JP2004240280A - 定着ヒータ制御装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、AC電源の電圧を測定し、その測定結果に応じて異常検出条件を適切に変化させれば、多少の動作保証条件外のAC電源の電圧でも異常状態の発生を防止することができると共に、実際に温度検出手段の故障が起こった場合でも適切な条件でこの異常を検出でき、二次的故障を防止することができる。
【解決手段】本発明の定着ヒータ制御装置は、AC電源の電圧を測定する電圧測定手段と、定着ヒータによって加熱された定着ローラの温度を測定する温度測定手段と、温度測定手段によって測定される温度の変化を監視して異常を検出する異常検出手段とを有している。そして、電圧測定手段の測定結果に応じて異常検出手段の異常検出条件を変更する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の定着ヒータ制御装置は、AC電源の電圧を測定する電圧測定手段と、定着ヒータによって加熱された定着ローラの温度を測定する温度測定手段と、温度測定手段によって測定される温度の変化を監視して異常を検出する異常検出手段とを有している。そして、電圧測定手段の測定結果に応じて異常検出手段の異常検出条件を変更する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は定着ヒータ制御装置及び画像形成装置に関し、詳細には複写機、プリンタ等の画像形成装置における定着ヒータ制御とその異常検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平9−101718号公報
従来、定着ヒータの異常検知では、上記特許文献1のように上限値及び下限値を設定しておき、その上限値及び下限値において、機械の動作保証条件である、例えば定格マイナス10%のAC電源の電圧において異常とならないような検出条件を設定していた。そして、異常を検出すると直ちに定着ヒータへの通電を停止し、異常状態を装置内外に通報するように構成されていた。また、定着ヒータに関わる異常は安全確保上のキーポイントであるところから、ユーザが異常状態を解除できないように、解除にはサービスマンレベルの特別な操作が必要となっている場合が多い。しかし、ユーザの環境によっては電源電圧がその機械の動作保証条件を満たさない場合もあり、こういった状態が一時的なものであれば、異常とせずに、一定の条件内で動作させてダウンタイムやサービスマンの手間を減らすべきだとの声も多く聞かれる。
【0003】
また、近年、定着ヒータの立ち上がり時間が短縮されてくるに従い、時間当たりの温度上昇率が増加して、従来の異常検出条件では異常を検出したときの定着温度が上昇し、安全上課題となる場合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、定着ヒータに関する異常が検出されると、サービスマンが呼ばれ故障原因の解析を行い、原因を取り除いて異常状態を解除する必要がある。原因が一時的なAC電源電圧の低下であったような場合、原因の解析は事実上不可能で、ただ単に異常状態を解除するだけにとどまる場合がある。こういった場合、ユーザにとっては機械の誤動作によってダウンタイムを招いたといった悪印象を与える可能性があった。また、温度検出手段の故障などにより異常状態が検出された場合、その故障が検出されたときには既に定着機構部の異常加熱を招いており、修理すべき部分の増加を招くことがままあった。このような点を考えると、定格AC電圧での動作を期待されている定着ヒータを、動作保証条件という、電圧の上下限で動作保証しなくてはならないため、異常検出条件も電圧の上下限で誤動作をしないように設定してあるためであることが考えられる。
【0005】
本発明はこれらの問題点を解決するためのものであり、AC電源の電圧を測定し、その測定結果に応じて異常検出条件を適切に変化させれば、多少の動作保証条件外のAC電源の電圧でも異常状態の発生を防止することができると共に、実際に温度検出手段の故障が起こった場合でも適切な条件でこの異常を検出でき、二次的故障を防止することができる定着ヒータ制御装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記問題点を解決するために、定着ヒータにAC電源の電圧を印加し、前記定着ヒータを加熱制御する、本発明の定着ヒータ制御装置は、AC電源の電圧を測定する電圧測定手段と、定着ヒータによって加熱された定着ローラの温度を測定する温度測定手段と、温度測定手段によって測定される温度の変化を監視して異常を検出する異常検出手段とを有している。そして、電圧測定手段の測定結果に応じて異常検出手段の異常検出条件を変更することに特徴がある。よって、電圧測定手段の測定結果に応じて異常検出手段の異常検出条件を変更することにより、AC電源の電圧の変動による異常検出の誤検知を防止し、更に異常検出時の過熱を防止できるため安全性を高めることができる。
【0007】
また、異常検出手段は、所定時間の前記定着ヒータへの通電後の温度測定手段の測定結果と異常判定基準温度とを比較して異常を検出し、電圧測定手段の測定結果に応じて異常検出条件である異常判定基準温度を変更する。よって、AC電源の電圧と温度上昇特性から適切な異常判定基準温度を設定でき、AC電源の電圧の変動による異常検出の誤検知を防止し、更に異常検出時の過熱を防止できるため安全性を高めることができる。
【0008】
更に、電圧測定手段による測定結果の電圧が定格電圧より低いと判断された場合には、異常検出条件である異常判定基準温度を低く変更する。よって、AC電源の電圧と温度上昇特性から適切な異常判定基準温度を設定でき、AC電源の電圧の変動による異常検出の誤検知を防止し、更に異常検出時の過熱を防止できるため安全性を高めることができる。
【0009】
また、異常検出手段は、所定時間の前記定着ヒータへの通電後の温度測定手段の測定結果と、異常判定基準温度とを比較して異常を検出し、電圧測定手段の測定結果に応じて異常検出条件である所定時間を変更する。よって、AC電源電圧と温度上昇特性から適切な所定時間を設定でき、温度測定手段が故障した場合でも、適切な通電時間で加熱を停止することができるため、異常検出時の過熱を防止でき、安全性を高めることができる。
【0010】
更に、電圧測定手段による測定結果の電圧が定格電圧より高いと判断された場合には、異常検出条件である所定時間を短く変更することにより、適切な通電時間で加熱を停止することができるため、異常検出時の過熱を防止でき、安全性を高めることができる。
【0011】
また、別の発明として画像形成装置は、上記記載の定着ヒータ制御装置を有することに特徴がある。よって、異常状態の発生を防止することができる画像形成装置を提供できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の定着ヒータ制御装置は、AC電源の電圧を測定する電圧測定手段と、定着ヒータによって加熱された定着ローラの温度を測定する温度測定手段と、温度測定手段によって測定される温度の変化を監視して異常を検出する異常検出手段とを有している。
【0013】
【実施例】
図1は本発明の一実施例に係る定着ヒータ制御装置の構成を示すブロック図である。同図において、本実施例の定着ヒータ制御装置100は、定着ヒータ制御手段101、電源電圧測定手段102、コントローラ103及び温度測定手段104を含んで構成されている。また、定着ヒータ制御手段101は、コントローラ103からの制御信号に応じて定着ヒータ200へのAC電源300の供給をスイッチング制御する部分である。スイッチング素子としてSSRやトライアックなどが使用されることが多い。スイッチング方式としてはゼロクロススイッチングや位相制御などの方式がある。ゼロクロススイッチングを行う場合はAC電源300のゼロクロスポイント検出手段が含まれることもある。更に、電源電圧測定手段102は、AC電源300の電圧を検出し、コントローラ103に検出できるような信号に変換する部分である。測定方法としては実効値検出方式や平均値検出方式があるが、AC電源300の波形は一般的に正弦波なので、回路的に簡単な平均値検出方式をとることが多い。測定値はコントローラ103が検出できる直流信号として出力される。この出力はリップルを含むこともある。また、温度測定手段104は、サーミスタという素子を用いることが多く、定着機構部近傍、主に定着ローラ表面に密接して設置され、素子の温度による抵抗値変化を電圧として取り出し、コントローラ103に出力する。コントローラ103は、温度測定手段104からの温度情報により、定着ヒータ200の通電状態を制御し、また異常状態を監視する。このコントローラ103は、CPU103−1,ROM103−2,RAM103−3,I/O103−4,タイマ103−5,A/Dコンバータ103−6を含んで構成され、ROM103−2に記憶されたプログラムにより動作を行うものである。なお、ROM103−2,RAM103−3,I/O103−4,タイマ103−5,A/Dコンバータ103−6等はCPU103−1と一体化されている場合もある。コントローラ103は定着ヒータ200の制御を行うだけではなく、この定着ヒータ200が用いられたシステムの制御の一部分や全部を行う場合も多い。ここでは、温度検出手段104からの出力と電源電圧検出手段102からの出力をA/Dコンバータ103−6でデジタルデータ化して制御に利用している。なお、後述する異常検出手段はコントローラ103のROM103−2に記憶されたプログラムの一部として構成されCPU103−1により実行される。
【0014】
図2は本実施例の定着ヒータ制御装置における定着ヒータ制御動作を示すフローチャートである。異常検出もここに含む。定着ヒータ制御では、まず実行開始時に必要な変数の初期化、図1のI/O103−4,タイマ103−5,A/Dコンバータ103−6等の周辺機能の初期化を含む初期化処理を実行する(ステップS101)。この処理は制御開始時の一回だけ行われる。初期化後は繰り返しの処理となる。温度測定は、A/Dコンバータ103−6でデジタル化された図1の温度測定手段104の出力結果を取り込み、温度情報とする(ステップS102)。電源電圧測定は、A/Dコンバータ103−6でデジタル化された電源電圧測定手段102の出力結果を取り込み、AC電源電圧情報とする(ステップS103)。定着ヒータ点灯制御は、上記温度情報と、図示しない制御指令、図示しない目標温度情報から図1の定着ヒータ200の点灯制御を行う(ステップS104)。ここでは、過去の温度情報の履歴を利用したり、PID演算を利用したりしてヒータをどのように点灯・消灯するかを決定する。次に、異常検出は、複数の異常検出方法を含み、時間当たりの温度上昇値の異常や、高温になりすぎの異常等を検出し、温度測定手段104の故障、定着ヒータ制御手段101の故障などを的確に監視し、機器の安全性を確保する処理を行う(ステップS105)。
【0015】
図3は本実施例の定着ヒータ制御装置における第1の異常検出動作を示すフローチャートである。同図において、先ず、ヒータ加熱制御開始時に(ステップS201;YES)図1のAC電源300の電圧を取得し、この電圧値に応じた異常判定基準温度1を選択する(ステップS202)。この選択では、AC電源300の電圧が定格電圧より低い場合は低い異常判定基準温度を選択するようにしている。一定時間の経過後(ステップS203;YES)、温度測定手段104から得られる現在の温度と異常判定基準温度1を比較し、現在の温度が異常判定基準温度1を上回っていれば(ステップS204;YES)正常と判断して終了する(ステップS205)。一方、上回っていない場合は(ステップS204;NO)、異常と判断して、定着ヒータ200をオフし(ステップS206)、詳述しない異常処理を行って異常として終了する(ステップS207,S208)。このように、この第1の異常検出動作は、定着温度を所定の高温まで立ち上げる際の、制御開始時点から監視を行う。立ち上げのための定着ヒータ制御を行っているにもかかわらず、温度が上昇しないことを検出し、図1の温度検出手段104の故障や定着ヒータ200の断線といった故障を検出できる。ここで、AC電源300の電圧と温度の関係を示す特性図である図4からわかるように、AC電源300の電圧に応じて所定時間で達する定着温度が異なるため、AC電源300の電圧に応じた異常判定基準温度を選択することにより、異常検出の誤動作を防止し、安全性を確保しながら機器の動作電圧範囲を広げられる。もし、異常判定基準温度を従来技術のように一定値にしてしまうと、異常判定基準温度としてはAC電源300の電圧が動作保証下限の場合でも異常としないような値を選ばざるを得ず、AC電源300の電圧が高い場合は異常検出時の定着温度は高くなってしまう。これを防止しようとすると、AC電源300の電圧が低い場合に異常検出しやすくなってしまうという不具合が発生するのである。
【0016】
次に、図5は本実施例の定着ヒータ制御装置における第2の異常検出動作を示すフローチャートである。同図において、先ず、ヒータ加熱制御開始時に(ステップS301)図1のAC電源300の電圧を取得し、この電圧値に応じた異常判定時間1を選択する(ステップS302)。この選択では、AC電源300の電圧が定格電圧より高い場合には短い異常判定時間を選択するようにしている。この異常判定時間1の経過後(ステップS303;YES)、温度測定手段104から得られる現在の温度と所定の異常判定基準温度1を比較し(ステップS304)、現在の温度が異常判定基準温度1を上回っていれば(ステップS304;YES)正常と判断して終了する(ステップS305)。一方、上回っていない場合は(ステップS304;NO)異常と判断して、定着ヒータ200をオフし(ステップS306)、詳述しない異常処理を行って異常として終了する(ステップS307,S308)。このように、この第2の異常検出動作は、定着温度を所定の高温まで立ち上げる際の、制御開始時点から監視を行う。立ち上げのための定着ヒータ制御を行っているにもかかわらず、温度が上昇しないことを検出し、図1の温度検出手段104の故障や定着ヒータ200の断線といった故障を検出できる。上述したように、図4からわかるように、AC電源300の電圧に応じて所定温度に達するまでに要する時間異なるため、AC電源300の電圧に応じた異常判定時間を選択することにより、異常検出時の定着温度到達点をより安全な温度にとどめることができるのである。もし、異常判定時間を一定値にしてしまうと、異常判定時間としてはAC電源300の電圧が動作保証下限の場合でも異常としないような値を選ばざるを得ず、AC電源300の電圧が高い場合は異常検出時の定着温度は高くなってしまう。これを防止しようとすると、AC電源300の電圧が低い場合に異常検出しやすくなってしまうという不具合が発生するのである。
【0017】
図6は本実施例の定着ヒータ制御装置における第3の異常検出動作を示すフローチャートである。同図において、先ず、定着ヒータ点灯開始時に(ステップS401;YES)、そのときの温度検出手段104の出力を取得し、これを開始温度1として記憶する(ステップS402)。更に、図1のAC電源300の電圧を取得し、この電圧値に応じた異常判定基準温度2を選択する(ステップS403)。この選択では、AC電源300の電圧が定格電圧より低い場合は低い異常判定基準温度を選択するようにしている。一定時間の経過後(ステップS404;YES)、温度測定手段104から得られる現在の温度と開始温度1の差を、異常判定基準温度2と比較し(ステップS405)、その差が異常判定基準温度2を上回っていれば(ステップS405;YES)正常と判断して終了する(ステップS406)。一方、上回っていない場合は(ステップS405;NO)異常と判断して、定着ヒータ200をオフし(ステップS407)、詳述しない異常処理を行って異常として終了する(ステップS408,S409)。また、ステップS404で一定時間の経過前にヒータ消灯となったら(ステップS404;NO、ステップS410;YES)、正常に制御されているものとして正常に終了する(ステップS406)。このように、この第3の異常検出動作は、定着ヒータ点灯時間を監視し、所定の点灯時間当たりの温度上昇値を基に異常検出するもので、上述した第1,第2の異常検出動作例と併用して、所定温度まで立ち上げる際ばかりでなく、一定温度維持のための制御中の図1の温度検出手段104の故障や定着ヒータ200の断線といった故障を検出できる。
【0018】
次に、図7は本実施例の定着ヒータ制御装置における第4の異常検出動作を示すフローチャートである。同図において、先ず、定着ヒータ点灯開始時に(ステップS501;YES)、そのときの温度検出手段104の出力を取得し、これを開始温度1として記憶する(ステップS502)。更に、図1のAC電源300電圧を取得し、この電圧値に応じた異常判定時間2を選択する(ステップS503)。この選択では、AC電源300の電圧が定格電圧より高い場合には短い異常判定時間を選択するようにしている。この異常判定時間2の経過後(ステップS504;YES)、温度測定手段104から得られる現在の温度と開始温度1の差を所定の異常判定基準温度と比較し(ステップS505)、その差が所定の異常判定基準温度を上回っていれば(ステップS505;YES)正常と判断して終了する(ステップS506)。一方、上回っていない場合は(ステップS505;NO)異常と判断して、定着ヒータ200をオフし(ステップS507)、詳述しない異常処理を行って終了する(ステップS508,S509)。また、ステップS504で異常判定時間2の経過前にヒータ消灯となったら(ステップS504;NO、ステップS510;YES)、正常に制御されているものとして正常に終了する(ステップS506)。このように、この第4の異常検出動作は、定着ヒータ点灯時間を監視し、所定の点灯時間当たりの温度上昇値を基に異常検出するもので、上述した第1,第2の異常検出動作例と併用して、所定温度まで立ち上げる際ばかりでなく、一定温度維持のための制御中の図1の温度検出手段104の故障や定着ヒータ200の断線といった故障を検出できる。
【0019】
図8は別の発明の画像処理装置を適用するデジタル複写機の構成を示すブロック図である。同図に示すように、デジタル複写機1は、主に、複写機本体2と、原稿自動送り装置(以下、ADFという)3と、自動仕分け装置4とを有する。また、複写機本体2は、原稿を読み取るスキャナ部5と、書込ユニット6、エンジン部7及び給紙ユニット8を有するプリンタ部9とを含んで構成されている。更に、ADF3は、読み取る原稿をスキャナ部5に送り、スキャナ部5で読み取った原稿を回収する。また、スキャナ部5は、光源と複数のミラーとを有するキャリッジ10、レンズ11及びCCD12を有し、ADF3で送られた原稿を走査して読み取る。書込ユニット6は、レーザ光源やポリゴンミラー等を有し、画像情報を含むレーザビーム13をエンジン部7に出射する。エンジン部7は、画像形成ユニット14、1次転写ユニット15、2次転写ユニット16及び定着ユニット17を有する。また、画像形成ユニット14は、感光体18の周囲に配置された帯電チャージャ19、シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)からなるカラー現像部20及びドラムクリーニング部21を有し、帯電チャージャ19で帯電した感光体18上に書込みユニット6から出射されるレーザビーム13で静電潜像を形成し、形成した静電潜像をカラー現像部20で可視化してトナー像を形成する。更に、1次転写ユニット15は、中間転写ベルト22、1次転写部23、テンションローラ24、2次転写ローラ25、クリーニング部26及び基準位置センサ27を有し、感光体18に形成されたトナー像を中間転写ベルト22に1次転写して各色のトナー像を重ね合わす。中間転写ベルト22は感光体18上のトナー像を1次転写するとき以外は接離機構によって感光体18表面から離れ、中間転写ベルト22に画像を1次転写するときだけ感光体18表面に圧接される。2次転写ユニット16は中間転写ベルト22に転写されたトナー像を記録紙に2次転写する。定着ユニット17は、上記実施例の定着ヒータ制御装置により制御され、記録紙に転写されたトナー像を熱と圧力で定着する。また、給紙ユニット8は複数の給紙カセット28a〜28cと手差トレイ29を有し、記録紙を2次転写ユニット16に送る。更に、自動仕分け装置4は複数段の仕分けビン30a〜30nを有し、画像が形成された記録紙を仕分けして排出する。
【0020】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内の記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の定着ヒータ制御装置は、AC電源の電圧を測定する電圧測定手段と、定着ヒータによって加熱された定着ローラの温度を測定する温度測定手段と、温度測定手段によって測定される温度の変化を監視して異常を検出する異常検出手段とを有している。そして、電圧測定手段の測定結果に応じて異常検出手段の異常検出条件を変更することに特徴がある。よって、電圧測定手段の測定結果に応じて異常検出手段の異常検出条件を変更することにより、AC電源の電圧の変動による異常検出の誤検知を防止し、更に異常検出時の過熱を防止できるため安全性を高めることができる。
【0022】
また、異常検出手段は、所定時間の前記定着ヒータへの通電後の温度測定手段の測定結果と異常判定基準温度とを比較して異常を検出し、電圧測定手段の測定結果に応じて異常検出条件である異常判定基準温度を変更する。よって、AC電源の電圧と温度上昇特性から適切な異常判定基準温度を設定でき、AC電源の電圧の変動による異常検出の誤検知を防止し、更に異常検出時の過熱を防止できるため安全性を高めることができる。
【0023】
更に、電圧測定手段による測定結果の電圧が定格電圧より低いと判断された場合には、異常検出条件である異常判定基準温度を低く変更する。よって、AC電源の電圧と温度上昇特性から適切な異常判定基準温度を設定でき、AC電源の電圧の変動による異常検出の誤検知を防止し、更に異常検出時の過熱を防止できるため安全性を高めることができる。
【0024】
また、異常検出手段は、所定時間の前記定着ヒータへの通電後の温度測定手段の測定結果と、異常判定基準温度とを比較して異常を検出し、電圧測定手段の測定結果に応じて異常検出条件である所定時間を変更する。よって、AC電源電圧と温度上昇特性から適切な所定時間を設定でき、温度測定手段が故障した場合でも、適切な通電時間で加熱を停止することができるため、異常検出時の過熱を防止でき、安全性を高めることができる。
【0025】
更に、電圧測定手段による測定結果の電圧が定格電圧より高いと判断された場合には、異常検出条件である所定時間を短く変更することにより、適切な通電時間で加熱を停止することができるため、異常検出時の過熱を防止でき、安全性を高めることができる。
【0026】
また、別の発明として画像形成装置は、上記記載の定着ヒータ制御装置を有することに特徴がある。よって、異常状態の発生を防止することができる画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る定着ヒータ制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施例の定着ヒータ制御装置の全体動作を示すフローチャートである。
【図3】本実施例の定着ヒータ制御装置における第1の異常検出動作を示すフローチャートである。
【図4】AC電源電圧と温度の関係を示す特性図である。
【図5】本実施例の定着ヒータ制御装置における第2の異常検出動作を示すフローチャートである。
【図6】本実施例の定着ヒータ制御装置における第3の異常検出動作を示すフローチャートである。
【図7】本実施例の定着ヒータ制御装置における第4の異常検出動作を示すフローチャートである。
【図8】別の発明の画像処理装置を適用するデジタル複写機の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
100;定着ヒータ制御装置、101;定着ヒータ制御手段、
102;電源電圧測定手段、103;コントローラ、104;温度測定手段、
200;定着ヒート、300;AC電源、400;表示手段。
【発明の属する技術分野】
本発明は定着ヒータ制御装置及び画像形成装置に関し、詳細には複写機、プリンタ等の画像形成装置における定着ヒータ制御とその異常検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平9−101718号公報
従来、定着ヒータの異常検知では、上記特許文献1のように上限値及び下限値を設定しておき、その上限値及び下限値において、機械の動作保証条件である、例えば定格マイナス10%のAC電源の電圧において異常とならないような検出条件を設定していた。そして、異常を検出すると直ちに定着ヒータへの通電を停止し、異常状態を装置内外に通報するように構成されていた。また、定着ヒータに関わる異常は安全確保上のキーポイントであるところから、ユーザが異常状態を解除できないように、解除にはサービスマンレベルの特別な操作が必要となっている場合が多い。しかし、ユーザの環境によっては電源電圧がその機械の動作保証条件を満たさない場合もあり、こういった状態が一時的なものであれば、異常とせずに、一定の条件内で動作させてダウンタイムやサービスマンの手間を減らすべきだとの声も多く聞かれる。
【0003】
また、近年、定着ヒータの立ち上がり時間が短縮されてくるに従い、時間当たりの温度上昇率が増加して、従来の異常検出条件では異常を検出したときの定着温度が上昇し、安全上課題となる場合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、定着ヒータに関する異常が検出されると、サービスマンが呼ばれ故障原因の解析を行い、原因を取り除いて異常状態を解除する必要がある。原因が一時的なAC電源電圧の低下であったような場合、原因の解析は事実上不可能で、ただ単に異常状態を解除するだけにとどまる場合がある。こういった場合、ユーザにとっては機械の誤動作によってダウンタイムを招いたといった悪印象を与える可能性があった。また、温度検出手段の故障などにより異常状態が検出された場合、その故障が検出されたときには既に定着機構部の異常加熱を招いており、修理すべき部分の増加を招くことがままあった。このような点を考えると、定格AC電圧での動作を期待されている定着ヒータを、動作保証条件という、電圧の上下限で動作保証しなくてはならないため、異常検出条件も電圧の上下限で誤動作をしないように設定してあるためであることが考えられる。
【0005】
本発明はこれらの問題点を解決するためのものであり、AC電源の電圧を測定し、その測定結果に応じて異常検出条件を適切に変化させれば、多少の動作保証条件外のAC電源の電圧でも異常状態の発生を防止することができると共に、実際に温度検出手段の故障が起こった場合でも適切な条件でこの異常を検出でき、二次的故障を防止することができる定着ヒータ制御装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記問題点を解決するために、定着ヒータにAC電源の電圧を印加し、前記定着ヒータを加熱制御する、本発明の定着ヒータ制御装置は、AC電源の電圧を測定する電圧測定手段と、定着ヒータによって加熱された定着ローラの温度を測定する温度測定手段と、温度測定手段によって測定される温度の変化を監視して異常を検出する異常検出手段とを有している。そして、電圧測定手段の測定結果に応じて異常検出手段の異常検出条件を変更することに特徴がある。よって、電圧測定手段の測定結果に応じて異常検出手段の異常検出条件を変更することにより、AC電源の電圧の変動による異常検出の誤検知を防止し、更に異常検出時の過熱を防止できるため安全性を高めることができる。
【0007】
また、異常検出手段は、所定時間の前記定着ヒータへの通電後の温度測定手段の測定結果と異常判定基準温度とを比較して異常を検出し、電圧測定手段の測定結果に応じて異常検出条件である異常判定基準温度を変更する。よって、AC電源の電圧と温度上昇特性から適切な異常判定基準温度を設定でき、AC電源の電圧の変動による異常検出の誤検知を防止し、更に異常検出時の過熱を防止できるため安全性を高めることができる。
【0008】
更に、電圧測定手段による測定結果の電圧が定格電圧より低いと判断された場合には、異常検出条件である異常判定基準温度を低く変更する。よって、AC電源の電圧と温度上昇特性から適切な異常判定基準温度を設定でき、AC電源の電圧の変動による異常検出の誤検知を防止し、更に異常検出時の過熱を防止できるため安全性を高めることができる。
【0009】
また、異常検出手段は、所定時間の前記定着ヒータへの通電後の温度測定手段の測定結果と、異常判定基準温度とを比較して異常を検出し、電圧測定手段の測定結果に応じて異常検出条件である所定時間を変更する。よって、AC電源電圧と温度上昇特性から適切な所定時間を設定でき、温度測定手段が故障した場合でも、適切な通電時間で加熱を停止することができるため、異常検出時の過熱を防止でき、安全性を高めることができる。
【0010】
更に、電圧測定手段による測定結果の電圧が定格電圧より高いと判断された場合には、異常検出条件である所定時間を短く変更することにより、適切な通電時間で加熱を停止することができるため、異常検出時の過熱を防止でき、安全性を高めることができる。
【0011】
また、別の発明として画像形成装置は、上記記載の定着ヒータ制御装置を有することに特徴がある。よって、異常状態の発生を防止することができる画像形成装置を提供できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の定着ヒータ制御装置は、AC電源の電圧を測定する電圧測定手段と、定着ヒータによって加熱された定着ローラの温度を測定する温度測定手段と、温度測定手段によって測定される温度の変化を監視して異常を検出する異常検出手段とを有している。
【0013】
【実施例】
図1は本発明の一実施例に係る定着ヒータ制御装置の構成を示すブロック図である。同図において、本実施例の定着ヒータ制御装置100は、定着ヒータ制御手段101、電源電圧測定手段102、コントローラ103及び温度測定手段104を含んで構成されている。また、定着ヒータ制御手段101は、コントローラ103からの制御信号に応じて定着ヒータ200へのAC電源300の供給をスイッチング制御する部分である。スイッチング素子としてSSRやトライアックなどが使用されることが多い。スイッチング方式としてはゼロクロススイッチングや位相制御などの方式がある。ゼロクロススイッチングを行う場合はAC電源300のゼロクロスポイント検出手段が含まれることもある。更に、電源電圧測定手段102は、AC電源300の電圧を検出し、コントローラ103に検出できるような信号に変換する部分である。測定方法としては実効値検出方式や平均値検出方式があるが、AC電源300の波形は一般的に正弦波なので、回路的に簡単な平均値検出方式をとることが多い。測定値はコントローラ103が検出できる直流信号として出力される。この出力はリップルを含むこともある。また、温度測定手段104は、サーミスタという素子を用いることが多く、定着機構部近傍、主に定着ローラ表面に密接して設置され、素子の温度による抵抗値変化を電圧として取り出し、コントローラ103に出力する。コントローラ103は、温度測定手段104からの温度情報により、定着ヒータ200の通電状態を制御し、また異常状態を監視する。このコントローラ103は、CPU103−1,ROM103−2,RAM103−3,I/O103−4,タイマ103−5,A/Dコンバータ103−6を含んで構成され、ROM103−2に記憶されたプログラムにより動作を行うものである。なお、ROM103−2,RAM103−3,I/O103−4,タイマ103−5,A/Dコンバータ103−6等はCPU103−1と一体化されている場合もある。コントローラ103は定着ヒータ200の制御を行うだけではなく、この定着ヒータ200が用いられたシステムの制御の一部分や全部を行う場合も多い。ここでは、温度検出手段104からの出力と電源電圧検出手段102からの出力をA/Dコンバータ103−6でデジタルデータ化して制御に利用している。なお、後述する異常検出手段はコントローラ103のROM103−2に記憶されたプログラムの一部として構成されCPU103−1により実行される。
【0014】
図2は本実施例の定着ヒータ制御装置における定着ヒータ制御動作を示すフローチャートである。異常検出もここに含む。定着ヒータ制御では、まず実行開始時に必要な変数の初期化、図1のI/O103−4,タイマ103−5,A/Dコンバータ103−6等の周辺機能の初期化を含む初期化処理を実行する(ステップS101)。この処理は制御開始時の一回だけ行われる。初期化後は繰り返しの処理となる。温度測定は、A/Dコンバータ103−6でデジタル化された図1の温度測定手段104の出力結果を取り込み、温度情報とする(ステップS102)。電源電圧測定は、A/Dコンバータ103−6でデジタル化された電源電圧測定手段102の出力結果を取り込み、AC電源電圧情報とする(ステップS103)。定着ヒータ点灯制御は、上記温度情報と、図示しない制御指令、図示しない目標温度情報から図1の定着ヒータ200の点灯制御を行う(ステップS104)。ここでは、過去の温度情報の履歴を利用したり、PID演算を利用したりしてヒータをどのように点灯・消灯するかを決定する。次に、異常検出は、複数の異常検出方法を含み、時間当たりの温度上昇値の異常や、高温になりすぎの異常等を検出し、温度測定手段104の故障、定着ヒータ制御手段101の故障などを的確に監視し、機器の安全性を確保する処理を行う(ステップS105)。
【0015】
図3は本実施例の定着ヒータ制御装置における第1の異常検出動作を示すフローチャートである。同図において、先ず、ヒータ加熱制御開始時に(ステップS201;YES)図1のAC電源300の電圧を取得し、この電圧値に応じた異常判定基準温度1を選択する(ステップS202)。この選択では、AC電源300の電圧が定格電圧より低い場合は低い異常判定基準温度を選択するようにしている。一定時間の経過後(ステップS203;YES)、温度測定手段104から得られる現在の温度と異常判定基準温度1を比較し、現在の温度が異常判定基準温度1を上回っていれば(ステップS204;YES)正常と判断して終了する(ステップS205)。一方、上回っていない場合は(ステップS204;NO)、異常と判断して、定着ヒータ200をオフし(ステップS206)、詳述しない異常処理を行って異常として終了する(ステップS207,S208)。このように、この第1の異常検出動作は、定着温度を所定の高温まで立ち上げる際の、制御開始時点から監視を行う。立ち上げのための定着ヒータ制御を行っているにもかかわらず、温度が上昇しないことを検出し、図1の温度検出手段104の故障や定着ヒータ200の断線といった故障を検出できる。ここで、AC電源300の電圧と温度の関係を示す特性図である図4からわかるように、AC電源300の電圧に応じて所定時間で達する定着温度が異なるため、AC電源300の電圧に応じた異常判定基準温度を選択することにより、異常検出の誤動作を防止し、安全性を確保しながら機器の動作電圧範囲を広げられる。もし、異常判定基準温度を従来技術のように一定値にしてしまうと、異常判定基準温度としてはAC電源300の電圧が動作保証下限の場合でも異常としないような値を選ばざるを得ず、AC電源300の電圧が高い場合は異常検出時の定着温度は高くなってしまう。これを防止しようとすると、AC電源300の電圧が低い場合に異常検出しやすくなってしまうという不具合が発生するのである。
【0016】
次に、図5は本実施例の定着ヒータ制御装置における第2の異常検出動作を示すフローチャートである。同図において、先ず、ヒータ加熱制御開始時に(ステップS301)図1のAC電源300の電圧を取得し、この電圧値に応じた異常判定時間1を選択する(ステップS302)。この選択では、AC電源300の電圧が定格電圧より高い場合には短い異常判定時間を選択するようにしている。この異常判定時間1の経過後(ステップS303;YES)、温度測定手段104から得られる現在の温度と所定の異常判定基準温度1を比較し(ステップS304)、現在の温度が異常判定基準温度1を上回っていれば(ステップS304;YES)正常と判断して終了する(ステップS305)。一方、上回っていない場合は(ステップS304;NO)異常と判断して、定着ヒータ200をオフし(ステップS306)、詳述しない異常処理を行って異常として終了する(ステップS307,S308)。このように、この第2の異常検出動作は、定着温度を所定の高温まで立ち上げる際の、制御開始時点から監視を行う。立ち上げのための定着ヒータ制御を行っているにもかかわらず、温度が上昇しないことを検出し、図1の温度検出手段104の故障や定着ヒータ200の断線といった故障を検出できる。上述したように、図4からわかるように、AC電源300の電圧に応じて所定温度に達するまでに要する時間異なるため、AC電源300の電圧に応じた異常判定時間を選択することにより、異常検出時の定着温度到達点をより安全な温度にとどめることができるのである。もし、異常判定時間を一定値にしてしまうと、異常判定時間としてはAC電源300の電圧が動作保証下限の場合でも異常としないような値を選ばざるを得ず、AC電源300の電圧が高い場合は異常検出時の定着温度は高くなってしまう。これを防止しようとすると、AC電源300の電圧が低い場合に異常検出しやすくなってしまうという不具合が発生するのである。
【0017】
図6は本実施例の定着ヒータ制御装置における第3の異常検出動作を示すフローチャートである。同図において、先ず、定着ヒータ点灯開始時に(ステップS401;YES)、そのときの温度検出手段104の出力を取得し、これを開始温度1として記憶する(ステップS402)。更に、図1のAC電源300の電圧を取得し、この電圧値に応じた異常判定基準温度2を選択する(ステップS403)。この選択では、AC電源300の電圧が定格電圧より低い場合は低い異常判定基準温度を選択するようにしている。一定時間の経過後(ステップS404;YES)、温度測定手段104から得られる現在の温度と開始温度1の差を、異常判定基準温度2と比較し(ステップS405)、その差が異常判定基準温度2を上回っていれば(ステップS405;YES)正常と判断して終了する(ステップS406)。一方、上回っていない場合は(ステップS405;NO)異常と判断して、定着ヒータ200をオフし(ステップS407)、詳述しない異常処理を行って異常として終了する(ステップS408,S409)。また、ステップS404で一定時間の経過前にヒータ消灯となったら(ステップS404;NO、ステップS410;YES)、正常に制御されているものとして正常に終了する(ステップS406)。このように、この第3の異常検出動作は、定着ヒータ点灯時間を監視し、所定の点灯時間当たりの温度上昇値を基に異常検出するもので、上述した第1,第2の異常検出動作例と併用して、所定温度まで立ち上げる際ばかりでなく、一定温度維持のための制御中の図1の温度検出手段104の故障や定着ヒータ200の断線といった故障を検出できる。
【0018】
次に、図7は本実施例の定着ヒータ制御装置における第4の異常検出動作を示すフローチャートである。同図において、先ず、定着ヒータ点灯開始時に(ステップS501;YES)、そのときの温度検出手段104の出力を取得し、これを開始温度1として記憶する(ステップS502)。更に、図1のAC電源300電圧を取得し、この電圧値に応じた異常判定時間2を選択する(ステップS503)。この選択では、AC電源300の電圧が定格電圧より高い場合には短い異常判定時間を選択するようにしている。この異常判定時間2の経過後(ステップS504;YES)、温度測定手段104から得られる現在の温度と開始温度1の差を所定の異常判定基準温度と比較し(ステップS505)、その差が所定の異常判定基準温度を上回っていれば(ステップS505;YES)正常と判断して終了する(ステップS506)。一方、上回っていない場合は(ステップS505;NO)異常と判断して、定着ヒータ200をオフし(ステップS507)、詳述しない異常処理を行って終了する(ステップS508,S509)。また、ステップS504で異常判定時間2の経過前にヒータ消灯となったら(ステップS504;NO、ステップS510;YES)、正常に制御されているものとして正常に終了する(ステップS506)。このように、この第4の異常検出動作は、定着ヒータ点灯時間を監視し、所定の点灯時間当たりの温度上昇値を基に異常検出するもので、上述した第1,第2の異常検出動作例と併用して、所定温度まで立ち上げる際ばかりでなく、一定温度維持のための制御中の図1の温度検出手段104の故障や定着ヒータ200の断線といった故障を検出できる。
【0019】
図8は別の発明の画像処理装置を適用するデジタル複写機の構成を示すブロック図である。同図に示すように、デジタル複写機1は、主に、複写機本体2と、原稿自動送り装置(以下、ADFという)3と、自動仕分け装置4とを有する。また、複写機本体2は、原稿を読み取るスキャナ部5と、書込ユニット6、エンジン部7及び給紙ユニット8を有するプリンタ部9とを含んで構成されている。更に、ADF3は、読み取る原稿をスキャナ部5に送り、スキャナ部5で読み取った原稿を回収する。また、スキャナ部5は、光源と複数のミラーとを有するキャリッジ10、レンズ11及びCCD12を有し、ADF3で送られた原稿を走査して読み取る。書込ユニット6は、レーザ光源やポリゴンミラー等を有し、画像情報を含むレーザビーム13をエンジン部7に出射する。エンジン部7は、画像形成ユニット14、1次転写ユニット15、2次転写ユニット16及び定着ユニット17を有する。また、画像形成ユニット14は、感光体18の周囲に配置された帯電チャージャ19、シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)からなるカラー現像部20及びドラムクリーニング部21を有し、帯電チャージャ19で帯電した感光体18上に書込みユニット6から出射されるレーザビーム13で静電潜像を形成し、形成した静電潜像をカラー現像部20で可視化してトナー像を形成する。更に、1次転写ユニット15は、中間転写ベルト22、1次転写部23、テンションローラ24、2次転写ローラ25、クリーニング部26及び基準位置センサ27を有し、感光体18に形成されたトナー像を中間転写ベルト22に1次転写して各色のトナー像を重ね合わす。中間転写ベルト22は感光体18上のトナー像を1次転写するとき以外は接離機構によって感光体18表面から離れ、中間転写ベルト22に画像を1次転写するときだけ感光体18表面に圧接される。2次転写ユニット16は中間転写ベルト22に転写されたトナー像を記録紙に2次転写する。定着ユニット17は、上記実施例の定着ヒータ制御装置により制御され、記録紙に転写されたトナー像を熱と圧力で定着する。また、給紙ユニット8は複数の給紙カセット28a〜28cと手差トレイ29を有し、記録紙を2次転写ユニット16に送る。更に、自動仕分け装置4は複数段の仕分けビン30a〜30nを有し、画像が形成された記録紙を仕分けして排出する。
【0020】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内の記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の定着ヒータ制御装置は、AC電源の電圧を測定する電圧測定手段と、定着ヒータによって加熱された定着ローラの温度を測定する温度測定手段と、温度測定手段によって測定される温度の変化を監視して異常を検出する異常検出手段とを有している。そして、電圧測定手段の測定結果に応じて異常検出手段の異常検出条件を変更することに特徴がある。よって、電圧測定手段の測定結果に応じて異常検出手段の異常検出条件を変更することにより、AC電源の電圧の変動による異常検出の誤検知を防止し、更に異常検出時の過熱を防止できるため安全性を高めることができる。
【0022】
また、異常検出手段は、所定時間の前記定着ヒータへの通電後の温度測定手段の測定結果と異常判定基準温度とを比較して異常を検出し、電圧測定手段の測定結果に応じて異常検出条件である異常判定基準温度を変更する。よって、AC電源の電圧と温度上昇特性から適切な異常判定基準温度を設定でき、AC電源の電圧の変動による異常検出の誤検知を防止し、更に異常検出時の過熱を防止できるため安全性を高めることができる。
【0023】
更に、電圧測定手段による測定結果の電圧が定格電圧より低いと判断された場合には、異常検出条件である異常判定基準温度を低く変更する。よって、AC電源の電圧と温度上昇特性から適切な異常判定基準温度を設定でき、AC電源の電圧の変動による異常検出の誤検知を防止し、更に異常検出時の過熱を防止できるため安全性を高めることができる。
【0024】
また、異常検出手段は、所定時間の前記定着ヒータへの通電後の温度測定手段の測定結果と、異常判定基準温度とを比較して異常を検出し、電圧測定手段の測定結果に応じて異常検出条件である所定時間を変更する。よって、AC電源電圧と温度上昇特性から適切な所定時間を設定でき、温度測定手段が故障した場合でも、適切な通電時間で加熱を停止することができるため、異常検出時の過熱を防止でき、安全性を高めることができる。
【0025】
更に、電圧測定手段による測定結果の電圧が定格電圧より高いと判断された場合には、異常検出条件である所定時間を短く変更することにより、適切な通電時間で加熱を停止することができるため、異常検出時の過熱を防止でき、安全性を高めることができる。
【0026】
また、別の発明として画像形成装置は、上記記載の定着ヒータ制御装置を有することに特徴がある。よって、異常状態の発生を防止することができる画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る定着ヒータ制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施例の定着ヒータ制御装置の全体動作を示すフローチャートである。
【図3】本実施例の定着ヒータ制御装置における第1の異常検出動作を示すフローチャートである。
【図4】AC電源電圧と温度の関係を示す特性図である。
【図5】本実施例の定着ヒータ制御装置における第2の異常検出動作を示すフローチャートである。
【図6】本実施例の定着ヒータ制御装置における第3の異常検出動作を示すフローチャートである。
【図7】本実施例の定着ヒータ制御装置における第4の異常検出動作を示すフローチャートである。
【図8】別の発明の画像処理装置を適用するデジタル複写機の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
100;定着ヒータ制御装置、101;定着ヒータ制御手段、
102;電源電圧測定手段、103;コントローラ、104;温度測定手段、
200;定着ヒート、300;AC電源、400;表示手段。
Claims (6)
- 定着ヒータにAC電源の電圧を印加し、前記定着ヒータを加熱制御する定着ヒータ制御装置において、
前記AC電源の電圧を測定する電圧測定手段と、
前記定着ヒータによって加熱された定着ローラの温度を測定する温度測定手段と、
前記温度測定手段によって測定される温度の変化を監視して異常を検出する異常検出手段とを有し、
前記電圧測定手段の測定結果に応じて前記異常検出手段の異常検出条件を変更することを特徴とする定着ヒータ制御装置。 - 前記異常検出手段は、所定時間の前記定着ヒータへの通電後の前記温度測定手段の測定結果と、異常判定基準温度とを比較して異常を検出し、前記電圧測定手段の測定結果に応じて前記異常検出条件である前記異常判定基準温度を変更する請求項1記載の定着ヒータ制御装置。
- 前記電圧測定手段による測定結果の電圧が定格電圧より低いと判断された場合には、前記異常検出条件である前記異常判定基準温度を低く変更する請求項2記載の定着ヒータ制御装置。
- 前記異常検出手段は、所定時間の前記定着ヒータへの通電後の前記温度測定手段の測定結果と、異常判定基準温度とを比較して異常を検出し、前記電圧測定手段の測定結果に応じて前記異常検出条件である前記所定時間を変更する請求項1記載の定着ヒータ制御装置。
- 前記電圧測定手段による測定結果の電圧が定格電圧より高いと判断された場合には、前記異常検出条件である前記所定時間を短く変更する請求項4記載の定着ヒータ制御装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の定着ヒータ制御装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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Publications (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113960905A (zh) * | 2021-11-04 | 2022-01-21 | 珠海奔图电子有限公司 | 加热控制方法、图像形成装置和电压检测电路 |
US11822268B2 (en) | 2021-01-25 | 2023-11-21 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
-
2003
- 2003-02-07 JP JP2003030800A patent/JP2004240280A/ja active Pending
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