JP5782862B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
この場合、ヒータの点灯を、所定の制御周期時間に対する点灯時間の割合(以下、「点灯デューティ」という)で制御しているので、定着ローラの中央表面温度が目標温度よりも低い場合は、点灯デューティを100%にし、定着ローラの中央表面温度が目標温度よりも高い場合は、点灯デューティを0%にしている。
図1に示す画像形成装置は、カラーレーザープリンタであり、その装置本体100には、画像形成ユニットとしての4つのプロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkが着脱可能に装着されている。各プロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。なお、現像剤としては、トナーから成る一成分現像剤を用いてもよいし、トナーとキャリアから成る二成分現像剤を用いても構わない。
作像動作が開始されると、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの感光体2が図示しない駆動装置によって図の時計回りに回転駆動され、各感光体2の表面が帯電ローラ3によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された各感光体2の表面には、露光装置6からレーザー光がそれぞれ照射されて、それぞれの感光体2の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体2に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように感光体2上に形成された静電潜像に、各現像装置4によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
図2に示すように、この定着装置20は、用紙Pに担持された未定着画像Tを定着する定着部材Aと、その定着部材Aとの間で未定定着画像Tを担持した用紙Pが通過するニップ部Nを形成する対向部材Bと、定着部材Aを加熱する加熱手段Cを備える。本実施形態では、定着部材Aを、回転可能に設けられた定着回転体である定着ローラ21とし、対向部材Bを、回転可能に設けられた加圧回転体である加圧ローラ22とし、加熱手段Cをハロゲンヒータ等のヒータ23としている。加圧ローラ22は、図示しない加圧手段によって定着ローラ21に対して圧接しており、これにより、両ローラ21,22の互いに圧接する箇所にニップ部(定着ニップ)Nが形成されている。
画像形成装置本体の電源スイッチが投入されると、交流電源からヒータ23に交流電圧が印加(給電)されると共に、不図示の駆動モータによって定着ローラ21が回転駆動を開始されて、それと同時に加圧ローラ22が従動回転する。その後、上記給紙トレイ15から用紙Pが給送されて、二次転写ニップの位置で用紙P上に未定着画像が担持される。未定着画像(トナー像)が担持された用紙Pは、定着装置20に搬送されて、圧接状態にある定着ローラ21と加圧ローラ22のニップ部Nに送入される。そして、定着ローラ21による加熱と、定着ローラ21及び加圧ローラ22の押圧力とによって、用紙Pの表面にトナー画像が定着される。その後、回転する定着ローラ21及び加圧ローラ22によってそのニップから送り出された用紙Pは、排紙ローラ17によって排紙トレイ18に排出される。
上記ヒータ23の加熱制御は、温度検知手段Dによる検知温度に基づいて行われるようになっている。ここでは、温度検知手段Dによる検知温度と予め設定されている目標温度に基づいて、図3に示す所定の制御周期時間Tsごとにヒータ23の点灯時間Thが決定される。この所定の制御周期時間Tsに対する点灯時間Thの割合を、以下、「点灯デューティ」と呼ぶことにする。
各図に示すテーブルは、共に、点灯デューティを上記温度検知手段Dによる現在の検知温度と目標温度とに基づいて設定したものであるが、点灯デューティの大きさはそれぞれ大きく異なっている。
待機状態中の温度制御では、図6に示すように、まず、定着ローラが回転中であるか否かを確認する(S1)。その結果、定着ローラが回転中である場合は、続いて、定着ローラの現在の検知温度が目標温度以上か否かを確認する(S2)。そして、現在の検知温度が目標温度以上となっている場合は、現時点ではこれ以上ヒータを発熱させる必要はないので、ヒータの点灯をオフにする(S3)。
以降、待機状態が終了するまで、所定の制御周期ごとに、上記制御フローを繰り返し行う。
図7に示すように、本実施形態の温度制御方法を用いた場合は、図17に示す従来の温度制御方法を用いた場合に比べて、定着ローラの中央表面温度を目標温度に対して上がりすぎないように制御することができる。以下、本実施形態の温度制御方法による作用・効果について、従来の温度制御方法と比較して詳しく説明する。
このように、いずれの場合も、本実施形態の方法を用いることで、待機状態あるいはその後の印字状態におけるオーバーシュートを低減することができ、高温オフセットを防止することができた。
上述の第1実施形態では、待機状態中でのオーバーシュートを抑制するために、図5に示すテーブルを用いて100%より小さい点灯デューティでヒータを点灯させるように制御した。第2実施形態では、それに代えて、ヒータを所定の時間間隔で発熱させるように制御する。具体的には、図10に示すように、ヒータの点灯を、100%の点灯デューティでT1時間オンにした後、T2時間オフにし、このオンとオフの動作を繰り返す。それ以外は、基本的に上述の実施形態と同様の制御である。
待機状態では、まず、上述の第1実施形態と同様に、定着ローラが回転中であるか否かを確認し(S1)、定着ローラが回転中である場合は、続いて、定着ローラの現在の検知温度が目標温度以上か否かを確認する(S2)。その結果、現在の検知温度が目標温度以上となっている場合は、現時点ではこれ以上ヒータを発熱させる必要はないので、ヒータの点灯をオフにする(S3)。
以降、待機状態が終了するまで、所定の制御周期ごとに、上記制御フローを繰り返し行う。
図12に示すように、第2実施形態では、待機状態の定着ローラ回転中は、(検知温度が目標温度に到達するまで)100%の点灯デューティでのT1時間オンと、T2時間オフとを、交互に繰り返すように制御するので、非回転状態に移行後のオーバーシュートを抑制することができる(図12の符号U1で示す箇所参照)。すなわち、第2実施形態でも、上記第1実施形態と同様に、ローラ表面温度が上がりにくい回転時において、定着ローラを過剰に加熱しないようにすることで、その後の非回転状態において、ローラ表面温度が大きく上昇するオーバーシュートを抑制することが可能となる。
このように、待機状態へ移行後の定着ローラ回転時に、T1時間オンとT2時間オフを交互に繰り返す制御を行うことで、待機状態あるいはその後の印字状態におけるオーバーシュートを低減することができ、高温オフセットを防止することができた。なお、図13に示す例では、T1時間を2.4s、T2時間を10sに設定している。ただし、T1時間とT2時間はこれに限定されるものではない。
上述の第1実施形態及び第2実施形態では、待機中の定着ローラの非回転時において、一度でも検知温度が目標温度に到達したことがある場合は、上記図4に示すテーブルを用いて、いわゆるオンオフ制御を行っている。
図16に示す例では、第3実施形態の方法を用いることで、定着ローラの温度変動を170℃から180℃の間で留めることができ、上記図14に示す例に比べて温度リップルを低減できた。
21 定着ローラ
22 加圧ローラ
23 ヒータ
A 定着部材
B 対向部材
C 加熱手段
D 温度検知手段
P 用紙(記録媒体)
T 未定着画像
Claims (5)
- 回転可能に設けられ記録媒体に担持された未定着画像を定着する定着部材と、
前記定着部材との間で前記未定着画像を担持した記録媒体が通過するニップ部を形成する対向部材と、
前記定着部材を加熱する加熱手段と
前記定着部材の温度を検知する温度検知手段とを備え、
前記温度検知手段による検知温度に基づいて前記加熱手段の加熱制御を行うように構成された定着装置において、
待機状態中、前記定着部材の回転時から非回転時に移行した後、当該待機状態になってから一度も前記定着部材の温度上昇によって前記検知温度が目標温度に達していない状況下では、前記定着部材を加熱する際に、前記定着部材の温度上昇によって前記検知温度が目標温度に達したことがある状況下に比べて、前記加熱手段による前記定着部材の加熱を抑えるように制御することを特徴とする定着装置。 - 待機状態であって、前記定着部材の非回転時に、当該待機状態になってから一度も前記定着部材の温度上昇によって前記検知温度が目標温度に達していない状況下では、検知温度が目標温度に達するまで、前記加熱手段を、100%より小さい点灯デューティで発熱させる、又は所定の時間間隔で発熱させるように制御する請求項1に記載の定着装置。
- 待機状態であって、前記定着部材の非回転時に、当該待機状態になってから前記定着部材の温度上昇によって前記検知温度が目標温度に達した後は、検知温度が目標温度より低いときに、前記加熱手段を常時発熱させるように制御する請求項2に記載の定着装置。
- 待機状態であって、前記定着部材の非回転時に、当該待機状態になってから前記定着部材の温度上昇によって前記検知温度が目標温度に達した後で、
現在の検知温度が、それよりも1つ前のタイミングで検知した前回の検知温度以上であって、目標温度よりも低い所定の温度範囲内にある場合は、前記加熱手段を発熱させないように制御する請求項3に記載の定着装置。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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