JP2001195729A - 記録媒体の製造方法及び記録媒体 - Google Patents

記録媒体の製造方法及び記録媒体

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保 大和田
Nobuhiro Kin
暢大 金
Yuji Kataoka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体の製造方法及び記録媒体に関し、記
録媒体の保護膜と潤滑剤との間の密着性を改善する。 【解決手段】 記録層1上にダイヤモンドライクカーボ
ンからなる保護膜2を設けたのち、保護膜2の表面を
0.1〜20重量%に希釈したシランカップリング剤3
で表面処理し、次いで、表面処理した保護膜2の表面に
ポリマー分子末端に結合性官能基を有するフッ素系の潤
滑剤4を塗布する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録媒体の製造方法
及び記録媒体に関し、特に、DLC(ダイヤモンドライ
クカーボン)保護膜上に設ける潤滑層の密着性を改善す
るための処理方法に特徴のある記録媒体の製造方法及び
記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のハードディスク装置の小型化,大
容量化の需要の高まりに伴い、高密度磁気記録が可能な
ハードディスク装置の研究開発が急速に進められてお
り、このようなハードディスク装置に用いる磁気記録媒
体は、例えば、Al基板上にMoCr下地層を介して強
磁性体からなる記録層を設け、その上に厚さが5〜50
nm程度の保護膜を設けるとともに磁気ヘッドとの摩擦
を減少するために潤滑剤をコートして形成している。
【0003】この様な磁気記録媒体の記録層としては、
面内磁化、即ち、磁性層の平面に対して平行な方向の磁
化を利用したCoCrPt等のCoCr系合金が使用さ
れており、また、保護膜としてはカーボン系の保護膜が
用いられるのが一般的であり、カーボン系の保護膜とし
ては、スパッタリング法、プラズマCVD法、或いは、
イオンプレーティング法等によって堆積させたアモルフ
ァス状態のDLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜が
主に用いられている。
【0004】この保護膜は記録層に記録された情報を保
護するとともに、磁気ヘッドの摺動性を高める効果を発
揮しているが、保護膜を設けただけでは磁気記録媒体の
耐久性が劣るために、上述のように、保護膜の表面に厚
さが1〜2nm程度、即ち、1〜2分子層程度の潤滑剤
を塗布して保護膜の耐久性を改善する方法が広く採用さ
れている。
【0005】この様な潤滑剤としては、パーフルオロポ
リエーテル系潤滑剤や脂肪族炭化水素系潤滑剤が知れて
おり、この様な潤滑剤の主な役割は、保護膜の表面に吸
着して磁気ヘッドスライダが保護膜と直接接触するのを
防止するとともに、磁気記録媒体上を摺動する磁気ヘッ
ドスライダの摩擦力を著しく低減させることにある。
【0006】現在、磁気記録装置においては、通常、浮
上型磁気ヘッドが用いられており、、また、駆動方式と
しては、主にCSS(Contact Start S
top)方式が採用されている。このCSS方式におい
ては、使用時において磁気記録媒体が停止状態から瞬時
に回転加速され、これに伴って磁気ヘッドスライダに空
気の抵抗による浮力が加えられて磁気ヘッドスライダは
浮上することになる。
【0007】一方、停止時には、磁気記録媒体を回転さ
せているスピンドルモータが停止し、磁気ヘッドと磁気
記録媒体とが高速で接触を起こして摺動することになる
ので、この様な摺動時の動摩擦係数を低減するために、
上述の潤滑膜を設けることが有効となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、磁気記録媒体
の回転速度の高速化に伴って、遠心力によって潤滑剤が
基板の外周部に偏在したりするという問題がある。即
ち、保護膜と潤滑剤との間の密着力が、磁気記録媒体の
高速回転に伴う遠心力に抗するに足りないためである。
【0009】したがって、本発明は、磁気記録媒体の保
護膜と潤滑剤との間の密着性を改善することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理的構
成の説明図であり、この図1を参照して本発明における
課題を解決するための手段を説明する。 図1参照 (1)本発明は、記録媒体の製造方法において、記録層
1上にダイヤモンドライクカーボンからなる保護膜2を
設ける工程、保護膜2の表面を0.1〜20重量%に希
釈したシランカップリング剤3で表面処理する工程、表
面処理した保護膜2の表面にポリマー分子末端に結合性
官能基を有するフッ素系の潤滑剤4を塗布する工程を有
することを特徴とする。
【0011】この様に、シランカップリング剤3で表面
処理することによって、シランカップリング剤3の変成
成分、即ち、加水分解によって生成されるシラノールを
介してDLCからなる保護膜2とフッ素系の潤滑剤4と
の密着性が改善され、記録媒体の遠心力によって潤滑剤
4が偏在することが防止される。なお、シランカップリ
ング剤3を希釈する場合には、極性が上がる有機溶媒、
即ち、誘電率が高くなる有機溶媒によって希釈すること
が望ましく、濃度としては、0.1重量%未満であれば
処理の効果が薄く、一方、20重量%を越えるとシラン
カップリング剤3の層が必要以上に厚くなり無駄とな
る。
【0012】また、密着性をさらに改善するためには、
シランカップリング剤3で表面処理する前に、保護膜2
の表面を酸化性雰囲気中で処理することが望ましく、酸
化性雰囲気中での処理によって、保護膜2の表面のダン
グリング・ボンドを増加させるとともに、酸素を含む活
性なサイトを形成することができるので密着性が改善さ
れる。なお、この場合の酸化性雰囲気中での処理とは、
酸素含有雰囲気中での熱処理、酸素プラズマ処理、或い
は、UV(紫外線)オゾン処理等を意味する。
【0013】(2)また、本発明は、上記(1)におい
て、保護膜2の表面処理工程において、希釈したシラン
カップリング剤3として、クロロホルム或いはトルエン
のいずれかで希釈したγ−グリシドキシプロピルトリエ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、或いは、ビニルト
リメトキシシランのいずれか一つ、または、トルエンで
希釈したγ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン或
いはγ−メルカプトプロピルトリメトキシシランのいず
れかを用いたことを特徴とする。
【0014】この様に、クロロホルムまたはトルエンで
希釈されたγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、
γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン或いはγ−
メルカプトプロピルトリメトキシシランを用いることに
よって、残膜率を55%以上にすることができる。因
に、シランカップリング剤3を用いない場合の残膜率
は、40%未満となり、また、希釈用の有機溶媒として
水、エタノールを用いた場合には、残膜率は55%以下
となる。
【0015】(3)また、本発明は、記録媒体におい
て、上記(1)または(2)の製造方法によって製造し
たことを特徴とする。
【0016】この様に、上記(1)または(2)の製造
方法によって製造した記録媒体においては、保護膜2と
潤滑剤4との間にはシランカップリング剤3の変成成分
であるシラノールが存在し、このシラノールによって保
護膜2と潤滑剤4との間の密着性が改善されるので、実
用耐久性が向上する。なお、本発明における、記録媒体
とは、磁気記録媒体或いは光磁気記録媒体等の記録再生
ヘッドと物理的に接触する記録媒体を意味する。
【0017】
【発明の実施の形態】ここで、図2を参照して、本発明
の第1の実施の形態の磁気記録媒体の表面処理工程を説
明する。 図2(a)参照 まず、例えば、3.5インチ(≒8.9cm)のAl基
板12上にMoCr下地層13を介して厚さが、例え
ば、20nmのCoCrPt磁気記録層14を設けたの
ち、プラズマCVD法によって、厚さが5〜50nm、
例えば、15nmのDLC保護膜15を堆積させる。
【0018】図2(b)参照 次いで、酸素16を導入した常圧の電気炉において、D
LC保護膜15を形成した基板11を、150〜250
℃、例えば、250℃においては、1〜3時間、例え
ば、2時間熱処理を行って、DLC保護膜15の表面の
ダングリング・ボンドを増加させるとともに、酸素を含
む活性なサイト17を形成する。
【0019】図2(c)参照 次いで、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン
をクロロホルムで0.1〜20wt%、より好適には、
1〜20wt%、例えば、10wt%に希釈した溶液1
8を収容した溶液槽19中に基板11を10〜120
秒、例えば、30秒間浸漬して、0.5〜2.0mm/
秒、例えば、1.0mm/秒の引上げ速度で引き上げ
た。
【0020】図3(d)参照 次いで、基板11を大気中において、ホットプレート上
で、例えば、100℃で1時間加熱することによって、
DLC保護膜15とカップリング層20との化学結合を
促進させ、次いで、基板11をクロロホルム中に、例え
ば、30秒間浸漬して引き上げることによって余剰のカ
ップリング剤を除去したのち、基板11を乾燥させる。
【0021】図3(e)参照 次いで、フッ素系の潤滑剤であるピペロニル基を末端に
持つパーフルオロポリエーテル、例えば、Fombli
n(商標名)AM3001(アウジモント社製商品名)
を、溶媒であるフロリナート(商標名)FC77(住友
3M社製商品名)に溶解させた溶液21を収容した溶液
槽22中に、表面にカップリング層20を形成した基板
11を10〜200秒、例えば、30秒間浸漬して、
0.5〜2.0mm/秒、例えば、1.0mm/秒の引
上げ速度で引き上げることによって、DLC保護膜15
の表面を潤滑剤でコートする。
【0022】図3(f)参照 次いで、基板11を大気中において、ホットプレート上
で、例えば、150℃で1時間加熱処理することによっ
て、DLC保護膜15上に、厚さが1〜2nm、例え
ば、1.5nmの潤滑層23を形成する。この場合、潤
滑層23はカップリング剤が加水分解して生成されたシ
ラノールからなるカップリング層20を介してDLC保
護膜15と強固に結合されることになる。
【0023】次いで、このシランカップリング剤による
表面処理の効果を確認するために、潤滑層23を形成し
た基板11をパーフルオロポリエーテルが溶解するフロ
リナート(商標名)FC77(住友3M社製商品名)中
に浸漬し、浸漬前の潤滑剤23の膜厚Aと、浸漬後の潤
滑剤23の膜厚Bとの比B/A×100、即ち、残膜率
(%)を求めた。この残膜率が大きいほど溶媒中に溶け
出す潤滑剤の量が少ないことを示し、DLC保護膜15
の表面と化学的に結合している潤滑剤の量が多いことに
なる。
【0024】なお、膜厚の測定に際しては、FT−IR
(Fourier Transformation I
nfrared Absorption Spectr
oscopy:フーリエ変換赤外分光光度計)を用い、
約1280cm-1近傍において検出される潤滑剤中の直
鎖、即ち、−(F−C−F)−部分に由来する吸光度
と、XPS(X線光電子分光装置)によって測定した膜
厚絶対値との相関、即ち、検量式を前もって求めてお
き、膜厚が未知の試料に対して随時FT−IRによって
−(F−C−F)−部分に由来する吸光度を測定し、そ
の測定値を変数として検量式に代入して求めた。
【0025】その結果、残膜率は、1〜20wt%の範
囲のシランカップリング剤の濃度において、80〜10
0%であった。因に、シランカップリング剤による表面
処理を行わない場合の残膜率は40%未満であり、上記
の第1の実施の形態においては、2倍以上の残膜率であ
り、シランカップリング剤による表面処理が非常に有効
であることが確認された。
【0026】次に、本発明の第2の実施の形態を説明す
るが、この第2の実施の形態においては、クロロホルム
の代わりに溶媒としてトルエンを用いた以外は上記の第
1の実施の形態と同様であるので、結果のみを示す。そ
の結果、残膜率は、1〜20wt%の範囲のシランカッ
プリング剤の濃度において、55〜63%であり、シラ
ンカップリング剤による表面処理が有効であることが確
認された。
【0027】次に、本発明の第3の実施の形態を説明す
るが、この第3の実施の形態においては、γ−グリシド
キシプロピルトリエトキシシランの代わりにビニルトリ
エトキシシランを用いた以外は上記の第1の実施の形態
と同様であるので、結果のみを示す。その結果、残膜率
は、1〜20wt%の範囲のシランカップリング剤の濃
度において、76〜85%であり、シランカップリング
剤による表面処理がかなり有効であることが確認され
た。
【0028】次に、本発明の第4の実施の形態を説明す
るが、この第4の実施の形態においては、クロロホルム
の代わりに溶媒としてトルエンを用いた以外は上記の第
3の実施の形態と同様であるので、結果のみを示す。そ
の結果、残膜率は、1〜20wt%の範囲のシランカッ
プリング剤の濃度において、55〜62%であり、シラ
ンカップリング剤による表面処理が有効であることが確
認された。
【0029】次に、本発明の第5の実施の形態を説明す
るが、この第5の実施の形態においては、γ−グリシド
キシプロピルトリエトキシシランの代わりにγ−メルカ
プトプロピルトリメトキシシランを用い、且つ、クロロ
ホルムの代わりに溶媒としてトルエンを用いた以外は上
記の第1の実施の形態と同様であるので、結果のみを示
す。その結果、残膜率は、1〜20wt%の範囲のシラ
ンカップリング剤の濃度において、概ね90%であり、
シランカップリング剤による表面処理が非常に有効であ
ることが確認された。
【0030】次いで、本発明の優位性を確認するための
比較例1乃至4を説明する。まず、比較例1は、クロロ
ホルムの代わりに溶媒としてエタノールを用いた以外は
上記の第1の実施の形態と同様であるので、結果のみを
示す。その結果、残膜率は、1〜20wt%の範囲のシ
ランカップリング剤の濃度において、概ね50%程度で
あり、シランカップリング剤による表面処理の効果はあ
まり見られなかった。
【0031】次に、比較例2は、クロロホルムの代わり
に溶媒としてエタノールを用いた以外は上記の第3の実
施の形態と同様であるので、結果のみを示す。その結
果、残膜率は、1〜20wt%の範囲のシランカップリ
ング剤の濃度において、47〜55%であり、シランカ
ップリング剤による表面処理の効果はあまり見られなか
った。
【0032】次に、比較例3は、トルエンの代わりに溶
媒としてエタノールを用いた以外は上記の第5の実施の
形態と同様であるので、結果のみを示す。その結果、残
膜率は、1〜20wt%の範囲のシランカップリング剤
の濃度において、概ね50%であり、シランカップリン
グ剤による表面処理の効果はあまり見られなかった。
【0033】次に、比較例4は、トルエンの代わりに溶
媒としてクロロホルムを用いた以外は上記の第5の実施
の形態と同様であるので、結果のみを示す。その結果、
残膜率は、1〜20wt%の範囲のシランカップリング
剤の濃度において、概ね50%であり、シランカップリ
ング剤による表面処理の効果はあまり見られなかった。
【0034】図3参照 図3は、上記の結果を纏めたものであり、シランカップ
リング剤と、シランカップリング剤を溶解する溶媒との
間には適性があることが理解され、シランカップリング
剤に適する極性を有する溶媒、即ち、誘電率が高くなる
傾向のある溶媒を用いる必要がある。
【0035】以上、本発明の各実施の形態を説明してき
たが、本発明は各実施の形態に記載された構成・条件に
限られるものではなく、各種の変更が可能である。例え
ば、メトキシシラントとエトキシシランは化学的にほぼ
同様な特性を有しているので、エトキシシランを使用し
ている場合にはメトキシシランに置き換えてもほぼ同等
の効果が期待され、メトキシシランを使用している場合
にはエトキシシランに置き換えてもほぼ同等の効果が期
待される。
【0036】したがって、上記の第1の実施の形態にお
いては、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン
の代わりにγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンを用いても良く、また、第2の実施の形態において
は、ビニルトリエトキシシランの代わりにビニルトリメ
トキシシランを用いても良く、さらに、第3の実施の形
態においては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ランの代わりにγ−メルカプトプロピルトリエトキシシ
ランを用いても良いものである。
【0037】また、上記の各実施の形態においては、潤
滑剤として、ピペロニル基を末端に持つパーフルオロポ
リエーテルに限られるものではなく、ポリマー分子末端
に結合性官能基を有するフッ素系潤滑剤であれば良い。
【0038】また、上記の各実施の形態においては、シ
ランカップリング剤で表面処理する前に、酸素含有雰囲
気中で熱処理を行っているが、この様な酸化性雰囲気中
での処理は、酸素含有雰囲気中での熱処理に限られるも
のではなく、酸素プラズマ処理、或いは、UVオゾン処
理に置き換えても良いものである。
【0039】また、上記の各実施の形態においては、D
LC保護膜をプラズマCVD法によって成膜している
が、プラズマCVD法に限られるものではなく、スパッ
タリング法或いはイオンプレーティング法を用いても良
いものである。
【0040】また、上記の各実施の形態においては、磁
気記録層としてCoCrPt層を用いているが、本発明
の作用効果は磁気記録層の組成には直接関係しないの
で、CoCrPt層に限られるものではなく、Coを主
成分とするとともに、Fe、Pt、Cr、Ni、Ta、
B、Sm、Ndの内の少なくとも1つ以上の元素を含む
合金、例えば、CoCrPtTa強磁性層を用いても良
いものであり、或いは、二元のCoCr強磁性層でも良
いものである。
【0041】また、上記の各実施の形態の説明において
は、ハードディスク装置に使用する磁気記録媒体を前提
としているが、本発明は磁気記録媒体に限られるもので
はなく、光磁気ディスク装置に使用する光磁気記録媒体
にも適用されるものである。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、シランカップリング剤
を用いることによってDLC保護膜とフッ素系潤滑剤と
の結合を強固にすることができ、それによって、磁気記
録再生装置起動時における、DLC保護膜と潤滑剤との
間の密着不良に起因する動作不良を防止することがで
き、ハードディスク装置等の磁気記録装置の信頼性の向
上に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の途中までの製造工
程の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の図2以降の製造工
程の説明図である。
【図4】シランカップリング剤と溶媒との適性の説明図
である。
【符号の説明】
1 記録層 2 保護膜 3 カップリング剤 4 潤滑剤 11 基板 12 Al基板 13 MoCr下地層 14 CoCrPt磁気記録層 15 DLC保護膜 16 酸素 17 活性なサイト 18 溶液 19 溶液槽 20 カップリング層 21 溶液 22 溶液槽 23 潤滑層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片岡 祐治 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 4H104 CD04A PA16 5D006 AA01 AA02 AA06 5D112 AA07 AA11 BC02 BC05 GA26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録層上にダイヤモンドライクカーボン
    からなる保護膜を設ける工程、前記保護膜の表面を0.
    1〜20重量%に希釈したシランカップリング剤で表面
    処理する工程、前記表面処理した保護膜の表面にポリマ
    ー分子末端に結合性官能基を有するフッ素系の潤滑剤を
    塗布する工程を有することを特徴とする記録媒体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 上記保護膜の表面処理工程において、希
    釈したシランカップリング剤として、クロロホルム或い
    はトルエンのいずれかで希釈したγ−グリシドキシプロ
    ピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
    リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、或い
    は、ビニルトリメトキシシランのいずれか一つ、また
    は、トルエンで希釈したγ−メルカプトプロピルトリエ
    トキシシラン或いはγ−メルカプトプロピルトリメトキ
    シシランのいずれかを用いたことを特徴とする請求項1
    記載の記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の製造方法によ
    って製造した記録媒体。
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