JP2010088297A - モータ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電圧源が出力電圧の急峻あるいは周期的に大きく変動するようなものであっても、ブラシレスモータの弱め界磁制御を、予め設定されたテーブル値などの制御量を用いずに安定して行うことができ、これにより、ブラシレスモータの最高回転数を増加させることができるモータ駆動装置を得る。
【解決手段】 インバータ制御部が、推定されたロータ位置に基づいて指令電流の波形を作成する指令電流波形作成部と、指令電流波形作成部が作成した指令電流の波形と、実際にブラシレスモータに流れる電流の波形との偏差が減少するよう、インバータ回路の制御信号であるパルス信号を作成するパルス作成部とを有し、指令電流の波形の振幅値を最大値に固定した状態で、位相差を増減させてブラシレスモータの回転数を制御するものとする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、モータ駆動装置に関し、特にブラシレスモータをインバータ回路により駆動制御するモータ駆動装置に関するものである。
ブラシレスモータは、その運転により逆起電力ωE(E:界磁として使用される永久磁石の起磁力(主磁束)、ω:モータの軸角速度)を発生させる。従って、ブラシレスモータの1相当たり等価回路は、図11(a)のように表すことができる。
なお、図11(a)中、Rはブラシレスモータの一相当たり一次抵抗、Lはブラシレスモータの一相当たりインダクタンス、Iはブラシレスモータの一次電流(相電流)、Vはモータに印加される端子電圧である。
ブラシレスモータをインバータ回路により駆動する場合には、インバータ回路の入力電圧にインバータ回路の電圧変換比(出力電圧/入力電圧<1)を乗じた値がモータの端子電圧Vとなる。
さらに、このブラシレスモータの端子電圧Vをベクトル分解し、d軸電圧Vd及びq軸電圧Vqを用いて表現すると、上記端子電圧Vは、以下の式(1)及び式(2)で表される。
Figure 2010088297
Figure 2010088297
また、一次抵抗Rが十分小さいと考えて式(1)に基づいてベクトル図を描くと、該ベクトル図は、図11(b)に示されるようになる。
ただし、Ldはd軸インダクタンス、Lqはq軸インダクタンス、Idはd軸電流(界磁電流)、Iqはq軸電流(トルク電流)である。ここで、界磁電流Id及びトルク電流Iqは、ブラシレスモータのロータ位置に対する、モータに流す電流(モータ電流)の位相の進み角(以下、進角値という。)をβ、モータ電流Iの振幅値をIpとしたとき、式(3a)及び式(3b)で表される。
Figure 2010088297
上記式(1)及び式(2)は、ブラシレスモータのベクトル制御、つまり界磁電流Id及びトルク電流Iqを用いたモータ制御が可能であることを示している。具体的には、上記ベクトル制御は、界磁電流Idの指令値を一定値(例えば0)になるよう制御する一方で、ブラシレスモータに要求される出力トルクに基づいてトルク電流Iqの指令値を変化させるというものである。これらの指令値に基づいて、ブラシレスモータを駆動するインバータ回路を制御すれば、式(4)により示される出力トルクTを得ることができる。
Figure 2010088297
式(4)の第1項は、界磁である永久磁石によって生じるトルク成分、すなわちマグネットトルクを示しており、第2項は、ブラシレスモータの突極性によって生じるリラクタンストルクを示している。従って、ブラシレスモータが非突極機である場合には、Ld=Lqとなって、上記式(4)は第1項のみとなり、ブラシレスモータが突極機である場合には、Ld≠Lqとなり、上記式(4)は第2項が値を持つことになる。
また、モータの端子電圧Vは、下記の式(5)により表される。
Figure 2010088297
この式(5)から分かるように、ブラシレスモータの回転数N、つまりブラシレスモータの軸角速度ωが高くなると、逆起電圧ωEがこれに比例して増加することになる。従って、逆起電圧ωEの増加をそのまま許容すると、逆起電圧ωEの増加によりブラシレスモータの端子電圧Vがインバータ回路の入力電圧よりも上昇し、それ以上の回転数でブラシレスモータを駆動することができなくなる。
このような不具合に対処する方法としては、いわゆる弱め界磁制御という方法がある(例えば非特許文献1参照)。
すなわち、この方法は、界磁電流Idを供給し、永久磁石の界磁起磁力を減殺する界磁起磁力を発生させる制御を行うことにより、高回転域におけるモータ端子電圧Vをインバータ回路の入力電圧以下に抑制することができるものである。このような性質を有する界磁電流Idを、弱め界磁電流と呼ぶ。弱め界磁電流Idは、モータの回転数NとトルクTとから予め決められている。具体的には、テーブル(マップ)などにより、モータの回転数N及びトルクTの値と、これらの回転数N及びトルクTの値に適した弱め界磁電流Idの値との対応関係が規定されている。実際の界磁電流Idの制御では、弱め界磁電流Idの値は、上記テーブルを用いて、トルクT及び回転数Nに適した値に設定される(例えば非特許文献1参照)。
しかしながら、上記のように弱め界磁電流Idを、テーブル値を用いて制御する場合、インバータ回路の入力電圧の変動に伴い、弱め界磁電流Idが過多、又は過小となり、モータの駆動効率が低下する、又は要求トルクを満たすことができず、最高回転数が実現できない、などの問題が生じる。
例えば、インバータ入力電圧が高い場合には、必要以上の弱め界磁電流Idを流すことになる。図11(b)に示すベクトル図及び式(5)から明らかなように、弱め界磁電流Idを流すことにより、端子電圧Vは低くなるが、トルク発生に寄与しない電流Idが生じることになるため、効率の低下を引き起こす。
逆に、インバータ入力電圧が低い場合には、モータ端子電圧Vをインバータ入力電圧以下に抑えるのに十分な弱め界磁電流Idを流すことができず、また、必要なトルクを得るためのトルク電流Iqを流せなくなる。
そこで、インバータ入力電圧を検出し、該検出した電圧とモータに要求されるトルクとから弱め界磁電流を演算する方法が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
また、弱め界磁電流Idの決定方法として、インバータ回路の出力電圧がインバータ入力電圧以上になったのを検知し、このようにインバータ出力電圧の高い状態が解消されるよう、弱め界磁電流Idを制御するという方法も考えられている(例えば特許文献2参照)。
特許第3146791号(第1図、第10図) 特開2000−341991号(第1図)
平成3年電気学会産業応用部門全国大会「No.74,PMモータの弱め磁束制御を用いた速度制御システム」
しかしながら、従来の、モータの弱め界磁電流をインバータ回路の入力電圧に応じて制御するモータ駆動装置では、インバータ回路の入力電圧が、急峻に又は周期的に大きく変動するような場合には、入力電圧の変動に応じて指令される弱め界磁電流Idの値が変動する。これは、言い換えると、入力電圧の変動の形により、モータが非常に不安定な挙動を示すおそれがあるということである。
また、従来のモータ駆動装置は、インバータ入力電圧を検出する回路を持つため、この回路での検出精度と応答性が、弱め界磁制御における制御量である弱め界磁電流の決定に影響を及ぼすという問題もある。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、電圧源が出力電圧の急峻あるいは周期的に大きく変動するようなものであっても、ブラシレスモータの弱め界磁制御を、予め設定されたテーブル値などの制御量を用いずに安定して行うことができ、これにより、ブラシレスモータの最高回転数を増加させることができるモータ駆動装置を得ることを目的とするものである。
本願発明は、ブラシレスモータを駆動するモータ駆動装置であって、電圧源の出力電圧を駆動電圧に変換して上記ブラシレスモータに出力するインバータ回路と、上記ブラシレスモータのロータ位置を推定するロータ位置推定部と、上記推定されたロータ位置に基づいた電流により上記ブラシレスモータが駆動されるよう上記インバータ回路を制御するインバータ制御部とを備え、上記インバータ制御部は、上記推定されたロータ位置と、上記ブラシレスモータに供給する電流との位相差を変化させて、上記ブラシレスモータの回転数を制御する、ことを特徴とするものである。
本願発明は、上記モータ駆動装置において、上記インバータ制御部は、上記ブラシレスモータに供給する電流の振幅値を最大値に固定した状態で、上記位相差を増減させて上記ブラシレスモータの回転数を制御する、ことを特徴とするものである。
本願発明は、上記モータ駆動装置において、上記ブラシレスモータに供給する電流の最大振幅値は、上記ブラシレスモータに供給することが許可されている最大の電流値である、ことを特徴とするものである。
本願発明は、上記モータ駆動装置において、上記インバータ制御部は、上記推定されたロータ位置に基づいて指令電流の波形を作成する指令電流波形作成部と、上記指令電流波形作成部が作成した指令電流の波形と、実際に上記ブラシレスモータに流れる電流の波形との偏差が減少するよう、上記インバータ回路の制御信号であるパルス信号を作成するパルス作成部とを有し、上記指令電流の波形の振幅値を最大値に固定した状態で、上記位相差を増減させて上記ブラシレスモータの回転数を制御する、ことを特徴とするものである。
本願発明は、上記モータ駆動装置において、上記指令電流の波形の最大振幅値は、上記ブラシレスモータに供給することが許可されている最大の電流値である、ことを特徴とするものである。
本願発明は、上記モータ駆動装置において、上記インバータ制御部は、上記ブラシレスモータに供給する電流の振幅値を決定する電流振幅値決定部と、上記電流振幅値決定部により決定された電流振幅値に基づいて、指令電流の波形を作成する指令電流波形作成部と、上記指令電流波形作成部が作成した指令電流の波形と、実際にモータに流れる電流の波形との偏差が減少するよう、上記インバータ回路の制御信号であるパルス信号を作成するパルス作成部とを有し、上記指令電流の振幅値を一定とした状態で、上記推定されたロータ位置と、上記ブラシレスモータに供給する電流との位相差を変化させて、上記ブラシレスモータの回転数が最大となる位相差を求める、ことを特徴とするものである。
本願発明は、上記モータ駆動装置において、上記インバータ制御部は、上記ブラシレスモータの回転数を決定する回転数決定部と、該回転数決定部により決定された回転数と、実際の回転数との偏差が減少するよう、上記ブラシレスモータに供給する電流の振幅値を決定する電流振幅値決定部と、上記電流振幅値に基づいて指令電流の波形を作成する指令電流波形作成部と、上記指令電流波形作成部が作成した指令電流の波形と、実際にモータに流れる電流の波形との偏差がゼロとなるよう、上記インバータ回路の制御信号であるパルス信号を作成するパルス作成部とを有し、上記ブラシレスモータの指令回転数を一定とした状態で、上記推定されたロータ位置と、上記ブラシレスモータに供給される電流との位相差を変化させて、上記指令電流の振幅値が最小となる位相差を求める、ことを特徴とするものである。
本願発明は、上記モータ駆動装置において、上記インバータ回路は、上記ブラシレスモータからの回生電流を充電するコンデンサを有する、ことを特徴とするものである。
本願発明は、上記モータ駆動装置において、上記インバータ回路は、該回路と上記電圧源との間に接続され、該回路で発生したノイズを遮断するインダクタを有する、ことを特徴とするものである。
本願発明に係る圧縮機は、動力を発生するブラシレスモータと、該ブラシレスモータを駆動する上記モータ駆動装置とを備える、ことを特徴とするものである。
本願発明は、動力を発生するブラシレスモータを有する圧縮機を備えた空気調和機であって、上記圧縮機のブラシレスモータを駆動する上記モータ駆動装置を備える、ことを特徴とするものである。
本願発明は、動力を発生するブラシレスモータを有する圧縮機を備えた冷蔵庫であって、上記圧縮機のブラシレスモータを駆動する上記モータ駆動装置を備える、ことを特徴とするものである。
本願発明に係る電気洗濯機は、動力を発生するブラシレスモータと、該ブラシレスモータを駆動する上記モータ駆動装置とを備える、ことを特徴とするものである。
本願発明に係る送風機は、動力を発生するブラシレスモータと、該ブラシレスモータを駆動する上記モータ駆動装置とを備える、ことを特徴とするものである。
本願発明に係る電気掃除機は、動力を発生するブラシレスモータと、該ブラシレスモータを駆動する上記モータ駆動装置とを備える、ことを特徴とするものである。
本願発明は、動力を発生するブラシレスモータを有する圧縮機を備えた電気乾燥機であって、上記圧縮機のブラシレスモータを駆動する上記モータ駆動装置を備える、ことを特徴とするものである。
本願発明は、動力を発生するブラシレスモータを有する圧縮機を備えたヒートポンプ給湯器であって、上記圧縮機のブラシレスモータを駆動する上記モータ駆動装置を備える、ことを特徴とするものである。
本願発明に係るハイブリッド自動車は、動力を発生するブラシレスモータと、該ブラシレスモータを駆動する上記モータ駆動装置とを備える、ことを特徴とするものである。
本願発明によれば、ブラシレスモータを駆動するモータ駆動装置であって、電圧源の出力電圧を駆動電圧に変換して上記ブラシレスモータに出力するインバータ回路と、上記ブラシレスモータのロータ位置を推定するロータ位置推定部と、上記推定されたロータ位置に基づいた電流により上記ブラシレスモータが駆動されるよう上記インバータ回路を制御するインバータ制御部とを備え、上記インバータ制御部は、上記推定されたロータ位置と、上記ブラシレスモータに供給する電流との位相差を変化させて、上記ブラシレスモータの回転数を制御する、ことを特徴とするので、予め設定されたテーブル値などの制御量を用いずに、インバータ回路の入力電圧の変動の影響を受けない適切な弱め界磁制御を行うことができる。
つまり、インバータの入力電圧を検出して、その値から弱め界磁制御量を演算するといった複雑な処理を行わないため、非常に簡単な回路構成により弱め界磁制御を行うことができ、さらに、インバータ入力電圧の検出誤差や弱め界磁制御量の演算誤差といったものが生じないため、過度にインバータ入力電圧が変動しても安定した弱め界磁制御を行うことができる。
この結果、安定したブラシレスモータの駆動制御を簡単な回路構成により実現することができる。
本願発明によれば、上記モータ駆動装置において、上記インバータ制御部は、上記ブラシレスモータに供給する電流の振幅値を最大値に固定した状態で、上記位相差を増減させて上記ブラシレスモータの回転数を制御する、ことを特徴とするので、ブラシレスモータに流れる電流の変動が抑えられた状態で回転数制御が行われることとなり、さらに安定した弱め界磁制御を実現することができる。
本願発明によれば、上記モータ駆動装置において、上記ブラシレスモータに供給する電流の最大振幅値は、上記ブラシレスモータに供給することが許可されている最大の電流値である、ことを特徴とするので、弱め界磁制御を行ってもブラシレスモータが許可しないような電流、つまりブラシレスモータが減磁するような電流は流れず、安全な駆動装置を提供することができる。
また、電流振幅値がブラシレスモータに供給することが許可されている最大の電流値に保持された状態で、上記位相差の調整により回転数が制御されるため、最も小さい弱め界磁電流により、必要とされる回転数が実現されることとなり、その結果、最も効率の良い電流進角値でもってモータを駆動することができる。
本願発明によれば、上記モータ駆動装置において、上記インバータ制御部は、上記推定されたロータ位置に基づいて指令電流の波形を作成する指令電流波形作成部と、上記指令電流波形作成部が作成した指令電流の波形と、実際に上記ブラシレスモータに流れる電流の波形との偏差が減少するよう、上記インバータ回路の制御信号であるパルス信号を作成するパルス作成部とを有し、上記指令電流の波形の振幅値を最大値に固定した状態で、上記位相差を増減させて上記ブラシレスモータの回転数を制御する、ことを特徴とするので、ブラシレスモータに流れる電流の変動が抑えられた状態で回転数制御が行われることとなり、より安定した弱め界磁制御を実現することができる。
本願発明によれば、上記モータ駆動装置において、上記指令電流の波形の最大振幅値は、上記ブラシレスモータに供給することが許可されている最大の電流値である、ことを特徴とするので、弱め界磁制御を行ってもブラシレスモータが許可しないような電流、つまりブラシレスモータが減磁するような電流は流れず、安全な駆動装置を提供することができる。
また、電流振幅値がブラシレスモータに供給することが許可されている最大の電流値に保持された状態で、上記位相差の調整により回転数が制御されるため、最も小さい弱め界磁電流により、必要とされる回転数が実現されることとなり、その結果、最も効率の良い電流進角値でもってモータを駆動することができる。
本願発明によれば、上記記載のモータ駆動装置において、上記インバータ制御部は、上記ブラシレスモータに供給する電流の振幅値を決定する電流振幅値決定部と、上記電流振幅値決定部により決定された電流振幅値に基づいて、指令電流の波形を作成する指令電流波形作成部と、上記指令電流波形作成部が作成した指令電流の波形と、実際にモータに流れる電流の波形との偏差が減少するよう、上記インバータ回路の制御信号であるパルス信号を作成するパルス作成部とを有し、上記指令電流の振幅値を一定とした状態で、上記推定されたロータ位置と、上記ブラシレスモータに供給する電流との位相差を変化させて、上記ブラシレスモータの回転数が最大となる位相差を求める、ことを特徴とするので、上記推定されたロータ位置に対する、上記ブラシレスモータに供給する電流の進み角である電流進角値を、上記位相差を変化させるだけの簡単な回路構成により最適な値に設定することができる。ここでこの最適な電流進角値は、ブラシレスモータのリラクタンストルクを最大限に利用できる値であるため、ブラシレスモータは、必要とされる要求トルクを満たす最小の電流値で駆動されることとなり、モータの駆動効率が最大となる。
また、本発明では、上記推定されたロータ位置と、上記ブラシレスモータに供給する電流との位相差を変化させて、上記ブラシレスモータの回転数が最大となる位相差を求めているので、ブラシレスモータを構成する各種定数のばらつき等により、推定ロータ位置と実際のロータ位置に誤差が生じた場合でも、上記電流進角値はその誤差を吸収するような値となり、このため、ブラシレスモータの最大効率を達成するだけではなく、推定位置に誤差が生じてブラシレスモータが脱調してしまうという現象を回避して、安定したモータ駆動を行うことができる。
本願発明によれば、上記モータ駆動装置において、上記インバータ制御部は、上記ブラシレスモータの回転数を決定する回転数決定部と、該回転数決定部により決定された回転数と、実際の回転数との偏差が減少するよう、上記ブラシレスモータに供給する電流の振幅値を決定する電流振幅値決定部と、上記電流振幅値に基づいて指令電流の波形を作成する指令電流波形作成部と、上記指令電流波形作成部が作成した指令電流の波形と、実際にモータに流れる電流の波形との偏差がゼロとなるよう、上記インバータ回路の制御信号であるパルス信号を作成するパルス作成部とを有し、上記ブラシレスモータの指令回転数を一定とした状態で、上記推定されたロータ位置と、上記ブラシレスモータに供給される電流との位相差を変化させて、上記指令電流の振幅値が最小となる位相差を求める、ことを特徴とするので、上記推定されたロータ位置に対する、上記ブラシレスモータに供給する電流の進み角である電流進角値を、上記位相差を変化させるだけの簡単な回路構成により最適な値に設定することができる。ここでこの最適な電流進角値は、ブラシレスモータのリラクタンストルクを最大限に利用できる値であるため、ブラシレスモータは、必要とされる要求トルクを満たす最小の電流値で駆動されることとなり、モータの駆動効率が最大となる。
また、本発明では、上記推定されたロータ位置と、上記ブラシレスモータに供給する電流との位相差を変化させて、上記ブラシレスモータの回転数が最大となる位相差を求めているので、ブラシレスモータを構成する各種定数のばらつき等により、推定ロータ位置と実際のロータ位置に誤差が生じた場合でも、上記電流進角値はその誤差が吸収されるような値となり、このため、ブラシレスモータの最大効率を達成するだけではなく、推定位置に誤差が生じてブラシレスモータが脱調してしまうという現象を回避して、安定したモータ駆動を行うことができる。
本願発明によれば、上記モータ駆動装置において、上記インバータ回路は、上記ブラシレスモータからの回生電流を充電するコンデンサを有する、ことを特徴とするので、モータの停止時やインバータ回路のスイッチング動作が停止した時に発生するインバータ入力電圧の上昇を抑えることができ、これにより素子等の破壊を防ぐことができる効果がある。
本願発明によれば、上記モータ駆動装置において、上記インバータ回路は、該回路と上記電圧源との間に接続され、該回路で発生したノイズを遮断するインダクタを有する、ことを特徴とするので、インバータの入力側に発生するスイッチングノイズを低減することができ、さらに入力電流の力率を高めて電流波形を改善することができるという効果がある。
本願発明に係る圧縮機によれば、動力を発生するブラシレスモータと、該ブラシレスモータを駆動する上記モータ駆動装置とを備える、ことを特徴とするので、インバータの入力電圧が変動するような状況においても、電流進角値を変化させるだけの簡単で安定した弱め界磁制御により、ブラシレスモータを高速回転まで安定して駆動可能となる。これにより、ブラシレスモータ及びその駆動装置を搭載した圧縮機を、設計の自由度が高く、安価なものとすることができる。
本願発明によれば、動力を発生するブラシレスモータを有する圧縮機を備えた空気調和機であって、上記圧縮機のブラシレスモータを駆動する上記モータ駆動装置を備える、ことを特徴とするので、インバータの入力電圧が変動するような状況においても、電流進角値を変化させるだけの簡単で安定した弱め界磁制御により、ブラシレスモータを高速回転まで安定して駆動可能となる。これにより、ブラシレスモータ及びその駆動装置を搭載した空気調和機を、設計の自由度が高く、安価なものとすることができる。
本願発明によれば、動力を発生するブラシレスモータを有する圧縮機を備えた冷蔵庫であって、上記圧縮機のブラシレスモータを駆動する上記モータ駆動装置を備える、ことを特徴とするので、インバータの入力電圧が変動するような状況においても、電流進角値を変化させるだけの簡単で安定した弱め界磁制御により、ブラシレスモータを高速回転まで安定して駆動可能となる。これにより、ブラシレスモータ及びその駆動装置を搭載した冷蔵庫を、設計の自由度が高く、安価なものとすることができる。
本願発明に係る電気洗濯機によれば、動力を発生するブラシレスモータと、該ブラシレスモータを駆動する上記モータ駆動装置とを備える、ことを特徴とするものである。ことを特徴とするので、インバータの入力電圧が変動するような状況においても、電流進角値を変化させるだけの簡単で安定した弱め界磁制御により、ブラシレスモータを高速回転まで安定して駆動可能となる。これにより、ブラシレスモータ及びその駆動装置を搭載した電気洗濯機を、設計の自由度が高く、安価なものとすることができる。
本願発明に係る送風機によれば、動力を発生するブラシレスモータと、該ブラシレスモータを駆動する上記モータ駆動装置とを備える、ことを特徴とするので、インバータの入力電圧が変動するような状況においても、電流進角値を変化させるだけの簡単で安定した弱め界磁制御により、ブラシレスモータを高速回転まで安定して駆動可能となる。これにより、ブラシレスモータ及びその駆動装置を搭載した送風機を、設計の自由度が高く、安価なものとすることができる。
本願発明に係る電気掃除機によれば、動力を発生するブラシレスモータと、該ブラシレスモータを駆動する上記モータ駆動装置とを備える、ことを特徴とするので、インバータの入力電圧が変動するような状況においても、電流進角値を変化させるだけの簡単で安定した弱め界磁制御により、ブラシレスモータを高速回転まで安定して駆動可能となる。これにより、ブラシレスモータ及びその駆動装置を搭載した電気掃除機を、設計の自由度が高く、安価なものとすることができる。
本願発明によれば、動力を発生するブラシレスモータを有する圧縮機を備えた電気乾燥機であって、上記圧縮機のブラシレスモータを駆動する上記モータ駆動装置を備える、ことを特徴とするので、インバータの入力電圧が変動するような状況においても、電流進角値を変化させるだけの簡単で安定した弱め界磁制御により、ブラシレスモータを高速回転まで安定して駆動可能となる。これにより、ブラシレスモータ及びその駆動装置を搭載した電気乾燥機を、設計の自由度が高く、安価なものとすることができる。
本願発明によれば、動力を発生するブラシレスモータを有する圧縮機を備えたヒートポンプ給湯器であって、上記圧縮機のブラシレスモータを駆動する上記モータ駆動装置を備える、ことを特徴とするので、インバータの入力電圧が変動するような状況においても、電流進角値を変化させるだけの簡単で安定した弱め界磁制御により、ブラシレスモータを高速回転まで安定して駆動可能となる。これにより、ブラシレスモータ及びその駆動装置を搭載したヒートポンプ給湯器を、設計の自由度が高く、安価なものとすることができる。
本願発明に係るハイブリッド自動車によれば、動力を発生するブラシレスモータと、該ブラシレスモータを駆動する上記モータ駆動装置とを備える、ことを特徴とするので、インバータの入力電圧が変動するような状況においても、電流進角値を変化させるだけの簡単で安定した弱め界磁制御により、ブラシレスモータを高速回転まで安定して駆動可能となる。これにより、ブラシレスモータ及びその駆動装置を搭載したハイブリッド自動車を、設計の自由度が高く、安価なものとすることができる。
本発明の実施の形態1によるモータ駆動装置100aを説明するブロック図である。 実施の形態1のモータ駆動装置100aにおける進角値決定部6aの動作を説明する図であり、進角値βの決定方法の一例である山登り法の処理フローを示している。 本発明の実施の形態2によるモータ駆動装置100bを説明するブロック図である。 上記実施の形態2のモータ駆動装置100bの動作を説明する波形図であり、入力電圧の波形を示している。 上記実施の形態2のモータ駆動装置100bの動作を説明する波形図であり、進角値の制御を行わない場合の出力電流の波形を示している。 上記実施の形態2のモータ駆動装置100bの動作を説明する波形図であり、進角値の制御を行った場合の出力電流の波形を示している。 本発明の実施の形態3によるモータ駆動装置100cを説明するブロック図である。 上記実施の形態3のモータ駆動装置100cにおける進角値決定部の動作を説明する図であり、進角値βの決定方法の一例である山登り法の処理フローを示している。 本発明の実施の形態4によるモータ駆動装置100dを説明するブロック図である。 上記実施の形態4のモータ駆動装置100dにおける進角値決定部の動作を説明する図であり、進角値βの決定方法の一例である山登り法の処理フローを示している。 本発明の実施の形態5によるモータ駆動装置100eを説明するブロック図である。 本発明の実施の形態6によるモータ駆動装置100fを説明するブロック図である。 従来の技術であるモータの弱め界磁制御を説明する図であり、モータ等価回路を示している。 従来の技術であるモータの弱め界磁制御を説明する図であり、モータのベクトル制御で用いる界磁電流とトルク電流を示している。 本発明の実施の形態7による空気調和機250を説明する模式図である。 本発明の実施の形態8による冷蔵庫260を説明する模式図である。 本発明の実施の形態9による電気洗濯機270を説明する模式図である。 本発明の実施の形態10による送風機280を説明する模式図である。 本発明の実施の形態11による電気掃除機290を説明する模式図である。 本発明の実施の形態12による電気乾燥機360を説明する模式図である。 本発明の実施の形態13によるヒートポンプ給湯器380を説明する模式図である。 本発明の実施の形態14によるハイブリッド自動車400を説明する模式図である。 上記実施の形態14によるハイブリッド自動車400の変形例を説明する模式図であり、シリーズハイブリッド自動車500の動力系統を示している。 上記実施の形態14によるハイブリッド自動車400の他の変形例を説明する模式図であ、パラレルハイブリッド自動車600の動力系統を示している。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1によるモータ駆動装置を説明するためのブロック図である。
この実施の形態1のモータ駆動装置100aは、電圧源1を入力とし、ブラシレスモータ2を、要求される任意の回転数で駆動するものであって、上記モータのロータ位置に対するモータ電流の位相の進み角(進角値)βを変化させることによりブラシレスモータ2の弱め界磁制御を行うものである。
そして、この実施の形態1では、モータ電流の進角値βの制御は、モータに対する指令回転数と実際の回転数との偏差がゼロとなるよう行われる。なお、従来技術では、弱め界磁制御における制御対象は弱め界磁電流Idとしているが、弱め界磁制御では、本実施の形態1のモータ電流の進角値βと、従来技術で示した弱め界磁電流Idとはほぼ同じ制御対象である。
以下、上記モータ駆動装置100aを構成するインバータ回路3及びインバータ制御部4aについて詳しく説明する。
インバータ回路3は、インバータ制御部4aから出力されるドライブ信号Sgに基づいて、電圧源1の出力電圧を3相交流に変換し、ブラシレスモータ2に供給するものである。
上記インバータ回路3は、直列接続の第1及び第2のスイッチング素子31及び32と、直列接続の第3及び第4のスイッチング素子33及び34と、直列接続の第5及び第6のスイッチング素子35及び36とを有している。第1,第3,第5のスイッチング素子31,33,35の一端(高電位側端子)は共通接続され、該共通接続点(一方の入力ノード)は上記電圧源1の一方の出力ノード1aに接続されている。第2,第4,第6のスイッチング素子32,34,36の他端(低電位側端子)は共通接続され、該共通接続点(他方の入力ノード)は上記電圧源1のもう一方の出力ノード1bに接続されている。また、上記第1〜第6のスイッチング素子31〜36は、それぞれ逆並列接続の第1〜第6のダイオード41〜46を有している。そして、上記第1及び第2のスイッチング素子31及び32の接続点3aはインバータ回路3の第1の出力ノード、上記第3及び第4のスイッチング素子33及び34の接続点3bはインバータ回路3の第2の出力ノード、上記第5及び第6のスイッチング素子35及び36の接続点3cはインバータ回路3の第3の出力ノードである。上記インバータ回路3の第1〜第3の出力ノード3a〜3cはそれぞれ、モータ2の3相入力の各相の入力ノードとなっている。
なお、この実施の形態1では、インバータ回路3は3相のフルブリッジ構成の回路であるが、該インバータ回路3は、3相交流を出力可能なものならどのような回路構成であってもよい。例えば、上記インバータ回路3は、上記3相交流出力のうちの1相に相当する回路部分を、コンデンサを用いて構成したものでもよい。また、上記インバータ回路3は、各スイッチング素子に対してスナバ回路が付加されたものでもよい。
また、上記電圧源1は、出力レベルが変動するものであり、交流電源(図示せず)の出力電圧を整流回路により整流して得られた電圧をそのまま出力するもの、出力電圧が平滑されるよう出力側に小容量のコンデンサを付加した電源、または容量の小さいバッテリー等が考えられる。
つまり、上記電圧源1は規定レベルの直流電圧を常に出力するものに限らず、瞬間的に出力電圧のレベルが変動するようなもの、例えば、出力電圧のレベルが規定のレベルの半分程度、あるいはゼロレベルまで低下するようなものでもよい。
インバータ制御部4aは、ブラシレスモータ2が、使用者が望む回転数で駆動されるよう、インバータ回路3にドライブ信号(ゲート信号)Sgを供給するものであり、ロータ位置推定部5と、進角値決定部6aと、ドライブ信号生成部7とから構成されている。
ここで、ロータ位置推定部5は、インバータ回路3がブラシレスモータ2に実際に供給される電流(モータ電流)Iからロータ位置を推定するものである。なお、ここで、ロータ位置を推定する具体的な方法は、モータ電流Iからロータ位置を推定するものに限らず、ブラシレスモータ2の誘起電圧を利用する方法や、ブラシレスモータに取り付けられた位置センサの検出出力に基づいてロータ位置を推定する方法であってもよい。
進角値決定部6aは、ユーザの操作などにより発生した外部からの指令信号が示す指令回転数foと、ロータ位置推定部5が推定したロータ位置θを微分することによって得られるブラシレスモータ2の実回転数fとから、ブラシレスモータ2に供給する電流の進角値βを決定するものである。つまり、進角値決定部6aは、上記進角値βを、実回転数fと指令回転数foの偏差がゼロとなるよう決定するものであるが、このように進角値βを決定する具体的な方法には、山登り法やPI(比例積分)制御等が考えられる。
ドライブ信号作成部7は、インバータ回路3がブラシレスモータ2に出力する電流(モータ電流)Iと、ロータ位置推定部5により得られたロータの推定位相(推定位置)θと、進角値決定部6aにより得られた進角値βとを入力とし、モータ電流Iの位相がロータ推定位相θより進角値βだけ進むよう、ドライブ信号Sgをインバータ回路3に出力するものである。
次に動作について説明する。
電圧源1を入力とするインバータ回路3では、インバータ制御部4aからのドライブ信号Sgにより、各スイッチング素子31〜36のオンオフ動作が行われ、該インバータ回路3からは、電圧源1の出力電圧が3相交流に変換されてモータ2に出力される。すると、モータ2は駆動する。
このとき、上記インバータ制御部4aでは、外部からの指令信号が示す指令回転数foと、モータ2に供給される電流(モータ電流)Iとに基づいて、上記スイッチング素子31〜36のゲートに印加されるドライブ信号Sgであるパルス信号が生成される。
以下、インバータ制御部4aの各部5,6a及び7の動作について説明する。
ロータ位置推定部5では、インバータ回路3がブラシレスモータ2に供給する電流(モータ電流)Iからロータ位置(ロータ位相)が推定される。
進角値決定部6aでは、外部からの指令信号が示す指令回転数foと、ロータ位置推定部5からのロータ推定位相θを微分して得られたブラシレスモータ2の実回転数fとに基づいて、ブラシレスモータ2に供給するモータ電流の進角値βが決定される。
ドライブ信号作成部7では、インバータ回路3からブラシレスモータ2に実際に出力される電流(モータ電流)Iと、ロータ位置推定部5により得られたロータ推定位相θと、進角値決定部6aが決定する進角値βとに基づいて、インバータ回路3に出力するドライブ信号Sgが生成される。すると、インバータ回路3では、上記ドライブ信号Sgにより各スイッチング素子のオンオフ制御が行われ、該インバータ回路3からは、その位相が上記ロータ推定位相θより進角値βだけ進んだものとなるよう調整された電流Iがモータ2に出力される。
以下、山登り法を用いた進角値βの決定方法の一例を、図2に示すフローチャートを用いて説明する。
進角値決定部6aでは、回転数指令foと実回転数fとの間に偏差がある場合、上記進角決定部6aにて、上記進角値βを決定する処理が開始される。
まず、ステップS1では、指令回転数foと実回転数fとの偏差の絶対値(|fo−f|)が算出される。
次に、ステップS2では、β増加フラグに基づいて、進角値βを増加させる処理(ステップS3)と、進角値βを減少される処理(ステップS4)のいずれの処理を行うかが決定される。つまり、上記β増加フラグの値が〔−1〕であれば、ステップS3の処理が行われ、増加フラグの値が〔1〕であれば、ステップS4の処理が行われる。なお、最初に図2に示すフローの処理が行われるときは、ステップS2の処理では、β増加フラグの値は、あらかじめ初期値として設定されている、〔1〕あるいは〔−1〕のどちらかの値とされる。
そして、ステップS3では、現在出力されている進角値βを減らす(遅らせる)処理が行われる。このステップS3で進角値βを減らす量は、予め決められた一定の量であってもよいし、回転数指令foと実回転数fの偏差(回転数偏差)、あるいは前回演算した回転数偏差と今回演算した回転数偏差との差に基づいて決めてもよい。上記のように回転数偏差に基づいて、ステップS3での進角値βの減少量を決定すると、山登りの速度(つまり山登り法により進角値を決定する処理の速度)があがり、応答性よく、上記回転数偏差がゼロになる進角値βを決定することができる。
ステップS4では、現在出力している進角値βを増やす(進める)処理が行われる。このステップS4で進角値βを増やす量は、予め決められた一定の量であってもよいし、指令回転数foと実回転数fとの偏差(回転数偏差)や、前回演算した回転数偏差と今回演算した回転数偏差の差に基づいて決めてもよい。上記のように回転数偏差に基づいて、ステップS4での進角値βの増加量を決定すると、山登りの速度があがり、応答性よく上記回転数偏差がゼロになる進角値βを決定することができる。
ステップS5では、モータ電流の進角値βを、ステップS3またはS4で決定した進角値βに更新した状態で、再度、指令回転数foと実回転数fとの偏差の絶対値を算出する処理が行われる。
ステップS6では、モータ電流の進角値βを上記ステップS3又はS4で決定した進角値βに更新する前の回転数偏差の絶対値と、該進角値βの更新後の回転数偏差の絶対値との差を算出し、進角値βの更新後の値(回転数偏差の絶対値)のほうが進角値βの更新前の値(回転数偏差の絶対値)より大きければ、ステップS7の処理が行われ、進角値βの更新後の値が進角値βの更新前の値より小さいか等しければ、ステップS8の処理が行われる。
ステップS7では、進角値βを変化させる方向が間違っていたということで、β増加フラグの符号を反転させる処理が行われ、その後ステップS8の処理が行われる。
ステップS8では、回転数指令foと実回転数fの偏差(回転数偏差)を算出し、該回転数偏差がゼロであるか、もしくは許容される範囲内に収まっていれば、進角決定部6aでの進角値の決定処理(図2のフローにおける処理)が終了し、上記回転数偏差が許容される範囲内に収まっていない場合は、ステップS2の処理が再度行われる。
上記のような山登り法を用いてモータ電流の進角値βを調整する処理を行えば、例え、インバータの入力電圧が低すぎて、モータ回転数を指令回転数foまで上げることができず、回転数指令foと実回転数fの偏差がゼロにならなくても、モータ電流の進角値βは、最もトルクを発生させることができる値に収束し、モータ2の安定な高速回転が可能となる。
なお、図2に示す進角値の決定処理のフローは一例であり、これは、図2に示すフローにおけるステップS8の処理を、該フローのステップS5の処理とステップS6の処理の間で行うものであってもよい。この場合も、上記図2に示すフローと同様の効果が得られる。このことからもわかるように、進角値を決定する処理のフローは、様々な形を取ることができる。
また、進角値の決定には、上記のような山登り法の代わりに、回転数指令foと実回転数fの偏差がゼロになるよう進角値βを決定するPI(比例積分)制御を用いてもよい。但し、この場合は進角値βが発散する可能性もあることから、リミッタ値を設ける必要がある。
このように本実施の形態1では、電圧源1の出力電圧を3相交流に変換してモータ2に出力するインバータ回路3と、インバータ回路3からモータ2に供給される電流(モータ電流)の進角値βを制御するインバータ制御部4aとを備え、インバータ制御部4aは、上記モータ電流の進角値βを、指令回転数foと実回転数fとの偏差が最小となるよう決定するので、ブラシレスモータの安定な弱め界磁制御を、予め設定されたテーブル値などの制御量を用いずに行うことができる。
つまり、本実施の形態1のモータ電流の進角値制御では、インバータ回路の入力電圧の検出誤差や演算誤差といったものが生じないため、インバータ入力電圧の変動が急峻あるいは周期的で大きなものであっても、安定した弱め界磁制御を行うことができる。
さらに、この実施の形態1では、インバータ回路3の入力電圧を検出して、その値から上記進角値βを演算するといった複雑な演算処理が行われないため、モータ駆動装置を非常に単純な回路構成とできる。
なお、上記実施の形態1では、ドライブ信号作成部7は、モータ電流の振幅値に対する制限を行うものではないが、このドライブ信号作成部7は、ブラシレスモータ2に供給する電流の最大振幅値が一定値に保持されるよう、インバータ回路3のドライブ信号Sgを作成するものであってもよい。この場合、進角値決定部6aでは、モータの実回転数に基づいて決定されるモータ電流の進角値βの過度の増減が抑えられることとなり、より安定した弱め界磁制御を実現することができる。さらに、上記一定値に保持されるモータ電流の最大振幅値を、ブラシレスモータ2が許容する最大電流値とすることにより、弱め界磁制御を行ってもブラシレスモータが許可しないような電流、つまりブラシレスモータが減磁により劣化するような電流は流れず、安全なモータ駆動装置を提供することができる。
また、上記実施の形態1では、上記進角値決定部6aは、ブラシレスモータ2に供給する電流の値に拘わらず、モータ電流の進角値を、指令回転数foと実回転数fとの偏差が小さくなるよう決定するものとしているが、この進角値決定部6aは、ブラシレスモータ2に供給する電流が、許容される電流以下のときは、ブラシレスモータ2がもつ最適な進角値(最もリラクタンストルクを活用する進角値)、もしくは一定の進角値を出力するものでもよい。この場合、ブラシレスモータ2の回転数は供給する電流の振幅値で制御することとなる。
このような構成では、弱め界磁制御を行わずとも指令回転数で駆動することができるような低回転時は、モータ電流の進角値を最適進角値とし、弱め界磁制御を必要とするような高回転時は、モータ電流の進角値を、指令回転数を実現する最低の進角値とすることができ、モータを、全ての回転数領域にわたって、ブラシレスモータ2がもつ最大効率を満足する進角値でもって駆動することができる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2によるモータ駆動装置を説明するためのブロック図である。
この実施の形態2のモータ駆動装置100bは、実施の形態1のモータ駆動装置100aと同様、電圧源1を入力とし、ブラシレスモータ2を任意の回転数で駆動するものであり、ブラシレスモータ2の弱め界磁制御を、モータ電流の進角値βを調整することにより行うものである。そして、この実施の形態2では、モータ電流の進角値βの制御は、モータに供給される電流の振幅値を一定値に保持した状態で、モータに対する指令回転数foと実際の回転数fとの偏差がゼロとなるよう行われる。
すなわち、このモータ駆動装置100bは、上記電圧源1の出力電圧を3相交流に変換してモータ2に出力するインバータ回路3と、該インバータ回路3を制御するインバータ制御部4bとから構成されている。
インバータ制御部4bは、ブラシレスモータ2が使用者が望む回転数で駆動されるよう、上記インバータ回路3にドライブ信号Sgを供給するものであり、ロータ位置推定部5と、進角値決定部6aと、指令電流波形作成部8bと、PWM作成部9とから構成されている。
以下、この実施の形態2のモータ駆動装置100bについて詳しく説明する。
ここで、電圧源1,インバータ回路3,ロータ位置推定部5,及び進角値決定部6aは、上記実施の形態1のモータ駆動装置100aにおけるものと同一のものである。
指令電流波形作成部8bは、ロータ位置推定部5が出力した推定位相θと、進角値決定部6aが決定した進角値βとを入力とし、インバータ回路3がブラシレスモータ2に供給する電流の指令値(指令電流)Ioの波形を作成するものである。具体的には、この指令電流波形生成部8により作成された指令電流Ioの波形は、モータに供給する電流の指令振幅値(指令電流の振幅値)と、推定位相θに進角値βを足し合わせて得られる位相とを持った正弦波状の波形となる。ここで、上記指令振幅値は固定値であり、ブラシレスモータ2に許容される最大の振幅値となっている。
PWM作成部9は、インバータ回路3がブラシレスモータ2に出力する実際の電流(実電流)Iと、指令電流波形作成部8bが作成した指令電流Ioとを入力とし、実電流Iの波形と指令電流Ioの波形の偏差がゼロとなるよう、上記インバータ回路3に供給するドライブ信号Sgであるパルス信号を生成するものである。具体的には、このPWM作成部9は、指令電流Ioと実電流Iの差分をPI制御することにより、実電流Iの波形と指令電流Ioの波形の偏差がゼロとなるよう、上記パルス信号のPWM(pulse width modulation)幅を決定する。
次に動作について説明する。
この実施の形態2のモータ駆動装置100bでは、インバータ回路3は、実施の形態1のモータ駆動装置100aのものと同様に動作し、モータ2はインバータ回路3からの出力により駆動される。
このとき、上記インバータ制御部4bでは、外部からの指令信号が示す指令回転数foと、モータ2に供給される電流(モータ電流)Iとに基づいて、上記スイッチング素子31〜36のゲートに供給されるドライブ信号Sgであるパルス信号が生成される。
以下、インバータ制御部4bの各部5,6a,8b及び9の動作について説明する。
この実施の形態2では、ロータ位置推定部5の、モータ電流Iからロータ位置θを推定する動作、及び進角値決定部6aの、モータ電流の進角値βを決定する動作は、実施の形態1と同様に行われる。
そして、指令電流波形作成部8bでは、ロータ位置推定部5が出力した推定位相θと、進角値決定部6aが決定した進角値βとに基づいて、振幅値が指令振幅値と一致し、位相が推定位相θと進角値βの和に一致した指令電流Ioの波形が生成される。ここで、上記指令振幅値は、常に、ブラシレスモータ2に許容される最大値に保持される。
PWM作成部9では、実際のモータ電流(実電流)Iの波形と指令電流Ioの波形との偏差がゼロとなるよう、上記インバータ回路3に供給されるドライブ信号Sgであるパルス信号のPWM幅が決定される。具体的には、パルス信号のPWM幅は、指令電流Ioと実電流Iの差分をPI制御することにより決定される。
図4は、本実施の形態2の効果を説明する概念図であり、インバータ回路の入力電圧の変動(図(a))、進角値βの制御を行わない場合のモータ電流の変化(図(b))、進角値βの制御を行った場合のモータ電流の変化(図(c))を示している。図中、Ioはモータに流そうと指令する電流(指令電流)、Iは実際にモータに流れる電流(実電流)、Amは指令電流の最大振幅値である。
進角値βの制御を行わない場合、インバータ回路3の入力電圧Vpnが低い動作区間では、指令の通りにモータに電流を流すことができなくなっている。一方、進角値βの制御を行った場合は、インバータ回路3の入力電圧Vpnが低い動作区間で、進角値βの制御によりモータに供給される電流量が増加している。この結果、本実施の形態2のように、モータ電流の進角値制御を行うことにより、電圧源の出力電圧が低下しても、必要なモータトルクを確保して指令回転数を実現することができることがわかる。
このように本実施の形態2のモータ駆動装置100bでは、電圧源1の出力電圧を3相交流に変換してモータ2に出力するインバータ回路3と、インバータ回路3からモータ2に供給される電流(モータ電流)の進角値βを制御するインバータ制御部4bとを備え、インバータ制御部4bは、モータ電流の指令値(指令電流)Ioの振幅値を最大値に固定した状態で、指令回転数foと実回転数fとの偏差が最小となるよう上記モータ進角値βを決定するので、実施の形態1と同様、ブラシレスモータのより安定な弱め界磁制御を、予め設定されたテーブル値などの制御量を用いずに行うことができる。
また、この実施の形態2では、上記一定値に保持されるモータ電流の最大振幅値を、ブラシレスモータ2が許容する最大電流値としているので、弱め界磁制御を行ってもブラシレスモータが許可しないような電流、つまりブラシレスモータが減磁により劣化するようなモータ電流は流れず、安全なモータ駆動装置を提供することができる。
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3によるモータ駆動装置を説明するためのブロック図である。
この実施の形態3のモータ駆動装置100cは、実施の形態2のモータ駆動装置100bと同様、電圧源1を入力とし、ブラシレスモータ2を任意の回転数で駆動するものであり、ブラシレスモータ2の弱め界磁制御を、モータ電流の進角値βを実際のモータ回転数fが最大となるよう調整することにより行うものである。
すなわち、このモータ駆動装置100cは、電圧源1の出力電圧を3相交流に変換してモータに出力するインバータ回路3と、該インバータ回路3を制御するインバータ制御部4cとから構成されている。
インバータ制御部4cは、ブラシレスモータ2が使用者が望む回転数で駆動されるよう、インバータ回路3にドライブ信号Sgを供給するものであり、ロータ位置推定部5と、進角値決定部6cと、指令電流波形作成部8bと、PWM作成部9とから構成されている。
ここで、電圧源1,インバータ回路3,ロータ位置推定部5,指令電流波形作成部8b,及びPWM作成部9は、上記実施の形態2のモータ駆動装置100bにおけるものと同一のものである。
そして、進角値決定部6cは、ロータ位置推定部5が出力する推定位相θを入力とし、指令電流波形の振幅値が一定である条件のもとで、上記推定位相θの微分により得られるブラシレスモータ2の回転数fが最大になるよう、モータ電流の進角値βを決定するものである。この進角値βを決定する具体的な方法としては山登り法が考えられる。
次に動作について説明する。
この実施の形態3のモータ駆動装置100cでは、ロータ位置推定部5,指令電流波形作成部8b,及びPWM作成部9は、上記実施の形態2のものと同様に動作するので、以下、上記進角値決定部6cの動作についてのみ説明する。
図6は、進角値決定部6cが山登り法により進角値βを決定する処理のフローを示している。
本実施の形態3では、進角値決定部6cは、図6に示される処理S11〜S18を繰り返し行う。ただし、指令電流の振幅値が変化したときは、進角値βが発散しないように、上記指令電流の振幅値変化の影響が収まるまで、進角値決定部6cは、上記処理S11〜S18を行う動作を停止する。
まず、ステップS11では、ロータ位置推定部5からのロータ推定位相に基づいて、モータ2の実回転数fが取得される。
次に、ステップS12では、あらかじめ決められているβ増加フラグの値に基づいて、ステップS13の処理とステップS14の処理のいずれの処理を行うべきかが決定される。つまり、該β増加フラグの値が〔−1〕であれば、ステップS13の処理が行われ、該β増加フラグの値が〔1〕であれば、ステップS14の処理が行われる。なお、最初に図6に示すフローが行われるときは、ステップS12の処理では、β増加フラグの値は、あらかじめ初期値として設定されている、〔1〕あるいは〔−1〕のどちらかの値とされる。
そして、ステップS13では、現在出力している進角値βを減らす(遅らせる)処理が行われる。このステップS13で進角値βを減らす量は、予め決められた一定の量でもあってもよいし、前回取得した実回転数fと今回取得した実回転数fの差に基づいて決めてもよい。上記のように偏差に基づいて進角値βの減少量を決定すると、山登りの速度、つまり山登り法により進角値βを決定する処理の速度があがり、応答性よく、実回転数fを最大にする進角値βを決定することができる。
また、ステップS14では、現在出力している進角値βを増やす(進める)処理が行われる。このステップS14で進角値βを増やす量は、予め決められた一定の量でもよいし、前回取得した実回転数fと今回取得した実回転数fの差に基づいて決めてもよい。上記のように偏差に基づいて進角値βの増加量を決定すると、山登りの速度があがり、応答性よく、実回転数fを最大にする進角値βを決定することができる。
その後、ステップS15では、モータ電流の進角値βを、ステップS13またはS14で決定した進角値βに更新した状態で、再度、実回転数fを取得する処理が行われる。
さらに、ステップS16では、モータ電流の進角値βを上記ステップS13又はS14で決定した進角値βに更新する前の実回転数と、該進角値βの更新後の実回転数との差を算出し、進角値βの更新後の実回転数fが減少しているか否かの判定が行われる。進角値βの更新後の実回転数fがその更新前の実回転数fより減少している場合は、ステップS17の処理が行われ、進角値βの変更後の実回転数fがその更新前の実回転数より増加しているかあるいは等しい場合は、ステップS18の処理が行われる。
ステップS17では、進角値βを変化される方向が間違っていたということで、β増加フラグの符号を反転させる処理が行われ、その後、ステップS18の処理が行われる。
ステップS18では、モータが停止しているか否かの判定が行われ、モータが停止していれば、進角決定部6cでの進角値の決定処理が終了し、停止していない場合は、ステップS12の処理が再度行われる。
このように上記ステップS11〜S18により、ブラシレスモータのリラクタンストルクを最大限に利用することができる最適な進角値を、簡単な回路構成で求めることができる。
このように本実施の形態3では、電圧源1の出力電圧を3相交流に変換してモータ2に出力するインバータ回路3と、インバータ回路3からモータ2に供給される電流(モータ電流)の進角値βを制御するインバータ制御部4cとを備え、インバータ制御部4cは、指令電流の振幅値を一定に保持した状態で、上記進角値βを実際のモータ回転数が最大となるよう決定し、決定した進角値βに基づいてインバータ回路3に供給するパルス信号を発生するので、ブラシレスモータの弱め界磁制御の制御量であるモータ電流の進角値を、簡単な回路構成で最適な進角値とすることができる。ここで、この最適な進角値は、モータ回転数が最大となる、ブラシレスモータのリラクタンストルクを最大限に利用することが可能な値であるため、ブラシレスモータを、必要とされるトルクを満たす最小の電流値で駆動することができ、モータの駆動効率を最大とすることができる。
また、本実施の形態3では、進角値の制御は、モータ回転数が最大となるよう行われるので、ブラシレスモータを構成する各種定数のばらつき等により、推定ロータ位置と実際のロータ位置に誤差が生じた場合でも、その誤差が吸収されるよう進角値が調整されることとなる。これにより、ブラシレスモータの最大効率を達成するだけではなく、ロータ推定位置に誤差が生じてブラシレスモータが脱調してしまうという現象を回避して、安定したモータの駆動を実現することができる。
(実施の形態4)
図7は、本発明の実施の形態4によるモータ駆動装置を説明するためのブロック図である。
この実施の形態4のモータ駆動装置100dは、実施の形態2のモータ駆動装置100bと同様、電圧源1を入力とし、ブラシレスモータ2を任意の回転数で駆動するものであり、ブラシレスモータ2の弱め界磁制御を、モータ電流の進角値βを指令電流Ioの振幅値が最小となるよう調整することにより行うものである。
すなわち、このモータ駆動装置100dは、電圧源1の出力電圧を3相交流に変換してモータに出力するインバータ回路3と、該インバータ回路3を制御するインバータ制御部4dとから構成されている。
インバータ制御部4dは、ブラシレスモータ2が使用者が望む回転数で駆動されるよう、インバータ回路3にドライブ信号Sgを供給するものであり、ロータ位置推定部5と、進角値決定部6dと、指令電流波形作成部8dと、PWM作成部9とから構成される。
ここで、電圧源1,インバータ回路3,ロータ位置推定部5,及びPWM作成部9は、上記実施の形態2のモータ駆動装置100bにおけるものと同一のものである。
指令電流波形作成部8dは、外部からの指令信号が示す指令回転数foと、ロータ位置推定部5が出力するロータの推定位相θと、進角値決定部6dが出力するモータ電流の進角値βとを入力とし、インバータ回路3がブラシレスモータ2に供給すべき電流である指令電流Ioの波形を作成するものである。具体的には、該指令電流波形作成部8dは、上記モータ電流の指令振幅値と、推定位相θに進角値βを足し合わせた位相とを持った正弦波状の波形を上記指令電流Ioの波形とするものである。ここで、モータ電流の指令振幅値は、外部からの指令信号が示す指令回転数foと、ロータ位置推定部5が出力する推定位相θの微分値から求められる実回転数fとの偏差がゼロとなるように決定される。例えば、指令回転数foと実回転数fとに対するPI制御を行って指令振幅値が求められる。
進角値決定部6dは、指令電流波形作成部8dが作成した指令電流Ioを入力とし、回転数指令foが一定である条件のもとで、指令電流Ioの振幅値が最小になるように、進角値βを制御するものである。この進角値決定部6dでの具体的な制御方法としては山登り法が考えられる。
なお、この実施の形態4では、進角値決定部6dは、指令電流波形作成部8dが作成した指令電流Ioを入力としているが、指令電流Ioの振幅値のみを入力としてもよい。
次に動作について説明する。
この実施の形態4では、電圧源1の出力電圧が、実施の形態3と同様、インバータ回路3により3相交流に変換されてモータ2に供給され、モータ2が駆動する。
このとき、上記インバータ制御部4dでは、外部からの指令信号が示す指令回転数foと、モータ2に供給される電流(モータ電流)Iとに基づいて、上記インバータ回路3のスイッチング素子31〜36にドライブ信号Sgとして印加するパルス信号が生成される。
すなわち、ロータ位置推定部5では、インバータ回路3がブラシレスモータ2に供給する電流(モータ電流)Iからロータ位置が推定される。
指令電流波形生成部8dでは、外部からの指令信号が示す指令回転数foと、ロータ位置推定部5が出力するロータの推定位相θと、進角値決定部6dが出力するモータ電流の進角値βとに基づいて、インバータ回路3がブラシレスモータ2に供給すべき電流である指令電流Ioの波形が作成される。具体的には、該指令電流波形作成部8dでは、指令電流Ioの振幅値は、回転数指令foと、ロータ位置推定部5が出力する推定位相θの微分値から求められる実回転数fとの偏差がゼロとなるように決定される。例えば、指令回転数foと実回転数fとに対するPI制御を行って指令電流Ioの振幅値が求められる。また、指令電流の位相は、ロータの推定位相θに進角値βを足し合わせた位相とされる。
進角値決定部6dでは、指令電流波形作成部8dが作成した指令電流Ioを入力とし、回転数指令foが一定である条件のもとで、指令電流Ioの振幅値が最小になるように、進角値βが決定される。この進角値決定部6dでの具体的な進角値βの制御方法としては山登り法が考えられる。
PWM作成部9では、実際のモータ電流(実電流)Iと指令電流Ioとの偏差がゼロとなるよう、上記インバータ回路3に供給されるドライブ信号Sgであるパルス信号のPWM幅が決定される。具体的には、パルス信号のPWM幅は、指令電流Ioと実電流Iの差分をPI制御することにより決定される。
図8は、進角値決定部6dが山登り法により進角値βを決定する処理のフローを示している。
本実施の形態4では、進角値決定部6dは、図8に示される処理S21〜S28を繰り返し行う。ただし、指令回転数foが変化したときは、進角値βが発散しないように、指令回転数foの変化の影響が収まるまで、進角値決定部6dは、上記処理S21〜S28を行う動作を停止する。
まず、ステップS21では、回転数指令foと、ロータ推定位相θの微分により得られた実回転数fとから、指令電流Ioの振幅値が取得される。
次に、ステップS22では、あらかじめ決められているβ増加フラグの値に基づいて、ステップS23の処理とステップS24の処理のいずれの処理を行うべきかが決定される。つまり、該β増加フラグの値が〔−1〕であれば、ステップS23の処理が行われ、β増加フラグの値が〔1〕であれば、ステップS24の処理が行われる。なお、最初に図8に示す処理が行われるときは、ステップS22の処理では、β増加フラグの値は、あらかじめ初期値として設定されている、〔1〕あるいは〔−1〕のどちらかの値とされる。
そして、ステップS23では、現在出力している進角値βを減らす(遅らせる)処理が行われる。このステップS23で進角値βを減らす量は、予め決められた一定の量でもよいし、前回取得した指令電流Ioの振幅値と今回取得した指令電流Ioの振幅値の差に基づいて決めてもよい。上記のように偏差に基づいて進角値βの減少量を決定すると、山登りの速度、つまり山登り法により進角値βを決定する処理の速度があがり、応答性よく、指令電流Ioの振幅値を最小にする進角値βを決定することができる。
また、ステップS24では、現在出力している進角値βを増やす(進める)処理が行われる。このステップS24で進角値βを増やす量は、予め決められた一定の量でもよいし、前回取得した指令電流Ioの振幅値と今回取得した指令電流Ioの振幅値の差に基づいて決めてもよい。上記のように偏差に基づいて増加量を決定すると、山登りの速度があがり、応答性よく、指令電流Ioの振幅値を最小にする進角値βを決定することができる。
その後、ステップS25では、モータ電流の進角値βを、ステップS23又はS24で決定した進角値βに更新した状態でブラシレスモータを駆動し、再度、指令電流Ioの振幅値を取得する処理が行われる。
さらに、ステップS26では、モータ電流の進角値βを上記ステップS23又はS24で決定した進角値βに更新する前の指令電流の振幅値と、その更新後の指令電流の振幅値の差を算出し、進角値βの更新後の指令電流振幅値がその更新前の指令電流振幅値より増加しているか否かの判定が行われる。進角値βの変更後の指令電流振幅値がその更新前の指令電流振幅値より増加している場合には、ステップS27の処理が行われ、進角値βの更新後の指令電流振幅値がその更新前の指令電流振幅値より減少しているか等しい場合は、ステップS28の処理が行われる。
ステップS27では、進角値βの変化させる方向が間違っていたということで、β増加フラグの符号を反転させる処理が行われ、その後、ステップS28の処理が行われる。
ステップS28では、モータが停止しているか否かの判断が行われ、モータが停止していれば、上記進角決定部6dでの進角値の決定処理が終了し、停止していない場合は、ステップS22の処理が再度行われる。
このように上記ステップS21〜S28により、簡単な回路構成により最適な進角値、つまり、ブラシレスモータに供給する電流と、推定したロータ位置とから、ブラシレスモータのリラクタンストルクを最大限に利用することができる進角値が得られる。
このように本実施の形態4では、電圧源1の出力電圧を3相交流に変換してモータ2に出力するインバータ回路3と、インバータ回路3からモータ2に供給される電流(モータ電流)の進角値βを制御するインバータ制御部4dとを備え、インバータ制御部4dは、指令回転数foを一定に保持した状態で、上記進角値βを、指令電流の振幅値が最小となるよう決定し、決定した進角値βに基づいてインバータ回路3に供給するパルス信号を発生するので、簡単な回路構成で最適な進角値を求めることができる。ここで、この最適な進角値は、モータ回転数が最大となる、ブラシレスモータのリラクタンストルクを最大限に利用することが可能な値であるため、ブラシレスモータを、必要とされるトルクを満たす最小の電流値で駆動することができ、モータの駆動効率を最大とすることができる。
また、本実施の形態4では、進角値の制御は、指令電流の振幅値が最小となるよう行われるので、ブラシレスモータを構成する各種定数のばらつき等により、推定ロータ位置と実際のロータ位置に誤差が生じた場合でも、その誤差が吸収されるよう進角値が調整されることとなる。これにより、ブラシレスモータの最大効率を達成するだけではなく、ロータ推定位置に誤差が生じてブラシレスモータが脱調してしまうという現象を回避して、安定したモータ駆動を実現することができる。
(実施の形態5)
図9は、本発明の実施の形態5によるモータ駆動装置を説明するためのブロック図である。
この実施の形態5のモータ駆動装置100eは、実施の形態1のモータ駆動装置100aのインバータ回路3の入力側に、モータからの回生電流を充電する小容量のコンデンサ12を付加したものであり、該コンデンサ12は上記電圧源1の一方の出力端子1aと他方の出力端子1bとの間に接続されている。
この実施の形態5のモータ駆動装置100eのその他の構成は、実施の形態1のモータ駆動装置100aと同一である。
ここで、上記コンデンサ12の容量は、モータ回生電流による装置の損傷が回避される程度の容量にすればよい。例えば、モータ制御装置が、家庭用の空気調和機に使用される圧縮機のモータを制御するものである場合は、上記コンデンサ12の容量は、0.1μF〜50μF程度でよい。この値は、モータのインダクタンスの容量、インバータ入力電圧に対して許容される最大変動量、及びモータに流す電流の最大値から求められる最小の限界値である。
つまり、モータに最大電流が流れているときにモータが保持しているエネルギーは、インダクタンスの容量から求められる。そして、そのエネルギーがモータ回生電流としてコンデンサに与えられたときに発生するコンデンサの端子電圧の上昇をどの程度まで許容できるかに基づいて、上記コンデンサの容量が決定される。
具体的には、モータに流す最大電流をIm、モータ内部のインダクタンスをLm、コンデンサ端子電圧の上昇許容電圧値をVmとすると、上記コンデンサの容量Cmは、Cm>Lm・Im・Im/Vm/Vmで決定される。
次に動作について説明する。
この実施の形態5のモータ駆動装置100eでは、インバータ回路3,インバータ制御部4aは、実施の形態1のものと同様に動作するので、以下では、実施の形態1と異なる動作について説明する。
モータ2の停止時やインバータ回路3のスイッチング動作が停止した時には、モータ2に流れている電流がインバータ回路3の入力側に回生される。その回生電流が大きいと、インバータ回路3の入力側電圧が過大電圧となって、モータ駆動装置が損傷する場合が発生する。
この実施の形態5のモータ駆動装置100eでは、図9に示すようにインバータ回路3の入力側にコンデンサ12が付加されているので、モータ2の停止時などには、モータ2からの回生電流が上記コンデンサ12に充電されることとなり、上記回生電流によるインバータ回路3の入力側電圧の上昇を抑えることができる。
これにより、モータ停止時などに発生するモータ回生電流によりモータ駆動装置が損傷を受けるのを防止することができ、より安全なモータ制御装置を実現することができる。
このように本実施の形態5では、実施の形態1のモータ駆動装置100aのインバータ回路3を、上記モータからの回生電流を充電するコンデンサを有するものとしたので、実施の形態1の効果に加えて、モータの停止時やインバータ回路のスイッチング動作が停止した時に発生するインバータ入力電圧の上昇を抑えることができ、素子等の破壊を防ぐことができる効果がある。
なお、上記実施の形態5では、実施の形態1のモータ駆動装置100aのインバータ回路3の入力側に上記モータからの回生電流を充電するコンデンサを付加したものを示したが、このようなコンデンサを付加したモータ駆動装置は、実施の形態1のものに限らず、実施の形態2ないし4のいずれのモータ駆動装置であってもよい。
(実施の形態6)
図10は、本発明の実施の形態6によるモータ駆動装置を説明するためのブロック図である。
この実施の形態6のモータ駆動装置100fは、実施の形態1のモータ駆動装置100aのインバータ回路3と、電圧源1との間にインダクタ13を挿入したものであり、該インダクタ13は、電圧源1とインバータ回路3との間に直列に接続されている。
そして、この実施の形態6のモータ駆動装置100fのその他の構成は、実施の形態1のモータ駆動装置100aと同一である。
ここで、上記インダクタ13の容量は、インバータ回路のスイッチング動作に伴って発生するスイッチング電流ノイズを除去し、電圧源の出力電流の波形が歪まない程度の値にすればよい。例えば、モータ駆動装置が、家庭用の空気調和機に使用される圧縮機のモータを駆動するものである場合は、インダクタ13の容量は、0.01mHから4.0mH程度でよい。この値は、インバータ回路3でのキャリア周波数の逆数に比例した値となり、キャリア成分の高調波が抑制できるように決定される。
具体的には、減衰させたい量を−X[dB]、円周率をπ、キャリア周波数をf[Hz]とした場合、上記インダクタの値Lrは、10×log(2×π×f×Lr)>Xを満たす値に決定される。
次に動作について説明する。
この実施の形態6のモータ駆動装置100fでは、インバータ回路3及びインバータ制御部4aは、実施の形態1のものと同様に動作するので、以下では、実施の形態1と異なる動作について説明する。
電圧源1の出力電流は、インバータ回路3のスイッチング動作の影響を受け、スイッチング電流がノイズとして重畳される。
この実施の形態6のモータ駆動装置100fでは、図10に示すように、電圧源1とインバータ回路3との間に挿入されたインダクタ13により、インバータ回路3で発生したノイズが遮断されることとなって、電圧源の出力電流に重畳される電源スイッチングノイズが低減される。これにより電圧源1の出力電流の波形が歪むのが抑制され、入力電流の力率が改善される。
このように本実施の形態6では、実施の形態1のモータ駆動装置100aのインバータ回路3の入力と電圧源1との間に、上記インバータ回路3で発生したノイズを遮断するインダクタ13を挿入したので、実施の形態1の効果に加えて、電圧源1の出力に重畳されるスイッチングノイズを低減することができ、これにより入力電流の力率を高め、電流波形を改善することができる効果がある。
なお、上記実施の形態6では、実施の形態1のモータ駆動装置100aのインバータ回路3と電圧源1との間に、インバータ回路3で発生したノイズを遮断するインダクタ13を挿入したものを示したが、このようなインダクタを有するモータ駆動装置は、実施の形態1のものに限らず、実施の形態2ないし4のいずれのモータ駆動装置であってもよい。
また、上記実施の形態5では、モータ駆動装置は、モータ駆動装置を構成するインバータ回路の入力側にコンデンサを付加したもの、上記実施の形態6では、モータ駆動装置は、モータ駆動装置を構成するインバータ回路と、電圧源との間にコンデンサを挿入したものとしているが、モータ駆動装置は、上記コンデンサとインダクタの両方を備えたものであってもよい。
この場合は、インダクタとコンデンサとからなる直列接続回路が形成されるため、共振現象が発生することがある。この共振周波数は一般的に知られるように1/2π√(LC)であり、インダクタとコンデンサの容量で決まる。従って、共振周波数が、電源に対する高調波規制の対象となる周波数よりも高くなるよう、インダクタとコンデンサの容量を決定すれば、より発生ノイズの少ないモータ制御装置を提供することができる。
さらに、本発明の各実施の形態のモータ駆動装置は、空気調和機に使用される圧縮機のモータを駆動制御するものに限らず、インバータ回路を使用してモータを駆動制御するものであればどのような機器のモータを駆動制御するものであってもよい。
例えば、上記各実施の形態のモータ駆動装置を適用可能な機器は、モータ及びその駆動電流を発生するインバータ回路を搭載した、冷蔵庫,電気洗濯機,電気乾燥機,電気掃除機,送風機,ヒートポンプ給湯器等の機器がある。いずれの機器についても、インバータ回路を小型化、軽量化することで、設計の自由度が高く、安価な機器を提供することができる等、効用は計り知れない。
以下、実施の形態1のモータ及びモータ駆動装置を用いた機器である空気調和機,冷蔵庫,電気洗濯機,送風機,電気掃除機,電気乾燥機,ヒートポンプ給湯器について具体的に説明する。
(実施の形態7)
図12は本発明の実施の形態7による空気調和機を説明するブロック図である。
この実施の形態7の空気調和機250は、室内機255及び室外機256を有し、冷暖房を行う空気調和機である。
この空気調和機250は、冷媒を室内機255と室外機256の間で循環させる圧縮機250aと、電圧源1を入力とし、該圧縮機250aのモータを駆動するモータ駆動装置250bとを有している。ここで、電圧源1,圧縮機250aのモータ,及びモータ駆動装置250bはそれぞれ、上記実施の形態1の電圧源1,ブラシレスモータ2,及びモータ駆動装置100aと同一のものである。
また、上記空気調和機250は、冷媒循環経路を形成する四方弁254,絞り装置253,室内側熱交換器251及び室外側熱交換器252を有している。ここで、室内側熱交換器251は上記室内機255を構成しており、絞り装置253,室外側熱交換器252,圧縮機250a,四方弁254及びモータ駆動装置250bは上記室外機256を構成している。
上記室内側熱交換器251は、熱交換の能力を上げるための送風機251aと、該熱交換器251の温度もしくはその周辺温度を測定する温度センサ251bとを有している。上記室外側熱交換器252は、熱交換の能力を上げるための送風機252aと、該熱交換器252の温度もしくはその周辺温度を測定する温度センサ252bとを有している。
そして、この実施の形態7では、上記室内側熱交換器251と室外側熱交換器252との間の冷媒経路には、圧縮機250a及び四方弁254が配置されている。つまりこの空気調和機250は、冷媒が矢印Aの方向に流れ、室外側熱交換器252を通過した冷媒が圧縮機250aに吸入され、該圧縮機250aから吐出された冷媒が室内側熱交換器251へ供給される状態と、冷媒が矢印Bの方向に流れ、室内側熱交換器251を通過した冷媒が圧縮機250aに吸入され、圧縮機250aから吐出された冷媒が室外側熱交換器252へ供給される状態とが、上記四方弁254により切り替えられるものである。
また、上記絞り装置253は、循環する冷媒の流量を絞る絞り作用と、冷媒の流量を自動調整する弁の作用とをあわせ持つものである。つまり、絞り装置253は、冷媒が冷媒循環経路を循環している状態で、凝縮器から蒸発器へ送り出された液冷媒の流量を絞って該液冷媒を膨張させるとともに、蒸発器に必要とされる量の冷媒を過不足なく供給するものである。
なお、上記室内側熱交換器251は暖房運転では凝縮器として、冷房運転では蒸発器として動作するものであり、上記室外側熱交換器252は、暖房運転では蒸発器として、冷房運転では凝縮器として動作するものである。凝縮器では、内部を流れる高温高圧の冷媒ガスは、送り込まれる空気により熱を奪われて徐々に液化し、凝縮器の出口付近では高圧の液冷媒となる。これは、冷媒が大気中に熱を放熱して液化することと等しい。また、蒸発器には絞り装置253で低温低圧となった液冷媒が流れ込む。この状態で蒸発器に部屋の空気が送り込まれると、液冷媒は空気から大量の熱を奪って蒸発し、低温低圧のガス冷媒に変化する。蒸発器にて大量の熱を奪われた空気は空調機の吹きだし口から冷風となって放出される。
そして、この空気調和機250では、空気調和機の運転状態、つまり空気調和機に対して設定された目標温度、実際の室温及び外気温に基づいてブラシレスモータの指令回転数が設定され、モータ駆動装置250bは、実施の形態1と同様、該設定された指令回転数に基づいて圧縮機250aのブラシレスモータの回転数を制御する。
次に動作について説明する。
この実施の形態7の空気調和機250では、モータ駆動装置250bから圧縮機250aに駆動電圧が印加されると、冷媒循環経路内で冷媒が循環し、室内機255の熱交換器251及び室外機256の熱交換器252にて熱交換が行われる。つまり、上記空気調和機250では、冷媒の循環閉路に封入された冷媒を圧縮機250aにより循環させることにより、冷媒の循環閉路内に周知のヒートポンプサイクルが形成される。これにより、室内の暖房あるいは冷房が行われる。
例えば、空気調和機250の暖房運転を行う場合、ユーザの操作により、上記四方弁254は、冷媒が矢印Aで示す方向に流れるよう設定される。この場合、室内側熱交換器251は凝縮器として動作し、上記冷媒循環経路での冷媒の循環により熱を放出する。これにより室内が暖められる。
逆に、空気調和機250の冷房運転を行う場合、ユーザの操作により、上記四方弁254は、冷媒が矢印Bで示す方向に流れるよう設定される。この場合、室内側熱交換器251は蒸発器として動作し、上記冷媒循環経路での冷媒の循環により周辺空気の熱を吸収する。これにより室内が冷やされる。
ここで、空気調和機250では、空気調和機に対して設定された目標温度、実際の室温及び外気温に基づいて指令回転数が決定され、実施の形態1と同様、該指令回転数に基づいて、モータ駆動装置250bにより、圧縮機250aのブラシレスモータの回転数が制御される。これにより、空気調和機250では、快適な冷暖房が行われる。
このように本実施の形態7の空気調和機250では、圧縮機250aの動力源としてブラシレスモータを用い、該ブラシレスモータに供給される電流の進角値βを、実施の形態1と同様、指令回転数foと実回転数fとの偏差が最小となるよう決定するので、インバータの入力電圧が変動するような状況においても、電流進角値を変化させるだけの簡単で安定した弱め界磁制御により、ブラシレスモータを高速回転まで安定して駆動可能となる。これにより、ブラシレスモータ及びその駆動装置を搭載した空気調和機250を、設計の自由度が高く、安価なものとすることができる。
(実施の形態8)
図13は本発明の実施の形態8による冷蔵庫を説明するブロック図である。
この実施の形態8の冷蔵庫260は、圧縮機260a,モータ駆動装置260b,凝縮器261,冷蔵室蒸発器262,及び絞り装置263から構成されている。
ここで、圧縮機260a,凝縮器261,絞り装置263,及び冷蔵室蒸発器262は、冷媒循環経路を形成するものであり、モータ駆動装置260bは、電圧源1を入力とし、上記圧縮機260aの駆動源であるブラシレスモータを駆動するものである。なお、上記電圧源1、圧縮機260aのブラシレスモータ及びモータ駆動装置260bはそれぞれ、上記実施の形態1の電圧源1,ブラシレスモータ2及びモータ駆動装置100aと同一のものである。
絞り装置263は、上記実施の形態7の空気調和機250の絞り装置253と同様、冷媒が冷媒循環経路を循環している状態で、凝縮器261から送り出された液冷媒の流量を絞って該液冷媒を膨張させるとともに、冷蔵室蒸発器262に、必要とされる量の冷媒を過不足なく供給するものである。
凝縮器261は、内部を流れる高温高圧の冷媒ガスを凝縮させて、冷媒の熱を外気に放出するものである。該凝縮器261に送り込まれた冷媒ガスは、外気により熱を奪われて徐々に液化し、凝縮器の出口付近では高圧の液冷媒となる。
冷蔵室蒸発器262は、低温の冷媒液を蒸発させて冷蔵庫内の冷却を行うものである。この冷蔵室蒸発器262は、熱交換の効率を上げるための送風機262aと、庫内の温度を検出する温度センサ262bとを有している。
そして、この冷蔵庫260では冷蔵庫の運転状態、つまり冷蔵庫に対して設定された目標温度、及び冷蔵庫内の温度に基づいて指令回転数が設定され、モータ駆動装置260bは、実施の形態1と同様、該設定された指令回転数に基づいて、圧縮機260aのブラシレスモータの回転数を制御する。
次に動作について説明する。
この実施の形態8の冷蔵庫260では、モータ駆動装置260bから圧縮機260aのブラシレスモータに駆動電圧Vdが印加されると、圧縮機260aが駆動して冷媒循環経路内で冷媒が矢印Cの方向に循環し、凝縮器261及び冷蔵室蒸発器262にて熱交換が行われる。これにより、冷蔵庫内が冷却される。
つまり、凝縮器261で液状となった冷媒は、絞り装置263にてその流量が絞られることにより膨張して、低温の冷媒液となる。そして、冷蔵室蒸発器262へ低温の液冷媒が送り込まれると、冷蔵室蒸発器262では、低温の冷媒液が蒸発して、冷蔵庫内の冷却が行われる。このとき、冷蔵室蒸発器262には、送風機262aにより強制的に冷蔵室内の空気が送り込まれており、冷蔵室蒸発器262では、効率よく熱交換が行われる。
また、この実施の形態8の冷蔵庫260では、該冷蔵庫260に対して設定された目標温度及び冷蔵庫内の室温に応じて指令回転数が設定され、該モータ駆動装置260bは、実施の形態1と同様、該設定された指令回転数f0に基づいて圧縮機260aのブラシレスモータの回転数を制御する。これにより、冷蔵庫260では、冷蔵庫内の温度が目標温度に維持される。
このように本実施の形態8の冷蔵庫260では、圧縮機260aの動力源としてブラシレスモータを用い、該ブラシレスモータに供給される電流の進角値βを、実施の形態1と同様、指令回転数foと実回転数fとの偏差が最小となるよう決定するので、インバータの入力電圧が変動するような状況においても、電流進角値を変化させるだけの簡単で安定した弱め界磁制御により、ブラシレスモータを高速回転まで安定して駆動可能となる。これにより、ブラシレスモータ及びその駆動装置を搭載した冷蔵庫260を、設計の自由度が高く、安価なものとすることができる。
(実施の形態9)
図14は本発明の実施の形態9による電気洗濯機を説明するブロック図である。
この実施の形態9の電気洗濯機270は、洗濯機外枠271を有し、該洗濯機外枠271内には外槽273が吊り棒22により吊り下げられている。該外槽273内には、回転自在に洗濯兼脱水槽24が配設され、該洗濯兼脱水槽274の底部には、攪拌翼275が回転自在に取り付けられている。
上記洗濯機外枠271内の、外槽273下側のスペースには、洗濯兼脱水槽24及び攪拌翼275を回転させるブラシレスモータ276が配置され、また、洗濯機外枠271には、外部の電圧源1を入力とし、上記ブラシレスモータ276を駆動するモータ駆動装置277が取り付けられている。
ここで、上記電圧源1,ブラシレスモータ276,及びモータ駆動装置277はそれぞれ、実施の形態1の電圧源1,ブラシレスモータ2,及びモータ駆動装置100aと同一の構成を有するものであり、上記モータ駆動装置277には、電気洗濯機270の動作を制御するマイクロコンピュータ(図示せず)から、ユーザの操作に応じた指令回転数を示す指令信号が入力される。
次に動作について説明する。
この実施の形態9の電気洗濯機270では、ユーザが所定の操作を行うと、マイクロコンピュータから、モータ駆動装置277に指令信号が入力され、モータ駆動装置277からブラシレスモータ276に駆動電圧が印加される。すると、ブラシレスモータ276の駆動により、攪拌翼275あるいは洗濯兼脱水槽274が回転して、洗濯兼脱水槽274内の衣服等などの洗濯や脱水が行われる。
このとき、この実施の形態9の電気洗濯機270では、マイコンからの指令信号が示す指令回転数に基づいて、実施の形態1と同様、モータ駆動装置277によりブラシレスモータの回転数が制御される。これにより、電気洗濯機270では、洗濯物の量や汚れに応じた動作が行われる。
このように本実施の形態9の電気洗濯機270では、動力源としてブラシレスモータ276を用い、該ブラシレスモータに供給される電流の進角値βを、実施の形態1と同様、指令回転数foと実回転数fとの偏差が最小となるよう決定するので、インバータの入力電圧が変動するような状況においても、電流進角値を変化させるだけの簡単で安定した弱め界磁制御により、ブラシレスモータを高速回転まで安定して駆動可能となる。これにより、ブラシレスモータ及びその駆動装置を搭載した電気洗濯機270を、設計の自由度が高く、安価なものとすることができる。
(実施の形態10)
図15は本発明の実施の形態10による送風機を説明するブロック図である。
この実施の形態10の送風機280は、ファン281と、該ファン281を回転駆動するブラシレスモータ282と、電圧源1を入力とし、上記ブラシレスモータ282を駆動するモータ駆動装置283とを有している。
ここで、上記電圧源1,上記ブラシレスモータ282,及びモータ駆動装置283はそれぞれ、実施の形態1の電圧源1,ブラシレスモータ2及びモータ駆動装置100aと同一の構成を有するものであり、上記モータ駆動装置283には、送風機280の動作を制御するマイクロコンピュータ(以下マイコンという。)から、ユーザの操作に応じた指令回転数を示す指令信号が入力される。
次に動作について説明する。
この実施の形態10の送風機280では、ユーザが所定の操作を行うと、マイコンから、モータ駆動装置283に指令信号が入力され、モータ駆動装置283からブラシレスモータ282に駆動電圧が印加される。すると、ブラシレスモータ282の駆動によりファン281が回転し、送風が行われる。
このとき、この実施の形態10の送風機280では、マイコンからの指令信号に基づいて、実施の形態1と同様、モータ駆動装置283によりブラシレスモータ282の出力が制御される。これにより、送風機280では、送風量や風の強さの調整が行われる。
このように本実施の形態10の送風機280では、動力源としてブラシレスモータ282を用い、該ブラシレスモータ280に供給される電流の進角値βを、実施の形態1と同様、指令回転数foと実回転数fとの偏差が最小となるよう決定するので、インバータの入力電圧が変動するような状況においても、電流進角値を変化させるだけの簡単で安定した弱め界磁制御により、ブラシレスモータを高速回転まで安定して駆動可能となる。これにより、ブラシレスモータ及びその駆動装置を搭載した送風機280を、設計の自由度が高く、安価なものとすることができる。
(実施の形態11)
図16は本発明の実施の形態11による電気掃除機を説明するブロック図である。
この実施の形態11の電気掃除機290は、底面に吸引口が形成された床用吸込具297と、空気を吸引する掃除機本体290aと、一端が床用吸込具297に、その他端が掃除機本体に接続された吸塵ホース296とを有している。
上記掃除機本体290aは、前面の一部に吸塵ホース296の他端が開口した集塵室295と、該集塵室295の背面側に配置された電動送風機291とから構成されている。
電動送風機291は、該集塵室295の背面に対向するよう配置されたファン42と、該ファンを回転させるブラシレスモータ293と、電圧源1を入力とし、該ブラシレスモータ293を駆動するモータ駆動装置294とから構成され、ファン292の回転により上記空気の吸引が行われるよう送風を行うものである。
ここで、上記電圧源1,ブラシレスモータ293,及びモータ駆動装置294はそれぞれ、実施の形態1の電圧源1,ブラシレスモータ2,及びモータ駆動装置100aと同一のものであり、上記モータ駆動装置294には、電気掃除機290の動作を制御するマイクロコンピュータ(以下マイコンという。)から、ユーザの操作に応じた指令回転数を示す指令信号が入力される。
次に動作について説明する。
この実施の形態11の電気掃除機290では、ユーザが所定の操作を行うと、マイコンから、モータ駆動装置294に指令信号が入力され、モータ駆動装置294からブラシレスモータ293に駆動電圧が印加される。すると、ブラシレスモータ293の駆動によりファン292が回転し、掃除機本体290a内で吸引力が発生する。この掃除機本体290aで発生した吸引力はホース296を介して床用吸込具297の底面に設けた吸引口(図示せず)に作用し、床用吸込具47の吸引口から被掃除面の塵埃が吸引され、掃除機本体290aの集塵室45に集塵される。
このとき、この実施の形態11の電気掃除機290では、マイコンからの指令信号に基づいて、実施の形態1と同様、モータ駆動装置294によりブラシレスモータ293の回転数が制御される。これにより、電気掃除機290では、吸引力の強さの調整が行われる。
このように本実施の形態11の電気掃除機290では、動力源としてブラシレスモータ293を用い、該ブラシレスモータ293に供給される電流の進角値βを、実施の形態1と同様、指令回転数foと実回転数fとの偏差が最小となるよう決定するので、インバータの入力電圧が変動するような状況においても、電流進角値を変化させるだけの簡単で安定した弱め界磁制御により、ブラシレスモータを高速回転まで安定して駆動可能となる。これにより、ブラシレスモータ及びその駆動装置を搭載した電気掃除機290を、設計の自由度が高く、安価なものとすることができる。
(実施の形態12)
図17は本発明の実施の形態12による電気乾燥機を説明するブロック図である。
この実施の形態12の電気乾燥機360は、圧縮機360a,モータ駆動装置360b,凝縮器361,蒸発器362,及び絞り装置363から構成されている。
ここで、圧縮機360a,凝縮器361,絞り装置363,及び蒸発器362は、冷媒循環経路を形成するものであり、モータ駆動装置360bは、電圧源1を入力とし、上記圧縮機360aの駆動源であるブラシレスモータを駆動するものである。なお、上記電圧源1、圧縮機360aのブラシレスモータ及びモータ駆動装置360bはそれぞれ、上記実施の形態1の電圧源1,ブラシレスモータ2及びモータ駆動装置100aと同一のものである。
絞り装置363は、上記実施の形態7の空気調和機の250の絞り装置253と同様、冷媒が冷媒循環経路を循環している状態で、凝縮器361から送り出された液冷媒の流量を絞って該液冷媒を膨張させるとともに、蒸発器362に、必要とされる量の冷媒を過不足なく供給するものである。
凝縮器361は、内部を流れる高温高圧の冷媒ガスを凝縮させて、冷媒の熱を外気に放出するものである。該凝縮器361に送り込まれた冷媒ガスは、外気により熱を奪われて徐々に液化し、凝縮器の出口付近では高圧の液冷媒となる。
蒸発器362は、低温の冷媒液を蒸発させて乾燥機内の除湿を行うものである。この蒸発器362は、除湿の効率を上げるための送風機362aを有している。
そして、この乾燥機362では、モータ駆動装置360bは、乾燥機の運転状態、つまり乾燥機に対して設定された除湿度、及び乾燥機内の湿度に基づいて、圧縮機360aのモータの出力を制御する。
次に動作について説明する。
この実施の形態12の電気乾燥機360では、モータ駆動装置360bから圧縮機360aのブラシレスモータに駆動電圧Vdが印加されると、圧縮機360aが駆動して冷媒循環経路内で冷媒が矢印Eの方向に循環し、凝縮器361及び蒸発器362にて熱交換が行われる。これにより、乾燥機内の除湿が行われる。
つまりこの電気乾燥機360では、凝縮器361で液状となった冷媒は、絞り装置363にてその流量が絞られることにより膨張して、低温の冷媒液となる。そして、蒸発器362へ低温の液冷媒が送り込まれると、蒸発器362では、低温の冷媒液が蒸発して、乾燥機内の除湿が行われる。具体的には、乾燥機内の湿り空気がその露点温度以下まで冷却され、水分が凝縮水として除去された空気が再加熱(再熱)される。このとき、蒸発器には、送風機により強制的に乾燥機内の空気が送り込まれており、蒸発器では、効率よく熱交換が行われ除湿される。
このように本実施の形態12の電気乾燥機360では、圧縮機360aの動力源としてブラシレスモータを用い、該ブラシレスモータに供給される電流の進角値βを、実施の形態1と同様、指令回転数foと実回転数fとの偏差が最小となるよう決定するので、インバータの入力電圧が変動するような状況においても、電流進角値を変化させるだけの簡単で安定した弱め界磁制御により、ブラシレスモータを高速回転まで安定して駆動可能となる。これにより、ブラシレスモータ及びその駆動装置を搭載した電気乾燥機360を、設計の自由度が高く、安価なものとすることができる。
(実施の形態13)
図18は本発明の実施の形態13によるヒートポンプ給湯器を説明するブロック図である。
この実施の形態13のヒートポンプ給湯器380は、供給された水を加熱して温水を排出する冷凍サイクル装置381aと、冷凍サイクル装置381aから排出された温水を貯める貯湯槽381bと、これらを連結する水配管386a,386b,387a,及び387bとを有している。
上記冷凍サイクル装置381aは、冷媒循環経路を形成する圧縮機380a,空気熱交換器382,絞り装置383,及び水熱交換器385を有するとともに、電圧源1を入力とし、該圧縮機380aのモータを駆動するモータ駆動装置380bを有している。
ここで、上記電圧源1,圧縮機380aのモータ,及びモータ駆動装置380bは、それぞれ実施の形態1の電圧源1,ブラシレスモータ2,及びモータ駆動装置100aと同一のものである。
絞り装置383は、上記実施の形態7の空気調和機250の絞り装置253と同様、水熱交換器385から空気熱交換器382へ送り出された液冷媒の流量を絞って、該液冷媒を膨張させるものである。
水熱交換器385は、冷凍サイクル装置381aに供給された水を加熱する凝縮器であり、加熱された水の温度を検出する温度センサ385aを有している。空気熱交換器382は、周辺雰囲気から熱を吸収する蒸発器であり、熱交換の能力を上げるための送風機382aと、該周辺温度を検出する温度センサ382bとを有している。
なお、図中、384は、上記冷媒を、圧縮機380a,水熱交換器385,絞り装置383,及び空気熱交換器382により形成される冷媒循環経路に沿って循環させる冷媒配管である。該冷媒配管384には、圧縮機380aから吐出された冷媒を、水熱交換器385及び絞り装置383をバイパスして空気熱交換器382に供給する除霜バイパス管384aが接続されており、該バイパス管384aの一部には除霜バイパス弁384bが設けられている。
上記貯湯槽381bは、水あるいは温水を貯める貯湯タンク388を有している。該貯湯タンク388の受水口388c1には、該貯湯タンク388内へ水を外部から供給する給水配管388cが接続され、上記貯湯タンク388の湯出口388d1には、該貯湯タンク388から浴槽へ湯を供給する浴槽給湯管388dが接続されている。また、上記貯湯タンク388の水出入口388aには、該タンク388に貯められた湯を外部に供給する給湯管389が接続されている。
上記貯湯タンク388と冷凍サイクル装置381aの水熱交換器385とは、配管386a,386b,387a,及び387bにより接続されており、貯湯タンク388と水熱交換器385との間には水の循環路が形成されている。
ここで、水配管386bは、水を貯湯タンク388から水熱交換器385へ供給する配管であり、その一端は、貯湯タンク388の水出口388bに接続され、その他端は、ジョイント部分387b1を介して、水熱交換器385の入水側配管387bに接続されている。また、この水配管386bの一端側には、貯湯タンク388内の水あるいは温水を排出するための排水弁388b1が取り付けられている。上記水配管386aは、水を水熱交換器385から貯湯タンク388へ戻す配管であり、その一端は、貯湯タンク388の水出入口388aに接続され、その他端は、ジョイント部分387a1を介して水熱交換器385の排出側配管387aに接続されている。
そして、水熱交換器385の入水側配管387bの一部には、上記水循環路内で水を循環させるポンプ387が設けられている。
さらに、この給湯器380では、給湯器の運転状態、つまり給湯器に対して設定された温水の目標温度、貯湯層381bから冷凍サイクル装置381aの水熱交換器385aに供給される水の温度、及び外気温に基づいて、ブラシレスモータの指令回転数が決定され、モータ駆動装置380bは、指令回転数に基づいて圧縮機380aのブラシレスモータに要求されるモータ出力を決定する。
次に動作について説明する。
圧縮機380aのブラシレスモータにモータ駆動装置380bから駆動電圧が印加され、圧縮機380aが駆動すると、圧縮機380aにより圧縮された高温冷媒は、矢印Eが示す方向に循環し、つまり冷媒配管384を通り、水熱交換器385に供給される。また、水循環路のポンプ387が駆動すると、貯湯タンク388から水が水熱交換器385に供給される。
すると、水熱交換器385では、冷媒と貯湯タンク388から供給された水との間で熱交換が行われ、熱が冷媒から水へ移動する。つまり供給された水が加熱され、加熱された水は、貯湯タンク388へ供給される。このとき、加熱された水の温度は凝縮温度センサ385aにて監視されている。
また、水熱交換器385では、冷媒は上記熱交換により凝縮し、凝縮した液冷媒は、その流量が絞り装置383により絞られることにより膨張し、空気熱交換器382に送り込まれる。この給湯器380では、該空気熱交換器382は、蒸発器として働く。つまり、該空気熱交換器382は、送風機382bにより送り込まれた外気から熱を吸収し、低温の冷媒液を蒸発させる。このとき、上記空気熱交換器382の周辺雰囲気の温度は温度センサ382bにより監視されている。
また、冷凍サイクル装置381aでは、空気熱交換器382に霜がついた場合は、除霜バイパス弁384bが開き、高温の冷媒が除霜バイパス路384aを介して空気熱交換器382に供給される。これにより空気熱交換器382の除霜が行われる。
一方、貯湯槽381bには、冷凍サイクル装置381aの水熱交換器385から温水が配管387a及び386aを介して供給され、供給された温水が貯湯タンク388に貯められる。貯湯タンク388内の温水は、必要に応じて、給湯管389を通して外部に供給される。特に、浴槽へ給湯する場合は、貯湯タンク内の温水は浴槽用給湯管388dを通して浴槽に供給される。
また、貯湯タンク388内の水あるいは温水の貯蓄量が一定量以下となった場合には、外部から給水管388cを介して水が補給される。
そして、この実施の形態10の給湯器380では、モータ駆動装置380bにより、該給湯器380に対して設定された温水の目標温度、水熱交換機385aに供給される水の温度、及び外気温に基づいてブラシレスモータの指令回転数が決定され、実施の形態1と同様、該指令回転数に基づいて、モータ駆動装置380bにより圧縮機380aのブラシレスモータの回転数が制御される。これにより、給湯器380では、目標温度の温水の供給が行われる。
このように本実施の形態13のヒートポンプ給湯器380では、圧縮機380aの動力源としてブラシレスモータを用い、該ブラシレスモータに供給される電流の進角値βを、実施の形態1と同様、指令回転数foと実回転数fとの偏差が最小となるよう決定するので、インバータの入力電圧が変動するような状況においても、電流進角値を変化させるだけの簡単で安定した弱め界磁制御により、ブラシレスモータを高速回転まで安定して駆動可能となる。これにより、ブラシレスモータ及びその駆動装置を搭載したヒートポンプ給湯器380を、設計の自由度が高く、安価なものとすることができる。
(実施の形態14)
図19は、本発明の実施の形態14によるハイブリッド自動車を説明する模式図である。
この実施の形態14のハイブリッド自動車400は、内燃機関とモータという2つの動力源を組み合わせた自動車であり、状況に応じて動力源を同時にまたは個々に作動させて走行するものである。
すなわち、このハイブリッド自動車400は、動力Epを発生する内燃機関410と、入力された電力に応じて動力を発生し、かつ外部から供給された動力に応じて発電を行う電動機402と、内燃機関401あるいは電動機402で発生された動力により自動車の駆動力を発生する駆動機構440とを有している。また、ハイブリッド自動車400は、バッテリ401及び発電機430と、上記内燃機関410で発生した動力Epを2系統に分割し、分割された発電系統の動力Ep1を上記発電機430に供給するとともに、分割された駆動系統の動力Ep2を上記電動機402に供給する動力分割機構420と、上記バッテリ401の出力Bc及び発電機403の出力Gcを入力とし、上記電動機402をモータとして駆動するモータ駆動装置400aとを有している。
ここで、上記電動機402は、実施の形態1のブラシレスモータ2と同一の構成を有し、自動車の走行状態に応じてモータあるいは発電機として動作するものである。つまり、この電動機402は、動力分割機構420からの分割動力Ep2、あるいは駆動機構440の制動力Bpにより回転駆動するとともに、モータ駆動装置400aからの駆動電流Dcにより駆動力を発生するものである。また、上記駆動機構440は、1対の駆動輪441と、該駆動輪441に接続された駆動シャフト442と、電動機402から供給された動力Dpを、駆動シャフト442を介して駆動輪441に駆動力として伝達し、かつ駆動輪441の制動力Bpを電動機402の駆動力として駆動シャフト442を介して電動機402に伝達するギア機構443とを有している。さらに、上記モータ駆動装置400aは、実施の形態1のモータ駆動装置100aと同一の回路構成を有するものであり、ここでは、モータ駆動装置400aの入力ノード1a及び1bには、上記バッテリ401の出力端子及び発電機403の出力端子が接続されている。
次に動作について説明する。
このハイブリッド自動車400は、内燃機関410により発電機430を回転させて発電された電力によりバッテリ401を充電し、バッテリ401の出力あるいは発電機430の出力を走行エネルギーとして活用して走行する。
例えば、内燃機関410の駆動による走行効率が悪い低速時には、バッテリの出力Bcがモータ駆動装置400aにより電動機402に供給され、電動機402で発生した駆動力Dpが駆動輪441に伝達される。これにより、このハイブリッド自動車400では、モータによる走行が行われる。
さらに、走行速度がある速度以上になると、内燃機関410が駆動し始め、内燃機関410で発生された動力Epが動力分割機構420を介して駆動系統の動力Ep2として電動機402に供給され、また電動機402ではモータ駆動装置400aからの駆動電流Dcにより動力が発生し、内燃機関から供給された動力Ep2と、駆動電流により発生した動力とが駆動機構440に駆動力Dpとして供給される。これにより、駆動機構440では、上記駆動力Dpがギア機構443及び駆動シャフト442を介して駆動輪441に伝達される。
さらに、このハイブリッド自動車400では、駆動輪441の駆動負荷が軽くなると、動力分割機構420は、内燃機関410で発生した動力Epの一部を発電系統の電力Ep1として発電機430へ分配する。すると、発電機430で発電された電力Gcは、モータ駆動装置400aを介してバッテリー401に充電電力Ccとして供給され、これによりバッテリ401の充電が行われる。この状態では、ハイブリッド自動車400は、バッテリ401を充電しながら走行することとなる。
また、このハイブリッド自動車400では、減速時や停止時などに制動動作が行われると、駆動輪441の制動力Bpが駆動シャフト442及びギア機構443を介して電動機402にその駆動力として伝達される。このとき、電動機402は発電機として動作し、制動力Bpにより発電された回生電力Rcがモータ駆動装置400aを介してバッテリ401に印加され、バッテリ401の充電が行われる。
このように本実施の形態14のハイブリッド自動車400では、動力源としてブラシレスモータ402を用い、該ブラシレスモータに供給される電流の進角値βを、実施の形態1と同様、指令回転数foと実回転数fとの偏差が最小となるよう決定するので、インバータの入力電圧が変動するような状況においても、電流進角値を変化させるだけの簡単で安定した弱め界磁制御により、ブラシレスモータを高速回転まで安定して駆動可能となる。これにより、ブラシレスモータ及びその駆動装置を搭載したハイブリッド自動車400を、設計の自由度が高く、安価なものとすることができる。
なお、上記実施の形態14では、電気自動車は、最も一般的なシリーズ・パラレルハイブリッド電気自動車である場合を示したが、実施の形態14の電気自動車は、図20に示すシリーズハイブリッド電気自動車500、あるいは図21に示すパラレルハイブリッド電気自動車600でもよい。
例えば、図20に示すシリーズハイブリッド自動車500は、図19に示すハイブリッド電気自動車400における電動機402に代わるモータ402aを備え、内燃機関410の動力Epにより発電機430を駆動し、発電された電力Gcにより、バッテリ401の充電あるいはモータ402aを駆動するものである。従って、このハイブリッド自動車500は、図19に示すハイブリッド自動車における動力分割機構420は有しておらず、内燃機関により直接駆動輪411を駆動するものではなく、駆動輪441をモータのみにより駆動するものである。なお、このハイブリッド自動車500は、2つの動力源である内燃機関とモータとが直列に配置されていることからシリーズ方式と呼ばれている。
また、図21に示すパラレルハイブリッド電気自動車600は、図19に示すハイブリッド電気自動車400における動力分割機構420に代わる変速機450を備え、内燃機関410の動力Epを、該変速機450を介して電動機402に伝達するものである。従って、このハイブリッド自動車600は、図19に示す発電機430は有していない。
このパラレルハイブリッド自動車600では、内燃機関410が、主に走行に用いられるものであり、場合により、内燃機関410がバッテリ401を充電する動力源として用いられる。
例えば、内燃機関に負荷がかかる発進時や加速時には、モータ駆動装置400aから供給される電力Dcにより電動機402がモータとして動作し、電動機402は、内燃機関で発生した動力Epと、電動機402で発生した動力とを、駆動力Dpとして駆動機構に出力する。これにより、駆動輪441の駆動は、モータの動力により補助されることとなる。また、内燃機関の動作効率が悪い軽負荷時には、上記電動機402が発電機として動作して、内燃機関の動力によりバッテリの充電と駆動輪の駆動とが行われ、内燃機関の負荷変動が小さく抑えられる。また、このハイブリッド自動車600では、制動時や降坂時には、電気自動車の回生制動による電力の回収や、停車時のエンジンストップにより、走行時のエネルギー利用効率を高めている。なお、このハイブリッド自動車600は、2つの動力源による駆動、つまり内燃機関による駆動と電動機による駆動とが並行して行われることからパラレル方式と呼ばれている。
さらに、実施の形態14の電気自動車は、内燃機関を持たずに、バッテリーからの電力のみで走行する電気自動車であってもよく、この場合も、上記実施の形態14と同様の効果が得られる。
また、上記実施の形態7から14では、動力源であるブラシレスモータを駆動するモータ駆動装置は、実施の形態1のモータ駆動装置と同一のものとしているが、実施の形態7ないし14におけるモータ駆動装置は、実施の形態2ないし6のいずれかのモータ駆動装置と同一のものであってもよい。
本発明に係るモータ駆動装置は、電圧源が出力電圧の急峻あるいは周期的に大きく変動をするようなものであっても、ブラシレスモータの弱め界磁制御を、予め設定されたテーブル値などの制御量を用いずに安定して行うことができ、これにより、ブラシレスモータの最高回転数を増加させることができる極めて有用なものである。
1 電圧源
1a,1b 出力ノード
2 ブラシレスモータ
3 インバータ回路
3a〜3c 接続点
4a,4b,4c,4d,4e,4f インバータ制御部
5 ロータ位置推定部
6a,6c,6d 進角値決定部
7 ドライブ信号作成部
8b,8d 指令電流波形作成部
9 PWM作成部
12 コンデンサ
13 インダクタ
31〜36 スイッチング素子
41〜46 ダイオード
100a,100b,100c,100d,100e,100f,277,283,294,400a モータ駆動装置
250 空気調和機
250a,260a,360a,380a 圧縮機
250b,260b,270b,360b,380b モータ駆動制御部
251 室内側熱交換器
251a,252a,262a,362a,382a 送風機
251b,252b,262b,362b,382b,385a 温度センサ
252 室外側熱交換器
253,263,273,363,383 絞り装置
254 四方弁
255 室内機
256 室外機
260 冷蔵庫
261,361 凝縮器
262 冷蔵室蒸発器
270 電気洗濯機
272 吊り棒
273 外槽
274 洗濯兼脱水槽
275 攪拌翼
276,282,293 ブラシレスモータ
280 送風機
281,292 ファン
290 電気掃除機
290a 電気掃除機本体
291 電動送風機
295 集塵室
296 ホース
297 床用吸込具
360 電気乾燥機
362 蒸発器
364 乾燥室
380 ヒートポンプ給湯器
381a 冷凍サイクル装置
381b 貯湯槽
382 空気熱交換器
384 冷媒配管
384a 除霜バイパス配管
384b 除霜バイパス弁
385 水熱交換器
386a,386b,387a,387b 水配管
387a1,387b1 ジョイント部分
387 ポンプ
388 貯湯タンク
388a 水出入口
388b 水出口
388b1 排水弁
388c 給水管
388c1 受水口
388d 浴槽給湯管
388d1 湯出口
389 給湯管
400,500,600 ハイブリッド自動車
401 バッテリ
402 電動機
402a モータ
410 内燃機関
420 動力分割機構
430 発電機
440 駆動機構
441 駆動輪
442 駆動シャフト
443 ギア機構
450 変速機
A〜C,E,F 冷媒流の方向
Bc バッテリ出力電流
Bp 制動力
Cc 充電電流
Dc 駆動電流
Dp 駆動力
Ep エンジン出力
Ep1,Ep2 分割エンジン出力
fo 指令回転数
Gc 発電電流
I 実電流
Io 指令電流
Rc 回生電流
Sg ゲート信号(ドライブ信号)
β 進角値
θ ロータ位置

Claims (4)

  1. ブラシレスモータを駆動するモータ駆動装置であって、
    電圧源の出力電圧を駆動電圧に変換して上記ブラシレスモータに出力するインバータ回路と、
    上記ブラシレスモータのロータ位置を推定するロータ位置推定部と、
    上記推定されたロータ位置に基づいた電流により上記ブラシレスモータが駆動されるよう上記インバータ回路を制御するインバータ制御部とを備え、
    上記インバータ制御部は、
    上記推定されたロータ位置に基づいて指令電流の波形を作成する指令電流波形作成部と、
    上記指令電流波形作成部が作成した指令電流の波形と、実際に上記ブラシレスモータに流れる電流の波形との偏差が減少するよう、上記インバータ回路の制御信号であるパルス信号を作成するパルス作成部とを有し、
    上記指令電流の波形の振幅値を最大値に固定した状態で、上記位相差を増減させて上記ブラシレスモータの回転数を制御する、
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 請求項1に記載のモータ駆動装置において、
    上記指令電流の波形の最大振幅値は、上記ブラシレスモータに供給することが許可されている最大の電流値である、
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  3. ブラシレスモータを駆動するモータ駆動装置であって、
    電圧源の出力電圧を駆動電圧に変換して上記ブラシレスモータに出力するインバータ回路と、
    上記ブラシレスモータのロータ位置を推定するロータ位置推定部と、
    上記推定されたロータ位置に基づいた電流により上記ブラシレスモータが駆動されるよう上記インバータ回路を制御するインバータ制御部とを備え、
    上記インバータ制御部は、
    上記ブラシレスモータに供給する電流の振幅値を決定する電流振幅値決定部と、
    上記電流振幅値決定部により決定された電流振幅値に基づいて、指令電流の波形を作成する指令電流波形作成部と、
    上記指令電流波形作成部が作成した指令電流の波形と、実際にモータに流れる電流の波形との偏差が減少するよう、上記インバータ回路の制御信号であるパルス信号を作成するパルス作成部とを有し、
    上記指令電流の振幅値を一定とした状態で、上記推定されたロータ位置と、上記ブラシレスモータに供給する電流との位相差を変化させて、上記ブラシレスモータの回転数が最大となる位相差を求める、
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  4. ブラシレスモータを駆動するモータ駆動装置であって、
    電圧源の出力電圧を駆動電圧に変換して上記ブラシレスモータに出力するインバータ回路と、
    上記ブラシレスモータのロータ位置を推定するロータ位置推定部と、
    上記推定されたロータ位置に基づいた電流により上記ブラシレスモータが駆動されるよう上記インバータ回路を制御するインバータ制御部とを備え、
    上記インバータ制御部は、
    上記ブラシレスモータの回転数を決定する回転数決定部と、
    該回転数決定部により決定された回転数と、実際の回転数との偏差が減少するよう、上記ブラシレスモータに供給する電流の振幅値を決定する電流振幅値決定部と、
    上記電流振幅値に基づいて指令電流の波形を作成する指令電流波形作成部と、
    上記指令電流波形作成部が作成した指令電流の波形と、実際にモータに流れる電流の波形との偏差がゼロとなるよう、上記インバータ回路の制御信号であるパルス信号を作成するパルス作成部とを有し、
    上記ブラシレスモータの指令回転数を一定とした状態で、上記推定されたロータ位置と、上記ブラシレスモータに供給される電流との位相差を変化させて、上記指令電流の振幅値が最小となる位相差を求める、
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
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