JP2008170646A - 画像形成装置、温度制御方法及び温度制御プログラム - Google Patents

画像形成装置、温度制御方法及び温度制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】当該画像形成装置の待機モードにおいて、ヒータ点灯による定着器の積算消費電力量を削減し、効果的な低消費電力化を実現することができる画像形成装置、温度制御方法及び温度制御プログラムを提供する。
【解決手段】画像形成装置は、画像形成装置が有する定着ローラをヒータによって加熱する加熱手段51と、加熱手段51により加熱された定着ローラを冷却ファンによって冷却する冷却手段52と、画像形成装置100が待機モードであるか否かを判定する待機モード判定手段54と、待機モード判定手段54により、画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、ヒータが点灯した際に冷却ファンを回転し、ヒータが消灯した際に冷却ファンの回転速度を低速、又は前記冷却ファンを停止する制御手段53とを有することを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、当該画像形成装置が有する定着ローラ近傍の温度を調整する画像形成装置に関するものである。
デジタル複合機(MFP:multi-function printer)、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置を含む電子・電気機器類の市場では、国内外の環境基準や利用者の環境に対する意識の高まりなどを背景に低消費電力の製品(省エネ対応の製品)が求められている。
しかし、画像形成装置が有する、感光体から転写された画像形成媒体上のトナーを定着させるために、誘導加熱などの加熱方式を採用した定着器は、定着ローラを加熱する熱源であるヒータを有しており、画像形成部を構成する部材の中でも大量の電力を消費する(例えば、デジタル複写機の場合、全体の消費電力のうち70%を定着器が消費している)。なぜなら、定着ローラを誘導電流によって発生したジュール熱で加熱する誘導加熱方式の場合、誘導電流を発生させる際に、高周波電流を誘導コイルに流すため、ヒータ点灯時に大量の電力を消費するからである。
よって、画像形成装置を設計・製造するメーカーでは、画像形成装置を構成する部材の中でも大量の電力を消費する定着器において、効果的な低消費電力化を実現しなければならない。
そこで、定着器における効果的な低消費電力化を実現する方法として考えられるのは、例えば、画像形成装置の各動作モードにおいて一定時間内のヒータの点灯回数を削減する、すなわち、ヒータ点灯による積算消費電力量を削減することである。
以下に、画像形成装置の主な動作モードにおいて、一定時間内のヒータ点灯回数削減について検討した結果を示す。
(1)起動モード(起動時)
起動モードでは、定着ローラを所定の温度まで加熱するため、所定の温度に達するまでの間、ヒータを点灯し続けなければならないため、点灯回数の削減は難しい。
(2)印刷モード(印刷時)
印刷モードでは、画像形成媒体の排紙による排熱効果(定着ローラ近傍の温度下降)が大きく、定着ローラを印刷結果の品質を保つ所定の温度に維持するため、頻繁にヒータを点灯する必要があり、点灯回数の削減は難しい。
(3)待機モード(待機時)
待機モードでは、印刷モードと同じように、定着ローラを所定の温度に維持するために、ヒータの点灯及び消灯を繰り返して行っている。印刷時と異なる点は、待機モードにおける定着ローラの温度変化が安定している点である。よって、ヒータを消灯してから次回点灯するまでの温度変化の下降勾配を緩やかにし、消灯から点灯までの時間(以下、ヒータ点灯周期と言う。)を延長することで、一定時間内のヒータの点灯回数を少なくすることができる。
この結果を鑑み、画像形成装置の待機モードにおいて、例えば、定着器の温度変化などに応じて、機内温度調整用の冷却装置である冷却ファンのオン・オフを制御する方法(例えば、特許文献1を参照。)、又は、特許文献2に記載されている、画像形成装置の状態に応じて冷却ファンの風量を切り換える方法(例えば、特許文献2を参照。)などのような、機内温度を調整することを目的として画像形成装置に備えられた冷却ファンを制御する従来技術を用いれば、ヒータ消灯後の定着ローラ近傍における温度変化の下降勾配を緩やかにし、ヒータ点灯周期を延長することができ、一定時間内のヒータ点灯回数の削減(ヒータ点灯による定着器の積算消費電力量の削減)に繋がり、定着器の低消費電力化を実現することができる。
特開2000−242106号公報 特開2002−182542号公報
しかしながら、特許公報に記載された、従来の冷却ファンを用いた温度制御の処理には、以下のような問題点がある。
特開2000―242106号公報に記載される方法は、定着ローラの温度変化のうち、所定の温度以上に達した場合に冷却ファンを回転し、所定の温度より小さい場合に冷却ファンを停止する制御を行っており、冷却ファンの回転及び停止を行う際の所定の温度は同じ温度となっている。
この方法では、冷却ファンの回転及び停止を行う際の所定の温度を同じ温度に設定しているため、冷却ファンの回転により定着ローラの温度が一定の温度まで上昇し、その後、冷却ファンを停止する前から、定着ローラの温度が所定の温度まで下降している場合でも、所定の温度に達するまで冷却ファンが回転し冷却し続けるため、冷却ファンを停止した場合に比べ、定着ローラの温度変化における下降勾配が急になり、ヒータ点灯周期が短くなってしまい、一定時間内のヒータ点灯回数の効果的な削減にならない。
また、特開2002−182542号公報に記載される方法は、動作モード切換時に冷却ファンの風量(回転速度)を切り換えるように制御を行っている。
この方法では、動作モードが切り換わらない間(同じ動作モードが継続している間)は、定着ローラが冷却ファンの回転によって一定の風量で冷却されるため、冷却ファンを停止した場合に比べ、定着ローラの温度変化における下降勾配が急になり、ヒータ点灯周期が短くなってしまい、一定時間内のヒータ点灯回数の効果的な削減にならない。
このように、従来の冷却ファンを用いた温度制御の処理では、ヒータ点灯による定着器の積算消費電力量を削減する効果が小さい。よって、従来の方法では、画像形成装置の待機モードにおける効果的な低消費電力化を実現することができない。
本発明では、上記従来技術の問題点を鑑み、当該画像形成装置の待機モードにおいて、ヒータ点灯による定着器の積算消費電力量を削減し、効果的な低消費電力化を実現することができる画像形成装置、温度制御方法及び温度制御プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、当該画像形成装置が有する定着ローラを熱源によって加熱する加熱手段と、前記加熱手段により加熱された前記定着ローラを冷却装置によって冷却する冷却手段と、当該画像形成装置の待機状態を示す待機モードであるか否かを判定する待機モード判定手段と、前記待機モード判定手段により、当該画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記熱源がオフした時点に同期して前記冷却装置の冷却度合いを小さく、又は前記冷却装置を停止する制御手段とを有することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、当該画像形成装置が有する定着ローラを熱源によって加熱する加熱手段と、前記加熱手段により加熱された前記定着ローラを冷却装置によって冷却する冷却手段と、当該画像形成装置の待機状態を示す待機モードであるか否かを判定する待機モード判定手段と、前記熱源がオフしてからの経過時間を計測する経過時間計測手段と、前記待機モード判定手段により、当該画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、前記冷却装置の冷却度合いの制御、又は前記冷却装置の駆動及び停止の制御を行う制御手段とを有し、前記制御手段において、前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記経過時間計測手段により計測された前記経過時間が所定の時間に達した際に、前記冷却装置の冷却度合いを小さく、又は前記冷却装置を停止することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、当該画像形成装置が有する定着ローラを熱源によって加熱する加熱手段と、前記加熱手段により加熱された前記定着ローラを冷却装置によって冷却する冷却手段と、当該画像形成装置の待機状態を示す待機モードであるか否かを判定する待機モード判定手段と、前記定着ローラ近傍の温度を検出する温度検出手段と、前記待機モード判定手段により、当該画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、前記冷却装置の冷却度合いの制御、又は前記冷却装置の駆動及び停止の制御を行う制御手段とを有し、前記制御手段において、前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記温度検出手段により検出された温度に基づいて、前記冷却装置の冷却度合いの制御、又は前記冷却装置を停止することを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、前記制御手段において、前記ヒータが点灯した際に前記冷却ファンを回転し、前記温度検出手段により検出された温度が、前記定着ローラ近傍の所定の温度以上になった場合に、前記冷却ファンの回転速度を低速、又は前記冷却ファンを停止することを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、前記制御手段において、前記ヒータが点灯した際に前記冷却ファンを回転し、前記温度検出手段により検出された温度が下降した場合に、前記冷却ファンの回転速度を低速、又は前記冷却ファンを停止することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の温度制御方法は、画像形成装置が有する定着ローラ近傍の温度を調整する温度制御方法であって、前記定着ローラを熱源によって加熱する加熱手順と、前記加熱手順により加熱された前記定着ローラを冷却装置によって冷却する冷却手順と、前記画像形成装置の待機状態を示す待機モードであるか否かを判定する待機モード判定手順と、前記待機モード判定手順により、前記画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記熱源がオフした時点に同期して前記冷却装置の冷却度合いを小さく、又は前記冷却装置を停止する制御手順とを有することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の温度制御方法は、画像形成装置が有する定着ローラ近傍の温度を調整する温度制御方法であって、前記定着ローラを熱源によって加熱する加熱手順と、前記加熱手順により加熱された前記定着ローラを冷却装置によって冷却する冷却手順と、前記画像形成装置の待機状態を示す待機モードであるか否かを判定する待機モード判定手順と、前記熱源がオフしてからの経過時間を計測する経過時間計測手順と、前記待機モード判定手順により、前記画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、前記冷却装置の冷却度合いの制御、前記冷却装置の駆動及び停止の制御を行う制御手順とを有し、前記制御手順において、前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記経過時間計測手順により計測された前記経過時間が所定の時間に達した際に、前記冷却装置の冷却度合いを小さく、又は前記冷却装置を停止することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の温度制御方法は、画像形成装置が有する定着ローラ近傍の温度を調整する温度制御方法であって、前記定着ローラを熱源によって加熱する加熱手順と、前記加熱手順により加熱された前記定着ローラを冷却装置によって冷却する冷却手順と、前記画像形成装置の待機状態を示す待機モードであるか否かを判定する待機モード判定手順と、前記定着ローラ近傍の温度を検出する温度検出手順と、前記待機モード判定手順により、前記画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、前記冷却装置の冷却度合いの制御、又は前記冷却装置の駆動及び停止の制御を行う制御手順とを有し、前記制御手順において、前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記温度検出手順により検出された温度に基づいて、前記冷却装置の冷却度合いの制御、又は前記冷却装置を停止することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の温度制御プログラムは、定着ローラを加熱する熱源と加熱された前記定着ローラを冷却する冷却装置とを有する画像形成装置における、前記定着ローラ近傍の温度を調整する温度制御プログラムであって、コンピュータを、前記画像形成装置の待機状態を示す待機モードであるか否かを判定する待機モード判定手段と、前記待機モード判定手段により、前記画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記熱源をオフした時点に同期して前記冷却装置の冷却度合いを小さく、又は前記冷却装置を停止する制御手段として機能させる。
上記目的を達成するため、本発明の温度制御プログラムは、定着ローラを加熱する熱源と加熱された前記定着ローラを冷却する冷却装置とを有する画像形成装置における、前記定着ローラ近傍の温度を調整する温度制御プログラムであって、コンピュータを、前記画像形成装置の待機状態を示す待機モードであるか否かを判定する待機モード判定手段と、前記熱源がオフしてからの経過時間を計測する経過時間計測手段と、前記待機モード判定手段により、前記画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記経過時間計測手段により計測された前記経過時間が所定の時間に達した際に、前記冷却装置の冷却度合いを小さく、又は前記冷却装置を停止する制御手段として機能させる。
上記目的を達成するため、本発明の温度制御プログラムは、定着ローラを加熱する熱源と、加熱された前記定着ローラを冷却する冷却装置と、前記定着ローラ近傍の温度を検出する温度センサとを有する画像形成装置における、前記定着ローラ近傍の温度を調整する温度制御プログラムであって、コンピュータを、前記画像形成装置の待機状態を示す待機状態であるか否かを判定する待機モード判定手段と、前記待機モード判定手段により、前記画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記温度センサにより検出された温度に基づいて、前記冷却装置の冷却度合いを小さく、又は前記冷却装置を停止する制御手段として機能させる。
本発明によれば、当該画像形成装置の待機モードにおいて、ヒータを消灯してから次回点灯するまでの温度変化の下降勾配を、従来の下降勾配に比べて緩やかにし、消灯から点灯までのヒータ点灯周期を延長する(一定時間内のヒータの点灯回数を減らす)ように、冷却ファンを用いて定着ローラ近傍の温度制御を行うことで、ヒータ点灯による定着器の積算消費電力量を削減し、効果的な低消費電力化を実現することができる画像形成装置、温度制御方法及び温度制御プログラムを提供することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態(以下、「実施形態」と言う。)について、図面を用いて詳細に説明する。
[第1の実施形態]
<画像形成装置における印刷部のハードウェア構成について>
まず、本実施形態に係る画像形成装置における印刷部(電子写真エンジン)のハードウェア構成について、図1を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置100における印刷部のハードウェア構成の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置100における印刷部(電子写真エンジン)は、主に、露光器(LSU:Laser Scan Unit)11、帯電器12、感光体13、現像器14、中間転写ベルト15、定着器16、及び冷却ファン17とから構成されている。
露光器11は、後述する感光体13に潜像形成を行う装置である。露光器11は、ポリゴンモータ、ポリゴンミラー、LD(Laser Diode)ユニットなどを有し、ポリゴンモータによりポリゴンミラーを等速回転させ、LDユニットから発光されるレーザー光を感光体13の表面へ照射し、静電潜像を形成する。
帯電器12は、後述する感光体13を帯電する装置である。帯電器12は、マイナス極性の電圧の印加により、感光体13の表面にトナーの標準極性であるマイナスの極性を持った電荷を敷き詰める。
感光体13は、露光器11により潜像形成された像を担持する部材である。
現像器14は、感光体13に現像形成を行う装置である。現像器14は、マイナス極性の電圧の印加により、トナーカートリッジに格納された非磁性トナーを、供給ローラを介して感光体13の表面に静電接触させ、潜像形成された像を現像しトナー像を形成する。
中間転写ベルト15は、現像器14により現像形成されたトナー像を用紙などの画像形成媒体へ転写する部材である。
定着器16は、中間転写ベルト15により、画像形成媒体の表面に転写されたトナー像を、熱と圧力で定着させる装置である。
冷却ファン17は、定着器16の周辺に設置されており、定着器16などの画像形成装置100が有する発熱部材(例えば、熱源を有する定着器16など。)から発生した熱を機外に排気する(機内で発生した余分な熱を排気する)冷却装置である。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100における印刷部(電子写真エンジン)は、帯電器12により帯電された感光体13に対して露光器11が潜像形成し、次に、潜像形成された感光体13に対して現像器14が現像形成する方式を実施し、最後に、現像形成された感光体13から中間転写ベルト15を介して、給紙された画像形成媒体上にトナー像を転写し、定着器16により転写されたトナー像を画像形成媒体に定着させる。
その結果、本実施形態に係る画像形成装置100は、画像形成媒体に印刷を行うことができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置100は、定着器16からの余分な熱を冷却ファン17により排気することで、機内温度の過度な上昇を抑制し温度調整を行っている。
その結果、本実施形態に係る画像形成装置100は、定着器16などの発熱部材による余分な熱による印刷品質(画質)への影響を抑制することができる。
<定着器のハードウェア構成について>
次に、図1で説明した本実施形態に係る画像形成装置100における印刷部(電子写真エンジン)が有する定着器16のハードウェア構成について、図2を用いて説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る定着部16のハードウェア構成の一例を示す図である。
定着部16は、主に、加圧ローラ21、定着ローラ22、ヒータ23、及び温度センサ24とから構成されている。
加圧ローラ21は、周辺に設置された加圧スプリングの加圧力により、後述する定着ローラ22に圧接し、回転する部材である。
定着ローラ22は、後述するヒータ23による熱と定着ローラ22による圧力とを利用して、現像形成後の画像形成媒体上のトナー像を定着する部材である。
ヒータ23は、中空構造である定着ローラ22内に設置された熱源(発熱装置)であり、定着ローラ22を加熱する。ヒータ23の発熱原理は、加熱方式によって異なるが、本実施形態に挙げる誘導加熱方式を用いたヒータ23の場合、高周波電流を誘導コイルに流すことによって誘導磁場を発生し、その結果芯金に流れた誘導電流によってジュール熱を発生する。
温度センサ24は、定着ローラ22の表面近傍に設置され、定着ローラ22の近傍の温度を検出する装置である。
これによって、本実施形態に係る定着器16は、現像形成後の画像形成媒体を、加圧ローラ21と定着ローラ22との間のニップ部(圧接部)を通すことで、画像形成媒体上にトナー像を定着させることができる。
また、本実施形態に係る定着器16は、温度センサ24により検出された温度に基づいて、定着器16の周辺に設置された冷却ファン17の回転速度(冷却装置の冷却度合い)、又は回転開始及び停止(冷却装置の駆動の開始及び停止)を制御することで、定着ローラ22近傍の温度を調整することができる。
<印刷部(電子写真エンジン)の機能構成について>
次に、図1で説明した本実施形態に係る画像形成装置100における印刷部(電子写真エンジン)の主要な機能部の構成について、図3を用いて説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る印刷部(電子写真エンジン)の主要機能構成の一例を示す図である。
本実施形態に係る画像形成装置100における印刷部(電子写真エンジン)は、主に、エンジンコントローラ部31、露光部(LSU:Laser Scan Unit)32、駆動部(モータユニット)33、電圧出力部(高圧基板ユニット)34、感光部35、帯電部36、現像部37、転写部38、定着部39、冷却部40、及びセンサ部41とから構成されている。また、図中のシステムコントローラ部は、CPU(Central Processing Unit)とASIC(Application Specific Integrated Circuit)を有し、本実施形態に係る画像形成装置100が有するアプリケーション機能(例えば、「コピー」、「プリンタ」、「FAX」など。)を実現するためのプログラムを実行し、画像形成装置100を構成する各装置に対して制御信号を送り、後述するエンジンコントローラ部31と、データ伝送路によって接続されている。よって、本実施形態に係る画像形成装置100における印刷部(電子写真エンジン)は、エンジンコントローラ部31の制御信号によって制御される。
エンジンコントローラ部31は、制御部311にCPUを有し、画像形成装置100が有するプリンタ機能を実現するためのプログラムを実行し、I/O入出力回路を介して、画像形成媒体を格納した給紙部と、給紙部に格納された画像形成媒体を給紙して印刷部へ搬送する給紙搬送部と、印刷データ(印刷情報)から電子写真プロセスにより画像形成し、画像形成媒体に印刷する印刷部と、印刷後の画像形成媒体を排紙する排紙部と、前述した各部を駆動する駆動部と、この駆動部を駆動制御する。
また、エンジンコントローラ部31は、主記憶部312に、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)を有し、ROMに記憶された制御部311で実行される制御プログラムや関連データなどをRAM上に展開(ロード)し、展開(ロード)されたプログラムを実行することで、画像形成装置100が有する各装置に出力する電流/電圧の制御や各装置の駆動制御などを行う。この時、エンジンコントローラ部31は、画像形成装置100が有する各装置に出力する電流/電圧の制御を、PWM(Pulse Width Modulation)のデューティ比率などに従って行い(以下、「デューティ制御」と言う。ここで言うデューティ制御とは、流す電流のON-OFF時間の比率を変化させて平均電流の大きさを制御することを意味する。)、また、各装置の駆動制御を、後述するセンサ部41から検出された情報に従って行う。
露光部(LSU)32は、露光器11が有する機能であって、感光体13に潜像形成する。露光部32は、エンジンコントローラ部31からの制御信号により感光体13へ露光を行う。
駆動部(モータユニット)33は、感光体13、現像器14、定着器15、及び中間転写ベルト15などを駆動させるためのモータである。駆動部33は、エンジンコントローラ部31からの制御信号により各部材の駆動モータを駆動する。
電圧出力部(高圧基板ユニット)34は、電子写真プロセスを行う上で、帯電器12、現像器14、及び中間転写ベルト15などの各部材に適切な極性の電圧を印加する。また、電圧出力部34は、定着部39に電圧出力部34は、エンジンコントローラ部31からの制御信号により各部材に印加する電圧の制御を行う。
感光部35は、感光体13が有する機能であって、表面に潜像形成された像を担持し、帯電部36は、帯電器12が有する機能であって、感光体13を帯電し、現像部37は、現像器14が有する機能であって、潜像形成された感光体13にトナー像を形成(現像形成)する。
転写部38は、中間転写ベルト15が有する機能であって、感光体13の表面に形成されたトナー像を、搬送された画像形成媒体上に転写する。
定着部39は、定着器16が有する機能であって、転写された画像形成媒体上のトナー像を定着する。
冷却部40は、冷却ファン17が有する機能であって、画像形成装置100内の余分な熱を排気し、過度な温度の上昇を抑制する。
センサ部41は、画像形成装置100が有する各装置の動作状況を示す情報を検出する。例えば、定着器16が有する温度センサ24などである。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100では、印刷部(電子写真エンジン)において、エンジンコントローラ部31からの制御信号により上記各機能部を制御し、帯電、露光(潜像)、現像、及び転写などの画像形成工程(電子写真プロセス)を行い、画像形成工程(電子写真プロセス)により画像形成媒体上に転写されたトナー像を定着させ、印刷を行う。また、本実施形態に係る画像形成装置100では、エンジンコントローラ部31において、温度センサ24から検出された温度に基づいて、定着器16の周辺に設置された冷却ファン17の回転速度(冷却装置の冷却度合い)、又は回転開始及び停止(冷却装置の駆動の開始及び停止)を制御することにより、「定着ローラ22の近傍の温度調整」を実現している。
<待機モードにおけるヒータの動作特徴に応じた低消費電力化について>
では、図3で説明した本実施形態に係るエンジンコントローラ部31が、冷却ファン17を制御し温度調整を行う、本実施形態に係る画像形成装置100の待機モードにおけるヒータ23の動作特性と積算消費電力量との関係を基に、本実施形態に係るヒータ23の動作特性に応じた低消費電力化について、図4を用いて説明する。
図4は、従来の画像形成装置100の待機モード(待機状態)におけるヒータ23の動作特徴及びヒータ23近傍の温度変化の一例を示す図である。
図4に示すように、従来の画像形成装置100の待機モードにおけるヒータ23の動作は、本実施形態と同様に、エンジンコントローラ部31によってデューティ制御される。
ヒータ23は、エンジンコントローラ部31の制御信号に従って、点灯(ON:図中の(b-1)、(b-2)、又は(b-3)。)と消灯(OFF:図中の(a-1)、(a-2)、(a-3)、又は(a-4)。)を繰り返し、待機モードにおける所定の温度を維持する。ここで言う「所定の温度」とは、待機モードから印刷モードに切り換えられた際に、定着ローラ22を印刷時に必要な温度(定着時の印刷品質を保つために必要な温度で約175〜180℃)に、所定の時間(ファーストプリント性能に影響しない時間)内に到達できる温度を示す(図中の「ヒータのねらい温度T1」)。
また、ヒータ23が上記デューティ制御されている間(所定の温度を維持している間)、冷却ファン17は、図中に示すように、エンジンコントローラ部31によって、一定の風量で排熱を行うように回転制御される。
このように、従来のヒータ23は、冷却ファン17により一定の風量で冷却されながら、一定の温度範囲(例えば、約160〜170℃の範囲。)を推移するように、エンジンコントローラ部31により制御されている。
では、このような動作特性において、待機モードにおける一定時間内(図中のΔt3。)のヒータ23の積算消費電力量について考えてみると、一定時間内Δt3に、ヒータ23の点灯時(熱源をオンした時点)((b-1)、(b-2)、又は(b-3)。)から消灯時(熱源をオフした時点)((a-1)、(a-2)、(a-3)、又は(a-4)。)までの消費電力量を積算した値となる。よって、図4の場合では、ヒータ23の点灯回数:3回分積算すれば、一定時間内(Δt3)の積算消費電力量となる。
よって、定着器16における低消費電力化を実現する方法として、画像形成装置の待機モードにおいて一定時間内(Δt3)のヒータ23の点灯回数(例えば、図中の(b-1)、(b-2)、及び(b-3)の3回)を削減する(すなわち、ヒータ23の点灯による積算消費電力量を削減する)ことは効果的である。
しかし、従来のヒータ23は、図中に示すとおり、冷却ファン17により一定の風量で冷却されているため、一定の温度範囲(例えば、約160〜170℃の範囲。)を推移している間の温度変化の下降勾配(A)が急であり、必要以上に冷却されており、ヒータ23の積算消費電力量を削減する上で、効果的にヒータ23の点灯回数を減らせていない。
そこで、本実施形態に係る画像形成装置100では、ヒータ23を消灯(a-1)してから次回点灯(b-1)するまでの温度変化の下降勾配(B)を、従来の下降勾配(A)に比べて緩やかにし、消灯(a-1)から点灯(b-1)までのヒータ点灯周期(Δt)を延長(Δt+α)することで、一定時間内(Δt3)のヒータ23の点灯回数を減らす(例えば、図中の3回を2回に減らす。)ように、冷却ファン17を用いて定着ローラ22の近傍の温度制御を行う。その結果、ヒータ23の点灯による積算消費電力量を削減する。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100は、画像形成装置100の待機モードにおいて、ヒータ23の点灯による定着器16の積算消費電力量を削減し、効果的な低消費電力化を実現する。
では、本実施形態の画像形成装置100の待機モードにおいて、どのように、ヒータ23の点灯による定着器16の積算消費電力量を削減し、効果的な低消費電力化を実現するように、冷却ファン17を用いて定着ローラ22の近傍の温度制御を行うかについて、以降に説明する。
<冷却ファンを用いた温度制御機能を構成する各手段について>
本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能の主要機能を構成する各手段について、図5を用いて説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る温度制御機能を構成する各手段の一例を示す図である。
本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能は、加熱手段51、冷却手段52、制御手段53、及び待機モード判定手段54とから構成されている。
加熱手段51は、図3に示した定着部39が有する手段であって、図2に示す定着器16が有する定着ローラ22を、例えば誘導加熱方式の熱源によって加熱する。加熱手段は、図2に示す定着器16が有するヒータ23により行われる。
加熱手段51は、本実施形態に係る画像形成装置100の待機モードにおいて、エンジンコントローラ部31により、図3に示したセンサ部41のうち、図2に示した温度センサ24で検出した定着ローラ22の近傍の温度を基に、デューティ制御され、ヒータ23を点灯と消灯を繰り返すことによって、定着ローラ22を所定の温度T1(図4に示す「ヒータのねらい温度T1」。)を維持する。加熱手段51は、例えば、温度センサ24で検出した定着ローラ22の近傍の温度が、所定の温度T1(図4に示す「ヒータのねらい温度T1」。)より低くなった場合にヒータ23を点灯し、デューティ比率に従ってヒータ23を消灯する。
冷却手段52は、図3に示した冷却部40が有する手段であって、定着ローラ22の近傍の温度を冷却する。冷却手段52は、図1に示す冷却ファン17により行われる。
冷却手段52は、本実施形態に係る画像形成装置100の待機モードにおいて、エンジンコントローラ部31により冷却ファン17の回転速度(冷却装置の冷却度合い)、又は回転開始及び停止(冷却装置の駆動の開始及び停止)が制御され、定着ローラ22の近傍の温度を調整する。
制御手段53は、図3に示したエンジンコントローラ部31が有する手段であって、後述する待機モード判定手段54により、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであると判定された場合に、冷却手段52が、定着ローラ22の近傍の温度調整を行うように制御する。制御手段53は、図3に示すエンジンコントローラ部31が有する制御部311により行われる。
制御手段53は、加熱手段51においてヒータ23が点灯した際に、冷却手段52において冷却ファン17を回転するように、冷却ファン17へ回転開始を指示する制御信号を送信する。また、制御手段53は、加熱手段51においてヒータ23が消灯した際に、冷却手段52において冷却ファン17の回転を低速(冷却装置の冷却度合いを小さく)、又は回転を停止(冷却装置を停止)するように、冷却ファン17へ低速回転、又は回転停止を指示する制御信号を送信する。
待機モード判定手段54は、図3に示したエンジンコントローラ部31が有する手段であって、本実施形態に係る画像形成装置100の動作モードにおいて、待機モードか否かを判定する。待機モード判定手段54は、図3に示すエンジンコントローラ部31が有する制御部311により行われる。
本実施形態に係る画像形成装置100は、エンジンコントローラ部31の制御部311により、例えば、一定時間以上、画像形成装置100が利用者によって操作、もしくは動作指示されていない状態が継続すると、低消費電力化対応による印刷部(電子写真エンジン)の待機モードを示す信号が発行される。待機モード判定手段54は、発行された待機モードを示す信号によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードか否かを判定する。
上記各手段の処理内容を踏まえて、本実施形態に係る画像形成装置100では、以下の処理手順により、冷却ファン17を用いた温度制御機能を実現している。
(手順1)待機モードの判定
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであるか否かを判定する。
(手順2)冷却ファン17の回転制御[ヒータ23の点灯・消灯に同期して冷却ファン17の回転開始・停止]
(手順2−1)冷却ファン17の回転開始
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、制御手段53によって、加熱手段51におけるヒータ23の点灯時に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を開始する。
(手順2−2)冷却ファン17の低速回転、又は回転停止
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、制御手段53によって、加熱手段51におけるヒータ23の消灯時に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止する。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100は、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯・消灯に同期した冷却ファン17の回転速度(冷却装置の冷却度合い)の制御、回転開始及び停止(冷却装置の駆動の開始及び停止)の制御を行う。
図6は、本発明の第1の実施形態に係る定着部39の温度変化と冷却部40の風量変化による温度制御の様子を示す図である。
では、図6を用いて、従来と本実施形態との定着部39の温度変化と冷却部40の風量変化を比較し、本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能による低消費電力化について説明する。
まず、以降の説明が理解しやすいように、図6に付記された符号が示す図中の意味を以下に列挙する。
T1:ヒータ23のねらい温度
A:従来の温度変化における下降勾配
B:本実施形態の温度変化における下降勾配
Δt1:従来のヒータ23の点灯周期
Δt2:本実施形態のヒータ23の点灯周期
Δt3:一定時間
(a-n):ヒータ23(熱源)の点灯(ON)
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の消灯回数を示す。
(b-n):ヒータ23(熱源)の消灯(OFF)
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の点灯回数を示す。
(c-n):冷却停止(冷却ファン17の回転停止)
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の回転停止回数を示す。
(d-n):冷却開始(冷却ファン17の回転開始)
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の回転開始回数を示す。
以降に、上記符号を用いて、本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能による低消費電力化について説明する。
従来、ヒータ23の消灯後も一定の風量で冷却していたため、定着ローラ22の近傍の温度変化の下降勾配(A)が急となり、一定時間内(Δt3)におけるヒータ23の点灯回数を効果的に減らすことができなかった。
本実施形態では、図6に示すように、ヒータ23の消灯時((a-1)、(a-2)、又は(a-3)。)に冷却ファン17を停止し((c-1)、(c-2)、又は(c-3)。)、その後、次回のヒータ23の点灯((b-1)又は(b-2)。)まで冷却ファン17を用いて冷却を行わないため((c-1)〜(d-1)の間、又は、(c-2)〜(d-2)の間。)、ヒータ23の消灯後における定着ローラ22の近傍の温度変化(B)の下降勾配が従来(A)より緩やかになり、その結果、ヒータ点灯周期(Δt2)が従来(Δt1)より延長され(Δt2>Δt1)、一定時間内(Δt3)におけるヒータ23の点灯回数が、従来3回(破線に示す○の個数)であった点灯回数が本実施例では2回(太線に示す○の個数:n = 1,2)となる。
例えば、ヒータ23が「800W(1本)/制御周期1(sec)/点灯周期1(sec)・消灯周期19(sec)(合計20(sec))/点灯デューティ比率100%」であった場合、従来の画像形成装置100では、平均電力が40.00W(= 800÷20)となり、1時間動作させた場合の電力量が40.00Whとなる。
本実施形態に係る画像形成装置100では、同じ条件において、冷却ファン17を用いた温度制御機能により、従来「点灯周期1(sec)・消灯周期19(sec)(合計20(sec))」であったヒータ23の点灯周期(Δt1)が、「点灯周期1(sec)・消灯周期29(sec)(合計30(sec))」の点灯周期(Δt2)となり、150%延長(1.5 = Δt2÷Δt1)された場合に、平均電力が26.67W(≒ 800÷30)となり、1時間動作させた場合の電力量が26.67Whとなる。よって、従来の電力量40.00Whと本実施形態に係る画像形成装置100の電力量26.67Whとを比較すると、ヒータ23の点灯周期(Δt2)が150%延長された場合には、約33.3%(≒ ((40.00−26.67)÷40.00)×100)削減することができる。但し、上記の削減効果の一例は、本実施形態に係る画像形成装置100が有する他の装置の消費電力を除外した場合であり、実際の削減効果には、画像形成装置100が有する装置構成や制御条件、画像形成装置100の動作環境など様々な要因が関係するため削減率も変動する。
よって、本実施形態に係る画像形成装置100は、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯による定着器16の積算消費電力量を削減でき、効果的な低消費電力化を実現することができる。
<主要機能を構成する各手段の処理手順について>
ここからは、図5で説明した本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能の具体的な処理手順について、以下に順に図7及び8のフローチャートを用いて説明する。
(1)画像形成装置100の待機モードにおける温度制御機能の基本処理手順
(2)本実施形態における温度制御機能の具体的な処理手順
また、図8の処理手順では、図6で説明した本実施形態に係る定着部39の温度変化と冷却部40の風量変化を対応付けて説明する。
図7は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置100の待機モードにおける温度制御機能の処理手順の一例を示す図である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、エンジンコントローラ部31により動作モードを示す信号を検出し(S101)、待機モード判定手段54により、本実施形態に係る画像形成装置100の動作モードが待機モードか否かを判定する(S102)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、動作モードが待機モードの場合(S102がYESの場合)、待機モードの際の温度制御機能の処理を実行する(S103)。
また、動作モードが待機モード以外(起動モードや印刷モード)の場合(S102がNOの場合)、待機モード以外の温度制御機能の処理を実行する(S104)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、S101〜S104の処理手順を繰り返すことで、画像形成装置100の装置内の温度や定着ローラ22の近傍の温度などの調整を行う。
次に、図7で説明したS103において行う処理手順(本実施形態に係る画像形成装置100の待機モードにおける温度制御機能の処理手順)について、図8のフローチャートを用いて具体的に説明する。
図8は、本発明の第1の実施形態に係る温度制御機能の処理手順の一例を示す図である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、エンジンコントローラ部31により、センサ部41のうち、定着ローラ22の表面近傍に設置された温度センサ24で、定着ローラ22の近傍の温度を検出する(S201)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、温度センサ24により検出した定着ローラ22の近傍の温度が、待機モードの際に維持される所定の温度T1(図4に示す「ヒータのねらい温度T1」。)より低いか否かを判定する(S202)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、検出した定着ローラ22の近傍の温度が、待機モードの際に維持される所定の温度T1(図4に示す「ヒータのねらい温度T1」。)より低い場合(S202がYESの場合)、ヒータ23を点灯し(S203)、冷却ファン17の回転(通常回転)を開始する(S204)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、S203及びS204の処理手順によって、図6に示すように、ヒータ23の点灯((b-1)又は(b-2))に同期して、冷却ファン17の回転を開始する((d-1)又は(d-2))。
また、検出した定着ローラ22の近傍の温度が、待機モードの際に維持される所定の温度T1(図4に示す「ヒータのねらい温度T1」。)以上の場合(S202がNOの場合)、ヒータ23を消灯し(S205)、冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止する(S206)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、S205及びS206の処理手順によって、図6に示すように、ヒータ23の消灯((a-1)、(a-2)、又は(a-3)。)に同期して、冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止する((c-1)、(c-2)、又は(c-3))。その結果、次回のヒータ23の点灯((b-1)、(b-2)、又は(b-3)。)まで冷却ファン17を用いて冷却を行わない((c-1)〜(d-1)の間、又は(c-2)〜(d-2)の間)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、例えば、タイマーカウンタなどを用いて時間計測を行い、0.5〜1.0(sec)の時間間隔で、S201〜S206の処理手順を繰り返し、温度センサ24により定期的に定着ローラ22の近傍の温度変化を検出し、検出した温度に従ったヒータ23の点灯・消灯にあわせ(熱源のオン・オフの時点に同期して)、冷却ファン17の回転速度(冷却装置の冷却度合い)の制御、回転開始及び停止(冷却装置の駆動の開始及び停止)を行う。
<まとめ>
以上のように、本発明の第1の実施形態によれば、本実施形態に係る画像形成装置100は、冷却ファン17を用いた温度制御機能の以下の処理手順により、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯による定着器16の積算消費電力量を削減でき、効果的な低消費電力化を実現している。
(手順1)待機モードの判定
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであるか否かを判定する。
(手順2)冷却ファン17の回転制御[ヒータ23の点灯・消灯に同期して冷却ファン17の回転開始・停止]
(手順2−1)冷却ファン17の回転開始
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、制御手段53によって、加熱手段51におけるヒータ23の点灯時に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を開始する。
(手順2−2)冷却ファン17の低速回転、又は回転停止
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、制御手段53によって、加熱手段51におけるヒータ23の消灯時に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止する。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100は、(手順1)及び(手順2)によって、ヒータ23の点灯に同期させて、冷却ファン17の回転を開始し、また、ヒータ23の消灯に同期させて、冷却ファン17の回転を低速(冷却装置の冷却度合いを小さく)、又は回転の停止(冷却装置の停止)を行うことができる。
よって、従来、ヒータ23の消灯後も一定の風量で冷却していたため、定着ローラ22の近傍の温度変化の下降勾配が急となり、一定時間内におけるヒータ23の点灯回数を効果的に減らすことができなかったのに対して、本実施形態に係る画像形成装置100では、ヒータ23の消灯時に冷却ファン17を停止し、その後、次回のヒータ23の点灯まで冷却ファン17を用いて冷却を行わないため、ヒータ23の消灯後における定着ローラ22の近傍の温度変化の下降勾配が従来より緩やかになり、その結果、ヒータ点灯周期が延長され、一定時間内におけるヒータ23の点灯回数が減り、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯による定着器16の積算消費電力量を削減でき、効果的な低消費電力化を実現することができる。
[第2の実施形態]
本実施形態に係る画像形成装置は、熱源であるヒータの消灯後のオーバーシュートを考慮して、ヒータの消灯後も冷却装置である冷却ファンを一定の速度で回転させ、所定の時間が経過した際に、冷却ファンの回転を低速(冷却装置の冷却度合いを小さく)、又は冷却ファンの回転を停止(冷却装置を停止)する。ここで考慮している「オーバーシュート」は、ヒータの加熱による温度変化(温度上昇時)において、規定レベル(装置の動作保証範囲)を一時的に超えるオーバーシュート現象のことである。例えば、本実施形態に係る画像形成装置100の待機モードにおいて、定着ローラの近傍の温度変化が約150〜170℃の範囲の場合、170℃を一時的に超えるオーバーシュート現象で、画像形成装置100において、このようなオーバーシュートが発生すると、例えば、定着ローラの変形などに繋がる。
以下に、本実施形態に係る画像形成装置100についての説明を行うが、上述したように、第1の実施形態と本実施形態との違いは、ヒータの消灯後に発生する可能性があるオーバーシュートの抑制を考慮して、ヒータの消灯後に行う冷却ファンの低速回転、又は冷却ファンの回転停止を、所定の時間だけ遅延させる点である。よって、第1の実施形態で説明した、図1の<印刷部のハードウェア構成について>をはじめ、図2の<定着器のハードウェア構成について>、図3の<印刷部(電子写真エンジン)の機能構成について>、図4の<待機モードにおけるヒータの動作特徴に応じた低消費電力化について>、及び図7の<待機モードにおける温度制御機能の処理手順>は、本実施形態においても同様であるため、同一の符号を用いて説明を省略し、<本実施形態に係る冷却ファンを用いた温度制御機能を構成する各手段について>及び<本実施形態における温度制御機能の処理手順>について、第1の実施形態と異なる点を説明する。
<冷却ファンを用いた温度制御機能を構成する各手段について>
本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能の主要機能を構成する各手段について、図9を用いて説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る温度制御機能部を構成する各手段の一例を示す図である。
本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能は、加熱手段51、冷却手段52、制御手段53、待機モード判定手段54、及び経過時間計測手段55とから構成されている。
本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能では、制御手段53及び経過時間計測手段55が、第1の実施形態と異なる手段である。
制御手段53は、図3に示したエンジンコントローラ部31が有する手段であって、後述する待機モード判定手段54により、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであると判定された場合に、冷却手段52が、定着ローラ22の近傍の温度調整を行うように制御する。制御手段53は、図3に示すエンジンコントローラ部31が有する制御部311により行われる。
制御手段53は、加熱手段51においてヒータ23が点灯した際に、冷却手段52において冷却ファン17を回転するように、冷却ファン17へ回転開始を指示する制御信号を送信する。また、制御手段53は、後述する経過時間計測手段55により、加熱手段51においてヒータ23が消灯してから計測された経過時間を基に、経過時間が所定の時間を過ぎたか否かを判定し、所定の時間を過ぎたと判定した後に、冷却手段52において冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止するように、冷却ファン17へ低速回転、又は回転停止を指示する制御信号を送信する。ここで言う「所定の時間」は、例えば、画像形成装置100において、一定期間、定着ローラ22の近傍の温度変化を検出し、検出結果のログを基に、ヒータ23が消灯してからどの程度冷却ファン17を回転し続ければオーバーシュートを抑制し、かつ、温度変化の下降勾配を緩やかにすることができるかを検証することで決定された最適な時間を示す。そのため、本実施形態に係る画像形成装置100には、例えば、NVRAM(Nonvolatile RAM)のような不揮発性メモリに、予め、所定の時間が格納されており、不揮発性メモリからエンジンコントローラ部31が有する主記憶部312にロード(展開)された所定の時間を基に制御手段53により冷却ファン17の低速回転、又は回転停止の制御を行う。
経過時間計測手段55は、図3に示したエンジンコントローラ部31が有する手段であって、タイマーを用いて、ある時間からの経過時間を計測する。
経過時間計測手段55は、加熱手段51においてヒータ23の消灯時にタイマーのカウントを開始し、ヒータ23が消灯してからの経過時間を計測し、計測した結果を制御手段53へ送信する。経過時間計測手段55は、図3に示すエンジンコントローラ部31が有する制御部311により行われる。
加熱手段51、冷却手段52、待機モード判定手段54、及び上記各手段の処理内容を踏まえて、本実施形態に係る画像形成装置100では、以下の処理手順により、冷却ファン17を用いた温度制御機能を実現している。
(手順1)待機モードの判定
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであるか否かを判定する。
(手順2)冷却ファン17の回転制御[所定の時間経過後に冷却ファン17を低速回転、又は回転停止]
(手順2−1)冷却ファン17の回転開始
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、制御手段53によって、加熱手段51におけるヒータ23の点灯時に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を開始する。
(手順2−2)冷却ファン17の低速回転、又は回転停止
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、経過時間計測手段55により、加熱手段51におけるヒータ23が消灯してからの経過時間を計測し、計測時間を制御手段53に送信する。制御手段53は、受信した計測時間を基に、経過時間が所定の時間を過ぎたか否かを判定し、所定の時間を過ぎた場合に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止する。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100は、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯に同期した冷却ファン17の回転開始の制御を行い、また、ヒータ23の消灯から所定の時間が経過した後に冷却ファン17の低速回転、又は回転停止を行う。
図10は、本発明の第2の実施形態に係る定着部39の温度変化と冷却部40の風量変化による温度制御の様子を示す図である。
では、図10を用いて、従来と本実施形態との定着部39の温度変化と冷却部40の風量変化を比較し、本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能による低消費電力化について説明する。
まず、以降の説明が理解しやすいように、図10に付記された符号が示す図中の意味を以下に列挙する。
T1:ヒータ23のねらい温度
A:従来の温度変化における下降勾配
B:本実施形態の温度変化における下降勾配
+t:本実施形態の所定の時間(経過時間の閾値)
Δt1:従来のヒータ23の点灯周期
Δt2:本実施形態のヒータ23の点灯周期
Δt3:一定時間
(a-n):ヒータ23(熱源)を消灯(OFF)してから所定の時間が経過
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の経過時間計測回数
(b-n):ヒータ23(熱源)の点灯(ON)
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の点灯回数
(c-n):冷却停止(冷却ファン17の回転停止)
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の回転停止回数
(d-n):冷却開始(冷却ファン17の回転開始)
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の回転開始回数
以降に、上記符号を用いて、本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能による低消費電力化について説明する。
従来、ヒータ23の消灯後も一定の風量で冷却していたため、定着ローラ22の近傍の温度変化の下降勾配(A)が急となり、一定時間内(Δt3)におけるヒータ23の点灯回数を効果的に減らすことができなかった。
本実施形態では、図10に示すように、ヒータ23が消灯してから所定の時間(+t)後に((a-1)又は(a-2))、冷却ファン17を停止し((c-1)又は(c-2))、その後、次回のヒータ23の点灯((b-1)又は(b-2))まで冷却ファン17を用いて冷却を行わないため((c-1)〜(d-1)の間、又は、(c-2)〜(d-2)の間。)、ヒータ23の消灯後における定着ローラ22の近傍の温度変化(B)の下降勾配が従来(A)より緩やかになり、その結果、ヒータ点灯周期(Δt2)が従来(Δt1)より延長され(Δt2>Δt1)、一定時間内(Δt3)におけるヒータ23の点灯回数が、従来3回(破線に示す○の個数)であった点灯回数が本実施例では2回(太線に示す○の個数:n = 1,2)となる。
例えば、ヒータ23が「800W(1本)/制御周期1(sec)/点灯周期1(sec)・消灯周期19(sec)(合計20(sec))/点灯デューティ比率100%」であった場合、従来の画像形成装置100では、平均電力が40.00W(= 800÷20)となり、1時間動作させた場合の電力量が40.00Whとなる。
本実施形態に係る画像形成装置100では、同じ条件において、冷却ファン17を用いた温度制御機能により、従来「点灯周期1(sec)・消灯周期19(sec)(合計20(sec))」であったヒータ23の点灯周期(Δt1)が、「点灯周期1(sec)・消灯周期24(sec)(合計25(sec))」の点灯周期(Δt2)となるように、経過時間の閾値である所定の時間を予め設定しておき、120%延長(1.2 = Δt2÷Δt1)された場合に、平均電力が32.00W(= 800÷25)となり、1時間動作させた場合の電力量が32.00Whとなる。よって、従来の電力量40.00Whと本実施形態に係る画像形成装置100の電力量32.00Whとを比較すると、ヒータ23の点灯周期(Δt2)が120%延長された場合には、20.0%(= ((40.00−32.00)÷40.00)×100)削減することができる。但し、上記の削減効果の一例は、本実施形態に係る画像形成装置100が有する他の装置の消費電力を除外した場合であり、実際の削減効果には、画像形成装置100が有する装置構成や制御条件、画像形成装置100の動作環境など様々な要因が関係するため削減率も変動する。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100は、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯による定着器16の積算消費電力量を削減でき、効果的な低消費電力化を実現することができる。
<本実施形態における温度制御機能の処理手順>
ここからは、図9で説明した本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能の具体的な処理手順について、図11のフローチャートを用いて説明する。また、図11の処理手順では、図10で説明した本実施形態に係る定着部39の温度変化と冷却部40の風量変化を対応付けて説明する。
図11は、本発明の第2の実施形態に係る温度制御機能の処理手順の一例を示す図である。図11に示す処理手順は、図7で説明したS103において行う処理手順(本実施形態に係る画像形成装置100の待機モードにおける温度制御機能の処理手順)である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、エンジンコントローラ部31により、センサ部41のうち、定着ローラ22の表面近傍に設置された温度センサ24で、定着ローラ22の近傍の温度を検出する(S301)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、温度センサ24により検出した定着ローラ22の近傍の温度が、待機モードの際に維持される所定の温度T1(図10に示す「ヒータのねらい温度T1」。)より低いか否かを判定する(S302)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、検出した定着ローラ22の近傍の温度が、待機モードの際に維持される所定の温度T1(図10に示す「ヒータのねらい温度T1」。)より低い場合(S302がYESの場合)、ヒータ23を点灯し(S303)、冷却ファン17の回転(通常回転)を開始する(S304)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、S303及びS304の処理手順によって、図10に示すように、ヒータ23の点灯((b-1)又は(b-2))に同期して、冷却ファン17の回転を開始する((d-1)又は(d-2))。
また、検出した定着ローラ22の近傍の温度が、待機モードの際に維持される所定の温度T1(図10に示す「ヒータのねらい温度T1」。)以上の場合(S302がNOの場合)、ヒータ23を消灯し(S305)、消灯してからの経過時間をタイマーカウントにより計測する(S306)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、計測した時間が、エンジンコントローラ部31が有する主記憶部312にロード(展開)されている所定の時間より大きいか否か、すなわち、計測した経過時間が所定の時間を超過したか否かを判定する(S307)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、計測した経過時間が所定の時間を超過した場合(S307がYESの場合)、冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止する(S308)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、S306〜S308の処理手順によって、図10に示すように、ヒータ23が消灯してから所定の時間(+t)が経過した後に((a-1)又は(a-2))、冷却ファン17の回転を低速、又は冷却ファンの回転を停止する((c-1)又は(c-2))。その結果、次回のヒータ23の点灯((b-1)又は(b-2)。)まで冷却ファン17を用いて冷却を行わない((c-1)〜(d-1)の間、又は、(c-2)〜(d-2)の間)。
また、本実施形態に係る画像形成装置100は、計測した経過時間が所定の経過時間内の場合(S307がNOの場合)、タイマーカウンタにより計測を続けて、所定の時間が経過するまでカウントする(S306及びS307の処理手順を繰り返す)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、例えば、経過時間を計測するタイマーカウンタとは別のタイマーカウンタなどを用いて時間計測を行い、0.5〜1.0(sec)の時間間隔で、S301〜S308の処理手順を繰り返し、温度センサ24により定期的に定着ローラ22の近傍の温度変化を検出し、検出した温度に従ったヒータ23の点灯・消灯を行う。更に、本実施形態に係る画像形成装置100は、ヒータ23の点灯にあわせ(熱源のオンの時点に同期して)、冷却ファン17の回転を開始し、ヒータ23が消灯してから所定の時間が経過した後、冷却ファン17の回転速度(冷却装置の冷却度合い)の制御、又は回転の停止(冷却装置の停止)を行う。
<まとめ>
以上のように、本発明の第2の実施形態によれば、本実施形態に係る画像形成装置100は、冷却ファン17を用いた温度制御機能の以下の処理手順により、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯による定着器16の積算消費電力量を削減でき、効果的な低消費電力化を実現している。
(手順1)待機モードの判定
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであるか否かを判定する。
(手順2)冷却ファン17の回転制御[所定の時間経過後に冷却ファン17を低速回転、又は回転停止]
(手順2−1)冷却ファン17の回転開始
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、制御手段53によって、加熱手段51におけるヒータ23の点灯時に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を開始する。
(手順2−2)冷却ファン17の低速回転、又は回転停止
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、経過時間計測手段55により、加熱手段51におけるヒータ23が消灯してからの経過時間を計測し、計測時間を制御手段53に送信する。制御手段53は、受信した計測時間を基に、経過時間が所定の時間を過ぎたか否かを判定し、所定の時間を過ぎた場合に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止する。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100は、(手順1)及び(手順2)によって、ヒータ23の点灯に同期させて、冷却ファン17の回転を開始し、また、ヒータ23が消灯してからの時間経過に基づいて、冷却ファン17の回転を低速(冷却装置の冷却度合いを小さく)、又は回転の停止(冷却装置の停止)を行うことができる。
よって、従来、ヒータ23の消灯後も一定の風量で冷却していたため、定着ローラ22の近傍の温度変化の下降勾配が急となり、一定時間内におけるヒータ23の点灯回数を効果的に減らすことができなかったのに対して、本実施形態に係る画像形成装置100では、ヒータ23が消灯してから所定の時間が経過した後に冷却ファン17を停止し、その後、次回のヒータ23の点灯まで冷却ファン17を用いて冷却を行わないため、ヒータ23の消灯後における定着ローラ22の近傍の温度変化の下降勾配が従来より緩やかになり、その結果、ヒータ点灯周期が延長され、一定時間内におけるヒータ23の点灯回数が減り、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯による定着器16の積算消費電力量を削減でき、効果的な低消費電力化を実現することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置100は、ヒータ23が消灯した直後に、冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止しないため、ヒータ23の消灯後も適度に定着ローラ22の近傍の温度を冷却し、規定レベル(装置の動作保証範囲)を超えるようなオーバーシュートを抑制することができる。
[第3の実施形態]
本実施形態に係る画像形成装置は、熱源であるヒータの消灯後のオーバーシュートを考慮して、ヒータの消灯後も冷却装置である冷却ファンを一定の速度で回転させ、冷却した結果、定着ローラ近傍の上昇温度が所定の温度に達した際に、冷却ファンの回転を低速(冷却装置の冷却度合いを小さく)、又は冷却ファンの回転を停止(冷却装置を停止)する。ここで考慮する「オーバーシュート」は、第2の実施形態において説明したオーバーシュートと同様である。
以下に、本実施形態に係る画像形成装置100についての説明を行うが、上述したように、第1及び第2の実施形態と本実施形態との違いは、ヒータの消灯後のオーバーシュートを考慮して、ヒータの消灯後に行う冷却ファンの低速回転、又は冷却ファンの回転停止を、定着ローラ近傍の温度が所定の温度に達するまで遅延させる点である。よって、第1の実施形態で説明した、図1の<印刷部のハードウェア構成について>をはじめ、図2の<定着器のハードウェア構成について>、図3の<印刷部(電子写真エンジン)の機能構成について>、図4の<待機モードにおけるヒータの動作特徴に応じた低消費電力化について>、及び図7の<待機モードにおける温度制御機能の処理手順>は、本実施形態においても同様であるため、同一の符号を用いて説明を省略し、<本実施形態に係る冷却ファンを用いた温度制御機能を構成する各手段について>及び<本実施形態における温度制御機能の処理手順>について、第1の実施形態と異なる点を説明する。
<冷却ファンを用いた温度制御機能を構成する各手段について>
本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能の主要機能を構成する各手段について、図12を用いて説明する。
図12は、本発明の第3の実施形態に係る温度制御機能部を構成する各手段の一例を示す図である。
本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能は、加熱手段51、冷却手段52、制御手段53、待機モード判定手段54、及び温度検出手段56とから構成されている。
本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能では、制御手段53及び温度検出手段56が、第1及び第2の実施形態と異なる手段である。
制御手段53は、図3に示したエンジンコントローラ部31が有する手段であって、後述する待機モード判定手段54により、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであると判定された場合に、冷却手段52が、定着ローラ22の近傍の温度調整を行うように制御する。制御手段53は、図3に示すエンジンコントローラ部31が有する制御部311により行われる。
制御手段53は、加熱手段51においてヒータ23が点灯した際に、冷却手段52において冷却ファン17を回転するように、冷却ファン17へ回転開始を指示する制御信号を送信する。また、制御手段53は、後述する温度検出手段56により、加熱手段51においてヒータ23の消灯後に検出した温度を基に、定着ローラ22の近傍の上昇温度が所定の温度に達したか否かを判定し、所定の温度に達したと判定した後に、冷却手段52において冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止するように、冷却ファン17へ低速回転、又は回転停止を指示する制御信号を送信する。ここで言う「所定の温度」は、例えば、画像形成装置100において、一定期間、定着ローラ22の近傍の温度変化を検出し、検出結果のログを基に、ヒータ23が消灯してからどの程度冷却ファン17を回転し続ければオーバーシュートを抑制し、かつ、温度変化の下降勾配を緩やかにすることができるかを検証することで決定された最適な温度を示す。そのため、本実施形態に係る画像形成装置100には、例えば、NVRAMのような不揮発性メモリに、予め、所定の温度が格納されており、不揮発性メモリからエンジンコントローラ部31が有する主記憶部312にロード(展開)された所定の温度を基に制御手段53により冷却ファン17の低速回転、又は回転停止の制御を行う。
温度検出手段56は、図3に示したセンサ部41が有する手段であって、図2に示した温度センサ24を用いて、定着ローラ22の近傍の温度を検出する。
温度検出手段56は、加熱手段51においてヒータ23の消灯後に、温度センサ24によって、定着ローラ22の近傍の温度を検出し、検出した結果を制御手段53へ送信する。温度検出手段56は、図3に示すセンサ部41のうち、温度センサ24により行われる。
本実施形態に係る画像形成装置100では、第1及び第2の実施形態で、所定の温度T1(図6に示す「ヒータのねらい温度T1」。)を維持するために、ヒータ23の点灯・消灯を制御する際に用いた温度センサ24を用いている。
加熱手段51、冷却手段52、待機モード判定手段54、及び上記各手段の処理内容を踏まえて、本実施形態に係る画像形成装置100では、以下の処理手順により、冷却ファン17を用いた温度制御機能を実現している。
(手順1)待機モードの判定
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであるか否かを判定する。
(手順2)冷却ファン17の回転制御[所定の温度に達した後に冷却ファン17を低速回転、又は回転停止]
(手順2−1)冷却ファン17の回転開始
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、制御手段53によって、加熱手段51におけるヒータ23の点灯時に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を開始する。
(手順2−2)冷却ファン17の低速回転、又は回転停止
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、温度検出手段56により、定着ローラ22の近傍の温度を検出し、検出温度を制御手段53に送信する。制御手段53は、受信した検出温度を基に、定着ローラ22の近傍の上昇温度が所定の温度を過ぎたか否かを判定し、所定の温度を過ぎた場合に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止する。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100は、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯に同期した冷却ファン17の回転開始の制御を行い、また、ヒータ23が消灯後、定着ローラ22の近傍の上昇温度が所定の温度に達した後に冷却ファン17の低速回転、又は回転停止を行う。
図13は、本発明の第3の実施形態に係る定着部39の温度変化と冷却部40の風量変化による温度制御の様子を示す図である。
では、図13を用いて、従来と本実施形態との定着部39の温度変化と冷却部40の風量変化を比較し、本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能による低消費電力化について説明する。
まず、以降の説明が理解しやすいように、図13に付記された符号が示す図中の意味を以下に列挙する。
T1:ヒータ23のねらい温度
T2:冷却のねらい温度(本実施形態の所定の温度)
A:従来の温度変化における下降勾配
B:本実施形態の温度変化における下降勾配
Δt1:従来のヒータ23の点灯周期
Δt2:本実施形態のヒータ23の点灯周期
Δt3:一定時間
(a-n):ヒータ23(熱源)を消灯(OFF)してからの上昇温度が所定の温度に到達
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の温度到達回数
(b-n):ヒータ23(熱源)の点灯(ON)
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の点灯回数
(c-n):冷却停止(冷却ファン17の回転停止)
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の回転停止回数
(d-n):冷却開始(冷却ファン17の回転開始)
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の回転開始回数
以降に、上記符号を用いて、本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能による低消費電力化について説明する。
従来、ヒータ23の消灯後も一定の風量で冷却していたため、定着ローラ22の近傍の温度変化の下降勾配(A)が急となり、一定時間内(Δt3)におけるヒータ23の点灯回数を効果的に減らすことができなかった。
本実施形態では、図13に示すように、ヒータ23が消灯してから、定着ローラ22の近傍の上昇温度が所定の温度(T2)に達した後に((a-1)又は(a-2))、冷却ファン17を停止し((c-1)又は(c-2))、その後、次回のヒータ23の点灯((b-1)又は(b-2))まで冷却ファン17を用いて冷却を行わないため((c-1)〜(d-1)の間、又は、(c-2)〜(d-2)の間。)、ヒータ23の消灯後における定着ローラ22の近傍の温度変化(B)の下降勾配が従来(A)より緩やかになり、その結果、ヒータ点灯周期(Δt2)が従来(Δt1)より延長され(Δt2>Δt1)、一定時間内(Δt3)におけるヒータ23の点灯回数が、従来3回(破線に示す○の個数)であった点灯回数が本実施例では2回(太線に示す○の個数:n = 1,2)となる。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100は、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯による定着器16の積算消費電力量を削減でき、効果的な低消費電力化を実現することができる。
<本実施形態における温度制御機能の処理手順>
ここからは、図12で説明した本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能の具体的な処理手順について、図14のフローチャートを用いて説明する。また、図14の処理手順では、図13で説明した本実施形態に係る定着部39の温度変化と冷却部40の風量変化を対応付けて説明する。
図14は、本発明の第3の実施形態に係る温度制御機能の処理手順の一例を示す図である。図14に示す処理手順は、図7で説明したS103において行う処理手順(本実施形態に係る画像形成装置100の待機モードにおける温度制御機能の処理手順)である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、エンジンコントローラ部31により、センサ部41のうち、定着ローラ22の表面近傍に設置された温度センサ24で、定着ローラ22の近傍の温度を検出する(S401)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、温度センサ24により検出した定着ローラ22の近傍の温度が、待機モードの際に維持される所定の温度T1(図13に示す「ヒータのねらい温度T1」。)より低いか否かを判定する(S402)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、検出した定着ローラ22の近傍の温度が、待機モードの際に維持される所定の温度T1(図13に示す「ヒータのねらい温度T1」。)より低い場合(S402がYESの場合)、ヒータ23を点灯し(S403)、冷却ファン17の回転(通常回転)を開始する(S404)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、S403及びS404の処理手順によって、図13に示すように、ヒータ23の点灯((b-1)又は(b-2))に同期して、冷却ファン17の回転を開始する((d-1)又は(d-2))。
また、検出した定着ローラ22の近傍の温度が、待機モードの際に維持される所定の温度T1(図13に示す「ヒータのねらい温度T1」。)以上の場合(S402がNOの場合)、ヒータ23を消灯し(S405)、次に、検出した温度が、エンジンコントローラ部31が有する主記憶部312にロード(展開)されている所定の温度T2(図13に示す「冷却のねらい温度T2」。)以上か否か、すなわち、検出温度が所定の温度T2(図13に示す「冷却のねらい温度T2」。)と等しいか、又は所定の温度T2を超過したか否かを判定する(S406)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、検出した温度が所定の温度T2(図13に示す「冷却のねらい温度T2」。)以上の場合(S406がYESの場合)、冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止する(S407)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、S406及びS407の処理手順によって、図13に示すように、ヒータ23が消灯してから、定着ローラ22の近傍の上昇温度が所定の温度T2(図13に示す「冷却のねらい温度T2」。)に達した後に((a-1)又は(a-2))、冷却ファン17の回転を低速、又は冷却ファンの回転を停止する((c-1)又は(c-2))。その結果、次回のヒータ23の点灯((b-1)又は(b-2))まで冷却ファン17を用いて冷却を行わない((c-1)〜(d-1)の間、又は、(c-2)〜(d-2)の間)。
また、本実施形態に係る画像形成装置100は、検出した温度が所定の温度T2(図13に示す「冷却のねらい温度T2」。)に達していない場合(S406がNOの場合)、S401に戻り、温度センサ24によって定着ローラ22の近傍の温度を検出する(S401及びS407の処理手順を繰り返す)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、例えば、タイマーカウンタなどを用いて時間計測を行い、0.5〜1.0(sec)の時間間隔で、S401〜S407の処理手順を繰り返し、温度センサ24により定期的に定着ローラ22の近傍の温度変化を検出し、検出した温度に従ったヒータ23の点灯・消灯を行う。更に、本実施形態に係る画像形成装置100は、ヒータ23の点灯にあわせ(熱源のオンの時点に同期して)、冷却ファン17の回転を開始し、ヒータ23が消灯してから、定着ローラ22の近傍の上昇温度が所定の温度T2(図13に示す「冷却のねらい温度T2」。)に達した後、冷却ファン17の回転速度(冷却装置の冷却度合い)の制御、又は回転の停止(冷却装置の停止)を行う。
<まとめ>
以上のように、本発明の第3の実施形態によれば、本実施形態に係る画像形成装置100は、冷却ファン17を用いた温度制御機能の以下の処理手順により、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯による定着器16の積算消費電力量を削減でき、効果的な低消費電力化を実現している。
(手順1)待機モードの判定
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであるか否かを判定する。
(手順2)冷却ファン17の回転制御[所定の時間経過後に冷却ファン17を低速回転、又は回転停止]
(手順2−1)冷却ファン17の回転開始
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、制御手段53によって、加熱手段51におけるヒータ23の点灯時に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を開始する。
(手順2−2)冷却ファン17の低速回転、又は回転停止
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、温度検出手段56により、定着ローラ22の近傍の温度を検出し、検出温度を制御手段53に送信する。制御手段53は、受信した検出温度を基に、定着ローラ22の近傍の上昇温度が所定の温度を過ぎたか否かを判定し、所定の温度を過ぎた場合に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止する。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100は、(手順1)及び(手順2)によって、ヒータ23の点灯に同期させて、冷却ファン17の回転を開始し、また、定着ローラ22の近傍の上昇温度に基づいて、冷却ファン17の回転を低速(冷却装置の冷却度合いを小さく)、又は回転の停止(冷却装置の停止)を行うことができる。
よって、従来、ヒータ23の消灯後も一定の風量で冷却していたため、定着ローラ22の近傍の温度変化の下降勾配が急となり、一定時間内におけるヒータ23の点灯回数を効果的に減らすことができなかったのに対して、本実施形態に係る画像形成装置100では、ヒータ23が消灯してから、定着ローラ22の近傍の上昇温度が、所定の温度に達した後に冷却ファン17を停止し、その後、次回のヒータ23の点灯まで冷却ファン17を用いて冷却を行わないため、ヒータ23の消灯後における定着ローラ22の近傍の温度変化の下降勾配が従来より緩やかになり、その結果、ヒータ点灯周期が延長され、一定時間内におけるヒータ23の点灯回数が減り、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯による定着器16の積算消費電力量を削減でき、効果的な低消費電力化を実現することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置100は、ヒータ23が消灯した直後に、冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止しないため、ヒータ23の消灯後も適度に定着ローラ22の近傍の温度を冷却し、規定レベル(装置の動作保証範囲)を超えるようなオーバーシュートを抑制することができる。
また、第2の実施形態に係る画像形成装置100では、経過時間を計測する経過時間計測手段55を新規機能として実装する必要があったが、本実施形態に係る画像形成装置100は、加熱手段51においてヒータ23を点灯・消灯する際に、温度センサ24によって検出される定着ローラ22の近傍の温度を基に、冷却ファン17の回転制御を行えばよいので、第2の実施形態に比べて容易に実装できる。
[第4の実施形態]
本実施形態に係る画像形成装置は、熱源であるヒータの消灯後のオーバーシュートを考慮して、ヒータの消灯後も冷却装置である冷却ファンを一定の速度で回転させ、冷却した結果、定着ローラ近傍の温度が下降し始めた際に、冷却ファンの回転を低速(冷却装置の冷却度合いを小さく)、又は冷却ファンの回転を停止(冷却装置を停止)する。ここで考慮する「オーバーシュート」は、第2の実施形態において説明したオーバーシュートと同様である。
以下に、本実施形態に係る画像形成装置100についての説明を行うが、上述したように、第1〜第3の実施形態と本実施形態との違いは、ヒータの消灯後のオーバーシュートを考慮して、ヒータの消灯後に行う冷却ファンの低速回転、又は冷却ファンの回転停止を、定着ローラ近傍の温度が下降し始めるまで遅延させる点である。よって、第1の実施形態で説明した、図1の<印刷部のハードウェア構成について>をはじめ、図2の<定着器のハードウェア構成について>、図3の<印刷部(電子写真エンジン)の機能構成について>、図4の<待機モードにおけるヒータの動作特徴に応じた低消費電力化について>、及び図7の<待機モードにおける温度制御機能の処理手順>は、本実施形態においても同様であるため、同一の符号を用いて説明を省略し、<本実施形態に係る冷却ファンを用いた温度制御機能を構成する各手段について>及び<本実施形態における温度制御機能の処理手順>について、第1の実施形態と異なる点を説明する。
<冷却ファンを用いた温度制御機能を構成する各手段について>
本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能の主要機能を構成する各手段については、第3の実施形態で説明した図12に示す各手段の構成が同じであるため、同一の符号を付け、異なる点について図12を用いて説明する。
本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能は、加熱手段51、冷却手段52、制御手段53、待機モード判定手段54、及び温度検出手段56とから構成されている。
本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能では、制御手段53及び温度検出手段56が、第1〜第3の実施形態と異なる手段である。
制御手段53は、図3に示したエンジンコントローラ部31が有する手段であって、後述する待機モード判定手段54により、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであると判定された場合に、冷却手段52が、定着ローラ22の近傍の温度調整を行うように制御する。制御手段53は、図3に示すエンジンコントローラ部31が有する制御部311により行われる。
制御手段53は、加熱手段51においてヒータ23が点灯した際に、冷却手段52において冷却ファン17を回転するように、冷却ファン17へ回転開始を指示する制御信号を送信する。また、制御手段53は、後述する温度検出手段56により、加熱手段51においてヒータ23の消灯後に検出した温度を基に、定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めたか否かを判定し、温度変化が下降し始めたと判定した後に、冷却手段52において冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止するように、冷却ファン17へ低速回転、又は回転停止を指示する制御信号を送信する。
制御手段53は、定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めたか否かの判定を、温度検出手段56により検出した温度のうち、現在の検出温度と前回の検出温度とを比較し、前回の検出温度が現在の検出温度以上であった場合に、定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めたと判定する方法で行う。
本実施形態に係る画像形成装置100は、温度検出手段56で検出した温度を、エンジンコントローラ部31が有する主記憶部312に一時保持することにより、現在の検出温度と前回の検出温度とを比較することができる。
温度検出手段56は、図3に示したセンサ部41が有する手段であって、図2に示した温度センサ24を用いて、定着ローラ22の近傍の温度を検出する。
温度検出手段56は、加熱手段51においてヒータ23の消灯後に、温度センサ24によって、定着ローラ22の近傍の温度を検出し、検出した結果を制御手段53へ送信する。温度検出手段56は、例えば、0.5〜1.0(sec)のような一定時間間隔で温度の検出を行い、検出温度を制御手段53へ送信する。温度検出手段56は、図3に示すセンサ部41のうち、温度センサ24により行われる。
本実施形態に係る画像形成装置100では、第1及び第2の実施形態で、所定の温度T1(図6に示す「ヒータのねらい温度T1」。)を維持するために、ヒータ23の点灯・消灯を制御する際に用いた温度センサ24を用いている。
加熱手段51、冷却手段52、待機モード判定手段54、及び上記各手段の処理内容を踏まえて、本実施形態に係る画像形成装置100では、以下の処理手順により、冷却ファン17を用いた温度制御機能を実現している。
(手順1)待機モードの判定
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであるか否かを判定する。
(手順2)冷却ファン17の回転制御[温度変化が下降し始めた後に冷却ファン17を低速回転、又は回転停止]
(手順2−1)冷却ファン17の回転開始
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、制御手段53によって、加熱手段51におけるヒータ23の点灯時に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を開始する。
(手順2−2)冷却ファン17の低速回転、又は回転停止
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、温度検出手段56により、定着ローラ22の近傍の温度を検出し、検出温度を制御手段53に送信する。制御手段53は、受信した検出温度を基に、定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めたか否かを判定し、温度変化が下降し始めた場合に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止する。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100は、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯に同期した冷却ファン17の回転開始の制御を行い、また、ヒータ23が消灯後、定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めた後に冷却ファン17の低速回転、又は回転停止を行う。
図15は、本発明の第4の実施形態に係る定着部39の温度変化と冷却部40の風量変化による温度制御の様子を示す図である。
では、図15を用いて、従来と本実施形態との定着部39の温度変化と冷却部40の風量変化を比較し、本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能による低消費電力化について説明する。
まず、以降の説明が理解しやすいように、図15に付記された符号が示す図中の意味を以下に列挙する。
T1:ヒータ23のねらい温度
Ta:前回の検出温度
Tb:現在の検出温度
(Ta-Tb)< 0:温度変化が上昇している場合
(Ta-Tb)≧ 0:温度変化が下降している場合
A:従来の温度変化における下降勾配
B:本実施形態の温度変化における下降勾配
Δt1:従来のヒータ23の点灯周期
Δt2:本実施形態のヒータ23の点灯周期
Δt3:一定時間
(a-n):ヒータ23(熱源)を消灯(OFF)してからの温度変化が上昇から下降
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の下降開始回数
(b-n):ヒータ23(熱源)の点灯(ON)
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の点灯回数
(c-n):冷却停止(冷却ファン17の回転停止)
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の回転停止回数
(d-n):冷却開始(冷却ファン17の回転開始)
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の回転開始回数
以降に、上記符号を用いて、本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能による低消費電力化について説明する。
従来、ヒータ23の消灯後も一定の風量で冷却していたため、定着ローラ22の近傍の温度変化の下降勾配(A)が急となり、一定時間内(Δt3)におけるヒータ23の点灯回数を効果的に減らすことができなかった。
本実施形態では、図15に示すように、ヒータ23が消灯してから、定着ローラ22の近傍の温度変化(Ta-Tb)が下降し始めた((Ta-Tb)≧ 0)後に((a-1)又は(a-2))、冷却ファン17を停止し((c-1)又は(c-2))、その後、次回のヒータ23の点灯((b-1)又は(b-2))まで冷却ファン17を用いて冷却を行わないため((c-1)〜(d-1)の間、又は、(c-2)〜(d-2)の間。)、ヒータ23の消灯後における定着ローラ22の近傍の温度変化(B)の下降勾配が従来(A)より緩やかになり、その結果、ヒータ点灯周期(Δt2)が従来(Δt1)より延長され(Δt2>Δt1)、一定時間内(Δt3)におけるヒータ23の点灯回数が、従来3回(破線に示す○の個数)であった点灯回数が本実施例では2回(太線に示す○の個数:n = 1,2)となる。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100は、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯による定着器16の積算消費電力量を削減でき、効果的な低消費電力化を実現することができる。
<本実施形態における温度制御機能の処理手順>
ここからは、図15で説明した本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能の具体的な処理手順について、図16のフローチャートを用いて説明する。また、図16の処理手順では、図15で説明した本実施形態に係る定着部39の温度変化と冷却部40の風量変化を対応付けて説明する。
図16は、本発明の第4の実施形態に係る温度制御機能の処理手順の一例を示す図である。図16に示す処理手順は、図7で説明したS103において行う処理手順(本実施形態に係る画像形成装置100の待機モードにおける温度制御機能の処理手順)である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、エンジンコントローラ部31により、センサ部41のうち、定着ローラ22の表面近傍に設置された温度センサ24で、定着ローラ22の近傍の温度を検出する(S501)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、温度センサ24により検出した定着ローラ22の近傍の温度が、待機モードの際に維持される所定の温度T1(図15に示す「ヒータのねらい温度T1」。)より低いか否かを判定する(S502)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、検出した定着ローラ22の近傍の温度が、待機モードの際に維持される所定の温度T1(図15に示す「ヒータのねらい温度T1」。)より低い場合(S502がYESの場合)、ヒータ23を点灯し(S503)、冷却ファン17の回転(通常回転)を開始する(S504)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、S503及びS504の処理手順によって、図15に示すように、ヒータ23の点灯((b-1)又は(b-2))に同期して、冷却ファン17の回転を開始する((d-1)又は(d-2))。
また、検出した定着ローラ22の近傍の温度が、待機モードの際に維持される所定の温度T1(図15に示す「ヒータのねらい温度T1」。)以上の場合(S502がNOの場合)、ヒータ23を消灯し(S505)、次に、エンジンコントローラ部31が有する主記憶部312に一時保持されている前回検出した温度(Ta)が、現在検出した温度(Tb)以上か否か、すなわち、定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めたか否かを判定する(S506)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、前回検出した温度(Ta)が現在検出した温度(Tb)以上の場合(S506がYESの場合)、冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止する(S507)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、S506及びS507の処理手順によって、図15に示すように、ヒータ23が消灯してから、定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めた((Ta-Tb)≧ 0)後に((a-1)又は(a-2))、冷却ファン17の回転を低速、又は冷却ファンの回転を停止する((c-1)又は(c-2))。その結果、次回のヒータ23の点灯((b-1)又は(b-2))まで冷却ファン17を用いて冷却を行わない((c-1)〜(d-1)の間、又は、(c-2)〜(d-2)の間)。
また、本実施形態に係る画像形成装置100は、前回検出した温度(Ta)が現在検出した温度(Tb)より小さい場合(S506がNOの場合)、S501に戻り、温度センサ24によって定着ローラ22の近傍の温度を検出する(S501及びS507の処理手順を繰り返す)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、例えば、タイマーカウンタなどを用いて時間計測を行い、0.5〜1.0(sec)の時間間隔で、S501〜S507の処理手順を繰り返し、温度センサ24により定期的に定着ローラ22の近傍の温度変化を検出し、検出した温度に従ったヒータ23の点灯・消灯を行う。更に、本実施形態に係る画像形成装置100は、ヒータ23の点灯にあわせ(熱源のオンの時点に同期して)、冷却ファン17の回転を開始し、定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めた((Ta-Tb)≧ 0)後、冷却ファン17の回転速度(冷却装置の冷却度合い)の制御、又は回転の停止(冷却装置の停止)を行う。
<まとめ>
以上のように、本発明の第4の実施形態によれば、本実施形態に係る画像形成装置100は、冷却ファン17を用いた温度制御機能の以下の処理手順により、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯による定着器16の積算消費電力量を削減でき、効果的な低消費電力化を実現している。
(手順1)待機モードの判定
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであるか否かを判定する。
(手順2)冷却ファン17の回転制御[所定の時間経過後に冷却ファン17を低速回転、又は回転停止]
(手順2−1)冷却ファン17の回転開始
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、制御手段53によって、加熱手段51におけるヒータ23の点灯時に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を開始する。
(手順2−2)冷却ファン17の低速回転、又は回転停止
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、温度検出手段56により、定着ローラ22の近傍の温度を検出し、検出温度を制御手段53に送信する。制御手段53は、受信した検出温度を基に、定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めたか否かを判定し、温度変化が下降し始めた場合に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止する。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100は、(手順1)及び(手順2)によって、ヒータ23の点灯に同期させて、冷却ファン17の回転を開始し、また、定着ローラ22の近傍の温度変化に基づいて、冷却ファン17の回転を低速(冷却装置の冷却度合いを小さく)、又は回転の停止(冷却装置の停止)を行うことができる。
よって、従来、ヒータ23の消灯後も一定の風量で冷却していたため、定着ローラ22の近傍の温度変化の下降勾配が急となり、一定時間内におけるヒータ23の点灯回数を効果的に減らすことができなかったのに対して、本実施形態に係る画像形成装置100では、ヒータ23が消灯してから、定着ローラ22の近傍の温度変化が、下降し始めた後に冷却ファン17を停止し、その後、次回のヒータ23の点灯まで冷却ファン17を用いて冷却を行わないため、ヒータ23の消灯後における定着ローラ22の近傍の温度変化の下降勾配が従来より緩やかになり、その結果、ヒータ点灯周期が延長され、一定時間内におけるヒータ23の点灯回数が減り、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯による定着器16の積算消費電力量を削減でき、効果的な低消費電力化を実現することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置100は、ヒータ23が消灯した直後に、冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止しないため、ヒータ23の消灯後も適度に定着ローラ22の近傍の温度を冷却し、規定レベル(装置の動作保証範囲)を超えるようなオーバーシュートを抑制することができる。
また、第3の実施形態に係る画像形成装置100では、温度検出手段56により検出した温度が所定の温度以上になった場合に、冷却ファン17の回転制御を行っていたが、本実施形態に係る画像形成装置100は、温度検出手段56により検出した温度を基に、定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めてから冷却ファン17の回転制御を行うため、第3の実施形態に比べて、冷却ファン17を用いて定着ローラ22の近傍の温度を冷却することができ、規定レベル(装置の動作保証範囲)を超えるようなオーバーシュートを更に抑制することができる。
[第5の実施形態]
本実施形態に係る画像形成装置は、熱源であるヒータの消灯後のオーバーシュートを考慮して、ヒータの消灯後も冷却装置である冷却ファンを一定の速度で回転させ、冷却した結果、定着ローラ近傍の上昇温度が所定の温度に達し、且つ定着ローラ近傍の温度変化が下降し始めた際に、冷却ファンの回転を低速(冷却装置の冷却度合いを小さく)、又は冷却ファンの回転を停止(冷却装置を停止)する。ここで考慮する「オーバーシュート」は、第2の実施形態において説明したオーバーシュートと同様である。
以下に、本実施形態に係る画像形成装置100についての説明を行うが、上述したように、第1〜第4の実施形態と本実施形態との違いは、ヒータの消灯後のオーバーシュートを考慮して、ヒータの消灯後に行う冷却ファンの低速回転、又は冷却ファンの回転停止を、定着ローラ近傍の温度が所定の温度に達し、且つ定着ローラ近傍の温度変化が下降し始めるまで遅延させる点である。よって、第1の実施形態で説明した、図1の<印刷部のハードウェア構成について>をはじめ、図2の<定着器のハードウェア構成について>、図3の<印刷部(電子写真エンジン)の機能構成について>、図4の<待機モードにおけるヒータの動作特徴に応じた低消費電力化について>、及び図7の<待機モードにおける温度制御機能の処理手順>は、本実施形態においても同様であるため、同一の符号を用いて説明を省略し、<本実施形態に係る冷却ファンを用いた温度制御機能を構成する各手段について>及び<本実施形態における温度制御機能の処理手順>について、第1の実施形態と異なる点を説明する。
<冷却ファン17を用いた温度制御機能を構成する各手段について>
本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能の主要機能を構成する各手段については、第3の実施形態で説明した図12に示す各手段の構成が同じであるため、同一の符号を付け、異なる点について図12を用いて説明する。
本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能は、加熱手段51、冷却手段52、制御手段53、待機モード判定手段54、及び温度検出手段56とから構成されている。
本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能では、制御手段53が、第1〜第4の実施形態と異なり、また温度検出手段56が、第1〜第3の実施形態と異なる手段である。よって、温度検出手段56は、第4の実施形態で説明を行っているため、本実施形態では、温度検出手段56の説明を省略し、制御手段53について説明を行う。
制御手段53は、図3に示したエンジンコントローラ部31が有する手段であって、後述する待機モード判定手段54により、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであると判定された場合に、冷却手段52が、定着ローラ22の近傍の温度調整を行うように制御する。制御手段53は、図3に示すエンジンコントローラ部31が有する制御部311により行われる。
制御手段53は、加熱手段51においてヒータ23が点灯した際に、冷却手段52において冷却ファン17を回転するように、冷却ファン17へ回転開始を指示する制御信号を送信する。また、制御手段53は、温度検出手段56により、加熱手段51においてヒータ23の消灯後に検出した温度を基に、まず、定着ローラ22の近傍の上昇温度が所定の温度に達したか否かを判定し、所定の温度に達したと判定した後、更に、定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めたか否かを判定し、温度変化が下降し始めたと判定した後に、冷却手段52において冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止するように、冷却ファン17へ低速回転、又は回転停止を指示する制御信号を送信する。
制御手段53は、温度検出手段56により検出した温度を基に、定着ローラ22の近傍の温度が所定の温度に達し、且つ定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めた際に、冷却ファン17へ低速回転、又は回転停止を指示する制御信号を送信する。
ここで言う「所定の温度」は、例えば、画像形成装置100において、一定期間、定着ローラ22の近傍の温度変化を検出し、検出結果のログを基に、ヒータ23が消灯してからどの程度冷却ファン17を回転し続ければオーバーシュートを抑制し、かつ、温度変化の下降勾配を緩やかにすることができるかを検証することで決定された最適な温度を示す。そのため、本実施形態に係る画像形成装置100には、例えば、NVRAMのような不揮発性メモリに、予め、所定の時間が格納されており、不揮発性メモリからエンジンコントローラ部31が有する主記憶部312にロード(展開)された所定の時間を基に制御手段53により冷却ファン17の低速回転、又は回転停止の制御を行う。
加熱手段51、冷却手段52、待機モード判定手段54、温度検出手段56、及び上記各手段の処理内容を踏まえて、本実施形態に係る画像形成装置100では、以下の処理手順により、冷却ファン17を用いた温度制御機能を実現している。
(手順1)待機モードの判定
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであるか否かを判定する。
(手順2)冷却ファン17の回転制御[所定の温度に達し、且つ温度変化が下降し始めた後に冷却ファン17を低速回転、又は回転停止]
(手順2−1)冷却ファン17の回転開始
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、制御手段53によって、加熱手段51におけるヒータ23の点灯時に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を開始する。
(手順2−2)冷却ファン17の低速回転、又は回転停止
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、温度検出手段56により、定着ローラ22の近傍の温度を検出し、検出温度を制御手段53に送信する。制御手段53は、受信した検出温度を基に、まず、定着ローラ22の近傍の上昇温度が所定の温度を過ぎたか否かを判定し、所定の温度を過ぎた場合に、更に、定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めたか否かを判定し、温度変化が下降し始めた場合に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止する。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100は、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯に同期した冷却ファン17の回転開始の制御を行い、また、ヒータ23が消灯後、定着ローラ22の近傍の上昇温度が所定の温度に達し、且つ、定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めた後に冷却ファン17の低速回転、又は回転停止を行う。
図17は、本発明の第3の実施形態に係る定着部39の温度変化と冷却部40の風量変化による温度制御の様子を示す図である。
では、図17を用いて、従来と本実施形態との定着部39の温度変化と冷却部40の風量変化を比較し、本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能による低消費電力化について説明する。
まず、以降の説明が理解しやすいように、図17に付記された符号が示す図中の意味を以下に列挙する。
T1:ヒータ23のねらい温度
T2:冷却のねらい温度(本実施形態の所定の温度)
Ta:前回の検出温度
Tb:現在の検出温度
(Ta-Tb)< 0:温度変化が上昇している場合
(Ta-Tb)≧ 0:温度変化が下降している場合
A:従来の温度変化における下降勾配
B:本実施形態の温度変化における下降勾配
Δt1:従来のヒータ23の点灯周期
Δt2:本実施形態のヒータ23の点灯周期
Δt3:一定時間
(a-n):ヒータ23(熱源)を消灯(OFF)してからの上昇温度が所定の温度に到達し、温度変化が上昇から下降
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の温度到達且つ下降開始回数
(b-n):ヒータ23(熱源)の点灯(ON)
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の点灯回数
(c-n):冷却停止(冷却ファン17の回転停止)
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の回転停止回数
(d-n):冷却開始(冷却ファン17の回転開始)
ここで言うnは、本実施形態の一定時間内の回転開始回数
以降に、上記符号を用いて、本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能による低消費電力化について説明する。
従来、ヒータ23の消灯後も一定の風量で冷却していたため、定着ローラ22の近傍の温度変化の下降勾配(A)が急となり、一定時間内(Δt3)におけるヒータ23の点灯回数を効果的に減らすことができなかった。
本実施形態では、図16に示すように、ヒータ23が消灯してから、定着ローラ22の近傍の上昇温度が所定の温度(T2)に達し、且つ定着ローラ22の近傍の温度変化(Ta-Tb)が下降し始めた((Ta-Tb)≧ 0)後に((a-1)又は(a-2))、冷却ファン17を停止し((c-1)又は(c-2))、その後、次回のヒータ23の点灯(b-1)まで冷却ファン17を用いて冷却を行わないため((c-1)〜(d-1)の間)、ヒータ23の消灯後における定着ローラ22の近傍の温度変化(B)の下降勾配が従来(A)より緩やかになり、その結果、ヒータ点灯周期(Δt2)が従来(Δt1)より延長され(Δt2>Δt1)、一定時間内(Δt3)におけるヒータ23の点灯回数が、従来3回(破線に示す○の個数)であった点灯回数が本実施例では2回(太線に示す○の個数:n = 1,2)となる。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100は、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯による定着器16の積算消費電力量を削減でき、効果的な低消費電力化を実現することができる。
また、エンジンコントローラ部31によるヒータ23のデューティ制御において、デューティ比率が10〜30%で制御された場合、定着ローラ22の近傍の温度変化は、図16に示す(b-1)〜(b-2)の間のようになる。本実施形態に係る画像形成装置100では、このようなデューティ比率が小さい場合、ヒータ点灯周期(Δt1)が延長される率が低いため(効率的な低消費電力化に繋がらないため)、定着ローラ22の近傍の温度が所定の温度T2(図16に示す「冷却のねらい温度T2」。)に達していないため、(b-2)の時点で、冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止しない。
<本実施形態における温度制御機能の処理手順>
ここからは、図17で説明した本実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能の具体的な処理手順について、図18のフローチャートを用いて説明する。また、図18の処理手順では、図17で説明した本実施形態に係る定着部39の温度変化と冷却部40の風量変化を対応付けて説明する。
図18は、本発明の第5の実施形態に係る温度制御機能の処理手順の一例を示す図である。図18に示す処理手順は、図7で説明したS103において行う処理手順(本実施形態に係る画像形成装置100の待機モードにおける温度制御機能の処理手順)である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、エンジンコントローラ部31により、センサ部41のうち、定着ローラ22の表面近傍に設置された温度センサ24で、定着ローラ22の近傍の温度を検出する(S601)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、温度センサ24により検出した定着ローラ22の近傍の温度が、待機モードの際に維持される所定の温度T1(図17に示す「ヒータのねらい温度T1」。)より低いか否かを判定する(S602)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、検出した定着ローラ22の近傍の温度が、待機モードの際に維持される所定の温度T1(図17に示す「ヒータのねらい温度T1」。)より低い場合(S602がYESの場合)、ヒータ23を点灯し(S603)、冷却ファン17の回転(通常回転)を開始する(S604)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、S603及びS604の処理手順によって、図17に示すように、ヒータ23の点灯(b-1)に同期して、冷却ファン17の回転を開始する(d-1)。
また、検出した定着ローラ22の近傍の温度が、待機モードの際に維持される所定の温度T1(図17に示す「ヒータのねらい温度T1」。)以上の場合(S602がNOの場合)、ヒータ23を消灯し(S605)、次に、検出した温度が、エンジンコントローラ部31が有する主記憶部312にロード(展開)されている所定の温度T2(図17に示す「冷却のねらい温度T2」。)以上か否か、すなわち、検出温度が所定の温度T2(図17に示す「冷却のねらい温度T2」。)と等しいか、又は所定の温度T2を超過したか否かを判定する(S606)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、検出した温度が所定の温度T2(図17に示す「冷却のねらい温度T2」。)以上の場合(S606がYESの場合)、次に、エンジンコントローラ部31が有する主記憶部312に一時保持されている前回検出した温度(Ta)が、現在検出した温度(Tb)以上か否か、すなわち、定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めたか否かを判定する(S607)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、前回検出した温度(Ta)が現在検出した温度(Tb)以上の場合(S607がYESの場合)、冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止する(S608)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、S606〜S608の処理手順によって、図16に示すように、ヒータ23が消灯してから、定着ローラ22の近傍の上昇温度が所定の温度T2(図16に示す「冷却のねらい温度T2」。)に達し、且つ定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めた後に((a-1)又は(a-2))、冷却ファン17の回転を低速、又は冷却ファンの回転を停止する((c-1)又は(c-2))。その結果、次回のヒータ23の点灯(b-1)まで冷却ファン17を用いて冷却を行わない((c-1)〜(d-1)の間)。
また、本実施形態に係る画像形成装置100は、S606〜S608の処理手順によって、図16に示すように、デューティ比率が小さく、ヒータ23の消灯後のオーバーシュートが小さい周期((b-1)〜(b-2)の間。)において、効率的な低消費電力化に繋がらないと判断し、冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止しない。
また、本実施形態に係る画像形成装置100は、検出した温度が所定の温度T2(図17に示す「冷却のねらい温度T2」。)に達していない場合(S606がNOの場合)、又は前回検出した温度(Ta)が現在検出した温度(Tb)より小さい場合(S607がNOの場合)、S601に戻り、温度センサ24によって定着ローラ22の近傍の温度を検出する(S601及びS608の処理手順を繰り返す)。
本実施形態に係る画像形成装置100は、例えば、タイマーカウンタなどを用いて時間計測を行い、0.5〜1.0(sec)の時間間隔で、S601〜S608の処理手順を繰り返し、温度センサ24により定期的に定着ローラ22の近傍の温度変化を検出し、検出した温度に従ったヒータ23の点灯・消灯を行う。更に、本実施形態に係る画像形成装置100は、ヒータ23の点灯にあわせ(熱源のオンの時点に同期して)、冷却ファン17の回転を開始し、ヒータ23が消灯してから、定着ローラ22の近傍の上昇温度が所定の温度T2(図16に示す「冷却のねらい温度T2」。)に達し、且つ定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めた後、冷却ファン17の回転速度(冷却装置の冷却度合い)の制御、又は回転の停止(冷却装置の停止)を行う。
<まとめ>
以上のように、本発明の第3の実施形態によれば、本実施形態に係る画像形成装置100は、冷却ファン17を用いた温度制御機能の以下の処理手順により、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯による定着器16の積算消費電力量を削減でき、効果的な低消費電力化を実現している。
(手順1)待機モードの判定
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであるか否かを判定する。
(手順2)冷却ファン17の回転制御[所定の時間経過後に冷却ファン17を低速回転、又は回転停止]
(手順2−1)冷却ファン17の回転開始
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、制御手段53によって、加熱手段51におけるヒータ23の点灯時に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を開始する。
(手順2−2)冷却ファン17の低速回転、又は回転停止
待機モード判定手段54によって、本実施形態に係る画像形成装置100が待機モードであった場合に、温度検出手段56により、定着ローラ22の近傍の温度を検出し、検出温度を制御手段53に送信する。制御手段53は、受信した検出温度を基に、まず、定着ローラ22の近傍の上昇温度が所定の温度を過ぎたか否かを判定し、所定の温度を過ぎた場合に、更に、定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めたか否かを判定し、温度変化が下降し始めた場合に、冷却手段52における冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止する。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100は、(手順1)及び(手順2)によって、ヒータ23の点灯に同期させて、冷却ファン17の回転を開始し、また、定着ローラ22の近傍の温度変化に基づいて、冷却ファン17の回転を低速(冷却装置の冷却度合いを小さく)、又は回転の停止(冷却装置の停止)を行うことができる。
よって、従来、ヒータ23の消灯後も一定の風量で冷却していたため、定着ローラ22の近傍の温度変化の下降勾配が急となり、一定時間内におけるヒータ23の点灯回数を効果的に減らすことができなかったのに対して、本実施形態に係る画像形成装置100では、ヒータ23が消灯してから、定着ローラ22の近傍の上昇温度が所定の温度に達し、且つ定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めた後に、冷却ファン17を停止し、その後、次回のヒータ23の点灯まで冷却ファン17を用いて冷却を行わないため、ヒータ23の消灯後における定着ローラ22の近傍の温度変化の下降勾配が従来より緩やかになり、その結果、ヒータ点灯周期が延長され、一定時間内におけるヒータ23の点灯回数が減り、待機モードにおいて、ヒータ23の点灯による定着器16の積算消費電力量を削減でき、効果的な低消費電力化を実現することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置100は、ヒータ23が消灯した直後に、冷却ファン17の回転を低速、又は回転を停止しないため、ヒータ23の消灯後も適度に定着ローラ22の近傍の温度を冷却し、規定レベル(装置の動作保証範囲)を超えるようなオーバーシュートを抑制することができる。
また、第4の実施形態に係る画像形成装置100では、温度検出手段56により検出した温度を基に、定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めた場合に、冷却ファン17の回転制御を行っていたが、本実施形態に係る画像形成装置100は、温度検出手段56により検出した温度を基に、定着ローラ22の近傍の上昇温度が所定の温度に達し、且つ定着ローラ22の近傍の温度変化が下降し始めてから冷却ファン17の回転制御を行うため、デューティ比率が小さく、効果的な低消費電力化に繋がらないヒータ23の点灯周期を、冷却ファン17を用いた温度制御の適用範囲から除外することができ、効率よく効果的な低消費電力化を実現することができる。
最後に、本発明の第1〜第5の実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能の処理は、第1〜第5の実施形態において説明した温度制御機能の各処理手順を、動作環境(プラットフォーム)にあったプログラミング言語でコード化し、コード化したプログラムをコンピュータで実行することで実現することができる。よって、本発明の第1〜第5の実施形態に係る冷却ファン17を用いた温度制御機能を実行するプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に格納することができる。
また、上記実施形態に挙げた形状に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した要件に、本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置における印刷部のハードウェア構成の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る定着部のハードウェア構成の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る印刷部の主要機能構成の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の待機モードにおけるヒータの動作特徴とヒータ近傍の温度変化の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る温度制御機能部を構成する各手段の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る定着部の温度変化と冷却部の風量変化による温度制御の様子を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の待機モードにおける温度制御機能の処理手順の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る温度制御機能の処理手順の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る温度制御機能部を構成する各手段の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る定着部の温度変化と冷却部の風量変化による温度制御の様子を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る温度制御機能の処理手順の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る定着部の温度変化と冷却部の風量変化による温度制御の様子を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る温度制御機能の処理手順の一例を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る温度制御機能部を構成する各手段の一例を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る定着部の温度変化と冷却部の風量変化による温度制御の様子を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る温度制御機能の処理手順の一例を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る定着部の温度変化と冷却部の風量変化による温度制御の様子を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る温度制御機能の処理手順の一例を示す図である。
符号の説明
11 露光器(LSU)
12 帯電器
13 感光体
14 現像器
15 中間転写ベルト
16 定着器
17 冷却ファン(冷却装置)
21 加圧ローラ
22 定着ローラ
23 ヒータ(熱源:誘電加熱方式)
24 温度センサ
31 エンジンコントローラ部
311 制御部
312 主記憶部
32 露光部(LSU)
33 駆動部(モーターユニット)
34 電圧出力部(高圧基板ユニット)
35 感光部(感光体)
36 帯電部(帯電器)
37 現像部(現像器)
38 転写部(中間転写ベルト)
39 定着部(定着器)
40 冷却部(冷却ファン)
41 センサ部
51 加熱手段
52 冷却手段
53 制御手段
54 待機モード判定手段
55 温度検出手段
56 経過時間計測手段
100 画像形成装置

Claims (12)

  1. 当該画像形成装置が有する定着ローラを熱源によって加熱する加熱手段と、
    前記加熱手段により加熱された前記定着ローラを冷却装置によって冷却する冷却手段と、
    当該画像形成装置の待機状態を示す待機モードであるか否かを判定する待機モード判定手段と、
    前記待機モード判定手段により、当該画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、
    前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記熱源がオフした時点に同期して前記冷却装置の冷却度合いを小さく、又は前記冷却装置を停止する制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 当該画像形成装置が有する定着ローラを熱源によって加熱する加熱手段と、
    前記加熱手段により加熱された前記定着ローラを冷却装置によって冷却する冷却手段と、
    当該画像形成装置の待機状態を示す待機モードであるか否かを判定する待機モード判定手段と、
    前記熱源がオフしてからの経過時間を計測する経過時間計測手段と、
    前記待機モード判定手段により、当該画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、前記冷却装置の冷却度合いの制御、又は前記冷却装置の駆動及び停止の制御を行う制御手段とを有し、
    前記制御手段は、
    前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記経過時間計測手段により計測された前記経過時間が所定の時間に達した際に、前記冷却装置の冷却度合いを小さく、又は前記冷却装置を停止することを特徴とする画像形成装置。
  3. 当該画像形成装置が有する定着ローラを熱源によって加熱する加熱手段と、
    前記加熱手段により加熱された前記定着ローラを冷却装置によって冷却する冷却手段と、
    当該画像形成装置の待機状態を示す待機モードであるか否かを判定する待機モード判定手段と、
    前記定着ローラ近傍の温度を検出する温度検出手段と、
    前記待機モード判定手段により、当該画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、前記冷却装置の冷却度合いの制御、又は前記冷却装置の駆動及び停止の制御を行う制御手段とを有し、
    前記制御手段は、
    前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記温度検出手段により検出された温度に基づいて、前記冷却装置の冷却度合いの制御、又は前記冷却装置を停止することを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記温度検出手段により検出された温度が、前記定着ローラ近傍の所定の温度以上になった場合に、前記冷却装置の冷却度合いを小さく、又は前記冷却装置を停止することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記温度検出手段により検出された温度が下降した場合に、前記冷却装置の冷却度合いを小さく、又は前記冷却装置を停止することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  6. 画像形成装置が有する定着ローラ近傍の温度を調整する温度制御方法であって、
    前記定着ローラを熱源によって加熱する加熱手順と、
    前記加熱手順により加熱された前記定着ローラを冷却装置によって冷却する冷却手順と、
    前記画像形成装置の待機状態を示す待機モードであるか否かを判定する待機モード判定手順と、
    前記待機モード判定手順により、前記画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、
    前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記熱源がオフした時点に同期して前記冷却装置の冷却度合いを小さく、又は前記冷却装置を停止する制御手順とを有することを特徴とする温度制御方法。
  7. 画像形成装置が有する定着ローラ近傍の温度を調整する温度制御方法であって、
    前記定着ローラを熱源によって加熱する加熱手順と、
    前記加熱手順により加熱された前記定着ローラを冷却装置によって冷却する冷却手順と、
    前記画像形成装置の待機状態を示す待機モードであるか否かを判定する待機モード判定手順と、
    前記熱源がオフしてからの経過時間を計測する経過時間計測手順と、
    前記待機モード判定手順により、前記画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、前記冷却装置の冷却度合いの制御、前記冷却装置の駆動及び停止の制御を行う制御手順とを有し、
    前記制御手順は、
    前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記経過時間計測手順により計測された前記経過時間が所定の時間に達した際に、前記冷却装置の冷却度合いを小さく、又は前記冷却装置を停止することを特徴とする温度制御方法。
  8. 画像形成装置が有する定着ローラ近傍の温度を調整する温度制御方法であって、
    前記定着ローラを熱源によって加熱する加熱手順と、
    前記加熱手順により加熱された前記定着ローラを冷却装置によって冷却する冷却手順と、
    前記画像形成装置の待機状態を示す待機モードであるか否かを判定する待機モード判定手順と、
    前記定着ローラ近傍の温度を検出する温度検出手順と、
    前記待機モード判定手順により、前記画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、前記冷却装置の冷却度合いの制御、又は前記冷却装置の駆動及び停止の制御を行う制御手順とを有し、
    前記制御手順は、
    前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記温度検出手順により検出された温度に基づいて、前記冷却装置の冷却度合いの制御、又は前記冷却装置を停止することを特徴とする温度制御方法。
  9. 定着ローラを加熱する熱源と加熱された前記定着ローラを冷却する冷却装置とを有する画像形成装置における、前記定着ローラ近傍の温度を調整する温度制御プログラムであって、
    コンピュータを、
    前記画像形成装置の待機状態を示す待機モードであるか否かを判定する待機モード判定手段と、
    前記待機モード判定手段により、前記画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、
    前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記熱源をオフした時点に同期して前記冷却装置の冷却度合いを小さく、又は前記冷却装置を停止する制御手段として機能させる温度制御プログラム。
  10. 定着ローラを加熱する熱源と加熱された前記定着ローラを冷却する冷却装置とを有する画像形成装置における、前記定着ローラ近傍の温度を調整する温度制御プログラムであって、
    コンピュータを、
    前記画像形成装置の待機状態を示す待機モードであるか否かを判定する待機モード判定手段と、
    前記熱源がオフしてからの経過時間を計測する経過時間計測手段と、
    前記待機モード判定手段により、前記画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、
    前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記経過時間計測手段により計測された前記経過時間が所定の時間に達した際に、前記冷却装置の冷却度合いを小さく、又は前記冷却装置を停止する制御手段として機能させる温度制御プログラム。
  11. 定着ローラを加熱する熱源と、加熱された前記定着ローラを冷却する冷却装置と、前記定着ローラ近傍の温度を検出する温度センサとを有する画像形成装置における、前記定着ローラ近傍の温度を調整する温度制御プログラムであって、
    コンピュータを、
    前記画像形成装置の待機状態を示す待機モードであるか否かを判定する待機モード判定手段と、
    前記待機モード判定手段により、前記画像形成装置が待機モードであると判定された場合に、
    前記熱源がオンした時点に同期して前記冷却装置を駆動し、前記温度センサにより検出された温度に基づいて、前記冷却装置の冷却度合いを小さく、又は前記冷却装置を停止する制御手段として機能させる温度制御プログラム。
  12. 請求項9ないし11のいずれか一項に記載の温度制御プログラムを格納した記憶媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010152210A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Casio Electronics Co Ltd ヒータ積算電力計算装置
JP2011081091A (ja) * 2009-10-05 2011-04-21 Sharp Corp 画像形成装置
US8873988B2 (en) 2011-06-24 2014-10-28 Ricoh Company, Ltd. Fixing device capable of minimizing overshoot and image forming apparatus with same

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