JP2010251709A - セラミック積層体およびこれを備えた電子装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 非晶質のガラス成分および第1結晶を含むガラスセラミック焼結体41と、ガラスセラミック焼結体41に接合された、フェライト結晶を含むフェライト焼結体42とを備え、ガラスセラミック焼結体41とフェライト焼結体42との間に非晶質のガラス成分および第2結晶を含む介在層43が形成されており、第2結晶がフェライト結晶および第1結晶と同じ結晶構造であって、第2結晶とフェライト結晶との格子定数の差および第2結晶と第1結晶との格子定数の差がそれぞれ第2結晶の格子定数の10%以内の大きさであるとともに、非晶質のガラス成分が介在層43に10〜50質量%の割合で含まれているセラミック積層体4である。ガラスセラミック層41から焼結したフェライト層42が剥がれることを低減することができる。
【選択図】 図2
Description
接合が十分に確保され、ガラスセラミック層41からフェライト層42が剥がれることを低減したセラミック基板4を得ることができる。
質量%のZnOと、1〜9質量%のCaOと、7〜21質量%のMgOとを含んでいる。また、フィラーは、実質的にフォルステライトからなる。
℃の温度で焼成することによって作製される。
とともに、高周波帯域で十分に高い透磁率を得ることができるので好ましい。
満であると、配線導体51やコイル導体52と同時に800〜1000℃で焼成を行なうと焼結密度
が不十分になり、機械強度が不足する傾向があり、10質量%よりも多いと、磁気特性の低いCuFe2O4の割合が多くなるため磁気特性を損ないやすくなる傾向がある。NiOはフェライト層42の高周波域における透磁率を確保するために含有される。NiFe2O4は高周波域まで共振による透磁率の減衰を起こさず、高周波域での透磁率を比較的高い値に維持することができるが、初期透磁率は低いという特性を有するため、5質量%未満であると10MHz以上の高周波域での透磁率が低下する傾向があり、12質量%よりも多いと初期透磁率が低下する傾向にある。ZnOはフェライト層42の透磁率向上のために重要な要素であり、フェライト組成のうち10質量%未満であると透磁率が低くなり、逆に23質量%より多くても磁気特性が悪くなる傾向がある。
シートの製作においてフェライト粉末の均一な分散が容易となり、平均粒径が0.9μm以
下であるとフェライトグリーンシートの焼結温度を低く抑えることができるからである。また、粒径が均一で球状に近いことによって均一な焼結状態を得ることができる。フェライト粉末の粒径が均一であると、局所的に結晶粒の成長が低下するといったこともなく、焼結後に得られるフェライト層42の透磁率が安定しやすい。
を析出しながら焼結する。そのため、ZnFe2O4,FeAl2O4およびZnAl2O4とガラスセラミック層41との結合は強固なものとなる。
でいなくてもよく、ZnFe2O4,FeAl2O4およびZnAl2O4の少なくともいずれか1つを含む結晶であればよい。ZnFe2O4,FeAl2O4およびZnAl2O4は、それぞれ第1結晶およびフェライト結晶と同じ結晶構造を有しており、第1結晶と第2結晶との格子定数の差、および第2結晶とフェライト結晶との格子定数との差は、それぞれ第2結晶の格子定数の10%以内である。
うかは容易に確認することができる。
ク層41が含むガラス成分の軟化点は、焼成された温度帯域よりも低い温度であり、かつガラスセラミック層41が含むガラス成分の結晶化温度は、焼成された温度帯域よりも高い温度である。これは、以下の理由による。
ましい。ガラスの軟化点がこのような範囲である場合には、介在層43が含む非晶質のガラス成分の割合を10〜50質量%にすることができる。例えば、800℃〜1000℃でセラミック
基板4を焼成する場合であれば、ガラスセラミック焼結体41に含まれるガラス成分として、22〜52質量%のSiO2と、2〜12質量%のAl2O3と、9〜29質量%のZnOと、1〜9質量%のCaOと、7〜21質量%のMgOとを用いることによって、非晶質のガラス成分の割合が10〜50質量%の介在層43を形成することができる。
るので、B2O3の添加量によって調整が可能である。添加量は焼成温度によって適宜決められるが、例えば、添加するB2O3量が8質量%の場合であれば、焼成温度を900℃
にすることで上記範囲内とすることができる。
、有機バインダとしてアクリル樹脂を12質量%、可塑剤としてフタル酸系可塑剤を6質量%および溶剤としてトルエンを30質量%を加え、ボールミル法によって混合してスラリーを調製し、このスラリーを用いてドクターブレード法によって厚さ160μmの、絶縁層と
なるセラミックグリーンシートを成形した。
ライト粉末を作製した。このフェライト粉末100質量部に対し、有機バインダとしてブチ
ラール樹脂を10質量部および有機溶剤としてIPA(イソプロピルアルコール)を45質量部添加し、上記と同様のボールミル法によって混合してスラリーとした。このスラリーを用いてドクターブレード法によって厚さ100μmのフェライトグリーンシートを成形した
。
で加熱して有機成分を除去した後、大気中で900℃、1時間の条件で焼成することによっ
て、セラミックス層41の間にフェライト層42が設けられたセラミック基板4を作製した。
4の側面へのレッドチェック液の浸透があるかどうかの確認を目視で行なった。浸透があったものについては、ガラスセラミック層41とフェライト層42との界面にボイドや隙間が形成されていると判断した。
ック試験でレッドチェック液の浸透があり、不合格であった。また、非晶質のガラス成分の割合が51質量%以上の比較例3〜8のセラミック基板は、耐薬品性試験において質量変化率が0.3%以上となって、不合格であった。さらに、第2結晶がフェライト結晶および
第1結晶と同じ結晶構造であって、第2結晶とフェライト結晶との格子定数の差または第2結晶と第1結晶との格子定数の差がそれぞれ第2結晶の格子定数の10%以上である比較例3〜7のセラミック基板は、レッドチェック液の浸透があり、不合格であった。
チェック試験および耐薬品性試験において合格であり、良品であった。
比較例8はガラス軟化温度が焼成温度(900℃)よりも高いものであることから、それぞ
れの介在層の非晶質のガラス成分の割合が10%よりも低くなった。この結果、比較例1および比較例2はレッドチェック試験に不合格となって、比較例8は耐薬品性試験に不合格
となった。
2・・・・電子部品
4・・・・セラミック基板(セラミック積層体)
41・・・・ガラスセラミック層(ガラスセラミック焼結体)
41a・・・・第1ガラスセラミック層(第1ガラスセラミック焼結体)
41b・・・・第2ガラスセラミック層(第2ガラスセラミック焼結体)
42・・・・フェライト層(フェライト焼結体)
43・・・・介在層
43a・・・・第1介在層
43b・・・・第2介在層
51・・・・配線導体
52・・・・コイル導体
Claims (4)
- 非晶質のガラス成分および第1結晶を含むガラスセラミック焼結体と、
前記ガラスセラミック焼結体に接合された、フェライト結晶を含むフェライト焼結体とを備え、
前記ガラスセラミック焼結体と前記フェライト焼結体との間に非晶質のガラス成分および第2結晶を含む介在層が形成されており、
前記第2結晶が前記フェライト結晶および前記第1結晶と同じ結晶構造であって、前記第2結晶と前記フェライト結晶との格子定数の差および前記第2結晶と前記第1結晶との格子定数の差がそれぞれ前記第2結晶の格子定数の10%以内の大きさであるとともに、前記非晶質のガラス成分が前記介在層に10〜50質量%の割合で含まれていることを特徴とするセラミック積層体。 - 前記ガラスセラミック焼結体は、第1ガラスセラミック焼結体と第2ガラスセラミック焼結体とを有し、前記フェライト焼結体は、前記第1ガラスセラミック焼結体と前記第2ガラスセラミック焼結体との間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のセラミック積層体。
- 前記ガラスセラミック焼結体および前記フェライト焼結体は、所定の温度域で同時に焼成されることによって形成され、
前記ガラスセラミック焼結体が含む非晶質のガラス成分の軟化点は、前記焼成される温度域よりも低い温度であるとともに、前記ガラスセラミック焼結体が含む非晶質のガラス成分の結晶化温度は、前記焼成される温度域よりも高い温度であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセラミック積層体。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のセラミック積層体に電子部品が搭載されていることを特徴とする電子装置。
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