JP2002045591A - 洗濯機 - Google Patents

洗濯機

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JP2002045591A
JP2002045591A JP2000235484A JP2000235484A JP2002045591A JP 2002045591 A JP2002045591 A JP 2002045591A JP 2000235484 A JP2000235484 A JP 2000235484A JP 2000235484 A JP2000235484 A JP 2000235484A JP 2002045591 A JP2002045591 A JP 2002045591A
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JP
Japan
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motor
motor drive
phase difference
washing machine
rotor position
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000235484A
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English (en)
Inventor
Toshishige Miyoshi
利成 三好
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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  • Main Body Construction Of Washing Machines And Laundry Dryers (AREA)
  • Control Of Washing Machine And Dryer (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗濯機の脱水処理中に電源電圧が急に低下し
たり、負荷が急に変動しても、異常音や脱調現象を生じ
させることなく、モータ回転数を最高回転数まで迅速か
つ円滑に大きくする。 【解決手段】 DCブラシレスモータと、このモータの
駆動を制御するモータ駆動制御手段と、ロータ位置検出
手段とを備えた洗濯機であって、前記ロータ位置検出手
段で検出されたロータ位置信号と前記モータ駆動制御手
段から出力されたモータ駆動信号との位相差を算出し、
この位相差が所定値以上となった場合には、前記モータ
駆動制御手段から出力されたその時のモータ駆動周波数
を所定時間維持した後再び大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DCブラシレスモ
ータを備えた洗濯機に関し、より詳細には脱水処理中に
負荷変動などが生じても確実に脱水処理ができる洗濯機
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、脱水兼用洗濯機である全自動洗濯
機が広く使用されるようになってきた。この脱水兼用洗
濯機において、モータとしてDCブラシレスモータを用
い、インバータ制御回路によりモータの回転数を制御し
て脱水処理を行わせるものが開発・実用化されている。
このような従来の洗濯機の脱水処理制御を示すフローチ
ャートを図11に示す。モータ制御部は、制御部から送
られてくる指示に従って、モータが所定の回転数で駆動
するようにモータに電圧を印加する(S2)。一方、ロー
タ位置検出手段によりモータの実際の回転数を算出する
(S3)。そして、モータの実際の回転数と目標の回転数
とを比較し(S4)、回転数に差がなければ所期の脱水処
理制御を続け、他方実際の回転数と目標の回転数との差
があれば、印加電圧が調整される(S5)。すなわち、実
際の回転数が目標の回転数よりも小さいときにはモータ
への印加電圧を所定値だけ上げ(S6)、他方実際の回転
数が目標回転数よりも大きいときには印加電圧を所定値
だけ下げる(S7)。このようにして迅速に目標回転数と
なるよう脱水処理の制御を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、洗濯機
モータの回転数を検知して制御する従来の方法では、モ
ータが少なくとも数回転しないと安定した回転数を検知
できないため、電源電圧や負荷などの急激な変動に対し
ては迅速に対応することができない。
【0004】本発明はこのような従来の問題に鑑みてな
されたものであり、脱水処理中に電源電圧が急に低下し
たり、負荷が急に変動しても、モータ回転数を最高回転
数まで迅速かつ円滑に大きくできる洗濯機を提供するこ
とをその目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、DCブ
ラシレスモータと、このモータの駆動を制御するモータ
駆動制御手段と、ロータ位置検出手段とを備えた洗濯機
であって、前記ロータ位置検出手段で検出されたロータ
位置信号と前記モータ駆動制御手段から出力されたモー
タ駆動信号との位相差を算出し、この位相差が所定値以
上となった場合には、前記モータ駆動制御手段から出力
されたその時のモータ駆動周波数を所定時間維持した後
再び大きくすることを特徴とする洗濯機が提供される。
【0006】また本発明によれば、DCブラシレスモー
タと、このモータの駆動を制御するモータ駆動制御手段
と、ロータ位置検出手段とを備えた洗濯機であって、前
記ロータ位置検出手段で検出されたロータ位置信号と前
記モータ駆動制御手段から出力されたモータ駆動信号と
の位相差を算出し、この位相差が所定値以上となった場
合に、そのときのモータ駆動周波数を維持し、前記位相
差が所定値以下となったときに再びモータ駆動周波数を
大きくすることを特徴とする洗濯機が提供される。この
とき、モータ回転を最高回転までより円滑に到達させる
観点から、位相差が所定値以下となった後のモータ駆動
周波数の増加速度を、当初のモータ駆動周波数の増加速
度より遅くするのが好ましい。
【0007】さらに本発明によれば、DCブラシレスモ
ータと、このモータの駆動を制御するモータ駆動制御手
段と、ロータ位置検出手段とを備えた洗濯機であって、
前記ロータ位置検出手段で検出されたロータ位置信号と
前記モータ駆動制御手段から出力されたモータ駆動信号
との位相差を算出し、この位相差が所定値以上となった
場合に、モータ駆動周波数の増加速度を遅くすることを
特徴とする洗濯機が提供される。
【0008】そしてまた本発明によれば、DCブラシレ
スモータと、このモータの駆動を制御するモータ駆動制
御手段と、ロータ位置検出手段とを備えた洗濯機であっ
て、前記ロータ位置検出手段で検出されたロータ位置信
号と前記モータ駆動制御手段から出力されたモータ駆動
信号との位相差を算出し、さらに位相差の増加速度を算
出し、この位相差の増加速度に対応させてモータ駆動周
波数の増加速度を遅くすることを特徴とする洗濯機が提
供される。
【0009】また本発明によれば、DCブラシレスモー
タと、このモータの駆動を制御するモータ駆動制御手段
と、ロータ位置検出手段とを備えた洗濯機であって、前
記ロータ位置検出手段で検出されたロータ位置信号と前
記モータ駆動制御手段から出力されたモータ駆動信号と
の位相差を算出し、この位相差が所定値以上となった場
合に、そのときのモータ駆動デューティを所定時間維持
し、その後大きくすることを特徴とする洗濯機が提供さ
れる。
【0010】さらに本発明によれば、DCブラシレスモ
ータと、このモータの駆動を制御するモータ駆動制御手
段と、ロータ位置検出手段とを備えた洗濯機であって、
前記ロータ位置検出手段で検出されたロータ位置信号と
前記モータ駆動制御手段から出力されたモータ駆動信号
との位相差を算出し、この位相差が所定値以上となった
場合に、そのときのモータ駆動デューティを維持し、前
記位相差が所定値以下となったときにモータ駆動デュー
ティを大きくすることを特徴とする洗濯機が提供され
る。ここでエネルギー効率の観点から、前記位相差が所
定値以下となった後、当初より大きいモータ駆動デュー
ティで所定時間駆動した後、再び当初のモータ駆動デュ
ーティで駆動するのが好ましい。
【0011】本発明によれば、DCブラシレスモータ
と、このモータの駆動を制御するモータ駆動制御手段
と、ロータ位置検出手段とを備えた洗濯機であって、前
記ロータ位置検出手段で検出されたロータ位置信号と前
記モータ駆動制御手段から出力されたモータ駆動信号と
の位相差を算出し、この位相差が所定値以上となった場
合にはモータ駆動デューティを大きくすることを特徴と
する洗濯機が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明者は、ロータ位置検出手段
で検出されるロータ位置信号と、モータ駆動制御手段か
ら出力されたモータ駆動信号との位相差に着目し、この
位相差を最小にするよう制御すれば、脱水処理中に電源
電圧が急に低下したり、負荷が急に変動しても迅速に対
応でき、モータ回転を最高回転まで円滑に到達させるこ
とができることを見出し本発明をなすに至った。
【0013】まず本発明に係る洗濯機の制御回路につい
て説明する。制御回路の一実施例を図1に示す。洗濯機
の外箱上部に設けられた、洗濯コースを選択する選択ス
イッチやスタートスイッチなどからなる操作部2、所要
時間や洗濯コースを使用者に表示するための表示部3、
洗濯槽内の水位を検出する水位センサ4、洗濯機の上蓋
の開閉を検知する蓋スイッチ5などから制御部1へ信号
が送られ、これらの入力信号に基づき、予め記憶されて
いるプログラムに従って給水弁7や排出モータ8などを
制御部1で制御する。さらに制御部1は、インバータ制
御部6aとIGBT(Insulated Gate Bipolar Transis
tor)6bからなるモータ駆動制御手段6を介してDC
ブラシレスモータ13を制御する。モータ13に供給さ
れる電源は、交流電源11から直流電源回路12を通っ
て直流電源に変換され、インバータ制御部6aからの信
号によりIGBTで周波数および振幅を調整制御され
る。一方、ホールセンサ(ロータ位置検出手段)14で
検出したロータ回転位置の検出波形信号は制御部1に送
られ、通電のタイミングやモータ回転数の検出に用いら
れる。
【0014】このような洗濯機において脱水処理は、モ
ータ駆動制御手段6から出力されるモータ駆動周波数を
徐々に大きくすることにより実現される。例えば、モー
タの停止状態から脱水開始する場合には、まず駆動回転
数が低速域(例えば100rpm)となるようなモータ
駆動周波数をモータに与える。一方、モータの実際の回
転数は、モータのロータ位置を検知するホールセンサで
検出する。そして、モータ回転数が100rpmに達す
ると、次に例えば200rpmとなるようなモータ駆動
周波数をモータに与える。このようにして段階的に回転
数を高くして行き、最高回転数(例えば900rpm)
に到達すると、そのまま所定時間脱水処理を行い、その
後脱水処理を終了する。
【0015】請求項1の洗濯機では、ホールセンサで検
出したロータ位置信号とモータ駆動信号との位相差が所
定値以上になった場合に、モータ駆動手段から出力され
たその時のモータ駆動周波数を所定時間維持し、その後
再び大きくする点に大きな特徴がある。すなわち、位相
差が所定値以上に大きくなると、モータ駆動制御手段か
らモータに送るモータ駆動周波数を固定して、モータ回
転数がモータ駆動周波数に追随するのを待つのである。
このような構成によれば、電源電圧の低下や負荷変動に
よりモータ駆動周波数に対してモータの回転数が遅れ始
めても、異常音や脱調現象が生じる前に回復させること
ができる。
【0016】脱水処理の制御の一例を示すフローチャー
トを図2に示す。モータ駆動制御手段からの信号により
モータを起動し(S101)、ホールセンサでロータ位置の
波形を検出する(S102)。そしてモータ駆動信号とロー
タ位置信号との位相差を算出する(S103)。この位相差
が所定値以上かどうかを判定し(S104)、所定値未満で
あれば、所期のプログラムに従い最高回転数までモータ
駆動周波数を大きくする(S106,S107)。そして所定の
脱水処理時間が経過すれば(S108)、モータ駆動周波数
をゼロとし、必要によりブレーキをかけてモータを停止
させて脱水処理を終了する(S109)。一方、電源電圧の
低下や急激な負荷変動といった外乱が発生し、前記の位
相差が所定値より大きくなれば(S104)、モータ駆動周
波数にモータの回転が追随できず脱調のおそれがあると
判断し、その時のモータ駆動周波数を維持する(S10
5)。この間、モータの回転数は徐々に上昇する。そし
てモータの回転がモータ駆動周波数に追随できる程度に
時間が経過すれば、モータ駆動周波数を大きくする(S1
06,S107)。ここで基準となる位相差は、洗濯機の機種
などにより大きく異なるが、1〜3度の範囲である。ま
たモータ駆動周波数を維持する時間も洗濯機の機種など
により大きく異なるが、5〜10秒の範囲である。
【0017】次に請求項2の発明について説明する。請
求項2の洗濯機では、前記位相差が所定値以上となった
場合に、そのときのモータ駆動周波数を維持し、そして
位相差が所定値以下となったときに再びモータ駆動周波
数を大きくすることに特徴がある。すなわち請求項1の
発明では、モータ駆動周波数を維持する期間の終了時点
を所定時間経過した時としたが、本発明では、位相差が
所定値以下となった時とするのである。このような制御
によれば、モータの回転がモータ駆動周波数に追随でき
ることを確認してから前記周波数を上げるので、より確
実に最高回転数までモータ回転数を到達させることがで
きる。
【0018】この発明の制御の一例を示すフローチャー
トを図3に示す。モータ駆動制御手段からの信号により
モータを起動して(S201)、ホールセンサでロータ位置
の波形を検出し(S202)、モータ駆動信号とロータ位置
信号との位相差を算出し(S203)、この位相差が所定値
以上に大きければ、モータ駆動周波数にモータの回転が
追随できず脱調のおそれがあると判断し、その時のモー
タ駆動周波数を維持する。ここまでは図2に示した制御
と同じである。次に、モータ駆動周波数を一定に維持し
ている間もロータ位置の波形を検出し続け(S209)、モ
ータ駆動信号とロータ位置信号との位相差を算出する
(S210)。算出した位相差が所定値より小さくなるまで
モータ駆動周波数を一定に維持し、位相差が所定値より
小さくなると(S211)、再びモータ駆動周波数を最高回転
数まで段階的に上げて行く(S205,S206)。以後は図2
に示した制御と同じである。
【0019】ここで、モータ回転を最高回転数まで一層
円滑に到達させるためには、位相差が所定値より小さく
なった後、再びモータ駆動周波数を上げる際に、その周
波数の増加速度を当初の増加速度よりも遅くすることが
望ましい。前記周波数の増加速度を例えば当初の2/3
〜4/5にすることで、モータ回転は前記周波数に追随
しやすくなり確実に最高回転数まで立ち上げることがで
きる。このような制御の一例を示すフローチャートを図
4に示す。図3の制御と異なるところのみ説明すると、
ステップS311で、位相差が所定値以下となった場
合、ステップS312で、モータ駆動周波数の増加速度
を小さくする。そして小さくした増加速度で最高回転数
までモータ駆動周波数を大きくして行く(S305,S30
6)。
【0020】次に請求項4の発明について説明する。こ
の発明の洗濯機の大きな特徴は、前記の位相差が所定値
より大きくなったときは、モータ駆動周波数の増加速度
を遅くする点にある。すなわち、位相差が所定値より大
きくなったときは、モータ回転がモータ駆動周波数に追
随できなくなっていると判断し、当該周波数の増加速度
をモータ回転が追随できる程度まで遅くして、最高回転
数までモータ回転を緩やかに立ち上げるのである。変更
後の前記周波数の増加速度としては、洗濯機の種類など
により異なるが、一般に変更前の85〜95%の範囲が
好ましい。
【0021】この発明の制御の一例を示すフローチャー
トを図5に示す。モータ駆動制御手段からの信号により
モータを起動して(S401)、ホールセンサでロータ位置
の波形を検出し(S402)、モータ駆動信号とロータ位置
信号との位相差を算出する(S403)。そして、この位相
差が所定値より大きいかどうかを判定し(S404)、所定
値より大きければ、モータ駆動周波数にモータ回転が追
随できず脱調のおそれがあると判断し、モータ駆動周波
数の増加速度を小さくする(S405)。他方、位相差が所
定値より小さければ、モータ駆動周波数にモータ回転が
追随していると判断し、当初の増加速度でモータ駆動周
波数を最高回転数まで上げる(S406,S407)。このよう
な制御によれば、前記外乱などにモータ回転が脱調気味
となった場合でも、モータ回転はモータ駆動周波数に追
随しやすくなり、最高回転数まで円滑に達することがで
きるようになる。
【0022】次に請求項5の発明について説明する。こ
の発明の洗濯機の大きな特徴は、前記の位相差を算出し
た後、さらにその増加速度を算出し、この位相差の増加
速度に対応させてモータ駆動周波数の増加速度を小さく
する点にある。位相差の増加速度をモータ回転不良の指
標とすることで、きわめて早い段階でモータ回転不良を
検知でき、加えてこの位相差の増加速度に対応させて前
記周波数の増加速度を遅くするので、モータ駆動周波数
へのモータ回転の追随が一層容易となる。前記周波数と
位相差の増加速度の対応関係は、位相差の増加速度が大
きくなれば、前記周波数の増加速度を小さくするという
反比例の関係にあるが、具体的関係式は洗濯機の種類に
より異なるので実験などにより適宜決定すればよい。最
も単純な関係を一例として挙げるならば、位相差の増加
速度の増加率と前記周波数の増加速度の減少率を等しく
することが考えられる。
【0023】この発明の制御の一例を示すフローチャー
トを図6に示す。モータ駆動制御手段からの信号により
モータを起動して(S501)、ホールセンサでロータ位置
の波形を検出し(S502)、モータ駆動信号とロータ位置
信号との位相差を算出する(S503)。そしてさらに、位
相差の増加速度を算出し(S504)、この位相差の増加速
度が所定値より大きいかどうかを判定する(S505)。位
相差の増加速度が所定値より大きければ、モータ駆動周
波数の増加速度を位相差の増加速度に対応させて小さく
する(S506)。他方、位相差が所定値より小さければ、
モータ駆動周波数にモータ回転が追随していると判断
し、当初の増加速度でモータ駆動周波数を最高回転数ま
で上げる(S507,S508)。このような制御によれば、前
記外乱などにモータ回転が脱調気味となった場合でも、
モータ回転はモータ駆動周波数に追随しやすくなり、最
高回転数まで円滑に達することができるようになる。
【0024】次に請求項6の発明について説明する。請
求項6の洗濯機では、前記位相差が所定値以上となった
場合に、そのときのモータ駆動デューティを所定時間維
持し、そしてその後再びモータ駆動周波数を上げるとき
は、モータ駆動デューティを大きくする点に特徴があ
る。すなわち、位相差が所定値以上に大きくなった場合
には、駆動トルク不足によりモータ回転の脱調が起こり
始めたと判断し、モータ駆動デューティを固定して、モ
ータ回転数がモータ駆動周波数に追随するのを待ち、所
定時間経過後は当初より大きいモータ駆動デューティで
モータ回転させるのである。このような構成によれば、
電源電圧の低下や負荷変動によりモータ駆動周波数に対
してモータ回転が遅れ始めても、異常音や脱調現象が生
じる前にモータ回転を回復させることができ、最高回転
数まで円滑に大きくすることができる。
【0025】脱水処理の制御の一例を示すフローチャー
トを図7に示す。まずモータ出力デューティを所定値に
設定する(S601)。そしてモータ駆動制御手段からの信
号によりモータを起動し(S602)、ホールセンサでロー
タ位置の波形を検出する(S603)。そしてモータ駆動信
号とロータ位置信号との位相差を算出する(S604)。算
出した位相差が所定値以上かどうか判定し(S605)、所
定値未満であれば、所期のプログラムに従い最高回転数
までモータ駆動周波数を大きくする(S606,S607)。そ
して所定の脱水処理時間が経過すれば(S608)、モータ
駆動周波数をゼロとし、必要によりブレーキをかけてモ
ータを停止させて脱水処理を終了する(S609)。一方、
電源電圧の低下や急激な負荷変動といった外乱が発生
し、前記の位相差が所定値以上大きくなれば(S605)、
駆動トルクが不足しているためにモータ駆動周波数にモ
ータ回転が追随できず、脱調などが生じるおそれがある
と判断し、モータ駆動デューティを所定時間維持する
(S610)。この間、モータの回転数は徐々に上昇する。
そしてモータの回転がモータ駆動周波数に追随できる程
度の時間が経過すれば、モータ駆動デューティを大きく
して(S611)、最高回転数までモータ駆動周波数を大き
くして行く(S606,S607)。ここで基準となる位相差お
よびモータ駆動デューティを維持する時間としては、請
求項1で例示したものがここでも例示され、モータ駆動
デューティの増加量としては、当初のデューティの3〜
5%の範囲が好ましい。
【0026】次に請求項7の発明について説明する。請
求項7の洗濯機では、前記位相差が所定値以上となった
場合に、そのときのモータ駆動デューティを維持し、そ
して位相差が所定値以下となったときにモータ駆動デュ
ーティを大きくすることに大きな特徴がある。すなわ
ち、請求項6の発明では、モータ駆動デューティを維持
する期間の終了時点を所定時間経過した時としたが、本
発明では、位相差が所定値以下となった時とするのであ
る。このような制御によれば、モータの回転がモータ駆
動周波数に追随できることを確認してから前記デューテ
ィを大きくするので、より確実に最高回転数までモータ
回転数を到達させることができる。
【0027】この発明の制御の一例を示すフローチャー
トを図8に示す。モータ駆動デューティを所定値に設定
し(S701)、モータ駆動制御手段からの信号によりモー
タを起動して(S702)、ホールセンサでロータ位置の波
形を検出し(S703)、モータ駆動信号とロータ位置信号
との位相差を算出し(S704)、この位相差が所定値以上
に大きければ(S705)、モータ駆動周波数にモータの回
転が追随できず脱調のおそれがあると判断し、その時の
モータ駆動デューティを維持する。ここまでは図6に示
した制御と同じである。次に、モータ駆動デューティを
一定に維持している間もロータ位置の波形を検出し続け
(S710)、モータ駆動電源信号とロータ位置信号との位
相差を算出する(S711)。算出した位相差が所定値以内
となったかどうか判定し(S712)、位相差が小さくなる
までモータ駆動デューティを一定に維持する。他方、位
相差が所定値より小さくなると(S712)、モータ駆動デュ
ーティを当初より大きくして(S713)、再びモータ駆動
周波数を最高回転数まで段階的に上げて行く(S706,S70
7)。以後は図7に示した制御と同じである。
【0028】このとき、モータ駆動デューティを一定に
維持して位相差が所定値以下となった後、当初より大き
いモータ駆動デューティで回転させる場合に、所定時間
駆動させた後、モータ駆動デューティを再び当初の設定
に戻すことが推奨される。当初モータ駆動デューティよ
り大きいモータ駆動デューティで所定時間だけモータを
駆動させれば、モータ回転はモータ駆動周波数に充分追
随できるようになる一方、不必要に高いモータ駆動デュ
ーティでモータを駆動し続けることはエネルギー効率の
観点から好ましくないからである。
【0029】図9にこの場合の一例を示すフローチャー
トを示す。図8に示したフローチャートと相違する部分
についてのみ説明すると、位相差が所定値より小さくな
ると(S812)、モータ駆動デューティを当初より大きくし
てモータを回転させる(S813)。そして、この状態で所
定時間モータを回転させた後(S814)、モータ駆動デュ
ーティを当初の設定に戻し(S815)、モータ駆動周波数
を最高回転数まで段階的に上げて行く(S806,S807)。
【0030】次に請求項9の発明について説明する。請
求項9の洗濯機では、前記位相差が所定値以上となった
場合に、モータ駆動デューティを大きくする点に特徴が
ある。すなわち、位相差が所定値以上に大きくなった場
合には、駆動トルク不足によりモータ回転の脱調が起こ
り始めたと判断し、モータ駆動デューティを大きくし
て、モータ回転数をモータ駆動周波数に追随させるので
ある。このような構成によれば、電源電圧の低下や負荷
変動によりモータ駆動周波数に対してモータ回転が遅れ
始めても、異常音や脱調現象が生じる前にモータ回転を
回復させることができ、最高回転数まで円滑に大きくす
ることができる。
【0031】このような脱水処理の制御の一例を示すフ
ローチャートを図10に示す。モータ出力デューティを
所定値に設定する(S901)。そしてモータ駆動制御手段
からの信号によりモータを起動し(S902)、ホールセン
サでロータ位置の波形を検出する(S903)。そしてモー
タ駆動信号とロータ位置信号との位相差を算出する(S9
04)。算出した位相差が所定値以上かどうか判定し(S9
05)、所定値未満であれば、所期のプログラムに従い最
高回転数までモータ駆動周波数を大きくする(S907,S90
8)。そして所定の脱水処理時間が経過すれば(S90
9)、モータ駆動周波数をゼロとし、必要によりブレー
キをかけてモータを停止させて脱水処理を終了する(S9
10)。一方、電源電圧の低下や急激な負荷変動といった
外乱が発生し、前記の位相差が所定値以上大きくなれば
(S905)、駆動トルクが不足しているためにモータ駆動
周波数にモータ回転が追随できず、脱調などが生じるお
それがあると判断し、モータ駆動デューティを大きくす
る(S906)。変更後のモータ駆動デューティは、洗濯機
の種類などにより適宜決定すればよいが、当初デューテ
ィの105〜115%の範囲が好ましい。
【0032】
【発明の効果】本発明の洗濯機では、ロータ位置検出手
段で検出されたロータ位置信号とモータ駆動制御手段か
ら出力されたモータ駆動信号との位相差を算出し、この
位相差が所定値以上となった場合には、モータ駆動周波
数にモータ回転が追随しないおそれがあるとして、モー
タ駆動周波数やモータ駆動デューティを種々調整制御す
るので、脱水処理中に電源電圧が急に低下したり、負荷
が急に変動しても、異常音や脱調現象が生じることな
く、モータ回転数を最高回転数まで迅速かつ円滑に大き
くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の洗濯機の一例を示すブロック図であ
る。
【図2】 請求項1に係る洗濯機の制御の一例を示すフ
ローチャートである。
【図3】 請求項2に係る洗濯機の制御の一例を示すフ
ローチャートである。
【図4】 請求項3に係る洗濯機の制御の一例を示すフ
ローチャートである。
【図5】 請求項4に係る洗濯機の制御の一例を示すフ
ローチャートである。
【図6】 請求項5に係る洗濯機の制御の一例を示すフ
ローチャートである。
【図7】 請求項6に係る洗濯機の制御の一例を示すフ
ローチャートである。
【図8】 請求項7に係る洗濯機の制御の一例を示すフ
ローチャートである。
【図9】 請求項8に係る洗濯機の制御の一例を示すフ
ローチャートである。
【図10】 請求項9に係る洗濯機の制御の一例を示す
フローチャートである。
【図11】 従来の洗濯機の制御の一例を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
6 モータ駆動制御手段 13 DCブラシレスモータ 14 ロータ位置検出手段(ホールセンサ)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 DCブラシレスモータと、このモータの
    駆動を制御するモータ駆動制御手段と、ロータ位置検出
    手段とを備えた洗濯機であって、 前記ロータ位置検出手段で検出されたロータ位置信号と
    前記モータ駆動制御手段から出力されたモータ駆動信号
    との位相差を算出し、この位相差が所定値以上となった
    場合には、前記モータ駆動制御手段から出力されたその
    時のモータ駆動周波数を所定時間維持した後再び大きく
    することを特徴とする洗濯機。
  2. 【請求項2】 DCブラシレスモータと、このモータの
    駆動を制御するモータ駆動制御手段と、ロータ位置検出
    手段とを備えた洗濯機であって、 前記ロータ位置検出手段で検出されたロータ位置信号と
    前記モータ駆動制御手段から出力されたモータ駆動信号
    との位相差を算出し、この位相差が所定値以上となった
    場合に、そのときのモータ駆動周波数を維持し、前記位
    相差が所定値以下となったときに再びモータ駆動周波数
    を大きくすることを特徴とする洗濯機。
  3. 【請求項3】 位相差が所定値以下となった後のモータ
    駆動周波数の増加速度を、当初のモータ駆動周波数の増
    加速度より遅くする請求項2記載の洗濯機。
  4. 【請求項4】 DCブラシレスモータと、このモータの
    駆動を制御するモータ駆動制御手段と、ロータ位置検出
    手段とを備えた洗濯機であって、 前記ロータ位置検出手段で検出されたロータ位置信号と
    前記モータ駆動制御手段から出力されたモータ駆動信号
    との位相差を算出し、この位相差が所定値以上となった
    場合に、モータ駆動周波数の増加速度を遅くすることを
    特徴とする洗濯機。
  5. 【請求項5】 DCブラシレスモータと、このモータの
    駆動を制御するモータ駆動制御手段と、ロータ位置検出
    手段とを備えた洗濯機であって、 前記ロータ位置検出手段で検出されたロータ位置信号と
    前記モータ駆動制御手段から出力されたモータ駆動信号
    との位相差を算出し、さらに位相差の増加速度を算出
    し、この位相差の増加速度に対応させてモータ駆動周波
    数の増加速度を遅くすることを特徴とする洗濯機。
  6. 【請求項6】 DCブラシレスモータと、このモータの
    駆動を制御するモータ駆動制御手段と、ロータ位置検出
    手段とを備えた洗濯機であって、 前記ロータ位置検出手段で検出されたロータ位置信号と
    前記モータ駆動制御手段から出力されたモータ駆動信号
    との位相差を算出し、この位相差が所定値以上となった
    場合には、そのときのモータ駆動デューティを所定時間
    維持した後大きくすることを特徴とする洗濯機。
  7. 【請求項7】 DCブラシレスモータと、このモータの
    駆動を制御するモータ駆動制御手段と、ロータ位置検出
    手段とを備えた洗濯機であって、 前記ロータ位置検出手段で検出されたロータ位置信号と
    前記モータ駆動制御手段から出力されたモータ駆動信号
    との位相差を算出し、この位相差が所定値以上となった
    場合に、そのときのモータ駆動デューティを維持し、前
    記位相差が所定値以下となったときにモータ駆動デュー
    ティを大きくすることを特徴とする洗濯機。
  8. 【請求項8】 位相差が所定値以下となった後、当初よ
    り大きいモータ駆動デューティで所定時間駆動した後、
    再び当初のモータ駆動デューティで駆動する請求項7記
    載の洗濯機。
  9. 【請求項9】 DCブラシレスモータと、このモータの
    駆動を制御するモータ駆動制御手段と、ロータ位置検出
    手段とを備えた洗濯機であって、 前記ロータ位置検出手段で検出されたロータ位置信号と
    前記モータ駆動制御手段から出力されたモータ駆動信号
    との位相差を算出し、この位相差が所定値以上となった
    場合にはモータ駆動デューティを大きくすることを特徴
    とする洗濯機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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