JP2010098012A - エッチング装置及びエッチング方法 - Google Patents

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泰宏 森川
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Abstract

【課題】エッチング中に基板割れを生じることなく加工できるエッチング装置及びそのエッチング方法の提供。
【解決手段】基板Sを固定するためのクランプリング33と、クランプリングと基板の周縁部との間に設けられたリング部材34とを有してなり、基板トレイが、第1の表面凹部32aと第2の表面凹部32cとの2段の表面凹部、及び裏面凹部32dと裏面凹部を囲んで基板電極31に接触する周囲接触面部32eとを有し、冷却ガス流路32fが形成されたものであり、リング部材が1.5W/mK以下の熱伝導率を有する材料から構成されていること。このエッチング装置を用い、基板の載置された基板トレイを基板電極上に装着し、基板の周縁部をリング部材を介してクランプリングで押圧して固定し、冷却ガスを流しながら、高密度プラズマ雰囲気下で基板をエッチングする。
【選択図】図3

Description

本発明は、エッチング装置及びエッチング方法に関し、例えば光導波路や光変調器等に利用され得る基板をプラズマ雰囲気中で加工するためのエッチング装置及びエッチング方法に関する。
従来、光変調器や光導波路等に利用される焦電性高誘電体材料をプラズマ中で加工するエッチング装置として、表面が陽極酸化膜で被覆された基板電極、アルミナで構成された基板押さえクランプ部材等を備えた装置が使用されていたが、焦電性高誘電体材料からなる基板を加工する際に、加工温度のムラ及びチャージアップが要因で基板割れが発生するという問題があった。また、基板割れが発生しやすい基板としては、焦電性高誘電体からなる基板の他に、基板トレイ上で基板の一部を貫通する処理を行った貫通基板があるが、この場合も、必ずしも満足すべき解決策は提案されていない。
そのため、温度ムラやチャージアップを解消するために、基板トレイの形状を改良し、基板の表面側や裏面側に冷却ガスを流すように構成したエッチング装置が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
また、焦電性高誘電体基板の割れ発生を抑制するために、基板載置面と基板押さえ治具又はクランプの基板に接触する面とを導体で構成し、基板表面電位と裏面電位との差を僅少に保つようにした基板保持機構を設けたエッチング装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。この場合、導体としてNi、Cu、Alが用いられている。
特許第3640385号公報(特許請求の範囲) 特許第3640386号公報(特許請求の範囲) 特開2002−373887号公報(特許請求の範囲)
上記前者の従来技術(特許文献1及び2)においては、熱伝導性を良くして温度ムラやチャージアップを解消したとしても、従来の基板トレイの形状では、基板を固定するクランプリング自体の温度上昇のために、加工時間が長くなるにつれて、基板自体が焦電効果で分極して基板トレイにくっつき、基板を剥がすのが困難になると共に、基板割れが発生するという問題がある。例えば、5枚に1枚程度から10枚に1枚程度の基板割れが発生する。
また、上記後者の従来技術(特許文献3)においては、基板表面電位と裏面電位との差を僅少に保ったとしても、基板を固定するクランプリング自体の温度上昇のために、加工時間が長くなるにつれて、基板自体が焦電効果で分極して基板トレイにくっつき、基板を剥がすのが困難になると共に、基板割れが発生するという問題がある。
そこで、本発明の課題は、上述の従来技術の問題点を解決することにあり、温度ムラやチャージアップを解消するために、基板トレイの形状をさらに改良して、基板の裏面側に冷却ガスを十分に流すことができ、それにより基板温度を所定の温度まで冷却することができるような形状とすることにより、また、基板の周縁部とクランプリングとの間に特定のリング部材を設けることにより、エッチング中に割れやすい基板の割れを生じることなく加工できるエッチング装置及びエッチング方法を提供することにある。
本発明者らは、焦電性高誘電体基板をクランプリングにより固定してプラズマエッチングする際に、プラズマが照射されることによる温度上昇が基板割れの要因ではないかとの考えから、クランプリングの各位置における温度上昇とエッチング時間との関係を検討した結果(後述する図1に、エッチング時間に対する温度上昇をプロットする)、クランプリング、特にその先端部がプラズマに曝されやすいために、その温度上昇が高いことが、基板割れの要因であることに気が付き、また、基板温度を所定の温度まで冷却することができる形状の基板トレイを提供することにより、本発明を完成するに至った。
本発明のエッチング装置は、高密度プラズマ雰囲気で、基板電極上に載置される基板を加工するエッチング装置において、基板電極上に装着される基板トレイ内に載置される基板を基板トレイ上に固定するために基板の周縁部を押圧するように構成されたクランプリングと、このクランプリングと基板の周縁部との間に設けられたリング部材とを有してなり、該基板トレイが、表面に加工すべき基板を受ける第1の表面凹部が形成され、かつこの第1の表面凹部内に第2の表面凹部が形成されて、表面が2段の凹部を有するように構成され、また、該第1及び第2の表面凹部に対応した裏面の部分に裏面凹部とこの裏面凹部を囲んで基板電極に接触する周囲接触面部とが形成され、そして該裏面凹部から該第2の表面凹部へと貫通する複数の冷却ガス流路が形成されたものであり、該リング部材が1.5W/mK以下の熱伝導率を有する材料から構成されたものであることを特徴とする。
熱伝導率の低い材料で構成されたリング部材をクランプリングと基板の周縁部との間に設けることにより、かつ基板トレイを上記した形状とすることにより、基板温度の上昇が抑えられて、エッチング加工中の基板割れが減少する。
前記第2の表面凹部の深さ、すなわち、第1の表面凹部の底面である第2の表面凹部の上面から第2の表面凹部の底面までの高さである段差が、50〜100μmであることを特徴とする。冷却ガスの冷却効率から考えて、50〜100μm程度が好ましい。この深さである第1の表面凹部と第2の表面凹部との段差が50μm未満であると、冷却ガスの量が少ないため、基板の冷却効率が悪くなり、結果として基板割れが発生し、段差が大きい程冷却効率は向上するが、段差が大きすぎると基板の搬送ができなくなるので、現在の装置構成では100μm以下であることが好ましい。
前記基板の周縁部を載置する部分である第1の表面凹部の底面の幅、すなわち、第2の表面凹部の上面である外周縁部の幅が、最大3mmであることを特徴とする。基板の大きさにもよるが、一般に、最大3mm程度あれば、基板を載置する時に基板が撓むこともなく、平坦な状態で固定できるが、この幅が1mm程度のようにあまり小さくなると、クランプリングにより基板を載置する時に基板が撓む恐れがあるので、好ましくは2mm程度以上である。
上記したように、基板トレイの表面に2段の表面凹部を設け、基板の周縁部以外の部分が基板トレイの表面と直接接触しないようにすることにより、また、熱伝導率の低いリング部材をクランプリングと基板の周縁部との間に設けることにより、基板温度の上昇が抑えられ、エッチング加工中の基板割れが減少する。
前記リング部材が、合成樹脂、石英、サファイア、イットリア、及びシリコーンゴムから選ばれた材料で構成されたものであることを特徴とする。前記合成樹脂が、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂から選ばれた樹脂であることを特徴とする。この合成樹脂が、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、及びフェノール樹脂から選ばれた樹脂であることを特徴とする。
前記リング部材が、クランプリングの基板との接触面の少なくとも一部に突出するように埋め込まれるか又は接合されてなる部材であって、この部材を介して、クランプリングにより基板の周縁部を押圧するように構成されていることを特徴とする。
本発明のエッチング方法は、真空チャンバ内にガスを導入してマイクロ波や高周波を用いて高密度プラズマを形成し、基板電極上に載置された基板を加工するエッチング方法において、基板の載置された基板トレイを基板電極上に装着し、基板の周縁部を、1.5W/mK以下の熱伝導率を有する材料から構成されたリング部材を介して、クランプリングで押圧して基板を基板トレイ上に固定し、冷却ガス流路に冷却ガスを流しながら基板を加工することからなり、該基板トレイとして、表面に加工すべき基板を受ける第1の表面凹部が形成され、かつこの第1の表面凹部内に第2の表面凹部が形成されて、表面が2段の凹部を有するように構成され、また、該第1及び第2の表面凹部に対応した裏面の部分に裏面凹部とこの裏面凹部を囲んで基板電極に接触する周囲接触面部とが形成され、そして該裏面凹部から該第2の表面凹部へと貫通する複数の冷却ガス流路が形成された基板トレイを用いて基板を加工することを特徴とする。
前記エッチング方法において、第2の表面凹部の深さが、50〜100μmであるように構成した基板トレイを用いることを特徴とする。このような基板トレイを用いてエッチングすれば、エッチング中の基板に対する冷却ガスの冷却効率が良いが、この深さである第1の表面凹部と第2の表面凹部との段差が50μm未満であると、冷却ガスの量が少ないため、基板の冷却効率が悪くなり、結果として基板割れが発生し、この段差が100μmを超えると、現在の装置構成では基板の搬送ができなくなるおそれがある。
前記エッチング方法において、基板の周縁部を載置する部分である第1の表面凹部の底面の幅が、最大3mmであるように構成した基板トレイを用いることを特徴とする。このような基板トレイを用いれば、基板を載置する時に基板が撓むこともなく、平坦な状態で固定できる。
前記エッチング方法において、リング部材として、合成樹脂、石英、サファイア、イットリア、及びシリコーンゴムから選ばれた材料で構成されたものを用いることを特徴とする。この合成樹脂は、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂から選ばれた樹脂である。この合成樹脂は、例えば、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、及びフェノール樹脂から選ばれた樹脂である。
また、前記エッチング方法において、リング部材として、クランプリングの基板との接触面の少なくとも一部に突出するように埋め込まれるか又は接合されてなる部材を用い、この部材を介して、クランプリングにより基板の周縁部を押圧して固定することを特徴とする。
前記エッチング方法においては、基板を、基板に実質的な機械的応力を与えず、しかも基板の加工中に発生する応力を逃がすことのできる程度のクランプ力で固定してエッチングを行うことを特徴とする。
本発明のエッチング方法によれば、基板トレイの表面に2段の表面凹部を設け、基板の周縁部以外の部分が基板トレイの表面と直接接触しないように構成され、かつ熱伝導率の低いリング部材をクランプリングと基板の周縁部との間に設けてなるエッチング装置を用いることにより、基板に対する冷却効率が改良され、エッチング加工中の基板割れが減少する。
本発明によれば、割れやすい基板をエッチング加工する際に、加工中に基板を均一な低い温度に保持することができ、チャージアップが抑制できるので、基板割れを起こさずに、加工することができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態では、基板として、焦電性高誘電体基板を例にとり説明するが、本発明は、エッチング加工中に割れやすい基板に適用可能である。
本発明者らは、まず、Si基板をクランプリングにより固定して高周波プラズマエッチングする際の、プラズマによるクランプリングの各位置及び基板に対する温度の影響について検討した。その結果を図1に示す。図1のグラフ上部に示したように、基板にクランプリングを接触させて固定した状態でエッチングを行って、各位置A、B、C、D、Eの温度を測定した。
図1から明らかなように、メカクランプにより基板を保持した場合、クランプリングの高周波印加域である先端部(位置A)及びクランプリングの中央部(位置B)の温度が、エッチング時間に関係なく、クランプリング外周縁部(位置C)及びクランプリングを支持する裏金属部(位置D)よりも高くなることがわかった。クランプリングがエッチング時間1400秒程度、クランプリングの先端部温度350℃程度で割れたことから、この先端部(位置A)の温度上昇が基板割れの要因ではないかと考えられた。位置Eで測定したSi基板の温度は、エッチング初期には上昇するが、200秒程度経過すると一定となった。
本発明で用いる焦電性高誘電体基板、例えば、ニオブ酸リチウム(LN)からなる基板は、図2に示すように、100℃から150℃、200℃、300℃と温度が高くなるにつれて、焦電効果(電圧発生)の発生が増加することが知られている。焦電効果が発生すると、分極して基板がチャージアップし、トレイに引っ付き易くなる。
従って、基板を固定するクランプリング、特にその先端部の温度上昇のために、加工時間が長くなるにつれて、基板自体が焦電効果で分極して基板トレイにくっつき、基板を剥がすのが困難になると共に、基板の割れが生じるものと考えられる。そのため、基板の割れをなくすためには、クランプリング、特にその先端部である基板接触部の温度が高くならないような手段を講じる必要がある。また、冷却ガスによる基板の冷却効果が悪いと、基板温度が高くなり、加工時間が長くなるにつれて、基板自体が焦電効果で分極して基板トレイにくっつき、基板を剥がすのが困難になると共に、基板の割れが生じるものと考えられる。そのため、基板の割れをなくすためには、基板に対する冷却効果を高めることが必要である。
本発明に係るエッチング装置の実施の形態によれば、高密度プラズマ雰囲気で、基板電極上に載置される焦電性高誘電体基板を加工するエッチング装置において、基板電極上に装着される基板トレイ内に載置される基板を基板トレイ上に固定するために基板の周縁部を押圧するように構成されたクランプリングと、このクランプリングと基板の周縁部との間に設けられたリング部材とを有してなり、該基板トレイが、表面に加工すべき基板を受ける第1の表面凹部が形成され、かつこの第1の表面凹部内に第2の表面凹部が形成されて、表面が2段の凹部を有するように構成され、また、該第1及び第2の表面凹部に対応した裏面の部分に裏面凹部とこの裏面凹部を囲んで基板電極に接触する周囲接触面部とが形成され、そして該裏面凹部から該第2の表面凹部へと貫通する複数の冷却ガス流路が形成されたものであり、該リング部材が1.5W/mK以下の熱伝導率を有する材料から構成されたものであることが好ましい。
上記したように構成することにより、エッチング加工中の基板割れが極めて少なくなる。この場合、上記焦電性高誘電体基板の他に、基板割れが発生しやすい基板として、基板トレイ上で基板の一部を貫通する処理を行った貫通基板についても上記と同じエッチング装置を用いれば、エッチング加工中の基板割れが少なくなる。
前記第2の表面凹部の深さが、50〜100μmであることが好ましく、前記基板の周縁部を載置する部分である第1の表面凹部の底面の幅が、最大3mmであることが好ましい。
また、前記リング部材が、合成樹脂、石英、サファイア、イットリア、及びシリコーンゴムから選ばれた材料で構成されたものであることが好ましく、前記合成樹脂が、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂から選ばれた樹脂であることが好ましく、この合成樹脂が、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、及びフェノール樹脂から選ばれた樹脂であることが好ましく、前記リング部材が、クランプリングの基板との接触面の少なくとも一部に突出するように埋め込まれるか又は接合されてなる部材であって、この部材を介して、クランプリングにより基板の周縁部を押圧するように構成されていることが好ましい。
本発明に係るエッチング方法の実施の形態によれば、真空チャンバ内にガスを導入してマイクロ波や高周波を用いて高密度プラズマを形成し、基板電極上に載置された焦電性高誘電体基板を加工するエッチング方法において、基板の載置された基板トレイを基板電極上に装着し、基板の周縁部を、1.5W/mK以下の熱伝導率を有する材料から構成されたリング部材を介して、クランプリングで押圧して基板を基板トレイ上に固定し、冷却ガス流路に冷却ガスを流しながら基板を加工することからなり、該基板トレイとして、表面に加工すべき基板を受ける第1の表面凹部が形成され、かつこの第1の表面凹部内に第2の表面凹部が形成されて、表面が2段の凹部を有するように構成され、また、該第1及び第2の表面凹部に対応した裏面の部分に裏面凹部とこの裏面凹部を囲んで基板電極に接触する周囲接触面部とが形成され、そして該裏面凹部から該第2の表面凹部へと貫通する複数の冷却ガス流路が形成された基板トレイを用いて基板を加工することが好ましい。
このエッチング方法において、用いる基板トレイ、リング部材の材料、合成樹脂の種類、リング部材の構成等については、上記したエッチング装置において説明したものと同じである。また、このエッチング方法においては、基板を、基板に実質的な機械的応力を与えず、しかも基板の加工中に発生する応力を逃がすことのできる程度のクランプ力で固定してエッチングを行うことが好ましい。
上記エッチング方法によれば、基板トレイの表面に2段の表面凹部を設け、基板の周縁部以外の部分が基板トレイの表面と直接接触しないように構成され、かつ熱伝導率の低いリング部材をクランプリングと基板の周縁部との間に設けてなるエッチング装置を用いることにより、基板に対する冷却効率が改良され、エッチング加工中の基板割れが減少する。
本発明に係るエッチング装置の別の実施の形態によれば、ガスを導入してマイクロ波や高周波を用いて形成される高密度プラズマ雰囲気で、基板電極上に載置される焦電性高誘電体基板を加工するエッチング装置において、基板電極上に装着される基板トレイ内に載置される基板を基板トレイ上に固定するために基板の周縁部を押圧できるように構成された、アルミナのような高誘電体材料である金属酸化物からなるクランプリングと、このクランプリングと基板の周縁部との間に設けられた、1.5W/mK以下、好ましくは0.5W/mK以下の熱伝導率を有する材料から構成されたリング部材とを有してなり、基板トレイが、表面に加工すべき基板を受ける第1の表面凹部が形成され、かつこの第1の表面凹部内に第2の表面凹部が形成されて、表面が2段の凹部を有するようにして、基板を載置する際に、基板の周縁部以外の部分が直接基板トレイの表面に接触しないように構成され、また、第1及び第2の表面凹部に対応した裏面の部分に裏面凹部とこの裏面凹部を囲んで基板電極に接触する周囲接触面部とが形成され、そして裏面凹部から第2の表面凹部へと貫通する複数の冷却ガス流路が形成されたものであって、第2の表面凹部の深さが、50〜100μmであり、また、基板の周縁部を載置する部分である第1の表面凹部の底面の幅が、最大3mmとなるように構成された基板トレイであり、リング部材が、熱硬化樹脂や熱可塑性樹脂、例えばポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、及びフェノール樹脂から選ばれた合成樹脂や、石英、サファイア、イットリア、並びにシリコーンゴム等から選ばれた材料で構成されたものであり、リング部材は、クランプリングと別部材であっても良く、又はクランプリングの基板との接触面の少なくとも一部に突出するように埋め込まれるか又は接合されている部材でも良い。シリコーンゴムは基板の周縁部を傷つけたくない場合に有用である。
上記したように、基板トレイの表面に2段の凹部が設けられ、第1の表面凹部の底面である第2の表面凹部の上面の肩部に基板の周縁部が載置され、基板の載置部分以外の部分が基板トレイに直接接触しないように構成されている基板トレイを用いることにより、かつ熱伝導率の低いリング部材をクランプリングと基板の周縁部との間に設けることにより、エッチング中に焦電性高誘電体基板を効率よく冷却することができるので、エッチング加工中の基板割れが極めて少なくなる。例えば、800枚で1枚割れる程度になる。
本発明に係るエッチング方法の別の実施の形態によれば、真空チャンバ内にガスを導入してマイクロ波や高周波を用いて高密度プラズマを形成し、基板電極上に載置された焦電性高誘電体基板を加工するエッチング方法において、基板の載置された基板トレイを基板電極上に装着し、基板トレイ上に載置された基板の周縁部を、1.5W/mK以下、好ましくは0.5W/mK以下の熱伝導率を有する材料で構成されたリング部材を介して、アルミナのような高誘電体材料である金属酸化物で構成されたクランプリングで、基板に実質的な機械的応力を与えず、しかも基板の加工中に発生する応力を逃がすことのできる程度のクランプ力で押圧して基板を基板トレイ上に固定し、冷却ガス流路に冷却ガスを流しながら基板を加工することからなり、基板トレイとして、表面に加工すべき基板を受ける第1の表面凹部が形成され、かつこの第1の表面凹部内に、基板の周縁部を載置する部分である第1の表面凹部の底面の幅を最大3mmとした第2の表面凹部が、第1の表面凹部の底面から第2の表面凹部の底面までの高さである段差が50〜100μmとなるように形成されて、基板トレイの表面が2段の凹部を有するように構成され、また、第1及び第2の表面凹部に対応した裏面の部分に裏面凹部とこの裏面凹部を囲んで基板電極に接触する周囲接触面部とが形成され、そして裏面凹部から第2の表面凹部へと貫通する複数の冷却ガス流路が形成されている基板トレイを用い、リング部材として、合成樹脂(ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フルオロカーボン樹脂、及びフェノール樹脂から選ばれた樹脂)、石英、サファイア、イットリア、並びにシリコーンゴムから選ばれた材料で構成されているものを用いる。
上記フッ素樹脂としては、例えば、テフロン(登録商標)のようなPTFE、PFA、FEP、ETFE、PVDF、ECTFE、PCTFE、PVF等を挙げることができる。また、上記リング部材としては、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂から選ばれた材料から構成されたものであることが好ましい。
上記したリング部材を構成する材料の熱伝導率は、一般に、以下の表1に示す通りである。
Figure 2010098012
リング部材は、上記したように、1.5W/mK以下という低い熱伝導率を有する材料から構成されていることが必要であるが、この熱伝導率以外に、これらの材料がクランプリングの押圧力(クランプ力)に対して破壊されず、十分に押圧力に耐えることができる強度、例えば圧縮強さ12MPa程度以上の強度を有するものであること、また、エッチング時の雰囲気温度が一般に100℃程度であることから、この温度以上の耐熱性を有するものであることが望ましい。
本発明において使用できる基板は、例えば焦電性高誘電体からなる基板や、基板トレイ上で基板の一部を貫通する処理を行った貫通基板等がある。この場合、焦電性高誘電体としては、特に制限される訳ではなく、例えば、ニオブ酸リチウム(LN)、タンタル酸リチウム(LT)、PZT、並びに酸化マグネシウム、酸化スカンジウム及び酸化チタンから選ばれた少なくとも1つをドープしたニオブ酸リチウムやタンタル酸リチウム、さらに水晶からなる基板を挙げることができる。
図3に、焦電性高誘電体基板をエッチングする際に用いる本発明の一実施の形態に係るエッチング装置の要部を示す。
図3において、基板電極31は、アルミニウムで構成され、図示していない真空チャンバ内に配置され、この基板電極31の上に基板Sが載置された基板トレイ32が装着される。基板トレイ32内に載置される基板Sを基板トレイ上に固定するために基板Sの周縁部を押圧するように構成されたクランプリング33が設けられ、このクランプリング33と基板Sの周縁部との間に所定の熱伝導率を有する材料から構成されたリング部材34が設けられている。このリング部材34の内周縁部の下面34aが、レジストパターンの設けられていてもよい基板Sの周縁部Saに重なるように構成され、かつ下面34aは基板トレイ32に接触するリング部材34の接触面部34bで画定されて、下面34aと接触面部34bとの間に段差ができるように構成されている。このクランプリング33は、基板に対して垂直に上下方向に移動できるように構成されており、その形状は、基板を押さえることができるものであれば、特に制限されない。
上記した基板トレイ32において、その表面には、焦電性高誘電体からなる基板Sを受ける第1の表面凹部32aが、基板Sの形状及び外寸に合わせて形成されている。この表面凹部32aには、基板Sの縁部を載置するための外周縁部32bを残して中央部にさらに第2の表面凹部32cが形成されており、載置される基板Sの裏面全体が基板トレイ32の表面に完全に接触しないように構成されている。すなわち、基板トレイ32の表面には、2段の凹みを有する表面凹部が形成されている。この外周縁部32bの表面は高平坦度及び高平滑度となるようにして、絶縁物である基板Sの周縁部との接触面積をできるだけ広く確保できるようにすることが好ましい。また、この外周縁部32bの幅は、基板の大きさにもよるが、最大3mm程度、好ましくは2〜3mm程度であれば良く、この幅があまり小さいと、クランプリング33により基板Sを固定したときに基板が撓むおそれがある。さらに、第2の表面凹部32cの深さ、すなわち段差は、冷却ガスの冷却効率の点から考えて、50〜100μm程度が好ましい。
また、基板トレイ32の裏面には、第1の表面凹部32a及び第2の表面凹部32cに対応した部分に裏面凹部32dが形成され、この裏面凹部32dは、基板電極31に接触する周囲接触面部32eで画定され、裏面凹部32dの底面と周囲接触面部32eとの間に段差を形成するように構成されている。この周囲接触面部32eは高平坦度及び高面精度となるように形成されていることが好ましい。この裏面凹部32dの形状、外寸には特に制限はなく、本発明の目的を達成できるように構成されていれば良く、その外寸が第1の表面凹部の外寸より大きくても小さくても良い。
さらに、基板トレイ32には、基板電極31を貫通してなる冷却ガスの通路31aを経て導入される冷却ガスを、基板トレイ32の裏面凹部32dから表面凹部32c及び32aへと流す複数の冷却ガス流路32fが貫通して設けられている。基板トレイ32の裏面凹部32dの底面と周囲接触面部32eとの間の段差は、He等の不活性ガスである冷却ガスによる良好な冷却効率を得るような高さ、例えば50μm以上に設定することが好ましく、その上限は、現在の装置の構成上、1mm程度である。
基板電極31に設けられた冷却ガスの通路31aの導入口には、真空チャンバ外に配置されたマスフローメータ35を介して冷却ガス供給源36が接続されており、冷却ガス供給源36からマスフローメータ35及び通路31aを介して、基板トレイ32の裏面、表面に冷却ガスが供給できるように構成されている。
基板電極31上には、基板トレイ32を位置決めするためのガイドリング37が設けられており、このガイドリング37によって位置決めされた基板トレイ32上に載置された基板Sは、クランプリング33によって、リング部材34を介して、例えば3点で支持され固定される。この場合、基板Sに対する押圧力は、基板に過大な機械的応力を与えず、しかも基板の加工中に発生する応力を逃がすことができる程度の力に適宜設定すべきである。クランプリング33は、アルミナのような高誘電体材料である金属酸化物から構成されることが好ましく、例えばプラズマ中でのエッチング速度が低く、エッチング耐性が強いアルミナが最も好ましい。
上記したエッチング装置では、基板トレイ32の裏面凹部32dの底面と周囲接触面部32eとの間に段差を設けたが、この基板トレイ32の裏面側の周辺部に段差を設ける代わりに、所定の厚さのリング状緩衝材を設けてもよい。
次に、上記のように構成された図3に示すエッチング装置の動作について説明する。
このエッチング装置を用いてエッチングする際には、真空チャンバ内にガスを導入してマイクロ波や高周波を用いて高密度プラズマを形成して行う。エッチングガスとしては、通常、焦電性高誘電体基板のエッチングに用いるガス、例えばフッ素系ガス(例えば、CF、C、SF等)を用いることができる。
図示していないローディング室から搬送されてきた焦電性高誘電体基板Sが載置された基板トレイ32を基板電極31上に搬入し、ガイドリング37により位置決めし、基板トレイ32の裏面側の周囲接触面部32eを基板電極31の表面に密着させて装着する。次いで、基板トレイ32の外周縁部32b上に載置された基板Sの周縁部を、クランプリング33を用いて、リング部材34を介して押圧し、基板Sに実質的な機械的応力を与えず、しかも基板Sの加工中に発生する応力を逃がすことのできる程度の押圧力で基板Sを基板トレイ32上に固定する。
その後、冷却ガス供給源36からマスフローメータ35及び通路31aを介して、基板トレイ32の裏面に冷却ガスを1730Paまで導入し、そして冷却ガス流路32fに冷却ガスを流して、基板トレイ32ひいては基板Sを所望の冷却温度に設定し、この冷却ガスを流しながら基板Sをエッチング加工する。その結果、クランプリングの先端部及び基板の温度上昇が抑えられ(基板温度が、ほぼ120℃以下)、基板割れを減少できた。
この場合、通路31aを介して導入された冷却ガスを、主として基板トレイ32の裏面側すなわち基板電極31と基板トレイ32との間に沿って流れる(漏れる)ようにし、基板トレイ32の表面側すなわち基板トレイ32の表面と基板Sとの間には滞留するが実質的には流れない(漏れない)ようにしてもよいし、又は通路31aを介して導入された冷却ガスを、主として基板トレイ32の表面側すなわち基板トレイ32の表面と基板Sとの間に沿って流れる(漏れる)ようにし、基板トレイ32の裏面側すなわち基板電極31と基板トレイ32との間には滞留するが実質的には流れない(漏れない)ようにしてもよい。
基板トレイ32におけるHeガスの漏れ量について、図3に示すエッチング装置を用いて、冷却ガス供給源36からマスフローメータ35及び基板電極31の通路31aを介して基板トレイ32に導入される冷却ガス(Heガス)圧力を1730Paとし、プラズマ放電なしでニオブ酸リチウム基板Sを基板トレイ32上に載置して測定した。ArとCとの混合ガスを真空チャンバ(図示せず)内に100sccm導入し、真空チャンバ内の圧力を0.33Paにし、プラズマ形成用誘導コイル(図示せず)に高周波数電力を600W、基板電極31に高周波バイアス電力を350W印加しエッチングを行った。その結果、エッチング時間中、基板トレイ32におけるHeガスの漏れ量は7sccm以下に保持され、それにより基板Sの温度はほぼ100℃以下に維持され、エッチング中の熱流入によるクランプリング33の先端部の温度上昇を抑えることができ、それによる熱応力も抑制でき、基板割れを発生せずにエッチングが可能であった。
図3に示すエッチング装置におけるリング部材34は、クランプリング33とは別個の部材としてクランプリング33と基板Sとの間に設けられているが、図4に示すように、リング部材44が、クランプリング43の基板Sとの接触面の一部に、突出するように埋め込まれ、埋め込まれたリング部材44の基板との接触面である突出部分44aで基板Sの周縁部を押圧するように構成されていても、図3に示すエッチング装置の場合と同様な効果を得ることができる。図4において、41は基板電極、41aは冷却ガスの通路、42は基板トレイ、42aは第1の表面凹部、42cは第1の表面凹部内42aに形成された第2の表面凹部、42bは第1の表面凹部の底面である第2の表面凹部の外周縁部、42dは裏面凹部、42eは裏面凹部41dを囲んで基板電極に接触する周囲接触面部、42fは複数の冷却ガス流路、45はマスフローメータ、46は冷却ガス供給源、47はガイドリングを示す。
本発明によれば、基板トレイとこの基板トレイを装着する基板電極とは、上記したように構成したものであれば、所望の目的を達成できるが、その他に、図5(a)〜(c)に示すような構造を有するものであっても良い。
図5(a)は、図3に示す基板トレイ32と同じ構造を有する基板トレイ51を、表面にリング状の凹部52aが形成された基板電極52上に装着した例を示す。この場合、基板トレイの下方に存在する冷却ガスの量が多くとれ、冷却効率が高いというメリットがある。図3の場合と同様に、基板割れの減少という効果を達成できる。図5(a)において、51aは加工すべき基板Sを受ける第1の表面凹部、51bは第1の表面凹部の底面である第2の表面凹部の外周縁部、51cは第1の表面凹部51a内に形成された第2の表面凹部、51dは裏面凹部、51eは裏面凹部51dを囲んで基板電極に接触する周囲接触面部、51fは複数の冷却ガス流路を示す。なお、図5(a)に示す裏面凹部51dが形成されておらず、基板トレイ51の裏面が平坦であっても良い。
図5(b)は、図5(a)示す裏面凹部51dの中央部にさらに突起(例えば、30μm程度の高さのドテ)51gを有している基板トレイ51を表面が平坦な基板電極52上に装着した例を示す。この場合、基板トレイの裏面と基板電極の表面との接触を防ぐことができ、図3の場合と同様な効果を達成できる。図5(b)において、図5(a)と同じ構成要素には同じ参照番号を付してある。
図5(c)は、上記した冷却ガス流路51fとは異なる冷却ガス流路51hが設けられている基板トレイ51を図5(b)に示す表面が平坦な基板電極52上に装着した例を、その平面図及び断面図によって一緒に示す。平面図及びその線A―Aからみた断面図に示すように、基板トレイ51には、基板トレイ51の第2の表面凹部51cの底面に丸に十文字のような形状の冷却ガス流路51hが設けられている。図5(c)において、図5(a)と同じ構成要素には同じ参照番号を付してある。
なお、上記実施の形態では、主として、焦電性高誘電体からなる基板を用いる場合について説明したが、基板はこれに限られず、加工中に基板割れが発生しやすい基板であれば良く、例えば、トレイ上で基板の一部を貫通する処理を行った貫通基板などでも良い。
本発明のエッチング装置及びエッチング方法によれば、割れやすい基板をエッチングする際に、基板割れを減少させることができるので、光導波路や光変調器等の技術分野を含めた半導体装置分野で有効に利用できる。
Si基板をクランプリングにより固定してエッチングする際の、プラズマによるクランプリングの各位置及び基板に対する温度の影響を示すグラフ。 ニオブ酸リチウム(LN)からなる基板における、温度と焦電効果(電圧発生)との関係を示すグラフ。 本発明のエッチング装置の要部の一構成例を模式的に示す構成図。 本発明のエッチング装置の要部の別の構成例を模式的に示す構成図。 本発明のエッチング装置で用いる基板トレイと基板電極との変形例を示す断面図及び平面図。
符号の説明
31 基板電極 31a 冷却ガスの通路
32 基板トレイ 32a 第1の表面凹部
32b 外周縁部 32c 第2の表面凹部
32d 裏面凹部 32e 周囲接触面部
32f 冷却ガス流路 33 クランプリング
34 リング部材 35 マスフローメータ
36 冷却ガス供給源 37 ガイドリング
41 基板電極 41a 冷却ガスの通路
42 基板トレイ 42a 第1の表面凹部
42b 外周縁部 42c 第2の表面凹部
42d 裏面凹部 42e 周囲接触面部
42f 冷却ガス流路 43 クランプリング
44 リング部材 44a 突出部分
45 マスフローメータ 46 冷却ガス供給源
47 ガイドリング 51 基板トレイ
51a 第1の表面凹部 51b 外周縁部
51c 第2の表面凹部 51d 裏面凹部
51e 周囲接触面部 51f 冷却ガス流路
51g 突起 51h 冷却ガス流路
52 基板電極 52a リング状の凹部
S 基板 A、B、C、D、E 位置

Claims (15)

  1. 高密度プラズマ雰囲気で、基板電極上に載置される基板を加工するエッチング装置において、基板電極上に装着される基板トレイ内に載置される基板を基板トレイ上に固定するために基板の周縁部を押圧するように構成されたクランプリングと、このクランプリングと基板の周縁部との間に設けられたリング部材とを有してなり、該基板トレイが、表面に加工すべき基板を受ける第1の表面凹部が形成され、かつこの第1の表面凹部内に第2の表面凹部が形成されて、表面が2段の凹部を有するように構成され、また、該第1及び第2の表面凹部に対応した裏面の部分に裏面凹部とこの裏面凹部を囲んで基板電極に接触する周囲接触面部とが形成され、そして該裏面凹部から該第2の表面凹部へと貫通する複数の冷却ガス流路が形成されたものであり、該リング部材が1.5W/mK以下の熱伝導率を有する材料から構成されたものであることを特徴とするエッチング装置。
  2. 前記第2の表面凹部の深さが、50〜100μmであることを特徴とする請求項1記載のエッチング装置。
  3. 前記基板の周縁部を載置する部分である第1の表面凹部の底面の幅が、最大3mmであることを特徴とする請求項1又は2記載のエッチング装置。
  4. 前記リング部材が、合成樹脂、石英、サファイア、イットリア、及びシリコーンゴムから選ばれた材料で構成されたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエッチング装置。
  5. 前記合成樹脂が、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂から選ばれた樹脂であることを特徴とする請求項4記載のエッチング装置。
  6. 前記合成樹脂が、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、及びフェノール樹脂から選ばれた樹脂であることを特徴とする請求項4記載のエッチング装置。
  7. 前記リング部材が、クランプリングの基板との接触面の少なくとも一部に突出するように埋め込まれるか又は接合されてなる部材であって、この部材を介して、クランプリングにより基板の周縁部を押圧するように構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のエッチング装置。
  8. 真空チャンバ内にガスを導入してマイクロ波や高周波を用いて高密度プラズマを形成し、基板電極上に載置された基板を加工するエッチング方法において、基板の載置された基板トレイを基板電極上に装着し、基板の周縁部を、1.5W/mK以下の熱伝導率を有する材料から構成されたリング部材を介して、クランプリングで押圧して基板を基板トレイ上に固定し、冷却ガス流路に冷却ガスを流しながら基板を加工することからなり、該基板トレイとして、表面に加工すべき基板を受ける第1の表面凹部が形成され、かつこの第1の表面凹部内に第2の表面凹部が形成されて、表面が2段の凹部を有するように構成され、また、該第1及び第2の表面凹部に対応した裏面の部分に裏面凹部とこの裏面凹部を囲んで基板電極に接触する周囲接触面部とが形成され、そして該裏面凹部から該第2の表面凹部へと貫通する複数の冷却ガス流路が形成された基板トレイを用いて基板を加工することを特徴とするエッチング方法。
  9. 前記第2の表面凹部の深さが、50〜100μmである基板トレイを用いることを特徴とする請求項8記載のエッチング方法。
  10. 前記基板の周縁部を載置する部分である第1の表面凹部の底面の幅が、最大3mmである基板トレイを用いることを特徴とする請求項8又は9記載のエッチング方法。
  11. 前記リング部材として、合成樹脂、石英、サファイア、イットリア、及びシリコーンゴムから選ばれた材料で構成されたものを用いることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載のエッチング方法。
  12. 前記合成樹脂が、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂から選ばれた樹脂であることを特徴とする請求項11記載のエッチング方法。
  13. 前記合成樹脂が、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、及びフェノール樹脂から選ばれた樹脂であることを特徴とする請求項11記載のエッチング方法。
  14. 前記リング部材として、クランプリングの基板との接触面の少なくとも一部に突出するように埋め込まれるか又は接合されてなる部材を用い、この部材を介して、クランプリングにより基板の周縁部を押圧して固定することを特徴とする請求項8〜13のいずれか1項に記載のエッチング方法。
  15. 前記基板を、基板に実質的な機械的応力を与えず、しかも基板の加工中に発生する応力を逃がすことのできる程度のクランプ力で固定することを特徴とする請求項8〜14のいずれか1項に記載のエッチング方法。
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