JP2009180992A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ソフトウエアを介在せず、コストアップを最小限に抑えて、通電暴走から保護することができる定着装置を提供する。
【解決手段】第一の温度検出手段の検出信号を第一の基準信号と比較し、比較出力により第一の遮断手段505aを制御する第一の制御部と、第二の温度検出手段の検出信号を第二の基準信号と比較し、比較出力により第二の遮断手段505bを制御する第二の制御部と、第三の温度検出手段の検出信号を第三の基準信号と比較し、比較出力により第一の双方向3端子サイリスタ502aを制御する第三の制御部と、第三の温度検出手段の検出信号を第三の基準信号または第四の基準信号と比較し、比較出力により第二の双方向3端子サイリスタ502bを制御する第三の制御部と、を備え、通電暴走の際に、ソフトウエアを介することなく、第一および第二の遮断手段ならびに第一および第二の双方向3端子サイリスタが制御可能な定着装置。
【選択図】図5

Description

本発明は、電子写真方式、静電記録方式等を採用する画像形成装置に用いられる定着装置に関し、特に、その通電暴走時における異常高温からの保護に関するものである。
従来、画像形成装置に用いられる定着装置として、熱ローラ方式やフィルム加熱方式が広く用いられている。特に近年は、プリンタや複写機等の画像形成装置に使用される定着装置として、ウォームアップタイムが短く、安価な定着装置として、フィルム定着方式の定着装置が知られている。
フィルム定着装置について、図2を使用して説明する。
205はセラミックヒータ、204はセラミックヒータ205を固定支持するためのステーである。201は円筒状の定着フィルムであり、セラミックヒータ205、ステー204を覆っている。202は加圧ローラ(請求項における所要の定着部材に相当)であり、この加圧ローラとセラミックヒータ205とで定着フィルム201を挟んで圧接させるNで示した範囲が、圧接により形成される定着ニップ部である。加圧ローラ202は定着駆動モータ(非図示)により矢印Bの方向に所定の周速度で回転駆動される。この加圧ローラ202の回転駆動による、定着ニップ部Nの加圧ローラ202と定着フィルム201の外面との摩擦力で定着フィルム201に直接的に回転力が作用し定着フィルム201がセラミックヒータ205に圧接摺動しつつ矢印Cの方向に回転駆動される。このとき、ステー204は、定着フィルム内面ガイド部材としても機能して定着フィルム201の回転を容易にする役割もしている。
また、前記セラミックヒータ205上に形成された熱源である発熱体と、前記発熱体に電流を供給する電源と、前記ヒータ近傍の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段からの信号に基づいて前記電源の供給電流を制御する制御手段等を有する。これらにより、未定着画像を形成担持させた記録材を加熱して画像を定着させる構成である。前記構成によって定着フィルムの温度が画像定着のために必要な所定の温度に制御される。
この定着装置において、記録材が搬送される領域の定着フィルムは熱が記録材に奪われて、記録材が搬送されない領域の定着フィルムは熱が記録材に奪われない。このため、幅の狭い紙を搬送させると、非通紙幅領域であるヒータ端部はヒータ中央付近に比べて高い温度で推移する。プリンタ仕様として多種の紙サイズの搬送に対応する必要があるため、通常、前記温度検出手段は搬送可能な最小幅紙の通紙幅領域内に配置される。
しかしながら、前述したように、通紙幅領域内と通紙幅領域外とでは推移温度が異なるため、最小通紙幅領域内に配置した温度検出手段のみでの温度制御では、通紙幅領域外の温度を検出することが出来ない。
この問題の対策として、幅の狭い紙が通紙された時は通紙速度を下げて対応する手法が用いられている。また、ヒータの中心付近に配置した温度検出手段(中央サーミスタ)以外にヒータの端部に端部温度検出手段(端部サーミスタ)を配置して、双方の温度を検出して発熱体への通電量を制御する手法等が用いられている。
また、より積極的に非通紙幅領域の温度上昇を抑え、幅の狭い紙の連続定着処理能力を向上させるために、ヒータ上に発熱体両端部で主に発熱する発熱体群と、発熱体中央部で主に発熱する発熱体群とからなる複数の発熱体を設けて、紙サイズや温度検出手段の検出温度等に応じて各発熱体群への通電量を切り換える手法が採用されている。
各温度検出手段は、発熱体への通電量を制御することで温度調節をする以外に、ヒータが異常高温状態である場合に、発熱体への通電を強制的に遮断するための保護装置としても使われる。
特許文献1では、複数の発熱体を有し、端部サーミスタの温度が所定の閾値に達すると一部の発熱体への通電を停止する制御を行っている。また、特許文献2では、温度検出手段による検出温度が、複数の閾値T1、T2・・・を超えるたびに、通紙速度をP1、P2・・・と順次低下させている。前記2件の特許文献の例は、ソフトウエアで制御されている電子素子が介在した制御となっている。ソフトウエアを介在した保護手段はCPUが故障して発熱体の制御が不能になった場合に保護手段も一緒に制御不能になる可能性がある。
前述したように、幅の狭い紙の通紙中における定着フィルムの温度は、通紙幅領域に比べて非通紙幅領域の方が高い状態で推移する。よって、保護装置が動作する温度は、中央サーミスタを用いた場合に比べて端部サーミスタを用いた場合の方が高く設定されている。従って、端部サーミスタを用いて保護装置を動作させる場合には、その動作時間が中央サーミスタに比べて遅くなる。
保護装置の動作速度をあげる手段として、特許文献3では、発熱体へ流れ込む電流値を検出する電流検出手段を設けて、検出された電流値に応じて温度検出手段の保護装置動作温度を変化させることにより、保護装置の動作速度を早めている。また、定着フィルムの回転状態を検知する回転検知手段を設けて、検知された定着フィルムの回転状態に応じて温度検出手段の保護装置動作温度を変化させることにより、保護装置の動作速度を早めている。
特開2002−162847号公報 特開2002−169413号公報 特開2005−321573号公報
しかしながら、特許文献3では、電流検出手段や定着フィルム回転検知手段を設ける必要があり、コストアップ要因となる。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、ソフトウエアを介在せず、コストアップを最小限に抑えて、通電暴走から保護することができる定着装置を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するために、本発明では、定着装置を次の(1)のとおりに構成する。
(1)基板上の搬送可能な記録材の最大搬送幅領域に配置された、発熱体中央部で主に発熱する第一の発熱体および発熱体両端部で主に発熱する第二の発熱体と、
前記基板上の搬送可能な記録材の最大搬送幅領域における一方の端部近傍に配置された第一の温度検出手段および他方の端部近傍に配置された第二の温度検出手段と、
前記基板上の搬送可能な記録材の最大搬送幅領域内における最小搬送幅領域近傍に配置された第三の温度検出手段と、
前記第一および第二の発熱体に流れる電流を遮断する第一の遮断手段および第二の遮断手段と、
前記第一の発熱体に流れる電流を遮断する第一の双方向3端子サイリスタと、
前記第二の発熱体に流れる電流を遮断する第二の双方向3端子サイリスタと、
前記第一の温度検出手段の検出信号を第一の基準信号と比較し、比較出力により前記第一の遮断手段を制御する第一の制御部と、
前記第二の温度検出手段の検出信号を第二の基準信号と比較し、比較出力により前記第二の遮断手段を制御する第二の制御部と、
前記第三の温度検出手段の検出信号を第三の基準信号と比較し、比較出力により前記第一の双方向3端子サイリスタを制御する第三の制御部と、
前記第三の温度検出手段の検出信号を前記第三の基準信号または第四の基準信号と比較し、比較出力により前記第二の双方向3端子サイリスタを制御する第四の制御部と、
前記第一ないし第三の温度検出手段の少なくとも1つの検出信号にもとづいて前記第一の双方向3端子サイリスタおよび第二の双方向3端子サイリスタを制御する制御手段と、
を備え、
通電暴走の際に、ソフトウエアを介することなく、前記第一および第二の遮断手段ならびに前記第一および第二の双方向3端子サイリスタが制御可能な定着装置。
本発明によれば、通電暴走の際に、発熱体基板における各部の温度を検出してソフトウエアを介することなく、発熱体に流れる電流を遮断しているので、CPUの故障に左右されることなく、定着装置を異常高温から確実に保護することができる。また、既存の温度検出素子や双方向3端子サイリスタが利用できるので、コストアップを最小限に抑えることができる。
本発明を実施するための最良の形態を、画像形成装置の実施例により詳しく説明する。
実施例1である“画像形成装置”について説明する。
(1)画像形成装置について
図1に、実施例1である画像形成装置の概略構成図を示す。
本実施例の画像形成装置は、電子写真方式を用いて、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナー像を重ね合わせることでフルカラー画像を得る装置である。
図1において、画像形成部100は、給紙部121、感光体122(Y、M、C、K各色)、帯電スリーブ123(Y、M、C、K各色)、トナー容器125(Y、M、C、K各色)、現像スリーブ126(Y、M、C、K各々)、中間転写体127、転写ローラ128、定着装置(加熱定着装置ともいう)130から構成される。なお、前記感光体122、一次帯電手段としての帯電スリーブ123、トナー容器125、現像スリーブ126は、Y、M、C、K各々ひとつの容器にまとめられており、オールインワンカートリッジ101(Y、M、C、K各々)となっている。
イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)各色で、帯電スリーブ123により帯電された感光体122上に、画像処理部(非図示)が変換した露光時間に基づいてスキャナ部124から露光光を照射し、感光体122上に静電潜像を形成する。この静電潜像を、トナー容器125からのトナーを使って、現像スリーブ126にて感光体122上に単色トナー像を形成し、これを中間転写体127に4色重ね合わせることで多色トナー像を形成する。この中間転写体127に形成された多色トナー像を転写ローラ128とで挟み込み、加圧することで、記録紙111へ多色トナー像を転写し、最後に、記録紙111上の多色トナー像を定着装置130にて定着し、記録紙111は排出トレイ(非図示)に排出される。中間転写体127上に残ったトナーはクリーナ129にてクリーニングされ、クリーニングされた廃トナーはクリーナ容器に蓄えられる。定着装置130については、詳しく後述する。
(2)定着装置について
本実施例の定着装置130は、フィルム加熱方式を利用した装置である。図2に定着装置130の概略構成を示す。
205はセラミックを基材とするヒータである。詳しくは後述する。204はセラミックヒータ205を固定支持するための耐熱性、断熱性材質のステーである。201は、円筒状の耐熱性フィルム材(定着フィルム)であり、セラミックヒータ205、ステー204を覆っている。定着フィルム201は、単層フィルムや、PI+PFAコーティング、SUS+ゴムコーティング等の複合フィルムなどが使われる。
202は加圧ローラであり、芯金もしくは金属パイプ203の外周にシリコーンゴム等の耐熱性弾性層208をローラ状に設けた弾性ローラである。この加圧ローラ202とセラミックヒータ205とを定着フィルム201を挟んで圧接させるNで示した範囲が、圧接により形成される定着ニップ部である。加圧ローラ202は定着駆動モータ(非図示)により矢印Bの方向に所定の周速度で回転駆動される。この加圧ローラ202の回転駆動による、定着ニップ部Nにおける加圧ローラ202と定着フィルム201の外面との摩擦力により定着フィルム201に直接的に回転力が作用する。これにより、定着フィルム201がセラミックヒータ205に圧接摺動しつつ矢印Cの方向に回転駆動される。このとき、ステー204は、定着フィルム内面ガイド部材としても機能して定着フィルム201の回転を容易にする役割もしている。
206はメインサーミスタ、207a、207b、207cはサブサーミスタである。配置に関しては後述する。
加圧ローラ202の回転による定着フィルム201の回転が定常化し、セラミックヒータ205の温度が所定値に立ち上がった状態において、ニップ部Nの定着フィルム201と加圧ローラ202との間に画像定着すべき記録紙209が矢印A方向に導入される。導入された記録紙209が定着フィルム201と一緒にニップ部Nを加圧されながら搬送されることにより、セラミックヒータ205の熱が定着フィルム201を介して記録紙209に付与され、記録紙209の未定着画像が加熱定着される。
(3)セラミックヒータ
前記セラミックヒータ205は、記録紙の搬送方向に対して直交する方向に長く配置される。図3にセラミックヒータ205の構成、および、ヒータの発熱分布を示す。
基板301の材料は酸化アルミ(Al2O3)を用いており、表面にメインヒータ302a(請求項の第一の発熱体に相当)、サブヒータ302b(請求項の第二の発熱体に相当)を形成している(請求項における基板上の発熱体に対応)。メインヒータ302a、サブヒータ302bは電気絶縁層としてのガラス膜によって被覆されている。また、メインヒータ302a、サブヒータ302bへ電圧を印加するために、電極303a、303b、303cを形成している。
メインヒータ302aとサブヒータ302bとでは、図3に示すように、発熱分布が異なる。メインヒータ302aは発熱体の中央部で発熱量が大きいパターンに、サブヒータ302bは発熱体の端部で発熱量が大きいパターンに形成されている。そして、メインヒータ302aとサブヒータ302bは、基板上の搬送可能な記録材の最大搬送幅領域に配置されている。
(4)サーミスタおよびサーモスイッチ
図4にサーミスタおよびサーモスイッチの配置を示す。
本実施例では温度制御および異常高温検出手段として、メインサーミスタ206とサブサーミスタ207a、207b、207cの3つ、計4つのサーミスタを有する。メインサーミスタ206は最小通紙幅領域内の定着フィルム201内面に弾性的に接触させてあり(図2参照)、定着フィルム201の内面の温度を検出する。一方、サブサーミスタ207a、207b、207cは最小通紙幅領域外のセラミックヒータ205の裏面に所定の圧で押し当てられており(図2参照)、セラミックヒータ205裏面の温度を検出する。
本実施例では異常高温時の電流遮断手段として、サーモスイッチ403を1つ有する。サーモスイッチ403はセラミックヒータ205長手中央部裏面に所定の圧で押し当てられている。
(5)電力制御について
セラミックヒータ205に電力を供給する電力制御について説明する。本実施例の電力制御は、メインヒータ302aとサブヒータ302bとを独立に制御する構成である。図5に電力制御の回路図を示す。
502a、502bは双方向3端子サイリスタで、それぞれメインヒータ302a、サブヒータ302bと直列に接続されている(502aをメイン双方向3端子サイリスタ、502bをサブ双方向3端子サイリスタとする)。(ここで、メイン双方向3端子サイリスタ、サブ双方向3端子サイリスタは、請求項における、第一の双方向3端子サイリスタ、第二の双方向3端子サイリスタに相当する。)CPU501は、メインサーミスタ206、サブサーミスタ207a、207b、207cの検出結果(請求項における検出信号に相当)によって信号E,Fを出力し、双方向3端子サイリスタ502a、502bをON/OFF制御する。(CPU501は、請求項における制御手段に相当する。)電力は、AC商用電源504から供給される。
また、AC商用電源504の両極にリレー505a、505bを、また、ACライン上にサーモスイッチ403を配置しており、メインヒータ302a、サブヒータ302bへの通電を遮断できる構成になっている。(リレー505a、505bは、請求項における第一の遮断手段、第二の遮断手段に相当する。)これらについては、(6)安全回路の項にて説明する。
本実施例では、メインヒータ302a、サブヒータ302bそれぞれに対し1半波内の位相角で通電のON/OFFを行うことで各ヒータへの供給電力量を制御する位相制御を行う。
記録紙が搬送される領域(通紙幅領域;中心部)と搬送されない領域(非通紙幅領域;端部近傍)とで、定着装置が記録紙に奪われる熱量が異なり、端部昇温が発生する。端部昇温抑制対策として、前述したとおり、メインヒータ302aとサブヒータ302bとにヒータパターンを分けて、それぞれのヒータへの供給電力量を独立に制御する。
メインヒータ302aとサブヒータ302bそれぞれの供給電力量は、記録紙の幅方向(搬送方向に対して直交する方向)の幅サイズに応じて変更する。幅サイズが小さい場合ほど、サブヒータ302bの供給電力量をメインヒータ302aの供給電力量に比べて小さく設定することで、プリント中における端部昇温を抑える。
(6)安全回路
本実施例では、安全保護装置を設けて、発熱体302a、302bへの通電暴走時のセラミックヒータ205の異常高温による破壊を回避している。安全装置として、サブサーミスタ207a、207b、207cによってセラミックヒータ205の異常高温を検知して通電を遮断する回路を設けている。(ここでサブサーミスタ207a、207bは、請求項における、基板上の搬送可能な記録材の最大搬送幅領域における一方の端部近傍に配置された第一の温度検出手段および他方の端部近傍に配置された第二の温度検出手段に対応する。207cは、請求項における、基板上の搬送可能な記録材の最大搬送幅領域内における最小搬送幅領域近傍に配置された第三の温度検出手段に相当する。)メインサーミスタ206は、定着フィルム201に内接していて発熱源であるセラミックヒータ205に接していない。このため、前記定着フィルム201が回転していないときに通電暴走が起こった場合、メインサーミスタ206ではセラミックヒータ205の異常高温を検知できない。従って、メインサーミスタ206以外のサーミスタであるサブサーミスタ207a、207b、207cによってセラミックヒータ205の異常高温状態を検知して通電を遮断する回路を設けている。
図6に、サブサーミスタ207a、207b、207cの検出値によって通電の遮断を制御する保護回路を示す。サブサーミスタ207a、207b、207cの検出信号は、コンパレータ602a、602b、602cの正極にそれぞれ入力され、負極に入力されている基準電圧と比較することで、異常高温状態を検知する。(コンパレータ602a、602b、602cは、請求項における、第一の制御部、第二の制御部、第三の制御部に相当する。)異常高温状態が検知された場合は、各コンパレータ602a、602b、602cの比較出力の論理がLowとなり、トランジスタ621a、621b、622a、622bの駆動を停止する。これにより、それぞれリレー505a、505b、双方向3端子サイリスタ502a、502bを遮断する。
以上、3つのサブサーミスタ207a、207b、207cにより、3つの保護回路を構成している。
前述したように、3つのサブサーミスタ207a、207b、207cは、最小通紙幅領域(請求項における、搬送可能な記録材の最大搬送幅領域内における最小搬送幅領域に相当)外に配置されているため、最小通紙幅領域内に比べて高い温度で推移する。このため、各コンパレータ602a、602b、602cの基準電圧を低く(異常高温状態を検知する温度を高く)設定する必要がある(各コンパレータ602a、602b、602cの基準電圧は、請求項における第一の基準信号、第二の基準信号、第三の基準信号に相当する。)。
本実施例では、保護装置の安全性をより高めるために、以下に述べるような機能を追加する(図7参照)。追加項目は、a 信号Aによりコンパレータ602aの基準電圧を変更できる点、b 信号Bによりコンパレータ602bの基準電圧を変更できる点、c サブサーミスタ207cの検出値がコンパレータ602cに加えてコンパレータ704の正極にも入力される点の3つである。以下にそれぞれについて説明する(コンパレータ704は、請求における第四の制御部に相当する。)。
a)加圧ローラ202の駆動源である定着モータ(非図示)駆動時は、加圧ローラ202の回転に従動して定着フィルム201が回転する。これにより、定着モータ停止時に比べてセラミックヒータ205の熱が定着フィルム201を介して紙や外気に伝導するため、セラミックヒータ205の温度上昇スピードが抑えられる。よって、定着モータ駆動時の方が停止時に比べてセラミックヒータ205の急激な温度上昇が抑えられるため、セラミックヒータ205の破壊に対して有利である。
前記のことを鑑みて、定着モータの回転/停止信号(信号A、請求項における検知信号に相当)を図7のように接続する。
信号Aによりコンパレータ602aの負極に入力される比較電圧が変わることで、コンパレータ602aの出力がLowに反転する電圧(サブサーミスタ207aの異常高温状態の検出温度)が変化する。即ち、定着モータ停止時は、駆動時に比べて低い温度で異常高温状態を検知できる。
b)図8に電流検出部の回路(請求項における実効値検出手段に相当)を示す。
発熱体302a、302bへの電流は、電源807により供給されており、この電流値に相当する電圧値は、カレントトランス801にて1次側から2次側に伝えられる(領域808は1次側、領域809は2次側)。IC802は、入力された電圧値を2乗積分および平均化を行い、その演算結果を出力するICである。本実施例では、カレントトランス801の2次側に発生する電圧値(即ち1次側に流れる電流値に相当する値)が入力され、その2乗平均値(即ち1次側に流れる電流の実効値)が出力される。
このようにして出力されたカレントトランス801の出力値は、コンパレータ804の負極に入力され、抵抗805、806により決定される基準電圧(正極)と比較されることで、信号Bの論理が決定される。
信号Bによりコンパレータ602bの負極に入力される比較電圧が変わることで、コンパレータ602bの出力がLowに反転する電圧(サブサーミスタ207bの異常高温状態の検出温度)が変化する。即ち、発熱体302a、302bに流れる電流値の合計が所定の制限値を越えたときには、制限値未満の時に比べて低い温度で異常高温状態を検知できる。
c)サブサーミスタ207cにより検出された温度は、コンパレータ602cと704それぞれの正極に入力される。そして、それぞれ、抵抗605c、606cで決定される基準電圧に相当する温度(Tm)、抵抗702、703で決定される基準電圧に相当する温度(Ts)と比較される。(コンパレータ704の基準電圧は、請求項における第四の基準信号に相当する。)TmとTsとの関係はTm>Tsであり、サブサーミスタ207cが検出する温度がTsに達したら発熱体302bへの通電を遮断し、さらにTmに達したら発熱体302aへの通電も遮断する。
また、サブサーミスタ207cの検出温度がTsを超えた時に発熱体302bへの通電量がゼロでない場合は、発熱体302bへの通電を遮断し、さらに、プリントスピードを落とす。制御の流れを図9のフローチャートを用いて具体的に説明する。
まず、スタートしてプリント信号が受信されなければスタンバイ状態(ステップ901(以下、S901のように略記する)参照)を維持する。プリント信号を受信する(S902)とプリントがスタートし(S903)、プリント動作中の状態へ移行する(S904)。このとき、サブサーミスタ207cの温度(Tc)が発熱体302bへの通電を遮断する温度であるTsに比べて高いか低いかを比較し(S905)、高い場合はS909で発熱体302bへの供給電力Psがゼロかどうかを調べる。ゼロならば発熱体302bへの通電を遮断し(S910)、ゼロでなければ発熱体302bへの通電を遮断すると共にプリントスピードを落とす(S911)。その後はS909の判断結果に依らず、S904の処理に戻る。
一方、S905でTcがTsに比べて低い場合はS906で発熱体302bへの通電をONにする(但し、発熱体302bへの通電がOFFである場合)。以上のS904〜S906の処理を、プリント信号の受信が終了するまで行う(S907)。プリント信号の受信が終了したら(S907)プリントを終了し(S908)、スタンバイ状態(S901)で待機する。
以上説明したように、本実施例では、通電暴走の際に、発熱体基板における各部の温度を検出してソフトウエアを介することなく、発熱体に流れる電流を遮断している。これによりCPUの故障に左右されることなく、定着装置を異常高温から確実に保護することができる。(請求項における、ソフトウエアを介することなく、前記第一および第二の遮断手段ならびに前記第一および第二の双方向3端子サイリスタが制御可能に相当する。)また、既存の温度検出素子や双方向3端子サイリスタが利用できるので、コストアップを最小限に抑えることができる。
また、最大通紙幅領域(請求項における、搬送可能な記録材の最大搬送幅領域に相当)内、かつ、最小通紙幅領域外に存在する温度検出手段による保護装置でも最小通紙幅領域内に存在する温度検出手段による保護装置と同等の動作速度を達成できる。また、画像形成装置のプリントスピードを減速させる必要がない。つまり、生産性を損なうことなく、安価で信頼性の高い保護装置機能を達成することができる。
実施例2である“画像形成装置”について説明する。
本実施例の基本構成は実施例1と同じであり、サブサーミスタ207cの検出温度がTs未満の時に発熱体302bへの通電量がゼロである状態が所定時間以上継続した場合は、発熱体302bへの通電を遮断することを特徴とする。以下、実施例1と異なる部分のみ説明する。
(1)画像形成装置 実施例1と同様
(2)定着装置 実施例1と同様
(3)セラミックヒータ 実施例1と同様
(4)サーミスタおよびサーモスイッチ 実施例1と同様
(5)電力制御 実施例1と同様
(6)安全回路 実施例1と同様
図10に、本実施例における制御のフローチャートを記載する。
まず、スタートしてプリント信号が受信されなければスタンバイ状態(S1001)を維持する。プリント信号を受信する(S1002)とプリントがスタートし(S1003)、プリント動作中の状態へ移行する(S1004)。続いて、カウンタとして利用する変数Countをゼロにリセットする(S1005)。このとき、サブサーミスタ207cの温度(Tc)が発熱体302bへの通電を遮断する温度であるTsに比べて高いか低いかを比較し(S1006)、高い場合はS1214で発熱体302bへの供給電力Psがゼロかどうかを調べる。ゼロならば発熱体302bへの通電を遮断し(S1015)、ゼロでなければ発熱体302bへの通電を遮断すると共にプリントスピードを落とす(S1016)。その後はS1014の判断結果に依らず、S1004の処理に戻る。
一方、S1006でTcがTsに比べて低い場合はS1007で発熱体302bへの通電をONにする(但し、発熱体302bへの通電がOFFである場合)。続いて、発熱体302bへの供給電力psがゼロかどうかを調べる(S1008)。その結果ゼロならば、Countが所定の定数であるClimitに達したかを確認し(S1009)、Climitに達していれば発熱体302bへの通電を遮断し(S1013)、未達ならばCountの値に1を加算する(S1010)。S1208でPsがゼロでなければ、S1011の処理へ移行する。
以上のS1006〜S1013の処理を、プリント信号の受信が終了するまで行う(S1011)。プリント信号の受信が終了したら(S1011)プリントを終了し(S1012)、スタンバイ状態(S1001)で待機する。
以上説明したとおり、本実施例によれば、実施例1と同様の効果に加えて、保護装置としてより余裕を持った保護機能を実現できる。
実施例1および2の画像形成装置の概略構成を示す図 実施例1および2における定着装置の構成を示す図 実施例1および2におけるセラミックヒータの構成および発熱分布を示す図 実施例1および2におけるサーミスタおよびサーモスイッチの位置を示す図 実施例1および2における電力制御回路の構成を示す図 実施例1および2における安全回路の構成を示す図 安全回路の変形を示す図 実施例1および2における電流検出回路を示す図 実施例1における発熱体302bへの通電/遮断の制御の流れを説明するフローチャート 実施例2における発熱体302bへの通電/遮断の制御の流れを説明するフローチャート
符号の説明
100 画像形成装置
130 定着装置
205 セラミックヒータ
206 メインサーミスタ
207 サブサーミスタ
301 基板
501 CPU
502 双方向3端子サイリスタ
505 リレー
602,704 温度比較用コンパレータ

Claims (3)

  1. 基板上の搬送可能な記録材の最大搬送幅領域に配置された、発熱体中央部で主に発熱する第一の発熱体および発熱体両端部で主に発熱する第二の発熱体と、
    前記基板上の搬送可能な記録材の最大搬送幅領域における一方の端部近傍に配置された第一の温度検出手段および他方の端部近傍に配置された第二の温度検出手段と、
    前記基板上の搬送可能な記録材の最大搬送幅領域内における最小搬送幅領域近傍に配置された第三の温度検出手段と、
    前記第一および第二の発熱体に流れる電流を遮断する第一の遮断手段および第二の遮断手段と、
    前記第一の発熱体に流れる電流を遮断する第一の双方向3端子サイリスタと、
    前記第二の発熱体に流れる電流を遮断する第二の双方向3端子サイリスタと、
    前記第一の温度検出手段の検出信号を第一の基準信号と比較し、比較出力により前記第一の遮断手段を制御する第一の制御部と、
    前記第二の温度検出手段の検出信号を第二の基準信号と比較し、比較出力により前記第二の遮断手段を制御する第二の制御部と、
    前記第三の温度検出手段の検出信号を第三の基準信号と比較し、比較出力により前記第一の双方向3端子サイリスタを制御する第三の制御部と、
    前記第三の温度検出手段の検出信号を前記第三の基準信号または第四の基準信号と比較し、比較出力により前記第二の双方向3端子サイリスタを制御する第四の制御部と、
    前記第一ないし第三の温度検出手段の少なくとも1つの検出信号にもとづいて前記第一の双方向3端子サイリスタおよび第二の双方向3端子サイリスタを制御する制御手段と、
    を備え、
    通電暴走の際に、ソフトウエアを介することなく、前記第一および第二の遮断手段ならびに前記第一および第二の双方向3端子サイリスタが制御可能なことを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1に記載の定着装置において、
    所要の定着部材を回転駆動する定着モータと、前記定着モータの回転/停止を検知する回転検知手段を備え、
    前記回転検知手段の検知信号により前記第一の基準信号の値を変更することを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1または2に記載の定着装置において、
    前記第一の発熱体および前記第二の発熱体の少なくとも一方に流れる電流の実効値を検出する実効値検出手段を備え、
    前記実効値検出手段の検出信号に応じて前記第二の基準信号の値を変更することを特徴とする定着装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017032935A (ja) * 2015-08-06 2017-02-09 コニカミノルタ株式会社 過昇温保護回路および画像形成装置

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