JP2004104997A - ブラシレスモータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

 【課題】高効率化のために特性改善(出力ダウン)を行ったモータにおいてもその運転範囲を広げることができ、負荷の最大点で所望の回転数を得る。
 【解決手段】直流電圧を交流電圧に変換するインバータ13と、インバータ13により駆動されるブラシレスモータ3と、ブラシレスモータ3の逆起電圧からロータ3aの回転位置を検出する逆起電圧検出回路14と、逆起電圧検出回路14の信号からインバータ13を駆動させる波形を作る転流回路16と、ブラシレスモータ3を同期モータとして動作させるための波形を作る同期駆動回路17と、ブラシレスモータ3の負荷の状態を判定する負荷状態判定回路20と、負荷状態判定回路20によりインバータ13から出力する波形を転流回路16もしくは同期駆動回路17のいずれかに切り換える切換回路18を有し、高負荷の時には、切換回路18が、同期駆動回路17に切り換える。
【選択図】図1

Description

 本発明は冷蔵庫やエアコンなどの冷凍システムの圧縮機に適したブラシレスモータ制御装置に関するものである。
 ブラシレスモータは効率が高く、回転数制御も電圧制御で可能であるという点から広く利用されている。特に近年ブラシレスモータの回転位置を検出する位置検出素子を不要にする技術としてモータの巻線電圧に発生する逆起電圧から回転位置を検出する方法が提案されてから、特に冷凍システムに用いられる圧縮機など高温であり、しかも内部に冷媒、オイルなどがある非常に使用環境が悪いところでも多く使用されるようになってきた。
 例えば特許文献1などに冷蔵庫に応用した場合について記載されている。以下従来のブラシレスモータ制御装置について図面を参照しながら説明する。
 図10は従来のブラシレスモータ制御装置のブロック図である。
 図10において、ブラシレスモータ101は、シャフトを介して圧縮機構102を動作させている。
 商用電源103は、例えば一般家庭における100V60Hzの交流電源である。整流回路104は商用電源103を整流する。ここでは倍電圧整流方式を採用しており、AC100Vを入力とし、DC250Vを出力としている。
 インバータ105は、スイッチング素子を3相ブリッジ接続した構成であり、整流回路103の直流出力を3相の任意電圧、任意周波数の出力に変換し、ブラシレスモータ101に電力を供給する。
 逆起電圧検出回路106は、ブラシレスモータ101のステータ巻線の逆起電圧からロータの回転の相対位置を検出する。ドライブ回路107はインバータ105のスイッチング素子をオン/オフさせる。
 転流回路108は、ブラシレスモータ101が定常運転しているときに逆起電圧検出回路106の出力によりインバータ105のどの素子をオンさせるか決定する。
 PWM制御回路109は、インバータ105のスイッチング素子の上側アームまたは下側アームのスイッチング素子のみをチョッピングし、PWM(パルス幅変調)制御を行う。パルス幅のデューティ(パルス周期中のオン周期の割合)を上/下させることで出力電圧を上昇/下降させることができる。
 以上のように構成されたブラシレスモータ制御装置について次に動作について説明する。
 ブラシレスモータ101が停止状態から起動をさせるときには逆起電圧が発生していないため、位置検出は不可能である。従ってインバータ105から強制的に低周波数、低デューティの出力を出し、強制的に回転をスタートさせる(一般的に低周波同期起動と呼ばれる)。
 ある程度回転が上昇してくると、ブラシレスモータ101のステータ巻線に逆起電圧が発生し、逆起電圧検出回路106からの位置検出信号を転流回路108で加工し、ドライブ回路107に与えることにより通常のDCモータとしての運転(位置信号による閉ループ制御)を行うこととなる。
 DCモータにおいては電圧を変化させることで回転数制御が可能であり、PWM制御回路109からのデューティを大きくすると回転数が上昇し、逆にデューティを小さくすると回転数が下降することとなる。
 また逆起電圧検出回路106の位置検出信号の出力はロータの回転と完全に同期しているので、この信号より回転数を検知しデューティを調整することにより、モータの回転数制御ができることになる。
 DCモータとして動作しているときの特性を次に説明する。図11はDCモータのトルク特性図である。図11において、横軸がトルク、縦軸が回転数及びモータを流れる電流を示している。
 R1はデューティ100%(最大電圧)の時のトルク=回転数特性を示している。トルクが大きくなると回転数が低下する。またI1はその時のモータを流れる電流を示しており、トルクにほぼ比例して大きくなる。
 冷凍システムにおける負荷の最大点Lmは、最大トルクTm、最大回転数Rmの点である。この点は冷凍性能確保のため、回転数は最大回転数Rmを確保する必要がある。
 そこでモータを設計する場合、この最大負荷点が運転できるように設計を行う。即ち回転数特性R1が最大負荷点Lmより上側に来るように設計を行う(この場合、入力電圧低下などの影響を考慮してマージンを設定する必要がある)。
特開平3−55478号公報
 しかしながら従来の構成では、次のような課題があった。
 図11における最大負荷点Lmを出せるようにするには、モータをR1の様に設計するが、出力の高いモータであるため必然的にモータ電流自体が全体的に高くなる。従って通常運転するトルクTnにおいてもモータ電流が大きくなり、インバータの効率が悪くなるという課題を有していた。
 この課題を解決するためには、例えばモータの出力を低下させ、図11における回転数特性R2、電流特性I2なるモータを設計すると電流が下がり高効率になるが、この時最大負荷点Lmはクリアできず、回転数が下がってしまうこととなる。
 本発明は従来の課題を解決するもので、回転数特性を改善したモータでも最大負荷点で所望の回転数が得られるように運転範囲が拡大でき、なおかつ高効率なブラシレスモータ制御装置を提供することを目的とする。
 本発明の他の目的は、負荷の検知し、運転方法を最適に切り換え、回転数がダウンせず、冷凍能力も確保できるブラシレスモータ制御装置を提供することを目的とする。
 本発明の他の目的は、運転方法が切り替わる近辺でも動作が安定させることができるブラシレスモータ制御装置を提供することを目的とする。
 本発明の他の目的は、高負荷に対応した運転の時、負荷を検出することによって、軽負荷になったときに速やかにもとの運転状態に戻ることのできるブラシレスモータ制御装置を提供することを目的とする。
 本発明の他の目的は、高負荷に対応した運転の時、負荷を検出することによって、更に負荷が大きくなりモータが停止にまで至る前に回転数を下げることによってモータの停止という最悪の状態を避けることのできるブラシレスモータ制御装置を提供することを目的とする。
 この目的を達成するために本発明のブラシレスモータ制御装置は、逆起電圧検出回路の信号からインバータを駆動させる波形を作る転流回路と、ブラシレスモータを同期モータとして動作させるための波形を作る同期駆動回路と、前記インバータから出力する波形を前記転流回路もしくは前記同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路とから構成されている。
 また、逆起電圧検出回路の信号からインバータを駆動させる波形を作る転流回路と、ブラシレスモータを同期モータとして動作させるための波形を作る同期駆動回路と、前記ブラシレスモータの負荷の状態を判定する負荷状態判定回路と、前記負荷状態判定回路により前記インバータから出力する波形を前記転流回路もしくは前記同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路とから構成されている。
 また、デューティが最大になったことを判定しインバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路とから構成されている。
 また、デューティが最大になったことを判定しインバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路と、同期駆動回路に切り換えたときにカウントを開始し一定時間経過後転流回路からの出力にする第1タイマ回路とから構成されている。
 また、デューティが最大になったことを判定しインバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路と、逆起電圧検出回路の信号と同期駆動回路の信号との位相差を検出し位相差がなくなったときに転流回路からの出力に切り換える位相判定回路とから構成されている。
 また、逆起電圧検出回路の信号と同期駆動回路の信号との位相差を検出し位相差が所定値より小さくなったときに同期駆動回路からの出力周波数を下げる周波数調整回路とから構成されている。
 本発明のブラシレスモータ制御装置は、インバータから出力する波形を転流回路もしくは同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路を設けることにより、ブラシレスモータが高負荷の状態であるときには、同期モータとして運転すべく切り換えを行い、回転数特性を改善したモータでも最大負荷点で所望の回転数が得られるように運転範囲が拡大でき、なおかつ通常負荷においては高効率な運転が可能となる。
 また、ブラシレスモータの負荷の状態を判定する負荷状態判定回路と、負荷状態判定回路によりインバータから出力する波形を転流回路もしくは同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路を設けることにより、ブラシレスモータの負荷状態を負荷状態判定回路で検出し、高負荷の状態であるときには、同期モータとして運転すべく切り換えを行い、回転数特性を改善したモータでも最大負荷点で所望の回転数が得られるように運転範囲が拡大でき、なおかつ通常負荷においては高効率な運転が可能となる。
 また、デューティが最大になったことを判定しインバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路を設けることにより、デューティが最大になるとDCモータとしてはそれ以上能力を出せない限界であるといえるので、このデューティから負荷の状態を検知し、デューティが最大になった時には運転方法を同期モータとしての運転に切り換え、回転数がダウンせず、冷凍能力も確保できることとなる。
 また、デューティが最大になったことを判定しインバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路と、同期駆動回路に切り換えたときにカウントを開始し一定時間経過後転流回路からの出力にする第1タイマ回路とを設けることにより、一度同期モータとしての運転に切り替わったとき、第1タイマ回路を動作させ一定時間運転を継続させることによって、運転方法が切り替わる近辺でも頻繁に切り替わることなく動作が安定させることができる。
 また、デューティが最大になったことを判定しインバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路と、逆起電圧検出回路の信号と同期駆動回路の信号との位相差を検出し位相差がなくなったときに転流回路からの出力に切り換える位相判定回路とを設けることにより、同期モータとしての運転を行っているとき、その負荷を逆起電圧検出回路の信号と同期駆動回路の信号との位相差を検出することにより予測し、位相差がなくなったときに通常のDCモータの運転に戻すことにより、軽負荷になったときに速やかにもとの運転状態に戻ることができる。
 また、逆起電圧検出回路の信号と同期駆動回路の信号との位相差を検出し、位相差が所定値より小さくなったときに同期駆動回路からの出力周波数を下げる周波数調整回路とを設けることにより、同期モータとしての運転を行っているとき、位相差が所定値より小さくなれば、同期駆動回路からの出力周波数を低下させることにより脱調トルクを向上させることができ、更に負荷が大きくなりモータが停止にまで至る前に回転数を下げることによってモータの停止という最悪の状態を避けることができる。
 本発明の請求項1記載のブラシレスモータ制御装置の発明は、直流電圧を交流電圧に変換するインバータと、前記インバータにより駆動されるブラシレスモータと、前記ブラシレスモータの逆起電圧からロータの回転位置を検出する逆起電圧検出回路と、前記逆起電圧検出回路の信号から前記インバータを駆動させる波形を作る転流回路と、前記ブラシレスモータを同期モータとして動作させるための波形を作る同期駆動回路と、前記インバータから出力する波形を前記転流回路もしくは前記同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路とを有し、高負荷の状態であるときには、前記切換回路が、前記ブラシレスモータを同期モータとして運転すべく切り換えるものであり、ブラシレスモータが高負荷の状態であるときには、同期モータとして運転すべく切り換えを行い、回転数特性を改善したモータでも最大負荷点で所望の回転数が得られるように運転範囲が拡大でき、なおかつ通常負荷においては高効率な運転が可能となる。
 請求項2記載のブラシレスモータ制御装置の発明は、直流電圧を交流電圧に変換するインバータと、前記インバータにより駆動されるブラシレスモータと、前記ブラシレスモータの逆起電圧からロータの回転位置を検出する逆起電圧検出回路と、前記逆起電圧検出回路の信号から前記インバータを駆動させる波形を作る転流回路と、前記ブラシレスモータを同期モータとして動作させるための波形を作る同期駆動回路と、前記ブラシレスモータの負荷の状態を判定する負荷状態判定回路と、前記負荷状態判定回路により前記インバータから出力する波形を前記転流回路もしくは前記同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路とを有するものであり、ブラシレスモータの負荷状態を負荷状態判定回路で検出し、高負荷の状態であるときには、同期モータとして運転すべく切り換えを行い、回転数特性を改善したモータでも最大負荷点で所望の回転数が得られるように運転範囲が拡大でき、なおかつ通常負荷においては高効率な運転が可能となる。
 請求項3記載のブラシレスモータ制御装置の発明は、直流電圧を交流電圧に変換するインバータと、前記インバータにより駆動されるブラシレスモータと、前記ブラシレスモータの逆起電圧からロータの回転位置を検出する逆起電圧検出回路と、前記逆起電圧検出回路の信号から前記インバータを駆動させる波形を作る転流回路と、前記ブラシレスモータを同期モータとして動作させるための波形を作る同期駆動回路と、前記ブラシレスモータの負荷の状態を判定する負荷状態判定回路と、前記負荷状態判定回路により前記インバータから出力する波形を前記転流回路もしくは前記同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路と、デューティが最大になったことを判定し前記インバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路とを有するものであり、デューティが最大になるとDCモータとしてはそれ以上能力を出せない限界であるといえるので、このデューティから負荷の検知し、デューティが最大になった時には運転方法を同期モータとしての運転に切り換え、回転数がダウンせず、冷凍能力も確保できることとなる。
 請求項4記載のブラシレスモータ制御装置の発明は、直流電圧を交流電圧に変換するインバータと、前記インバータにより駆動されるブラシレスモータと、前記ブラシレスモータの逆起電圧からロータの回転位置を検出する逆起電圧検出回路と、前記逆起電圧検出回路の信号から前記インバータを駆動させる波形を作る転流回路と、前記ブラシレスモータを同期モータとして動作させるための波形を作る同期駆動回路と、前記ブラシレスモータの負荷の状態を判定する負荷状態判定回路と、前記負荷状態判定回路により前記インバータから出力する波形を前記転流回路もしくは前記同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路と、デューティが最大になったことを判定し前記インバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路と、前記同期駆動回路に切り換えたときにカウントを開始し一定時間経過後前記転流回路からの出力にする第1タイマ回路を有するものであり、一度同期モータとしての運転に切り替わったとき、第1タイマ回路を動作させ一定時間運転を継続させることによって、運転方法が切り替わる近辺でも頻繁に切り替わることなく動作が安定させることができる。
 請求項5記載のブラシレスモータ制御装置の発明は、直流電圧を交流電圧に変換するインバータと、前記インバータにより駆動されるブラシレスモータと、前記ブラシレスモータの逆起電圧からロータの回転位置を検出する逆起電圧検出回路と、前記逆起電圧検出回路の信号から前記インバータを駆動させる波形を作る転流回路と、前記ブラシレスモータを同期モータとして動作させるための波形を作る同期駆動回路と、前記ブラシレスモータの負荷の状態を判定する負荷状態判定回路と、前記負荷状態判定回路により前記インバータから出力する波形を前記転流回路もしくは前記同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路と、デューティが最大になったことを判定し前記インバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路と、前記逆起電圧検出回路の信号と前記同期駆動回路の信号との位相差を検出し位相差がなくなったときに前記転流回路からの出力に切り換える位相判定回路とを有するものであり、同期モータとしての運転を行っているとき、その負荷を逆起電圧検出回路の信号と同期駆動回路の信号との位相差を検出することにより予測し、位相差がなくなったときに通常のDCモータの運転に戻すことにより、軽負荷になったときに速やかにもとの運転状態に戻ることができる。
 請求項6記載のブラシレスモータ制御装置の発明は、直流電圧を交流電圧に変換するインバータと、前記インバータにより駆動されるブラシレスモータと、前記ブラシレスモータの逆起電圧からロータの回転位置を検出する逆起電圧検出回路と、前記逆起電圧検出回路の信号から前記インバータを駆動させる波形を作る転流回路と、前記ブラシレスモータを同期モータとして動作させるための波形を作る同期駆動回路と、前記ブラシレスモータの負荷の状態を判定する負荷状態判定回路と、前記負荷状態判定回路により前記インバータから出力する波形を前記転流回路もしくは前記同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路と、デューティが最大になったことを判定し前記インバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路と、前記逆起電圧検出回路の信号と前記同期駆動回路の信号との位相差を検出し位相差が所定値より小さくなったときに前記同期駆動回路からの出力周波数を下げる周波数調整回路とを有するものであり、同期モータとしての運転を行っているとき、位相差が所定値より小さくなれば、同期駆動回路からの出力周波数を低下させることにより脱調トルクを向上させることができ、更に負荷が大きくなりモータが停止にまで至る前に回転数を下げることによってモータの停止という最悪の状態を避けることができる。
 以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
 (実施の形態1)
 図1は本発明の実施の形態におけるブラシレスモータ制御装置のブロック図である。
 図1において、圧縮機1はシェル2を有する。ブラシレスモータ3は、ロータ3aとステータ3bとからなる。ロータ3aは周囲に永久磁石を配置してある(例えば4極の場合90度毎にNSNSの極を配置)。
 シャフト4は、ロータ3aに固定され、ロータ3aの回転時にはベアリング5の中を回転する。またシャフト4の下部には偏心部4aが設けてある。さらにその下部には給油ポンプ6が設けてある。シャフト4の回転運動が偏心部4aによって往復運動に変えられピストン7がシリンダ8内を往復することにより、冷媒を圧縮する。圧縮された冷媒は吐出管9から出ていき、冷却システム(凝縮器、膨張器、蒸発器など、図示せず)を通って吸込管10より圧縮機1のシェル2内部に放出される。
 商用電源11は、例えば一般家庭における100V60Hzの交流電源である。商用電源11を整流する整流回路12は、本実施の形態では倍電圧整流方式を採用しており、AC100Vを入力とし、DC250Vを出力としている。インバータ13は、スイッチング素子を3相ブリッジ接続した構成であり、整流回路12の直流出力を3相の任意電圧、任意周波数の出力に変換し、ブラシレスモータ3に電力を供給する。
 逆起電圧検出回路14は、ブラシレスモータ3のステータ3bの巻線の逆起電圧からロータ3aの回転の相対位置を検出する。ドライブ回路15はインバータ13のスイッチング素子をオン/オフさせる。転流回路16は、ブラシレスモータ3が定常運転しているときに逆起電圧検出回路14の出力によりインバータ13のどの素子をオンさせるか決定する。
 同期駆動回路17は、ブラシレスモータ3を同期モータとして運転させる際に、所定周波数、所定電圧(所定デューティ)の出力を出す。切換回路18は、ドライブ回路に送出する信号を、転流回路16の信号か同期駆動回路17の信号かを切り換える。
 PWM制御回路19は、インバータ13のスイッチング素子の上側アームまたは下側アームのスイッチング素子のみをチョッピングし、PWM(パルス幅変調)制御を行う。パルス幅のデューティ(パルス周期中のオン周期の割合)を上/下させることで出力電圧を上昇/下降させることができる。
 負荷状態判定回路20は、ブラシレスモータ3の負荷状態を判定し、切換回路18による運転モードの切り換えを決定する。第1タイマ回路21は、同期駆動回路17による運転に切り替わったときにタイマをスタートし、一定時間t1経過するとタイマ終了する。
 デューティ判定回路22は、デューティが最大(100%)になったとき、最大負荷であることを検出する。位相判定回路23は、逆起電圧検出回路14の信号と同期駆動回路17の信号との位相差を検出し、現在の負荷状態を知ることができる。
 周波数調整回路24は、逆起電圧検出回路14の信号と同期駆動回路17の信号との位相差を検出し、その位相差が所定値より小さくなったときに、同期駆動回路17からの出力周波数を下げる。
 以上のように構成されたブラシレスモータ制御装置について、以下その動作を図1を用いて説明する。
 ブラシレスモータ3が停止状態から起動をさせるときには逆起電圧が発生していないため、位置検出は不可能である。従ってインバータ13から強制的に低周波数、低デューティの出力を出し、強制的に回転をスタートさせる(一般的に低周波同期起動と呼ばれる)。
 その後、加速を行いある程度回転が上昇(10r/sec程度)してくると、ブラシレスモータ3のステータ巻線に逆起電圧が発生し、逆起電圧検出回路14による位置検出が可能となる。
 逆起電圧検出回路14からの位置検出信号を転流回路16で加工し、切換回路18を介してドライブ回路15に与えることにより通常のDCモータとしての運転(位置信号による閉ループ制御)を行うこととなる。
 DCモータとしての運転においては電圧を変化させることで回転数制御が可能であり、PWM制御回路19からのデューティを大きくすると回転数が上昇し、逆にデューティを小さくすると回転数が下降することとなる。
 PWM制御はパルス幅変調と呼ばれ、電圧の調整をデューティにより調整するものであり、デューティとはON周期/キャリア周期であり0〜100%の値をとる。キャリア周期はキャリア周波数で決まっており、一般的には数kHzから数十kHzである。またデューティの値が大きければ電圧は高くなる。
 同期駆動回路17は、ブラシレスモータを同期モータとして運転する際に出力を出すもので所定周波数、所定デューティの出力を出すことができる。この時には同期モータとしての特性となる。
 負荷状態判定回路20でブラシレスモータ3の負荷状態を判定する。負荷状態を判定して高負荷であると判断したときには同期駆動回路17での運転に切り換える。
 また逆起電圧検出回路14の位置検出信号の出力はロータの回転と完全に同期しているので、この信号より回転数を検知し、PWM制御回路19のデューティを調整することにより、モータの回転数制御ができることになる。
 以上のような動作を行うことにより、得られる特性について、図2を用いて説明する。図2は本実施の形態におけるブラシレスモータの運転範囲を示す特性図である。図2において、横軸はトルク、縦軸は回転数を示している。R2は従来例でも説明したように高効率化を行うために出力を低下させた設計を行ったモータのデューティ100%(最大電圧)の時のトルク=回転数特性を示している。
 ブラシレスモータをDCモータとしてのみの運転を行う場合、回転数制御が可能な領域は図2に示す領域Aであり、最高回転数、最大トルクが特性R2のために制限が加えられているのがわかる。
 そこでブラシレスモータを同期モータとしての運転も行うことによって領域Bにおける運転も可能となる。領域Bで高回転数、高トルクで領域が欠けているのは、同期モータの脱調トルクがこの部分にあることを示す。
 次に本実施の形態の動作について、図3、図1を用いて更に詳しく説明する。図3は本実施の形態におけるブラシレスモータ制御装置の流れ図である。
 図3において、STEP1ではブラシレスモータをDCモータとして運転している。即ちインバータ13からの出力は、切換回路18によって転流回路16からの出力が選択されている。
 次に、STEP2でデューティ判定回路22でPWM制御回路19の出力しているデューティが100%(最大)であるか否かを判定する。デューティが100%未満であればまだ性能的に余裕があると判断し、STEP1即ちDCモータとしての運転を継続する。デューティが100%であればSTEP3に進む。
 次に、STEP3で現在の実際の回転数が目標回転数に比べて低下しているかどうか判定する。低下していなければデューティは100%で最大状態ではあるがまだぎりぎり性能が出せるところにあると判断し、STEP1即ちDCモータとしての運転を継続する。
 また、回転数が低下していれば負荷的にDCモータとしての運転範囲をもはや越えているものと判断し、STEP4に進む。
 次に、STEP4では、切換回路18で同期駆動回路17での運転に切り換える。この時同期駆動回路17から出力する信号の周波数は目標回転数相当(例えば、70r/secが目標で4極モータであれば140Hzの周波数)であり、デューティは100%とする。
 次に、STEP5では同期モータとしての運転に入ってからの時間をカウントし、一定時間t1が経過しなければSTEP4の同期モータとしての運転を繰り返し継続する。
 一定時間t1が経過するとSTEP1に戻り、DCモータとしての運転を再度実行し、STEP1から繰り返す。この時まだ負荷が高い状態であれば同じ手順で同期モータとしての運転に再度入り、負荷が軽くなっていればDCモータとしての運転に戻ることとなる。
 次に、図3に示すような運転を行った場合の特性について、図4を用いて説明する。図4は本実施の形態における動作を示すモータ特性図である。
 図4において、横軸がトルク、縦軸が回転数を示している。R2は従来例でも説明したように高効率化を行うために出力を低下させた設計を行ったモータのデューティ100%(最大電圧)の時のトルク=回転数特性である。
 トルクがT1からT2の範囲においては、DCモータとしての運転で回転数制御が十分に可能な範囲である。トルクがT2においてはデューティ100%での運転となっているが回転数はまだ最大回転数Rm(目標回転数)が維持できている。
 更にトルクが大きくなりT3になると、もはやDCモータとしての運転の限界を越えているので、回転数がモータの特性R2に沿って低下してくる。ここで同期モータとしての運転に切り換える。すると回転数が再び最大回転数Rmとなり回転数が維持できることとなる。
 更に負荷が増加しても同期モータとして動作しているので最大負荷点LmすなわちトルクTmにおいても、最大回転数Rmを維持できる。
 しかしながら、同期モータとして運転している場合でもトルクの限界はあり、本説明ではトルクT4(脱調トルク)までトルクが上がるとモータが脱調を起こし、停止する。
 次に、この動作について更に時間要素も含め、図5を用いて詳しく説明する。図5は本実施の形態による動作のタイミング図である。横軸は時間を示している。(a)は回転数、(b)は負荷トルク、(c)はデューティを示す。
 時刻t2においては負荷トルクも低く、DCモータとしての運転で十分に回転数制御ができている。その後負荷トルクが上がってくるに従って回転数を維持させるためにもデューティを上げていく。
 更に負荷トルクが上がり、時刻t3においてデューティ100%の運転となる。更に負荷が上がると、時刻t4で回転数が下がってくる。そこで同期モータとしての運転に切り換えると共に、第1タイマ回路21のカウントをスタートする。
 第1タイマ回路21が時間t1をカウント中(時刻t4〜t5)同期モータとして運転しているので負荷トルクが上がっても回転数は維持される。第1タイマ回路21がカウントを終了した時刻t5では一旦DCモータとしての運転に戻る。
 しかしまだ負荷トルクが高く、デューティ100%を維持しているにも関わらず、回転数が落ちてしまうのですぐに同期モータとしての運転に切り替わり、再度第1タイマ回路が動作をし始める。
 第1タイマ回路21が時間t1をカウント中(時刻t5〜t6)同期モータとして運転しているので負荷トルクが上がっても回転数は維持される。第1タイマ回路21がカウントを終了した時刻t6では、再度DCモータとしての運転に戻る。
 ここでは負荷トルクが低くなっており、切り換えた瞬間に回転数が上昇し、回転数制御によってデューティを下げて、回転数が目標回転数になるよう調整を行う。従って時刻t6以降は通常のDCモータによる運転を行うこととなる。
 (実施の形態2)
 次に実施の形態2の動作について、図6、図1を用いて説明する。図6は実施の形態2におけるブラシレスモータ制御装置の流れ図である。
 図6において、STEP11ではブラシレスモータをDCモータとして運転している。即ちインバータ13からの出力は、切換回路18によって転流回路16からの出力が選択されている。
 次に、STEP12でデューティ判定回路22でPWM制御回路19の出力しているデューティが100%(最大)であるか否かを判定する。デューティが100%未満であればまだ性能的に余裕があると判断し、STEP11即ちDCモータとしての運転を継続する。デューティが100%であればSTEP3に進む。
 次に、STEP13で現在の実際の回転数が目標回転数に比べて低下しているかどうか判定する。低下していなければデューティは100%で最大状態ではあるがまだぎりぎり性能が出せるところにあると判断し、STEP11即ちDCモータとしての運転を継続する。
 また、回転数が低下していれば負荷的にDCモータとしての運転範囲をもはや越えているものと判断し、STEP14に進む。
 次に、STEP14では、切換回路18で同期駆動回路17での運転に切り換える。この時同期駆動回路17から出力する信号の周波数は目標回転数相当(例えば、70r/secが目標で4極モータであれば140Hzの周波数)であり、デューティは100%とする。
 次に、STEP15で位相判定回路23によって、逆起電圧検出回路14の信号と同期駆動回路17の信号との位相差を検出する。ここで位相差とは同期駆動回路17の信号に対する逆起電圧検出回路14の信号の位相差を示し、正の値の時は進み、負の値の時は遅れを意味する。
 ここでSTEP15での判定で位相差が0以上であれば同期モータとしての運転を終了し、STEP11に戻り、DCモータとしての運転を再度実行し、STEP11から繰り返す。STEP15での判定で位相差が0未満であればSTEP16に進む。
 STEP16では更に位相差を判定し、−φm以上であればSTEP14から繰り返し、−φm未満であればSTEP17に進む。
 STEP17では周波数調整回路24で同期周波数を調整し、同期駆動回路17からの出力周波数を下げることにより、インバータ13からの出力周波数を下げる。
 つぎに、この位相差について図7を用いて更に詳しく説明する。図7は実施の形態2における信号のタイミング図である。
 図7において(a)から(f)はインバータ13の各パワー素子のオン/オフを決定する同期駆動回路17の出力である。(g)から(i)は逆起電圧検出回路14の位置検出信号である。
 U相上アーム信号の立ち上がりと位置検出信号Xの立ち上がりとは位相差φ1の遅れが生じている。またU相下アーム信号の立ち上がりと位置検出信号Xの立ち下がりとは位相差φ2の遅れが生じている。
 同様にV相上アーム信号の立ち上がりと位置検出信号Yの立ち上がりとは位相差φ3の遅れが生じている。またV相下アーム信号の立ち上がりと位置検出信号Yの立ち下がりとは位相差φ4の遅れが生じている。
 また、W相上アーム信号の立ち上がりと位置検出信号Zの立ち上がりとは位相差φ5の遅れが生じている。またW相下アーム信号の立ち上がりと位置検出信号Zの立ち下がりとは位相差φ6の遅れが生じている。
 同期モータとしての運転を行っているときは、高負荷においてはロータがステータからの回転磁界に対して、遅れて回転しているのでこのように遅れ位相が発生することになる。
 反対に軽負荷においてはロータがステータからの回転磁界に対して、逆に進んで回転するので、進み位相となる。
 なお、DCモータとして運転しているときは、位置検出信号X、Y、Zに従ってドライブする信号を発生しているのでφ1からφ6は全て0になる。このように同期モータとして運転しているときに、位相差を検出することで負荷の状態を知ることができる。
 次に、図7に示すような運転を行った場合の特性について、図8を用いて説明する。図8は実施の形態2における動作を示す特性図である。
 図8において、横軸がトルク、縦軸が回転数を示している。R2は従来例でも説明したように高効率化を行うために出力を低下させた設計を行ったモータのデューティ100%(最大電圧)の時のトルク=回転数特性である。
 トルクがT1からT2の範囲においては、DCモータとしての運転で回転数制御が十分に可能な範囲である。トルクがT2においてはデューティ100%での運転となっているが回転数はまだ最大回転数Rm(目標回転数)が維持できている。
 更にトルクが大きくなりT3になると、もはやDCモータとしての運転の限界を越えているので、回転数がモータの特性R2に沿って低下してくる。ここで同期モータとしての運転に切り換える。すると回転数が再び最大回転数Rmとなり回転数が維持できることとなる。
 更に負荷が増加しても同期モータとして動作しているので最大負荷点LmすなわちトルクTmにおいても、最大回転数Rmを維持できる。
 しかしながら、同期モータとして運転している場合でもトルクの限界はあり、本説明ではトルクT4(脱調トルク)までトルクが上がるとモータが脱調を起こし、停止する。
 その脱調を防止するためにトルクT5(T5<T4)において同期モータとしての運転周波数を下げ、回転数を低下させる。回転数が下がった場合、同期モータの特性からも明らかなように脱調トルクは大きくなる。
 従ってトルクT6(T6>T4)になってもモータは脱調する事なく、継続して運転することができる。この負荷の状態を知るために位相差を判定して運転状態を適切に決定している。
 また、負荷状態が容易にわかるので位相が0になり、DCモータとしての運転に復帰させることも容易にできる。
 次に、この動作について更に時間要素も含め、図9を用いて詳しく説明する。図9は実施の形態2による動作のタイミング図である。横軸は時間を示している。(a)は回転数、(b)は負荷トルク、(c)はデューティ、(d)は位相差を示す。
 時刻t7においては負荷トルクも低く、DCモータとしての運転で十分に回転数制御ができている。その後負荷トルクが上がってくるに従って回転数を維持させるためにもデューティを上げていく。
 更に負荷トルクが上がり、時刻t8においてデューティ100%の運転となる。更に負荷が上がると、時刻t9で回転数が下がってくる。そこで同期モータとしての運転に切り換え、回転数を維持させる。この時、負荷的には若干負荷が高いので位相差は若干遅れることになる。
 更に負荷が大きくなってくると、位相差は遅れが大きくなってくる。時刻t10においては位相差は−φmより大きくなろうとするので、同期駆動回路17からの出力周波数を下げることにより、回転数は低下する。負荷が大きい場合はこの回転数を維持する。
 時刻t11においては負荷が軽くなり位相差も−φmより小さくなるのでもとの同期周波数での運転に戻る。更に負荷が軽くなり、位相差が0になれば、DCモータとしての運転に復帰する。
 以上のように本実施の形態におけるブラシレスモータ制御装置は、ブラシレスモータの負荷の状態を判定する負荷状態判定回路20と、負荷状態判定回路20によりインバータ13から出力する波形を転流回路16もしくは同期駆動回路17のいずれかに切り換える切換回路18を設けることにより、ブラシレスモータの負荷状態を負荷状態判定回路20で検出し、高負荷の状態であるときには、同期モータとして運転すべく切り換えを行い、回転数特性を改善したモータでも最大負荷点で所望の回転数が得られるように運転範囲が拡大でき、なおかつ通常負荷においては高効率な運転が可能となる。
 また、デューティが最大になったことを判定しインバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路22を設けることにより、デューティが最大になるとDCモータとしてはそれ以上能力を出せない限界であるといえるので、このデューティから負荷の状態を検知し、デューティが最大になった時には運転方法を同期モータとしての運転に切り換え、回転数がダウンせず、冷凍能力も確保できることとなる。
 また、デューティが最大になったことを判定しインバータから出力する波形を同期駆動回路17からの出力にするデューティ判定回路22と、同期駆動回路17に切り換えたときにカウントを開始し一定時間経過後転流回路16からの出力にする第1タイマ回路21とを設けることにより、一度同期モータとしての運転に切り替わったとき、第1タイマ回路21を動作させ一定時間運転を継続させることによって、運転方法が切り替わる近辺でも頻繁に切り替わることなく動作が安定させることができる。
 また、デューティが最大になったことを判定しインバータ13から出力する波形を同期駆動回路17からの出力にするデューティ判定回路22と、逆起電圧検出回路14の信号と同期駆動回路17の信号との位相差を検出し位相差がなくなったときに転流回路16からの出力に切り換える位相判定回路23とを設けることにより、同期モータとしての運転を行っているとき、その負荷を逆起電圧検出回路14の信号と同期駆動回路17の信号との位相差を検出することにより予測し、位相差がなくなったときに通常のDCモータの運転に戻すことにより、軽負荷になったときに速やかにもとの運転状態に戻ることができる。
 また、逆起電圧検出回路14の信号と同期駆動回路17の信号との位相差を検出し、位相差が所定値より小さくなったときに同期駆動回路17からの出力周波数を下げる周波数調整回路24とを設けることにより、同期モータとしての運転を行っているとき、位相差が所定値より小さくなれば、同期駆動回路17からの出力周波数を低下させることにより脱調トルクを向上させることができ、更に負荷が大きくなりモータが停止にまで至る前に回転数を下げることによってモータの停止という最悪の状態を避けることができる。
 本発明のブラシレスモータの制御装置は、回転数特性を改善したモータでも最大負荷点で所望の回転数が得られるように運転範囲が拡大でき、なおかつ通常負荷においては高効率な運転が可能となるので、冷蔵庫やエアコンなどの冷凍システムに用いられる圧縮機等の用途にも適用できる。
実施の形態1におけるブラシレスモータ制御装置のブロック図 実施の形態1におけるブラシレスモータの運転範囲を示す特性図 実施の形態1におけるブラシレスモータ制御装置の流れ図 実施の形態1における動作を示すモータ特性図 実施の形態1による動作のタイミング図 実施の形態2におけるブラシレスモータ制御装置の流れ図 実施の形態2における信号のタイミング図 実施の形態2における動作を示すモータ特性図 実施の形態2による動作のタイミング図 従来のブラシレスモータ制御装置のブロック図 DCモータのトルク特性図
符号の説明
 3 ブラシレスモータ
 3a ロータ
 13 インバータ
 14 逆起電圧検出回路
 16 転流回路
 17 同期駆動回路
 18 切換回路
 20 負荷状態判定回路
 21 第1タイマ回路
 22 デューティ判定回路
 23 位相判定回路
 24 周波数調整回路

Claims (6)

  1.  直流電圧を交流電圧に変換するインバータと、前記インバータにより駆動されるブラシレスモータと、前記ブラシレスモータの逆起電圧からロータの回転位置を検出する逆起電圧検出回路と、前記逆起電圧検出回路の信号から前記インバータを駆動させる波形を作る転流回路と、前記ブラシレスモータを同期モータとして動作させるための波形を作る同期駆動回路と、前記インバータから出力する波形を前記転流回路もしくは前記同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路とを有し、高負荷の状態であるときには、前記切換回路が、前記ブラシレスモータを同期モータとして運転すべく切り換えるブラシレスモータ制御装置。
  2.  直流電圧を交流電圧に変換するインバータと、前記インバータにより駆動されるブラシレスモータと、前記ブラシレスモータの逆起電圧からロータの回転位置を検出する逆起電圧検出回路と、前記逆起電圧検出回路の信号から前記インバータを駆動させる波形を作る転流回路と、前記ブラシレスモータを同期モータとして動作させるための波形を作る同期駆動回路と、前記ブラシレスモータの負荷の状態を判定する負荷状態判定回路と、前記負荷状態判定回路により前記インバータから出力する波形を前記転流回路もしくは前記同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路とを有するブラシレスモータ制御装置。
  3.  直流電圧を交流電圧に変換するインバータと、前記インバータにより駆動されるブラシレスモータと、前記ブラシレスモータの逆起電圧からロータの回転位置を検出する逆起電圧検出回路と、前記逆起電圧検出回路の信号から前記インバータを駆動させる波形を作る転流回路と、前記ブラシレスモータを同期モータとして動作させるための波形を作る同期駆動回路と、前記ブラシレスモータの負荷の状態を判定する負荷状態判定回路と、前記負荷状態判定回路により前記インバータから出力する波形を前記転流回路もしくは前記同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路と、デューティが最大になったことを判定し前記インバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路とを有するブラシレスモータ制御装置。
  4.  直流電圧を交流電圧に変換するインバータと、前記インバータにより駆動されるブラシレスモータと、前記ブラシレスモータの逆起電圧からロータの回転位置を検出する逆起電圧検出回路と、前記逆起電圧検出回路の信号から前記インバータを駆動させる波形を作る転流回路と、前記ブラシレスモータを同期モータとして動作させるための波形を作る同期駆動回路と、前記ブラシレスモータの負荷の状態を判定する負荷状態判定回路と、前記負荷状態判定回路により前記インバータから出力する波形を前記転流回路もしくは前記同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路と、デューティが最大になったことを判定し前記インバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路と、前記同期駆動回路に切り換えたときにカウントを開始し一定時間経過後前記転流回路からの出力にする第1タイマ回路を有するブラシレスモータ制御装置。
  5.  直流電圧を交流電圧に変換するインバータと、前記インバータにより駆動されるブラシレスモータと、前記ブラシレスモータの逆起電圧からロータの回転位置を検出する逆起電圧検出回路と、前記逆起電圧検出回路の信号から前記インバータを駆動させる波形を作る転流回路と、前記ブラシレスモータを同期モータとして動作させるための波形を作る同期駆動回路と、前記ブラシレスモータの負荷の状態を判定する負荷状態判定回路と、前記負荷状態判定回路により前記インバータから出力する波形を前記転流回路もしくは前記同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路と、デューティが最大になったことを判定し前記インバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路と、前記逆起電圧検出回路の信号と前記同期駆動回路の信号との位相差を検出し位相差がなくなったときに前記転流回路からの出力に切り換える位相判定回路とを有するブラシレスモータ制御装置。
  6.  直流電圧を交流電圧に変換するインバータと、前記インバータにより駆動されるブラシレスモータと、前記ブラシレスモータの逆起電圧からロータの回転位置を検出する逆起電圧検出回路と、前記逆起電圧検出回路の信号から前記インバータを駆動させる波形を作る転流回路と、前記ブラシレスモータを同期モータとして動作させるための波形を作る同期駆動回路と、前記ブラシレスモータの負荷の状態を判定する負荷状態判定回路と、前記負荷状態判定回路により前記インバータから出力する波形を前記転流回路もしくは前記同期駆動回路のいずれかに切り換える切換回路と、デューティが最大になったことを判定し前記インバータから出力する波形を同期駆動回路からの出力にするデューティ判定回路と、前記逆起電圧検出回路の信号と前記同期駆動回路の信号との位相差を検出し位相差が所定値より小さくなったときに前記同期駆動回路からの出力周波数を下げる周波数調整回路とを有するブラシレスモータ制御装置。
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