JP2019091756A - ステージおよびプラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被処理物の周りにこれを囲む部材が設けられる場合に、被処理物の周縁部と中央部の温度差を十分に小さく抑えることができる技術の提供。【解決手段】ステージ3は、被処理物9の下面の外縁全周に当接し、且つ、プラズマ処理時に被処理物9を囲繞するように配置される囲繞部材33の下面の内縁全周に当接する外側土手部301と、外側土手部301の内側において外側土手部301が囲む領域よりも小さな領域を囲み、全周に亘って被処理物9の下面に当接する内側土手部302と、が上面に設けられたステージ本体31と、外側土手部301、内側土手部302および被処理物9で形成される第1空間V1、内側土手部302および被処理物9で形成される第2空間V2、および、外側土手部301の外側に形成される閉空間である第3空間V3の各々に冷却ガスを供給する冷却ガス供給部34と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマ処理を施される被処理物(典型的には半導体ウエハ)が載置されるステージ、および、該ステージを備えるプラズマ処理装置に関する。
一般に、半導体ウエハ等に対してプラズマ処理を施すプラズマ処理装置は、処理チャンバー、その内部に配置されたステージ、処理チャンバーの内部にプラズマを生成するための機構、等を含んで構成される。このような装置で半導体ウエハを処理する場合、まず、半導体ウエハが処理チャンバーの内部に搬入されてステージ上に載置される。そして、処理チャンバーが密閉された後、その内部にプラズマが形成され、該プラズマによりステージ上の半導体ウエハに対するプラズマ処理が進行する。
処理チャンバーの内部にプラズマが形成されると、これに晒されることにより半導体ウエハが昇温する。これを抑制するべく、ステージには、ここに載置されている半導体ウエハに対して冷却ガス(典型的には、ヘリウムガス)を供給する機構が設けられることが多い(特許文献1〜4参照)。
ところで、プラズマ処理装置においては、処理チャンバー内に形成されるプラズマをステージ上の半導体ウエハの上方に閉じ込めるべく、誘電体で形成されたリング状の部材(フォーカスリング)が、ステージ上の半導体ウエハを囲むように配置されることがある。また、ステージ上の半導体ウエハの位置を規制してこれが水平方向に位置ずれを生じないようにするために、リング状の部材(位置決めリング)が、ステージ上の半導体ウエハを囲むように配置されることもある。このようなフォーカスリングや位置決めリングを囲繞部材ともいう。
処理チャンバーの内部にプラズマが形成されると、これらのリング状の部材もプラズマに晒され、昇温する。リング状の部材が昇温すると、その熱を受けて半導体ウエハの周縁部が加熱され、該周縁部が中央部よりも高温になってしまう。半導体ウエハの面内にこのような温度勾配が生じると、該面内における処理の均一性が担保されなくなってしまう。そこで、特許文献1および特許文献2では、リング状の部材の底面に対してもヘリウムガスを供給してこれを冷却することが提案されている。
特開2005−064460号公報 特開2000−036490号公報 特開2004−273533号公報 特開2009−016573号公報
特許文献1の構成においては、リング状の部材の底面にヘリウムガスが供給されることによりその昇温が抑制され、ひいては、半導体ウエハの周縁部の昇温が抑制される。しかしながら、半導体ウエハの周縁部と中央部の温度差を十分に小さくするためには、この構成だけでは不十分であった。
そこで特許文献2では、半導体ウエハを載置するステージに、半導体ウエハの周縁部にヘリウムガスを供給するガス吐出孔と、中央部にヘリウムガスを供給するガス吐出孔をそれぞれ形成し、周縁部に中央部よりも高圧のヘリウムガスを供給することで周縁部を中央部よりも強く冷却して、両者の温度差を低減することを試みている。
近年においては、要求される処理精度が高まる一方で、生産効率を高めるために半導体ウエハの周縁ぎりぎりの位置までチップが形成されることが多く、周縁部と中央部の温度差がたとえ僅かなものであっても、それが歩留まりに大きく影響してしまう。このような状況を受けて、周縁部と中央部の温度差をさらに小さく抑えることができる技術が必要になってきている。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、被処理物の周りにこれを囲む部材が設けられる場合に、被処理物の周縁部と中央部の温度差を十分に小さく抑えることができる技術の提供を目的とする。
上記課題を解決するために成された本発明は、プラズマ処理される被処理物を載置するためのステージであって、
被処理物の下面の外縁全周に当接し、且つ、プラズマ処理時に該被処理物を囲繞するように配置される囲繞部材の下面の内縁全周に当接する外側土手部と、前記外側土手部の内側において前記外側土手部が囲む領域よりも小さな領域を囲み、全周に亘って前記被処理物の下面に当接する内側土手部と、が上面に設けられたステージ本体と、
前記外側土手部、前記内側土手部および前記被処理物で形成される第1空間、前記内側土手部および前記被処理物で形成される第2空間、および、前記外側土手部の外側に形成される閉空間である第3空間の各々に冷却ガスを供給する冷却ガス供給部と、
を備える。
ここで、「ステージ本体に設けられる」には、ステージ本体と一体的に形成されること、ステージ本体とは別体に形成される部材がステージ本体に取り付けられること、等が含まれる。
上記の構成においては、第1空間に供給される冷却ガスにより被処理物の周縁部が冷却され、第2空間に供給される冷却ガスにより被処理物の中心部が冷却される。第1空間と第2空間は、内側土手部によって気密に区画されるので、これらのうちの一方の空間に供給した冷却ガスが他方の空間に流れることがなく、各空間の冷却強度を他方の空間の冷却強度とは無関係に規定することができる。すなわち、被処理物の周縁部と中心部の各冷却強度を独立して精度よく調整することができる。また、被処理物を囲繞するように配置される囲繞部材は、その内縁全周が外側土手部に当接して配置されているので、外側土手部の外側に形成される第3空間に冷却ガスが供給されることにより該囲繞部材が冷却される。したがって、囲繞部材からの熱を受けて被処理物の周縁部が昇温することが抑制される。
このように、囲繞部材からの熱を受けて被処理物の周縁部が昇温することを抑制しつつ、被処理物の周縁部と中心部の各冷却強度を独立に規定することによって、周縁部と中心部の温度差を十分に小さく抑えることができる。
好ましくは、前記ステージにおいて、
前記冷却ガス供給部が、
一端が冷却ガス供給源に接続され、他端が前記第1空間に開口した第1吐出孔と接続された単独ラインと、
一端が前記冷却ガス供給源に接続され、途中で枝分かれして、一方の他端が前記第2空間に開口した第2吐出孔と接続され、他方の他端が前記第3空間に開口した第3吐出孔と接続された、共用ラインと、
を備える。
この構成によると、第2空間に冷却ガスを供給するラインと第3空間に冷却ガスを供給するラインが共用されているので、装置構成を簡易なものとして装置の製造コストを低減することができる。一方、第1空間に冷却ガスを供給するラインは他のラインと共用されることなく単独に形成されているので、第1空間に供給する冷却ガスの圧力は、第2空間および第3空間に供給する冷却ガスの圧力と無関係に規定することが可能であり、被処理物の周縁部の冷却強度を、中心部および囲繞部材の冷却強度とは独立に規定することができる。
好ましくは、前記ステージは、
前記単独ラインにおける冷却ガスの圧力が第1圧力値となるように前記単独ラインを流れる冷却ガスの流量を制御する第1流量制御部と、
前記共用ラインにおける冷却ガスの圧力が前記第1圧力値よりも小さな第2圧力値となるように前記共用ラインを流れる冷却ガスの流量を制御する第2流量制御部と、
を備える。
上記の構成においては、第1空間に供給される冷却ガスの圧力が、第2空間および第3空間に供給される冷却ガスの圧力よりも高いものとなっているので、被処理物の周縁部を、中心部および囲繞部材よりも強く冷却することができる。
好ましくは、前記ステージは、
前記単独ラインを流れる冷却ガスの流量変化および前記共用ラインを流れる冷却ガスの流量変化に基づいて、前記ステージ本体の上面における冷却ガスの漏れを検知する漏れ検知部、
を備える。
単独ラインにおける冷却ガスの圧力が第1圧力値となるように、また、共用ラインにおける冷却ガスの圧力が第1圧力値よりも小さな第2圧力値となるように、各ラインを流れる冷却ガスの流量がそれぞれ制御されている場合、例えば、被処理物と外側土手部の間に冷却ガスの漏れがあると、単独ラインを流れる冷却ガスの流量が増加する。また、被処理物と内側土手部の間に冷却ガスの漏れがあると、第1空間から第2空間に冷却ガスが流入し、その結果、共用ラインを流れる冷却ガスの流量が減少する。また、囲繞部材と外側土手部の間に冷却ガスの漏れがあると、共用ラインを流れる冷却ガスの流量が増加する。つまり、単独ラインおよび共用ラインの各流量変化に基づいて、ステージ本体の上面における冷却ガスの漏れの有無およびその発生位置を簡易且つ確実に検知することができる。
好ましくは、前記ステージにおいて、
前記ステージ本体の上面に、前記外側土手部の外側において前記外側土手部が囲む領域よりも大きな領域を囲み、全周に亘って前記囲繞部材の下面に当接する封止土手部、が設けられ、
前記第3空間が、前記外側土手部、前記封止土手部および前記囲繞部材で形成される。
この構成によると、簡易な構成で、閉空間である第3空間を形成することができる。
好ましくは、前記ステージは、
前記ステージ本体に埋設された、上方から見て前記封止土手部と重なる位置まで延在する静電吸着用電極、
を備える。
この構成によると、静電吸着用電極に電流が供給されることにより、内側土手部、外側土手部、および、封止土手部の全てに静電吸着力が発生する。したがって、被処理物が内側土手部および外側土手部に吸着固定され、囲繞部材が外側土手部および封止土手部に吸着固定される。これにより、被処理物および囲繞部材に対する冷却効果を高めることができる。
好ましくは、前記ステージにおいて、
前記外側土手部の頂面が、耐プラズマ性を有する膜によって被覆されている。
プラズマ処理時には、外側土手部の頂面における被処理物と囲繞部材の間の部分がプラズマに晒される。上記の構成では、外側土手部の頂面が耐プラズマ性を有する膜によって被覆されているので、この部分がプラズマに晒されても劣化が生じにくい。
また、本発明は、プラズマ処理装置も対象としている。該プラズマ処理装置は、
処理チャンバーと、
前記処理チャンバーの内部に配置された、被処理物を載置するためのステージと、
前記処理チャンバーの内部にガスを供給するガス供給部と、
前記処理チャンバーの内部に供給されたガスを励起してプラズマを生成するプラズマ生成部と、
を備え、
前記ステージが、
被処理物の下面の外縁全周に当接し、且つ、プラズマ処理時に該被処理物を囲繞するように配置される囲繞部材の下面の内縁全周に当接する外側土手部と、前記外側土手部の内側において前記外側土手部が囲む領域よりも小さな領域を囲み、全周に亘って前記被処理物の下面に当接する内側土手部と、が上面に設けられたステージ本体と、
前記外側土手部、前記内側土手部および前記被処理物で形成される第1空間、前記内側土手部および前記被処理物で形成される第2空間、および、前記外側土手部の外側に形成される閉空間である第3空間の各々に冷却ガスを供給する冷却ガス供給部と、
を備える。
この構成によると、被処理物の周縁部と中心部の温度差を十分に小さく抑えることができる。ひいては、被処理物の面内におけるプラズマ処理の均一性を高めることができる。
本発明によると、プラズマ処理時に被処理物を囲繞するように配置される囲繞部材を冷却することにより、これからの熱を受けて被処理物の周縁部が昇温することを抑制することができる上、プラズマ処理される被処理物の周縁部と中心部の各冷却強度を独立に規定することができるので、周縁部と中心部の温度差を十分に小さく抑えることができる。
プラズマ処理装置の構成を模式的に示す側断面図。 ステージの一部を拡大して示す側断面図。 載置面を上方から見た図(a)、および、半導体ウエハおよび囲繞部材が載置されている状態の載置面を上方から見た図(b)。 漏れ判断部が行う処理の流れを示す図。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、図においては、説明の便宜上、本件発明と関連する要素のみが示されており、一部の要素については図示が省略されている。
<1.プラズマ処理装置の全体構成>
実施形態に係るプラズマ処理装置の全体構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、プラズマ処理装置100の構成を模式的に示す側断面図である。
プラズマ処理装置100は、被処理物(ここでは半導体ウエハ)9に対してプラズマ処理を行うための装置であり、内部に処理空間を形成する処理チャンバー1と、処理チャンバー1の内部に設けられる上部電極2およびステージ3を備える。また、プラズマ処理装置100は、これが備える各要素を制御する制御部4を備える。
処理チャンバー1には、その外部に配置された外部搬送装置のハンドを処理チャンバー1の内部に導入するための搬出入口11及びこれを塞ぐロードロック12が設けられている。また、処理チャンバー1には、処理空間を排気するための排気口が設けられており、該排気口には、バルブ等が介挿された配管を介して、真空ポンプが接続されている(いずれも図示省略)。
上部電極2には、整合器21を介して高周波電源(プラズマ用高周波電源)22が接続されていて、上部電極2に高周波電力を投入できるようになっている。また、上部電極2には、バルブ等が介挿された配管を介して、プラズマ処理に用いられる各種のガスを供給するための処理ガス供給源23が接続されている。処理ガス供給源23から供給されたガスは、上部電極2に設けられた吐出孔24から吐出される。
ステージ3は、処理チャンバー1の内部に、上部電極2と対向して設けられる。ステージ3と処理チャンバー1の間には昇降機構(図示省略)が設けられており、ステージ3の高さ(すなわち、ステージ3と上部電極2の離間距離)を変更できるようになっている。
ステージ3は、上面に半導体ウエハ9が載置される円形の載置面30が形成されたステージ本体31を備える。ステージ本体31は、半導体ウエハ9を載置する載置部としての機能に加えて、載置された半導体ウエハ9にバイアス電圧を印加する下部電極としての機能を担う。すなわち、ステージ本体31には、電極(バイアス用電極)(図示省略)が埋設されており、このバイアス用電極には、ブロッキングコンデンサ311及び整合器312を介して高周波電源(バイアス用高周波電源)313が接続されている。これにより、載置面30に載置された半導体ウエハ9に対してバイアス電圧を印加できるようになっている。
ステージ3は、載置面30に載置された半導体ウエハ9を冷却するための構成をさらに備える。該構成については後述する。
制御部4は、パーソナルコンピュータ等をハードウエア資源とし、該パーソナルコンピュータにインストールされた専用の制御・処理ソフトウエアを実行することにより、各種の機能要素(例えば、後述する漏れ判断部353等)が具現化される。また、制御部4には、液晶ディスプレイ等から成る表示部と、マウス、キーボード、タッチパネル等から構成される入力部が接続されている(図示省略)。
<2.プラズマ処理装置の動作>
プラズマ処理装置100で半導体ウエハ9に対するプラズマ処理を行う動作の流れを、引き続き図1を参照しながら説明する。
まず、処理するべき半導体ウエハ9を保持した外部搬送装置のハンドが、搬出入口11を介して処理チャンバー1の内部に挿入され、該ハンドに保持されている半導体ウエハ9がステージ3の載置面30に載置される。なお、載置面30には、昇降ピン(図示省略)が設けられており、載置面30と外部搬送装置のハンドとの間の半導体ウエハ9の授受は該昇降ピンを介して行われる。
外部搬送装置のハンドが処理チャンバー1から退避すると、搬出入口11がロードロック12により閉鎖され、処理チャンバー1の内部の空気が排気される。処理チャンバー1の内部が所定の圧力まで減圧されると、処理ガス供給源23から吐出孔24を介して処理チャンバー1の内部にガスが供給される。そして、プラズマ用高周波電源22から上部電極2に高周波電力が投入される。すると、処理チャンバー1の内部に導入されているガスが励起されてプラズマが発生する。この状態において、バイアス用高周波電源313からステージ本体31のバイアス用電極に電力が投入されると、プラズマ中の正イオン等が半導体ウエハ9の表面に向けて加速され、半導体ウエハ9に対するプラズマ処理が進行する。
プラズマ処理を受ける半導体ウエハ9は、プラズマによって加熱される。また、後述するように、半導体ウエハ9の周囲には、これを囲繞するように囲繞部材32が配置されており、プラズマによって加熱された囲繞部材32からの熱を受けて半導体ウエハ9の周縁部が加熱される。しかしながら、後述するように、ステージ3は、載置面30に載置された半導体ウエハ9を冷却するための構成を備えており、これにより半導体ウエハ9の昇温が抑制されるとともに、半導体ウエハ9における周縁部と中心部の間の温度差も十分に小さく抑えられるようになっている。したがって、半導体ウエハ9の面内に均一にプラズマ処理が進行する。
半導体ウエハ9に対する所定のプラズマ処理が完了すると、処理チャンバー1の内部へのガスの供給が停止されるとともに、上部電極2およびバイアス用電極の各々に対する電力の投入が停止される。その後、ロードロック12が搬出入口11を開放し、そこから外部搬送装置のハンドが挿入されて、載置面30上の半導体ウエハ9を受け取って処理チャンバー1から搬出する。
<3.半導体ウエハ9を冷却するための構成>
上記のとおり、ステージ3は、載置面30に載置された半導体ウエハ9を冷却するための構成を備える。該構成について、図1に加え、図2、図3を参照しながら具体的に説明する。図2は、ステージ3の一部(載置面30の付近)を拡大して示す側断面図である。図3(a)は、載置面30を上方から見た図である。図3(b)は、半導体ウエハ9および囲繞部材32が載置されている状態の載置面30を上方から見た図である。
ステージ3は、上述したとおり、上面に半導体ウエハ9が載置される載置面30が形成されたステージ本体31を備える。また、ステージ3は、載置面30に載置される半導体ウエハ9を囲むように設けられる囲繞部材32と、該半導体ウエハ9を静電吸着する静電チャック33と、載置面30に冷却ガス(ここではヘリウムガス)を供給する冷却ガス供給部34と、冷却ガス供給部34によって載置面30に供給されたヘリウムガスの漏れを検知する漏れ検知部35とを備える。以下にこれらの各部について説明する。
<3−1.囲繞部材32>
囲繞部材32は、半導体ウエハ9を囲繞する形状(ここでは、内径が半導体ウエハ9の外径よりも僅かに大きいリング状)の部材であり、例えばセラミックスにより形成される。囲繞部材32は、載置面30と同心となる位置において載置面30(具体的には、ここに設けられる外側土手部301および封止土手部303(後述する))上に載置されており、半導体ウエハ9は、載置面30における囲繞部材32で囲まれる領域に載置される。つまり、囲繞部材32は、載置面30に載置される半導体ウエハ9を囲繞するように配置され、載置面30に載置された半導体ウエハ9の位置を規制してこれが水平方向に位置ずれを生じないようにするための位置規制部材としての機能を担う。
囲繞部材32は、上面および下面がいずれも平坦な平板状であり、その厚みは半導体ウエハ9とほぼ同じとされている。したがって、載置面30に半導体ウエハ9が載置されたときに、囲繞部材32の上面と半導体ウエハ9の上面がほぼ面一となる。また、囲繞部材32の外径は、載置面30の外径よりも十分大きいものとされている。したがって、載置面30の外縁付近が囲繞部材32に覆われることとなり、該外縁付近がプラズマに晒されることがない。
囲繞部材32は、その下面に、導体により形成された導体層320が設けられている。また、囲繞部材32の下面の外縁全周は、筒状の支持枠321により支持されている。また、囲繞部材32の下側には、石英により形成されるリング状の絶縁部材(石英リング)322が、載置面30を囲むように設けられる。石英リング322は、処理チャンバー1の内部に設けられるアース電極とバイアス用電極とを絶縁する部材として機能する。なお、説明の便宜上、図2、図3では石英リング322の図示は省略されている。
<3−2.載置面30>
載置面30には、これと同心に配置された複数の土手部(外側土手部301、内側土手部302、および、封止土手部303)が設けられている。ここでは、各土手部301,302,303は、ステージ本体31と一体的に形成されているものとする。各土手部301,302,303の頂面は平坦面とされている。また、載置面30における、各土手部301,302,303で囲まれる領域(すなわち、内側土手部302で囲まれる円形領域、内側土手部302と外側土手部301の間のリング状領域、外側土手部301と封止土手部303の間のリング状領域の各々)には、エンボス加工により複数個の突起部304が形成されている(図3(a)においては、突起部304の図示が省略される代わりに、これが形成されている領域がハッチングで示されている)。各土手部301,302,303および各突起部304は、全て同じ高さとされている。すなわち、これら各部301〜304は、頂面が面一となっている。
外側土手部301は、その内径が半導体ウエハ9の外径よりも僅かに小さく、その外径が囲繞部材32の内径よりも僅かに大きいリング状の土手部であり、載置面30に載置される半導体ウエハ9の下面の外縁全周と囲繞部材32の下面の内縁全周とに当接する。
外側土手部301の頂面は、耐プラズマ性を有する材料により形成された保護膜3010で被覆されていることが好ましい。保護膜3010は具体的には例えば、外側土手部301の頂面に、酸化イットリウム(Y)、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)、等を熔射することにより形成することができる。プラズマ処理時には、外側土手部301の頂面における半導体ウエハ9と囲繞部材32の間の部分がプラズマに晒されるところ、外側土手部301の頂面に保護膜3010が形成されることで、この部分がプラズマに晒されても外側土手部301に劣化が生じにくくなる。
内側土手部302は、外側土手部301の内側において、外側土手部301が囲む領域よりも小さな領域を囲むリング状の土手部であり、その頂面の全周に亘って、載置面30に載置される半導体ウエハ9の下面に当接する。
封止土手部303は、載置面30の外縁に形成される。すなわち、封止土手部303は、外側土手部301の外側において、外側土手部301が囲む領域よりも大きな領域を囲むリング状の土手部であり、その頂面の全周に亘って囲繞部材32の下面に当接する。
<3−3.静電チャック33>
ステージ本体31は、載置面30に載置された半導体ウエハ9を静電吸着する静電チャック33を備える。すなわち、ステージ本体31の上側部分、載置面30、および、ここに設けられている各部301〜304は、誘電体により形成された誘電層331を成している。また、ステージ本体31の上側部分における誘電層331の内部には、電極(静電吸着用電極)332が埋設されている。この静電吸着用電極332は、上方から見て、封止土手部303と重なる位置まで延在している。また、静電吸着用電極332には、直流電源333が接続されている。
この構成において、直流電源333から静電吸着用電極332に直流電圧が印加されると、載置面30およびここに設けられている各部301〜304に静電吸着力が発生し、載置面30に載置されている半導体ウエハ9および囲繞部材32が、載置面30に対して吸着固定される。具体的には、外側土手部301、内側土手部302、および、一群の突起部304によって支持されている半導体ウエハ9が、これら各部301,302,304に吸着固定される。また、外側土手部301、封止土手部303、および、一群の突起部304によって支持されている囲繞部材32が、これら各部301,303,304に吸着固定される。ただし、上記のとおり、囲繞部材32は、その下面に導体により形成された導体層320が設けられており、これら各部301,303,304に対して十分に吸着固定されるようなっている。
<3−4.冷却ガス供給部34>
載置面30に半導体ウエハ9が載置され、これが静電チャック33により載置面30に対して吸着固定されると、該半導体ウエハ9の下方に、これと外側土手部301で囲まれる閉空間が形成される。該空間は、内側土手部302によって、外側の空間(第1空間)V1と中心側の空間(第2空間)V2に気密に区画される。また、囲繞部材32が静電チャック33により載置面30に対して吸着固定されると、囲繞部材32の下方に、これと外側土手部301と封止土手部303で囲まれる閉空間(第3空間)V3が形成される。ステージ3には、第1空間V1、第2空間V2、および、第3空間V3の各々に冷却ガス(ここではヘリウムガス)を供給する冷却ガス供給部34が設けられている。
冷却ガス供給部34は、冷却ガスの供給源(冷却ガス供給源)341と、2本の供給配管(単独ライン342および共用ライン343)を備える。
単独ライン342は、一端が冷却ガス供給源341に接続され、他端が第1空間V1に開口した第1吐出孔305と接続されている。第1吐出孔305は、具体的には、載置面30における外側土手部301と内側土手部302の間の領域に形成される。
共用ライン343は、一端が冷却ガス供給源341に接続され、途中で枝分かれして、一方の他端が第2空間V2に開口した第2吐出孔306と接続され、他方の他端が第3空間V3に開口した第3吐出孔307と接続されている。第2吐出孔306は、具体的には、載置面30における内側土手部302で囲まれる領域に形成される。また、第3吐出孔307は、具体的には、載置面30における外側土手部301と封止土手部303の間の領域に形成される。
この構成において、単独ライン342を介して第1吐出孔305からヘリウムガスが吐出されることで、第1空間V1にヘリウムガスが供給され、半導体ウエハ9の周縁部が冷却される。また、共用ライン343を介して第2吐出孔306および第3吐出孔307からヘリウムガスが吐出されることで、第2空間V2および第3空間V3にヘリウムガスが供給され、これにより半導体ウエハ9の中央部と囲繞部材32が冷却される。
なお、第1吐出孔305および第2吐出孔306は、それぞれが配置される領域内において、載置面30の中心からできるだけ遠い位置に形成されることが好ましい。これにより、半導体ウエハ9の中心から遠い位置ほど強く冷却することが可能となる。
単独ライン342の途中には、ここを流れるヘリウムガスの流量を制御する第1流量制御部344が介挿される。また、共用ライン343の途中であって、枝分かれ部分よりも上流側(冷却ガス供給源341の側)には、共用ライン343を流れるヘリウムガスの流量を制御する第2流量制御部345が介挿される。
第1流量制御部344および第2流量制御部345の各々は、自身が介挿されているラインにおけるヘリウムガスの圧力値が、制御部4から指示された目標圧力値となるように、該ラインを流れるヘリウムガスの流量を制御する要素であり、圧力計、開閉弁、流量調整弁(マスフローコントローラ)、排気弁、等を含んで構成されている。
単独ライン342および共用ライン343におけるヘリウムガスの各目標圧力値の具体的な数値は、例えば、制御部4が入力部を介してオペレータから受け付けることによって規定される。ただし、半導体ウエハ9の周縁部は囲繞部材32からの熱を受けるため、中央部よりも強く冷却する必要がある。そこで、単独ライン342の目標圧力値は、共用ライン343の目標圧力値よりも大きな値とされる。
<3−5.漏れ検知部35>
ステージ3は、載置面30におけるヘリウムガスの漏れを検知する漏れ検知部35を備える。漏れ検知部35は、単独ライン342を流れるヘリウムガスの流量変化および共用ライン343を流れるヘリウムガスの流量変化に基づいて、載置面30におけるヘリウムガスの漏れを検知するものであり、第1流量計測部351、第2流量計測部352、および、漏れ判断部353を備える。
第1流量計測部351は、単独ライン342の途中に介挿されてここを流れるヘリウムガスの流量を計測する。第2流量計測部352は、共用ライン343の途中であって、枝分かれ部分よりも上流側に介挿されて、共用ライン343を流れるヘリウムガスの流量を計測する。第1流量計測部351および第2流量計測部352は、制御部4と電気的に接続されており、計測結果をリアルタイムで制御部4に通知する。
漏れ判断部353は、制御部4において実現される機能要素であり、第1流量計測部351および第2流量計測部352が取得した各計測結果に基づいて、載置面30におけるヘリウムガスの漏れの有無を判断するとともに、漏れが有ると判断した場合にその発生位置を特定してその旨を外部に報知する。漏れ判断部353が行う具体的な処理の流れは後述する。
<4.半導体ウエハ9を冷却する処理の流れ>
半導体ウエハ9を冷却する処理の流れについて、図1〜図3に加えて図4を参照しながら説明する。図4は、漏れ判断部353が行う処理の流れを示す図である。
半導体ウエハ9が載置面30に載置されて、該半導体ウエハ9に対するプラズマ処理が開始されると、冷却ガス供給部34が、単独ライン342を介して第1吐出孔305からヘリウムガスを吐出開始させるとともに、共用ライン343を介して第2吐出孔306および第3吐出孔307からヘリウムガスを吐出開始させる。これにより、第1空間V1、第2空間V2、および、第3空間V3のそれぞれにヘリウムガスが供給開始される。
各吐出孔305,306,307からのヘリウムガスの吐出が開始されると、第1流量制御部344が、単独ライン342におけるヘリウムガスの圧力値が、制御部4から指示された目標圧力値(第1圧力値)となるように、単独ライン342を流れるヘリウムガスの流量を制御する。また第2流量制御部345が、共用ライン343におけるヘリウムガスの圧力値が、制御部4から指示された目標圧力値(第1圧力値よりも小さな第2圧力値)となるように、共用ライン343を流れるヘリウムガスの流量を制御する。
すると、半導体ウエハ9の周縁部は、第1空間V1に供給されるヘリウムガスによって比較的強く冷却され、半導体ウエハ9の中心部は、第2空間V2に供給されるヘリウムガスによって比較的弱く冷却される。第1空間V1と第2空間V2は内側土手部302によって気密に区画されるので、これらのうちの一方の空間に供給した冷却ガスが他方の空間に流れることがなく、各空間の冷却強度(具体的には、ヘリウムガスの圧力)を他方の空間の冷却強度とは無関係に規定することができる。すなわち、周縁部と中心部の各冷却強度を独立して精度よく調整することができる。また、このとき、囲繞部材32も、第3空間V3に供給されるヘリウムガスによって冷却される。したがって、囲繞部材32からの熱を受けて半導体ウエハ9の周縁部が昇温することが抑制される。このように、囲繞部材32からの熱を受けて周縁部が昇温することを抑制しつつ、周縁部と中心部の各冷却強度を独立に規定することによって、周縁部と中心部の温度差を十分に小さく抑えることができる。
一方で、各吐出孔305,306,307からのヘリウムガスの吐出が開始されると、第1流量計測部351が、単独ライン342を流れるヘリウムガスの流量の計測を開始して、取得した計測結果をリアルタイムで制御部4に出力する。また、第2流量計測部352が、共用ライン343を流れるヘリウムガスの流量の計測を開始して、取得した計測結果をリアルタイムで制御部4に出力する。すなわち、ヘリウムガスの吐出が開始されると、制御部4には、各ライン342,343を流れるヘリウムガスの流量の計測結果が次々と入力される。
制御部4において実現される漏れ判断部353は、各吐出孔305,306,307からのヘリウムガスの吐出が開始されると(ステップS1でYES)、各流量計測部351,352が取得した計測結果に基づいて、各ライン342,343を流れるヘリウムガスの流量変化の有無を監視する。
すなわち、漏れ判断部353は、まず、単独ライン342を流れるヘリウムガスの流量の増加の有無を判断する(ステップS2)。ここで増加があると判断した場合(ステップS2でYES)、漏れ判断部353は続いて共用ライン343を流れるヘリウムガスの流量の減少の有無を判断する(ステップS3)。
共用ライン343を流れるヘリウムガスの流量の減少があると判断した場合(ステップS3でYES)、すなわち、単独ライン342の流量が増加し、且つ、共用ライン343の流量が減少する場合、漏れ判断部353は、半導体ウエハ9と内側土手部302の間からヘリウムガスが漏れていると判断する(ステップS4)。半導体ウエハ9と内側土手部302の間からヘリウムガスが漏れている場合、相対的に高圧な第1空間V1から相対的に低圧な第2空間V2にヘリウムガスが流入する。その結果、単独ライン342を流れるヘリウムガスの圧力を一定に保つために必要なヘリウムガス流量が増加するとともに、共用ライン343を流れるヘリウムガスの圧力を一定に保つために必要なヘリウムガス流量が減少するため、単独ライン342の流量が増加し、且つ、共用ライン343の流量が減少するからである。
ヘリウムガスの漏れがあると判断した場合、漏れ判断部353は所定の報知処理を行ってその旨をオペレータに報知する(ステップS8)。報知処理は、例えば、漏れの発生およびその発生位置を報知するためのメッセージを表示部に表示させるものとすることができる。該メッセージを音声メッセージとしてスピーカー等から発生させてもよい。また、警報ランプ等を点灯させてもよい。
また、共用ライン343を流れるヘリウムガスの流量の減少がないと判断した場合(ステップS3でNO)、すなわち、単独ライン342の流量が増加し、且つ、共用ライン343の流量が減少しない場合、漏れ判断部353は、半導体ウエハ9と外側土手部301の間からヘリウムガスが漏れていると判断して(ステップS5)、所定の報知処理を行う(ステップS8)。半導体ウエハ9と外側土手部301の間からヘリウムガスが漏れている場合、単独ライン342を流れるヘリウムガスの圧力を一定に保つために必要なヘリウムガス流量が増加するため、単独ライン342の流量が増加するからである。
一方、単独ライン342を流れるヘリウムガスの流量の増加がないと判断した場合(ステップS2でNO)、漏れ判断部353は続いて共用ライン343を流れるヘリウムガスの流量の増加の有無を判断する(ステップS6)。
共用ライン343を流れるヘリウムガスの流量の増加があると判断した場合(ステップS6でYES)、すなわち、単独ライン342の流量が増加せず、且つ、共用ライン343の流量が増加する場合、漏れ判断部353は、囲繞部材32と外側土手部301の間(あるいは、囲繞部材32と封止土手部303の間)からヘリウムガスが漏れていると判断して(ステップS7)、所定の報知処理を行う(ステップS8)。囲繞部材32と外側土手部301の間(あるいは囲繞部材32と封止土手部303の間)からヘリウムガスが漏れている場合、共用ライン343を流れるヘリウムガスの圧力を一定に保つために必要なヘリウムガス流量が増加するため、共用ライン343の流量が増加するからである。
共用ライン343を流れるヘリウムガスの流量の増加がないと判断した場合(ステップS6でNO)、すなわち、単独ライン342の流量が増加せず、且つ、共用ライン343の流量も増加しない場合、漏れ判断部353は、載置面30からのヘリウムガスの漏れはないと判断して、再びステップS2の処理に戻る。
漏れ判断部353は、半導体ウエハ9に対するプラズマ処理が終了するまで、上記一連の処理(ステップS2〜ステップS8)を行い続ける。
半導体ウエハ9に対するプラズマ処理が終了すると(ステップS9でYES)、冷却ガス供給部34が各吐出孔305,306,307からのヘリウムガスの吐出を停止し、漏れ判断部353は処理を終了する。
<4.変形例>
上記の実施形態において、外側土手部301の外側に封止土手部303が設けられて、これらと囲繞部材32により閉空間である第3空間V3が形成されていたが、封止土手部303を設けず、外側土手部301、石英リング222、および、囲繞部材32により閉空間である第3空間V3が形成されるものとしてもよい。また、石英リング222が設けられない場合、封止土手部303に代えて、ステージ本体31の側壁と支持枠321の間を塞ぐ封止部材を設け、該封止部材、支持枠321、外側土手部301、および、囲繞部材32により閉空間である第3空間V3が形成されるものとしてもよい。
また、上記の実施形態では、各土手部301,302,303は、ステージ本体31と一体的に形成されるものとしたが、これら土手部301,302,303は、ステージ本体31とは別体に形成された部材がステージ本体31に取り付けられることによって、ステージ本体31に設けられてもよい。ただしこの場合も、各土手部301,302,303は誘電体により形成される。
また、上記の実施形態において、内側土手部302は、半導体ウエハ9を「周縁部」と「中心部」に区画する境界に当接するような位置に設けられていることが好ましい。ここでいう、半導体ウエハ9の「周縁部」および「中心部」は、プラズマ処理される半導体ウエハ9の面内の各位置の温度プロファイルに基づいて次のように規定される。すなわち、プラズマ処理時には、半導体ウエハ9の周縁位置は囲繞部材32からの熱を受けるため、中心位置よりも昇温しやすい。つまり、周縁位置と中心位置は異なる温度プロファイルを呈する。そこで、冷却ガスによる冷却を行わずにプラズマ処理を行った場合の半導体ウエハ9の面内の各位置の温度プロファイルを実験あるいは計算で求めて、中心位置の温度プロファイルと似た温度プロファイルを呈する各位置から成る領域を「中心部」とし、周縁位置の温度プロファイルと似た温度プロファイルを呈する各位置から成る領域を「周縁部」とする。内側土手部302は、このように規定された各領域の境界に当接するような位置に設けることが好ましい。
また、上記の実施形態においては、載置面30に3個の土手部301,302,303が形成されたが、3個以上の土手部が形成されてもよい。例えば、中心径が内側土手部302の中心径よりも大きく且つ外側土手部301の中心径よりも小さなリング状の土手部が設けられてもよい。また例えば、中心径が内側土手部302の中心径よりも小さなリング状の土手部が設けられてもよい。
また、上記の実施形態において、載置面30は平坦面であるとし、ここに設けられる各土手部301,302,303および突起部304は、頂面が面一であるとしたが、載置面30がドーム状であり、各土手部301,302,303および各突起部304の頂面が、同一のドーム状の面内に配置されるものとしてもよい。この場合、半導体ウエハ9は、ドーム状に撓んで、外側土手部301および内側土手部302および各突起部304に当接する。またこの場合、囲繞部材32は、下面がドーム状の面内に沿うような非平坦形状に形成される。
また、上記の実施形態においては、ステージ3が、容量結合型プラズマ(CCP:Capacitively Coupled Plasma)方式のプラズマ処理装置100に搭載される場合を例示したが、ステージ3は、誘導結合型プラズマ(ICP:Inductively Coupled Plasma)方式のプラズマ処理装置、マイクロ波ECRプラズマ(ECR:Electron Cyclotron Resonance)方式のプラズマ処理装置、等に搭載されてもよい。
また、上記の実施形態において、ステージ3に載置される被処理物は、半導体ウエハ9に限るものではない。
1…処理チャンバー
2…上部電極
21…整合器
22…プラズマ用高周波電源
23…処理ガス供給源
24…吐出孔
3…ステージ
31…ステージ本体
30…載置面
301…外側土手部
3010…保護膜
302…内側土手部
303…封止土手部
304…突起部
305…第1吐出孔
306…第2吐出孔
307…第3吐出孔
311…ブロッキングコンデンサ
312…整合器
313…バイアス用高周波電源
32…囲繞部材
320…導体層
321…支持枠
322…石英リング
33…静電チャック
331…誘電層
332…静電吸着用電極
333…直流電源
34…冷却ガス供給部
341…冷却ガス供給源
342…単独ライン
343…共用ライン
344…第1流量制御部
345…第2流量制御部
35…漏れ検知部
351…第1流量計測部
352…第2流量計測部
353…漏れ判断部
4…制御部
100…プラズマ処理装置
9…半導体ウエハ
V1…第1空間
V2…第2空間
V3…第3空間

Claims (8)

  1. プラズマ処理される被処理物を載置するためのステージであって、
    被処理物の下面の外縁全周に当接し、且つ、プラズマ処理時に該被処理物を囲繞するように配置される囲繞部材の下面の内縁全周に当接する外側土手部と、前記外側土手部の内側において前記外側土手部が囲む領域よりも小さな領域を囲み、全周に亘って前記被処理物の下面に当接する内側土手部と、が上面に設けられたステージ本体と、
    前記外側土手部、前記内側土手部および前記被処理物で形成される第1空間、前記内側土手部および前記被処理物で形成される第2空間、および、前記外側土手部の外側に形成される閉空間である第3空間の各々に冷却ガスを供給する冷却ガス供給部と、
    を備える、ステージ。
  2. 請求項1に記載のステージであって、
    前記冷却ガス供給部が、
    一端が冷却ガス供給源に接続され、他端が前記第1空間に開口した第1吐出孔と接続された単独ラインと、
    一端が前記冷却ガス供給源に接続され、途中で枝分かれして、一方の他端が前記第2空間に開口した第2吐出孔と接続され、他方の他端が前記第3空間に開口した第3吐出孔と接続された、共用ラインと、
    を備える、ステージ。
  3. 請求項2に記載のステージであって、
    前記単独ラインにおける冷却ガスの圧力が第1圧力値となるように前記単独ラインを流れる冷却ガスの流量を制御する第1流量制御部と、
    前記共用ラインにおける冷却ガスの圧力が前記第1圧力値よりも小さな第2圧力値となるように前記共用ラインを流れる冷却ガスの流量を制御する第2流量制御部と、
    を備える、ステージ。
  4. 請求項3に記載のステージであって、
    前記単独ラインを流れる冷却ガスの流量変化および前記共用ラインを流れる冷却ガスの流量変化に基づいて、前記ステージ本体の上面における冷却ガスの漏れを検知する漏れ検知部、
    を備える、ステージ。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のステージであって、
    前記ステージ本体の上面に、前記外側土手部の外側において前記外側土手部が囲む領域よりも大きな領域を囲み、全周に亘って前記囲繞部材の下面に当接する封止土手部、が設けられ、
    前記第3空間が、前記外側土手部、前記封止土手部および前記囲繞部材で形成される、
    ステージ。
  6. 請求項5に記載のステージであって、
    前記ステージ本体に埋設された、上方から見て前記封止土手部と重なる位置まで延在する静電吸着用電極、
    を備える、ステージ。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のステージであって、
    前記外側土手部の頂面が、耐プラズマ性を有する膜によって被覆されている、
    ステージ。
  8. 処理チャンバーと、
    前記処理チャンバーの内部に配置された、被処理物を載置するためのステージと、
    前記処理チャンバーの内部にガスを供給するガス供給部と、
    前記処理チャンバーの内部に供給されたガスを励起してプラズマを生成するプラズマ生成部と、
    を備え、
    前記ステージが、
    被処理物の下面の外縁全周に当接し、且つ、プラズマ処理時に該被処理物を囲繞するように配置される囲繞部材の下面の内縁全周に当接する外側土手部と、前記外側土手部の内側において前記外側土手部が囲む領域よりも小さな領域を囲み、全周に亘って前記被処理物の下面に当接する内側土手部と、が上面に設けられたステージ本体と、
    前記外側土手部、前記内側土手部および前記被処理物で形成される第1空間、前記内側土手部および前記被処理物で形成される第2空間、および、前記外側土手部の外側に形成される閉空間である第3空間の各々に冷却ガスを供給する冷却ガス供給部と、
    を備える、プラズマ処理装置。
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