JP2018173529A - 画像形成装置およびヒータの制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部電源からの交流電力が入力される画像形成装置において、直流電源に切り替えられた際にヒータの制御を直ぐに停止できる技術を提供すること。【解決手段】コントローラ30は、ゼロクロス検出回路56からの信号に基づいてゼロクロスタイミングを検出し、検出されたゼロクロスタイミングに基づいて、ゼロクロス検出回路56からの信号が正常か否かを判断し、ゼロクロス検出回路56からの信号が正常と判断された場合、検出されたゼロクロスタイミングに基づいて、スイッチング素子50を通電とする指令を出力し、ゼロクロス検出回路56からの信号が正常と判断されなかった場合、スイッチング素子50を通電とする前記指令を出力しない。【選択図】図4

Description

本発明は、ヒータを備える画像形成装置およびヒータの制御方法に関する。
従来から、電子写真方式によって画像を形成する画像形成装置では、ヒータと、ヒータによって加熱される加熱ローラと、を有する定着装置を備える構成が知られている。また、トライアック等のスイッチング素子を配置して、加熱ローラの表面温度が所望の温度となるようにヒータへの通電を制御する技術も知られている。
画像形成装置に用いるヒータの通電制御を開示した文献としては、例えば、特許文献1がある。特許文献1では、ブリッジダイオードとフォトカプラとを有するゼロクロス検出回路を備える画像形成装置であって、ゼロクロス検出回路が交流の商用電源の電圧値のゼロクロス時にオンとなるゼロクロス検出信号を出力し、CPUがゼロクロス検出信号を用いてヒータへの通電を制御する構成が開示されている。
特開2004−303469号公報
商用電源から安定した電力が画像形成装置に供給され、ヒータへの通電制御が行われている間に、商用電源からの電力の供給が途絶え、無停電装置に切り替わることがある。この場合、切り替わりの瞬間に画像形成装置への電力の供給が止まり、その後、無停電装置による電力供給が開始される。この無停電装置への切り替えの際、無停電装置が正常な交流電源であれば問題ないが、直流電源などの不適合な電源からの電力が供給されるとゼロクロスが検出できなくなり、ヒータの制御が不安定になる。ヒータの制御が不安定になると故障の原因になることから、直流電源などの不適合な電源に切り替えられた場合、ヒータの早期の制御停止が望まれる。
本発明は、前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは、外部電源からの交流電力が入力される画像形成装置において、直流電源などの不適合な電源に切り替えられた際にヒータの制御を直ぐに停止できる技術を提供することにある。
上記の問題点を解決するために、本発明の画像形成装置は、次の構成を有している。
(1)ヒータと、外部電源と前記ヒータとを接続する電力ラインと、前記電力ライン上に配置されるスイッチング素子と、ゼロクロスに応じた信号を出力するゼロクロス検出回路と、コントローラと、を備え、前記コントローラは、前記ゼロクロス検出回路からの信号に基づいてゼロクロスタイミングを検出し、検出された前記ゼロクロスタイミングに基づいて、前記ゼロクロス検出回路からの信号が正常か否かを判断し、前記ゼロクロス検出回路からの信号が正常と判断された場合、検出された前記ゼロクロスタイミングに基づいて、前記スイッチング素子を通電とする指令を出力し、前記ゼロクロス検出回路からの信号が正常と判断されなかった場合、前記スイッチング素子を通電とする前記指令を出力しない、ことを特徴とする。
(2)ヒータと、外部電源と前記ヒータとを接続する電力ラインと、前記電力ライン上に配置され、ゼロクロスによって非通電となるスイッチング素子と、ゼロクロスに応じた信号を出力するゼロクロス検出回路と、コントローラと、を備え、前記コントローラは、前記ゼロクロス検出回路からの信号に基づいてゼロクロスタイミングを検出し、検出されたゼロクロスタイミングに基づいて、次のゼロクロスタイミングを特定し、特定されたゼロクロスタイミングになった際に、前記ゼロクロス検出回路からゼロクロスを示す信号が出力されている場合、前記スイッチング素子を通電とする指令を出力し、前記ゼロクロス検出回路からゼロクロスを示す信号が出力されていない場合、前記スイッチング素子を通電とする前記指令を出力しない、ことを特徴とする。
本明細書に開示される画像形成装置では、交流電源から電力が供給されている場合、ゼロクロス検出回路から信号(ゼロクロス信号)が定期的に出力され、スイッチング素子を通電とする指令を出力するタイミングになった際も、ゼロクロス信号が検知される。一方、直流電源から電力が供給されている場合、ゼロクロス検出回路からの信号(ゼロクロス信号)が適切なタイミングで検知されない、もしくは、ゼロクロス検出回路からゼロクロス信号が出力されないことから、スイッチング素子を通電とする指令を出力するタイミングになった際も、ゼロクロス信号が正常と判断されない、もしくは、ゼロクロス信号が検知されない。そのため、スイッチング素子を通電とする指令を出力するタイミングになった際に、ゼロクロス信号が正常と判断されない、もしくは、ゼロクロス信号が出力されていない場合に、スイッチング素子を通電とする指令(オン指令)を出力しないことで、直流電源などの不適合な電源に切り替えられた場合に速やかにヒータの制御を停止できる。
(3)ヒータと、外部電源と前記ヒータとを接続する電力ラインと、前記電力ライン上に配置され、ゼロクロスによって非通電となるスイッチング素子と、前記電力ライン上に配置され、前記電力ライン上を流れる電流または電圧によって特定される特定量に応じた信号を出力するセンサと、コントローラと、を備え、前記コントローラは、前記センサからの信号に基づいて前記特定量を検出し、検出された前記特定量に基づいてゼロクロスタイミングを検出し、検出されたゼロクロスタイミングに基づいて、次のゼロクロスタイミングが含まれる区間を特定し、特定された前記区間において、所定時間以上連続してゼロレベルの前記特定量が検出されなかった場合、検出された前記ゼロクロスタイミングに基づいて、前記スイッチング素子を通電とする指令を出力し、所定時間以上連続してゼロレベルの前記特定量が検出された場合、前記スイッチング素子を通電とする前記指令を出力しない、ことを特徴とする。
(4)ヒータと、外部電源と前記ヒータとを接続する電力ラインと、前記電力ライン上に配置され、ゼロクロスによって非通電となるスイッチング素子と、前記電力ライン上に配置され、前記電力ライン上を流れる電流または電圧によって特定される特定量に応じた信号を出力するセンサと、ゼロクロスに応じた信号を出力するゼロクロス検出回路と、コントローラと、を備え、前記コントローラは、前記センサからの信号に基づいて前記特定量を検出し、前記ゼロクロス検出回路からの信号に基づいてゼロクロスタイミングを検出し、前出されたゼロクロスタイミングに基づいて、次のゼロクロスタイミングが含まれる区間を特定し、特定された前記区間において、所定時間以上連続してゼロレベルの前記特定量が検出されなかった場合、検出された前記ゼロクロスタイミングに基づいて、前記スイッチング素子を通電とする指令を出力し、所定時間以上連続してゼロレベルの前記特定量が検出された場合、前記スイッチング素子を通電とする前記指令を出力しない、ことを特徴とする。
本明細書に開示される画像形成装置では、センサからの信号に基づいて特定量を検出し、検出された特定量に基づいてゼロクロスタイミングを検出し、もしくは、ゼロクロス検出回路からの信号に基づいてゼロクロスタイミングを検出し、次のゼロクロスタイミングが含まれる区間において瞬停があった場合、ゼロレベルの特定量が連続して検出されるため、瞬停か否かを区別できる。そして、瞬停であった場合は、スイッチング素子を通電とする指令(オン指令)を出力しないことで、瞬停に基づいて誤ってヒータがオンされることが抑制される。
上記装置の機能を実現するためのヒータの制御方法も、新規で有用である。
本発明によれば、外部電源からの交流電力が入力される画像形成装置において、直流電源などの不適合な電源に切り替えられた際にヒータの制御を直ぐに停止できる技術が実現される。
実施形態1に係わるプリンタの概略構成を示す断面図である。 プリンタの電気的構成を示すブロック図である。 電源部の電気的構成を示す回路図である。 ヒータ制御の制御手順を示すフローチャートである。 商用電源の電圧値の変化と定着用ヒータへの通電との関係を示す図である。 実施形態2に係わるヒータ制御の制御手順を示すフローチャートである。 実施形態3に係るプリンタの電気的構成を示す回路図である。 実施形態3に係るヒータ制御の制御手順を示すフローチャートである。 実施形態3に係る商用電源の電圧値の変化と定着用ヒータへの通電との関係を示す図である。 実施形態4に係る電源部の電気的構成を示す回路図である。
(実施形態1)
以下、本発明に係る画像形成装置を具体化した一例としてのプリンタについて、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態において図は、適宜簡略化或いは変形誇張されて描画されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも実施例と同一ではない。本実施形態は、カラー画像の形成が可能なレーザプリンタに本発明を適用したものであるが、モノクロ画像の形成が可能なレーザプリンタに本発明を適用しても差し支えないことは、いうまでもない。
図1は、実施形態1にかかるプリンタの概略構成を示す断面図である。
図において、プリンタ100は、いわゆるタンデム方式のカラーレーザプリンタである。プリンタ100は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の色ごとのプロセス部10Y、10M、10C、10Kを有している。そして、プロセス部10Kは、感光体2と、帯電器3と、現像器4と、を有している。なお、他色のプロセス部10Y、10M、10Cも同様の構成を有している。また、プリンタ100は、感光体2や現像器4などを駆動するためのメインモータを備えている。さらに、プリンタ100は、各色のプロセス部10Y、10M、10C、10Kの上部に、各色に共通の露光器6を有している。
露光器6は、ポリゴンミラーを回転駆動するためのポリゴンモータおよびポリゴンモータを制御するためのモータ駆動部などを含んでいる。
さらに、プリンタ100は、転写ベルト7と、熱定着器8と、給紙トレイ91と、排紙トレイ92とを有している。さらに、熱定着器8は、上側の加熱ローラ81と、その加熱ローラ81内に配置された定着用ヒータ82と、加熱ローラ81の近くに配置された、例えばサーミスタ素子からなる温度センサ83と、加熱ローラ81の下側に配置された加圧ローラ84と、加熱ローラ81を駆動する駆動モータとを備える。そして加熱ローラ81は、定着用ヒータ82によって所定温度まで加熱され、加熱ローラ81の表面温度は、温度センサ83によって検出される。なお、定着用ヒータ82が本発明のヒータの一例である。
次に、プリンタ100の全体の動作について簡単に説明する。
プリンタ100は、例えば、ネットワークを介してパソコン等の上位装置(図示せず)に接続されている。また、プリンタ100は、上位機器からの印字データを受信してそれに基づき画像形成する印刷モード、画像形成をしていない状態においてプリンタ100の状況に応じて適宜設定されるスリープモードおよび待機モードなど複数のモードを有しているが、以下の説明では、印刷モードを中心に説明する。また、以下の説明では、印刷モードにおける印刷動作の全体について簡単に説明するが、特に、プロセス部10Kによる画像形成について説明する。
すなわち、プリンタ100は、印刷モードにおける印刷動作時、感光体2に対し、帯電器3によって帯電した後、露光器6によって露光する。それにより、感光体2の表面に、画像データに基づく静電潜像を形成する。さらに、プリンタ100は、静電潜像を現像器4にて現像することによって、トナー像を形成する。
また、プリンタ100は、給紙トレイ91に収納されているシートを1枚ずつ引き出し、転写ベルト7へ搬送する。転写ベルト7は、感光体2との接触位置の内側に転写ローラ5を備え、シートが感光体2と転写ローラ5との間を通過する際に、感光体2上のトナー像をシートへ転写する。さらに、プリンタ100は、シートが熱定着器8の加熱ローラ81と加圧ローラ84との間を通過する際に、シートに載置されたトナー像を、熱定着器8の加熱ローラ81によって加熱することによりシートに熱定着させる。これによって画像が形成されたシートは、排紙トレイ92に排出される。
なお、カラー印刷を実行する場合、プリンタ100は、他色のプロセス部10Y、10M、10Cにてそれぞれの色のトナー像を形成し、順次シートに転写する。これにより、シート上で各色のトナー像を重ね合わせる。そして、重ね合わされたトナー像をシートに定着させることにより、カラー画像が形成される。
図2は、プリンタの電気的構成を示すブロック図であり、続いて、プリンタ100の電気的構成について、図2を参照しながら説明する。
すなわち、プリンタ100は、CPU31と、ROM32と、RAM33と、NVRAM(不揮発性RAM)34とを含むコントローラ30を備えている。また、プリンタ100は、DC24V負荷の一例としてのモータ11と、操作パネル35と、ネットワークインターフェース36と、USBインターフェース37と、熱定着器8とを備え、これらがコントローラ30に電気的に接続されている。なお、モータ11は、感光体2や現像器4などを駆動するためのメインモータであっても良いし、露光器6が備えるポリゴンモータであっても良いし、加熱ローラ81を駆動する駆動モータであっても良く、また、それら複数の組み合わせであっても良い。
さらに、プリンタ100は、コントローラ30に電気的に接続されている電源部40を備え、印刷モード時には、電源部40はコントローラ30と、モータ11と、熱定着器8の定着用ヒータ82とに電力を供給可能なように接続されている。
ROM32には、プリンタ100を制御するための各種制御プログラムや各種設定、初期値等が記憶されている。RAM33は、各種制御プログラムが読み出される作業領域として、あるいは、データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。CPU31は、ROM32から読み出した制御プログラムに従って、その処理結果をRAM33またはNVRAM34に記憶させながら、プリンタ100の各構成要素を制御する。なお、RAM33またはNVRAM34が本発明の記憶部の一例である。
CPU31は、制御部の一例である。コントローラ30が制御部の一例であってもよい。なお、図2中のコントローラ30は、CPU31等、プリンタ100の制御に利用されるハードウェアを纏めた総称である。具体的には、コントローラ30は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等も含み、したがって、ASICがコントローラ30の一部の機能を担っていてもよく、また、コントローラ30の一部の機能を論理回路が担っていてもよい。
ネットワークインターフェース36は、ネットワークを介して接続された上位装置と通信を行うためのハードウェアである。USBインターフェース37は、USB規格に基づいて接続された装置と通信を行うためのハードウェアである。操作パネル35は、ユーザに対する報知の表示と、ユーザによる指示入力の受け付けとを担うハードウェアである。
図3は、電源部の電気的構成を示す回路図であり、続いて、図3を参照して電源部40の電気的構成について説明する。
図において、電源部40の電源入力部を構成するところの第1の入力端子41には、外部電源411から、例えば交流の100Vの電力が供給される。外部電源411の電圧は、100Vに限定されるものではなく、例えば、200Vであっても良い。なお、外部電源411は、プリンタ100の外部の商用交流電源であっても良いし自家発電機による電源であっても差し支えない。また、商用交流電源からの電力の供給が途絶えた際に切り替わる無停電装置が第1の入力端子41に接続されていても差し支えない。
第1の入力端子41には、第1のラインL1および第2のラインL2を介してノイズフィルタ60の入力端子が接続されている。ノイズフィルタ60は、ノイズフィルタ60より後段からのノイズなどを除去するものである。
ノイズフィルタ60の出力端子には、AC/DCコンバータ43が接続されている。AC/DCコンバータ43は、ノイズフィルタ60の出力端子に接続されたダイオードブリッジから成る整流回路42と、整流回路42の出力端子間に接続され、整流回路42の出力電流を平滑化する平滑コンデンサ431と、整流回路42の出力端子間にスイッチング素子433を介して一次巻線が接続されたトランス432と、整流平滑回路44とから構成されている。
したがって、第1の入力端子41から供給され、ノイズフィルタ60の出力端子から出力される交流電力は、整流回路42によって全波整流された後、平滑コンデンサ431によって平滑化される。なお、平滑コンデンサ431は、並列に接続された複数のコンデンサにより構成されていても差し支えない。
トランス432の二次巻線に接続された整流平滑回路44は、整流素子441と平滑コンデンサ442とを備え、トランス432の二次巻線から出力される電力を整流素子441によって整流した後、平滑コンデンサ442によって平滑して出力する。整流平滑回路44から出力される例えば、DC24Vの電力は、第1の出力端子45を介してモータ11に代表されるDC24Vの負荷に電力が供給される。
また、第1の出力端子45には、第2の入力端子52を介してDC/DCコンバータ46が接続され、したがって、第1の出力端子45から出力されるDC24Vの電力は、DC/DCコンバータ46に供給される。DC/DCコンバータ46は、24Vの電力を3.3Vに変換するものであり、DC/DCコンバータ46から出力される電力は、コントローラ30などに供給される。
整流平滑回路44の出力側と第1の出力端子45との間には、シャントレギュレータ61が接続されている。したがって、整流平滑回路44の出力電圧は、シャントレギュレータ61によって検知および誤差増幅され、フォトカプラ62を介して電源制御IC63にフィードバックされる。
電源制御IC63は、AC/DCコンバータ43のスイッチング素子433をスイッチング制御するためのものである。
第1のラインL1上に設けられた第1の分岐点P1には、第3のラインL3の一端側が接続され、さらに、第3のラインL3の他端側は、電磁リレー49を介して定着用ヒータ82の一方の端子に接続されている。なお、電磁リレー49が本発明のリレー部材の一例である。
また、第2のラインL2上に設けられた第2の分岐点P2には、第4のラインL4の一端側が接続され、さらに、第4のラインL4の他端側は、例えば、トライアック素子から構成されたスイッチング素子50を介して定着用ヒータ82の他方の端子に接続されている。なお、スイッチング素子50が本発明のスイッチング素子の一例である。
スイッチング素子50は、フォトトライアックカプラ51を介してのコントローラ30からのヒータ制御信号により通電タイミングが制御される。スイッチング素子50は、コントローラ30から継続してオン信号を受ける場合は次に到来するゼロクロスタイミングでも通電状態を継続し、コントローラ30からオン信号が継続して受けない場合は、次に到来する外部電源411から入力される電圧のゼロクロスタイミングで非通電状態となる。なお、外部電源411から入力される電圧のゼロクロスタイミングは、第1の入力端子41から入力される外部電源411の電圧値がゼロボルトを通過するタイミングに相当する。
なお、本実施形態では、第3のラインL3上に電磁リレー49を、また、第4のラインL4上にスイッチング素子50をそれぞれ配置したが、第3のラインL3もしくは第4のラインL4上に、電磁リレー49とスイッチング素子50とが直列接続された状態で配置されても良い。
電磁リレー49は、コントローラ30からのリレー制御信号によりその接点が開閉制御される。
すなわち、印刷モード時には、電磁リレー49は、コントローラ30からのリレー制御信号により接点がオン状態(通電状態)に制御され、また、スリープモード時には、接点がオフ状態(非通電状態)に制御される。また、印刷モード時に、プリンタ100のカバーの開閉を検出するスイッチ(図示せず)を介してカバーの開放が検出された場合には、コントローラ30からのリレー制御信号により通電状態から非通電状態に制御され、装置の安全性が確保される。
フォトトライアックカプラ51は、コントローラ30からのヒータ制御信号に基づいてスイッチング素子50に対して制御信号を出力する。それによって、スイッチング素子50は、コントローラ30から継続してオン信号を受ける場合は次に到来するゼロクロスタイミングでも通電状態を継続し、コントローラ30からオン信号が継続して受けない場合は、次に到来する外部電源411のゼロクロスタイミングで非通電状態となる。
したがって、印刷モード時には、第1のラインL1、第1の分岐点P1、第3のラインL3、電磁リレー49、スイッチング素子50、第4のラインL4、第2の分岐点P2および第2のラインL2を介して外部電源411から定着用ヒータ82に電力が供給され、それによって加熱ローラ81が加熱される。また、電磁リレー49またはスイッチング素子50が非通電状態になると、定着用ヒータ82に電力が供給されることはない。
第1のラインL1上の第1の入力端子41と第1の分岐点P1との間には、例えば、ホール素子を用いたホール式の電流センサ55が配置されており、第1のラインL1上を流れる交流電流の電流値を測定可能である。具体的には、電流センサ55は、外部電源411から供給される電力の交流周期の半分よりも十分に細かく、且つ、一つのコンデンサインプット電流が発生する時間幅よりも十分に細かいサンプリング周期で電流値を測定可能である。また、測定された電流値は、電流センサ信号として第2の出力端子47および第3の入力端子48を介してリアルタイムでコントローラ30に出力される。
電流センサとしては、第1のラインL1上を流れる交流電流の電流値の絶対値を測定することが可能な電流センサ55に替えて、交流電流の、電流値ゼロに対して相対的な相対値である電流量が測定可能な比較型電流センサを用いることも可能である。また、電流センサ55は、第2のラインL2上の第1の入力端子41と第2の分岐点P2との間に配置しても差し支えない。
なお、第1のラインL1、第2のラインL2、第3のラインL3および第4のラインL4が本発明の電力ラインの一例である。
電磁リレー49と定着用ヒータ82との間の第3のラインL3と、第2の分岐点P2と半導体スイッチング素子50との間の第4のラインL4との間には、ゼロクロス検出回路56が接続されており、電磁リレー49の接点がオン状態(通電状態)のときに、第1の入力端子41に接続された外部電源411のゼロクロス点を検出してゼロクロス信号をリアルタイムでコントローラ30に出力可能である。
具体的には、図5に示すように、ゼロクロス検出回路56は、外部電源411の電圧値の絶対値が閾値αを下回ったタイミングで、ゼロクロス信号を「H」から「L」に切り替えて出力する。また、外部電源411の電圧値の絶対値が閾値αを上回ったタイミングで、ゼロクロス信号を「L」から「H」に切り替えて出力する。そして、コントローラ30は、ゼロクロス信号の「L」の期間の中間点をゼロクロス点として認識する。
したがって、通常、ゼロクロス点の周期Tz1は、外部電源411の半波分の周期であるところのAC半周期Tuと等しくなる。
図4は、ヒータ制御に係わる制御手順を示すフローチャートであり、つぎに、図4を参照して制御の手順を説明する。なお、図4に示す制御は、印刷モード期間中に、コントローラ30によって実行される。
すなわち、まず、コントローラ30は、ステップ1(以下、S1と称する)において、ゼロクロス検出回路56から出力されるゼロクロス信号を監視し、次のS2において、ゼロクロス信号が正常か否かを判断する。S2におけるコントローラ30の判断は、ゼロクロス信号の周期、パルス幅および極性に基づいて行われる。
具体的には、ゼロクロス信号の周期であれば、検出されたゼロクロス点の周期に基づいて、ゼロクロス点の周期が所定範囲内であれば正常と判断し、ゼロクロス点の周期が所定範囲外であれば異常と判断する。
また、パルス幅であれば、ゼロクロス信号が「L」になっている期間に基づいて、ゼロクロス信号の「L」の期間の長さが所定範囲内であれば正常と判断し、ゼロクロス信号の「L」の期間の長さが所定範囲外であれば異常と判断する。
さらに、極性であれば、ゼロクロス信号が「L」になるタイミングで「H」になっていたり、または、「H」になるタイミングで「L」となっている場合には、異常と判断する。
ゼロクロス信号の周期、パルス幅および極性のいずれもが正常の場合には、S2において、コントローラ30は、ゼロクロス信号が正常と判断して(S2:YES)、次のS3に移行し、そこで、コントローラ30は、温度センサ83の検出温度値と基準温度値とを比較する。
一方、ゼロクロス信号の周期、パルス幅および極性のいずれかが異常の場合には、S2において、コントローラ30は、ゼロクロス信号が異常と判断して(S2:NO)、次のS8に移行し、そこで、コントローラ30は、定着用ヒータ82への通電禁止処理を実行した後、S7へ移行する。
次に、S4において、S3の比較において温度センサ83の検出温度値が基準温度値を上回っておれば、定着用ヒータ82への電力供給が必要ないと判断して(S4:NO)、S7へ移行する。
また、S4において、S3の比較において温度センサ83の検出温度値が基準温度値を下回っていれば、コントローラ30は、定着用ヒータ82への電力供給が必要と判断して(S4:YES)、S5に移行する。
次に、S5においては、コントローラ30は、ゼロクロス信号の周期が正常か否かを判断し、コントローラ30が、ゼロクロス信号の周期が正常と判断した場合には(S5:YES)、次のS6においては、コントローラ30は、ゼロクロスタイミングに基づき、ヒータ制御信号を「L」から「H」に切り替えて、フォトトライアックカプラ51を介してスイッチング素子50へ出力する。それにより、スイッチング素子50は、通電状態に制御され、それによって、定着用ヒータ82に電力が供給される。その後、S7へ移行する。
一方、S5においては、コントローラ30が、ゼロクロス信号の周期が異常と判断した場合には(S5:NO)、次のS8に移行し、そこで、コントローラ30は、定着用ヒータ82への通電禁止処理を実行する。ここでの通電禁止処理は、外部電源異常フラグを設定することにより、プリンタ100の他の処理間で情報の共有を図ったり、或いは、エラー処理として、操作パネル35上のディスプレイや電源異常ランプを用いて外部電源411の異常を知らせるようにしても良いし、ブザー等で外部電源411の異常を知らせるようにしても差し支えない。また、通電禁止処理において、コントローラ30は、「温度センサの検出値」および「印字継続中であるか否か」に関わらず、スイッチング素子50への通電指令の出力を停止する。つまり、ヒータ制御信号を「L」に維持する。
次に、S7においては、コントローラ30は、上位機器からの印字データに基づく印刷が継続中か否かを判断し、印刷が継続中でなければ(S7:NO)、本処理は終了する。
一方、印刷が継続中であれば(S7:YES)、S1に戻り、S1以下の処理を繰り返し実行する。
このように本実施形態では、ヒータ制御の制御手順において、ゼロクロス検出回路56からのゼロクロス信号の周期、パルス幅および極性、なかでも特に周期が常に監視され(S2、S5)、ゼロクロス信号が異常と判断された場合には(S2:NO、S5:NO)、スイッチング素子を通電とする指令(オン指令)(S6)を実行しないことで、直流電源などの不適合な電源に切り替えられた場合に速やかに定着用ヒータ82への電力供給を停止できる。
この点について、図5を参照してさらに詳細に説明すると、図5は、例えば、商用交流電源など、第1の入力端子41に接続された正常な外部電源411から電力が供給されているときに商用交流電源に停電が発生し、その後、第1の入力端子41に接続された無停電装置から直流の電力が供給されるまでの間に瞬停が時間Tsの間発生している状態を示している。なお、本実施形態において「瞬停」とは、極めて短時間の停電、つまり、瞬時的な停電を意味する。
すなわち、第1の入力端子41に接続された外部電源411、例えば、商用交流電源の停電に応じて、ゼロクロス検出回路56は、外部電源411の電圧値の絶対値が閾値αを下回ったタイミングで、ゼロクロス信号を「H」から「L」に切り替えて出力する。また、その後、無停電装置から供給された直流の電力に応じて、その電圧値の絶対値が閾値αを上回ったタイミングで、ゼロクロス検出回路56は、ゼロクロス信号を「L」から「H」に切り替えて出力する。つまり、瞬停の時間Tsの間、ゼロクロス検出回路56は、「L」のゼロクロス信号を出力する。
そして、コントローラ30は、瞬停に対応して発生したゼロクロス信号の「L」の期間の中間点Aをゼロクロス点として認識する。したがって、瞬停に対応して発生したゼロクロス信号の中間点Aと前回のゼロクロス信号の中間点との間の時間Tz2は、外部電源411が正常な場合のゼロクロス点の周期Tz1とは異なることとなる。
つまり、瞬停の時間TsがAC半周期Tuの2倍より大きい時間であれば、瞬停に対応して発生したゼロクロス信号の中間点Aと前回のゼロクロス信号の中間点との間の時間Tz2は、外部電源411が正常な場合のゼロクロス点の周期Tz1より大きな値をとる。また、瞬停の時間TsがAC半周期Tuの2倍より小さい時間であれば、瞬停に対応して発生したゼロクロス信号の中間点Aと前回のゼロクロス信号の中間点との間の時間Tz2は、外部電源411が正常な場合のゼロクロス点の周期Tz1より小さい値をとる。
従来の画像形成装置であれば、このゼロクロス信号の中間点Aに基づいて、コントローラは、次のゼロクロス点のタイミングで、定着用ヒータへの電力の供給を指示するヒータ制御信号B(図5に2点鎖線で示す)を発生し、それによって、スイッチング素子は通電状態に制御されて、定着用ヒータに電力が供給される(図5に2点鎖線で示す)。
しかし、無停電装置から直流の電力が供給された場合には、ゼロクロスすることがない(ゼロクロス点が発生しない)ので、一旦通電状態に制御されたスイッチング素子は、非通電状態になることはない(図5に2点鎖線で示す)。したがって、定着用ヒータに電力が供給され続け、それによって、定着用ヒータや画像形成装置が不安定になったり、故障の原因となり得る。
ところが、本実施形態では、上述したように、S2およびS5において、コントローラ30は、ゼロクロス検出回路56からのゼロクロス信号の周期、パルス幅および極性を常に監視している。そして、コントローラ30が、ゼロクロス信号が異常と判断した場合には(S2:NO、S5:NO)、スイッチング素子50を通電とする指令(オン指令)(S6)を発生することがない。
特に、本実施形態では、S4において、コントローラ30が、定着用ヒータ82への電力供給が必要と判断した場合に(S4:YES)、図5に示すように、無停電装置から直流の電力が供給された後の、次のゼロクロス点のタイミングにおいて、コントローラ30が、ゼロクロス信号の周期が正常か否かを判断しいるため(S5)、無停電装置などの不適切な電源から直流の電力が供給された場合には、速やかに定着用ヒータ82への電力の供給が中止される。そのため、本実施形態では、定着用ヒータ82やプリンタ100が不安定になったり、故障が防止できる。
この場合、S2やS5において、コントローラ30は、外部電源411が正常な場合のゼロクロス点の周期Tz1の±5%を越えたらゼロクロス信号の周期が異常と判断するのが望ましい。
また、S2やS5において、コントローラ30は、外部電源411が正常な場合のゼロクロス信号のパルス幅に比べてパルス幅が±5%を越えて変化したらゼロクロス信号が異常と判断するのが望ましい。なお、S2およびS5が本発明の判断ステップの一例であり、また、S6およびS8が本発明の出力ステップの一例である。
(実施形態2)
図6は、実施形態2に係わるヒータ制御の制御手順を示すフローチャートであり、以下に図6を参照してその詳細を説明する。なお、その説明中、実施形態1と同じ作用効果を奏するものには同じ符号を付して説明する。
すなわち、実施形態1においては、S2およびS5において、ゼロクロス検出回路56からのゼロクロス信号の周期、パルス幅および極性、なかでも特に周期が常に監視される(S5)。そして、ゼロクロス信号が異常と判断された場合には(S2:NO、S5:NO)、スイッチング素子を通電とする指令(オン指令)(S6)を実行しないように構成されていた。しかし、本実施形態では、S10において、次のゼロクロス点のタイミングにおいてゼロクロス検出回路56からのゼロクロス信号が「L」であるか否かが判断される点で相違している。
つまり、S10において、コントローラ30は、無停電装置から直流の電力が供給された後の、次のゼロクロス点のタイミングにおいて、ゼロクロス信号が「L」か否かを判断する。そして、コントローラ30が、ゼロクロス信号が「L」と判断した場合には(S10:YES)、次のS6においては、コントローラ30は、前回のゼロクロス信号のゼロクロス点に基づき、「H」のヒータ制御信号を、フォトトライアックカプラ51を介してスイッチング素子50へ出力する。それにより、スイッチング素子50は、通電状態に制御され、それによって、定着用ヒータ82に電力が供給される。その後、S7へ移行する。
一方、S10において、コントローラ30が、ゼロクロス信号が「L」ではないと判断した場合には(S10:NO)、次のS8に移行し、そこで、コントローラ30は、定着用ヒータ82への通電禁止処理を実行する。
具体的には、図5に示すように、通常、第1の入力端子41に接続された外部電源411が正常な場合には、S6において、コントローラ30が前回のゼロクロス信号のゼロクロス点に基づいて「H」のヒータ制御信号を出力するタイミングでは、ゼロクロス検出回路56は、ゼロクロス信号として「L」を出力している。
したがって、無停電装置から直流の電力が供給された後の、次のゼロクロス点のタイミングにおいて、コントローラ30が前回のゼロクロス信号のゼロクロス点に基づいて「H」のヒータ制御信号を出力する際に、ゼロクロス検出回路56から出力されるゼロクロス信号が「L」ではない場合には、外部電源411の異常が疑われる。つまり、商用交流電源の停電が発生した後に、第1の入力端子41に無停電装置などの不適切な電源から直流の電力が供給されたことが疑われる。
このような場合、コントローラ30は、「H」のヒータ制御信号を出力することがない。そのため、スイッチング素子50は非通電状態に保持されたままで、従来装置のように定着用ヒータ82へ電力が供給されることがない。したがって、本実施形態では、そのような場合においても、定着用ヒータ82やプリンタ100が不安定になったり、故障が防止できる。なお、S10が本発明の特定ステップの一例である。
(実施形態3)
図7は、実施形態3に係るプリンタの電気的構成を示す回路図であり、以下に図7に従ってその詳細を説明する。なお、その説明中、実施形態1と同じ作用効果を奏するものには同じ符号を付して説明する。
すなわち、実施形態1においては、ゼロクロス点をゼロクロス検出回路56によって検出するように構成されていたが、本実施形態では、図7に示すように、実施形態1のゼロクロス検出回路56を備えない。
本実施形態では、図9に示すように、電流センサ55からの電流値に基づいて、ゼロクロス点を検出する。
具体的には、印刷モード時で定着用ヒータ82に電力が供給されている状態では、平滑コンデンサ431への急速な充電電流に加えて定着用ヒータ82に供給される電力が合成される。そのため、電流センサ55によって測定される電流値は、図9に示すように、時間の経過に伴って概ね、正弦波形を描いて変化する。この場合、定着用ヒータ82に供給される電流値は、平滑コンデンサ431の充電電流よりもとても大きいので、平滑コンデンサ431の充電電流による波形はほとんど見られず、定着用ヒータ82に供給される電流による波形が見えるだけである。
そして、ゼロクロス点の検出は、電流センサ55によって測定される電流値にもとづいて、コントローラ30が行う。つまり、コントローラ30は、電流センサ55の電流値を継続的に取得して、取得した電流値の値がゼロになったタイミングに基づいてゼロクロス点を検出した後、RAM33またはNVRAM34に記憶されたゼロクロス点を更新する。
なお、印刷モード時で定着用ヒータ82に電力が供給されていない状態では、平滑コンデンサ431の充電電流に基づいて、ゼロクロス点の検出を行っても良い。
すなわち、印刷モード時で定着用ヒータ82に電力が供給されていない場合には、コントローラ30などに供給される電力によって平滑コンデンサ431が放電してその端子電圧が低下する。その後、整流回路42から出力される電圧が平滑コンデンサ431の端子電圧を超えると平滑コンデンサ431は急速に充電されることとなる。したがって、電流センサ55によって測定される電流値は、時間の経過に伴って間隔をおいた急峻なパルス状の値をとりながら変化するので、このパルス状の電流波形のピークの中間をゼロクロス点として検出できる。
図8は、実施形態3に係るヒータ制御の制御手順を示すフローチャートであり、次に、図8を参照して制御の手順を説明する。なお、図8に示す制御は、印字モード期間中にコントローラ30によって実行される。
すなわち、実施形態1においては、S2およびS5において、ゼロクロス検出回路56からのゼロクロス信号の周期、パルス幅および極性、なかでも特に周期が常に監視される。そして、ゼロクロス信号が異常と判断された場合には、スイッチング素子を通電とする指令(オン指令)(S6)を実行しないように構成されていた。
しかし、本実施形態では、S20において、コントローラ30が、次のゼロクロス点のタイミングにおいて所定時間以上連続して電流センサ55からの電流値の値がゼロであるか否かを判断している点で相違している。なお、電流センサ55からの電流値や比較型電流センサからの相対的な電流量が本発明の特定量の一例である。
つまり、図9に示すように、本実施形態では、瞬停の時間TsがAC半周期Tu以下であることを想定している。
すなわち、本実施形態では、電流センサ55の電流値の値がゼロになったタイミングに基づいてゼロクロス点が検出される。そして、S20において、コントローラ30は、次のゼロクロス点のタイミングにおいて所定時間以上連続して電流センサ55の電流値の値がゼロでなかったか否かを判断している。
そして、S20において、コントローラ30が、次のゼロクロス点のタイミングにおいて所定時間以上連続して電流センサ55の電流値の値がゼロでなかったと判断した場合(S20:NO)、次のS6へ移行する。
次のS6においては、コントローラ30は、前回のゼロクロス信号のゼロクロス点に基づき、「H」のヒータ制御信号を、フォトトライアックカプラ51を介してスイッチング素子50へ出力する。それにより、スイッチング素子50は、通電状態に制御され、それによって、定着用ヒータ82に電力が供給される。その後、S7へ移行する。
一方、S20においては、コントローラ30が、所定時間以上連続して電流センサ55の電流値の値がゼロであったと判断した場合(S20:YES)、次のS8に移行し、そこで、コントローラ30は、定着用ヒータ82への通電禁止処理を実行する。
このように、本実施形態では、次のゼロクロス点の周期であって、コントローラ30は、所定時間以上連続して電流センサ55の電流値の値がゼロでなかったと判断した場合(S20:NO)には、正常な外部電源411から電力が供給されていると判断して、スイッチング素子50を通電とする指令、すなわち、「H」のヒータ制御信号を出力する(S6)。それによって、定着用ヒータ82に電力が供給される。
一方、無停電装置などの不適切な電源から電力が供給された場合、次のゼロクロス点の周期であって、コントローラ30は、所定時間以上連続して電流センサ55の電流値の値がゼロであること検出することとなる(S20:YES)。そのため、コントローラ30は、スイッチング素子50を通電する指令、すなわち、「H」のヒータ制御信号を出力しない。そのことで、直流電源などの不適切な電源に切り替えられた場合に、次のゼロクロス点の周期において速やかに定着用ヒータ82の制御を停止できる。
なお、本実施形態では、所定時間は、AC半周期Tu以下の適当な時間が設定される。
また、S6、S8およびS20が本発明の特定量件検出ステップ、ゼロクロス検出ステップ、特定ステップおよび出力ステップの一例である。
また、本実施形態では、実施形態1のゼロクロス検出回路56によってゼロクロス点を検出するようにしても差し支えない。
この場合、S20において、コントローラ30は、ゼロクロス検出回路56によって検出された次のゼロクロ点のタイミングにおいて、所定時間以上連続して電流センサ55からの電流値の値がゼロであるか否かを判断することとなる。
なお、本実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。例えば、画像形成装置は、プリンタに限らず、コピー機、FAX装置、複合機等、電子写真方式によって画像を形成する機能を備えるものであれば適用可能である。また、実施の形態のプリンタ100は、カラープリンタであり、4つのプロセス部10K、10C、10M、10Yを有しているが、1つのプロセス部を備えるモノクロプリンタであってもよい。
また、実施形態3においては、定着用ヒータ82が通電中の場合には、電流センサ55の電流値を継続的に取得して、取得した電流値のゼロに基づいてゼロクロス点を設定するようにしたが、電流センサ55から出力される電流値のピーク値を検出し、その中間点をゼロクロス点として設定し、RAM33またはNVRAM34に記憶されたゼロクロス点を更新するようにしても差し支えない。
また、実施形態1においては、電流センサ55を用いたが、図10に示すように、電流センサ55に替えて電圧センサ57を用いることも可能である。その場合、図8に示すS20においては、電圧センサから出力される電圧値がゼロになったことに基づいて処理されることになる。
100 プリンタ
6 露光器
8 熱定着器
81 加熱ローラ
82 定着用ヒータ
83 温度センサ
30 コントローラ
31 CPU
40 電源部
41 第1の入力端子
42 整流回路
43 AC/DCコンバータ
431 平滑コンデンサ
50 スイッチング素子
55 電流センサ
56 ゼロクロス検出回路
L1〜L4 第1〜第4のライン

Claims (13)

  1. ヒータと、
    外部電源と前記ヒータとを接続する電力ラインと、
    前記電力ライン上に配置されるスイッチング素子と、
    ゼロクロスに応じた信号を出力するゼロクロス検出回路と、
    コントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、
    前記ゼロクロス検出回路からの信号に基づいてゼロクロスタイミングを検出し、
    検出された前記ゼロクロスタイミングに基づいて、前記ゼロクロス検出回路からの信号が正常か否かを判断し、
    前記ゼロクロス検出回路からの信号が正常と判断された場合、検出された前記ゼロクロスタイミングに基づいて、前記スイッチング素子を通電とする指令を出力し、
    前記ゼロクロス検出回路からの信号が正常と判断されなかった場合、前記スイッチング素子を通電とする前記指令を出力しない、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載する画像形成装置において、
    前記コントローラは、
    交流1周期以内分の検出に基づき正常か否かを判断し、正常とされなかった場合、交流一周期以内に、スイッチング素子を通電とする指令を停止する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1に記載する画像形成装置において、
    前記コントローラは、
    検出された前記ゼロクロスタイミングに基づいて、ゼロクロスが検出される周期が所定範囲内であれば正常と判断し、ゼロクロスの周期が前記所定範囲外であれば異常と判断する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1に記載する画像形成装置において、
    前記コントローラは、
    検出された前記ゼロクロスタイミングに基づいて、ゼロクロスが検出されている期間の長さが所定範囲内であれば正常と判断し、前記期間の長さが前記所定範囲外であれば異常と判断する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  5. ヒータと、
    外部電源と前記ヒータとを接続する電力ラインと、
    前記電力ライン上に配置され、ゼロクロスによって非通電となるスイッチング素子と、
    ゼロクロスに応じた信号を出力するゼロクロス検出回路と、
    コントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、
    前記ゼロクロス検出回路からの信号に基づいてゼロクロスタイミングを検出し、
    検出されたゼロクロスタイミングに基づいて、次のゼロクロスタイミングを特定し、
    特定されたゼロクロスタイミングになった際に、
    前記ゼロクロス検出回路からゼロクロスを示す信号が出力されている場合、前記スイッチング素子を通電とする指令を出力し、
    前記ゼロクロス検出回路からゼロクロスを示す信号が出力されていない場合、前記スイッチング素子を通電とする前記指令を出力しない、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5に記載する画像形成装置において、
    前記コントローラは、
    交流1周期以内分の検出に基づき正常か否かを判断し、正常とされなかった場合、交流一周期以内に、スイッチング素子を通電とする指令を停止する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  7. ヒータと、
    外部電源と前記ヒータとを接続する電力ラインと、
    前記電力ライン上に配置され、ゼロクロスによって非通電となるスイッチング素子と、
    前記電力ライン上に配置され、前記電力ライン上を流れる電流または電圧によって特定される特定量に応じた信号を出力するセンサと、
    コントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、
    前記センサからの信号に基づいて前記特定量を検出し、
    検出された前記特定量に基づいてゼロクロスタイミングを検出し、
    検出されたゼロクロスタイミングに基づいて、次のゼロクロスタイミングが含まれる区間を特定し、
    特定された前記区間において、
    所定時間以上連続してゼロレベルの前記特定量が検出されなかった場合、検出された前記ゼロクロスタイミングに基づいて、前記スイッチング素子を通電とする指令を出力し、
    所定時間以上連続してゼロレベルの前記特定量が検出された場合、前記スイッチング素子を通電とする前記指令を出力しない、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7に記載する画像形成装置において、
    前記コントローラは、
    交流1周期以内分の検出に基づき正常か否かを判断し、正常とされなかった場合、交流一周期以内に、スイッチング素子を通電とする指令を停止する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  9. ヒータと、
    外部電源と前記ヒータとを接続する電力ラインと、
    前記電力ライン上に配置され、ゼロクロスによって非通電となるスイッチング素子と、
    前記電力ライン上に配置され、前記電力ライン上を流れる電流または電圧によって特定される特定量に応じた信号を出力するセンサと、
    ゼロクロスに応じた信号を出力するゼロクロス検出回路と、
    コントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、
    前記センサからの信号に基づいて前記特定量を検出し、
    前記ゼロクロス検出回路からの信号に基づいてゼロクロスタイミングを検出し、
    前出されたゼロクロスタイミングに基づいて、次のゼロクロスタイミングが含まれる区間を特定し、
    特定された前記区間において、
    所定時間以上連続してゼロレベルの前記特定量が検出されなかった場合、検出された前記ゼロクロスタイミングに基づいて、前記スイッチング素子を通電とする指令を出力し、
    所定時間以上連続してゼロレベルの前記特定量が検出された場合、前記スイッチング素子を通電とする前記指令を出力しない、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項9に記載する画像形成装置において、
    前記コントローラは、
    交流1周期以内分の検出に基づき正常か否かを判断し、正常とされなかった場合、交流一周期以内に、スイッチング素子を通電とする指令を停止する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  11. ヒータと、
    外部電源と前記ヒータとを接続する電力ラインと、
    前記電力ライン上に配置され、ゼロクロスによって非通電となるスイッチング素子と、
    ゼロクロスに応じた信号を出力するゼロクロス検出回路と、
    を備える画像形成装置の、前記ヒータの制御方法であって、
    前記ゼロクロス検出回路からの信号に基づいてゼロクロスタイミングを検出する検出ステップと、
    前記検出ステップにて検出された前記ゼロクロスタイミングに基づいて、前記ゼロクロス検出回路からの信号が正常か否かを判断する判断ステップと、
    前記スイッチング素子を通電とする指令を出力する出力ステップであって、
    前記判断ステップにて前記ゼロクロス検出回路からの信号が正常と判断された場合、検出された前記ゼロクロスタイミングに基づいて、前記スイッチング素子を通電とする前記指令を出力し、
    前記判断ステップにて前記ゼロクロス検出回路からの信号が正常と判断されなかった場合、前記スイッチング素子を通電とする前記指令を出力しない、前記出力ステップと、
    を含むことを特徴とする前記ヒータの制御方法。
  12. ヒータと、
    外部電源と前記ヒータとを接続する電力ラインと、
    前記電力ライン上に配置され、ゼロクロスによって非通電となるスイッチング素子と、
    ゼロクロスに応じた信号を出力するゼロクロス検出回路と、
    を備える画像形成装置の、前記ヒータの制御方法であって、
    前記ゼロクロス検出回路からの信号に基づいてゼロクロスタイミングを検出する検出ステップと、
    前記検出ステップにて検出されたゼロクロスタイミングに基づいて、次のゼロクロスタイミングを特定する特定ステップと、
    前記スイッチング素子を通電とする指令を出力する出力ステップであって、前記特定ステップにて特定されたゼロクロスタイミングになった際に、
    前記ゼロクロス検出回路からゼロクロスを示す信号が出力されている場合、前記スイッチング素子を通電とする前記指令を出力し、
    前記ゼロクロス検出回路からゼロクロスを示す信号が出力されていない場合、前記スイッチング素子を通電とする前記指令を出力しない、前記出力ステップと、
    を含むことを特徴とする前記ヒータの制御方法。
  13. ヒータと、
    外部電源と前記ヒータとを接続する電力ラインと、
    前記電力ライン上に配置され、ゼロクロスによって非通電となるスイッチング素子と、
    前記電力ライン上に配置され、前記電力ライン上を流れる電流または電圧によって特定される特定量に応じた信号を出力するセンサと、
    を備える画像形成装置の、前記ヒータの制御方法であって、
    前記センサからの信号に基づいて前記特定量を検出する特定量検出ステップと、
    前記特定量検出ステップにて検出された前記特定量に基づいてゼロクロスタイミングを検出するゼロクロス検出ステップと、
    前記ゼロクロス検出ステップにて検出されたゼロクロスタイミングに基づいて、次のゼロクロスタイミングが含まれる区間を特定する特定ステップと、
    前記スイッチング素子を通電とする指令を出力する出力ステップであって、前記特定ステップにて特定された前記区間において、
    所定時間以上連続してゼロレベルの前記特定量が検出されなかった場合、検出された前記ゼロクロスタイミングに基づいて、前記スイッチング素子を通電とする前記指令を出力し、
    所定時間以上連続してゼロレベルの前記特定量が検出された場合、前記スイッチング素子を通電とする前記指令を出力しない、前記出力ステップと、
    を含むことを特徴とする前記ヒータの制御方法。
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