JP2010177540A - 基板のドライエッチング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高硬度で脆い基板に対する微細加工を実現できる現実に実用化可能な基板のドライエッチング方法を提供する。
【解決手段】洗浄装置2で洗浄済みの支持基板11に真空貼付装置3により粘着剤フィルム21を真空貼付する。マスク層13aを形成済みの水晶基板9を、真空貼合装置4によって粘着剤フィルム21を介して支持基板11に真空貼り合わせする。支持基板11をドライエッチング装置6の基板載置面41aに静電吸着すると共に、支持基板11と基板載置面41aの間に伝熱ガスを供給した状態で、プラズマを発生させた水晶基板9をドライエッチングする。
【選択図】図1

Description

本発明は水晶基板等の硬脆性材料からなる基板の加工に適したドライエッチング方法に関する。
水晶振動片等の水晶デバイスを製造するために水晶基板を加工する方法として、ウエットエッチングが採用されている。しかし、水晶基板のウエットエッチングで実現可能な加工幅は100〜80μm程度であり、微細化には限界がある。また、ウエットエッチングでは水晶基板は結晶方位に沿ってエッチングされ、このことが加工上の制約となる。
ウエットエッチングでは不可避の微細化の限界や加工上の制約を解決するために、水晶基板をドライエッチングにより加工することが提案されている。例えば、特許文献1,2には、ドライエッチングとウエットエッチングの併用により水晶基板から水晶振動片を製造する方法が開示されている。また、特許文献3にはドライエッチングのみで水晶基板から水晶振動片を製造する方法が開示されている。
しかし、特許文献1〜3に開示されたものを含め、高硬度で脆い硬脆性材料である水晶基板の特性を考慮した現実に実用化可能なドライエッチング方法は提案されていない。つまり、水晶の小片等を実験的に微細加工することは一般的なドライエッチング方法で可能であるが、例えば直径ないし一辺が2〜3inch程度で、厚みが100〜200μm程度あるいはそれ以下の厚みで非常に薄くかつ脆く、熱により反りやそれに起因する割れが生じやすい水晶基板に対する微細加工を実現できる、実用的なドライエッチング方法は未だ提供されていない。
特開2007−13383号公報 特開2007−259036号公報 特開2007−166242号公報
本発明は、水晶基板等の高硬度で脆い硬脆性材料からなる基板に対する微細加工を実現できる現実に実用化可能な基板のドライエッチング方法を提供することを課題とする。
本発明は、エッチングガスが供給される真空容器と、前記真空容器内で前記エッチングガスを電離させてプラズマを発生されるプラズマ発生源と、誘電体からなり前記真空容器内の底部側に配置された基板載置部と、前記基板載置部に内蔵された静電吸着用電極と、前記基板載置部の上端面である基板載置面に伝熱ガスを供給する伝熱ガス供給機構とを備えるドライエッチング装置を準備し、互いに対向する第1及び第2の面のうち少なくとも第1の面にマスク層が形成された基板を準備し、前記基板よりも広い面積を有する支持基板を準備し、前記支持基板の互いに対向する第1及び第2の面のうち第1の面に粘着剤層を形成し、前記粘着剤層を介して前記基板の第2の面を前記支持基板の第1の面に貼り合わせ、前記基板を貼り合わせた前記支持基板を前記ドライエッング装置の真空容器内に搬入して、前記基板載置面に前記支持基板の第2の面を載置し、前記静電吸着用電極に直流電圧を印加して前記支持基板を前記基板載置面に静電吸着し、前記伝熱ガス供給機構により前記基板載置面と前記支持基板の第2の面との間に前記伝熱ガスを供給しつつ、前記プラズマ発生源によりプラズマを発生させて前記基板の第1の面をエッチングし、前記基板の第1の面のエッチング終了後に、前記基板を貼り合わせた前記支持基板を前記真空容器から搬出し、前記粘着剤層を除去して前記基板を前記支持基板から剥離させる、ドライエッチング方法を提供する。
基板を粘着剤層を介して支持基板に貼り合わせた状態で、ドライエッチング装置の真空容器への搬入出、ドライエッチング装置の基板載置部への載置等の取り扱いがなされる。従って、基板が水晶等の高硬度で脆い材料からなる場合でも、搬入出等の取り扱い時に作用する外力による基板の損傷を確実に防止できる。基板が水晶等の高硬度で脆い材料からなり、例えば200μm以下、特に100μm程度あるいはそれ以下の厚みで非常に薄い場合でも、基板を損傷させることなく真空容器への搬入出等の取り扱いが可能である。
粘着剤層を介して基板を支持基板に対して貼り合わせるので、支持基板、粘着剤層、及び基板間の相互の密着度が高い。また、支持基板は静電吸着によって基板載置面に対して高い密着度で保持される。従って、伝熱ガスを介した支持基板と基板載置面との間の熱伝導性、粘着剤層を介した支持基板と基板との間の熱伝導性がいずれもが良好である。その結果、高い冷却効率で基板を冷却できると共に、基板の温度を高精度で制御できる。基板を高効率かつ高精度で冷却することにより、熱に起因する基板の反り、剥がれ、割れ等の損傷や、基板が高温(例えば水晶基板の場合には400〜500℃以上)となることによる基板を構成する材料自体の変質を防止できる。
前記基板の第2の面に前記粘着剤層を介して前記支持基板に貼り合わせる際に、少なくとも前記基板の第2の面に形成された前記マスク層が前記粘着剤層内に埋まる深さまで前記基板を前記粘着剤層へ押し込む。
基板の第2の面を粘着剤層内に十分な深さまで埋め込むことにより、基板の第2の面と粘着剤層との境界へのプラズマの回り込みと、それに起因する基板の粘着剤層からの剥がれを防止できる。つまり、基板の第1の面をエッチング中、基板は支持基板に対して粘着剤層を介して密着した状態で保持される。
好ましくは、前記基板を前記粘着剤層へ押し込む深さは、前記基板の第1の面のエッチング終了時に、前記支持基板から前記粘着材層の表面までの高さが、前記支持基板から前記基板の第2の面までの高さよりも高くなるように、前記基板と前記粘着剤層の選択比に応じて設定する。これにより、基板の第1の面のエッチングが完了するまで、基板の第2の面と粘着剤層との境界へのプラズマの回り込みをより確実に防止できる。
水晶基板の両面をエッチングしてもよい。この場合、前記基板は前記第1及び第2の面の両方に前記マスク層が形成する。そして、前記基板を前記支持基板から剥離した後に、前記支持基板の第1の面に再度前記粘着剤層を形成し、前記粘着剤層を介してエッチング済みである前記基板の第1の面を前記支持基板の第1の面に貼り合わせ、前記基板を貼り合わせた前記支持基板を前記ドライエッング装置の真空容器内に搬入して、前記基板載置面に前記支持基板の第2の面を載置し、前記静電吸着用電極に直流電圧を印加して前記支持基板を前記基板載置面に静電吸着し、前記伝熱ガス供給機構により前記基板載置面と前記支持基板の第2の面との間に前記伝熱ガスを供給しつつ、前記プラズマ発生源によりプラズマを発生させて前記基板の第2の面をエッチングし、前記基板の第2の面のエッチング終了後に、前記基板を貼り合わせた前記支持基板を前記真空容器から搬出し、前記粘着剤層を除去して前記基板を前記支持基板から剥離させる。
前記基板の第1の面を前記粘着剤層を介して前記支持基板に貼り合わせる際に、少なくともエッチングにより生じた前記基板の第1の面の加工段差が前記粘着剤層内に埋まる深さまで前記基板を前記粘着剤層へ押し込む。
エッチングにより加工段差が生じている基板の第1の面を粘着剤層内に十分な深さまで埋め込むことにより、基板の第1の面と粘着剤層との境界へのプラズマの回り込みと、それに起因する水晶基板の粘着剤層からの剥がれを防止できる。従って、基板の第2の面をエッチング中、基板は支持基板に対して粘着剤層を介して密着した状態でより確実に保持される。また、基板の第1の面と粘着剤層との間の密着面積が増加するので、粘着剤層を介した支持基板と基板との間の熱伝導性がより良好となり、基板の第2の面をエッチング中の基板の冷却効率を向上できる。特に、基板から支持基板への熱伝導は両者間の最短距離の二乗に比例するため、基板の第1の面の加工深さが大きい場合(例えば加工深さがエッチング幅の2倍以上の場合)には基板と支持基板との間の熱伝導性が低下することになるが、加工段差が生じている基板の第1の面を粘着剤層内に十分な深さまで埋め込むことにより、この熱伝導性の低下を抑制できる。
好ましくは、前記基板を前記粘着剤層へ押し込む深さは、前記基板の第2の面のエッチング終了時に、前記支持基板から前記粘着材層の表面までの高さが、前記支持基板から前記基板の第1の面までの高さよりも高くなるように、前記基板と前記粘着剤層の選択比に応じて設定する。これにより、基板の第2の面のエッチングが完了するまで、基板の第1の面と粘着剤層との境界へのプラズマの回り込みをより確実に防止できる。
支持基板は基板載置面に載置されて静電吸着される第2の面に導電性部を有する。支持基板はサファイア、石英等の誘電体に導電性部として導電膜を形成したものであってもよいし、支持基板をSi等の導電性を有する材料で構成してもよい。
前記支持基板への粘着剤層の形成は、フィルム状の粘着剤層を真空雰囲気下で前記支持基板に貼り付けることにより行う。
真空貼付により支持基板に粘着剤層を形成することにより、粘着剤層の支持基板に対する密着度が高く、かつ粘着剤層と支持基板の間に気泡が介在しない。そのため、ドライエッチング中の支持基板と粘着剤層との間の熱伝導性がより良好なり、基板をより高効率かつ高精度で冷却できる。その結果、熱に起因する基板の反り、剥がれ、割れ、変質等が生じるのを防止できる。また、ドライエッチング中の熱による支持基板からの粘着剤層の剥がれや気泡の膨張に起因する水晶基板の反り、剥がれ、割れ等の損傷を防止できる。
前記水晶基板の前記支持基板への貼り合わせは、真空雰囲気下で前記粘着剤層を介して前記水晶基板と前記支持基板を互いに加圧することにより行う。
真空貼合により粘着剤層を介して基板を支持基板に貼り合わせることにより、基板の粘着剤層に対する密着度が高く、かつ基板と粘着剤層との間に気泡が介在しない。そのため、ドライエッチング中の基板と粘着剤層との間の熱伝導性がより良好となり、基板をより高効率かつ高精度で冷却できる。その結果、熱に起因する基板の反り、剥がれ、割れ、変質等が生じるのを防止できる。また、ドライエッチング中の熱による基板からの粘着剤層の剥がれや気泡の膨張に起因する水晶基板の反り、剥がれ、割れ等の損傷を防止できる。
前記支持基板に前記粘着剤層を形成する前に前記支持基板を洗浄する。
粘着剤層と支持基板との間に塵等が介在すると、粘着剤層の支持基板に対する密着度が低下し、ドライエッチング中の粘着剤層と支持基板との間の熱伝導性の低下による基板の冷却効率や冷却精度の低下につながる。粘着剤層形成前に支持基板を洗浄することにより、粘着剤層と支持基板の間に塵等が介在するのを防ぐことができ、より高効率かつ高精度で基板を冷却できる。
好ましくは、前記支持基板の全面に前記粘着剤層を形成する。
支持基板の全面が粘着剤層で覆われるので、基板のドライエッチング時に支持基板がエッチングされるのを防止できる。その結果、支持基板からエッチング除去された材料に起因するコンタミネーションを防止でき、支持基板の使用寿命も延びる。
前記粘着剤層の除去は、例えばウエットエッチングにより行う。前記粘着剤層はポリイミド系粘着剤である場合、ウエットエッチングに用いる薬液は有機系溶剤である。
ウエットエッチングにより支持基板から粘着剤層を除去することにより、支持基板から基板を剥離する際に、割れ等の損傷の原因となる基板に作用する機械的応力を最小限に抑制できる。
好ましくは、前記粘着剤層を除去して前記基板を前記支持基板から剥離させる前に、アッシング処理により前記粘着剤層を除去する。具体的には、前記アッシング処理により、前記支持基板から粘着剤層の表面までの高さを、前記支持基板から前記基板の支持基板側の面までの高さよりも低くする。この高さまで粘着剤層を除去すると、基板の側壁から基板と粘着剤層の境界(基板の粘着剤層に対する貼り合わせ面)に薬液が進入し易くなり、基板を支持基板から剥離するために要する時間を短縮できる。
好ましくは、前記支持基板は、前記粘着剤層に前記ウエットエッチングに用いる薬液を導入するための溝又は貫通孔を備える。このような溝や貫通孔を設けることによっても、基板と粘着剤層の境界(基板の粘着剤層に対する貼り合わせ面)に薬液が進入し易くなり、基板を支持基板から剥離するために要する時間を短縮できる。
前記ドライエッチング装置は、前記基板載置部の下側が固定された支持部材と、前記支持部材内に形成された流路中で冷媒を循環させる冷却機構とをさらに備え、前記プラズマ発生源によりプラズマを発生させて前記水晶基板をエッチングする際に、前記支持部材を前記冷却機構により冷却する。
かかる冷却機構による冷却を実行することにより、より高効率かつ高精度でドライエッチング中の基板を冷却できる。
本発明の基板のドライエッチング方法によれば、粘着剤層を介して基板を支持基板に貼り合わせるので、ドライエッチング装置の真空容器への搬入出等の取り扱い時に作用する外力による基板の損傷を確実に防止できる。また、粘着層を介して基板を貼り合わせた支持基板を静電吸着により基板載置面に高密着度で保持し、かつ支持基板と基板載置面との間に伝熱ガスを供給した状態でドライエッチングを実行するので、基板を高効率かつ高精度で冷却でき、熱に起因する基板の反り、剥がれ、割れ等の損傷や基板を構成する材料自体の変質を防止できる。そのため、本発明のドライエッチング方法により、現実に実用可能な水晶基板等の硬脆性材料からなる基板に対する微細加工を実現できる。
特に、支持基板への粘着剤層の形成を真空雰囲気下での貼り付けで行うことや、粘着剤層を介した支持基板への基板の貼り合わせを真空雰囲気下行うことにより、気泡が介在せず高い密着度を有する状態で粘着剤層を介して支持基板に対して基板を貼り合わせることができるので、ドライエッチング中により高効率かつ高精度で基板を冷却できる。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。水晶は高硬度で脆いため、水晶基板はドライエッチングによる微細加工を行う上で半導体基板等の一般的な加工対象とは異なる特性を有する。具体的には、水晶振動片等の水晶デバイスの製造に使用される水晶基板は直径ないし一辺が2〜3inch程度で、厚さが100〜200μm程度あるいはそれ以下の厚みで非常に薄くかつ脆い。そのため、ドライエッチング装置の真空チャンバ内への搬入出等の取り扱いが困難である。また、水晶基板は非常に硬くエッチングレートが遅いため、ドライエッチングの際には水晶基板は長時間プラズマによる熱に曝されて高温となる。前述のように厚みが100〜200μm程度の非常に薄くかつ脆い水晶基板は、熱による反りやそれに起因する割れが生じやすい。また、ドライエッチングの際に高温となることで、水晶自体の変質が起こる。具体的には400〜500℃程度以上の高温で水晶自体の変質が起こる。従って、水晶基板のドライエッチングでは熱に対する十分な対策が必要である。以下に説明する本発明の実施形態は以上の点を考慮することで、水晶基板のドライエッチングによる微細加工を実現的に実用化とするものである。
(第1実施形態)
図1を参照すると、本実施形態における水晶デバイス製造装置1は、洗浄装置2、真空貼付装置3(概略を図2に示す。)、真空貼合装置4、ドライエッチング装置6(詳細を図3に示す。)、及びウエットエッチング装置7を備える。この水晶デバイス製造装置1は、水晶デバイスの一例である図4A及び図4Bに示す音叉型の水晶振動片8を、図5及び図6に示す水晶基板9の両面、すなわち表面(第1の面)9aと裏面(第2の面)9bの両方にドライエッチング加工を施すことにより製造する。また、この水晶デバイス製造装置1では、水晶基板9の取り扱いを容易にするために、図5に示す支持基板11を使用する。図1において、実線の矢印は水晶基板9の表面9aのドライエッチングにおける水晶基板9及び支持基板11の経路を示し、点線の矢印は裏面9bのドライエッングにおける水晶基板9及び支持基板11の経路を示す。
図4A及び図4Bを参照すると、水晶振動片8は、扁平な直方体状の基部8aの一側部から互いに平行な一対の矩形断面の腕部8b,8cが延びた形状を有する。個々の腕部8b,8cの両面(図4A及び図4Bにおいて上下面)には、矩形で有底状の断面形状を有する溝8d,8eが設けられている。また、基部8a及び腕部8b,8cの両面には金属層12a,12bがある。これらの金属層12a,12bは、後述するドライエッチングのためのマスク層(メタルマスク)13a,13bが残留したものである。金属層12a,12bは、水晶振動片8を振動させる電極として利用してもよいし、後工程で除去して別の電極を水晶振動片8に形成してもよい。
水晶振動片8の寸法は特に限定されないが、例えば以下のように設定される。基部8a及び腕部8b,8cの厚みT1(金属層12a,12bを除く)は100μm程度である。基部8aの幅W1は200〜500μm程度、腕部8b,8cの幅W2は60〜120μm程度である。溝部8d,8eは、深さD1が40μm程度で、幅W3が20〜30μm程度である。また、金属層12a,12bの厚みT2は3〜5μm程度である。
図5、図6、及び図10を参照すると、水晶基板9は厚みT’1が100μm程度、直径が2〜3inch程度の薄板円板状であり、オリエンテーションフラット9cを有する。水晶基板9の表面9a及び裏面9bには、同一形状のマスク層13a,13bがパターンニングされている。本実施形態では、マスク層13a,13bは、Ni、Cr等の金属からなり、フォトリソグラフィによって所望の形成されている。また、マスク層13a,13bの厚みT’2は3〜5μm程度である。ただし、マスク層13a,13bの材質及び厚みはこれに限定されない。金属製のマスク層13a,13bは例えばスパッタリングにより形成される。
詳細は後述する水晶(水晶基板9)のエッチング条件において、レジストマスクのエッチング選択比は1〜3程度であり、本実施形態のように加工深さが数10〜数100μm程度である場合、レジストマスクを使用するならその厚みは数10μm必要である。この数10μmの厚いレジストマスクは、露光装置の性能やコストを考慮すると寸法のバラツキが大きくなる。これに対し、水晶のエッチング条件でのNi,Cr等のメタルマスクのエッチング選択比は20〜40程度あるので、加工深さが数10〜数100μm程度である場合、メタルマスクの厚みは3〜5μm程度でよく、寸法のバラツキを抑制して高精度で形成できる。そのため、本実施形態ではレジストマスクではなくNi、Cr等の金属からなるマスク層13a,13bを使用している。しかし、金属製のマスク層13a,13bは、水晶基板9のドライエッチング中に加熱されて高温となる上にマスク層13a,13bが削られることで膜厚も変化するため、内部応力が生じる。この内部応力はマスク層13a,13bが形成された水晶基板9の反りの原因となる。つまり、金属からなるマスク層13a,13bを使用した場合、レジストマスクを使用した場合と比較して、ドライエッチング中に熱による水晶基板9の反りやそれに起因する割れが生じやすい。本実施形態では、後に詳述するようにドライエッチング中に高効率かつ高精度でマスク層13a,13bが形成された水晶基板9を冷却して比較的低い温度で維持できるので、マスク層13a,13bに生じる内部応力を低減ないし緩和し、ドライエッチング中の熱による水晶基板9の反りやそれに起因する割れ等の損傷を防止している。
また、本実施形態では水晶基板9の表面9aと裏面9bの両方にマスク層13a,13bを形成しているので、表面9aと裏面9bのうちの片方にのみマスク層を形成した場合と比較して、ドライエッチング中の高温となったマスク層13a,13bの内部応力は、水晶基板9の表面9aと裏面9bに均等に作用する。この点でも、ドライエッチング中の熱による水晶基板9の反りやそれに起因する割れ等の損傷が防止される。
図6を参照すると、個々のマスク層13a,13bは、水晶基板9の周縁付近に形成された環状枠部14と、互いに直交するように配置された2本の直線枠部15a,15bとを備える。また、直線枠部15a,15bで仕切られた環状枠部14内の4個の領域にそれぞれに、水晶振動片8を形成するためのデバイス形成部16が多数設けられている。詳細には、デバイス形成部16は加工する水晶振動片8の外形に対応する輪郭を有し、かつ溝8d,8eに対応する部分に開口17を有する。両端が直線枠部15aと環状枠部14に連続する枝枠部18の両側に多数のデバイス形成部16が配置されている。水晶基板9の表面9aと裏面9bにドライエッチングを施すことにより、マスク層13a,13bで覆われることなく露出している部分の水晶が除去され、それによって個々の水晶振動片8の外形輪郭と溝8d,8eが形成される。その後、デバイス形成部16の部分を枝枠部18から切り離すことで、図4A及び図4Bに示す個々の水晶振動片8が得られる。以下の説明では、特に言及しない限り、単にマスク層13a,13bというときはデバイス形成部16を言うものとする。マスク層13a,13bの形状は、この例に限定されず加工する水晶デバイスの形状、個数等に応じて任意に設定できる。
図5及び図9を参照すると、支持基板11は水晶基板9よりも十分大きな面積を有する薄板円板状であり、ノッチ11cが設けられている。本実施形態では、支持基板11の面積は、5枚の水晶基板9を互いに十分な間隔をあけた状態で、かついずれの水晶基板9も支持基板11の外周縁に対して十分な間隔をあけた状態で配置できるように、200〜340mmに設定されている。
本実施形態では、支持基板11はガラス製であり、下面(第2の面)11bに導電性膜19が形成されている。ただし、ガラスに替えて、サファイア、石英等の材料を採用できる。また、Siで支持基板11を形成してもよい。Siはそれ自体が導電性を有するので、ガラス、サファイア、石英等の誘電体を採用する場合とは異なり、下面11bに導電性膜19を設ける必要はない。支持基板11に要求される機能としては、十分な強度を有すること、熱伝導性が良好であること、後述する静電吸着用電極47により静電吸着が可能であること、プラズマによりエッチングされにくいこと、水晶基板9を支持基板11からウエットエッチングにより剥離する際に削れないこと等がある。これらの機能が得られる限り、支持基板11の材質、構造、寸法等は特に限定されない。例えば、本実施形態では、支持基板11の厚みT''は600〜800μmm程度であるが、十分な強度が確保できる限り厚みT''は特に限定されない。
支持基板11には、水晶基板9が粘着剤フィルム21を介して貼り合わせられる5つの領域(図5参照)に厚み方向に上面11aから下面11bまで貫通する多数の貫通孔11dが形成されている。これらの貫通孔11dは後に詳述するようにウエットエッチングにより支持基板11から水晶基板9を剥離する際に、ウエットエッチングに用いる薬液を粘着剤フィルム21へ導入する機能を有する。本実施形態における貫通孔11dは、直径300〜500μm程度の円形の断面形状を有する。ただし、必要な機能を発揮する限り、貫通孔11dの個数、分布、断面形状、寸法等は適宜設定できる。
詳細は後述するが、支持基板11と水晶基板9の関係の理解を容易にするために、図1の水晶デバイス製造装置1により実行される工程の概略を図7Aから図7Dを参照して説明する。まず、図7Aに示すように、洗浄済みの支持基板11の上面(第1の面)11aに粘着剤フィルム21が貼り付けられる。次に、図7B及び図7Cに示すように、5枚の水晶基板9が粘着剤フィルム21を介して支持基板11に貼り合わせられる。この状態でドライエッチングを実行後、図7Dに示すようにウエットエッチングにより粘着剤フィルム21を除去して5枚の水晶基板9を支持基板11から剥離する。その後、洗浄済みの支持基板11の上面11aに再度粘着剤フィルム21を貼り付け、表裏反転させた水晶基板9を貼り合わせる。そして、再度ドライエッチングを実行した後、ウエットエッチングにより粘着剤フィルム21を除去して5枚の水晶基板9を支持基板11から剥離する。
図2を参照すると、真空貼付装置3は真空雰囲気のチャンバ22内で、支持基板11の上面11aへの粘着剤フィルム21の貼り付けを実行する。粘着剤フィルム21は両面にカバーフィルム23a,23bを設けた状態で供給される。真空貼付装置3のチャンバ22内には、カバーフィルム23a,23b付きの粘着剤フィルム21が巻回された供給ロール24が収容されている。供給ロール24から巻き出された粘着剤フィルム21から、一方のカバーフィルム23a(図において下側)が剥離ロール26により剥離される。カバーフィルム23aの剥離によって露出した粘着剤フィルム21が支持基板11の上面11aに貼り付けられ、図示しないカッタにより支持基板11の外形輪郭に沿って粘着剤フィルム21と他方のカバーフィルム23bが切断される。その後、他方のカバーテープ23bが剥離テープ27によって剥離される。粘着剤フィルム21は支持基板11の全面に貼り付けられる。言い換えれば、粘着剤フィルム21を貼り付けた後は、支持基板11の上面11aは粘着剤フィルム21で覆われて露出していない状態となる。
本実施形態では、粘着剤フィルム21はポリイミド系粘着剤を厚みが一定のフィルム状としたものであり、カバーフィルム23a,23bはポリエチレンテレフタレート(PET)からなる。また、粘着剤フィルム21の厚みは40μm程度であり、カバーフィルム23a,23bの厚みは70μm程度である。粘着剤フィルム21に要求される機能としては、十分な粘着力を有すること、耐熱性が高いこと、減圧高温下でもアウトガスが殆どでないこと(例えば5ppm以下)、ウエットエッチングにより容易に除去できること等がある。これらの機能を満たす限り、粘着剤フィルム21を構成する粘着剤の種類や厚みは特に限定されない。
図3を参照すると、ドライエッチング装置6は、その内部が水晶基板9に対するプラズマ処理を行う処理室を構成するチャンバ(真空容器)28を備える。チャンバ28の上端開口は石英等の誘電体からなる天板29により密閉状態で閉鎖されている。天板29上にはプラズマ発生源としてのICP(誘導結合プラズマ)コイル30が配設されている。ICPコイル30にはマッチング回路31を介して、高周波電源32が電気的に接続されている。天板29と対向するチャンバ28内の底部側には、バイアス電圧が印加される下部電極としての機能及び基板の保持台としての機能を有する基板サセプタ33が配設されている。チャンバ28には、開閉可能な搬入出用のゲート34が設けられている。また、チャンバ28に設けられたエッチングガス供給口36には、エッチングガス供給源37が接続されている。エッチングガス供給源37はMFC(マスフローコントローラ)等を備え、エッチングガス供給口36から所望の混合比及び流量でエッチングガスを供給できる。さらに、チャンバ28に設けられた排気口38には、真空ポンプ等を備える真空排気装置39が接続されている。
基板サセプタ33は、セラミクス等の誘電体からなる基板載置板(基板載置部)41、表面にアルマイト被覆を形成したアルミニウム等からなり、本実施形態ではペデスタル電極として機能する金属板(支持部材)42、セラミクス等からなるスペーサ板43、セラミクス等からなるガイド筒体44、金属製のアースシールド45、及び基板載置板41の周囲を取り囲むリング46を備える。基板サセプタ33の最上部を構成する基板載置板41は、金属板42の上面に固定されている。
基板載置板41は全体として薄い円板状であり、平面視での外形が円形である。基板載置板41の上端面は水晶基板9を貼り合わせた支持基板11が載置される基板載置面41aとして機能する。
基板載置板41の基板載置面41a付近には双極型の静電吸着用電極47A,47Bが内蔵されている。これらの静電吸着用電極47A,47Bには、直流電源48と調整用の抵抗49等を備える直流電圧印加機構51A,51Bから静電吸着用の直流電圧が印加される。双極型の静電吸着用電極に代えて、単極型の静電吸着用電極を使用してもよい。
図11A、図11B、図15A、及び図15Bを併せて参照すると、基板載置面41aには、支持基板11を載置した際に、基板載置面41aと支持基板11の下面11bとの間に閉塞された微小空間ないし隙間が形成されるように、互いに連通する多数の凹部41bが形成されている。また、基板載置面41aには、伝熱ガス(本実施形態ではHe)を基板載置面41aと支持基板11の隙間に供給するための供給孔41cが設けられている。これらの供給孔41cは伝熱ガス供給機構52に接続されている。伝熱ガス供給機構52は、伝熱ガス源(本実施形態ではHeガス源)53、伝熱ガス源53から供給孔41cに到る供給流路54、供給流路54の伝熱ガス源53側から順に設けられた流量計56、流量制御バルブ57、及び圧力計58を備える。また、伝熱ガス供給機構52は、供給流路54から分岐する排出流路59と、この排出流路59に設けられたカットオフバルブ60を備える。さらに、伝熱ガス供給機構52は、供給流路54の圧力計58よりも供給孔41c側と排出流路59を接続するバイパス流路61を備える。伝熱ガスの供給時にはカットオフバルブ60は閉弁され、伝熱ガス源53から供給流路54を経て供給孔41cへ伝熱ガスが送られる。流量計56と圧力計58で検出される供給流路54の流量及び圧力に基づき、コントローラ62が流量制御バルブ57を制御する。一方、伝熱ガスの排出時にはカットオフバルブ60が開弁され、支持基板11の下面11bと基板載置面41aの間の伝熱ガスは、供給孔41c、供給流路54、及び排出流路59を経て排気口54から排気される。
基板載置板41内の伝熱ガスの供給流路54は個々の供給孔41cに向けて鉛直方向(基板載置板41の厚み方向)に延びる複数の流路として構成されている。つまり、基板載置板41内の供給流路54は水平方向により延びる部分や分岐部分を備えていない。そのため、静電吸着用電極47を基板載置面41a近傍に配置でき、比較的少ない電力で基板載置面41aに支持基板11を強固に吸着させることができる。
金属板42には、バイアス電圧としての高周波を印加する高周波印加機構63が電気的に接続されている。高周波印加機構63は、高周波電源64とマッチング用の可変容量コンデンサ65とを備える。
また、金属板42を冷却する冷却機構66が設けられている。冷却機構66は金属板42内に形成された冷媒流路67と、温調された冷媒を冷媒流路67中で循環させる冷媒循環装置68とを備える。
また、チャンバ28内には、基板サセプタ33を貫通し、かつ駆動装置71で駆動されて昇降する昇降ピン72が設けられている。支持基板11の搬入時には、昇降ピン72は基板サセプタ33から上端が突出する上昇位置にある。この上昇位置にある昇降ピン72の上端に支持基板11が載置される。この状態から、昇降ピン72が降下することで、支持基板11が基板サセプタ33上に載置される。一方、プラズマ処理終了後の支持基板11の搬出時には、昇降ピン72が上昇位置となり、基板サセプタ33から支持基板11を持ち上げる。
次に、図8のフローチャート及び図9から図16の模式図を参照して、水晶デバイス製造装置1により実行される工程を詳細に説明する。
まず、支持基板11を洗浄装置2により洗浄する(図8のステップS1,図9)。洗浄方法としては、パーティクル除去に用いるRCA洗浄と呼ばれるアルカリ洗浄と酸洗浄を組み合わせた洗浄手法や純水洗浄がある。次に、洗浄済みの支持基板11の上面11aに粘着剤フィルム21を貼り付ける(図8のステップS2,図9)。この粘着剤フィルム21の支持基板11への貼り付けは、前述したように真空貼付装置3のチャンバ22内での真空貼付により実行する。そのため、粘着剤フィルム21の支持基板11に対する密着度が高く、かつ粘着剤フィルム21と支持基板11との間に気泡が介在しない状態で粘着剤フィルム21を支持基板11に貼り付けることができる。また、粘着剤フィルム21の貼り付けの前に、支持基板11を洗浄するので、粘着剤フィルム21と支持基板11との間に塵等が介在しない。この点でも、粘着剤フィルム21を支持基板11に対して高い密着度を有するように貼り付けることができる。支持基板11に貼り付ける際に粘着剤フィルム21を加熱して軟化させれば、粘着剤フィルム21の支持基板11に対する密着度をさらに高めることができる。真空貼付の具体的条件としては、例えばチャンバ22内の真空度(絶対真空を基準とする)が50〜300Pa程度、ステージ温度が常温から80℃程度である。
次に、真空貼合装置4により粘着剤フィルム21を介して支持基板11に5枚の水晶基板9を貼り合わせる(図8のステップS3,図10)。図10に模式的に示すように、真空貼合装置4のチャンバ73内には、固定部74と、この固定部74の上方に位置する可動部75が収容されている。支持基板11は下面11b側が固定部74の上端面に固定され、粘着剤フィルム21を真空貼付済みの上面11aが上向きの姿勢となる。個々の水晶基板9は表面9aが可動部75の下端面に固定され、裏面9bが下向きの姿勢となる。この状態でチャンバ73内が所定の真空度に減圧される。次に、可動部75が鉛直方向下向きに移動し、それによって水晶基板9の裏面9bが支持基板11上の粘着剤フィルム21に押し込まれる。水晶基板9は、少なくとも裏面9bに形成されたマスク層13bが完全に粘着剤フィルム21内に埋まる深さまで、粘着剤フィルム21内へ押し込まれる。真空貼合の具体的条件としては、例えばチャンバ22内の真空度(絶対真空を基準とする)が100〜750Pa程度、ステージ温度が常温から80℃程度、支持基板11に対して水晶基板9を押圧する圧力が0.1〜1MPa程度である。
このように真空貼合装置4のチャンバ22内での真空貼付により粘着剤フィルム21を介して水晶基板9を支持基板11に貼り合わせる。そのため、粘着剤フィルム21と水晶基板9の間には気泡が存在せず、粘着剤フィルム21に対する水晶基板9の密着度が高い。また、水晶基板9は少なくとも裏面9bに形成されたマスク層13bが完全に粘着剤フィルム21内に埋まるので、水晶基板9と粘着剤フィルム21の密着面積が大きい。
真空貼合装置4により水晶基板9と粘着剤フィルム21を互いに加圧して貼り合わせる際に、粘着剤フィルム21を加熱してもよい。加熱による粘着剤フィルム12が軟化するので、マスク層13bによって形成されている水晶基板9の裏面9bの凹凸部に確実に粘着剤フィルム21が入り込む。
次に、ドライエッチング装置6により水晶基板9の表面9aのドライエッチングを実行する(図8のステップS4,図3,図11A,図11B)。
最初に、粘着剤フィルム21を介して5枚の水晶基板9を貼り合わせた支持基板11が、図示しないアームによってゲート34からドライエッチング装置6のチャンバ28内に搬入され、下面11bが基板載置面41aに載置される。具体的には、基板載置面41aよりも上方に位置する昇降ピン72(上昇位置)の上端に支持基板11の下面11bが載置される。その後、駆動装置71によって昇降ピン72が降下し、それによって支持基板11bの下面が基板載置面41aに載る。水晶基板9は粘着剤フィルム21を介して支持基板11に貼り合わせた状態で、チャンバ28内への搬入と基板載置板41への載置がなされる。前述のように本実施形態の水晶基板9は厚みT’1が100μm程度で非常に薄いが、十分な強度を有する支持基板11に貼り合わせた状態で取り扱うことによって搬入時に作用する外力による水晶基板9の損傷を確実に防止できる。
基板載置板41に内蔵された静電吸着用電極47に対して直流電圧印加機構51から直流電圧が印加され、支持基板11の下面11b(前述のように導電性膜19が形成されている)が基板載置面41aに静電吸着される。静電吸着により支持基板11は高い密着度で基板載置面41aに保持される。
続いて、供給孔41cを通って伝熱ガス供給機構52から伝熱ガス(本実施形態ではHe)が供給され、凹部41bにより形成されている基板載置面41aと支持基板11の隙間に伝熱ガスが充填される。
その後、エッチングガス供給口36を通ってエッチングガス供給源37からチャンバ28内にエッチングガスが供給されると共に、真空排気装置39による排気が実行され、チャンバ28内は所定圧力に維持される。続いて、高周波電源32からICPコイル30に高周波電圧を印加すると共に、高周波印加機構63により基板サセプタ33の金属板42にバイアス電圧を印加し、エッチングガスを電離させてチャンバ28内にプラズマPを発生させる。このプラズマPにより水晶基板9の表面9aがエッチングされる。具体的には、個々の水晶基板9の表面9aのうちマスク層13aで覆われていない部分、すなわち水晶振動片8の外形輪郭の外側の部分と溝8dの部分がエッチングされる。1枚の支持基板11に5枚の水晶基板9を貼り付けているので、このドライエッチングはバッチ処理である。
水晶基板9のエッチング速度を高めるには、プラズマ密度が高く、かつ金属板42に対し高いバイアス電圧を印加する必要がある。また、水晶基板9は高硬度であるので、プラズマ密度を高め、かつ高いバイアス電圧を印加しても、エッチング時間が長くなる。そのため、水晶基板9は長時間プラズマによる熱に曝され、プラズマからの熱吸収が著しい。また、水晶基板9は100μm程度で非常に薄くかつ脆い。従って、仮に水晶基板9の冷却が不十分であるとすると、熱による反りやそれに起因する割れ等の損傷が生じる。また、水晶基板9が高温となる程、水晶基板9とマスク層13a,13bの熱膨張率の差に起因する内部応力も大きくなり、反り、割れ等の損傷が生じる。さらに、水晶基板9が400℃〜500℃程度移動の高温となると水晶自体の変質も起こる。しかし、本実施形態では、高効率かつ高精度で水晶基板9を冷却して比較的低い温度で維持できるため、水晶基板9のドライエッチングに要求されるエッチング条件(高プラズマ密度、高バイアス電圧、かつ長い処理時間)を充足しつつ、熱に起因する水晶基板9の損傷を防止できる。以下、この点について詳述する。
エッチング中は、冷媒循環装置68によって冷媒流路67中で冷媒を循環させて金属板42を冷却し、それによって支持基板11上の水晶基板9を冷却する。水晶基板9は粘着剤フィルム21、支持基板11、伝熱ガス、及び基板載置板41を介した金属板42との間の熱伝導により冷却される。真空貼付により支持基板11に粘着剤フィルム21を貼り付けているので、粘着剤フィルム21の支持基板11に対する密着度が高く、粘着剤フィルム21と支持基板11の間に気泡が介在しない。また、真空貼合により粘着剤フィルム21を介して水晶基板9を支持基板11に貼り合わせているので、水晶基板9の粘着剤フィルム21に対する密着度が高く、かつ水晶基板9と粘着剤フィルム21との間に気泡が介在しない。加えて、水晶基板9は十分な深さまで粘着剤フィルム21に押し込まれており両者の密着面積が大きい。そのため、支持基板11と粘着剤フィルム21との間の熱伝導性と、粘着剤フィルム21と水晶基板9との間の熱伝導性は、いずれも良好である。また、支持基板11は基板載置面41aに対して静電吸着によって高い密着度で保持される上、支持基板11と基板載置面41aとの間の伝熱ガスを充填しているので、支持基板11と基板載置板41との間の熱伝導性も良好である。このように基板載置板41から水晶基板9までの間の熱伝導性が良好であるので、ドライエッチング中の水晶基板9を高効率かつ高精度で冷却できる。高効率かつ高精度で水晶基板9を冷却することにより、高プラズマ密度、高バイアス電圧、かつ長い処理時間(例えば80分程度)というエッチング条件であっても水晶基板9を100℃以下程度に維持できる。その結果、ドライエッチング中に水晶基板9が高温となって反り、剥がれ、割れ、変質等が生じるのを防止できる。また、ドライエッチング中の熱によって水晶基板9や支持基板11からの粘着剤フィルム21の剥がれや気泡の膨張に起因する水晶基板9の反り、剥がれ、割れ等の損傷を防止できる。さらに、水晶基板9を高効率かつ高精度で冷却することにより、水晶基板9を構成する水晶とマスク層13a,13bを構成する金属との熱膨張率の差による内部応力も緩和でき、この内部応力に起因する損傷も防止できる。さらにまた、高効率かつ高精度の冷却により水晶基板9が高温となることがないので、熱による水晶自体の変質も防止できる。
前述のように水晶基板9は少なくとも裏面9bに形成されたマスク層13bが完全に粘着剤フィルム21内に埋まる深さまで粘着剤フィルム21内に押し込まれている。このように水晶基板9の裏面9bを粘着剤フィルム21内に十分な深さまで埋め込むことにより、水晶基板9の裏面9bと粘着剤フィルム21との境界へのプラズマの回り込みを防止できる。水晶基板9の裏面9bと粘着剤フィルム21との境界へプラズマが回り込むと、この境界部分の粘着剤フィルム21がエッチングされて水晶基板9の粘着剤フィルム21からの剥がれの原因となる。水晶基板9を粘着剤フィルム21内に十分な深さまで埋め込んでプラズマの回り込みを防止することにより、水晶基板9の粘着剤フィルム21からの剥がれを防止でき、水晶基板9を支持基板11に対して粘着剤フィルム21を介して密着した状態で維持できる。
前述のように支持基板11の上面11aの全面が粘着剤フィルム21で覆われており、支持基板11の上面11aのうち水晶基板9が貼り合されていない部分も上面11a自体は露出しておらず、粘着剤フィルム21で覆われている。従って、水晶基板9のドライエッチング中に支持基板11がエッチングされるのを防止できる。その結果、支持基板からエッチング除去された材料に起因するコンタミネーションを防止できる。また、支持基板11はドライエッチングされないので使用寿命が延びる。さらに、支持基板11の上面11aの全面を粘着剤フィルム21で覆うことにより、前述した水晶基板9の裏面9bと粘着剤フィルム21との境界へのプラズマの回り込みと、それに起因する水晶基板9の粘着剤フィルム21からの剥がれをより確実に防止できる。
図11Bに模式的に示すように、水晶振動片8の外形輪郭の外側が水晶振動片8の外形断面の1/2の深さまでエッチングされ、溝8dのエッチング深さがの底部まで達した時点で水晶基板9の表面9aのエッチングを終了する。前述した水晶基板9を粘着剤フィルム21へ押し込む深さは、水晶基板9の表面9aのエッチング終了時に、支持基板11から粘着材フィルム21の表面までの高さが、支持基板11から水晶基板9の裏面9bまでの高さよりも高くなるように、水晶基板11と粘着剤層21の選択比に応じて設定することが好ましい。これにより、水晶基板9の表面9aのエッチングが完了するまで、水晶基板9の裏面9bと粘着剤フィルム21との境界へのプラズマの回り込みをより確実に防止できる。
本実施形態における具体的なエッチング条件は以下の通りである。エッチングガスはC/He混合ガスであり、個々のガスの流量はCが30sccm、Heが120sccmである。チャンバ28内の圧力は0.5Paである。ICPコイル30に印加する高周波電力は1500Wで、金属板42に印加するバイアス電力は700Wである。静電吸着用電極47に印加する電圧は±1.2kVである。支持基板11と基板載置面41aの間の隙間への伝熱ガス(本実施形態ではHe)の充填圧は1200Paである。基板サセプタ33の温度を20℃程度に維持され、それによって水晶基板9の温度は100℃以下程度に維持される。このエッチング条件で水晶基板9のエッチングレートは0.5〜1.0μmである。Ni、Cr等の金属からなるマスク層13a,13bのエッチング選択比は20〜40程度ある。また、エッチング時間は40〜80分程度である。エッチングガスはC/He混合ガスに限定されない。Cに代えて、他のフルオロカーボン系ガスを使用できる。例えば、CHF、CF、C、C、CH等を使用できる。フルオロカーボン系ガス以外では、SF、NF等を使用できる。また、Heに代えて他の希ガスを使用してもよい。
水晶基板9の表面9aのエッチングが完了した後、水晶基板9を貼り合わせた支持基板11はゲート34からドライエッチング装置6のチャンバ28外に搬出される。この際、まず駆動装置71によって昇降ピン72が上昇することで支持基板11が基板載置面41aから離れ、その後図示しないアームによって支持基板11がチャンバ28外に搬出される。支持基板11に貼り合わせた状態で取り扱うことによって搬出時に作用する外力による水晶基板9の損傷を確実に防止できる。
次に、水晶基板9を支持基板11から剥離する(図8のステップS5,図12)。具体的には、ウエットエッチング装置7により水晶基板9を支持基板11に貼り合わせている粘着剤フィルム21を除去することで、支持基板11から水晶基板9を剥離する。本実施形態では粘着剤フィルム21はポリイミド系粘着剤からなるので、薬液としてアセトン、NMP(N−メチル−ピロリドン)等の有機系溶剤を用いる。ただし、薬液の種類は粘着剤フィルム21の材質に応じて適宜選択される。薬液に水晶基板9が貼り合わされた支持基板11を浸漬する。浸漬中には薬液を撹拌する(水晶基板9が損傷しないのであれば、超音波振動を薬液に加えてもよい)。水晶基板9の支持基板11からの剥離をウエットエッチングにより実行することにより、支持基板11から水晶基板9を剥離する際に、割れ等の損傷の原因となる水晶基板9に作用する機械的応力を最小限に抑制できる。また、支持基板11のうち水晶基板9を貼り合わせた5つ領域では厚み方向に貫通する貫通孔11dを通って、薬液が粘着剤フィルム21に導入されるので、水晶基板9に作用する機械的応力をより一層低減しつつ、速やかに支持基板11から水晶基板9を剥離できる。具体的には、本実施形態のように支持基板11に貫通孔11d(あるいは後述する図19に示す溝11f)を設けた場合には、剥離に要する時間は6〜20時間程度である。一方、支持基板11に貫通孔11dも溝11fも設けない単なる板状とした場合、剥離に要する時間は30〜45時間程度である。
以上の工程(図8のステップS1〜S5)により、水晶基板9の表面9aのエッチングが完了する。
次に、水晶基板9の裏面9bのエッチングを実行する。この裏面9bのエッチングの工程(図8のステップS6〜S10)は表面9aのエッチングの工程(図8のステップS1〜5)と同様の工程の繰り返しである。以下、裏面9bのエッチング工程について説明するが、特に言及しない点については表面9aのエッチングの場合と同様である。
まず、洗浄装置2による支持基板11の洗浄(図8のステップS6,図13)を実行後、真空貼付装置3による真空貼付で支持基板11の上面11aの全面に粘着剤フィルム21を貼り付ける(図8のステップS7,図13)。粘着剤フィルム21の貼り付け前に支持基板11を洗浄して塵等を除去すると共に、真空貼付により粘着剤フィルム21を貼り付けるので、粘着剤フィルム21を支持基板11に対して塵や気泡等が介在しない高い密着度を有する状態で貼り付けることができる。
次に、真空貼合装置4により粘着剤フィルム21を介して支持基板11に5枚の水晶基板9を真空貼付によって貼り合わせる(図8のステップS8,図14)。図12において矢印Aで模式的に示すように、水晶基板9を裏返してエッチングされていない裏面9bが上向きで表面9aが下向きの姿勢とし、表面9aを支持基板11上の粘着剤フィルム21に押し込む。水晶基板9の表面9aにはドライエッチング(図8のステップS4)により加工段差が生じている。水晶基板9は少なくとも表面9aに形成された加工段差が完全に粘着剤フィルム21内に埋まる深さまで粘着剤フィルム21内へ押し込まれる。真空貼合によって粘着剤フィルム21を介して水晶基板9を支持基板11に貼り合わせるので、粘着剤フィルム21と水晶基板9の間に気泡が存在せず、粘着剤フィルム21に対する水晶基板9の密着度が高い。また、水晶基板9は少なくとも加工段差が完全に粘着剤フィルム21内に埋まるので、水晶基板9と粘着剤フィルム21の密着面積が大きい。水晶基板9と粘着剤フィルム21を互いに加圧する際に粘着剤フィルム21を加熱すれば、加熱による粘着剤フィルム12が軟化し、加工段差による凹凸に確実に粘着剤フィルム21が入り込む。
次に、ドライエッチング装置6により水晶基板9の裏面9bのドライエッチングを実行する(図8のステップS9,図3,図15A,図15B)。図15Bに模式的に示すように、水晶振動片8の外形輪郭の外側では水晶振動片8の外形断面のうち表面9aのエッチングでは除去されずに残留していた1/2の深さがエッチングされ、溝13eのエッチング深さが底部に達するまで、水晶基板9の裏面9bのエッチングを継続する。裏面9bのエッチングが完了した時点で、水晶振動片8の外形輪郭の外側の領域では枝枠部18、環状枠部14、及び直線枠部15a,15bの部分を除いて水晶基板9の厚み方向全体で水晶が除去され、水晶基板9を厚み方向に貫通する開口が形成されている。また、個々の腕部8b,8cの両面に溝8d,8eが形成される。
洗浄済みの支持基板11に真空貼付で貼り付けた粘着剤フィルム21に対して、真空貼合によって水晶基板9を貼り合わせているので、水晶基板9及び支持基板11は粘着剤フィルム21に対する密着度が高く塵や気泡が介在せず、加えて、水晶基板9は十分な深さまで粘着剤フィルム21に押し込まれており両者の密着面積が大きいので、熱伝導性が良好である。また、支持基板11は基板載置面41aに対して静電吸着によって高い密着度で保持される上、支持基板11と基板載置面41aとの間の伝熱ガスを充填しているので、支持基板11と基板載置面41aとの間の熱伝導性も良好である。そのため、高プラズマ密度、高バイアス電圧、かつ長い処理時間(例えば80分程度)というエッチング条件であっても水晶基板9を100℃以下程度に維持でき、水晶基板9の反り、剥がれ等の損傷や水晶自体の変質を防止できる。特に、水晶基板9から支持基板11への熱伝導は両者間の最短距離の二乗に比例するため、水晶基板9の表面9aの加工深さが大きい場合(例えば加工深さがエッチング幅の2倍以上の場合)には水晶基板9と支持基板11との間の熱伝導性が低下することになるが、加工段差が生じている水晶基板9の表面9aを粘着剤フィルム21内に十分な深さまで埋め込むことにより、この熱伝導性の低下を抑制できる。
また、水晶基板9の表面9aは加工段差が埋まる深さまで粘着剤フィルム21内に押し込まれているので、水晶基板9の表面9aと粘着剤フィルム21との境界へのプラズマの回り込みとそれに起因する水晶基板9の粘着剤フィルム21からの剥がれを防止できる。そのため、水晶基板9を支持基板11に対して粘着剤フィルム21を介して密着した状態で維持できる。前述した水晶基板9を粘着剤フィルム21へ押し込む深さは、水晶基板9の裏面9bのエッチング終了時に、支持基板11から粘着材フィルム21の表面までの高さが、支持基板11から水晶基板9の表面9aまでの高さよりも高くなるように、水晶基板11と粘着剤層21の選択比に応じて設定することが好ましい。これにより、水晶基板9の裏面9bのエッチングが完了するまで、水晶基板9の表面9bと粘着剤フィルム21との境界へのプラズマの回り込みをより確実に防止できる。
さらに、支持基板11の上面11aの全面が粘着剤フィルム21で覆われているので、支持基板11のエッチングとそれに起因するコンタミネーションを防止でき、支持基板11の使用寿命も延び、プラズマの回り込みに起因する水晶基板9の粘着剤フィルム21からの剥がれも防止できる。
さらにまた、水晶基板9は支持基板11に貼り合わせた状態でドライエッチング装置6のチャンバ28に対して搬入出されるので、搬入出時に作用する外力による水晶基板9の損傷を防止できる。
最後に、ウエットエッチング装置75により粘着剤フィルム21を除去して水晶基板9を支持基板11から剥離する(図8のステップS10,図16)。ウエットエッチングによって支持基板11からの水晶基板9の剥離を実行するので、割れ等の損傷の原因となる水晶基板9に作用する機械的応力を最小限に抑制できる。
以上の工程により水晶基板9の両面をドライエッチングして個々の水晶振動片8を形成した後、金属層12a,12bの除去や他の電極の形成等の後工程を必要に応じて実行する。
前述のように、粘着剤フィルム21を介して水晶基板9を支持基板11に貼り合わせるので、ドライエッチング装置6のチャンバ28への搬入出等の取り扱い時に作用する外力による水晶基板9の損傷を確実に防止できる。また、真空貼付した粘着剤フィルム21を介して水晶基板9を真空貼り合わせした支持基板11を静電吸着により基板載置面41aに高密着度で保持し、かつ支持基板11と基板載置面41aとの間に伝熱ガスを供給した状態でドライエッチングを実行するので、水晶基板9を高効率かつ高精度で冷却でき、熱に起因する水晶基板の反り、剥がれ、割れ等の損傷や水晶自体の変質を防止できる。特にこれらの点において、本実施形態の方法は、高硬度で脆い水晶からなる非常に薄い基板を、反り、割れ等の損傷も熱による水晶自体の変質も起こすことなくドライエッチングにより微細加工できる、現実に実用可能な方法である。
(第2実施形態)
図17を参照すると、本実施形態における水晶デバイス製造装置1は、洗浄装置2、真空貼付装置3、真空貼合装置4、ドライエッチング装置6、及びウエットエッチング装置7に加え、アッシング装置10を備える。図18を併せて参照すると、水晶基板9の表面9aのドライエッチング(ステップS4)の後であって、ウエットエッチングによる水晶基板9の支持基板11からの剥離(ステップS5)の前に、アッシング装置10によりアッシングが実行される(ステップS5’)。また、このアッシング装置10により、水晶基板9の裏面9bのドライエッチング(ステップS9)の後であって、ウエットエッチングによる水晶基板9の支持基板11からの剥離(ステップS10)の前に、アッシング10によりアッシングが実行される(ステップS10’)。ステップS5’,S10’のアッシング処理では、支持基板11から粘着剤フィルム21の表面までの高さを、支持基板11から水晶基板9の支持基板11側の面(ステップS5’では裏面9aでステップS10’では表面9a)までの高さよりも低くする。この高さまで粘着剤フィルム21を除去すると、水晶基板9の側壁から水晶基板9と粘着剤フィルム21の境界(基板の粘着剤層に対する貼り合わせ面)にウエットエッチングの薬液が進入し易くなり、水晶基板9を支持基板11から剥離するために要する時間を短縮できる。
第2実施形態のその他の構成及び作用は第1実施形態と同様であるので、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本発明は、前記実施形態に限定されず以下に例示的に列挙するように種々の変形が可能である。
図19に示すように、支持基板11の上面11aのうち水晶基板9が貼り合わせられる領域に、溝11fを設けても良い。この例では、溝11fはマスク層13a,13bの環状枠部14及び直線枠部15a,15b(図6を併せて参照)に対応する個所に設けられている。また、この例での溝11fは溝幅50〜300μm程度であり、断面が円弧状条である。図19において破線の矢印で概念的に示すように、溝11fを設けることによっても、水晶基板9を支持基板11からウエットエッチングにより剥離する際に、水晶基板9と粘着剤フィルム21の境界(水晶基板9の粘着剤フィルム21に対する貼り合わせ面)に薬液が進入し易くなり、水晶基板9を支持基板11から剥離するために要する時間を短縮できる。
粘着剤フィルムの真空貼付に代えて液状の粘着剤の塗布により支持基板に粘着剤層を形成してもよい。例えば、スピンコート等によって支持基板に粘着剤を塗布しても良い。この場合、真空貼付装置3に代えてスピンコータが必要となる。ただし、第1及び第2実施形態のように粘着剤フィルムを貼り付ける場合のほうが、スピンコータによる粘着剤の塗布の場合よりも、厚い粘着剤層を精度、再現性良く支持基板上に形成できる。
水晶基板9の支持基板11からの剥離は、粘着剤層のウエットエッチングに限定されない。例えば、粘着剤層として紫外線剥離フィルムを用い、支持基板として紫外線を通す導電膜を形成したものを用い、紫外線による水晶基板9と支持基板11の貼り合わせ面の剥離を行うことができる。
音叉型の水晶振動片を製造する場合を例に本発明を説明したが、本発明は他の種類の水晶振動片や、水晶振動片以外の水晶デバイスの製造にも適用できる。また、水晶以外の高硬度で脆い材料からなる基板についても、本発明により微細加工を実現できる。このような水晶以外に本発明により微細加工を実現できる硬脆性材料としては、例えばガラス、石英、サファイア、SiC、GaN、GaP、GaAs、AlN、ZnO、Si、LN(LiNbO)、LT(LiTaO)、LiGaO2、βGa2O3、YAG(Y3Al5O12)等がある。さらに、厚みT’1が100μm程度の水晶基板9の場合を例に本発明を説明したが、水晶等の硬脆性材料からなり、例えば200μm以下、特に100μm程度あるいはそれ以下の厚みで非常に薄くかつ脆く、熱により反りやそれに起因する割れが生じやすい基板の微細加工を、本発明のドライエッチング方法により可能である。
第1実施形態における水晶デバイス製造装置のブロツク図。 真空貼付装置の模式的な斜視図。 ドライエッチング装置の模式的な断面図。 水晶振動子の斜視図。 図4AのIV−IV線での断面図。 支持基板及び水晶基板の斜視図。 水晶基板の平面図。 粘着剤層が形成された支持基板の模式的な斜視図。 粘着層を介して水晶基板の支持基板への貼り合わせの模式的な斜視図。 粘着層を介して水晶基板が貼り合わせられた支持基板の模式的な斜視図。 支持基板からの水晶基板の剥離の模式的な斜視図。 第1実施形態における水晶基板の製造手順を示すフローチャート。 支持基板の洗浄及び粘着剤層の貼り付け(1回目)を示す模式的な側面図。 粘着剤層を介した支持基板への水晶基板(裏面)の貼り合わせを示す模式的な側面図。 水晶基板(表面)のドライエッチング開始時を示す模式的な側面図。 水晶基板(表面)のドライエッチング終了時を示す模式的な側面図。 水晶基板(裏面)の支持基板からのウエットエッチングによる剥離を示す模式的な側面図。 支持基板の洗浄及び粘着剤層の貼り付け(2回目)を示す模式的な側面図。 粘着剤層を介した支持基板への水晶基板(表面)の貼り合わせを示す模式的な側面図。 水晶基板(裏面)のドライエッチング開始時を示す模式的な側面図。 水晶基板(裏面)のドライエッチング終了時を示す模式的な側面図。 水晶基板(表面)の支持基板からのウエットエッチングによる剥離を示す模式的な側面図。 第2実施形態における水晶デバイス製造装置のブロツク図。 第2実施形態における水晶基板の製造手順を示すフローチャート。 支持基板の代案を示す模式的な斜視図。
1 水晶デバイス製造装置
2 洗浄装置
3 真空貼付装置
4 真空貼合装置
6 ドライエッチング装置
7 ウエットエッチング装置
8 水晶振動片
8a 基部
8b,8c 腕部
8d,8e 溝
9 水晶基板
9a 表面
9b 裏面
9c オリエンテーションフラット
10 アッシング装置
11 支持基板
11a 上面
11b 下面
11c ノッチ
11d 貫通孔
12a,12b 金属層
13a,13b マスク層
14 環状枠部
15a,15b 直線枠部
16 デバイス形成部
17 開口
18 枝枠部
19 導電性膜
21 粘着剤フィルム
22 チャンバ
23a,23b カバーフィルム
24 供給ロール
26 剥離ロール
27 剥離テープ
28 チャンバ
29 天板
30 ICPコイル
31 マッチング回路
32 高周波電源
33 基板サセプタ
34 ゲート
36 エッチングガス供給口
37 エッチングガス供給源
38 排気口
39 真空排気装置
40
41 基板載置板
41a 基板載置面
41b 凹部
41c 供給孔
42 金属板
43 スペーサ板
44 ガイド筒体
45 アースシールド
46 リング
47 静電吸着用電極
48 直流電源
49 抵抗
51 直流電圧印加機構
52 伝熱ガス供給機構
53 伝熱ガス源
54 供給流路
56 流量計
57 流量制御バルブ
58 圧力計
59 排出流路
60 カットオフバルブ
61 バイパス流路
62 コントローラ
63 高周波印加機構
64 高周波電源
65 可変容量コンデンサ
66 冷却機構
67 冷媒流路
68 冷媒循環装置
71 駆動装置
72 昇降ピン
73 チャンバ
74 固定部
75 可動部

Claims (17)

  1. エッチングガスが供給される真空容器と、前記真空容器内で前記エッチングガスを電離させてプラズマを発生されるプラズマ発生源と、誘電体からなり前記真空容器内の底部側に配置された基板載置部と、前記基板載置部に内蔵された静電吸着用電極と、前記基板載置部の上端面である基板載置面に伝熱ガスを供給する伝熱ガス供給機構とを備えるドライエッチング装置を準備し、
    互いに対向する第1及び第2の面のうち少なくとも第1の面にマスク層が形成された基板を準備し、
    前記基板よりも広い面積を有する支持基板を準備し、
    前記支持基板の互いに対向する第1及び第2の面のうち第1の面に粘着剤層を形成し、
    前記粘着剤層を介して前記基板の第2の面を前記支持基板の第1の面に貼り合わせ、
    前記基板を貼り合わせた前記支持基板を前記ドライエッング装置の真空容器内に搬入して、前記基板載置面に前記支持基板の第2の面を載置し、
    前記静電吸着用電極に直流電圧を印加して前記支持基板を前記基板載置面に静電吸着し、
    前記伝熱ガス供給機構により前記基板載置面と前記支持基板の第2の面との間に前記伝熱ガスを供給しつつ、前記プラズマ発生源によりプラズマを発生させて前記基板の第1の面をエッチングし、
    前記基板の第1の面のエッチング終了後に、前記基板を貼り合わせた前記支持基板を前記真空容器から搬出し、
    前記粘着剤層を除去して前記基板を前記支持基板から剥離させる、ドライエッチング方法。
  2. 前記基板の第2の面に前記粘着剤層を介して前記支持基板に貼り合わせる際に、少なくとも前記基板の第2の面に形成された前記マスク層が前記粘着剤層内に埋まる深さまで前記基板を前記粘着剤層へ押し込む、請求項1に記載のドライエッチング方法。
  3. 前記基板を前記粘着剤層へ押し込む深さは、前記基板の第1の面のエッチング終了時に、前記支持基板から前記粘着材層の表面までの高さが、前記支持基板から前記基板の第2の面までの高さよりも高くなるように、前記基板と前記粘着剤層の選択比に応じて設定する、請求項2に記載のドライエッチング方法。
  4. 前記基板は前記第1及び第2の面の両方に前記マスク層が形成されたものであり、
    前記基板を前記支持基板から剥離した後に、前記支持基板の第1の面に再度前記粘着剤層を形成し、
    前記粘着剤層を介してエッチング済みである前記基板の第1の面を前記支持基板の第1の面に貼り合わせ、
    前記基板を貼り合わせた前記支持基板を前記ドライエッング装置の真空容器内に搬入して、前記基板載置面に前記支持基板の第2の面を載置し、
    前記静電吸着用電極に直流電圧を印加して前記支持基板を前記基板載置面に静電吸着し、
    前記伝熱ガス供給機構により前記基板載置面と前記支持基板の第2の面との間に前記伝熱ガスを供給しつつ、前記プラズマ発生源によりプラズマを発生させて前記基板の第2の面をエッチングし、
    前記基板の第2の面のエッチング終了後に、前記基板を貼り合わせた前記支持基板を前記真空容器から搬出し、
    前記粘着剤層を除去して前記基板を前記支持基板から剥離させる、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のドライエッチング方法。
  5. 前記基板の第1の面を前記粘着剤層を介して前記支持基板に貼り合わせる際に、少なくともエッチングにより生じた前記基板の第1の面の加工段差が前記粘着剤層内に埋まる深さまで前記基板を前記粘着剤層へ押し込む、請求項3に記載のドライエッチング方法。
  6. 前記基板を前記粘着剤層へ押し込む深さは、前記基板の第2の面のエッチング終了時に、前記支持基板から前記粘着材層の表面までの高さが、前記支持基板から前記基板の第1の面までの高さよりも高くなるように、前記基板と前記粘着剤層の選択比に応じて設定する、請求項5に記載のドライエッチング方法。
  7. 前記支持基板は少なくとも前記第2の面に導電性部を有する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のドライエッチング方法。
  8. 前記支持基板への粘着剤層の形成は、フィルム状の粘着剤層を真空雰囲気下で前記支持基板に貼り付けることにより行う、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のドライエッチング方法。
  9. 前記基板の前記支持基板への貼り合わせは、真空雰囲気下で前記粘着剤層を介して前記基板と前記支持基板を互いに加圧することにより行う、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のドライエッチング方法。
  10. 前記支持基板に前記粘着剤層を形成する前に前記支持基板を洗浄する、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のドライエッチング方法。
  11. 前記支持基板の全面に前記粘着剤層を形成する、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のドライエッチング方法。
  12. 前記粘着剤層の除去をウエットエッチングにより行う、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のドライエッング方法。
  13. 前記粘着剤層はポリイミド系粘着剤からなり、
    前記ウエットエッチングに用いる薬液は有機系溶剤である、請求項12に記載のドライエッチング方法。
  14. 前記粘着剤層を除去して前記基板を前記支持基板から剥離させる前に、アッシング処理により前記粘着剤層を除去することを特徴とする、請求項12又は請求項13に記載のドライエッチング方法。
  15. 前記アッシング処理により、前記支持基板から粘着剤層の表面までの高さを、前記支持基板から前記基板の支持基板側の面までの高さよりも低くする、請求項13に記載のドライエッチング方法。
  16. 前記支持基板は、前記粘着剤層に前記ウエットエッチングに用いる薬液を導入するための溝又は貫通孔を備える、請求項14に記載のドライエッチング方法。
  17. 前記ドライエッチング装置は、前記基板載置部の下側が固定された支持部材と、前記支持部材内に形成された流路中で冷媒を循環させる冷却機構とをさらに備え、
    前記プラズマ発生源によりプラズマを発生させて前記基板をエッチングする際に、前記支持部材を前記冷却機構により冷却する、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載のドライエッチング方法。
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