JP2010054683A - 定着装置の制御方法、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置の制御方法、定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高温異常検知の信頼性の高い定着装置の制御方法を提供する。
【解決手段】内側温度検知手段25aの検知温度が上昇して、第1高温検知温度に到達すると共に、当該第1高温検知温度に到達後の所定の検知時間における内側温度検知手段25aの検知温度の上昇量が、第1温度上昇量閾値以上である場合に高温異常を検知する。又は、外側温度検知手段25bの検知温度が上昇して、第2高温検知温度に到達すると共に、当該第2高温検知温度に到達後の所定の検知時間における外側温度検知手段25bの検知温度の上昇量が、第2温度上昇量閾値以上であって、発熱手段24が、前記第2高温検知温度に到達後の前記所定の検知時間と少なくとも一部が重なる所定の時間中、最大発熱条件で継続して発熱している場合に、高温異常を検知する。
【選択図】図3

Description

本発明は、記録媒体を加熱して画像を定着する定着装置の制御方法及びその定着装置、並びに前記定着装置を備えた画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の画像形成装置には、印刷用紙に転写されたトナー画像を熱によって定着させる定着装置が多く用いられている。一般的に、定着装置は、回転可能に構成された定着手段と、定着手段を加熱する発熱手段と、定着手段を加圧する加圧手段等によって構成されている。定着手段は定着に最適な目標温度となるように制御されており、定着手段と加圧手段の互いに圧接する部分に印刷用紙を通過させることによって、印刷用紙上のトナー画像を定着させる。
上記定着装置において、発熱手段としてのヒータの制御素子(トライアック)に短絡等の不具合が発生すると、ヒータによる加熱を制御できなくなり、ヒータによって加熱される部材が異常な高温となる場合がある。このような異常な高温となると、定着装置に損傷が生じる虞があるため、定着装置は異常な高温を検知する手段を備え、高温異常を検知した場合はヒータへの通電を強制的に遮断するようにしている。
しかし、通常動作時における定着装置の温度上昇を高温異常として誤検知する場合があると、使用上の利便性が損なわれる。そのため、通常動作時に高温異常として誤検知することなく高温異常を確実に検知することが望まれる。
例えば、特許文献1に記載の定着装置は、高温検知温度を検知した場合に、すぐにヒータへの通電を遮断するのではなく、高温検知温度以上となった状態が所定時間以上連続した場合に、ヒータへの通電を遮断するようにしている。これにより、通常動作時におけるオーバーシュートによって温度が一時的に高温検知温度に達しても、高温異常として誤検知しないようにしている。
また、特許文献2に記載の定着装置は、高温検知温度を二段階に分けて検知するようにしている。まず、低い方の高温検知温度よりも温度の高い状態が所定時間以上連続した場合は警告を発する。その後、高い方の高温検知温度を検知した場合、すぐにヒータへの通電を遮断するのではなく、高い方の高温検知温度よりも温度の高い状態が所定時間以上連続した場合に、ヒータへの通電を遮断する。これにより、特許文献2の定着装置も、特許文献1の定着装置と同様に、通常動作時における温度上昇を高温異常と検知することを防止している。
特開平11−191481号公報 特開2004−219871号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の定着装置は、高温異常を検知するために配設したサーミスタ等が、万が一、不完全断線等の異常によって正確な温度が検知できなくなった場合は、高温異常を検知することができない虞がある。
本発明は、斯かる事情に鑑み、通常動作時に高温異常として誤検知することなく高温異常を確実に検知すると共に、高温異常検知の信頼性の高い定着装置の制御方法、その定着装置及び画像形成装置を提供しようとするものである。
請求項1の発明は、発熱手段によって加熱されると共に回転可能に構成された定着手段と、当該定着手段を加圧する加圧手段を備え、前記定着手段と前記加圧手段が互いに圧接した圧接部に記録媒体を通過させることにより記録媒体を加熱及び加圧して当該記録媒体に画像を定着させるように構成した定着装置であって、前記発熱手段の発熱部が前記定着手段の回転面の幅方向に配設され、前記定着手段の前記発熱部を配設した幅方向領域内に配設されると共に前記定着手段の温度を検知する内側温度検知手段と、前記定着手段の前記発熱部を配設した幅方向領域外に配設されると共に前記定着手段の温度を検知する外側温度検知手段を備え、前記内側温度検知手段の検知温度に基づいて前記定着手段の温度を所定の目標温度に近づけるように前記発熱手段を制御する定着装置の制御方法において、前記内側温度検知手段の検知温度が上昇して、高温異常を検知する基準として予め設定された第1高温検知温度に到達すると共に、当該第1高温検知温度に到達後の所定の検知時間における前記内側温度検知手段の検知温度の上昇量が、予め設定された第1温度上昇量閾値以上である場合、又は、前記外側温度検知手段の検知温度が上昇して、高温異常を検知する基準として予め設定された第2高温検知温度に到達すると共に、当該第2高温検知温度に到達後の所定の検知時間における前記外側温度検知手段の検知温度の上昇量が、予め設定された第2温度上昇量閾値以上であって、前記発熱手段が、前記第2高温検知温度に到達後の前記所定の検知時間と少なくとも一部が重なる所定の時間中、最大発熱条件で継続して発熱している場合に、高温異常を検知して前記発熱手段の発熱を停止するようにした。
上記請求項1の発明は、温度検知手段の検知温度が第1高温検知温度又は第2高温検知温度に到達しただけでは高温異常として検知しない。つまり、検知温度が第1高温検知温度又は第2高温検知温度に到達した後、検知時間における温度上昇量が第1温度上昇量閾値又は第2温度上昇量閾値以上である場合に、高温異常として検知するようにしている。このため、通常動作時において検知温度が第1高温検知温度又は第2高温検知温度に達した場合であっても、高温異常として誤検知することを防止することができる。
しかも、検知温度が第2高温検知温度に達した後は、所定の検知時間における温度上昇量が第2温度上昇量閾値以上であるか否かを検知する以外に、発熱手段の発熱条件も検知するようにしている。このため、通常動作時における定着手段の温度リップルが大きい場合などに、所定の検知時間における温度上昇量が第2温度上昇量閾値以上となっても、高温異常として誤検知するのを防止することができる。
また、万が一、内側温度検知手段等に異常が生じたことによって、内側温度検知手段の検知温度に基づいて高温異常を検知できなくても、外側温度検知手段の検知温度及び発熱手段の発熱条件に基づいて高温異常を検知することができる。これにより、定着装置の信頼性を向上させることができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の定着装置の制御方法において、前記発熱手段が通電によって発熱すると共に、単位時間当たりの前記発熱手段への通電時間の割合を示す通電デューティを制御することによって前記定着手段の温度を所定の目標温度に近づけるように構成した定着装置の制御方法であって、前記最大発熱条件を前記通電デューティが100%の状態であることとした。
上記請求項2のような構成を採用することによって、発熱手段の小型化を図り得ると共に、安価に製造できる利点がある。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の定着装置の制御方法において、ウォームアップ状態、待機状態、定着動作状態の各状態に応じて、前記第2高温検知温度を設定した。
内側温度検知手段は発熱部を配設した幅方向領域内に配設され、外側温度検知手段は発熱部を配設した幅方向領域外に配設されている。すなわち、内側温度検知手段は定着手段の加熱されやすい部分の温度を検知し、外側温度検知手段は定着手段の加熱されやすい部分から外れた部分の温度を検知するため、両温度検知手段の検知温度には差がある。また、これら温度検知手段同士の検知温度差は、定着装置の動作状態(ウォームアップ状態、待機状態、定着動作状態)に応じて異なる。上記請求項3の発明は、上記温度検知手段同士の検知温度差を考慮して、第2高温検知温度を定着装置の動作状態に応じて設定している。これにより、各動作状態において適切なタイミングで高温異常を検知して発熱手段の発熱を停止することができ、定着手段の温度が損傷温度に達するのを防止することができる。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の定着装置の制御方法において、前記ウォームアップ状態における前記第2高温検知温度をT2a、前記待機状態における前記第2高温検知温度をT2b、前記定着動作状態における前記第2高温検知温度をT2cと表した場合、T2a<T2b<T2cとなるように設定した。
ウォームアップ状態、待機状態、定着動作状態の各状態における内側温度検知手段・外側温度検知手段同士の検知温度差は、ウォームアップ状態おける温度差<待機状態における温度差<定着動作状態における温度差の関係になっている。請求項4の発明は、この温度差の関係に対応させて各動作状態における第2高温検知温度を設定している。これにより、各動作状態において適切なタイミングで高温異常を検知して発熱手段の発熱を停止することができ、定着手段の温度が損傷温度に達するのを防止することができる。
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の定着装置の制御方法において、前記定着手段が回転している場合より前記定着手段が静止している場合において、前記第1高温検知温度に到達後の前記所定の検知時間及び前記第2高温検知温度に到達後の前記所定の検知時間を短く設定した。
定着手段の昇温勾配(単位時間当たりの温度上昇量)は、定着手段の回転時と静止時において異なる。回転時は定着手段の昇温勾配は比較的小さく、反対に、静止時は定着手段の昇温勾配は比較的大きくなる傾向にある。本発明は、検知温度が第1高温検知温度又は第2高温検知温度に達した後、所定の検知時間における温度上昇量が第1温度上昇量閾値又は第2温度上昇量閾値以上であるか否かを検知する。このとき、定着手段の昇温勾配が大きいと、温度上昇量を検出する所定時間に定着手段の温度が上がりすぎて損傷温度に到達する虞がある。そのため、請求項5の発明は、定着手段の昇温勾配が大きい静止時は、昇温勾配が小さい回転時に比べて、上記温度上昇量を検出する所定の検知時間を短く設定している。これにより、適切なタイミングで高温異常を検知して発熱手段の発熱を停止することができ、定着手段の温度が損傷温度に達するのを防止することができる。
請求項6の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の定着装置の制御方法において、前記定着手段が静止している場合より前記定着手段が回転している場合において、前記第1温度上昇量閾値及び前記第2温度上昇量閾値を小さく設定した。
上述のように、定着手段の昇温勾配は、定着手段の回転時と静止時において異なる。定着手段の昇温勾配が小さいと、高温異常が発生しても所定の検知時間における温度上昇量が、第1温度上昇量閾値又は第2温度上昇量閾値以上とならない虞がある。そのため、請求項6の発明は、定着ベルトの昇温勾配が小さい回転時は、昇温勾配が大きい静止時に比べて、第1温度上昇量閾値及び第2温度上昇量閾値を小さく設定している。これにより、高温異常を見過ごすことなく確実に検知することができる。
請求項7の発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の定着装置の制御方法において、前記高温異常を検知して前記発熱手段の発熱を停止した後、当該発熱手段から伝達される熱によって前記定着手段の温度が上昇したときの定着手段の最高到達温度が、高温によって定着装置に非可逆的な損傷が生じる虞がある温度よりも低い温度となるように、前記第1高温検知温度及び第2高温検知温度を設定した。
第1高温検知温度及び第2高温検知温度をこのように設定したことにより、高温異常によって定着装置に非可逆的な損傷が生じるのを防止することができる。
請求項8の発明は、請求項1から7のいずれか1項に記載の定着装置の制御方法において、前記第1高温検知温度を、定着装置の通常動作時に前記内側温度検知手段が検知する最高温度より高い温度に設定した。
これにより、通常動作時における内側温度検知手段の検知温度が、第1高温検知温度に到達することがないので、高温異常として誤検知するのを防止することができる。
請求項9の発明は、請求項1から8のいずれか1項に記載の定着装置の制御方法において、前記第2高温検知温度を、定着装置の通常動作時に前記外側温度検知手段が検知する最高温度より低い温度に設定した。
外側温度検知手段が検知する温度は、同時期に内側温度検知手段が検知する温度よりも低い。特に、この両温度検知手段同士の検知温度差が大きい場合、第2高温検知温度を通常動作時に外側温度検知手段が検知する最高温度より低い温度に設定することによって、定着手段の温度が損傷温度に達するのを防止することができる。なお、第2高温検知温度を通常動作時に外側温度検知手段が検知する最高温度より低く設定しても、所定の検知時間における温度上昇量や発熱手段の発熱条件も検知するため、通常動作時に高温異常として誤検知することはない。
請求項10の発明は、請求項1から9のいずれか1項に記載の定着装置の制御方法において、高温異常を検知する基準として、前記第1高温検知温度よりも高い第3高温検知温度と、前記第2高温検知温度よりも高い第4高温検知温度を予め設定すると共に、前記内側温度検知手段の検知温度が上昇して前記第3高温検知温度に到達した場合、又は前記外側温度検知手段の検知温度が上昇して前記第4高温検知温度に到達した場合に、高温異常を検知して前記発熱手段の発熱を停止するようにした。
上述のように、本発明は、所定の検知時間における温度上昇量が第1温度上昇量閾値又は第2温度上昇量閾値以上であるか否かの検知を行う。しかし、定着手段の温度が急激に上昇した場合は、前記所定の検知時間の間に定着手段の温度が損傷温度に達する可能性がある。また、定着手段の温度が緩やかに上昇することにより、所定の検知時間における温度上昇量が第1温度上昇量閾値又は第2温度上昇量閾値以上にならなかった場合は、この時点では高温異常として検知されない。この場合、さらに温度上昇し続けると、定着手段の温度が損傷温度に達することも考えられる。そのため、上記請求項10の発明は、第3高温検知温度及び第4高温検知温度を設定することにより、定着手段の温度が急激に又は緩やかに上昇しても、その温度が第3高温検知温度又は第4高温検知温度に到達した場合に高温異常を検知することができるようにしている。これにより、定着手段の温度が損傷温度に達するのを防止することができる。
請求項11の発明は、請求項10に記載の定着装置の制御方法において、前記高温異常を検知して前記発熱手段の発熱を停止した後、当該発熱手段から伝達される熱によって前記定着手段の温度が上昇したときの定着手段の最高到達温度が、高温によって定着装置に非可逆的な損傷が生じる虞がある温度よりも低い温度となるように、前記第3高温検知温度及び第4高温検知温度を設定した。
第3高温検知温度及び第4高温検知温度を上記請求項11のように設定したことにより、高温異常によって定着装置に非可逆的な損傷が生じるのを防止することができる。
請求項12の発明は、請求項10又は11に記載の定着装置の制御方法において、高温異常以外の異常発生によって前記発熱手段の発熱を停止させた後、当該発熱手段から伝達される熱によって前記定着手段の温度が上昇したとき、前記内側温度検知手段が検知する最高到達温度より、前記第3高温検知温度を高く設定すると共に、前記外側温度検知手段が検知する最高到達温度より、前記第4高温検知温度を高く設定した。
第3高温検知温度及び第4高温検知温度を上記請求項12のように設定したことにより、上記異常を解消した後、定着装置の駆動の再開時に、高温異常として誤検知されることを防止することができる。
請求項13の発明は、請求項1から12のいずれか1項に記載の定着装置の制御方法において、前記発熱手段は、前記定着手段の回転面の幅方向に互いに異なる領域に配設された第1発熱部と第2発熱部を有し、前記定着手段の前記第1発熱部を配設した幅方向領域内に配設された第1温度検知手段と、前記定着手段の前記第2発熱部を配設した幅方向領域内に配設された第2温度検知手段と、前記定着手段の前記第1発熱部を配設した幅方向領域外であって前記第2発熱部を配設した幅方向領域外に配設された第3温度検知手段を備えた定着装置の制御方法であって、前記第1発熱部に対して、前記第1温度検知手段を前記内側温度検知手段とすると共に、前記第2温度検知手段を前記外側温度検知手段とし、前記第2発熱部に対して、前記第2温度検知手段を前記内側温度検知手段とすると共に、前記第3温度検知手段を前記外側温度検知手段とした。
これにより、請求項13のように構成した定着装置において、請求項1から12に記載の発明と同様の作用・効果を奏することが可能である。
請求項14の発明は、発熱手段によって加熱されると共に回転可能に構成された定着手段と、当該定着手段を加圧する加圧手段を備え、前記定着手段と前記加圧手段が互いに圧接した圧接部に記録媒体を通過させることにより記録媒体を加熱及び加圧して当該記録媒体に画像を定着させるように構成した定着装置であって、前記発熱手段の発熱部が前記定着手段の回転面の幅方向に配設され、前記定着手段の前記発熱部を配設した幅方向領域内に配設されると共に前記定着手段の温度を検知する内側温度検知手段と、前記定着手段の前記発熱部を配設した幅方向領域外に配設されると共に前記定着手段の温度を検知する外側温度検知手段を備え、前記内側温度検知手段によって検知した温度に基づいて前記定着手段の温度を所定の目標温度に近づけるように前記発熱手段を制御する定着装置において、第1高温異常検手段と、第2高温異常検知手段と、前記第1高温検知手段又は前記第2高温異常検知手段が高温異常を検知した場合に前記発熱手段の発熱を停止させる発熱停止手段を備え、前記第1高温異常検知手段は、前記内側温度検知手段の検知温度が上昇して、高温異常を検知する基準として予め設定された第1高温検知温度に到達すると共に、当該第1高温検知温度に到達後の所定の検知時間における前記内側温度検知手段の検知温度の上昇量が、予め設定された第1温度上昇量閾値以上である場合に、高温異常を検知するように構成され、前記第2高温異常検知手段は、前記外側温度検知手段の検知温度が上昇して、高温異常を検知する基準として予め設定された第2高温検知温度に到達すると共に、当該第2高温検知温度に到達後の所定の検知時間における前記外側温度検知手段の検知温度の上昇量が、予め設定された第2温度上昇量閾値以上であって、前記発熱手段が、前記第2高温検知温度に到達後の前記所定の検知時間と少なくとも一部が重なる所定の時間中、最大発熱条件で継続して発熱している場合に、高温異常を検知するように構成されたものである。
第1高温異常検知手段及び第2高温異常検知手段は、検知温度が第1高温検知温度又は第2高温検知温度に到達しただけでは高温異常として検知しない。つまり、第1高温異常検知手段及び第2高温異常検知手段は、検知温度が第1高温検知温度又は第2高温検知温度に到達した後、検知時間における温度上昇量が第1温度上昇量閾値又は第2温度上昇量閾値以上である場合に、高温異常として検知するようにしている。このため、通常動作時において検知温度が第1高温検知温度又は第2高温検知温度に達した場合であっても、高温異常として誤検知することを防止することができる。
しかも、第2高温異常検知手段は、検知温度が第2高温検知温度に達した後、所定の検知時間における温度上昇量が第2温度上昇量閾値以上であるか否かを検知する以外に、発熱手段の発熱条件も検知するようにしている。このため、通常動作時における定着手段の温度リップルが大きい場合などに、所定の検知時間における温度上昇量が第2温度上昇量閾値以上となっても、高温異常として誤検知するのを防止することができる。
また、万が一、内側温度検知手段等に異常が生じたことによって、第1高温異常検知手段が高温異常を検知できなくても、第2高温異常検知手段が高温異常を検知することができる。これにより、定着装置の信頼性を向上させることができる。
請求項15の発明は、請求項14に記載の定着装置を備えた画像形成装置である。
画像形成装置が請求項14に記載の定着装置を備えることにより、通常動作時に高温異常として誤検知することなく高温異常を確実に検知することができると共に、装置の信頼性が向上する。
本発明によれば、通常動作時において高温異常として誤検知することを防止しつつ、高温異常時には確実に高温異常を検知して発熱手段の発熱を停止させることができる。また、高温異常検知の信頼性が高く、高温異常によるトラブルが生じない定着装置及び画像形成装置を提供することができる。
本発明の第1実施例について説明する。
図1は、本発明の第1実施例に係る画像形成装置の概略断面図である。図1に示す画像形成装置は、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの異なる色の現像剤によって画像を形成するための4つの画像形成部1Y,1C,1M,1Bkを有する。
各画像形成部1Y,1C,1M,1Bkは、互いに異なる色のトナーを収容している以外は同様の構成となっている。そこで、1つの画像形成部1Yを例にその構成を説明する。
画像形成部1Yは、静電潜像を担持する像担持体としての感光体2と、感光体2の表面を帯電させるための帯電手段3と、感光体2の表面にトナー画像を形成するための現像手段4と、感光体2の表面をクリーニングするためのクリーニング手段5等を備えている。クリーニング手段5としては、クリーニングブレード、クリーニングローラ又はクリーニングブラシ等を適用することが可能である。あるいは、これらを併用してもよい。
各画像形成部1Y,1C,1M,1Bkの上方には、感光体2の表面に静電潜像を形成するための露光手段6が配設されている。また、各画像形成部1Y,1C,1M,1Bkの下方には、中間転写ユニット7が配設されている。
中間転写ユニット7は、複数の張架ローラ8,9,10によって張架された中間転写ベルト11を有する。中間転写ベルト11は、例えば、無端ベルト基材の表面に弾性被覆層を少なくとも一層形成したものである。無端ベルト基材は、樹脂、ゴム又は金属薄板等から構成される。また、弾性被覆層は、樹脂、ゴム、エラストマー等によって構成されている。
4つの一次転写ローラ12が、中間転写ベルト11を介して、4つの感光体2に圧接している。これにより、4つの感光体2は中間転写ベルト11の外周面に圧接し、各感光体2と中間転写ベルト11との圧接部において一次転写ニップが形成される。また、二次転写ローラ13が、上記複数の張架ローラのうちの1つのローラ10に対向して配設されている。二次転写ローラ13は中間転写ベルト11の外周面に圧接しており、二次転写ローラ13と中間転写ベルトの圧接部において二次転写ニップが形成されている。
画像形成装置の下部には記録媒体供給部14が配設されている。記録媒体供給部14は、印刷用紙やOHPフィルム等の記録媒体を複数枚重ねて収容可能なカセットと、記録媒体を送り出す供給ローラ等を備えている(図示省略)。
記録媒体供給部14と中間転写ユニット7の間に、一対のレジストローラ15a、15bと、搬送ベルトを有する記録媒体搬送ユニット16と、定着装置17が配設されている。定着装置17は、複数のローラに張架された定着手段としての無端状の定着ベルト19と、定着ベルト19を加圧する加圧手段としての加圧ローラ20等によって構成される。加圧ローラ20と定着ベルト19の互いに圧接する圧接部には、定着ニップが形成されている。また、画像形成装置の本体の外壁には、外部へ排出した記録媒体をストックするための排出トレイ18が付設されている。
以下、図1を参照して上記画像形成装置の基本的動作について説明する。
まず、画像形成動作について1つの画像形成部1Yを例にして説明する。図の矢印の方向に回転する感光体2の表面を帯電手段3によって均一な高電位に帯電させる。画像データに基づいて露光手段6から感光体2の表面にレーザビームが照射され、照射された部分の電位が低下して静電潜像が形成される。この感光体2の表面の静電潜像が形成された部分に、現像手段4によって帯電させたトナーを静電的に転移させ、イエローのトナー画像を形成(可視画像化)する。
一次転写ローラ12に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加される。これにより、一次転写ローラ12と感光体2との間の一次転写ニップにおいて転写電界を形成する。そして、一次転写ニップにおいて、回転する感光体2上のトナー画像を、図の矢印の方向に回転する中間転写ベルト11に転写する。
同様に、その他の各画像形成部1C,1M,1Bkにおいても、感光体2上にトナー画像を形成し、各トナー画像が重なり合うように中間転写ベルト11に転写する。これにより、中間転写ベルト11上に、4色のトナー画像を重ね合わせた合成トナー画像が形成される。
また、各クリーニング手段5は、一次転写行程を経た後の感光体2の表面に付着している残留トナーを除去する。その後、図示しない除電ランプ等の除電装置によって、感光体2の残留電荷の除電を行う。
一方、記録媒体供給部14の供給ローラを回転させて記録媒体Pを送り出す。記録媒体供給部14から送り出された記録媒体Pは、レジストローラ15a,15bによって一旦停止される。
また、二次転写ローラ13にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することにより、二次転写ローラ13とそれに対向するローラ10との間に形成された二次転写ニップに転写電界を形成する。あるいは、二次転写ローラ13に対向するローラ10にトナーの帯電極性と同極性の電圧を印加して、同様の転写電界を形成してもよい。その後、レジストローラ15a,15bの駆動を再開し、中間転写ベルト11上の合成トナー画像とタイミング(同期)をとって、記録媒体Pを二次転写ニップへ送る。そして、二次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト11上の合成トナー画像を記録媒体P上に一括して二次転写する。
合成トナー画像を転写された記録媒体Pは定着装置17へと搬送される。記録媒体Pは、定着ベルト19と加圧ローラ20との間に形成された定着ニップに送り込まれる。記録媒体Pが、定着ニップを通過する間に、合成トナー画像を構成するトナーが溶融されて記録媒体P上に定着される。その後、合成トナー画像が定着された記録媒体Pは排出トレイ18に排出されストックされる。
次に、本発明の第1実施例に係る上記定着装置の構成について詳しく説明する。
図2に示すように、定着装置17は、定着手段としての無端状の定着ベルト19と、定着ベルト19を加圧する加圧手段としての加圧ローラ20と、加圧ローラ20に対向する定着ローラ21と、定着ベルト19を加熱する加熱手段としてのヒータ24を内蔵した加熱ローラ22と、張架ローラ23によって構成されている。
定着ベルト19は、定着ローラ21、加熱ローラ22及び張架ローラ23によって張架されている。加圧ローラ20は、定着ローラ21に対向する位置において定着ベルト19に圧接しており、加圧ローラ20が回転することにより定着ベルト19が従動して回転するようになっている。上記基本動作で説明したように、加圧ローラ20と定着ベルト19が互いに圧接した圧接部(定着ニップ)に、未定着のトナー画像Tを表面に保持する記録媒体Pを通過させることによって、記録媒体P上のトナー画像Tを定着させるように構成されている。また、定着ベルト19の外周面側の加熱ローラ22に対向した位置に温度検知手段25を配設している。
図3は、図2に示す定着装置の加熱ローラ22を軸方向と直交する方向から見た概略断面図である。
図3に示すように、加熱ローラ22に内蔵されたヒータ24は、定着ベルト19の回転面190の幅方向に配設された発熱部240を有する。また、図3において、符号Wは記録媒体Pが通過する領域(通過領域)を示す。ヒータ24の発熱部240は、その記録媒体Pの通過領域Wに対応した位置に配設されている。
図3に示すように、上記温度検知手段25は、第1温度検知手段25aと第2温度検知手段25bを有する。第1温度検知手段25aは、発熱部240を配設した幅方向領域A内に配設されている。一方、第2温度検知手段25bは、発熱部240を配設した幅方向領域A外に配設されている。言い換えれば、第1温度検知手段25aは、記録媒体Pが通過する通過領域W内に配設され、第2温度検知手段25cは記録媒体Pが通過しない非通過領域に配設されている。以下、第1温度検知手段25aを内側温度検知手段と呼び、第2温度検知手段25bを外側温度検知手段と呼ぶ。なお、外側温度検知手段25bは、その全部が発熱部240を配設した幅方向領域Aの外側に配設されている場合に限らず、その一部が前記幅方向領域Aの内側に配設されている場合も含まれる。
また、図3では、上記内側・外側温度検知手段25a,25bを、定着ベルト19に接触して温度を検知するサーミスタ等の接触式温度検知装置で構成している。ただし、これに限らず、各温度検知手段25a,25bを、定着ベルト19に対して接触せずに温度を検知できるサーモパイル等の非接触式温度検知装置で構成してもよい。
図4は、定着装置17の温度制御を行う制御系のブロック図である。図4に示すように、定着装置17のヒータ24の通電回路には、交流電源であるAC電源26と、AC電源26からヒータ24への通電を切断可能な発熱停止手段として、トライアック27と、リレー28と、サーモスタット29が配設されている。また、前記通電回路には、定着ベルト19の温度を定着に最適な温度に近づくように制御するための温度制御部30と、内側・外側温度検知手段25a,25bによって検知した温度検知信号を処理する検知信号処理部32を配設している。
温度制御部30は、所定の周期ごとに内側温度検知手段25aによって検知した温度と目標温度の偏差に基づいて通電デューティの演算を行う通電デューティ演算部301を有する。ここでいう通電デューティとは、単位時間当たりのヒータ24への通電時間の割合のことである。通電デューティ演算部301は、検知信号処理部32が有するA/D変換回路321を介して内側温度検知手段25aと接続されている。これにより、内側温度検知手段25aによって検知された温度検知信号はA/D変換回路321によってデジタル変換されて通電デューティ演算部301に入力されるようになっている。また、温度制御部30は、通電デューティ演算部301で演算した通電デューティに基づいて、トライアック27のON/OFFを行うトライアック駆動回路302を有する。トライアック駆動回路302が、通電デューティ演算部301で演算した通電デューティに基づいて、トライアック27のON/OFFを行うことによって、ヒータ24への通電を制御し、定着ベルト19の温度を定着に最適な目標温度に近づけるようにしている。
しかし、トライアック27の短絡などが原因で、ヒータ24による加熱を制御できなくなった場合、ヒータ24によって加熱される部材が異常な高温となって定着装置及び画像形成装置が損傷する虞がある。この高温異常による装置の損傷を防止するために、上記ヒータ24の通電回路には、高温異常を検知するための高温異常検知部31(高温異常検知手段)が配設されている。
高温異常検知部31は、内側温度検知手段25aによって検知した温度情報に基づいて高温異常を検知する第1高温異常検知部311(第1高温異常検知手段)と、外側温度検知手段25bによって検知した温度情報及び通電デューティに関する情報に基づいて高温異常を検知する第2高温異常検知部312(第2高温異常検知手段)を有する。
第1高温異常検知部311は、検知信号処理部32が有するA/D変換回路321を介して内側温度検知手段25aと接続されている。これにより、内側温度検知手段25aによって検知された温度検知信号はA/D変換回路321によってデジタル変換されて第1高温異常検知部311に入力されるようになっている。また、第1高温異常検知部311には、高温異常を検知するための基準として予め設定された第1高温検知温度及び第1温度上昇量閾値が記憶されている。
第2高温異常検知部312は、検知信号処理部32が有するA/D変換回路322を介して外側温度検知手段25bと接続されている。これにより、内側温度検知手段25bによって検知された温度検知信号はA/D変換回路322によってデジタル変換されて第2高温異常検知部312に入力されるようになっている。第2高温異常検知部312には、高温異常を検知するための基準として予め設定された第2高温検知温度及び第2温度上昇量閾値が記憶されている。また、第2高温異常検知部312は、通電デューティ演算部301と接続されており、通電デューティ演算部301から第2高温異常検知部312へ通電デューティに関する情報が入力されるように構成されている。また、第1高温異常検知部311及び第2高温異常検知部312からは、トライアック27及びリレー28をOFFにする信号を送信可能となっている。
図5は、第1高温検知温度T1及び第2高温検知温度T2と、内側・外側温度検知手段25a,25bで検知する温度との関係を模式的に示した説明図である。図5において、左側の縦軸が内側温度検知手段25aで検知する温度を示し、右側が外側温度検知手段25bで検知する温度を示す。
図5に示すように、第1高温検知温度T1は、内側温度検知手段25aが検知し得る損傷温度TD−IN(例えば330℃)よりも低い温度(例えば220℃)設定されている。この損傷温度TD−INは、高温によって定着装置や画像形成装置に非可逆的な損傷が生じる温度である。
一方、第2高温検知温度T2は、第1高温検知温度T1に対応した温度に設定されている。詳しくは、第2高温検知温度T2は、第1高温検知温度T1から両温度検知手段25a,25b同士の検知温度差を減算した温度となっている。例えば、画像形成動作時では、外側温度検知手段25bの検知温度は、内側温度検知手段25aの検知温度よりも40℃低い。従って、第1高温検知温度T1を220℃に設定した場合、第2高温検知温度T2は、第1高温検知温度T1としての220℃から上記両温度検知手段25a,25b同士の検知温度差である40℃を減算した180℃に設定されている。なお、設定された第2高温検知温度T2は、外側温度検知手段25bが検知し得る定着ベルトの損傷温度TD−OUTよりも低い温度となっている。
図6は、定着ベルトの温度変化を示すグラフである。図6のグラフにおいて、実線TINは内側温度検知手段25aで検知した温度の経時変化を示し、二点鎖線TOUTは外側温度検知手段25bで検知した温度の経時変化を示す。内側温度検知手段25aで検知する温度TINはヒータによって加熱されやすい定着ベルトの部分の温度であり、これに対し、外側温度検知手段25bで検知する温度TOUTは加熱されやすい部分から外れた部分の温度である。従って、図6に示すように、通常、温度TOUTは温度TINよりもよりも低く検知される。
また、図7は、第1実施例に係る高温異常検知方法を説明するためのフローチャートである。以下、図7のフローチャート、図6のグラフ、及び図4のブロック図を参照しつつ、定着装置の制御方法ついて説明する。
内側温度検知手段25aで検知した温度TINの情報は、第1高温異常検知部311に入力され、高温異常を生じていないか検知される。また、外側温度検知手段25bで検知した温度TOUTの情報は、第2高温異常検知部312へ入力され、高温異常を生じていないか検知される。これら第1・第2高温異常検知部311,312による高温異常検知は並行して行われるが、まず、第1高温異常検知部311の動作について説明する。
第1高温異常検知部311は、入力された温度TINが予め設定された第1高温検知温度T1に達しているか否かを判断する(図7のS11)。温度TINが第1高温検知温度T1に達していない場合は、高温異常でないと判断され、ヒータ24への通電を停止する制御は行わない。一方、図6に示すように、何らかの原因によって、温度TINが目標温度T0よりも大きく上昇して第1高温検知温度T1に達した場合は、その後、第1高温異常検知部311は所定の検知時間Δtにおける温度上昇量ΔTINを検出する(図7のS12)。そして、第1高温異常検知部311は、検出した温度上昇量ΔTINが予め設定した第1温度上昇量閾値ΔT1以上であるか否かを判断する(図7のS13)。温度上昇量ΔTINが第1温度上昇量閾値ΔT1未満である場合は、高温異常でないと判断され、ヒータ24への通電を停止する制御は行わない。一方、図6に示すように、温度上昇量ΔTINが第1温度上昇量閾値ΔT1以上である場合は、高温異常であると判断され、第1高温異常検知部311からトライアック27及びリレー28をOFFにする信号を送信し、ヒータ24への通電を停止する(図7のS19)。
説明したように、第1高温異常検知部311は、第1高温検知温度T1を検知した後、検知時間Δtにおける温度上昇量ΔTINが第1温度上昇量閾値ΔT1以上である場合に、高温異常を検知する。つまり、第1高温異常検知部311は、第1高温検知温度T1を検知しただけでは高温異常を検知しないようになっている。これにより、通常動作時における不測の原因によって、定着ベルトの温度が一時的に第1高温検知温度T1に達した場合であっても、高温異常として誤検知することを防止することができる。
また、図6において、実線で示す温度TINから分岐した一点鎖線は、内側温度検知手段25aに不完全断線などの異常が発生したときの検知温度の経時変化を示す。この場合、内側温度検知手段25aに異常が生じているため、内側温度検知手段25aによって検知される温度(一点鎖線)は、本来検知すべき温度(実線)よりも、極端に低く検知される。このように、定着ベルトの温度が低く検知されたことにより、定着装置は、定着ベルトの温度を目標温度T0に近づけようとして、ヒータ24の通電デューティを100%の状態で継続させる。その結果、図6に示すように、内側温度検知手段25aの異常発生後、定着ベルトの温度が上昇して高温となるが、第1高温異常検知部311では高温異常を検知することはできない。
そこで、第2高温異常検知部312によって高温異常を検知する。
詳しくは、第2高温異常検知部312は、入力された温度TOUTが予め設定した第2高温検知温度T2に達しているか否かを判断する(図7のS14)。温度TOUTが第2高温検知温度T2に達していない場合は、高温異常でないと判断され、ヒータ24への通電を停止する制御は行わない。一方、温度TOUTが第2高温検知温度T2に達した場合は、その後、第2高温異常検知部312は所定の検知時間Δtにおける温度上昇量ΔTOUTを検出する(図7のS15)。そして、第2高温異常検知部312は、検出した温度上昇量ΔTOUTが予め設定した第2温度上昇量閾値ΔT2以上であるか否かを判断する(図7のS16)。温度上昇量ΔTOUTが第2温度上昇量閾値ΔT2未満である場合は、高温異常でないと判断され、ヒータ24への通電を停止する制御は行わない。一方、図6に示すように、温度上昇量ΔTOUTが第2温度上昇量閾値ΔT2以上である場合、第2高温異常検知部312は、前記検知時間Δt中のヒータの通電デューティを検出する(図7のS17)。そして、第2高温異常検知部312は、前記検知時間Δt中のヒータの通電デューティが100%の状態で継続されているか否かを判断する(図7のS18)。検知時間Δt中の通電デューティが100%の状態で継続されていない場合は、高温異常でないと判断され、ヒータ24への通電を停止する制御は行わない。一方、検知時間Δt中の通電デューティが100%の状態で継続されている場合は、高温異常であると判断され、第2高温異常検知部312からトライアック27及びリレー28をOFFにする信号を送信し、ヒータ24への通電を停止する(図7のS19)。
このように、内側温度検知手段25aに異常が生じたことによって第1高温異常検知部311が高温異常を検知することができなくても、第2高温異常検知部312が高温異常を検知することによって、ヒータ24への通電を停止することができ、定着ベルトの温度が損傷温度に達するのを防止することができる。
なお、第2高温異常検知部312によって高温異常の検知が行われるのは、第1高温異常検知部311が高温異常を検知できない場合に限らない。第1高温異常検知部311が高温異常を検知可能な場合においても、第2高温異常検知部312によって高温異常を検知するように設定することも可能である。
ところで、高温異常を検知してヒータへの通電を停止した後も、しばらくの間ヒータの熱が定着ベルトに伝達されるため定着ベルトの温度TIN,TOUTは上昇する。そのため、ヒータへの通電を停止した後、ヒータの熱によって上昇する定着ベルトの温度の最高到達温度(図6参照)が、損傷温度を越えないように、第1高温検知温度T1及び第2高温検知温度T2を設定することが好ましい。
また、この実施例では、図5に示すように、予め設定した第2高温検知温度T2(180℃)は、通常動作時に外側温度検知手段25bが検知し得る最高温度TM−OUT(204℃)よりも低く設定されている。このため、第2高温異常検知部312は、通常動作時において高温異常として誤検知しないように、第2高温検知温度T2を検知した後、所定の検知時間Δtにおける温度上昇量ΔTOUTが第2温度上昇量閾値ΔT2以上であるか否かを判断するようにしている。
また、画像形成動作中などにおいて、ヒータへの通電のON/OFFを繰り返すことによって、外側温度検知手段25bによって検知する温度リップル(温度の上下変動)が大きくなる場合がある。このときの温度リップルの温度上昇が、所定の検知時間Δtにおいて第2温度上昇量閾値ΔT2以上である場合は、通常動作時であっても高温異常として誤検知される虞がある。しかし、第2高温異常検知部312は、このような通常動作時において誤検知をしないように、前記検知時間Δt中の通電デューティが100%で継続されているか否かについても判断するようにしている。
なお、この実施例では、ヒータへの通電デューティが100%で継続されていることを検出するようにしているが、例えば、ヒータの通電回路等に印加される電圧等を検出することによって、ヒータへの最大発熱条件が継続していることを検出するようにしてもよい。
また、第2高温異常検知部312が通電デューティを検出する時間は、前記所定の検知時間Δtの少なくとも一部と重なる時間帯に設定することも可能である。ただし、高温異常検知の正確性の観点から、第2高温異常検知部312が通電デューティを検出する時間は、前記所定の検知時間Δtと一致させることが好ましい。
本発明の第2実施例について説明する。
なお、本発明の第2実施例に係る画像形成装置及び定着装置の概略構成は、図1〜図4に示す上記本発明の第1実施例の概略構成と同様となっている。
上記本発明の第1実施例において説明したように、第2高温検知温度T2は、第1高温検知温度T1から内側・外側温度検知手段25a,25b同士の検知温度差を減算した温度に設定されている。ところで、内側・外側温度検知手段25a,25b同士の検知温度差は、定着装置の動作状態、例えば、電源投入時から定着ベルトの温度が目標温度に達するまでのウォームアップ状態、ウォームアップ動作終了後に定着動作の開始指令を待つ待機状態、定着装置が定着動作を行う定着動作状態の各状態に応じて異なった値を示す。
図8に、定着装置の上記各動作状態における定着ベルトの温度変化の一例を示す。図8に示すように、内側温度検知手段25aの検知温度TINに対して、ウォームアップ状態における外側温度検知手段25bの検知温度Ta−OUTは約60℃低い。また、待機状態における外側温度検知手段25bの検知温度Tb−OUTは、内側温度検知手段25aの検知温度TINに対して約50℃低く、定着動作状態における外側温度検知手段25bの検知温度Tc−OUT は、内側温度検知手段25aの検知温度TINに対して約40℃低い。
本発明の第2実施例に係る定着装置は、ウォームアップ状態、待機状態、定着動作状態の各動作状態における内側・外側温度検知手段25a,25b同士の上記検知温度差に応じて、第2高温検知温度T2を設定している。下記表1に、ウォームアップ状態、待機状態、定着動作状態の各動作状態における第2高温検知温度T2a,T2b,T2cを示す。
Figure 2010054683
ウォームアップ状態、待機状態、定着動作状態の各動作状態における第2高温検知温度T2a,T2b,T2cは、第1高温検知温度T1から上記各動作状態における内側・外側温度検知手段25a,25b同士検知温度差を減算した値に設定される。例えば、第1高温検知温度T1を220℃と設定した場合、ウォームアップ状態における第2高温検知温度T2aは、第1高温検知温度T1の220℃から検知温度差の60℃を減算して、160℃に設定されている。また、待機状態における第2高温検知温度T2bは、第1高温検知温度T1の220℃から検知温度差の50℃を減算して、170℃に設定される。同様に、定着動作状態における第2高温検知温度T2cは、第1高温検知温度T1の220℃から検知温度差の40℃を減算して、180℃に設定される。このように、ウォームアップ状態における第2高温検知温度T2a、待機状態における第2高温検知温度T2b、定着動作状態における第2高温検知温度T2cの関係は、T2a<T2b<T2cとなるように設定されている。
ただし、検知温度差の値は定着装置の構成などに応じて変化するため、上記検知温度差の値はあくまで一例である。従って、各動作状態における第2高温検知温度T2a,T2b,T2cも、検知温度差に応じて適宜設定すればよい。また、これらの第2高温検知温度T2a,T2b,T2cは、第2高温異常検知部312に記憶されている。
図9は第2実施例に係る高温異常検知方法を説明するためのフローチャートである。図9において図7と同じの符号(S11〜S19)は、上記第1実施例と同様の工程を示す。
第2実施例の高温異常検知方法は上記第1実施例と比べて、以下の点で異なる。
第2実施例では、そのときの定着装置の動作状態(ウォームアップ状態・待機状態・定着動作状態)に応じて第2高温検知温度の選択を行う(図9のS20)。具体的には、上記表1を参照すると、第2高温検知温度として、ウォームアップ状態のときは160℃を選択し、待機状態のときは170℃を選択し、定着動作状態のときは180℃を選択する。そして、選択された第2高温検知温度に定着ベルトの温度が達したか否かの判断を行う(図9のS14)。なお、それ以外は上記第1実施例と同様に高温異常の検知が行われるので説明を省略する。
このように、定着装置の動作状態に応じて第2高温検知温度T2a,T2b,T2cを設定したことによって、各動作状態において、定着ベルトの温度が第2高温検知温度T2a,T2b,T2cへ到達するタイミングを同様のタイミングにすることができる(図8の符号t1のタイミング)。
これに対し、例えば、定着動作状態における検知温度Ta−OUTに関して、ウォームアップ状態における第2高温検知温度T2cを採用した場合は、定着ベルトの温度がその高温検知温度T2cへ到達するタイミング(図8の符号t2のタイミング)が上記タイミング(図8の符号t1のタイミング)よりも遅くなるため、高温異常検知が遅れ、定着ベルトの温度が損傷温度に達する虞がある。
以上のように、本発明の体2実施例によれば、定着装置の動作状態が変化しても、その動作状態に応じた第2高温検知温度を選択することによって、適切なタイミングで高温異常を検知してヒータへの通電を停止することができ、定着ベルトの温度が損傷温度に達するのを防止することができる。
本発明の第3実施例について説明する。
本発明の第3実施例に係る画像形成装置及び定着装置の概略構成も、図1〜図4に示す第1実施例の概略構成と同様であるので説明を省略する。
ヒータの加熱による定着ベルトの昇温勾配(単位時間当たりの温度上昇量)は、定着ベルトの回転時と静止時において異なる。ウォームアップ状態や定着動作状態などの定着ベルトは回転しているときは、定着ベルトの昇温勾配は比較的小さく、反対に、待機状態などの定着ベルトが静止しているときは、定着ベルトの昇温勾配は比較的大きくなる傾向にある。
図6において説明したように、本発明の第3実施例においても、所定の検知時間Δt,Δtにおいて温度上昇量ΔTIN,ΔTOUTを検出する。このとき、定着ベルトの昇温勾配が大きいと、温度上昇量を検出する検知時間の間に定着ベルトの温度が上がりすぎて損傷温度に到達する虞がある。そのため、第3実施例では、定着ベルトの昇温勾配が大きい静止時は、昇温勾配が小さい回転時に比べて、上記温度上昇量ΔTIN,ΔTOUTを検出する上記検知時間Δt,Δtを短く設定している。
また、上記実施例と同様に、本発明の第3実施例においても、所定の検知時間Δt,Δtにおける温度上昇量ΔTIN,ΔTOUTが、第1温度上昇量閾値ΔT1又は第2温度上昇量閾値ΔT2以上となるか否かについての判断を行うようにしている。このとき、定着ベルトの昇温勾配が小さいと、高温異常が発生しても所定時間における温度上昇量が、第1温度上昇量閾値ΔT1又は第2温度上昇量閾値ΔT2以上とならずに、高温異常を検知できない虞がある。そのため、第3実施形態では、定着ベルトの昇温勾配が小さい回転時は、昇温勾配が大きい静止時に比べて、第1温度上昇量閾値ΔT1及び第2温度上昇量閾値ΔT2を小さく設定している。
下記表2に、定着ベルトの静止時及び回転時における昇温勾配、各昇温勾配応じて設定した上記検知時間Δt及び上記第2温度上昇量閾値ΔT2を示す。
Figure 2010054683
ただし、昇温勾配の値は定着装置の構成などに応じて変化する。従って、静止時及び回転時における検知時間Δt,Δt、第1温度上昇量閾値ΔT1及び第2温度上昇量閾値ΔT2は、昇温勾配の値に応じて適宜設定すればよい。また、静止時及び回転時における検知時間Δt,Δt、第1温度上昇量閾値ΔT1及び第2温度上昇量閾値ΔT2は、それぞれ第1高温異常検知部311と第2高温異常検知部312に記憶されている。
図10は第3実施例に係る高温異常検知方法を説明するためのフローチャートである。図10において図9と同じの符号(S11〜S20)は、上記第2実施例と同様の工程を示す。
第3実施例の高温異常検知方法は上記第2実施例と比べて、以下の点で異なる。
第3実施例では、第2実施例と同様に、定着ベルトの温度が第1高温検知温度に到達後(図10のS11)、所定の検知時間における温度上昇量の検出を行うが(図10のS12)、その前に、そのときの定着ベルトの回転又は静止状態に応じて前記所定の検知時間及び第1温度上昇量閾値の選択を行う(図10のS30)。そして、選択された検知時間において温度上昇量の検出が行われ(図10のS12)、その温度上昇量が上記選択された第1温度上昇量閾値以上であるか否かの判断が行われる(図10のS13)。
また、定着ベルトの温度が第2高温検知温度に到達後(図10のS14)、所定の検知時間における温度上昇量の検出(図10のS15)を行う前にも、そのときの定着ベルトの回転又は静止状態に応じて所定の検知時間及び第2温度上昇量閾値の選択を行う(図10のS40)。そして、選択された検知時間において温度上昇量の検出が行われ(図10のS15)、その温度上昇量が上記選択された第2温度上昇量閾値以上であるか否かの判断が行われる(図10のS16)。なお、それ以外は上記第2実施例と同様に高温異常の検知が行われるので説明を省略する。
また、定着ベルトの回転又は静止状態に応じて、上記検知時間と第1温度上昇量閾値(又は第2温度上昇量閾値)の一方のみを選択するようにしてもよい。
以上のように、本発明の体2実施例によれば、定着手段の昇温勾配が大きい静止時は、昇温勾配が小さい回転時に比べて、温度上昇量を検出する所定の検知時間Δt,Δtを短く設定したことにより、適切なタイミングで高温異常を検知して発熱手段の発熱を停止することができる。また、定着ベルトの昇温勾配が小さい回転時は、昇温勾配が大きい静止時に比べて、第1温度上昇量閾値ΔT1及び第2温度上昇量閾値ΔT2を小さく設定したことにより、高温異常を見過ごすことなく確実に検知することが可能となる。
本発明の第4実施例について説明する。
本発明の第4実施例に係る画像形成装置及び定着装置の概略構成は、図1〜図3に示す第1実施例の概略構成と同様であるが、制御系の構成において異なっている。
図11は、本発明の第4実施例に係る定着装置の制御系のブロック図である。図11に示すように、高温異常検知部31は、内側温度検知手段25aによって検知した温度情報に基づいて高温異常を検知する第3高温異常検知部313(第3高温異常検知手段)と、外側温度検知手段25bによって検知した温度情報に基づいて高温異常を検知する第4高温異常検知部314(第4高温異常検知手段)を有している。
第3高温異常検知部313は、検知信号処理部32が有するA/D変換回路321を介して内側温度検知手段25aと接続されている。これにより、内側温度検知手段25aによって検知された温度検知信号はA/D変換回路321によってデジタル変換されて第3高温異常検知部313に入力されるようになっている。また、第3高温異常検知部313には、高温異常を検知するための基準として予め設定された第3高温検知温度が記憶されている。
第4高温異常検知部314は、検知信号処理部32が有するA/D変換回路322を介して外側温度検知手段25bと接続されている。これにより、外側温度検知手段25bによって検知された温度検知信号はA/D変換回路322によってデジタル変換されて第4高温異常検知部314に入力されるようになっている。また、第4高温異常検知部314には、高温異常を検知するための基準として予め設定された第4高温検知温度が記憶されている。なお、図11に示すそれ以外の箇所であって図4と同一の符号の箇所は、図4と同様に構成されているので説明を省略する。
図12は、第3高温検知温度T3及び第4高温検知温度T4と、内側・外側温度検知手段25a,25bで検知する温度との関係を模式的に示した説明図である。図12において、左側の縦軸が内側温度検知手段25aで検知する温度を示し、右側が外側温度検知手段25bで検知する温度を示す。
図12に示すように、第3高温検知温度T3は、内側温度検知手段25aが検知し得る損傷温度TD−INよりも低い温度であって、第1高温検知温度T1よりも高い温度に設定されている。一方、第4高温検知温度T4は、外側温度検知手段25bが検知し得る損傷温度TD−OUTよりも低い温度であって、第2高温検知温度T2よりも高い温度に設定されている。
本実施例に係る定着装置は、紙詰まり等の異常が発生した場合は、定着装置の駆動を強制的に停止させるように構成されている。このとき、ヒータへの通電も停止されるが、ヒータへの通電を停止した後もしばらくの間、ヒータの熱が定着ベルトに伝達されるため、定着ベルトの温度は上昇する。この紙詰まり等の異常発生に起因する定着ベルトの温度上昇を高温異常として誤検知しないように、第3高温検知温度T3及び第4高温検知温度T4は、定着装置の駆動停止後における定着ベルトの最高到達温度よりも高い温度に設定されている。
図12に示すように、例えば、紙詰まり等の異常発生によって定着装置の駆動を停止させた後、内側温度検知手段25aが検知する最高到達温度TE−INは237℃、外側温度検知手段25bが検知する最高到達温度TE−OUTは222℃である。従って、第3高温検知温度T3は、上記内側温度検知手段25aが検知する最高到達温度TE−IN(237℃)よりも高い温度(245℃)に設定され、第4高温検知温度T4は、上記外側温度検知手段25bが検知する最高到達温度TE−OUT(222℃)よりも高い温度(230℃)に設定されている。
図13は第4実施例に係る高温異常検知方法を説明するためのフローチャートである。図13において図10と同じの符号(S11〜S20、S30及びS40)は、上記第3実施例と同様の工程を示す。
第4実施例の高温異常検知方法は上記第3実施例と比べて、以下の点で異なる。
第4実施例では、定着ベルトの温度が、第1高温検知温度又は第2高温検知温度に到達したか否かを検知する工程(図13のS11及びS14)と並行して、定着ベルトの温度が第3高温検知温度又は第4高温検知温度に到達したか否かを検知する工程(図13のS50及びS60)が行われる。以下、図11及び図13を参照して、定着ベルトの温度が第3高温検知温度又は第4高温検知温度に到達したか否かを検知する工程(図13のS50及びS60)について詳しく説明する。
内側温度検知手段25aによって検知して温度情報が、第3高温異常検知部313に入力される。そして、第3高温異常検知部313において、検知温度が第3高温検知温度に達しているか否かを判断する(図13のS50)。検知温度が第3高温検知温度に達していない場合は、高温異常でないと判断され、ヒータ24への通電を停止する制御は行わない。一方、検知温度が第3高温検知温度に達した場合は、高温異常であると判断され、第3高温異常検知部313からトライアック27及びリレー28をOFFにする信号を送信し、ヒータ24への通電を停止する(図13のS19)。
また、外側温度検知手段25bによって検知した温度情報は、第4高温異常検知部314に入力される。そして、第4高温異常検知部314において、検知温度が第4高温検知温度に達しているか否かを判断する(図13のS60)。検知温度が第4高温検知温度に達していない場合は、高温異常でないと判断され、ヒータ24への通電を停止する制御は行わない。一方、検知温度が第4高温検知温度に達した場合は、高温異常であると判断され、第4高温異常検知部314からトライアック27及びリレー28をOFFにする信号を送信し、ヒータ24への通電を停止する(図13のS19)。なお、それ以外は上記第3実施例と同様に高温異常の検知が行われるので説明を省略する。
本発明の高温異常検知方法は、所定の検知時間において温度上昇量を検出し(図13のS12及びS15)、その温度上昇量が第1温度上昇量閾値以上又は第2温度上昇量閾値以上であるか否かの判断を行うようにしている(図13のS13及びS16)。しかしながら、前記所定の検知時間の間に定着ベルトの温度が急激に上昇した場合は、定着ベルトの温度が損傷温度に達する虞がある。また、定着ベルトの温度が緩やかに上昇することにより、所定の検知時間における温度上昇量が第1温度上昇量閾値又は第2温度上昇量閾値以上にならなかった場合は、この時点では高温異常として検知されない。その後、さらに温度上昇し続けると定着ベルトの温度が損傷温度に達する可能性がある。
しかし、本発明の第4実施例は、第3高温検知温度及び第4高温検知温度を設定しているため、定着ベルトの温度が急激に又は緩やかに上昇した場合であっても、その温度が第3高温検知温度又は第4高温検知温度に到達した時点で高温異常を検知することができる。これにより、定着ベルトの温度が損傷温度に達するのを防止することが可能である。
また、本発明の第4実施例では、紙詰まり等の異常発生に起因する定着ベルトの温度上昇を高温異常として誤検知しないように、第3高温検知温度及び第4高温検知温度は、定着装置の駆動停止後における定着ベルトの最高到達温度よりも高い温度に設定されている。これにより、紙詰まり等の異常を解消した後、高温異常として誤検知されることがなく定着装置の駆動を再開させることができる。
なお、高温異常発生を検知することによりヒータへの通電を停止した後も、しばらくの間ヒータの熱が定着ベルトに伝達されるため定着ベルトの温度は上昇する。そのため、ヒータへの通電を停止した後、ヒータの熱によって上昇する定着ベルトの温度の最高到達温度が、損傷温度を越えないように、第3高温検知温度T3及び第4高温検知温度T4を設定することが好ましい。
図14に、別の定着装置の構成を示す。
図14に示す定着装置は、図2に示す定着装置と同様に、定着ベルト19と、定着ローラ21と、加熱ローラ22と、張架ローラ23と、加圧ローラ20等によって構成されている。ただし、加熱ローラ22内には2本のヒータ24a,24bが配設されている。さらに、加熱ローラ23内にもヒータ33が配設されている。定着ベルト19の外周面側の加熱ローラ22に対向した位置には、定着ベルト19の温度を検知する温度検知手段25が配設してある。また、加圧ローラ20の外周面側に、加圧ローラ20の温度を検知する温度検知手段34を配設している。
図15は、図14に示す加熱ローラ22を軸方向と直交する方向から見た概略断面図である。
図15に示すように、加熱ローラ22に内蔵された2本のヒータ24a,24bのうち、図の上側のヒータ24aは、その軸方向の中央部に第1発熱部241を有している。また、図の下側のヒータ24bは、互いに離間した第2発熱部242及び第3発熱部243を有する。上記3つの発熱部241,242,243は、定着ベルト19の回転面の幅方向に互いに異なる領域に配設されている。
この定着装置は、幅の異なる2種類の記録媒体P1,P2を通過させて定着可能に構成されており、図15において、符号W1及びW2は各種記録媒体P1,P2が通過する領域(通過領域)を示す。なお、図15に示す実施例は、幅の異なる記録媒体をそれぞれの幅方向の中心を一致させて搬送する、いわゆるセンター基準の搬送方式を採用しているが、各記録媒体をそれぞれの幅方向の端部を一致させて搬送する、いわゆる端部基準の搬送方式を採用してもよい。
上記第1発熱部241は、狭い方の通過領域W1に対応した位置に配設されている。一方、第2発熱部242及び第3発熱部243は、広い方の通過領域W2内であって狭い方の通過領域W1と重ならない領域W3に対応した位置に配設されている。
狭い幅の記録媒体P1の定着を行う場合は、主に狭い方の通過領域W1を加熱するために、図の上側のヒータ24aのみに通電して第1発熱部241を発熱させる。また、広い幅の記録媒体P2の定着を行う場合は、広い方の通過領域W2全体を加熱するために、両方のヒータ24a,24bに通電することにより3つの発熱部241,242,243を発熱させる。
上記温度検知手段25は、第1温度検知手段25aと第2温度検知手段25bと第3温度検知手段25cを有する。第1温度検知手段25aは、第1発熱部241を配設した幅方向領域A1内に配設されている。第2温度検知手段25bは、第2発熱部242を配設した幅方向領域A2内に配設されている。また、第3温度検知手段25cは、3つの発熱部241,242,243のどれも配設していない幅方向領域A3内に配設されている。なお、第2温度検知手段25bを、第3発熱部243を配設した幅方向領域A4内に配設し、第3温度検知手段25cを、3つの発熱部241,242,243のどれも配設していないもう一方の幅方向領域A5内に配設してもよい。
図15に示す2本のヒータ24a,24bにおいても、上述の本発明の各実施例に係る定着装置の制御方法を適用して高温異常を検知することは可能である。すなわち、第1発熱部241に対しては、第1温度検知手段34aを上記内側温度検知手段とし、第2温度検知手段24bを上記外側検知手段として、上記と同様に制御する。また、第2発熱部242に対しては、第2温度検知手段34bを上記内側温度検知手段とし、第3温度検知手段34cを上記外側温度検知手段として、上記と同様に制御すればよい。
図16は、図14に示す加圧ローラ20を軸方向と直交する方向から見た概略断面図である。
図16に示すように、加圧ローラ20に内蔵したヒータ33は、加圧ローラ20の回転面の幅方向に配設した発熱部330を有する。加圧ローラ20の温度を検知する温度検知手段34は、発熱部330を配設した幅方向領域B内に配設された第1温度検知手段34aと、発熱部330を配設した幅方向領域B外に配設された第2温度検知手段34bを有している。
また、図16に示す加圧ローラ20に内蔵されたヒータ33においても、第1温度検知手段34aを上記内側温度検知手段とし、第2温度検知手段34bを上記外側温度検知手段として、上述の本発明の各実施例に係る制御方法を適用することによって、加圧ローラ20の高温異常を検知することは可能である。
また、本発明に係る制御方法を適用可能な定着装置は、上述のものに限らない。例えば、図17〜図20に示す定着装置に本発明の制御方法を適用することも可能である。
図17に示す定着装置は、ヒータ35を内蔵した定着ローラ37と、定着ローラ37に圧接した加圧ローラ38を備える。この定着装置は、定着ベルトを備えておらず、定着ローラ37を定着手段として使用している。定着ローラ37は図示しない駆動手段によって回転するようになっており、加圧ローラ38は定着ローラ37と同じ速度で従動回転する。定着ローラ37と加圧ローラ38が互いに圧接した圧接部(定着ニップ)に、未定着のトナー画像Tを表面に保持する記録媒体Pを通過させることによって、記録媒体P上のトナー画像Tを定着させるように構成されている。また、この定着装置は、上記本発明の実施例と同様に、内側温度検知手段及び外側温度検知手段を有する温度検知手段36によって定着ローラ37の温度を検知するように構成されている。
図18に示す定着装置は、ヒータ42を内蔵した定着ローラ39と、定着ローラ39を加圧する加圧手段として無端状の加圧ベルト40を備えている。加圧ベルト40は、加圧パッド41によって定着ローラ39に圧接され、定着ローラ39と同じ速度で従動回転する。定着ローラ39と加圧ベルト40との圧接部(定着ニップ)に、未定着のトナー画像Tを表面に保持する記録媒体Pを通過させることによって、記録媒体P上のトナー画像Tを定着させるようになっている。この定着装置も、上記本発明の実施例と同様に、内側温度検知手段及び外側温度検知手段を有する温度検知手段43によって定着ローラ39の温度を検知するように構成されている。
図19に示す定着装置は、ヒータ48を内蔵した加熱ローラ46と、定着パッド45と、定着パッド45と加熱ローラ46に掛け渡された定着手段としての定着ベルト44と、ヒータ49を内蔵すると共に定着パッド45に対向する位置において定着ベルト44に圧接した加圧ローラ47を備える。加圧ローラ47が回転することにより定着ベルト44が従動回転するようになっている。定着ベルト44と加圧ローラ47が互いに圧接した圧接部(定着ニップ)に、未定着のトナー画像Tを表面に保持する記録媒体Pを通過させることによって、記録媒体P上のトナー画像Tを定着させる。この定着装置も、上記本発明の実施例と同様に、内側温度検知手段及び外側温度検知手段を有する温度検知手段50によって定着ベルト44の温度を検知するように構成されている。
図20に示す定着装置は、ローラ52,53及び案内部材54に掛け渡された定着手段としての定着ベルト51と、ローラ56,57及び案内部材57に掛け渡された加圧手段としての加圧ベルト55を備える。定着ベルト51は、ローラ52が図示しない駆動部により回転駆動されることによって回転する。加圧ベルト55は、ローラ56によって定着ベルト51に圧接されており、回転する定着ベルト51と同じ速度で従動回転するようになっている。また、ローラ52,56にはそれぞれヒータ59,60が内蔵されており、各ヒータ59,60によって定着ベルト51及び加圧ベルト55が加熱される。定着ベルト51と加圧ベルト55が互いに圧接した圧接部(定着ニップ)に、未定着のトナー画像Tを表面に保持する記録媒体Pを通過させることによって、記録媒体P上のトナー画像Tを定着させる。この定着装置も、上記本発明の実施例と同様に、内側温度検知手段及び外側温度検知手段を有する温度検知手段61によって定着ベルト51の温度を検知するように構成されている。
また、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
以上、本発明によれば、通常動作時において高温異常として誤検知することを防止しつつ、高温異常時には確実に高温異常を検知して発熱手段の発熱を停止させることができる。また、万が一、内側温度検知手段等に異常が生じたことによって、第1高温異常検知部が高温異常を検知できなくても、第2高温異常検知部が高温異常を検知することができる。これにより、信頼性が高く、高温異常によるトラブルが生じない定着装置及び画像形成装置を実現可能となる。
本発明の第1実施例に係る画像形成装置の概略断面図である。 本発明の第1実施例に係る定着装置の概略断面図である。 加熱ローラを軸方向と直交する方向から見た概略断面図である。 前記定着装置の制御系を示すブロック図である。 第1高温検知温度及び第2高温検知温度と、内側・外側温度検知手段で検知する温度との関係を模式的に示した説明図である。 定着ベルトの温度変化を示すグラフである。 本発明の第1実施例に係る高温異常検知方法を説明するためのフローチャートである。 ウォームアップ状態、待機状態、定着動作状態における定着ベルトの温度変化を示すグラフである。 本発明の第2実施例に係る高温異常検知方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第3実施例に係る高温異常検知方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第4実施例に係る定着装置の制御系を示すブロック図である。 第3高温検知温度及び第4高温検知温度と、内側・外側温度検知手段で検知する温度との関係を模式的に示した説明図である。 本発明の第4実施例に係る高温異常検知方法を説明するためのフローチャートである。 加熱ローラに2本のヒータを内蔵した定着装置の概略断面図である。 図14に示す定着装置の加熱ローラを軸方向と直交する方向から見た概略断面図である。 図14に示す定着装置の加圧ローラを軸方向と直交する方向から見た概略断面図である。 定着手段として定着ローラを使用した定着装置の概略断面図である。 加圧手段として加圧ベルトを使用した定着装置の概略断面図である。 定着パッドを備えた定着装置の概略断面図である。 定着ベルトと加圧ベルトを備えた定着装置の概略断面図である。
符号の説明
17 定着装置
19 定着ベルト
20 加圧ローラ
21 定着ローラ
22 加熱ローラ
24 ヒータ
25 温度検知手段
25a 第1温度検知手段
25b 第2温度検知手段
25c 第3温度検知手段
33 ヒータ
34 温度検知手段
34a 第1温度検知手段
34b 第2温度検知手段
240 発熱部
241 第1発熱部
242 第2発熱部
243 第3発熱部
311 第1高温異常検知部
312 第2高温異常検知部
313 第3高温異常検知部
314 第4高温異常検知部
A 幅方向領域
A1 幅方向領域
A2 幅方向領域
P 記録媒体
P1 記録媒体
P2 記録媒体
T トナー画像
T1 第1高温検知温度
T2 第2高温検知温度
T3 第3高温検知温度
T4 第4高温検知温度
ΔT1 第1温度上昇量閾値
ΔT2 第2温度上昇量閾値
Δt 検知時間
Δt 検知時間

Claims (15)

  1. 発熱手段によって加熱されると共に回転可能に構成された定着手段と、当該定着手段を加圧する加圧手段を備え、前記定着手段と前記加圧手段が互いに圧接した圧接部に記録媒体を通過させることにより記録媒体を加熱及び加圧して当該記録媒体に画像を定着させるように構成した定着装置であって、
    前記発熱手段の発熱部が前記定着手段の回転面の幅方向に配設され、前記定着手段の前記発熱部を配設した幅方向領域内に配設されると共に前記定着手段の温度を検知する内側温度検知手段と、前記定着手段の前記発熱部を配設した幅方向領域外に配設されると共に前記定着手段の温度を検知する外側温度検知手段を備え、前記内側温度検知手段の検知温度に基づいて前記定着手段の温度を所定の目標温度に近づけるように前記発熱手段を制御する定着装置の制御方法において、
    前記内側温度検知手段の検知温度が上昇して、高温異常を検知する基準として予め設定された第1高温検知温度に到達すると共に、当該第1高温検知温度に到達後の所定の検知時間における前記内側温度検知手段の検知温度の上昇量が、予め設定された第1温度上昇量閾値以上である場合、又は、前記外側温度検知手段の検知温度が上昇して、高温異常を検知する基準として予め設定された第2高温検知温度に到達すると共に、当該第2高温検知温度に到達後の所定の検知時間における前記外側温度検知手段の検知温度の上昇量が、予め設定された第2温度上昇量閾値以上であって、前記発熱手段が、前記第2高温検知温度に到達後の前記所定の検知時間と少なくとも一部が重なる所定の時間中、最大発熱条件で継続して発熱している場合に、高温異常を検知して前記発熱手段の発熱を停止するようにしたことを特徴とする定着装置の制御方法。
  2. 前記発熱手段が通電によって発熱すると共に、単位時間当たりの前記発熱手段への通電時間の割合を示す通電デューティを制御することによって前記定着手段の温度を所定の目標温度に近づけるように構成した定着装置の制御方法であって、
    前記最大発熱条件を前記通電デューティが100%の状態であることとした請求項1に記載の定着装置の制御方法。
  3. ウォームアップ状態、待機状態、定着動作状態の各状態に応じて、前記第2高温検知温度を設定した請求項1又は2に記載の定着装置の制御方法。
  4. 前記ウォームアップ状態における前記第2高温検知温度をT2a、前記待機状態における前記第2高温検知温度をT2b、前記定着動作状態における前記第2高温検知温度をT2cと表した場合、T2a<T2b<T2cとなるように設定した請求項1から3のいずれか1項に記載の定着装置の制御方法。
  5. 前記定着手段が回転している場合より前記定着手段が静止している場合において、前記第1高温検知温度に到達後の前記所定の検知時間及び前記第2高温検知温度に到達後の前記所定の検知時間を短く設定した請求項1から4のいずれか1項に記載の定着装置の制御方法。
  6. 前記定着手段が静止している場合より前記定着手段が回転している場合において、前記第1温度上昇量閾値及び前記第2温度上昇量閾値を小さく設定した請求項1から5のいずれか1項に記載の定着装置の制御方法。
  7. 前記高温異常を検知して前記発熱手段の発熱を停止した後、当該発熱手段から伝達される熱によって前記定着手段の温度が上昇したときの定着手段の最高到達温度が、高温によって定着装置に非可逆的な損傷が生じる虞がある温度よりも低い温度となるように、前記第1高温検知温度及び第2高温検知温度を設定した請求項1から6のいずれか1項に記載の定着装置の制御方法。
  8. 前記第1高温検知温度を、定着装置の通常動作時に前記内側温度検知手段が検知する最高温度より高い温度に設定した請求項1から7のいずれか1項に記載の定着装置の制御方法。
  9. 前記第2高温検知温度を、定着装置の通常動作時に前記外側温度検知手段が検知する最高温度より低い温度に設定した請求項1から8のいずれか1項に記載の定着装置の制御方法。
  10. 高温異常を検知する基準として、前記第1高温検知温度よりも高い第3高温検知温度と、前記第2高温検知温度よりも高い第4高温検知温度を予め設定すると共に、前記内側温度検知手段の検知温度が上昇して前記第3高温検知温度に到達した場合、又は前記外側温度検知手段の検知温度が上昇して前記第4高温検知温度に到達した場合に、高温異常を検知して前記発熱手段の発熱を停止するようにした請求項1から9のいずれか1項に記載の定着装置の制御方法。
  11. 前記高温異常を検知して前記発熱手段の発熱を停止した後、当該発熱手段から伝達される熱によって前記定着手段の温度が上昇したときの定着手段の最高到達温度が、高温によって定着装置に非可逆的な損傷が生じる虞がある温度よりも低い温度となるように、前記第3高温検知温度及び第4高温検知温度を設定した請求項10に記載の定着装置の制御方法。
  12. 高温異常以外の異常発生によって前記発熱手段の発熱を停止させた後、当該発熱手段から伝達される熱によって前記定着手段の温度が上昇したとき、
    前記内側温度検知手段が検知する最高到達温度より、前記第3高温検知温度を高く設定すると共に、前記外側温度検知手段が検知する最高到達温度より、前記第4高温検知温度を高く設定した請求項10又は11に記載の定着装置の制御方法。
  13. 前記発熱手段は、前記定着手段の回転面の幅方向に互いに異なる領域に配設された第1発熱部と第2発熱部を有し、
    前記定着手段の前記第1発熱部を配設した幅方向領域内に配設された第1温度検知手段と、前記定着手段の前記第2発熱部を配設した幅方向領域内に配設された第2温度検知手段と、前記定着手段の前記第1発熱部を配設した幅方向領域外であって前記第2発熱部を配設した幅方向領域外に配設された第3温度検知手段を備えた定着装置の制御方法であって、
    前記第1発熱部に対して、前記第1温度検知手段を前記内側温度検知手段とすると共に、前記第2温度検知手段を前記外側温度検知手段とし、
    前記第2発熱部に対して、前記第2温度検知手段を前記内側温度検知手段とすると共に、前記第3温度検知手段を前記外側温度検知手段とした請求項1から12のいずれか1項に記載に記載の定着装置の制御方法。
  14. 発熱手段によって加熱されると共に回転可能に構成された定着手段と、当該定着手段を加圧する加圧手段を備え、前記定着手段と前記加圧手段が互いに圧接した圧接部に記録媒体を通過させることにより記録媒体を加熱及び加圧して当該記録媒体に画像を定着させるように構成した定着装置であって、
    前記発熱手段の発熱部が前記定着手段の回転面の幅方向に配設され、前記定着手段の前記発熱部を配設した幅方向領域内に配設されると共に前記定着手段の温度を検知する内側温度検知手段と、前記定着手段の前記発熱部を配設した幅方向領域外に配設されると共に前記定着手段の温度を検知する外側温度検知手段を備え、前記内側温度検知手段によって検知した温度に基づいて前記定着手段の温度を所定の目標温度に近づけるように前記発熱手段を制御する定着装置において、
    第1高温異常検手段と、第2高温異常検知手段と、前記第1高温検知手段又は前記第2高温異常検知手段が高温異常を検知した場合に前記発熱手段の発熱を停止させる発熱停止手段を備え、
    前記第1高温異常検知手段は、前記内側温度検知手段の検知温度が上昇して、高温異常を検知する基準として予め設定された第1高温検知温度に到達すると共に、当該第1高温検知温度に到達後の所定の検知時間における前記内側温度検知手段の検知温度の上昇量が、予め設定された第1温度上昇量閾値以上である場合に、高温異常を検知するように構成され、
    前記第2高温異常検知手段は、前記外側温度検知手段の検知温度が上昇して、高温異常を検知する基準として予め設定された第2高温検知温度に到達すると共に、当該第2高温検知温度に到達後の所定の検知時間における前記外側温度検知手段の検知温度の上昇量が、予め設定された第2温度上昇量閾値以上であって、前記発熱手段が、前記第2高温検知温度に到達後の前記所定の検知時間と少なくとも一部が重なる所定の時間中、最大発熱条件で継続して発熱している場合に、高温異常を検知するように構成されたことを特徴とする定着装置。
  15. 請求項14に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
JP2008218025A 2008-08-27 2008-08-27 定着装置の制御方法、定着装置及び画像形成装置 Active JP5424012B2 (ja)

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