JP2007041565A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中央部サーミスタ41は加熱ローラ26表面の用紙3の画像形成領域WaおよびWbが通過する部分に接触して配設されているので、中央部サーミスタ41の温度を検出する部分であるサーミスタ素子48は、トナーが付着して温度検出性能が低下しないように厚さ0.5mm程度の金属板46の先端部46aによって保護されている。したがって、中央部サーミスタ41は、金属板46の先端部46aによって保護されているがために、サーミスタ素子48の反応速度が端部サーミスタ51のサーミスタ素子58の反応速度より遅く、中央部リミット温度TAを端部リミット温度TB1,TB2と同じ値にしてしまっては、中央部サーミスタ41が温度TB1,TB2を検出したときには既に、実際の温度は温度TB1,TB2を超えて上昇しており、定着不能温度Tに達してしまう虞があるので、TB1,TB2>TAとしている。
【選択図】 図2
Description
(全体構成)
まず、本発明の定着装置と画像形成装置としてのレーザプリンタの全体構成を、図1および図2を参照して説明する。図1は、レーザプリンタ1の一実施形態を示す要部側断面図である。図2は、定着装置18に用いられる加熱ローラ26の要部正断面図である。レーザプリンタ1は、本体ケーシング2内に、記録媒体としての用紙3を給紙するためのフィーダ部4や、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成部5等を備えている。
フィーダ部4は、本体ケーシング2内の底部に、着脱可能に装着される給紙トレイ6と、給紙トレイ6内に設けられた用紙押圧板7と、給紙トレイ6の一端部の上方に設けられる給紙ローラ8および給紙パッド9と、給紙ローラ8に対し用紙3の搬送方向の下流側(以下、用紙3の搬送方向上流側または下流側を、単に、上流側または下流側という場合がある。)に設けられる搬送ローラ10および11と、搬送ローラ10および11に対し用紙3の搬送方向の下流側に設けられるレジストローラ12とを備えている。
画像形成部5は、スキャナユニット16、プロセスカートリッジ17、転写ローラ24および定着装置18などを備えている。
スキャナユニット16は、本体ケーシング2内の上部に設けられ、レーザ発光部(図示せず)、回転駆動されるポリゴンミラー19、レンズ20および21、反射鏡22などを備えており、レーザ発光部から発光される画像データに基づくレーザビームを、鎖線で示すように、ポリゴンミラー19、レンズ20、反射鏡22、レンズ21の順に通過あるいは反射させて、後述するプロセスカートリッジ17の感光ドラム23の表面上に高速走査にて照射させている。
プロセスカートリッジ17は、スキャナユニット16の下方に配設され、本体ケーシング2に対して着脱自在に装着されるように構成されている。このプロセスカートリッジ17は、感光ドラム23を備えるとともに、図示しない、スコロトロン型帯電器、現像ローラ、トナー収容部などを備えている。
一方、感光ドラム23は、現像ローラと対向状に回転可能に配設されており、ドラム本体が接地されるとともに、その表面がポリカーボネートなどから構成される正帯電性の感光層により形成されている。
転写ローラ24は、感光ドラム23の下方において、本体ケーシング2側において回転可能に支持された状態で、感光ドラム23と対向するように配置されている。この転写ローラ24は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材料からなるローラが保護されており、感光ドラム23に対して所定の転写バイアスが印加されている。
定着装置18は、プロセスカートリッジ17の側方下流側に配設され、定着ローラとしての加熱ローラ26、加熱ローラ26と用紙3の搬送経路を挟んで対向配置され、その加熱ローラ26を押圧する加圧ローラ27、および、これら加熱ローラ26および加圧ローラ27の下流側に設けられる搬送ローラ28を備え、レーザプリンタ1に装着可能に設けられている。
次に、本発明の主要部の構成として、加熱ローラ26の加熱温度を制御するための構成を、図2〜図6を参照しながら、説明する。図3は、加熱ローラ26の軸方向中央部における加熱ローラ26と中央部サーミスタ41の断面図である。図4(a)は、中央部サーミスタ41を構成する温度検出部45周辺を拡大した平面図であり、図4(b)は、図4(a)において、中央部サーミスタ41を構成する温度検出部45周辺をA−A'で切断したときの断面図ある。図5は、加熱ローラ26の軸方向端部における加熱ローラ26と端部サーミスタ51の断面図である。図6(a)は、端部サーミスタ51を構成する温度検出部55周辺を拡大した平面図である。図6(b)は、図6(a)において、端部サーミスタ51を構成する温度検出部55周辺をB−B'で切断したときの断面図である。
図3および図4(a),(b)に示すように、中央部サーミスタ41は、ネジ42によって定着装置18の枠体である支持部材43に支持される本体部44と、本体部44に取り付けられ加熱ローラ26のローラ本体32に接触する、スズメッキを施された保護部材としての金属板46と、金属板46に固定され、加熱ローラ26の軸方向端部の表面温度を検出する温度検出部45と、温度検出部45によって検出した温度の検出値を制御部61に送信するためのリード線47とから構成されている。このように構成されている中央部サーミスタ41は、安価でかつ安定性が良い。温度検出部45は、金属板46の先端部46aに配置されリード線47と接続される、加熱ローラ26の軸方向中央部の温度を検出するためのサーミスタ素子48と、そのサーミスタ素子48を被覆し金属板46の先端部46a上に固定する、フッ素樹脂やエポキシ樹脂などの樹脂で形成された樹脂カバー49とから構成されている。金属板46は、熱定着時に加熱ローラ26に付着したトナーがサーミスタ素子48に付着して温度検出性能が低下しないように、また、加熱ローラ26の表面との摺擦による磨耗に強くするために、サーミスタ素子48を保護するとともに0.5mm程度の厚さで形成されている。本実施例では金属板46の材質は銅であるが、ステンレスまたはリン青銅など他の金属でもよい。
図5および図6(a),(b)に示すように、端部サーミスタ51は、ネジ52によって定着装置18の枠体である支持部材43に支持される本体部54と、本体部54に取り付けられ加熱ローラ26へ向かって延びる、スズメッキを施された金属板56と、金属板56に固定され、加熱ローラ26のローラ本体32に接触する温度検出部55と、温度検出部55によって検出した温度の検出値を制御部61に送信するためのリード線57とから構成されている。本実施例では金属板56の材質は銅であるが、ステンレスまたはリン青銅など他の金属でもよい。このように構成されている端部サーミスタ51は、安価でかつ安定性が良い。温度検出部55は、金属板56の先端部56aに配置されリード線57と接続される、
加熱ローラ26の軸方向端部の温度を検出するためのサーミスタ素子58と、そのサーミスタ素子58を被覆し金属板56の先端部56a上に固定する、フッ素樹脂やエポキシ樹脂などの樹脂で形成された樹脂カバー59と、加熱ローラ26の表面が損傷しないように、サーミスタ素子58、樹脂カバー59、および金属板56の先端部56aを被覆する、
厚さ0.1mm程度の熱伝導率の高い樹脂テープ60とから構成されている。金属板56には、サーミスタ素子48の径よりも大きい検出孔56bが形成されており、サーミスタ素子48は、検出孔56bに囲まれる形で、樹脂カバー59により固定されている。これにより、サーミスタ素子58が加熱ローラ26の軸方向端部の温度を検出する速度、即ち、サーミスタ素子48の反応速度が、金属板56の先端部56aの妨げによって遅くなるのを防止することができる。
以上のような本実施形態のレーザプリンタ1において、印刷時の動作を、図1を参照して説明する。
次に、本発明の主要部の制御として、制御部61による加熱ローラ26の加熱温度異常を検出するための制御を、図7を参照しながら、説明する。図7は、本実施形態における加熱ローラ26のハロゲンランプAに温度異常が発生したことを検出するときの制御部61の制御動作を示すフローチャートである。
ここでT1が温度目標値としての中央部目標温度TTAGより高いか否かを判定する(S4−2)。平均値T1が中央部目標温度TTAGより高い場合は(S4−2:Yes)、加熱ローラ26のハロゲンランプをOFF(S4−3)する。平均値T1が中央部目標温度TTAGより低い場合は(S4−2:No)、加熱ローラ26のハロゲンランプをON(S4−4)する。この操作により平均値T1が中央部目標温度TTAGへより近づくように制御される。
その後、平均値T1が第1上限値としての中央部リミット温度TAより高いか否かを判定する(S5)。平均値T1が中央部リミット温度TAより低い場合は(S5:No)、S2からの中央部サーミスタ41へ所定時間毎に温度検出要求信号を送る処理に戻り、平均値T1が中央部リミット温度TAより高い場合は(S5:Yes)、図2に示すタイマ62によるカウントが開始され(S6)、カウントされている間、検出した複数の温度検出値から中央部温度の平均値T1を算出するS2からS4の処理が繰り返される(S7)。そして、カウントが開始されてからt1=200msec経過後、カウントが開始されてから検出された平均値T1が中央部リミット温度TAより常に高い状態にあったか否かが判定される(S8)。カウントが開始されてから検出された平均値T1が1度でも中央部リミット温度TAより低かった場合は(S8:No)、S2からの中央部サーミスタ41へ所定時間毎に温度検出要求信号を送る処理に戻り、再びS2以降の処理が繰り返される。
本発明の第2の実施形態に係る定着装置と画像形成装置としてのレーザプリンタについて、説明する。尚、第1実施形態と対応する構成部分に同一の符号を付け、第1実施形態と重複する説明は省略することにする。
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能である。
3 用紙(記録媒体)
3a 小サイズ用紙(幅狭の記録媒体)
3b 大サイズ用紙(幅広の記録媒体)
18 定着装置
26 加熱ローラ(定着ローラ)
A ハロゲンランプ(加熱手段)
32 ローラ本体
33 用紙サイズ検出センサ
41 中央部サーミスタ(中央部温度検出手段)
44 本体部
45 温度検出部
46 金属板
46a 金属板46の先端部
48 サーミスタ素子
49 樹脂カバー
51 端部サーミスタ(端部温度検出手段)
54 本体部
55 温度検出部
56 金属板
56a 金属板56の先端部
56b 検出孔
58 サーミスタ素子
59 樹脂カバー
60 樹脂テープ
61 制御部(制御手段)
62 タイマ
T TAG 中央部温度の目標値
T1 中央部温度の平均値
T2 端部温度の平均値
TA 中央部リミット温度
TB2 小サイズの用紙3aを通紙するときの端部リミット温度
TB1 大サイズの用紙3bを通紙するときの端部リミット温度
T 定着不能温度
t1 中央部温度の平均値T1が中央部リミット温度TAより高くなってから異常と判断さ
れるまでの時間t2 端部温度の平均値T2が端部リミット温度TB1またはTB2より高くなってから異常と判断されるまでの時間tc 中央部サーミスタ41が温度を検出するサンプリング周期
te 端部サーミスタ51が温度を検出するサンプリング周期
Claims (5)
- 1本の加熱手段により加熱され、通紙された記録媒体に現像剤像を定着する定着ローラと、
現像剤が付着しないように保護部材によって保護され、前記定着ローラの軸方向の中央部で前記定着ローラに接触し、前記中央部の温度を検出する中央部温度検出手段と、
前記記録媒体の最大印字領域外である前記定着ローラの端部で前記定着ローラに接触し、前記端部の温度を検出する端部温度検出手段と、
前記中央部温度検出手段によって検出した値が第1上限値を超えるか、または、前記端部温度検出手段によって検出した値が第2上限値を超えると、前記加熱手段による前記定着ローラの加熱を停止するように制御する制御手段と、を備え、
前記第1上限値は、前記第2上限値より低く設定されることを特徴とする定着装置。 - 1本の加熱手段により加熱され、通紙された記録媒体に現像剤像を定着する定着ローラと、
現像剤が付着しないように保護部材によって保護され、前記定着ローラの軸方向の中央部で前記定着ローラに接触し、前記中央部の温度を検出する中央部温度検出手段と、
前記記録媒体の最大印字領域外である前記定着ローラの端部で前記定着ローラに接触し、前記端部の温度を検出する端部温度検出手段と、
前記中央部温度検出手段によって検出した値が第1上限値を超えるか、または、前記端部温度検出手段によって検出した値が第2上限値を超えると、前記加熱手段による前記定着ローラの加熱を停止するように制御する制御手段と、を備え、
前記中央部温度検出手段によって前記中央部の温度を検出する周期が、前記端部温度検出手段によって前記端部の温度を検出する周期より小さく設定されることを特徴とする定着装置。 - 幅狭の前記記録媒体が通紙されるときは、幅広の前記記録媒体が通紙されるときよりも前記第2上限値が大きく設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
- 前記制御手段は、前記中央部温度検出手段によって検出された値が第1上限値を超え、かつ、前記端部温度検出手段によって検出された値が第2上限値を超えると、前記加熱手段による前記定着ローラの加熱を停止することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の定着装置。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の定着装置を装着可能な画像形成装置。
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