JP2008164183A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Yoshiro Tsuchiyama
吉朗 土山
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Abstract

【課題】発電機への通電停止により、発電機がフリーラン状態となるような場合でも、過剰な負荷をかけずに、システムを停止させることができる冷凍サイクル装置を提供する。
【解決手段】膨張機に備えられる発電機の回転子の磁極位置、回転速度を推定する位置速度推定部、順変換器および逆変換器として動作する電力変換器を含む発電機制御装置と、圧縮機を駆動する電動機の回転速度を制御する電動機制御装置と、電力変換器の直流側電圧を検出する直流電圧検出部と、電力変換器の直流側に接続され、抵抗器、スイッチング素子を含む電力消費回路を備え、圧縮機および膨張機の運転中に電動機への通電が停止した時に、直流電圧が所定基準値を超えると、スイッチング素子を動作させて電力消費回路で電力を消費させる。これにより、発電機から取り出される電気エネルギーの蓄積による素子の破壊を防止できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、膨張機を備えた冷凍サイクル装置に関するものである。
近年、空気調和機における圧縮機などの電動機を駆動する装置においては、地球環境保護の観点から消費電力を低減する必要性が高まっている。その消費電力を低減する技術の一つとして、冷媒の膨張エネルギーによって駆動される膨張機から動力を回収し、圧縮機を駆動するための補助動力として、回収した動力を利用する冷凍サイクル装置がある(例えば、特許文献1参照)。
図7に、特許文献1による冷凍サイクル装置のシステム構成を示す。この冷凍サイクルは、冷媒を圧縮する圧縮機1と、冷媒を凝縮させる凝縮機3と、冷媒を蒸発させる蒸発機4と、凝縮器3と蒸発器4の間に設けられ、前記冷媒の膨張エネルギーによって駆動される膨張機2とから構成される。
第1コンバータ71は、交流電源11からの交流電力を直流電力に変換する。インバータ16は、この直流電力を交流電力に変換し、圧縮機1を駆動する。
一方、発電機2bは、動力軸2cを介して、冷媒の膨張エネルギーによって駆動される膨張タービン2aにより駆動される。第2コンバータ72は、発電機2bから得られる交流電力を直流電力に変換する。この直流電力は、圧縮機1を駆動するための補助動力として利用される。
しかしながら、特許文献1に記載される構成では、膨張タービン2a、および、動力軸2cを介して発電機2bの回転速度を制御する手段がないため、膨張タービン2a、および、動力軸2cを介して発電機2bを、最適の回転速度に制御することが困難であるという課題を有していた。
そこで、発電機2bの回転速度を制御する手段が必要となり、近年、地球環境保護の観点から、発電機としては回転子に永久磁石を配した高効率な発電機が用いられている。その発電機の回転速度を制御するために、回転子の位置情報に基づいてPWM制御を行う可変速コンバータ(以下、PWMコンバータという)などが用いられている。
このPWMコンバータを、特許文献1に記載の冷凍サイクル装置における膨張機に備えられる発電機に適用する場合、回転子の磁極位置を検出するための位置センサを取り付けることが困難であるため、同期発電機の固定子巻線に生じる誘起電圧を推定することによって回転子の磁極位置を推定する方法が考案されている(例えば、非特許文献1参照)。
図8に、非特許文献1に記載されている風力発電システムの構成を示す。埋込磁石同期発電機(IPMSG)82は、ギアを介して接続される風車81により駆動される。位置・速度推定部84は、電流検出器20a、20bからの検出電流iu、ivを推定位置θで座標変換したγ−δ軸電流と、電圧指令から内部に有する埋込磁石同期発電機82のモデルとを用いて、埋込磁石同期発電機82の誘起電圧を推定することにより、埋込磁石同期発電機82の回転子の位置・速度を推定する。
最大電力追従制御部85は、埋込磁石同期発電機82の出力する推定速度ωからトルク指令Tg*を導出し、最大効率制御部86は、トルク指令Tg*から埋込磁石同期発電機
82の損失が最小となるように、電流指令id*、iq*を導出する。電圧指令作成部87は、埋込磁石同期発電機82に流れる電流をフィードバック制御し、埋込磁石型同期発電機82に印加するための電圧指令vd*、vq*を作成する。PWMコンバータ83は、その電圧指令vd*、vq*を推定位置θで座標変換した3相電圧指令vu*〜vw*に基づいて動作する。
特開昭61−29647号公報 平成14年電気学会全国大会講演論文集(第4分冊)、209〜210頁
しかしながら、非特許文献1に記載のシステム構成を、特許文献1に記載の冷凍サイクル装置に適用すると、圧縮機を停止させても、冷凍サイクル内の膨張エネルギーはすぐには消滅せず、膨張エネルギーが残存する間は、膨張タービンを回転させようとする力が作用する。
この場合でも、発電機は、動力軸を介して膨張タービンの回転を受け、PWMコンバータにより制御されれば、電気エネルギーを生成する。しかし、この電気エネルギーを消費するべき圧縮機が停止していると、この電気エネルギーは、PWMコンバータの出力側に接続されたコンデンサなどの素子に蓄積されてしまい、このような素子を破壊してしまうことが考えられる。
また、この時、PWMコンバータを停止させると、冷凍サイクルに残存する膨張エネルギーに応じて、膨張タービンはフリーラン状態で回転してしまう。その回転速度が許容値を超えると、膨張タービンが破壊される可能性がある。
本発明は、上記課題を解決するもので、膨張機に備えられる発電機の回転子の磁極位置および回転速度を推定することによって発電機の回転速度を制御するシステムにおいて、発電機制御装置から発電機への通電を停止し、発電機がフリーラン状態となるような異常時にも、システムに過剰な負荷をかけずに、システムを停止させることができる冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の冷凍サイクル装置は、電動機を用いて冷媒を圧縮する圧縮機と、前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、前記冷媒を蒸発させる蒸発器と、前記凝縮器と前記蒸発器との間に設けられ、前記冷媒の膨張エネルギーによって駆動される膨張機と、動力軸を介して前記膨張機と直結される発電機と、順変換器および逆変換器として動作する電力変換器を含み、前記発電機を制御する発電機制御手段と、前記電動機を制御する電動機制御手段と、前記電力変換器により生成される直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、前記電力変換器の直流側に接続され、前記直流電圧に応じて前記電力変換器の出力電力を消費する電力消費回路とを備えたものである。
これにより、電動機制御手段から電動機への通電を停止した際に、発電機から取り出される電気エネルギーの蓄積による素子の破壊を防止できる。
本発明の冷凍サイクル装置は、膨張機に備えられる発電機の回転子の磁極位置および回転速度を推定することによって発電機の回転速度を制御するシステムにおいて、発電機制御装置から発電機への通電が停止され、発電機がフリーラン状態となるような異常時にも、システムに過剰な負荷をかけずに、システムを停止させることができる冷凍サイクル装
置を実現することができる。
第1の発明は、電動機を用いて冷媒を圧縮する圧縮機と、前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、前記冷媒を蒸発させる蒸発器と、前記凝縮器と前記蒸発器との間に設けられ、前記冷媒の膨張エネルギーによって駆動される膨張機と、動力軸を介して前記膨張機と直結される発電機と、順変換器および逆変換器として動作する電力変換器を含み、前記発電機を制御する発電機制御手段と、前記電動機を制御する電動機制御手段と、前記電力変換器により生成される直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、前記電力変換器の直流側に接続され、前記直流電圧に応じて前記電力変換器の出力電力を消費する電力消費回路と備えたものである。
すなわち、圧縮機および膨張機が運転中に、電動機制御手段から電動機への通電を停止した場合、電力変換器により生成される直流電圧が予め設定された電圧基準値を超えると、電力消費回路にて電力を消費させるものである。これにより、電動機制御手段から電動機への通電を停止した際に、発電機から取り出される電気エネルギーの蓄積による素子の破壊を防止できる。
第2の発明は、第1の発明において、前記冷媒の高圧側と低圧側とを短絡するバイパス回路と、前記圧縮機および前記膨張機の運転中、前記電動機制御手段から前記電動機への通電が停止された時に、前記バイパス回路を開状態にする開閉弁とをさらに備えたものである。これにより、電動機制御手段から電動機への通電を停止した際に、冷凍サイクルに残存している膨張エネルギーを減少させることで、圧縮機や膨張機の再起動時における負荷を軽減することができる。
第3の発明は、第1の発明において、前記発電機制御手段は、前記発電機の固定子巻線に流れる相電流を検出する相電流検出手段と、前記発電機に印加される電圧と前記相電流とから前記発電機に発生する誘起電圧を推定する誘起電圧推定手段と、前記誘起電圧に基づいて、前記発電機の回転子の回転速度を推定する位置速度推定手段と、前記回転速度と前記相電流と前記誘起電圧との少なくともいずれか1つに基づいて、前記発電機の運転状態を判定する異常判定手段とを備えたものである。
これにより、エンコーダやレゾルバ等の、回転子の磁極位置を検出する位置センサが不要となるため、コスト低減と信頼性向上とを図ることができ、さらに発電機の運転状態が異常と判定される場合には、速やかに停止処理を行うことができるため、信頼性の高い発電機の駆動を行うことができる。
第4の発明は、第3の発明において、前記異常判定手段は、前記電動機制御手段から前記電動機への通電の停止から所定時間が経過するまでに、前記発電機の運転状態が異常と判定されない場合は、前記通電を継続させ、前記発電機の運転状態が異常と判定される場合は、前記通電を停止させるものである。
これにより、異常判定が前記回転速度に基づく場合は、回転子の磁極位置の推定に異常があると判断した場合に、脱調発生と判断し、発電機を停止させることができるため、信頼性の高い発電機の駆動を実現することができる。
また、異常判定が前記相電流に基づく場合は、発電機に過剰な電流が流れる場合や発電機が欠相状態の場合に、発電機を停止させることができるため、信頼性の高い発電機の駆動を実現することができる。
さらに、異常判定が前記誘起電圧に基づく場合は、誘起電圧が小さくなることに起因する回転子の磁極位置の推定に異常があると判断した場合に、脱調状態と判断し、発電機を停止させることができるため、信頼性の高い発電機の駆動を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による冷凍サイクル装置のシステム構成図を示す。この冷凍サイクル装置は、冷媒を圧縮する圧縮機1と、冷媒を凝縮する凝縮器3と、冷媒を蒸発させる蒸発器4と、凝縮器3と蒸発器4の間に設けられ、前記冷媒の膨張エネルギーによって駆動される膨張機2の膨張タービン2aと、冷媒の高圧側と低圧側とを短絡するバイパス回路5と、通常は閉状態にしているバイパス回路5を開閉させる開閉弁である開閉弁6とを含んでいる。膨張タービン2aは動力軸2cを介して発電機2bと直結されている。
交流電源11からの交流電力は、整流回路12で直流電力に変換される。平滑コンデンサ13は、この直流電力を平滑化する。インバータ16は、平滑化された直流電力を、所望の周波数の交流電力に変換する。電動機制御手段である電動機制御装置15は、インバータ16と、インバータ16を動作させるためのドライブ信号を生成するインバータ制御部17とから構成され、運転指令部14からの通電指令(ON/OFF指令、回転速度指令)に基づいて、圧縮機1を駆動するための電動機の回転速度を制御する。
一方、冷媒の膨張エネルギーは、膨張タービン2aを回転させ、動力軸2cを介して発電機2bを駆動することで交流電力を発生させる。
発電機制御手段である発電機制御装置18は、電力変換器19と、相電流検出部21、正弦波駆動部22と、誘起電圧推定部23と、位置速度推定部24と、PWM信号生成部25と、異常判定部28とから構成される。発電機制御装置18は、運転指令部14からの通電指令(ON/OFF指令、回転速度指令)に基づいて、発電機2bの回生運転を制御し、発電機2bで発生した交流電力を直流電力に変換する。この直流電力は、平滑コンデンサ13の両端に供給され、圧縮機1を駆動するための補助動力として利用される。
誘起電圧推定手段である誘起電圧推定部23は、相電流検出値(iu、iv、iw)と相電圧指令(vu*、vv*、vw*)とに基づいて、発電機2bの固定子巻線の各相に生じた誘起電圧を推定し、誘起電圧推定値(eu、ev、ew)として出力する。
位置速度推定手段である位置速度推定部24は、誘起電圧推定値(eu、ev、ew)を用いて、発電機2bの回転子の磁極位置と回転速度とを推定し、それぞれ磁極位置推定値θ、回転速度推定値ωとして出力する。
電流検出器20a、20bおよび相電流検出部21は、発電機2bの相電流検出値(iu、iv、iw)を検出する相電流検出手段を構成する。
正弦波駆動部22は、目標回転速度(発電機2bの回転速度指令)と回転速度推定値ωとの差を速度誤差として算出し、その速度誤差と、相電流検出値(iu、iv、iw)と、磁極位置推定値θとから、発電機2bの相電圧指令(vu*、vv*、vw*)を演算する。
PWM信号生成部25は、相電圧指令(vu*、vv*、vw*)に基づいて電力変換
器19を動作させるためのドライブ信号を生成する。電力変換器19は、順変換器および逆変換器として動作する。
異常判定手段である異常判定部28は、回転速度推定値ω、相電流検出値(iu、iv、iw)、誘起電圧推定値(eu、ev、ew)の少なくともいずれか1つに基づいて発電機2bの運転状態が異常か否かを判定する。
また、平滑コンデンサ13の両端には、スイッチング素子31と抵抗器30とから構成された電力消費回路29と、抵抗器26a、26bとが接続されている。抵抗器26a、26bは、直流電圧検出部27とともに直流電圧検出手段を構成し、電力変換器19の出力電圧を検出する。電力消費回路29のスイッチング素子31は、抵抗器26a、26bと直流電圧検出部27とによって検出される直流電圧に応じて動作する。
発電機2bは、膨張エネルギーの大きさに応じて、力行運転と回生運転とのいずれかを行う。どちらの運転モードにおいても、発電機制御装置18が発電機2bの回転速度を制御するためには、発電機2bの回転子の磁極位置および回転速度が推定できなければならない。
ここで、発電機2bを力行運転する場合について発電機制御装置18の具体的な動作を説明し、その後、回生運転する場合については力行運転する場合との相違点のみを説明する。
正弦波駆動部22の動作は次の通りである。運転指令部14から与えられる発電機2bの回転速度指令ω*と回転速度推定値ωとの速度誤差がゼロになるように、速度制御ゲイン(KPW:速度制御比例ゲイン、KIW:速度制御積分ゲイン)を用い、式(1)で表されるPI制御により電流指令I*を求める。
I*=KPW・(ω*−ω)+KIW・Σ(ω*−ω) …(1)
演算により求められる電流指令I*と、0〜90[deg](0〜π/2[rad])の範囲における予め定められた電流指令位相βTとを用い、式(2)、(3)の演算により、dq軸電流指令(id*、iq*)を求める。電流指令位相βTは、例えば、発電機2bを含む発電機制御装置18の力行運転時の運転効率が最適となるように、実験により導出した値である。
id*=−I*・sin(βT) …(2)
iq*=I*・cos(βT) …(3)
また、固定子巻線の相電流指令(iu*、iv*、iw*)は、dq軸電流指令(id*、iq*)と磁極位置推定値θとを用い、式(4)〜(6)の演算により、2相−3相変換を行うことで求められる。2相−3相変換については説明を省略する。
iu*={√(2/3)}・{id*・cosθ}
−iq*・sinθ} …(4)
iv*={√(2/3)}・{id*・cos(θ−2π/3)
−iq*・sin(θ−2π/3)} …(5)
iw*={√(2/3)}・{id*・cos(θ+2π/3)
−iq*・sin(θ+2π/3)} …(6)
ここで、相電流指令(iu*、iv*、iw*)と電流検出器20a,20bおよび相電流検出部21から得られる相電流検出値(iu、iv、iw)との電流誤差がゼロとなるように、電流制御ゲイン(KPKn:比例ゲイン、KIKn:積分ゲイン、n=1、2、3(3相分))を用い、式(7)〜式(9)で表されるPI制御により相電圧指令(v
u*、vv*、vw*)を演算する。
vu*=KPK1・(iu*−iu)+KIK1・Σ(iu*−iu) …(7)
vv*=KPK2・(iv*−iv)+KIK2・Σ(iv*−iv) …(8)
vw*=KPK3・(iw*−iw)+KIK3・Σ(iw*−iw) …(9)
なお、相電流検出値(iu、iv、iw)を3相−2相変換してdq軸電流検出値(id、iq)を求め、dq軸電流指令(id*、iq*)とdq軸電流検出値(id、iq)との電流誤差がゼロとなるよう、PI制御によってdq軸電圧指令(vd*、vq*)を求め、dq軸電圧指令(vd*、vq*)を2相−3相変換して相電圧指令(vu*、vv*、vw*)を求めても良い。3相−2相変換についても説明を省略する。
具体的には、dq軸電流検出値(id、iq)は、式(10)、(11)の演算により求められる。
id={√(2)}・{iu・sin(θ+π/3)+iv・sinθ}…(10)
iq={√(2)}・{iu・cos(θ+π/3)+iv・cosθ}…(11)
dq軸電圧指令(vd*、vq*)は、電流制御ゲイン(KPD:d軸電流比例ゲイン、KID:d軸電流積分ゲイン、KPQ:q軸電流比例ゲイン、KIQ:q軸電流積分ゲイン)を用い、式(12)、(13)の演算により求められる。
vd*=KPD・(id*−id)+KID・Σ(id*−id) …(12)
vq*=KPQ・(iq*−iq)+KIQ・Σ(iq*−iq) …(13)
そこで、相電圧指令(vu*、vv*、vw*)は、dq軸電圧指令(vd*、vq*)を2相−3相変換することにより、式(14)〜(16)の演算により求められる。
vu*={√(2/3)}・{vd*・cosθ
−vq*・sinθ} …(14)
vv*={√(2/3)}・{vd*・cos(θ−2π/3)
−vq*・sin(θ−2π/3)} …(15)
vw*={√(2/3)}・{vd*・cos(θ+2π/3)
−vq*・sin(θ+2π/3)} …(16)
次に、本発明の実施の形態における誘起電圧推定部23による発電機2bの誘起電圧の推定方法について説明する。まず、各相の誘起電圧推定値(eu、ev、ew)は、相電流検出値(iu、iv、iw)と、相電圧指令(vu*、vv*、vw*)を用い、式(17)〜(19)の演算により求められる。
eu=vu*−R・iu−L・d(iu)/dt …(17)
ev=vv*−R・iv−L・d(iv)/dt …(18)
ew=vw*−R・iw−L・d(iw)/dt …(19)
ここで、Rは発電機2bの巻線一相あたりの抵抗、Lはそのインダクタンスである。d(iu)/dt、d(iv)/dt、d(iw)/dtはそれぞれiu、iv、iwの時間微分である。式(17)〜(19)を展開すると、式(20)〜(22)が得られる。
eu=vu*− R・iu
−(la+La)・d(iu)/dt
−Las・cos(2θ)・d(iu)/dt
−Las・iu・d{cos(2θ)}/dt
+0.5・La・d(iv)/dt
−Las・cos(2θ−2π/3)・d(iv)/dt
−Las・iv・d{cos(2θ−2π/3)}/dt
+0.5・La・d(iw)/dt
−Las・cos(2θ+2π/3)・d(iw)/dt
−Las・iw・d{cos(2θ+2π/3)}/dt …(20)
ev=vv*−R・iv
−(la+La)・d(iv)/dt
−Las・cos(2θ+2π/3)・d(iv)/dt
−Las・iv・d{cos(2θ+2π/3)}/dt
+0.5・La・d(iw)/dt
−Las・cos(2θ)・d(iw)/dt
−Las・iw・d{cos(2θ)}/dt
+0.5・La・d(iu)/dt
−Las・cos(2θ−2π/3)・d(iu)/dt
−Las・iu・d{cos(2θ−2π/3)}/dt …(21)
ew=vw*−R・iw
−(la+La)・d(iw)/dt
−Las・cos(2θ−2π/3)・d(iw)/dt
−Las・iw・d{cos(2θ−2π/3)}/dt
+0.5・La・d(iu)/dt
−Las・cos(2θ+2π/3)・d(iu)/dt
−Las・iu・d{cos(2θ+2π/3)}/dt
+0.5・La・d(iv)/dt
−Las・cos(2θ)・d(iv)/dt
−Las・iv・d{cos(2θ)}/dt …(22)
ここで、Rは巻線一相あたりの抵抗、laは巻線一相あたりの漏れインダクタンス、Laは巻線一相あたりの有効インダクタンスの平均値、Lasは巻線一相あたりの有効インダクタンスの振幅である。d(iu)/dt、d(iv)/dt、d(iw)/dtは、1次オイラー近似で求める。
u相電流iuは、v相電流ivとw相電流iwとの和を求め、その符号を変えることにより得られる値とする。ここで、相電流検出値(iu、iv、iw)が正弦波であると仮定し、電流指令振幅I*と電流指令位相βTとを用い、相電流検出値(iu、iv、iw)を簡略化すると、以下に示す式(23)〜(25)が得られる。
eu=vu*+R・I*・sin(θ+βT)
+1.5・(la+La)・cos(θ+βT)
−1.5・Las・cos(θ−βT) …(23)
ev=vv*+R・I*・sin(θ+βT−2π/3)
+1.5・(la+La)・cos(θ+βT−2π/3)
−1.5・Las・cos(θ−βT−2π/3) …(24)
ew=vw*+R・I*・sin(θ+βT+2π/3)
+1.5・(la+La)・cos(θ+βT+2π/3)
−1.5・Las・cos(θ−βT+2π/3) …(25)
これらの式を用いて、誘起電圧推定部23は、誘起電圧推定値(eu、ev、ew)を求める。
位置速度推定部24は、各相の誘起電圧基準値(eum、evm、ewm)を、次に示す3つの式によりそれぞれ求める。ここで、誘起電圧振幅値emは、eu、ev、ewの振幅値と一致させることで求められる。
eum=em・sin(θ+βT) …(26)
evm=em・sin(θ+βT−2π/3) …(27)
ewm=em・sin(θ+βT+2π/3) …(28)
このようにして求めた誘起電圧基準値esmと、誘起電圧推定値esとの偏差εを求める。ここで、esmは、eum、evm、または、ewmを意味し、esは、eu、ev、または、ewを意味する。
ε=es−esm (s=u、v、または、w) …(29)
この偏差εが0になれば磁極位置推定値θが真値となるので、偏差εを0に収束させるように、偏差εを用いたPI演算などを行って、磁極位置推定値θが求められる。また、磁極位置推定値θの変動値を演算することにより、回転速度推定値ωが求められる。
PWM信号生成部13は、正弦波駆動部22で導出される相電圧指令(vu*、vv*、vw*)に基づいて、電力変換器19を動作させるためのドライブ信号を生成する。このドライブ信号により電力変換器19が動作する。
次に、発電機2bを回生運転する場合の一例として、発電機制御装置18により、発電機2bが力行運転により起動し、定常状態となってから、電動機制御装置15が、圧縮機1を駆動するための電動機を起動する場合について説明する。
まず、発電機制御装置18により、発電機2bが力行運転により起動し、回転速度指令ω*が回転速度推定値ωとほぼ等しくなる定常状態となると、式(1)により導出される電流指令I*は、正の所定値となる。この値は、定常状態となるのに必要な正のトルクを発生させる電流に相当する。
この状態で、電動機制御装置15が圧縮機1を運転すると、膨張タービン2aには、増大する冷媒の膨張エネルギーにより加速しようとする力が作用する。すなわち、膨張エネルギーが増大すると、回転速度推定値ωが大きくなり、発電機2bにブレーキを掛けない限り、回転速度指令ω*より回転速度推定値ωが大きい状態が続く。このため、式(1)によって導出される電流指令I*は減少し、電流指令I*の符号が逆転した時点で、発電機2bは力行運転から回生運転に移行する。
発電機2bが回生運転に移行すると、発電機2bには負のトルクが発生し、発電機2bから電気エネルギーが取り出されることで発電機2bにブレーキが掛かる。このため、回転速度推定値ωは減少し、回転速度指令ω*は回転速度推定値ωとほぼ等しくなる。
発電機2bの回生運転時においては、力行運転時の電流指令位相βTの代わりに(−βT)を用い、前述の式(2)、(3)、および式(23)〜(25)の演算を行うことにより、回生運転時でも誘起電圧の推定、および、回転子の磁極位置および回転速度の推定が可能となる。
なお、電流指令I*は式(1)により逐次演算しており、I*の符号が反転するタイミングを把握できるので、電流指令I*の符号が反転する時点で、電流指令位相βTの符号を反転させる。
ここで、発動機2bの回生運転時に電流指令位相βTの符号を切り替える理由を、図2を用いて説明する。図2は、発動機2bの力行運転時および回生運転時におけるdq軸電流指令(id*、iq*)のベクトル図を示しており、電流指令I*の絶対値|I*|を用いると、力行運転時、すなわち、電流指令I*がゼロ以上の時のdq軸電流指令(id*、iq*)の理論式は式(30)、(31)となる。
id*(力行)=−|I*|・sin(βT) …(30)
iq*(力行)=|I*|・cos(βT) …(31)
同様に、電流指令I*の絶対値|I*|を用いると、回生運転時、すなわち、電流指令I*が負である場合のdq軸電流指令(id*、iq*)の理論式は式(32)、(33)となる。
id*(回生)=−|I*|・sin(π−βT)
=−|I*|・sin(βT) …(32)
iq*(回生)=|I*|・cos(π−βT)
=−|I*|・cos(βT) …(33)
力行運転時はI*=|I*|であるので、これを式(2)および(3)に代入すると、式(2)=式(30)および式(3)=式(31)が成立し、id*とiq*とは理論値通りとなっている。一方、回生運転時はI*=−|I*|であるので、これを式(2)および(3)に代入すると、式(2)≠式(32)、式(3)=式(33)となり、id*が理論値から外れてしまう。このように、id*およびiq*が、ともに理論値通りとなるように、回生運転時には電流指令位相βTの符号を反転させるのである。
以上のように、発電機制御装置18は、相電圧方程式に基づいたモデルにより導出される誘起電圧推定値と誘起電圧基準値との偏差εを用いて磁極位置推定値θを生成し、正弦波状の相電流を流すことで、力行運転および回生運転が行える位置センサレス正弦波駆動を実現する。これにより、エンコーダやレゾルバ等の、回転子の磁極位置を検出する位置センサが不要となるため、コスト低減と信頼性向上を図ることができる。
次に、異常判定部28の具体的な動作について説明する。位置速度推定部24が良好な推定を行っていれば、回転速度推定値ωは実回転速度ωeと等しくなるので、誘起電圧推定部23が推定する誘起電圧振幅値emは、誘起電圧理論値、すなわち、発電機固有の誘起電圧定数Kemと発電機2bの回転速度推定値ωとの積(Kem×ω)と等しくなるはずである。
しかしながら、誘起電圧の推定に使用する情報に大きなノイズが重畳する場合や、大きく推定が外れる場合などは、誘起電圧の推定が良好に行われない。特に、発電機2bが脱調をおこす場合には、実回転速度ωeはゼロとなるため、誘起電圧振幅値emは微小な値となってしまう。このような場合には、発電機2bの運転状態が異常であると判定し、正弦波駆動部22の駆動出力動作を停止させる必要がある。
図3に示すように、本発明の実施の形態における異常判定部28は、所定の回転速度ωlにて発電機2bを駆動する場合において、誘起電圧推定値が、回転速度ωlと誘起電圧定数Kemとの積、回転速度余裕a、および、誘起電圧余裕bにより決定される誘起電圧下限値ek(ωl)より、所定時間以上、下回ると、発電機2bの運転状態が異常であると判定する。
その場合、異常判定部28は、正弦波駆動22の駆動出力動作を停止させるとともに、異常信号を運転指令部14に出力する。運転指令部14は、異常判定部28からの異常信号に応じて、発電機2bへの通電指令を停止する。
また、別の判定方法として、すべての回転速度ωに対して、誘起電圧下限値ek(ω)を予め用意しておき、異常判定部28は、発電機2bの回転速度ωに基づいて誘起電圧下限値ek(ω)を求めるようにしても良い。これにより、あらゆる回転速度において脱調現象を検知できる。
さらに、回転速度の推定に使用する情報に大きなノイズが重畳する場合や、大きく推定が外れる場合などに、回転速度推定値ωが増大あるいは減少し過ぎてしまう。このような場合の対策として、異常判定部28は、位置速度推定部24によって推定される回転速度推定値ωが予め設定された回転速度範囲を超える場合に、発電機2bの運転状態が異常であると判定しても良い。回転速度範囲は、発電機2bの実際の運転範囲に基づいて設定される。
また、磁極位置の推定に使用する情報に大きなノイズが重畳する場合や、大きく推定が外れる場合などに、磁極位置推定値θが進み過ぎて発電機2bに過剰な電流が流れてしまう。このような場合の対策として、異常判定部28は、相電流検出値(iu、iv、iw)が予め設定された許容範囲を超える場合に、発電機2bの運転状態が異常であると判定しても良い。相電流検出値の許容範囲は、発電機2bの実際の運転範囲における必要な電流に基づいて設定される。
さらに、発電機2bの固定子巻線が欠相状態にある場合は、発電機2bは正常に回転できない。このような場合の対策として、異常判定部28は、所定時間以上、特定の相電流検出値が所定値以下となる場合に、発電機2bの運転状態が異常であると判定しても良い。欠相した相には電流が流れないので、電流検出誤差やノイズの影響などを考慮して所定値が設定される。これによって、発電機2bの欠相が検知できる。
次に、本発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置の動作について、図4および図5を用いて詳細に説明する。
ここで、圧縮機1および膨張機2の運転中に、電動機制御装置15から電動機への通電を停止してから、所定時間が経過するまでに、異常判定部28にて発電機2bの運転状態が異常と判定されない場合を図4に、異常と判定される場合を図5に、それぞれ示している。
図4を参照すると、圧縮機1および膨張機2の運転中に、時刻T0にて運転指令部14が電動機制御装置15への通電指令を停止し、電動機制御装置15から電動機への通電が停止した場合(図4(a))、運転指令部14は、直ちに開閉弁6を開状態として冷媒の膨張エネルギーをバイパス回路5で減少させる(図4(b))。
電動機制御装置15が電動機への通電を停止してから、所定時間Tsが経過するまでに(時刻T0〜T2)、異常判定部28が発電機2bの運転状態を異常と判定しない場合、発電機制御装置18は発電機2bへの通電を継続する。これにより、膨張タービン2aがフリーラン状態となることが回避される(図4(c))。
平滑コンデンサ13の両端電圧が上昇し、その両端に接続される抵抗器26a、26bおよび直流電圧検出部27によって検出される直流電圧が、予め設定された電圧基準値Vsを超えると(時刻T1)、運転指令部14は、動作指令を出力してスイッチング素子31を駆動し、電力消費回路29を動作させる。
電力消費回路29は、抵抗器30において電力を消費し、直流電圧を減少させる。直流電圧が電圧基準値Vs以下になると、運転指令部14は、電力消費回路29への動作指令を停止する(図4(d)、図4(e))。
図5を参照すると、圧縮機1および膨張機2の運転中に、時刻T0にて運転指令部14が電動機制御装置15への通電指令を停止し、電動機制御装置15から電動機への通電が停止した場合(図5(a))、運転指令部14は、直ちに開閉弁6を開状態として冷媒の
膨張エネルギーをバイパス回路5で減少させる(図5(b))。
電動機制御装置15が電動機への通電を停止してから、所定時間Tsが経過するまで(時刻T0〜T2)において、発電機制御装置18が発電機2bへの通電を継続し、膨張タービン2aがフリーラン状態となることを回避しようとする。
しかし、時刻Taにて発電機2bの運転状態が異常と判定されると、運転指令部14は、正弦波駆動部22の駆動出力動作を直ちに停止するとともに、発電機制御装置18への通電指令を停止する(図5(c))。
平滑コンデンサ13の両端電圧が上昇し、その両端に接続される抵抗器26a、26bおよび直流電圧検出部27によって検出される直流電圧が、予め設定された電圧基準値Vsを超えると(時刻T1)、運転指令部14は、動作指令を出力してスイッチング素子31を駆動し、電力消費回路29を動作させる。
電力消費回路29は、抵抗器30において電力を消費し、直流電圧を減少させる。直流電圧が電圧基準値Vs以下になると、運転指令部14は、電力消費回路29への動作指令を停止する(図5(d)、図5(e))。
なお、図4および図5における時刻T1から時刻T2までの間に、直流電圧検出部27で検出される直流電圧が再び上昇して電圧基準値Vsを超えると、運転指令部14は、再び電力消費回路29を動作させる。
これによって、冷凍サイクル内の膨張エネルギーを減少させるとともに、発電機2bから取り出される電気エネルギーが、平滑コンデンサ13などの素子に蓄積することを防ぐため、蓄積エネルギーによるこれらの素子の破壊を防止でき、さらには圧縮機1や膨張機2の再起動時の負荷を軽減することができる。
なお、図1に示す冷凍サイクル装置は、冷媒の高圧側と低圧側とを短絡するバイパス回路5と、バイパス回路5を開閉する開閉弁6を備えた構成としているが、バイパス回路5と開閉弁6を備えていない冷凍サイクル装置にも適用可能である。バイパス回路5と開閉弁6を備えていない場合の冷凍サイクル装置の動作は次の通りである。
すなわち、圧縮機1および膨張機2の運転中に、運転指令部14が電動機制御装置15への通電指令を停止して電動機制御装置15から電動機への通電を停止した場合、電動機制御装置15から電動機への通電を停止してから、所定時間が経過するまでに、異常判定部28が発電機2bの運転状態を異常と判定しない場合、発電機制御装置18が発電機2bへの通電を継続することで膨張タービン2aがフリーラン状態となるのを回避する。
発電機2bの運転状態が異常と判定される場合、異常判定部28は、正弦波駆動部22の駆動出力動作を直ちに停止するとともに、運転指令部14に発電機制御装置18への通電指令を停止させる。
ここで、平滑コンデンサ13の両端電圧が上昇し、その両端に接続される抵抗器26a、26bおよび直流電圧検出部27によって検出される直流電圧が、予め設定された電圧基準値Vsを超えると、運転指令部14は、動作指令を出力してスイッチング素子31を駆動し、電力消費回路29を動作させる。
電力消費回路29は、抵抗器30において電力を消費し、直流電圧を減少させる。直流電圧が電圧基準値Vs以下になると、運転指令部14は、電力消費回路29への動作指令
を停止する。
なお、図4および図5における時刻T1から時刻T2までの間に、直流電圧検出部27で検出される直流電圧が再び増加して電圧基準値Vsを超えると、運転指令部14は、再び電力消費回路29を動作させる。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2による冷凍サイクル装置のシステム構成図を示す。図6において、図1に示される冷凍サイクル装置と同一箇所には同一符号を付し、その説明を省略する。
図6に示されるように、本実施の形態による冷凍サイクル装置においては、電力消費回路29のスイッチング素子31は、直流電圧検出手段である抵抗器26a、26bによって分圧される電圧に応じて動作する。
本実施の形態では、実施の形態1における電圧基準値Vsが、スイッチング素子31のオン電圧と等しくなるように、抵抗器26a、26bの分圧比が決定される。
なお、本実施の形態による冷凍サイクル装置は、冷媒の高圧側と低圧側とを短絡するバイパス回路5と、バイパス回路5を開閉する開閉弁6を備えた構成としているが、バイパス回路5と開閉弁6を備えていない冷凍サイクル装置にも適用可能である。
また、本実施の形態によれば、運転指令部14、インバータ制御部17、発電機制御装置18の制御部(正弦波駆動部22など)をマイコンで構成した場合に、停電やマイコンの暴走などの異常が発生しても、電力消費回路29は正常に作動することができる。
なお、実施の形態1および2において、2つの電流検出器20a、20bにより発電機2bの電流を検出しているが、電力変換器19の直流電流、すなわち、電力変換器19と平滑コンデンサ13と間に流れる電流から発電機2bの電流を検出するなどの手段を用いても良い。
また、実施の形態1および2において、運転指令部14から与えられる発電機2bの回転速度指令に発電機2bの回転速度が追従するように、回転速度制御を行うものとしたが、例えば、発電機2bのトルクを制御するようにしても同様の効果が得られる。
さらに、図1および2では、膨張機タービン2aの入出力側の冷媒を短絡するようにバイパス回路5を設けたが、冷媒の高圧側と低圧側とが短絡できれば良く、例えば、圧縮機1の入出力側の冷媒を短絡するようにしても良い。
加えて、実施の形態1および2において、整流回路12を用いているが、力率改善型昇圧コンバータなどを用いても良い。
以上のように、本発明の冷凍サイクル装置によれば、膨張機に備えられる発電機の回転子の磁極位置および回転速度を推定することによって発電機の回転速度を制御するシステムにおいて、発電機制御装置から発電機への通電停止により、発電機がフリーラン状態となる異常時にも、システムに過剰な負荷をかけずに、システムを停止させることができる冷凍サイクル装置を実現することができる。従って、本発明の冷凍サイクル装置は、炭酸ガス冷媒のヒートポンプ式給湯器などの製品に応用することができる。
本発明の実施の形態1による冷凍サイクル装置のシステム構成図 本発明の実施の形態1による力行運転時および回生運転時のdq軸電流指令のベクトル図 本発明の実施の形態1による発電機制御装置の異常判定部の動作説明図 本発明の実施の形態1による冷凍サイクル装置の動作波形図(1) 本発明の実施の形態1による冷凍サイクル装置の動作波形図(2) 本発明の実施の形態2による冷凍サイクル装置のシステム構成図 特許文献1による冷凍サイクル装置のシステム構成図 非特許文献1による風力発電システムのシステム構成図
符号の説明
1 圧縮機
2 膨張機
2a 膨張タービン
2b 発電機
2c 動力軸
3 凝縮器
4 蒸発器
5 バイパス回路
6 開閉弁
11 交流電源
12 整流回路
13 平滑コンデンサ
14 運転指令部
15 電動機制御装置
16 インバータ
17 インバータ制御部
18 発電機制御装置
19 電力変換器
20a、20b 電流検出器
21 相電流検出部
22 正弦波駆動部
23 誘起電圧推定部
24 位置速度推定部
25 PWM信号生成部
26a、26b 抵抗器
27 直流電圧検出部
28 異常判定部
29 電力消費回路
30 抵抗器
31 スイッチング素子
32a、32b 抵抗器
71 第1コンバータ
72 第2コンバータ
81 風車
82 埋込磁石同期発電機(IPMSG)
83 PWMコンバータ
84 位置・速度推定部
85 最大電力追従制御部
86 最大効率制御部
87 電圧指令作成部

Claims (4)

  1. 電動機を用いて冷媒を圧縮する圧縮機と、
    前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、
    前記冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    前記凝縮器と前記蒸発器との間に設けられ、前記冷媒の膨張エネルギーによって駆動される膨張機と、
    動力軸を介して前記膨張機と直結される発電機と、
    順変換器および逆変換器として動作する電力変換器を含み、前記発電機を制御する発電機制御手段と、
    前記電動機を制御する電動機制御手段と、
    前記電力変換器により生成される直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、
    前記電力変換器の直流側に接続され、前記直流電圧に応じて前記電力変換器の出力電力を消費する電力消費回路と
    を備えた冷凍サイクル装置。
  2. 前記冷媒の高圧側と低圧側とを短絡するバイパス回路と、
    前記圧縮機および前記膨張機の運転中、前記電動機制御手段から前記電動機への通電が停止された時に、前記バイパス回路を開状態にする開閉弁と
    をさらに備えた請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記発電機制御手段は、
    前記発電機の固定子巻線に流れる相電流を検出する相電流検出手段と、
    前記発電機に印加される電圧と前記相電流とから前記発電機に発生する誘起電圧を推定する誘起電圧推定手段と、
    前記誘起電圧に基づいて、前記発電機の回転子の回転速度を推定する位置速度推定手段と、
    前記回転速度と前記相電流と前記誘起電圧との少なくともいずれか1つに基づいて、前記発電機の運転状態を判定する異常判定手段と
    を備えた請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記異常判定手段は、前記電動機制御手段から前記電動機への通電の停止から所定時間が経過するまでに、前記発電機の運転状態が異常と判定されない場合は、前記通電を継続させ、前記発電機の運転状態が異常と判定される場合は、前記通電を停止させる請求項3に記載の冷凍サイクル装置。
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