性、メチルスチリル変性、アルキル変性、高級脂肪エステル変性、親水性特殊変性、高級アルコキシ変性、高級脂肪酸変性、フッ素変性等が挙げられる。
一つのポリシロキサン分子に上記したような変性方法の2つ以上を行うこともできる。
変性シリコーンオイルは組成物成分との適度な相溶性があることが好ましい。特に、組成物中に必要に応じて配合される他の塗膜形成成分に対して反応性がある反応性シリコーンオイルを用いる場合には、前記ナノインプリント用レジスト組成物を硬化した硬化膜中に化学結合よって固定されるので、当該硬化膜の密着性阻害、汚染、劣化等の問題が起き難い。特に、蒸着工程での蒸着層との密着性向上には有効である。また、(メタ)アクリロイル変性シリコーン、ビニル変性シリコーン等の、光硬化性を有する官能基で変性されたシリコーンの場合は、前記ナノインプリント用レジスト組成物と架橋するため、硬化後の特性に優れる。
トリメチルシロキシケイ酸を含有するポリシロキサンは表面にブリードアウトし易く離型性に優れており、表面にブリードアウトしても密着性に優れ、金属蒸着やオーバーコート層との密着性にも優れている点で好ましい。
上記離型剤は1種類のみ或いは2種類以上を組み合わせて添加することができる。
離型剤を前記ナノインプリント用レジスト組成物に添加する場合、組成物全量中に0.001〜10質量%の割合で配合することが好ましく、0.01〜5質量%の範囲で添加することがより好ましい。離型剤の割合が上記範囲未満では、モールドと光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物層の離型性向上効果が不充分となりやすい。一方、離型剤の割合が上記範囲を超えると組成物の塗工時のはじきによる塗膜面の面荒れの問題が生じたり、製品において基材自身及び近接する層、例えば、蒸着層の密着性を阻害したり、転写時に皮膜破壊等(膜強度が弱くなりすぎる)を引き起こす等の点で好ましくない。離型剤の割合が0.01質量%以上だと、モールドと光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物層の離型性向上効果が充分となる。一方、離型剤の割合が上記範囲を10質量%以内だと、組成物の塗工時のはじきによる塗膜面の面荒れの問題が生じにくく、製品において基材自身及び近接する層、例えば、蒸着層の密着性を阻害しにくく、転写時に皮膜破壊等(膜強度が弱くなりすぎる)を引き起こしにくい等の点で好ましい。
前記ナノインプリント用レジスト組成物には、貯蔵安定性等を向上させるために、重合禁止剤を配合してもよい。重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、カテコール、ハイドロキノンモノメチルエーテル等のフェノール類;ベンゾキノン、ジフェニルベンゾキノン等のキノン類;フェノチアジン類;銅類等を用いることができる。重合禁止剤は、光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物の全量に対して任意に0.001〜10質量%の割合で配合するのが好ましい。
前記酸化防止剤の市販品としては、Irganox1010、1035、1076、1222(以上、チバガイギー(株)製)、Antigene P、3C、FR、スミライザーS、スミライザーGA−80(住友化学工業製)、アデカスタブAO80、AO503((株)ADEKA製)等が挙げられ、これらは単独で用いる事も出来るし、混合して用いる事も出来る。酸化防止剤は、組成物の全量に対し、0.01〜10質量%の割合で配合するのが好ましい。
前記紫外線吸収剤の市販品としては、Tinuvin P、234、320、326、327、328、213(以上、チバガイギー(株)製)、Sumisorb110、130、140、220、250、300、320、340、350、400(以上、住友化学工業(株)製)等が挙げられる。紫外線吸収剤は、光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物の全量に対して任意に0.01〜10質量%の割合で配合するのが好ましい。
前記光安定剤の市販品としては、Tinuvin 292、144、622LD(以上、チバガイギー(株)製)、サノールLS−770、765、292、2626、1114、744(以上、三共化成工業(株)製)等が挙げられる。光安定剤は組成物の全量に対し、0.01〜10質量%の割合で配合するのが好ましい。
前記老化防止剤の市販品としては、Antigene W、S、P、3C、6C、RD−G、FR、AW(以上、住友化学工業(株)製)等が挙げられる。老化防止剤は組成物の全量に対し、0.01〜10質量%の割合で配合するのが好ましい。
前記ナノインプリント用レジスト組成物には基板との接着性や膜の柔軟性、硬度等を調整するために可塑剤を加えることが可能である。好ましい可塑剤の具体例としては、例えばジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセリン、ジメチルアジペート、ジエチルアジペート、ジ(n−ブチル)アジペート、ジメチルスベレート、ジエチルスベレート、ジ(n−ブチル)スベレート等があり、可塑剤は組成物中の30質量%以下で任意に添加することができる。好ましくは20質量%以下で、より好ましくは10質量%以下である。可塑剤の添加効果を得るためには、0.1質量%以上が好ましい。
前記ナノインプリント用レジスト組成物には基板との接着性等を調整するために密着促進剤を添加してもよい。密着促進剤として、ベンズイミダゾール類やポリベンズイミダゾール類、低級ヒドロキシアルキル置換ピリジン誘導体、含窒素複素環化合物、ウレア又はチオウレア、有機燐化合物、8−オキシキノリン、4−ヒドロキシプテリジン、1,10−フェナントロリン、2,2'−ビピリジン誘導体、ベンゾトリアゾール類、有機燐化合物とフェニレンジアミン化合物、2−アミノ−1−フェニルエタノール、N−フェニルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン,N−エチルジエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン及び誘導体、ベンゾチアゾール誘導体などを使用することができる。密着促進剤は、組成物中の好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。密着促進剤の添加は効果を得るためには、0.1質量%以上が好ましい。
前記ナノインプリント用レジスト組成物を硬化させる場合、必要に応じて熱重合開始剤も添加することができる。好ましい熱重合開始剤としては、例えば過酸化物、アゾ化合物が挙げられる。具体例としては、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチル−パーオキシベンゾエート、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
前記ナノインプリント用レジスト組成物は、パターン形状、感度等を調整する目的で、必要に応じて光塩基発生剤を添加してもよい。例えば、2−ニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、トリフェニルメタノール、O−カルバモイルヒドロキシルアミド、O−カルバモイルオキシム、[[(2,6−ジニトロベンジル)オキシ]カルボニル]シクロヘキシルアミン、ビス[[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニル]ヘキサン1,6−ジアミン、4−(メチルチオベンゾイル)−1−メチル−1−モルホリノエタン、(4−モルホリノベンゾイル)−1−ベンジル−1−ジメチルアミノプロパン、N−(2−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン、ヘキサアンミンコバルト(III)トリス(トリフェニルメチルボレート)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2,6−ジメチル−3,5−ジアセチル−4−(2'−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン、2,6−ジメチル−3,5−ジアセチル−4−(2',4'−ジニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン等が好ましいものとして挙げられる。
前記ナノインプリント用レジスト組成物には、塗膜の耐熱性、機械的強度、タック性等を向上するなどの目的で、任意成分としてフィラーを添加してもよい。無機微粒子は、超微粒子サイズのものを用いる。ここで「超微粒子」とはサブミクロンオーダーの粒子のことであり、一般的に「微粒子」と呼ばれている数μmから数100μmの粒子サイズを有する粒子よりも粒子サイズの小さいものを意味している。前記無機微粒子の具体的なサイズは、光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物が適用される光学物品の用途及びグレードによっても相違するが、一般的には一次粒子サイズが1nm〜300nmの範囲のものを用いるのが好ましい。一次粒子サイズが1nm未満では、光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物の賦型性、形状維持性及び離型性を充分に向上させることが困難になり、一方、一次粒子サイズが300nmを超えると、樹脂の透明性が損なわれ光学用物品の用途によっては透明性が不充分となる場合がある。一次粒子サイズが1nm以上では、光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物の賦型性、形状維持性及び離型性を充分に向上させることができ、一方、一次粒子サイズが300nm以下ならば、樹脂の硬化に必要な透明性を保つことができ、透明性の点で好ましい。
無機微粒子の具体例としては、SiO2、TiO2、ZrO2、SnO2、Al23等の金属酸化物微粒子が挙げられ、これらの中から上記したようにコロイド状分散が可能で且つサブミクロンオーダーの粒子サイズを有するものを選択して用いるのが好ましく、特に、コロイダルシリカ(SiO2)微粒子を用いるのが好ましい。
前記無機微粒子は、光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物の固形分全量中に1〜70質量%の割合で配合するのが好ましく、1〜50質量%の割合で配合するのが特に好ましい。無機微粒子の割合を1質量%以上とすることにより、前記ナノインプリント用レジスト組成物の賦型性、形状維持性及び離型性を充分に向上させることができ、無機微粒子の割合を70質量%以下とする、脆質性が顕著になり、露光硬化後に充分な強度や表面硬度が得られにくくなる。無機微粒子の割合を1質量%以上とすることにより、前記ナノインプリント用レジスト組成物の賦型性、形状維持性及び離型性を充分に向上させることができ、無機微粒子の割合を70質量%以下とすると、露光硬化後の強度や表面硬度の点で好ましい。
また、前記ナノインプリント用レジスト組成物では、機械的強度、柔軟性等を向上するなどの目的で、任意成分としてエラストマー粒子を添加してもよい。
前記ナノインプリント用レジスト組成物に任意成分として添加できるエラストマー粒子は、平均粒子サイズが好ましくは10nm〜700nm、より好ましくは30〜300nmである。例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/α−オレフィン系共重合体、エチレン/α−オレフィン/ポリエン共重合体、アクリルゴム、ブタジエン/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン/ブタジエンブロック共重合体、スチレン/イソプレンブロック共重合体などのエラストマーの粒子である。またこれらエラストマー粒子を、メチルメタアクリレートポリマー、メチルメタアクリレート/グリシジルメタアクリレート共重合体などで被覆したコア/シェル型の粒子を用いることができる。エラストマー粒子は架橋構造をとっていてもよい。
エラストマー粒子の市販品としては、例えば、レジナスボンドRKB(レジナス化成(株)製)、テクノMBS−61、MBS−69(以上、テクノポリマー(株)製)等が挙げられる。
これらエラストマー粒子は単独で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。前記ナノインプリント用レジスト組成物におけるエラストマー成分の含有割合は、好ましくは1〜35質量%であり、より好ましくは2〜30質量%、特に好ましくは3〜20質量%である。
前記ナノインプリント用レジスト組成物には、公知の酸化防止剤を含めることができる。酸化防止剤は、光照射による退色及びオゾン、活性酸素、NOx、SOx(Xは整数)などの各種の酸化性ガスによる退色を抑制するものである。このような酸化防止剤としては、ヒドラジド類、ヒンダードアミン系酸化防止剤、含窒素複素環メルカプト系化合物、チオエーテル系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アスコルビン酸類、硫酸亜鉛、チオシアン酸塩類、チオ尿素誘導体、糖類、亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体などが挙げられる。
前記ナノインプリント用レジスト組成物には、硬化収縮の抑制、熱安定性を向上するなどの目的で、塩基性化合物を任意に添加してもよい。塩基性化合物としては、アミンならびにキノリン及びキノリジンなど含窒素複素環化合物、塩基性アルカリ金属化合物、塩基性アルカリ土類金属化合物などが挙げられる。これらの中でも、光重合成モノマーとの相溶性の面からアミンが好ましく、例えば、オクチルアミン、ナフチルアミン、キシレンジアミン、ジベンジルアミン、ジフェニルアミン、ジブチルアミン、ジオクチルアミン、ジメチルアニリン、キヌクリジン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン及びトリエタノールアミンなどが挙げられる。
前記ナノインプリント用レジスト組成物には、光硬化反応の促進などの目的で、紫外線等のエネルギー線を受けることにより光重合を開始させる光酸発生剤を添加してもよい。光酸発生剤は、オニウム塩であるアリールスルホニウム塩やアリールヨウドニウム塩等が好ましく用いることができる。
オニウム塩の具体例としては、ジフェニルヨードニウム、4−メトキシジフェニルヨードニウム、ビス(4−メチルフェニル)ヨードニウム、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウム、トリフェニルスルホニウム、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウム、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)−フェニル]スルフィド、ビス[4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)スルホニオ)−フェニル]スルフィド、η5−2,4−(シクロペンタジエニル)[1,2,3,4,5,6−η]−(メチルエチル)−ベンゼン]−鉄(1+)等が挙げられる。アニオンの具体例としては、テトラフルオロボレート(BF4−)、ヘキサフルオロホスフェート(PF6−)、ヘキサフルオロアンチモネート(SbF6−)、ヘキサフルオロアルセネート(AsF6−)、ヘキサクロロアンチモネート(SbCl6−)、過塩素酸イオン(ClO4−)、トリフルオロメタンスルホン酸イオン(CF3SO3−)、フルオロスルホン酸イオン(FSO3−)、トルエンスルホン酸イオン、トリニトロベンゼンスルホン酸アニオン、トリニトロトルエンスルホン酸アニオンなどの他のアニオンを有するオニウム塩を使用することもできる。
このようなオニウム塩のうち、特に有効な光酸発生剤は、芳香族オニウム塩である。例えば、特開昭50−151996号公報、特開昭50−158680号公報などに記載の芳香族ハロニウム塩、特開昭50−151997号公報、特開昭52−30899号公報、特開昭56−55420号公報、特開昭55−125105号公報などに記載のVIA族芳香族オニウム塩、特開昭50−158698号公報などに記載のVA族芳香族オニウム塩、特開昭56−8428号公報、特開昭56−149402号公報、特開昭57−192429号公報などに記載のオキソスルホキソニウム塩、特開昭49−17040号公報などに記載の芳香族ジアゾニウム塩、米国特許第4,139,655号明細書に記載のチオビリリウム塩、鉄/アレン錯体、アルミニウム錯体/光分解ケイ素化合物系開始剤、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物、o−ニトロベンジルエステル化合物、イミドスルホネート化合物、ビススルホニルジアゾメタン化合物、オキシムスルホネート化合物が挙げられる。
前記光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物を広く採用することができる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。これらの化合物は、THE CHEMICAL SOCIETY OF JAPAN Voi.71 No.11,1998年、有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、に記載の光酸発生剤と同様、公知の方法にて容易に合成することができる。
前記光酸発生剤の市販品としては、UVI−6950、UVI−6970、UVI−6974、UVI−6990、UVI−6992、(以上、ユニオンカーバイド社製)、アデカオプトマーSP−150、SP−151、SP−170、SP−171、SP−172(以上、旭電化工業(株)製)、Irgacure 261、IRGACURE OXE01、IRGACURE CGI−1397、CGI−1325、CGI−1380、CGI−1311、CGI−263、CGI−268、CGI−1397、CGI−1325、CGI−1380、CGI−1311(以上、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)、CI−2481、CI−2624、CI−2639、CI−2064(以上、日本曹達(株)製)、CD−1010、CD−1011、CD−1012(以上、サートマー社製)、DTS−102、DTS−103、NAT−103、NDS−103、TPS−103、MDS−103、MPI−103、BBI−103(以上、みどり化学(株)製)、PCI−061T、PCI−062T、PCI−020T、PCI−022T(以上、日本化薬(株)製)、PHOTOINITIATOR 2074(ローディア社製)、UR−1104、UR−1105、UR−1106、UR−1107、UR−1113、UR−1114、UR−1115、UR−1118、UR−1200、UR−1201、UR−1202、UR−1203、UR−1204、UR−1205、UR−1207、UR−1401、UR−1402、UR−1403、UR−M1010、UR−M1011、UR−M10112、UR−SAIT01、UR−SAIT02、UR−SAIT03、UR−SAIT04、UR−SAIT05、UR−SAIT06、UR−SAIT07、UR−SAIT08、UR−SAIT09、UR−SAIT10、UR−SAIT11、UR−SAIT12、UR−SAIT13、UR−SAIT14、UR−SAIT15、UR−SAIT16、UR−SAIT22、UR−SAIT30(以上、URAY社製)などが挙げられる。これらのうち、UVI−6970、UVI−6974、アデカオプトマーSP−170、SP−171、SP−172、CD−1012、MPI−103は、これらを含有してなる組成物により高い光硬化感度を発現させることができる。上記の光酸発生剤は、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
また、エネルギー線によって酸を発生する重合開始剤に、発生した酸の作用によって新たに自己触媒的に酸を発生する物質(以下酸増殖剤という)を組み合わせることにより、硬化速度を向上させることもできる。酸増殖剤としては、例えば、特開平08−248561号公報、特開平10−1508号公報、特開平10−1508号公報、特許第3102640号公報に開示の化合物、具体的には、1,4−ビス(p−トルエンスルホニルオキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(p−トルエンスルホニルオキシ)シクロヘキサン、シス−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)−2−ピナノール、シス−3−(p−オクタンスルホニルオキシ)−2−ピナノールが挙げられる。市販の化合物としては、アクプレス11M(日本ケミックス社製)などが挙げられる。
前記ナノインプリント用レジスト組成物には、光硬化性向上のために、連鎖移動剤を添加してもよい。具体的には、4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)が挙げられる。
前記ナノインプリント用レジスト組成物には、必要に応じて帯電防止剤を添加してもよい。
前記帯電防止剤としては、アニオン系、カチオン系、非イオン系、両性系のいずれでもよい。具体的には、エレクトロストリッパーA(花王(株)製)、エレノンNo.19(第一工業製薬(株)製)等のアルキル燐酸塩系アニオン界面活性剤、アモーゲンK(第一工業製薬(株)製)等のベタイン系両性界面活性剤、ニッサンノニオンL(日本油脂(株)製)等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル系非イオン界面活性剤、エマルゲン106、同120、同147、同420、同220、同905、同910(花王(株)製)やニッサンノニオンE(日本油脂(株)製)等のポリオキシエチレンアルキルエーテル系非イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル系、多価アルコール脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレンアルキルアミン系等のその他の非イオン系界面活性剤が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(レジスト組成物)
本発明のレジスト組成物は、本発明の界面結合剤を含有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の化合物を含有してなるナノインプリント用レジスト組成物である。即ち、本発明の界面結合剤が、本発明のナノインプリント用レジスト組成物に添加して使用される。
前記レジスト組成物中における前記界面結合剤の添加量としては、磁気記録媒体形成用積層体とレジスト層との結合を十分に強固にするのに必要な量あればよく、0.01重量%以上10重量%以下が好ましく、0.05重量%以上5重量%以下がより好ましく、0.1重量%以上3重量%以下がさらに好ましい。添加量が0.01重量%以下の場合には、前記界面結合剤による結合力が小さくて十分でなく、一方、10重量%以上となると、レジスト組成物に求められる成形性や塗布液安定性が悪化してしまう。
<その他の化合物>
その他の化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
(磁気記録媒体形成用積層体)
本発明の磁気記録媒体形成用積層体は、図1Aに示すように、基板11と、磁性層12と、本発明の界面結合剤からなる層(不図示)をこの順に有してなり、必要に応じて適宜選択したその他の部材(層)を有してなる。
−基板−
基板11としては、その形状、構造、大きさ、材質等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記形状としては、前記磁気記録媒体がハードディスク等の磁気ディスクである場合には、円板状である。また、前記構造としては、単層構造であっても、積層構造であってもよい。また、前記材質としては、磁気記録媒体の基材材料として公知のものの中から、適宜選択することができ、例えば、アルミニウム、ガラス、シリコン、石英、シリコン表面に熱酸化膜を形成してなるSiO/Si、等が挙げられる。これらの基板材料は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−磁性層−
磁性層12の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、Fe、Co、Ni、FeCo、FeNi、CoNi、CoNiP、FePt、CoPt、NiPtなどが好適に挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
磁性層12の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常、5nm〜30nm程度である。
磁性層12の形成方法としては、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができ、例えば、スパッタリング法、電着(電着法)等により行うことができる。
基板11と磁性層11間に磁性層配向用の結晶配向層、軟磁性下地層を適宜形成してもよい。特に軟磁性下地層は単層、あるいは複数層にて構成してもよい。
−界面結合剤からなる層−
界面結合剤からなる層は、磁気記録媒体形成用積層体10が本発明の界面結合剤により表面処理されることにより形成されるものである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
また、本発明の界面結合剤からなる層は、磁性層12の表面側に直接形成してもよく、後述するその他の部材(層)の単層及び複層のいずれかを介して形成してもよい。
−その他の部材(層)−
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、表面層13等が挙げられる。
これらの層は、1層のみ設けられてもよいし、2層以上設けられてもよく、また、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
また、各層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができる。
表面層13としては、その形状、構造、大きさ、材質等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、材質としては、例えば、カーボン、Ti、TiN、Ni、Taなどが挙げられる。
(磁気記録媒体の製造方法)
本発明の磁気記録媒体の製造方法は、表面処理工程を少なくとも含み、好ましくは、レジスト層形成工程、活性化工程、分解除去工程、などを含み、更に必要に応じて適宜選択した、その他の工程を含む。
<表面処理工程>
前記表面処理工程は、本発明の界面結合剤を用いて磁気記録媒体形成用積層体の表面を処理する工程である。
前記表面処理工程により、磁気記録媒体形成用積層体の表面に、本発明の界面結合剤からなる層が形成される。
前記界面結合剤の処理方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知の方法から選択することができる。例えば、界面結合剤の処理方法としては、バーコート法、ディップコート法、スピンコート法、蒸着法、等により界面結合剤層を積層して形成する方法、浸漬での常温アニーリングにより界面結合剤層を基板表面に形成する方法、等から選択できる。この際、界面結合剤はそのまま形成してもよいし、溶剤等で希釈して形成してもよい。
また、形成後の処理方法としては、各種の方法で磁気記録媒体形成用積層体表面に界面結合剤層を形成した後、たとえば100℃程度の高温アニーリングにより界面結合剤と磁気記録媒体形成用積層体表面との結合反応を促進し、界面結合を形成させる方法が好ましく用いられる。更に、余剰な界面結合剤については、溶剤洗浄等により除去することが好ましい。磁気記録媒体形成用積層体表面の洗浄と、高温アニーリングは、どちらを先に実施してもよいが、洗浄を先に実施した方が余剰な界面結合剤の除去性が高く好ましい。
なお、界面結合剤をレジスト液中に添加して、前記表面処理工程と後述するレジスト層形成工程とを1つの工程によって行ってもよい。なお、界面結合剤をレジスト液中に添加する場合は、磁気記録媒体形成用積層体表面との界面結合性が低下するため、界面結合剤をレジスト液中の固形分に対して1〜10重量%添加するのが好ましい。また、後述の分解除去工程での分解除去性の観点からは、1〜5重量%程度添加するのが好ましい。
<レジスト層形成工程>
前記レジスト層形成工程は、表面処理工程において表面が処理された磁気記録媒体形成用積層体の上にレジスト層を形成する工程である。
前記レジスト層は、前記ナノインプリント用レジスト組成物が、一般によく知られた塗布方法、例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法、スピンコート方法、スリットスキャン法などにより、塗布されることにより形成される。前記ナノインプリント用レジスト組成物からなるレジスト層の膜厚は、使用する用途によって異なるが、0.05μm〜30μmである。また、前記ナノインプリント用レジスト組成物は、多重塗布してもよい。
前記ナノインプリント用レジスト組成物を塗布するための基板又は支持体は、石英、ガラス、光学フィルム、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni、Cu、Cr、Feなどの金属基板、紙、SOG、ポリエステルフイルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム等のポリマー基板、TFTアレイ基板、PDPの電極板、ガラスや透明プラスチック基板、ITOや金属などの導電性基材、絶縁性基材、シリコーン、窒化シリコーン、ポリシリコーン、酸化シリコーン、アモルファスシリコーンなどの半導体作製基板など特に制約されない。基板の形状は、板状でも良いし、ロール状でもよい。
前記ナノインプリント用レジスト組成物を硬化させる光としては特に限定されないが、高エネルギー電離放射線、近紫外、遠紫外、可視、赤外等の領域の波長の光又は放射線が挙げられる。高エネルギー電離放射線源としては、例えば、コッククロフト型加速器、ハンデグラーフ型加速器、リニヤーアクセレーター、ベータトロン、サイクロトロン等の加速器によって加速された電子線が工業的に最も便利且つ経済的に使用されるが、その他に放射性同位元素や原子炉等から放射されるγ線、X線、α線、中性子線、陽子線等の放射線も使用できる。紫外線源としては、例えば、紫外線螢光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯、太陽灯等が挙げられる。放射線には、例えばマイクロ波、EUVが含まれる。また、LED、半導体レーザー光、あるいは248nmのKrFエキシマレーザー光や193nmArFエキシマレーザーなどの半導体の微細加工で用いられているレーザー光も好適に用いることができる。これらの光は、モノクロ光を用いてもよいし、複数の波長の異なる光(ミックス光)でもよい。
<活性化工程>
前記活性化工程は、磁気記録媒体形成用積層体の表面をUV照射、酸素プラズマ、酸素アッシング、アルカリ処理、及び酸処理のいずれかにより活性化することにより、前記磁気記録媒体形成用積層体の表面のOH基含有元素のモル比率を20%以上とさせる工程である。
界面結合剤による処理(前記表面処理工程)の前に、磁気記録媒体形成用積層体10の表面をUV照射、酸素プラズマ、酸素アッシング、アルカリ処理、及び酸処理、等により事前処理してクリーニング及び活性化を行うことにより、レジスト層と磁気記録媒体形成用積層体との界面での結合形成数を増大させて界面をより強固にし、かつ処理面の汚染が除去され面状が良好とすることができる。
<分解除去工程>
前記分解除去工程は、表面処理工程において形成され、界面結合剤を少なくとも含む単層及び複層のいずれかを酸素プラズマ処理、酸素アッシング処理、及びUVオゾン処理のいずれかにより分解除去する工程である。
<その他の工程>
その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パターン形成工程、硬化処理工程、エッチング工程、レジスト層剥離工程、非磁性層埋込工程、リンス工程、水洗工程などが挙げられる。前記パターン形成工程、エッチング工程、レジスト層剥離工程、硬化処理工程、リンス工程、水洗工程以外のその他の工程としては、特に制限はなく、公知のパターン形成における工程の中から適宜選択することが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
―パターン形成工程―
前記パターン形成工程は、前記ナノインプリント用レジスト組成物からなるレジスト層にパターン(特に、微細凹凸パターン)を形成する工程である。具体的には、前記ナノインプリント用レジスト組成物を塗布し、必要に応じて乾燥させて前記ナノインプリント用レジスト組成物からなるレジスト層(パターン形成層)を形成してパターン受容体を作製し、当該パターン受容体のパターン形成層表面にモールドを圧接し、モールドパターンを転写する加工を行い、微細凹凸パターン形成層を露光して硬化させる。前記パターン形成方法による光インプリントリソグラフィは、積層化や多重パターニングもでき、通常の熱インプリントと組み合わせて用いることもできる。
次に、光ナノインプリントリソグラフィを使用する場合に用いることのできるモールド材について説明する。前記光ナノインプリントリソグラフィ用のレジスト組成物を用いた光ナノインプリントリソグラフィでは、モールド材及び基板の少なくとも一方は、光透過性の材料を選択する必要がある。光インプリントリソグラフィでは、基板の上に光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物を塗布し、光透過性モールドを押し当て、モールドの裏面から光を照射し、光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物を硬化させる。また、光透過性基板上に光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物を塗布し、モールドを押し当て、モールドの裏面から光を照射し、光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物を硬化させることもできる。
光照射は、モールドを付着させた状態で行ってもよいし、モールド剥離後に行ってもよいが、モールドを密着させた状態で行うのが好ましい。
前記モールドは、転写されるべきパターンを有するモールドが使われる。モールドは、例えば、フォトリソグラフィや電子線描画法等によって、所望する加工精度に応じてパターンが形成できるが、モールドパターン形成方法は特に制限されない。
前記光透過性モールド材は、特に限定されないが、所定の強度、耐久性を有するものであればよい。具体的には、ガラス、石英、PMMA、ポリカーボネート樹脂などの光透明性樹脂、透明金属蒸着膜、ポリジメチルシロキサンなどの柔軟膜、光硬化膜、金属膜等が例示される。
また、非光透過型モールド材としては、特に限定されないが、所定の強度を有するものであればよい。具体的には、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni、Cu、Cr、Feなどの金属基板、SiC、シリコーン、窒化シリコーン、ポリシリコーン、酸化シリコーン、アモルファスシリコーンなどの基板などが例示され、特に制約されない。形状は板状モールド、ロール状モールドのどちらでもよい。ロール状モールドは、特に転写の連続生産性が必要な場合に適用される。
上記前記モールドは、光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物とモールドとの剥離性を向上するために離型処理を行うことが好ましい。シリコーン系やフッ素系などのシランカップリング剤による処理を行ったもの、例えばダイキン工業製:商品名 オプツールDSXや住友スリーエム製:商品名Novec EGC−1720等の市販の離型剤も好適に用いることができる。
光インプリントリソグラフィを行う場合、通常、モールドの圧力が10気圧以下で行うのが好ましい。モールド圧力が10気圧を以下とすることにより、モールドや基板が変形しにくくパターン精度が向上する傾向にあり、また、加圧が低いため装置を縮小できる傾向にあり好ましい。モールドの圧力は、モールド凸部の光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物の残膜が少なくなる範囲で、モールド転写の均一性が確保できる領域を選択することが好ましい。
前記光インプリントリソグラフィにおける光照射は、硬化に必要な照射量よりも十分大きければよい。硬化に必要な照射量は、光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物の不飽和結合の消費量や硬化膜のタッキネスを調べて決定される。
また、前記光インプリントリソグラフィにおいては、光照射の際の基板温度は、通常、室温で行われるが、反応性を高めるために加熱をしながら光照射してもよい。光照射の前段階として、真空状態にしておくと、気泡混入防止、酸素混入による反応性低下の抑制、モールドと光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物の密着性向上に効果があるため、真空状態で光照射してもよい。好ましい真空度は、10-1Paから常圧の範囲で行われる。
前記ナノインプリント用レジスト組成物は、上記各成分を混合した後、例えば、孔径0.05μm〜5.0μmのフィルターで濾過することによって溶液として調製することができる。光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物の混合・溶解は、通常、0℃〜100℃の範囲で行われる。濾過は、多段階で行ってもよいし、多数回繰り返してもよい。また、濾過した液を再濾過することもできる。濾過に使用する材質は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッソ樹脂、ナイロン樹脂などのものが使用できるが特に限定されない。
―硬化処理工程―
前記硬化処理工程は、形成されたパターンを硬化する工程である。前記硬化処理工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、全面加熱処理や全面露光処理などが好適に挙げられる。
前記全面加熱処理の方法としては、例えば、形成されたパターンを加熱する方法が挙げ
られる。全面加熱により、前記パターンの表面の膜強度が高められる。全面加熱における加熱温度としては、80〜200℃が好ましく、90〜180℃がより好ましい。該加熱温度が80℃以上とすることにより、加熱処理による膜強度がより向上する傾向にあり、200℃以下とすることにより、光ナノインプリントリソグラフィ用硬化性組成物中の成分の分解が生じ、膜質が弱く脆くなる傾向をより効果的に抑止できる。前記全面加熱を行う装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、IRヒーターなどが挙げられる。また、ホットプレートを使用する場合には、加熱を均一に行う為に、パターンを形成した基材をプレートから浮かせて行うことが望ましい。
前記全面露光処理の方法としては、例えば、形成されたパターンの全面を露光する方法が挙げられる。全面露光により、前記感光層を形成する組成物中の硬化が促進され、前記パターンの表面が硬化されるため、エッチング耐性を高めることができる。前記全面露光を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、超高圧水銀灯などのUV露光機が好適に挙げられる。
―エッチング工程―
前記エッチング工程は、レジストパターンで覆われていない下地部分を除去する工程である。前記エッチング工程としては、公知のエッチング処理方法の中から適宜選択した方法により行うことができ、薄膜のパターンを得ることができる。
エッチング液による処理(ウエットエッチング)、もしくは減圧下で反応性ガスをプラズマ放電で活性化させた処理(ドライエッチング)のいずれかを行う。
エッチング処理は、適当な枚数をまとめて処理するバッチ方式でもよいし、一枚毎に処理する枚葉処理でもよい。
前記ウエットエッチングを行う場合のエッチング液には、塩化第二鉄/塩酸系、塩酸/硝酸系、臭化水素酸系などを代表例として、多くのエッチング液が開発され使用されている。Cr用には硝酸セリウムアンモニウム溶液や、硝酸セリウム・過酸化水素水の混合液、Ti用には希釈フッ酸、弗酸・硝酸混合液、Ta用にはアンモニウム溶液と過酸化水素水の混合液、Mo用には過酸化水素水、アンモニア水・過酸化水素水の混合物、リン酸・硝酸の混合液、MoW、Alにはリン酸・硝酸混合液、弗酸・硝酸の混合液、リン酸・硝酸・酢酸の混合液ITO用には希釈王水、塩化第二鉄溶液、ヨウ化水素水、SiNxやSiO2には緩衝フッ酸、フッ酸・フッ化アンモニウム混合液、Si、ポリSiには弗酸・
硝酸・酢酸の混合液、Wにはアンモニア水・過酸化水素水の混合液、PSGには硝酸・フッ酸の混合液、BSGにはフッ酸・フッ化アンモニウム混合液などがそれぞれ使用される。
前記ウエットエッチングは、シャワー方式でもよいし、ディップ方式でもよいが、エッチングレート、面内均一性、配線幅の精度は処理温度に大きく依存するため、基板種、用途、線幅に応じて条件わ最適化する必要がある。また、前記ウエットエッチングを行う場合は、エッチング液の浸透によるアンダーカットを防止するためにポストベークを行うことが望ましい。通常これらのポストベークは90℃〜140℃程度で行われるが、必ずしもこれに限られてはいない。
前記ドライエッチングは、基本的に真空装置内に1対の平行に配置された電極を有し、一方の電極上に基板を設置する平行平板型のドライエッチング装置が用いられる。プラズマを発生させるための高周波電源が基板を設置する側の電極に接続されるか、反対の電極に接続されるかにより、イオンが主として関与する反応性イオンエッチング(RIE)モードとラジカルが主として関与するプラズマエッチング(PE)モードに分類される。
前記ドライエッチングにおいて用いられるエッチャントガスとしては、それぞれの膜種に適合するエッチャントガスが使用される。a−Si/n+やs−Si用には四フッ化炭素(塩素)+酸素、四フッ化炭素(六フッ化硫黄)+塩化水素(塩素)、a−SiNx用には四フッ化炭素+酸素、a−SiOx用には四フッ化炭素+酸素、三フッ化炭素+酸素、Ta用には四フッ化炭素(六フッ化硫黄)+酸素、MoTa/MoW用には四フッ化炭素+酸素、Cr用には塩素+酸素、Al用には三塩化硼素+塩素、臭化水素、臭化水素+塩素、ヨウ化水素等が挙げられる。ドライエッチングの工程では、イオン衝撃や熱によりレジストの構造が大きく変質することがあり、剥離性にも影響する。
―レジスト層剥離工程―
前記レジスト層剥離工程は、前記エッチング工程後、下層基板へのパターン転写に用いたレジスト層を剥離する工程である。
前記剥離は、液にて取り除く(ウエット剥離)か、あるいは、減圧下での酸素ガスのプラズマ放電により酸化させてガス状にして取り除く(ドライ剥離/アッシング)か、あるいはオゾンとUV光によって酸化させてガス状にして取り除く(ドライ剥離/UVアッシング)など、いくつかの剥離方法によってレジスト除去を行うことができる。剥離液には、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、オゾン溶解水のような水溶液系とアミンとジメチルスルホキシドやN−メチルピロリドンの混合物のような有機溶剤系が一般的に知られている。後者の例としてはモノエタノールアミン/ジメチルスルホキシド混合物(質量混合比=7/3)がよく知られている。
磁性層の加工後の剥離処理については、加工後のレジスト残渣と、レジスト層と基板との密着性を向上させている界面結合剤とを除去する目的と、加工後の磁性層へのダメージを抑制する目的で、ドライ剥離法を使用することが好ましく、酸素アッシングとUVアッシングを組み合わせて使用することが好ましい。
―非磁性層埋込工程―
前記非磁性層埋込工程は、図1Eに示されるように、磁性層12に形成された凹凸形状における凹部に非磁性材料70を埋め込み、表面が平坦化する工程である。
(磁気記録媒体)
本発明の磁気記録媒体は、本発明の前記磁気記録媒体の製造方法により製造される。
本発明の前記磁気記録媒体は、少なくとも基板11及び磁性層12を有してなり、必要に応じて適宜選択したその他の部材(層)を有してなる。
―その他の部材(層)―
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、非磁性材料層70等が挙げられる。
前記非磁性材料層70は、図1Eに示されるように、磁性層12に形成された凹凸形状における凹部に非磁性材料70が埋め込まれ、表面が平坦化されることにより形成される。必要に応じて、表面に保護膜が形成される。
前記非磁性材料としては、例えばSiO、カーボン、アルミナ;ポリメタアクリル酸メチル(PMMA)、ポリスチレン(PS)等のポリマー;円滑油などが挙げられる。
前記保護膜としては、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、スパッタカーボン等が好ましく、該保護膜の上に更に潤滑剤層を設けてもよい。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
図1Aに示すように、直径2.5インチのガラス基板11上に、厚み20nmのFe合金からなる磁性層12と、さらにその上層にカーボンからなる厚み2nmの表面層13を積層した、磁気記録媒体形成用積層体10を用意した。
<活性化工程及び表面処理工程>
用意した磁気記録媒体形成用積層体10の表面を酸素プラズマ法により表面層13表面のクリニーングと活性化を行ったのち、以下に示す表面処理液1(界面結合剤)をスピンコート法により塗布して表面処理した後にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA、市販有機溶剤)液にて洗浄を行い、さらにベーキング(120℃、20分)を行い、表面処理した磁気記録媒体形成用積層体10を作製した。
―表面処理液1―
(1)3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103、信越化学工業株式会社製) 1g
(2)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA、市販有機溶剤) 99g
<レジスト層形成工程>
以下に示すレジスト液1を調液し、この調液したレジスト液1を、表面処理した磁気記録媒体形成用積層体10上に膜厚が80nmとなるようにスピンコート法にて塗布し、更にベーキング(100℃、10分)を行い、レジスト層14が形成された磁気記録媒体形成用積層体10を作製した。
<レジスト液1>
(1)単官能性モノマー(ビスコート#160、大阪有機化学工業(株)製) 16g
(2)紫外線硬化型多官能性モノマー(アロニックスM220、東亜合成(株)製) 2g
(3)紫外線硬化型多官能性モノマー(アロニックスM310、東亜合成(株)製) 2g
(4)光重合開始剤(エチルー2,4,6−トリエチルベンゾインフェニルホスフィネート)(TPO−L、BASF社製) 0.4g
(5)界面活性剤(MEGAFAC)(TF−1396、大日本インキ化学工業(株)製) 0.02g
(6)市販有機溶剤(PGMEA) 80g
<パターン形成工程>
レジスト層14が形成された磁気記録媒体形成用積層体10に対して、表面に同心円上に放射状ストライプが160nmピッチ(凸部80nm幅、深さ80nm)で並んだ凹凸パターンが形成された2.5インチのディスク状の石英製モールド構造体100を押し当て、モールド構造体100全面にて均一に加圧することにより(図1B)、モールド構造体100上に形成された凹凸パターンをレジスト層14に転写し、加圧した状態でモールド構造体100側からUV照射により200mj/cmを照射してパターニングした形状を固定化した後、モールド構造体100を剥離し、凹凸パターンが転写されたレジスト層14が形成された磁気記録媒体形成用積層体10を作製した(図1C)。
尚、使用したモールド構造体100は、インプリント前にオプツールDSX(ダイキン工業製)を用いて表面に離型処理を行った。
<エッチング工程>
凹凸パターンが転写されたレジスト層14が形成された磁気記録媒体形成用積層体10に対し、図1Dに示すように、冷却した凹凸パターンが転写されたインプリントレジスト層14をマスクにして、アルゴンイオンミリング法(ULVAC社製、ICPエッチング装置NE−550)によりドライエッチングを行い、レジスト層14に形成された凹凸パターン形状に基づく凹凸形状を磁性層12に形成した。
<レジスト層剥離工程>
その後、凹凸形状が形成された磁性層12の表面に酸素アッシング処理を行い、さらにUV処理を行うことで磁性層加工後に残ったレジスト層を除去した。
<非磁性層埋込工程>
次に、図1Eに示すように、凹部に非磁性材料70を埋め込み、表面を平坦化した。以上により、実施例1の磁気記録媒体100を作製した。
(実施例2〜9、比較例1〜5)
実施例1において、活性化工程及び表面処理工程を表1に記載の方法に変更する以外は同様の手順にてレジスト層形成工程、パターン形成工程、エッチング工程、レジスト層剥離工程、及び非磁性層埋込工程を行い、実施例2〜9、比較例1〜5の磁気記録媒体を作製した。
なお、実施例1〜8ではベーキングを2回(表面処理工程及びレジスト層形成工程においてそれそれ1回ずつ)行っているが、レジスト液の中に界面結合剤が含有された(レジスト液No.5)実施例9、比較例2、3,5については、表面処理工程がなされておらず、レジスト層形成工程において1回ベーキングを行うのみである。
なお、表1において、「4−META」は、4−メタアクリルオキシエチルトリメリット酸無水物を示し、「KR−55」は、味の素製「プレンアクト」チタネート系カップリング剤を示し、「PAK−01」は、NIL用光硬化性樹脂(東洋合成工業株式会社製)を示し、「KBM−9007」は、γ―イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社製)を示し、「KBM−5103」は、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製)を示し、「HMDS」は、ヘキサメチルジシラザンを示す。
また、作製時に使用するレジスト液は表2に記載の溶液を調整して使用した。
なお、表2において、「ビスコート#160」は、単官能性モノマー(大阪有機化学工業株式会社製)を示し、「ビスコート#360」は、多官能性モノマー(大阪有機化学工業株式会社製)を示し、「アロニックスM5700」は、紫外線硬化型単官能性モノマー(東亜合成株式会社製)を示し、「アロニックスM220」は、紫外線硬化型多官能性モノマー(東亜合成株式会社製)を示し、「アロニックスM310」は、紫外線硬化型多官能性モノマー(東亜合成株式会社製)を示し、「アロニックスM305」は、は、紫外線硬化型多官能性モノマー(東亜合成株式会社製)を示す。「KBM−9007」は、γ―イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社製)を示し、「TF−1396」は、整泡剤(MEGAFAC)(大日本インキ化学工業株式会社製)を示し、「TPO−L」は、光重合開始剤(エチルー2,4,6−トリエチルベンゾインフェニルホスフィネート)(BASF社製)を示し、「PGMEA」は、市販有機溶剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを示す。
<レジスト層が形成される磁気記録媒体形成用積層体の評価>
以下の方法により作製したサンプル、及び作製途中の中間体サンプルの評価を行った。その結果を表1に示す。
<表面OH基率>
表面処理工程の第一段階目の処理後の磁気記録媒体形成用積層体について、X線光電子分光装置(ESCA)(商品名:AXIS−ULTRA、KRATOS社製)により、OH基の付いた炭素原子量のトータル炭素原子量に対する割合を定量した。なお、X線源としてAlのKα線を単色化して使用し測定した。
<塗布性>
レジスト層形成工程におけるスピンコート後の塗布面状について、以下の基準で評価した。尚、ハジキとはレジスト液が基板上にコートされていない領域であり、スジとは放射方向に向かって膜厚が異なるため干渉色によりスジ状に目視で確認される面状故障を示す。
○ ハジキ、スジ無し
△ ハジキ無いが、スジ有り
× ハジキ、スジ有り
<密着性>
JIS K5600−5−6に記載の方法により、密着性の評価を行った。
○ 剥れ無し
△ 100マス中50マス以上が剥れずに残った
× 100マス中50マス以上が剥れた
さらに、インプリント後のパターニングしたレジスト層14の評価を行った。
<インプリント後のパターン評価>
インプリント後のレジスト層14を光学顕微鏡(商品名:MM−400、ニコン社製)及びSEM(商品名:S−4800、HITACHI社製)により観察し、パターンの剥れ有無、及びパターン形状のモールドに対する整合性より、大面積転写性、及び位置ズレに起因する欠陥について評価した。尚、SEMは半径方向の中間位置について、中心からの回転角を90度ごとにサンプリングして評価した。
<大面積転写性(光学顕微鏡)>
○ 全面で剥れ無し
× 一部又は全面で剥れ有り
<位置ズレに起因する欠陥(SEM)>
○ モールドに対する、高さ、パターン幅の整合性が80%以上
× 一部又は全面で、モールドに対する、高さ、パターン幅の整合性が80%より小さい、又はパターン倒れが見られる
<後工程ドライエッチング性>
レジスト層14に形成された凹凸パターン形状に基づく凹凸形状をエッチングにより形成した磁性層12について、半径方向の中間位置について、中心からの回転角を90度ごとにサンプリングしてAFM(商品名:SPA−4000、SII社製)により形状観察を行い、凹凸パターンが形成されているかの検証を行った。但し、比較例2〜5のサンプルについては、インプリントが正常に行われなかったため評価しなかった。
○ モールドに対する加工後の磁性層の高さ、パターン幅の整合性が80%以上
× モールドに対する加工後の磁性層の高さ、パターン幅の整合性が80%より小さく異常
<レジスト除去性>
凹凸形状に加工し、更に酸素アッシング処理とUV処理を行った後の磁性層表面について、レジスト層及び界面結合剤の残渣があるかを、TOF−SIMS(商品名:TOF−SIMS V、ION−TOF社製)を用い、Biの一次イオン銃を使用して検証した。
○ 残渣無し
× 残渣有り
以上より、本発明の界面結合剤を使用することにより、レジスト層14の塗布性と磁気記録媒体形成用積層体10(表面層13)とレジスト層14との密着性を付与し、ディスク状の大面積でのパターニングを形状や位置ズレに起因する欠陥等の異常無く行うことができ、さらに加工後のレジスト層14の除去との両立が可能であることを示した。その結果、モールド構造体上の凹凸形状とほぼ同一のパターニングを行った磁気記録媒体形成用積層体10を作製することができた。一方、比較例1、4のように本発明の界面結合剤とは異なる化合物を界面結合剤として用いると、密着性が十分でなかったり、又は磁性体加工後のレジスト層14の除去性が不十分となり、結果的に磁性層12のパターニングに用いるには問題となる。また比較例2、3、5のように界面結合剤を使用しないと、密着性が不十分となり、インプリント性が大きく問題となる。なお、HMDS(ヘキサメチルジシラザン)については、表面層13に対しては架橋するものの、レジスト層14に対して架橋しない。
図1Aは、本発明の磁気記録媒体を製造する方法の一例を示す工程図(その1)である。 図1Bは、本発明の磁気記録媒体を製造する方法の一例を示す工程図(その2)である。 図1Cは、本発明の磁気記録媒体を製造する方法の一例を示す工程図(その3)である。 図1Dは、本発明の磁気記録媒体を製造する方法の一例を示す工程図(その4)である。 図1Eは、本発明の磁気記録媒体を製造する方法の一例を示す工程図(その5)である。 図2は、図1Aにおけるモールド構造体100の概略構成を示す図である。
符号の説明
10 磁気記録媒体形成用積層体
11 基板
12 磁性層
13 表面層
14 レジスト層
70 非磁性層
100 モールド構造体

Claims (11)

  1. 基板及び磁性層を有する磁気記録媒体形成用積層体とレジスト層とを結合する界面結合剤であって、前記磁気記録媒体形成用積層体の表面と架橋可能な第1官能基と、前記レジスト層と架橋可能な第2官能基とを有することを特徴とする界面結合剤。
  2. 磁気記録媒体形成用積層体が表面に水酸基を有してなり、第1官能基が前記水酸基と架橋可能であり、レジスト層が架橋性モノマーを含有してなり、第2官能基が前記架橋性モノマーと架橋可能である請求項1に記載の界面結合剤。
  3. 酸素プラズマ処理、酸素アッシング処理、及びUVオゾン処理のいずれかにより分解可能である請求項1から2のいずれかに記載の界面結合剤。
  4. シランカップリング剤及びカルボン酸無水物の少なくともいずれかからなる請求項1から3のいずれかに記載の界面結合剤。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の界面結合剤を含有することを特徴とするナノインプリント用レジスト組成物。
  6. 基板及び磁性層を有する磁気記録媒体形成用積層体であって、請求項1から4のいずれかに記載の界面結合剤からなる層を表面上に有することを特徴とする磁気記録媒体形成用積層体。
  7. 基板及び磁性層を有する磁気記録媒体形成用積層体を備える磁気記録媒体の製造方法であって、請求項1から4のいずれかに記載の界面結合剤を用いて前記磁気記録媒体形成用積層体の表面を処理する表面処理工程を含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  8. 表面処理工程において表面が処理された磁気記録媒体形成用積層体の上にレジスト層を形成するレジスト層形成工程をさらに含む請求項7に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  9. 磁気記録媒体形成用積層体の表面をUV照射、酸素プラズマ、酸素アッシング、アルカリ処理、及び酸処理のいずれかにより活性化することにより、前記磁気記録媒体形成用積層体の表面のOH基含有元素のモル比率を20%以上とさせる活性化工程をさらに含む請求項7から8のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法。
  10. 表面処理工程において磁気記録媒体形成用積層体の磁性層よりも表面側に形成され、界面結合剤を少なくとも含む単層及び複層のいずれかを酸素プラズマ処理、酸素アッシング処理、及びUVオゾン処理のいずれかにより分解除去する分解除去工程をさらに含む請求項7から9のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法。
  11. 請求項7から10のいずれかに記載の製造方法により製造されたことを特徴とする磁気記録媒体。
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