JP2007047558A - 加熱定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】セラミックヒータを用いた定着装置における安全性の向上を図る加熱定着装置の提供。
【解決手段】抵抗発熱体を長手方向に往復させ往復させ中央部より両端部の抵抗値を高くした発熱体端部絞り部の電極側に温度保護素子を、折り返し側に端部サーミスタを設置する構成により、異常時はヒータが破壊する前に温度保護素子を動作させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に用いられるトナー画像定着装置の加熱部材、トナー画像定着装置および画像形成装置に係る加熱定着装置に関する。
更に詳しくは、電子写真、静電記録、磁気記録等の適時の画像形成プロセス手段により、加熱溶融性の樹脂等よりなるトナーを用いて、転写材(紙、印刷紙、転写材シート、OHTシート、光沢紙、光沢フィルム等)の面に直接転写もしくは間接転写方式で目的の画像情報に対応した未定着トナー画像を形成担持させ、該未定着トナー画像を、該画像を嘆じしている転写材面上に永久固着画像として加熱定着処理する方式の定着装置の加熱部材、定着装置およびこの加熱定着装置を具備する画像形成装置に関するものである。
レーザービームプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に使用される定着装置として、記録材に形成されたトナーを加熱溶融し、記録材上に定着させる熱定着方式が一般的に使用されている。
このような、熱定着方式においては、近年、フィルム状のエンドレスベルトを使用した、フィルム定着方式の定着法が提案されている。
こうしたフィルム定着装置の例は、特許文献1、特許文献2等において示されている。
このような、フィルム定着装置においては、一般的に、絶縁基板上に抵抗発熱体を設けた加熱部材として、セラミックヒータが用いられている。セラミックヒータの詳細は、例えば特許文献3において開示されている。
図9を用いて、このような加熱部材の一例としての、セラミックヒータについて説明する。
図9において、ヒータ900は、基板901、抵抗発熱体902、電極903及び絶縁保護層904により構成される。
基板は、アルミナ等の絶縁性のセラミックよりなり、抵抗発熱体902は、任意の導電剤をスクリーン印刷等、既知の方法により塗布または基板901上に固定している。電極903を介して、抵抗発熱体902に電流を流し、抵抗発熱体が発熱することにより、定着装置の加熱体として作用する。また、ヒータ900には、一般的に絶縁保護層904が形成される。絶縁保護層材料としては、樹脂や耐圧ガラスが用いられる。
図9に示したヒータでは、抵抗発熱体は一本で構成されるが、特許文献4に示されているように、抵抗発熱体を複数設け、基板上を往復させることで、より定着効率やコストに優れたヒータを供することも可能である。
図10に、抵抗発熱体を複数設けたヒータの一例を示す。
図10においては、抵抗発熱体1002を二本、基板1001上を往復させる形で構成している。このことにより、基板1001の幅方向に、広く発熱領域が分布することになり、熱効率の観点からより有利である。また、抵抗発熱体1002が、基板1001上を往復しているため、電極1003は長手方向片側に集中することで、電極に接続するためのコネクタも、端部一箇所に設けるだけでよい。このため、定着装置の小型化や、低コスト化に際して有利となる。
更に、抵抗発熱体は、長手に均一な幅ではなく、部分的に幅を変化させることで、長手上の発熱量に分布を持たせることが可能である、このような加熱体は、特許文献5に開示されている。
発熱体幅を部分的に狭くすることにより、その部分の単位長さあたりの抵抗を大きくし、発熱量を大きくすることが可能である。
図11に、抵抗発熱体に長手上発熱量の分布を持たせたヒータの一例を示す。
図11において、抵抗発熱体1102は、長手端部で、それ以外の場所よりも幅を小さく構成している。長手端部においては、発熱体の末端部分において、熱が逃げやすい傾向があるため、中央部に比べて温度が低下する傾向がある。このため、長手端部において抵抗発熱体端部の幅を絞り、発熱量を多くすることは、長手端部の定着性能を確保するために有効である。
近年、画像形成装置の高速化、カラー化が求められている。これに伴い、加熱体たるヒータにも、より大電力を投入し、発熱量を全体的に大きくする必要が生じている。
高速化に際しては、より短い時間でより多くの熱量を転写材に与える必要があるため、ヒータの発熱量も大きくしなければならない。
また、カラー化に際しては、定着フィルム上に弾性層を設けた、定着ベルトを用いる必要がある。これは、トナー画像が定着ニップ部を通過する際に、従来のフィルム定着装置では、カラー画像の多重に転写されたトナー像の形状に定着フィルム表面が追随することが出来ずに、部分的に定着性のムラが生じるためである。定着性のムラは、画像の光沢ムラとして現れたり、OHTにおいては、透過性のムラとなり、投影した際に透過性のムラが画像欠陥として現れる、という問題点があった。
定着フィルム上に弾性層を設けることにより、弾性層がトナー層に沿って変形することで、画像上不均一に載っているトナーが弾性層によって包み込まれ、均一に熱を与えることにより、均一な定着が達成されるものの、弾性層を設ける分、定着フィルムとしての熱伝導性は劣るため、その分の熱量を余計に与える必要がある。とりわけ、定着装置のオンデマンド性を確保するためには、定着装置を速やかに所定温度に立ち上げる必要があるため、通常のフィルム定着装置に比べて大きな電力が必要になる。
このようなヒータに投入される電力増加に対して注意すべきことは、ヒータへの通電を制御する回路の故障かつ、ヒータの異常温度上昇を検知するサーミスタ等の温度検知素子が故障しているような極めて稀な異常時においても、装置の安全性を確保するために、ヒータが通常使用温度範囲外の高温になった場合に温度保護素子を動作させなければならないことである。
そこで次に温度保護素子の設置方法について従来の技術を説明する。
通常、ヒータに直接接触される温度保護素子はできるだけ熱容量の小さいものが用いられる。ところが定着ヒータを接触保持するための部材であるヒータホルダに比較すると熱容量が大きいため、温度保護素子接触部分の発熱抵抗体の温度が他の発熱抵抗体の温度より低下した状態が生じる。これがヒータの過熱ムラ、転写材の画像定着においては定着ムラなどの定着性を悪化させる要因となったり、通常使用温度範囲外の高温になった時の温度保護素子の応答にタイムラグを生じさせるため、温度保護素子が直接接触する構成の加熱定着装置においては温度保護素子が接触する部分の発熱抵抗体を絞り、発熱量を多くする構成がとられていた(例えば、特許文献6参照)。
しかしながら、近年の高速化にともなったヒータへの大電力投入により、立ち上げ時の温度オーバーシュート等を考慮すると通常使用時のヒータ温度は高くなる。温度保護素子をヒータに直接接触させた場合、通常使用時の温度に対して温度保護素子の動作温度の余裕が少なくなる、という問題があった。
これを解決するために、温度保護素子とヒータの間に浮かし部材等を用いて温度保護素子をヒータに間接接触させる構成が発明された。これによると、浮かし部材の熱容量はヒータホルダの熱容量と変わらないものを用いるため、温度保護素子接触部分の発熱抵抗体の温度は他と変わらないため、通常使用時の温度に対して温度保護素子の動作温度の余裕が大きくなる。そして温度保護素子部の抵抗発熱体を絞らなくてもヒータの加熱ムラ、転写材の定着ムラなどが防げる。また、温度保護素子が間接接触する構成において抵抗発熱体を絞ると、温度保護素子を直接接触させる構成とは逆に温度保護素子部分だけが他より温度が高くなるため定着性が悪化してしまう。そのため、温度保護素子をヒータに間接接触させる構成の加熱定着装置においては温度保護素子部の抵抗発熱体を絞らない。この従来構成の長手方断面図を図12に示す。
温度保護素子31は、定着ヒータ16には直接接触せずに、ヒータホルダ17に一体化して設けられた部材により、0.5mm程度の空隙を介して定着ヒータ面の中央付近Cに配置されている。端部サーミスタ19は、電極側Bに配置されている。この場合において端部は通常時の温度分布を補正すべくヒータ抵抗値を大きくして、(抵抗発熱体に絞り部分を設けて)発熱量を多くしている。
特開昭63−313182号公報(フィルム定着装置の例) 特開平2−157878号公報(フィルム定着装置の例) 特開2003−17225号公報(往復発熱体を有するセラミックヒータの例) 特開平5−242958号公報(定着ヒータの例) 特許第026008号公報(長手上の発熱量に分布を持たせた定着ヒータ) 特開平9−297478号公報(温度保護素子上の抵抗発熱体幅を小さくした定着ヒータの例)
しかしながら、上記従来構成では、端部を絞って発熱量を多くしているために、ヒータが通常使用温度範囲外の高温になるときの端部絞り部は周囲よりも温度上昇が早い。これは、ヒータは正の抵抗−温度特性を有しているために温度が上昇するとさらに抵抗値が上昇し、端部絞り部の発熱比率が中央部に対してさらに大きくなるためである。
特に、抵抗発熱体を長手方向に往復させ、長手片側端のみに電極部を設け通電させる構成において、電極側の端部絞り部Bの方が発熱抵抗体の折り返し側Dより発熱量が多い。ヒータ端部は他の部分より発熱量が大きくなるため、ヒータ端部の抵抗発熱体を保護している耐圧ガラス層はより高温となり、温度上昇につれて低抵抗化し、漏れ電流が生じる。電極側端部Bにおいて、往復発熱体間の電位差は折り返し側端部Dよりも大きくなり、漏れ電流は折り返し側Dよりも電極側Bの方が多く流れる。このため、電極側の端部絞り部Bの方が発熱抵抗体の折り返し側Dより発熱量が多くなる。従って図13に示すようにヒータ中央部Cにある温度保護素子部のヒータ温度上昇よりもさらに早く電極側端部Bの温度が上昇する傾向となり、ヒータが破壊に至るまでの時間と温度保護素子が動作する時間との差が小さくヒータ破壊に対する安全性余裕が少ない、という問題がある。
本出願に係る目的は、上記のような問題点を解決し、安全な加熱定着装置を提供することである。
本発明は下記の構成を特徴とする加熱定着装置である。
(1)上記目的を達成するため、本出願に係る第1の発明は、耐熱性電気絶縁材料よりなる基板と、この基板の一面に形成される抵抗発熱体と、前記抵抗発熱体を長手方向に1回または複数回往復させ中央部より両端部の抵抗値を高くした発熱体端部絞り部と、前記抵抗発熱体の長手片側端より通電させる電極部と、前記抵抗発熱体の表面ないし前記電極部の少なくとも一部を被覆するように積層された絶縁層とからなる加熱部材を有し、前記加熱材を用いて被加熱材上の未定着画像を永久固着する加熱定着装置において、
前記抵抗発熱体の両端部の内、前記電極部側の前記発熱体端部絞り部に、前記加熱部材温度が所定の温度を超えたことを検知して前記加熱部材への通電を停止する温度保護素子を非接触にて設置し、もう一方の前記抵抗発熱体絞り部に前記加熱材の温度を検出する温度検知素子を設置する構成であることを特徴とした加熱定着装置である。
(2)上記目的を達成するため、本出願に係る第2の発明は、請求項1記載の加熱定着装置の前記絶縁層において前記電極部側の前記発熱体端部絞り部を被覆する部分をそれ以外の部分より厚く被覆することを特徴とする加熱定着装置である。
(3)上記目的を達成するため、本出願に係る第3の発明は、請求項1記載の加熱定着装置の前記絶縁層において前記電極部側の前記発熱体端部絞り部を被覆する前記絶縁層以外は前記抵抗発熱体と前記電極部の間ないし、複数の前記抵抗発熱体間に空隙を持つことを特徴とする加熱定着装置である。
(4)上記目的を達成するため、本出願に係る第4の発明は、前記耐熱性電気絶縁材料は、窒化アルミであることを特徴とする、請求項1〜3いずれか記載の加熱定着装置である。
以上説明したように、本出願に係る第1の発明によれば、ヒータが通常使用温度範囲外の高温になった場合に温度保護素子を動作させることが可能となり、より安全な加熱定着装置を提供することが可能となる。
また、本出願に係る第2及び第3の発明によれば、ヒータが通常使用温度範囲外の高温になった場合に、温度保護素子部の発熱量をより多くすることが可能となり、温度保護素子の動作速度を早めることが可能となる。よってより安全な加熱定着装置を提供することが可能となる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
(1)画像形成装置例
図1に、本発明の実施例であるカラー画像形成装置の概略構成図を示す。本例のカラー画像形成装置は、電子写真方式を用いて、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナー像を重ね合わせることでフルカラー画像を得る装置であり、プロセススピードは90mm/sec、一分間の印字枚数はUSレターサイズ紙で16枚である。また、一枚目プリント(First Page Out)までの時間(FPOT)は約15秒である。
Y・C・M・Kはそれぞれイエロー・シアン・マゼンタ・ブラックの色トナー像を形成する4つのプロセスカートリッジであり、下から上に順に配列してある。各プロセスカートリッジY・C・M・Kは、それぞれ、像担持体たる感光体ドラム1、帯電手段たる帯電ローラ2、静電潜像を顕像化するための現像手段3、感光体ドラムのクリーニング手段4等をひとつの容器にまとめた、いわゆるオールインワンカートリッジを使用している。イエローのプロセスカートリッジYの現像手段3にはイエロートナーを、シアンのプロセスカートリッジCの現像手段3にはシアントナーを、マゼンタのプロセスカートリッジMの現像手段3にはマゼンタトナーを、ブラックのプロセスカートリッジKの現像手段3にはブラックトナーを、それぞれ充填してある。
感光体ドラム1に露光を行うことにより静電潜像を形成する光学系5が上記4色のプロセスカートリッジY・C・M・Kに対応して設けられている。光学系5としてはレーザー走査露光光学系を用いている。
各プロセスカートリッジY・C・M・Kにおいて、光学系5より、画像データに基づいた走査露光が、帯電手段2により一様に帯電された感光体ドラム1上になされることにより、感光体ドラム表面に走査露光画像に対応する静電潜像が形成される。不図示のバイアス電源より現像手段3の現像ローラに印加される現像バイアスを、帯電電位と潜像(露後部)電位の間の適切な値に設定することで、負の極性に帯電されたトナーが感光体ドラム1上の静電潜像に選択的に付着して現像が行われる。
すなわち、イエローのプロセスカートリッジYの感光体ドラム1にはイエロートナー像が、シアンのプロセスカートリッジCの感光体ドラム1にはシアントナー像が、マゼンタのプロセスカートリッジMの感光体ドラム1にはマゼンタトナー像が、ブラックのプロセスカートリッジKの感光体ドラム1にはブラックトナー像が、それぞれ形成される。
各プロセスカートリッジY・C・M・Kの感光体ドラム1上に現像形成された上記の単色トナー画像は各感光体ドラム1の回転と同期して、略等速で回転する中間転写体6上へ所定の位置合わせ状態で順に重畳されて一次転写されることで、中間転写体6上にフルカラートナー画像が合成形成される。
本実施例においては、中間転写体6として、エンドレスの中間転写ベルトを用いており、駆動ローラ7、二次転写ローラ対向ローラ14、テンションローラ8の3本のローラに懸回して張架してあり、駆動ローラ7によって駆動される。
各プロセスカートリッジY・C・M・Kの感光体ドラム1上から中間転写ベルト6上へのトナー像の一次転写手段としては、一次転写ローラ9を用いている。一次転写ローラ9に対して、不図示のバイアス電源より、トナーと逆極性の一次転写バイアスを印加することにより、各プロセスカートリッジY・C・M・Kの感光体ドラム1上から中間転写ベルト6に対して、トナー像が一次転写される。
各プロセスカートリッジY・C・M・Kにおいて感光体ドラム1上から中間転写ベルト6への一次転写後、感光体ドラム1上に転写残として残ったトナーは、クリーニング手段4により除去される。本実施例においては、クリーニング手段4として、ウレタンブレードによるブレードクリーニングを用いている。
上記工程を中間転写ベルト6の回転に同調して、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のプロセスカートリッジY・C・M・Kにおいて行なわせて、中間転写ベルト6上に、各色の一次転写トナー画像を順次重ねて形成していく。単色のみの画像形成(単色モード)時には、上記工程は、目的の色についてのみ行われる。
一方、転写材供給部となる転写材カセット10にセットされた記録材としての転写材Pは、給送ローラ11により給送され、レジストローラ12により所定の制御タイミングで、二次転写ローラ対向ローラ14に懸回されている中間転写ベルト6部分と二次転写手段としての二次転写ローラ13とのニップ部に搬送される。
中間転写ベルト6上に形成された一次転写トナー像は、二次転写手段たる二次転写ローラ13に不図示のバイアス印加手段より印加されるトナーと逆極性のバイアスにより、転写材P上に一括転写される。
二次転写後に中間転写ベルト6上に残った二次転写残トナーは中間転写ベルトクリーニング手段15により除去される。本実施例においては、感光体ドラム1のクリーニング手段4と同様、ウレタンブレードによる中間転写体クリーニングを行っている。
転写材P上に二次転写されたトナー画像は、定着手段たる定着装置Fを通過することで、転写材P上に溶融定着され、排紙パス31を通って排紙トレイ32に送り出されて画像形成装置の出力画像となる。
(2)定着装置F
図2は定着装置Fの概略構成模型図である。本例の定着装置Fは、定着ベルト方式、加圧用回転体駆動方式(テンションレスタイプ)の装置である。
1)装置Fの全体的構成
20は第一の定着部材としての定着ベルトであり、ベルト状部材に弾性層を設けてなる円筒状(エンドレスベルト状)の部材である。22は第二の定着部材としての加圧ローラである。17は横断面略半円弧状樋型の耐熱性・剛性を有するヒータホルダ、16は熱源としての定着ヒータであり、セラミックヒータである。このヒータはヒータホルダ17の下面に該ホルダの長手に沿って配設してある。定着ベルト20はこのヒータホルダ17にルーズに外嵌させてある。
ヒータホルダ17は、耐熱性の高い液晶ポリマー樹脂で形成し、定着ヒータ16を保持し、定着ベルト20をガイドする役割を果たす。本実施例においては、液晶ポリマーとして、デュポン社のゼナイト7755(商品名)を使用した。ゼナイト7755の最大使用可能温度は、約270℃である。
加圧ローラ22は、ステンレス製の芯金に、射出成形により、厚み約3mmのシリコーンゴム層を形成し、その上に厚み約40μmのPFA樹脂チューブを被覆してなる。この加圧ローラ22は芯金の両端部を装置フレーム24の不図示の奥側と手前側の側板間に回転自由に軸受保持させて配設してある。この加圧ローラ22の上側に、前記のヒータ16・ヒータホルダ17・定着ベルト20等から成る加熱アセンブリをヒータ16側を下向きにして加圧ローラ22に並行に配置し、ヒータホルダ17の両端部を不図示の加圧機構により片側98N(10kgf)、総圧196N(20kgf)の力で加圧ローラ22の軸線方向に附勢することで、定着ヒータ16の下向き面を定着ベルト20を介して加圧ローラ22の弾性層に該弾性層の弾性に抗して所定の押圧力をもって圧接させ、加熱定着に必要な所定幅の定着ニップ部Nを形成させてある。加圧機構は、圧解除機構を有し、ジャム処理時等に、加圧を解除し、転写材Pの除去が容易な構成となっている。
18と19は第一と第二の温度検知手段としてのメインとサブの2つのサーミスタである。第一の温度検知手段としての中央部サーミスタ18は熱源である定着ヒータ16に非接触に配置され、本実施例ではヒータホルダ17の上方において定着ベルト20の内面に弾性的に接触させてあり、定着ベルト20の内面の温度を検知する。第二の温度検知手段としての端部サーミスタ19は中央部サーミスタ18よりも熱源である定着ヒータ16に近い場所に配置され、本実施例では定着ヒータ16の裏面に接触させてあり、定着ヒータ裏面の温度を検知する。
中央部サーミスタ18は、ヒータホルダ17に固定支持させたステンレス製のアーム25の先端にサーミスタ素子が取り付けられ、アーム25が弾性揺動することにより、定着ベルト20の内面の動きが不安定になった状態においても、サーミスタ素子が定着ベルト20の内面に常に接する状態に保たれる。
23と26は装置フレーム24に組付けた入り口ガイドと定着排紙ローラである。入り口ガイド23は、二次転写ニップを抜けた転写材Pが、定着ニップ部Nに正確にガイドされるよう、転写材を導く役割を果たす。本実施例の入り口ガイド23は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂により形成されている。
加圧ローラ22は駆動手段Mにより矢印の反時計方向に所定の周速度で回転駆動される。この加圧ローラ22の回転駆動による該加圧ローラ22の外面と定着ベルト20との、定着ニップ部Nにおける圧接摩擦力により円筒状の定着ベルト20に回転力が作用して該定着ベルト20がその内面側が定着ヒータ16の下向き面に密着して摺動しながらヒータホルダ17の外回りを矢印の時計方向に従動回転状態になる。定着ベルト20内面にはグリスが塗布され、ヒータホルダ17と定着ベルト20内面との摺動性を確保している。
加圧ローラ22が回転駆動され、それに伴って円筒状の定着ベルト20が従動回転状態になり、また定着ヒータ16に通電がなされ、該定着ヒータ16が昇温して所定の温度に立ち上がり温調された状態において、定着ニップ部Nの定着ベルト20と加圧ローラ22との間に未定着トナー像を担持した転写材Pが入り口ガイド23に沿って案内されて導入され、定着ニップ部Nにおいて転写材Pのトナー像担持面側が定着ベルト20の外面に密着して定着ベルト20と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。この挟持搬送過程において、定着ヒータ16の熱が定着ベルト20を介して転写材Pに付与され、転写材P上の未定着トナー像が転写材P上に加熱・加圧されて溶融定着される。定着ニップ部Nを通過した記録材Pは定着ベルト20から曲率分離され、定着排紙ローラ26で排出される。
通常使用においては、定着装置の加圧ローラ22の回転開始とともに、定着ベルト20の従動回転が開始し、定着ヒータ16の温度の上昇とともに、定着ベルト20の内面温度も上昇していく。定着ヒータ16への通電は、定着ベルト20の内面温度、すなわち、中央部サーミスタ18の検知温度が195℃になるように、入力電力が制御される。
2)定着ベルト20
定着ベルト20は、ポリイミド樹脂を、厚み50μmの円筒状に形成したエンドレスフィルム上に弾性層としてシリコーンゴム層を、リングコート法により形成した上に、厚み30μmのPFA樹脂チューブを被覆してなる。シリコーンゴム層には、極力熱伝導率の高い材質を用い、定着ベルト20の熱容量を小さくすることが、温度立ち上げの観点からは望ましい。
3)定着ヒータ16、メインおよび端部サーミスタ18・19と温度保護素子31
図3に、本実施例の定着装置における、定着ヒータ16、中央部サーミスタ18、端部サーミスタ19、温度保護素子31の位置関係をあらわす斜視模型図を示す。中央部サーミスタ18は定着ベルト20の内面、端部サーミスタ19は定着ヒータ16の裏面に接触するよう配置されている。温度保護素子31は、ヒータホルダに一体化して取り付けられるスペーサ35をヒータの裏面と温度保護素子の間に設置しヒータの裏面に間接接触させている。
中央部サーミスタ18、及び端部サーミスタ19は、制御回路部(CPU)21に接続され、制御回路部21は、中央部サーミスタ18、端部サーミスタ19の出力をもとに、定着ヒータ16の温調制御内容を決定し、ヒータ駆動回路部21(図2)によって定着ヒータ16への通電を制御する。
熱源としての定着ヒータ16は、本例のものは、窒化アルミの基板上に、銀・パラジウム合金を含んだ導電ペーストをスクリーン印刷法によって均一な厚さの膜状に塗布することで抵抗発熱体を形成している。
この定着ヒータ16は、
1.通紙方向と直交する方向を長手とする横長の窒化アルミの基板、
2.上記の窒化アルミ基板の加熱面側とは反対面側である基板裏面側に長手に沿ってスクリーン印刷により線状あるいは帯状に塗工し焼成した、電流が流れることにより発熱する銀パラジウム(Ag/Pd)合金を含んだ導電ペーストの抵抗発熱体層、
3.上記の抵抗発熱体層に対する給電パターンとして、同じく窒化アルミ基板の表面側に銀ペーストのスクリーン印刷等によりパターン形成した、第1と第2の電極部、
4.抵抗発熱体及び給電パターンの保護と絶縁性を確保するために、80μmの厚みの耐圧ガラスによる絶縁層、
等からなる。
上記の定着ヒータ16の抵抗発熱体形状については、温度保護素子31相当位置の抵抗発熱体は絞らず、長手両端部のみ絞ってある。本実施例においては、抵抗発熱体は、転写材Pの画像面から見て裏側に形成されていることを特徴としている。これは、窒化アルミの熱伝導率が高く、後述する耐圧ガラス層32よりも基板33側への熱伝導の方が大きくなるといった熱効率の観点から、定着ヒータ16裏面に抵抗発熱体34を設けた方が転写材への熱供給の面で有利であるためである。
上記定着ヒータ16の第1と第2の電極部側には不図示の給電用コネクタが装着される。ヒータ駆動回路部28から上記定着ヒータ16の不図示給電用コネクタを介して電極部に給電されることで抵抗発熱体層が発熱して定着ヒータ16が迅速に昇温する。ヒータ駆動回路部28は制御回路部(CPU)21により制御される。
図4に本実施例1の構成の温度保護素子と端部サーミスタの位置関係の長手方向断面図を示す。
温度保護素子31は、定着ヒータ16には直接接触せずに、ヒータホルダ17に一体化して設けられたスペーサ35により、0.5mm程度の空隙を介して定着ヒータ面の電極側端部絞り部Bに配置されている。端部サーミスタ19は、電極側と反対の折り返し側端部絞り部Dに配置されている。
図5に本実施例1の効果を説明するために、実施例1の構成による異常時の温度上昇分布を示す。
ヒータは正の抵抗−温度特性を有しているために温度が上昇するとさらに抵抗値が上昇し、端部絞り部B、Dの発熱比率が中央部Cに対してさらに大きくなる。また、ヒータ端部B、Dは他の部分より発熱量が大きくなるため、抵抗発熱体を保護している耐圧ガラス層は高温となり、温度上昇につれて低抵抗化していく。このとき、抵抗発熱体間には漏れ電流が生じ、電極側端部Bにおいて、往復発熱体間の電位差が折り返し側端部Dよりも大きいため、耐熱ガラス層の発熱量が多くなる。従ってヒータ中央部Cのヒータ温度上昇よりもさらに早く電極側端部Bの温度が高くなり、その位置に温度保護素子を配置することによってヒータ破壊温度に達する前に通電を停止することが可能となる。
以上述べたように、温度保護素子をヒータに間接接触させる構成の加熱定着装置においてヒータが通常使用温度範囲外の高温になった場合に発熱量が一番大きくなるヒータの電極側端部に温度保護素子を設置し、折り返し側端部に端部サーミスタを設置することで、ヒータ破壊温度に達する前に通電を停止することが可能となり安全性の高い定着装置が実現できる。
図6に本実施例を最もよく表す図を示す。本実施例は、実施例1の構成の加熱定着装置における定着ヒータの絶縁層の温度保護素子部分の厚みを変えたことを特徴とする。
図6において、33がヒータ基板、32が耐圧ガラス層、34が抵抗発熱体である。
実施例1では、耐圧ガラス層は均一な厚みであった。本実施例では、温度保護素子を設置するヒータの電極側端部B付近の耐圧ガラス層を他よりも厚くするものである。
耐圧ガラス層の厚みが大きいほど抵抗は低いため耐圧ガラス層が高温化したときの耐熱ガラスの抵抗は実施例1よりも低くなる。よって図7に示すように、電極側端部Bの発熱量はより大きくなり温度保護素子の動作時間をさらに早くすることができる。
図8に本実施例を最もよく表す図を示す。本実施例は、実施例1の構成の加熱定着装置における定着ヒータの二つの抵抗発熱体間に空隙を設けた定着ヒータにおいて、温度保護素子部分の接触箇所は空隙を設けない構成であることを特徴としている。
図8において、33がヒータ基板、32が耐圧ガラス層、34が抵抗発熱体である。
本実施例では、長手方向に往復している抵抗発熱体間に空隙が存在するようにそれぞれ独立して耐圧ガラス層を覆っているヒータに関して、ヒータの電極側端部B付近の抵抗発熱体間には空隙が存在しないように耐熱ガラスを覆ったものである。
これによって、実施例1と同様にヒータが通常使用温度範囲外の高温になったときは電極側端部Bの空隙のない耐圧ガラス層部分は高温化すると共に抵抗値が低くなり、漏れ電流が発生することになる。それ以外は空隙を設けており漏れ電流が生じないため、電極側端部Bの発熱量が一番多くなりその部分に温度保護素子を配置することで動作時間を早くすることができる。
第一の実施例におけるカラー画像形成装置の概略構成図 第一の実施例における定着装置の断面模型図 定着ヒータ・中央部サーミスタ・端部サーミスタ・温度保護素子の位置関係を示す斜視模型図 本実施例1の構成の長手方向断面図 本実施例1の構成によるヒータの長手方向に対する通常時の温度分布と異常時の温度分布図 本実施例2のヒータ図 本実施例2のヒータ構成における温度上昇を表す図 本実施例3のヒータ図 従来のセラミックヒータ(発熱体一本タイプ)上面図 従来のセラミックヒータ(往復発熱体タイプ)上面図 長手上に発熱分布のあるヒータ上面図 従来例の長手方断面図 従来例の構成によるヒータの長手方向に対する通常時の温度分布と異常時の温度分布図
符号の説明
16 定着ヒータ
17 ヒータホルダ
18 中央部サーミスタ
19 端部サーミスタ
20 定着ベルト
22 加圧ローラ

Claims (4)

  1. 耐熱性電気絶縁材料よりなる基板と、この基板の一面に形成される抵抗発熱体と、前記抵抗発熱体を長手方向に1回または複数回往復させ中央部より両端部の抵抗値を高くした発熱体端部絞り部と、前記抵抗発熱体の長手片側端より通電させる電極部と、前記抵抗発熱体の表面ないし前記電極部の少なくとも一部を被覆するように積層された絶縁層とからなる加熱部材を有し、前記加熱材を用いて被加熱材上の未定着画像を永久固着する加熱定着装置において、
    前記抵抗発熱体の両端部の内、前記電極部側の前記発熱体端部絞り部に、前記加熱部材温度が所定の温度を超えたことを検知して前記加熱部材への通電を停止する温度保護素子を非接触にて設置し、もう一方の前記抵抗発熱体絞り部に前記加熱材の温度を検出する温度検知素子を設置する構成であることを特徴とする加熱定着装置。
  2. 請求項1記載の加熱定着装置の前記絶縁層において前記電極部側の前記発熱体端部絞り部を被覆する部分をそれ以外の部分より厚く被覆することを特徴とする加熱定着装置。
  3. 請求項1記載の加熱定着装置の前記絶縁層において前記電極部側の前記発熱体端部絞り部を被覆する前記絶縁層以外は複数の前記抵抗発熱体間に空隙を持つことを特徴とする加熱定着装置。
  4. 前記耐熱性電気絶縁材料は、窒化アルミであることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の加熱定着装置。
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