JP2003162805A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2003162805A
JP2003162805A JP2002236905A JP2002236905A JP2003162805A JP 2003162805 A JP2003162805 A JP 2003162805A JP 2002236905 A JP2002236905 A JP 2002236905A JP 2002236905 A JP2002236905 A JP 2002236905A JP 2003162805 A JP2003162805 A JP 2003162805A
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Kazuyuki Usuki
一幸 臼杵
Kenichi Moriwaki
健一 森脇
Kazutoshi Katayama
和俊 片山
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度記録が可能な磁気テープ、フレキシブ
ルディスクを提供する。 【解決手段】 磁気テープ、フレキシブルディスク等の
磁気記録媒体において、可撓性高分子支持体の少なくと
も一方の面に、コバルトを含有する強磁性金属合金と非
磁性の金属酸化物から構成された磁性層を有し、ノイズ
が小さく、磁気特性が良好な磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープ、フレ
キシブルディスク等の可撓性高分子支持体を用いた磁気
記録媒体に関し、特に高密度磁気記録が可能な高容量磁
気テープ、高容量フレキシブルディスクに関する。 【0002】 【従来の技術】近年、インターネット等の普及による大
容量の画像情報の取り扱いに対応して、パーソナルコン
ピュータには大容量のハードディスクが装着されてい
る。ハードディスクに蓄積した大量の情報をバックアッ
プしたり、あるいは他のコンピュータで利用するために
は、各種のリムーバブル型の記録媒体が用いられてい
る。磁気テープ、フレキシブルディスク等の可撓性の磁
気記録媒体は、ハードディスクと同様に情報の記録、読
み出しに要する時間が短く、また情報の記録、読み出し
に必要な装置も小型である等の多くの特徴を有してい
る。このため、磁気テープ、フレキシブルディスクは代
表的なリムーバブル型の記録媒体として、コンピュータ
のバックアップ、大量のデータの保存に用いられてい
る。そして、少ない個数の磁気テープ、フレキシブルデ
ィスクで大量のデータを保存可能な磁気記録媒体が求め
られており、記録密度の更なる向上が求められている。 【0003】磁気テープ、フレキシブルディスク等の可
撓性高分子支持体を用いた磁気記録媒体には、基体上
に、鉄、クロム、コバルト等の金属を含有する磁性微粒
子を高分子バインダーに分散させて塗布した塗布型磁気
記録媒体とコバルト系合金を真空中で蒸着によって成膜
した蒸着型磁気記録媒体が用いられている。塗布型磁気
記録媒体に比べて、蒸着型磁気記録媒体はより高密度の
記録が可能であるという特徴を有しているものの、蒸着
によって金属薄膜を形成した可撓性の磁気記録媒体の磁
性層はハードディスクで使用されているコバルト系合金
のスパッタリングで成膜した強磁性金属薄膜と比較する
とノイズが大きく、磁気抵抗素子を用いた高密度記録用
のヘッドにおいては、十分な電磁変換特性が得られず、
高記録密度特性には適していない。そこでハードディス
クと同様にスパッタリングによる強磁性金属薄膜テープ
を作製しようとする試みはいくつか報告されているもの
の、実用化には至っていない。 【0004】これはハードディスクの製造ではスパッタ
リング時に基板を200℃程度まで加熱しているが、こ
れと同様の製造方法を磁気テープやフレキシブルディス
クに適用しようとすると、磁気テープ、フレキシブルデ
ィスク用の基材として一般的なポリエチレンテレフタレ
ートやポリエチレンナフタレートでは耐熱性が不足し変
形してしまうためである。また耐熱性に優れている芳香
族ポリアミドフィルムを使用しても、製造工程中でフィ
ルムの熱膨張、熱収縮、湿度膨張などの寸法変化が生じ
るため、変形の少ない磁気テープを作製することが困難
であった。フレキシブルディスクにおいても、磁気テー
プと同様の帯状の基材を用いて磁性層を形成した後に、
所定の形状に打ち抜いてディスク状としているために同
様の問題があった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、高密度記録
が可能なリムーバブル型磁気記録媒体として使用するこ
とができる磁気テープ、フレキシブルディスク等に有用
な磁気記録媒体を提供することを課題とするものであ
る。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の課題は、磁気記
録媒体において、可撓性高分子支持体の少なくとも一方
の面に、コバルトを含有する強磁性金属合金と非磁性の
金属酸化物から構成された磁性層を有する磁気記録媒体
によって解決される。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明の磁気記録媒体は、可撓性
高分子支持体上の少なくとも一方の面に、コバルトを含
有する強磁性金属合金と非磁性の金属酸化物から構成さ
れた磁性層は、可撓性高分子支持体の温度が室温であっ
てもスパッタリング法等によって形成することが可能で
あるので、高温度に加熱した場合には変形等が生じる可
撓性高分子支持体を基体とした場合であっても特性が優
れた磁気記録媒体を製造することができる。 【0008】以下に図面を参照して本発明を説明する。
図1は、本発明の一実施例を示す図であり、断面図であ
る。図1(A)は、磁気記録媒体が磁気テープである実
施例を説明する図であり、一部を示す断面図である。磁
気テープ11は、帯状の可撓性高分子支持体12上に、
磁性層15が形成されたものであり、磁性層15はコバ
ルトを含有する強磁性金属合金18と非磁性の金属酸化
物19から構成されている。磁性層15上には、磁性層
の酸化等による劣化を防止し、ヘッドや摺動部材との接
触による摩耗かから保護する保護層16が形成されてい
る。また、保護層16上には、走行耐久性および耐食性
等を改善する目的で潤滑層17が設けられている。 【0009】また、図1(B)に示すように、図1
(A)に示す構成に加えて、可撓性高分子支持体12上
の表面に、可撓性高分子支持体12の表面性を調整する
とともに、可撓性高分子支持体12から生じた気体が磁
性層15に達することを防止するために下塗り層13を
設けたものである。そして、さらに磁性層15に形成さ
れる強磁性金属の結晶配向性を制御して記録特性を高め
るための下地層14を設けている。図1(B)に記載の
磁気テープは、下地層によって強磁性金属の結晶配向性
が良好となり、図1(A)に示したものに比べて特性が
より優れたものが得られる。磁気テープは、開放リー
ル、あるいはカートリッジ内に収納されたもののいずれ
の形態で用いることができる。 【0010】図2は、本発明の他の実施例を示す図であ
り、断面図である。図2(A)は、磁気記録媒体がフレ
キシブルディスクである場合を説明する図である。フレ
キシブルディスク21は、可撓性高分子支持体22上の
両面に磁性層25が形成されたものであり、磁性層25
はコバルトを含有する強磁性金属合金28と非磁性の金
属酸化物29から構成されている。磁性層25上には、
磁性層の酸化等による劣化を防止し、ヘッドや摺動部材
との接触による摩耗かから保護する保護層26が形成さ
れている。また、保護層26上には、走行耐久性および
耐食性等を改善する目的で潤滑層27が設けられてい
る。また、中心部には、フレキシブルディスクドライブ
に装着するための係合手段30が装着されている。 【0011】また、図2(B)に示す磁気記録媒体は、
可撓性高分子支持体22上の表面に、可撓性高分子支持
体22の表面性を調整するとともに、可撓性高分子支持
体22から生じた気体が磁性層25に達するのを防止す
るために下塗り層23を設けたものである。そして、さ
らに磁性層25に形成される強磁性金属の結晶配向性を
制御して記録特性を高めるための下地層24が設けられ
ている。図2(B)に示したものは図2(A)に示した
ものに比べて、下地層によって強磁性金属の結晶配向性
が優れ、磁気特性が優れたものが得られる。 【0012】本発明の磁気記録媒体に形成する磁性層
は、コバルトを含有する強磁性金属合金と非磁性の金属
酸化物から構成された強磁性金属薄膜磁性層を備えてい
るので、ハードディスクと同様に高記録密度記録が可能
となり、リムーバブル型の磁気記録媒体の高容量化が可
能となる。また、このコバルトを含有する強磁性金属合
金と非磁性の金属酸化物からなる強磁性金属薄膜はハー
ドディスクで提案されている、特開平5−73880号
公報や特開平7−311929号公報等に記載されてい
るものと同様の方法によって製造したものが使用でき
る。 【0013】本発明の磁気記録媒体における磁性層は、
磁性層面に対して垂直方向に磁化容易軸を有するいわゆ
る垂直磁気記録膜でも、水平方向に磁化容易軸をを有す
る面内磁気記録膜でも良い。この磁化容易軸の方向は下
地層の材料や結晶構造および磁性膜の組成と成膜条件に
よって制御することができる。 【0014】磁性層は、コバルトを含有する強磁性金属
合金と非磁性の金属酸化物から形成されており、微細な
強磁性金属合金結晶が均一に分散しているので、高い保
持力を達成できるとともに、分散性が均一となる結果ノ
イズの小さな磁気記録媒体を得ることができる。コバル
トを含有する強磁性金属合金としてはCoと、Cr、N
i、Fe、Pt、B、Si、Ta等の元素との合金が使
用できるが、Co−Pt、Co−Cr、Co−Pt−C
r、Co−Pt−Cr−Ta、Co−Pt−Cr−B等
が磁気記録特性が良好であるので好ましい。 【0015】例えば、面内記録に使用するCoPtCr
系合金の好ましい元素組成としては、Coが65〜80
atm%、Ptが5〜20atm%、Crが10〜20
atm%の範囲から選択される組成が挙げられる。ま
た、これにBやTa等の非磁性元素を添加する場合に
は、10atm%以下の範囲でPtまたはCrを置換す
るように添加すれば良い。また、垂直記録に使用するC
oPt系合金の好ましい組成としては、Coが70〜8
5atm%、Ptが15〜30atm%の範囲から選択
される組成が挙げられる。Coの含有率が多いほど、磁
化が大きくなり、信号の再生出力が高まるが、ノイズも
同時に増加する。一方、CrやPt等の非磁性元素の含
有率が多いほど磁化が小さくなるが、保持力が増加する
ため、信号の再生出力が減少するものの、ノイズが減少
する。したがって、使用する磁気ヘッドや使用機器に応
じてこれらの元素の配合比率を調整することが好まし
い。 【0016】また、磁化の異方性は組成の他、成膜時の
アルゴン圧などの条件によっても調整することができる
が、後述の下地層によって決定することが好ましい。下
地層を使用しない場合やアモルファス材料を使用した場
合には、磁性層は垂直に配向しやすく、またCrまたは
その合金、Ruまたはその合金を使用した場合には面配
向し易い。 【0017】非磁性の金属酸化物としてはSi、Zr、
Ta、B、Ti、Al等の酸化物が使用できるが、ケイ
素の酸化物を用いたものが記録特性が最も良好である。 【0018】コバルトを含有する強磁性金属合金と非磁
性酸化物の混合比は、強磁性金属合金:非磁性の金属酸
化物=95:5〜80:20(原子比)の範囲であるこ
とが好ましく、90:10〜85:15の範囲であるこ
とが特に好ましい。このような範囲とすることにより、
磁性粒子間の分離が十分となり、保持力が低下すること
がなく、磁化量も高く維持できるので、高い信号出力が
得られる。 【0019】コバルトを含有する強磁性金属合金と非磁
性酸化物の混合物からなる磁性層の厚みとしては好まし
くは10nm〜60nm、さらに好ましくは20nm〜
40nmの範囲である。このような厚みとすればノイズ
が低く、かつ高い出力が得られる。 【0020】コバルトを含有する強磁性金属合金と非磁
性の金属酸化物からなる磁性層を形成する方法としては
真空蒸着法、スパッタリング法などの真空成膜法が使用
できる。なかでもスパッタリング法は良質な薄膜が容易
に成膜可能であることから、本発明に好適である。スパ
ッタリング法としてはDCスパッタリング法、RFスパ
ッタリング法のいずれも使用可能である。スパッタリン
グ法は連続フィルム上に連続して成膜するウェブスパッ
タリング装置を用いることが好ましい。スパッタリング
時の雰囲気に使用する気体はアルゴンが使用できるが、
その他の希ガスを使用しても良い。また非磁性の金属酸
化物の酸素含有率を調整するために微量の酸素を導入し
ても良い。 【0021】とくに、本発明のようにスパッタリング法
でコバルトを含有する強磁性金属合金と、非磁性の金属
酸化物からなる磁性層を形成するためには強磁性金属合
金ターゲットと非磁性の金属酸化物ターゲットの2種を
用い、これらの共スパッタリング法を使用することも可
能であるが、形成すべき強磁性金属合金と非磁性の金属
酸化物の組成比に合致した強磁性金属合金と非磁性の金
属酸化物を均質に混合した混合物ターゲットを用いる
と、強磁性金属合金が均一に分散した磁性層を形成する
ことができる。また、この混合物ターゲットはホットプ
レス法で作製することができる。 【0022】磁気記録媒体が磁気テープである場合につ
いて以下に説明する。磁気テープに用いる可撓性支持体
としては、合成樹脂フイルムが用いられる。具体的に
は、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミド、芳香族ポリ
アミドイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスル
ホン、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリフェニ
レンスルフィド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリカーボネート、トリアセテー
トセルロース、フッ素樹脂等からなる合成樹脂フィルム
が挙げられる。本発明では基板を加熱することなく良好
な記録特性を達成することができるため、表面性が良好
で、また入手も容易なポリエチレンテレフタレートまた
はポリエチレンナフタレートが特に好ましい。 【0023】可撓性高分子支持体の厚みは、好ましくは
3〜20μm、さらに好ましくは4μm〜12μmであ
る。可撓性高分子支持体の厚みが3μmより薄いと、強
度が不足し、切断やエッジ折れが発生しやすくなる。一
方、可撓性高分子支持体の厚みが20μmより厚いと、
磁気テープ一巻当たりに巻き取れる磁気テープ長が少な
くなり、体積記録密度が低下してしまう。また剛性が高
くなるため、磁気ヘッドへの当たり、すなわち追従性が
悪化する。 【0024】可撓性高分子支持体の表面は、磁気ヘッド
と接触して情報の記録および読み出しを行うために、可
能な限り平滑であることが好ましい。可撓性高分子支持
体表面の凹凸は、信号の記録再生特性を著しく低下させ
る。具体的には、後述する下塗り層を使用する場合は、
光干渉式の表面粗さ計で測定した表面粗さが中心面平均
粗さ(SRa)で5nm以内、好ましくは2nm以内、
触針式粗さ計で測定した突起高さが1μm以内、好まし
くは0.1μm以内である。また、下塗り層を用いない
場合では、光干渉式の表面粗さ計で測定した表面粗さが
中心面平均粗さ(SRa)で3nm以内、好ましくは1
nm以内、触針式粗さ計で測定した突起高さが0.1μ
m以内、好ましくは0.06μm以内である。 【0025】可撓性高分子支持体表面には、平面性の改
善と気体遮断性を目的として下塗り層を設けることが好
ましい。磁性層をスパッタリング等で形成するため、下
塗り層は耐熱性に優れることが好ましく、下塗り層の材
料としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミ
ド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等を使用すること
ができる。溶剤可溶型ポリイミド樹脂、熱硬化型ポリイ
ミド樹脂、熱硬化型シリコーン樹脂は、平滑化効果が高
く特に好ましい。下塗り層の厚みは、0.1μm〜3.
0μmが好ましい。熱硬化性シリコーン樹脂としては、
有機基が導入されたケイ素化合物を原料としてゾルゲル
法で重合したシリコーン樹脂が好適に用いられる。この
シリコーン樹脂は、二酸化ケイ素の結合の一部を有機基
で置換した構造からなりシリコーンゴムよりも大幅に耐
熱性に優れると共に、二酸化ケイ素膜よりも柔軟性に優
れるため、可撓性フィルムからなる高分子支持体上に樹
脂膜を形成しても、クラックや剥離が生じ難い。また、
原料となるモノマーを可撓性高分子支持体上に直接塗布
して硬化させることができる。しかも、一般的な有機溶
剤にモノマーを溶解させて塗布することができるので、
凹凸に対する回り込みも良く、平滑化効果が高い。更
に、縮重合反応は、酸やキレート剤などの触媒の添加に
より比較的低温から進行するため、短時間で硬化させる
ことができ、汎用の塗布装置を用いて樹脂膜を形成する
ことができる。また熱硬化性シリコーン樹脂は気体遮断
性に優れている。このため磁性層または下地層形成時に
可撓性高分子支持体から発生して磁性層または下地層の
結晶性、配向性を阻害する気体を遮蔽する気体遮蔽性が
高く、特に好適である。 【0026】下塗り層の表面には、磁気ヘッドやガイド
ポール等の摺動部材と磁気テープとの真実接触面積を低
減し、摺動特性を改善することを目的として、微小突起
(テクスチャ)を設けることが好ましい。また、微小突
起を設けることにより、可撓性高分子支持体の取り扱い
性も良好になる。微小突起を形成する方法としては、球
状シリカ粒子を塗布する方法、エマルジョンを塗布して
有機物の突起を形成する方法などが使用できるが、下塗
り層の耐熱性を確保するため、球状シリカ粒子を塗布し
て微小突起を形成するのが好ましい。 【0027】微小突起の高さは5nm〜60nmが好ま
しく、l0nm〜30mmがより好ましい。微小突起の
高さが高すぎると記録再生ヘッドと磁気記録媒体のスペ
ーシング損失によって信号の記録再生特性が劣化し、微
小突起が低すぎると摺動特性の改善効果が少なくなる。
微小突起の密度は0.1〜100個/μm2 が好まし
く、1〜10個/μm2 がより好ましい。微小突起の密
度が少なすぎる場合は摺動特性の改善効果が少なくな
り、多過ぎると凝集粒子の増加によって高い突起が増加
して記録再生特性が劣化する。また、バインダーを用い
て微小突起を支持体表面に固定することもできる。バイ
ンダーには、十分な耐熱性を備えた樹脂を使用すること
が好ましく、耐熱性を備えた樹脂としては、溶剤可溶型
ポリイミド樹脂、熱硬化型ポリイミド樹脂、熱硬化型シ
リコン樹脂を使用することが特に好ましい。 【0028】磁性層の下層には、下地層を設けることが
好ましい。下地層としてはCrまたはCrとTi、S
i、W、Ta、Zr、Mo、Nb等から選ばれる金属と
の合金、Ru、Cなどを挙げることができる。これらの
物質は単独で用いてもよく、二種以上を組合せて用いて
もよい。この様な下地層を用いることによって、磁性層
の配向性を改善できるため、記録特性が向上する。下地
層の厚みは10nm〜200nmが好ましく、20nm
〜100nmが特に好ましい。下地層によって磁性層が
柱状に形成されたものが特に好ましい。柱状に形成され
ることによって、強磁性金属間の分離構造が安定し、高
い保磁力を得ると共に、高出力が可能となり、また強磁
性金属の分散が一様なものとなり低ノイズの磁気記録媒
体が得られる。 【0029】更に、下地層と可撓性高分子支持体との間
には、下地層の結晶性を改善するために、シード層を設
けることができる。シード層には、Ta、Ta−Si、
Ni−P、Ni−Alなどを使用することができる。 【0030】磁化の異方性を垂直とする場合には、磁性
層と可撓性高分子支持体の間に軟磁性層を設けても良
い。軟磁性層を設けることによって、単磁極ヘッド等の
垂直記録ヘッドを用いる場合の電磁変換特性を高めるこ
とができる。軟磁性材料としてはパーマロイやセンダス
ト等の材料が使用できる。その膜厚としては30〜50
0nmであることが好ましい。 【0031】磁性層上には保護層が設けられる。保護層
は磁性層に含まれる金属材料の腐蝕を防止し、磁気ヘッ
ドと磁気テープとの擬似接触または接触摺動による摩耗
を防止して、走行耐久性、耐食性を改善するために設け
られる。保護層には、シリカ、アルミナ、チタニア、ジ
ルコニア、酸化コバルト、酸化ニッケルなどの酸化物、
窒化チタン、窒化ケイ素、窒化ホウ素などの窒化物、炭
化ケイ素、炭化クロム、炭化ホウ素等の炭化物、グラフ
ァイト、無定型カーボンなどの炭素等の材料を使用する
ことができる。 【0032】保護層としては、磁気ヘッド材質と同等ま
たはそれ以上の硬度を有する硬質膜であり、摺動中に焼
き付きを生じ難くその効果が安定して持続するものが、
摺動耐久性に優れており好ましい。また、同時にピンホ
ールが少ないものが、耐食性に優れておりより好まし
い。このような保護膜としては、CVD法で作製される
ダイヤモンド状炭素(DLC)と呼ばれる硬質炭素膜が
挙げられる。保護層は、性質の異なる2種類以上の薄膜
を積層した構成とすることができる。例えば、表面側に
摺動特性を改善するための硬質炭素保護膜を設け、磁気
記録層側に耐食性を改善するための窒化ケイ素などの窒
化物保護膜を設けることで、耐食性と耐久性とを高い次
元で両立することが可能となる。 【0033】保護層上には、走行耐久性および耐食性を
改善するために、潤滑層が設けられる。潤滑層には、炭
化水素系潤滑剤、フッ素系潤滑剤、極圧添加剤等の潤滑
剤が使用される。炭化水素系潤滑剤としては、ステアリ
ン酸、オレイン酸等のカルボン酸類、ステアリン酸ブチ
ル等のエステル類、オクタデシルスルホン酸等のスルホ
ン酸類、リン酸モノオクタデシル等のリン酸エステル
類、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等のア
ルコール類、ステアリン酸アミド等のカルボン酸アミド
類、ステアリルアミン等のアミン類などが挙げられる。 【0034】フッ素系潤滑剤としては、上記炭化水素系
潤滑剤のアルキル基の一部または全部をフルオロアルキ
ル基もしくはパーフルオロポリエーテル基で置換した潤
滑剤が挙げられる。パーフルオロポリエーテル基として
は パーフルオロメチレンオキシド重合体、パーフルオ
ロエチレンオキシド重合体、パーフルオロ−n−プロピ
レンオキシド重合体(CF2CF2CF2O)n、パーフル
オロイソプロピレンオキシド重合体(CF(CF3)C
2O)n 、またはこれらの共重合体等である。具体的
には、分子量末端に水酸基を有するパーフルオロメチレ
ン−パーフルオロエチレン共重合体(アウジモント社
製、商品名 FOMBLIN Z-DOL )等が挙げられる。 【0035】極圧添加剤としては、リン酸トリラウリル
等のリン酸エステル類、亜リン酸トリラウリル等の亜リ
ン酸エステル類、トリチオ亜リン酸トリラウリル等のチ
オ亜リン酸エステルやチオリン酸エステル類、二硫化ジ
ベンジル等の硫黄系極圧剤などが挙げられる。 【0036】上記の潤滑剤は単独もしくは複数を併用し
て使用することができ、潤滑剤を有機溶剤に溶解した溶
液を、スピンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビ
アコート法、ディップコート法等で保護層表面に塗布す
るか、真空蒸着法により保護層表面に付着させればよ
い。潤滑剤の塗布量としては、1〜30mg/m2が好
ましく、2〜20mg/m2が特に好ましい。 【0037】また、耐食性をさらに高めるために、防錆
剤を併用することが好ましい。防錆剤としては、ベンゾ
トリアゾール、ベンズイミダゾール、プリン、ピリミジ
ン等の窒素含有複素環類およびこれらの母核にアルキル
側鎖等を導入した誘導体、ベンゾチアゾール、2−メル
カプトベンゾチアゾール、テトラザインデン環化合物、
チオウラシル化合物等の窒素および硫黄含有複素環類お
よびこの誘導体等が挙げられる。これら防錆剤は、潤滑
剤に混合して保護層上に塗布してもよく、潤滑剤を塗布
する前に保護層上に塗布し、その上に潤滑剤を塗布して
もよい。防錆剤の塗布量としては、0.1〜10mg/
2が好ましく、0.5〜5mg/m2が特に好ましい。 【0038】可撓性高分子支持体の磁性層を形成した面
とは反対側の面にはバックコート層を設けることが好ま
しい。バックコート層は磁気記録媒体と摺動部材が摺動
する際に磁気記録媒体の背面の磨耗を防止する潤滑効果
を有している。また、バックコート層に潤滑層に用いる
潤滑剤や防錆剤を添加することによって、バックコート
層側から磁性層側へ潤滑剤や防錆剤が供給されるので、
磁性層の耐食性を長期間保持することが可能となる。ま
た、バックコート層自体のpHを調整するることで磁性
層の耐食性をさらに高めることもできる。バックコート
層はカーボンブラック、炭酸カルシウム、アルミナ等の
非磁性紛体とポリ塩化ビニルやポリウレタンなどの樹脂
結合剤、さらに潤滑剤や硬化剤を有機溶剤に分散した溶
液をグラビア法やワイヤーバー法などで塗布し、乾燥す
ることで作製できる。バックコート層に防錆剤や潤滑剤
を付与する方法としては、前記の溶液中に溶解しても良
いし、作製したバックコート層に塗布しても良い。 【0039】次に、磁気記録媒体がフレキシブルディス
クである場合について説明をする。フレキシブルディス
クの支持体は、磁気ヘッドとフレキシブルディスクとが
接触した時の衝撃を回避するために、可撓性を備えた合
成樹脂フィルム、すなわち可撓性高分子支持体で構成さ
れている。このような合成樹脂フィルムとしては、芳香
族ポリイミド、芳香族ポリアミド、芳香族ポリアミドイ
ミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポ
リエーテルイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンスル
フィド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリカーボネート、トリアセテートセルロ
ース、フッ素樹脂等からなる合成樹脂フィルムが挙げら
れる。本発明では基板を加熱することなく良好な記録特
性を達成することができるため、表面性が良好な基材が
得られ、しかも入手が容易なポリエチレンテレフタレー
トまたはポリエチレンナフタレートが特に好ましい。 【0040】また、可撓性高分子支持体として合成樹脂
フィルムを複数枚を積層したものを用いても良い。複数
枚を積層した積層フィルムを用いることにより、可撓性
高分子支持体自身に起因する反りやうねりを軽減するこ
とができる。その結果、磁気記録媒体の表面が磁気ヘッ
ドと衝突による磁気記録層の耐傷性を著しく改善するこ
とがきる。可撓性フイルムを積層する方法としては、熱
ロールによるロール積層、平板熱プレスによる平板積
層、接着面に接着剤を塗布してラミネートするドライ積
層、予めシート状に成形された接着シートを用いる積層
方法等が挙げられる。積層に接着剤を用いる場合には、
ホットメルト接着剤、熱硬化性接着剤、UV硬化型接着
剤、EB硬化型接着剤、粘着シート、嫌気性接着剤など
を使用することがきる。 【0041】可撓性高分子支持体の厚みは、10μm〜
200μm、好ましくは20μm〜150μm、さらに
好ましくは30μm〜100μmである。可撓性高分子
支持体の厚みが10μmより薄いと、高速回転時の安定
性が低下し、面ぶれが増加する。一方、可撓性高分子支
持体の厚みが200μmより厚いと、回転時の剛性が高
くなり、接触時の衝撃を回避することが困難になり磁気
ヘッドの跳躍を招く。 【0042】また、下記式で表される可撓性高分子支持
体の腰の強さは、b=10mmでの値が4.9MPa〜
19.6MPa(0.5kgf/mm2 〜2.0kgf
/mm2 )の範囲にあることが好ましく、6.9MPa
〜14.7MPa(0.7kgf/mm2 〜1.5kg
f/mm2 )がより好ましい。 可撓性高分子支持体の腰の強さ=Ebd3/12 なお、この式において、Eはヤング率、bはフィルム
幅、dはフィルム厚さを各々表す。 【0043】可撓性高分子支持体の表面は、磁気ヘッド
による記録を行うために、可能な限り平滑であることが
好ましい。支持体表面の凹凸は、信号の記録再生特性を
著しく低下させる。具体的には、後述する下塗り層を使
用する場合では、光干渉式の表面粗さ計で測定した表面
粗さが中心面平均粗さSRaで5nm以内、好ましくは
2nm以内、触針式粗さ計で測定した突起高さが1μm
以内、好ましくは0.1μm以内である。また、下塗り
膜を用いない場合では、光干渉式の表面粗さ計で測定し
た表面粗さが中心面平均粗さSRaで3nm以内、好ま
しくは1nm以内、触針式粗さ計で測定した突起高さが
0.1μm以内、好ましくは0.06μm以内である。 【0044】可撓性高分子支持体表面には、平面性の改
善と気体遮断性を高めるために下塗り層を設けることが
好ましい。磁性層をスパッタリング等で形成するため、
下塗り層は耐熱性に優れることが好ましく、下塗り層の
材料としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイ
ミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等を使用するこ
とができる。熱硬化型ポリイミド樹脂、熱硬化型シリコ
ーン樹脂は、平滑化効果が高く、特に好ましい。下塗り
層の厚みは、0.1μm〜3.0μmが好ましい。支持
体に他の樹脂フィルムを積層する場合には、積層加工前
に下塗り層を形成してもよく、積層加工後に下塗り層を
形成してもよい。 【0045】熱硬化性ポリイミド樹脂としては、ビスア
リルナジイミド(丸善石油化学社製BANI)のよう
に、分子内に末端不飽和基を2つ以上有するイミドモノ
マーを、熱重合して得られるポリイミド樹脂が好適に用
いられる。このイミドモノマーは、モノマーの状態で支
持体表面に塗布した後に、比較的低温で熱重合させるこ
とができるので、原料となるモノマーを支持体上に直接
塗布して硬化させることができる。また、このイミドモ
ノマーは一般的な有機溶剤に溶解させて使用することが
でき、生産性、作業性に優れると共に、分子量が小さ
く、その溶液粘度が低いために、塗布時に凹凸に対する
回り込みが良く、平滑化効果が高い。 【0046】熱硬化性シリコーン樹脂としては、有機基
が導入されたケイ素化合物を原料としてゾルゲル法で重
合したシリコーン樹脂が好適に用いられる。このシリコ
ーン樹脂は、二酸化ケイ素の結合の一部を有機基で置換
した構造からなりシリコーンゴムよりも大幅に耐熱性に
優れると共に、二酸化ケイ素膜よりも柔軟性に優れるた
め、可撓性フィルムからなる支持体上に樹脂膜を形成し
ても、クラックや剥離が生じ難い。また、原料となるモ
ノマーを可撓性高分子支持体上に直接塗布して硬化させ
ることができるため、汎用溶剤を使用することができ、
凹凸に対する回り込みも良く、平滑化効果が高い。更
に、縮重合反応は、酸やキレート剤などの触媒の添加に
より比較的低温から進行するため、短時間で硬化させる
ことができ、汎用の塗布装置を用いて樹脂膜を形成する
ことができる。また熱硬化性シリコーン樹脂は気体遮断
性に優れており、磁性層形成時に可撓性高分子支持体か
ら発生し、磁性層または下地層の結晶性、配向性を阻害
する気体を遮蔽する気体遮蔽性が高く、特に好適であ
る。 【0047】下塗り層の表面には、磁気ヘッドとフレキ
シブルディスクとの真実接触面積を低減し、摺動特性を
改善することを目的として、微小突起(テクスチャ)を
設けることが好ましい。また、微小突起を設けることに
より、可撓性高分子支持体の取り扱い性も良好になる。
微小突起を形成する方法としては、球状シリカ粒子を塗
布する方法、エマルジョンを塗布して有機物の突起を形
成する方法などが使用できるが、下塗り層の耐熱性を確
保するため、球状シリカ粒子を塗布して微小突起を形成
するのが好ましい。 【0048】微小突起の高さは5nm〜60nmが好ま
しく、l0nm〜30mmがより好ましい。微小突起の
高さが高すぎると記録再生ヘッドと媒体のスペーシング
損失によって信号の記録再生特性が劣化し、微小突起が
低すぎると摺動特性の改善効果が少なくなる。微小突起
の密度は0.1〜100個/μm2 が好ましく、1〜1
0個/μm2 がより好ましい。微小突起の密度が少なす
ぎる場合は摺動特性の改善効果が少なくなり、多過ぎる
と凝集粒子の増加によって高い突起が増加して記録再生
特性が劣化する。また、バインダーを用いて微小突起を
支持体表面に固定することもできる。バインダーには、
十分な耐熱性を備えた樹脂を使用することが好ましく、
耐熱性を備えた樹脂としては、溶剤可溶型ポリイミド樹
脂、熱硬化型ポリイミド樹脂、熱硬化型シリコン樹脂を
使用することが特に好ましい。 【0049】磁性層の下層には、下地層を設けることが
好ましい。下地層としてはCrまたはCrとTi、S
i、W、Ta、Zr、Mo、Nb等から選ばれる金属と
の合金、Ru、Cなどを挙げることができる。下地層に
よって磁性層が柱状に形成されたものが特に好ましい。
柱状に形成されることによって、強磁性金属間の分離構
造が安定し、高い保磁力を得ると共に、高出力が可能と
なり、また強磁性金属の分散が一様なものとなり低ノイ
ズの磁気記録媒体が得られる。これらの物質は単独で用
いてもよく、2種以上を組合せて用いてもよい。この様
な下地層を用いることによって、磁性層の配向性を改善
できるため、記録特性が向上する。下地層の厚みは10
nm〜200nmが好ましく、20nm〜100nmが
特に好ましい。 【0050】また、下地層と可撓性高分子支持体との間
には、下地層の結晶性を改善するために、シード層を設
けることができる。シード層には、Ta、Ta−Si、
Ni−P、Ni−Alなどを使用することができる。 【0051】磁化の異方性を垂直とする場合には、磁性
層と可撓性高分子支持体の間に軟磁性層を設けても良
い。軟磁性層を設けることによって、単磁極ヘッド等の
垂直記録ヘッドを用いる場合の電磁変換特性を高めるこ
とができる。軟磁性材料としてはパーマロイやセンダス
ト等の材料が使用できる。その膜厚としては30〜50
0nmであることが好ましい。 【0052】磁性層の表面には保護層が設けられる。保
護層は、磁性層に含まれる金属材料の腐蝕を防止し、磁
気ヘッドと磁気ディスクとの擬似接触または接触摺動に
よる摩耗を防止して、走行耐久性、耐食性を改善するた
めに設けられる。保護層には、シリカ、アルミナ、チタ
ニア、ジルコニア、酸化コバルト、酸化ニッケルなどの
酸化物、窒化チタン、窒化ケイ素、窒化ホウ素などの窒
化物、炭化ケイ素、炭化クロム、炭化ホウ素等の炭化
物、グラファイト、無定型カーボンなどの炭素等の材料
を使用することができる。 【0053】保護層としては、磁気ヘッド材質と同等ま
たはそれ以上の硬度を有する硬質膜であり、摺動中に焼
き付きを生じ難くその効果が安定して持続するものが、
摺動耐久性に優れており好ましい。また、同時にピンホ
ールが少ないものが、耐食性に優れておりより好まし
い。このような保護膜としては、CVD法で作製される
ダイヤモンド状炭素(DLC)と呼ばれる硬質炭素膜が
挙げられる。保護層は、性質の異なる2種類以上の薄膜
を積層した構成とすることができる。例えば、表面側に
摺動特性を改善するための硬質炭素保護膜を設け、磁気
記録層側に耐食性を改善するための窒化ケイ素などの窒
化物保護膜を設けることで、耐食性と耐久性とを高い次
元で両立することが可能となる。 【0054】保護層上には、走行耐久性および耐食性を
改善するために、潤滑層が設けられる。潤滑層には、炭
化水素系潤滑剤、フッ素系潤滑剤、極圧添加剤等の潤滑
剤が使用される。炭化水素系潤滑剤としては、ステアリ
ン酸、オレイン酸等のカルボン酸類、ステアリン酸ブチ
ル等のエステル類、オクタデシルスルホン酸等のスルホ
ン酸類、リン酸モノオクタデシル等のリン酸エステル
類、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等のア
ルコール類、ステアリン酸アミド等のカルボン酸アミド
類、ステアリルアミン等のアミン類などが挙げられる。 【0055】フッ素系潤滑剤としては、上記炭化水素系
潤滑剤のアルキル基の一部または全部をフルオロアルキ
ル基もしくはパーフルオロポリエーテル基で置換した潤
滑剤が挙げられる。パーフルオロポリエーテル基として
は パーフルオロメチレンオキシド重合体、パーフルオ
ロエチレンオキシド重合体、パーフルオロ−n−プロピ
レンオキシド重合体(CF2CF2CF2O)n、パーフル
オロイソプロピレンオキシド重合体(CF(CF3)C
2O)n、またはこれらの共重合体等である。具体的に
は、分子量末端に水酸基を有するパーフルオロメチレン
−パーフルオロエチレン共重合体(アウジモント社製、
商品名:FOMBLIN Z-DOL)等が挙げられる。 【0056】極圧添加剤としては、リン酸トリラウリル
等のリン酸エステル類、亜リン酸トリラウリル等の亜リ
ン酸エステル類、トリチオ亜リン酸トリラウリル等のチ
オ亜リン酸エステルやチオリン酸エステル類、二硫化ジ
ベンジル等の硫黄系極圧剤などが挙げられる。 【0057】上記の潤滑剤は単独もしくは複数を併用し
て使用することができ、潤滑剤を有機溶剤に溶解した溶
液を、スピンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビ
アコート法、ディップコート法等で保護層表面に塗布す
るか、真空蒸着法により保護層表面に付着させればよ
い。潤滑剤の塗布量としては、1〜30mg/m2 が好
ましく、2〜20mg/m2 が特に好ましい。 【0058】また、耐食性をさらに高めるために、防錆
剤を併用することが好ましい。防錆剤としては、ベンゾ
トリアゾール、ベンズイミダゾール、プリン、ピリミジ
ン等の窒素含有複素環類およびこれらの母核にアルキル
側鎖等を導入した誘導体、ベンゾチアゾール、2−メル
カプトベンゾチアゾール、テトラザインデン環化合物、
チオウラシル化合物等の窒素および硫黄含有複素環類お
よびこの誘導体等が挙げられる。これら防錆剤は、潤滑
剤に混合して保護層上に塗布してもよく、潤滑剤を塗布
する前に保護層18上に塗布し、その上に潤滑剤を塗布
してもよい。防錆剤の塗布量としては、0.1〜10m
g/m2が好ましく、0.5〜5mg/m2が特に好まし
い。 【0059】以下に、可撓性高分子支持体を用いた磁気
記録媒体の作製方法について説明する。図3は、可撓性
高分子支持体上への磁性層の形成方法を説明する図であ
る。成膜装置1は、真空室2を有し、巻だしロール3か
ら巻だされた可撓性高分子支持体4は、張力調整ロール
5A、5Bによって張力を調整されて、成膜室6へ送ら
れる。成膜室6は真空ポンプによって所定の減圧度に減
圧された状態でアルゴンがスパッタリング気体供給管7
Aないし7Dから所定の流量で供給されている。可撓性
高分子支持体4は、成膜室6に設けた成膜ロール8Aに
巻つきながら搬送された状態で、下地層スパッタリング
装置9AのターゲットTAから下地層形成用の原子が飛
び出して可撓性高分子支持体上に成膜される。 【0060】次いで、成膜された下地層上に成膜ロール
8Aにおいて、磁性層スパッタリング装置9Bに装着し
た強磁性金属合金と非磁性の金属酸化物を均一に分散し
たターゲットTBから、磁性層形成用原子が放出されて
下地層上に磁性層が形成される。次に、磁性層が形成さ
れた面を成膜ロール8Bに巻きつけながら移動した状態
で、下地層スパッタリング装置9CのターゲットTCか
ら下地層形成用の原子が飛び出して可撓性高分子支持体
の先に磁性層が形成された面とは反対側が成膜される。
更に、成膜ロール8B上において、磁性層スパッタリン
グ装置9Dに装着した強磁性金属合金と非磁性の金属酸
化物を均一に分散したターゲットTDから、磁性層形成
用原子が放出されて下地層上に磁性層が形成される。 【0061】以上の工程によって、可撓性高分子支持体
の両面に磁性層が形成されて、巻き取りロール10によ
って巻き取られる。また、以上の説明では、可撓性高分
子支持体の両面に磁性層を形成する方法について説明を
したが、同様の方法で一方の面のみに形成することも可
能である。磁性層を形成した後に、磁性層上にダイヤモ
ンド状炭素をはじめとした保護層がCVD法によって形
成される。 【0062】図4は、本発明に適用可能な高周波プラズ
マを利用したCVD装置の一例を説明する図である。磁
性層31を形成した可撓性高分子支持体32は、ロール
33から巻き出され、パスローラ34によってバイアス
電源35からバイアス電圧が磁性層31に給電され成膜
ロール36に巻きつけられた状態で走行する。一方、炭
化水素、窒素、希ガス等を含有する原料気体37は、高
周波電源38から印加された電圧によって発生したプラ
ズマによって、成膜ロール36上の金属薄膜上に窒素、
希ガスを含有した炭素保護膜39が形成され、巻き取り
ロール40に巻き取られる。また、炭素保護膜の作製の
前に磁性膜表面を希ガスや水素ガスによるグロー処理な
どによって清浄化することでより大きな密着性を確保す
ることができる。また、磁性層表面にシリコン中間層等
を形成することによって密着性をさらに高めることがで
きる。 【0063】 【実施例】以下に実施例、比較例を示し、本発明を説明
する。 (磁気テープの作製) 実施例1−1 厚み6.3μm、表面粗さRa=1.2nmのポリエチ
レンテレフタレートフィルム上に3−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン、塩酸、アルミニウムアセチルアセトネート、エタノ
ールからなる下塗り液をグラビアコート法で塗布した
後、100℃で乾燥と硬化を行い、厚み0.2μmのシ
リコーン樹脂からなる下塗り層を作製した。得られた下
塗り層上に粒子径25nmのシリカゾルと前記下塗り液
を混合した塗布液をグラビアコート法で塗布して、下塗
り層上に高さ15nmの突起を10個/μm2 の密度で
形成して、磁気テープ用原反とした。 【0064】次に図3に示したウェブスパッタリング装
置に得られた原反を装着し、水冷した成膜ロール上にフ
ィルムを密着させながら搬送し、下塗り層上にDCマグ
ネトロンスパッタリング法でCrTi=80:20(原
子比)からなる下地層を30nmの厚みで形成し、引き
続き、CoPtCr合金(Co:Pt:Cr=70:2
0:10原子比):SiO2 =88:12(原子比)か
らなる組成の磁性層を25nmの厚みで形成した。 【0065】次に磁性層を形成した原反を図4に示すよ
うなウェブ式のCVD装置に装着して、エチレンガス、
窒素ガス、アルゴンガスを反応ガスとして用いたRFプ
ラズマCVD法でC:H:N=62:29:7(mol
比)からなる窒素添加ダイヤモンド状炭素(DLC)保
護膜を10nmの厚みで形成した。なおこのとき磁性層
には−400Vのバイアス電圧を印加した。 【0066】次に可撓性高分子支持体の磁性層を形成し
た面とは反対側の面にカーボンブラック、炭酸カルシウ
ム、ステアリン酸、ニトロセルロース、ポリウレタン、
イソシアネート硬化剤をメチルエチルケトンに溶解、分
散したバックコート液をワイヤーバー法で塗布し、10
0℃で乾燥して、厚み0.5μmのバックコート層を作
製した。 【0067】更に、保護層表面に分子末端に水酸基を有
するパーフルオロポリエーテル系潤滑剤(アウジモント
社製FOMBLIN Z−DOL)をフッ素系溶剤(住
友スリーエム社製HFE−7200)に溶解した溶液を
グラビアコート法で塗布し、厚み1nmの潤滑層を形成
した。 【0068】次に得られた原反を幅8mmに裁断した後
に、表面をテープ研磨した後に8mmビデオカセット用
のカートリッジに組み込んで磁気テープを作製した。得
られた磁気テープを以下に示した評価方法1によって特
性の評価を行い、その結果を表1に示す。 【0069】比較例1−2 実施例1−1において磁性層の組成をCo:Pt:Cr
=70:20:10とした以外の点は実施例1−1と同
様に磁気テープを作製し、実施例1−1と同様にして評
価を行いその結果を表1に示す。 【0070】比較例1−2 比較例1−1において下地層と磁性層を成膜する際の成
膜ロールの温度を150℃とした以外は比較例1−1と
同様に磁気テープを作製し、実施例1−1と同様にして
評価を行いその結果を表1に示す。 【0071】(評価方法1) 1.磁気特性 保磁力Hcを試料振動型磁力計(VSM)で測定して磁
気特性とした。 2.カッピング量 磁気テープを長さ100mmに切断し、これを平滑なガ
ラス板に静置し、そのテープ幅を測定することで、テー
プ幅方向の変形をカッピング量として評価した。 3.C/N 再生トラック幅2.2μm、再生ギャップ0.26μm
のMRヘッドを用いて、線記録密度130kFCIの記
録再生を行い、再生信号/ノイズ(C/N)比を測定し
た。なおこのとき、テープ/ヘッドの相対速度は10m
/sec、ヘッド加重は29.4mN(3gf)とし
た。 4.耐久性 8mmビデオテープレコーダでスチル再生を行い、出力
が初期値の−3dBとなった時点までのスチル再生時間
を耐久時間として表した。なお測定環境は23℃10%
RHとし、試験は最大24時間とした。 【0072】 【表1】 Hc カッピング C/N 耐久時間 (kA/m) (mm) (dB) (h) 実施例1−1 1.99 7.9 0 >24 比較例1−1 1.19 7.9 −5.9 >24 比較例1−2 1.83 6.8 測定不可 0.1 【0073】上記結果から本発明の磁気テープは記録特
性と耐久性にともに優れていることがわかる。一方、磁
性層に非磁性酸化物を含有していない比較例1−1の磁
気テープは保磁力(Hc)が低下し、記録特性が低下し
ている。さらに下地層と磁性層の成膜温度を高めた比較
例2では、保磁力は改善されたものの、可撓性高分子支
持体のフィルムが熱で変形してしまい耐久性が著しく悪
化した。また、テープ表面を顕微鏡観察したところ、磁
性層に微細なクラックが発生していた。 【0074】(フレキシブルディスクの作製) 実施例2−1 厚み63μm、表面粗さRa=1.4nmのポリエチレ
ンナフタレートフィルム上に3−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、塩
酸、アルミニウムアセチルアセトネート、エタノールか
らなる下塗り液をグラビアコート法で塗布した後、10
0℃で乾燥と硬化を行い、厚み1.0μmのシリコン樹
脂からなる下塗り層を作製した。この下塗り層上に粒子
径25nmのシリカゾルと前記下塗り液を混合した塗布
液をグラビアコート法で塗布して、下塗り層上に高さ1
5nmの突起を10個/μm2 の密度で形成した。ま
た、この下塗り層は可撓性高分子支持体フィルムの両面
に形成した。得られた可撓性高分子支持体フィルムを原
反としてスパッタリング装置に装着した。 【0075】次に図3に示したウェブスパッタリング装
置に得られた原反を装着し、水冷した成膜ロール上にフ
ィルムを密着させながら搬送し、下塗り層上に、DCマ
グネトロンスパッタリング法でCrTi=80:20
(原子比)からなる下地層を60nmの厚みで形成し、
引き続き、CoPtCr合金(Co:Pt:Cr=7
0:20:10原子比):SiO2 =88:12(原子
比)からなる組成の磁性層を25nmの厚みで形成し
た。この下地層、磁性層はフィルムの両面に成膜した。
次に磁性層を形成した原反を図4に示したウェブ式のC
VD装置に設置し、エチレン、窒素ガス、アルゴンを反
応ガスとして用いたRFプラズマCVD法でC:H:N
=62:29:7(mol比)からなる窒素添加ダイヤ
モンド状炭素からなる保護膜を10nmの厚みで形成し
た。なおこのとき磁性層には−400Vのバイアス電圧
を印加した。保護層もフィルムの両面に成膜した。 【0076】次に、両面の保護層表面に分子末端に水酸
基を有するパーフルオロポリエーテル系潤滑剤(モンテ
フルオス社製FOMBLIN Z−DOL)をフッ素系
溶剤(住友スリーエム社製HFE−7200)に溶解し
た溶液をグラビアコート法で塗布し、厚み1nmの潤滑
層を形成した。得られた原反から直径94mmの円盤を
打ち抜き、これをテープ研磨した後、フレキシブルディ
スク用合成樹脂製カートリッジ(富士写真フイルム社製
Zip100用)に組み込んで、フレキシブルディスク
を作製した。得られたフレキシブルディスクを以下に示
した評価方法2によって特性の評価を行い、その結果を
表2に示す。 【0077】実施例2−2 実施例2−1において下塗り層を形成した原反から直径
130mmの円盤状シートを打ち抜き、これを円形のリ
ングに固定した。このシートに対してバッチ式スパッタ
装置を用いて、実施例2−1と同一組成の下地層、磁性
層を両面に形成し、さらにCVD装置で保護膜を形成し
た。このシート上にディップコート法で実施例2−1と
同一の潤滑層を形成した。次にこのシートから直径94
mmの円盤を打ち抜き、これをテープ研磨した後、フレ
キシブルディスク用合成樹脂製カートリッジ(富士写真
フイルム社製Zip100用)に組み込んで、フレキシ
ブルディスクを作製した。得られたフレキシブルディス
クを以下に示した評価方法2によって特性の評価を行
い、その結果を表2に示す。 【0078】比較例2−1 実施例2−2において基板として鏡面研磨した直径94
mmのガラス基板を用いた点以外は実施例2−2と同様
にハードディスクを作製した。但し、下塗りは付与せ
ず、カートリッジにも組み込まなかった。得られたハー
ドディスクを以下に示した評価方法2によって特性の評
価を行い、その結果を表2に示す。 【0079】比較例2−2 実施例2−1において磁性層の組成をCo:Pt:Cr
=70:20:10(原子比)とした以外は実施例2−
1と同様にフレキシブルディスクを作製した。得られた
フレキシブルディスクを以下に示した評価方法2によっ
て特性の評価を行い、その結果を表2に示す。 【0080】比較例2−3 比較例2−2において下地層と磁性層を成膜する際の成
膜温度を150℃とした以外は比較例2−2と同様にフ
レキシブルディスクを作製した。得られたフレキシブル
ディスクを以下に示した評価方法2によって特性の評価
を行い、その結果を表2に示す。 【0081】(評価方法2) 1.磁気特性 保磁力Hcを試料振動型磁力計(VSM)で測定して磁
気特性とした。 2.面ぶれ フレキシブルディスクおよびハードディスクを3000
rpmで回転させ、中心から半径35mmの位置におけ
る面ぶれをレーザー変位計で測定した。 3.C/N 再生トラック幅2.2μm、再生ギャップ0.26μm
のMRヘッドを用いて、線記録密度130kFCIの記
録再生を行い、再生信号/ノイズ(C/N)比を測定し
た。なおこのとき回転数は3000rpm、ヘッドは半
径は35mmに設けて測定した。ヘッド加重は29.4
mN(3gf)とした。 4.モジュレーション 前記C/N測定の際の再生出力をディスク一周について
計測し、この出力の最小値の最大値に対する比を100
分率で表した。 5.耐久性 ハードディスクを除く、フレキシブルディスクをフレキ
シブルディスク用ドライブ(富士写真フイルム社製Zi
p100用ドライブ)で記録再生を繰り返し行いながら
走行させ、出力が初期値−3dBとなった時点で走行を
中止し、耐久時間とした。なお環境は23℃50%RH
とし、試験は最大300時間とした。 【0082】 【表2】 Hc 面ぶれ C/N モシ゛ュレーション 耐久時間 (kA/m) (μm) (dB) (%) (h) 実施例2−1 199 25 0 95 >300 実施例2−2 207 30 +0.5 92 >300 比較例2−1 207 10 −1.2 97 − 比較例2−2 119 30 −6.2 94 >300 比較例2−3 183 75 −2.5 78 13 【0083】上記結果からわかるように本発明のフレキ
シブルディスクは記録特性と耐久性にともに優れている
ことがわかる。一方、基板にガラス基板を用いた比較例
2−1では、同様に作製したフレキシブルディスクであ
る比較例2−2に対してC/Nが若干低下している。こ
れは出力が相対的に低下しているためであり、ハードデ
ィスクの方がフレキシブルディスクよりもヘッドの浮上
量が高いためと考えられる。また磁性層に非磁性酸化物
(SiO2 )を使用しなかった比較例2−2では保磁力
が低下し、記録特性が低下している。さらに下地層と磁
性層の成膜温度を高めた比較例2−3では、保磁力は改
善されたものの、可撓性高分子支持体フィルムが熱で変
形してしまい面ぶれや耐久性が悪化した。 【0084】 【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、可撓性高分子
支持体上に、コバルトを含有する強磁性金属合金と非磁
性の金属酸化物から構成された磁性層を形成したので、
室温等の低温度において可撓性高分子支持体上に特性が
優れた磁性層を形成することができるので、高密度記録
が可能な磁気テープ、フレキシブルディスクを提供する
ことが
【図面の簡単な説明】 【図1】図1は、本発明の一実施例を示す図であり、断
面図である。 【図2】図2は、本発明の他の実施例を示す図であり、
断面図である。 【図3】図3は、可撓性高分子支持体上への磁性層の形
成方法を説明する図である。 【図4】図4は、本発明に適用可能な高周波プラズマを
利用したCVD装置の一例を説明する図である。 【符号の説明】 1…成膜装置、2…真空室、3…巻だしロール、4…可
撓性高分子支持体、5A,5B…張力調整ロール、6…
成膜室、7A,7B,7C,7D…スパッタリング気体
供給管、8A,8B…成膜ロール、9A,9B,9C,
9D…下地層スパッタリング装置、TA,TB,TC,
TD…ターゲット、10…巻き取りロール、11…磁気
テープ、12…可撓性高分子支持体、13…下塗り層、
14…下地層、15…磁性層、16…保護層、17潤滑
層、18…強磁性金属合金、19…非磁性の金属酸化
物、21…フレキシブルディスク、22…可撓性高分子
支持体、23…下塗り層、24…下地層、25…磁性
層、26…保護層、27…潤滑層、28…強磁性金属合
金、29…非磁性の金属酸化物、30…係合手段、31
…磁性層、32…可撓性高分子支持体、33…ロール、
34…パスローラ、35…バイアス電源、36…成膜ロ
ール、37…原料気体、38…高周波電源、39…炭素
保護膜、40…巻き取りロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片山 和俊 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 5D006 BA02 BB06 BB07

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 磁気記録媒体において、可撓性高分子支
    持体の少なくとも一方の面に、コバルトを含有する強磁
    性金属合金と非磁性の金属酸化物から構成された磁性層
    を有することを特徴とする磁気記録媒体。
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